JP6759498B2 - 揚陸船 - Google Patents

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Description

本発明は、揚陸船に関し、より詳細には、船首部分を海岸に乗り上げて揚陸を行う単胴の揚陸船において、推進性能や操縦性能を確保しつつ、揚陸した際の横安定性を向上させることができる揚陸船に関する。
岸壁などの港湾設備に頼ることなく、海岸(浜辺)へ車両や人員を揚陸する能力を有する船舶として揚陸艦艇などの揚陸船が知られている。揚陸船は、海岸に対して船首側から乗り上げるようにして揚陸(ビーチング)し、船首部が海岸に乗り上げた状態で搭乗員や搭載車両を船首から揚陸させる。
揚陸船には、1つの船体(ハル)を有する単胴の揚陸船と2つの船体を有し、この2つの船体の間のプラットフォームを上下可能な双胴の揚陸船がある。この双胴の揚陸船はプラットフォームを下降させて、このプラットフォームの平坦面で接地するため、揚陸時に船底と海岸との接地面を大きく確保することができ、高い横安定性を確保できる(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この双胴の揚陸船は、単胴の揚陸船に比して、構造が著しく複雑になると共に、航行時の排水量の確保が難しく比較的大きくなると共に、特に揚陸時に正面から見た投影面積が大きくなってしまうという問題がある。
一方で、従来の単胴の揚陸船は、排水量の確保が容易であるが、推進性能の確保のために、船首部分の船底形状が船幅方向の中央に向って先細りする形状となっている。そのため、揚陸時に船底と海底との接地面を大きく確保することは難しい。それ故、揚陸した状態で十分な横安定性を確保するためには、海岸に対して深く乗り上げる必要がある。
しかしながら、海岸に対して深く乗り上げてしまうと、揚陸した状態の揚陸船を離岸させることが難しくなり、離岸作業に多くの時間と労力を要することになる。この問題に対処するために、船首側に油圧シリンダーによって摺動可能な駆動板を設け、駆動板を砂浜に押付ける反力と揚陸船を後退させる推力とを利用して揚陸船を離岸させる離岸装置が提案されている(特許文献2参照)。
このように深く乗り上げた状態の揚陸船を離岸させるためには、十分な反力を発生させる必要があり、船首部に比較的大型の離岸装置を装備することが必要となるが、出入り側にこのような離岸装置を設けることになり、車両や人員の出入りの邪魔になる虞が生じるという問題がある。
特開2008−515699号公報 特開2002−114191号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、船首部分を海岸に乗り上げて揚陸
を行う単胴の揚陸船において、推進性能や操縦性能を確保しつつ、深く乗り上げたときは
勿論であるが、比較的浅く乗り上げた際であっても揚陸時の横安定性を向上させることが
できる揚陸船を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明の揚陸船は、船首側から海岸に進入し、船首部分を海岸に乗り上げて揚陸を行う単胴の揚陸船において、揚陸する際に海岸に乗り上げた状態となる乗り上げ船底部に、キールラインと同じ高さまたは前記キールラインよりも下側に位置する接地部を備え、この接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離が当該揚陸船の最大幅の20%以上90%以下であり、前記乗り上げ船底部を構成する船底外板は、船首部分の船底形状が船幅方向の中央に向かって先細りする形状であり、前記接地部が、前記乗り上げ船底部の左舷側と右舷側にそれぞれ設けられた前記船底外板から外側へ突出する支持脚部で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、揚陸する際に海岸に乗り上げる乗り上げ船底部に接地部を備え、接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の20%以上とすることで、従来の単胴の揚陸船に比して、揚陸時の横安定性を向上させることができる。これにより、海岸に対して深く乗り上げる必要がなくなるため、揚陸作業と離岸作業をより円滑に行うことが可能になる。さらに、接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の90%以下とすることで、接地部が船側の外側へ突出しない状態になるので、航行時や接岸時などに接地部が岸壁等に接触するリスクを低減することができる。より好ましくは、接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の50%以下とすると、船体形状を摩擦抵抗や造波抵抗が比較的小さい形状に維持することができ、航行時における推進性能及び操縦性能の低下を抑制するには有利になる。
上記の揚収船において、前記接地部が、前記乗り上げ船底部を構成する船底外板から外側へ突出する支持脚部によって構成されていると、従来の船体形状を維持した状態で、乗り上げ船底部に接地部を設けることが可能となる。また、支持脚部は、新規に建造する揚陸船のみならず、既存の揚陸船に対しても増設することが可能である。
上記の揚収船において、前記支持脚部が流線型形状である構成にすると、支持脚部による摩擦抵抗や造波抵抗をより小さくすることができるので、接地部を設けたことによる航行時における推進性能及び操縦性能の低下を抑制するには有利になる。
上記の揚収船において、前記支持脚部の前記船底外板から外側への突出および前記支持脚部の前記船底外板の内側への収納を行う可動機構を備えた構成にすることもできる。可動機構を備えることで、航行時には支持脚部を船底外板の内側へ収納することが可能となるので、航行時には、従来の船体形状を維持することが可能となる。それ故、航行時における推進性能及び操縦性能を維持しつつ、揚陸時における横安定性を向上させることが可能となる。
上記の揚陸船において、前記接地部が、前記乗り上げ船底部を構成する船底外板の一部を平坦面形状に形成した平坦面部によって構成されていると、揚陸する際の接地部と海岸との接地面を大きく確保することが可能となるので、揚陸時の横安定性を向上させるには有利である。
上記の目的を達成するための揚陸船の建造方法は、船首側から海岸に進入し、船首部分を海岸に乗り上げて揚陸を行う単胴の揚陸船の建造方法において、揚陸時に海岸に乗り上げた状態となる乗り上げ船底部に、キールラインと同じ高さまたはキールラインよりも下側に位置する接地部を設け、この接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の20%以上90%以下に設定することを特徴とする。
この方法によれば、揚陸する際に海岸に乗り上げる乗り上げ船底部に接地部を設け、接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の20%以上に設定することで、従来の単胴の揚陸船に比して、揚陸時の横安定性が向上した揚陸船を建造することができる。これにより、揚陸船は海岸に対して深く乗り上げる必要がなくなるため、揚陸作業と離岸作業をより円滑に行うことが可能になる。さらに、接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の90%以下に設定することで、接地部が船側の外側へ突出しない状態になるので、航行時や接岸時などに接地部が岸壁等に接触するリスクを低減することができる。より好ましくは、接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の50%以下に設定すると、船体形状を摩擦抵抗や造波抵抗が比較的小さい形状に維持することができ、航行時における推進性能及び操縦性能の低下を抑制するには有利になる。
本発明の揚収装置によれば、乗り上げ船底部に接地部を設け、接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離を当該揚陸船の最大幅の20%以上90%以下とすることで、航行時や接岸時などに接地部が岸壁等に接触するリスクを低減しつつ、揚陸時の横安定性を向上させることができる。
本発明に係る第1の実施の形態の揚陸船の揚陸した状態を側面視で模式的に示す説明図である。 図1の揚陸船を正面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第2の実施の形態の揚陸船の揚陸した状態を側面視で模式的に示す説明図である。 図3の揚陸船を正面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第3の実施の形態の揚陸船の揚陸した状態を側面視で模式的に示す説明図である。 図5の揚陸船の支持脚部を船底外板の外側へ突出した状態を正面視で模式的に示す説明図である。 図5の揚陸船の支持脚部を船底外板の内側への収納した状態を正面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第4の実施の形態の揚陸船の揚陸した状態を側面視で模式的に示す説明図である。 図8の揚陸船の支持脚部を船底外板の外側へ突出した状態を正面視で模式的に示す説明図である。 図8の揚陸船の支持脚部を船底外板の内側への収納した状態を正面視で模式的に示す説明図である。 本発明に係る第5の実施の形態の揚陸船を正面視で模式的に示す説明図である。
以下、本発明に係る実施の形態の揚陸船を、図面を参照しながら説明する。図2、図4、図6、図7、図9〜図11は、揚陸船の正面線図を模式的に示したものであり、一点鎖線はキールラインK(キールの下面の高さ位置における水平線)を示している。
図1〜図2に例示する本発明に係る第1の実施の形態の揚陸船1は、船首2側から海岸(浜辺)Cに進入し、船首部分を海岸Cに乗り上げて揚陸(ビーチング)を行う単胴の船舶である。図1に示すように、揚陸船1は、揚陸する際に海岸Cに乗り上げた状態となる乗り上げ船底部3に、キールラインKと同じ高さまたはキールラインKよりも下側に位置する接地部5を備えている。
乗り上げ船底部3は、揚陸船1が揚陸する際に海岸Cに対して乗り上げることが想定されている船首部分の船底である。乗り上げ船底部3とされる範囲は揚陸船1のサイズや船型などにより適宜決定されるが、具体的には、例えば、揚陸船1の全長LOAに対して船首2側の5%〜50%、より好ましくは5%〜20%の範囲が乗り上げ船底部3として設定される。
図2に示すように、この実施の形態の接地部5は、乗り上げ船底部3を構成する船底外板4から外側へ突出する支持脚部6によって構成されている。乗り上げ船底部3を構成する船底外板4は、従来の船体形状のように、船首部分の船底形状が船幅方向の中央に向って先細りする形状となっており、乗り上げ船底部3の左舷側と右舷側にそれぞれ船底外板4から突出する支持脚部6が設けられている。
この実施の形態の支持脚部6は、摩擦抵抗や造波抵抗の小さい流線型形状に形成されている。より具体的には、支持脚部6は、船長方向に延在配置されており、船長方向における中央部分から船首2側と船尾側にそれぞれ向って先細りする形状となっている。支持脚部6は正面視で船体中央側から船側側へ向かって斜め下方向に突出し、船底外板4側の付け根部分から下端部に向って先細りする形状となっている。この支持脚部6の配置に関しては、抵抗低減のために、船体に沿って流れる水流の流線に沿って設けることが望ましい。さらに、船底外板4と支持脚部6との継ぎ目部分は、船底外板4(船体)の流線と滑らかに連続する曲面形状に形成される。そして、船長方向における支持脚部6の下端部の高さ位置がキールラインKと同じ高さ位置に設定されている。
本発明に係る揚陸船1では、このキールラインKと同じ高さまたはキールラインKよりも下側に位置する接地部5の船幅方向における右舷側端部5aと左舷側端部5bとの間の距離Wが、揚陸船1の最大幅Bの20%以上90%以下、より好ましくは20%以上50%以下に設定される。この実施の形態では、キールラインKと同じ高さ位置に設定されている両舷の支持脚部6の下端部が接地部5を構成し、右舷側に設けられた支持脚部6の下端部が接地部5の船幅方向における右舷側端部5aとなり、左舷側に設けられた支持脚部6の下端部が接地部5の船幅方向における左舷側端部5bとなる。この実施形態では、船長方向における接地部5の船首側端部は、揚陸船1の全長LOAに対して船首2側の5%〜20%の範囲に位置している。
なお、この実施の形態では、支持脚部6の下端部の高さ位置をキールラインKと同じ高さ位置に設定しているため、両舷の支持脚部6の下端部がそれぞれ接地部5の右舷側端部5a、左舷側端部5bとなっているが、支持脚部6の下端部の高さ位置をキールラインKよりも下側に設定している場合には、支持脚部6のキールラインKと同じ高さに位置する部分とキールラインKよりも下側に位置する部分が接地部5となる。そして、その接地部5を構成する部分における最も右舷側の部位が接地部5の右舷側端部5aとなり、最も左舷側の部位が接地部5の左舷側端部5bとなる。
このように、本発明では、揚陸する際に海岸Cに乗り上げる乗り上げ船底部3に接地部5を設けることで、揚陸船1が揚陸したときに海岸Cに対して船底外板4とともに接地部5が接地した状態、または、船底外板4を浮かせて離間している接地部5のみが接地した状態となる。それ故、従来の単胴の揚陸船1に比して、揚陸時の横安定性を向上させることができる。さらに、接地部5の船幅方向における右舷側端部5aと左舷側端部5bとの間の距離Wを揚陸船1の最大幅Bの20%以上とすることで、海岸Cに対して浅く乗り上げた場合においても、揚陸時の横安定性を十分に確保することが可能となる。これにより、海岸Cに対して深く乗り上げる必要がなくなるため、揚陸作業と離岸作業をより円滑に行うことが可能になる。
さらに、接地部5の船幅方向における右舷側端部5aと左舷側端部5bとの間の距離Wを揚陸船1の最大幅Bの90%以下とすることで、接地部5が船側の外側へ突出しない状態になるので、航行時や接岸時などに接地部5が岸壁等に接触するリスクを低減することができる。より好ましくは、接地部5の船幅方向における右舷側端部5aと左舷側端部5bとの間の距離Wを揚陸船1の最大幅Bの50%以下とすると、船体形状を摩擦抵抗や造波抵抗が比較的小さい形状に維持することができ、航行時における推進性能及び操縦性能の低下を抑制するには有利になる。
この実施の形態のように、接地部5を支持脚部6によって構成すると、従来の船体形状を維持した状態で、乗り上げ船底部3に接地部5を設けることが可能となる。それ故、船体形状を摩擦抵抗や造波抵抗が比較的小さい形状に維持することができる。さらに、支持脚部6を流線型形状にすると、支持脚部6による摩擦抵抗や造波抵抗をより小さくすることができるので、支持脚部6(接地部5)を設けたことによる航行時における推進性能及び操縦性能の低下を抑制するには有利になる。支持脚部6は、新規に建造する揚陸船1のみならず、既存の揚陸船1に対しても増設することが可能である。
この実施の形態のように、接地部5を乗り上げ船底部3に固定された支持脚部6で構成する場合には、支持脚部6の下端部の高さ位置は、キールラインKと同じ高さに設定するとよい。支持脚部6の下端部がキールラインKよりも下側に位置する場合には、海上から海岸Cに乗り上げる際に、支持脚部6のみが海岸Cに対して接地し、支持脚部6に大きな衝撃や負荷が掛かる可能性がある。一方、支持脚部6の下端部の高さ位置をキールラインKと同じ高さにすると、船底外板4と支持脚部6とがほぼ同時に海岸Cに接地した状態になるので、支持脚部6に大きな負荷が掛かることをより効果的に抑制することができる。また、揚陸時には、船底と支持脚部6の下端部とで揚陸船1の荷重を分散して支持した状態となるので、支持脚部6にかかる負荷は小さくなり、支持脚部6の損傷を抑制するには有利になる。
また、この実施の形態のように、接地部5の船首側端部が揚陸船1の全長LOAに対して船首2側の5%〜20%の範囲に位置する構成にすると、海岸Cに対して、深く乗り上げたときは勿論であるが、浅く乗り上げた状態で十分な横安定性を確保できるようになるので、揚陸作業と離岸作業をより円滑に行うには有利になる。
先に示した実施の形態の揚陸船1では、接地部5の船首側端部が揚陸船1の全長LOAに対して船首2側の5%〜20%の範囲に位置する構成を例示したが、図3および図4に例示する本発明に係る第2の実施の形態の揚陸船1Aのように、接地部5の船首側端部が揚陸船1Aの全長LOAに対して船首2側の20%〜50%の範囲に位置する構成にすることもできる。
この揚陸船1Aのように、接地部5の船首側端部が揚陸船1Aの全長LOAに対して船首2側の20%〜50%の範囲に位置する構成にすると、先に示した揚陸船1のように比較的大きくなりがちな支持脚部6を船首2付近に配置する場合よりも、より小さな支持脚部6で安定度の大きい接地部5を構成することが可能となる。それ故、支持脚部6による摩擦抵抗や造波抵抗をより小さくすることができるので、支持脚部6(接地部5)を設けたことによる航行時における推進性能及び操縦性能の低下を抑制するには有利になる。
図5〜図7に、本発明に係る第3の実施の形態の揚陸船1Bを示す。この揚陸船1Bは、支持脚部6の船底外板4から外側への突出および支持脚部6の船底外板4の内側への収納を行う可動機構7を備えている。
図5および図6に示すように、この実施の形態の支持脚部6は、長楕円形状の複数の分割体が相対移動可能に接続されて構成されたテレスコピック構造となっている。可動機構7は、支持脚部6を伸縮させる伸縮機構7aで構成されている。乗り上げ船底部3を構成する船底外板4は、従来の船体形状のように、船首2部分の船底形状が船幅方向の中央に向って先細りする形状となっていて、乗り上げ船底部3の左舷側と右舷側の一部分にそれぞれ支持脚部6と伸縮機構7aとが内蔵されている。支持脚部6は伸縮機構7aにより、正面視で船体中央から船側側へ斜め下方向に向って伸長する構成になっている。
揚陸船1Bでは、伸縮機構7aによって支持脚部6を船底外板4から外側へ突出するように伸長させることにより、支持脚部6の下端部をキールラインKと同じ高さや、キールラインKよりも下側の位置に設定できる構成になっている。そして、支持脚部6の下端部をキールラインKと同じ高さまたはキールラインKよりも下側の位置に設定した支持脚部6を伸長させた状態で、接地部5の船幅方向における右舷側端部5aと左舷側端部5bとの間の距離Wが揚陸船1Bの最大幅Bの20%以上90%以下になるように構成されている。支持脚部6の下端部の高さ位置は、伸縮機構7aによって支持脚部6を伸長させる長さを変更することにより、任意の高さ位置に調節できるようになっている。図7に示すように、伸縮機構7aによって支持脚部6を収縮させると、支持脚部6は船底外板4の内側へ収納される。
この実施の形態のように、支持脚部6に可動機構7を備えた構成にすると、支持脚部6を船底外板4の内側へ収納することが可能となるので、航行時には従来の船体形状を維持することが可能となる。これにより、航行時における推進性能及び操縦性能を維持しつつ、揚陸時における横安定性を向上させることが可能となる。
また、可動機構7を備えることで、海上から海岸Cに乗り上げる際には、支持脚部6を船底外板4の内側へ収納した状態とし、海岸Cに揚陸した後に支持脚部6を船底外板4から外側へ突出させることも可能となる。このようにすると、海岸Cに乗り上げる際の衝撃力が支持脚部6に掛かることがないので、支持脚部6が損傷するリスクを低減させるには有利になる。また、海岸Cに揚陸した状態から海上に離岸する際にも、支持脚部6を船底外板4の内側へ収納した状態にすることで、海岸Cと揚陸船1Bとの接地面積を小さくできるので、離岸作業をより円環に行うことが可能となる。
また、この実施の形態のように、可動機構7により支持脚部6の下端部の高さ位置を任意に変更できる構成にすると、海岸Cに揚陸した後に海岸Cの形状や表面の状態に合わせて支持脚部6の下端部の高さ位置を適宜調整することが可能となるので、揚陸時の横安定性と横傾斜(ヒール)の矯正機能を向上させるには有利になる。具体的には例えば、乗り上げた海岸Cの形状が平坦でない場合においても、両舷の支持脚部6の下端部の高さ位置をそれぞれ海岸Cの形状に合わせて調整することで揚陸時の横安定性に加えて横傾斜の減少機能もより向上させることが可能となる。
支持脚部6と可動機構7は、図8〜図10に示す本発明に係る第4の実施の形態の揚陸船1Cのような構成にすることもできる。
図8および図9に示すように、この実施の形態の支持脚部6は板状部材で構成されている。可動機構7は乗り上げ船底部3に設けられた可動ヒンジ部7bで構成されている。可動ヒンジ部7bは、例えば、回転油圧シリンダーや回転エアーシリンダ、油圧モータ、電動モータ等で構成される。支持脚部6の後端部は可動ヒンジ部7bに回転可能に接続されている。支持脚部6の先端部は短手断面形状が略円弧状の曲面形状に形成されている。
図9に示すように、可動ヒンジ部7bによって正面視で船体中央から船側側へ斜め下方向に支持脚部6を回動させることにより、支持脚部6の下端部をキールラインKと同じ高さやキールラインKよりも下側の位置に設定できる構成になっている。そして、支持脚部6の下端部をキールラインKと同じ高さまたはキールラインKよりも下側の位置に設定した状態で、接地部5の船幅方向における右舷側端部5aと左舷側端部5bとの間の距離Wが揚陸船1Cの最大幅Bの20%以上90%以下になるように構成されている。
支持脚部6の下端部の高さ位置は回動ヒンジ部による支持脚部6の回動角度を変更することで、任意の高さ位置に調整できるようになっている。図10に示すように、船底外板4の一部には、可動ヒンジ部7bと支持脚部6を収納できる収納溝8が形成されており、支持脚部6を船底に沿わせるように配置すると、支持脚部6が船底外板4の内側に収納される。この実施の形態のように、可動機構7を可動ヒンジ部7bで構成し、支持脚部6を回動させる構成にした場合にも、先に示した第3の実施の形態の揚陸船1Bと同様の効果を得ることができる。
上記の第1〜第4の実施の形態では、接地部5を支持脚部6で構成した場合を例示したが、図11に示す本発明に係る第5の実施の形態の揚陸船1Dのように、接地部5は、乗り上げ船底部3を構成する船底外板4の一部を平坦面形状に形成した平坦面部9によって構成することもできる。
この揚陸船1Dでは、船底外板4の一部がキールラインKと同じ高さに位置する平坦面部9で構成されており、この平坦面部9の船幅方向における右舷側端部5aと左舷側端部5bとの間の距離Wが揚陸船1Dの最大幅Bの20%以上90%以下に設定されている。平坦面部9以外の船底外板4部分は、摩擦抵抗や造波抵抗の小さい流線型形状に形成されている。
この実施の形態のように、接地部5を船底外板4の一部を平坦面形状に形成した平坦面部9によって構成すると、揚陸する際の接地部5と海岸Cとの接地面を大きく確保することが可能となるので、揚陸時の横安定性を向上させるには有利である。
1、1A、1B、1C、1D 揚陸船
2 船首
3 乗り上げ船底部
4 船底外板
5 接地部
5a (接地部の)右舷側端部
5b (接地部の)左舷側端部
6 支持脚部
7 可動機構
7a 伸縮機構
7b 可動ヒンジ部
8 収納溝
9 平坦面部
C 海岸
K キールライン

Claims (3)

  1. 船首側から海岸に進入し、船首部分を海岸に乗り上げて揚陸を行う単胴の揚陸船において、
    揚陸する際に海岸に乗り上げた状態となる乗り上げ船底部に、キールラインと同じ高さまたは前記キールラインよりも下側に位置する接地部を備え、この接地部の船幅方向における右舷側端部と左舷側端部との間の距離が当該揚陸船の最大幅の20%以上90%以下であり、
    前記乗り上げ船底部を構成する船底外板は、船首部分の船底形状が船幅方向の中央に向かって先細りする形状であり、前記接地部が、前記乗り上げ船底部の左舷側と右舷側にそれぞれ設けられた前記船底外板から外側へ突出する支持脚部で構成されていることを特徴とする揚陸船。
  2. 前記支持脚部が流線型形状である請求項1に記載の揚陸船。
  3. 前記支持脚部の前記船底外板から外側への突出および前記支持脚部の前記船底外板の内側への収納を行う可動機構を備えた請求項1または2に記載の揚陸船。
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