JP6763498B2 - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents
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Description
本発明は、冷凍サイクルを用いたヒートポンプにより昇温した冷媒を用いて熱媒体の加熱を行うヒートポンプ式給湯装置に関する。
特許文献1には、出湯温度を制御しつつ、エネルギ消費効率の最適化を図るためのヒートポンプ給湯機に関する技術が開示されている。この技術では、給湯用熱交換器での熱交換により凝縮する冷媒の凝縮温度が目標凝縮温度となるように圧縮機の回転数を制御する。そのときに圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度と凝縮温度との温度差を演算する。そして、その温度差が、エネルギ消費効率が最大となる目標温度差になるように膨張弁の開度を制御する。また、この技術では、給湯用熱交換器から出湯される出湯温度が設定出湯温度になるように、給水ポンプの回転数を制御する。
上記特許文献1の技術には以下の課題がある。すなわち、上記特許文献1の技術では、圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度と出湯温度とが個別に制御されている。ヒートポンプ式給湯装置が起動を開始してからしばらくの期間は、吐出温度が低い状態にある。吐出温度が低いと、出湯温度を設定出湯温度に近づけるために、給水ポンプの回転数を小さくして熱媒体である湯の流量を小さくする制御が行われる。このため、その後に吐出温度が上昇すると、給水ポンプの制御が吐出温度の変化に追いつかず、出湯温度が過剰に昇温してしまうおそれがある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、熱媒体が凝縮器における加熱によって過剰に昇温することを抑制することのできるヒートポンプ式給湯装置を提供することを目的とする。
本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機により圧縮された冷媒を冷却する凝縮器と、凝縮器により冷却された冷媒を減圧する減圧装置と、減圧装置により減圧された冷媒への吸熱を行う蒸発器と、を含む冷媒回路を有し、熱媒体循環装置によって循環する熱媒体を凝縮器により加熱するヒートポンプ式給湯装置を対象としている。ヒートポンプ式給湯装置は、圧縮機から吐出された冷媒の温度である吐出温度を検出する第一温度センサと、凝縮器により加熱された熱媒体の温度である出口温度を検出する第二温度センサと、出口温度が目標温度となるように熱媒体循環装置を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、吐出温度と出口温度との温度差が基準値よりも小さい場合に、凝縮器へ導入される熱媒体の速度が低下しないように熱媒体循環装置を制御するように構成されている。
本発明のヒートポンプ式給湯装置によれば、圧縮機から吐出された冷媒の吐出温度と、凝縮器により加熱された熱媒体の出口温度との温度差が基準値よりも小さい場合には、凝縮器へ導入される熱媒体の速度が低下しないように熱媒体循環装置を制御することが行われる。これにより、吐出温度の昇温に対応して出口温度が過剰に昇温することを抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。
実施の形態1.
[実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置の構成]
図1は、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置の回路構成を説明するための図である。この図に示すように、ヒートポンプ式給湯装置100には、ヒートポンプサイクルを利用した熱源機を構成する部品として、圧縮機1、凝縮器2、減圧弁3および蒸発器4が搭載されている。これらの部品が冷媒配管12によって環状に接続されることにより、熱源機の冷媒回路が形成されている。
[実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置の構成]
図1は、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置の回路構成を説明するための図である。この図に示すように、ヒートポンプ式給湯装置100には、ヒートポンプサイクルを利用した熱源機を構成する部品として、圧縮機1、凝縮器2、減圧弁3および蒸発器4が搭載されている。これらの部品が冷媒配管12によって環状に接続されることにより、熱源機の冷媒回路が形成されている。
圧縮機1は、低圧冷媒ガスを圧縮する。ここでの冷媒は、HFC系のR32、R410A、R404Aといった単一冷媒、又は二酸化炭素、炭化水素等の自然冷媒が使用される。凝縮器2は、圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒と、水または他の液状熱媒体との間で熱を交換する。液状熱媒体は、例えば、塩化カルシウム水溶液、エチレングリコール水溶液、アルコール、などでもよい。
減圧弁3は、圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒を減圧して低圧冷媒にする減圧装置の例である。減圧された低圧冷媒は、気液二相の状態になる。蒸発器4は、低圧冷媒と大気との間で熱を交換する熱交換器である。蒸発器4において、低圧冷媒は、大気の熱を吸収することで蒸発する。図示しない送風機が蒸発器4へ送風することで、蒸発器4での熱交換を促進できる。蒸発器4で蒸発した低圧冷媒ガスは、圧縮機1に吸入される。圧縮機1の吐出側の冷媒配管12には、圧縮機1から吐出される冷媒の温度を検出するための第一温度センサ6が設置されている。以下の説明では、第一温度センサ6によって検出される冷媒の温度を「吐出温度Td」と称する。
一方、給湯用の循環回路は、前述の凝縮器2と、循環ポンプ5とを備える。凝縮器2における熱媒体の出口側は、第一流路9によって図示しない貯湯タンクの上部に接続される。凝縮器2の熱媒体の入口側は、第二流路10によって貯湯タンクの下部に接続される。循環ポンプ5は、凝縮器2へ熱媒体を循環させる熱媒体循環装置の例である。循環ポンプ5は、第二流路10の途中に設置される。第一流路9の途中には、凝縮器2の出口側の熱媒体の温度を検出するための第二温度センサ7が設置されている。以下の説明では、第二温度センサ7によって検出される冷媒の温度を「出口温度Two」と称する。
貯湯タンク内には、加熱前の水及び加熱後の湯が貯留される。貯湯タンク内には、温度による水の比重の違いにより、上側が高温で下側が低温の温度成層が形成される。貯湯タンクの上部には、例えば給湯栓、シャワー、浴槽などの端末へ給湯するための給湯管(図示せず)が接続される。貯湯タンクの下部には、水道などの水源からの水を供給する給水管(図示せず)が接続される。貯湯タンクから給湯するときには、給水管から貯湯タンク内に作用する水圧により貯湯タンクの上部の湯が給湯管へ送出される。給湯管へ流出した湯と同量の水が給水管から貯湯タンク内に流入することで、貯湯タンク内が満水状態に維持される。
ヒートポンプ式給湯装置100は、例えば熱源機で加熱された湯を貯湯タンク内に蓄積する蓄熱運転を実施できる。蓄熱運転のときには、以下のようになる。圧縮機1、送風機、及び循環ポンプ5が運転される。貯湯タンクの下部から流出した水が、第二流路10を通って凝縮器2の内部へと流入する。この水は、凝縮器2にて高温高圧の冷媒により加熱されて湯になる。凝縮器2から流出した湯は、第一流路9を通って貯湯タンクの上部に流入する。
本発明のヒートポンプ式給湯装置は、上記ヒートポンプ式給湯装置100のような給湯装置の一部を構成するものに限らず、例えば温水暖房システムにおける液状熱媒体を加熱する用途に使用されるものでもよい。すなわち、本発明のヒートポンプ式給湯装置により加熱された液状熱媒体を、例えば、床下に設置される床暖房パネル、室内壁面に設置されるラジエータもしくはパネルヒーター、または、ファンコンベクターのような暖房器具へ供給してもよい。
図2は、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置100の制御ブロック図である。以下、図2も参照して、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置100の制御系の構成について説明する。
本実施の形態のヒートポンプ式給湯装置100は、制御装置8を備える。第一温度センサ6及び第二温度センサ7は、制御装置8の入力側に対して電気的に接続される。圧縮機1、減圧弁3、及び循環ポンプ5は、制御装置8の出力側に対して電気的に接続される。制御装置8は、圧縮機1の動作を制御する。圧縮機1の動作速度は、可変である。制御装置8は、圧縮機1の運転回転数(Hz)をインバーター制御により可変にすることで、圧縮機1の動作速度を変化させることができる。圧縮機1の運転回転数が高いほど、圧縮機1の動作速度が高くなる。圧縮機1の動作速度が高いほど、冷媒の循環速度が高くなり、冷媒が凝縮器2へ供給する時間当たりの熱量が高くなる。
制御装置8は、減圧弁3の動作を制御する。制御装置8は、減圧弁3の開度を制御することにより蒸発器4へ導入される冷媒の圧力を調整する。
また、制御装置8は、循環ポンプ5の動作を制御する。制御装置8は、第二温度センサ7によって検出される出口温度Twoが凝縮器2の出口温度が目標温度Ttとなるように、循環ポンプ5の出力を制御する。以下の説明では、この制御を「出口温度制御」と称する。出口温度制御の制御ロジックに限定はない。例えば、制御装置8は、出口温度Twoが目標温度Ttよりも小さいときには、制御装置8は、循環ポンプ5によって循環される熱媒体の速度が小さくなるように、循環ポンプ5の出力を下げる方向に制御する。一方、出口温度Twoが目標温度Ttよりも大きいときには、制御装置8は、循環ポンプ5によって循環される熱媒体の速度が大きくなるように、循環ポンプ5の出力を上げる方向に制御する。この際、制御装置8は、出口温度Twoと目標温度Ttとの偏差が大きいほど、出力の変化量が大きくなるように循環ポンプ5の出力を制御してもよい。また、制御装置8は、出口温度Twoと目標温度Ttとの偏差が大きいほど、当該出口温度制御に用いられる制御定数の変化量が大きくなるように循環ポンプ5の出力を制御してもよい。
[実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置の動作]
次に、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置100の動作について説明する。上述した蓄熱運転のように熱源機によって熱媒体を加熱する場合、制御装置8は、圧縮機1及び減圧弁3を制御して熱源機を駆動させる。また、制御装置8は、出口温度制御を実行し、出口温度Twoが目標温度Ttとなるように循環ポンプ5の出力を駆動する。このような動作によれば、熱媒体を目標温度に加熱することが可能となる。
次に、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置100の動作について説明する。上述した蓄熱運転のように熱源機によって熱媒体を加熱する場合、制御装置8は、圧縮機1及び減圧弁3を制御して熱源機を駆動させる。また、制御装置8は、出口温度制御を実行し、出口温度Twoが目標温度Ttとなるように循環ポンプ5の出力を駆動する。このような動作によれば、熱媒体を目標温度に加熱することが可能となる。
ここで、本願の発明者は、上記の出口温度制御についての以下の課題を認識した。それは、ヒートポンプ式給湯装置100が起動を開始した場合、圧縮機1から吐出される冷媒の吐出温度Tdが直ぐには上昇しない場合がある。このような期間において、出口温度Twoが目標温度Ttとなるように出口温度制御を実行すると、循環ポンプ5による熱媒体の循環速度が小さくなり過ぎるおそれがある。その結果、その後に圧縮機1から吐出される冷媒の吐出温度Tdが上昇した際に、出口温度制御による循環ポンプ5の動作が追いつかず、熱媒体の出口温度Twoが過剰に昇温してしまうおそれがある。
本実施の形態のヒートポンプ式給湯装置100では、上記の課題を以下の構成によって解決することとしている。すなわち、例えば、ヒートポンプ式給湯装置100の起動直後等、吐出温度Tdが比較的低いような期間は、吐出温度Tdと出口温度Twoとの温度差が小さくなる傾向にある。このため、当該温度差は、熱源機の運転が安定したか否かを判断するための指標として用いることができる。
そこで、制御装置8は、吐出温度Tdと出口温度Twoとの温度差が基準値Aよりも小さい場合に、凝縮器2に流入する熱媒体の速度が低くならないように循環ポンプ5を制御する。より詳しくは、制御装置8は、当該温度差が基準値Aよりも小さい場合に、当該温度差が基準値Aよりも大きい場合よりも凝縮器2に流入する熱媒体の速度が大きくなるように循環ポンプ5を制御する。基準値Aは、吐出温度Tdが上昇して熱源機の運転が安定したことを判定するための温度差の閾値である。このような基準値Aは、例えば、予め実験等により特定した値を用いることができる。
凝縮器2に流入する熱媒体の速度が大きくされると、凝縮器2を通過する熱媒体の流量が大きくなる。このため、その後に吐出温度Tdが上昇して凝縮器2の冷媒側の熱量が急増した場合であっても、凝縮器2を通過した熱媒体の温度が急激に上昇することを防ぐことができる。これにより、ヒートポンプ式給湯装置100において吐出温度Tdの過昇温を防ぐことが可能となる。
[実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置の具体的処理]
次に、フローチャートを参照して、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御の具体的処理について説明する。図3は、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートは、ヒートポンプ式給湯装置100の運転が行われている期間に制御装置8によって繰り返し実行される。
次に、フローチャートを参照して、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御の具体的処理について説明する。図3は、実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートは、ヒートポンプ式給湯装置100の運転が行われている期間に制御装置8によって繰り返し実行される。
図3に示すルーチンでは、先ず、出口温度制御が実行される(ステップS2)。ここでは、具体的には、第二温度センサ7によって検出された出口温度Twoが目標温度Ttとなるように循環ポンプ5の出力が制御される。次に、第一温度センサ6によって検出された吐出温度Tdと第二温度センサ7によって検出された出口温度Twoとの温度差が基準値Aよりも小さいか否かが判定される(ステップS4)。
上記ステップS4において、判定の成立が認められない場合には、熱源機が安定して作動しているため、出口温度制御によって出口温度Twoを目標温度Ttに制御可能と判断することができる。この場合には本ルーチンは終了されて、次ルーチンにおいてステップS2の出口温度制御が実行される。
一方、上記ステップS4において、判定の成立が認められた場合には、熱源機が未だ安定して作動していないため、圧縮機1からの吐出冷媒が十分に昇温されていないと判断することができる。この場合には、その後の吐出冷媒の温度上昇によって熱媒体が過剰に昇温するおそれがあると判断することができる。この場合には、次のステップへと移行して、熱媒体の循環速度が大きくされる(ステップS6)。ここでは、具体的には、循環ポンプ5の出力を上げることによって、熱媒体の循環速度が大きくされる。
このように、上述した実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置によれば、吐出冷媒が十分に昇温されていないような状況において、熱媒体の循環速度が大きくなるように制御される。これにより、その後に吐出冷媒の温度が急激に上昇したとしても、熱媒体が過剰に昇温することを防ぐことが可能となる。
実施の形態2.
[実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置の特徴]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置は、図1に示すハードウェア構成を用いて、制御装置8に後述する図4のフローチャートを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置の特徴]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置は、図1に示すハードウェア構成を用いて、制御装置8に後述する図4のフローチャートを実行させることにより実現することができる。
実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置100では、凝縮器2へ導入される熱媒体の速度が低下しないように循環ポンプ5を制御する手段として、循環ポンプ5の動作値の変更を禁止する。循環ポンプ5の動作値の変更を禁止することにより、熱媒体の循環速度が現状よりも小さくなることがない。これにより、その後に吐出冷媒の温度が急激に上昇したとしても、熱媒体が過剰に昇温することを防ぐことが可能となる。
[実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置の具体的処理]
次に、フローチャートを参照して、実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御の具体的処理について説明する。図4は、実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートは、ヒートポンプ式給湯装置100の運転が行われている期間に制御装置8によって繰り返し実行される。
次に、フローチャートを参照して、実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御の具体的処理について説明する。図4は、実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置において実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートは、ヒートポンプ式給湯装置100の運転が行われている期間に制御装置8によって繰り返し実行される。
図4に示すルーチンでは、先ず、出口温度制御が実行される(ステップS12)。ここでは、具体的には、図3に示すルーチンのステップS2と同様の処理が実行される。次に、第一温度センサ6によって検出された吐出温度Tdと第二温度センサ7によって検出された出口温度Twoとの温度差が基準値Aよりも小さいか否かが判定される(ステップS14)。ここでは、図3に示すルーチンのステップS4と同様の処理が実行される。
上記ステップS14において、判定の成立が認められない場合には、熱源機が安定して作動しているため、出口温度制御によって出口温度Twoを目標温度Ttに制御可能と判断することができる。この場合には本ルーチンは終了されて、次ルーチンにおいてステップS12の出口温度制御が実行される。
一方、上記ステップS14において、判定の成立が認められた場合には、熱源機が未だ安定して作動していないため、圧縮機1からの吐出冷媒が十分に昇温されていないと判断することができる。この場合には、その後の吐出冷媒の温度上昇によって熱媒体が過剰に昇温するおそれがあると判断されて、次のステップへと移行する。次のステップでは、循環ポンプ5の動作値の変更が禁止される(ステップS16)。これにより、熱媒体の循環速度が一定に維持される。
このように、上述した実施の形態2のヒートポンプ式給湯装置によれば、吐出冷媒が十分に昇温されていないような状況において、熱媒体の循環速度が小さくならないように一定に維持される。これにより、その後に吐出冷媒の温度が急激に上昇したとしても、熱媒体が過剰に昇温することを防ぐことが可能となる。
ところで、実施の形態1又は2のヒートポンプ式給湯装置100が備える制御装置8は、以下のように構成されてもよい。図5は、実施の形態のヒートポンプ式給湯装置100が備える制御装置8のハードウェア構成の例を示す図である。制御装置8の各機能は、処理回路により実現される。図5に示す例では、制御装置8の処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ81と少なくとも1つのメモリ82とを備える。
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ81と少なくとも1つのメモリ82とを備える場合、制御装置8の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ82に格納される。少なくとも1つのプロセッサ81は、少なくとも1つのメモリ82に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置8の各機能を実現する。少なくとも1つのプロセッサ81は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ82は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)等である。
図6は、実施の形態のヒートポンプ式給湯装置100が備える制御装置8のハードウェア構成の他の例を示す図である。図6に示す例では、制御装置8の処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア83を備える。
処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア83を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。制御装置8の各部の機能がそれぞれ処理回路で実現されても良い。また、制御装置8の各部の機能がまとめて処理回路で実現されても良い。
また、制御装置8の各機能について、一部を専用のハードウェア83で実現し、他の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、ハードウェア83、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、制御装置8の各機能を実現する。
1 圧縮機、 2 凝縮器、 3 減圧弁、 4 蒸発器、 5 循環ポンプ(熱媒体循環装置)、 6 第一温度センサ、 7 第二温度センサ、 8 制御装置、 9 第一流路、 10 第二流路、 12 冷媒配管、 81 プロセッサ 82 メモリ 83 ハードウェア 100 ヒートポンプ式給湯装置
Claims (3)
- 冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を冷却する凝縮器と、前記凝縮器により冷却された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒への吸熱を行う蒸発器と、を含む冷媒回路を有し、熱媒体循環装置によって循環する熱媒体を前記凝縮器により加熱するヒートポンプ式給湯装置において、
前記圧縮機から吐出された冷媒の温度である吐出温度を検出する第一温度センサと、
前記凝縮器により加熱された熱媒体の温度である出口温度を検出する第二温度センサと、
前記出口温度が目標温度となるように前記熱媒体循環装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記吐出温度と前記出口温度との温度差が基準値よりも小さい場合に、前記凝縮器へ導入される熱媒体の速度が低下しないように前記熱媒体循環装置を制御するように構成されているヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御装置は、前記温度差が前記基準値よりも小さい場合に、前記温度差が前記基準値よりも大きい場合に比べて、前記凝縮器へ導入される熱媒体の速度が大きくなるように、前記熱媒体循環装置を制御するように構成されている請求項1に記載のヒートポンプ式給湯装置。
- 前記制御装置は、前記温度差が前記基準値よりも小さい場合に、前記熱媒体循環装置の動作値の変更を禁止するように制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式給湯装置。
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