JP6756064B1 - 電動パワーステアリング制御装置及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング制御装置において、操舵感の向上を図ることができる技術を提供する。【解決手段】運転手の操舵に応じた基本制御量を算出する基本制御量算出部(611)と、ヨーレート及び横加速度の少なくとも何れかに応じた摩擦力を摩擦モデルによって算出し、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する摩擦力算出部(612)と、前記基本制御量と、前記摩擦起因制御量とに応じて、ステアリング制御量を算出する制御量算出部とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリングを制御する電動パワーステアリング制御装置及び電動パワーステアリング装置に関する。
従来、電動モータの回転によりステアリング操作をアシストするステアリング装置が知られている(例えば特許文献1、2)。これらのステアリング装置では、車速や操舵角に応じて適切な摩擦トルクがステアリング装置に付与されるように、モータの電流値を制御している。
特開2009−126244号公報(2009年6月11日公開) WO2011/062145公報(2011年5月26日公開)
電動パワーステアリング制御装置では、操舵感の向上を図ることが好ましい。
本発明は、電動パワーステアリング制御装置において、操舵感の向上を図ることができる技術を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、ステアリング装置を転舵するためのステアリング制御量を算出する電動パワーステアリング制御装置であって、運転手の操舵に応じた基本制御量を算出する基本制御量算出部と、ヨーレート及び横加速度の少なくとも何れかに応じた摩擦力を摩擦モデルによって算出し、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する摩擦力算出部と、前記基本制御量と、前記摩擦力算出部が算出した前記摩擦起因制御量とに応じて、前記ステアリング制御量を算出する制御量算出部とを備える。
本発明によれば、電動パワーステアリング装置において、操舵感の向上を図ることができる。
本発明の実施形態1に係る車両の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係るECUの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係るステアリング制御部の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る摩擦力算出部の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係るステアリング制御部によるステアリング制御量を示す図である。 基本制御量のみを用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。 摩擦起因制御量のみを用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。 加算部で算出されたステアリング制御量を用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。 本発明の実施形態2に係るステアリング制御部の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態3に係るステアリング制御部の構成例を示すブロック図である。 基本制御量のみを用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。 演算部で算出されたステアリング制御量を用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。 本発明の実施形態4に係るステアリング制御部の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態4に係るステアリング制御部によるステアリング制御量を示す。図である。 本発明の実施形態5に係る機械部品の摩擦部分を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、詳細に説明する。
(車両900の構成)
図1は、本実施形態に係る車両900の概略構成を示す図である。図1に示すように、車両900は、懸架装置(サスペンション)100、車体200、車輪300、タイヤ310、操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルクセンサ430、操舵角センサ440、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、ラック軸480、エンジン500、ECU(Electronic Control Unit)(制御装置、制御部)600、発電装置700、及びバッテリ800を備えている。ここで、懸架装置100、及びECU600は、本実施形態に係るサスペンション装置を構成する。
また、操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルクセンサ430、操舵角センサ440、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、ラック軸480、及びECU600は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置を構成する。また、ECU600は、電動パワーステアリング装置による車両900のステアリング装置を制御する電動パワーステアリング制御装置を含んで構成される。
タイヤ310が装着された車輪300は、懸架装置100によって車体200に懸架されている。車両900は、四輪車であるため、懸架装置100、車輪300およびタイヤ310については、それぞれ4つ設けられている。
なお、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪のタイヤ及び車輪をそれぞれ、タイヤ310A及び車輪300A、タイヤ310B及び車輪300B、タイヤ310C及び車輪300C、並びに、タイヤ310D及び車輪300Dとも称する。以下、同様に、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪にそれぞれ付随した構成を、符号「A」「B」「C」及び「D」を付して表現することがある。
懸架装置100は、油圧緩衝装置、アッパーアーム及びロアーアームを備えている。また、油圧緩衝装置は、一例として、当該油圧緩衝装置が発生させる減衰力を調整する電磁弁であるソレノイドバルブを備えている。ただし、これは本実施形態を限定するものではなく、油圧緩衝装置は、減衰力を調整する電磁弁として、ソレノイドバルブ以外の電磁弁を用いてもよい。例えば、上記電磁弁として、電磁流体(磁性流体)を利用した電磁弁を備える構成としてもよい。
エンジン500には、発電装置700が付設されており、発電装置700によって生成された電力がバッテリ800に蓄積される。
運転者の操作する操舵部材410は、ステアリングシャフト420の一端に対してトルク伝達可能に接続されており、ステアリングシャフト420の他端は、ラックピニオン機構470に接続されている。
ラックピニオン機構470は、ステアリングシャフト420の軸周りの回転を、ラック軸480の軸方向に沿った変位に変換するための機構である。ラック軸480が軸方向に変位すると、タイロッド482(482A,482B)及びナックルバー484(484A,484B)を介して車輪300(300A,300B)が転舵される。
トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に印加される操舵トルク、換言すれば、操舵部材410に印加される操舵トルクを検出し、検出結果を示すトルクセンサ信号をECU600に提供する。より具体的には、トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に内設されたトーションバーの捩れを検出し、検出結果をトルクセンサ信号として出力する。なお、トルクセンサ430として、ホールIC,MR素子、磁歪式トルクセンサなどの周知のセンサを用いてもよい。
操舵角センサ440は、操舵部材410の操舵角を検出し、検出結果をECU600に提供する。
トルク印加部460は、ECU600から供給されるステアリング制御量に応じたアシストトルク又は反力トルクを、ステアリングシャフト420に印加する。トルク印加部460は、ステアリング制御量(モータ制御量ともいう)に応じたアシストトルク又は反力トルクを発生させるアシストモータ620と、当該アシストモータ620が発生させたトルクをステアリングシャフト420に伝達するトルク伝達機構とを備えている。また、トルク印加部460は、アシストモータ620の回転速を検出するモータ回転速センサと、アシストモータの回転角度を検出するモータ回転角度センサであるレゾルバ625と、を備えている。
なお、本明細書における「制御量」の具体例として、電流値、デューティー比、減衰率、減衰比等が挙げられる。
なお、上述の説明において「トルク伝達可能に接続」とは、一方の部材の回転に伴い他方の部材の回転が生じるように接続されていることを指し、例えば、一方の部材と他方の部材とが一体的に成形されている場合、一方の部材に対して他方の部材が直接的又は間接的に固定されている場合、及び、一方の部材と他方の部材とが継手部材等を介して連動するよう接続されている場合を少なくとも含む。
また、上記の例では、操舵部材410からラック軸480までが常時機械的に接続されたステアリング装置を例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、本実施形態に係るステアリング装置は、例えばステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置であってもよい。ステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置に対しても本明細書において以下に説明する事項を適用することができる。
また、図1では、トルク印加部をステアリングシャフト上に設ける所謂コラムアシスト式のステアリング装置を図示しているが、これは本実施形態を限定するものではない。トルク印加部をラック軸上に設ける所謂ラックアシスト式のステアリング装置としてもよい。
ECU600は、車両900が備える各種の電子機器を統括制御する。より具体的には、ECU600は、トルク印加部460に供給するステアリング制御量を調整することにより、ステアリングシャフト420に印加するアシストトルク又は反力トルクの大きさを制御する。
また、ECU600は、懸架装置100に含まれる油圧緩衝装置が備えるソレノイドバルブに対して、サスペンション制御量を供給することによって当該ソレノイドバルブの開閉を制御する。この制御を可能とするために、ECU600からソレノイドバルブへ駆動電力を供給する電力線が配されている。
また、車両900は、車輪300毎に設けられ各車輪300の車輪速を検出する車輪速センサ320、車両900の横方向の加速度を検出する横Gセンサ330、車両900の前後方向の加速度を検出する前後Gセンサ340、車両900のヨーレートを検出するヨーレートセンサ350、エンジン500が発生させるトルクを検出するエンジントルクセンサ510、エンジン500の回転数を検出するエンジン回転数センサ520、及びブレーキ装置が有するブレーキ液に印加される圧力を検出するブレーキ圧センサ530を備えている。これらの各種センサによる検出結果は、ECU600に供給される。
なお、図示は省略するが、車両900は、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐためのシステムであるABS(Antilock Brake System)、加速時等における車輪の空転を抑制するTCS(Traction Control System)、及び、旋回時のヨーモーメント制御やブレーキアシスト機能等のための自動ブレーキ機能を備えた車両挙動安定化制御システムであるVSA(Vehicle Stability Assist)制御可能なブレーキ装置を備えている。
ここで、ABS、TCS、及びVSAは、推定した車体速に応じて定まる車輪速と、車輪速センサ320によって検出された車輪速とを比較し、これら2つの車輪速の値が、所定の値以上相違している場合にスリップ状態であると判定する。ABS、TCS、及びVSAは、このような処理を通じて、車両900の走行状態に応じて最適なブレーキ制御やトラクション制御を行うことにより、車両900の挙動の安定化を図るものである。
また、上述した各種のセンサによる検出結果のECU600への供給、及び、ECU600から各部への制御信号の伝達は、CAN(Controller Area Network)370を介して行われる。
CAN370を介してECU600へ供給される信号は、例えば、以下の信号を含んでいる(括弧書きは取得元を示す)。
・4輪の車輪速(車輪速センサ320A〜D)
・ヨーレート(ヨーレートセンサ350)
・前後G(前後Gセンサ340)
・横G(横Gセンサ330)
・ブレーキ圧(ブレーキ圧センサ530)
・エンジントルク(エンジントルクセンサ510)
・エンジン回転数(エンジン回転数センサ520)
・操舵角(操舵角センサ440)
・操舵トルク(トルクセンサ430)
図2は、ECU600の概略構成を示す図である。
図2に示すように、ECU600は、ステアリング制御部(ステアリング制御装置)610を備えている。
ステアリング制御部610は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果を参照し、トルク印加部460に供給するステアリング制御量の大きさを決定する。
なお、本明細書において「〜を参照して」との表現には、「〜を用いて」「〜を考慮して」「〜に依存して」などの意味が含まれ得る。
また、「制御量の大きさを決定する」との処理には、制御量の大きさをゼロに設定する、すなわち、制御量を供給しない場合も含まれる。
(ステアリング制御部)
続いて、図3を参照して、ステアリング制御部610についてより具体的に説明する。ここで、本実施形態のステアリング制御部610は、特許請求の範囲に記載のステアリング制御装置の一例である。図3は、ステアリング制御部610の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、ステアリング制御部610は、基本制御量算出部611、摩擦力算出部612、及び加算部615を備えている。ここで、加算部615は、特許請求の範囲に記載の制御量算出部の一例である。本実施形態では、基本制御量算出部611と、摩擦力算出部612と、加算部615とを合わせてステアリング制御量を算出するステアリング制御量算出部と称する。ステアリング制御量算出部は、基本制御量算出部611が算出した基本制御量と、摩擦力算出部612が算出した摩擦起因制御量とに応じて、ステアリング制御量を算出する。
基本制御量算出部611は、トルクセンサ430から供給される操舵トルクを参照し、運転手の操舵に応じた、アシストトルク又は反力トルクの大きさを制御するための基本制御量を算出する。
摩擦力算出部612は、ヨーレートセンサ350から供給されるヨーレート及び横Gセンサ330から供給される横G(横加速度)の少なくとも何れかに応じた摩擦力を摩擦モデルによって算出する。また摩擦力算出部612は、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。なお、摩擦力算出部612は、ヨーレート及び横加速度に加えて、ステアリング装置の転舵角に関連する値である転舵角関連値に更に応じた摩擦起因制御量を摩擦モデルによって算出する構成であってもよい。摩擦力算出部612は、算出した摩擦起因制御量を加算部615に供給する。
加算部615は、基本制御量算出部611によって算出された基本制御量に、摩擦力算出部612によって算出された摩擦起因制御量を加算することで、ステアリング制御量を算出する。加算部615で算出されたステアリング制御量は、トルク印加部460のアシストモータ620に供給される。
ここで、転舵角関連値には、ステアリングシャフト420に内設されたトーションバーを介して、操舵部材410側の値を用いた操舵部材側転舵角関連値と、ラックピニオン機構470を有するギアボックス側の値を用いたギアボックス側転舵角関連値との、二つの値が存在する。摩擦力算出部612は、これらの二つの値のいずれか一方を用いて、摩擦力を算出する。
ここで、転舵角関連値の中でも、摩擦の多いギアボックス側転舵角関連値の一つである、アシストモータ620の回転角を用いることで、摩擦力をより適切に算出することができる。ここで、アシストモータ620は、ステアリング制御量に基づいてステアリング装置にアシストトルク又は反力トルクを与える電動モータである。
摩擦力算出部612は、一例として、アシストモータ620の回転角度を示す回転角信号をレゾルバ625から取得し、取得した回転角信号を参照して、ラック位置を算出し、算出したラック位置に応じた摩擦力を摩擦モデルによって算出する。
レゾルバ625から出力されるアシストモータ620の回転角度を示す回転角信号は分解能が高い。したがって、分解能が高いレゾルバ625からの出力を用いて摩擦力を算出することで、摩擦力算出部612は、摩擦力に起因する摩擦起因制御量をより細緻に算出することができる。また、ラック変位が小さい領域において、アシストモータ620を用いてラック変位を算出する事で、より精度高くラック変位を推定する事ができる。
以上のことから、レゾルバ625から出力されるアシストモータ620の回転角は、摩擦モデルへの親和性があるため、アシストモータ620の回転角と、摩擦モデルとを用いる事による相乗効果によって、摩擦力算出部612は、より適切に摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出することができる。
(摩擦力算出部)
摩擦力算出部612は、操舵角センサ440から供給される操舵角の大きさに応じて、摩擦力を算出するための摩擦モデルを決定する。一例として、摩擦力算出部612は、以下の式に基づく摩擦モデルを用いて摩擦力を算出する。
−a<θ<a(第1の範囲)の場合:F=f(d)
a≦θ<b又は−b<θ≦−a(第2の範囲)の場合:F=f(Y)+α
b≦θ又はθ≦−b(第3の範囲)の場合:F=f(a)+α+β
ここで、
θ:操舵角
F:摩擦力
d:ラック変位
Y:ヨートレート
:横加速度
α、β:任意の定数
であり、f()は関数を表す。また、a、bは、a<bの関係を満たす任意の定数である。また、αは、一例として、F=f(d)で算出しようとしている摩擦力の最大値であり、βは、一例として、F=f(Y)で算出しようとしている摩擦力の最大値である。また、ここで用いる操舵角θとしては、ピニオン角度や、ラック位置、転舵角等を用いる事ができる。また、第1の範囲、第2の範囲、及び第3の範囲は、操舵角θの範囲領域において、第1の範囲、第2の範囲、及び第3の範囲の順に段階的に大きくなるように設定される。
このように、摩擦力算出部612は、転舵角が第1の範囲内である場合において、ラック変位に応じた摩擦モデルを用いることによって、ラック変位に応じた摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。ここで、第1の範囲は、例えば、操舵部材410を微操舵する微操舵域に係る範囲である。
また、摩擦力算出部612は、転舵角が第2の範囲内である場合において、ヨーレートに応じた摩擦モデルを用いることによって、ヨーレートに応じた摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。この摩擦モデルでは、ヨーレートの値に応じて、摩擦起因制御量を算出するため、車両状況を加味した摩擦特性のコントロールができる。また、第2の範囲内における摩擦力において、F=F(d)で算出される摩擦力の最大値を定数として加算することによって、第1の範囲から第2の範囲に移行する際の摩擦力曲線の繋がりをリニアにすることができる。これにより、運転手の車両操舵の流れと車両状況の変化との一体感を実現することができる。
また、摩擦力算出部612は、転舵角が第3の範囲内である場合において、横加速度に応じた摩擦モデルを用いることによって、横加速度に応じた摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。この摩擦モデルでは、横加速度の値に応じて、摩擦起因制御量を算出するため、車両状況を加味した摩擦特性のコントロールができる。また、第3の範囲内における摩擦力において、F=F(d)で算出される摩擦力の最大値と、F=f(Y)で算出される摩擦力の最大値とを定数として加算する事で、第2の範囲から第3の範囲に移行する際の摩擦力曲線の繋がりをリニアにする事ができる。これにより運転手の車両操舵の流れと車両状況の変化との一体感を実現することができる。
なお、上述した摩擦力算出部612では、ヨーレートに応じた摩擦力及び横加速度に応じた摩擦力の何れかの値に応じて、摩擦力モデルにおいて摩擦起因制御量を算出する構成について説明したが、本明細書に記載の発明はこれに限定されるものではない。本実施形態における摩擦力算出部612は、ヨーレートに応じた摩擦力及び横加速度に応じた摩擦力の両方の値に応じて摩擦起因制御量を算出する摩擦モデルを用いる構成であってもよい。また、本実施形態における摩擦力算出部612は、転舵角関連値に応じた摩擦力とヨーレートに応じた摩擦力との値に応じて摩擦起因制御量を算出する摩擦モデルを用いる構成であってもよい。また、本実施形態における摩擦力算出部612は、転舵角関連値に応じた摩擦力と横加速度に応じた摩擦力との値に応じて摩擦起因制御量を算出する摩擦モデルを用いる構成であってもよい。
また、上述した摩擦力算出部612では、転舵角の大きさに応じて、参照する摩擦モデルを切り替える構成について説明したが、本明細書に記載の発明はこれに限定されるものではない。本実施形態における摩擦力算出部612は、ラック変位や操舵部材410の操舵角等の転舵角関連値に応じて摩擦モデルを切り替える構成であってもよい。
本発明者は、転舵角が大きくなるに連れて、運転手の運転感覚に影響を及ぼす状態量が、転舵角関連値、ヨーレート、横加速度の順番に変化することを見出した。したがって本発明においては、転舵角領域に応じて、摩擦起因制御量の算出に用いられる構成を、転舵角関連値、ヨーレート、横加速度の順番に切り替えることによって、運転手にとってより快適な運転感覚が得られる制御を実現することができる。
ここで、図4を参照して、摩擦力算出部612の構成についてより具体的に説明する。図4は、摩擦力算出部612の構成例を示すブロック図である。図4では、一例として、操舵角センサ440から供給される操舵角を転舵角関連値として用いた場合を示す。
図4に示すように、摩擦力算出部612は、第1判定部6121、第2判定部6122、第3判定部6123、ラック変位変換部6124、第1摩擦起因制御量算出部6125、第2摩擦起因制御量算出部6126、第3摩擦起因制御量算出部6127、加算部6128、及び加算部6129を備えている。
第1判定部6121は、供給された転舵角関連値に応じて、第1摩擦起因制御量算出部6125に摩擦起因制御量を算出させるか否かを判定する。より具体的には、第1判定部6121は、供給された転舵角関連値が上述した第1の範囲内に含まれると判定した場合、第1摩擦起因制御量算出部6125に摩擦起因制御量を算出させる。
第2判定部6122は、供給された転舵角関連値に応じて、第2摩擦起因制御量算出部6126に摩擦起因制御量を算出させるか否かを判定する。より具体的には、第2判定部6122は、供給された転舵角関連値が上述した第2の範囲内に含まれると判定した場合、第2摩擦起因制御量算出部6126に摩擦起因制御量を算出させる。
第3判定部6123は、供給された転舵角関連値に応じて、第3摩擦起因制御量算出部6127に摩擦起因制御量を算出させるか否かを判定する。より具体的には、第3判定部6123は、供給された転舵角関連値が上述した第3の範囲内に含まれると判定した場合、第3摩擦起因制御量算出部6127に摩擦起因制御量を算出させる。
ラック変位変換部6124は、レゾルバ625から供給されたアシストモータの回転角に基づき、ラック位置を算出する。ラック変位変換部6124は算出したラック位置を、第1摩擦起因制御量算出部6125に供給する。
第1摩擦起因制御量算出部6125は、ラック位置に応じた摩擦力を算出する摩擦モデルであって、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合した摩擦モデルが記憶されている。第1摩擦起因制御量算出部6125は、第1判定部6121が転舵角関連値を第1の範囲内にあると判定した場合、ラック変位変換部6124から供給されたラック位置に応じた摩擦力をこの摩擦モデルを用いて算出する。また、第1摩擦起因制御量算出部6125は、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。第1摩擦起因制御量算出部6125は、算出した摩擦起因制御量を加算部6128に供給する。ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合した摩擦モデルの詳細については後述する。
第2摩擦起因制御量算出部6126は、ヨーレートと摩擦力との関係を示すテーブル(マップ)が記憶されている。第2摩擦起因制御量算出部6126は、第2判定部6122が転舵角関連値を第2の範囲内にあると判定した場合、ヨーレートセンサ350から供給されるヨーレートに応じた摩擦力をこのテーブルを用いて算出する。また、第2摩擦起因制御量算出部6126は、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。第2摩擦起因制御量算出部6126は、算出した摩擦起因制御量を加算部6129に供給する。ここで、ヨーレートと摩擦力との関係を示すテーブルは、一例として摩擦モデルを用いて作成されたものである。なお、ヨーレートから摩擦力を導出する摩擦モデルを用いて摩擦起因制御量を算出する構成としてもよい。
第3摩擦起因制御量算出部6127は、横加速度に応じた摩擦力との関係を示すテーブル(マップ)が記憶されている。第3摩擦起因制御量算出部6127は、第3判定部6123が転舵角関連値を第3の範囲内にあると判定した場合、横Gセンサ330から供給される横加速度に応じた摩擦力をこのテーブルを用いて算出する。また、第3摩擦起因制御量算出部6127は、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。第3摩擦起因制御量算出部6127は、算出した摩擦起因制御量を加算部6129に供給する。ここで、横加速度と摩擦力との関係を示すテーブルは、一例として摩擦モデルを用いて作成されたものである。なお、横加速度から摩擦力を導出する摩擦モデルを用いて摩擦起因制御量を算出する構成としてもよい。
加算部6129は、第2摩擦起因制御量算出部6126から取得した摩擦起因制御量と、第3摩擦起因制御量算出部6127から取得した摩擦起因制御量とを加算し、算出した摩擦起因制御量を加算部6128に供給する。
加算部6128は、第1摩擦起因制御量算出部6125から取得した摩擦起因制御量と、加算部6129から取得した摩擦起因制御量とを加算し、算出した摩擦起因制御量を加算部615に供給する。
なお、摩擦起因制御量を算出するにあたって、第2摩擦起因制御量算出部6126から取得した摩擦起因制御量と、第3摩擦起因制御量算出部6127から取得した摩擦起因制御量との両方を用いる構成を例に挙げたが、本明細書に記載の発明はこれに限定されるものではない。本実施形態に係る加算部6129は、第2摩擦起因制御量算出部6126及び第3摩擦起因制御量算出部6127の何れか一方から摩擦起因制御量を取得し、加算部6129に供給する構成であってもよい。
ここで、第1摩擦起因制御量算出部6125に記憶されたばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合した摩擦モデルの詳細について説明する。図4の第1摩擦起因制御量算出部6125に記載の摩擦モデルは、ラック位置に応じた摩擦力を算出するために用いるばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルの一例を示す図である。図4に示すように、第1摩擦起因制御量算出部6125は、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを複数用いて、摩擦力を算出する。第1摩擦起因制御量算出部6125は、例えば、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを互いに並列に複数接続した、所謂Masing Modelを用いて摩擦力を算出してもよい。
第1摩擦起因制御量算出部6125は、ラック変位に応じた望ましい摩擦力波形を、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを複数用いて作り込むことにより、ラック位置に応じた摩擦力を算出し、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する。
図4では、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデル、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデル、及びばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデル、の3つのモデルを並列に接続したMasing Modelの例を示している。第1摩擦起因制御量算出部6125は、これに限らず、例えば、当該モデルを10個以上のように多数用いて摩擦力を算出してもよい。
これらの複数のモデルは、ばね成分K,K,Kがそれぞれ有するばね定数と、クーロン摩擦成分F,F,Fがそれぞれ有するクローン摩擦力と、の比がモデル毎に異なっている。それぞれのモデルが有するばね定数とクーロン摩擦力との比F/K,F/K,F/Kは、例えば、F/K<F/K<F/Kの関係となるように設定される。それぞれのモデルが有するばね定数とクーロン摩擦力との比F/K,F/K,F/Kは、これらのモデルを駆動することにより出力される理想の摩擦力波形を考慮して、任意に設定することができる。第1摩擦起因制御量算出部6125は、ラック位置に応じて、ばね成分K1〜3とクーロン摩擦成分F1〜3とを直列結合したモデルを駆動して出力される摩擦力信号に比例した電流を摩擦起因制御量として加算部6129に出力する。
図5は、ばね成分K1〜3とクーロン摩擦成分F1〜3とを直列結合したモデルを用いて作り込んだ摩擦力波形を示す図である。図5に示すように、第1摩擦起因制御量算出部6125は、ラック位置が、操舵部材410の反転を示した直後のラック位置Aからラック位置Aの間は、全てのクーロン摩擦成分のモデルを固着させる。これにより、摩擦力がCからCへと上昇する摩擦力波形を実現する。摩擦力のCからCへの上昇は、後述するCからC、CからCへの上昇と比較すると急角度の上昇である。
続いて、第1摩擦起因制御量算出部6125は、ラック位置Aからラック位置Aの間は、ばね定数とクーロン摩擦力との比が3つの中で一番小さいばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを滑らせる。これにより、摩擦力がCからCへと、CからCへの上昇よりもなだらかに上昇する摩擦力波形を実現する。
続いて、第1摩擦起因制御量算出部6125は、ラック位置Aからラック位置Aの間は、ばね定数とクーロン摩擦力との比が3つの中で一番小さいばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルと、ばね定数とクーロン摩擦力との比が3つの中の真ん中のばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルと、を滑らせる。これにより、摩擦力がCからCへと、CからCへの上昇よりも更になだらかに上昇する摩擦力波形を実現する。ここで、第1摩擦起因制御量算出部6125は、複数のばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合して出力される摩擦起因制御量を、ばね成分とクーロン摩擦力との比が小さいモデルから順に出力すると言い換えることができる。
最後に、第1摩擦起因制御量算出部6125は、ばね成分K1〜3とクーロン摩擦成分F1〜3とを直列結合した複数のモデルの全てを滑らせる。これにより、摩擦力は一定値Cに保たれる。
このようにして、第1摩擦起因制御量算出部6125は、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合した複数のモデルを、ばね定数とクーロン摩擦力との比が小さいものから順に滑らせていくことで、摩擦力がなだらかに上昇する摩擦力波形を実現する。また、第1摩擦起因制御量算出部6125によって用いられる、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルの数を増やすことによって、更に摩擦力が滑らかに上昇する摩擦力波形を作り込むことができる。
このような、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを複数用いて、摩擦力を算出する場合、操舵部材410の往路と復路とで、摩擦力波形は、点対称な経路をたどり前回の反転点に向かう。このため、第1摩擦起因制御量算出部6125は、操舵部材410が、往路であるのか、復路であるのかを検出することなく、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを複数用いることにより、理想の摩擦力波形を実現することができる。
ここで、理想の摩擦力波形の実現するにあたって、ラック位置に加えて、ヨーレート又は横加速度の少なくとも何れかを更に考慮して実現することができる。このような方法としては、例えば、複数のばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを用いて、ラック位置に応じた摩擦力を算出し、この摩擦力に対して、ヨーレートに応じて算出した摩擦力成分と、横加速度に応じて算出した摩擦力成分との少なくとも何れか、若しくは両方を加える方法が挙げられる。また、他の方法としては、複数のばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルにおいて、一部のばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルはラック位置に応じた摩擦力を算出し、他のばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルはヨーレート又は横加速度、若しくはその両方に応じた摩擦力を算出する方法が挙げられる。このような方法によって摩擦力波形を実現することによって、運転手にとってより快適な運転感覚が得られる制御を実現することができる。言い換えると、本実施形態に係る摩擦力算出部612は、ラック位置と摩擦力との関係において、ヨーレート又は横加速度を考慮したヒステリシス形状又はヨーレートと横加速度を考慮したヒステリシス形状を形成し、このヒステリシス形状に基づいた摩擦力の算出を行う事ができる。
この場合、第1摩擦起因制御量算出部6125と第2摩擦起因制御量算出部6126とから算出される摩擦起因制御量のつながり、又は第1摩擦起因制御量算出部6125と第3摩擦起因制御量算出部6127とから算出される摩擦起因制御量のつながり、又は第1摩擦起因制御量算出部6125と、第2摩擦起因制御量算出部6126と、第3摩擦起因制御量算出部6127とから算出される摩擦起因制御量のつながりは、ラック変位と力との関係においてヒステリシス形状となる。
第1摩擦起因制御量算出部6125によって、上記モデルを用いて算出された値は、転舵角関連値と、摩擦起因制御量との関係において、ヒステリシスとなる。第1摩擦起因制御量算出部6125は、上記モデルを用いて予め算出しておいた転舵角関連値と摩擦起因制御量との関係を示したヒステリシスマップを予め持っていてもよい。第1摩擦起因制御量算出部6125は、取得した転舵角関連値と、当該ヒステリシスマップと、を用いて摩擦起因制御量を算出してもよい。
また、第1摩擦起因制御量算出部6125は、上述したMasing Model以外の摩擦モデルを用いて、摩擦力を算出することが可能である。Masing Mode以外の摩擦モデルの例としては、Maxwellモデルや、Dahlモデル、Lugreモデル等があげられ、各種摩擦モデルを組み合わせたモデルを用いる事もできる。Maxwellモデルの場合には、剛性成分と減衰成分との直列結合で摩擦力を算出する事ができる。設計者は、これらの摩擦モデルを用いて、設計者の望む波形を自由に作り込むことができる。
図6Aは、基本制御量算出部611が算出した基本制御量のみを用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。
図6Bは、摩擦力算出部612が算出した摩擦起因制御量のみを用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。
図6Cは、加算部615で算出されたステアリング制御量を用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。
このように、ステアリング制御部610は、基本制御量算出部611によって算出された基本制御量に、摩擦力算出部612によって、ばね成分Kとクーロン摩擦成分Fとを直列結合したモデルを複数用いて算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を加算したステアリング制御量によって、ステアリング装置を制御する。このため、操舵初期において、摩擦力の立ち上がりを滑らかにすることができ、微小な操舵操作が容易になる。また、微小な舵角の変化に対しても明確な操舵力変化がある為、手の感触から微小な舵角変化を知覚できるようになり、操舵感が向上する。
〔実施形態2〕
実施形態1では、ステアリング制御部610は、摩擦力算出部612が摩擦力を算出するにあたって、車両900が備えるセンサから供給されたヨーレート及び横加速度を用いる構成を例に挙げたが、本明細書に記載の発明はこれに限定されるものではない。本実施形態に係るステアリング制御部610aは、実施形態1の構成に加え、車両モデルを演算する車両モデル演算部613を更に備えている。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図7は、本実施形態に係るステアリング制御部610aの構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、ステアリング制御部610aは、実施形態1において説明したステアリング制御部610と以下の点において異なる。
すなわち、ステアリング制御部610aは、車両モデル演算部613を備えている。本実施形態では、基本制御量算出部611と、摩擦力算出部612と、車両モデル演算部613と、加算部615と、を合わせてステアリング制御量算出部と称する。
車両モデル演算部613は、車両900の車両モデルが記憶されており、この車両モデルにCAN370を介して供給される車速とレゾルバ625から供給されるアシストモータの回転角を入力することによって、車両900のヨーレート及び横加速度を算出する。車両モデル演算部613は、算出したヨーレート及び横加速度を、摩擦力算出部612に供給する。ここで、車両モデル演算部613は、レゾルバ625から取得したアシストモータの回転角信号を参照して、ラック位置を算出する構成を備えていてもよい。この場合、車両モデル演算部613は、車両モデルにCAN370を介して供給される車速と、算出したラック位置とを入力することによって車両900のヨーレート及び横加速度を算出する。摩擦力算出部612は、算出したヨーレートを用いて第2摩擦起因制御量算出部6126の摩擦起因制御量を算出し、算出した横加速度を用いて第3摩擦起因制御量算出部6127の摩擦起因制御量を算出する。これにより、本実施形態に係るステアリング制御部610aは、第1摩擦起因制御量算出部6125、第2摩擦起因制御量算出部6126、及び第3摩擦起因制御量算出部6127の全てにおいて、おおもとの入力をラック位置として摩擦起因制御量を算出することができるため、摩擦起因制御量の算出に用いられる信号が変位するタイミングにおいても、よりつながりの良いMasing Modelを用いたヒステリシス形状を再現することができる。
摩擦力算出部612は、車両モデル演算部613から供給されるヨーレート及び横加速度のうち少なくとも何れかに応じて摩擦力を算出する。このように、本実施形態に係る摩擦力算出部612は、車両900に生じるヨーレート及び横加速度を推定した上で摩擦力を算出し、摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出することができる。これにより、本実施形態に係るステアリング制御部610aは、車両の状況に応じて反力を的確に操作することができるようになり、操舵感が向上する。
〔実施形態3〕
実施形態1では、ステアリング制御部610は、操舵量に応じた基本制御量と、摩擦力算出部612が算出した摩擦起因制御量とに応じてステアリング制御量を算出する構成を例に挙げたが、本明細書に記載の発明はこれに限定されるものではない。本実施形態に係るステアリング制御部610bは、実施形態1の構成に加えて、電動パワーステアリング装置が有する摩擦をキャンセルする摩擦キャンセル制御量を算出する既存摩擦キャンセル量算出部614をさらに備えている。ステアリング制御部610bは、基本制御量と、摩擦起因制御量と、既存摩擦キャンセル量算出部614によって算出された摩擦キャンセル制御量と、に応じて、ステアリング制御量を算出する。ここで、本実施形態のステアリング制御部610bは、実施形態2の車両モデル演算部613を更に備える構成であってよい。なお、以下の説明では、車両モデル演算部613を備えていないステアリング制御部610bの構成について説明する。また、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図8は、本実施形態に係るステアリング制御部610bの構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、ステアリング制御部610bは、実施形態1において説明したステアリング制御部610と以下の点において異なる。
すなわち、ステアリング制御部610bは、既存摩擦キャンセル量算出部614を備えている。本実施形態では、基本制御量算出部611と、摩擦力算出部612と、既存摩擦キャンセル量算出部614と、演算部615aと、を合わせてステアリング制御量算出部と称する。
既存摩擦キャンセル量算出部614は、ステアリング装置が有する摩擦量、つまり、操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、及びラック軸480等の機械部品の既存の摩擦特性に応じた摩擦量を算出する。
既存摩擦キャンセル量算出部614は、操舵角センサ440が検出した操舵部材410の操舵角、及びトルクセンサ430が検出した、ステアリング装置を操舵した際に操舵部材410に発生する操舵トルクの少なくとも何れか一方に応じて、既存摩擦量を算出する。
ここで、既存摩擦量の算出にあたって操舵角を用いる際には、レゾルバ625によって算出されたモータ回転角度と、トルクセンサ430が検出した操舵トルクとを用いて操舵角を算出しても良い。具体的には、モータ回転角度に対して、操舵トルクに基づいて算出した補正角を加算し、操舵角とする事が出来る。この場合、操舵トルクに基づいて算出した補正角は、検出された操舵トルクに対して、予め定められた係数(例えばトーションバーのバネレートの逆数)を乗算する事で算出できる。これにより、操舵角センサ440を持たなくとも、操舵角を正確に判断し、既存摩擦量を算出できる。
既存摩擦キャンセル量算出部614は、算出した既存摩擦量に基づいて、最終的なステアリング制御量から既存摩擦量を減算(キャンセル)するための摩擦キャンセル制御量を算出する。
演算部615aは、基本制御量と、摩擦起因制御量とを加算したものから、既存摩擦キャンセル量算出部614によって算出された摩擦キャンセル制御量を減算することによってステアリング制御量を算出する。演算部615aで算出されたステアリング制御量は、トルク印加部460のアシストモータ620に供給される。
図9Aは、基本制御量算出部611が算出した基本制御量のみを用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。
図9Bは、演算部615aで算出されたステアリング制御量を用いたステアリング制御を行った場合のステアリング反力を示す図である。
上記の構成によれば、ステアリング制御部610bは、基本制御量と、摩擦起因制御量とを加算したものから、摩擦キャンセル制御量を減算することによってステアリング制御量が算出する。このため、ステアリング制御部610bは、電動パワーステアリング装置の機械部品の摩擦特性に応じた望ましいステアリング制御量を算出することができる。
〔実施形態4〕
実施形態3では、ステアリング制御部610bは、基本制御量と、摩擦起因制御量とを加算したものから、摩擦キャンセル制御量を減算することによってステアリング制御量を算出する構成を例に挙げたが、本明細書に記載の発明はこれに限定されるものではない。本実施形態に係るステアリング制御部610cは、実施形態3の構成に対して、演算部615aに換えて、演算部(補正制御量算出部)616を備えている。ステアリング制御部610cは、基本制御量算出部611が算出した基本制御量と、摩擦キャンセル制御量から摩擦起因制御量を減算した補正制御量と、を出力する。ここで、本実施形態のステアリング制御部610cは、実施形態2の車両モデル演算部613を更に備える構成であってよい。なお、以下の説明では、車両モデル演算部613を備えていないステアリング制御部610cの構成について説明する。また、説明の便宜上、上記実施形態1、2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図10は、本実施形態に係るステアリング制御部610cの構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、ステアリング制御部610cは、実施形態3において説明したステアリング制御部610bと以下の点において異なる。
すなわち、ステアリング制御部610cは、演算部615aを備えず、演算部616を備えている。
演算部616は、既存摩擦キャンセル量算出部614が算出した摩擦キャンセル制御量から、摩擦力算出部612が算出した摩擦起因制御量を減算することによって、補正制御量を算出する。
演算部616が算出した補正制御量は、減算部617において、基本制御量算出部611が算出した基本制御量から減算される。
本実施形態では、基本制御量算出部611と、摩擦力算出部612と、既存摩擦キャンセル量算出部614と、演算部616と、減算部617と、を合わせてステアリング制御量算出部と称する。制御量算出部は、補正制御量を基本制御量から減算することによってステアリング制御量を算出する。
図11は、制御量算出部によって算出されるステアリング制御量の波形を示す図である。図11において、Fr_curve1は、基本制御量算出部611が算出した基本制御量を用いてステアリング制御を行う場合のステアリング反力の波形を示し、Fr_curve2は、理想のステアリング制御量を用いてステアリング制御を行った場合のステアリング反力の波形を示す図である。Fr_diffは、理想のステアリング反力と、基本制御量を用いた場合のステアリング反力との差分を示している。
演算部616が、摩擦キャンセル制御量から、摩擦起因制御量を減算することによって算出した補正制御量は、Fr_diffに相当する。図11に示すように、制御量算出部は、基本制御量算出部611が算出した基本制御量(Fr_curve1に相当)から、演算部616が算出した補正制御量(Fr_diffに相当)を減算することで、望ましいステアリング制御量(Fr_curve2に相当)を算出する。
制御量算出部は、算出したステアリング制御量をトルク印加部460のアシストモータ620に供給する。
これらの構成によれば、制御量算出部は、基本制御量から、摩擦キャンセル制御量から摩擦起因制御量を減算することによって補正制御量を算出し、算出した補正制御量を基本制御量から減算することによってステアリング制御量を算出する。これにより、摩擦力の立ち上がりを滑らかにすることができるとともに、ステアリング制御量の算出における振動外乱の影響を抑えることができる。よって、微小な切り増し切り戻しの操舵操作を繰り返した場合であっても、手の感触から微小な舵角変化を知覚することができるようになり、操舵感が向上する。
〔実施形態5〕
実施形態5では、上記実施形態1、2、3にて説明した電動パワーステアリング装置において、更に、機械部品の摩擦部分の可撓性を増加させることで、操舵感を向上させる構成について説明する。実施形態5の構成は、上記実施形態1、2、3のいずれにも適用することができる。
図12は、電動パワーステアリング装置における機械部品の摩擦部分の一例である、ラック軸480と、ラックガイド495とを示す図である。図12に示すように、ラック軸480と、ラックガイド495との間には、樹脂ベアリング496が配設されている。ラックガイド495には、ラック軸の延伸方向に沿って凹部495aが形成されており、当該凹部に、樹脂ベアリング496が嵌合する。
ここで、図12において、y軸方向は、ラック軸480が延伸する方向を示しており、z軸は、y軸に垂直であって鉛直方向を示しており、x軸は、y軸及びz軸に対して垂直な方向を示している。
図12に示すように、樹脂ベアリング496に厚み(z軸方向にそった厚み)を持たせることにより樹脂ベアリング496の可撓性を増加させることで、樹脂ベアリング496の歪みにより、ラック軸480が、反トルクに対して滑り始め際の摩擦力の立ち上がりが滑らかになる。
また、図12に示すように、x軸方向に沿って、樹脂ベアリング496の厚み(z軸方向に沿った厚み)を変化させることが好ましい。これにより、樹脂ベアリング496の各位置によって、ラック軸が、反トルクに対して滑り始めるまでの歪み量に差をつけることができ、摩擦力の立ち上がりが、段階的ではなく、滑らかなカーブ状になる。
ラック軸480と、ラックガイド495との摩擦部分に限らず、電動パワーステアリング装置における様々な機械部品の摩擦部分において、樹脂ベアリングの厚みを増し、更に、厚さを不均等にすることで、電動パワーステアリング装置における、操舵操作による摩擦力の立ち上がりを滑らかにすることができ、操舵感を向上させることができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
ECU600の制御ブロック(ステアリング制御部610)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、ECU600は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(又はCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)又は記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(又はCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
410 操舵部材
420 ステアリングシャフト
430 トルクセンサ
440 操舵角センサ
460 トルク印加部
600 ECU
610、610a、610b、610c ステアリング制御部(ステアリグ制御装置)
611 基本制御量算出部
612 摩擦力算出部
613 車両モデル演算部
614 既存摩擦キャンセル量算出部
616 演算部(補正制御量算出部)
617 減算部
620 アシストモータ
625 レゾルバ
F、F、F、F クーロン摩擦成分
K、K、K、K ばね成分

Claims (14)

  1. ステアリング装置を転舵するためのステアリング制御量を算出する電動パワーステアリ
    ング制御装置であって、
    運転手の操舵に応じた基本制御量を算出する基本制御量算出部と、
    ヨーレート及び横加速度の少なくとも何れかに応じた摩擦力を摩擦モデルによって算出し、算出した摩擦力に起因する摩擦起因制御量を算出する摩擦力算出部と、
    前記基本制御量と、前記摩擦力算出部が算出した前記摩擦起因制御量とに応じて、前記ステアリング制御量を算出する制御量算出部と
    を備える電動パワーステアリング制御装置。
  2. 前記摩擦力算出部は、前記ヨーレートに応じた前記摩擦力及び前記横加速度に応じた前記摩擦力を算出し、算出した前記ヨーレートに応じた前記摩擦力及び前記横加速度に応じた前記摩擦力に起因する前記摩擦起因制御量を算出する
    請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  3. 前記摩擦力算出部は、前記ステアリング装置の転舵角に関連する値である転舵角関連値に更に応じた前記摩擦力を算出し、算出した前記摩擦力に起因する前記摩擦起因制御量を算出する
    請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  4. 前記摩擦力算出部は、前記転舵角関連値に応じた前記摩擦力と前記ヨーレートに応じた前記摩擦力とにより、前記摩擦起因制御量を算出する
    請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  5. 前記摩擦力算出部は、前記転舵角関連値に応じた前記摩擦力と前記横加速度に応じた前記摩擦力とにより、前記摩擦起因制御量を算出する
    請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  6. 前記摩擦力算出部は、前記転舵角関連値に応じて、前記摩擦起因制御量の算出に使用する信号値を選択し、
    前記転舵角関連値が、第1の範囲内に含まれる場合には、前記転舵角関連値に応じた前記摩擦力により、摩擦起因制御量を算出し、
    前記転舵角関連値が、前記第1の範囲よりも大きい第2の範囲に含まれる場合には、前記ヨーレートに応じた前記摩擦力により、摩擦起因制御量を算出し、
    前記転舵角関連値が、前記第2の範囲よりも大きい第3の範囲に含まれる場合には、前記横加速度に応じた前記摩擦力により、摩擦起因制御量を算出する
    請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  7. 前記転舵角関連値は、前記ステアリング装置に前記制御量算出部が算出した前記ステアリング制御量に基づいてアシストトルク又は反力トルクを与える電動モータのモータ回転角信号から算出される
    請求項3から6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  8. 前記摩擦モデルは、ばね成分とクーロン摩擦成分とを直列結合したモデルであって、
    前記摩擦力算出部は、前記ばね成分と前記クーロン摩擦成分とを直列結合した前記モデルによって前記摩擦力を算出する請求項1から7の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  9. 前記摩擦力算出部は、
    前記ばね成分と前記クーロン摩擦成分とを直列結合した前記モデルを複数用いて前記摩擦力を算出するものであり、
    複数の前記モデルのそれぞれは、
    ばね定数とクーロン摩擦力とを有しており、
    前記クーロン摩擦力と前記ばね定数との比が、モデル毎に異なっている
    請求項8に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  10. 前記ステアリング装置が有する摩擦をキャンセルする摩擦キャンセル制御量を算出する既存摩擦キャンセル量算出部をさらに備え、
    前記制御量算出部は、前記基本制御量と、前記摩擦起因制御量と、前記摩擦キャンセル制御量と、に応じて、前記ステアリング制御量を算出する
    請求項1から9の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  11. 前記制御量算出部は、前記基本制御量と、前記摩擦起因制御量とを加算したものから、前記摩擦キャンセル制御量を減算することによって前記ステアリング制御量を算出する
    請求項10に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  12. 前記制御量算出部は、前記摩擦キャンセル制御量から前記摩擦起因制御量を減算することによって補正制御量を算出し、前記補正制御量を前記基本制御量から減算することによって前記ステアリング制御量を算出する請求項10に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  13. 前記既存摩擦キャンセル量算出部は、前記ステアリング装置を操舵した際に発生する操舵トルクに応じて前記摩擦キャンセル制御量を算出する請求項10から12の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  14. 請求項1から13の何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置を備えている電動パワーステアリング装置。
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