[スロットマシンの構成]
図1に示すように、スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1、図3に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄(所定の順序でそれぞれ21個ずつ描かれている互いに識別可能な複数種類の図柄のうちの3つの図柄)が前面扉1bに設けられた透視窓3からそれぞれ見えるように配置されている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では後述するRT0〜RT4の規定数として3、RBの規定数として2が定められている)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報が表示される等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作によりエラー及び打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば、後述のBB終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば、BB終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
なお、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、後述するRT0〜RT4における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するRBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。また、本実施形態では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せが揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。なお、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載され、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
本実施形態においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
[設定値について]
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定してもよく、6段階に限定する必要はない。
なお、本実施形態では、いずれの設定値が設定されている場合でも、メイン制御部41が行う内部抽選の当選確率は共通であり、設定値に応じてサブ制御部91が行う後述のナビストック抽選、上乗せ抽選の当選確率として異なる当選確率を用いることによりメダルの払出率が変わる構成であるが、メイン制御部41が行う抽選の当選確率、サブ制御部91が行う抽選の当選確率の少なくとも一方または双方の当選確率を設定値に応じて変更することで、メダルの払出率が変わる構成であればよい。
設定値を変更するためには、まず、前面扉1bが開放された状態で、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にメイン制御部41の図示しないRAMから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態(設定変更モード)に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がRAMに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、前面扉1bが開放されていなければ設定値を変更できないようにして、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定変更を防止してもよい。すなわち、前面扉1bの開放と設定キースイッチ37をオン状態にする操作と電源スイッチ39の操作とを設定変更状態の開始条件としてもよい。なお、この場合、設定キースイッチ37がオフ状態になるまで前面扉1bの開閉に関わらず設定値変更状態が維持されるようにしてもよい。すなわち、前面扉1bの開放を設定変更状態の開始条件とした場合であっても前面扉1bの開閉を設定変更状態の終了条件にしなくてもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で前面扉1bを開放して設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。なお、設定値確認状態も設定値変更状態と同様に、前面扉1bが開放されていなければ設定値を変更できないようにして前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定確認を防止してもよい。すなわち、前面扉1bの開放と設定キースイッチ37をオン状態にする操作とを設定確認状態の開始条件としてもよい。また、前面扉1bの開放を設定値確認状態の開始条件とした場合であっても前面扉1bの開閉を設定値確認状態の終了条件にしなくてもよい。
図6〜図8は、本実施形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。図9は、本実施形態のスロットマシン1における移行出目の図柄組合せ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図10は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図11は、遊技状態の概要を示す図である。
本実施形態におけるスロットマシン1は、図10に示すように、RT0〜RT4、RB(BB中のRB含む)のいずれかに制御される。
まず、図6を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(以下、ビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。BBは、RT0〜RT4において入賞ラインLNに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BBに入賞すると、後述のレギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行する。そして、ビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。RBは、RT0〜RT4において入賞ラインLNに「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。そして、レギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。図10に示すように、BB、RBのいずれかに当選してから入賞するまでは、内部中としてのRT4に制御され、BBまたはRB(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、RT3に制御されることとなる。
次に、図7を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8、中段ベル、右下がりベル、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー、角チェリーが含まれる。以下、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8を区別する必要がない場合には、単に上段ベルと呼ぶ。
次に、図8を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイ、赤7リプレイ、青7リプレイが含まれる。
次いで、図9を参照して、移行出目について説明する。RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施形態では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ上段ベルを取りこぼした場合に、移行出目が入賞ラインLNに揃う。
次に、図12〜図16を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施形態では、遊技状態が、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、RT4であるか、RB(BB中RB含む)であるか、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図12〜図16においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。図12〜図14においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役となる旨を示し、×印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役とならない旨を示している。また、○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施形態では設定値に関わらず共通)を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。また、図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組合せを示し、図13及び図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図14は、抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示している。
本実施形態では、押し順ベルが当選している場合には、図17に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。押し順ベルのいずれかが当選した場合には、押し順ベルの種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが必ず入賞する一方で、押し順ベルの種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、一定の割合で上段ベルが入賞するが、上段ベルが揃わず移行出目が停止することもある。このため、押し順ベルの当選時には、押し順ベルの種類に応じた停止順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。
本実施形態では、リプレイGR1〜6、GR11〜13、GR21〜26が当選している場合には、図18に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。RT1において抽選対象となるリプレイGR1〜6のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、昇格リプレイが入賞してRT0へ移行する一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイが入賞してRT1が維持される。また、RT0において抽選対象となるリプレイGR11〜13のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行する一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。また、RT2において抽選対象となるリプレイGR21〜23のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞してRT2が維持される一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。また、RT2において抽選対象となるリプレイGR24〜26のいずれかが当選した場合には、その種類に応じた停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持される一方、その種類に応じた停止順以外の停止順で停止操作を行うことで、転落リプレイが入賞してRT1へ移行する。
本実施形態では、図10及び図11に示すように、RT0〜RT4、ボーナス(RB、BB中のRB)のいずれかに制御される。本実施形態では、RT0、RT1、RT3、RT4は、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となり、RT2、RB、BBは、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%以上となる。RT0〜RT4、RB、BB(RB)のうち、RB及びBBが1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜RT4のうちRT0、RT2、RT4は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点、特にRT0は、RT2へ移行可能となる点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT0、RT2、RT4のうちRT2は、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0、RT4に比較して高い点において、RT0、RT4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施形態におけるスロットマシンでは、遊技状態がRT0〜2であるときに、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に制御可能となっている。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91に対して押し順コマンドを送信することで、ナビ演出を実行させる。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13であり、RT2であるときにはリプレイGR21〜26である。また、RT0〜2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。また、本実施形態においてメイン制御部41は、ATにもARTにも制御していない通常状態(RT1かつ非ATの状態)であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。
本実施形態のナビ報知は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより遊技者にとって有利な停止順を識別可能に報知する。なお、ナビ報知の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ報知は、遊技補助表示器12、すなわちナビ報知以外の報知にも用いられる表示器によるものに限らず、専用の表示器を用いて実行するものでも良い。本実施形態のナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な停止順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。
例えば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。
また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1−−」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。また、特に、RT2においてリプレイGR21〜26が当選し、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞する停止順を報知する場合には、上述の停止順画像に加え、各リールに赤7及び青7を狙ったタイミングでの停止操作を促す画像も表示され、そのタイミングでの停止操作が促されるようになっている。
ナビ報知及びナビ演出では、RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選したときには、昇格リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT0においてリプレイGR11〜13のいずれかが当選したときには、特殊リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR21〜23のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR24〜26のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは青7リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
以上のように、ナビ報知及びナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。このため、遊技者は、ナビ演出に従った停止順で停止操作を行うことにより、意図的にRT1において昇格リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させることができ、RT0において特殊リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができ、RT2において中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができる。
本実施形態においてメイン制御部41は、内部抽選でチェリー(弱チェリー又は強チェリー)に当選したときに実行されるCZ(チャンスゾーン)突入抽選に当選した場合に制御されるCZ(チャンスゾーン)において、スイカに当選したときに行われるART抽選に当選したときにART(アシストリプレイタイム)に制御する。なお、RT2でATに制御される状態をARTと称する。CZは8ゲーム間実行される。CZ中のART抽選に当選したときは、ATのゲーム数として50ゲームが付与される。後述するように、ATのゲーム数はARTに制御されているときに減算される。また、メイン制御部41は、ART、BBまたはRBの終了時に、複数のゲーム数から規定ゲーム数を選択するとともに、ART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数を計数する。規定ゲーム数は、1〜399ゲーム、600ゲームのいずれかのゲーム数から選択される。
そして、メイン制御部41は、CZ中のAT抽選に当選すること、またはART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数が規定ゲーム数に到達することでARTに制御する。なお、メイン制御部41は、CZ抽選やART抽選を行ったときには、遊技の進行を遅延するフリーズ状態に制御するか否かを決定するフリーズ抽選を実行する。フリーズ抽選に当選したときはストップスイッチの操作の有効化(ストップスイッチの操作が可能になる状態)を遅延させることにより、遊技の進行を遅延させる。また、フリーズ状態の実行に併せてサブ制御部91はフリーズ状態中の演出を実行する。これにより、CZ抽選の抽選結果やART抽選の抽選結果を示唆している。
なお、本実施形態では、ART、BBまたはRBの終了時からのゲーム数を計数し、規定ゲーム数に到達することでARTに制御する構成であるが、ART、BBまたはRBの終了時のうちのいずれか一の契機からのゲーム数を計数し、規定ゲーム数に到達することでARTに制御する構成としても良い。また、ARTの終了契機として、ATが終了したときとしているが、AT終了後、押し順ベルを取りこぼして移行出目が停止するか、転落リプレイが入賞すること、すなわちRT2の終了を契機としてゲーム数の計数を開始する構成としても良い。
ARTに制御する場合には、まずATに制御する。ATの制御を開始した後、RT2へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。
メイン制御部41は、準備状態において、対象役の当選時にナビ報知を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、準備状態に移行後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR11〜13の当選時に特殊リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させてRT0からRT2に移行させることが可能となるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行した場合には、その後最初のリプレイGR21〜23の当選時、または最初のリプレイGR24〜26の当選時に、赤7リプレイを入賞させる停止順を報知するナビ報知または青7リプレイを入賞させる停止順を報知するナビ報知を実行するようになっており、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
メイン制御部41は、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することで準備状態を終了し、ARTの制御を開始する。これに伴いメイン制御部41は、ARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数として設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、リプレイGR21〜26の当選時に中段リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ART中においては、メイン制御部41は、内部抽選で通常リプレイに当選したときに上乗せ特化ゾーンに制御する。上乗せ特化ゾーンは10ゲームで終了する。上乗せ特化ゾーンにおいて、毎ゲーム行われる上乗せ抽選に当選すると所定のゲーム数(本実施形態では10ゲーム)が上乗せされる。ゲーム数を上乗せするときは、10ゲームをRAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合にはRT2の終了によりARTを中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断する。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後に移行するRT3において移行出目が停止してRT1に移行した時点でATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT2に再度移行することでARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、ATの制御を終了する。これに伴いナビ報知が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目の停止を回避すること、リプレイGR21〜26の当選時に転落リプレイの入賞を回避することが不可能となり、移行出目の停止または転落リプレイの入賞によりRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、本実施形態においてメイン制御部41は、ART中のリプレイGR21〜26の当選時に、初回を除いて中段リプレイが入賞する停止順をナビ報知により報知するようになっており、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持される場合もあるが、転落リプレイが入賞してRT1へ移行してしまう場合もあるため、リプレイGR21〜26の当選時に、ナビ報知により報知された中段リプレイを入賞させる停止順での停止操作を促すことが可能となり、意味もなく赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することを防止できるようになっている。
[各種コマンドについて]
メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信する主なコマンドの内容について説明する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトのモードデータとコマンドの内容を示す1バイトのEXTデータとからなり、サブ制御部91は、モードデータからコマンドの種類を判別し、EXTデータからコマンドの内容を判別する。
メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファ(以下、コマンドバッファともいう)に一時的に格納され、図29および図30に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
設定変更開始コマンドは、設定変更が開始されたことを示すコマンドである。設定変更開始コマンドは設定変更の開始時に送信される。
設定変更終了コマンドは、設定変更が終了したことおよび設定変更により選択された設定値を示すコマンドである。
クレジット枚数コマンドは、クレジットされたメダルの枚数を示すクレジット増加コマンドである。クレジット枚数コマンドは、メイン処理における割込許可時に送信される。
メダル投入コマンドは、メダルが投入されたことを示すコマンドである。メダル投入コマンドは、クレジットの加算を伴わないメダルの投入時に送信される。
クレジット増加コマンドは、クレジットされたメダルの枚数が増加したことを示すコマンドである。クレジット増加コマンドは、クレジットの加算を伴うメダルの投入時に送信される。
精算開始コマンドは、メダルの精算が開始されたことを示すコマンドである。精算開始コマンドは精算処理の開始時に送信される。
精算終了コマンドは、メダルの精算が終了したことを示すコマンドである。精算終了コマンドは精算処理の終了時に送信される。
エラー開始コマンドは、エラーが発生したことを示すコマンドである。エラー開始コマンドはエラー処理の開始時に送信される。エラーには、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンになったことを示すオーバーフロータンク溢れエラー、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったことを示す払出メダルなしエラー、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったことを示す払出メダル詰まりエラー、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したことを示す投入信号異常エラー、リールの回転が正常に行われていないことを示すリール回転異常エラー、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったことを示す不正入賞エラー、RAM異常を示すRWM内容エラーが設定されている。
エラー解除コマンドは、エラーが解除されたことを示すコマンドである。エラー解除コマンドはエラー処理の解除時に送信される。EXTデータには、エラーが解除されたことを示す値が設定される。
設定確認開始コマンドは、設定値の確認が開始されたことを示すコマンドである。設定確認開始コマンドは設定値の確認の開始時(設定キースイッチがオン状態にされたとき)に送信される。
設定確認終了コマンドは、設定値の確認が終了したことを示すコマンドである。設定確認終了コマンドは設定値の確認の終了時(設定キースイッチがオフ状態にされたとき)に送信される。
RT状態コマンドは、RTの状態(すなわち、RT0〜4のいずれであるか)を示すコマンドである。RT状態コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時及びゲームの終了時に送信される。本実施形態では、図11に示すように、RTは、可変表示が停止したときの表示結果に応じて移行する。このため、ゲームの終了時にRT状態コマンドの内容が更新される。よって、例えば、スタートスイッチの操作の受付時にはRT1を示すRT状態コマンドが送信され、ゲームの終了時にはRT0を示すRT状態コマンドが送信されるなど、スタートスイッチの操作の受付時とゲームの終了時とでコマンドの内容が異なることがある。
AT状態コマンドは、ATの状態(すなわち、ATに制御しているか否か)を示すコマンドである。AT状態コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時及びゲームの終了時に送信される。
CZ抽選結果コマンドは、CZ抽選の抽選結果を示すコマンドである。CZ抽選結果コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時及びゲームの終了時に送信される。
ART抽選結果コマンドは、ART抽選の抽選結果を示すコマンドである。ART抽選結果コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時及びゲームの終了時に送信される。
上乗せ抽選結果コマンドは、上乗せ抽選の抽選結果を示すコマンドである。上乗せ抽選結果コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時及びゲームの終了時に送信される。
フリーズ抽選結果コマンドは、フリーズ抽選の抽選結果を示すコマンドである。フリーズ抽選結果コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時及びゲームの終了時に送信される。
当選番号1コマンドは、BB又はRBに当選したか否かを示すコマンドである。当選番号1コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。
当選番号2コマンドは、内部抽選の結果を示すコマンドである。当選番号2コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。
ウェイトコマンドは、ウェイト中であることを示すコマンドである。ウェイトコマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転が開始したことを示すコマンドである。リール回転開始コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。
リール加速終了コマンドは、リールの回転速度が定常速度になったことを示すコマンドである。リール加速終了コマンドは、ストップスイッチの操作の有効化時に送信される。
操作受付時コマンドは、ストップスイッチの操作が行われたことを示すコマンドである。操作受付時コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される
スベリコマ数コマンドは、ストップスイッチの操作が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである。スベリコマ数コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。
停止位置コマンドは、ストップスイッチの操作が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである。停止位置コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。
リール停止コマンドは、リールが停止したことを示すコマンドである。リール停止コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。
ドア開放コマンドは、前面扉1bが開放されているか否かを示すコマンドある。ドアコマンドは、電源投入時、設定変更開始時、RWM内容エラー開始時、ゲーム終了時、ドア開閉時に送信される。
入賞番号1コマンドは、ボーナス(BB又はRB)が入賞したか否かを示すコマンドである。入賞番号1コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。なお、入賞番号1コマンドに基づいて入賞したボーナスの種類を特定することができる。
入賞番号2コマンドは、ボーナス(BB又はRB)以外の入賞役が入賞したか否かを示すコマンドである。入賞番号2コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。なお、入賞番号2コマンドに基づいて入賞した入賞役の種類を特定することができる。
入賞枚数コマンドは、入賞により払い出されるメダルの枚数を示すコマンドである。入賞枚数コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。
役連払出枚数1コマンドは、BB時のメダルの払出枚数を示すコマンドである。役連払出枚数1コマンドは、BB中におけるメダルの払出処理開始時に送信される。
役連払出枚数2コマンドは、BB時のメダルの払出枚数を示すコマンドである。役連払出枚数2コマンドは、BB中におけるメダルの払出処理開始時に送信される。
払出し終了コマンドは、メダルの払出し終了を示すコマンドである。払出し終了コマンドは、メダルの払出し終了時に送信される。
作動終了時間待ちコマンドは、ボーナスの終了待ちであることを示すコマンドである。作動終了時間待ちコマンドはボーナス終了時に送信される
作動開始時間待ちコマンドは、ボーナスの開始待ちであることを示すコマンドである。作動開始時間待ちコマンドはボーナス終了時に送信される
遊技終了コマンドは、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞、RT)を示す遊技終了コマンドである。遊技終了コマンドは、ゲームの終了時に送信される。
その他、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示す遊技カウンタコマンド、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示すRT情報コマンド、BB中か否かを示すBB作動種別コマンドなどが送信される。
次に、メイン制御部41が実行する処理の内容について説明する。
[初期設定処理]
まず、メイン制御部41が実行する初期設定処理について説明する。メイン制御部41は、電力が供給されてリセット回路49からリセット信号が入力されると、システムリセットを行い、起動処理を実行する。そして、起動処理を実行することにより、CPUコアのプログラムステータスワード(PSW)に割り当てられている割込マスタ許可フラグ(IMF)0となり、割込禁止状態が設定される。また、起動処理によって内部機能レジスタ(CTCコントロールレジスタや乱数回路に関わるレジスタなど)に初期値が設定される。その後、ユーザプログラムとしてROM41bに記憶されたプログラムにしたがって、図19および図20のフローチャートに示す初期設定処理を行う。
図19および図20に示すように、メイン制御部41は、まず、DI命令の実行により割込マスタ許可フラグ(IMF)=0にし、割込を禁止する(Sa1)。なお、割込処理とは、割込要因が発生したときに基本処理に割り込んで発生する処理である。メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止する(Sa1)。次いで、初期化データをセットし(Sa2)、各出力ポートを初期化する(Sa3)。次いで、内蔵レジスタの設定を行う(Sa4)。
内蔵レジスタの設定では、例えば、乱数発生回路42の設定を行う。具体的には、メイン制御部41は、乱数回路の設定において、ユーザによって予め設定された乱数最大値を指定する乱数最大値設定データを内蔵レジスタに書き込む。また、メイン制御部41は、内蔵レジスタに設定した乱数最大値が所定の下限値以下でないかを確認し、乱数最大値が下限値以下である場合には、乱数最大値設定レジスタに設定されている乱数最大値の再設定を行う乱数最大値再設定処理を実行する。
また、メイン制御部41は、乱数発生回路42のカウンタが更新するカウント値の初期値を変更させる初期値変更処理を実行する。また、メイン制御部41は、乱数更新方式選択データを乱数更新方式選択レジスタに書き込む。また、メイン制御部41は、ユーザによって予め設定された乱数発生用クロック信号の周期を指定する周期設定データ(基準クロック信号を何分周させるかを設定するためのデータ)を書き込む。また、メイン制御部41は、乱数発生回路42のカウンタによって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタに入力する初期値を更新するか否かを設定する。また、メイン制御部41は、乱数発生回路42のカウンタによって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタが更新するカウント値の順列を変更するか否かを設定する。そして、メイン制御部41は、乱数回路起動データを書き込む。そのようにすることによって、メイン制御部41は乱数発生回路42を起動させる。
次いで、電源電圧が正常か否かを判定する(Sa5)。電源電圧が正常でない場合(Sa5でN)には正常になるまで判定を繰り返す。電源電圧が正常である場合(Sa5でY)には割込ベクタの上位アドレスをセットする(Sa6)。そして、RAMのアクセスを許可し(Sa7)、スタックポインタを初期化する(Sa8)。
次いで、RAMパリティを計算する(Sa10)。そして、計算したRAMパリティが0になるか否かを判定する(Sa11)。RAMパリティが0にならない場合(Sa11でN)にはSa14に進む。
RAMパリティが0になる場合(Sa11でY)にはRAM破壊診断用固定データをRAM41cから取得する(Sa12)。そして、取得したRAM破壊診断用固定データが正しいか否かを判定する(Sa13)。次いで、Sa14のステップでは、RAM破壊診断用固定データをクリアする(Sa14)。
次いで、設定キースイッチがオンにされているか否かを判定する(Sa15)。設定キースイッチがオンの場合(Sa15でY)には、メイン制御部41は、タイマ割込の設定を行う(Sa22)。具体的には、所定時間毎に定期的にタイマ割込がかかるようにメイン制御部41に内蔵されているタイマ回路のレジスタの設定を行なう。例えば0.56msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、0.56ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。なお、タイマ回路では該レジスタの設定が行われることにより、タイマが初期化され、初期値から計時を開始することになる。そして、タイマ割込の設定が終了すると設定変更処理に移行する。
一方、設定キースイッチがオフの場合(Sa15でY)には、Sa11の判定、Sa13の判定、後述するRAM異常フラグがセットされているか否かにもとづきRAM41cの記憶内容が破壊されていたか否か、すなわちRAM41cの記憶内容が正常か否かを判定する(Sa16)。RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合(Sa16でN)には、電断復帰コマンド(電断復帰コマンド1〜4)をサブ制御部91に送信するとともに(Sa17)、ホットスタートコマンドをサブ制御部91に送信する(Sa18)。なお、RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合とは、Sa11でY、かつSa13でRAM破壊診断用固定データが正しいと判定され、かつRAM異常フラグがセットされていない場合である。
そして、全レジスタを復帰し(Sa19)、Sa22と同様のタイマ割込みの設定を行う(Sa20)。そして、タイマ割込処理(メイン)に復帰する。復帰したタイマ割込処理(メイン)では、スタック領域に退避したレジスタを復帰し、禁止されていた割込が許可されて、割込前の処理に戻る。
ここで、RAM41cの格納領域は、設定値ワーク、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
設定値ワーク(本実施形態では0000H〜)は、設定値や乱数値など、通常の設定変更時に初期化すると不都合のあるデータが格納される領域である。
特別ワーク(本実施形態では0003H〜)は、I/Oポート41dの入出力データや、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータなど、設定変更開始前にのみ初期化されるデータが格納される領域である。
重要ワーク(本実施形態では0014H〜)は、遊技状態、クレジット数を示すカウンタや、各種表示器やLEDの表示データ、遊技時間の計時カウンタ、ゲーム終了時に初期化すると不都合があるデータが格納される領域である。
一般ワーク(本実施形態では0045H〜)は、持越しが行われない当選フラグや、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払い出し枚数など、1遊技(1ゲーム)に必要なデータであって、ゲーム終了時に初期化可能なデータが格納される領域である。
未使用領域(本実施形態では0173H〜)は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域である。
また、RAM41cの記憶内容が破壊されている場合(Sa16でY)には、初期化するRAMの開始アドレスをレジスタにセットし(Sa23)、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリア(以下、「初期化」ともいう)する(Sa24)。なお、RAM41cの記憶内容が破壊されている場合とは、Sa11でNまたはSa13でRAM破壊診断用固定データが正しいと判定されない場合またはRAM異常フラグがセットされている場合のいずれかの場合である。
スタック領域(本実施形態では01CCH〜)は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域である。
そして、Sa23でアドレスを指定した場合には、RAM41cの格納領域のうち、上記した全ての領域が初期化される。次いで、RAM41cの記憶内容が正常でないことを示すRAM異常フラグをRAM41cにセットし(Sa25)、エラー処理に移行する。エラー処理では、エラー状態になって遊技を行うことが不能になる。エラー状態は、設定キースイッチ37をオンにして電源スイッチ39をオンにすることによって、Sa15でYと判定させ、設定変更処理に移行させることにより解除することができる。よって、設定キースイッチ37をオンにせずに電源スイッチ39をオンにした場合には、Sa15でNとなり、Sa16でYとなるので再度エラー状態になる。
なお、本実施形態では、データを「00h」とすること、すなわちクリアすることにより初期化を行っている。しかし、例えば、データを「FFh」としたり、データごとに予め決められた値を入力することにより、初期化を行うことも可能である。
このように、本実施形態では、マイクロコンピュータの起動において割込を禁止するとともに、初期設定処理において割込を禁止する(本例では、マイクロコンピュータの起動時にPSWが00hにクリアされてIMFが0となり、割込禁止状態に設定するとともに、初期設定処理においてDI命令を実行することにより図19のSa1の処理を実行する部分)。よって、意図しない割込が発生することを防止できる。
[設定変更処理]
次に、メイン制御部41が実行する設定変更処理について説明する。
図21及び図22に示すように、メイン制御部41は、まず、初期化するRAM41cの開始アドレスをレジスタにセットする(Sb1)。なお、RAM41cは16ビットのメモリ空間アドレスにより、使用目的に応じた領域に区切られている。そして、Sb1の処理においては、メモリ空間アドレスのうち初期化を行う開始アドレスをレジスタにセットする。次いで、図19のSa10におけるRAMパリティの計算又は図19のSa12で取得したRAM破壊診断用固定データにもとづき、RAMの内容が異常であるか否かを判定する(Sb2)。RAMの内容が異常の場合(Sb2でY)にはSb3処理に進む。RAMの内容が異常でない場合(Sb2でN)には、設定変更開始時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットする(Sb3)。
次いで、Sb1又はSb3で指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sb4)。なお、Sb1でアドレスをした場合には、RAM41cの格納領域のうち、上記した全ての領域が初期化される。また、Sb2でアドレスを指定した場合には、RAM41cの格納領域のうち、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域が初期化される。Sb4の処理が終了すると、後述する設定変更開始コマンドをサブ制御部91に送信し(Sb5)、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可する(Sb6)。
次いで、設定/リセットスイッチ38がオンか否かを判定する(Sb7)。設定/リセットスイッチ38がオンの場合(Sb7でY)には設定値をレジスタにセットする(Sb8)。設定/リセットスイッチ38がオフの場合(Sb7でN)には、スタートスイッチ7がオンか否かを判定する(Sb9)。
スタートスイッチ7がオンになっていない場合(Sb9でN)にはSb7の処理に戻る。スタートスイッチ7がオンになっている場合(Sb9でY)には設定キースイッチがオフになっているか否かを判定する(Sb10)。設定キースイッチがオフになっていない場合(Sb10でN)には、設定キースイッチがオンになるまで判定を繰り返す。設定キースイッチがオフになっている場合(Sb10でY)には、レジスタにセットしている設定値のデータをRAM41cに格納する(Sb11)。
次いで、設定変更終了コマンドをサブ制御部91に送信する(Sb12)。そして、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットし(Sb13)、図9のメイン処理に移行する。
[メイン処理]
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について図23〜図28を用いて説明する。なお、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
また、メイン処理において、コマンドバッファに格納されたコマンドは、図29〜図30に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。サブ制御部91に送信するコマンドは、コマンドバッファへの格納順に送信される。本実施形態においては、1回目の割込で1バイト目のモードデータをコマンドバッファに格納するとともに2回目の割込で2バイト目のEXTデータをコマンドバッファに格納し、その後に2回の割込が終了するまで待機してコマンドを送信する。すなわち、4回の割込で1つのコマンドを送信するが最初の2回の割込でコマンドをコマンドバッファに格納して2回の割込待ちをしてコマンドを送信している。
図23〜図28に示すように、メイン制御部41は、まず、図29および図30において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止する(Sc1)。次いで、初期化対象RAMの最終アドレスをセットする(Sc2)。
次いで、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sc3)。このとき、設定変更処理後にメイン処理が開始された場合は、図22のSb13で指定したアドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、重要ワーク、一般ワークが初期化される。また、一単位の遊技の終了時には、Sc9で指定したアドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、一般ワークが初期化される。そして、図29および図30において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可する(Sc4)。
次いで、クレジットがある場合にはクレジットコマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc5)。
次いで、メダルが投入されたか否かを判定する(Sc6)。メダルが投入された場合(Sc6でY)には、クレジットが増加したか否かを判定する(Sc7)。
クレジットが増加しない場合(Sc7でN)には、メダル投入コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc8)。そして、Sc10に進む。
一方、クレジットが増加した場合(Sc7でY)には、クレジット増加コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc9)。そして、Sc10に進む。
メダルが投入されていない場合(Sc6でN)にもSc10に進む。
Sc10では、MAXベットスイッチ6が操作されたか否かを判定する(Sc10)。MAXベットスイッチ6が操作された場合(Sc10でY)には、メダル投入コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc13)。そして、Sc11にすすむ。
MAXベットスイッチ6が操作されていない場合(Sc10でN)にもSc11に進む。
Sc11では、クレジットが精算されたか否かを判定する(Sc11)。クレジットが精算された場合(Sc11でY)には、精算開始コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc14)。
次いで、メダルの払出しに異常が発生したか否かを判定する(Sc15)。異常が発生した場合(Sc15でY)には、エラー開始コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc17)。
次いで、エラーが解除されたか否かを判定する(Sc18)。エラーが解除されていない場合(Sc18でN)には判定を繰り返す。エラーが解除された場合(Sc18でY)には、エラー解除コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc19)。そして、Sc15に戻る。
払出し異常が発生していない場合(Sc15でN)には、精算終了コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc16)。そして、Sc12に進む。
クレジット精算されていない場合(Sc11でN)にもSc12に進む。
Sc12では、設定キースイッチ37がオン状態にされたか否かを判定する(Sc12)。設定キースイッチ37がオン状態にされた場合(Sc12でY)には、設定確認開始コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc20)。
次いで、設定キースイッチ37がオフ状態にされたか否かを判定する(Sc21)。設定キースイッチ37がオフ状態にされていない場合(Sc21でN)には判定を繰り返す。
設定キースイッチ37がオフ状態にされた場合(Sc21でY)には、設定確認終了コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc22)。そして、Sc23に進む。
設定キースイッチ37がオン状態でない場合(Sc12でN)にもSc23に進む。
Sc23では、スタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(Sc23)。スタートスイッチ7が操作されていない場合(Sc23でN)には判定を繰り返す。
スタートスイッチ7が操作された場合(Sc23でY)には内部抽選処理を実行する(Sc24)。内部抽選処理では、スタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて各入賞役の入賞の発生を許容するか(すなわち、入賞役に対応する表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。なお、内部抽選により特別役(BBまたはRB)に当選した場合は特別役持ち越しフラグセットされる。そして、特別役持ち越しフラグの有無を判定することによって特別役の持ち越しの有無を判定し、持ち越しの有無に応じた当選役(特別役持ち越し中には特別役は内部抽選の対象から除外される)について判定処理が行われる。
次いで、AT関連抽選処理を実行する(Sc25)。AT関連抽選処理では、内部抽選でチェリー(弱チェリー又は強チェリー)に当選したときにCZ(チャンスゾーン)突入抽選を実行する。また、CZに制御されている場合には、内部抽選でスイカに当選したときにART抽選を実行する。また、ART中に内部抽選で通常リプレイに当選したときに上乗せ特化ゾーンに制御する。また、上乗せ特化ゾーンにおいて、毎ゲーム行われる上乗せ抽選に当選したときにARTのゲーム数を上乗せする。また、CZ抽選やART抽選を行ったときには、遊技の進行を遅延するフリーズ状態に制御するか否かを決定するフリーズ抽選を実行する。フリーズ抽選に当選したときはストップスイッチの操作の有効化(ストップスイッチの操作が可能になる状態)を遅延させることにより、遊技の進行を遅延させる。CZ、ART、上乗せ特化ゾーンでゲーム数が上乗せされる状態は遊技者によって有利な有利状態である。また、フリーズ状態は遊技の進行を遅延させる状態である。その他、AT中のナビ報知の実行やATであることを示すフラグの設定など、AT(ARTを含む)を実行するのに必要な処理を行う。
次いで、RT状態コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc25a)。前述したように、RTは、可変表示が停止したときの表示結果に応じて移行する(図11)。すなわち、昇格リプレイや転落リプレイ、特殊リプレイの入賞、移行出目の停止により移行する。よって、本処理では、1ゲーム前のゲーム終了時に更新されたRT状態コマンドと同一のRT状態コマンドが送信される。
次いで、AT状態コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc25b)。
次いで、CZ抽選の抽選結果を示すCZ抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc26)。なお、CZ抽選結果コマンドはCZ抽選が行われていない場合にも生成されるが、この場合にはCZ抽選に当選していないことを示すCZ抽選結果コマンドが生成される。
次いで、ART抽選の抽選結果を示すART抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc27)。なお、ART抽選結果コマンドはART抽選が行われていない場合にも生成されるが、この場合にはART抽選に当選していないことを示すART抽選結果コマンドが生成される。
次いで、上乗せ抽選の抽選結果を示す上乗せ抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc28)。なお、上乗せ抽選結果コマンドは上乗せ抽選が行われていない場合にも生成されるが、この場合には上乗せ抽選に当選していないことを示す上乗せ抽選結果コマンドが生成される。
次いで、フリーズ抽選の抽選結果を示すフリーズ抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc29)。なお、ART抽選結果コマンドはフリーズ抽選が行われていない場合にも生成されるが、この場合にはフリーズ抽選に当選していないことを示すコマンドが生成される。
次いで、当選番号1コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc30)。
次いで、当選番号2コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc31)。
次いで、ウェイトコマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc32)。なお、ウェイト中でない場合には本処理は実行されない。
次いで、ウェイトが解除されることとなる規定時間(4.1秒)が経過したか否かを判定する(Sc33)。規定時間が経過していない場合(Sc33でN)には判定を繰り返す。
規定時間が経過した場合(Sc33でY)には、リール回転開始処理を実行する(Sc34)。リール回転開始処理では、スタートスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理を行う。
次いで、リール回転開始コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc35)。
次いで、ストップスイッチの操作を有効化する(Sc36)。次いで、リール加速終了コマンドを生成し、該コマンドを格納する(Sc37)。そして、ストップスイッチ7がオンになったか否かを判定する(Sc38)。すなわち、ストップスイッチが操作されて、ストップスイッチが押下された状態であるか否かを判定する。ストップスイッチがオンにいなっていない場合(Sc38でN)には判定を繰り返す。
ストップスイッチがオンになった場合(Sc38でY)には、操作されたストップスイッチに対応する操作受付時コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc39)。
次いで、操作されたストップスイッチに対応するリールにおけるスベリコマ数コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc40)。
次いで、操作されたストップスイッチに対応するリールにおける停止位置コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc41)。
次いで、リール停止処理を実行する(Sc42)。リール停止処理では、内部抽選の結果および遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を行う。次いで、操作されたストップスイッチに対応するリールにおけるリール停止コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc43)。
そして、全リールが停止したか否かを判定する(Sc44)全リールが停止していない場合(Sc44でN)にはSc38に戻る。
全リールが停止した場合(Sc44でY)には、ストップスイッチの操作がオフになったか否かを判定する(Sc45)。すなわち、ストップスイッチの押下された状態が解除されたか否かを判定する。ストップスイッチがオフになっていない場合(Sc45でN)には判定を繰り返す。
ストップスイッチがオンになった場合(Sc45でY)には、ドア開放コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc46)。
次いで、入賞判定処理を実行する(Sc46a)。入賞判定処理では、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する。本実施形態では移行出目が停止したか否かも判定する。また、入賞判定処理では、内部抽選で抽選されていない役が入賞ラインに揃う異常入賞が発生したか否かも判定する。すなわち、導出された表示結果が正常であるか否かを内部抽選の結果、ストップスイッチの操作タイミングなどから判定する。なお、本実施形態では、異常入賞が発生したと判定された場合には、設定キースイッチ37をオンにして電源スイッチ39をオンにすることによって、設定変更処理に移行させ、RAMの初期化を実行させることにより解除することができる。この初期化により、異常入賞により発生した入賞が発生しなかったことにできる。
次いで、遊技状態制御処理を実行する(Sc46b)。遊技状態制御処理では、次ゲームでの遊技状態を設定する処理を実行する。すなわち、次ゲームでの遊技状態を決定するための処理を実行する。具体的には、Sc46aの入賞判定において、RT1で昇格リプレイが入賞したことを判定したときにはRT0に移行させる設定を行う(図11参照)。また、RT0又はRT2で転落リプレイが入賞したことや移行出目が停止したことを判定したときにはRT1に移行させる設定を行う(図11参照)。また、RT0で特殊リプレイが入賞したことを判定したときにはRT2に移行させる設定を行う(図11参照)。また、ボーナスが終了したときにはRT3に移行させる設定を行う(図11参照)。また、ボーナスに当選したときにはRT4に移行させる設定を行う(図11参照)。さらに、ART抽選に当選したときにはATに移行させる設定を行う。また、ATの最終ゲームではATを終了させる設定を行う。
次いで、RT状態コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc46c)。また、本実施形態では、入賞の発生や移行出目の停止によりRTが移行する(図11参照)。そして、Sc46aの処理における入賞の発生や移行出目を判定するための入賞判定処理の結果を受けて、Sc46bの処理において次ゲームにおけるRTの状態を決定し、決定した内容に基づいて本処理でRT状態コマンドを生成する。よって、入賞判定処理の前にSc25aで送信されるRT状態コマンドが示す内容(すなわち、RT0〜4のいずれであるか)と、本処理で送信されるRT状態コマンドが示す内容とが異なることがある。
次いで、AT状態コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc46d)。Sc46bの処理において次ゲームにおけるATの状態を決定し、決定した内容に基づいて本処理でAT状態コマンドを生成する。具体的には、本実施形態では、ART抽選に当選したゲームの次ゲームからATの制御が開始する。よって、ART抽選に当選すると、ATに制御されていることを示すAT状態コマンドを生成する。また、ATの最終ゲームでは、ATに制御されていないことを示すAT状態コマンドを生成する。よって、Sc25bで送信されるAT状態コマンドが示す内容(すなわち、AT中か否か)と、本処理で送信されるAT状態コマンドが示す内容とが異なることがある。
次いで、CZ抽選の抽選結果を示すCZ抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc47)。なお、Sc26でCZ抽選結果コマンドを生成してから本処理までの間にCZ抽選が行われることはないので、本処理ではSc26で生成したCZ抽選結果コマンドと同一のCZ抽選結果コマンドが生成される。
次いで、ART抽選の抽選結果を示すART抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc48)。なお、Sc27でART抽選結果コマンドを生成してから本処理までの間にART抽選が行われることはないので、本処理ではSc27で生成したART抽選結果コマンドと同一のART抽選結果コマンドが生成される。
次いで、上乗せ抽選の抽選結果を示す上乗せ抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc49)。なお、Sc28で上乗せ抽選結果コマンドを生成してから本処理までの間に上乗せ抽選が行われることはないので、本処理ではSc28で生成した上乗せ抽選結果コマンドと同一の上乗せ抽選結果コマンドが生成される。
次いで、フリーズ抽選の抽選結果を示すフリーズ抽選結果コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc50)。なお、Sc29でフリーズ抽選結果コマンドを生成してから本処理までの間にフリーズ抽選が行われることはないので、本処理ではSc29で生成したフリーズ抽選結果コマンドと同一の上乗せ抽選結果コマンドが生成される。
次いで、入賞番号1コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc51)。
次いで、入賞番号2コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc51)。
次いで、入賞枚数コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc52)。
次いで、役連払出枚数コマンド1を生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc53)。
次いで、役連払出枚数コマンド2生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc54)。
そして、メダルの払出しが発生するか否かを判定する(Sc55)。メダルの払出しが発生する場合(Sc55でY)には、払出し異常が発生したか否かを判定する(Sc57)。
払出し異常が発生した場合(Sc57でY)には、エラー開始コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc58)。そして、払出し異常の解除により、エラーが解除されたか否かを判定する(Sc59)。エラーが解除されていない場合(Sc59でN)には判定を繰り返す。
エラーが解除された場合(Sc59でY)には、エラー解除コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc60)。そして、Sc56に進む。また、払出し異常が発生していない場合(Sc57でN)にもSc56に進む。
また、払出しが発生していない場合(Sc55でN)にもSc56に進む。
Sc56では、払出し終了コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc56)。
そして、ボーナスが終了したか否かを判定する(Sc61)。すなわち、ボーナス終了時のゲーム(すなわち、ボーナスの最終ゲーム)の終了であるか否かを判定する。
ボーナスが終了した場合(Sc61でY)には、ボーナス終了コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc67)。また、作動終了時間待ち処理を実行する(Sc68)。作動終了時間待ち処理では、ボーナスの終了に伴うエンディング演出の実行など、ボーナス終了時に実行する処理が終了するまで待機するための処理を実行する。そして、BBの終了時である場合には、RAM41cをクリアする処理を実行する(Sc69)。そして、Sc63に進む。
ボーナスが終了していない場合(Sc61でN)には、次ゲームからボーナスが開始するか否かを判定する(Sc62)。すなわち、特別役であるBB又はRBが入賞したゲームであるか否かを判定する。
次ゲームからボーナスが開始する場合(Sc62でY)には、作動開始時間待ち処理を実行する(Sc66)。作動開始時間待ち処理では、ボーナスの開始に伴うボーナス開始演出の実行など、ボーナス入賞時に実行する処理が終了するまで待機するための処理を実行する。そして、Sc63に進む。
また、次ゲームからボーナスが開始しない場合(Sc62でN)の場合にもSc63に進む。
Sc63では、遊技終了コマンドを生成し、該コマンドをコマンドバッファに格納する(Sc63)。遊技毎終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをセットして、Sc1に戻る(Sc64)。Sc1に戻るとSc2で初期化対象RAM最終アドレスをレジスタにセットし、Sc3で指定した領域のRAMをクリアする。これにより、遊技毎にRAMがクリアされる。なお、遊技毎のRAMのクリアは、遊技終了コマンドの生成前に行ってもよい。なお、メイン処理においては、Sc46の処理の後でSc47の処理の前において、入賞した入賞役の種類や内部抽選により抽選された抽選役の種類に応じてRTを移行させる制御も行っている。
以上のように、本実施形態では、スタートスイッチが操作されたときに(すなわち、ゲームが開始されたとき)、CZ抽選結果コマンド→ART抽選結果コマンド→上乗せ抽選結果コマンド→フリーズ抽選結果コマンド→当選番号1コマンド→当選番号2コマンドの順にコマンドの送信を行う。すなわち、遊技者に有利な特典を付与するか否かを決定する第1処理(内部抽選)と、内部抽選の抽選結果に応じて、特定の遊技状態(CZ、ART、上乗せ特化ゾーンでゲーム数の上乗せがされる状態、フリーズ状態)に移行させる制御を実行するか否かを決定するための第2処理(CZ抽選、ART抽選、上乗せ抽選、フリーズ抽選)とを行い、第2処理の抽選結果を示すCZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドを送信した後に、第1処理の抽選結果を示す当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドを送信している。ここで、CZ抽選、ART抽選、上乗せ抽選、フリーズ抽選は機種によって行う場合と行わない場合とがあるが、内部抽選は機種に関わらず行うことが一般的である。しかし、本実施形態では、内部抽選の結果を示すコマンドを最終的に送信しているため、機種にかかわらず最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。よって、機種が変わって第2処理の結果を示すコマンドの種類や数、有無が異なっても、内部抽選の結果を示すコマンドが送信されたことを契機に演出を開始する共通の処理を行うことが可能である。このため、機種にかかわらず演出の実行契機に係るプログラムを共通化することができ、スロットマシンの開発コストを抑制することができる。
また、同一の機種であっても遊技状態に応じて第2処理が行われる場合と行われない場合とがあり得る。この場合においても、内部抽選の結果を示すコマンドを最終的に送信しているため、機種にかかわらず最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。よって、同一に機種において、第2処理の結果を示すコマンドの種類や数、有無が異なっても、内部抽選の結果を示すコマンドが送信されたことを契機に演出を開始する共通の処理を行うことが可能である。このため、遊技状態にかかわらず演出の実行契機に係るプログラムを共通化することができ、スロットマシンの開発コストを抑制することができる。
また、本実施形態では、ストップスイッチが操作されたときに(すなわち、ゲームが終了するとき)、RT状態コマンド→入賞番号1コマンド→入賞番号2コマンドの順にコマンドの送信を行う。すなわち、表示結果を判定するための処理として、入賞役の入賞が発生したか否かを判定する第1処理(Sc46aに示す入賞判定処理)と、入賞判定処理の結果に応じて、昇格リプレイや転落リプレイ、特殊リプレイが入賞したとき又は移行出目が停止したときに所定制御であるRTを移行させる制御を実行することに決定するための第2処理(Sc46bに示す遊技状態制御処理)とを実行し、第2処理の処理結果を示すRT状態コマンドを送信した後に、第1処理の処理結果を示す入賞番号1コマンド及び入賞番号2コマンドを送信している。ここで、入賞判定処理の結果に応じたRTの移行は機種によって行う場合と行わない場合とがあるが、入賞判定処理は機種に関わらず行うことが一般的である。そして、本実施形態では、入賞判定処理の処理結果を示すコマンドを最終的に送信しているため、機種にかかわらず最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。よって、機種が変わって第2処理の処理結果を示すコマンドの種類や数、有無が異なっても、入賞判定処理の処理結果を示すコマンドが送信されたことを契機に演出を開始する共通の処理を行うことが可能である。このため、機種にかかわらず演出の実行契機に係るプログラムを共通化することができ、スロットマシンの開発コストを抑制することができる。
また、同一の機種であっても遊技状態に応じて第2処理が行われる場合と行われない場合とがあり得る。この場合においても、入賞判定処理の処理結果を示すコマンドを最終的に送信しているため、最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。よって、同一機種において、第2処理の処理結果を示すコマンドの種類や数、有無が異なっても、入賞判定処理の処理結果を示すコマンドが送信されたことを契機に演出を開始する共通の処理を行うことが可能である。このため、遊技状態にかかわらず演出の実行契機に係るプログラムを共通化することができ、スロットマシンの開発コストを抑制することができる。
なお、本実施形態では、複数のコマンドを1ゲームの間に複数回送信している。具体的には、Sc25a、Sc25b、Sc26〜Sc29において、RT状態コマンド、AT状態コマンド、CZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドを送信し、Sc46a、Sc46b、Sc47〜Sc50において、RT状態コマンド、AT状態コマンド、CZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドを再度送信している。そして、CZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドは入賞判定処理の処理結果によって内容が変化しないため、複数回の送信の間で内容が変化しない。しかし、RT状態コマンドは、入賞判定の処理結果によって内容が変化するため、複数回送信する間で内容が変化する。また、AT状態コマンドもART抽選の結果やATの最終ゲームであるか否かによって複数回送信する間で内容が変化する。このように、複数回送信するコマンドの構成を内容が変化するコマンドと内容が変化しないコマンドとで構成することにより、メイン制御部41とサブ制御部91との間で状態を同期し、互いの状態を把握できるようにしつつ、状態を同期するためのプログラム容量が増大することを防止できる。すなわち、状態が変化するたびにコマンドの送信の有無を決定せず、常に同一のコマンドを送信するとともにコマンドの内容を変化させるだけで、メイン制御部41とサブ制御部91との間で状態を同期できるため、コマンドの送信の有無を決定するためのプログラムを省略することができ、プログラムの容量が増大することを防止できる。
また、本実施形態において、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドの受信履歴をRAM91cに記憶させるように構成することも可能である。このように、コマンドの受信履歴を確認することにより、不正な行為によってコマンドを送信してサブ制御部91を誤作動させたか否かを検証することができる。そして、このような構成としたときには、RAM91cの初期化条件が成立したときにおいても、コマンドの受信履歴は保持するように構成することが可能である。これにより、不正な行為が行われたか否かの検証を初期化条件が成立した後にも行うことが可能になり、コマンドの受信による不具合鯨飲を特定できなくなることを防止できる。
[タイマ割込処理(メイン)]
図29および図30は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
図29および図30に示すように、タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk3)、電断フラグが設定されていなければ、Sk3aに進み、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(メイン)に移行する。
また、後述するSk21a内でセットされるエラーフラグがセットされているか否かを判定する(Sk3a)。エラーフラグがセットされていない場合にはSk4に進む。エラーフラグがセットされている場合にはエラー処理を実行する(図23参照)。
Sk4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk5)。この実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するリール始動処理など、Sk9〜Sk11の処理が行われる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するLEDダイナミック表示処理など、Sk12〜Sk17の処理が行われる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する原点通過時処理など、Sk20〜Sk22の処理が行われる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する停止スイッチ処理など、Sk23〜Sk25の処理が行われる。Sk5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk10のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk11)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラー発生コマンド等の各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk17)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定する(Sk18)。そして、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理を実行する(Sk20)。次いで、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rなどのスイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、満タンセンサ35aなど各センサの検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理を実行する(Sk21)。そして、スイッチ入力判定処理でのセンサやスイッチの検出状態の判定結果にもとづいてエラーを検出するとともに、エラーの検出に伴う処理を行うエラー検出時処理を実行する(Sk21a)。次いで、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る。
次に、サブ制御部91が実行する処理の内容について説明する。
[タイマ割込処理(サブ)]
次に、サブ制御部91(CPU91c)が内部クロックのカウント値に基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。
図31に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では起動処理(サブ)で用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、チェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算するなどの処理を実行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。なお、コマンドの取得時にコマンドの内容を特定する。これにより、当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドに基づいて内部抽選の抽選結果を特定する。また、CZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドに基づいて、CZ抽選、ART抽選、上乗せ抽選、フリーズ抽選の抽選結果を特定する。また、RT状態コマンドに基づいてRTの状態を特定する。また、AT状態コマンドに基づいてATに制御されているか否かを特定する。また、入賞番号1コマンド及び入賞番号2コマンドに基づいて入賞役の入賞が発生したか否か、入賞した入賞役の種類を特定する。
次に、サブ制御部91は、演出実行処理を実行する(Sp5)。演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部91からの当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドを受信したときに演出の実行を開始する。
具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたCZ抽選結果コマンドに基づいてCZ抽選の抽選結果を特定するとともに、CZ抽選の抽選結果を更新する。また、当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドに基づいて内部抽選の抽選結果を特定する。そして、内部抽選の抽選結果に基づいてCZ抽選の抽選条件を満たしていることを特定したときにCZ抽選の結果を示唆する演出を実行する。
同様に、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたART抽選結果コマンドに基づいてART抽選の抽選結果を特定するとともに、ART抽選の抽選結果を更新する。また、当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドに基づいて内部抽選の抽選結果を特定する。そして、内部抽選の抽選結果に基づいてART抽選の抽選条件を満たしていることを特定したときにART抽選の結果を示唆する演出を実行する。ART抽選に当選したときは、その次ゲームにおけるATの制御開始時にその旨を示す演出を実行する。
同様に、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信された上乗せ抽選結果コマンドに基づいて上乗せ抽選の抽選結果を特定するとともに、上乗せ抽選の抽選結果を更新する。また、当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドに基づいて内部抽選の抽選結果を特定する。そして、内部抽選の抽選結果に基づいて上乗せ抽選の抽選条件を満たしていることを特定したときに上乗せ抽選の結果を示唆する演出を実行する。
同様に、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたフリーズ抽選結果コマンドに基づいてフリーズ抽選の抽選結果を特定するとともに、フリーズ抽選の抽選結果を更新する。また、当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドに基づいて内部抽選の抽選結果を特定する。そして、内部抽選の抽選結果に基づいてフリーズ抽選の抽選条件を満たしていることを特定したときにフリーズ状態中の演出を実行する。
同様に、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたAT状態コマンドに基づいてATの状態(ATに移行中か否か)を特定するとともに、ATの状態を更新する。そして、ATに移行中であることを特定したときにAT中の演出を実行する。
同様に、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたRT状態コマンドに基づいてRTの状態(RT0〜4のいずれであるか)を特定するとともに、RTの状態を更新する。また、入賞番号1コマンド及び入賞番号2コマンドに基づいて入賞判定処理の処理結果を特定する。そして、入賞判定処理の処理結果に基づいてRTの移行条件を満たしていることを特定したときに移行するRTの状態に応じた演出を実行する。例えば、RT2でATであることを特定したときにはART中であるのでART中の演出を実行する。
なお、サブ制御部91は、メイン処理のSc47〜Sc50においてCZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドが送信されたときには演出は実行しない。すなわち、これらのコマンドの受信に続き入賞番号1コマンド及び入賞番号2コマンドを受信したときには演出を実行しない。
その他、サブ制御部91は、当選番号1コマンド、当選番号2コマンド、入賞番号コマンド、ボーナス終了コマンドなどを受信したときに、受信したコマンドの種類に応じた演出を実行する。
[変形例1]
次に、上記実施形態の変形例1について図32〜図34を用いて説明する。変形例1に説明するスロットマシンを上記実施形態に適用しても上記実施形態と同様に本発明を実施可能である。具体的には、上記実施形態の当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドを、変形例1における内部当選コマンドに置き換えることが可能である。
以下に、変形例1において、メイン制御部41が行う内部当選コマンド送信処理の制御内容について、図32〜36に基づいて説明する。
本実施例では、抽選対象役の種類毎に当選番号が予め割り当てられており、持ち越されることがある抽選対象役、すなわち特別役の種類毎の当選番号が設定された特別役当選番号テーブルと、持ち越されることがない抽選対象役、すなわち一般役の種類毎の当選番号が設定された一般役当選番号テーブルとがROM41bの所定領域に格納されている。
図32に示すように、特別役当選番号テーブルでは、いずれの特別役も当選していない場合すなわち、はずれの当選番号は、「0」が、BBの当選番号は、「1」が、RBの当選番号は、「1」が割り当てられている。
また、図33に示すように、一般役当選番号テーブルでは、いずれの一般役も当選していない場合、すなわちはずれの当選番号は、「0」が、通常リプレイの当選番号は、「1」が、リプレイGR1の当選番号は、「2」が、リプレイGR2の当選番号は、「3」が、リプレイGR3の当選番号は、「4」が、リプレイGR4の当選番号は、「5」が、リプレイGR5の当選番号は、「6」が、リプレイGR6の当選番号は、「7」が、リプレイGR11の当選番号は、「8」が、リプレイGR12の当選番号は、「9」が、リプレイGR13の当選番号は、「10」が、リプレイGR14の当選番号は、「11」が、リプレイGR15の当選番号は、「12」が、リプレイGR16の当選番号は、「13」が、リプレイGR21の当選番号は、「14」が、リプレイGR22の当選番号は、「15」が、リプレイGR23の当選番号は、「16」が、リプレイGR24の当選番号は、「17」が、リプレイGR25の当選番号は、「18」が、リプレイGR26の当選番号は、「19」が割り当てられている。また、強チェリーの当選番号は、「20」が、強チェリーの当選番号は、「21」が、スイカの当選番号は、「22」が、割り当てられている。また、左ベル1の当選番号は、「23」が、左ベル2の当選番号は、「24」が、左ベル3の当選番号は、「25」が、左ベル4の当選番号は、「26」が、中ベル1の当選番号は、「27」が、中ベル2の当選番号は、「28」が、中ベル3の当選番号は、「29」が、中ベル4の当選番号は、「30」が、右ベル1の当選番号は、「31」が、右ベル2の当選番号は、「32」が、右ベル3の当選番号は、「33」が、右ベル4の当選番号は、「34」が、共通ベルの当選番号は、「35」が割り当てられている。
このように、特別役当選番号テーブル及び一般役当選番号テーブルでは、内部抽選の抽選対象役と当選番号とが対応して設定されている。
本実施例では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選処理を実行し、内部抽選にて特別役及び一般役のうちいずれかの役が当選している場合には、当選が判定された抽選対象役に対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定し、いずれの役も当選していない場合には、はずれに対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定する。一般役の当選を示す当選番号は1ゲーム終了毎にクリアされる一方で、特別役の当選を示す当選番号は当選した特別役が入賞されるまで維持され、当選した特別役が入賞することでクリアされる。
メイン制御部41は、当選番号を設定した後、内部当選コマンド設定処理を実行して、RAM41cの所定領域に設定されている内部当選番号に基づいて第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図34に示すように、内部当選コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を取得し(Sf1)、取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定し(Sf2)、当該送信用当選番号に基づいて第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41が送信するコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表すようになっており、メイン制御部41は、第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第1の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに特別役の送信用当選番号を格納する。
Sf3のステップにおいて、第1の内部当選コマンドを格納した後には、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号を取得し(Sf4)、取得した当選番号が、2未満であるか否か(Sf5)、20未満であるか否か(Sf6)、23未満であるか否か(Sf7)、35未満であるか否か(Sf8)、を順次判定して、取得した当選番号が予め定められた複数の所定範囲のいずれの範囲にあるかを判定する。
そして、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満であると判定した場合、すなわち当選番号が0または1である場合には、当該取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満でないと判定し、Sf6のステップにおいて20未満であると判定した場合、すなわち当選番号が2〜19のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に2を設定する(Sf10)。また、Sf6のステップにおいて当選番号が20未満でないと判定し、Sf7のステップにおいて23未満であると判定した場合、すなわち当選番号が20〜22のいずれかである場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf7のステップにおいて当選番号が23未満でないと判定し、Sf8のステップにおいて35未満であると判定した場合、すなわち当選番号が23〜34のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に23を設定する(Sf10)。また、Sf8のステップにおいて当選番号が35未満でないと判定した場合、すなわち当選番号が35である場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。
そして、Sf9、Sf10、Sf11のステップにおいて一般役の送信用当選番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用当選番号に基づいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41は、第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第2の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに一般役の送信用当選番号を格納する。
Sf10のステップにおいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納した後は、内部当選コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施例の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第1の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施例の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号が第1の所定範囲(0〜1、20〜22、35)内にある場合には、当該当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第1の所定範囲(0〜1、20〜22、35)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて内部抽選による当選番号を特定できるようになっている。
一方、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)内にある場合には、第2の所定範囲に含まれる一の当選番号(2)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第2の所定範囲(2〜19)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)内にあることを特定できるようになっている。
また、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にある場合には、第3の所定範囲に含まれる一の当選番号(23)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第3の所定範囲(23〜34)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にあることを特定できるようになっている。
本実施例の内部当選コマンド設定処理において設定された第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、2バイトで構成されるコマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
また、本実施例のメイン制御部41は、2バイトで構成される第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、当該各コマンドの2バイト目に送信用当選番号を含む構成であるが、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良く、例えば、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをそれぞれ3バイトの信号で構成し、3バイト目に特別役の送信用当選番号または一般役の送信用当選番号を含める構成や、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドを3バイトからなる一の信号で構成し、2バイト目に特別役の送信用当選番号を含み、3バイト目に一般役の送信用当選番号を含める構成としても良い。
尚、本実施例では、特別役及び一般役の当選番号を別々に分けて割り当てる構成、すなわち特別役当選番号テーブルにおいて特別役(BB、RB)の種類及びはずれに対応する特別役の当選番号を設定し、一般役役当選番号テーブルにおいて一般役の種類及びはずれに応じた一般役の当選番号を設定する構成であり、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて特別役の当選番号及び一般役の当選番号をRAM41cの所定領域に各々設定する構成であるが、特別役と一般役とに分けずに当選番号を割り当てる構成、例えば、BB、小役、「BB+同時に当選する小役(例えば、図24に示すBB+強チェリー等)」を夫々一の抽選対象役として当選番号を割り当てる構成であっても良い。このような構成では、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて一の当選番号をRAM41cの所定領域に設定することで、当該一の当選番号のみに基づいて特別役及び小役が当選しているか否かを判定して、所定制御(内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等)を行うことができる。
[変形例2]
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。上記実施形態に変形例2を適用することによって本発明の効果を得ることが可能である。具体的には、サブ制御部91や表示制御回路92などの構成を変形例2の構成の置き換えることが可能である。
以下に、サブ制御部91が実行するCGROM99a〜cの検査に関する制御について、図35〜図41に基づいて説明する。
図35に示すように、サブ制御部91のサブCPU91aには、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91d、表示制御回路92、LED駆動回路93a〜e、チェック中LED59が接続されている。
表示制御回路92は、当該表示制御回路92が制御に用いるレジスタ、当該表示制御回路92が書き込み及び参照可能であるとともにサブ制御部91が参照可能なレジスタ、当該表示制御回路92が参照可能であるとともにサブCPU91aが書き込み可能なレジスタを含む、複数種類の制御用のレジスタを備えており、所定のレジスタにサブCPU91aにより命令が書き込まれることで、サブ制御部91による命令に従った制御を実行する。
特に、表示制御回路92は、所定のレジスタに、液晶表示器51に文字や記号等の情報を表示させるために最低限必要となる画像データを含む情報表示用データが書き込まれ、更に他の所定のレジスタに、表示制御回路92の作業用の記憶領域であるVRAMに情報表示用データを格納する旨の命令である読込命令1が書き込まれることで、所定のレジスタに書き込まれた情報表示用データをVRAMの所定領域に記憶させる制御を実行する。
また、所定のレジスタに、液晶表示器51に表示させる内容を指定する表示指示データが書き込まれ、更に他の所定のレジスタに、表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる旨の命令である表示命令1が書き込まれることで、VRAMに記憶されている情報表示用データを用いて、表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる制御を実行する。また、所定のレジスタに、液晶表示器51に表示させる内容を指定する表示指示データが書き込まれ、更に他の所定のレジスタに、表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる旨の命令である表示命令2が書き込まれることで、表示指示データの内容に応じてCGROM99a〜cに記憶された画像データを所定のレジスタに読み込み、当該画像データを用いて、表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる制御を実行する。また、所定のレジスタに、所定のCGROMについて検査用データを読み込む旨の命令である検査用データ読込命令が書き込まれることで、当該命令により指定されるCGROMの特定のアドレスに記憶された検査用データを読み込んで、当該検査用データを、サブ制御部91が参照可能な所定のレジスタに書き込む制御を実行する。また、所定のレジスタに、所定のCGROMについて予め定められた領域のチェックサムを計算する旨の命令であるチェックサム命令が書き込まれることで、当該命令により指定されるCGROMの特定の領域のチェックサムを演算して、その演算結果を、サブ制御部91が参照可能な所定のレジスタに書き込む制御を実行する。また、所定のレジスタに所定の命令が書き込まれ、所定の制御を実行して当該制御が完了したときには、当該命令に応じた所定の制御が完了した旨を特定可能なフラグをサブ制御部91が参照可能な所定のレジスタに書き込むようになっている。
CGROM99a〜cには、サブ制御部91が液晶表示器51に画像等を表示させるための画像データが予め記憶されており、画像データとして、液晶表示器51に表示させるキャラクタ、背景効果等を構成する図形データ、文字や記号のフォントデータ、映像のデータ、キャラクタや文字等を表示させる位置等の雛形となるテンプレートデータ等が記憶されており、CGROM99a〜cの記憶内容を表示制御回路92が参照可能となっている。また、各CGROM99a〜cにおいて後述するチェックサムの対象となる特定の領域のデータは、当該CGROM99a〜cが正しくCGROM基板99に接続されることで、チェックサムの演算結果がCGROM99a〜cの接続位置に対応した規則的な値となるように予め調整されている(本実施例では、CGROM99a〜cが、正しくCGROM基板99に接続されることで、各チェックサムの演算結果が、順に「1234」、「5678」、「9ABC」となるように調整されている)。尚、本実施例では、CGROM99a〜cの3つのCGROMを備える構成であるが、一のCGROMを備える構成や、3つより多いCGROMを備える構成であっても良い。
LED駆動回路93a〜eは、それぞれ独立した系統の回路であり、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56aがそれぞれ接続されている。一のLED駆動回路93a〜eに制御信号が入力されることで、対応する演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56aが点灯制御されるようになっている。
チェック中LED59は、LED駆動回路を介することなく、サブ制御部91に接続されており、サブCPU91aにより直接点灯させることができるようになっている。
図36に示すように、サブ制御部91におけるROM91bの所定の領域には、各CGROM99a〜cおいて、上述の検査用データ読込命令に基づいて読み込まれる特定のアドレスに記憶されている検査用データと一致するデータが、照合用データとして予め記憶されている。本実施例では、ROM91bには、CGROM99aの照合用データとして、CGROM99aの所定アドレスから始まる16バイト分のデータ(00h、01h、02h、…、0fh)と、CGROM99bの照合用データとして、CGROM99bの所定アドレスから始まる16バイト分のデータ(10h、11h、12h、…、1fh)と、CGROM99cの所定アドレスから始まる16バイト分のデータ(20h、21h、22h、…、2fh)とが記憶されている。また、ROM91bの所定の領域には、液晶表示器51に文字や記号等の情報を表示させるために最低限必要となるデータ(フォントデータ等)が情報表示用データとして予め記憶されている。
サブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御として、CGROM基板に所定のデータを含むROMが搭載されているか否かを表示する簡易チェックと、CGROM基板に搭載されたROMのデータ内容を表示する詳細チェックとを実行可能である。簡易チェック及び詳細チェックに関する制御内容について図37〜図40に基づいて説明する。
サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されることにより、演出制御基板90に電源が投入されてリセットの発生により起動すると、起動時設定を行う。また、演出制御基板90に電源が投入されることで、演出制御基板90上に設けられた電源LED60が点灯状態となり、サブ制御部91が作動している状態であることが示唆される。そして、サブ制御部91は、起動時設定を行った後、所定期間にわたりメイン制御部41からコマンドを受信するまで待機して、コマンドを受信した場合には、当該コマンドに応じた制御を開始する一方で、起動時設定を行った後の所定期間においてコマンドを受信しなかった場合には、簡易チェックの制御を開始する。
図37に示すように、サブ制御部91は、電源が投入されて起動した後、コマンドの受信があるか否かを判定しつつ待機し、いずれのコマンドも受信することなく所定期間が経過したと判定した場合に、簡易チェックの制御を開始して、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59の点灯態様を、簡易チェックの制御を実行している旨を示し、通常の起動時とは異なる態様で点灯させるチェック中態様1に設定する。チェック中態様1が設定されることで、LED駆動回路93a〜eは、夫々の回路に接続された演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56aを、通常の演出時の点灯態様と異なることが視認可能な点灯態様(例えば、通常の起動時よりも速いまたは遅い周期で点滅する態様、異なる色で点灯する態様など)に制御し、サブ制御部91は、チェック中LED59を、簡易チェックの制御を実行していることが視認可能な点灯態様(例えば、赤色で常に点灯する点灯態様など)に制御する。これにより、サブ制御部91にて簡易チェックの制御が実行されている期間にわたり、これらのLEDがチェック中態様1に制御されることで、簡易チェックの制御が実行されている旨がスロットマシン1の外部から認識可能となる。
そして、サブ制御部91は、演出効果LED52a〜c等をチェック中態様1に設定した後、液晶表示器51に文字や記号等の情報を表示させるために最低限必要となる情報表示用データ(本実施例では、フォントデータ)を、ROM91bから読み出して、表示制御回路92の所定のレジスタに書き込む。その後、当該情報表示用データをレジスタから読み出す旨の命令を表示制御回路92のレジスタに書き込む。
これに対して、表示制御回路92は、サブ制御部91により当該命令が所定のレジスタに書き込まれることで、当該命令に従って、情報表示用データをレジスタから読み込み、表示制御回路92における作業用の記憶領域であるVRAMに、当該情報表示用データを記憶させる。また、情報表示用データをVRAMに記憶させた後、情報表示用データをVRAMに記憶させた旨を示す情報表示用データ格納フラグを所定のレジスタに設定する。
サブ制御部91は、表示制御回路92のレジスタに情報表示用データ格納フラグが設定されたことを確認した後、簡易チェックの実行中である旨を示す簡易チェック画面を表示させるための表示指示データを、表示制御回路92のレジスタに書き込み、その後、表示命令1を表示制御回路92の所定のレジスタに書き込む。
これに対して、表示制御回路92は、表示命令1が所定のレジスタに書き込まれることで、レジスタの表示指示データを参照して、表示指示データの内容で液晶表示器51に簡易チェック画面を表示するように画像等を表示させる制御を実行する。簡易チェック画面を表示させる制御では、表示指示データに基づいて表示させる画像等のレイアウト及び文字等を特定して、特定されたレイアウトに沿って、VRAMに記憶されている情報表示用データに従って文字等を表示させることで、図38(a)に示すように、液晶表示器51において画像等を表示可能な領域のうち透過領域51b以外の表示領域51a(本実施例では、リールの透視窓3の上側の表示領域51a)に、簡易チェック画面を表示させる。そして、図38(b)に示すように、簡易チェックの開始時の簡易チェック画面では、簡易チェックを実行中である旨を特定可能な文字列(本実施例では、「CGROM Check1」)と、検査対象であるCGROM99a〜cを示す文字列(本実施例では、「CGROM−a」、「CGROM−b」、「CGROM−c」)を、情報表示用データに含まれるフォントデータを用いて表示させる。
サブ制御部91は、表示命令1を表示制御回路92のレジスタに書き込み、簡易チェック画面を液晶表示器51に表示させた後、CGROM99a〜cのうち特定の一のCGROMを検査対象として指定して検査用データ読込命令(本実施例では、CGROM99a、b、cの順で指定する)を表示制御回路92の所定のレジスタに書き込む。これに対して、表示制御回路92は、検査用データ読込命令が所定のレジスタに書き込まれることで、当該命令により指定されるCGROMから検査用データを読み込んで、当該検査用データを所定のレジスタに書き込み、当該検査用データの書き込みを行った旨を示す検査用データ格納フラグを所定のレジスタに設定する。尚、表示制御回路92は、検査用データ読込命令により指定されたCGROMの検査用データが読み込めない場合(例えば、当該データの記憶領域が破壊されていたり、CGROMが適切にCGROM基板99に接続されておらず、データの読み出しが不可能な場合など)には、照合用データと一致しないデータ(例えば、全てが0または1のデータ等)を検査用データとして、レジスタに設定し、検査用データ格納フラグを所定のレジスタに設定する。
また、サブ制御部91は、検査用データ読込命令を所定のレジスタに書き込んだ後には、ROM91bの所定の領域を参照し、検査用データ読込命令にて指定したCGROMに対応する照合用データを読み出して、表示制御回路92の所定のレジスタに検査用データ格納フラグが設定された後に、表示制御回路92のレジストリから検査用データを読み込む。そして、照合用データと検査用データとを比較し、両者が一致する場合には、検査対象のCGROMが正常である旨を示す表示指示データを作成する一方で、両者が一致しない場合には、検査対象のCGROMに異常がある旨を示す表示指示データを作成する。そして、作成した表示指示データを表示制御回路92の所定のレジスタに書き込み、更に表示命令1を所定のレジスタに書き込む。その後、全てのCGROM99a〜cについて検査を行ったか否かを判定し、全てのCGROM99a〜cについて検査を行っていないと判定した場合には、残りのCGROMを検査対象として、上述の制御を繰り返し実行する。
これに対して、表示制御回路92は、検査用データ格納フラグを設定した後、表示命令1が所定のレジスタに書き込まれることで、レジスタの表示指示データを参照して、表示指示データの内容を液晶表示器51に表示させる制御、すなわちサブ制御部91による照合用データと検査用データとの比較結果に応じて簡易チェック画面を更新する。例えば、図38(c)に示すように、照合用データと検査用データとの比較結果が、CGROM99aについては、正常であり、CGROM99b、cについては異常であった場合には、チェック中画面におけるCGROM99aに対応する位置には、正常である旨を特定可能な文字列(本実施例では、「OK」)を表示させるとともに、CGROM99b、cに対応する位置には、異常である旨を特定可能な文字列(本実施例では、「NG」)を表示させる。また、異常である旨を特定可能な文字列を表示させる場合には、当該文字列の色及び当該文字列の周囲の背景の色を反転させて表示させるように簡易チェック画面を更新する。そして、他のCGROM99a〜cのいずれかが正常または異常である場合にも、同様にして、CGROM99a〜c毎に正常または異常に対応する文字列を表示させるように簡易チェック画面を更新することで、簡易チェックによるCGROM99a〜cの検査結果を表示する。
そして、サブ制御部91は、全てのCGROM99a〜cについて検査を行ったと判定した場合は、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59のチェック中態様1での制御を終了させる。その後、演出用スイッチ56が操作されるまで待機し、演出用スイッチ56が操作されたことが検出された場合に、詳細チェックを実行する要求があったと判定して、後述の詳細チェック処理を実行して、CGROM99a〜cについて詳細チェックを行う。
このように、サブ制御部91は、簡易チェックにおいて、ROM91bに記憶されている情報表示用データを用いて、表示制御回路92により液晶表示器51に、簡易チェック画面を表示させることができるようになっている。
また、簡易チェック画面では、ROM91bに記憶されている情報表示用データを用いて、CGROM99a〜cに対応して簡易チェックの結果が表示されることで、特定のCGROMに異常(CGROM内のデータの異常、CGROMの接続位置の異常)があるか否かを判別可能となっている。また、特定のCGROMに異常がある場合には、該当するCGROMについての検査結果を示す文字列が反転されて表示されることで、特定のCGROMに異常があることを認識し易くなっている。
また、サブ制御部91は、簡易チェックの制御の実行中に、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59の点灯態様をチェック中態様1に設定して、所定の点灯態様に制御するので、簡易チェックの制御が実行されている旨がスロットマシン1の外部から認識可能となり、例えば、液晶表示器51や表示制御回路92、サブ制御部91等が故障して、簡易チェック画面が正常に液晶表示器51に表示されないような場合であっても、簡易チェックの制御が行われている旨を認識可能させることができるようになっている。
次に、詳細チェックに関する制御内容について図39及び図40に基づいて説明する。
サブ制御部91は、上述の簡易チェックの制御を実行して、CGROM99a〜cについて照合用データと検査用データとの比較結果を簡易チェック画面に表示させた後に、演出用スイッチ56の操作が検出されることで、詳細チェックの制御を実行する。
図39に示すように、サブ制御部91は、詳細チェックの制御を開始した後には、まず、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59の点灯態様を、詳細チェックの制御を実行している旨を示し、通常の起動時及び簡易チェック時とは異なる態様で点灯させるチェック中態様2に設定する。チェック中態様2が設定されることで、LED駆動回路93a〜eは、夫々の回路に接続された演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56aを、通常の演出時及び簡易チェック時の点灯態様と異なることが視認可能な点灯態様(例えば、通常の起動時及び簡易チェック時よりも速いまたは遅い周期で点滅する態様、異なる色で点灯する態様など)に制御し、サブ制御部91は、チェック中LED59を、詳細チェックの制御を実行していることが視認可能な点灯態様(例えば、赤色で点滅する点灯態様など)に制御する。これにより、サブ制御部91にて詳細チェックの制御が実行されている期間にわたり、これらのLEDがチェック中態様2に制御されることで、詳細チェックの制御が実行されている旨がスロットマシン1の外部から認識可能となる。
その後、サブ制御部91は、詳細チェックの実行中である旨を示す詳細チェック画面を表示させるための表示指示データを、表示制御回路92のレジスタに書き込み、その後、表示命令1を表示制御回路92の所定のレジスタに書き込む。
これに対して、表示制御回路92は、表示命令1が所定のレジスタに書き込まれることで、レジスタの表示指示データを参照して、表示指示データの内容で液晶表示器51に詳細チェック画面を表示するように画像等を表示させる制御を実行する。詳細チェック画面を表示させる制御では、表示指示データに基づいて表示させる画像等のレイアウト及び文字等を特定して、特定されたレイアウトに沿って、簡易チェックの制御の際からVRAMに記憶されている情報表示用データに従って文字等を表示させることで、簡易チェック画面と同様に、液晶表示器51において画像等を表示可能な領域のうち透過領域51b以外の表示領域51a(本実施例では、リールの透視窓3の上側の表示領域51a)に、詳細チェック画面を表示させる。そして、図40(b)に示すように、詳細チェックの開始時の詳細チェック画面では、詳細チェックを実行中である旨を特定可能な文字列(本実施例では、「CGROM Check2」)と、検査対象であるCGROM99a〜cを示す文字列(本実施例では、「CGROM−a」、「CGROM−b」、「CGROM−c」)と、各CGROM99a〜cのチェックサムを計算中である旨を示す文字列(本実施例では、「Calculating...」)を、情報表示用データに含まれるフォントデータを用いて表示させる。
サブ制御部91は、表示命令1を表示制御回路92のレジスタに書き込み、詳細チェック画面を液晶表示器51に表示させた後、CGROM99a〜cのうち特定の一のCGROMを検査対象として指定してチェックサム命令(本実施例では、CGROM99a、b、cの順で指定する)を表示制御回路92の所定のレジスタに書き込む。これに対して、表示制御回路92は、チェックサム命令が所定のレジスタに書き込まれることで、当該命令により指定されるCGROMの特定の領域のデータを順次読み込んでチェックサムを演算して、当該演算の結果を所定のレジスタに書き込み、当該演算の結果の書き込みを行った旨を示す演算完了フラグを所定のレジスタに設定する。尚、表示制御回路92は、チェックサム命令により指定されたCGROMの特定の領域のデータが読み込めない場合(例えば、当該データの記憶領域が破壊されていたり、CGROMが適切にCGROM基板99に接続されておらず、データの読み出しが不可能な場合など)には、正常なチェックサムの演算結果と一致しないデータ(例えば、予め演算された各CGROM99a〜cのチェックサムの値以外のデータ)を演算結果としてレジスタに設定し、演算完了フラグを所定のレジスタに設定する。
また、サブ制御部91は、チェックサム命令を所定のレジスタに書き込んだ後は、表示制御回路92の所定のレジスタに演算完了フラグが設定されたときに、チェックサムの演算結果が記憶されているレジスタを参照して読み込む。そして、当該チェックサムの演算結果を表示指示データとして設定し、表示制御回路92の所定のレジスタに書き込み、更に表示命令1を所定のレジスタに書き込む。その後、全てのCGROM99a〜cについて検査を行ったか否かを判定し、全てのCGROM99a〜cについて検査を行っていないと判定した場合には、残りのCGROMを検査対象として、上述の制御を繰り返し実行する。
これに対して、表示制御回路92は、演算完了フラグを設定した後、表示命令1が所定のレジスタに書き込まれることで、レジスタの表示指示データを参照して、表示指示データの内容を液晶表示器51に表示させる制御、すなわちチェックサムの演算結果を表示させるように詳細チェック画面を更新する。これにより、例えば、図40(b)に示すように、CGROM99aについてチェックサムの演算結果が表示指示データとしてレジスタに書き込まれたときには、詳細チェック画面においてCGROM99aに対応して表示されているチェックサムを計算中である旨を示す文字列が、チェックサムの演算結果を示す文字列(本実施例では、「1234」)に更新され、全てのCGROM99a、b、cについて、計算中である旨を示す文字列が、チェックサムの演算結果を示す文字列に更新されることで、詳細チェックが終了することとなる。
サブ制御部91は、全てのCGROM99a、b、cについて、チェックサムの演算の結果を表示制御回路92により液晶表示器51に表示させて、全てのCGROM99a〜cについて検査を行ったと判断した場合には、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59のチェック中態様2での制御を終了させて、詳細チェックの制御を終了させる。
このように、サブ制御部91は、詳細チェックにおいて、ROM91bに記憶されている情報表示用データを用いて、表示制御回路92により液晶表示器51に、詳細チェック画面を表示させることができるようになっている。また、詳細チェック画面では、ROM91bに記憶されている情報表示用データを用いて、CGROM99a〜cのチェックサムの演算の結果が表示されることで、特定のCGROMに異常(CGROM内のデータの異常、CGROMの接続位置の異常)があるか否かを判別可能となっている。
また、本実施例のCGROM99a〜cのチェックサムの対象となる特定の領域のデータは、正しくCGROM基板99に接続されることで、チェックサムの演算結果がCGROM99a〜cの接続位置に対応した規則的な値となるように予め調整されており、例えば、図40(c)に示すように、詳細チェック画面においてCGROM99a〜cのチェックサムの演算結果が、予め定められた所定の連続した数値とならないことで、CGROM99b及びCGROM99cに異常(本実施例では、CGROMの接続位置の異常)があることを判別可能であるとともに、CGROM基板99においてCGROM99bとCGROM99cの位置に接続されているCGROMを入れ替えて接続すること、すなわちCGROM99a〜cのチェックサムの演算結果が所定の連続した数値(本実施例では、「1234」、「5678」、「9ABC」の順)となるように接続することで、CGROM99a〜cを正しくCGROM基板99に接続することができるように、詳細チェック画面にて判別可能となっている。
また、サブ制御部91は、詳細チェックの制御の実行中に、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59の点灯態様をチェック中態様2に設定して、所定の点灯態様に制御するので、詳細チェックの制御が実行されている旨がスロットマシン1の外部から認識可能となり、例えば、液晶表示器51や表示制御回路92、サブ制御部91等が故障して、簡易チェック画面が正常に液晶表示器51に表示されないような場合であっても、詳細チェックの制御が行われている旨を認識可能させることができるようになっている。また、詳細チェックの制御の実行中に、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59の点灯態様を、簡易チェックの実行中に設定されるチェック中態様1と異なるチェック中態様2に設定して、これらのLEDを所定の点灯態様に制御するので、簡易チェックまたは詳細チェックの制御を実行しているときに、いずれの制御が行われている状態であるかを、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59の点灯態様により判別可能となっている。
本実施例のサブ制御部91は、RAM91cに記憶されているコマンドを受信した履歴(以下、コマンド履歴という場合がある)、サブ制御部91のバックアップデータ(メイン制御部41の制御状態、遊技状況や遊技履歴等)、時計装置97の時間情報等のサブ制御部91に関する所定の情報を、所定の条件が成立した場合に、液晶表示器51に表示させる検査用情報表示制御を実行することが可能であり、所定の条件として、スロットマシンの検査用端末がサブ制御部91に接続されて、これらの情報のいずれを液晶表示器51に表示させる要求があったかを特定可能な検査表示コマンドを、当該検査用端末から受信した場合に、検査用情報表示制御を実行して、当該検査表示コマンド基づいて特定される種類の情報を液晶表示器51に表示させる。サブ制御部91が実行する検査用情報表示制御の制御内容について、図41に基づいて説明する。
図41に示すように、検査用端末は、所定の操作がされることで、当該所定の操作に応じて、液晶表示器51に表示させることが要求されている情報の種類を、コマンドの受信履歴、サブ制御部91にて記憶されているメイン制御部41の制御状況や遊技履歴、時計装置97の時間情報等から特定する。そして、液晶表示器51に表示させることが要求されている情報の種類を特定可能な検査表示コマンドを、サブ制御部91に対して送信する。
これに対して、サブ制御部91は、検査表示コマンドを受信することで、当該検査表示コマンドに基づいて、表示が要求されている情報の種類を特定し、特定した種類の情報を表示させるために最低限必要となる情報表示用データ(本実施例では、フォントデータ)を、ROM91bから読み出して、表示制御回路92の所定のレジスタに書き込んだ後、当該情報表示用データをレジスタから読み出す旨の命令を表示制御回路92のレジスタに書き込む。その後、検査表示コマンドに基づいて特定した種類の情報に該当するデータを、RAM91cから読み出して、該当データに基づいて表示指示データを作成する。例えば、表示が要求されている種類の情報が、コマンド履歴である場合には、RAM91cに記憶されているコマンド(本実施例では、100ステップ分)から時系列的に新しいコマンドを、一の画面に表示可能な数分(本実施例では、25のコマンド)順次選択し、選択されたコマンドの情報を含む表示指示データを作成する。また、表示が要求されている種類の情報がサブ制御部91のバックアップデータである場合には、RAM91cに記憶されているメイン制御部41の制御状況(メイン制御部41から受信したコマンドに基づいて特定されるメイン制御部41の状態であり、例えば、AT中、設定変更状態等)、遊技状態(RT0〜4、RB)、遊技履歴(所定のゲーム数の期間におけるメダルの払出し枚数、ART抽選の当選回数、特別役の当選回数等)の情報を含む表示指示データを作成する。また、表示が要求されている種類の情報が時計装置97の時間情報である場合には、時計装置97の時間情報を参照して、当該時間情報を含む表示指示データを作成する。
表示が要求されている種類の情報に応じた表示指示データを作成した後は、当該表示指示データを表示制御回路92の所定のレジスタに書き込み、表示制御回路92の所定のレジスタに情報表示用データ格納フラグさ設定されていることを確認した後に、表示制御回路92の所定のレジスタに表示命令1を書き込む。
これに対して、表示制御回路92は、サブ制御部91により表示命令1が所定のレジスタに書き込まれることで、レジスタの表示指示データを参照して、表示指示データの内容で液晶表示器51に、表示が要求されている種類の情報に該当するスロットマシン1に関する情報を表示させる。
また、検査用端末は、表示が要求されている情報の種類がコマンド履歴である場合には、検査表示コマンドを送信した後、所定のページ送り操作が行われたか否かを判定し、ページ送り操作が行われたと判定される毎に、ページ送り操作が行われた旨を特定可能なページ送りコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これに対して、サブ制御部91は、コマンド履歴を液晶表示器51に表示させた後に、ページ送りコマンドを受信した場合には、RAM91cに記憶されているコマンド(本実施例では、100ステップ分)のうち一旦表示させたコマンド以外のコマンドから、時系列的に新しいコマンドを、一の画面に表示可能な数分(本実施例では、25のコマンド)順次選択し、選択されたコマンドの情報を含む表示指示データを作成する。そして、当該表示指示データを表示制御回路92の所定のレジスタに書き込んだ後、表示制御回路92の所定のレジスタに表示命令1を書き込むことで、表示制御回路92に当該表示指示データに基づいて新たなコマンド履歴を液晶表示器51に表示させる。
このような制御をページ送りコマンドを受信する毎に繰り返し行うことで、RAM91cに記憶されているコマンド履歴をページ送り操作に応じて順次表示さることができるようになっている。尚、ページ送りの操作が繰り返し行われて、コマンド履歴の最後のコマンドまで表示させた後に、さらにページ送りの操作が行われる場合には、最初のコマンドに戻ってコマンド履歴を再度順次表示させる。
このように、サブ制御部91が、検査用端末から検査表示コマンドを受信することで実行する検査用情報表示制御では、ROM91bに記憶されている情報表示用データを用いて、ROM91bに記憶されている情報表示用データを用いて、表示制御回路92により液晶表示器51に、RAM91cに記憶されているコマンドの受信履歴、サブ制御部91のバックアップデータ(メイン制御部41の制御状態、遊技状況や遊技履歴等)、時計装置97の時間情報等のスロトマシン1に関する所定の情報を表示させることができるようになっている。
本実施例のサブ制御部91は、液晶表示器51に表示させる内容を指定する表示指示データを表示制御回路92の所定のレジスタに書き込み、更に表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる旨の表示命令を、表示制御回路92の他の所定のレジスタに書き込むことで、表示制御回路92により、CGROM基板99に搭載されたCGROM99a〜cに記憶されている画像データ等を用いて、液晶表示器51に画像等を表示指示データに従って表示させることが可能であり、所定の条件が成立した場合に、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行し、検査の結果を表示指示データとして所定のレジスタに書き込むことで、検査の結果を液晶表示器51に表示させることが可能な構成である。
このような構成では、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御において、検査の結果を液晶表示器51に表示させる際に、CGROM99a〜cに記憶されている画像データ等を用いて、検査の結果を表示させようとすると、CGROM99a〜cに記憶されている画像データに異常がある場合には、検査の結果を正常に表示させることができなくなる虞がある。
これに対して、本実施例では、サブ制御部91が備える制御用のROM91bに、液晶表示器51に文字や記号等の情報を表示させるために最低限必要となる画像データを含む情報表示用データが予め記憶されており、サブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、ROM91bに記憶されている情報表示用データを表示制御回路92の作業用の記憶領域であるVRAMに記憶させて、表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる旨の表示命令を、表示制御回路92の所定のレジスタに書き込むことで、表示制御回路92により、ROM91bに記憶されていた情報表示用データを用いて、検査の結果を液晶表示器51に表示させるので、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御において、検査の結果を液晶表示器51に表示させる際に、CGROM99a〜cに記憶されている画像データではなく、サブ制御部91が備える制御用のROM91bに記憶されている情報表示用データに含まれる画像データを用いて検査の結果を表示させるので、CGROM99a〜cに記憶されている画像データに異常が生じている場合であっても、検査の結果を正常に表示させることができる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が表示制御回路92に対して命令することで、表示制御回路92が表示指示データに従って液晶表示器51に画像等を表示させる構成、すなわち複数の制御手段にて液晶表示器51に画像等を表示させる制御を行う構成であるが、液晶表示器51に画像等を表示させる制御を行う制御手段は、一の制御手段にて構成されるもの、例えば、サブ制御部91が直接、表示指示データに従って液晶表示器51に画像等を表示させる構成等でも良い。また、複数の制御手段にて液晶表示器51に画像等を表示させる制御を行う構成として、例えば、スロットマシン1の演出に関する制御を統括する第1のサブ制御部と別個に設けられた第2のサブ制御部が、第1のサブ制御部による指示に基づいて表示制御回路に対して命令することで、液晶表示器に画像等が表示される構成であっても良い。
また、本実施例では、サブ制御部91が実行するCGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御として、簡易チェック及び詳細チェックを実行可能であり、簡易チェックでは、CGROM99a〜cの特定のアドレスに記憶されている検査用データと、ROM91bに記憶されている照合用データとを比較して、両者が一致するか否かに応じてCGROM99a〜cの記憶内容が正常であるか否かを検査する構成、すなわちCGROM99a〜cに記憶されている特定のデータが、他の記憶手段であるROM91bに記憶されている特定の値と一致するか否かにより正常か否かを判断する構成であり、詳細チェックでは、CGROM99a〜cの特定の領域のデータのチェックサムを演算して、演算の結果を液晶表示器51に表示させることで、CGROM99a〜cの記憶内容が正常であるか否かを判別可能とする構成、すなわちCGROM99a〜cに記憶されている所定のデータから所定の演算により算出された演算結果を出力することにより、出力された特定のデータまたは演算結果により正常か否かを判断することが可能となる構成であるが、サブ制御部91が実行するCGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御では、少なくとも画像データが記憶されているCGROM99a〜cの記憶内容が正常か否かを判断することが可能となる検査が行われる構成であれば良く、例えば、CGROMに記憶されている特定のデータを出力することにより、出力された特定のデータにより正常か否かを判断することが可能となる構成でも良いし、CGROMに記憶されている特定のデータまたはCGROMに記憶されている画像データから所定の演算により算出された演算結果が特定の値であるか否かにより正常か否かを判断することが可能となる構成でも良いし、CGROMに記憶されている画像データから所定の演算により算出された演算結果が、他の記憶手段、例えばサブ制御部91等の他の制御手段のROMや検査のためのみに備えられる専用のROM等に記憶されている特定の値と一致するか否かにより正常か否かを判断することが可能となる構成でも良い。
例えば、CGROMに記憶されている特定のデータを出力することにより、出力された特定のデータにより正常か否かを判断することが可能となる構成においては、出力される特定のデータが、各CGROMの固有の値(例えば、各CGROMの識別番号、配置番号、名称)となるようにすることで、出力された特定のデータにより正常か否かの判断、特に各CGROMであるか否かの判断を容易にすることが可能となる。また、このような構成において、各CGROMの配置順序、検査順序が予め定められている場合には、出力された特定のデータが各CGROMの配置順序、検査順序を示す値と一致するようにすることで、出力された特定のデータにより正常か否かの判断、特に、各CGROMが所定の順序で配置、検査されているか否かの判断を容易にすることが可能となる。
尚、本実施例では、詳細チェックにおいて、CGROMa〜cに記憶されている特定の領域のチェックサムを演算して、演算の結果を液晶表示器51に表示させる構成であるが、詳細チェックの結果として、チェックサムの演算値以外の値、例えば、パリティ等の値、パリティ等の値が特定の値と一致するか否かの判定結果を液晶表示器51に表示させる構成であっても良い。このような構成においては、チェックサム、パリティ等の値が特定の値(チェックサムの下一桁が0、パリティが0等)となるようにすることで、演算の結果等が0か否か判定するだけで、該当するCGROMが正常であるか否かを判定することができ、比較用のデータを記憶せずに済む。
また、本実施例では、サブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、当該サブ制御部91のROM91bに記憶されている、液晶表示器51に文字や記号等の情報を表示させるために最低限必要となる画像データを含む情報表示用データを、表示制御回路92のVRAMに記憶させて、当該情報表示用データを用いて、検査の結果を液晶表示器51に表示させる構成であるが、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、サブ制御部91が表示制御回路92のVRAMに記憶させる情報表示用データは、液晶表示器51に検査の結果を表示させるために最低限必要となるデータであれば良く、検査の結果をイメージで表示する場合には、イメージデータ等であっても良く、文字・記号等で表示する場合には、フォントデータ等であっても良く、これらの組合せであっても良い。
本実施例のサブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、ROM91bに記憶されていた情報表示用データを用いて、表示制御回路92により検査の結果を液晶表示器51に表示させる構成であって、情報表示用データは、検査の結果を表示する簡易チェック画面及び詳細チェック画面を構成する文字を表示するためのフォントデータであるので、検査の結果を文字により表示できることから検査の結果を認識し易いうえに、記憶されているデータ数以上の検査結果を表示すること、すなわち複数の文字の組合せにより記憶されている文字数以上の情報を表示することができる。
本実施例のサブ制御部91は、制御用のROM91bに、検査対象であるCGROM99a〜cの特定のアドレスに記憶されている検査用データと一致するデータが、照合用データとして記憶されており、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御において、当該照合用データと、CGROM99a〜cから読み込んだ検査用データとを比較することで、各CGROM99a〜cが正常であるか否かを検査する、すなわちCGROM99a〜c外に記憶されている照合データを用いて、各CGROM99a〜cの記憶内容を検査するので、CGROM99a〜cに記憶されているデータに異常が生じている場合であっても正常に検査することができる。
本実施例では、液晶表示器51に画像等を表示させるための画像データが、複数のCGROM99a〜cに記憶されており、サブ制御部91は、画像データが記憶されている複数のCGROM99a〜cについて、それぞれ所定のアドレスに記憶されている検査用データを読み出して、制御用のROM91bに記憶されている該当するCGROMの照合用データと比較することで、各CGROM99a〜cが正常であるか否かを検査するので、CGROM99a〜cのうちのいずれかの記憶内容が正常ではない場合に、CGROM99a〜cのうちのどのCGROMの記憶内容に異常があるかを特定することができる。
本実施例の液晶表示器51は、画像等を表示可能な表示領域の一部に、背面に配置された各リール2L、2C、2Rを視認可能な透過領域51bを有しており、サブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、各CGROM99a〜cの検査の結果を表示する簡易チェック画面及び詳細チェック画面を、表示制御回路92により液晶表示器51の透過領域51b以外の表示領域に表示させるので、表示制御回路92により表示された検査の結果の視認性を確保することができる。
本実施例のサブ制御部91は、所定の条件が成立した場合に、当該サブ制御部91に関する所定の情報(本実施例では、RAM91cに記憶されているコマンドの受信履歴、サブ制御部91のバックアップデータ(メイン制御部41の制御状態、遊技状況や遊技履歴等)、時計装置97の時間情報等)を、液晶表示器51に表示させる検査用情報表示制御を実行することが可能であり、検査用情報表示制御を実行する際に、ROM91bに記憶されている情報表示用データを表示制御回路92の作業用の記憶領域であるVRAMに記憶させて、所定の条件に応じたサブ制御部91に関する所定の情報を表示指示データとして表示制御回路92の所定のレジスタに書き込み、表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる旨の表示命令を、表示制御回路92の所定のレジスタに書き込むことで、表示制御回路92により、ROM91bに記憶されていた情報表示用データを用いて、所定の条件に応じたサブ制御部91に関する所定の情報を液晶表示器51に表示させるので、CGROM99a〜cに記憶されている画像データではなく、サブ制御部91のROM91bに記憶されている情報表示用データに含まれる画像データを用いて、サブ制御部91に関する情報を液晶表示器51に表示させるので、CGROM99a〜cに記憶されている画像データに異常が生じている場合であってもサブ制御部91に関する情報を正常に表示させることができる。
尚、サブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、表示制御回路92により、ROM91bに記憶されていた情報表示用データを用いて、検査の結果を液晶表示器51に表示させることが可能な構成であるが、サブ制御部91が記憶内容を検査する記憶手段は、CGROM以外の記憶手段、例えば、演出用の音データが記憶されているSOUNDROM等であっても良く、このような構成においても、サブ制御部91が、ROM91bに記憶されていた情報表示用データを用いて、検査の結果を液晶表示器51に表示させることで、CGROM99a〜cに記憶されている画像データに異常が生じている場合であってもサブ制御部91に関する情報を正常に表示させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、液晶表示器51に表示させる内容を指定する表示指示データを表示制御回路92の所定のレジスタに書き込み、更に表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる旨の表示命令を、表示制御回路92の他の所定のレジスタに書き込むことで、表示制御回路92により、CGROM基板99に搭載されたCGROM99a〜cに記憶されている画像データ等を用いて、液晶表示器51に画像等を表示指示データに従って表示させることが可能であり、所定の条件が成立した場合に、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行し、検査の結果を表示指示データとして所定のレジスタに書き込むことで、検査の結果を液晶表示器51に表示させることが可能な構成である。
このような構成では、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御において、検査の結果を液晶表示器51に表示させる際に、検査が正常に行われていない場合や液晶表示器51自体または表示制御回路92自体に不具合が生じた場合には、最終的に液晶表示器51に検査結果が表示されることがなく、この場合に、検査が正常に行われていないのか、液晶表示器51または表示制御回路92に不具合が生じているのか、を特定することができない。
これに対して、本実施例では、サブ制御部91は、所定の条件が成立した場合に、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行し、検査の結果を表示指示データとして所定のレジスタに書き込むことで、検査の結果を液晶表示器51に表示させることが可能な構成であって、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59を、通常の演出時の点灯態様と異なることが視認可能な点灯態様(チェック中態様1、チェック中態様2)で点灯制御するので、液晶表示器51とは別個に設けられた報知手段の態様が通常態様とは異なる所定態様(例えば、通常の起動時よりも速いまたは遅い周期で点滅する態様、通常の起動時と異なる色で点灯する態様など)となり、サブ制御部91によりCGROM99a〜cの記憶内容の検査が行われていることを認識させることができるため、最終的に液晶表示器51に検査の結果が表示されない場合に、サブ制御部91による検査が正常に行われていないのか、液晶表示器51または表示制御回路92に不具合が生じているのか、を推定することができる。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59、すなわち液晶表示器51とは別個に設けられた報知手段を、通常の演出時の点灯態様と異なることが視認可能な態様に制御する構成であるが、CGROM99a〜cを検査する制御を実行する際に制御される報知手段は、液晶表示器51とは別個に設けられたものであれば良く、例えば、液晶表示器51とは別個に設けられた液晶表示器や7セグ表示器などの表示手段、発光態様を変化させるランプやLED等の発光手段、音の出力態様を変化させる音出力手段、動作態様を変化させる可動部材等であっても良い。
本実施例のサブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、すなわち演出に用いられる演出手段を、通常の演出時の点灯態様と異なることが視認可能な点灯態様(例えば、通常の起動時よりも速いまたは遅い周期で点滅する態様など)で点灯制御するので、演出に用いられる演出手段を利用して、サブ制御部91による検査が行われていることを認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、チェック中LED59、すなわち演出制御基板90上の報知手段を、簡易チェック及び詳細チェックの制御を実行していることが視認可能な点灯態様(例えば、赤色で常に点灯または点滅する点灯態様など)に制御するので、チェック中LED59が実装された基板のみで、すなわち演出効果LED52a〜cが配置されている前面扉1bやリールLED55が配置されているリールユニット2などを用いることなく、サブ制御部91による検査が行われていることを認識させつつ、サブ制御部91による検査を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、簡易チェック及び詳細チェックの制御を行っているときに、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、すなわち演出に用いられる演出手段と、チェック中LED59、すなわち演出制御基板90上の報知手段とを共に所定の点灯態様に制御する構成であるが、簡易チェック及び詳細チェックの制御を行っているときに、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56a、チェック中LED59のうち少なくとも1つを所定の点灯態様に制御する構成としても良い。このような構成とすることで、サブ制御部91により検査が行われているか否かを認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56aを夫々別系統のLED駆動回路93a〜eを介して、通常の演出時の点灯態様と異なることが視認可能な点灯態様(例えば、通常の起動時よりも速いまたは遅い周期で点滅する態様など)で点灯制御するので、LED駆動回路93a〜eの一部に不具合が生じている場合でも、他の系統を介して点灯制御される報知手段が、通常の演出時の点灯態様と異なる点灯態様となるので、サブ制御部91によりCGROM99a〜cの記憶内容の検査が行われていることを認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、LED駆動回路93a〜eを介して接続されている演出効果LED52a〜c、リールLED55、演出用LED56aと、当該LED駆動回路93a〜eを介することなく、演出効果LED52a〜c等とは別系統で接続されているチェック中LED59とを、通常の演出時の点灯態様と異なることが視認可能な点灯態様(例えば、通常の起動時よりも速いまたは遅い周期で点滅する態様など)で点灯制御するので、LED駆動回路93a〜eに不具合が生じている場合でも、LED駆動回路93a〜eとは別系統で点灯制御されるチェック中LED59が、通常の演出時の点灯態様と異なる点灯態様となるので、サブ制御部91によりCGROM99a〜cの記憶内容の検査が行われていることを認識させることができる。
[変形例3]
[パチンコ遊技機について]
次に、本発明を適用するパチンコ遊技機について図42を用いて説明する。以下、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
図42は、パチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図42に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、たとえば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、たとえば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。
画像表示装置5の表示領域の始動入賞記憶表示エリア5Hの左側方には、変動中特図表示エリア5Iが設けられている。変動中特図表示エリア5Iには、現在実行されている可変表示に対応した画像が表示される。
図42に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
遊技盤2の所定位置(図42に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(たとえば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。
上皿を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。
以上のようなパチンコ遊技機1に本発明を適用する場合には、例えば、特定の態様で遊技球を発射させる(右打ちなど)ことを促す報知が行われる遊技状態に制御することを決定する第2処理や、役物が可動する遊技状態に制御するかことを決定する第2処理の処理結果を示すコマンドを遊技制御基板から演出制御基板に送信した後に、特別図柄の組合せを判定するための第1処理の処理結果を示すコマンドを遊技制御基板から演出制御基板に送信することが可能である。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
[上記実施形態の効果]
遊技者に有利な特典を付与するか否かを決定する第1処理(内部抽選)と、内部抽選の抽選結果に応じて、特定の遊技状態に移行させる制御を実行するか否かを決定するための第2処理(CZ抽選、ART抽選、上乗せ抽選、フリーズ抽選)とを行い、第2処理の抽選結果を示すCZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドを送信した後に、第1処理の抽選結果を示す当選番号1コマンド及び当選番号2コマンドを送信している(本例では、図25のSc26〜Sc29の処理を行った後にSc30及びSc31の処理を実行する部分)。
よって、第1処理は機種にかかわらず実行される抽選であるので、機種にかかわらず最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。また、同一機種において遊技状態に応じて第2処理を行う場合と行わない場合とがあるときでも最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。このため、サブ制御部91が演出を実行する契機となるコマンドを共通化することが可能になるので、複数の機種において演出の実行契機に係るプログラムを共通化することができ、プログラムの開発コストを抑えることができる。
第2処理で移行させる制御を実行するか否かを決定する特定の遊技状態は有利な遊技状態であるCZ、ART、上乗せ特化ゾーンでゲーム数が上乗せされる状態である(本例では、図25のSc25、Sc26〜Sc28の処理を実行する部分)。
よって、第2処理の抽選結果に遊技者の注目を集めることができる。
第2処理で移行させる制御を実行するか否かを決定する特定の遊技状態はフリーズ状態である(本例では、図25のSc25、Sc29の処理を実行する部分)。
よって、第2処理の抽選結果に遊技者の注目を集めることができる。
サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたCZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドに基づいてCZ抽選、ART抽選、上乗せ抽選、フリーズ抽選の抽選結果を特定するとともに抽選結果を更新する。そして、内部抽選の抽選結果に基づいて各抽選の抽選条件を満たしていることを特定したときに各抽選の結果を示唆する演出を実行する。(本例では、図31のSp5の処理を実行する部分)。
よって、更新後の最新の状態における抽選結果に応じて演出を実行することができる。
本実施形態では、第1抽選結果コマンドとして、当選番号1コマンドと当選番号2コマンドとを送信する(本例では、図25のSc30及びSc31の処理を実行する部分)。
よって、第1処理である内部抽選の抽選結果を把握しやすくすることができる。
本実施形態では、第2処理結果コマンドであるCZ抽選結果コマンド、ART抽選結果コマンド、上乗せ抽選結果コマンド、フリーズ抽選結果コマンドを複数回送信する(本例では、図25のSc26〜Sc29の処理及び図27のSc47〜Sc50の処理を実行する部分)。
よって、メイン制御部41の状態とサブ制御部91の状態とを同期することができる。
入賞役の入賞が発生したか否かを判定する第1処理(図26のSc46aに示す入賞判定処理)と、入賞判定処理の結果に応じて、昇格リプレイや転落リプレイなどが入賞したときにRTを移行させることを決定するための第2処理(図27のSc46bに示す遊技状態制御処理)とを実行し、第2処理の処理結果を示すRT状態コマンドを送信した後に、第1処理の処理結果を示す入賞番号1コマンド及び入賞番号2コマンドを送信している(本例では、図27のSc46cの処理を行った後にSc51a及びSc51bの処理を実行する部分)。
よって、第1処理は機種にかかわらず実行される抽選であるので、機種にかかわらず最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。また、同一機種において遊技状態に応じて第2処理を行う場合と行わない場合とがあるときでも最終的に送信されるコマンドを同一にすることができる。このため、サブ制御部91が演出を実行する契機となるコマンドを共通化することが可能になるので、複数の機種において演出の実行契機に係るプログラムを共通化することができ、プログラムの開発コストを抑えることができる。
第2処理により決定する所定制御はRTを移行させる制御である(本例では、図11に示す部分、図27のSc46cの処理を行う部分)。
よって、第2処理の処理結果に遊技者の注目を集めることができる。
入賞判定処理では、表示結果が正常であるか否か(不正な入賞があったか否か)の判定を第2処理である遊技状態制御処理に先立って行う(本例では、図26のSc46aの処理を行う部分)。
よって、表示結果が異常であるときに意図しない制御が行われることを防止できる。
サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたRT状態コマンドに基づいて遊技状態制御処理の処理結果を特定するとともに処理結果を更新する。そして、入賞番号1コマンド及び入賞番号2コマンドに基づいてRTの移行条件を満たしていることを特定したときにRTの状態を示唆する演出を実行する。(本例では、図31のSp5の処理を実行する部分)。
よって、更新後の最新の状態における処理結果に応じて演出を実行することができる。
本実施形態では、入賞番号コマンドとして、入賞番号1コマンドと入賞番号2コマンドとを送信する(本例では、図27のSc51a及びSc51bの処理を実行する部分)。
よって、第1処理である入賞判定処理の処理結果を把握しやすくすることができる。
本実施形態では、第2処理結果コマンドであるRT状態コマンド1ゲームで複数回送信する(本例では、図25のSc25aの処理及び図27のSc46cの処理を実行する部分)。
よって、メイン制御部41の状態とサブ制御部91の状態とを同期することができる。
変形例1では、メイン制御部41は、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、内部抽選結果として特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信可能であり、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることなく、ATに制御されているか否かに関わらず、共通の第2の内部当選コマンドを送信するので、第2の内部当選コマンドの送信に係る処理を簡素化できるとともに、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
変形例1では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選を行い、内部抽選結果に応じて内部抽選結果毎に各々異なる当選番号をRAM41cに設定し、設定された当選番号に応じて内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等を行う構成であるとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、内部当選結果として報知対象役が当選したときの当選番号は、所定の数値範囲(報知対象役として押し順リプレイの当選番号は、2〜19であり、押し順ベルの当選番号は、23〜34である。)からなる連続する数値が割り当てられており、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されていてナビ報知が実行される状態以外の状態において、RAM41cに設定された当選番号が、当該所定の数値範囲(2〜19、23〜34)であるときに、報知対象役となった旨は特定できるが遊技者にとって有利な停止順を特定できない第2の内部当選コマンドを設定し、設定された第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることはないため、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
また、内部抽選結果が報知対象役となったときに設定される当選番号として、所定の数値範囲からなる連続する数値が割り当てられているとともに、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
変形例2では、サブ制御部91が備える制御用のROM91bに、液晶表示器51に文字や記号等の情報を表示させるために最低限必要となる画像データを含む情報表示用データが予め記憶されており、サブ制御部91は、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御を実行する際に、ROM91bに記憶されている情報表示用データを表示制御回路92の作業用の記憶領域であるVRAMに記憶させて、表示指示データの内容で液晶表示器51に画像等を表示させる旨の表示命令を、表示制御回路92の所定のレジスタに書き込むことで、表示制御回路92により、ROM91bに記憶されていた情報表示用データを用いて、検査の結果を液晶表示器51に表示させるので、CGROM99a〜cの記憶内容を検査するための制御において、検査の結果を液晶表示器51に表示させる際に、CGROM99a〜cに記憶されている画像データではなく、サブ制御部91が備える制御用のROM91bに記憶されている情報表示用データに含まれる画像データを用いて検査の結果を表示させるので、CGROM99a〜cに記憶されている画像データに異常が生じている場合であっても、検査の結果を正常に表示させることができる。
[その他、変形例について]
以下に、上記実施形態の種々の変形例について説明する。
[第1処理について]
上記実施形態では、入賞役の入賞の発生を許容するか否かを決定する内部抽選を第1処理の例として挙げているが、パチンコ遊技機において大当たりを発生させるか否かを決定する大当たり抽選を第1処理とするなど、上記実施形態と異なる第1処理を適用してもよい。
[第2処理について]
上記実施形態では、CZ抽選、ART抽選、上乗せ抽選、フリーズ抽選を第2処理の例として挙げているが、RTやリールの停止制御が無制御になるか又はスベリコマ数が変化するCT(チャレンジタイム)の移行抽選、パチンコ遊技機において右打ち報知を行う遊技状態への移行抽選、役物が可動する遊技状態への移行抽選、確率変動状態や時短状態への移行抽選を第2処理とするなど、上記実施形態と異なる第2処理を適用してもよい。
また、第2処理として特定遊技状態であるCZ、AT、フリーズ状態に移行させるか否かを決定する処理を例として挙げたが、特定の遊技状態に移行させる制御を実行するか否かを決定するための処理以外の処理を第2処理で実行してもよい。例えば、第1処理の処理結果に応じて制御中の遊技状態が終了するまでの残りゲーム数を更新する処理を第2処理とすることが挙げられる。具体的には、内部抽選の結果に応じてCZ、AT、上乗せ特化ゾーン、フリーズ状態の残りゲーム数を更新する処理が挙げられる。また、例えば、第1処理の処理結果に応じてATなど有利状態のストックを発生させる処理を第2処理とすることが挙げられる。そして、いずれの場合にも第2処理が行われたか否かにかかわらず第2処理結果コマンドをゲームごとに送信し、第2処理が行われたときにコマンドの内容を変化させることにより、本発明を実施することが可能である。
[第1処理について]
上記実施形態では、入賞判定処理を第1処理の例として挙げているが、パチンコ遊技機において特別図柄の組合せを判定する処理を第1処理とするなど、上記実施形態と異なる第1処理を適用してもよい。
[第2処理について]
上記実施形態では、RTの移行を決定するための処理を第2処理の例として挙げているが、ATやリールの停止制御が無制御になるか又はスベリコマ数が変化するCT(チャレンジタイム)の移行、パチンコ遊技機において右打ち報知を行う遊技状態への移行、役物が可動する遊技状態への移行、確率変動状態や時短状態への移行を決定するための処理を第2処理とするなど、上記実施形態と異なる第2処理を適用してもよい。例えば、ATを第2処理とした場合には、特定の入賞役が入賞したときにATに移行するように構成し、入賞判定処理を行った後に、ATに移行するか否かを決定するための処理を行い、AT状態コマンドを送信した後に入賞番号コマンドを送信することにより実施することができる。
また、第2処理として所定制御であるRTの移行を決定する処理を例として挙げたが、所定制御であるRTの移行を決定するための処理以外の処理を第2処理で実行してもよい。例えば、第1処理の処理結果に応じて制御中の遊技状態が終了するまでの残りゲーム数を更新する処理を第2処理とすることが挙げられる。具体的には、導出された表示結果に応じてCZ、AT、上乗せ特化ゾーン、フリーズ状態の残りゲーム数を更新する処理が挙げられる。また、例えば、第1処理の処理結果に応じてATなど有利状態のストックを発生させる処理を第2処理とすることが挙げられる。そして、いずれの場合にも第2処理が行われたか否かにかかわらず第2処理結果コマンドをゲームごとに送信し、第2処理が行われたときにコマンドの内容を変化させることにより、本発明を実施することが可能である。
[遊技機について]
上記実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、例えば、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、請求項1に係る発明を実現することが可能である。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、本発明を実現することが可能である。
また、ゲームソフト(スロットマシンゲーム、パチンコ遊技機ゲーム)を起動する家庭用ゲーム機や他のコンピュータ装置、インストールされた携帯アプリ(スロットマシンアプリ、パチンコ遊技機アプリ)を起動する携帯端末を本発明の遊技機として構成することも可能である。