JP6761725B2 - レンズユニット、光学ヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

レンズユニット、光学ヘッドおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、レンズ要素を配列したレンズアレイを有するレンズユニット、並びに、レンズユニットを備える光学ヘッドおよび画像形成装置に関する。
画像形成装置のプリントヘッド等では、レンズ要素(例えばロッドレンズ)を一方向に配列したレンズアレイを有するレンズユニットが用いられる(例えば、特許文献1)。
特開2016−68453号公報(図3〜図5)
近年、画像形成装置の小型化および低コスト化に伴い、レンズユニットの小型化が進んでいる。これに伴い、レンズユニットを、光学性能を低下させずに小型化する技術が求められている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、光学性能を低下させずに小型化が可能なレンズユニットを提供することを目的とする。
本発明のレンズユニットは、光軸を有し光軸と直交する第1の方向に配列された複数のレンズ要素を有し、第1の方向に延在するレンズアレイと、第1の方向に延在し、レンズアレイを第1の方向に沿って支持する支持部材と、レンズアレイと支持部材とを接着する接着剤とを有する。支持部材は、第1の方向に延在し、レンズアレイが挿入される開口部と、開口部において、第1の方向に沿って配列され、レンズアレイに対向し、光軸の方向の一端側からの深さが異なる第1の接着剤保持部および第2の接着剤保持部とを有する。第2の接着剤保持部は第1の接着剤保持部よりも浅い。第1の接着剤保持部と第2の接着剤保持部とは、第1の方向に配列されている。レンズアレイを挟んで、少なくとも一対の第1の接着剤保持部が、光軸および第1の方向の両方に直交する第2の方向に互いに対向して配置される。レンズアレイを挟んで、少なくとも一対の第2の接着剤保持部が第2の方向に互いに対向して配置される。接着剤は、第1の接着剤保持部および第2の接着剤保持部に配置されている。
本発明の光学ヘッドは、上述したレンズユニットと、レンズアレイに対向する光学素子を有し、支持基板に支持される基板とを有する。
本発明の画像形成装置は、上述した光学ヘッドと、光学ヘッドによって露光されて潜像が形成される像担持体と、潜像を現像する現像部とを備える。
本発明では、光軸方向の深さの異なる第1の接着剤保持部および第2の接着剤保持部に配置した接着部でレンズアレイを固定するため、レンズアレイのねじれを抑制することができる。そのため、光学性能の低下(例えば、各レンズ要素の光軸方向のずれ)を抑制することができる。
第1の実施の形態のレンズユニットを有するプリントヘッドを示す斜視図である。 第1の実施の形態のプリントヘッドの部分断面斜視図である。 第1の実施の形態のプリントヘッドと感光体ドラムとの位置関係を示す模式図である。 第1の実施の形態のレンズユニットを示す斜視図である。 第1の実施の形態のレンズユニットを示す平面図である。 第1の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す部分断面斜視図である。 第1の実施の形態のレンズユニットを示す縦断面図である。 第1の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す断面図である。 第1の実施の形態のレンズユニットを示す横断面図(A)および他の構成例のレンズユニットを示す横断面図(B)である。 第1の実施の形態の第1の凹部および第2の凹部における各接着位置を説明するための模式図である。 第1の実施の形態の変形例におけるレンズユニットの一部を拡大して示す断面図である。 第2の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す部分断面斜視図である。 第2の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す断面図である。 第3の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す部分断面斜視図である。 第3の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す断面図である。 第4の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す断面図である。 第5の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す断面図である。 第6の実施の形態のレンズユニットの一部を拡大して示す断面図である。 各実施の形態のレンズユニットが適用可能な画像形成装置の基本構成を示す図である。
第1の実施の形態.
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態のレンズユニット10を有する光学ヘッドとしてのプリントヘッド100を示す斜視図である。図2は、プリントヘッド100を図1に示した面IIで切断した部分断面斜視図である。なお、プリントヘッド100は、例えば、画像形成装置90(図19)において、静電潜像を形成するための露光装置として用いられるものである。
図1に示すように、プリントヘッド100(LEDヘッド)は、全体が一方向に長い形状を有している。図2に示すように、プリントヘッド100は、複数のレンズ要素31をその光軸に直交する一方向に配列したレンズアレイ3と、レンズアレイ3に光軸方向に対向配置された実装基板5と、レンズアレイ3および実装基板5を保持する支持部材1とを備える。これらのうち、レンズアレイ3と、これを支持する支持部材1は、レンズユニット10を構成している。
以下では、レンズ要素31の光軸方向をZ方向とし、複数のレンズ要素31の配列方向(主走査方向)をX方向とする。また、Z方向とX方向の両方に直交する方向(副走査方向)を、Y方向とする。また、Z方向については、実装基板5からレンズアレイ3に向かう方向を+Z方向とし、その反対方向を−Z方向とする。
レンズアレイ3は、複数のレンズ要素(ロッドレンズ)31をX方向に2列に配列し、Y方向両側から一対の側板32で挟み込んで保持したものである。レンズアレイ3の+Z側の端面を出射側端面33と称し、−Z側の端面を入射側端面34と称する。
ここでは、レンズアレイ3のX方向(主走査方向)の長さは、297mm(A3サイズ相当)であり、Y方向(副走査方向)の幅は1.2mmであり、Z方向(光軸方向)の高さは4.4mmである。なお、この寸法はあくまでも一例であり、用紙サイズ等に応じて適宜変更することができる。
レンズ要素31は、ここでは屈折率分布レンズで構成されるが、屈折率分布レンズに限定されるものではない。レンズ要素31は、ここでは千鳥状に2列に配列されているが、1列に配列してもよい。側板32は、板面がXZ面と平行な板状部材であり、樹脂で構成されている。側板32のZ方向の長さは、レンズ要素31のZ方向の長さと同じである。
支持部材1は、Y方向に対向する一対の側壁部11と、側壁部11の+Z方向の端部同士をつなぐ平板部12(レンズアレイ支持部)とを有している。平板部12は、板面がXY面と平行な平板状の部分である。平板部12のY方向の中央部には、レンズアレイ3を取り付ける挿入孔13(開口部)が形成されている。挿入孔13は、X方向に延在する溝であり、平板部12をZ方向に貫通している。支持部材1は、例えば、樹脂の成形体、構造用鋼を曲げ加工したもの、または金属の削り出し品等で構成することができる。
一対の側壁部11の内側の領域14には、実装基板5が、レンズアレイ3からZ方向に一定距離をあけて保持される。各側壁部11の内面には、実装基板5の+Z側の面に当接する当接部15がY方向内側に突出するように形成されている。
実装基板5は、X方向に長さを有し、Y方向に幅を有する略長方形の基板である。実装基板5のY方向の略中央には、光学素子としての複数の発光素子51(発光素子アレイチップ)がX方向に一列に配列されている。発光素子51は、例えば、発光ダイオード(LED)、発光サイリスタ等である。実装基板5には、また、発光素子51を駆動するための駆動回路が実装されている。
実装基板5の−Z側には、実装基板5を支持部材1に固定するための裏面固定部材4が配置されている。裏面固定部材4は、支持部材1の一対の側壁部11に設けられた係合穴に係合する突起部を有している。裏面固定部材4は、支持部材1に取り付けられ、実装基板5の表面(+Z側の面)が当接部15に当接するように実装基板5を押圧する。なお、実装基板5の支持部材1への取り付けは、ここで説明した方法に限らず、実装基板5の支持部材1に対する相対位置を決定することができる方法であればよい。
図3は、プリントヘッド100と結像面(感光体ドラム81)との位置関係を示す模式図である。図3に示すように、プリントヘッド100は、画像形成装置90(図19)の像担持体としての感光体ドラム81に対向配置される。実装基板5の発光素子51から出射された光は、レンズアレイ3のレンズ要素31に入射する。また、レンズアレイ3のレンズ要素31は、感光体ドラム81の表面に光を集光する。
ここでは、発光素子51からレンズアレイ3の入射側端面34までの距離が、レンズ要素31の焦点距離と一致するように、レンズアレイ3および実装基板5がZ方向に位置決めされて支持部材1に取り付けられる。
次に、レンズアレイ3を支持部材1に固定するための構成について説明する。図4は、レンズユニット10を示す斜視図である。図5は、レンズユニット10を示す平面図である。図4および図5に示すように、支持部材1において挿入孔13のY方向両側には、挿入孔13に沿って複数の固定部20が配列されている。固定部20のX方向の配列間隔D(図5)は、例えば数十mmである。
図6は、レンズユニット10の一部(固定部20を含む部分)を拡大して示す部分断面斜視図である。固定部20は、X方向に隣り合う第1の凹部21(第1の接着剤保持部)と第2の凹部22(第2の接着剤保持部)とを有している。第1の凹部21および第2の凹部22は、平板部12の+Z側の面(以下、表面12aと称する)に開口しているが、深さ(Z方向の長さ)が互いに異なる。また、第1の凹部21および第2の凹部22は、挿入孔13の内面13aにも開口している。
第1の凹部21と第2の凹部22は、X方向に所定の長さ(例えば10mm)の範囲に、少なくとも1組配置されている。第1の凹部21および第2の凹部22のそれぞれのX方向の長さは、1mm〜3mmの範囲が望ましく、ここでは2mmとする。なお、第1の凹部21および第2の凹部22のX方向の長さは、ここでは同じであるが、異なっていてもよい。また、第1の凹部21および第2の凹部22のY方向の長さは、ここでは同じであるが、異なっていてもよい。
第1の凹部21は、−Z方向の端部に位置する底面21aと、−X方向の端部に位置する側面21bと、+X方向の端部に位置する側面21cと、Y方向の外側端部に位置する対向面21dとを有している。底面21aはXY面と平行であり、側面21b,21cはYZ面と平行であり、対向面21dはXZ面と平行である。上述した第1の凹部21の深さは、平板部12の表面12aから底面21aまでのZ方向の距離である。
第2の凹部22は、−Z方向の端部に位置する底面22aと、−X方向の端部に位置する側面22bと、+X方向の端部に位置する側面22cと、Y方向の外側端部に位置する対向面22dとを有している。底面22aはXY面と平行であり、側面22b,22cは、YZ面と平行であり、対向面22dはXZ面と平行である。上述した第2の凹部22の深さは、平板部12の表面12aから底面22aまでのZ方向の距離である。
図7は、図5に示した線分VII−VIIにおける矢視方向の断面図である。図8は、レンズユニット10の一部(固定部20を含む部分)を拡大して示す断面図である。図7に示すように、固定部20の第1の凹部21内には接着剤B1が配置され、第2の凹部22内には接着剤B2が配置されている。なお、説明の便宜上、接着剤B1,B2と称しているが、これらは同じ接着剤である。
接着剤B1,B2は、例えばディスペンサノズル7(図8)によって付与される。ディスペンサノズル7は、内径が1mm以下(例えば0.7mm)のノズルから、液状の接着剤を滴下するものである。
上記の通り、第1の凹部21および第2の凹部22は、平板部12の表面12aに開口しているため、ディスペンサノズル7を平板部12の+Z側(図中上側)に位置させることにより、ディスペンサノズル7から第1の凹部21および第2の凹部22に、接着剤を付与することができる。
また、第1の凹部21および第2の凹部22は、挿入孔13の内面13aに開口しているため、第1の凹部21内の接着剤B1および第2の凹部22内の接着剤B2は、レンズアレイ3の側面(Y方向の端面)に接触する。
接着剤B1,B2は、例えば、紫外線硬化型接着剤である。支持部材1の平板部12の+Z側から第1の凹部21内の接着剤B1および第2の凹部22内の接着剤B2に紫外線を照射することで、接着剤B1,B2が硬化する。
第1の凹部21内の接着剤B1および第2の凹部22内の接着剤B2のZ方向の厚さは、1mm〜2mmの範囲が望ましい。接着剤B1,B2の厚さがこの範囲にあれば、数秒から十数秒の紫外線照射時間で、接着剤B1,B2を十分に硬化させることができる。
このように構成されているため、レンズアレイ3は、挿入孔13のY方向両側で、且つ挿入孔13の長手方向に沿った複数個所に配置された固定部20(第1の凹部21および第2の凹部22)において、接着剤B1,B2によって支持部材1に固定される。
次に、第1の実施の形態のレンズユニット10による作用効果について説明する。
この第1の実施の形態のレンズユニット10では、支持部材1に深さの異なる第1の凹部21および第2の凹部22とを設け、これら第1の凹部21および第2の凹部22に接着剤B1,B2を配置することにより、レンズアレイ3を、X方向の軸を中心とするねじれを抑制した状態で保持している。以下では、この点について説明する。
レンズアレイ3は、上記の通りX方向に長いため、X方向の軸を中心としたねじれが生じやすい。例えば、レンズアレイ3のX方向の長さが297mm(A3サイズ)、Y方向の幅が1.2mm、Z方向の高さが4.4mmである場合、レンズアレイ3のX方向両端で、X方向の軸を中心とした回転方向に1度〜1.5度のねじれが生じることが知られている。
レンズアレイ3にねじれが生じると、像担持体(図3に示した感光体ドラム81)上において、本来はX方向(主走査方向)に直線状に潜像が形成されるべきところ、潜像の形成位置に変動が生じる。カラーの画像形成装置(カラープリンタ)で色毎に潜像の形成位置が異なると、色ずれの原因となる。
また、レンズアレイ3にねじれが生じると、各発光素子51に対応するドット毎の潜像形状(光ビームのスポット形状)にばらつきが生じ、Y方向(副走査方向)に筋状、帯状のムラが生じる原因となる。
さらに、レンズアレイ3にねじれが生じると、レンズ要素31の入射面と発光素子51とが正確に対向しなくなるため、レンズアレイ3への入射光量が減少する。そのため、潜像形成に必要な光量を得るために露光時間を長くする必要が生じ、画像形成速度の向上の妨げになる。
また、実装基板5の支持部材1への取り付け位置には±100μm程度のばらつきがあるため、実装基板5を支持部材1に取り付けたのち、実装基板5の取り付け位置をY方向に調整することが行われるが、この調整によってレンズアレイ3のねじれまで矯正することは難しい。
特に、近年では、画像形成装置の小型化と低コスト化に伴い、レンズアレイ3のY方向の幅はより狭くなる傾向にあり、上記のようなねじれに対する対策が求められている。
そこで、第1の実施の形態のレンズユニット10では、支持部材1に、Z方向に深さを有する第1の凹部21と、第1の凹部21よりも深さが浅い第2の凹部22とを形成し、これら第1の凹部21および第2の凹部22に接着剤B1,B2を配置している。また、これら第1の凹部21および第2の凹部22(固定部20)を、レンズアレイ3が装着される挿入孔13のY方向両側に、且つX方向の複数箇所に配置している。
このように深さ(Z方向位置)の異なる第1の凹部21および第2の凹部22に配置した接着剤B1,B2でレンズアレイ3を固定することにより、同一のZ方向位置のみでレンズアレイ3を固定した場合と比較して、レンズアレイ3のX方向の軸を中心とするねじれを効果的に抑制することができる。
そのため、このレンズユニット10を有するプリントヘッド100を画像形成装置90に適用すれば、発光素子51とレンズアレイ3との相対位置を高い精度に保つことができる。すなわち、レンズアレイ3のレンズ要素31の入射面に対して、実装基板5の発光素子51を正確に対向させることができる。
これにより、像担持体(図3に示した感光体ドラム81)上での潜像の形成位置のずれを抑制することができ、従ってカラーの画像形成装置における色ずれを抑制することができる。また、各発光素子51に対応する潜像形状のばらつきを抑制することができるため、筋状、帯状のムラの発生を抑制して、画像品質を維持することができる。また、レンズアレイ3への入射光量の減少が抑制されるため、印刷速度の向上を阻害する要因が減少する。その結果、製造コストの低減しながら、画像形成装置の性能を維持することができる。
この第1の実施の形態では、接着剤の付与および紫外線照射を、支持部材1に対して一方の側(+Z側)からのみ行えばよい。そのため、例えば支持部材1に対してZ方向両側から接着剤の付与および紫外線照射を行う場合と比較して、製造工程を簡単にし、製造コストを低減することができる。
また、レンズアレイ3をその全周に亘って支持部材1に接着する場合、接着剤を硬化させるために必要な紫外線照射エネルギーが増大し、量産時の製造コストの増加を招く。これに対し、この第1の実施の形態では、挿入孔13のY方向両側で、且つX方向に間隔をあけた複数箇所に配置された固定部20でレンズアレイ3を接着すればよいため、量産時においても製造コストの増加を抑制することができる。
第1の実施の形態の第1の凹部21および第2の凹部22(固定部20)は、さらに、以下のように配置されることが望ましい。
第1の凹部21と第2の凹部22とは、X方向にできるだけ接近させることが望ましい。具体的には、例えば数mm程度以内に接近させることが望ましい。第1の凹部21と第2の凹部22とをX方向に接近させることにより、レンズアレイ3を、ねじれを矯正した状態で保持する効果を高めることができる。また、接着剤B1,B2への紫外線照射を1度に行うことが可能になり、照射時間を短縮することができる。
また、固定部20(第1の凹部21および第2の凹部22)は挿入孔13のY方向の両側に配置されているが、第1の凹部21同士がY方向に対向し、第2の凹部22同士がY方向に対向することが望ましい。
図9(A)は、図5に示した線分IX−IXにおける矢視方向の断面図である。図9(B)は、他の構成例におけるレンズユニットの横断面図である。図9(A)に示すように、この第1の実施の形態では、挿入孔13を挟んで、第1の凹部21同士がY方向に対向し、第2の凹部22同士がY方向に対向している(図9(A)には、第2の凹部22のみ示されている)。これに対し、図9(B)に示した他の構成例では、挿入孔13を挟んで、第1の凹部21と第2の凹部22とがY方向に対向している。
レンズアレイ3には、上述したようにねじれが発生しやすいため、レンズアレイ3は、各レンズ要素31の光軸方向が正しい方向を向くように予めねじれが矯正された状態で、支持部材1に固定される。従って、例えば温度・湿度の変化によって接着剤B1,B2の状態変化(軟化、硬化など)が生じると、レンズアレイ3が矯正前のねじれ状態に戻ろうとする可能性がある。
そのため、図9(B)に示す構成例のように、挿入孔13を挟んで第1の凹部21と第2の凹部22とがY方向に対向していると、レンズアレイ3がねじれ状態に戻ろうとするトルクTに対抗することができず、第1の凹部21内の接着剤B1および第2の凹部22内の接着剤B2とレンズアレイ3との接触部P,Qで剥離が生じる可能性がある。
これに対し、この第1の実施の形態では、図9(A)に示すように、挿入孔13を挟んで第1の凹部21同士がY方向に対向し、第2の凹部22同士がY方向に対向しているため、レンズアレイ3がねじれ状態に戻ろうとするトルクに対抗することができる。その結果、第1の凹部21内の接着剤B1および第2の凹部22内の接着剤B2とレンズアレイ3との接触部P,Qでの剥離を抑制することができる。これにより、ねじれを矯正した状態でレンズアレイ3を保持することができる。
図10は、第1の凹部21内の接着剤B1および第2の凹部22内の接着剤B2のZ方向の配置を説明するための断面図である。図10において、符号Zは、レンズアレイ3のZ方向の寸法(長さ)を示す。符号Zは、支持部材1の平板部12のZ方向の寸法(厚さ)を示す。
また、第1の凹部21内の接着剤B1のZ方向の中心位置(接着位置とも称する)を、Z1とする。同様に、第2の凹部22内の接着剤B2のZ方向の中心位置(接着位置とも称する)を、Z2とする。レンズアレイ3のZ方向の中心位置、すなわちレンズアレイ3の出射側端面33と入射側端面34との中心位置を、Z0とする。
レンズアレイ3の中心位置Z0から第1の凹部21内の接着剤B1の中心位置Z1までの距離D1と、レンズアレイ3の中心位置Z0から第2の凹部22内の接着剤B2の中心位置Z2までの距離D2とは、互いに同一であることが望ましい。言い換えると、第1の凹部21内の接着剤B1の中心位置Z1および第2の凹部22内の接着剤B2の中心位置Z2は、レンズアレイ3の中心位置Z0から等距離にあることが望ましい。
また、上記の距離D1,D2は、できるだけ大きいことが望ましい。言い換えると、第1の凹部21内の接着剤B1と、第2の凹部22内の接着剤B2とは、Z方向にできるだけ離れた位置に配置されていることが望ましい。
具体的には、第1の凹部21内の接着剤B1の中心位置Z1と、第2の凹部22内の接着剤B2の中心位置Z2とは、例えばレンズアレイ3のZ方向長さZの1/2〜2/3程度離れていることが望ましい。言い換えると、第1の凹部21内の接着剤B1の中心位置Z1と、第2の凹部22内の接着剤B2の中心位置Z2とのZ方向の距離D3が、1/2×Z〜2/3×Zの範囲内にあることが望ましい。
このように、第1の凹部21内の接着剤B1および第2の凹部22内の接着剤B2を、レンズアレイ3のZ方向の中心位置Z0から等距離で、且つ、Z方向にできるだけ離れた位置(例えば1/2×Z以上)に配置することにより、ねじれ状態に戻ろうとするレンズアレイ3の復元力に対向するモーメントを高めることができる。
この第1の実施の形態では、上記のように、第1の凹部21および第2の凹部22は、支持部材1の平板部12の表面12a(すなわち+Z側の面)に開口している。支持部材1の平板部12の+Z側には、第1の凹部21および第2の凹部22に対する接着剤の付与および紫外線照射の作業に対して障害となる構成要素が存在しないため、作業効率が向上し、製造コストの低減に資することができる。
一方、第1の凹部21および第2の凹部22を、支持部材1の平板部12の−Z側(すなわち実装基板5に対向する側)に開口させる構成も可能である。しかしながら、この場合、平板部12の−Z側には側壁部11あるいは当接部15が存在するため、接着剤の付与および紫外線照射の作業効率が低下する。そのため、上記のように、第1の凹部21および第2の凹部22は、支持部材1の平板部12の表面12aに開口していることが望ましい。
また、この第1の実施の形態では、紫外線照射を用いて接着剤を硬化させているが、紫外線照射の代わりに、可視光照射を用いることも可能である(この場合には、可視光硬化型の接着剤を用いる)。但し、可視光照射よりも紫外線照射の方が、表面硬化性が高く(従って固定精度が向上し)、光源エネルギーを高くできる(従って製造に要する時間を短縮できる)点で有利である。
以上説明したように、第1の実施の形態のレンズユニット10では、支持部材1が、Z方向に深さを有する第1の凹部21と、第1の凹部21よりも深さが浅い第2の凹部22とを有し、第1の凹部21および第2の凹部22に接着剤B1,B2が配置されている。このような構成により、レンズアレイ3を、ねじれを抑制した状態で保持することができる。その結果、レンズアレイ3の各レンズ要素31の光軸のずれを抑制し、レンズアレイ3の光学性能の低下を抑制することができる。
また、第1の凹部21および第2の凹部22(すなわち固定部20)が、挿入孔13のY方向の両側に配置され、またX方向の複数箇所に配置されているため、レンズアレイ3のねじれを確実に抑制することができる。
特に、挿入孔13を挟んで第1の凹部21同士がY方向に対向し、第2の凹部22同士がY方向に対向しているため、レンズアレイ3のねじれを抑制する効果を高めることができる。
また、レンズアレイ3のZ方向の中心位置Z0に対して、第1の凹部21内の接着剤B1の中心位置Z1と第2の凹部22内の接着剤B2の中心位置Z2とが等距離に配置されているため、レンズアレイ3のねじれを抑制する効果をさらに高めることができる。
また、第1の凹部21内の接着剤B1の中心位置Z1と第2の凹部22内の接着剤B2の中心位置Z2とが、Z方向において、レンズアレイ3のZ方向長さZの1/2以上離れて配置されているため、レンズアレイ3のねじれを抑制する効果をさらに高めることができる。
また、第1の凹部21および第2の凹部22が、支持部材1の平板部12の表面12aに開口しているため、第1の凹部21および第2の凹部22への接着剤の付与および紫外線照射を、支持部材1の一方の側(+Z側)から行うことができる。そのため、製造工程を簡単にすることができる。
また、接着剤B1,B2として紫外線硬化型接着剤を用いることにより、第1の凹部21および第2の凹部22に付与した接着剤B1,B2を容易に硬化させることができる。そのため、レンズユニット10の量産時の製造コストを低減することができ、安定した品質を得ることができる。
変形例.
図11は、第1の実施の形態の変形例におけるレンズユニット10Aの一部を拡大して示す、XZ面と平行な断面における断面図である。上述した第1の実施の形態のレンズユニット10の固定部20(図8)は、深さの異なる第1の凹部21および第2の凹部22を有していた。これに対し、この変形例のレンズユニット10Aの固定部20Aは、深さの異なる第1の凹部21、第2の凹部22および第3の凹部24を有している。
第1の凹部21および第2の凹部22は、第1の実施の形態と同様に構成されている。第3の凹部24は、X方向において第1の凹部21と第2の凹部22との間に配置されている。また、第3の凹部24は、Z方向の深さが第1の凹部21よりも浅く、第2の凹部22よりも深い。
第1の凹部21、第2の凹部22および第3の凹部24には、それぞれ、接着剤B1,B2,B3が配置されている。接着剤B1,B2,B3は、支持部材1の平板部12の+Z側から、ディスペンサノズル7(図8)により第1の凹部21、第2の凹部22および第3の凹部24に付与され、紫外線照射によって硬化する。変形例のレンズユニット10Aの他の構成は、第1の実施の形態のレンズユニット10と同様である。
この変形例においても、深さの異なる第1の凹部21、第2の凹部22および第3の凹部24に接着剤B1,B2,B3が配置されているため、レンズアレイ3を、ねじれを抑制した状態で保持することができる。なお、支持部材1に、深さの異なる4つ以上の凹部を設けることも可能である。
第2の実施の形態.
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図12は、第2の実施の形態のレンズユニット10Bの一部を拡大して示す部分断面斜視図である。
第2の実施の形態のレンズユニット10Bの固定部20Bは、X方向に隣り合う第1の凹部23(第1の接着剤保持部)と第2の凹部22(第2の接着剤保持部)とを有している。第1の凹部23および第2の凹部22は、平板部12の表面12a(+Z側の面)に開口しており、第1の凹部23のZ方向の深さは第2の凹部22よりも深い。また、第1の凹部23および第2の凹部22は、挿入孔13の内面13aにも開口している。
固定部20B(第1の凹部23および第2の凹部22)は、第1の実施の形態の固定部20と同様、挿入孔13のY方向両側で、且つX方向に複数箇所に配置されている。
第1の凹部23は、−Z方向の端部に位置する底面23aと、−X方向の端部に位置する側面23bと、+X方向の端部に位置する側面23cと、Y方向の外側端部に位置する対向面23dとを有している。
この第2の実施の形態では、第1の凹部23の側面23b,23cが、YZ面に対して傾斜している。より具体的には、側面23b,23cは、これら側面23b,23cのX方向の間隔が、+Z方向に進むにつれて増加するように傾斜している。言い換えると、側面23b,23cは、第1の凹部23のX方向の幅が、開口(+Z方向端部)に近づくほど広がるように傾斜している。
第1の凹部23の底面23aおよび対向面23dは、第1の実施の形態と同様、それぞれXY面およびXZ面と平行である。また、第2の凹部22は、第1の実施の形態の第2の凹部22と同様に構成されている。
図13は、第2の実施の形態のレンズユニット10Bの一部(固定部20Bを含む部分)を拡大して示す、XZ面と平行な断面における断面図である。第1の凹部23および第2の凹部22には、接着剤B1,B2が配置される。接着剤B1,B2は、支持部材1の平板部12の+Z側から、ディスペンサノズル7(図8)により第1の凹部21および第2の凹部22に付与され、紫外線照射によって硬化する。
第2の実施の形態のレンズユニット10Bの他の構成は、第1の実施の形態のレンズユニット10と同様である。また、第2の実施の形態のレンズユニット10Bは、第1の実施の形態で説明したプリントヘッド100(図1〜3)に組み込まれる。
この第2の実施の形態では、第1の凹部23の側面23b,23cの傾斜により、第1の凹部23のX方向の幅が、開口(+Z方向端部)に近づくほど広がっている。そのため、高粘度の接着剤を用いた場合であっても、第1の凹部23の開口の近傍で接着剤が滞留することなく、側面23b,23cに沿って底面23aまで流れる。
なお、側面23b,23cの傾斜角度は、接着剤の粘度に基づき、接着剤が側面23b,23cに沿って流れやすい角度に設定される。ここでは、第1の凹部23の開口(+Z方向の端部)におけるX方向の幅が3mmとなるように、側面23b,23cの傾斜角度が設定される。
以上説明したように、この第2の実施の形態では、第1の凹部23の側面23b,23cの傾斜により、第1の凹部23のX方向の幅が開口(+Z方向端部)に近づくほど広がっているため、高粘度の接着剤を用いた場合であっても、接着剤を第1の凹部23の底面23aまで確実に到達させることができる。
なお、ここでは、第1の凹部23の側面23b,23cの両方が傾斜している例について説明したが、側面23b,23cのいずれか一方のみが傾斜してもよい。また、ここでは、第1の凹部23の側面23b,23c(またはその一方)が傾斜する例について説明したが、第2の凹部22の側面22b,22c(またはその一方)が傾斜する構成も可能である。
また、第1の実施の形態の変形例(図11)のように、支持部材1に深さの異なる3つ以上の凹部を設ける場合には、少なくとも最も深い凹部において、X方向両側(または一方)の側面を傾斜させてもよい。
第3の実施の形態.
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図14は、第3の実施の形態のレンズユニット10Cの一部を拡大して示す部分断面斜視図である。
第3の実施の形態のレンズユニット10Cの固定部20Cは、X方向に隣り合う第1の凹部25(第1の接着剤保持部)と第2の凹部26(第2の接着剤保持部)とを有している。第1の凹部25および第2の凹部26は、平板部12の表面12aに開口しており、第1の凹部25のZ方向の深さは第2の凹部26よりも深い。また、第1の凹部25および第2の凹部26は、挿入孔13の内面13aにも開口している。
固定部20C(第1の凹部25および第2の凹部26)は、第1の実施の形態の固定部20と同様、挿入孔13のY方向両側に配置され、且つX方向の複数箇所に配置されている。
第1の凹部25は、−Z方向の端部に位置する底面25aと、−X方向の端部に位置する側面25bと、+X方向の端部に位置する側面25cと、Y方向の外側端部に位置する対向面25dとを有している。
第1の凹部25の対向面25dは、XZ面に対して傾斜している。より具体的には、対向面25dは、挿入孔13からのY方向の距離が、+Z方向に進むにつれて増加するように傾斜している。言い換えると、対向面25dは、第1の凹部25のY方向の幅が、開口(+Z方向端部)に近づくほど広がるように傾斜している。なお、第1の凹部25の底面25aおよび側面25b,25cは、第1の実施の形態と同様、それぞれXY面およびYZ面と平行である。
第2の凹部26は、−Z方向の端部に位置する底面26aと、−X方向の端部に位置する側面26bと、+X方向の端部に位置する側面26cと、Y方向の外側端部に位置する対向面26dとを有している。
第2の凹部26の対向面26dは、XZ面に対して傾斜している。より具体的には、対向面26dは、挿入孔13からのY方向の距離が、+Z方向に進むにつれて増加するように傾斜している。言い換えると、対向面26dは、第2の凹部26のY方向の幅が、開口(+Z方向端部)に近づくほど広がるように傾斜している。なお、第2の凹部26の底面26aおよび側面26b,26cは、第1の実施の形態と同様、それぞれXY面およびYZ面と平行である。
図15は、第3の実施の形態のレンズユニット10Cの一部(固定部20Cを含む部分)を拡大して示す、YZ面と平行な断面における断面図である。第1の凹部25および第2の凹部26には、接着剤B1,B2が配置される。接着剤B1,B2は、支持部材1の平板部12の+Z側から、ディスペンサノズル7により第1の凹部21および第2の凹部22に付与され、紫外線照射によって硬化する。
第3の実施の形態のレンズユニット10Cの他の構成は、第1の実施の形態のレンズユニット10と同様である。また、第3の実施の形態のレンズユニット10Cは、第1の実施の形態で説明したプリントヘッド100(図1〜3)に組み込まれる。
この第3の実施の形態では、第1の凹部25の対向面25dの傾斜により、第1の凹部25のY方向の幅が、開口に近づくほど広がっている。そのため、図15に示すように、ディスペンサノズル7の先端を第1の凹部25内に侵入させて、接着剤を付与することができる。そのため、接着剤を、第1の凹部25の底面25aまで確実に到達させることができる。
第1の凹部25の対向面25dの傾斜角度は、接着剤が対向面25dに沿って流れやすく、またディスペンサノズル7の先端を侵入させることができる角度に設定される。例えば、第1の凹部25の開口(+Z方向の端部)におけるY方向の幅が3mmとなるように、対向面25dの角度が設定される。
また、図15には、第1の凹部25のみ図示しているが、第2の凹部26の対向面26dも同様に傾斜しているため、ディスペンサノズル7の先端を第2の凹部26内に侵入させることができる。そのため、接着剤を、第2の凹部26の底面26aまで確実に到達させることができる。
以上説明したように、この第3の実施の形態では、第1の凹部25の対向面25dおよび第2の凹部26の対向面26dの傾斜により、第1の凹部25および第2の凹部26のY方向の幅が開口(+Z方向端部)に近づくほど広がっているため、ディスペンサノズル7の先端を第1の凹部25および第2の凹部26の内部に侵入させることができる。そのため、接着剤を第1の凹部25の底面25aおよび第2の凹部26の底面26aまで確実に到達させることができる。
なお、ここでは、第1の凹部25の対向面25dおよび第2の凹部26の対向面26dの両方を傾斜させた例について説明したが、例えば、第1の凹部25(深さが深い凹部)の対向面25dのみを傾斜させてもよい。
また、第1の実施の形態の変形例(図11)のように、支持部材1に深さの異なる3つ以上の凹部を設ける構成において、少なくとも最も深い凹部の対向面(Y方向の外側端部に位置する面)を傾斜させてもよい。
また、第2の実施の形態で説明したように、さらに、第1の凹部25の側面25b,25cおよび第2の凹部26の側面26b,26cを傾斜させてもよい。
第4の実施の形態.
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図16は、第4の実施の形態のレンズユニット10Dの一部を拡大して示す、XZ面と平行な断面における断面図である。
第4の実施の形態のレンズユニット10Dの固定部20Dは、実施の形態1(図8)と同様の第1の凹部21を有するが、第2の凹部22を有さない。第1の凹部21には接着剤B1が配置され、支持部材1の平板部12の表面12aには接着剤B2が配置される。すなわち、第4の実施の形態の固定部20Dは、第1の凹部21と、平板部12の表面12aにおいて接着剤B2が配置される面領域S(第2の接着剤保持部)とを有する。
固定部20D(第1の凹部21および面領域S)は、第1の実施の形態の固定部20と同様、挿入孔13のY方向両側に配置され、且つX方向の複数箇所に配置されている。
接着剤B1,B2は、支持部材1の平板部12の+Z側から、ディスペンサノズル7(図8)により第1の凹部21および平板部12の表面12aの面領域Sに付与され、紫外線照射によって硬化する。
第4の実施の形態のレンズユニット10Dの他の構成は、第1の実施の形態のレンズユニット10と同様である。また、第4の実施の形態のレンズユニット10Dは、第1の実施の形態で説明したプリントヘッド100(図1〜3)に組み込まれる。
この第4の実施の形態では、平板部12の表面12a上に接着剤B2が配置されるため、支持部材1の平板部12のZ方向寸法(厚さ)Zが比較的薄くても、接着剤B1と接着剤B2とのZ方向との距離D3を大きく確保することができる。そのため、支持部材1に使用する樹脂の材料を少なくし、製造コストを低減することができる。
また、支持部材1に、第1の実施の形態で説明した第2の凹部22(図8)を形成する必要がないため、製造コストをさらに低減することができる。
以上説明したように、この第4の実施の形態では、支持部材1の第1の凹部21に接着剤B1が配置され、平板部12の表面12a上に接着剤B2が配置されるため、平板部12のZ方向寸法Zを小さくすることができ、また、支持部材1に形成する凹部を少なくすることができる。そのため、製造コストを低減することができる。
なお、第1の実施の形態の変形例(図11)のように、支持部材1に深さの異なる3つ以上の凹部を設ける構成において、最も浅い凹部(図11に示した第2の凹部22)を形成する代わりに、支持部材1の平板部12の表面12aに接着剤B2を配置してもよい。
また、第1の凹部21については、第2の実施の形態のように側面21b,21cを傾斜させてもよいし、第3の実施の形態のように対向面21dを傾斜させてもよい。
第5の実施の形態.
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図17は、第5の実施の形態のレンズユニット10Eの一部を拡大して示す、XZ面と平行な断面における断面図である。
第5の実施の形態のレンズユニット10Eの固定部20Eは、X方向に隣り合う第1の凹部27(第1の接着剤保持部)と第2の凹部28(第2の接着剤保持部)とを有している。第1の凹部27および第2の凹部28は、平板部12の表面12aに開口しており、第1の凹部27のZ方向の深さは第2の凹部28よりも深い。また、第1の凹部27および第2の凹部28は、挿入孔13の内面13a(図6)にも開口している。
固定部20E(第1の凹部27および第2の凹部28)は、第1の実施の形態の固定部20と同様、挿入孔13のY方向両側に配置され、且つX方向の複数箇所に配置されている。
第1の凹部27は、−Z方向の端部に位置する底面27aと、−X方向の端部に位置する側面27bと、+X方向の端部に位置する側面27cと、Y方向の外側端部に位置する対向面とを有している。第1の凹部27の底面27aはXY面と平行であり、側面27b,27cはYZ面と平行であり、対向面はXZ面に対して平行である。
第2の凹部28は、−Z方向の端部に位置する底面28aと、−X方向の端部に位置する側面28bと、+X方向の端部に位置する側面28cと、Y方向の外側端部に位置する対向面とを有している。第2の凹部28の底面28aはXY面と平行であり、対向面はXZ面と平行である。一方、側面28b,28cのうち、側面28cはYZ面と平行であるが、側面28bは傾斜している。具体的には、側面28bは、側面28cからの距離が+Z方向に進むにつれて増加するように傾斜している。
この第2の凹部28の側面28bの傾斜により、第1の凹部27および第2の凹部28のそれぞれの開口(+Z側の端部)は、稜線29を介して互いに接している。
第1の凹部27および第2の凹部28には、接着剤B1,B2が付与される。第1の実施の形態で説明したように、接着剤B1,B2は、支持部材1の平板部12の+Z側からディスペンサノズル7により第1の凹部27および第2の凹部28に付与され、紫外線照射によって硬化する。
第5の実施の形態のレンズユニット10Eの他の構成は、第1の実施の形態のレンズユニット10と同様である。また、第5の実施の形態のレンズユニット10Eは、第1の実施の形態で説明したプリントヘッド100(図1〜3)に組み込まれる。
この第5の実施の形態では、第1の凹部27および第2の凹部28のそれぞれの開口が互いに接しているため、ディスペンサノズル7を第1の凹部27と第2の凹部28との中間位置に配置することにより、第1の凹部27および第2の凹部28に一度に接着剤を付与することができる。
また、第1の凹部27および第2の凹部28とは、支持部材1の稜線29を含む部分によって互いに隔てられているため、支持部材1の稜線29を含む部分が隔壁となり、第2の凹部28に付与された接着剤が第1の凹部27に流れてしまうことがない。
以上説明したように、この第5の実施の形態では、第1の凹部27および第2の凹部28のそれぞれの開口が互いに接しているため、第1の凹部27および第2の凹部28への接着剤の付与回数を少なくすることができる。そのため、製造工程に要する時間を短縮し、製造コストを低減することができる。
なお、ここでは、第2の凹部28の側面28bを傾斜させた例について説明したが、第1の凹部27および第2の凹部28の開口を互いに接触させることができれば、第1の凹部27の側面27c(第2の凹部28側の側面)を傾斜させてもよく、あるいは、第1の凹部27の側面27cおよび第2の凹部28の側面28bの両方を傾斜させてもよい。
また、第1の実施の形態の変形例(図11)のように、支持部材1に深さの異なる3つ以上の凹部を設ける場合には、少なくとも2つの凹部の開口を互いに接触させてもよい。
また、第2の実施の形態のように、第1の凹部27の側面27b,27cおよび第2の凹部28の側面28b,28cを傾斜させてもよいし、第3の実施の形態のように第1の凹部27の対向面および第2の凹部28の対向面を傾斜させてもよい。
第6の実施の形態.
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。図18は、第6の実施の形態のレンズユニット10Fの一部を拡大して示す、XZ面と平行な断面における断面図である。
第6の実施の形態のレンズユニット10Fの固定部20Fは、単一の凹部200を有している。凹部200は、平板部12の表面12aに開口しており、また、挿入孔13の内面13a(図6)にも開口している。凹部200の底部(−Z方向の端部)には、第1の段部201(第1の接着剤保持部)、第2の段部202および第3の段部203(第2の接着剤保持部)からなる段差部が設けられている。
固定部20F(凹部200)は、第1の実施の形態の固定部20と同様、挿入孔13のY方向両側に配置され、且つX方向の複数箇所に配置されている。
凹部200の第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203のうち、平板部12の表面12aからの深さ(Z方向の距離)は、第1の段部201が最も深く、第2の段部202は2番目に深く、第3の段部203は最も浅い。また、第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203は、X方向に(ここでは−X方向に)この順に配列されている。
凹部200の底部の第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203は、鋸歯状に形成されている。すなわち、第1の段部201の底面は、第2の段部202側の端部(−X方向の端部)が深くなるように傾斜し、第2の段部202の底面は、第3の段部203側の端部(−X方向の端部)が深くなるように傾斜している。第3の段部203の底面は、第2の段部202側とは反対側の端部(−X方向の端部)が深くなるように傾斜している。このような構成により、各段部201〜203の傾斜した底面上で、一定量の接着剤を保持することができる。なお、最も深い第1の段部201の底面は、傾斜していなくてもよい。
第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203には、接着剤B1,B2,B3が配置される。接着剤B1,B2,B3は、支持部材1の平板部12の+Z側から、ディスペンサノズル7によって付与され、紫外線照射によって硬化する。
第1の段部201内の接着剤B1と、第3の段部203内の接着剤B3とは、レンズアレイ3のZ方向の中心位置に対して等距離にあることが望ましく、また、Z方向にできるだけ離れた位置にあることが望ましい。
第6の実施の形態のレンズユニット10Fの他の構成は、第1の実施の形態のレンズユニット10と同様である。また、第6の実施の形態のレンズユニット10Fは、第1の実施の形態で説明したプリントヘッド100(図1〜3)に組み込まれる。
この第6の実施の形態では、凹部200の底部の第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203に付与された接着剤B1,B2,B3により、レンズアレイ3を、ねじれを矯正した状態で保持することができる。
また、凹部200への接着剤の付与時に、ディスペンサノズル7を第3の段部203の上方に位置させて接着剤を滴下(付与)すると、接着剤はまず第3の段部203上に溜まり、溢れた接着剤は第2の段部202に流れる。第2の段部202に流れた接着剤は第2の段部202上に溜まり、溢れた接着剤は第1の段部201に流れ、第1の段部201にも溜まる。
このように、ディスペンサノズル7を移動させずに、第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203に接着剤B1,B2,B3を付与することができる。そのため、接着剤の付与工程を簡単にすることができる。
また、接着剤B1,B2,B3に紫外線を照射することで、接着剤B1,B2,B3を一度に硬化することができる。この第6の実施の形態は、比較的低粘度の紫外線硬化型接着剤を用いる場合に特に有効である。
以上説明したように、この第6の実施の形態では、支持部材1が、底部に段差部(第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203)を有する凹部200を有しているため、接着剤の付与工程を簡単にすることができる。そのため、製造工程に要する時間を短縮し、製造コストを低減することができる。
なお、ここでは、凹部200の段差部が3段(第1の段部201、第2の段部202および第3の段部203)で構成されていたが、3段に限らず、2段でもよく、4段以上でもよい。
<画像形成装置>
次に、各実施の形態で説明したレンズユニットを有するプリントヘッド100を露光装置として備えた画像形成装置90(LEDプリンタ)について説明する。
図19は、画像形成装置90の基本構成を示す模式図である。画像形成装置90は、電子写真法を用いてカラー画像を形成するものである。画像形成装置90は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の画像を形成するプロセスユニット(画像形成ユニット)80Y,80M,80C,80Kを備える。プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、記録媒体9の搬送路に沿って上流側から下流側(ここでは右から左)に一列に配列されている。
プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの上側には、露光装置としてのプリントヘッド100Y,100M,100C,100Kが、それぞれ感光体ドラム81に対向するように配置されている。プリントヘッド100Y,100M,100C,100Kは、各色の画像データに基づいて感光体ドラム81の表面を露光し、静電潜像を形成する。
画像形成装置90の下部には、記録媒体9を収容する媒体収容部としての媒体カセット91と、媒体カセット91に収容された記録媒体9(例えば印刷用紙)を一枚ずつ搬送路(一点鎖線で示す)に送り出すホッピングローラ92とが備えられている。媒体カセット91から送り出された記録媒体9の搬送路に沿って、記録媒体9のスキューを矯正しながら搬送するレジストローラ対93と、記録媒体9をプロセスユニット80Y,80M,80C,80Kに向けてさらに搬送する搬送ローラ対94とが配設されている。
プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kは、使用するトナーを除いて共通の構成を有しているため、以下では「プロセスユニット80」として説明する。また、プリントヘッド100Y,100M,100C,100Kは、「プリントヘッド100」として説明する。
プロセスユニット80は、静電潜像担持体としての感光体ドラム81と、帯電部材としての帯電ローラ82と、現像剤担持体(現像部)としての現像ローラ83と、現像剤供給部材としての供給ローラ84と、現像剤規制部材としての現像ブレード85と、現像剤収容体としてのトナーカートリッジ86とを備えている。
感光体ドラム81は、金属製の円筒部材の表面に感光層(電荷発生層および電荷輸送層)を積層したものである。感光体ドラム81は、図示しない駆動源とギア列とからなる駆動機構によって、図中時計周りに回転する。
帯電ローラ82は、感光体ドラム81に接触するように配置され、感光体ドラム81に追従して回転する。帯電ローラ82は、帯電電圧を付与され、感光体ドラム81の表面を一様に帯電させる。現像ローラ83は、感光体ドラム81に接触するように配置され、感光体ドラム81と反対方向(すなわち接触部での表面の移動方向が順方向となる方向)に回転する。現像ローラ83は、現像電圧を付与され、感光体ドラム81の表面に形成された静電潜像にトナー(現像剤)を付着させて現像し、トナー像(現像剤像)を形成する。
供給ローラ84は、現像ローラ83に接触するように(または対向するように)配置され、現像ローラ83と同方向に回転する。供給ローラ84は、供給電圧を付与され、トナーカートリッジ86から補給されたトナーを現像ローラ83に供給する。現像ブレード85は、金属製の板状部材を屈曲させたものであり、その屈曲部分を現像ローラ83の表面に押し当てている。現像ブレード85は、現像ローラ83の表面のトナー層の厚さを規制する。トナーカートリッジ86は、プロセスユニット80に着脱可能に取り付けられ、トナーを収容している。トナーカートリッジ86は、現像ローラ83および供給ローラ84にトナーを補給する。
各プロセスユニット80の下側には、感光体ドラム81に対向するように、転写部材としての転写ローラ88が配置されている。転写ローラ88は、シャフトに半導電性のゴム層を形成したものである。転写ローラ88は、転写電圧を付与され、感光体ドラム81の表面のトナー像を、感光体ドラム81と転写ローラ88との間を通過する記録媒体9に転写する。
記録媒体9の搬送方向においてプロセスユニット80Y,80M,80C,80Kの下流側(図中左側)には、定着ユニット95が配置されている。定着ユニット95は、記録媒体9に転写されたトナー像を熱および圧力により記録媒体9に定着させる定着ローラ95aおよび加圧ローラ95bを備えている。
また、記録媒体9の搬送方向において定着ユニット95の下流側には、定着が完了した記録媒体9を画像形成装置90外に排出するための排出ローラ対96,97が設けられている。また、画像形成装置90の上部には、排出された記録媒体9を載置するスタッカ98が設けられている。
なお、画像形成装置90には、両面印刷モードにおいて、表面へのトナー像の転写および定着が完了した記録媒体9を、表裏を反転させてレジストローラ対93まで搬送する両面印刷ユニット99(図19に破線で示す)が設けられている。この両面印刷ユニット99については、説明を省略する。
画像形成装置90の基本的な動作は、以下の通りである。画像形成装置90は、パーソナルコンピュータ等の上位装置から印刷コマンドおよび印刷データを受信すると、画像形成動作を実行する。まず、ホッピングローラ92が回転し、媒体カセット91に収容された記録媒体9を一枚ずつ搬送路に送り出す。搬送路に送り出された記録媒体9は、レジストローラ対93および搬送ローラ対94によって、プロセスユニット80Y,80M,80C,80Kに搬送される。
各プロセスユニット80では、感光体ドラム81の表面が帯電ローラ82によって一様に帯電したのち、プリントヘッド100によって感光体ドラム81の表面が露光され、静電潜像が形成される。また、トナーカートリッジ86から供給されたトナーは、供給ローラ84によって現像ローラ83に供給され、現像ブレード85によって現像ローラ83の表面に均一な厚さのトナー像が形成される。感光体ドラム81の表面に形成された静電潜像は、現像ローラ83によって現像されてトナー像となる。感光体ドラム81の表面に形成されたトナー像は、感光体ドラム81と転写ローラ88との間を通過する記録媒体9に転写される。記録媒体9がプロセスユニット80Y,80M,80C,80Kを通過することにより、記録媒体9の表面に、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録媒体9は、定着ユニット95に搬送され、定着ローラ95aおよび加圧ローラ95bによって熱および圧力が加えられ、トナー像が記録媒体9に定着する。トナー像が定着した記録媒体9は、排出ローラ対96,97によって、画像形成装置90の外部に排出され、スタッカ98に積載される。これにより画像形成動作が完了する。
上述した実施の形態1〜6で説明したプリントヘッド100は、光学性能を低下させずに小型化が可能であるため、画像形成装置90にプリントヘッド100を適用することにより、画像形成装置90の小型化および低コスト化を実現することができる。
なお、図19に示した画像形成装置90はあくまで一例であり、本発明は、単色の画像を形成する画像形成装置(モノクロプリンタ等)にも適用してもよく、あるいは、中間転写体を用いた中間転写方式の画像形成装置に適用してもよい。画像形成装置としては、例えば、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置および複合機などがある。
以上、本発明の望ましい実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変形を行なうことができる。
1 支持部材、 3 レンズアレイ、 4 裏面固定部材、 5 実装基板(基板)、 7 ディスペンサノズル、 9 記録媒体、 10 レンズユニット、 11 側壁部、 12 平板部、 12a 表面、 13 挿入孔、 13a 内面、 15 当接部、 20,20A,20B,20C,20D,20E,20G 固定部、 21 第1の凹部(第1の接着剤保持部)、 22 第2の凹部(第2の接着剤保持部)、 23 第1の凹部(第1の接着剤保持部)、 24 第3の凹部、 25 第1の凹部(第1の接着剤保持部)、 26 第2の凹部(第2の接着剤保持部)、 27 第1の凹部(第1の接着剤保持部)、 28 第2の凹部(第2の接着剤保持部)、 29 稜線、 31 レンズ要素、 32 保持板、 51 発光素子、 80,80K,80Y,80M,80C プロセスユニット、 81 感光体ドラム、 82 帯電ローラ、 83 現像ローラ、 84 供給ローラ、 85 現像ブレード、 86 トナーカートリッジ、 88 転写ローラ、 90 画像形成装置、 91 媒体カセット、 95 定着ユニット、 100,100K,100Y,100M,100C プリントヘッド、 200 凹部、 201 第1の段部(第1の接着剤保持部)、 202 第2の段部、 203 第3の段部(第2の接着剤保持部)、 B1、B2、B3 接着剤。

Claims (24)

  1. 光軸を有し前記光軸と直交する第1の方向に配列された複数のレンズ要素を有し、前記第1の方向に延在するレンズアレイと、
    前記第1の方向に延在し、前記レンズアレイを前記第1の方向に沿って支持する支持部材と、
    前記レンズアレイと前記支持部材とを接着する接着剤とを有し、
    前記支持部材は、
    前記第1の方向に延在し、前記レンズアレイが挿入される開口部と、
    前記開口部において、前記第1の方向に沿って配列され、前記レンズアレイに対向し、前記光軸の方向の一端側からの深さが異なる第1の接着剤保持部および第2の接着剤保持部と
    を有し、
    前記第2の接着剤保持部は前記第1の接着剤保持部よりも浅く、
    前記第1の接着剤保持部と前記第2の接着剤保持部とは、前記第1の方向に配列され、
    前記レンズアレイを挟んで、少なくとも一対の前記第1の接着剤保持部が、前記光軸および前記第1の方向の両方に直交する第2の方向に互いに対向して配置され、
    前記レンズアレイを挟んで、少なくとも一対の前記第2の接着剤保持部が前記第2の方向に互いに対向して配置され、
    前記接着剤は、前記第1の接着剤保持部および前記第2の接着剤保持部に配置されている
    ことを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記第1の接着剤保持部は、前記第1の方向の複数箇所に配置され、
    前記第2の接着剤保持部は、前記第1の方向に隣り合う前記第1の接着剤保持部の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記第2の接着剤保持部は、前記第1の方向の複数箇所に配置され、
    前記第1の接着剤保持部は、前記第1の方向に隣り合う前記第2の接着剤保持部の間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズユニット。
  4. 前記光軸の方向における前記レンズアレイの中心位置は、前記光軸の方向において、前記第1の接着剤保持部における前記接着剤の接着位置と、前記第2の接着剤保持部における前記接着剤の接着位置との間に位置していることを特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載のレンズユニット。
  5. 前記光軸の方向において、前記第1の接着剤保持部における前記接着剤の接着位置と、前記第2の接着剤保持部における前記接着剤の接着位置とが、前記レンズアレイの前記中心位置から等距離に位置していることを特徴とする請求項に記載のレンズユニット。
  6. 前記第1の接着剤保持部と前記第2の接着剤保持部との組が、前記第1の方向において10mm以内に、少なくとも1組配置されていることを特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載のレンズユニット。
  7. 前記光軸の方向において、前記第1の接着剤保持部における前記接着剤の接着位置と、前記第2の接着剤保持部における前記接着剤の接着位置とが、前記レンズアレイの前記光軸の方向の長さの1/2以上離れていることを特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載のレンズユニット。
  8. 前記第1の接着剤保持部は、第1の凹部であり、
    前記第2の接着剤保持部は、前記第1の凹部よりも浅い第2の凹部であること
    を特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載のレンズユニット。
  9. 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、いずれも、前記開口部から前記第2の方向に所定の長さを有し、前記支持部材の表面から前記光軸の方向に所定の深さを有することを特徴とする請求項8に記載のレンズユニット。
  10. 前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記支持部材の表面に開口を有すること
    を特徴とする請求項9に記載のレンズユニット。
  11. 前記第1の凹部は、前記第1の方向の少なくとも一方の側面が傾斜することにより、前記開口に近づくほど前記第1の方向の幅が広がる形状を有することを特徴とする請求項10に記載のレンズユニット。
  12. 前記第1の凹部は、前記第1の方向における前記開口の幅が3mm以上であることを特徴とする請求項11に記載のレンズユニット。
  13. 前記第1の凹部および前記第2の凹部の少なくとも一方は、前記第1の方向および前記光軸の両方に直交する第2の方向の面が傾斜することにより、前記開口に近づくほど前記第2の方向の幅が広がる形状を有することを特徴とする請求項10から12までの何れか1項に記載のレンズユニット。
  14. 前記第1の凹部および前記第2の凹部の前記少なくとも一方は、前記第2の方向における前記開口の幅が3mm以上であることを特徴とする請求項13に記載のレンズユニット。
  15. 前記第1の凹部および前記第2の凹部が、前記第1の方向において互いに接するように配置されていることを特徴とする請求項9から14までの何れか1項に記載のレンズユニット。
  16. 前記支持部材は、前記レンズアレイを挿入する挿入孔を有し、
    前記第1の凹部および前記第2の凹部は、前記挿入孔の内面に開口していること
    を特徴とする請求項9から15までの何れか1項に記載のレンズユニット。
  17. 前記第1の接着剤保持部は、第1の凹部であり、
    前記第2の接着剤保持部は、前記支持部材の表面の一部であること
    を特徴とする請求項1から8までの何れか1項に記載のレンズユニット。
  18. 前記第1の接着剤保持部および前記第2の接着剤保持部は、前記支持部材に形成された凹部の底部に形成された段差部に設けられていることを特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載のレンズユニット。
  19. 前記段差部は、所定の深さを有する第1の段部と、前記第1の段部よりも浅い第2の段部とを有し、
    前記第2の段部の底面は、第1の段部から前記第1の方向に離れるほど深さが深くなる傾斜を有していることを特徴とする請求項18に記載のレンズユニット。
  20. 前記接着剤は、紫外線硬化型の接着剤であることを特徴とする請求項1から19までの何れか1項に記載のレンズユニット。
  21. 前記第1の接着剤保持部に保持される接着剤と、前記第2の接着剤保持部に保持される接着剤とは、同じであることを特徴とする請求項1から20までの何れか1項に記載のレンズユニット。
  22. 請求項1から21までの何れか1項に記載のレンズユニットと、
    前記レンズユニットに対向する発光素子を有する基板と
    を備えたことを特徴とする光学ヘッド。
  23. 前記発光素子は、発光ダイオードまたは発光サイリスタであることを特徴とする請求項22に記載の光学ヘッド。
  24. 請求項22または23に記載の光学ヘッドと、
    前記光学ヘッドによって露光されて潜像が形成される像担持体と、
    前記潜像を現像する現像部と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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