本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施形態について、図面を用いて説明すると、本実施形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1、図3に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄(所定の順序でそれぞれ21個ずつ描かれている互いに識別可能な複数種類の図柄のうちの3つの図柄)が前面扉1bに設けられた透視窓3からそれぞれ見えるように配置されている。
リール2L,2C,2Rの内側には、リール2L,2C,2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L,33C,33R(図4参照)と、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールLED55(図4参照)と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L,2C,2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bを介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、クレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報が表示される等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23(図4参照)、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24(図4参照)、所定の契機(たとえば、後述のBB終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a(図2参照)、所定の契機(たとえば、BB終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b(図2参照)、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30(図4参照)、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31(図4参照)を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図2参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、前述したリール2L,2C,2R、リールモータ32L,32C,32R(図2参照)、各リール2L,2C,2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L,33C,33R(図4参照)からなるリールユニット2(図2参照)、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図2参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図2参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図2参照)からなるホッパーユニット34(図2参照)、電源ボックス100(図2参照)が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図2参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
このように、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員などが所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員などの者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。また、本実施形態では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せが揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ラインLN上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであってもよいし、異なる図柄を含む組み合わせであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、メダルを用いることなく賭数が自動設定されて次のゲームを行うことが可能な再遊技役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。なお、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。
なお、本実施形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。また、本実施形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていてもよい。
また、本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×20(1リール当たりの図柄コマ数)=1600コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
また、電源基板101には、ホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU(Central Processing Unit)41a、ROM(Read Only Memory)41b、RAM(Random Access Memory)41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施形態では0〜65535の整数)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態および遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メイン制御部41が用いるメモリ領域は、メイン制御部41が備えるRAM41cに割り当てられたメモリ領域(0000h〜7FFFh)と、メイン制御部41が備えるROM41bに割り当てられたメモリ領域(8000h〜FFFFh)と、を含む。
RAM41cのメモリ領域は、ワークとして使用可能な使用可能領域(0000h〜01FFh)と、メイン制御部41に搭載されている各機能を制御するためのレジスタ群が格納される内部機能レジスタ領域(1000h〜1080h)と、アクセスが禁止される未使用領域(0200h〜0FFFh、A800h〜FFFFh)と、を含む。
ROM41bのメモリ領域は、プログラム及び固定データが格納されるプログラム/データ領域(8000h〜A6FFh)と、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータを設定可能なROMコメント領域(A700h〜A7FFh)と、CALLV命令のサブルーチンの先頭アドレス及び割込処理の先頭アドレスが設定されるベクタテーブル領域(A780h〜A7A7h)と、メイン制御部41の内部機能をハードウェア的に設定するためのパラメータが設定されるHWパラメータ領域(アドレスA7A8h〜A7FFh)と、アクセスが禁止される未使用領域(A800h〜FFFFh)を含む。
HWパラメータ領域に設定されるパラメータは、プログラム/データ領域で使用するROM領域の最終アドレス(HPRGEND)、アクセス禁止するRAM領域の開始アドレス(HRAMSTAT)及び最終アドレス(HRAMEND)を含む。
そして、メイン制御部41は、HPRGENDに設定されたアドレスからA6FFhの間の領域、すなわちプログラム/データ領域のうちプログラム等が格納されていない領域へのアクセスがあったとき、HRAMSTATに設定されたアドレスからHRAMENDに設定されたアドレスの間の領域、すなわち使用可能領域のうちアクセス禁止が設定された領域へのアクセスがあったとき、ROMコメント領域へのアクセスがあったとき、HWパラメータ領域へのアクセスがあったときに、不正アクセスと判断してイリーガルアクセスリセットを発生させる。イリーガルアクセスリセットが発生すると、後述する特殊エラー状態に制御され、遊技の進行が不能化されるとともに、設定変更状態に移行し、新たに設定値が設定されるまで解除されないようになっている。
このようにメイン制御部41は、プログラム/データ領域のうちプログラム等が格納されていない領域へのアクセスがあったとき、使用可能領域のうちアクセス禁止が設定された領域へのアクセスがあったとき、すなわち正常な動作ではアクセスすることのないメモリ領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットを発生させることで、遊技の進行を不能化させるので、ROM41bの未使用領域や動作とは関係しない領域、RAM41cの未使用領域等に不正なプログラムが格納された場合であっても、不正なプログラムが実行されてしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、システムリセット信号の入力によるシステムリセット、メイン制御部41が備えるWDT(ウォッチドッグタイマ)によるWDTリセット、前述のイリーガルアクセスリセットが発生することで起動することとなるが、この際、ベクタテーブル領域に設定された値が、0000h(未使用のベクタテーブル領域に設定される値)であるか、または8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域、すなわちプログラム領域のうちプログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、ベクタテーブル領域に設定された値が0000hでもなく、8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域を示す値でもない場合には、起動しないようになっている。
このようにメイン制御部41は、ベクタテーブル領域に設定された値、すなわちCALLV命令のサブルーチンの先頭アドレス及び割込処理の先頭アドレスが、プログラムが設定される領域外を示す値である場合に起動しないことで、割込の発生等により本来意図していない処理が実行されてしまうことを事前に防止できる。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(メイン)を実行し、一定時間間隔ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行われる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。次に、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。このように電断処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)において、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される乱数値格納ワークから、新たな数値データがラッチされるごとに、ラッチされた数値データを読み出す。乱数値格納ワークに格納された数値データは、新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。また、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)において、サブ制御部91にコマンドを送信するコマンド送信処理を実行する。
リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行わなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行われる。
なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
また、メイン制御部41は、リセットの発生により起動すると、起動時設定を行う。起動時設定では、内部状態の設定を行う。メイン制御部41は内部状態の設定を行った後、ユーザプログラムの実行(初期設定処理)を開始する。なお、メイン制御部41は、内部状態の設定において割込禁止を設定する。また、ユーザプログラムにおいても、該ユーザプログラムの実行開始に際して割込禁止が設定されている。従って、メイン制御部41は、割込禁止の状態で起動することとなるが、ユーザプログラムの実行開始時においても、再度、割込を禁止することとなる。これにより、意図しない割込処理が実行されることを防止することができる。
次に、メイン制御部41が遊技の進行制御等に用いる時間間隔を計測するためのタイマカウンタについて説明する。本実施形態では、用途の異なる複数のタイマを有する。また、本実施の形態では、メイン制御部41は、メイン制御部41が備えるRAM41cに割り当てられたタイマカウンタの値を定期的に更新し、特定の値(0)となることで時間の経過を特定するようになっている。従来は、複数種類の時間間隔を計測する場合に、計時を要する複数種類の処理内で、タイマ値の設定及び更新を行っており、複数種類のタイマ値を更新するためのプログラムをそれぞれの処理内に設ける必要があるため、プログラム容量が増大する要因となっていた。また、複数種類のタイマカウンタは、それぞれが用いられる処理毎のデータ群として割り当てられているため、一の処理においてまとめて更新するためには、それぞれの関連性のないアドレスの値を読み出す必要があった。
これに対して本実施形態では、複数種類のタイマカウンタ値が格納される領域がRAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定されるとともに、指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新するので、複数種類のアドレスをそれぞれ指定して当該アドレスの値を更新する処理を個々の処理で行う場合よりもプログラム容量を削減することができる。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させるようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、内部抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定してもよく、6段階に限定する必要はない。
なお、メイン制御部41が行う抽選の当選確率、サブ制御部91が行う抽選の当選確率の少なくとも一方または双方の当選確率を設定値に応じて変更することで、メダルの払出率が変わる構成であってもよい。
本実施形態におけるスロットマシン1における入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(以下、ビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。BBは、入賞ラインLNに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BBに入賞すると、後述のレギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行する。そして、ビッグボーナスは、465枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。RBは、入賞ラインLNに「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。そして、レギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、上段ベル、中段ベル、右下がりベル、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー(強チェリー)、角チェリー(弱チェリー)が含まれる。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイ、赤7リプレイ、青7リプレイが含まれる。
本実施形態では、遊技状態(通常状態、前兆状態、チャンスゾーン(CZ)状態、ART状態、BB状態、およびRB状態)によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なる。なお、抽選対象役として、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下の説明では、前兆状態を単に「前兆」と称することがある。CZ状態を単に「CZ」と称することがある。ART状態を単に「ART」と称することがある。BB状態を単に「BB」と称することがある。RB状態を単に「RB」と称することがある。
次に、メイン制御部41が実行する特定演出について説明する。メイン制御部41は、通常状態において、スイカ当選を契機に前兆に移行するか否かを判定する。前兆に移行した場合、メイン制御部41は、液晶表示器51で実行する前兆演出として、サブ制御部91に3ゲームの連続演出を実行させる。メイン制御部41は、前兆終了後、CZまたは通常状態に移行する。以下の説明では、前兆終了後に通常状態に移行する前兆をガセと称する。
CZに移行した場合、メイン制御部41は、液晶表示器51で実行するCZ演出として、サブ制御部91に前兆演出から継続する5ゲームの連続演出を実行させる。メイン制御部41は、CZにおいてARTに移行するか否かを抽選する。メイン制御部41は、CZ中にARTに当選しなかった場合には、CZが終了すると通常状態に移行する。一方、CZ中にARTに当選した場合には、メイン制御部41は、ARTに移行する。なお、CZは、ART高確CZと低確CZの2種類あり、高確CZは低確CZより当選率が高く設定されているため、高確CZの方がCZ終了後にARTに移行しやすい。
ARTに移行した場合、メイン制御部41は、液晶表示器51で実行するART開始演出として、サブ制御部91にCZ演出から継続する2ゲームの連続演出を実行させる。
上述した前兆演出、CZ演出、およびART開始演出の順に実行される一連の演出が特定演出である。特定演出は、前兆開始とともに開始され、前兆演出の終了とともに3ゲーム目に終了する場合と、CZ演出の終了とともに8ゲーム目(前兆3ゲーム+CZ5ゲーム)に終了する場合と、ARTが開始してから2ゲーム目、すなわち特定演出が開始されてから10ゲーム目で終了する場合とがある。
すなわち、メイン制御部41は、通常状態において特定演出の実行を開始するとともに、通常状態からCZに移行されるときは特定演出を継続、通常状態からCZに移行されないときは特定演出を終了する。また、メイン制御部41は、通常状態からCZに移行されるときに継続して実行された特定演出について、CZからARTに移行されるときは特定演出を継続、CZからARTに移行されないときは特定演出を終了する。
本実施形態における特定演出には、演出A、演出B、および確定演出の3種類の異なる演出が用意されている。演出A、演出B、および確定演出のいずれにおいても、前兆演出、CZ演出、およびART開始演出は継続された演出となっている。また、確定演出は、通常状態からCZへの移行、およびCZからARTへの移行、が確定する態様となっている。
メイン制御部41は、ARTに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91に対して押し順コマンドを送信することで、ナビ演出を実行させる。本実施形態においてメイン制御部41は、ARTに制御していない通常状態であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。ナビ報知およびナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。
本実施形態のナビ報知は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。
例えば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。
また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1−−」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
メイン制御部41は、上述した前兆、CZを経てARTに制御する他に、ART、BBまたはRBの終了時から規定ゲーム数に到達した場合にもARTに制御する。具体的にメイン制御部41は、ART、BBまたはRBの終了時に、複数のゲーム数から規定ゲーム数を選択するとともに、ART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数を計数する。規定ゲーム数は、1〜399ゲーム、600ゲームのいずれかのゲーム数から選択される。
そして、メイン制御部41は、ART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数が規定ゲーム数に到達することでARTに制御する。
本実施形態のARTのゲーム数は1セットで50ゲームである。1セット分のゲーム数を1つのARTストックとして貯めておくこともできる。メイン制御部41は、ARTの制御を開始すると、50ゲームをRAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数として設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となる。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合には、ARTを中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断する。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後にARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開するまた、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、ARTの制御を終了する。
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM41cに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされるごとに、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、フリーズ解除コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンド、判定用役当選コマンド、確定演出開始コマンド、高確CZ開始コマンド、低確CZ開始コマンド、ガセ開始コマンド、確定コマンド、および特定演出終了コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を特定できるようになっている。以下、各コマンドのうち、本実施形態で用いられるコマンドについて説明する。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
確定演出開始コマンドは、前兆を開始する際に送信されるコマンドであり、前兆開始時点で既にARTに移行することが確定していることを示す確定演出の開始を指示するコマンドである。高確CZ開始コマンドは、前兆を開始する際に送信されるコマンドであり、前兆後に高確CZが実行されることを示すコマンドである。低確CZ開始コマンドは、前兆を開始する際に送信されるコマンドであり、前兆後に低確CZが実行されることを示すコマンドである。
ガセ開始コマンドは、前兆を開始する際に送信されるコマンドであり、前兆がガセであることを示すコマンドである。確定コマンドは、5ゲームあるCZ中のいずれかで、ARTに当選した場合に送信されるコマンドであり、ARTに移行することが確定したことを示すコマンドである。特定演出終了コマンドは、特定演出を終了する際に送信されるコマンドである。従って、特定演出終了コマンドは、3ゲーム目、8ゲーム目、および10ゲーム目のいずれかで送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターンごとに、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41から特定のコマンドを受信した場合に、該特定のコマンドに対応する制御パターンによる演出を行う。たとえば、エラーコマンドを受信した場合に、エラー状態に対応する制御パターンにてエラー報知演出を行い、待機コマンドを受信した場合に、待機状態を示すデモ演出を行う。
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について説明する。なお、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
図5に示すように、メイン制御部41は、まず、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止する(Sc1)。次いで、初期化対象RAMの最終アドレスをセットする(Sc2)。
次いで、メイン制御部41は、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sc3)。このとき、上述した設定値を変更した後にメイン処理が開始された場合は、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、重要ワーク、一般ワークが初期化される。また、一単位の遊技の終了時には、Sc9で指定したアドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、一般ワークが初期化される。そして、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)の割込を許可する(Sc4)。
次いで、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理を実行する(Sc5)。遊技開始待ち処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
次いで、メイン制御部41は、内部抽選処理を実行する(Sc6)。内部抽選処理では、Sc5のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理が行われる。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。なお、内部抽選により特別役(BBまたはRB)に当選した場合は特別役持ち越しフラグセットされる。そして、上記したように特別役持ち越しフラグの有無を判定することによって特別役の持ち越しの有無を判定し、持ち越しの有無に応じた当選役(特別役持ち越し中には特別役は内部抽選の対象から除外される)について判定処理が行われる。
次いで、メイン制御部41は、リール制御処理を実行する(Sc7)。リール制御処理では、スタートスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sd2のステップにおける内部抽選の結果および遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
次いで、メイン制御部41は、遊技終了時設定処理を実行する(Sc8)。遊技終了時設定処理では、Sc7の処理において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。なお、特別役が入賞した場合には本処理において特別役持ち越しフラグがクリアされる。そして、入賞が発生したと判定した場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。入賞が発生した場合にはメダルの払い出し等が終了した後に次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、入賞が発生しなかった場合にはリールが停止した後に、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
遊技終了時設定処理が終了すると、メイン制御部41は、遊技毎終了時の初期対象RAMの先頭アドレスをセットして、Sc1に戻る。メイン制御部41は、Sc1に戻るとSc2で初期化対象RAM最終アドレスをレジスタにセットし、Sc3で指定した領域のRAMをクリアする。これにより、遊技毎にRAMがクリアされる。
図6は、メイン制御部41が図5のSc6において実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
図6に示すように、メイン制御部41は、当該ゲームの遊技状態に応じて予め定められたメダルの投入枚数である規定数を読み出す(Sl1)。
次いで、メイン制御部41は、メダルの投入枚数、すなわちBETカウンタの値が、Sl1にて読み出した規定数と一致するか否かを判定する(Sl2)。メイン制御部41は、メダルの投入枚数が規定数と一致すればSl3に進み、メダルの投入枚数が規定数と一致しなければSl4に進む。
メイン制御部41は、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が1〜6の範囲であるか否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定する(Sl3)。メイン制御部41は、設定値が1〜6の範囲であればSl5に進み、1〜6の範囲でなければSl4に進む。
RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定された場合には、メイン制御部41は、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sl4)、エラー処理に移行する。エラー処理では、遊技の進行が不能化される。なお、上記RAM異常を示すRAM異常エラー、断線異常エラーおよび異常入賞エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除され、元の状態に復帰することはない。
次いで、メイン制御部41は、当該ゲームに用いる乱数を取得する乱数取得処理を実行する(Sl5)。乱数取得処理では、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出し、抽出した乱数に対して所定の論理演算を行い、その結果を乱数として取得する。
メイン制御部41は、特定演出フラグがオンか否かを判定する(Sl6)。この特定演出フラグは、特定演出中であればオンとなり、特定演出中でなければオフとなる。Sl6において、特定演出フラグがオフの場合には、メイン制御部41は、入賞の発生を許容するか否かを決定するための抽選処理を実行する(Sl7)。
メイン制御部41は、Sl7の抽選処理により、スイカが当選したか否かを判定する(Sl8)。Sl8において、スイカに当選しなかった場合には、メイン制御部41は、内部当選コマンドをサブ制御部91に送信して(Sl11)、処理を終了する。
Sl8において、スイカに当選した場合には、メイン制御部41は、遊技状態が通常状態か否かを判定する(Sl9)。Sl9において、メイン制御部41は、遊技状態が通常状態ではない場合には、内部当選コマンドをサブ制御部91に送信して(Sl11)、処理を終了する。
Sl9において、メイン制御部41は、遊技状態が通常状態の場合には、特定演出をを実行するか否かを判定する特定演出判定処理を実行し(Sl10)、内部当選コマンドをサブ制御部91に送信して(Sl11)、処理を終了する。
上記Sl16において、特定演出フラグがオンの場合には、メイン制御部41は、ゲーム数カウンタを1増分する(Sl12)。このゲーム数カウンタとは、特定演出中のゲーム数を示すカウンタである。次いで、メイン制御部41は、確定フラグがオフかを否かを判定する(Sl13)。確定フラグは、ARTに移行することが確定している場合にオンとなり、ARTに移行することが確定していない場合にオフとなる。
Sl13において、確定フラグがオンの場合には、メイン制御部41は、上述したSl7に進む。一方、Sl13において、確定フラグがオフの場合には、メイン制御部41は、ゲーム数カウンタが4以上かつ8以下か否かを判定する(Sl14)。特定演出のゲーム数4以上8以下はCZであるため、Sl14では、CZ中であるか否かを判定している。
Sl14において、ゲーム数カウンタが4以上かつ8以下でない場合には、メイン制御部41は、上述したSl7に進む。一方、Sl14において、ゲーム数カウンタが4以上かつ8以下の場合には、メイン制御部41は、ARTに移行するか否かを抽選するCZ抽選処理を実行し(Sl15)、内部当選コマンドをサブ制御部91に送信して(Sl11)、処理を終了する。
次に、Sl10の特定演出判定処理について説明する。図7は、メイン制御部41が実行する特定演出判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
図7において、メイン制御部41は、後述する前兆実行テーブルを用いて前兆実行抽選を実行する(Sk1)。この前兆抽選処理は、前兆を実行するか否かを抽選する処理である。メイン制御部41は、前兆実行抽選結果に基づき、前兆を実行するか否かを判定する(Sk2)。Sk2において、前兆を実行しないと判定された場合には、メイン制御部41は、処理を終了する。
Sk2において、前兆を実行すると判定された場合には、メイン制御部41は、ゲーム数カウンタを0で初期化し、特定演出フラグをオンにする(Sk3)。次いで、メイン制御部41は、後述するCZ判定テーブルを用いてCZ抽選処理を実行する(Sk4)。このCZ抽選処理は、ガセ、CZ、およびART確定のいずれかを抽選する処理である。
メイン制御部41は、CZ抽選処理によって、CZが当選したか否かを判定する(Sk5)。Sk5において、CZが当選していない場合には、メイン制御部41は、Sk7に進む。一方、Sk5において、CZが当選した場合には、メイン制御部41は、後述するCZ高低判定テーブルを用いてCZ高低抽選処理を実行する(Sk6)。このCZ高低抽選処理は、高確CZ、および低確CZのいずれかを抽選する処理である。
以上の各抽選処理により、メイン制御部41は、まずART確定が当選したか否かを判定する(Sk7)。Sk7において、ART確定が当選したと判定された場合には、メイン制御部41は、確定演出開始コマンドを送信し(Sk12)、確定フラグをオンとし(Sk13)、処理を終了する。
Sk7において、ART確定が当選していない場合には、メイン制御部41は、高確CZが当選したか否かを判定する(Sk8)。Sk8において、高確CZが当選したと判定された場合には、メイン制御部41は、高確CZ開始コマンドを送信し(Sk14)、高確フラグをオンとし(Sk15)、処理を終了する。高確フラグは、高確CZを実行する場合にオンとなり、高確CZを実行していない場合にオフとなる。
Sk8において、高確CZが当選していない場合には、メイン制御部41は、低確CZが当選したか否かを判定する(Sk9)。Sk9において、低確CZが当選したと判定された場合には、メイン制御部41は、低確CZ開始コマンドを送信し(Sk16)、低確フラグをオンとし(Sk17)、処理を終了する。低確フラグは、低確CZを実行する場合にオンとなり、低確CZを実行していない場合にオフとなる。
Sk9において、低確CZが当選していない場合には、メイン制御部41は、ガセ開始コマンドを送信し(Sk10)、ガセフラグをオンとし(Sk11)、処理を終了する。ガセフラグは、ガセを実行する場合にオンとなり、ガセを実行していない場合にオフとなる。
次に、Sl14のCZ抽選処理について説明する。図8は、メイン制御部41が実行するCZ抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
図8において、メイン制御部41は、高確フラグがオンか否かを判定する(Sm1)。Sm1において、高確フラグがオンの場合には、メイン制御部41は、後述するCZ抽選テーブルを用いて高確CZ抽選処理を実行する(Sm2)。
一方、Sm1において、高確フラグがオンではない場合には、メイン制御部41は、CZ抽選テーブルを用いて低確CZ抽選処理を実行する(Sm3)。Sm2またはSm3の次に、メイン制御部41は、Sm2またはSm3の抽選処理で、チェリーが当選したか否かを判定する(Sm4)。
Sm4において、チェリーが当選していない場合には、メイン制御部41は、処理を終了する。一方、Sm4において、チェリーが当選した場合には、メイン制御部41は、確定フラグをオンとし(Sm5)、確定コマンドを送信して(Sm6)、処理を終了する。このように、CZでは、一度でもチェリーに当選するとARTに移行することが確定する。
図9(a)は、図7の前兆実行抽選処理(Sk1)で用いられる前兆実行判定テーブルによる決定割合の一例を示す図である。図9(a)に示される判定値の数は、「前兆を実行する」および「前兆を実行しない」の決定割合を示している。この前兆実行判定テーブルはROM41bに記憶されている。
図9(a)に示される前兆実行判定テーブルにおいて、「前兆を実行する」となる決定割合は60%である。「前兆を実行しない」となる決定割合は40%である。
図9(b)は、図7のCZ抽選処理(Sk4)で用いられるCZ判定テーブルによる決定割合の一例を示す図である。図9(b)に示される判定値の数は、「CZ」、「ガセ」、および「ART確定」の決定割合を示している。このCZ判定テーブルはROM41bに記憶されている。
図9(b)に示されるCZ判定テーブルにおいて、「CZ」となる決定割合は55%である。「ガセ」となる決定割合は44%である。「ART確定」となる決定割合は1%である。
図9(c)は、図7のCZ高低抽選処理(Sk6)で用いられるCZ高低判定テーブルによる決定割合の一例を示す図である。図9(c)に示される判定値の数は、「高確CZ」、および「低確CZ」の決定割合を示している。このCZ高低判定テーブルはROM41bに記憶されている。
図9(c)に示されるCZ高低判定テーブルにおいて、「高確CZ」となる決定割合は40%である。「低確CZ」となる決定割合は60%である。
図9(d)は、図8の高確CZ抽選処理(Sk2)および低確CZ抽選処理(Sk3)で用いられるCZ抽選テーブルによる決定割合の一例を示す図である。図9(d)に示される判定値の数は、「高確CZ」、および「低確CZ」でチェリーが当選する割合を示している。また、CZ抽選テーブルに示される「その他」とは、リプレイ、ベル、スイカ、またはハズレが選択される割合を示している。このCZ抽選テーブルはROM41bに記憶されている。
図9(d)に示されるCZ高低判定テーブルにおいて、高確CZの場合に、チェリーが当選する決定割合は30%である。「その他」となる決定割合は70%である。一方、低確CZの場合に、チェリーが当選する決定割合は5%である。「その他」となる決定割合は95%である。
図10は、メイン制御部41が図5のSc8の遊技終了時設定処理内で実行する1ゲーム終了処理の制御内容を示すフローチャートである。この処理は1ゲームが終了するたびに実行される処理である。
メイン制御部41は、ゲーム数カウンタが3か否かを判定する(Sq1)。すなわち、前兆が終了したか否か判定する。Sq1において、ゲーム数カウンタが3の場合には、メイン制御部41は、ガセフラグがオンか否かを判定する(Sq2)。Sq2において、ガセフラグがオンでない場合には、メイン制御部41は処理を終了する。
一方、Sq2において、ガセフラグがオンの場合には、特定演出を終了するために、メイン制御部41は、特定演出フラグをオフにし、ガセフラグをオフにする(Sq3)。次いで、メイン制御部41は、特定演出終了コマンドを送信し(Sq4)、ゲーム数カウンタを0で初期化して(Sq5)、処理を終了する。
Sq1において、ゲーム数カウンタが3ではない場合には、メイン制御部41は、ゲーム数カウンタが8か否かを判定する(Sq6)。すなわち、CZが終了したか否か判定する。Sq6において、ゲーム数カウンタが8の場合には、メイン制御部41は、確定フラグがオンか否かを判定する(Sq7)。すなわち、ARTに移行することが確定しているか否かを判定する。
Sq7において、確定フラグがオンの場合には、メイン制御部41は、CZの終了に伴い、高確CZフラグまたは低確CZフラグをオフにして(Sq11)、処理を終了する。このSq11では、実行していたCZが高確CZの場合には、高確CZフラグをオフにし、実行していたCZが低確CZの場合には、低確CZフラグをオフにする。
一方、Sq7において、確定フラグがオフの場合には、特定演出を終了するために、メイン制御部41は、特定演出フラグをオフにする(Sq8)。次いで、メイン制御部41は、特定演出終了コマンドを送信し(Sq9)、ゲーム数カウンタを0で初期化して(Sq10)、上記Sq11に進む。
Sq6において、ゲーム数カウンタが8ではない場合には、メイン制御部41は、ゲーム数カウンタが10か否かを判定する(Sq12)。すなわち、特定演出が終了したか否か判定する。Sq12において、ゲーム数カウンタが10の場合には、メイン制御部41は、特定演出フラグをオフにする(Sq13)。次いで、メイン制御部41は、特定演出終了コマンドを送信し(Sq14)、ゲーム数カウンタを0で初期化して(Sq15)、上記Sq11に進む。
一方、Sq12において、ゲーム数カウンタが10ではない場合には、サブ制御部91は処理を終了する。これにより、ゲーム数カウンタが0の場合、すなわち特定演出を実行していない場合、およびゲーム数が1、2、4〜7、9の場合は、1ゲーム終了処理においては何もせずに終了する。
次に、サブ制御部91が実行する処理の内容について説明する。
図11に示すように、サブ制御部91は、内部クロックのカウント値に基づいて1.12msの間隔でタイマ割込処理(サブ)を実行する。タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、サブ制御部91は、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
停電判定処理の後、サブ制御部91は、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では、レジスタをRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、サブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
Sp3において、電断フラグが設定されていない場合には、サブ制御部91は、コマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理において、サブ制御部91は、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。
次いで、サブ制御部91は、コマンド制御処理を実行し(Sp5)、リール停止コマンド受信処理を実行し(Sp6)、ボタン制御処理を実行して(Sp7)、処理を終了する。以下、これらのコマンド制御処理、リール停止コマンド受信処理、およびボタン制御処理について順に説明する。
図12は、サブ制御部91が図11のSp5のコマンド制御処理内で実行する特定演出処理の制御内容を示すフローチャートである。この処理はスタートスイッチ7が操作されるたびに実行される処理である。
サブ制御部91は、高確CZ開始コマンド、低確CZ開始コマンド、またはガセ開始コマンドを受信したか否かを判定する(Sr1)。Sr1において、上記いずれかのコマンドを受信した場合には、サブ制御部91は、後述する演出テーブルを用いて演出抽選処理を実行する(Sr2)。この演出抽選処理は、演出A、演出Bのいずれかを抽選する処理である。
サブ制御部91は、抽選結果が演出Aか否かを判定する(Sr3)。Sr3において、抽選結果が演出Aの場合には、サブ制御部91は、演出Aフラグをオンとして(Sr4)、シナリオカウンタを1で初期化して(Sr6)、処理を終了する。演出Aフラグは、演出Aを実行する場合にオンとなり、演出Aを実行しない場合にオフとなる。
Sr3において、抽選結果が演出Bの場合には、サブ制御部91は、演出Bフラグをオンとして(Sr5)、シナリオカウンタを1で初期化して(Sr6)、処理を終了する。演出Bフラグは、演出Bを実行する場合にオンとなり、演出Bを実行しない場合にオフとなる。
Sr1において、上記いずれかのコマンドを受信していない場合には、サブ制御部91は、確定演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(Sr7)。Sr7において、確定演出開始コマンドを受信した場合には、サブ制御部91は、確定演出フラグをオンとし、確定フラグをオンとして(Sr8)、シナリオカウンタを1で初期化して(Sr6)、処理を終了する。確定演出フラグは、確定演出を実行する場合にオンとなり、確定演出を実行しない場合にオフとなる。また、確定フラグは、ARTに移行することが確定している場合にオンとなり、ARTに移行することが確定していない場合にオフとなる。
Sr7において、確定演出開始コマンドを受信していない場合には、サブ制御部91は、特定演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(Sr9)。Sr9において、特定演出終了コマンドを受信した場合には、サブ制御部91は、終了フラグをオンとして(Sr10)、処理を終了する。終了フラグは、特定演出を終了する場合にオンとなり、特定演出を終了しない場合にオフとなる。
Sr9において、特定演出終了コマンドを受信していない場合には、サブ制御部91は、確定コマンドを受信したか否かを判定する(Sr11)。Sr11において、確定コマンドを受信した場合には、サブ制御部91は、確定フラグをオンとして(Sr12)、処理を終了する。
一方、Sr11において、確定コマンドを受信していない場合には、サブ制御部91は処理を終了する。これにより、特定演出を実行していない場合は、特定演出処理においては何もせずに終了する。
図13(a)は、図12の演出抽選処理(Sr2)で用いられる演出テーブルによる決定割合の一例を示す図である。図13(a)に示される判定値の数は、「演出A」および「演出B」の決定割合を示している。この演出テーブルはROM91bに記憶されている。
図13(a)において、「高確CZ」は、高確CZ開始コマンドを受信した場合の決定割合を示す。高確CZ開始コマンドを受信した場合、「演出A」となる決定割合は70%である。「演出B」となる決定割合は30%である。
図13(a)において、「低確CZ」は、低確CZ開始コマンドを受信した場合の決定割合を示す。低確CZ開始コマンドを受信した場合、「演出A」となる決定割合は20%である。「演出B」となる決定割合は80%である。
図13(a)において、「ガセ」は、ガセ開始コマンドを受信した場合の決定割合を示す。ガセ開始コマンドを受信した場合、「演出A」となる決定割合は55%である。「演出B」となる決定割合は45%である。
図13(b)は、演出Aおよび演出B発生時の「高確CZ」、「低確CZ」、「ガセ」の期待度を示す図である。なお、各数値は小数点以下第2位を四捨五入した数値である。演出Aが発生した場合、「高確CZ」の期待度は33.3%であり、「低確CZ」の期待度は13.3%であり、「ガセ」の期待度は52.4%である。一方、演出Bが発生した場合、「高確CZ」の期待度は12.5%であり、「低確CZ」の期待度は50.0%であり、「ガセ」の期待度は37.5%である。
図13(c)は、演出Aおよび演出B発生時の前兆からCZへの移行割合(「前兆→CZ」、およびCZからARTの移行割合(「CZ→ART」)を示す図である。なお、各数値は小数点以下第2位を四捨五入した数値である。演出Aが発生した場合、前兆からCZへの移行割合は、47.6%であり、CZからARTへの移行割合は、31.0%である。演出Bが発生した場合、前兆からCZへの移行割合は、62.5%であり、CZからARTへの移行割合は、21.7%である。
図13(c)に示されるように、態様(演出A、演出B)に応じて、第1状態(前兆)から第2状態(CZ)に移行する可能性(演出A:47.6%、演出B:62.5%)、または第2状態(CZ)から有利状態(ART)に移行する可能性(演出A:31.0%、演出B:21.7%)、の少なくとも一方が異なる。
また、第1の態様(演出B)は、第2の態様(演出A)と比較して、第1状態(前兆)から第2状態(CZ)に移行する可能性(62.5%)は高いが、第2状態に移行したときに有利状態(ART)に移行する可能性(21.7%)が低く設けられる。
一方、第2の態様(演出A)は、第1の態様(演出B)と比較して、第1状態(前兆)から第2状態(CZ)に移行する可能性(47.6%)は低いが、第2状態(CZ)に移行したときに有利状態(ART)に移行する可能性(31.0%)が高く設けられる。
図14は、サブ制御部91が図11のSp6で実行するリール停止コマンド受信処理の制御内容を示すフローチャートである。リール停止コマンド受信処理において、サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信したか否かを判定する(St1)。リール停止コマンドを受信していない場合には、サブ制御部91は、処理を終了する。
リール停止コマンドを受信した場合には、サブ制御部91は、第3停止か否かを判定する(St2)。第3停止でない場合には、サブ制御部91は、処理を終了する。第3停止の場合には、サブ制御部91は、終了フラグがオン、かつシナリオカウンタが8ではないか否かを判定する(St3)。St3において、終了フラグがオン、かつシナリオカウンタが8ではない場合には、サブ制御部91は、シナリオカウンタが10か否かを判定する(St4)。
St4において、シナリオカウンタが10の場合には、サブ制御部91は、ARTに突入したことを示すART突入演出を実行する(St5)。そして、サブ制御部91は、演出Aフラグ、演出Bフラグ、確定演出フラグ、確定フラグ、および終了フラグをオフにし、さらにシナリオカウンタを1で初期化して(St7)、処理を終了する。
St4において、シナリオカウンタが10ではない場合には、サブ制御部91は、演出フラグに対応する前兆終了演出を実行し(St6)、上記St7に進む。演出フラグとは、演出Aフラグ、演出Bフラグ、および確定演出フラグの総称である。また、前兆終了演出とは、前兆演出終了時に前兆からCZに移行しない場合に実行される演出である。例えば、オンとなっている演出フラグが演出Aフラグの場合には、演出Aの前兆演出における前兆終了演出が実行される。
St3において、終了フラグがオフまたはシナリオカウンタが8の場合には、サブ制御部91は、シナリオカウンタが3か否かを判定する(St8)。St8において、シナリオカウンタが3の場合には、サブ制御部91は、演出フラグとシナリオカウンタで定まる前兆成功演出を実行する(St12)。前兆成功演出とは、前兆からCZに移行する際に実行される演出である。例えば、シナリオカウンタが3で、オンとなっている演出フラグが演出Aフラグの場合には、演出Aの前兆演出における前兆成功演出が実行される。
次いで、サブ制御部91は、シナリオカウンタを1増分して(St11)、処理を終了する。
St8において、シナリオカウンタが3ではない場合には、サブ制御部91は、シナリオカウンタが8か否かを判定する(St9)。St9において、シナリオカウンタが8の場合には、サブ制御部91は、ボタン演出を実行し(St13)、ボタン演出実行中フラグをオンにして(St14)、上記St11に進む。ボタン演出とは、演出用スイッチ56の操作を遊技者に促す演出である。例えば、ボタン演出では液晶表示器51に「ボタンを押せ!」などと表示される。また、ボタン演出実行中フラグは、ボタン演出を実行している場合にオンとなり、実行していない場合にオフとなる。
St9において、シナリオカウンタが8ではない場合には、サブ制御部91は、演出フラグとシナリオカウンタで定まる演出を実行し(St10)、上記St11に進む。例えば、シナリオカウンタが5で、オンとなっている演出フラグが演出Aフラグの場合には、演出Aの5番目の演出が実行される。
上述したリール停止コマンド受信処理に示されるように、通常状態からCZへの移行の報知と、CZからARTへの移行の報知と、で報知契機が異なる。具体的には、通常状態からCZへの移行の報知は第3停止時に行われ、CZからARTへの移行の報知は演出用スイッチ56の操作時に行われる。
図15は、サブ制御部91が図11のSp7で実行するボタン制御処理の制御内容を示すフローチャートである。ボタン制御処理において、サブ制御部91は、ボタン演出実行中フラグがオンか否かを判定する(Sn1)。Sn1において、ボタン演出実行中フラグがオフの場合には、サブ制御部91は、処理を終了する。
Sn1において、ボタン演出実行中フラグがオンの場合には、サブ制御部91は、演出用スイッチ56が遊技者により操作されたか否かを判定する(Sn2)。Sn2において、演出用スイッチ56が遊技者により操作されていない場合には、サブ制御部91は、処理を終了する。一方、Sn2において、演出用スイッチ56が遊技者により操作された場合には、サブ制御部91は、確定フラグがオンか否かを判定する(Sn3)。
Sn3において、確定フラグがオンの場合には、サブ制御部91は、演出フラグに対応するCZ成功演出を実行し(Sn4)、ボタン演出実行中フラグをオフにして(Sn6)、処理を終了する。CZ成功演出とは、CZからARTに移行する際に実行される演出である。例えば、オンとなっている演出フラグが演出Aフラグの場合には、演出AのCZ演出におけるCZ成功演出が実行される。
Sn3において、確定フラグがオフの場合には、サブ制御部91は、演出フラグに対応するCZ終了演出を実行し(Sn5)、上記Sn6に進む。CZ終了演出とは、CZ演出終了時にCZからARTに移行しない場合に実行される演出である。例えば、オンとなっている演出フラグが演出Aフラグの場合には、演出AのCZ演出におけるCZ終了演出が実行される。
以上説明した特定演出のうち、演出Aの演出画面例について、図16、17、18を用いて説明する。なお、演出Bにおいても、演出Aと同じく前兆3ゲーム、CZ5ゲーム、ART開始演出2ゲームに対応した演出が実行される。
図16、17、18のいずれにも、液晶表示器51の表示内容が示されている。また、図16、17、18は、演出Aの演出画面を示している。演出Aは、一例として、桃太郎の誕生から、鬼退治をして、お爺さんお婆さんと幸せに暮らすという一連の継続したストーリーを示す演出となっている。
図16は、前兆演出の演出画面例を示す図である。図16に示される演出画面は、図13のリール停止コマンド内のSt10を実行することにより表示される演出画面である。従って、図16に示される演出画面は、第3停止時に報知される演出画面である。
演出Aでは、特定演出1ゲーム目(前兆1ゲーム目)において、桃太郎が誕生する演出が実行される。次の特定演出2ゲーム目(前兆2ゲーム目)において、誕生した桃太郎が成長する演出が実行される。次の前兆が終了する特定演出3ゲーム目(前兆3ゲーム目)では、ガセの場合とCZ(高確CZ、低確CZ)に移行する場合とで演出内容が異なる。
まず、ガセの場合、桃太郎は成長したが鬼退治に旅立つことなく三年寝太郎になってしまう前兆終了演出が実行される。これにより特定演出が終了する。一方、CZ(高確CZ、低確CZ)に移行する場合、成長した桃太郎が鬼退治に旅立つ前兆成功演出が実行される。
図17は、CZ演出の演出画面例を示す図である。図17に示される演出画面は、特定演出8ゲーム目(CZ5ゲーム目)のボタン押下後の演出画面を除き、第3停止時に報知される演出画面である。特定演出8ゲーム目(CZ5ゲーム目)のボタン押下後の演出画面は、遊技者により演出用スイッチ56が操作されることで報知される演出画面である。
演出Aでは、特定演出4ゲーム目(CZ1ゲーム目)において、上述した特定演出3ゲーム目の演出に継続して、鬼退治に旅立った桃太郎の演出が実行される。次の特定演出5ゲーム目(CZ2ゲーム目)において、桃太郎がイヌを家来にする演出が実行される。次の特定演出6ゲーム目(CZ3ゲーム目)において、桃太郎がサルを家来にする演出が実行される。そして、特定演出7ゲーム目(CZ4ゲーム目)において、桃太郎がキジを家来にし、鬼ケ島に渡るために船に乗る演出が実行される。
次の特定演出8ゲーム目(CZ5ゲーム目)においては、まずボタン演出が実行される。そして、遊技者により演出用スイッチ56が操作されると、ARTに移行しない場合とARTに移行する場合とで異なる演出が実行される。
まず、ARTに移行しない場合、桃太郎が誤ってドロ船に乗ってしまい、鬼ケ島にたどり着けないCZ終了演出が実行される。これにより、特定演出が終了する。一方、ARTに移行する場合、桃太郎が鬼ケ島にたどり着くCZ成功演出が実行される。
図18は、ART開始演出の演出画面例を示す図である。図18に示される演出画面は、第3停止時に報知される演出画面である。
演出Aでは、特定演出9ゲーム目(ART開始演出1ゲーム目)において、上述した特定演出8ゲーム目の演出に継続して、鬼ケ島にたどり着いた桃太郎一行が鬼退治に成功する演出が実行される。そして、ART開始演出が終了する特定演出10ゲーム目(ART開始演出2ゲーム目)において、桃太郎がお爺さんとお婆さんと幸せに暮らす演出が実行される。こうして特定演出が終了し、ARTに突入したことを示す演出(例えばARTゲーム数を報知する報知演出等)が実行される。
(1)各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、左リール2L、中リール2C、右リール2R等)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1等)において、第1状態(例えば、前兆状態等)と、第1状態から移行する第2状態(例えば、チャンスゾーン状態等)と、第2状態から移行する有利状態(例えば、ART状態等)と、を含む複数の状態のうちで状態を移行する状態制御手段と、特定演出(例えば、前兆演出とチャンスゾーン演出とART開始演出とで構成される演出)を実行する特定演出実行手段とを備え、前記特定演出実行手段は、第1状態において特定演出の実行を開始するとともに、第1状態から第2状態に移行されるときは特定演出を継続し(例えば、前兆演出からチャンスゾーン演出を継続する等)、第1状態から第2状態に移行されないときは特定演出を終了し(例えば前兆演出で終了する等)、第1状態から第2状態に移行されるときに継続して実行された特定演出について、第2状態から有利状態に移行されるときは特定演出を継続し(例えば、チャンスゾーン演出からART開始演出を継続する等)、第2状態から有利状態に移行されないときは特定演出を終了する(例えばチャンスゾーン演出で終了する等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、特定演出が継続することに遊技者が注目し、興趣を向上することができる。
本実施形態では、特定演出の継続にあわせて遊技状態が発展するので、特定演出が継続することに遊技者が注目し、興趣を向上することができる。一方、従来技術は、楽曲が第1段階および第2段階となったとしても現在の遊技状態が発展するものではない。従来技術では、出玉のある有利状態が確定したことを示す演出であったが、本実施形態では、遊技状態が発展していくことから、遊技者は遊技状態に応じた高揚感を味わえる。このように、本実施形態によれば従来技術で得られる興趣とは異なる興趣が得られる。なお、「遊技状態が発展する」とは、遊技者にとってより有利な状態に移行することを意味する。ここでの有利な状態とは、本実施形態で示したような、遊技状態が実際に有利となっている状態(例えばART、BB等)だけではなく、通常状態であっても他の演出と比較して期待度の大きい演出が実行される状態であってもよい。
本実施形態では、第1状態を前兆状態とし、第2状態をチャンスゾーン状態とし、有利状態をART状態としているが、これに限るものではない。本実施形態では、遊技状態が発展すればよいので、第2状態は第1状態から発展する状態であればよく、有利状態は第2状態から発展する状態であればどのような状態であってもよい。例えば、第1状態を通常状態とし、第2状態を前兆状態とし、有利状態をBB状態としてもよい。
本実施形態では、桃太郎が育ち鬼退治に旅立つことや、特定演出の全画面において桃太郎が登場していることにより、特定演出が継続していることを示した。すなわち、特定演出の一例として、ストーリーが継続している演出や、同一キャラクターが継続して登場する演出を示したが、これに限るものではない。
特定演出の他の例として、背景に一貫性がある演出が挙げられる。背景に一貫性があるとは、壁紙のように演出中に背景が変化しないことや、背景が同一テーマであることを意味する。背景が同一テーマの例として、山の風景、海の風景、市街地の風景、戦闘地域の風景、宇宙空間、同一構造物内(例えば、学校、家、ショッピング施設等)の風景、構造物および当該構造物に付属する敷地内(例えば、学校および学校の校庭や自転車置き場、家および家の玄関前や庭、神社仏閣および神社仏閣の境内等)の風景等が挙げられる。
以上説明した各特定演出(ストーリーが継続している演出、同一キャラクターが継続して登場する演出、背景が変化しない演出、背景が同一テーマの演出)のうち、少なくとも1つの演出を含む演出であれば、本実施形態における特定演出に該当する。例えばストーリーが継続していれば、たとえ背景に一貫性のない演出であっても、特定演出に該当する。
本実施形態における特定演出において、前兆終了演出およびCZ終了演出が実行された場合には特定演出が終了するが、特定演出を復活させるようにしてもよい。具体的に例えば、前兆からCZに移行することが確定している状態で前兆終了演出を実行し、その後三年寝太郎が改心して起き上がり、鬼ケ島に鬼退治に旅立つ演出を実行するようにしてもよい。
(2) 上記(1)のスロットマシンにおいて、特定演出は複数の態様(例えば、演出A、演出B等)のいずれかで実行され、態様に応じて、第1状態から第2状態に移行する可能性(例えば、演出Aでは47.6%、演出Bでは62.5%等)、または第2状態から有利状態に移行する可能性(例えば、演出Aでは31.0%、演出Bでは21.7%等)、の少なくとも一方が異なることを特徴とする。
このような構成によれば、いずれかの特定演出が実行されるかに遊技者が注目することができる。
例えば、演出Aと演出Bの第1状態から第2状態に移行する可能性が同じで、かつ演出Aと演出Bの第2状態から有利状態に移行する可能性が同じであれば、演出名や演出内容が異なるだけとなるため、少なくとも一方が異なるようにすることで、遊技者の興趣を向上させることができる。
本実施形態の態様には、演出A、演出B、および確定演出の3つの態様があるが、2つまたは4つ以上の態様を設けるようにしてもよい。この場合、例えば前兆からCZには非常に移行し難いが、CZに移行した場合には、ARTに非常に移行しやすい態様や、前兆からCZに移行する割合と、CZからARTに移行する割合とが同じ態様など、種々の特徴を各々の態様に設けることで、遊技者の興趣を向上させることができる。
(3) 上記(2)のスロットマシンにおいて、特定演出の態様である第1の態様(例えば、演出B等)および第2の態様(例えば、演出A等)のうちの第1の態様は、第2の態様と比較して、第1状態から第2状態に移行する可能性(例えば、62.5%等)は高いが(47.6%(演出A)<62.5%(演出B))、第2状態に移行したときに有利状態に移行する可能性(例えば、21.7%等)が低く設けられ(21.7%(演出B)<31.0%(演出A))、第2の態様は、第1の態様と比較して、第1状態から第2状態に移行する可能性(例えば、47.6%等)は低いが(47.6%(演出A)<62.5%(演出B))、第2状態に移行したときに有利状態に移行する可能性(例えば、31.0%等)が高く設けられる(21.7%(演出B)<31.0%(演出A))ことを特徴とする。
このような構成によれば、いずれかの特定演出が実行されるかに遊技者が注目することができる。
一般的に、ある演出による期待度は一定であって変化しないことが多い。そこで、本実施形態のように、同じ演出であっても遊技状態によって期待度が変化する特定演出を実行することにより、遊技者が遊技状態に応じた期待度で楽しむことができるので、興趣を向上することができる。
また、一般的に演出が継続した場合には、期待度が上昇することが多いが、演出Bのように継続した場合の期待度が低下するような演出を実行することにより、遊技者はいずれの特定演出が実行されるかにより注目することができる。なお、演出Bは、継続した場合の期待度が低下するが、その一方で継続する前の期待度が高いため、期待度が低いままで変化しない演出と比較して、遊技者の興趣を向上することができる。
(4) 上記(2)のスロットマシンにおいて、特定演出の複数の態様には、第1状態から第2状態への移行、および第2状態から有利状態への移行、が確定する態様(例えば、確定演出等)が含まれることを特徴とする。
このような構成によれば、いずれかの特定演出が実行されるかに遊技者が注目することができる。
(5) 上記(2)のスロットマシンにおいて、前記特定演出実行手段は、実行中の特定演出の態様を他の態様に切り替える(例えば、演出Aから演出B等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、いずれかの特定演出が実行されるかに遊技者が注目することができる。
他の態様に切り替えるタイミングは、いずれのタイミングであってもよい。すなわち、前兆演出、またはCZ演出が終了するタイミングであってもよいし、前兆演出中、CZ演出中、またはART開始演出中であってもよい。
切り替えるタイミングの一例として、CZ演出中にARTが確定したタイミングが挙げられる。本実施形態における演出Bは、CZからARTに移行しにくい演出であるが、演出BのCZ演出中に、ARTが確定した場合には、CZからARTに移行しやすい演出A、または確定演出に切り替えるようにする。
また、前兆開始時に既にARTが確定されている場合であっても、まず演出Aまたは演出Bを実行し、いずれかのタイミングで確定演出に切り替えるようにしてもよい。こうした切り替えにより、遊技者は、例えばCZからARTに移行しにくい演出Bが実行された場合でも、演出により注目することができ、興趣を向上させることができる。
本実施形態における演出Aは、桃太郎の物語を用いた演出であった。これに対し、演出Bを演出Aとは異なる演出(例えば一寸法師の物語を用いた演出)としてもよいし、桃太郎が大人になり侍となるような演出、すなわち演出Aから継続するような演出としてもよい。
この場合、演出Bでの桃太郎は侍であるので、より強力となることから、演出Bは演出AよりもARTに移行しやすいように設定しておき、演出Aから演出Bに切り替えることで、遊技者の期待度が高まることから、遊技者の興趣を向上させることができる。
(6) 上記(1)から(5)のいずれか1項のスロットマシンにおいて、第1状態から第2状態への移行の報知と、第2状態から有利状態への移行の報知と、で報知契機が異なる(例えば、第1状態から第2状態への移行の報知は第3停止時に行い、第2状態から有利状態への移行の報知は演出用スイッチ56の操作時等)ことを特徴とする。
このような構成によれば、報知が単調にならず興趣を高めることができる。
本実施形態の報知契機は、第3停止時または演出用スイッチ56の操作時であるが、スタートスイッチ7操作時、第1停止時、第2停止時であってもよい。また、複数の演出用スイッチを設けておき、報知契機を異なる演出用スイッチの操作時としてもよい。
(7)各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、左リール2L、中リール2C、右リール2R等)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1等)において、割込が発生したときにマイクロコンピュータ(メイン制御部41)により実行されるプログラムアドレスが設定される記憶領域(ベクタテーブル領域)が設けられ、該マイクロコンピュータの起動時に、前記記憶領域に設定されたプログラムアドレスが所定の範囲にあるか判定し、該所定の範囲にない場合には該マイクロコンピュータの起動を制限する(ベクタテーブル領域に設定された値が、0000h(未使用のベクタテーブル領域に設定される値)であるか、または8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域、すなわちプログラム領域のうちプログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、ベクタテーブル領域に設定された値が0000hでもなく、8000h〜HPRGENDに設定されたアドレスの領域を示す値でもない場合には、起動しない)ようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない割込みが実行されることを事前に抑止することができる。
(8)各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、左リール2L、中リール2C、右リール2R等)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1等)において、内部状態の設定(起動時設定)が行われた後、ユーザプログラムの実行(初期設定処理)を開始するマイクロコンピュータ(メイン制御部41)を有し、前記内部状態の設定において割込禁止が設定されるとともに、前記ユーザプログラムにおいて、該ユーザプログラムの実行開始に際して前記割込禁止が設定される(メイン制御部41は、割込禁止の状態で起動することとなるが、再度、割込を禁止する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、意図しない割込みが発生することを防止するすることができる。
(9)各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、左リール2L、中リール2C、右リール2R等)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(例えば、スロットマシン1等)において、用途の異なる複数のタイマを有するとともに、該複数のタイマ値(複数種類のタイマカウンタ値)は、RAMの連続したアドレスに記憶され(RAM41cの所定の規則で連続するアドレスが割り当てられた領域に設定され)、対象アドレスを遷移させながら共通の更新処理により更新される(指定アドレスに格納されたタイマ値を更新する処理を、現在の指定アドレスに対して定数を加算することで複数種類のタイマカウンタ値が格納された領域に対する指定アドレスを変更しながら繰り返し実行することにより複数種類のタイマ値を更新する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、処理容量を増大させずにタイマ値の更新処理を実行できる。
[その他]
(1) 本実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
(2) 本実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
(3) 本実施形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。