JP2008224067A - ヒートポンプ給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯湯槽底部の水温上昇を防止し、エネルギー効率の高いヒートポンプ給湯運転を行うことを目的とする。
【解決手段】圧縮機31、給湯用熱交換器32、絞り装置33、蒸発器34を設け、除霜運転時および除霜運転終了後の給湯運転再開時に、三方弁44を給湯用熱交換器32と貯湯槽41頂部の温水戻り口45を連通させるように制御し、貯湯槽41底部の水温上昇を防止することができ、ヒートポンプ給湯装置を高効率で運転することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は貯湯式のヒートポンプ給湯装置に関する。
従来、この種のヒートポンプ給湯装置は、図2に示すものがある。
図2に示すように、従来のヒートポンプ給湯装置は、圧縮機1、給湯用熱交換器2、絞り装置3、蒸発器4からなる冷媒循環回路と、貯湯槽5、循環ポンプ6、給湯用熱交換器2、三方弁7、貯湯槽5頂部の温水戻り口8を順次接続した給湯回路と、前記三方弁7と前記貯湯槽5底部を接続するバイパス回路からなる。
運転を開始すると、循環ポンプ6が運転され、貯湯槽5から給湯用熱交換器2に流入する入水温度が計測され、室外気温、入水温度と出湯目標温度により、圧縮機1の運転周波数、絞り装置3の初期開度が決定され、圧縮機1が運転開始する。
圧縮機1より吐出された冷媒は次第に高温高圧の過熱ガス冷媒となり、給湯用熱交換器2に流入し、ここで循環ポンプ6から送られてきた給湯水を加熱する。そして、凝縮液化した冷媒は絞り装置3で減圧され、蒸発器4に流入し、ここで大気熱を吸熱して蒸発ガス化し、圧縮機1にもどる。
一方、給湯用熱交換器2で加熱された湯はその温度が給湯設定温度(例えば80℃)より一定値低い温度(例えば70℃)より低い場合、貯湯槽5の低部に戻り、給湯設定温度(例えば80℃)より一定値低い温度(例えば70℃)より高くなると三方弁7を切り替え、貯湯槽5の上部に流入し、貯湯槽5の上から次第に貯湯されていく。
そして、給湯用熱交換器2の入口水温が設定値に達すると入水温度センサー20が検知し、圧縮機1によるヒートポンプ運転を停止するものである。さらに、室外気温が低く蒸発器4に霜が生成し、その霜を溶かす除霜運転を行う場合、循環ポンプ6を停止し、給湯運転を停止し、絞り装置3を開き、高温高圧の冷媒を蒸発器4に流し、その熱により除霜する。
除霜運転終了後、給湯運転を再開するが、給湯用熱交換器2の出口温度が給湯設定温度(例えば80℃)より一定値低い温度(例えば70℃)より低い場合、貯湯槽5の低部に戻るように3方弁7は制御され、給湯用熱交換器2の出口温度が給湯設定温度(例えば80℃)より一定値低い温度(例えば70℃)より高くなると三方弁7を切り替え、貯湯槽5の上部に流入し貯湯されていく(例えば、特許文献1参照)。
特開昭61−165157号公報
しかしながら、上記のような従来の構成では、除霜運転が終了し、給湯運転が再開された時に、給湯用熱交換器2の出口温度が給湯設定温度(例えば80℃)より一定値低い温度(例えば70℃)より低い(例えば65℃)場合、温水が貯湯槽5の底部に戻されるため、貯湯槽5底部の低温(例えば10℃)の水と混合し、貯湯槽5底部の水温は上昇する。
その結果、給湯運転時に給湯熱交換器2に流入する水温が上昇するため、給湯熱交換器2の放熱量が低下し、給湯機のエネルギー効率が低下するという課題がある。
本発明は前記従来の課題を解決するものであり、除霜運転時および除霜運転終了後の給湯運転再開時に、三方弁を給湯用熱交換器と貯湯槽頂部の温水戻り口を連通させるように制御し、貯湯槽底部の水温上昇を防止し、エネルギー効率の高い給湯運転を可能とすることである。
上記課題を解決するために、本発明のヒートポンプ給湯装置は、給湯用熱交換器、絞り装置、蒸発器を順次接続した冷媒回路と、貯湯槽、貯湯槽底部の取水口、循環ポンプ、給湯用熱交換器、三方弁、貯湯槽頂部の温水戻り口を順次接続した給湯回路と、三方弁と貯湯槽底部を接続するバイパス回路を設け、給湯用熱交換器を流出する給湯水の温度を検知する出湯温度センサーと出湯温度センサーの出力値と設定給湯温度を比較し、三方弁を切り替える制御装置を設けたものである。
本発明のヒートポンプ給湯装置は、上記構成により、貯湯槽底部の水温上昇を防止し、エネルギー効率の高い給湯運転を行うことができる。
また、冷媒として炭酸ガスを用いたので、給湯水の高温化を高効率で実現すると共に、冷媒が外部に漏れた場合にも、地球温暖化への影響は非常に少なくなるなどの効果がある。
第1の発明は、少なくとも圧縮機、給湯用熱交換器、絞り開度を可変し流量を制御できる絞り装置、蒸発器を順次接続した冷媒回路と、貯湯槽、貯湯槽底部の取水口、循環ポンプ、給湯用熱交換器、三方弁、貯湯槽頂部の温水戻り口を順次接続した給湯回路と、三方弁と貯湯槽底部を接続するバイパス回路を設け、給湯用熱交換器を流出する給湯水の温度を検知する出湯温度センサーを設け、出湯温度センサーと設定給湯温度を比較し、三方弁を切り替える制御装置を設けたものである。
この構成により、貯湯槽底部の水温上昇を防止し、エネルギー効率の高い給湯運転を行うことができる。
第2の発明は、低外気温時に蒸発器に生成される霜を溶かす除霜運転時に、第1の発明の三方弁を給湯用熱交換器と貯湯槽頂部の温水戻り口を連通させるように制御することとしたので、貯湯槽底部の水温上昇を防止し、よりエネルギー効率の高い給湯運転を行うことができる。
第3の発明は、第1の発明の給湯回路の給湯用熱交換器を流出する給湯水の温度を検知する出湯温度センサーの出力値が設定値以上の場合に、前記三方弁を前記給湯用熱交換器と前記貯湯槽頂部の温水戻り口を連通させるように制御すものであり、貯湯槽底部の水温上昇を防止し、よりエネルギー効率の高い給湯運転を行うことができる。
第4の発明は、第1から3の発明の冷媒回路の冷媒として炭酸ガスを用いたことにより、給湯水の高温化を高効率で実現すると共に、冷媒が外部に漏れた場合にも、地球温暖化への影響は非常に少なくなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
なお、各実施例において、同じ構成、同じ動作をする部分については同一符号を付与し、詳細な説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ給湯装置の構成図を示すものである。
図1にしめすように、圧縮機31、給湯用熱交換器32、絞り装置33、蒸発器34は順に環状に接続され、冷媒として炭酸ガスを封入して冷媒循環回路を形成する。なお、蒸発器34は、外気を送風するためのファン35を備えている。
また、貯湯槽41、貯湯槽底部の取水口42、循環ポンプ43、給湯用熱交換器32、三方弁44、貯湯槽頂部の温水戻り口45を順次接続した給湯回路46と、三方弁44と貯湯槽41底部を接続するバイパス回路47を構成しており、圧縮機31より吐出された高温高圧の過熱ガス冷媒は給湯用熱交換器32に流入し、ここで循環ポンプ43から送られてきた水を加熱するようになっている。
また、給湯用熱交換器32に流入する入水温度を検知する入水温度センサー51と給湯用熱交換器32から流出する出湯温度を検知する出湯温度センサー52と室外気温を検知する室外気温センサー53、圧縮機31の吐出冷媒温度を検出する吐出温度センサー54、蒸発器34の出口冷媒温度を検出する蒸発器出口温度センサー55を設け、圧縮機31の運転周波数や絞り装置33の開度、ファン35の回転数、循環ポンプ43の回転数を制御する制御装置56を設置している。なお、冷媒は二酸化炭素を用いている。
以上のように構成されたヒートポンプ給湯装置について、以下その動作、作用を説明する。
通常の運転時では、ヒートポンプ給湯装置の運転を開始すると、循環ポンプ43、ファン35が運転され、入水温度センサー51により貯湯槽41から給湯用熱交換器32に流入する入水温度が計測され、室外気温センサー53により室外気温が計測され、吐出温度センサー54により圧縮機31の吐出冷媒温度が計測され、入水温度、室外気温、吐出冷媒温度と出湯目標温度により、圧縮機31の運転周波数、絞り装置33の初期開度P1はあらかじめ設定されたテーブルから選択し、決定され、圧縮機31の運転が開始される。
圧縮機31より吐出された冷媒は、圧縮機31運転開始時は低温低圧の冷媒であるが、圧縮機31の回転数の増加に伴い、次第に高温高圧の過熱ガス冷媒となる。そして、高温高圧となった冷媒は給湯用熱交換器32に流入し、ここで循環ポンプ43から送られてきた水と熱交換し加熱する。
そして、冷媒は中温高圧となり、絞り装置33で減圧された後、蒸発器34に流入し、ここでファン35で送風された外気と熱交換して蒸発ガス化し、圧縮機31にもどる。一方、循環ポンプ43で送られた給湯水は給湯用熱交換器32で加熱され、湯温度が給湯設定温度(例えば80℃)より第一の所定値(例えば10deg)ほど低い温度(70℃)より低い(例えば65℃)場合、温水は貯湯槽41の底部に戻される。
さらに、湯温度が給湯設定温度(例えば80℃)より第一の所定値(例えば10deg)ほど低い温度(70℃)より高くなると三方弁44は給湯用熱交換器32と貯湯槽頂部の温水戻り口45を連通させるように制御され、湯は貯湯槽41の上部に流入し、上から次第に貯湯されて行き、沸き上げ運転時間の経過とともに貯湯槽41内に湯が貯まって行く。沸き上げ運転完了近くになると、貯湯槽41下部より循環ポンプ43を経て流入する水温は高くなり、入水温度が設定値以上になると、貯湯槽41に湯が貯まったと判断し、圧縮機31、循環ポンプ43、ファン35の運転を停止し、沸上を完了する。
次に、室外気温が低く蒸発器34に霜が生成し、その霜を溶かす除霜運転を行う場合、循環ポンプ43、ファン35を停止し、給湯運転を停止し、絞り装置33を開き、給湯用熱交換器32での放熱をできるだけ防ぎ、高温高圧の冷媒を蒸発器34に流し、蒸発器34の温度を上昇させ除霜する。この時、三方弁44は給湯用熱交換器32と貯湯槽頂部の温水戻り口45を連通させるように制御されたままの状態で運転される。
除霜運転中は蒸発器34に高温の冷媒を流入させて除霜を行うため、冷媒は吸熱して蒸発することができず、液冷媒の状態で圧縮機31に吸入され、圧縮機31から吸熱して蒸発するため、圧縮機31の吐出温度は次第に低下する。その結果、給湯用熱交換器32には圧縮機31の吐出冷媒が流れるため、給湯用熱交換器32の温度は吐出冷媒温度と同じ温度となる。
蒸発器34の霜が溶け、蒸発器34出口配管の冷媒温度が上昇し、蒸発器出口温度センサーの出力値が設定値(例えば5℃)以上となると、除霜運転は終了し、循環ポンプ43、ファン35が運転され、入水温度、室外気温、吐出冷媒温度と出湯目標温度により、圧縮機31の運転周波数、絞り装置33の初期開度P1はあらかじめ設定されたテーブルから選択され、決定され、給湯運転が再開される。
この時、給湯設定温度(例えば80℃)より第二の所定値(例えば20deg)ほど低い温度(60℃)より低い(例えば55℃)場合、温水は貯湯槽41の底部に戻される。さらに、湯温度が給湯設定温度(例えば80℃)より第二の所定値(例えば20deg)ほど低い温度(60℃)より高くなると三方弁44は給湯用熱交換器32と貯湯槽頂部の温水戻り口45を連通させるように制御され、湯は貯湯槽41の上部に流入する。この時の湯温は、給湯設定温度(例えば80℃)より低いが、通常使用される温度(例えば45℃)より高く利用可能なため、貯湯槽41上部に流入するように制御する。
その結果、高温の湯が貯湯槽41底部に流入することをできるだけ短時間とし、貯湯槽41底部の水温上昇を防止することができ、給湯用熱交換器32の放熱量の低下を防止できるため、エネルギー効率の高い給湯運転を行うことができる。
なお、三方弁44の切り替えを湯温度が給湯設定温度(例えば80℃)より第二の所定値(例えば20deg)ほど低い温度(60℃)で判断したが、除霜運転終了後、三方弁44の切り替え判断をせず、三方弁44は給湯用熱交換器32と貯湯槽頂部の温水戻り口45を連通させる状態で給湯運転を開始すれば、高温の湯が貯湯槽41底部に流入することを防止し、さらにエネルギー効率の高い給湯運転を行うことができる。
以上のように、本発明にかかるヒートポンプ給湯装置は、エネルギー効率の高い給湯運転が可能となるため、高温の湯を利用した空調機等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるのヒートポンプ給湯装置の構成図 従来のヒートポンプ給湯装置の構成図
符号の説明
31 圧縮機
32 給湯用熱交換器
33 絞り装置
34 蒸発器
35 ファン
41 貯湯槽
42 貯湯槽底部の取水口
43 循環ポンプ
44 三方弁
45 貯湯槽頂部の温水戻り口
46 給湯回路
47 バイパス回路
51 入水温度センサー
52 出湯温度センサー
53 室外気温センサー
54 吐出温度センサー
55 蒸発器出口温度センサー
56 制御装置

Claims (4)

  1. 少なくとも圧縮機、給湯用熱交換器、絞り開度を可変し流量を制御できる絞り装置、蒸発器を順次接続した冷媒回路と、貯湯槽、貯湯槽底部の取水口、循環ポンプ、前記給湯用熱交換器、三方弁、貯湯槽頂部の温水戻り口を順次接続した給湯回路と、前記三方弁と前記貯湯槽底部を接続するバイパス回路と、前記給湯用熱交換器を流出する給湯水の温度を検知する出湯温度センサーを設け、前記出湯温度センサーと設定給湯温度を比較し、前記三方弁を切り替える制御装置を設けたことを特徴とするヒートポンプ給湯装置。
  2. 低外気温時に前記蒸発器に生成される霜を溶かす除霜運転時に、前記三方弁を前記給湯用熱交換器と前記貯湯槽頂部の温水戻り口を連通させるように制御することを特徴する請求項1記載のヒートポンプ給湯装置。
  3. 前記給湯用熱交換器を流出する給湯水の温度を検知する出湯温度センサーの出力値が設定値以上の場合に、前記三方弁を前記給湯用熱交換器と前記貯湯槽頂部の温水戻り口を連通させるように制御することを特徴とする請求項1または2記載のヒートポンプ給湯装置。
  4. 冷媒として炭酸ガスを用いたことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のヒートポンプ給湯装置。
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