JP6756469B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

本発明は、少ない洗浄水でも良好な排出力を実現する水洗大便器に関する。
近年、大便器の便鉢部内を洗浄するための洗浄方式に関しては種々の検討がなされている。特許文献1には、ボウル状の汚物受け面の下方に形成された凹部と、リム部と、二つの吐水部と、を備え、二つの吐水部から吐水された洗浄水の主流が凹部に流入する水洗大便器が開示されている。一方で、このような水洗大便器には水資源の有効活用のため、より少ない水量で洗浄できることが求められている。
特開2012−202143号公報
ところで、特許文献1の図1には、二つのリム吐水部からの洗浄水の流入経路が示されている。この水洗式便器では、第1吐水口から吐水される洗浄水の全ては、リム通水路に沿って流れ、便鉢部の表面全体に洗浄水を確実に流すことでその表面を良好に洗浄する。その一方で、第2吐水口から吐水される洗浄水は、流れ変更部の作用により凹部に向けて勢いよく流下して凹部内の汚物を良好に排出する排出力を確保している。
しかし、今後、節水による洗浄水量の減少や、水洗式便器のローシルエット化に伴うタンク水位の低下によって水勢及び流量が低下して、第2吐水口から吐水される洗浄水だけでは、汚物の排出力が不足する可能性がある。このような観点のもとで検討すると、特許文献1の水洗式便器は、少ない洗浄水でも良好な排出力を確保するための特別な工夫がなされておらず、この点で改善の余地があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、吐水口から吐水される洗浄水流れをコントロールして、少ない洗浄水でも良好な排出力が得られる水洗大便器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の水洗大便器は、便鉢部を有する便器本体を備える。便鉢部は、汚物を受けるための受け面部と、受け面部の上縁部に接続されるリム部と、受け面部の下縁部から下方に窪んで形成される凹部と、を有する。リム部には、リム部に沿って洗浄水を吐水する第1吐水口及び第2吐水口が設けられ、便鉢部は、第2吐水口から吐出される第2洗浄水が、第1吐水口から吐出される第1洗浄水と合流して凹部に落下する結合流を形成するように構成され、便鉢部は、第1洗浄水の水勢より小さい水勢の第2洗浄水が第1洗浄水と同じ旋回方向に吐出され、第2洗浄水が第1吐水口と凹部との間の領域で第1洗浄水と合流するように構成される。
この態様によると、第2吐水口から吐出される洗浄水は、第1吐水口から吐出される洗浄水と合流して凹部に勢いよく落下させることができるから、汚物の排出力の不足を抑制することができる。
本発明によれば、少ない洗浄水でも汚物を良好に排出する排出力が得られる水洗大便器を提供できる。
実施形態に係る水洗大便器の側断面図である。 実施形態に係る水洗大便器の平面図である。 実施形態に係る水洗大便器のA−A線断面図である。 実施形態に係る水洗大便器の第2吐水口の周辺の水流を説明する模式図である。 実施形態に係る水洗大便器の第1吐水口の周辺の水流を説明する模式図である。 実施形態に係る水洗大便器の分配給水管の周辺を拡大して示す断面図である。 第2実施形態に係る水洗大便器の平面図である。 第2実施形態に係る水洗大便器のA−A線断面図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図1から8を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
図1は本実施形態に係る水洗大便器100の側断面図であり、図2は水洗大便器100の平面図、図3は図1のA−A線に沿った水平面で切断したときの水洗大便器100の断面図である。
以下、図2に示す様に、水洗大便器100の左右方向をX軸と、水洗大便器100の前後方向をY軸、高さ方向をZ軸と定める。X軸正方向を「右方向」、X軸負方向を「左方向」とする。また、左右の一方向を第1方向というとき、左右の他方向を第2方向という。実施の形態では、左方向を第1方向、右方向を第2方向としている。
(水洗大便器)
水洗大便器100は、陶器を素材とする便器本体102を備える。便器本体102の上方には、図示しないが、局部洗浄装置等の温水洗浄用装置を収めたボックスや、ボックスに上下に回動可能に支持される便蓋及び便座が配置される。
(便器本体)
便器本体102は、便鉢部110、排水路管部112、周壁部114を有する。排水路管部112は、便鉢部110の下部に形成される。周壁部114は、便鉢部110や排水路管部112などの内部構造を遮蔽する。
排水路管部112は、便鉢部110との接続部分において封水部116eを形成する。封水部116eには、常時、滞留水が溜められており、これにより排水路管部112の臭いを遮断する。封水部116eに落ちた汚物は、滞留水とともに洗浄水によって外部に押し出される。
以下、図2に示すように、平面視において、便器本体102の外面部分の左右寸法Lxを二等分して前後方向に沿って延びる直線を便器本体102の左右の中心線M1という。また、便鉢部110の内面部分の前後寸法Lyを二等分して左右方向に沿って延びる直線を便鉢部110の前後の中心線N1という。また、凹部116の後端部116jを通り左右方向に沿って延びる直線を直線N2という。
(便鉢部)
便鉢部110は、平面視にて左右寸法より前後寸法が大きくなるような卵形状に形成される。便鉢部110は、汚物を受けるための鉢状の受け面部130と、受け面部130の下縁部から下方に窪んで形成される凹部116と、受け面部130の上縁側に接続されるリム部108と、を備える。リム部108は便鉢部110の上部周縁部に設けられる。リム部108の上端面部108aは、便座の支持面となるように平坦化されている。受け面部130は、中心側に向けて下り勾配で傾斜するように形成される。凹部116は有底状に形成され、その下方には封水部116eの入口が開口する。
凹部116は、平面視において、前後寸法が左右寸法より長い略楕円形または略多角形の形状を有する。凹部116は、前端部116fと、前端部116fから後方左側に延在する左立壁20と、前端部116fから後方右側に延在する右立壁22と、左立壁20と右立壁22の間に設けられる後立壁24と、を有する。左立壁20と右立壁22と後立壁24の三つの立壁を総称するときは「立壁26」という。図2では、凹部116の前端部116fが中心線M1上に位置する。
特に、凹部116は、左立壁20と右立壁22とがそれぞれ前方側と下方側との間で屈曲して前後に分かれており、凹部116は、平面視にて、略五角形の形状を有する。左立壁20の前方側からは後述する結合流172が凹部116に流下し、左立壁20の後方側からは後述する第2内向主流164bが凹部116に流下する。
なお、凹部116の立壁26はそれぞれ弧状に形成され、立壁26の曲率半径が前端部116fの曲率半径より大きく形成されてもよい。
(リム導水路)
図2に示すように、リム部108には、主に後方左寄りに設けられる第1リム導水路124aと、主に後方右寄りに設けられる第2リム導水路124bの二つの導水路が形成される。第1リム導水路124aと、第2リム導水路124bの二つの導水路を総称するときは「導水路124」という。
(吐水口)
リム部108には、第1吐水口122aと、第2吐水口122bの二つの吐水口が形成される。第1吐水口122aと、第2吐水口122bの二つの吐水口を総称するときは「吐水口122」という。吐水口122については後述する。吐水口122は導水路124に形成され後述するリム通水路120に連続するようにリム通水路120に向けて開口している。第1吐水口122aの右側には、洗浄水の流れの一部を内向きに拡散するための拡散部138が設けられる。拡散部138については後述する。
第1吐水口122aは第1リム導水路124aの下流端に設けられ、第2吐水口122bは第2リム導水路124bの下流端に設けられる。第2リム導水路124bの第2吐水口122bの両側には、洗浄水の流れを導くための壁部132a、132bが設けられる。
図3に示すように、水洗大便器100は、入口部38cから二股に接続される第1分配管38aと第2分配管38bとを有する分配給水管38を備える。洗浄水供給装置(不図示)から分配給水管38に供給される洗浄水は、第1分配管38aが接続される第1リム導水路124aと、第2分配管38bが接続される第2リム導水路124bのそれぞれに供給される。
リム導水路124に供給された洗浄水は、吐水口122から後述するリム通水路120に前向きに吐水され、リム通水路120に沿って周方向に旋回する。以下、洗浄水の周方向に旋回する方向を単に「旋回方向」という。
(リム通水路)
リム部108には、二つの吐水口122のそれぞれから便鉢部110の周方向に延びるように形成される第1リム通水路120aと第2リム通水路120bが形成される。二つのリム通水路120aと120bを総称するときは「リム通水路120」という。
リム通水路120はリム部108の内面に沿って周設される。特に、第1リム通水路120aは、第1吐水口122aから旋回方向下流側に第2吐水口122bの近傍まで周方向に延設され、第2リム通水路120bは、第2吐水口122bから旋回方向下流側に第1吐水口122aの近傍まで周方向に延設される。
リム通水路120は吐水口122から吐出される洗浄水を旋回させるように形成される。リム通水路120は、受け面部130の上端縁126cから便鉢部110の外側に向かって延びる棚部126bと、棚部126bの外周端部から立ち上がる側壁部126aとを有している。
リム通水路120には、部分的にまたは全体的に、側壁部126aの上端部から内側に延びて上方に張り出すオーバーハング部が設けられてもよい。また、水洗大便器100では、少なくともリム通水路120の前端側半分の範囲(中心線N1より前側の範囲)で、通水路120の上方が開かれており、実質的にオーバーハング部が設けられない非配設状態にされる。この場合、通水路120の清掃の手間が少なくなる。
(吐水口の配置)
次に、吐水口の配置を説明する。
二つの吐水口を有する場合に、少ない洗浄水で凹部116の汚物の排出力を改善する観点では、第2吐水口122bから吐出される洗浄水に第1吐水口122aの洗浄水が合流して強い勢いで凹部116に落下させる構成が好ましい。この観点によれば、第1吐水口122aが第2吐水口122bの吐水方向側に位置する構成が効果的である。
水洗大便器100では、平面視において、第1吐水口122aが便鉢部110の前後の中心線N1より後方に設けられる。特に、第1吐水口122aは、平面視において、中心線M1の左方に設けられ、直線N2より後方に位置する部分を有し、第2吐水口122bの吐水方向の延長線に向かって開口する。また、第2吐水口122bは、平面視において、中心線M1の右方であって後立壁の24の後方に形成される。特に、第2吐水口122bは、平面視において、直線N2より後方に位置して、第1吐水口122aの吐水方向の延長線に向かって開口する。
水洗大便器100では、平面視において、第1吐水口122aと第2吐水口122bは凹部116より後方に設けられる。
第1吐水口122aと第2吐水口122bがこのように配置されることによって、第1吐水口122aの吐水の流れの延長線が第2吐水口122bの吐水の流れの延長線と交差するから、これらが合流して凹部116に落下する流れを形成できる。
(水流)
次に図3を参照して、洗浄水の水流を説明する。図3は、便鉢部110の中における洗浄水の流れ方を模式的に示す。第1リム導水路124aに供給された洗浄水158aは第1吐水口122aから前向きに第1リム通水路120aに吐水され、第1リム通水路120aに沿って旋回する第1旋回主流162aと、第1リム通水路120aから内側に向かって流れる第1内向主流164aと、を形成する。第1旋回主流162aと第1内向主流164aを総称するときは「第1洗浄水168a」という。
第2リム導水路124bに供給された洗浄水158bは第2吐水口122bから第2リム通水路120bに吐水され、第2リム通水路120bに沿って旋回する第2旋回主流162bと、第2リム通水路120bから内側に向かう流れである第2内向主流164bと、を形成する。第2旋回主流162bと第2内向主流164bを総称するときは「第2洗浄水168b」という。なお、洗浄水の主流とは、洗浄水の多くの割合が同様に流れる主な流れを意味し,一つの吐水口の吐水流が複数の主流を形成することがある。洗浄水の主流は、太い束となって流れることがあり、また物体の表面を膜状に流れることがある。
第1旋回主流162aは、旋回しながら徐々に受け面部130に落下し、凹部116に向かって流れる落下水流190を形成する。落下水流190は受け面部130の表面に膜状に流れながら受け面部130を広く洗浄する。第1旋回主流162aの一部は、旋回したまま凹部116に進入して立壁26に沿って旋回し、反時計回りに横旋回する渦188に合流する。渦188は汚物を封水部116eの中央に強力に集めて排水路管部112から排出する(図1も参照)。
第2旋回主流162bは、旋回しながら徐々に受け面部130に落下し、第1吐水口122aと凹部116の間の領域で第1内向主流164aにその進行方向に対して横向きに合流して結合流172を形成する。つまり、第1内向主流164aは第2旋回主流162bが衝突することで、凹部116に向かう結合流172を形成する。なお、第1内向主流164aが凹部116に向かって吐出され、その第1内向主流164aに第2旋回主流162bが合流して結合流172の水勢を増すように構成してもよい。
特に、水洗大便器100は、前後方向において、凹部116の前後寸法Lcを二等分して左右方向に沿って延びる直線N3より後方の領域において第1内向主流164aに第2旋回主流162bが衝突するように合流する。第2旋回主流162bの殆どが結合流172に合流するから、結合流172は太い束の水流となって凹部116に流れる。
第2旋回主流162bを内向きに曲げやすくする観点から、第1内向主流164aと第2旋回主流162bとが合流する部分でのこれらの進行方向がなす角度θsは、好ましくは30度以上、より好ましくは45度以上、さらに好ましくは60度以上にされる。結合流172の水勢を維持する観点から、角度θsは、好ましくは150度以下、より好ましくは120度以下にされる。
結合流172は、主に左立壁20の前方側から凹部116に勢いよく流下して、左立壁20に沿って前方に流れ、前端部116fに衝突して下向きに流れる下向流186を形成する。下向流186は、凹部116内の汚物の封水部116eから排水路管部112への排出を促進する。
第2内向主流164bは、旋回しながら凹部116に向けて落下し、結合流172とは別に、後立壁24と左立壁20から凹部116に勢いよく流下して、主に凹部116の中で結合流172に合流し、下向流186を形成する。特に、第2内向主流164bは第1内向主流164aに合流する前の非合流の状態で凹部116に落下し、主に凹部116の中で結合流172に合流するから、結合流172の水量や水勢を増やすことができる。
このように、下向流186は、第2吐水口122bの第2旋回主流162b及び第2内向主流164bに第1吐水口122aの第1内向主流164aが合流する結合流172によって形成されるから、その水勢や水量が増えて良好な排出力を発揮することができる。なお、図3では渦188と下向流186とを分離して表示しているが、実際は、これらが一体になって立体的な流動を形成する。
第2旋回主流162bの水量や水勢が過度に大きいと第1内向主流164aに合流した後に凹部116に落下する水量が少なくなる懸念がある。水洗大便器100では、第1内向主流164aの水量と水勢は第2旋回主流162bの水量と水勢よりそれぞれ大きくされる。第2旋回主流162bの水量や水勢を小さくするために、第2旋回主流162bの水量と水勢は第2内向主流164bの水量と水勢よりそれぞれ小さくされる。この結果、第2旋回主流162bの水勢が小さくなり、第2内向主流164bの水勢は大きくなる。
また、第1旋回主流162aの水量や水勢を強くして受け面部130を良好に洗浄するために、第1旋回主流162aの水量と水勢は第1内向主流164aの水量と水勢よりそれぞれ大きくされる。
図4は実施形態に係る水洗大便器の第2吐水口122bの周辺の水流を説明する模式図である。図4では洗浄水158bの主な拡散領域を破線158c、158dで示している。第2分配管38bの開口38mから第2リム導水路124bに供給された洗浄水158bは、第2リム導水路124bの壁部132aと壁部132bとに沿って流れ第2吐水口122bから第2リム通水路120bに吐出され、第2旋回主流162bと第2内向主流164bとを形成する
(拡散部)
次に拡散部138について説明する。図5は第1吐水口の周辺を拡大して示す模式図である。図5では洗浄水158aの主な拡散領域を破線158e、158fで示している。図5に示すように、拡散部138は、水洗大便器100を前端側から見て第1吐水口122aの右側壁部138bの出口側の先端部138cの曲率半径Raを大きくした曲面形状に形成される。拡散部138は下流側ほど開口幅が広くなるように形成された斜面であってもよい。第1リム導水路124aを前向きに流れてきた洗浄水は、第1吐水口122aにおいて、その一部が拡散部138に沿って拡散する。
水洗大便器100は、拡散部138の形状を変更することによって、第1吐水口122aから吐水される洗浄水158aの方向や水勢を変更して、所望の第1旋回主流162aや第1内向主流164aを形成することができる。
(分配給水管)
次に分配給水管38について説明する。図6は、図3の分配給水管38の周辺を拡大して示す断面図である。図6は、後述する第2分配管38bの先端部38hの一部を断面で示している。図6に示すように、分配給水管38は、分岐部38dと、分岐部38dから上方に延伸する管状の入口部38cと、分岐部38dから左方に延伸する管状の第1分配管38aと、分岐部38dから右方に延伸する管状の第2分配管38bと、が一体に、例えば樹脂材料から形成される。入口部38cに供給される洗浄水は、分岐部38dから第1分配管38aと第2分配管38bとに分かれて流れる。
第1分配管38aと第2分配管38bには、折り曲げ可能に形成される関節部または蛇腹部が設けられる。特に、第1分配管38aの途中には2つの関節部38eが設けられ、第2分配管38bの途中には蛇腹部38fが設けられる。第1分配管38aの先端部38gは第1リム導水路124aに挿入された状態で固定される。第2分配管38bの先端部38hは、第2リム導水路124bに挿入された状態で固定される。
第1分配管38aは、その先端部38gの突端に前向きの開口38kが設けられ、第1リム導水路124aに略前向きの洗浄水を吐水するように形成される。第2分配管38bは、その先端部38hの突端が塞がれて左側方に開口38mが設けられ、第2リム導水路124bに左向きの洗浄水を吐水するように形成される。
第2分配管38bの先端部38hは、上下寸法が左右寸法より薄い扁平形状を有し、先端部38hの途中に左右方向に拡幅される拡幅部38jが形成される。拡幅部38jは、その左右方向の両端が第2リム導水路124bの両壁に接触して、第2リム導水路124bを塞ぐように形成される。拡幅部38jが第2リム導水路124bを塞ぐから、第2分配管38bから供給された洗浄水の第2リム導水路124bの後方側への逆流を抑制することができる。
拡幅部は第1分配管38aにも設けることができる。水洗大便器100では、第1リム導水路124aは略ストレート形状で流水抵抗が小さいから、洗浄水の後方側への逆流は少ないため、第1分配管38aに拡幅部を設けていない。
次に、水洗大便器100の動作を説明する。
水洗大便器100は、所定のスイッチ、レバー等の操作部材の操作により、洗浄水供給装置から所定量の洗浄水が分配給水管38を通じて導水路124に供給される。供給された洗浄水は、吐水口122から通水路120に向けて吐水され、便鉢部110内の汚物を洗浄水の落差を用いて凹部116の下部の封水部116eに押し流すと共に、便鉢部110内を広く洗浄する。
次に、本実施の形態の水洗大便器100の特徴を説明する。
第1吐水口から洗浄水が旋回方向に吐水される場合は、凹部に向かう洗浄水が不足する懸念がある。これに対して、水洗大便器100の便鉢部110は、第1洗浄水168aが旋回方向に吐水され、その第1洗浄水168aが第2洗浄水168bの一部と合流することによって凹部166に向かう結合流176を形成するように構成されるから、凹部166に向かう洗浄水の水量を増やすことができる。
水洗大便器100の便鉢部110は、第2洗浄水168bが、第1洗浄水168aの進行方向に対して横向きに第1洗浄水168aと合流するように構成されるから、第2旋回主流162bが内向きに曲げられて太い束の結合流172を形成する。この結果、結合流172から形成される下向流186の水勢や水量が増えて良好な排出力を得ることができる。
第2洗浄水168bの水量や水勢が大きいと第1洗浄水168aに合流した後に凹部116に落下する水量が少なくなる懸念がある。水洗大便器100では、第2洗浄水168bの水量や水勢が第1洗浄水168aの水量や水勢より少なくなるように構成されるから、第2洗浄水168bが横から合流しても第2洗浄水168bの流れによる結合流172の方向への影響は小さく、結合流172は凹部166に向かって流れる。
水洗大便器100の便鉢部110は、第2洗浄水168bが、結合流172とは別に、凹部116に落下する第2内向主流164bを形成するように構成されるから、第2内向主流164bは、凹部116に勢いよく流下して凹部116の中で結合流172に合流することによって、結合流172の水勢や水量が増えて下向流186を強化して良好な排出力を得ることができる。
水洗大便器100は、第1吐水口122aの内側には、第1洗浄水168aの一部を内側に拡散する拡散部138が設けられるから、第1吐水口122aから吐き出される洗浄水が平面方向に拡散して、所望の第1旋回主流162aや第1内向主流164aを形成することができる。
水洗大便器100は、第1吐水口122aと第2吐水口122bとが平面視において、凹部116より後方に設けられるから、第2吐水口122bから吐水した洗浄水が第1吐水口122aの近傍に到達して第1吐水口122aの吐水の一部と結合することで強力な結合流172を形成することができる。
リム通水路の棚部や側壁部は洗浄水が流れることで比較的清潔に保たれるが、オーバーハング部の裏側は洗浄水との接触が少ないから汚れや水分が付着したまま残ることがある。このため、オーバーハング部の裏側を清潔に保つために短い周期で清掃する手間がかかる。
これに対して水洗大便器100は、第1リム通水路120aの前端側半分の範囲は、上方が開かれているから、リム部108への汚れの残留が抑制され、清掃の手間を減らすことができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態にかかる水洗大便器200について説明する。図7は図2に対応する水洗大便器200の平面図であり、図8は図3に対応する水洗大便器200のA−A線断面図である。水洗大便器200は、水洗大便器100に対して、第1吐水口122aが後方に後退して位置し、第2リム通水路120bの一部にオーバーハング部118が設けられている点で相違し、その他の構成およびその作用は同様であり、重複する説明は省略する。
図7に示すように、水洗大便器200は、水洗大便器100と比較して、第1吐水口122aが後側に位置する。特に、第2吐水口122bの前端部134を通り左右方向に沿って延びる直線を直線N4というとき、第1吐水口122aは直線N4より後側に位置する部分を含む。また、図7に示すように、第2吐水口122bは略左向きに開口している。
次に図8を参照して、水洗大便器200の洗浄水の水流を説明する。図8は、便鉢部110の中における洗浄水の流れ方を模式的に示している。図8に示すように、第1リム導水路124aに供給された洗浄水158aは第1吐水口122aから第1リム通水路120aに吐水され、第1リム通水路120aに沿って旋回する第1旋回主流162aと、第1リム通水路120aから内側に向かって流れる第1内向主流164aと、を形成する。
また、図8に示すように、第2リム導水路124bに供給された洗浄水158bは第2吐水口122bから第2リム通水路120bに吐水され、第2リム通水路120bに沿って旋回する第2旋回主流162bを形成する。前述した構成によって、第2吐水口122bから吐水される第2旋回主流162bは、第1吐水口122aの前側の領域に向かって流れ、その大部分がその領域の近傍で第1吐水口122aから吐水される第1内向主流164aに合流する。
図8に示すように、第1旋回主流162aは、旋回しながら徐々に受け面部130に落下し、水洗大便器100と同様に、汚物を封水部116eの中央に強力に集めて排水路管部112から排出する。第2旋回主流162bは、旋回しながら徐々に受け面部130に落下し、水洗大便器100と同様に、第1吐水口122aと凹部116の間の領域で第1内向主流164aにその進行方向に対して横向きに合流して結合流172を形成する。結合流172は、水洗大便器100と同様に、凹部116の中で下向に流れる下向流186を形成することによって汚物の封水部116eから排水路管部112への排出を促進する。
図8に示すように、水洗大便器200には拡散部138が設けられ、拡散部138は、水洗大便器100についてした説明と同様に洗浄水158aの内側への拡散を増やすことができる。
図7に示すように、水洗大便器200の第2リム通水路120bの一部にオーバーハング部118が設けられる。オーバーハング部118は、第2吐水口122bから第1吐水口122aの前側の領域に亘って、リム通水路120の上側を庇のように覆う。オーバーハング部118は、第1吐水口122aの前側の領域を覆うことによって、意匠性を向上することができる。
水洗大便器200は、水洗大便器100と同様に動作し、水洗大便器100と同様の特徴を備える。
以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
水洗大便器100および200は、洗浄方式として洗い落し式を用いる例を説明したが、サイホン式、サイホンゼット式等の他方式と組み合わせた洗浄方式により便鉢部110内を洗浄してもよい。便器本体102はトイレ室の床面上に設置される床置き式便器を例に説明したが、壁掛け式便器でもよい。また、便器本体102は陶器の他に樹脂等を素材としてもよい。
水洗大便器100および200では、吐水口が反時計回りの旋回水流を生成する例について説明したが、例えば左右を入れ替えて時計回りの水流を生成するように構成してもよい。
水洗大便器200では、第2リム通水路120bの一部にのみオーバーハング部118を設け、少なくともリム通水路120の前端側半分の範囲にはオーバーハング部を設けない非配設の例について説明したがこれに限定されない。リム通水路には、オーバーハング部が全く非配設であってもよく、必要に応じて部分的にまたは全体的に、オーバーハング部が設けられてもよい。この場合、洗浄水が流れる際、オーバーハング部によって洗浄水が外側への飛散を抑制することができる。
本発明の実施の形態では、リム部に吐水口が二つある例について説明したが、二つの吐水口の他に補助的に別の吐水手段を設けてもよい。
100 水洗大便器、 20 左立壁、 22 右立壁、 24 後立壁、
38 分配給水管、 38a 第1分配管、 38b 第2分配管、
102 便器本体、 106 上部周縁部、 108 リム部、
108a 上端面部、 110 便鉢部、 112 排水路管部、
114 周壁部、 116 凹部、 116e 封水部、
120a 第1リム通水路 、 120b 第2リム通水路、
122a 第1吐水口、 122b 第2吐水口、
124a 第1リム導水路、 124b 第2リム導水路、
126a 側壁部、 126b 棚部、 130 受け面部、
138 拡散部、 162a 第1旋回主流、
162b 第2旋回主流、 164a 第1内向主流、
164b 第2内向主流、 168a 第1洗浄水、
168b 第2洗浄水、 172 結合流、 186 下向流、
188 渦、 190 落下水流。

Claims (7)

  1. 便鉢部を有する便器本体を備え、
    前記便鉢部は、汚物を受けるための受け面部と、前記受け面部の上縁部に接続されるリム部と、前記受け面部の下縁部から下方に窪んで形成される凹部と、を有し、
    前記リム部には、前記リム部に沿って洗浄水を吐水する第1吐水口及び第2吐水口が設けられ、
    前記便鉢部は、前記第2吐水口から吐出される第2洗浄水が、前記第1吐水口から吐出される第1洗浄水と合流して前記凹部に落下する結合流を形成するように構成され、
    前記便鉢部は、前記第1洗浄水の水勢より小さい水勢の前記第2洗浄水が前記第1洗浄水と同じ旋回方向に吐出され、前記第2洗浄水が前記第1吐水口と前記凹部との間の領域で前記第1洗浄水と合流するように構成されることを特徴とする水洗大便器。
  2. 前記便鉢部は、前記第1洗浄水が旋回方向に吐水され、
    前記第1洗浄水が前記第2洗浄水と合流することによって前記凹部に向かう結合流を形成するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 前記便鉢部は、前記第2洗浄水が、前記第1洗浄水の進行方向に対して横向きに前記第1洗浄水と合流するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の水洗大便器。
  4. 前記便鉢部は、前記第2洗浄水が、前記結合流とは別に、前記凹部に落下する別の主流を形成するように構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の水洗大便器。
  5. 前記第1吐水口には、前記第1洗浄水の一部を内側に拡散する拡散部が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の水洗大便器。
  6. 前記第1吐水口と前記第2吐水口とは、平面視において、前記凹部より後方に設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の水洗大便器。
  7. 前記リム部には前記第1洗浄水が流れる通水路が設けられ、
    前記通水路の前端側半分の範囲は、上方が開かれていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の水洗大便器。
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