JP7186072B2 - 保舵判定装置、ステアリング制御装置、及びステアリング装置 - Google Patents

保舵判定装置、ステアリング制御装置、及びステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、保舵判定装置、ステアリング制御装置、及びステアリング装置に関する。
従来、自車両の目標進路に沿って操舵角を決定し、ステアリング装置を自動操舵する制御装置が知られている。これらのステアリング装置を自動操舵する制御装置では、制御誤差とドライバの意思を加味して車両の走行制御を行うための技術が提案されている。
上記のような制御装置では、操舵部材をドライバが保持している保舵状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて自動操舵の解除を制御している。例えば、特許文献1では、操舵トルクが予め設定した値を超えているか否かによって保舵状態であるか否かを判定している。
特開2005-67322号公報(2005年3月17日公開)
ところで、保舵状態か否かは、より精度よく判定できることが好ましい。
本発明は、保舵状態であるのか否かの判定精度の向上を図ることができる技術を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、操舵部材をドライバが保舵しているのか否かを判定する保舵判定装置であって、ステアリングトルクを推定するステアリングトルク推定部と、前記ステアリングトルク推定部が推定した推定トルクと実際のステアリングトルクである実トルクとから、操舵部材をドライバが保舵しているのか否かを判定する保舵判定部とを備えている。
本発明によれば、操舵部材をドライバが保舵しているのか否かの判定精度の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る車両の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るECUの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るステアリング制御部の構成例を示すブロック図である。 (a)は推定トルクと実トルクとの位相ズレの例を示す図であり、(b)は推定トルクと実トルクとのオフセットの例を示す図である。 保舵判定装置の処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態2に係る車両の概略構成を示す図である。 実施形態2に係るECUと、自動運転制御部との概略構成を示す図である。 実施形態2に係るECUと、自動運転制御部との処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態2の変形例1に係るECUと、自動運転制御部との概略構成を示す図である。 実施形態2の変形例1に係るECUと、自動運転制御部との処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態2の変形例2に係るECUと、自動運転制御部との概略構成を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、詳細に説明する。
(車両900の構成)
図1は、本実施形態に係る車両900の概略構成を示す図である。図1に示すように、車両900は、懸架装置(サスペンション)100、車体200、車輪300、タイヤ310、操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルクセンサ430、舵角センサ440、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、ラック軸480、エンジン500、ECU(Electronic Control Unit)(制御装置、制御部、ステアリング制御装置)600、発電装置700およびバッテリ800を備えている。ここで、懸架装置100、及びECU600は、本実施形態に係るサスペンション装置を構成する。また、操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルクセンサ430、舵角センサ440、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、ラック軸480、及びECU600は、本実施形態に係るステアリング装置(操舵装置)を構成する。
車両900は、操舵部材410をドライバが保持して操舵している状態である保舵状態(ハンズオン)で走行する通常運転と、操舵部材410からドライバが手を放した手放し状態(ハンズオフ)で自動操舵制御により走行する自動運転とを実現する車両である。
ドライバの操作する操舵部材410は、ステアリングシャフト420の一端に対してトルク伝達可能に接続されており、ステアリングシャフト420の他端は、ラックピニオン機構470に接続されている。
タイヤ310が装着された車輪300は、懸架装置100によって車体200に懸架されている。車両900は、四輪車であるため、懸架装置100、車輪300およびタイヤ310については、それぞれ4つ設けられている。
なお、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪のタイヤ及び車輪をそれぞれ、タイヤ310A及び車輪300A、タイヤ310B及び車輪300B、タイヤ310C及び車輪300C、並びに、タイヤ310D及び車輪300Dとも称する。以下、同様に、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪にそれぞれ付随した構成を、符号「A」「B」「C」及び「D」を付して表現することがある。
懸架装置100は、油圧緩衝装置、アッパーアーム及びロアーアームを備えている。また、油圧緩衝装置は、一例として、当該油圧緩衝装置が発生させる減衰力を調整する電磁弁であるソレノイドバルブを備えている。ただし、これは本実施形態を限定するものではなく、油圧緩衝装置は、減衰力を調整する電磁弁として、ソレノイドバルブ以外の電磁弁を用いてもよい。例えば、上記電磁弁として、電磁流体(磁性流体)を利用した電磁弁を備える構成としてもよい。
エンジン500には、発電装置700が付設されており、発電装置700によって生成された電力がバッテリ800に蓄積される。
ドライバの操作する操舵部材410は、ステアリングシャフト420の一端に対してトルク伝達可能に接続されており、ステアリングシャフト420の他端は、ラックピニオン機構470に接続されている。
ラックピニオン機構470は、ステアリングシャフト420の軸周りの回転を、ラック軸480の軸方向に沿った変位に変換するための機構である。ラック軸480が軸方向に変位すると、タイロッド482(482A,482B)及びナックルバー484(484A,484B)を介して車輪300(300A,300B)が転舵される。
トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に印加される操舵トルク、換言すれば、操舵部材410に印加される操舵トルクを検出し、検出結果を示すトルクセンサ信号をECU600に提供する。より具体的には、トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に内設されたトーションバーの捩れを検出し、検出結果をトルクセンサ信号として出力する。なお、トルクセンサ430として、ホールIC,MR素子、磁歪式トルクセンサなどの周知のセンサを用いてもよい。
舵角センサ440は、操舵部材410の舵角を検出し、検出結果をECU600に提供する。
トルク印加部460は、ドライバが操舵部材410を保舵する通常運転時には、ECU600から供給されるステアリング制御量に応じたアシストトルク又は反力トルクを、ステアリングシャフト420に印加する。また、トルク印加部460は、ドライバが操舵部材410から手を放した状態で車両900が走行する自動運転時には、ECU600から供給されるステアリング制御量に応じたステアリングトルクをステアリングシャフト420に印加する。
トルク印加部460は、ステアリング制御量に応じたアシストトルク、反力トルク、又はステアリングトルクを発生させる電動モータ(アシストモータ)と、当該アシストモータが発生させたトルクをステアリングシャフト420に伝達するトルク伝達機構とを備えている。また、トルク印加部460は、アシストモータの回転速を検出するモータ回転速センサと、アシストモータの回転角を検出するモータ回転角センサと、を備えている。
なお、本明細書における「制御量」の具体例として、電流値、デューティー比、減衰率、減衰比等が挙げられる。
なお、上述の説明において「トルク伝達可能に接続」とは、一方の部材の回転に伴い他方の部材の回転が生じるように接続されていることを指し、例えば、一方の部材と他方の部材とが一体的に成形されている場合、一方の部材に対して他方の部材が直接的又は間接的に固定されている場合、及び、一方の部材と他方の部材とが継手部材等を介して連動するよう接続されている場合を少なくとも含む。
また、上記の例では、操舵部材410からラック軸480までが常時機械的に接続されたステアリング装置を例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、本実施形態に係るステアリング装置は、例えばステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置であってもよい。ステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置に対しても本明細書において以下に説明する事項を適用することができる。
また、図1では、トルク印加部をステアリングシャフト上に設ける所謂コラムアシスト式のステアリング装置を図示しているが、これは本実施形態を限定するものではない。トルク印加部をラック軸上に設ける所謂ラックアシスト式のステアリング装置としてもよい。
ECU600は、車両900が備える各種の電子機器を統括制御する。より具体的には、ECU600は、トルク印加部460に供給するステアリング制御量を調整することにより、ステアリングシャフト420に印加するアシストトルク又は反力トルクの大きさを制御する。
また、ECU600は、懸架装置100に含まれる油圧緩衝装置が備えるソレノイドバルブに対して、サスペンション制御量を供給することによって当該ソレノイドバルブの開閉を制御する。この制御を可能とするために、ECU600からソレノイドバルブへ駆動電力を供給する電力線が配されている。
また、車両900は、車輪300毎に設けられ各車輪300の車輪速を検出する車輪速センサ320、車両900の横方向の加速度を検出する横Gセンサ330、車両900の前後方向の加速度を検出する前後Gセンサ340、車両900のヨーレートを検出するヨーレートセンサ350、エンジン500が発生させるトルクを検出するエンジントルクセンサ510、エンジン500の回転数を検出するエンジン回転数センサ520、及びブレーキ装置が有するブレーキ液に印加される圧力を検出するブレーキ圧センサ530を備えている。また、車両900は、自動運転において参照する車両900周辺の画像を撮像するカメラ550を備えている。なお、車両900は、カメラ550に限らず、自動運転において参照する車両900周辺の状況を検出するレーダ等を備えていてもよい。これらの各種センサによる検出結果は、ECU600に供給される。
なお、図示は省略するが、車両900は、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐためのシステムであるABS(Antilock Brake System)、加速時等における車輪の空転を抑制するTCS(Traction Control System)、及び、旋回時のヨーモーメント制御やブレーキアシスト機能等のための自動ブレーキ機能を備えた車両挙動安定化制御システムであるVSA(Vehicle Stability Assist)制御可能なブレーキ装置を備えている。
ここで、ABS、TCS、及びVSAは、推定した車体速に応じて定まる車輪速と、車輪速センサ320によって検出された車輪速とを比較し、これら2つの車輪速の値が、所定の値以上相違している場合にスリップ状態であると判定する。ABS、TCS、及びVSAは、このような処理を通じて、車両900の走行状態に応じて最適なブレーキ制御やトラクション制御を行うことにより、車両900の挙動の安定化を図るものである。
また、上述した各種のセンサによる検出結果のECU600への供給、及び、ECU600から各部への制御信号の伝達は、CAN(Controller Area Network)370を介して行われる。
CAN370を介してECU600へ供給される信号は、例えば、以下の信号を含んでいる(括弧書きは取得元を示す)。
・4輪の車輪速(車輪速センサ320A~D)
・ヨーレート(ヨーレートセンサ350)
・前後G(前後Gセンサ340)
・横G(横Gセンサ330)
・ブレーキ圧(ブレーキ圧センサ530)
・エンジントルク(エンジントルクセンサ510)
・エンジン回転数(エンジン回転数センサ520)
・舵角(舵角センサ440)
・操舵トルク(トルクセンサ430)
・車両900周辺の画像(カメラ550)
(ECU600)
図2は、ECU600の概略構成を示す図である。
図2に示すように、ECU600は、ステアリング制御部610と、目標進行路決定部650とを備えている。また、ECU600は、後述する保舵判定装置620を備える構成としてもよい。
目標進行路決定部650は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果を参照し、目標進行路を決定する。目標進行路決定部650は、例えば、カメラ550によって撮像された車両900周辺の画像、及び各種のセンサ検出結果に基づく車両900周辺の路面状況を参照して、目標舵角を決定する。
目標進行路決定部650は、決定した目標舵角をステアリング制御部610に供給する。
ステアリング制御部610は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果と、目標進行路決定部650により決定された目標舵角とを参照し、トルク印加部460に供給するステアリング制御量の大きさを決定する。
なお、本明細書において「~を参照して」との表現には、「~を用いて」「~を考慮して」「~に依存して」などの意味が含まれ得る。
また、「制御量の大きさを決定する」との処理には、制御量の大きさをゼロに設定する、すなわち、制御量を供給しない場合も含まれる。
(ステアリング制御部と保舵判定装置)
続いて、図3を参照して、ステアリング制御部610、および保舵判定装置620について説明する。図3は、ステアリング制御部610、および保舵判定装置620の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、ステアリング制御部610は、基本制御量算出部611、位置制御目標値平滑化部612、ラック位置制御電流算出部613、運転モード切替部614、及び加算部615を備えている。
保舵判定装置620は、ステアリングトルク推定部621と、保舵判定部622とを備えている。保舵判定装置620は、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定する装置である。
基本制御量算出部611は、トルクセンサ430から供給される操舵トルク(実トルク)を参照し、アシストトルク、反力トルク、又はステアリングトルクの大きさを制御するための基本制御量を算出する。基本制御量算出部611によって算出された基本制御量は、加算部615に供給される。
位置制御目標値平滑化部612は、入力される目標舵角に対して、ローパスフィルタを作用させることにより、平滑化された目標舵角である平滑化後目標舵角を生成し、生成した平滑後目標舵角をラック位置制御電流算出部613に供給する。また、位置制御目標値平滑化部612は、予め設定された固定周波数帯のノイズを除去する構成を有していてもよいし、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果に応じて可変の周波数帯のノイズを除去する構成を有していてもよい。
ラック位置制御電流算出部613は、入力される実舵角と、平滑化後目標舵角と、アシストモータのモータ回転速とを参照して、ラック変位と、ラック変位の方向とに対応するラック位置制御量を算出する。当該ラック位置制御量は一例として、電流値として算出される。ラック位置制御電流算出部613は、算出したラック位置制御量を運転モード切替部614に供給する。
運転モード切替部614は、保舵判定装置620から供給されるハンズオン判定フラグに応じて、ラック位置制御電流算出部613から供給されるラック位置制御量に対して補正を行うことにより、補正後のラック位置制御量を生成する。
一例として、ハンズオン判定フラグがハンズオンを示している場合、運転モード切替部614は、ラック位置制御電流算出部613が算出したラック位置制御量を減少させることにより、補正後のラック位置制御量を生成し、生成した補正後のラック位置制御量を加算部615に出力する。
一方で、ハンズオン判定フラグがハンズオフを示している場合、一例として、運転モード切替部614は、ラック位置制御電流算出部613が算出したラック位置制御量をそのまま加算部615に出力する。
加算部615は、運転モード切替部614から供給された補正制御量、基本制御量算出部611によって算出された基本制御量と、を加算し、加算後の制御量を、トルク印加部460に供給する。
一方で、保舵判定装置620が備えるステアリングトルク推定部621は、入力されるアシストモータのモータ回転速を参照して、ドライバが手放し状態である場合のステアリングトルクを推定する。ステアリングトルク推定部621は、ステアリングトルクを推定するにあたり、モータ回転速に応じて変化するパラメータとして、操舵部材410及びステアリングシャフト420に速度変化の際に発生する慣性力(イナーシャ)、ステアリングシャフト420にかかるトルクを抑制する摩擦力(フリクション)、及びジョイント部に軸の回転角度により伝達するトルクの特性、をモータ回転速から推定し、ステアリングトルクの推定値である推定トルクを推定する。さらに、トーションバーのバネ成分、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果に基づく路面入力等を考慮して、推定トルクを推定しても良い。
保舵判定部622は、ステアリングトルク推定部621が推定した推定トルクと、実際のステアリングトルクである実トルクとを参照して、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定する。保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定した結果を示すハンズオン判定フラグを運転モード切替部614に供給する。一例として、保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵していると判定した場合には、ハンズオン判定フラグの値を1に設定したうえで出力し、操舵部材410をドライバが保舵していないと判定した場合には、ハンズオン判定フラグの値を0に設定したうえで出力する。
保舵判定部622は、より具体的には、ステアリングトルク推定部621が推定した推定トルクと実トルクとの間に所定の値以上の位相差が生じているのか否かに応じて、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定する構成とすることができる。
図4の(a)は、所定の値以上の位相差が生じている場合の推定トルクと実トルクとの例を示す図である。操舵部材410をドライバが保舵している場合、ドライバの手の保舵力が操舵部材410、及びステアリングシャフト420に加わり、実トルクと、推定トルクとの間に位相ズレが生じる。図4の(a)に示すように、操舵部材410をドライバが保舵していることによる実トルクと、手放し状態である場合の推定トルクとの間に所定の値以上の位相差が生じている場合には、保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵していると判定する。
また、保舵判定部622は、ステアリングトルク推定部621が推定した推定トルクに比べて、実トルクに所定の大きさ以上のオフセットが生じているのか否かに応じて、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定する構成としてもよい。
図4の(b)は、所定の大きさ以上のオフセットが生じている場合の推定トルクと実トルクとの例を示す図である。操舵部材410をドライバが保舵している場合、ドライバの手による操舵部材410に対する操作(入力)により、実トルクと、推定トルクとの間にオフセットが生じる。図4の(b)に示すように、操舵部材410をドライバが保舵していることによる実トルクと、手放し状態である場合の推定トルクとの間に所定の大きさ以上のオフセットが生じている場合には、保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵していると判定する。
保舵判定部622は、手放し状態である場合の推定トルクと、実トルクとの間に位相差、またはオフセットを検知して、操舵部材410をドライバが保舵しているか否かを判定する。これにより、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かの判定精度の向上を図ることができる。よって、ドライバが操舵部材410に軽く手を触れている場合であっても、操舵部材410をドライバが保舵していることを検出して、ハンズオン判定フラグを出力する。
運転モード切替部614は、ハンズオン判定フラグが出力されると、運転モードを自動運転から通常運転に切り替えるとともに、運転モードに応じたラック位置制御電流を出力することで、ステアリング制御量を変更する。尚、運転モードを自動運転から通常運転に切り替える前に、ECU600は、スピーカから音を発生させたり、振動部により操舵部材を振動させたりする事により、運転手へモードの切り替えを報知する構成としてもよい。
このように、ECU600(ステアリング制御装置)は、ステアリング制御部610と、保舵判定装置620とを備え、保舵判定装置620による判定結果に応じてステアリング制御量を変更する。
〔保舵判定装置による処理の流れ〕
図5は、保舵判定装置620による処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS1)
保舵判定装置620のステアリングトルク推定部621は、トルクセンサ430から供給される現在の操舵トルク(実トルク)を取得する。
(ステップS2)
ステアリングトルク推定部621は、入力されるアシストモータのモータ回転速を参照して、ドライバが手放し状態である場合のステアリングトルクを推定する。
(ステップS3)
保舵判定装置620の保舵判定部622は、実トルクと、ステップS2で推定した推定トルクとを参照して、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定する。保舵判定装置620の保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵していると判定すると(ステップS3でYES)、ステップS4に進む。保舵判定装置620の保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵していないと判定すると(ステップS3でNO)、ステップS5に進む。
(ステップS4)
保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵している保舵状態を示すフラグ(ハンズオンフラグ)を出力する。一例として、保舵判定部622は、1の値を有するハンズオン判定フラグを出力する。
(ステップS5)
保舵判定部622は、操舵部材410をドライバが保舵していない手放し状態を示すフラグ(ハンズオフフラグ)を出力する。一例として、保舵判定部622は、0の値を有するハンズオン判定フラグを出力する。
このように、保舵判定装置620は、ドライバが手放し状態である場合の推定トルクを推定し、推定トルクと、トルクセンサ430から供給される現在の実トルクと、を比較することで、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かの判定を行う。これにより、実トルクが閾値を超えるか否かによって操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定する場合に比べて、判定精度の向上を図ることができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
上記実施形態1では、ECU600が目標進行路決定部650を含み、目標進行路決定部650によって決定された目標進行路に応じてステアリングを制御することで、自動運転を行う構成について説明したが、本実施形態では、実施形態1とは異なる構成を用いて自動運転を実現する構成について説明する。図6は、実施形態2に係る車両900の概略構成を示す図である。図6に示すように、実施形態2の車両900は、ECU600とは別に、自動運転制御部680を備えており、自動運転制御部680には、CAN370を介して各種の情報が供給される。なお、本実施形態に係るECU600では、実施形態1において説明した目標進行路決定部650は必須ではない。
図7は、ECU600と、自動運転制御部680との概略構成を示す図である。図7に示すように、ECU600は、ステアリング制御部610と、保舵判定装置620とを備えている。ステアリング制御部610は、実施形態1において説明したように、ステアリングを制御するために、トルク印加部460の電動モータに印加する目標制御量を制御する。保舵判定装置620は、実施形態1において説明したように、操舵部材410をドライバが保舵しているのか否かを判定する。保舵判定装置620は、ドライバが保舵しているのか否かの判定結果を示す保舵判定フラグを自動運転制御部680に供給する。
自動運転制御部680は、車両900の自動走行を制御する。自動運転制御部600は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果を参照し、車両900の目標位置を算出する。一例として、自動運転制御部680は、カメラ550によって撮像された車両900周辺の画像、及び各種のセンサ検出結果に基づく車両900周辺の路面状況を参照して、目標位置を算出する。
また、自動運転制御部680は、車両900の自動走行させるための、エンジントルク、及びエンジン回転数等のエンジン関連制御値を算出して、算出したエンジン関連制御値を用いて、エンジンを制御する。また、自動運転制御部680は、車両900の走行状態に応じて最適なブレーキ圧等のブレーク関連制御値を算出して、算出したブレーク関連制御値を用いてブレーキを制御する。
また、自動運転制御部680は、保舵判定装置620から取得した保舵判定フラグが、ドライバが保舵していることを示す場合は、車両900の自動走行させるための自動運転制御を行わず、ドライバが保舵することにより車両900が走行するモードであることを示す通常モードフラグをECU600に提供する。自動運転制御部680は、保舵判定装置620から取得した保舵判定フラグが、ドライバが保舵していないことを示す場合は、車両900の目標位置を算出し、算出した目標位置をECU600に提供する。
ECU600のステアリング制御部610は、自動運転制御部680から目標位置を取得すると、取得した目標位置を参照して、トルク印加部460が備える電動モータに供給するステアリング制御量である目標制御量を決定する。また、ECU600のステアリング制御部610は、自動運転制御部680から通常モードフラグを受信すると、トルクセンサから取得した操舵トルク、及びトルク印加部460が備える電動モータから取得したモータ回転速を参照して、トルク印加部460が備える電動モータに供給するステアリング制御量である目標制御量を決定する。目標制御量の具体的な算出には、実施形態1において説明した処理を用いることができる。
〔ECU600と自動運転制御部680との処理の流れについて〕
図8は、ドライバが操舵部材410を保舵している場合のECU600と自動運転制御部680との、処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS21)
ECU600は、保舵判定装置620の機能により、操舵部材410をドライバが保舵していることを検知する。
(ステップS22)
保舵判定装置620は、自動運転制御部680へ、操舵部材410をドライバが保舵していることを示す保舵判定フラグを送信する。
(ステップS23)
自動運転制御部680は、操舵部材410をドライバが保舵していることを示す保舵判定フラグを受信すると、ECU600への目標位置の送信を停止する。
(ステップS24)
自動運転制御部680は、ドライバが保舵することにより車両900が走行するモードであることを示す通常モードフラグをECU600に送信する。
(ステップS25)
ECU600のステアリング制御部610は、トルクセンサ430から供給される操舵トルクを参照して、トルク印加部460に供給するステアリング制御の目標制御量を算出する。
〔実施形態2の変形例1〕
トルク印加部460に供給するステアリング制御量を算出する機能は、ステアリング制御部610ではなく、自動運転制御部680が備えていてもよい。
図9は、実施形態2の変形例1のECU600と、自動運転制御部680との概略構成を示す図である。図9に示すように、自動運転制御部680は、保舵判定装置620から取得した保舵判定フラグが、ドライバが保舵していることを示す場合は、車両900の自動走行させるための自動運転制御を行わず、トルク印加部460に供給するステアリング制御量である目標制御量を算出する。自動運転制御部680は、保舵判定フラグとともに、ECU600からトルクセンサ430から取得した操舵トルク、舵角センサからの実舵角を取得し、操舵トルク、及び実舵角を参照して、目標制御量を算出する。目標制御量の具体的な算出には、例えば、実施形態1において説明したECU600による処理を用いることができる。自動運転制御部680は、保舵判定装置620から取得した保舵判定フラグが、ドライバが保舵していないことを示す場合は、目標制御量を算出し、算出した目標制御量をECU600に提供する。
ECU600のステアリング制御部610は、自動運転制御部680から目標制御量を取得すると、取得した目標制御量に基づいて、ステアリングを制御する。なお、自動運転制御部680は、車両900の目標位置をECU600に提供し、ECU600のステアリング制御部610は、目標位置を更に参照してステアリングを制御する構成としてもよい。
〔ECU600と自動運転制御部680との処理の流れについて〕
図10は、ドライバが操舵部材410を保舵している場合のECU600と自動運転制御部680との、実施形態2の変形例1に係る処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS31)
ECU600は、保舵判定装置620の機能により、操舵部材410をドライバが保舵していることを検知する。
(ステップS32)
保舵判定装置620は、自動運転制御部680へ、操舵部材410をドライバが保舵していることを示す保舵判定フラグを送信する。
(ステップS33)
自動運転制御部680は、ECU600への目標位置の送信を停止する。
(ステップS34)
自動運転制御部680は、ECU600から供給される操舵トルクと、実舵角とに応じて、目標制御量を算出し、算出した目標制御量をECU600に送信する。
(ステップS35)
ECU600のステアリング制御部610は、自動運転制御部680から受信した目標制御量をトルク印加部460に供給する。
〔実施形態2の変形例2〕
ECU600は、保舵判定装置620による判定結果を自動運転制御部680に送信することなく、保舵判定装置620による判定結果に基づいて、ステアリング制御部610により目標制御量を算出する構成であってもよい。
図11は、実施形態2の変形例2のECU600と、自動運転制御部680との概略構成を示す図である。図11に示すように、自動運転制御部680は、目標位置を算出して、算出した目標位置をECU600に送信する。
ECU600のステアリング制御部610は、保舵判定装置620の判定結果と、自動運転制御部680から受信した目標位置と、トルクセンサ430から取得した操舵トルクとを参照して目標制御量を算出する。ステアリング制御部610算出した目標制御量を用いて、電動モータを制御する。
〔ソフトウェアによる実現例〕
ECU600の制御ブロック(ステアリング制御部610、保舵判定装置620)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、ECU600は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
410 操舵部材
420 ステアリングシャフト
430 トルクセンサ
460 トルク印加部
600 ECU(ステアリング制御装置)
610 ステアリング制御部
611 基本制御量算出部
614 運転モード切替部
620 保舵判定装置
621 ステアリングトルク推定部
622 保舵判定部
650 目標進行路決定部
900 車両

Claims (4)

  1. 操舵部材をドライバが保舵しているのか否かを判定する保舵判定装置であって、
    ステアリングトルクを推定するステアリングトルク推定部と、
    前記ステアリングトルク推定部が推定した推定トルクと実際のステアリングトルクである実トルクとから、操舵部材をドライバが保舵しているのか否かを判定する保舵判定部と
    を備え
    前記保舵判定部は、
    前記推定トルクと前記実トルクとの間に所定の値以上の位相差が生じているのか否かに応じて、操舵部材をドライバが保舵しているのか否かを判定することを特徴とする保舵判定装置。
  2. 前記保舵判定部は、
    前記推定トルクに比べて、前記実トルクに所定の大きさ以上のオフセットが生じているのか否かに応じて、操舵部材をドライバが保舵しているのか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の保舵判定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の保舵判定装置を備え、
    前記保舵判定装置による判定結果に応じてステアリング制御量を変更する
    ことを特徴とするステアリング制御装置。
  4. 請求項に記載のステアリング制御装置を備えていることを特徴とするステアリング装置。
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