JP6763809B2 - 経路決定装置、経路決定方法及び経路決定プログラム - Google Patents

経路決定装置、経路決定方法及び経路決定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、経路決定装置、経路決定方法及び経路決定プログラムに関する。
近年、倉庫の内部において、物品の移動を自動化する技術が実用化されている。その背景には、通信販売市場の拡大及び顧客ニーズの多様化に伴い、保管される物品の小口化が進んでおり、倉庫内での集品(ピッキング)に係る作業は複雑化する一方、労働人口は減少しており、作業の自動化・効率化は必須であるという事情がある。
特許文献1においては、倉庫の床面上に物品を保管した棚が配置されている。車両はその床面上を移動し、棚の真下を通り抜けることができる。車両は、例えば、ある物品が保管されている棚の場所まで、他の棚の下を通り抜けて辿り着く。その後、車両は、その物品が保管されている棚を持ち上げる。さらにその後、車両は、棚を持ち上げたまま、所定の作業スペース等まで棚を搬送する。
特許文献1のシステムは、このような車両が移動する経路を決定する。経路は複数のセグメントに分割されている。当該システムは、車両があるセグメントを移動している間に、その車両が次に移動するセグメントを“予約”する。予約とは、ある車両が他の車両と衝突することを避ける目的で、排他的にそのセグメントを移動できる権利を当該車両に与えることである。
特許第5231407号公報
実際の倉庫においては、非常に多くの車両が同時に移動している。このような環境において、特許文献1のシステムを使用すると、車両同士が干渉し、車両の渋滞(次のセグメントに移動できずに立ち往生する)が頻繁に発生する。渋滞の原因は、床面のあらゆるセル(単位領域)を車両が任意の方向に移動できる前提になっていることである。
そこで、本発明は、倉庫において搬送車を効率的に移動させることを目的とする。
本発明の経路決定装置は、縦横に並ぶ複数の領域を有する平面上において相互に隣接する領域の間の境界に関連付けて、搬送車が境界を跨ぎ移動できる移動方向が記憶されるリンク情報、領域に関連付けて、領域に存在する載置台の情報が記憶される棚情報、及び、搬送車に関連付けて、搬送車が存在する領域及び搬送車が載置台を搬送しているか否かの状態が記憶される搬送車情報が格納される記憶部と、搬送車が複数の領域内の出発領域から複数の領域内の目的領域まで移動する経路を決定する要求を受け付け、リンク情報の移動方向、棚情報、及び、搬送車情報を参照し、経路を決定する経路決定部と、を備え、リンク情報において、載置台を保管可能な載置台保管領域と通路領域との間の境界のうち少なくとも1つは、載置台を搬送している搬送車が双方向に移動可能に設定され、載置台保管領域同士の間の境界は、載置台を搬送していない搬送車のみが1方向に移動可能に設定されていること、を特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、倉庫において搬送車を効率的に移動させることができる。
(a)は、搬送車を説明する図である。(b)は、棚を説明する図である。 床面を説明する図である。 ノードの境界及びリンクを説明する図である。 経路及びセグメントを説明する図である。 アドレス図を説明する図である。 経路決定装置等の構成を説明する図である。 ノード情報の一例である。 リンク情報の一例である。 動的情報のアドレス情報を説明する図である。 棚情報の一例である。 搬送車情報の一例である。 処理手順のフローチャートである。 (a)は、暫定通路が開通する前の床面の図である。(b)は、暫定通路が開通した後の床面の図である。 (a)は、搬送車(空車)の経路の例である。(b)は、搬送車(実車)の経路の例である。 (a)は、暫定通路が開通した後の搬送車(実車)の経路の例である。(b)は、オフライン状態の搬送車がある位置で停止している場合の経路の例である。 (a)及び(b)は、リルート処理の例を示す図である。 (a)及び(b)は、リルート処理の他の例を示す図である。 (a)、(b)及び(c)は、ノード情報、リンク情報及びアドレス情報の関係を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態(“本実施形態”という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。本実施形態は、車両が倉庫内で棚を搬送する搬送車である例である。しかしながら、本発明は、車両が棚以外の物を搬送する場合にも車両が倉庫以外の場所を移動する場合にも適用することができる。つまり、本発明は、一般的に車両が移動する経路を決定する場合に適用可能である。なお、本実施形態の棚は、“載置台”の一例である。
(搬送車及び棚)
図1(a)に沿って搬送車を説明する。本実施形態の搬送車2は、棚7(図1(b)、詳細後記)を搬送する車両である。搬送車2は、平面視が正方形である直方体の外形を有する。搬送車2の高さは、床面に立つ人間の膝の位置よりやや低く、搬送車2は、棚7の下部を棚7に接触することなく通過することができる。搬送車2は、その上面中央に円盤形の荷役板42を有する。搬送車2は、搬送車本体46と荷役板42とを接続するシャフト43(図示せず)の長さを変化させることによって荷役板42の床面からの高さを変化させることができる。荷役板42中央の正方形の窪み47は、棚7と嵌合する。
また、窪み47は、その中央部分にはセンサ(撮像カメラ)49を有しており、このセンサ49が棚7の最も下部の段62の下面に貼り付けられたマーク(バーコード等)を読取ることによって、嵌合する棚7の棚ID(詳細後記)を識別する。搬送車2は、棚7を搬送しているときは、荷役板42を持ち上げており、棚7を搬送していないときは、搬送車本体46の上面の水準に荷役板42を降ろしている。なお、荷役板42がその中央に窪み47を有する代わりに、荷役板42の上面にゴム素材が張り付けられていてもよい。すると、荷役板42と棚7との間の摩擦が高まり、棚7が安定する。
搬送車2は、その4つの側面のそれぞれにセンサ44を有する。センサ44は、床面、棚7、他の搬送車を検出する。センサ44は、撮像カメラであり、撮像した画像を処理することによって、床面、棚7及び他の搬送車を認識する。図1(a)では見えないが、搬送車2は、その内部に通常2つの駆動輪45(図示せず)を有する。それらの駆動輪45は、自在に回転方向及び回転速度を変えることができる。搬送車2の底面と床面との間には僅かの空間(クリアランス)がある。
また、搬送車2は、その底面にもセンサ44を備えている。このセンサ44もまた撮像カメラであり、床面の各領域(詳細後記)に貼り付けられたマーク(バーコード等)を読取ることによって、床面の各領域の識別子(詳細後記)を認識する。その結果、搬送車2は、自身が床面上のどの領域にいるかを認識する。搬送車2は、左側の駆動輪及び右側の駆動輪を反対方向に同じ回転速度で回転させることによって、その位置で旋回(超信地旋回)することができる。さらに、搬送車2は、自身の向きを変えることなく、シャフト43を回転させることによって、荷役板42(及び棚7)の向きのみを変えることもできる。
図1(b)に沿って、棚を説明する。本実施形態の棚7は、平面視が正方形である直方体の本体8、4本の脚9及び4つの車輪61を有する、棚7の本体8は、複数の段62(図1(b)では3段)を有する。各段62は、物品が格納される引き出し形の複数のトレイ63(図1(b)では3個)を有する。作業員64は、トレイ63を手で開け、内部の物品を集品することができる。なお、棚7は、可動式(引き出し形)のトレイを有することなく、自身の内部に直接物品を格納してもよい。
作業員64は、棚7の本体8の4つの側面のうち、所定の数の側面からトレイ63を引き出すことができる。図1(b)の例では、そのような側面の数は“1”である。前記のように、棚7の本体8は、その4隅に4本の脚9を有している。それらの脚9のそれぞれは、1つの車輪61を有する。これらの車輪61は動力を有さない。棚7が床面上に配置されているときには、車輪61はロックされており、床面上を棚7が移動することはない。搬送車2が棚7の真下に停止し、荷役台42を持ち上げると、荷役台42と棚7の本体8の底部とが嵌合し、やがて、棚7全体が宙に浮く。その後、搬送車2は棚7を搬送する。搬送車2は、目的地に到着すると、荷役板42を降ろすことによって棚7を床面に降ろす。搬送車2が棚7を搬送している間は、車輪61のロックは解除されており、仮に脚9が床面に軽く接触することがあっても棚7は転倒しない。なお、脚9は、車輪61有さなくてもよい。
(床面)
図2に沿って、床面を説明する。図2は、本実施形態の搬送車2が移動する床面を上から見た平面図である。床面は、縦横に並ぶ複数の領域を有する平面である。本実施形態の床面は、長方形であり、42個の領域を有する。個々の領域は、同じ一辺の長さを有する正方形であり、平面視して正方形をした搬送車2の形状に対応している。床面は、互いに直交する座標軸である横軸(X軸)及び縦軸(Y軸)を有する。座標軸の原点は、床面の左上の位置にある。床面は、6本の列及び7本の行を有する。各列は、横軸の座標値1〜6に対応する。各行は、縦軸の座標値1〜7に対応する。
床面上の各領域は、自身を一意に特定する識別子を有する。識別子は、“N”及び“N”に続く2つの数字を有する。最初の“N”は、領域を示す当該分野の用語である“ノード”に因む。本実施形態では、“領域”と“ノード”とは同義の用語である。最初の数字は、列(横軸の座標値)を示し、最後の数字は、行(縦軸の座標値)を示す。つまり、識別子は、ノードを特定すると同時にその位置を直接的に示している。図2の各ノードは、棚保管ノード(太線のノード)又は通路ノード(それ以外のノード)のいずれかである。また、床面の各領域には、各領域の識別子を示すマーク(バーコード等、図示せず)が貼り付けられており、搬送車2は、このマークを読取ることによって、自身が床面上のどの領域にいるかを認識する。
通路ノード(ノードN22等)は、搬送車の移動を目的としたものであり、通路ノード上に棚が配置されることはない。棚保管ノード(ノードN32等)は、棚の保管を目的としたものである。本実施形態の各ノードは、1台の棚7が移動できるだけの、又は、1台の棚7を保管するだけの広さを有する。棚保管ノード上に、実際に棚が配置されている場合もあるし、配置されていない場合もある。なお、図2は、あくまでも説明用の図であり、実際の床面は、図2に示されるものに比して、遥かにそのノードの数が多くなると考えられる。
(ノード及び境界)
図3に沿って、ノードの境界及びリンクを説明する。詳細は後記するが、ノード情報及びリンク情報は、“静的情報”とも呼ばれる。相互に隣接するノードの間には、境界71(図3下の部分拡大図参照)が存在する。いま、図3のノードN22に注目する。ノードN22は、ノードN21、ノードN23、ノードN12及びノードN32と隣接している。ノードN22の上辺は、ノードN21との境界である。ノードN22の下辺は、ノードN23との境界である。ノードN22の左辺は、ノードN12との境界である。ノードN22の右辺は、ノードN32との境界である。通常、1つのノードは、4本の境界71を有し、それぞれの境界を、隣接する上下左右のノードと共有している。
しかしながら例外として、床面の周辺部のノード(例えば、ノードN21、ノードN12、ノードN62、ノードN27等)は、床面の外周線を除く3本の境界しか有さない。さらに、床面の4隅のノード(ノードN11、ノードN61、ノードN17及びノードN67)は、床面の外周線を除く2本の境界しか有さない。床面の外周線を除く各境界に関連付けて、1本又は2本の“リンク”(詳細後記)が定義されることになる。
(リンク)
前記したリンクは、第1に、ノード間の境界71を跨いで移動できる搬送車2の状態(棚を搬送しているか否か)を制約し、第2に、搬送車2がノード間の境界71を跨いで移動することができる方向を制約する情報である。さらに、リンクが定める制約は、搬送車2の流れをよくし渋滞を防ぐ。なお、図3において、リンクは、白抜き矢印で表現されている。
リンクは、“棚なし/棚あり移動可能リンク”又は“棚なし移動可能リンク”のいずれかである。棚なし/棚あり移動可能リンクは、棚を搬送している搬送車(以降“実車”と呼ぶことがある)、及び、棚を搬送していない搬送車(以降“空車”と呼ぶことがある)の両者がその境界を跨いで移動することができることを示す。棚なし移動可能リンクは、空車のみがその境界を跨いで移動することができることを示す。
論理的には、実車のみがその境界を跨いで移動することができる“棚あり移動可能リンク”を定義することもできる。例えば、作業員が集品するために実車を一時停止させておくためのノードに不要な空車が移動してくるのを防ぐ場合、当該ノードに向かうリンクを“棚あり移動可能リンク”としてもよい。なお、説明の単純化のため、本実施形態では、“棚あり移動可能リンク”は存在しないものとする。
リンクは、搬送車(実車又は空車)が境界71を跨いで移動することができる方向(移動方向)を示す。1本のリンクは、1つの移動方向を示す。移動方向は、“上”、“下”、“左”及び“右”のいずれかであり、“上”は、搬送車がその境界を図3の下から上へ移動することができることを示す。“下”は、搬送車がその境界を図3の上から下へ移動することができることを示す。“左”は、搬送車がその境界を図3の右から左へ移動することができることを示す。“右”は、搬送車がその境界を図3の左から右へ移動することができることを示す。1本のリンクが、双方向の移動(上下又は左右)が可能であることを示すことはない。
図3に記載されているすべての矢印(座標軸を除く)がリンクである。そのうち、実線の矢印が“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、破線の矢印が“棚なし移動可能リンク”である。矢印が跨いでいる(関連付けられている)境界71は、搬送車がそれを跨いで移動することができる境界71であり、矢印の向きが移動方向を示す。
まず、図3のノードN22に注目する。このノードN22とその上側のノードN21との間の境界に1本のリンクが関連付けられている。当該リンクは“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“上”である。ノードN22とその下側のノードN23との間の境界に1本のリンクが関連付けられている。当該リンクは“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“上”である。ノードN22とその左側のノードN12との間の境界に2本のリンクが関連付けられている。そのうちの1本は“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“右”である。他の1本は“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“左”である。ノードN22とその右側のノードN32との間の境界に2本のリンクが関連付けられている。そのうちの1本は“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“右”である。他の1本は“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“左”である。
以上のことは、搬送車が以下のように移動することができることを示している。
・搬送車(実車又は空車)は、ノードN23からノードN22を経てノードN21へ移動することができる。このとき、搬送車は、ノードN21からノードN22を経てノードN23へ移動する他の搬送車と干渉(正面衝突)することはない。
・いま、ノードN12及びノードN32には棚が配置されているとする。搬送車(空車)は、ノードN22からノードN12又はノードN32の棚の下に入り込み、棚を持ち上げて(実車となって)ノードN22に戻ることができる。
・いま、ノードN12及びノードN32には棚が配置されていないとする。搬送車(実車)は、ノードN22からノードN12又はノードN32に入り込み、棚を降ろして(空車となって)ノードN22に戻ることができる。
次に、図3のノードN42に注目する。このノードN42とその上側のノードN41との間の境界に1本のリンクが関連付けられている。当該リンクは“棚なし移動可能リンク”であり、その移動方向は“上”である。ノードN42とその下側のノードN43との間の境界に1本のリンクが関連付けられている。当該リンクは“棚なし移動可能リンク”であり、その移動方向は“上”である。ノードN42とその左側のノードN32との間の境界に1本のリンクが関連付けられている。当該リンクは“棚なし移動可能リンク”であり、その移動方向は“右”である。ノードN42とその右側のノードN52との間の境界に2本のリンクが関連付けられている。そのうちの1本は“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“右”である。他の1本は“棚なし/棚あり移動可能リンク”であり、その移動方向は“左”である。
以上のことは、搬送車が以下のように移動することができることを示している。
・搬送車(空車)は、ノードN43からノードN42を経てノードN41へ移動することができる。このとき、当該搬送車は、ノードN41からノードN42を経てノードN43へ移動する他の搬送車(空車)と干渉(正面衝突)することはない。
・搬送車(空車)は、ノードN32からノードN42を経てノードN41へ移動することができるし、ノードN52へ移動することもできる。
・いま、ノードN42には棚が配置されているとする。搬送車(空車)は、ノードN52からノードN42の棚の下に入り込み、棚を持ち上げて(実車となって)ノードN52に戻ることができる。
・いま、ノードN42には棚が配置されていないとする。搬送車(実車)は、ノードN52からノードN42に入り込み、棚を降ろして(空車となって)ノードN52に戻ることができる。
図3を全体的に見ると、以下のことがわかる。
・棚なし/棚あり移動可能リンクが、時計回りの方向を指しつつ、第1行、第列、第7行及び第列を巡回している。
・棚なし/棚あり移動可能リンクは、棚なし移動可能リンクの役割を兼ねる。そこで、仮に、第1行及び第7行の棚なし/棚あり移動可能リンクを、棚なし移動可能リンクに置き換える。すると、棚なし移動可能リンクが、時計回りの方向を指しつつ、第1行、第3列、第7行及び第1列を巡回している。同様に、棚なし移動可能リンクが、時計回りの方向を指しつつ、第1行、第6列、第7行及び第4列を巡回している。
・第3列と第4列との間には、7つの境界が存在する。そのうち第2行から第6行の境界に注目すると、右方向の棚なし移動可能リンク及び左方向の棚なし移動可能リンクが交互に並んでいる。つまり、前記した巡回する2組の棚なし移動可能リンクには、左方向の2本のショートカット(近道)及び右方向の3本のショートカットが通じている。
図3の例えば第1列においては、連続する7つのノードN11〜N17の間の境界に関連付けて、移動方向が同じ“上”である棚なし移動可能リンクが記憶されている。第1行においては、連続する6つのノードN11、N21、N31、N41、N51及びN61の間の境界に関連付けて、移動方向が同じ“右”である棚なし/棚あり移動可能リンクが記憶されている。このように、縦方向又は横方向に連続して少しでも多くの同じ移動方向のリンクが記憶されることが、搬送車の渋滞を防ぐうえで重要である。
(経路及びセグメント)
図4に沿って、経路及びセグメントを説明する。図4の床面のノードを特定する識別子は、図2及び図3と同じである。しかしながら、説明の分かり易さのために、図4では、各ノードが通路ノードであるかそれとも棚保管ノードであるかは捨象されている。さらに、搬送車が実車であるかそれとも空車であるかも捨象されている。そして、図3において説明した各境界に関連付けられているリンクもまた、ここでは一旦捨象される。
いま、搬送車が出発ノードであるノードN26(太線で表示)から、目的ノードであるノードN52(太線で表示)に移動する必要があるとする。本実施形態の経路決定装置は、そのための経路を決定する。図4には、3本の経路81〜83が記載されている。経路決定装置は、経路81〜83を複数の区分に分割する。経路をどの箇所で分割するかは任意である。ここでは、経路決定装置は、経路の曲がり角で経路を分割している。そして分割された経路の各部分は“セグメント”と呼ばれる。経路81は、セグメント81a及び81bを有する。経路82は、セグメント82a、82b、82c及び82dを有する。経路83は、セグメント83a、83b及び83cを有する。
(セグメントの予約)
いま、経路決定装置は、3本の経路81〜83の候補のうちの経路81を、搬送車が移動するべき経路として決定したとする。搬送車は、経路81の最初のセグメント81aの予約を経路決定装置に要求する。すると、経路決定装置は、他の搬送車の経路84(より正確にはその部分であるセグメント)が、予約を要求している搬送車(自車)のセグメント81aを横切って既に予約されているか否かを判断する。そして、経路決定装置は、他の搬送車の経路84が予約されていない場合、自車のためにセグメント81aの予約を行い、その予約を行ったことを自車に通知する。
ここで予約とは、ノードN26からノードN22までの排他的移動を搬送車(自車)に対して保証することである。経路決定装置は、他の搬送車の経路が、自車のセグメント81aを横切って既に予約されている場合、自車のために予約を行うことはない。自車は、セグメント81aを予約した旨の通知を経路決定装置から受信しない限り、ノードN26を出発しない。なお、搬送車2が予約されたセグメントを移動し終えると、経路決定装置は、その予約を解除(消去)する。
搬送車(自車)は、セグメントを予約した旨の通知を受信するとノードN26を出発し、セグメント81aを移動してノードN22に向かう。自車は、ノードN26を出発した後ノードN22に到着する前の任意の時点で、経路81の次のセグメント81bの予約を経路決定装置に要求する。すると、経路決定装置は、経路85のような他の搬送車の経路が、自車のセグメント81bを横切って既に予約されていない限り、自車のためにセグメント81bの予約を行い、その予約を行ったことを自車に通知する。以降同様の処理が繰り返され、搬送車は、ときには経路上のあるノードで一時停止しつつ、最終的に目的ノード(ノードN52)に到着する。なお、経路決定装置は、セグメントごと以外にも、例えば、セグメントに含まれる所定の数のノードごとに予約を行ってもよい。
(経路の評価)
図4のように、同じ出発ノードから同じ目的ノードまでの経路の候補が複数存在する場合、経路決定装置は、各候補を評価し、最も評価が高い経路を決定する。本実施形態の経路決定装置は、各候補について“評価値”を算出する。評価値は、例えば、“移動時間”、“回転時間”及び“待機時間”の合計値である。
移動時間とは、候補に含まれるノードの数に対して、搬送車がノード1つを移動するのに要する時間を乗算したものである。
回転時間とは、候補に含まれる曲がり角の数に対して、搬送車が曲がり角で1回自身の向きを変えるのに要する時間を乗算したものである。搬送車は、図4のノードN22のような曲がり角において、一旦停止したうえで自身の向きを変え、その後移動を再開するものとする。
待機時間とは、自車が次のセグメントが予約されるのを待つ時間、すなわち、他の搬送車との交差(干渉)を回避するために、停止しつつ待機する時間である。前記したように、自車は、次のセグメント上において他の搬送車が既に予約しているセグメントのノードがなくなるまで、現在のセグメント上の最後のノードで待たされることになる。この待機時間は、以下の式によって算出される。
待機時間=Σ(セグメントリンク数−自車リンク数)×換算係数
ここで、セグメントリンク数とは、自車が移動するセグメントに含まれるノードの境界に関連付けられているすべてのリンクの数である。図4におけるセグメント81a(ノードN26からノードN22まで)に含まれるノードの境界には、実際には、図3に示すように多くのリンクが関連付けられている。いま仮に、図4のノードN26からノードN22までのリンクが、図3の通りであったとする。すると、この場合のセグメント81aのセグメントリンク数は、“26”である。その内訳は、10本の左方向の“棚なし/棚あり移動可能リンク”、10本の右方向の“棚なし/棚あり移動可能リンク”、及び、6本の上方向の“棚なし/棚あり移動可能リンク”である。
ここで、自車リンク数とは、セグメントリンク数のうち、自車がそのセグメントを移動する方向を示すリンクの数である。前記の例では、自車リンク数は、“6”であり、それは、上方向の“棚なし/棚あり移動可能リンク”の数に一致している。なお、自車がそれを跨いで移動しないことがわかっている境界に関連付けられたリンクは、自車リンク数としてカウントされなくてもよい。例えば、ノードN21及びノードN22の間の境界線、及び、ノードN26及びノードN27の間の境界線に関連付けられているリンクをカウントせず、自車リンク数を“4”としてもよい。“セグメントリンク数−自車リンク数”が大きいほど、他の搬送車の予約が解除されるまで自車が待たされる時間は長くなる可能性が高い。換算係数とは、リンク数を時間に換算する係数である。経路決定装置は、過去の経験値に基づき換算係数を決定するものとする。前記式の“Σ”は、経路の候補に含まれるすべてのセグメントについて合計する、という意味である。
なお、算出された“移動時間”、“回転時間”及び“待機時間”の合計に対し、所定のコスト係数を乗算した結果を評価値としてもよい。この場合、評価値の単位は時間ではなく、金額となる。経路決定装置のユーザは、過去の動力費、人件費等の実績に基づいて、コスト係数を決定するものとする。
(アドレス図)
図5に沿って、アドレス図を説明する。詳細は後記するが、棚情報33及び搬送車情報34はリアルタイムで更新される“動的情報”と呼ばれる。そして、この棚の位置情報、及び、搬送車のリアルタイムの位置情報は、アドレス図として扱われる。図5は、図2に示した本実施形態の搬送車2が移動する床面の位置情報に対応して、棚の位置情報、及び、搬送車の位置情報を示している。図2の床面座標に対応する形で、図2と同様の座標に対応してアドレス図の座標A11〜A67が設定されている。そして、この例では、アドレスA51には、四角形の棚の位置情報51が記憶されている。このことは、アドレスA62には、棚が配置されていることをリアルタイムで示している。さらに、アドレスA44には、四角形の棚の位置情報52及び五角形の搬送車の位置情報53が記憶されている。このことは、アドレスA44には、棚が配置され、かつ、搬送車が存在することをリアルタイムで示している。
(ノード情報、リンク情報及びアドレス情報の関係)
説明の都合上、図6〜図17を飛ばして、図18に沿って、ノード情報、リンク情報、及びアドレス情報の関係を説明する。図18(a)は、図2の床面であり、前記と同様にノード座標N11〜N67を示している。そして、ハッチングをかけた領域が棚保管ノード(ノードN32等)であり、それ以外が通路ノードである。因みに、図18(a)は、後記するノード情報31(図7)によって、その各領域の情報が定義される。
図18(b)は、図3のノードの境界及びリンクである。実線の矢印は、“棚なし/棚あり移動可能リンク”を示し、点線の矢印は、“棚なし移動可能リンク”を示している。因みに、図18(b)は、後記するリンク情報32(図8)によって、その各領域の情報が定義される。
図18(c)は、図5のアドレス図である。例えば、アドレス図のアドレスA44には、棚情報33(図10)で定義された情報がリアルタイムで記憶されるとともに、搬送車情報34(図11)で定義された情報もリアルタイムで記憶される。
そして、図18(a)に反映されるノード情報、及び、図18(b)に反映されるリンク情報32は“静的情報”とも呼ばれる。そして、図18(c)に反映される棚情報33及び搬送車情報34は、“動的情報”とも呼ばれる。なぜならば、棚情報33及び搬送車情報34の内容はリアルタイムで時々刻々と更新されるのに対し、ノード情報31及びリンク情報32の内容は、ユーザによって当初設定された後は、ユーザが一部又は全部を更新するまで、固定されるからである。
そして、図18(b)に反映されるリンク情報32を用いて搬送車の経路を求める際には、動的情報である棚情報33及び搬送車情報34を用いて、リンク情報32の取捨、選択を行うことにより、移動経路が生成される。
経路生成の例として、搬送車が実車である場合には、経路決定装置は、“棚なし/棚あり移動可能リンク”を辿って行く。例えば、アドレスA23からアドレスA33へは、“棚なし/棚あり移動可能リンク”が存在する。したがって、搬送車は、アドレスA23からアドレスA33へ移動できる可能性がある。しかしながら、棚情報33によれば、リンク先のアドレスA33には、リアルタイムで棚が存在する。したがって、搬送車は、アドレスA23からアドレスA33へリンクを辿ることはできない(衝突を防止するため)。そして、アドレスA24からアドレスA34へは、“棚なし/棚あり移動可能リンク”が存在する。したがって、搬送車は、アドレスA24からアドレスA34へ移動できる可能性がある。そのうえ、棚情報33によれば、リンク先のアドレスA34にはリアルタイムで棚が存在しない。そこで、搬送車は、アドレスA24からアドレスA34へリンクを辿ることができる。
搬送車が空車である場合には、経路決定装置は、“棚なし/棚あり移動可能リンク”及び“棚なし移動可能リンク”を辿って経路を選択、生成する。例えば、アドレスA23からアドレスA33へは、“棚なし/棚あり移動可能リンク”が存在するので、搬送車は、アドレスA23からアドレスA33へ移動できる可能性がある。仮に、リンク先のアドレスA33にリアルタイムで棚が存在するとしても、搬送車(空車)は、棚の下部を通ることができる。したがって、搬送車(空車)は、アドレスA23からアドレスA33に移動することが可能である。また、例えば、アドレスA34からアドレスA44へは、“棚なし移動可能リンク”が存在する。したがって、搬送車は、アドレスA34からアドレスA44へ移動できる可能性がある。一方、搬送車情報34によれば、リアルタイムの情報として、リンク先のアドレスA44には、何らかの異常等に起因して搬送車が停止している。すると、搬送車がアドレスA34からアドレスA44へ移動することは不可能になる。
(経路決定装置等の構成)
図6に沿って、経路決定装置等の構成を説明する。経路決定装置1は、一般的なコンピュータである。経路決定装置1は、中央制御装置11、入力装置12、出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15、及び、通信装置16を備える。これらはバスで接続されている。補助記憶装置15は、ノード情報31、リンク情報32、棚情報33、搬送車情報34及び地図35(詳細後記)を格納している。主記憶装置14における静的情報管理部21、動的情報管理部22、及び、経路決定部23は、プログラムである。以降の説明において、“○○部は”と動作主体を記した場合、それは、中央制御装置11が補助記憶装置15から○○部を読み出し、主記憶装置14にロードしたうえで○○部の機能(詳細後記)を実現することを意味する。また、地図35は、図2の座標平面及びノードIDそのものである。
経路決定装置1は、有線又は無線のネットワーク3を介して、1又は複数の搬送車2、1又は複数の床センサ5、及び、1又は複数の監視カメラ6と接続可能である。搬送車2は、前記した、荷役板42、シャフト43、センサ44及び駆動輪45の他に、搬送車制御装置41を有する。搬送車制御装置41は、経路決定装置1との間の通信を司り、また、荷役板42、シャフト43、センサ44及び駆動輪45を制御する。
搬送車2は、前記したように自身のセンサ44が検出した床面のマーク(バーコード)を読取ることで自身の位置(図2の座標値又はノードの識別子)をリアルタイムで経路決定装置1に送信することができる。また、床センサ5を搬送車2の移動に影響を与えない形態で床面に埋め込むことで、搬送車2の床面での位置を検出することも可能である。また、監視カメラ6を、例えば倉庫の天井面に配置することで、棚7及び搬送車2の床面での位置を検出することが可能である。これにより、床センサ5及び監視カメラ6は、検出した位置情報をリアルタイムで経路決定装置1に送信することができる。搬送車2のセンサ44が常時充分な精度で自身の床面での位置を検出できる場合は、監視カメラ6は、搬送車2の位置を検出する必要はなく、床センサは、そもそも存在しなくてもよい。
(ノード情報)
図7に沿って、ノード情報31を説明する。ノード情報31においては、ノードID欄101に記憶されたノードIDに関連付けて、ノード区分欄102にはノード区分が、列欄103には列番号が、行欄104には行番号が、使用不可欄105には使用不可フラグが記憶されている。
ノードID欄101のノードIDは、ノードを一意に特定する識別子である。
ノード区分欄102のノード区分は、そのノードの目的の分類であり、本実施形態では、前記した“通路ノード”を示す“通路”又は前記した“棚保管ノード”を示す“棚保管”のいずれかである。その他にも、搬送車が自身の向きを変えるノードを示す“旋回”、作業員が棚の側面に向かって作業を行うノードを示す“作業”、搬送車の充電を行うノードを示す“充電”等が記憶されてもよい。
列欄103の列番号は、ノードの横軸(X軸)の位置を示す数字(第○列)である。
行欄104の行番号は、ノードの縦軸(Y軸)の位置を示す数字(第○行)である。
使用不可欄105の使用不可フラグは、例えば、その位置に柱がある、床下設備保守用の開口部がある等の理由によりそのノードに搬送車が入り込めないことを示す“不可”の文字列である。多くのレコードの使用不可欄105は、空白になり使用可能である。
(リンク情報)
図8に沿って、リンク情報32を説明する。リンク情報32においては、リンクID欄111に記憶されたリンクIDに関連付けて、リンク区分欄112にはリンク区分が、始点ノードID欄113には始点ノードIDが、終点ノードID欄114には終点ノードIDが、方向欄115には移動方向が記憶されている。
リンクID欄111のリンクIDは、前記したリンクを一意に特定する識別子である。本実施形態では、“L”の後に続く4桁の数字のうちの最初の2ケタは、後記する始点ノードIDの数字2桁に一致している。そして、リンクIDの最後の2桁は、後記する終点ノードIDの数字2桁に一致している。したがって、リンクIDを参照するだけで、そのリンクが図3のどの位置にあるかが容易にわかる。
リンク区分欄112のリンク区分は、“棚なし”又は“棚なし/棚あり”のいずれかである。“棚なし”は、リンクが関連付けられた境界を、空車のみが跨いで移動することができることを示す。“棚なし/棚あり”は、リンクが関連付けられた境界を、空車及び実車の両者が跨いで移動することができることを示す。
始点ノードID欄113の始点ノードIDは、境界を挟む2つの隣接したノードのうち、リンクの矢印の始点となるノードを特定するノードIDである。
終点ノードID欄114の終点ノードIDは、境界を挟む2つの隣接したノードのうち、リンクの矢印の終点となるノードを特定するノードIDである。
方向欄115の移動方向は、その境界を跨いで搬送車が移動することができる方向であり、“上”、“下”、“左”及び“右”のうちのいずれかである。前記したように、例えば“上”は、搬送車がその境界の下から上へ移動することができることを示す。なお、本実施形態における“上”、“下”、“左”及び“右”の代わりに、“0度”、“90度”、“180度”、“270度”等の方位を示す数字(0度以上〜360度未満)が使用されてもよい。また、0時、3時、6時、9時というように、床面を時計の文字盤に見立てて短針の指す方向が移動方向として使用されてもよい。
図8において留意すべきことは、1本のリンクに対して1つの移動方向(“上”等)が定義される一方、1本の境界に対しては1本又は2本のリンクが定義されるということである。その結果、境界単位で見ると、搬送車がある1本の境界を跨いで1つの方向にしか移動できない場合もあり、搬送車が1本の境界を跨いで2つの方向(左から右及び右から左、又は、下から上及び上から下)に移動できる場合もある。
図3に戻り、ノードN22とノードN32との間の境界に注目する。当該境界に跨る2本のリンクのうち移動方向が“左から右”であるリンクは、図8のレコード124bに対応している。当該境界を跨る2本のリンクのうち移動方向が“右から左”であるリンクは、図8のレコード124cに対応している。結局、図8のレコード124b及びレコード124cの組合せは、“実車及び空車は、ノードN22及びノードN32の間の境界を、右から左、及び、左から右の両方向に跨いで移動することができる”ことを示している。
さらに図3において、ノードN31とノードN32との間の境界に注目する。当該境界に跨るリンクは、1本しかない。そして、そのリンクの移動方向は、“上から下”である。当該リンクは、図5のレコード125aに対応している。レコード125aは、“空車は、ノードN31及びノードN32の間の境界を上から下に跨いで移動することができる”ことを示している。
このようにして図8を上のレコードから順に見て行くと、レコード121a〜121bは、図3の第1列のノードの境界のうち、左右方向に延びる境界(計6本)をそれぞれ跨ぐリンクに上から順に対応していることがわかる。さらに、図8のレコード122a〜122fは、図3の第1列のノードと第2列のノードとの間の上下方向に延びる境界(計7本)をそれぞれ跨ぐリンクに上から順に対応していることがわかる。なお、境界が伸びる方向は、搬送車の移動方向とは別の概念である。なお、リンク情報32のレコード126dは、図13(a)及び(b)のリンク76bに対応している。
(アドレス情報)
図9に沿って、リアルタイムで更新される動的情報であるアドレス情報を説明する。アドレス情報においては、アドレスID欄151に記憶されたアドレスIDに関連付けて、列欄152には列番号が、行欄153には行番号が、棚の有無欄154にはアドレスにおける棚の有無が、そして、搬送車の有無欄155にはアドレスにおける搬送車の存在が記憶されている。
アドレスID欄151のアドレスIDは、アドレスを一意に特定する識別子である。
列欄152の列番号は、アドレスの横軸(X軸)の位置を示す数字(第○列)である。
行欄153の行番号は、アドレスの縦軸(Y軸)の位置を示す数字(第○行)である。
棚の有無欄154には、棚の有無を示す“有り”又は“無”が記憶される。例えば2行目のレコードの“有り”は、そのアドレスA12には、リアルタイムで棚が存在することを示す。
搬送車の有無欄155には、搬送車の有無を示す“有り”又は“無”が記憶される。
例えば、16行目のレコードの“有り”は、そのアドレスA44には、リアルタイムで搬送車が存在することを示す。
そして、前記した動的情報管理部22は、搬送車2、床センサ5及び監視カメラ6から情報をリアルタイムで受け取り、対応する列・行のアドレスIDに存在する、棚の有無154及び搬送車の有無155を最新の状態に維持したうえで補助記憶装置15に格納している。
(棚情報)
図10に沿って、棚情報33を説明する。棚情報33においては、棚ID欄131に記憶された棚IDに関連付けて、棚種別欄132には棚種別が、棚状態欄133には棚状態が、位置欄134にはアドレスIDが、向き欄135には向きが記憶されている。
棚ID欄131の棚IDは、棚7を一意に特定する識別子である。
棚種別欄132の棚種別は、棚の種別を示す任意の情報である。棚種別は、4つの側面のうち集品が可能である側面の数、段62の数、1段に収まるトレイ63の数等を特定する。
棚状態欄133の棚状態は、棚の現時点の状態である。本実施形態の棚状態は、“格納中”、“移動中”及び“管理外”のうちのいずれかである。“格納中”は、その棚が物品を格納したうえで、ある列・行で示されたアドレスに静止(脚で自立)していることを示す。“移動中”は、その棚が搬送車によって搬送されている途中であることを示す。“管理外”は、その棚が搬送車によって搬送される対象として登録されていない(例えば、ピッキングすることが長期間想定されない季節品等のみを格納している)ことを示す。その他にも、作業員がその棚から集品している最中であることを示す“出庫中”、作業員がその棚に対して物品を装填している最中であることを示す“入庫中”等が記憶されてもよい。
位置欄134のアドレスIDは、その棚が現時点において位置するアドレスを特定するノードIDである。
向き欄135の向きは、その棚の所定の側面(作業員が集品をする側面等)の現時点における向きであり、“上”、“下”、“左”及び“右”のうちのいずれかである。これらは、図3等における上”、“下”、“左”及び“右”の向きを示している。しかしながら、その代わりに、“0度”、“90度”、“180度”、“270度”等の方位を示す数字(0度以上〜360度未満)等が使用されてもよい。
(搬送車情報)
図11に沿って、搬送車情報34を説明する。搬送車情報34においては、搬送車ID欄141に記憶された搬送車IDに関連付けて、搬送車種別欄142には搬送車種別が、オンライン状態欄143にはオンライン状態が、搬送車状態欄144には搬送車状態が、異常内容欄145には異常内容が、位置欄146にはアドレスIDが、向き欄147には向きが、蓄電池残量欄148には蓄電池残量が記憶されている。
搬送車ID欄141の搬送車IDは、搬送車を一意に特定する識別子である。
搬送車種別欄142の搬送車種別は、搬送車の種別を示す任意の情報である。搬送車種別は、搬送することができる棚の最大重量、消費電力、メーカ名、製造年等を特定する。
オンライン状態欄143のオンライン状態は、“オン”又は“オフ”のいずれかである。“オン”は、搬送車が経路決定装置1とネットワークで接続されており、経路決定装置1によって制御されていることを示す。“オフ”は、搬送車が経路決定装置1とネットワークで接続されておらず、経路決定装置1によって制御されていないことを示す。
搬送車状態欄144の搬送車状態は、“実車”又は“空車”のうちのいずれかである。“実車”及び“空車”の意味は前記した通りである。“実車”は、搬送車が棚を搬送しつつ移動中であることを示す。一方、“空車”については、搬送車情報34においては、さらに詳しい状態を知ることができる。いま、アドレスA17(図5の左下の隅)は、非番の搬送車が経路を割り当てられるのを待ちながら駐車するためのアドレスであるとする。すると、図11の搬送車V05は、非番の搬送車であり当然に“空車”となっていることがわかる。また、搬送車V06は、偶々空車として移動していたところ、“車軸破損”の異常を発生したためアドレスA55で停止し駆け付けた保守要員による点検を受けている(又は保守要員が駆け付けるのを待っている)ことがわかる。もちろん、“実車”であっても異常を発生することはあり得る。それ以外の空車V03及びV04は、経路の途中を移動中であることがわかる。
異常内容欄145の異常内容は、搬送車に異常が生じている場合の異常の内容である。搬送車に異常が生じていない場合は、空白のままである。
位置欄146のアドレスIDは、搬送車が現在存在するアドレスのアドレスIDである。
向き欄147の向きは、搬送車の所定の基準面が現在向いている向きである。ここでの基準面は、“上”、“下”、“左”及び“右”のうちのいずれかである。これらの意味は、図10における棚の向きと同様である。
蓄電池残量欄148の蓄電池残量は、搬送車が保持している動力用の蓄電池の残量である。“#”は、それぞれ値が異なる蓄電池残量を省略的に示している。
(暫定通路の開通)
説明の都合上図12を飛ばして、図13に沿って、棚保管ブロック中に暫定通路が開通する例を説明する。棚保管ブロックとは、図3においてノードN32〜N36及びN42〜N46によって構成される長方形の2列の領域群である。図13(a)において、ノードN34及びN44の間の境界に、1本の“棚なし/棚あり移動可能リンク”76bが関連付けられている。当該“棚なし/棚あり移動可能リンク”76bの方向は、“右”である。
いま、経路決定装置が稼働した後は、動的情報管理部22は、搬送車2等から情報をリアルタイムで受け取り、対応する列・行のアドレスIDの棚の有無情報154を最新の状態に維持して補助記憶装置15に格納する。このリアルタイムの処理において、アドレスA34に棚が配置され、かつ、アドレスA44にも棚が配置されているとする。経路決定装置1は、棚情報33(図10)において、棚状態“格納中”及びアドレスID “A34”を有するレコードが存在し、かつ、棚状態“格納中”及びアドレスID “A44”を有するレコードが存在することを検出することによって、この状態を確認することができる。
その後、図3において、アドレスA34に配置されていた棚が他のアドレスに搬送され、かつ、アドレスA44に配置されていた棚が他のアドレスに搬送されたとする。この変化を、“棚保管ブロックにおける暫定通路の開通”と呼ぶ。
経路決定装置1は、棚情報33において、棚状態“格納中”及びアドレスID“A34”を有するレコードが存在せず、かつ、棚状態 “格納中”及びアドレスID“A44”を有するレコードが存在しないことを検出することによって、暫定通路の開通を確認することができる。当然のことながら、実車は、開通した暫定通路を移動することができる。すると、暫定通路が開通しない場合に比して、実車が移動する経路の候補の数は多くなる。
(処理手順)
図12に沿って、本実施形態の処理手順を説明する。処理手順を開始する前提として、静的情報管理部21は、ユーザがノード情報31及びリンク情報32を入力装置12を介して入力するのを既に受け付けており、それらを補助記憶装置15に格納しているものとする。動的情報管理部22は、搬送車2、床センサ5及び監視カメラ6等から情報をリアルタイムで受け取り、棚情報33及び搬送車情報34を最新の状態に維持したうえで補助記憶装置15に格納しているものとする。
ステップS201において、経路決定装置1の経路決定部23は、経路決定要求を受け付ける。具体的には、経路決定部23は、任意の搬送車(自車)から、経路決定要求を受信する。経路決定要求とは、経路決定部23に対し経路を決定すること求める要求であり、経路決定要求は、出発ノードのノードID、目的ノードのノードID及び自車の搬送車IDを含む。
ステップS202において、経路決定部23は、搬送車は棚を搬送しているか否かを判断する。具体的には、第1に、経路決定部23は、ステップS201において受信した搬送車IDをキーとして搬送車情報34(図11)を検索し、該当したレコードの搬送車状態を取得する。
第2に、経路決定部23は、リアルタイムでステップS202の“第1”において取得した搬送車状態が“実車”である場合(ステップS202“Yes”)、ステップS203に進み、“空車”である場合(ステップS202“No”)、ステップS204に進む。
ステップS203において、経路決定部23は、棚7を搬送している搬送車2の経路を決定する。具体的には、第1に、経路決定部23は、以下の実車経路検索条件を満たす経路の候補を、以下の実車経路検索方法によって複数取得する。以降、単に“候補”という場合、特に他の説明がない限り“経路の候補”を意味する。
(実車経路探索条件)
・候補に含まれるすべてのノードにおいては、そのノードが有する境界に少なくとも1つの“棚なし/棚あり移動可能リンク”が関連付けられている。経路決定部23は、リンク情報32を参照することによって、当該条件が満たされるか否かを判断する。
・候補の起点が出発ノードであり、候補の終点が目的ノードである。
・候補は、棚が現在配置されているアドレス(ノード)を含まない。経路決定部23は、棚情報33を参照することによって、当該条件が満たされるか否かを判断する。
・候補は、使用不可フラグが記憶されているアドレスを含まない。経路決定部23は、ノード情報31(アドレス情報)を参照することによって、当該条件が満たされるか否かを判断する。
・候補は、オンライン状態が“オフ”である搬送車、又は、異常を発生させている搬送車が存在するアドレスを含まない。経路決定部23は、搬送車情報34を参照することによって、当該条件が満たされるか否かを判断する。
(実車経路探索方法)
経路決定部23は、例えば、以下の方法で候補を取得する。経路決定部23は、出発ノードに“仮想搬送車”を置く、経路決定部23は、出発ノードから他のノードに向かう“棚なし/棚あり移動可能リンク”の数だけ仮想搬送車の“分身”を生成する。このとき、経路決定部23は、リンク情報32の移動方向のアドレスを参照することになる。経路決定部23は、それぞれの分身を“棚なし/棚あり移動可能リンク”の先のアドレス(途中アドレス)に移動させる。
経路決定部23は、途中アドレスから他のアドレスに向かう“棚なし/棚あり移動可能リンク”の数だけ“分身”のさらに“分身”を生成する。このときも、経路決定部23は、リンク情報32の移動方向のアドレスを参照することになる。経路決定部23は、それぞれの第2世代の分身を“棚なし/棚あり移動可能リンク”の先のアドレスに移動させる。経路決定部23がこのような処理を繰り返すと、やがて何世代目かの多くの分身が目的ノードに到着する。この分身が辿って来た軌跡が、経路の候補に他ならない。
第2に、経路決定部23は、前記した方法で複数の候補のそれぞれについて評価値を算出する。そして、経路決定部23は、評価値が最も小さい(時間が短い、又はコストが少ない)候補を、最終的な経路として決定する。
第3に、経路決定部23は、ステップS203の“第2”において決定した経路を搬送車に送信する。経路は、複数の途中アドレスのアドレスIDの組合せ、又は、リンク情報32のレコードの組合せとして表現される。
ステップS204において、経路決定部23は、棚7を搬送していない搬送車2の経路を決定する。具体的には、第1に、経路決定部23は、以下の空車経路検索条件を満たす経路の候補を、以下の空車経路検索方法によって複数取得する。
(空車経路検索条件)
・候補に含まれるすべてのノードにおいては、そのノードが有する境界に少なくとも1つの“棚なし/棚あり移動可能リンク”又は“棚なし移動可能リンク”が関連付けられている。経路決定部23は、リンク情報32を参照することによって、当該条件が満たされるか否かを判断する。
・候補の起点が出発ノードであり、候補の終点が目的ノードである。
・候補は、使用不可フラグが記憶されているアドレス(ノード)を含まない。経路決定部23は、ノード情報31(アドレス情報)を参照することによって、当該条件が満たされるか否かを判断する。
・候補は、オンライン状態が“オフ”である搬送車、又は、異常を発生させている搬送車が存在するアドレスを含まない。経路決定部23は、搬送車情報34を参照することによって、当該条件が満たされるか否かを判断する。
このステップS204では、ステップS203の例とは異なり、経路決定部23は、棚情報33を参照することによって“候補は、棚7が現在配置されているアドレスを含まない”という条件が満たされるか否かを判断する必要はない。なぜならば、空車は、棚7の下を移動することができるからである。ただし、以降で説明するように、空車であってもリンクの移動方向の制約は受ける。
(空車経路検索方法)
経路決定部23は、例えば、以下の方法で候補を取得する。経路決定部23は、出発ノードに“仮想搬送車”を置く、経路決定部23は、出発ノードから他のノードに向かう“棚なし/棚あり移動可能リンク”及び“棚なし移動可能リンク”の数だけ仮想搬送車の“分身”を生成する。このとき、経路決定部23は、リンク情報32の移動方向のアドレスを参照することになる。経路決定部23は、それぞれの分身を“棚なし/棚あり移動可能リンク” 及び“棚なし移動可能リンク”の先のアドレス(途中アドレス)に移動させる。
経路決定部23は、途中アドレスから他のアドレスに向かう“棚なし/棚あり移動可能リンク” 及び“棚なし移動可能リンク”の数だけ“分身”のさらに“分身”を生成する。このときにも、経路決定部23は、リンク情報32の移動方向を参照することになる。経路決定部23は、それぞれの第2世代の分身を“棚なし/棚あり移動可能リンク” 及び“棚なし移動可能リンク”の先のアドレスに移動させる。経路決定部23は、このような処理を繰り返すと、やがて何世代目かの多くの分身が目的ノードに到着する。この分身が辿って来た軌跡が、経路の候補に他ならない。
第2に、経路決定部23は、前記した方法で複数の候補のそれぞれについて評価値を算出する。そして、経路決定部23は、評価値が最も小さい(時間が短い、又はコストが少ない)候補を、最終的な経路として決定する。
第3に、経路決定部23は、ステップS204の“第2”において決定した経路を搬送車に送信する。経路は、複数の途中ノードのノードIDの組合せ、又は、リンク情報32のレコードの組合せとして表現される。
ステップS205において、経路決定部23は、セグメントの予約は可能であるか否かを判断する。具体的には、第1に、ステップS203(又はS204)の“第3”において送信した経路の最初のセグメントを搬送車(自車)のために予約して欲しい旨の予約要求を、自車から受信する。
第2に、経路決定部23は、他の搬送車の予約状況を参照し、自車の最初のセグメントの少なくとも1つのノードが、他の搬送車のために予約されたセグメントに含まれているか否かを判断する。なお、経路決定部23は、セグメントの予約を要求した搬送車IDと、予約したセグメントに含まれるノードIDとを関連付けて記憶した“予約情報”(図示せず)を補助記憶装置15に記憶しているものとする。そして、経路決定部23は、判断した結果が“含まれている”である場合(ステップS205“No”)、ステップS210に進み、“含まれていない”である場合(ステップS205“Yes”)、ステップS206に進む。
ステップS206において、経路決定部23は、セグメントを予約する。具体的には、経路決定部23は、自車の搬送車ID及び予約したセグメントに含まれるすべてのノードのノードIDを相互に関連付けて予約情報に記憶する。
ステップS207において、経路決定部23は、セグメントを送信する。具体的には、経路決定部23は、ステップS206において予約したセグメントを自車(経路決定要求を送信した搬送車2)に送信する。その後、搬送車(自車)2は、予約したセグメントの最後のノードに向かって移動する。
ステップS208において、経路決定部23は、セグメントの最後のノードまで移動した旨を受信する。具体的には、経路決定部23は、予約したセグメントの最後のノードに搬送車(自車)2が到着した旨の報告を自車から受信する。当該報告には、最後のノードのノードIDが含まれている。
ステップS209において、経路決定部23は、目的ノードに到着したか否かを判断する。具体的には、経路決定部23は、ステップS208において受信した報告に含まれるノードIDが目的ノードのノードIDに一致する場合(ステップS209“Yes”)、処理手順を終了し、一致しない場合(ステップS209“No”)、ステップS205に戻る。戻った先のステップS205において、経路決定部23は、次のセグメントについて前記の処理を行う。
ステップS210において、経路決定部23は、待機することが可能であるか否かを判断する。具体的には、第1に、経路決定部23は、予約情報を参照し、任意の方法で他の搬送車のための既存のすべての予約が解除されるまでの時間を推定する。
第2に、経路決定部23は、推定した時間が所定の閾値を超える場合(ステップS210“No”)、ステップS212に進み、所定の閾値を超えない場合(ステップS210“Yes”)、ステップS211に進む。
ステップS211において、経路決定部23は、待機を指示する。具体的には、経路決定部23は、搬送車(自車)に対し、停止したまま待機するように指示する。経路決定部23は、ステップS210の“第1”において推定した時間が経過した後、ステップS205に戻る。戻った先のステップS205において、経路決定部23は、現在のセグメントについて前記の処理を再度行う。
ステップS212において、経路決定部23は、リルート処理を行うことを決定する。具体的には、経路決定部23は、搬送車(自車)が現在存在するノードを“出発ノード”としたうえで、ステップS202に戻る。
(暫定通路開通の具体例)
図13(a)は、前記した暫定通路が開通する前の床面の図である。図13(a)においては、ノードN34及びN44の間の境界には、1本の“棚なし/棚あり移動可能リンク”76bが、経路決定装置の稼働前に予め関連付けられている。当該棚なし/棚あり移動可能リンク76bの方向は、“右”である。そして、経路決定装置は、自身の稼働時に、アドレスA34、及び、A44に棚が配置されていることを認識する。
図13(b)は、経路決定装置が稼働した後の、前記した暫定通路が開通した後の床面の図である。アドレスA34、及び、A44から棚が消滅(他のアドレスに移動)している。図13(a)に比して、リアルタイム処理でアドレスA34、及びA44から棚が消滅したことで、結果的にノードN34及びN44から棚が存在しなくなった分、図13(b)においては、実車の経路を決定する際の選択肢(候補)が多くなる。
(経路の具体例)
図14(a)は、搬送車(空車)2の経路の例である。経路決定装置が稼働した後、リアルタイムで空車は、棚が配置されているアドレスを移動することができる。図14(a)においては、空車は、結果的に通路ノードと通路ノードとの間をショートカット(棚7の下を通過)して出発ノードから目的ノードへ移動することができる(符号72参照)。図14(b)は、搬送車(実車)の経路の例である。実車は、棚が配置されているアドレスを回避することで、結果的に通路ノードのみを経由して出発ノードから目的ノードへ移動することができる(符号73参照)。
図15(a)は、暫定通路が開通した後の搬送車(実車)2の経路の例である。図14(b)の経路73に比して、図15(a)の経路74は遥かに短い。図15(b)は、搬送車自身のセンサ、床センサ5又は監視カメラ6により、ある搬送車がアドレスA44において停止していることを検出した場合の経路の例である。当該停止している搬送車のオンライン状態は、オフである。図15(b)において、搬送車(自車)2は、空車である。自車は、停止している搬送車2を回避する経路75を移動することになる。
図16(a)及び図16(b)は、リルート処理の例を示す図である。図16(a)において、搬送車(実車)2は、既に経路74を取得している。図16(b)に示すように、その後、搬送車が経路74の3番目のセグメントを予約する前に、アドレスA34に棚が配置された(暫定通路が塞がれた)。そこで、搬送車は経路74bを新たに取得した。このとき、経路決定部23は、アドレスA24を新たな“出発ノード”としたうえで、経路74bを決定している。
図17(a)及び図17(b)は、リルート処理の他の例を示す図である。図17(a)において、搬送車(実車)2は、既に経路74を取得している。図16(b)に示すように、その後、当該搬送車が経路74の3番目のセグメントを移動している途中に、何らかの理由で異常を発生した他の搬送車がアドレスA44に停止した。そこで、当該搬送車は経路74cを新たに取得した。このとき、経路決定部23は、アドレスA34を新たな“出発ノード”としたうえで、経路74cを決定している。
なお、前記の例では、リンク情報を用いて経路を生成する際にはリアルタイムの棚の位置情報、及び、搬送車の位置情報を示すアドレス情報を用いて経路を生成している。しかしながらが、このアドレスの位置情報をノードの座標の位置情報に一元化して、この一元化したノード座標の位置情報に基づいてリンク情報を用いて経路を生成することも可能である。
(本実施形態の効果)
本実施形態の経路決定装置の効果は以下の通りである。
(1)経路決定装置は、領域の境界ごとに移動方向を記憶する。したがって、車両が一方通行の領域を移動するようにその移動方向を設定することが可能になり渋滞が減少する。
(2)経路決定装置は、経路の候補が複数ある場合、候補のそれぞれについて評価値を算出する。したがって、複数の候補から最も評価される経路を決定することができる。
(3)経路決定装置は、車両の移動時間、車両が向きを変える時間及び車両が他の車両との交差を回避するために待機する時間を算出する。したがって、これらの時間を最小化する経路を決定することができる。
(4)経路決定装置は、連続する複数の領域の境界ごとに同じ移動方向を記憶することができる。したがって、車両は一方通行の通路を効率よく移動できる。
(5)経路決定装置は、あるときは載置台(棚)を持ち上げて搬送し、あるときは載置台なしで移動する搬送車を使用することができる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 経路決定装置
2 搬送車
3 ネットワーク
5 床センサ
6 監視カメラ
7 棚
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置(記憶部)
15 補助記憶装置(記憶部)
16 通信装置
21 静的情報管理部
22 動的情報管理部
23 経路決定部
31 ノード情報
32 リンク情報
33 棚情報
34 搬送車情報
35 地図

Claims (9)

  1. 縦横に並ぶ複数の領域を有する平面上において相互に隣接する前記領域の間の境界に関連付けて、搬送車が前記境界を跨ぎ移動できる移動方向が記憶されるリンク情報
    前記領域に関連付けて、前記領域に存在する載置台の情報が記憶される棚情報、及び、
    前記搬送車に関連付けて、前記搬送車が存在する領域及び前記搬送車が載置台を搬送しているか否かの状態が記憶される搬送車情報が格納される記憶部と、
    前記搬送車が前記複数の領域内の出発領域から前記複数の領域内の目的領域まで移動する経路を決定する要求を受け付け、
    前記リンク情報の前記移動方向、前記棚情報、及び、前記搬送車情報を参照し、前記経路を決定する経路決定部と、
    を備え
    前記リンク情報において、
    載置台を保管可能な載置台保管領域と通路領域との間の境界のうち少なくとも1つは、
    載置台を搬送している前記搬送車が双方向に移動可能に設定され、
    前記載置台保管領域同士の間の境界は、
    載置台を搬送していない前記搬送車のみが1方向に移動可能に設定されていること、
    を特徴とする経路決定装置。
  2. 前記リンク情報においては、
    同じ方向に連続して隣接する3以上の前記載置台保管領域間の境界に関連付けて、同じ移動方向が記憶され、
    同じ方向に連続して隣接する3以上の前記載置台保管領域の両端の領域と前記通路領域との間の境界に関連付けて、前記同じ移動方向が記憶されること、
    を特徴とする請求項1に記載の経路決定装置。
  3. 前記経路決定部は、
    前記経路の候補を複数作成し、
    前記候補のそれぞれについて評価値を算出し、
    前記評価値に基づいて前記候補のうちから最終的な前記経路を決定すること、
    を特徴とする請求項に記載の経路決定装置。
  4. 前記経路決定部は、
    前記評価値として、前記候補を前記搬送車が移動するのに要する時間、前記候補において前記搬送車が向きを変えるために要する時間、及び、前記候補において前記搬送車が他の搬送車との交差を回避するために待機する時間のうちの少なくとも1つを算出すること、
    を特徴とする請求項に記載の経路決定装置。
  5. 前記搬送車は、
    前記領域上に配置された載置台を搬送し、
    前記載置台を搬送していないときは、前記載置台の下の空間を前記載置台に接触することなく移動することができ、
    前記経路決定部は、
    前記搬送車が前記載置台を搬送しているか否かに応じて前記候補を作成し、
    前記搬送車が前記載置台を搬送している場合は、前記領域に前記載置台が配置されているか否かに応じて前記候補を作成すること、
    を特徴とする請求項に記載の経路決定装置。
  6. 経路決定装置の記憶部は、
    縦横に並ぶ複数の領域を有する平面上において相互に隣接する前記領域の間の境界に関連付けて、搬送車が前記境界を跨ぎ移動できる移動方向が記憶されるリンク情報
    前記領域に関連付けて、前記領域に存在する載置台の情報が記憶される棚情報、及び、
    前記搬送車に関連付けて、前記搬送車が存在する領域及び前記搬送車が載置台を搬送しているか否かの状態が記憶される搬送車情報を格納しており、
    前記経路決定装置の経路決定部は、
    前記搬送車が前記複数の領域内の出発領域から前記複数の領域内の目的領域まで移動する経路を決定する要求を受け付け、
    前記リンク情報の前記移動方向、前記棚情報、及び、前記搬送車情報を参照し、前記経路を決定
    前記リンク情報において、
    載置台を保管可能な載置台保管領域と通路領域との間の境界のうち少なくとも1つは、
    載置台を搬送している前記搬送車が双方向に移動可能に設定され、
    前記載置台保管領域同士の間の境界は、
    載置台を搬送していない前記搬送車のみが1方向に移動可能に設定されていること、
    を特徴とする経路決定装置の経路決定方法。
  7. 前記リンク情報においては、
    同じ方向に連続して隣接する3以上の前記載置台保管領域間の境界に関連付けて、同じ移動方向が記憶され、
    同じ方向に連続して隣接する3以上の前記載置台保管領域の両端の領域と前記通路領域との間の境界に関連付けて、前記同じ移動方向が記憶されること、
    を特徴とする請求項6に記載の経路決定方法。
  8. 経路決定装置の記憶部に対し、
    縦横に並ぶ複数の領域を有する平面上において相互に隣接する前記領域の間の境界に関連付けて、搬送車が前記境界を跨ぎ移動できる移動方向が記憶されるリンク情報
    前記領域に関連付けて、前記領域に存在する載置台の情報が記憶される棚情報、及び、
    前記搬送車に関連付けて、前記搬送車が存在する領域及び前記搬送車が載置台を搬送しているか否かの状態が記憶される搬送車情報を格納させ、
    前記経路決定装置の経路決定部に対し、
    前記搬送車が前記複数の領域内の出発領域から前記複数の領域内の目的領域まで移動する経路を決定する要求を受け付け、
    前記リンク情報の前記移動方向、前記棚情報、及び、前記搬送車情報を参照し、前記経路を決定する処理を実行さ
    前記リンク情報において、
    載置台を保管可能な載置台保管領域と通路領域との間の境界のうち少なくとも1つは、
    載置台を搬送している前記搬送車が双方向に移動可能に設定され、
    前記載置台保管領域同士の間の境界は、
    載置台を搬送していない前記搬送車のみが1方向に移動可能に設定されていること、
    を特徴とする、経路決定装置を機能させるための経路決定プログラム。
  9. 前記リンク情報においては、
    同じ方向に連続して隣接する3以上の前記載置台保管領域間の境界に関連付けて、同じ移動方向が記憶され、
    同じ方向に連続して隣接する3以上の前記載置台保管領域の両端の領域と前記通路領域との間の境界に関連付けて、前記同じ移動方向が記憶されること、
    を特徴とする請求項8に記載の経路決定プログラム。
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