JP6757649B2 - フッ化酸化グラフェン及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ化酸化グラフェン及びその製造方法に関する。
2004年に初めて単離されたグラフェンは、特徴的な多くの性質を有する。グラフェンは、強靱かつ薄い材料であり、透過性があり、熱および電気の優れた導体である。その産業上の用途は枚挙にいとまがない。
多種のグラフェン誘導体について研究がなされている中で、グラフェンを酸化及びフッ素化させてなるフッ化酸化グラフェンは、放電容量が大きいことや、酸化グラフェンに比べて大気雰囲気中での安定性が高いことなどが知られており、多種の用途に用いることができるものと近年注目されている。
グラフェンを酸化及びフッ素化させる方法としては種々のものがあり、例えば、非特許文献1及び特許文献1には、酸化グラフェンとフッ素ガスを反応させてフッ化酸化グラフェンを製造したことが記載されている。
非特許文献2には、酸化グラフェンとフッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)を反応させてフッ化酸化グラフェンを製造したことが記載されている。
一方、非特許文献3には、酸化グラフェンをフッ素化させる一手法として、酸化グラフェンをBF3−OEt2、アルキルチオール及びアルキルアミンと反応させる方法が記載されている。
特表2014−504248号公報
ACS Appl. Mater. Interfaces、2013、5(17)、p8294−8299 J. Mater. Chem. A、2014、2、p8782−8789 Chem. Commun.、2013、49、p8991−8993
しかしながら、上記特許文献1及び非特許文献1〜3の方法で製造したフッ化酸化グラフェンは、熱安定性の点で十分なものではない。
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消しうるフッ化酸化グラフェン及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、熱安定性の高いフッ化酸化グラフェン及びその製造方法の特徴を明らかにすることができた。
すなわち本発明は、X線光電子分光法(XPS)で測定したときに、CF3基が検出下限以下であって、且つ、窒素の含有量が0.5質量%以下であり、ホウ素含有量が0.5質量%以下であるフッ化酸化グラフェンにより、前記の課題を解決したものである。
また本発明は前記フッ化酸化グラフェンの製造方法であって、酸化グラフェンと、SF4及び/又はHFとを20℃以上200℃以下で反応させるフッ化酸化グラフェンの製造方法を提供する。
本発明のフッ化酸化グラフェンは、熱安定性が高く、スーパーキャパシタ電極や燃料電池用電解質膜、リチウムイオン電池電極、分離膜、固体潤滑剤、絶縁体、半導体、カーボンモレキュラーシーブ、複合剤、フィラー、センサー、触媒、バイオメディカル分野材料、オプトエレクトロニクス、フォトニックデバイス、フレキシブルデバイス等の用途に好適に用いることができる。また本発明の製造方法によれば、本発明のフッ化酸化グラフェンを産業的に有利な方法で製造できるほか、得られるフッ化酸化グラフェンのC/O/F組成を容易に制御できる。
図1は、実施例1のフッ化酸化グラフェンのXPSスペクトルであり、積算スペクトルの図である。 図2は、実施例3のフッ化酸化グラフェンのXPSスペクトルであり、積算スペクトルの図である。 図3は、実施例4のフッ化酸化グラフェンのXPSスペクトルであり、積算スペクトルの図である。 図4は、実施例6のフッ化酸化グラフェンのXPSスペクトルであり、積算スペクトルの図である。 図5は、比較例1のフッ化酸化グラフェンのXPSスペクトルであり、積算スペクトルの図である。 図6は、実施例2のフッ化酸化グラフェンのTG−DTAチャートである。 図7は、実施例3のフッ化酸化グラフェンのTG−DTAチャートである。 図8は、実施例6のフッ化酸化グラフェンのTG−DTAチャートである。 図9は、比較例1のフッ化酸化グラフェンのTG−DTAチャートである。 図10は、原料酸化グラフェン並びに実施例1、3及び6のフッ化酸化グラフェンのFT−IRスペクトルである。 図11は、実施例3及び比較例1のフッ化酸化グラフェンのFT−IRスペクトルである。 図12は、実施例1のフッ化酸化グラフェンのPy−MSスペクトルである。 図13は、実施例3のフッ化酸化グラフェンのPy−MSスペクトルである。 図14は、実施例6のフッ化酸化グラフェンのPy−MSスペクトルである。 図15は、比較例1のフッ化酸化グラフェンのPy−MSスペクトルである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本実施形態においてフッ化酸化グラフェンにおけるグラフェンは、ナノカーボン材料に分類される2次元シート状の物質であり、炭素六員環で敷き詰められた構造をしている。一般にグラフェンという場合、単層のグラフェン、つまり1原子の厚さのsp2結合炭素原子のシートを指す場合と、該単層シート及び該単層シートの積層体の両方を含めて意味する場合がある。本発明において、グラフェンの語は後者の意味で用いる。従って、本発明のフッ化酸化グラフェンは単層体であっても積層体であってもよい。グラフェンの積層の度合いは、通常、X線回折測定により測定できる。例えば本実施形態のフッ化酸化グラフェンは粉末X線回折測定に供したときに、2θ=10〜12度付近(具体的には11.1〜11.9度)に現れる酸化グラフェン(及び/又は酸化グラファイト)由来のピーク又は26度付近(具体的には26.2〜26.8度)に現れる黒鉛由来のピークの大きさが小さいほど、または半値幅が大きいほど、積層数は小さいと考えられる。例えば、2θ=10〜12度付近のピークであれば、ピークの強度(Counts)は15,000以下であることが好ましく、8,000以下であることがより好ましい。また半値幅は、0.5度以上であることが好ましく、0.6度以上であることがより好ましい。なお、フッ化酸化グラフェンの炭素は、グラフェンと同様のsp2炭素であってもよく、或いは一部又はほぼすべてがsp3炭素となっていてもよい。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、X線光電子分光法(XPS)で測定したときに、CF3基が検出下限以下であることを特徴の一つとする。X線光電子分光法(XPS)で測定したときに、CF3基が検出下限以下であるとは、下記条件(1)〜(6)にてX線光電子分光法(XPS)で測定したときに292.4〜293.7eVの範囲にピークが観察されないことをいう(検出下限は0.1atomic%である)。
(1)X線源:MgKαまたは単色化AlKα(hν=1486.6eV)
(2)試料と検出器の角度:θ=−30〜90°
(3)分析領域:1500〜0eV
(4)測定機器:JEOL社製JSP−9030または島津製作所社製AXIS NOVA Kratos
(5)Pass Energy 20eV
(6)エネルギーステップ 0.025または0.1eV
これに対し、従来のフッ化酸化グラフェンは、X線光電子分光法(XPS)測定において、上記の結合エネルギー範囲にCF3基に由来するピークが観察される。
CF3基の存在は、フッ化酸化グラフェン中の構造欠陥を示す。通常、フッ化酸化グラフェンは、酸化グラフェンをフッ素化させることで製造される。一般に酸化グラフェンのフッ素化過程としては、酸化グラフェン表面のC−OH基やエポキシ基における酸素原子をフッ素に置換してそれぞれC−F基、C(F)−C(F)基に置き換える場合と、グラフェン構造中のC−C結合を切断し、切断されたC−C結合由来の炭素原子末端にフッ素が結合することでCF3基が生成する場合の二通りが挙げられる。
非特許文献1及び特許文献1に記載のフッ化酸化グラフェンの製造方法では、フッ素化にフッ素ガスを用いる。フッ素ガスはグラフェンとの反応性が高いため、グラフェン構造中のC−C結合の切断が起こり、CF3基を生成させてしまう。実際に非特許文献1では、得られたフッ化酸化グラフェン中にCF3基が存在することがXPS測定により確認されたことが記載されている。
またフッ化ジエチルアミノ硫黄を用いる非特許文献2においても非特許文献1と同様に、構造解析によって、CF3基が確認されたことが記載されている。このことは、煩雑且つ過酷なフッ素化条件によりグラフェンにおける転位や欠陥形成が起こっていることを示す。
一方、本実施形態のフッ化酸化グラフェンではCF3基が上記条件にて検出可能な量生成しないため、このような構造欠陥を有さないものと考えられる。
更に、本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、窒素の含有量が0.5質量%以下であり、ホウ素含有量が0.5質量%以下であることを別の特徴としている。これらのヘテロ元素は、フッ化酸化グラフェンの製造過程においてグラフェンの六員環に入り込み炭素原子に置き換わりヘテロ環を構成するとみられる。従ってヘテロ原子は、グラフェン中の構造欠陥を示すものであるところ、本実施形態のフッ化酸化グラフェンで窒素含有量及びホウ素含有量が上記のように低いことは、本実施形態のフッ化酸化グラフェンのグラフェン構造にヘテロ原子に起因する欠陥が少ないことを示している。
より好ましくは、フッ化酸化グラフェン中の窒素含有量は、0.3質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることが更に好ましい。窒素含有量は少なければ少ないほど好ましい。また、フッ化酸化グラフェン中のホウ素含有量は、0.3質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることが更に好ましい。ホウ素含有量は少なければ少ないほど好ましい。
これに対し、フッ化酸化グラフェンの製造過程でBF3−OEt2やアルキルアミンを用いる非特許文献3に記載のフッ化酸化グラフェンの製造方法では、同文献の表1に示すように、ホウ素及び/又は窒素が0.5質量%超となる。
XPS測定でCF3基が検出されず、また窒素及びホウ素の含有量が上記の上限以下である本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、後述する好適な製造方法により得ることができる。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンは構造欠陥が少ないことにより、熱安定性の高いものである。具体的には、フッ化酸化グラフェンは、熱重量分析において35℃から600℃まで温度上昇したときの重量減少率が70%以下であることが好ましく、65%以下であることがより好ましく、60%以下であることが更に一層好ましい。重量減少率は低いほど好ましいが、例えば30%以上、特に40%以上であると、フッ化酸化グラフェンの製造容易性の点から好ましい。前記の重量減少率は、後述する実施例に記載の方法により測定できる。
前記の重量減少率が上記の上限以下である本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、後述する好適な製造方法により得ることができる。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、熱分析において、150℃以上300℃以下の範囲に発熱ピークが一つのみ観察され、2つ以上のピークは観察されないことが好ましい。更に、215℃以上300℃以下の範囲に発熱ピークが観察されることが好ましく、220℃以上290℃以下の範囲に発熱ピークが観察されることが更に好ましい。このピークトップ位置は、酸化グラフェンよりも高温側に位置しておりフッ素化に伴うピークシフトを示すものである。後述する実施例の表2や図6−図9の記載から明らかな通り、本実施形態のフッ化酸化グラフェンは従来のフッ化酸化グラフェン(図9参照)よりもピーク位置が高温側に位置している。このような高温位置にピークトップが存在することは、フッ化酸化グラフェンの熱安定性を示すものである。前記範囲に発熱ピークが観察される本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、後述する好適な製造方法により得ることができる。熱分析測定は後述する実施例に記載の方法にて行うことができる。
なお、ここでいう熱分析は、示差熱分析(DTA)であってもよく示差走査熱量測定(DSC)であってもよい。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、とりうる元素組成が幅広いことも別の特徴である。具体的には、フッ素含量が0.5質量%以上40質量%以下であることが好ましく、炭素含量が50質量%以上85質量%以下であることが好ましく、酸素含量が0.5質量%以上45質量%以下であることが好ましい。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンのフッ素含量はより好ましくは5質量%以上であるが、更に該フッ素含量を高めることができ、例えば10質量%以上、更に高い場合は18質量%以上、特に高い場合は25質量%以上、とりわけ高い場合は29質量%以上とすることが可能である。また、フッ化酸化グラフェンの酸素含量はより好ましくは15質量%以上であるが、更に該酸素含量を高めることができ、例えば20質量%以上、更に高い場合は25質量%以上、特に高い場合は35質量%以上、とりわけ42質量%以上とすることが可能である。フッ化酸化グラフェンにおける好ましいC/O比率は1.1以上15.0以下であり、より好ましくは1.2以上10.0以下である。またフッ化酸化グラフェンにおける好ましいF/O比率は、0.01以上2.50以下であり、より好ましくは0.05以上2.0以下である。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、B及びN以外のヘテロ原子の量も少ないことが好ましい。例えばフッ化酸化グラフェンは、好ましくは10質量%以下、特に5質量%以下の硫黄を含有している場合があるが、これは通常、酸化グラフェン由来の不可避的に含有される硫黄分である。
フッ化酸化グラフェンのC、F、O、B、N及びS以外の元素の量は、例えば、5質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以下であることが特に好ましい。
フッ化酸化グラフェンのC、F、O、B、N及びSの量は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。また上記組成範囲の本実施形態のフッ化酸化グラフェンは後述する好ましい製造方法にて得ることができる。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、FT−IR測定で得られる赤外線吸収スペクトルにおいて、2700cm-1以上3700cm-1以下の範囲に水酸基に由来する吸収ピークが観察されないことが好ましい。このようなフッ化酸化グラフェンはグラフェン表面に存在するOH基が存在しないか存在しても非常に少ないものと解される。これに対して、従来のフッ素ガスを用いて製造されたフッ化酸化グラフェンは基本的に表面のOH基をフッ素置換するよりもむしろ構造内部のC−C結合を切断することでフッ素が導入されるため、通常、上記赤外線吸収スペクトルにおいて、上記範囲に水酸基に由来する吸収ピークが観察される。
赤外線吸収スペクトルは後述する実施例に記載の方法で測定される。上記赤外線吸収スペクトルにおいて水酸基(OH基)に由来する吸収ピークが観察されない本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、後述する好適な製造方法においてフッ素化剤としてSF4を用いることで得ることができる。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンは、パイロライザー質量分析法(Py−MS)による分析に供したときに、ピーク幅が小さい。例えば、フッ化酸化グラフェンは、50℃で30秒保持→20℃/分で昇温→1000℃で2分保持する熱分解条件のときに、横軸を昇温開始からの時間、縦軸にイオン強度をプロットしたスペクトルにおいて、昇温開始から1000℃に到達するまでの時間(50分)までの範囲の最大ピークの1/2高さのピーク幅Wが3.8分以下であることが好ましく、3.6分以下であることがより好ましく、3.4分以下であることが一層好ましい。前記のピーク幅Wは小さい方が好ましいが例えば1.8分以上であると、フッ化酸化グラフェンが製造しやすい点から好ましい。前記のピーク幅Wは具体的には後述する実施例に記載の方法で測定される。
パイロライザー質量分析法(Py−MS)による分析において前記ピーク幅Wが小さいことは、本実施形態のフッ化酸化グラフェンのグラフェン構造欠陥が少なく、構造が一定であることに起因している。これに対し、フッ素ガスにより酸化グラフェンをフッ素化したフッ化酸化グラフェンは、構造欠陥が多く、複雑な構造を有していることを反映して、パイロライザー質量分析法(Py−MS)による分析に供したときの前記のピーク幅Wが大きくなる。
前記のピーク幅Wが上記の上限以下であるフッ化酸化グラフェンは、後述する好適な製造方法により得ることができる。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンはその外見に限定されず、粉状、膜状(フィルム状、ペーパー状を含む)のいずれであってもよい。また、その色も、黒、灰色、茶等のいずれであってもよい。
次いで、本実施形態のフッ化酸化グラフェンの好適な製造方法を説明する。
本製造方法は、酸化グラフェンと、SF4及び/又はHFとを20℃以上200℃以下で反応させるものである。
酸化グラフェンとしては、従来公知のものを使用することができる。例えばHummers法、Staudenmaier法、 Rapid Hummers法、Brodie法、Improved Hummers法、Modified Hummers法のいずれで製造されたものであってもよい。また、酸化グラフェンの形状も、スポンジ状、膜状(フィルム状、ペーパー状を含む)、粉状等のいずれであってもよい。現在得られる酸化グラフェンはほぼ必ず欠陥が存在するが、本製造方法によれば、欠陥の増加を抑制して熱安定性の高いフッ化酸化グラフェンを得ることができる。特にRapid Hummers法で製造されたものを用いると酸化グラフェン中の構造欠陥が少なく、より一層熱安定性の高いフッ化酸化グラフェンが得やすいため好ましい。
本製造方法は、フッ素化剤として四フッ化硫黄(SF4)及び/又はフッ化水素(HF)を用いる。SF4は常温で気体であり、フッ化水素は常温で液体又気体である。本製造方法は、フッ素化剤としてSF4のみ用いてもよく、HFのみ用いてもよく、SF4及びHFを併用してもよい。本製造方法は、SF4及びHF以外のフッ素化剤は用いないことが好ましく、仮に用いたとしてもSF4及び/又はHFの量(SF4及びHFを併用する場合はその合計量、一方のみを用いる場合はその一方のみの量)に対して30mol%以下であることが好ましく、10mol%以下であることがより好ましい。また本製造方法は、固気反応であってもよく、固液反応であってもよい。溶媒を用いた場合には固液反応であり、溶媒にSF4/HFは溶解する。また溶媒を用いない場合には固液反応である場合もあり固気反応となる場合もある。HF(沸点約20℃)を用いた反応では、反応中HFが一部液化しうる。またSF4(沸点約−40℃)のみを用いた場合は通常固気反応であるが、場合によって一部液化することがありうる。SF4及びHFは、水を非含有の状態のものを用いることが好ましい。本製造方法において水は用いないことが好ましく、本製造方法が酸化グラフェン及びフッ素化剤をこれらを含む反応液中で反応させる場合、液中の水の量は例えば5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
本製造方法において、溶媒は用いても用いてなくてもよいが、用いる場合は、有機溶媒を用いる。有機溶媒の代わりにHFを用いてもよい。
有機溶媒としては、非極性又は低極性有機溶媒が好ましく挙げられ、例えば、ジクロロメタン、ヘキサン、トルエン、1,2−ジクロロベンゼン、テトラヒドロフラン等を用いることができる。溶媒の使用量としては、酸化グラフェン1gあたり10ml以上50ml以下であることが好ましい。
本製造方法はバッチ式で行ってもよく流通式で行ってもよく連続式で行ってもよいが、特にバッチ式で行うと、効率的に酸化グラフェンをフッ素化できるために好ましい。また本製造方法における反応の仕込み雰囲気は窒素などの不活性雰囲気であることが好ましい。
酸化グラフェンに対するSF4の使用量は酸化グラフェンのOのモル数に対するSF4のモル数の割合SF4/Oが0.1以上100以下であることが好ましく、1.5以上10以下であることがより好ましい。
また、酸化グラフェンに対するHFの使用量は酸化グラフェンのOのモル数に対するHFのモル数の割合HF/Oが10以上100以下であることが好ましく、30以上70以下であることがより好ましい。
フッ化酸化グラフェンとSF4及び/又はHFとの反応温度は、20℃以上200℃以下であることが好ましく、70℃以上160℃以下であることが好ましい。反応時間は0.5時間以上24時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下がより好ましい。また、反応時の反応容器中の圧力は例えば0.0MPaG以上2.5MPaG以下であることが好ましく、0.2MPaG以上2.0MPaG以下であることがより好ましい。
ここでいう圧力は、反応時の最大圧力を指す。
本製造方法によれば、フッ素化剤としてSF4及び/又はHFを用いるために、グラフェン構造中のC−C結合切断及びそれに伴うCF3基の生成を行わずに、酸化グラフェン表面のOH基及びエポキシ基を選択的にF原子に置き換えて、酸化グラフェンをフッ素化することができる。本発明者らは、SF4を用いる場合は酸化グラフェンの表面のOH基が選択的にF原子に置き換えられ、フッ素化剤としてHFを用いる場合は酸化グラフェンの表面のエポキシ基が選択的にF原子と置き換えられると考えている。
また、本製造方法では、BやNを含むフッ素化剤や反応助剤を使用する必要がなく、このために、B及びNというヘテロ原子がフッ化酸化グラフェン中に含まれることを抑制することができる。なお、本製造方法では、SF4を用いても、SF4由来のSはフッ化酸化グラフェン中にはほとんど残留せず、後述する実施例に記載の通り、通常、原料の酸化グラフェンに比べて得られるフッ化酸化グラフェン中のSの量が多くなることはない。
従って、本製造方法によれば、構造欠陥を生じさせずにフッ化酸化グラフェンを製造できる。また本製造方法によれば、フッ素化剤の選択やその量を調整することにより、得られるフッ化酸化グラフェン中の表面の酸素含有官能基の種類やフッ素量及び酸素量を制御することが容易でありうる。
また、本製造方法において、フッ化酸化グラフェン中の酸素量を多くとりうることは、後述する製造過程において酸素の還元が少ないことにもよると発明者は考えている。
更に、本製造方法では、上述した温和な温度・圧力条件を採用でき、プラズマ等のグラフェンへのダメージを与える方法をとることなく、テフロンコーティングのオートクレーブ等特殊な反応装置を必要としない。また本製造方法は、非特許文献2に記載の製造方法に比べて、煩雑な実験操作を必要としない。更に本製造方法は、再現性が良く、スケールアップが容易である。
本実施形態のフッ化酸化グラフェンはその熱安定性を生かして、例えば、スーパーキャパシタ電極、燃料電池用電解質膜、リチウムイオン電池電極、分離膜、固体潤滑剤、絶縁体、半導体、カーボンモレキュラーシーブ、複合剤、フィラー、センサー、触媒、バイオメディカル分野材料、オプトエレクトロニクス、フォトニックデバイス、フレキシブルデバイス等に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。以下の実施例において、特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
以下の実施例及び比較例で用いた分析機器及び分析条件は以下のとおりである。
(1)XPS
測定装置としてJEOL社製JSP−9030または島津製作所社製AXIS NOVA Kratosを用いた。X線源はMgKαまたは単色化AlKα(hν=1486.6eV)、Pass Energy20eV、エネルギーステップ0.025または0.1eV、試料と検出器の角度は−30〜90°、試料の分析領域は1500〜0eVとした。
(2)EDS(Energy Dispersive X−ray Fluorescence Spectrometer)
測定装置としてHORIBA社製x−act(EX−250)を用いた。走査型電子顕微鏡として日立ハイテクノロジーズのS−3400N型を用いた。加速電圧:15kV、照射電流を125〜135μA、ワーキングディスタンスを10.0〜10.3mm、分析時間を1分析点につき約100秒とした。
(3)パイロライザー質量分析法(Py−MS)
分析装置として、SHIMADZU GCMS−QP2010 ultraを用いた。熱分解装置Py−3030Dを用いた。
熱分解温度を、50℃(30秒)→昇温速度20℃/分で昇温→1000℃で2分間保持とした。インターフェース温度300℃、気化室温度300℃、カラムオーブン温度300℃とした。MS側インターフェース温度300℃、イオン源温度200℃とした。熱分解時の雰囲気はHeとした。カラムとしてはFRONTIER LAB社製UADTM−2.5N 長さ2.5mx内径0.15mmIDを用いた。試料の量は0.2g〜2.0gとし、検出器:コンバージョン・ダイノード付き二次電子増倍管とした。イオン化モードはEIとした。
(4)TG−DTA
測定装置としてリガク社製Thermo plus EVO2 TG8121を用いた。雰囲気:窒素、測定温度(時間)範囲:室温(昇温開始からの時間0分)から1200℃(測定開始からの時間約60分)まで、昇温速度:20℃/min、試料の量:約1mg、標準物質:Al23、標準物質量:15.5mgとした。
(5)FT−IR
測定装置としてブルカー・オプティクス社製ALPHAを用いた。測定条件としては、ATR法、検出器DLaTGS、分解能4cm-1、積算回数16回とした。
(6)粉末X線回折装置
測定装置としてブルカー・エイエックスエス社製D8 ADVANCE/Vを用いた。測定条件としては、線源:CuKα線、電圧40kV、電流40mA、スキャンステップ0.0151°、スキャン速度4.6°/min、測定範囲2θ=5〜60°とした。
〔実施例1〕
500mlSUS316製反応容器にスポンジ状酸化グラフェン(仁科マテリアル社製、製品名「Rap dGO(TQ−11)」、炭素56−57%、酸素39−40%)2.256gと、溶媒としてジクロロメタン50mlとを窒素雰囲気下仕込んだ後、SF428gを仕込み密閉した。80℃まで昇温し、16時間反応させた。反応(最大)圧力は0.98MPaGであった。残ガスをパージし、反応生成物を取り出し、ジクロロメタン20mlで希釈した後、メタノール20mlをゆっくり加えてクエンチした。遠心分離機にかけて上澄みを除去した。その後、メタノール80mlを加えた後に遠心分離機にかける操作を3回繰り返した。得られた反応生成物を真空乾燥(35℃、4h)し、黒粉状のフッ化酸化グラフェン1.856gを得た。得られたフッ化酸化グラフェンのEDXによる元素分析の結果を表2に示す。なお表2には、2〜3回のEDX測定における最大値と最小値とを記載している。
〔実施例2〜6〕
原料である酸化グラフェンの種類(炭素含量若しくは酸素含量)、酸化グラフェンの量、溶媒の種類若しくはその量、又は反応時間を表1に記載の通りに変更した。その点を除けば実施例1と同様にして、表1に記載の形状のフッ化酸化グラフェンを得た。得られたフッ化酸化グラフェンのEDXによる元素分析の結果を表2に示す。
〔比較例1〕
1.6lNi製反応容器にシート状酸化グラフェン(仁科マテリアル社製Rap dGO(TQ−11))の凍結乾燥物(炭素51−53%、酸素39−41%)0.0156gを仕込んだ。ここに、フッ素ガス体積割合が10%であるフッ素ガスと窒素ガスの混合ガスを注入し、反応容器の温度を室温から100℃まで昇温させ、100℃で20分間反応させ、灰粉状のフッ化酸化グラフェン0.015gを得た。得られたフッ化酸化グラフェンのEDXによる元素分析の結果を表2に示す。



実施例1〜6及び比較例1で得られたフッ化酸化グラフェンについて上記の方法にてXPS測定を行い、292.4〜293.7eVの範囲にCF3基に由来するピークの有無を評価した。その結果を表2に示す。表2に示すように、実施例1〜6ではCF3基に由来するピークが観察されなかったのに対し、比較例1ではこの範囲にCF3基に由来するピークが観察された(293eV付近、図5)。実施例1、3、4及び6のXPSスペクトルを図1〜4にそれぞれ示す。また比較例1のXPSスペクトルを図5に示す。
更に、上記の通り、実施例1〜6で得られたフッ化酸化グラフェンでは、B及びN含量がそれぞれ0.5質量%以下であった。また上記のEDXによる定量分析により、実施例4で用いた原料酸化グラフェンのS含有量を測定したところ3.3〜5.8%と実施例4で得られたフッ化酸化グラフェンのS含量である0.5%のほうが大幅に低かった。このように本発明の方法では、原料にSF4を使用していても、原料である酸化グラフェンからS含量が増えないことが示された。
実施例1〜6及び比較例1で得られたフッ化酸化グラフェンについて上記の方法にてTG−DTA測定を行い、35℃から600℃まで温度上昇したときの重量減少率を測定した。その結果を表2に示す。表2に示すように、実施例1〜6では35℃から600℃まで温度上昇したときの重量減少率が59%以下であったのに対し、比較例1では、90%以上と大幅に大きい値となった。実施例2、3及び6のTG−DTA測定結果を図6〜8に示し、比較例1のTG−DTA測定結果を図9に示す。なお、これらの図において太線がDTAのチャートであり、細線がTGのチャートである。
更にこれらの図から明らかな通り、実施例2、3及び6のDTA分析の結果220℃から290℃の範囲に発熱ピークが観察された。なお、実施例4で用いた原料酸化グラフェンについて実施例1と同様のTG−DTA測定を行ったところ、DTAピークが172.5℃に観察された。
また実施例1、3及び6のフッ化酸化グラフェンと、これらの原料である前記の仁科マテリアル社製「Rap dGO(TQ−11)」と、比較例1で得られたフッ化酸化グラフェンとを上記のFT−IR測定に供した。得られたIRスペクトルを図10及び図11に示す。図10に示すように、原料である酸化グラフェンは2700cm-1〜3700cm-1の位置にOH基に由来する大きな吸収ピークが観察された。図11に示すように比較例1においても同様の吸収ピークが観察された。これに対し図10に示すように、実施例1、3及び6のフッ化酸化グラフェンでは、SF4を用いなかった実施例6のフッ化酸化グラフェンにおいて前記の範囲にOH基に由来する吸収ピークがわずかに観察されたものの、実施例1及び3のフッ化酸化グラフェンでは前記の位置にOH基に由来する吸収ピークは観察されなかった。
更に、実施例1、3及び6のフッ化酸化グラフェンと、比較例1で得られたフッ化酸化グラフェンとを上記のPy−MS測定に供し、上記のピーク幅W(分)を測定した。その結果を表2に示す。また実施例1、3及び6のフッ化酸化グラフェンのPy−MSスペクトルをそれぞれ図12〜14に示し、比較例1のフッ化酸化グラフェンのPy−MSスペクトルを図15に示す。表2及び図12〜14に示すように、実施例1、3及び6のフッ化酸化グラフェンは上記ピーク幅W(分)が、3.8分以下となった。これに対し、比較例1のフッ化酸化グラフェンは、上記ピーク幅W(分)が5.4分と大幅に大きいものとなった。なお、図12〜図15それぞれには積算スペクトルと、その下側に各分解物種のスペクトルとが示されているが、いうまでもなくピーク幅Wは積算スペクトルのピーク幅である。
上記の方法にて、実施例1、3及び6の粉末X線回折測定を行った。その結果、実施例1では2θ=11.543度の位置に強度3087Counts、半値幅1.033の酸化グラフェン(及び/又は酸化グラファイト)由来のピークが観察された。また実施例3では、2θ=11.584度の位置に強度4076Counts、半値幅0.661の酸化グラフェン(及び/又は酸化グラファイト)由来のピークが観察された。また実施例6では、2θ=11.827度の位置に強度6202Counts、半値幅0.742の酸化グラフェン(及び/又は酸化グラファイト)由来のピークが観察された。

Claims (6)

  1. X線光電子分光法で測定したときにCF3基が検出下限以下であって、且つ、
    窒素含有量が0.5質量%以下であり、ホウ素含有量が0.5質量%以下である、フッ化酸化グラフェン。
  2. フッ素含量が0.5質量%以上40質量%以下であり、炭素含量が50質量%以上85質量%以下であり、酸素含量が0.5質量%以上45質量%以下である、請求項1に記載のフッ化酸化グラフェン。
  3. 熱重量分析において35℃から600℃まで温度上昇したときの重量減少率が70%以下である、請求項1又は2に記載のフッ化酸化グラフェン。
  4. FT−IR測定で得られる赤外線吸収スペクトルにおいて、2700cm-1以上3700cm-1以下の範囲に水酸基に由来する吸収ピークが観察されない、請求項1〜3の何れか1項に記載のフッ化酸化グラフェン。
  5. 50℃で30秒保持した後、20℃/分で昇温し、次いで1000℃で2分保持する条件のパイロライザー質量分析法(Py−MS)による分析に供したときに、横軸を昇温開始からの時間、縦軸にイオン強度をプロットしたスペクトルにおいて、最大ピークの1/2高さのピーク幅が3.8分以下である、請求項1〜の何れか1項に記載のフッ化酸化グラフェン。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のフッ化酸化グラフェンの製造方法であって、酸化グラフェンと、SF4及び/又はHFとを20℃以上200℃以下で反応させる製造方法。
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