JP6760288B2 - 経皮投与デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤の投与に用いられる経皮投与デバイスに関する。
経皮投与デバイスは、薬剤の投与対象に対して薬剤を皮膚から投与するための投与部を備える。投与部の一例であるマイクロニードルは、針形状を有する複数の突起部と、板状の基体とを備え、複数の突起部は、基体の表面に並んでいる。マイクロニードルを用いた薬剤の投与方法では、まず、投与対象の皮膚に基体が押し付けられることによって突起部が皮膚を穿孔し、次いで、突起部によって形成された孔から、投与対象の体内に薬剤が送り込まれる。こうしたマイクロニードルは、例えば、水溶性の樹脂や、生分解性等の生体適合性を有する樹脂から形成される(例えば、特許文献1,2参照)。
国際公開第2006/080508号 特開2005−21677号公報
ところで、皮膚の表面のなかで突起部によって穿孔される部分は、投与の効果が得られるように薬剤に応じて予め定められ、通常、1つ以上の特定の方向に緩やかに曲がるような曲面である。また、投与対象の体内に薬剤を的確に送り込むためには、突起部の各々が目的の深さまで投与対象に刺さることが必要であり、そのためには、マイクロニードルが皮膚の表面に沿って配置されること、すなわち、上述した曲面に追従するようにマイクロニードルの基体が曲がることが求められる。
一方で、経皮投与デバイスの利用者から基体に加えられる外力の方向は、利用者や投与の部位がたとえ同じであっても、経皮投与デバイスの使用機会ごとに少なからず差異を生じる。この際、基体が有する曲げ剛性は、通常、基体が広がる面内においておよそ均一であるため、基体に対しどの方向に外力が作用しても、外力が作用する方向に従って基体は曲がる。結果として、利用者や投与の部位がたとえ同じであっても、経皮投与デバイスの使用機会ごとに基体の形状は少なからず差異を生じ、これに伴い、皮膚の表面に対する基体の追従性にもばらつきが生じてしまう。
本発明は、投与部の基体に外力が作用したときの基体の形状にばらつきが生じることを抑えることのできる経皮投与デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための経皮投与デバイスは、第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する基体と、前記第1面から突き出た突起部と、を備える可撓性を有した投与部を備える。また、経皮投与デバイスは、前記第2面を支持する支持面を有する可撓性を有した支持体を備える。そして、前記支持体は、低剛性部と、前記低剛性部よりも曲げ剛性が高い高剛性部とを含むとともに、前記低剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記高剛性部に挟まれること、および、前記高剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記低剛性部に挟まれること、の少なくとも一方を満たすように構成されている。
上記構成によれば、外力の印加によって支持体が曲げられるとき、支持体において屈曲する部位は、低剛性部に形成されやすく、高剛性部には形成され難い。したがって、基体に対し作用する外力の方向が外力の印加ごとに異なるとしても、低剛性部を屈曲部位として基体とともに支持体は曲がりやすく、高剛性部では曲がり難い。結果として、基体に外力が作用したときの基体の形状は、帯状模様が位置する箇所ではほぼ曲がらない形状、あるいは、帯状模様が位置する箇所で大きく曲がる形状のいずれかに帯状模様によって導かれるため、基体の形状にばらつきが生じることが抑えられる。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記支持体は、前記支持面とは反対側の面である凹凸面を有し、前記高剛性部は、前記凹凸面において突出する凸部を含み、前記低剛性部は、前記凹凸面において窪む凹部を含んでもよい。
上記構成によれば、支持体が有する剛性の分布を凹凸面が含む段差によって定めることが可能であるため、高剛性部と低剛性部とを支持体において区画することが容易である。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記帯状模様は、帯状に延びる1つの構造体から構成されてもよい。
上記構成によれば、帯状を有した1つの構造体が帯状模様を形成するため、帯状模様によって導かれる基体の形状の再現性を高めることが可能でもある。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記帯状模様は、点在する複数の構造体から構成されてもよい。
上記構成によれば、帯状模様が点在する複数の構造体から構成されるため、帯状模様によって導かれる基体の形状の複雑化を図ることが容易でもある。
上記経皮投与デバイスは、複数の前記帯状模様を含み、前記複数の帯状模様は、互いに交差しない前記帯状模様を含んでもよい。
上記経皮投与デバイスは、複数の前記帯状模様を含み、前記複数の帯状模様は、端部を有して互いに隣接する複数の前記帯状模様であって、前記端部同士が接続された前記帯状模様を含んでもよい。
これらの構成によれば、支持体において屈曲しやすい部位、あるいは、支持体において屈曲し難い部位が複雑に分岐することが抑えられるため、これらが複雑に分岐する構成と比べて、基体を大きく曲げる用途に適している。
上記経皮投与デバイスは、複数の前記帯状模様を含み、前記複数の帯状模様は、互いに異なる方向に延びる前記帯状模様を含んでもよい。
経皮投与デバイスが適用される投与部位ごとに、投与対象の皮膚の曲面の大きさや曲面の曲率は若干異なる。上記構成のように互いに異なる方向に延びる帯状模様であれば、支持体が形成する形状をより投与対象の形状に合わせることが容易になり、ひいては、基体をより投与対象に沿うように曲げることが容易にもなる。
上記経皮投与デバイスは、複数の前記帯状模様を含み、前記複数の帯状模様は、直線状に延びる少なくとも1つの前記帯状模様を含んでもよい。
上記構成によれば、帯状模様の導く形状の簡素化を図ることが可能でもあって、また、帯状模様の配置の設計が容易である。
上記経皮投与デバイスは、複数の前記帯状模様を含み、前記複数の帯状模様は、曲線状に延びる少なくとも1つの前記帯状模様を含んでもよい。
上記構成によれば、帯状模様の導く形状の複雑化を図ることが可能でもある。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記支持体は、前記第1面と対向する方向から見て、前記基体の外側に粘着面を有してもよい。
上記構成によれば、粘着面が投与対象に粘着することによって、基体を投与対象に沿って曲げやすくなる。そして、経皮投与デバイスの形状が投与に最適な形状となっている状態で、投与対象に対して経皮投与デバイスを固定し、保持することが容易となる。また、基体が投与対象に沿って配置された状態で経皮投与デバイスを投与対象に固定することができるように、粘着面が高い粘着性を有する構成であれば、突起部が投与対象に刺さっている時間を十分に確保することが可能でもある。
本発明によれば、投与部の基体に外力が作用したときの基体の形状にばらつきが生じることを抑えることができる。
一実施形態の経皮投与デバイスの斜視構造を示す斜視図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの平面構造を示す平面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの平面構造の他の例を示す平面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの平面構造の他の例を示す平面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの平面構造の他の例を示す平面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの平面構造の他の例を示す平面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの平面構造の他の例を示す平面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの平面構造の他の例を示す平面図である。 一実施形態の経皮投与デバイスの断面構造の他の例を示す断面図である。 第1変形例の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。 第2変形例の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。 第3変形例の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。 第4変形例の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。 第5変形例の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。 第6変形例の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。 第7変形例の経皮投与デバイスの断面構造を示す断面図である。
図1〜図10を参照して、経皮投与デバイスの一実施形態について説明する。
[経皮投与デバイスの構成]
図1が示すように、経皮投与デバイス10は、投与部の一例であるマイクロニードル20と、マイクロニードル20を支持する支持体の一例である支持基板30とを備えている。
マイクロニードル20は、可撓性を有した板状を有する基体21と、基体21の第1面21Sから突き出た複数の突起部22とを備えている。基体21は、突起部22の配置された面である第1面21Sと、第1面21Sとは反対側の面である第2面21Tとを有し、第1面21Sは突起部22の基端を支持している。
第1面21Sと対向する方向から見た基体21の外形は特に限定されず、基体21の外形は、矩形、円形、あるいは、楕円形であってもよい。
突起部22の形状は、円錐形状であってもよいし、角錐形状であってもよい。また、突起部22は、例えば、円柱形状や角柱形状のように、先端が尖っていない形状であってもよい。また、突起部22は、例えば、円柱に円錐が積層された形状のように、2以上の立体が結合した形状であってもよい。要は、突起部22は皮膚を刺すことが可能な形状であればよい。また、突起部22の側壁には、括れや段差が形成されていてもよい。
突起部22の数は1以上であれば特に限定されない。マイクロニードル20が複数の突起部22を有する場合、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、複数の突起部22の各々は、規則的に並んでいてもよいし、不規則に並んでいてもよい。例えば、複数の突起部22は、格子状や同心円状に配列される。
支持基板30は、マイクロニードル20の基体21に対して突起部22とは反対側に位置し、基体21を支持している。詳細には、支持基板30は、可撓性を有した板状を有し、基体21の第2面21Tを支持する支持面の一例である対向面31Sと、対向面31Sとは反対側の面である凹凸面31Tとを有している。対向面31Sは、平坦な面であって、基体21の第2面21Tに向けられ、かつ、接着剤の塗布等により粘着性を有し、第2面21Tに貼り合わせられている。凹凸面31Tは、帯上に位置する凹凸要素32を含み、1つの凹凸要素32は、凹凸面31Tにおいて突出する凸部、および、凹凸面31Tにおいて窪む凹部のいずれかである。図1は、凹凸要素32が凸部である例を示している。
第1面21Sと対向する方向から見た支持基板30の外形は特に限定されないが、支持基板30の外縁は、基体21の外縁と一致するか、基体21の外縁の外側に位置することが好ましい。換言すれば、第1面21Sと対向する方向から見て、基体21の全体が支持基板30と重なっていることが好ましい。さらに、第1面21Sと対向する方向から見て、基体21の全体が凹凸要素32の配置されている領域と重なっていることが好ましい。
図2は、経皮投与デバイス10を支持基板30の凹凸面31Tと対向する方向から見た図であって、凹凸面31Tにおける凸部にドットを付して示す図である。
図2が示すように、凹凸要素32は、対向面31Sの広がる方向に沿って帯状に延びており、帯状の外観形状である帯状模様33を形成している。図2に示される例では、凹凸面31Tは、複数の凹凸要素32を含む。各凹凸要素32は、1つの凸部であり、1つの方向に沿って延びる帯状を有し、1つの帯状模様33を形成している。凹凸要素32の延びる方向と直交する方向における凹凸要素32の幅は一定である。そして、複数の凹凸要素32の各々が互いに異なる帯状模様33を形成する結果、複数の凹凸要素32によって、複数の帯状模様33が形成されている。
互いに隣り合う凹凸要素32は、間隔をあけて配置され、同一の方向に沿って延びている。すなわち、複数の帯状模様33は、同一の方向に沿って直線状に延びて互いに交差しない。複数の帯状模様33の各々は、凹凸面31Tの互いに向かい合う端部間を結んでいる。換言すれば、複数の帯状模様33の各々は、矩形状の凹凸面31Tにおける1つの端辺から、この端辺と向かい合う端辺に向けて延びている。
図3を参照して、突起部22および凹凸要素32の大きさについて詳しく説明する。
図3が示すように、突起部22の長さHtは、基体21の厚さ方向、すなわち、基体21の第1面21Sの広がる方向と直交する方向に沿った突起部22の最大の長さであって、基体21の第1面21Sから突起部22の先端までの長さである。突起部22の長さHtは、突起部22による穿孔の目的や投与される薬剤の種類等に応じて、突起部22の穿孔によって形成する必要のある孔の深さに基づいて決定される。突起部22の長さHtは、20μm以上1000μm以下の範囲内であることが好ましい。
穿孔の対象が人体の皮膚であって、突起部22の穿孔によって形成される孔の深さを、角質層を貫通しかつ神経層へ到達しない長さに設定する場合、突起部22の長さHtは200μm以上700μm以下であることが好ましく、200μm以上600μm以下であることがより好ましい。
孔の深さが角質層を貫通しかつ神経層へ到達しない長さであると、薬剤を、角質層よりも深い位置に送達することができる。角質層に形成された孔は時間の経過とともに塞がるため、外界に対し角質層がバリアとなる結果、角質層よりも下に送達された薬剤は生体内に保持される。それゆえ、角質層の新陳代謝や、スキンケア等を目的とした皮膚の洗浄に起因して、薬剤が剥落することを低減できるため、長期間にわたって、薬剤が生体内に保持された状態が維持される。
また、孔の深さを、角質層内に留まる長さに設定する場合、突起部22の長さHtは30μm以上300μm以下であることが好ましく、30μm以上250μm以下であることがより好ましい。
孔の深さが角質層内に留まる長さであると、薬剤を角質層内に滞留させることができる。角質層はたえず新陳代謝により新規に生成されるため、角質層内の薬剤は時間の経過とともに体外へ排出される。このため、薬剤が生体内に保持された状態を、例えば、皮膚の洗浄や皮膚のピーリング等によって、容易に解除することができる。
なお、マイクロニードル20が複数の突起部22を有する場合、複数の突起部22において、各突起部22の長さHtは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、複数の突起部22のなかで外周部に配置されている突起部22の長さHtが、中央部に配置されている突起部22の長さHtよりも大きい構成では、投与対象である皮膚が盛り上がった曲面を有する場合に、その曲面に沿って突起部22が皮膚に接触しやすい。また例えば、複数の突起部22のなかで外周部に配置されている突起部22の長さHtが、中央部に配置されている突起部22の長さHtよりも小さい構成では、外力を受けやすい外周部の突起部22について、その機械的強度を高めることができる。
突起部22の幅Dtは、基体21の第1面21Sの広がる方向と平行な方向における突起部22の最大の長さである。突起部22の幅Dtは、必要とされる突起部22のアスペクト比や必要とされる孔の容積等に応じて決定される。突起部22の幅Dtは、1μm以上300μm以下であることが好ましい。例えば、突起部22が円錐形状や円柱形状を有するとき、突起部22の底面、すなわち、基体21の第1面21Sと接している底面である円の直径が、突起部22の幅Dtである。また例えば、突起部22が正四角錐形状や正四角柱形状を有するとき、基体21の第1面21Sと接している突起部22の底面である正方形における対角線の長さが、突起部22の幅Dtである。
突起部22の先端が尖った形状に形成され、穿孔によって角質層を貫通する深さの孔を形成する場合、突起部22の先端角θは5°以上45°以下であることが好ましく、8°以上25°以下であることがより好ましい。
突起部22の先端角θは、基体21の厚さ方向の断面において、突起部22の先端が形成する角度の最大値である。例えば、突起部22が正四角錐形状を有するとき、突起部22の先端角θは、突起部22の底面の正方形の対角線を底辺とし、正四角錐の頂点を頂点とする三角形の頂角である。
なお、突起部22の形状は、上述の説明にて例示した形状に限定されず、突起部22による穿孔の目的や投与される薬剤の種類等に応じて適宜決定されればよい。例えば、突起部22による穿孔の目的としては、薬剤の経皮吸収を促進する目的や、皮膚を通じて生体内の物質を生体外へ取り出す目的が挙げられる。また、皮膚に対する穿孔の性能を向上させる観点から、突起部22の形状が決定されてもよい。また、マイクロニードル20が複数の突起部22を有する場合、複数の突起部22には、互いに異なる形状の突起部22が含まれてもよい。
基体21の厚さTkは、基体21の厚さ方向に沿った基体21の長さであって、第1面21Sから第2面21Tまでの長さである。基体21の厚さTkは特に限定されないが、10μm以上2mm以下であることが好ましい。
なお、マイクロニードル20は薬剤を皮膚から投与するために用いられるため、後述するように、マイクロニードル20を形成する材料としては生体適合性を有する材料が用いられることが好ましい。生体適合性を有する材料は、生体適合性を有さない一般的な材料と比較して高価である。そのため、製造コストの削減の観点から、マイクロニードル20の形成のために用いる材料の使用量は少ないほど好ましい。マイクロニードル20の形成材料の使用量の削減のための方策の1つは、基体21の厚さTkを薄くすることであるが、基体21の厚さTkが薄いほど、基体21の剛性は低くなるため、基体21に外力が作用したときの基体21の形状のばらつきは大きくなる。特に、基体21の剛性が、基体21の厚さTkが上記範囲内であるときに基体21が予期しない形状に変形しやすいほどに低い場合に、この傾向は顕著である。それゆえ、基体21の厚さTkが小さいほど、本実施形態の経皮投与デバイス10による効果、すなわち、基体21に外力が作用したときの基体21の形状のばらつきを抑える効果の有益性が高い。こうした観点から、基体21の厚さTkが10μm以上500μm以下であるとき、本実施形態の経皮投与デバイス10によってより高い効果が得られる。
また、基体21の剛性が低く基体21が予期しない形状に変形しやすい場合、基体21の広がる大きさ、すなわち、第1面21Sの面積が大きいほど、基体21の剛性はさらに低くなり、基体21は予期しない形状により変形しやすくなる。それゆえ、第1面21Sの面積が大きいほど、本実施形態の経皮投与デバイス10による効果、すなわち、基体21に外力が作用したときの基体21の形状のばらつきを抑える効果の有益性が高い。こうした観点から、本実施形態の経皮投与デバイス10によってより高い効果を得るためには、基体21の第1面21Sの面積は、0.2cm以上であることが好ましく、さらには1cm以上であることが好ましく、さらには3cm以上であることが好ましい。
一方、基体21の剛性が高く基体21が湾曲しにくい場合には、第1面21Sの面積が大きいほど、特定の方向に湾曲するように基体21に力を加えることが困難であるため、この場合も、基体21に外力が作用したときの基体21の形状のばらつきは大きくなる。そのため、剛性が高く湾曲しにくい基体21を用いた場合であっても、第1面21Sの面積が大きいほど、本実施形態の経皮投与デバイス10によって高い効果が得られる。
なお、第1面21Sの面積は、第1面21Sのなかで突起部22が配置されている領域も含めた第1面21S全体の面積である。
支持基板30の凹凸面31Tにおける凸部は、支持基板30のなかで大きい厚さを有し、それによって高い曲げ剛性を有する部分である高剛性部34の表面に位置する。凹凸面31Tにおける凹部は、支持基板30のなかで高剛性部34よりも小さい厚さを有し、それによって低い曲げ剛性を有する低剛性部35の表面に位置する。
支持基板30の最大厚さTsMは、基体21の厚さ方向に沿った支持基板30の長さの最大値である。すなわち、支持基板30の最大厚さTsMは、基体21の厚さ方向における対向面31Sから凹凸面31Tにおいて最も突出する部分までの長さである。
支持基板30の最小厚さTsmは、基体21の厚さ方向に沿った支持基板30の長さの最小値である。すなわち、支持基板30の最小厚さTsmは、基体21の厚さ方向における対向面31Sから凹凸面31Tにおいて最も窪んだ部分までの長さである。
支持基板30の最大厚さTsMは、支持基板30の厚さが最大厚さTsMで一定である場合に、支持基板30が自身の自重によって変形しない程度の剛性を有する大きさであることが好ましく、支持基板30の大きさや材料に応じて定められる。支持基板30が樹脂製であるとき、最大厚さTsMは、例えば50μm以上5mm以下の範囲内で設定される。
支持基板30の最小厚さTsmは、支持基板30の厚さが最小厚さTsmで一定である場合に、支持基板30に人の手による外力を与えることにより支持基板30を曲げることができる程度の剛性を支持基板30が有する大きさであればよい。
凹凸深さTaは、基体21の厚さ方向における凹凸面31Tの段差の大きさであって、互いに隣接する凸部と凹部における凸部の頂点から凹部の底までの長さである。凹凸深さTaは、最小厚さTsmが所望の範囲内の値となるように、例えば、最大厚さTsMの1/20以上19/20以下の範囲内で設定される。
支持基板30の最大厚さTsMは、支持基板30の変形に追従させて基体21を変形させやすい観点から、基体21の厚さTkよりも大きいことが好ましい。また、凹凸深さTaは、凹凸要素32によって支持基板30の形状を導きやすい観点から、突起部22の長さHtよりも大きいことが好ましい。
図4〜図9を参照して、支持基板30の凹凸面31Tにおける帯状模様33の配置の他の例について説明する。図4〜図9は、経皮投与デバイス10を支持基板30の凹凸面31Tと対向する方向から見た図であって、凹凸面31Tにおける凸部にドットを付して示す図である。
図4が示すように、複数の帯状模様33には、互いに異なる方向に延びる帯状模様33が含まれてもよい。図4に示される例では、各凹凸要素32は、1つの凸部であり、1つの方向に沿って延びる帯状を有して、1つの帯状模様33を形成している。そして、複数の凹凸要素32には、互いに異なる方向に沿って延びる凹凸要素32が含まれ、各凹凸要素32が各別の帯状模様33を形成する結果、複数の凹凸要素32によって、互いに異なる方向に沿って直線状に延びる帯状模様33を含む複数の帯状模様33が形成されている。複数の帯状模様33の各々は、凹凸面31Tにおける互いに向かい合う端部を結んでいる。
互いに隣り合う帯状模様33は、交差しないか、帯状模様33の有する2つの端部の一方で端部同士が接続されることが好ましい。図4に示される例では、互いに隣り合う帯状模様33は、交差していない。また、複数の帯状模様33における一部の帯状模様33が、帯状模様33の有する2つの端部の一方で接続され、他の帯状模様33は互いに交差しない構成であってもよい。
複数の凹凸要素32には、凹凸面31Tと対向する方向から見た形状が互いに異なる凹凸要素32が含まれてもよい。図4に示される例では、複数の凹凸要素32には、凹凸要素32の延びる方向と直交する方向における幅が、凹凸要素32の有する2つの端部の一方に向けて小さくなる形状を有する凹凸要素32が含まれている。
図5が示すように、帯状模様33は、曲線状に延びてもよい。図5に示される例では、各凹凸要素32は、1つの凸部であり、屈曲しつつ延びる帯状を有して、1つの帯状模様33を形成している。複数の凹凸要素32は、同一の屈曲帯形状を有し、各凹凸要素32が各別の帯状模様33を形成する結果、複数の凹凸要素32によって、曲線状に延びる複数の帯状模様33が形成されている。同一の屈曲帯形状を有する複数の凹凸要素32は、同じ向きに配置されており、こうした構成では、複数の帯状模様33は、同一の方向に延びる。複数の帯状模様33の各々は、凹凸面31Tにおける互いに向かい合う端部を結んでいる。
図6が示すように、曲線状に延びる複数の帯状模様33には、互いに異なる方向に延びる帯状模様33が含まれてもよい。図6に示される例では、各凹凸要素32は、1つの凸部であり、屈曲しつつ延びる帯状を有して、1つの帯状模様33を形成している。そして、複数の凹凸要素32には、互いに異なる屈曲帯形状を有する凹凸要素32が含まれ、各凹凸要素32が各別の帯状模様33を形成する結果、複数の凹凸要素32によって、互いに異なる曲線状に延びる帯状模様33を含む複数の帯状模様33が形成されている。すなわち、複数の帯状模様33には、互いに異なる方向に延びる帯状模様33が含まれる。複数の帯状模様33の各々は、凹凸面31Tにおける互いに向かい合う端部を結んでいる。なお、同一の屈曲帯形状を有する複数の凹凸要素32が、互いに異なる向きに配置されることによって、互いに異なる方向に延びる帯状模様33が形成されてもよい。
互いに隣り合う帯状模様33は、交差しないか、帯状模様33の有する2つの端部の一方で端部同士が接続されることが好ましい。図6に示される例では、互いに隣り合う帯状模様33は、帯状模様33の有する2つの端部の一方で接続されている。また、複数の帯状模様33における一部の帯状模様33が、帯状模様33の有する2つの端部の一方で接続され、他の帯状模様33は互いに交差しない構成であってもよい。
図2、図4〜図6に示される例では、互いに隣り合う凹凸要素32である凸部の間に凹部が形成され、複数の凹部のなかの一部もまた、凹凸面31Tにおいて帯状に延びている。帯状模様33は、凹凸面31Tにおける1つの端辺から他の端辺に向けて延びる形状を有していればよく、図2、図4〜図6に示される例では、複数の凹部のなかの一部を、帯状模様33を形成する凹凸要素32として捉えてもよい。要は、凹凸面31Tが、凹凸面31Tにおいて突出する凸部、および、凹凸面31Tにおいて窪む凹部の双方を含む構成においては、凸部が2つの凹部に挟まれた帯状を有すること、および、凹部が2つの凸部に挟まれた帯状を有すること、のうちの少なくとも一方が満たされる。そして、凸部および凹部の少なくとも一方である帯状を有する要素が、帯状模様33を形成する凹凸要素32である。帯状模様33は、凹凸面31Tにおいて、異方的、すなわち、偏った方向に広がる。
また、図2、図4〜図6に示される例においては、凹凸面31Tのなかで凹部の位置が凸部に変更され、凹凸面31Tのなかで凸部の位置が凹部に変更され、それによって凹凸面31Tにおける凹凸が反転した構成であってもよい。
また、帯状模様33は、対向面31Sに沿った全ての方向に対して等方的ではなく、対向面31Sに沿った所定の方向に延在する帯状を有していればよく、凹凸面31Tにおける互いに向かい合う端部を結んでいなくてもよい。例えば、図7に示される例では、各凹凸要素32は、1つの凸部であり、凹凸面31Tと対向する方向から見て1つの方向に沿って延びる楕円形状、もしくは、こうした楕円形状の一部である形状を有して、1つの帯状模様33を形成している。凹凸要素32の延びる方向における2つの端部の少なくとも一方は、凹凸面31Tの端部に達していない。
また、上述の例では、1つの帯状模様33は、凸部または凹部である帯状に延びる1つの構造体から構成されたが、1つの帯状模様33は、仮想的な帯上に点在する複数の構造体から構成されてもよい。例えば、図8に示される例では、各帯状模様33が複数の構造体である凹凸要素32から構成されている。各凹凸要素32は、凹凸面31Tと対向する方向から見て矩形形状を有する1つの凸部である。そして、1つの方向に沿って点在する、換言すれば互いに離間して配列される、2つの凹凸要素32が1つの帯状模様33を構成し、凹凸面31Tにて複数の帯状模様33が形成されている。複数の帯状模様33は、同一の方向に沿って直線状に延びて互いに交差しない。
なお、こうした形態において、各帯状模様33を構成する凹凸要素32の形状は矩形形状に限定されず、凹凸要素32は、例えば、凹凸面31Tと対向する方向から見て、円形状を有していてもよい。
また、凹凸面31Tは、異方的に広がる帯状模様33に加えて、対向面31Sに沿った全ての方向に対して等方的に広がる帯状模様33を含んでいてもよい。例えば、図9に示される例では、凹凸面31Tは、帯状模様33aと帯状模様33bとを含んでいる。帯状模様33aは、凹凸面31Tにおける互いに向かい合う端部を結ぶように曲線状に延びており、すなわち、凹凸面31Tにおいて異方的に広がっている。一方、帯状模様33bは、凹凸面31Tの中央を中心とする円環形状を有しており、すなわち、凹凸面31Tにおいて等方的に広がっている。換言すれば、凹凸面31Tが含むすべての帯状模様33によって形成される1つのパターンが、凹凸面31Tと対向する方向から見て異方的に広がっていればよい。
上述の例の他、帯状模様33は、図2、図4〜図9に示される構成が組み合わされた構成を有していてもよい。例えば、図4〜図7に示される各帯状模様33が、図8に示される構成のように、複数の凹凸要素32から形成されていてもよい。また例えば、複数の帯状模様33に、曲線状に延びる帯状模様33と、直線状に延びる帯状模様33とが含まれてもよい。
また、凸部である凹凸要素32の外周面は、図1および図3に示したように平面であってもよいし、図10に示されるように曲面であってもよい。また、凸部である凹凸要素32の外周面に平面と曲面とが含まれてもよい。例えば、凸部である凹凸要素32は、直方体形状であってもよいし、ドーム形状、角錐形状、あるいは、円錐形状であってもよい。同様に、凹部である凹凸要素32の内周面は、平面であってもよいし、曲面であってもよいし、凹凸要素32の内周面に平面と曲面とが含まれてもよい。
帯状模様33の数は1以上であればよく、帯状模様33の数や、基体21の第1面21Sの広がる方向における帯状模様33の幅や長さ等の帯状模様33の形状や、帯状模様33の数が複数である場合における各帯状模様33の配置は、支持基板30に求められる湾曲のしやすさや湾曲しやすいことが求められる方向等に応じて、決定されればよい。
[経皮投与デバイスの形成材料および製造方法]
マイクロニードル20は、生体適合性を有する材料から形成されていることが好ましい。生体適合性を有する材料は、生体に及ぼす影響が小さい材料であって、水溶性高分子、非水溶性高分子、生体高分子、樹脂、および、多糖類等を含む。
生体適合性を有する材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、生体適合性を有する材料の例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸塩、カードラン、キチン、キトサン、グルコマンナン、ポリリンゴ酸、コラーゲン、コラーゲンペプチド、ゼラチン、シリコン、チタン、シリコーン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等が挙げられるが、これらの材料に限定されない。また、多糖類としては、トレハロースやマルトースを用いることができる。なお、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、生物学的に安全性が高いため、好適に用いることができる。また、キチンとキトサンとの間に明確な境界はないが、一般的には、キチンの脱アセチル化が70%以上である物質がキトサンである。脱アセチル化は、公知の方法により行うことができる。生体適合性を備えるキチン、キトサン、キトサン誘導体は、蟹、エビ等の甲殻類由来の物質、菌糸類や微生物産生である植物由来の物質、および、これらを出発原料とした物質等を用いることができる。キトサン、キチン・キトサン、および、キチン・キトサン誘導体は、皮膚に対して美容効果を示すとともに殺菌効果、抗菌効果を有するため、マイクロニードル20の形成材料として好ましい。
マイクロニードル20を用いた薬剤の投与の方式は、特に限定されず、例えば、突起部22の表面に薬剤が塗布されており、突起部22が皮膚を刺したときに、薬剤が皮内に送り込まれてもよい。また、突起部22が薬剤を含み、突起部22が皮膚に刺さった状態で突起部22が溶解することにより、薬剤が皮内に送り込まれてもよい。また、マイクロニードル20が皮膚に刺される前あるいは後に、液状の薬剤が皮膚に塗布され、突起部22によって形成された孔から、薬剤が皮内に送り込まれてもよい。さらには、これらの方式が組み合わされた形態によって、薬剤が投与されてもよい。突起部22は、皮膚に刺された後、皮膚から取り除かれてもよいし、皮膚に埋没させられてもよい。
薬剤は、皮内に投与されることにより機能する物質であれば、その種類は特に限定されず、薬剤としては、例えば、生理活性物質や美容効果を有する化粧品組成物等が挙げられる。また、薬剤として芳香を有する物質が用いられた場合、経皮投与デバイス10の使用時に匂いが生じるため、美容品としての使用に適した経皮投与デバイス10が実現できる。なお、薬剤は、生物製剤を含んでもよい。生物製剤は、ヒトや動物の細胞や細胞組織等に由来する原料または材料を用いた薬物である。
上述のように、薬剤の投与の方式によって、薬剤は、突起部22の表面に塗布されてもよいし、突起部22に含まれてもよいし、皮膚に塗布されてもよいし、これらが組み合わされた態様で薬剤が利用されてもよい。
基体21と突起部22とは、互いに同一の組成を有する材料から形成されてもよいし、互いに異なる組成を有する材料から形成されてもよい。基体21と突起部22とが互いに同一の組成を有する材料から形成される構成では、基体21と突起部22とを一体形成によって容易に形成することが可能である。
マイクロニードル20は、各種の公知技術を用いて製造することが可能である。例えば、マイクロニードル20の材料として樹脂を使用する場合には、射出成形、押出成形、インプリント、ホットエンボス、または、キャスティング等の成形技術によって、マイクロニードル20を形成することができる。また、切削加工法等の機械加工法や、エッチング法を用いてマイクロニードル20を形成することもできる。また、こうした方法によってマイクロニードル20の原版を作製し、さらに、めっき法や樹脂を用いた型取り法によって原版の凹凸を反転させた凹版を作製し、作製された凹版を用いてマイクロニードル20を複製してもよい。
支持基板30は、それの自重によって自身の形状を保つことが可能であって、かつ、人の手によって外力を支持基板30に与えることにより支持基板30が曲がる程度の剛性を支持基板30に付与可能な材料から形成されることが好ましい。支持基板30の具体的な材料としては、合成樹脂、紙、木材、あるいは、金属等が用いられればよい。
[作用]
本実施形態の経皮投与デバイス10のもたらす作用について説明する。
支持基板30は、低剛性部35と高剛性部34とを有するため、外力の印加によって支持基板30が曲げられるとき、支持基板30において屈曲する部位は、低剛性部35に形成されやすく、高剛性部34には形成され難い。そして、低剛性部35は、帯状模様33に沿って延びる。すなわち、帯状模様33が凸部からなる場合には、低剛性部35は帯状模様33の周囲に位置し、帯状模様33が凹部からなる場合には、低剛性部35は帯状模様33の位置する部分に位置する。したがって、支持基板30は、例えば、帯状模様33の延びる方向に沿って、この帯状模様33の延びる方向と直交する方向に曲がるように湾曲しやすい。また、例えば、帯状模様33が曲線状に延びる場合のように、帯状模様33の延びる方向が帯状模様33の途中で変化する場合には、その変化に従って、支持基板30の湾曲しやすい方向も変化する。
このように、支持基板30は、帯状模様33によって定められる特定の方向に湾曲しやすいため、支持基板30に支持されるマイクロニードル20の基体21を支持基板30とともに湾曲させることによって、基体21を特定の方向に湾曲させることができる。すなわち、基体21に対し作用する外力の方向が外力の印加ごとに異なるとしても、支持基板30は低剛性部35を屈曲部位として基体21とともに曲がりやすく、高剛性部34では曲がり難い。結果として、基体21に外力が作用したときの基体21の形状は、帯状模様33の位置する部分でほぼ曲がらない形状、あるいは、帯状模様33の位置する部分で大きく曲がる形状のいずれかに、帯状模様33によって導かれる。
例えば、帯状模様33の位置に高剛性部34が位置し、かつ、帯状模様33が直線状である構成であれば、外力が加えられた支持基板30の形状は、帯状模様33の位置する部分で帯状模様33の延びる方向に沿って支持基板30の曲率半径が大きい部分が延びる形状に導かれる。そのため、基体21の形状にばらつきが生じることが抑えられる。
具体的には、例えば基体21がヒドロキシプロピルセルロースから形成されている場合のように、基体21の剛性が低く、予期しない形状に基体21が変形しやすい場合、特定の方向に湾曲しやすい支持基板30に支持された状態の基体21に、支持基板30を通じて力を加えることによって、基体21の変形が制御しやすくなり、基体21は支持基板30に追従して特定の方向に湾曲する。その結果、基体21の形状にばらつきが生じることが抑えられる。
また、例えば基体21がキトサンから形成されている場合のように、基体21の剛性が高く、基体21が湾曲し難い場合、特定の方向に湾曲しやすい支持基板30を通じて基体21に力を加えることによって、基体21のみを湾曲させようとする場合と比較して、基体21を上記特定の方向に湾曲させようとする力が基体21に集中的に加わる。その結果、基体21は支持基板30に追従して特定の方向に湾曲し、基体21の形状にばらつきが生じることが抑えられる。
以上のように、マイクロニードル20の基体21を支持基板30とともに湾曲させることによって、基体21を、帯状模様33によって定められる特定の方向に湾曲させやすくなる。そして、この特定の方向を投与対象である皮膚の曲がる方向に応じた方向に合わせて、経皮投与デバイス10を投与対象に適用することによって、投与対象の皮膚に沿って基体21を容易に湾曲させることができる。
また、厚さが最大厚さTsMで一定である支持基板30を湾曲させた場合と比較して、帯状模様33を有する支持基板30は、剛性の低い部分で曲げられているため、支持基板30の形状は湾曲した状態から元に戻りにくい。したがって、支持基板30とともに基体21が投与対象の皮膚に沿って湾曲した状態を維持することも容易である。
また、経皮投与デバイス10の使用に際して、通常、使用者は、凹凸面31Tを支持するように、経皮投与デバイス10を持つ。このとき、凹凸面31Tは凹凸を有しているため、滑りにくい。したがって、使用者は凹凸面31Tを支持しやすいため、経皮投与デバイス10が取り扱いやすくなる。その結果、使用者が意図せず突起部22に触れて突起部22の形状が変形することに起因して突起部22の穿孔機能が低下することが抑えられる。
[第1変形例]
上記実施形態の経皮投与デバイスの第1変形例について説明する。
図11が示すように、第1変形例の経皮投与デバイス11は、マイクロニードル20および支持基板30に加えて、粘着シート40を備えている。粘着シート40は、粘着性を有する粘着面41Sと粘着面41Sとは反対側の面である固定面41Tとを有し、支持基板30の対向面31S上において、マイクロニードル20の基体21の外側に配置されている。詳細には、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、支持基板30は基体21の外側にはみ出し、粘着シート40の固定面41Tは、支持基板30の対向面31Sにおいて基体21の外側にはみ出している部分に固定されている。そして、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、基体21の外側に粘着面41Sが位置する。すなわち、支持基板30は、基体21と粘着シート40とを支持している。
なお、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、粘着シート40の外縁は、支持基板30の外縁の外側に位置してもよいし、内側に位置してもよく、粘着シート40の外形は限定されない。ただし、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、粘着シート40の外縁が支持基板30の外縁と一致している構成は、経皮投与デバイス11が取り扱いやすくなるため好ましい。また、粘着シート40の厚さが基体21の厚さTkと同程度以下である構成は、突起部22が、その基端まで投与対象に刺さりやすくなるため好ましい。
粘着シート40は、例えば、樹脂製のシートの両面に粘着層が積層された構造を有し、少なくとも粘着面41Sを構成する粘着層の材料は、生体適合性を有する材料であることが好ましい。また、一方の粘着層の表面である粘着面41Sは、マイクロニードル20を保持可能であって、かつ、投与対象に粘着シート40が貼り付いた状態を所望の期間に渡って維持可能な粘着力を有することが好ましい。
経皮投与デバイス11の使用に際しては、支持基板30とともに基体21が湾曲させられて、基体21が投与対象の皮膚に押し付けられるとともに、粘着シート40の粘着面41Sが、投与対象の皮膚に貼り付けられる。これによって、湾曲した基体21が投与対象の皮膚に沿って配置され、突起部22が皮膚に刺さった状態で、マイクロニードル20が投与対象に固定される。
こうした構成によれば、粘着シート40を備える経皮投与デバイス11にて、基体21を投与対象の皮膚に沿って湾曲させやすくなり、基体21が皮膚に沿って配置された状態、すなわち、経皮投与デバイス11の形状が薬剤の投与に最適な形状となっている状態で、経皮投与デバイス11を投与対象に固定することができる。したがって、薬剤が的確に投与されやすくなる。
[第2変形例]
上記実施形態の経皮投与デバイスの第2変形例について説明する。第2変形例は、第1変形例と比較して、支持基板30の構成が異なる。
図12が示すように、第2変形例の経皮投与デバイス12の支持基板30にて、基体21を支持している部分の厚さは、粘着シート40を支持している部分の厚さよりも大きい。これにより、基体21の第1面21Sは、粘着シート40の粘着面41Sよりも突出している。上記構成においては、対向面31Sは、段差を有する面である。
支持基板30は、1つのシートに対して、厚さを部分的に変える加工が施されることによって形成されてもよいし、支持基板30にて厚さの厚い部分は、複数のシートが積層されることによって形成されてもよい。
こうした構成によれば、基体21の第1面21Sに配置された突起部22の先端から基端までが、経皮投与デバイス12における他の部材よりも突出しているため、突起部22が、基端まで投与対象の皮膚に刺さりやすくなる。
[第3変形例]
上記実施形態の経皮投与デバイスの第3変形例について説明する。第3変形例は、第1変形例と比較して、粘着シート40の配置が異なり、支持体の構成が異なる。
図13が示すように、第3変形例の経皮投与デバイス13において、粘着シート40は、マイクロニードル20と支持基板30との間に位置し、支持基板30は粘着シート40を支持している。粘着シート40の固定面41Tは、支持基板30の対向面31Sに固定され、粘着面41Sには、基体21の第2面21Tが貼り付けられている。基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、基体21の外側に、粘着シート40がはみ出し、粘着面41Sが露出している。
すなわち、第3変形例においては、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、基体21と重なる領域にも、粘着シート40が配置されている。こうした構成においては、支持体は、支持基板30と粘着シート40とから構成され、粘着面41Sが支持体における支持面を構成する。
こうした構成によれば、第1変形例や第2変形例のように、粘着シート40が基体21を囲む環状に形成される場合と比較して、粘着シート40は単純な形状を有するため、粘着シート40の作製が容易であり、また、マイクロニードル20と支持基板30と粘着シート40との組み付けに際しての位置合わせも容易である。
なお、第1〜第3の変形例において、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、粘着面41Sは、基体21の外周縁の全周を囲むように配置されていなくてもよく、基体21の外周縁の一部のみから、粘着面41Sが突出していてもよい。
[第4変形例]
上記実施形態の経皮投与デバイスの第4変形例について説明する。
図14が示すように、第4変形例の経皮投与デバイス14は、マイクロニードル20、支持基板30、および、粘着シート40に加えて、保護シート50を有している。保護シート50は、基体21の第1面21Sと対向する方向から見て、基体21の外側に露出している粘着シート40の粘着面41Sを覆っている。
保護シート50は、使用者が保護シート50を指でつまんで引っ張ることにより生じる程度の力によって、粘着シート40から剥離することが可能に、粘着面41Sに貼り付けられている。保護シート50の形成材料は、保護シート50が粘着シート40から剥離された後に、粘着面41Sが、投与対象に粘着シート40が貼り付いた状態を所望の期間に渡って保持できる粘着力を保持するとともに、粘着面41Sに、非生体適合性材料が残存しない材料であることが好ましい。
経皮投与デバイス14の使用に際しては、まず、保護シート50が粘着シート40から剥離された後、第1変形例と同様に、支持基板30とともに基体21が湾曲させられて、基体21が投与対象の皮膚に押し付けられるとともに、粘着シート40の粘着面41Sが、投与対象の皮膚に貼り付けられる。
こうした構成によれば、投与対象に貼り付けられるまで、粘着シート40の粘着面41Sを保護することができる。
なお、基体21の厚さ方向において、保護シート50の端部は、突起部22の先端よりも突出していることが好ましい。こうした構成によれば、突起部22に人の手やその他の部材が接触することが抑えられるため、保護シート50によって、突起部22も保護することができる。
図14においては、第3変形例の構成に保護シート50が設けられる例を示したが、第1変形例や第2変形例の構成に保護シート50が設けられてもよい。
[第5変形例]
上記実施形態の経皮投与デバイスの第5変形例について説明する。
図15が示すように、第5変形例の経皮投与デバイス15は、マイクロニードル20、および、支持基板30に加えて、マイクロニードル20と支持基板30とを収容する容器60を備えている。容器60は、例えば、樹脂製であって、箱状や袋状の形状を有している。容器60は、容器60の一部の切取りや容器60の分解によって、マイクロニードル20および支持基板30を取り出すことができるように構成されている。
こうした構成によれば、容器60によってマイクロニードル20の特に突起部22が保護される。なお、容器60は、マイクロニードル20および支持基板30の全体を覆っていなくてもよく、例えば、容器60は、マイクロニードル20のみに被せられた蓋状の形状を有していてもよい。
[第6変形例]
上記実施形態の経皮投与デバイスの第6変形例について説明する。
図16が示すように、第6変形例の経皮投与デバイス16は、マイクロニードル20、および、支持基板30に加えて、突起部22による皮膚の穿孔を補助する機能を有するアプリケーター70を備えている。アプリケーター70は、使用者が突起部22を投与対象の皮膚に刺す際に持ち手として機能する部分を有していてもよいし、支持基板30に力を加えて支持基板30と基体21とを湾曲させる機構を備えていてもよいし、皮膚を穿孔するための付勢力を突起部22に与える機構を備えていてもよい。
アプリケーター70は、例えば、支持基板30の外周部を支持し、アプリケーター70の端部から、突起部22はアプリケーター70の外側に露出している。
[第7変形例]
上記実施形態の経皮投与デバイスの第7変形例について説明する。
図17が示すように、第7変形例の経皮投与デバイス17は、支持基板30の設置される設置部80を備える装置とともに用いられる。この装置は、例えば、経皮投与デバイス17の保管のための装置であってもよいし、突起部22による皮膚の穿孔の前後にマイクロニードル20に所定の処理を行う装置であってもよいし、突起部22による皮膚の穿孔を利用して情報を取得するセンサーとしての機能を有する装置であってもよい。設置部80は、支持基板30の凹凸面31Tの凹凸が反転された凹凸を有し、凹凸面31Tの凹凸が設置部80の凹凸に嵌められることによって、経皮投与デバイス17が設置部80に設置される。
経皮投与デバイス17は、基体21が支持基板30とともに湾曲させられた状態で設置部80に設置されてもよい。あるいは、経皮投与デバイス17の使用の際に、設置部80とともに、支持基板30と基体21とが湾曲させられてもよいし、設置部80から離れた状態で、支持基板30と基体21とが湾曲させられてもよい。
なお、第5〜第7変形例の経皮投与デバイスは、第1〜第4変形例として例示した構成のように、粘着シート40や保護シート50を備えていてもよい。
[他の変形例]
・高剛性部は、支持体において高い剛性を有する部分であり、低剛性部は、支持体において低い剛性を有する部分であって、支持体は、これら高剛性部および低剛性部の少なくとも一方が、帯状に延びる、あるいは、帯状に配置される構成であればよい。例えば、支持体が1つの部材であって、かつ、支持体を形成する材料が単一である構成においては、支持体のなかで厚さが厚い部分が高剛性部であって、支持体のなかで厚さが薄い部分が低剛性部である。この際、支持体における厚さとは、支持体を形成する材料が占める空間の厚さである。例えば、支持体の表面が平坦面であって、かつ、支持体内に空孔が形成される構成においては、支持体内における空孔の占有率が低い部分が高剛性部であり、支持体内における空孔の占有率が高い部分が低剛性部である。また例えば、支持体を形成する材料が、高い剛性を有する第1材料と、第1材料よりも低い剛性を有する第2材料とを含む構成においては、第1材料から形成される部分が高剛性部であり、第2材料から形成される部分が低剛性部である。また、例えば、第1材料から形成された第1支持基板と、第2材料から形成された第2支持基板との積層体として支持体が構成され、第2支持基板が上述した対向面31Sの全体にわたって広がる一方で、帯状に形成された第1支持基板が第2支持基板の一部に積層されていてもよい。
・上記実施形態および各変形例において、投与部が有する突起部22の形状は、針状、すなわち、基体21の第1面21Sと直交する方向に沿って延びる形状に限られない。突起部22の形状は、ブレード状、すなわち、突起部22が基体21の第1面21Sに沿った方向である1つの延在方向に沿って延び、突起部22の先端が、基体21の第1面21Sと直交する方向とは異なる方向、例えば延在方向に沿った方向に延びる線状に形成された形状であってもよい。例えば、突起部22は、延在方向に沿って延びる三角柱形状であって、三角柱が有する3つの矩形の側面のなかの1つが基体21に接し、かつ、他の2つの側面を区画する辺が突起部22の先端として機能する形状を有していてもよい。
以上説明したように、上記実施形態および上記変形例の経皮投与デバイスによれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)支持基板30に外力が加わるとき、低剛性部35を屈曲部位として基体21とともに支持基板30は曲がりやすく、高剛性部34では曲がり難い。結果として、基体21に外力が作用したときの基体21の形状は、帯状模様33が位置する箇所ではほぼ曲がらない形状、あるいは、帯状模様33が位置する箇所で大きく曲がる形状のいずれかに帯状模様によって導かれるため、基体21の形状にばらつきが生じることが抑えられる。
また、低剛性部35が凹部を含み、高剛性部34が凸部を含み、支持基板30の厚さによって、低剛性部35と高剛性部34とが定められる。すなわち、支持基板30が有する剛性の分布を凹凸面31Tが含む段差によって定めることが可能であるため、高剛性部34と低剛性部35とを支持体において区画することが容易である。
(2)帯状模様33が、帯状を有した1つの構造体である凹凸要素32から構成される構成では、帯状模様33によって導かれる基体21の形状の再現性を高めることが可能でもある。また、帯状模様33が点在する複数の構造体である凹凸要素32から構成される構成では、帯状模様33によって導かれる基体21の形状の複雑化を図ることが容易でもある。
(3)凹凸面31Tに複数の帯状模様33が形成される構成では、帯状模様33が1つである構成と比較して、支持基板30の形状が帯状模様33によって導かれやすい。投与対象の皮膚において経皮投与デバイスが適用される部位は、通常、大きな凹凸が繰り返されるような複雑な形状を有することは稀である。複数の帯状模様33が互いに交差しない構成、あるいは、複数の帯状模様33が帯状模様33における一方の端部で接続される構成では、支持基板30の湾曲しやすい方向が複雑に分岐することが抑えられるため、基体21を大きく曲げる用途に適しており、基体21の形状や位置を皮膚形状に追従させることが容易である。
(4)複数の帯状模様33に、直線状に延びる帯状模様33が含まれる構成では、帯状模様33の導く形状の簡素化を図ることが可能でもあって、また、直線状に延びる帯状模様33に関して、帯状模様33の配置の設計が容易である。
(5)経皮投与デバイスが適用される投与対象の皮膚の曲面は、1つの投与部位内において複雑な形状を有することは少ないものの、投与部位ごとに曲面の大きさや曲面の曲率が若干異なる。複数の帯状模様33に、互いに異なる方向に延びる帯状模様33や曲線状に延びる帯状模様33が含まれる構成では、支持基板30の湾曲の程度を支持基板30内で変化させることができる。したがって、帯状模様33の配置や形状を投与部位の湾曲の程度に応じて設定することによって、基体21をより投与対象の皮膚に沿うように湾曲させることが容易になる。
(6)第1面21Sと対向する方向から見て、基体21の全体が支持基板30と重なっている構成、特に、基体21の全体が帯状模様33の配置されている領域と重なっている構成では、第2面21Tの全体が支持基板30に支持されるため、第2面21Tの一部が支持基板30に支持される構成と比較して、支持基板30とともに基体21を湾曲させやすい。したがって、基体21の形状にばらつきが生じることが的確に抑えられ、基体21を投与対象の皮膚に沿ってより湾曲させやすくもなる。
(7)経皮投与デバイスが粘着シート40を備える構成では、粘着面41Sが投与対象の皮膚に粘着することによって、基体21を投与対象の皮膚に沿って曲げやすくなる。また、基体21が投与対象の皮膚に沿って配置された状態で、経皮投与デバイスを投与対象に固定することができるため、突起部22が投与対象に刺さる時間を十分に確保することが可能でもある。
[実施例]
上述した経皮投与デバイスについて、具体的な実施例および比較例を用いて説明する。
<実施例1>
(経皮投与デバイスの作製)
工程1.凹版の作製
まず、精密機械加工によって、マイクロニードルの原版を作製した。原版の形成材料として、シリコン基板を用い、正四角錐(高さ:120μm、底面:38μm×38μm)の突起部が、3mm間隔で、6列10行の格子状に60本配列された原版を作製した。60本の突起部は、約30mm×約20mmの矩形の領域内に配置された。
次に、電鋳によって原版の突起部の形状を転写し、原版の凹凸が反転されたニッケル製の凹版を作製した。
工程2.マイクロニードルの材料溶液の調製
次に、マイクロニードルの材料溶液の調製を行った。ヒドロキシプロピルセルロースを酸を用いて水に溶解後、真空下で脱気し、マイクロニードルの材料溶液を調製した。このとき、材料溶液中におけるヒドロキシプロピルセルロースの割合を5重量%とした。
工程3.マイクロニードルの成形
次に、インクジェット法によって、工程2で調整したマイクロニードルの材料溶液を工程1で作製した凹版内に供給して、材料溶液を凹部に充填した。凹部内の材料溶液を乾燥させた後、成形物を凹版から剥離し、マイクロニードルを得た。得られたマイクロニードルの基体の厚さは200μmであり、突起部の長さは120μmであった。このマイクロニードルについて、基体の外形を約30mm×約20mmの矩形に成形した。
工程4.経皮投与デバイスの作製
次に、工程3で成形したマイクロニードルと、支持基板と、粘着シートとを組み合わせて、経皮投与デバイスを作製した。
支持基板は、ポリエチレン製であって、支持基板の外形は、約40mm×約30mmの矩形である。支持基板の一方の面である凹凸面には、凹凸要素として、同一方向に直線状に延びる複数の凸部が等間隔に形成されている。凹凸要素が延びる方向と直交する方向における凹凸要素の幅は0.5mmであり、互いに隣り合う凹凸要素間の間隔は0.5mmである。支持基板の最大厚さTsMは1mmであり、最小厚さTsmは0.5mmであり、凹凸深さTaは0.5mmである。
粘着シートは、両面が粘着性を有する皮膚貼付用粘着シートであり、粘着シートの外形は、約40mm×約30mmの矩形である。粘着シートの厚さは500μmである。
支持基板の凹凸要素が形成された凹凸面とは反対側の面である対向面と粘着シートの一方の面である固定面とを貼り合わせた。さらに、固定面とは反対側の面である粘着面の中央にマイクロニードルが配置されるように、粘着面に基体の第2面を貼り付けた。
これにより、実施例1の経皮投与デバイスが得られた。実施例1の経皮投与デバイスでは、約40mm×約30mmの矩形の粘着シートの中央部にマイクロニードルが配置され、基体の外周を囲むように5mm幅の粘着面が露出している。そして、経皮投与デバイスにおいて、基体に対して突起部と反対側には、帯状模様を有する凹凸面が位置している。
(評価)
実施例1の経皮投与デバイスを、左上腕部の湾曲した部位に、帯状模様の延びる方向、すなわち、凹凸要素の延びる方向が、皮膚の曲がる方向と直交するように配置した。そして、支持基板に指で力を加えて、経皮投与デバイスを皮膚に押し付けた。その結果、基体が皮膚に沿うように容易に湾曲した。ヒドロキシプロピルセルロースから形成された基体は剛性が低く、変形が制御し難いため、基体のみを毎回同じ形状に湾曲させることは困難であるが、支持基板とともに基体を湾曲させることによって、支持基板に追従して基体を容易に湾曲させることが可能であり、湾曲の形状について再現性も認められた。また、粘着シートが皮膚に貼り付くことにより、基体が皮膚に沿った状態で経皮投与デバイスが皮膚に固定された。
さらに、経皮投与デバイスを指でつかむ際、支持基板の凹凸面における凹凸が指に引っ掛かって滑りにくかったため、経皮投与デバイスの取り扱いが容易であった。
<比較例1>
(経皮投与デバイスの作製)
支持基板の構成以外は実施例1と同様の工程によって、比較例1の経皮投与デバイスを作製した。
支持基板は、ポリエチレン製であって、支持基板の外形は、約40mm×約30mmの矩形である。支持基板は平板状であり、凹凸要素を有さず、支持基板の厚さは1mmで一定である。
(評価)
比較例1の経皮投与デバイスを、左上腕部の湾曲した部位に押し付けた。しかし、支持基板の剛性が高いため支持基板が湾曲し難く、強い力を加えて支持基板とともに基体を湾曲させようとしても、支持基板と基体との曲がる方向は力を加える機会ごとに異なった。そのため、基体を皮膚に沿った所定の形状に湾曲させることが困難であった。そして、支持基板に指で力を加えて、経皮投与デバイスを皮膚に押し付けても、支持基板および支持基板に追従して変形する基体の端部が皮膚から離れて、基体が皮膚に沿わなかった。
<比較例2>
(経皮投与デバイスの作製)
支持基板の構成以外は実施例1と同様の工程によって、比較例2の経皮投与デバイスを作製した。
支持基板は、ポリエチレン製であって、支持基板の外形は、約40mm×約30mmの矩形である。支持基板は平板状であり、凹凸要素を有さず、支持基板の厚さは0.5mmで一定である。
(評価)
比較例2の経皮投与デバイスを、左上腕部の湾曲した部位に押し付けた。しかし、支持基板の剛性が低く支持基板が変形しやすいため、支持基板を特定の方向に湾曲させることが困難であり、支持基板の曲がる方向は力を加える機会ごとに異なった。そのため、支持基板に追従して変形する基体を皮膚に沿った所定の形状に湾曲させることが困難であった。すなわち、支持基板および基体の変形を制御することが困難であり、基体に皺がよって基体と皮膚との間に気泡が入り、基体を皮膚に沿わせることができなかった。
<実施例2>
(経皮投与デバイスの作製)
マイクロニードルの形成材料として、ヒドロキシプロピルセルロースに代えてキトサンを用いる以外は、実施例1と同様の工程によって、実施例2の経皮投与デバイスを作製した。マイクロニードルの材料溶液中におけるキトサンの割合は5重量%であった。
(評価)
実施例2の経皮投与デバイスを、左上腕部の湾曲した部位に、帯状模様の延びる方向、すなわち、凹凸要素の延びる方向が、皮膚の曲がる方向と直交するように配置した。そして、支持基板に指で力を加えて、経皮投与デバイスを皮膚に押し付けた。その結果、基体が皮膚に沿うように容易に湾曲した。キトサンから形成された基体は剛性が高く、湾曲させる際の抵抗が大きいため、基体のみを毎回同じ形状に湾曲させることは困難であるが、支持基板とともに基体を湾曲させることによって、基体を容易に湾曲させることが可能であり、湾曲の形状について再現性も認められた。また、粘着シートが皮膚に貼り付くことにより、基体が皮膚に沿った状態で経皮投与デバイスが皮膚に固定された。
さらに、経皮投与デバイスを指でつかむ際、支持基板の凹凸面における凹凸が指に引っ掛かって滑りにくかったため、経皮投与デバイスの取り扱いが容易であった。
<比較例3>
(経皮投与デバイスの作製)
支持基板の構成以外は実施例2と同様の工程によって、比較例3の経皮投与デバイスを作製した。
支持基板は、ポリエチレン製であって、支持基板の外形は、約40mm×約30mmの矩形である。支持基板は平板状であり、凹凸要素を有さず、支持基板の厚さは1mmで一定である。
(評価)
比較例3の経皮投与デバイスを、左上腕部の湾曲した部位に押し付けた。しかし、支持基板の剛性が高いため支持基板が湾曲し難く、支持基板とともに基体を湾曲させることが困難であり、強い力を加えて支持基板とともに基体を湾曲させようとしても、支持基板と基体との曲がる方向は力を加える機会ごとに異なった。そのため、基体を皮膚に沿った所定の形状に湾曲させることが困難であった。そして、支持基板に指で力を加えて、経皮投与デバイスを皮膚に押し付けても、支持基板および基体の端部が皮膚から離れて、基体が皮膚に沿わなかった。
<比較例4>
(経皮投与デバイスの作製)
支持基板の構成以外は実施例2と同様の工程によって、比較例4の経皮投与デバイスを作製した。
支持基板は、ポリエチレン製であって、支持基板の外形は、約40mm×約30mmの矩形である。支持基板は平板状であり、凹凸要素を有さず、支持基板の厚さは0.02mmで一定である。
(評価)
比較例4の経皮投与デバイスを、左上腕部の湾曲した部位に押し付けた。しかし、支持基板の剛性が低く支持基板が変形しやすいため、支持基板を特定の方向に湾曲させることが困難であり、支持基板の曲がる方向は力を加える機会ごとに異なった。そのため、支持基板を通じて特定の方向に曲がるように基体に力を加えにくく、基体を皮膚に沿った所定の形状に湾曲させることが困難であった。そして、支持基板に指で力を加えて、経皮投与デバイスを皮膚に押し付けても、基体の端部が皮膚から離れて、基体が皮膚に沿わなかった。
以上のように、基体の剛性が低い場合であっても、基体の剛性が高い場合であっても、帯状模様が形成された凹凸面を有する支持基板を備える経皮投与デバイスにおいては、基体に外力が作用したときの基体の形状にばらつきが生じることが抑えられ、投与対象に沿って基体を湾曲させやすいことが示された。
10〜17…経皮投与デバイス、20…マイクロニードル、21…基体、21S…第1面、21T…第2面、22…突起部、30…支持基板、31S…対向面、31T…凹凸面、32…凹凸要素、33…帯状模様、34…高剛性部、35…低剛性部、40…粘着シート、41S…粘着面、41T…固定面、50…保護シート、60…容器、70…アプリケーター、80…設置部。

Claims (9)

  1. 第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する基体と、前記第1面から突き出た突起部と、を備える可撓性を有した投与部と、
    前記第2面の全体を支持する支持面を有する可撓性を有した支持体と、
    を備え、
    前記支持体は、低剛性部と、前記低剛性部よりも曲げ剛性が高い高剛性部とを含むとともに、前記低剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記高剛性部に挟まれること、および、前記高剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記低剛性部に挟まれること、の少なくとも一方を満たすように構成されており、
    前記帯状模様は、前記基体が広がる方向に延び、
    複数の前記帯状模様を含み、
    前記複数の帯状模様は、互いに交差しない前記帯状模様を含み、
    前記支持面は、平坦であり、
    前記支持体は、前記支持面とは反対側の面である凹凸面を有し、
    前記高剛性部は、前記凹凸面において突出する凸部を含み、
    前記低剛性部は、前記凹凸面において窪む凹部を含む
    経皮投与デバイス。
  2. 第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する基体と、前記第1面から突き出た突起部と、を備える可撓性を有した投与部と、
    前記第2面の全体を支持する支持面を有する可撓性を有した支持体と、
    を備え、
    前記支持体は、低剛性部と、前記低剛性部よりも曲げ剛性が高い高剛性部とを含むとともに、前記低剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記高剛性部に挟まれること、および、前記高剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記低剛性部に挟まれること、の少なくとも一方を満たすように構成されており、
    前記帯状模様は、前記基体が広がる方向に延び、
    複数の前記帯状模様を含み、
    複数の前記帯状模様は、他の帯状模様と接続される部位が1つである2つの前記帯状模様を含み、当該2つの前記帯状模様は、2つの端部の一方で端部同士が接続されており、
    前記支持面は、平坦であり、
    前記支持体は、前記支持面とは反対側の面である凹凸面を有し、
    前記高剛性部は、前記凹凸面において突出する凸部を含み、
    前記低剛性部は、前記凹凸面において窪む凹部を含む
    経皮投与デバイス。
  3. 第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有する基体と、前記第1面から突き出た突起部と、を備える可撓性を有した投与部と、
    前記第2面の全体を支持する支持面を有する可撓性を有した支持体と、
    を備え、
    前記支持体は、低剛性部と、前記低剛性部よりも曲げ剛性が高い高剛性部とを含むとともに、前記低剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記高剛性部に挟まれること、および、前記高剛性部が帯状模様を形成するように2つの前記低剛性部に挟まれること、のいずれか一方を満たすように構成され、前記支持体の備える帯状模様の数量が1つであり、
    前記帯状模様は、前記基体が広がる方向に延び、
    前記支持面は、平坦であり、
    前記支持体は、前記支持面とは反対側の面である凹凸面を有し、
    前記高剛性部は、前記凹凸面において突出する凸部を含み、
    前記低剛性部は、前記凹凸面において窪む凹部を含む
    経皮投与デバイス。
  4. 前記帯状模様は、帯状に延びる1つの構造体から構成されている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の経皮投与デバイス。
  5. 前記帯状模様は、点在する複数の構造体から構成されている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の経皮投与デバイス。
  6. 記複数の帯状模様は、互いに異なる方向に延びる前記帯状模様を含む
    請求項1または2に記載の経皮投与デバイス。
  7. 記複数の帯状模様は、直線状に延びる少なくとも1つの前記帯状模様を含む
    請求項1または2に記載の経皮投与デバイス。
  8. 記複数の帯状模様は、曲線状に延びる少なくとも1つの前記帯状模様を含む
    請求項1または2に記載の経皮投与デバイス。
  9. 粘着面を有する粘着シートを備え、
    前記第1面と対向する方向から見て、前記基体の外側に前記粘着面が位置する
    請求項1〜のいずれか一項に記載の経皮投与デバイス。
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