JP6761288B2 - 2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法および3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物 - Google Patents

2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法および3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物 Download PDF

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Description

本発明は、2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法および3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物に関する。
2−シクロプロピルフェノール化合物は、医薬、農薬および機能性材料の中間体として有用である。例えば、除草活性を有する3−フェノキシ−4−ピリダジノール誘導体は、シクロプロピルフェノール誘導体を中間体として用いて製造されている(特許文献1)。
従来、2−シクロプロピルフェノール化合物は、以下に示す方法で製造されることが知られている。
例えば、下記反応式に示すように、2−アリルオキシ−1−ブロモ−3−メチル−ベンゼン(1)のジエチルエーテル溶液中に、−78℃の条件下、tert−ブチルリチウムを滴下して加え、ジヒドロフラン体(2)を経たシクロプロパン体(3)の形成をワンポットで実施し、2−シクロプロピル−6−メチル−フェノール(3)を製造する方法が知られている(特許文献2および非特許文献1)。
Figure 0006761288
その他にも、下記化学反応式に示すように、2−ヒドロキシ−3−メチルベンズアルデヒド(11)に過剰のグリニャール試薬を反応させて2−(1−ヒドロキシ−2−プロペニル)−6−メチルフェノール(12)を製造し、次いで臭化水素−酢酸溶液等のハロゲン化試薬により(1,3−ジハロアルキル)フェニルエステル誘導体(13)を製造し、さらにマグネシウム等の金属または金属塩と反応させることで、分子内3員環形成反応によりシクロプロピルフェノール誘導体(14)を製造する方法が知られている(特許文献3および4)。
Figure 0006761288
国際公開第2003/016286号 米国特許出願公開第2010/125081号明細書 特許第5107029号明細書 国際公開第2006/106906号
Tetrahedron Letters,1996,37,p.5435
本発明者らは上記特許文献2記載の技術について検討を進めた結果、上記特許文献2及び非特許文献1記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法には下記の問題があることが明らかとなってきた。
(1a)−78℃以下の超低温条件を維持するため、特殊な冷却設備および大量の液体窒素の使用が必要であり、工業的生産では、高コストとなり、工業的規模での製造に適しているとは言い難い。
(1b)非特許文献1に記載されるように、2−アリルオキシ−1−ブロモ−3−メチル−ベンゼンにおけるアリル基へのtert−ブチルアニオンの求核置換反応が競争反応として生じるため、副生成物が生じやすく、収率の点で課題がある。
(1c)極めて発火性の高いtert−ブチルリチウムと特殊引火物溶媒を併用しているため、特に工業的規模での製造において、安全性の点で懸念がある。
(1d)加えて、本発明者らが検討したところ、ブラインでの冷却が可能な−20℃の温度条件下、又は、より安全なn−ブチルリチウムを使用することで反応条件を穏和にすると、上記競争反応ゆえに、目的とする2−シクロプロピル−6−メチル−フェノールの収量が著しく低下する。
また、上記特許文献3および4記載の方法にも下記問題がある。
(2a)過剰のグリニャール試薬が必要であり、加えて、過剰のグリニャール試薬の溶解性確保のために、原料に対して多量の有機溶媒の使用を必要とし、生産性が低く工業生産に適しているとは言えない。
(2b)大過剰の臭化水素−酢酸溶液の使用が必要であり、臭素を含む有害な廃液が大量に発生するため、工業的な生産性が低く、又、環境に配慮した製造方法とは言い難い。
(2c)市販の入手可能な原料から目的物である2−シクロプロピルフェノール化合物への製造工程数が多く、製造効率および最終収率の点からも課題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、工業的規模での製造に適した穏和な反応条件下でも、優れた生産効率で、再現性よく2−シクロプロピルフェノール化合物を得ることを可能とする、2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、−78℃といった超低温条件下で反応させなくても、また極めて発火性の高いtert−ブチルリチウムと特殊引火物溶媒であるジエチルエーテルを併用しなくても、副反応を効果的に抑えることができ、さらに試薬および溶媒の使用量も抑えることができ、工業的製造における安全性が高く、生産性を大きく高めることができる、2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は上記2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法の実施を可能とする中間体を提供することを課題とする。
上記の課題は以下の手段により解決された。
(1)
下記式(2)で表される化合物と、(A)金属M、(B)金属Mおよび金属塩、または(C)有機金属化合物Mとを反応させて、下記式(1)で表される2−シクロプロピルフェノール化合物を得ることを含み、
上記金属Mがリチウムまたはマグネシウム、上記金属塩が塩化リチウム、臭化リチウム、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウムまたはヨウ化マグネシウムであり、上記有機金属化合物Mがアルキルリチウム、アリールリチウムまたはアルキルマグネシウムハライドであり、
上記の式(2)で表される化合物と、(A)金属M 、(B)金属M および金属塩、または(C)有機金属化合物M とを反応させる工程における反応温度が、−50〜130℃である、2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、Xは、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、RおよびR、RおよびR、ならびに、RおよびRは、それぞれ結合して環を形成していてもよい。
(2)
上記(B)において、上記金属Mがマグネシウムであって、上記金属塩が塩化リチウムである、(1)に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
(3)
上記(C)有機金属化合物M が有機マグネシウム化合物である、(1)に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。

下記式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬とを反応させて上記式(2)で表される化合物を得ることを含む、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは上記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義である。

上記ハロゲン化試薬が、塩化チオニル、臭化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リン、四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせ、メタンスルホニルクロリドまたはトルエンスルホニルクロリドである、()に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。

上記ハロゲン化試薬が、塩化チオニル、または四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせである、()または()に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。

下記式(4)で表される化合物と有機金属化合物Mとを反応させて、上記式(3)で表される化合物を得ることを含み、
上記有機金属化合物Mがアルキルリチウム、アリールリチウム、アルキルマグネシウムハライドまたはアリールマグネシウムハライドである、(4)〜(6)のいずれか1つに記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは上記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義であり、Yは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。

上記Yが臭素原子またはヨウ素原子である、()に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。

上記有機金属化合物Mがアルキルリチウムまたはアリールリチウムである、()または()に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
10
上記有機金属化合物Mがn−ブチルリチウムである、()〜()のいずれか1つに記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
11
上記R〜Rが、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す、(1)〜(10)のいずれか1つに記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
12
上記式(2)で表される化合物が、下記式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬との反応により得られたものである、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは上記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義である。
13
上記式(3)で表される化合物が、下記式(4)で表される化合物と有機金属化合物Mとの反応により得られたものであって、
上記有機金属化合物Mがアルキルリチウム、アリールリチウム、アルキルマグネシウムハライドまたはアリールマグネシウムハライドである、(12)に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは上記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義であり、Yは、Cl、BrまたはIを示す。
(15)
下記式(2)で表される、3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
Figure 0006761288
上記式中、Rはメチル基を示し、 は水素原子を示し、 及びは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、Xは、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、RおよびRは結合して環を形成していてもよく、RおよびRは結合して環を形成していてもよい。
15
上記R 及びが、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルキル基を示す、(14)に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
16
上記R 及びが水素原子を示す、(14)または(15)に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
17
上記Rおよび上記Rが結合してベンゼン環を形成している、または、上記Rおよび上記Rが結合してベンゼン環を形成している、(14)に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
18
上記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合のR、ならびに、上記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合のRが、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルキル基を示す、(17)に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
19
上記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合のR、ならびに、上記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合のRが、水素原子を示す、(18)に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、特定の符号で表示された置換基および連結基等(以下、置換基等という)が複数あるとき、あるいは複数の置換基等を同時もしくは択一的に規定するときには、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよいことを意味する。このことは、置換基等の数の規定についても同様である。
本発明の製造方法によれば、医薬、農薬及び機能性材料の中間体として有用である2−シクロプロピルフェノール化合物を、−78℃といった超低温条件下で反応させなくても、また極めて発火性の高いtert−ブチルリチウムと特殊引火物溶媒であるジエチルエーテルを併用することなく、副反応を効果的に抑えることができ、さらに試薬および溶媒の使用量も抑えることができ、工業的製造における生産性および安全性を大きく高めることができる、2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法を提供することができる。
また、本発明の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物は、2−シクロプロピルフェノール化合物の上記優れた製造方法の実施を可能とすることができる。
本発明の製造方法は、下記式(2)で表される3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物と、(A)金属M、(B)金属Mおよび金属塩、または(C)有機金属化合物Mとを反応させて、下記式(1)で表される2−シクロプロピルフェノール化合物を得ることを含む。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、Xは、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
〜Rにおけるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましく、フッ素原子又は塩素原子がより好ましい。
〜Rにおける炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状又は分枝状のいずれでもよく、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチルおよび2−エチルブチルが挙げられる。また、R〜Rにおける炭素数1〜6のアルキル基は、炭素数3〜6のシクロアルキル基でもよく、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
なかでも、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基がさらに好ましく、メチル基またはエチル基が特に好ましく、メチル基が最も好ましい。
〜Rにおける炭素数2〜6のアルケニル基は、直鎖状又は分枝状のいずれでもよく、例えば、ビニル、1−メチルビニル、アリル、1−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニルおよび5−ヘキセニルが挙げられる。
なかでも、炭素数2〜4のアルケニル基が好ましく、ビニル基、1−メチルビニル基、アリル基、1−プロペニル基または1−メチル−2−プロペニル基がより好ましい。
〜Rにおける炭素数3〜6のアルキニル基は、直鎖状又は分枝状のいずれでもよく、炭素−炭素三重結合を置換基末端に有しない基が好ましく、例えば、1−プロピニル、1−ブチニル、3−メチル−1−ブチニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−ペンチニル、3−メチル−1−ペンチニル、4−メチル−1−ペンチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニルおよび4−ヘキシニルが挙げられる。
なかでも、取扱い容易性の観点から、炭素数5〜6のアルキニル基が好ましく、1−ペンチニル基又は1−ヘキシニル基がより好ましい。
〜Rにおける炭素数1〜6のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝状のいずれでもよく、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、2−メチルブトキシ、ネオペントキシ、1−エチルプロポキシ、ヘキシルオキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、1−メチルペントキシ、3,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシおよび2−エチルブトキシ基が挙げられる。
なかでも、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
〜Rにおける炭素数6〜12のアリール基は、炭素数6〜10が好ましく、例えば、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
〜Rにおける炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基およびアリール基は、各々独立に、無置換でも置換基を有してもよい。
上記置換基としては、後述の置換基Pが挙げられ、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基(−NH)、カルボキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基(炭素−炭素三重結合を置換基末端に有しない基が好ましい。)、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルケニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基、ヘテロ環基およびカルバモイル基(−CONR)(式中、RおよびRは、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基または炭素数3〜6のアルキニル基(炭素−炭素三重結合を置換基末端に有しない基が好ましい。)を示す。)から選択される基が好ましい。
なお、ヒドロキシ基、アミノ基およびカルボキシ基は、保護されていてもいなくてもよい。保護されている場合、反応に併せて、保護基として通常これらの基に用いられる保護基を用いることができ、例えば、ヒドロキシ基の保護基としては、エーテル系保護基(メチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基及びtert−ブチル基等)、アセタール系保護基(メトキシメチル基、エトキシエチル基、2−テトラヒドロピラニル基、メチルチオメチル基、ベンジルオキシメチル基及びメトキシエトキシメチル基等)、アシル系保護基(アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基)ならびにシリルエーテル系保護基(トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基及びtert−ブチルジフェニルシリル基等)が挙げられ、アミノ基の保護基としては、フタロイル基、カルバメート系保護基(Boc基(tert−ブトキシカルボニル基)及びCbz基(ベンジルオキシカルボニル基)等)ならびにスルホン系保護基(メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基及びトリフルオロメタンスルホニル基等)が挙げられ、カルボキシ基の保護基としては、エステル型保護基(メチル基、ベンジル基及びtert−ブチル基等)が挙げられる。なかでも、エーテル系保護基、アセタール系保護基又はシリルエーテル系保護基を好ましく用いることができる。
〜Rは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
およびR、RおよびR、ならびにRおよびRは、それぞれ結合して、それぞれの置換基が結合するベンゼン環を構成する2つの炭素原子と共に環を形成していてもよい。本発明においてはかかる形態も式(1)及び(2)の各式で表される化合物に含まれる。形成される環としては、脂環および芳香族環のいずれでもよく、環構成炭素数としては5〜12が好ましい。上記脂環としては、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセンおよびシクロオクタン等が挙げられ、上記芳香族環としては、ベンゼン、ナフタレン、ピレンおよびアントラセン等が挙げられる。
なかでも、炭素数6〜12の芳香族環が好ましく、炭素数6〜10の芳香族環がより好ましく、ベンゼン環がさらに好ましい。
(式(1)で表される化合物)
本発明の製造方法により得られる式(1)で表される化合物としては、以下の置換基を有する化合物が好ましい。
(a1)Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
(a2)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(a3)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(a4)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
ここで、RおよびR、RおよびRまたはRおよびRが結合してベンゼン環を形成することも好ましい。
(式(2)で表される化合物)
本発明の製造方法に用いられる式(2)で表される化合物および本発明の式(2)で表される化合物としては、以下の置換基を有する化合物が好ましい。
(b1)Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
(b2)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(b3)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(b4)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
(b5)Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。
ここで、RおよびR、RおよびRまたはRおよびRが結合してベンゼン環を形成することも好ましい。
特に、上記式(2)で表される3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物を中間体とする製造工程を経ることにより、式(1)で表される2−シクロプロピルフェノール化合物を、高い生産性および安全性で、副反応を効果的に抑えて製造することができる。
本発明において、上記式(2)で表される化合物は、下記式(3)で表される化合物を原料として製造することが好ましく、下記式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬とを反応させて、製造することがより好ましい。上記式(2)で表される化合物としては、下記式(3)で表される化合物から得られた化合物が好ましい。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは上記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義である。
(式(3)で表される化合物)
本発明の製造方法に用いられる式(3)で表される化合物としては、以下の置換基を有する化合物が好ましい。
(c1)Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
(c2)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(c3)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(c4)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
ここで、RおよびR、RおよびRまたはRおよびRが結合してベンゼン環を形成することも好ましい。
本発明においては、上記式(3)で表される化合物は、下記式(4)で表される化合物と有機金属化合物Mとを反応させて製造することが好ましい。すなわち、上記式(3)で表される化合物は、下記式(4)で表される化合物から得られた化合物が好ましい。
Figure 0006761288
上記式中、R〜Rは上記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義であり、Yは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。
(式(4)で表される化合物)
本発明の製造方法に用いられる式(4)で表される化合物としては、以下の置換基を有する化合物が好ましい。
(d1)Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
(d2)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(d3)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(d4)Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又は炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
(d5)Yは塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であり、臭素原子又はヨウ素原子が好ましい。
ここで、RおよびR、RおよびRまたはRおよびRが結合してベンゼン環を形成することも好ましい。
以下、本発明の製造方法についてより詳細に説明する。
本発明の製造方法においては、上記式(3)で表される化合物は、上記式(4)で表される化合物を閉環させることにより製造できる。また、上記式(2)で表される化合物は、上記式(3)で表される化合物におけるヒドロキシ基をハロゲン化することにより製造することができ、さらに、上記式(1)で表される化合物は、上記式(2)で表される化合物をシクロプロパン体へ誘導することにより製造することができる。下記にこの工程を反応式により示す。
各工程に用いられる試薬、溶媒および反応条件等について、下記に詳細を記載するが、各工程の反応を阻害しない限り、特に限定されるものではない。
Figure 0006761288
<式(3)で表される化合物の製造>
Figure 0006761288
上記式(3)で表される化合物は、溶媒中、上記式(4)で表される化合物と有機金属化合物Mとを反応させる工程により、製造することができる。
上記工程においては、式(4)で表される化合物におけるYと有機金属化合物Mとの反応により、式(4)で表される化合物は対応する有機金属化合物へと変換され、続く閉環反応によりジヒドロフラン体が形成される。例えば、有機金属化合物Mとして有機リチウム化合物を用いる工程では、Yとリチウムの交換反応(リチオ化反応)が生じる。
ここで、R〜Rは、式(4)で表される化合物と有機金属化合物Mとの反応に余り影響を与えない。
上記式(4)で表される化合物は、Bioorg. Med. Chem.,19(2011)4574−4588の13ページ目4.11.1項及びBioorg.Med.Chem.,11(2003)3513−3527の8ページ目のSynthesis of oxirane derivatives 3a−g:general procedure項等に記載のグリシジルエーテル体の合成を参考に合成することができる。また、上記式(4)で表される化合物の合成原料としては、グリシジルエーテル化前の原料である6−ブロモ−o−クレゾールが、東京化成工業社等から入手することができる。
溶媒(反応試薬の希釈溶媒も含む、以下本明細書において同じ。)としては、後述の芳香族炭化水素化合物溶媒、脂肪族炭化水素化合物溶媒およびエーテル化合物溶媒が挙げられ、これらの溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒としては、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル及びテトラヒドロフランなどのエーテル化合物溶媒がより好ましく、安全性の点からは、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテルまたはシクロペンチルメチルエーテルがさらに好ましく、溶解性の点からは、テトラヒドロフランが最も好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、上記式(4)で表される化合物に対して、1〜10倍量(volume/wight、以下v/wと略す。)であればよく、1〜5倍量(v/w)が好ましく、1〜3倍量(v/w)がより好ましい。
有機金属化合物Mとしては、有機リチウム化合物または有機マグネシウム化合物が好ましく、アルキルリチウム、アリールリチウム、アルキルマグネシウムハライドまたはアリールマグネシウムハライドがより好ましい。
アルキルリチウムおよびアルキルマグネシウムハライドの炭素数は、それぞれ、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましく、アリールリチウムおよびアリールマグネシウムハライドの炭素数は、それぞれ、6〜12が好ましく、6〜10がより好ましい。
有機リチウム化合物としては、アルキルリチウム(メチルリチウム、n−ブチルリチウム(ノルマルブチルリチウム、以下同じ。)、sec−ブチルリチウム及びtert−ブチルリチウム等)またはアリールリチウム(フェニルリチウム等)が好ましく、アルキルリチウムがより好ましく、安全性の点からは、メチルリチウム、n−ブチルリチウム又はsec−ブチルリチウムがさらに好ましく、n−ブチルリチウムが特に好ましい。
有機マグネシウム化合物としては、アルキルマグネシウムハライド(メチルマグネシウムハライド、エチルマグネシウムハライド、プロピルマグネシウムハライド、イソプロピルマグネシウムハライド、n−ブチルマグネシウムハライド、sec−ブチルマグネシウムハライド、tert−ブチルマグネシウムハライド等。ハライドはクロリド、ブロミド及びヨージドのいずれかを示す。)またはアリールマグネシウムハライド(フェニルマグネシウムハライド等。ハライドはクロリド、ブロミド及びヨージドのいずれかを示す。)が好ましい。
有機金属化合物Mとしては、なかでも、有機リチウム化合物が好ましく、アルキルリチウムまたはアリールリチウムがより好ましく、アルキルリチウムがさらに好ましく、n−ブチルリチウムが特に好ましい。
有機金属化合物Mは上記式(4)で表される化合物に対して過剰量を必要としない。有機金属化合物Mの使用量は、上記式(4)で表される化合物に対して、1〜2倍モルであればよく、1〜1.5倍モルが好ましく、1〜1.2倍モルがより好ましい。
有機金属化合物Mのうち、上記有機リチウム化合物を使用する場合には、溶液中での有機リチウム化合物の会合状態を解離させ、反応性を向上させる目的で、配位性添加剤を添加することも好ましい。配位性添加剤としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ヘキサメチルりん酸トリアミド(HMPA)及びN,N’−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)が挙げられる。
反応温度(試薬または化合物の滴下時間を除く、以下本明細書において同じ。)は、−50℃〜50℃であればよく、−35℃〜50℃が好ましく、−20℃〜30℃がより好ましい。
反応時間(試薬または化合物の滴下時間を除く、以下本明細書において同じ。)は、1分間〜10時間であればよく、5分間〜5時間が好ましく、10分間〜1時間がより好ましい。
<式(2)で表される化合物の製造>
Figure 0006761288
上記式(2)で表される化合物は、溶媒中、上記式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬とを反応させる工程により、製造することができる。
上記工程においては、式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬との反応により、3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン体が形成される。
ここで、R〜Rは、式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬との反応に余り影響を与えない。
溶媒としては、反応を阻害しない限り特に限定されないが、例えば、後述の芳香族炭化水素化合物溶媒、脂肪族炭化水素化合物溶媒、ハロゲン化炭化水素化合物溶媒、エーテル化合物溶媒およびエステル化合物溶媒が挙げられ、これらの溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、またはこれらの混合溶媒が好ましく、ジクロロメタンまたは酢酸エチルがより好ましい。
溶媒の使用量は、上記式(3)で表される化合物に対して、1〜30倍量(v/w)が好ましく、1〜20倍量(v/w)がより好ましく、1〜15倍量(v/w)が更に好ましい。
ハロゲン化試薬としては、ハロゲン原子の種類に応じて適宜選定されるが、例えば、塩化チオニル及び臭化チオニル等のハロゲン化チオニル;三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リン及び三ヨウ化リン等のハロゲン化リン;四塩化炭素、四臭化炭素およびヨウ素から選択される化合物とトリフェニルホスフィンとの組み合わせ;メタンスルホニルクロリド等のアルキルスルホニルハライド及びトルエンスルホニルクロリド等のアリールスルホニルハライド;メタンスルホニルクロリド等のアルキルスルホニルハライド及びトルエンスルホニルクロリド等のアリールスルホニルハライドから選択される化合物と臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムおよびヨウ化カリウム等の金属ハロゲン化物との組み合わせが好ましく挙げられる。なかでも、塩化チオニル、臭化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リン、四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせ、メタンスルホニルクロリドまたはトルエンスルホニルクロリドがより好ましく、塩化チオニル、三臭化リン、四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせ、またはメタンスルホニルクロリドがさらに好ましく、塩化チオニル、または四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせが特に好ましい。
上記ハロゲン化試薬のうち、塩素化試薬、特に、塩化チオニルを用いる場合には、反応を促進させる目的で、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒を添加することが好ましい。このとき、アミド系溶媒の添加量は、上記式(3)で表される化合物に対して、0.5モル以下とすることが好ましく、0.3モル以下がより好ましく、0.1モル以下がさらに好ましい。
ハロゲン化試薬の使用量は、上記式(3)で表される化合物に対して、1〜3倍モルであればよく、1〜2倍モルがより好ましい。
反応温度は、ハロゲン化試薬に併せて適宜設定する限り特に制限されないが、−20℃〜130℃が好ましく、0℃〜100℃がより好ましく、10℃〜80℃がさらに好ましい。特に、ハロゲン化試薬として塩化チオニルを使用する場合、0℃〜130℃であればよく、10℃〜100℃が好ましく、20℃〜80℃がより好ましく、ハロゲン化試薬として四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせを使用する場合、−20℃〜60℃であればよく、0℃〜40℃が好ましく、10℃〜30℃がより好ましい。
反応時間は、10分間〜20時間であればよく、10分間〜10時間が好ましく、10分間〜5時間がより好ましい。
<式(1)で表される化合物の製造>
Figure 0006761288
上記式(1)で表される化合物は、溶媒中、上記式(2)で表される化合物と、金属M、金属Mおよび金属塩、または有機金属化合物Mとを反応させる工程により、製造することができる。
上記工程においては、式(2)で表される化合物におけるXと金属M、金属Mおよび金属塩、または有機金属化合物Mとの反応により、式(2)で表される化合物が対応する有機金属化合物へと変換され、続く閉環反応によりシクロプロパン体が形成される。例えば、金属Mとしてマグネシウムを用いる工程では、Xとマグネシウムとの反応により有機マグネシウムハロゲン化物が形成される。
ここで、R〜Rは、式(2)で表される化合物と、金属M、金属Mおよび金属塩、または有機金属化合物Mとの反応に余り影響を与えない。
溶媒としては、後述の芳香族炭化水素化合物溶媒、脂肪族炭化水素化合物溶媒およびエーテル化合物溶媒が挙げられ、これらの溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびシクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル化合物溶媒が好ましく、安全性の点からは、テトラヒドロフランまたはシクロペンチルメチルエーテルがより好ましく、テトラヒドロフランがさらに好ましい。
溶媒の使用量は、上記式(4)で表される化合物に対して、1〜15倍量(v/w)であればよく、1〜10倍量(v/w)が好ましく、1〜5倍量(v/w)がより好ましい。
金属Mとしては、リチウム、マグネシウム、銅または亜鉛が好ましく、リチウムまたはマグネシウムがより好ましく、マグネシウムがさらに好ましい。
有機金属化合物Mとしては、有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物が好ましく、前述の式(3)で表される化合物の製造で挙げた有機リチウム化合物および有機マグネシウム化合物の記載を好ましく参照することができる。なかでも、アルキルリチルム、アリールリチウムまたはアルキルマグネシウムハライドが好ましく、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム、tert−ブチルマグネシウムクロリドまたはイソプロピルマグネシウムクロリドがより好ましく、安全性の点からは、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、フェニルリチウム、tert−ブチルマグネシウムクロリドまたはイソプロピルマグネシウムクロリドがさらに好ましく、n−ブチルリチウム、tert−ブチルマグネシウムクロリドまたはイソプロピルマグネシウムクロリドが特に好ましい。
有機金属化合物Mのうち、有機リチウム化合物を使用する場合には、配位性添加剤を添加することも好ましく、前述の配位性添加剤を好ましく参照することができる。有機金属化合物Mのなかでも、安価である点から有機マグネシウム化合物が好ましい。
金属Mおよび有機金属化合物Mのなかでも、安価である点から金属Mが好ましく、マグネシウムがより好ましい。
金属Mおよび有機金属化合物Mは、上記式(2)で表される化合物に対して過剰量を必要としない。金属Mおよび有機金属化合物Mの使用量は、上記式(2)で表される化合物に対して、1〜3倍モルであればよく、1〜2倍モルが好ましく、1〜1.5倍モルがより好ましい。
金属Mを使用する際は、必要に応じて金属塩を添加してもよい。金属塩を添加することで、副生成物の生成を抑制することができ、収率をより向上させることができる。
上記金属塩としては、塩化リチウム、臭化リチウム、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウムまたはヨウ化マグネシウムが好ましく、塩化リチウム、臭化リチウム、塩化マグネシウムまたは臭化マグネシウムがより好ましく、塩化リチウムがさらに好ましい。
なかでも、式(2)におけるXが塩素原子の場合、反応速度を向上させ、副反応を抑制可能な点から、金属Mと金属塩の組み合わせが好ましく、マグネシウムと塩化リチウムの組み合わせがより好ましい。また、式(2)におけるXが臭素原子又はヨウ素原子の場合、製造操作の簡便性の点から、金属M単独での使用が好ましく、マグネシウムがより好ましい。
金属塩の使用量は、上記式(2)で表される化合物に対して、1〜2倍モルであればよく、1〜1.5倍モルが好ましく、1〜1.3倍モルがより好ましい。
金属Mと金属塩の混合モル比は、金属M:金属塩=1:0.1〜1:3であればよく、1:0.3〜1:2が好ましく、1:0.5〜1:1.5がより好ましい。
金属Mがマグネシウムである場合、必要に応じてヨウ素、ジブロモエタンおよびジイソブチルアルミニウムヒドリド等を触媒量用いてマグネシウムを活性化してもよい。
反応温度は、使用する金属Mおよび有機金属化合物Mに併せて適宜設定する限り特に制限されないが、−50℃〜130℃が好ましく、−30℃〜100℃がより好ましく、−30℃〜70℃がさらに好ましい。特に、マグネシウムを使用する場合、0〜130℃であればよく、20〜100℃が好ましく、20〜70℃がより好ましく、n−ブチルリチウムを使用する場合、−50℃〜100℃であればよく、−30℃〜70℃が好ましく、−30℃〜50℃がより好ましい。
反応時間は、10分間〜50時間であればよく、10分間〜30時間が好ましく、10分間〜20時間がより好ましい。
上記の製造法によって得られる化合物は、抽出、晶出、蒸留またはカラムクロマトグラフィーなどの通常の方法によって、単離精製することができる。また、上記の製造法によって得られる化合物は、単離せずにそのまま次の反応に使用してもよい。
上記各反応に用いられる溶媒としては、下記の記載を参照することができる。なお、上記製造方法に併せて、無水溶媒を使用することができる。
芳香族炭化水素化合物溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびメシチレンが挙げられる。
脂肪族炭化水素化合物溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、オクタン、ペンタンおよびシクロペンタンが挙げられる。
ハロゲン化炭化水素化合物溶媒としては、例えば、ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエチレンおよびテトラクロロエチレン等)ならびにハロゲン化芳香族炭化水素化合物溶媒(クロロベンゼンおよびジクロロベンゼン等)が挙げられる。
エーテル化合物溶媒としては、例えば、ジアルキルエーテル(ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルおよびシクロヘキシルメチルエーテル等)、アルキルアリールエーテル(アニソール等)、テトラヒドロフランならびにジオキサン(1,2−、1,3−及び1,4−の各異性体を含む)が挙げられる。
エステル化合物溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピルおよび酢酸ブチルが挙げられる。
以下の表1に、本発明の製造方法に使用される化合物、本発明の製造方法により得られる化合物または本発明の化合物である、前述の式(1)〜(4)で表される化合物を例示するが、本発明はこれらに限定されない。表中、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル基を、「Pr」はプロピル基を、「Bu」はブチル基を、「Hex」はヘキシル基を、「Ph」はフェニル基を、それぞれ示す。また、「n」はnormal、「i」はIso、「t」はtert−を示す。

Figure 0006761288
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上述の式(1)〜(4)で表される化合物のなかでも、下記化合物を好ましく挙げられる。なお、「Me」はメチル基を示す。
Figure 0006761288
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本明細書において置換または無置換を明記していない化合物ないし基については、その化合物ないし基に適宜の置換基を有していてもよい意味である。これは置換または無置換を明記していない化合物についても同義である。好ましい置換基としては、下記置換基Pが挙げられる。
置換基Pとしては、下記のものが挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルキニル基、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等、ただし本明細書においてアルキル基というときには通常シクロアルキル基を含む意味である。)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルケニル基、例えば、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、4−メチルシクロヘキセニル等、ただし本明細書においてアルケニル基というときには通常シクロアルケニル基を含む意味である。)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリール基、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜23のアラルキル基、例えば、ベンジル、フェネチル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数2〜20のヘテロ環基、好ましくは、環構成原子として酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選択される少なくとも1つを有する5又は6員環のヘテロ環基が好ましく、例えば、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル、ピロリドン基等)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等、ただし本明細書においてアルコキシ基というときには通常アリーロイル基を含む意味である。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、3−メチルフェノキシカルボニル、4−メトキシフェノキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20のアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基を含み、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、アニリノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20のスルファモイル基、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル等)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシル基、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等)、アリーロイル基(好ましくは炭素原子数7〜23のアリーロイル基、例えば、ベンゾイル等、ただし本明細書においてアシル基というときには通常アリーロイル基を含む意味である。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、例えば、アセチルオキシ等)、アリーロイルオキシ基(好ましくは炭素原子数7〜23のアリーロイルオキシ基、例えば、ベンゾイルオキシ等、ただし本明細書においてアシルオキシ基というときには通常アリーロイルオキシ基を含む意味である。)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20のカルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、アルキルスルファニル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルスルファニル基、例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、イソプロピルスルファニル、ベンジルスルファニル等)、アリールスルファニル基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールスルファニル基、例えば、フェニルスルファニル、1−ナフチルスルファニル、3−メチルフェニルスルファニル、4−メトキシフェニルスルファニル等)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素原子数6〜22のアリールスルホニル基、例えば、ベンゼンスルホニル等)、アルキルシリル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルシリル基、例えば、モノメチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル等)、アリールシリル基(好ましくは炭素原子数6〜42のアリールシリル基、例えば、トリフェニルシリル等)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシシリル基、例えば、モノメトキシシリル、ジメトキシシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル等)、アリールオキシシリル基(好ましくは炭素原子数6〜42のアリールオキシシリル基、例えば、トリフェニルオキシシリル等)、ホスホリル基(好ましくは炭素原子数0〜20のホスホリル基、例えば、−OP(=O)(R)、ホスホニル基(好ましくは炭素原子数0〜20のホスホニル基、例えば、−P(=O)(R)、ホスフィニル基(好ましくは炭素原子数0〜20のホスフィニル基、例えば、−P(R)、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルイミノ基((メタ)アクリルアミド基)、ヒドロキシ基、スルファニル基、カルボキシ基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)が挙げられる。
また、これらの置換基Pで挙げた各基は、上記の置換基Pがさらに置換していてもよい。
化合物、置換基および連結基等がアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基および/またはアルキニレン基等を含むとき、これらは環状でも鎖状でもよく、また直鎖でも分岐していてもよく、上記のように置換されていても無置換でもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明の範囲は以下の実施例に制限されるものではなく、実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合および操作などは本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。
特に記載のない場合、シリカゲルカラムクロマトグラフィーは、ユニバーサルカラム(シリカ)(YAMAZEN社製)を用いた。溶離液における混合比は、容量比である。
H−NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチルシランを用い、Bruker AV300(Bruker社製)を用いて測定し、全δ値をppmで示した。
各実施例における略号は、以下の意味を有する。
Me:メチル
[実施例1]
Figure 0006761288
6−ブロモ−オルト−クレゾール10.0g(53.5mmol)のエタノール40mL溶液に、水酸化ナトリウム2.66g(64.2mmol)を加え、室温(25℃)で30分間撹拌した。次いで、この混合液に、エピクロロヒドリン12.6ml(160mmol)を30分間かけて温度が30℃を超えないように加えた。得られた混合液を室温(25℃)で12時間撹拌した後、生じた固体を濾過で除去し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物に酢酸エチル50mL及び水50mLを加えて有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、無色油状の2−((2−ブロモ−6−メチルフェノキシ)メチル)オキシラン12.4g(収率95%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ値:7.40−7.36(1H,m), 7.14−7.10(1H,m), 6.90(1H,t, J=7.6Hz), 4.18(1H,dd,J=10.8, 3.6Hz), 3.89(1H,dd,J=10.8, 6.0Hz), 3.46−3.40(1H,m), 2.90(1H,dd,J=4.8, 4.4Hz), 2.73(1H,dd,J=4.8, 2.1Hz), 2.35(3H,s)
[実施例2]
Figure 0006761288
2−((2−ブロモ−6−メチルフェノキシ)メチル)オキシラン2.00g(8.23mmol)のテトラヒドロフラン6.00mL溶液に、−20℃でn−ブチルリチウム5.40ml(1.6モル/Lヘキサン溶液、8.64mmol)を加え、同温度で30分間撹拌した。室温(25℃)まで昇温後、1N塩酸水溶液10mLおよび酢酸エチル20mLを加えて有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し、無色油状の(7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−3−イル)メタノール1.28g(収率95%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ値:7.08−7.03(1H,m), 7.01−6.96(1H,m), 6.79(1H,t, J=7.6Hz), 4.64(1H,t,J=9.2Hz), 4.48(1H,dd,J=9.2, 5.6Hz), 3.86−3.75(2H,m), 3.68−3.60(1H,m), 2.21(3H,s), 1.55(1H,t,J=5.6Hz,−OH)
[実施例3]
Figure 0006761288
(7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−3−イル)メタノール8.30g(50.6mmol)のジクロロメタン100ml溶液にトリフェニルホスフィン15.9gを加えた後、氷冷下で四臭化炭素23.5g(70.9mmol)のジクロロメタン15ml溶液を15分間かけて滴下した。室温(25℃)まで昇温して1.5時間撹拌した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、無色油状の3−(ブロモメチル)−7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン9.46g(収率83%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ値:7.08−7.04(1H,m), 7.03−6.99(1H,m), 6.80(1H,t,J=7.6Hz), 4.66(1H,t,J=9.2Hz), 4.47(1H,dd,J=9.2, 5.2Hz), 3.92−3.83(1H,m), 3.63(1H,dd,J=10.0, 5.2Hz), 3.40(1H,t,J=10.0Hz), 2.21(3H,s)
[実施例4]
Figure 0006761288
マグネシウム161mg(6.63mmol)およびヨウ素5mgに無水テトラヒドロフラン2mlを加え、60℃で20分間撹拌した。この混合物に、3−(ブロモメチル)−7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン1.00g(4.40mmol)の無水テトラヒドロフラン3ml溶液を60℃で30分間かけて滴下した。同温度で15時間撹拌後、室温(25℃)まで冷却し、1N塩酸水溶液10mLおよび酢酸エチル20mLを加えて有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、無色油状の2−シクロプロピル−6−メチルフェノール522mg(収率80%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ値:7.03−6.97(1H,m), 6.97−6.92(1H,m), 6.76(1H,t,J=7.6Hz), 5.55(1H,s,−OH), 2.22(3H,s), 1.82−1.73(1H,m), 1.00−0.93(2H,m), 0.67−0.61(2H,m)
[実施例5]
Figure 0006761288
(7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−3−イル)メタノール20.0g(122mmol)の酢酸エチル60.0ml溶液にN,N−ジメチルホルムアミド100μlを加えた後、70℃で塩化チオニル13.3ml(183mmol)を20分間かけて滴下した。同温度で5時間撹拌した後、0℃まで冷却し、飽和重曹水150mlおよびヘキサン100mLを加えて有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、無色油状の3−(クロロメチル)−7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン17.8g(収率80%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ値:7.09−7.04(1H,m), 7.03−6.98(1H,m), 6.80(1H,t,J=7.6Hz), 4.65(1H,t,J=9.6Hz), 4.50(1H,dd,J=9.6, 5.2Hz), 3.84−3.73(2H,m), 3.60(1H,dd,J=10.4, 9.2Hz), 2.21(3H,s)
[実施例6]
Figure 0006761288
マグネシウム200mg(8.23mmol)、塩化リチウム290mg(6.84mmol)およびヨウ素5mgに無水テトラヒドロフラン2mlを加え、60℃で20分間撹拌した。この混合物に、3−(クロロメチル)−7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン1.00g(5.47mmol)の無水テトラヒドロフラン3ml溶液を60℃で4時間かけて滴下した。同温度で20時間撹拌後、室温(25℃)まで冷却し、1N塩酸水溶液10mLおよび酢酸エチル20mLを加えて有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、無色油状の2−シクロプロピル−6−メチルフェノール648mg(収率80%)を得た。本化合物のH−NMRは実施例4で得られた化合物のH−NMRと一致した。
[比較例1]
Figure 0006761288
2−(アリルオキシ)−1−ブロモ−3−メチルベンゼン1.00g(4.40mmol)の無水テトラヒドロフラン25ml溶液に、−20℃でn−ブチルリチウム5.72ml(1.6モル/Lヘキサン溶液、9.15mmol)を加え、同温度で30分間撹拌した後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン1.32mlを加え、同温度で30分間撹拌した。室温(25℃)まで昇温して5時間撹拌した後、1N塩酸水溶液20mLおよび酢酸エチル30mLを加えて有機層を分取した。得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残留物のH−NMRスペクトルを測定したところ、目的とする2−シクロプロピル−6−メチルフェノールは痕跡量しか生成しておらず、正体不明の副反応物が主生成物であった。
以上の通り、本発明の式(2)で表される化合物と、(A)金属M、(B)金属Mおよび金属塩、または(C)有機金属化合物Mとを反応させる方法により、医薬、農薬および機能性材料の中間体として有用である、式(1)で表される2−シクロプロピルフェノール化合物を、工業的規模での製造に適した穏和な反応条件下、優れた生産効率で、再現性よく高収率で、製造することができる。

Claims (19)

  1. 下記式(2)で表される化合物と、(A)金属M、(B)該金属Mおよび金属塩、または(C)有機金属化合物Mとを反応させて、下記式(1)で表される2−シクロプロピルフェノール化合物を得ることを含み、
    前記金属Mがリチウムまたはマグネシウム、前記金属塩が塩化リチウム、臭化リチウム、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウムまたはヨウ化マグネシウムであり、前記有機金属化合物Mがアルキルリチウム、アリールリチウムまたはアルキルマグネシウムハライドであり、
    前記の式(2)で表される化合物と、(A)金属M 、(B)該金属M および金属塩、または(C)有機金属化合物M とを反応させる工程における反応温度が、−50〜130℃である、2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
    Figure 0006761288
    上記式中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、Xは、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、RおよびRは結合して環を形成していてもよく、RおよびRは結合して環を形成していてもよく、RおよびRは結合して環を形成していてもよい。
  2. 前記(B)において、前記金属Mがマグネシウムであって、前記金属塩が塩化リチウムである、請求項1に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  3. 前記(C)有機金属化合物M が有機マグネシウム化合物である、請求項1に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  4. 下記式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬とを反応させて前記式(2)で表される化合物を得ることを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
    Figure 0006761288
    上記式中、R〜Rは前記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義である。
  5. 前記ハロゲン化試薬が、塩化チオニル、臭化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リン、四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせ、メタンスルホニルクロリドまたはトルエンスルホニルクロリドである、請求項に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  6. 前記ハロゲン化試薬が、塩化チオニル、または四臭化炭素とトリフェニルホスフィンとの組み合わせである、請求項またはに記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  7. 下記式(4)で表される化合物と有機金属化合物Mとを反応させて、前記式(3)で表される化合物を得ることを含み、
    前記有機金属化合物Mがアルキルリチウム、アリールリチウム、アルキルマグネシウムハライドまたはアリールマグネシウムハライドである、請求項4〜6のいずれか1項に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
    Figure 0006761288
    上記式中、R〜Rは前記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義であり、Yは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。
  8. 前記Yが臭素原子またはヨウ素原子である、請求項に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  9. 前記有機金属化合物Mがアルキルリチウムまたはアリールリチウムである、請求項またはに記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  10. 前記有機金属化合物Mがn−ブチルリチウムである、請求項7〜9のいずれか1項に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  11. 前記R〜Rが、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す、請求項1〜10のいずれか1項に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
  12. 前記式(2)で表される化合物が、下記式(3)で表される化合物とハロゲン化試薬との反応により得られたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
    Figure 0006761288
    上記式中、R〜Rは前記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義である。
  13. 前記式(3)で表される化合物が、下記式(4)で表される化合物と有機金属化合物Mとの反応により得られたものであって、
    前記有機金属化合物Mがアルキルリチウム、アリールリチウム、アルキルマグネシウムハライドまたはアリールマグネシウムハライドである、請求項12に記載の2−シクロプロピルフェノール化合物の製造方法。
    Figure 0006761288
    上記式中、R〜Rは前記式(1)および(2)におけるR〜Rと同義であり、Yは、Cl、BrまたはIを示す。
  14. 下記式(2)で表される、3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
    Figure 0006761288
    上記式中、Rはメチル基を示し、 は水素原子を示し、 及びは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、Xは、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、RおよびRは結合して環を形成していてもよく、RおよびRは結合して環を形成していてもよい。
  15. 前記R 及びが、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルキル基を示す、請求項14に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
  16. 前記R 及びが水素原子を示す、請求項14または15に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
  17. 前記Rおよび前記Rが結合してベンゼン環を形成している、または、前記Rおよび前記Rが結合してベンゼン環を形成している、請求項14に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
  18. 前記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合の前記R、ならびに、前記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合の前記Rが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルキル基を示す、請求項17に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。
  19. 前記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合のR、ならびに、前記のRおよびRが結合してベンゼン環を形成している場合のRが、水素原子を示す、請求項18に記載の3−ハロメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン化合物。

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