JP6758854B2 - 走査光学装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に好適な走査光学装置、及び走査光学装置を備えるレーザプリンタや複合機等の画像形成装置に関する。
レーザプリンタなどの画像形成装置が備える走査光学装置は、画像信号に応じて光源から光変調されて出射されたレーザ光束を、コリメータレンズにより略平行光に整形し、偏向手段としての回転多面鏡などにより偏向走査する。その後、そのレーザ光束をfθ特性を有するfθレンズによって等速を保ちながら被走査面である感光体ドラム上に結像させる。これにより感光体ドラム上に画像情報に応じた静電潜像を形成する。
このような走査光学装置おいて、高品位な画像出力を達成するためには、結像スポットが十分小さいことの他に、感光体ドラム上の走査領域が所望の位置からずれないような工夫が必要となる。そこで従来から、走査領域の一部に受光素子を設け、この受光素子がレーザ光束を受光してから所定時間後に感光体ドラム表面への偏向走査を行うように光源の発光タイミングを制御する構成が知られている。
しかし、このような構成であっても感光体ドラムに対する走査領域のずれは走査光学装置の様々な製造誤差によって発生する。このため、従来からこのような走査領域のずれの低減するための構成が提案されてきた。
例えば特許文献1では、複数の光源からレーザ光束を出射して感光体ドラムの回転方向に複数走査を行う構成において、各光源間の感光体ドラムの回転軸方向におけるピッチを検出するセンサを設ける。そしてセンサの検出値に基づいて発光タイミングを制御することで、感光体ドラムの回転軸方向においてピッチずれのない画像を形成する構成が開示されている。
また特許文献2では、前記受光素子にレーザ光束を導く同期レンズを凹レンズで構成し、光路長を長くとることで、走査開始のタイミングずれによって生じる被走査面への走査領域のずれを抑制する構成が開示されている。
また特許文献3では、fθレンズのfθ係数、回転多面鏡の偏向面の同期タイミング角度誤差、受光素子に照射されるレーザ光束の当該角度誤差による照射位置のずれ量などに関し、所定の条件を満たすことで走査領域ずれを抑制できる旨が記載されている。
特開2004−20959号公報 特開2004−219849号公報 特開2008−260244号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、複数の光源から出射されるレーザ光束のピッチを検出するセンサを別途設ける必要があるため、コストアップに繋がる。
また特許文献2に記載の構成では、長い光路長を確保する必要があるため、走査光学装置全体のサイズアップに繋がる。
また特許文献3に記載の構成では、前記所定の条件を満たすための具体的な構成が記載されていない。
そこで本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で被走査面への走査領域のずれを低減することができる走査光学装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る走査光学装置の代表的な構成は、光束を出射する光源と、前記光束を偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡により偏向走査された前記光束を被走査面に結像する第1のレンズと、前記回転多面鏡により偏向走査された前記光束を受光する受光素子と、前記受光素子による受光タイミングに応じて前記前記光源の発光タイミングを制御する制御手段と、を有し、前記第1のレンズのバックフォーカスをSk、主走査断面における前記第1のレンズの焦点距離をfとするとき、前記回転多面鏡に入射する前記光束は、0<1−(Sk/f)<0.47の条件を満たす収束光であり、前記主走査断面における前記受光素子に入射する前記光束の結像位置前記受光素子の受光面よりも前記光束の進行方向において下流側になるように、前記受光素子の位置が設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で走査領域のずれを低減することができる。
画像形成装置の断面概略図である。 第1実施形態に係る走査光学装置の断面概略図である。 第1実施形態に係る走査光学装置の各パラメータを示す表である。 第1実施形態に係る走査光学装置の各パラメータを示す表である。 回転多面鏡が偏心している状態の被走査面に対する走査領域のずれ量を説明する図である。 回転多面鏡が偏心した状態において、同期レンズによるレーザ光束の結像位置を受光素子近傍に設定したときのレーザ光束の光路を示す図である。 回転多面鏡が偏心した状態において、第1実施形態に係る走査光学装置が偏向走査するレーザ光束の光路を示す図である。 回転多面鏡が偏心した状態において、第1実施形態に係る走査光学装置が偏向走査するレーザ光束の光路を示す図である。 第1実施形態に係る走査光学装置における走査光学系で生じるずれの量と同期光学系で生じるずれの量の関係図である。 第1実施形態に係る走査光学装置における像高と主走査方向像面湾曲、副走査方向像面湾曲との関係図である。 第2実施形態に係る走査光学装置の断面概略図である。 第2実施形態に係る走査光学装置の各パラメータを示す表である。 第2実施形態に係る走査光学装置の各パラメータを示す表である。 第2実施形態に係る走査光学装置における走査光学系で生じるずれの量と同期光学系で生じるずれの量の関係図である。 第2実施形態に係る走査光学装置における像高と主走査方向像面湾曲、副走査方向像面湾曲との関係図である。 第3実施形態に係る走査光学装置の断面概略図である。 第3実施形態に係る走査光学装置の各パラメータを示す表である。 第3実施形態に係る走査光学装置の各パラメータを示す表である。 第3実施形態に係る走査光学装置における走査光学系で生じるずれの量と同期光学系で生じるずれの量の関係図である。 第3実施形態に係る走査光学装置における像高と主走査方向像面湾曲、副走査方向像面湾曲との関係図である。 第1実施形態に係る走査光学装置の非球面レンズの非球面係数を示す表である。 第2実施形態に係る走査光学装置の非球面レンズの非球面係数を示す表である。 第3実施形態に係る走査光学装置の非球面レンズの非球面係数を示す表である。
(第1実施形態)
<画像形成装置>
以下、まず本発明の第1実施形態に係る画像形成装置Aの全体構成を画像形成時の動作とともに図面を参照しながら説明する。
画像形成装置Aは、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの4色の現像剤としてのトナーによりシート上にトナー画像を形成する電子写真方式のカラー画像形成装置である。図1に示す様に、画像形成装置Aはシートにトナー像を転写する画像形成部と、画像形成部へシートを供給するシート給送部と、シートにトナー像を定着させる定着部と、を備えている。
画像形成部は、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの各色に対応する像担持体としての感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1K)、感光体ドラム1にレーザ光束を照射して静電潜像を形成する走査光学装置3(3Y、3M、3C、3K)を備える。また感光体ドラム1を帯電させる帯電ローラ2(2Y、2M、2C、2K)、感光体ドラム1に形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置4(4Y、4M、4C、4K)を備える。また感光体ドラム1表面に顕像化されたトナー像をシートに転写する転写ローラ5(5Y、5M、5C、5K)などを備える。
画像形成に際しては、パーソナルコンピュータなどの外部機器11の画像形成指示に応じて制御部10がプリント信号を発すると、搬送ベルト6によりシート積載部7に積載収納されたシートSが画像形成部に送り出される。
一方、画像形成部においては、感光体ドラム1は帯電ローラ2によって表面を帯電させられる。また外部機器11から入力された画像情報が制御部10において各色の各画像データ(ドットデータ)に変換され、走査光学装置3に入力される。そして走査光学装置3は、図2に示す光源としての半導体レーザ20からレーザ光束Lを出射し、各色の各画像データに応じて変調されたレーザ光束Lを被走査面としての感光体ドラム1上で走査する。これにより感光体ドラム1表面に各画像データに応じた静電潜像が形成される。その後、現像装置4により静電潜像が顕像化され、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。
各色の感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ5にトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアスが印加されることで、シートに多重転写して、1枚のフルカラーのトナー画像がシートに形成される。
その後、トナー画像が転写されたシートは定着装置8に送られ、加熱、加圧されてトナー画像がシートに永久画像として定着され、排出部9に排出される。
なお、外部機器11としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置を用いてもよい。その場合、カラー画像読取装置と画像形成装置Aとでカラーデジタル複写機が構成される。
<走査光学装置>
次に、走査光学装置3について詳しく説明する。図2に示す様に、走査光学装置3は、レーザ光束Lを出射する光源としての半導体レーザ20を有する。またアナモフィックコリメータレンズ21(第3のレンズ)、楕円形状の開口絞り22、回転多面鏡23(偏向手段)、fθ特性を有するfθレンズ24(第1のレンズ)、同期レンズ25(第2のレンズ)、受光素子26などを有する。
なお、本実施形態では、アナモフィックコリメータレンズ21、fθレンズ24、同期レンズ25はプラスチック材料で構成されている。またアナモフィックコリメータレンズ21は回折光学面を含んでおり、これによりプラスチックレンズの温度上昇による屈折率の変化やレーザの波長変化によるピントずれを補償している。またレーザ光束Lを出射する光源は単一の光源と複数の光源のいずれでもよく、モノリシックマルチレーザであってもよい。
また図3、図4に示す数値は、本実施形態に係る走査光学装置3の各パラメータである。なお、図4において、Rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線における材料の屈折率、νdはアッベ数を示す。
次に、走査光学装置3の基本動作について説明する。なお、以下の説明において、感光体ドラム1の軸方向を主走査方向といい、感光体ドラム1の回転方向を副走査方向という。
走査光学装置3は、まず半導体レーザ20によってレーザ光束Lを出射する。その後、照射されたレーザ光束Lはアナモフィックコリメータレンズ21に入射し、レーザ光束Lが主走査断面内では略平行な光束に整形され、また副走査断面内では回転多面鏡23の偏向面にほぼ線像に結像する。
次に、レーザ光束Lは開口絞り22によって主走査、副走査方向の光束幅が整えられる。その後、レーザ光束Lは回転多面鏡23に入射し、回転多面鏡23がモータ等の駆動源(不図示)により矢印X方向に一定速度で回転駆動してレーザ光束Lを偏向走査する。
偏向されたレーザ光束Lは、まず同期レンズ25によって集光されて、感光体ドラム1上での走査開始の同期タイミングを検知する同期センサとしての受光素子26に受光される。そして、制御部10(制御手段)が発光タイミングを制御して、受光素子26がレーザ光束Lを受光したタイミングから所定時間後に感光体ドラム1に走査を開始させる。すなわち、回転多面鏡23によって偏向走査されたレーザ光束がfθレンズ24に入射し、等速を保ちながら感光体ドラム1上に結像される。
なお、感光体ドラム1に結像されるレーザ光束Lは、回転多面鏡23の回転によってレーザ光束Lの偏向される角度が変化して主走査方向に走査される。また感光体ドラム1の回転によって副走査方向に走査される。
<走査領域のずれの解消について>
次に、走査光学装置3による被走査面への走査領域ずれを解消するための構成について説明する。前述した通り、走査光学装置3による走査領域のずれは様々な製造誤差によって発生する。その原因の1つとして挙げられるのが、回転多面鏡23の回転中心が回転多面鏡23の重心に対して偏心(以下、単に回転多面鏡23の偏心という。)することで、レーザ光束Lの光軸がずれることによるものである。
図5は、fθレンズ24に入射するレーザ光束Lが収束光であった場合に、回転多面鏡23の偏心によって生じる主走査方向の感光体ドラム1上の結像位置のずれを説明するための図である。図5において、一点鎖線は回転多面鏡23の偏心がないときのレーザ光束の光軸を示し、実線は回転多面鏡23の偏心があるときのレーザ光束の光軸を示す。またfθレンズ24の後側主平面からレーザ光束Lの自然収束点までの距離をSd、fθレンズ24の焦点距離をfとする。またレーザ光束Lがfθレンズ24によって収束されて結像する位置(感光体ドラム1表面)からfθレンズ24の後側主平面までの距離をSkとする。このとき、以下の式1が成り立つ。
(式1)
Figure 0006758854
従って、以下の式2で表すことができる。
(式2)
Figure 0006758854
また、回転多面鏡23の偏心によるレーザ光束Lの主走査方向の光軸のずれδ1に基づいて発生する感光体ドラム1上の主走査方向の結像位置のずれ(以下、走査光学系で生じるずれという。)の量δ2は以下の式3により算出される。
(式3)
Figure 0006758854
図6に回転多面鏡23が偏心した状態におけるレーザ光束Lの通過経路を示す。なお、図6において、破線は偏心がない状態の回転多面鏡23とレーザ光束Lの光路であり、実線は偏心した状態の回転多面鏡23とレーザ光束Lの光路である。また図6に示す同期レンズ25はレーザ光束Lを受光素子26の近傍に結像させる構成とする。
図6(a)に示す様に、回転多面鏡23が偏心している状態では、前述した原理により走査光学系で生じるずれが発生する。
一方、図6(b)に示す様に、回転多面鏡23の偏心している状態であっても、同期レンズ25によりレーザ光束Lを受光素子26の近傍に結像させる構成では、受光素子26に入射するレーザ光束Lの結像位置がほぼ変化しない。
このようにレーザ光束Lを受光素子26の近傍に結像させる構成では、回転多面鏡23の偏心によって走査光学系で生じるずれが発生するにも関わらず、走査開始のタイミングが変わらないため、結果として感光体ドラム1上の走査領域にずれ生じる。
そこで本実施形態に係る走査光学装置3は、受光素子26に入射するレーザ光束Lの結像位置を、受光素子26の近傍ではなく、レーザ光束Lの光軸方向において受光素子26よりも後方にする構成とした。これにより、回転多面鏡23に偏心があるときに受光素子26に入射するレーザ光束Lの位置を理想位置から意図的にずらして走査開始のタイミングをずらすことができる。そして、この走査開始のタイミングのずれに基づく感光体ドラム1上の走査領域のずれ(以下、同期光学系で生じるずれという。)と、上記走査光学系で生じるずれを相殺させることで、感光体ドラム1上の主走査方向の走査領域のずれを低減させる。
なお、受光素子26はレーザ光束Lを受光することで走査開始のタイミングを取っているため、感光体ドラム1上で走査するように受光素子26上にレーザ光束を結像させる必要はない。但し、結像しない光でタイミングを取るため、受光時の立ち上がり信号だけではなく、立下り信号との関係でタイミングを取ることなどで同期信号ずれを解消することができる。
また、同期光学系で生じるずれの量jは、以下の通り算出することができる。
まずプロセス速度をP、画像密度をD、回転多面鏡23の面数をn、レーザ光束Lのビーム数をbとする。このとき、回転多面鏡23の回転数Rは次の式4により算出することができる。
(式4)
Figure 0006758854
これにより回転多面鏡23の1回転当たりの時間tpは、60/R[s]となる。
次に、回転多面鏡23が偏心していないときに受光素子26に入射するレーザ光束Lの位置を所望の位置としたとき、回転多面鏡23の偏心によってレーザ光束Lが受光素子26へ入射する位置が所望の位置からずれたときのずれ量をΔとする。また回転多面鏡23から受光素子26までの距離をLdbとする。このとき、走査時間tbdは回転多面鏡23の1回転当たりの時間tpを用いて以下の式5で算出される。
(式5)
Figure 0006758854
また回転多面鏡23による有効画像幅の走査時間tsは、走査角度をαとすると以下の式6により算出される。
(式6)
Figure 0006758854
また有効走査幅wとすると、走査速度vは回転多面鏡23による有効画像幅の走査時間tsを用いて以下の式7により算出される。
(式7)
Figure 0006758854
以上算出した値から、同期光学系で生じるずれの量jは以下の式8より算出される。
(式8)
Figure 0006758854
図7に回転多面鏡23が偏心した状態であって、受光素子26に入射するレーザ光束Lの結像位置をレーザ光束Lの光軸方向において受光素子26よりも後方にしたときのレーザ光束Lの光路を示す。なお、図7において、破線は偏心がない状態の回転多面鏡23とレーザ光束Lの光路であり、実線は偏心した状態の回転多面鏡23とレーザ光束Lの光路である。
図7(a)に示す様に、受光素子に入射するレーザ光束Lの結像位置を受光素子26よりも後方にすることで、回転多面鏡23に偏心がしている場合に受光素子26に入射するレーザ光束Lの位置を所望の位置から意図的にずらすことができる。また図7(b)に示す様に、前述した原理によって回転多面鏡23の偏心している状態では走査光学系で生じるずれが発生する。
そしてこれにより、図8に示すように、回転多面鏡23の偏心がないときのレーザ光束Lの到達位置までの回転角θを互いに近づけることができる。従って、走査光学系で生じるずれと同期光学系で生じるずれが相殺され、感光体ドラム1上の主走査方向の走査領域のずれを低減させることができる。
また走査光学装置3は、走査光学系で生じるずれと同期光学系で生じるずれを相殺するために、以下の条件1から条件3を満たすことが好ましい。
0≦Skbd×Φbd<1.0・・・(条件1)
Skbd:受光素子26と受光素子26より回転多面鏡23側に位置する最初の反射面又は屈折面までの距離
Φbd:同期レンズ25の屈折力
条件1は、同期レンズ25の屈折力の範囲を示すものである。条件1の上限を超える場合には、同期光学系で生じるずれと走査光学系で生じるずれとの相殺が困難になる。また条件1の下限を超えると同期光学系で生じるずれが大きくなり過ぎて相殺が困難になる。
0<1−(Sk/f)<0.47・・・(条件2)
Sk:fθレンズ24のバックフォーカス
f:fθレンズ24の焦点距離
条件2は、fθレンズ24によるレーザ光束Lの収束度を示している。条件2の上限を超える程にfθレンズ24の収束度が強いと、同期光学系で生じるずれとの相殺関係で走査領域のずれを良好に抑制することが困難となる。またfθレンズ24の屈折力が弱くなり、諸収差の補正も困難になる。一方、条件2の下限を超えることはfθレンズ24通過後のレーザ光束Lが発散系になることを意味し、この場合にも諸収差を良好に補正することが困難となる。
0.5≦2×Jbd/(Js+Je)≦2.0・・・(条件3)
Js:走査光学系で生じるずれのうち、書き始め位置のずれ
Je:走査光学系で生じるずれのうち、書き終わり位置のずれ
Jbd:同期光学系で生じるずれ
上記条件3を満たさない場合、走査光学系で生じるずれと同期光学系で生じるずれとのバランスが困難になる。
また上記の条件1から条件3の他に、更に以下の条件4、条件5を満たすとより好ましい。
0.3<Lbd/Ltc<0.8・・・(条件4)
Lbd:回転多面鏡23から受光素子26までの距離
Ltc:回転多面鏡23から感光体ドラム1表面までの距離
条件4を満たすことで、走査光学装置の小型化を保ちつつ、全長を所定以上長くして同じ製造誤差で生じる走査領域のずれ量を小さくすることができる。
0.7<θh/θbd<0.85・・・(条件5)
θh:感光体ドラム1に対するレーザ光束Lの照射開始位置の像高中心からの角度
θbd:受光素子26の像高中心からの角度
条件5は、受光素子26の位置に関する条件である。条件5の上限を超える場合には、走査光学装置3の部品レイアウトが困難となる。条件5の下限を超える場合には、同期光学系で生じるずれが大きくなり、走査光学系で生じるずれとのバランスが困難になる。
なお、図3、図4に示す本実施形態の走査光学装置3の各パラメータの下では、さらに以下の条件1−1から条件5−1を満たすことがより好ましい。
0.6≦Skbd×Φbd<0.9・・・(条件1−1)
本実施形態において、Skbd×Φbdの値は0.84であり、条件1−1を満たしている。
0.1<1−(Sk/f)<0.3・・・(条件2−1)
本実施形態において、1−(Sk/f)の値は0.29であり、条件2−1を満たしている。
0.5≦2×Jbd/(Js+Je)≦1.5・・・(条件3−1)
本実施形態において、2×Jbd/(Js+Je)の値は1.01であり、上記条件3−1を満たしている。
0.3<Lbd/Ltc<0.5・・・(条件4−1)
本実施形態において、Lbd/Ltcの値は0.45であり、上記条件4−1を満たしている。
0.70<θh/θbd<0.80・・・(条件5−1)
本実施形態において、θh/θbdの値は0.77であり、上記条件5−1を満たしている。
図9は、本実施形態に係る走査光学装置3において、走査光学系で生じるずれの書き始め位置と書き終わり位置のずれ量と、同期光学系で生じるずれの量を示すグラフである。
ここで、図9に示す様に、同期光学系で生じる走査領域ずれの量が、走査光学系で生じるずれの書き始め位置と書き終わり位置ずれのずれ量の平均値と略同等となっている。従って、走査光学系と同期光学系で生じるずれが互いに相殺できており、全体として感光体ドラム1上の主走査方向の走査領域のずれを低減できている。
また図10(a)は主走査方向の像面湾曲と像高の関係を示しており、図10(b)は副走査方向の像面湾曲と像高の関係を示している。図10に示す様に、主走査方向と福走査方向のいずれも良好な性能を維持しながら、書き始め側の走査領域のずれを相殺できている。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る画像形成装置Aの第2実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の図面、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る走査光学装置3は、図11に示す様に、第1実施形態に係る走査光学装置3の構成に対し、アナモフィックコリメータレンズ21と回転多面鏡23の間にシリンダレンズ27を有する構成である。このシリンダレンズ27は、副走査方向にのみ屈折力を持つレンズであり、通過したレーザ光束Lを副走査断面内で回転多面鏡23の偏向面にほぼ線像として結像させる。
なお本実施形態では、アナモフィックコリメータレンズ21、シリンダレンズ27はガラス材料で構成されており、fθレンズ24、同期レンズ25はプラスチック材料で構成されている。
また図12、図13に示す数値は、本実施形態に係る走査光学装置3の各パラメータである。なお、図13において、Rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線における材料の屈折率、νdはアッベ数を示す。
また本実施形態に係る走査光学装置3においても、第1実施形態で説明した条件1から条件3を満たすことが望ましい。また条件4と条件5を満たすことが更に好ましい。また、図12、図13に示す本実施形態の走査光学装置3の各パラメータの下では、更に以下の条件1−2から条件5−2を満たすことが好ましい。
0≦Skbd×Φbd<0.6・・・(条件1−2)
Skbd:受光素子26と受光素子26より回転多面鏡23側に位置する最初の反射面又は屈折面までの距離
Φbd:同期レンズ25の屈折力
本実施形態において、Skbd×Φbdの値は0.48であり、上記条件1−2を満たしている。
0<1−(Sk/f)<0.2・・・(条件2−2)
Sk:fθレンズ24のバックフォーカス
f:fθレンズ24の焦点距離
本実施形態において、Sk/fの値は0.13であり、上記条件2−2を満たしている。
1.0≦2×Jbd/(Js+Je)≦2.0・・・(条件3−2)
Js:走査光学系で生じるずれのうち、書き始め位置のずれ
Je:走査光学系で生じるずれのうち、書き終わり位置のずれ
Jbd:同期光学系で生じるずれ
本実施形態において、2×Jbd/(Js+Je)の値は1.45であり、上記条件3−2を満たしている。
0.5<Lbd/Ltc<0.8・・・(条件4−2)
Lbd:回転多面鏡23から受光素子26までの距離
Ltc:回転多面鏡23から感光体ドラム1表面までの距離
本実施形態において、Lbd/Ltcの値は0.78であり、上記条件4−2を満たしている。
0.7<θh/θbd<0.8・・・(条件5−2)
θh:感光体ドラム1に対するレーザ光束Lの照射開始位置の像高中心からの角度
θbd:受光素子26の像高中心からの角度
本実施形態において、θh/θbdの値は0.73であり、上記条件5−2を満たしている。
図14は、本実施形態に係る走査光学装置3において、走査光学系で生じるずれの書き始め位置と書き終わり位置のずれ量と、同期光学系で生じるずれの量を示すグラフである。
ここで、図14に示す様に、同期光学系で生じる走査領域ずれの量が、走査光学系で生じるずれのうちの書き終わり位置のずれ量と略同等となっている。従って、ずれの相殺によって書き終わり側の走査領域のずれを低減できている。
また図15(a)は主走査方向の像面湾曲と像高の関係を示しており、図15(b)は副走査方向の像面湾曲と像高の関係を示している。図15に示す様に、主走査方向と福走査方向のいずれも良好な性能を維持しながら、書き終わり側の走査領域のずれを相殺できている。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る画像形成装置Aの第3実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態、第2実施形態と説明の重複する部分については、同一の図面、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る走査光学装置3は、図16に示す様に、コスト削減のために第1実施形態の走査光学装置3の構成に対して同期レンズ25を廃止した構成である。このため、受光素子26に入射するレーザ光束Lは屈折面を通過せずにそのまま受光素子26に入射することになる。従って、回転多面鏡23が偏心している場合には、同期光学系で生じるずれの量が大きくなる。このため、fθレンズ24の収束度を上げることで、同期光学系で生じるずれとバランスさせる必要がある。
なお、本実施形態においては、アナモフィックコリメータレンズ21とfθレンズ24は、プラスチック材料で構成されている。またfθレンズ24は正の屈折力を有する。
また図17、図18に示す数値は、本実施形態に係る走査光学装置3の各パラメータである。なお、図18において、Rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線における材料の屈折率、νdはアッベ数を示す。
また本実施形態に係る走査光学装置3においても、第1実施形態で説明した条件1から条件3を満たすことが望ましい。また条件4と条件5を満たすことが更に好ましい。また、図17、図18に示す本実施形態の走査光学装置3の各パラメータの下では、更に以下の条件1−3から条件5−3を満たすことが好ましい。
0≦Skbd×Φbd<0.1・・・(条件1−3)
Skbd:受光素子26と受光素子26より回転多面鏡23側に位置する最初の反射面又は屈折面までの距離
Φbd:同期レンズ25の屈折力
本実施形態では同期レンズ25を有しない構成のため、同期レンズ25の屈折力Φbdは0であり、Skbd×Φbdの値も0となる。従って、上記条件1−3を満たしている。
0.3<1−(Sk/f)<0.47・・・(条件2−3)
Sk:fθレンズ24のバックフォーカス
f:fθレンズ24の焦点距離
本実施形態において、Sk/fの値は0.46であり、上記条件2−3を満たしている。
1.0≦2×Jbd/(Js+Je)≦2.0・・・(条件3−3)
Js:走査光学系で生じるずれのうち、書き始め位置のずれ
Je:走査光学系で生じるずれのうち、書き終わり位置のずれ
Jbd:同期光学系で生じるずれ
本実施形態において、2×Jbd/(Js+Je)の値は1.78であり、上記条件3−3を満たしている。
0.3<Lbd/Ltc<0.5・・・(条件4−3)
Lbd:回転多面鏡23から受光素子26までの距離
Ltc:回転多面鏡23から感光体ドラム1表面までの距離
本実施形態において、Lbd/Ltcの値は0.46であり、上記条件4−3を満たしている。
0.7<θh/θbd<0.80・・・(条件5−3)
θh:感光体ドラム1に対するレーザ光束Lの照射開始位置の像高中心からの角度
θbd:受光素子26の像高中心からの角度
本実施形態において、θh/θbdの値は0.77であり、上記条件5−3を満たしている。
図19は、本実施形態に係る走査光学装置3において、走査光学系で生じるずれ書き始め位置と書き終わり位置のずれ量と、同期光学系で生じるずれの量を示すグラフである。
ここで、図19に示す様に、同期光学系で生じる走査領域ずれの量が、走査光学系で生じるずれの書き終わり位置のずれ量と近い量になっており、互いのずれの相殺によって書き終わり側の走査領域のずれを低減できている。
しかし、本実施形態の構成では、この同期光学系で生じる走査領域ずれの量と走査光学系で生じるずれの書き終わり位置のずれ量とが完全な相殺関係にはない。これは、本実施形態では同期レンズ25を有しない構成のため、完全な相殺関係を成立させるにはfθレンズ24の収束度を変化させる必要があるためである。この場合には、光学性能とのバランスを考慮して走査領域のずれの相殺関係を決定する必要がある。
また図20(a)は主走査方向の像面湾曲と像高の関係を示しており、図20(b)は副走査方向の像面湾曲と像高の関係を示している。図20に示す様に、主走査方向と福走査方向のいずれも良好な性能を維持しながら、書き終わり側の走査領域のずれを相殺できている。
なお、上記第1、2、3実施形態において、プラスチックで形成されたレンズの面は非球面によって構成されている。レンズ面の非球面係数は、図21、図22、図23に示す通りである。そしてレーザ光束Lの光軸方向をX軸、主走査面内において光軸方向と直交する軸をY軸、副走査面内において光軸方向と直交する軸をZ軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向形状は上記非球面係数によって以下の式9により与えられる。
(式9)
Figure 0006758854
また、主走査方向に対応する子線方向rは、上線、下線共に、以下の式で与えられる。
(式10)
Figure 0006758854
1…感光体ドラム
3…走査光学装置
10…制御部
20…半導体レーザ
21…アナモフィックコリメータレンズ
23…回転多面鏡
24…fθレンズ
25…同期レンズ
26…受光素子
A…画像形成装置

Claims (3)

  1. 光束を出射する光源と、
    前記光束を偏向走査する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡により偏向走査された前記光束を被走査面に結像する第1のレンズと、
    前記回転多面鏡により偏向走査された前記光束を受光する受光素子と、
    前記受光素子による受光タイミングに応じて前記光源の発光タイミングを制御する制御手段と、
    を有し、
    前記第1のレンズのバックフォーカスをSk、主走査断面における前記第1のレンズの焦点距離をfとするとき、前記回転多面鏡に入射する前記光束は、
    0<1−(Sk/f)<0.47
    の条件を満たす収束光であり、
    前記主走査断面における前記受光素子に入射する前記光束の結像位置前記受光素子の受光面よりも前記光束の進行方向において下流側になるように、前記受光素子の位置が設定されていることを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記回転多面鏡により偏向走査された前記光束を前記主走査断面において前記受光素子に集光する第2のレンズを前記回転多面鏡と前記受光素子との間に有し、
    前記主走査断面における前記第2のレンズの屈折力をΦbd、前記第2のレンズから前記受光素子までの距離をSkbdとするとき、
    0≦Skbd×Φbd<1.0
    の条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 請求項1又は2に記載の走査光学装置と、
    前記走査光学装置の被走査面である感光体と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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