JP6752822B2 - キナゾリンクロチル化合物二マレイン酸塩結晶、ならびに、その調製方法および使用 - Google Patents

キナゾリンクロチル化合物二マレイン酸塩結晶、ならびに、その調製方法および使用 Download PDF

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Description

本発明は、キナゾリンクロチル化合物二マレイン酸塩の結晶、ならびに、その調製方法および使用に関する。
特許文献CN102838550Aは、キナゾリンクロチル化合物、つまり下記式Iの化合物を開示している。
Figure 0006752822
上記式Iの化合物は、理想的で極めて効果的なチロシンキナーゼの不可逆的二重阻害剤であることが証明されている。当該化合物は、(i)EGFRの細胞間部位に作用することによってATPに競争的に結合することができ、(ii)キナーゼの活性およびリン酸化を阻害することができ、(iii)EGFRチロシンキナーゼのATP結合部位をブロックして、EGFRを特異的に阻害する目的を達することができる。当該化合物は、EGFRキナーゼおよびHER2キナーゼの機能に関連する、様々な適応症の治療または予防に使用することができる。これらの適応症としては、乳癌、卵巣癌、胃腸癌、食道癌、肺癌、頭頸部扁平上皮癌、膵臓癌、表皮性扁平上皮癌、前立腺癌、神経膠腫および上咽頭癌、ならびにその他の悪性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記特許文献の実施例1は、上記式Iの化合物の合成方法であって、上記式Iの化合物の遊離塩基を提供する合成方法を開示している。本発明者らは、上記遊離塩基の長期保存安定性および水溶性は低く、そのため、上記遊離塩基を製剤の調製のための製剤原料として用いるには理想的でないことを見出した。
従って、式Iの化合物を製剤原料として用いるためには、より良い物性を有し、製薬用途での使用に適したものである必要がある。
本発明者らは、式Iの化合物の各種塩の様々な結晶型を調製し、これらの結晶型の物理化学的な特性および安定性について研究した。そして、本発明者らは、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型K、結晶型G、結晶型Eおよび結晶型Fが、保存安定性および水溶性において予想外に良好な効果を奏することを見出した。さらに本発明者らは、上記結晶型の中でも結晶型Kおよび結晶型Fは、製剤の調製のための製剤原料としての使用に特に適していることを見出した。
従って、本発明の目的は、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型K、結晶型G、結晶型Eおよび結晶型F、ならびに、その調製方法および使用を提供することである。
本発明は、下記式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Kであって、
Figure 0006752822
上記結晶型KのX線粉末回折パターン(CuKα線)は、5.8±0.2°、12.5±0.2°、14.8±0.2°、18.9±0.2°、21.7±0.2°、23.6±0.2°、24.9±0.2°および25.8±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する結晶型Kを提供する。
好ましくは、上記結晶型Kの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)は、上記回折角(2θ)において上記固有ピークを有し、上記固有ピークの相対強度(%)は、
上記回折角(2θ)が5.8±0.2°において、53.8%であり、
上記回折角(2θ)が12.5±0.2°において、83.9%であり、
上記回折角(2θ)が14.8±0.2°において、69.4%であり、
上記回折角(2θ)が18.9±0.2°において、86.1%であり、
上記回折角(2θ)が21.7±0.2°において、100.0%であり、
上記回折角(2θ)が23.6±0.2°において、80.0%であり、
上記回折角(2θ)が24.9±0.2°において、90.0%であり、
上記回折角(2θ)が25.8±0.2°において、77.2%である。
好ましくは、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Kの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)は、17.4±0.2°、18.0±0.2°、20.3±0.2°、24.3±0.2°、26.4±0.2°、27.3±0.2°、28.3±0.2°および31.7±0.2°の回折角(2θ)において、固有ピークをさらに有する。
好ましくは、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Kの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)は、上記回折角(2θ)において上記固有ピークを有し、上記固有ピークの相対強度(%)は、
上記回折角(2θ)が17.4±0.2°において、43.0%であり、
上記回折角(2θ)が18.0±0.2°において、61.0%であり、
上記回折角(2θ)が20.3±0.2°において、44.2%であり、
上記回折角(2θ)が24.3±0.2°において、44.3%であり、
上記回折角(2θ)が26.4±0.2°において、40.6%であり、
上記回折角(2θ)が27.3±0.2°において、59.3%であり、
上記回折角(2θ)が28.3±0.2°において、53.7%であり、
上記回折角(2θ)が31.7±0.2°において、43.7%である。
好ましくは、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Kの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)は、21.1±0.2°、22.7±0.2°、29.2±0.2°、30.3±0.2°、32.7±0.2°、33.1±0.2°、36.5±0.2°および38.3±0.2°の回折角(2θ)において、固有ピークをさらに有する。
好ましくは、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Kの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)は、上記回折角(2θ)において上記固有ピークを有し、上記固有ピークの相対強度(%)は、
上記回折角(2θ)が21.1±0.2°において、23.3%であり、
上記回折角(2θ)が22.7±0.2°において、40.0%であり、
上記回折角(2θ)が29.2±0.2°において、28.9%であり、
上記回折角(2θ)が30.3±0.2°において、17.7%であり、
上記回折角(2θ)が32.7±0.2°において、30.7%であり、
上記回折角(2θ)が33.1±0.2°において、38.9%であり、
上記回折角(2θ)が36.5±0.2°において、17.1%であり、
上記回折角(2θ)が38.3±0.2°において、27.1%である。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Kは、図3に実質的に示されているX線粉末回折パターンを有する。
さらに、上記結晶型Kの融点は、109.4±2℃である。
また、本発明の上記結晶型Kは、示差走査熱量測定(DSC)によって測定されるサーモグラムに吸収ピークを有する。上記吸収ピークは、127±2℃におけるものである。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Kは、図4に実質的に示されている熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Kは、図5に実質的に示されている示差熱走査(DSC)サーモグラムを示す。
また、本発明は、
(1)式Iの化合物の遊離塩基と酢酸エチルとを混合し、混合物を40℃〜60℃に加熱する工程と、
(2)工程(1)で得られた上記混合物に、マレイン酸の酢酸エチル溶液を沈殿物が現れるまで緩やかに加え、脱イオン水を加える工程と、
(3)工程(2)で得られた反応系にマレイン酸の酢酸エチル溶液を加え、新たに得られた系を加熱および攪拌し、冷却および結晶化させ、結晶を分離して上記結晶型Kを得る工程と、
を含む、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Kを調製する方法を提供する。
上記方法において、式Iの化合物の遊離塩基は、既存の方法(例えば、特許文献CN102838550Aの実施例1に開示されている方法)によって合成することができる。
本発明の上記方法において、式Iの化合物の遊離塩基の上記マレイン酸に対するモル比は、1:(1.95〜2.05)、好ましくは1:2である。ここで、マレイン酸の量は、工程(2)および工程(3)で用いられるマレイン酸の総量である。
工程(1)において、上記混合物は、好ましくは45℃〜55℃に加熱される。
好ましくは、工程(1)において、式Iの化合物および酢酸エチルの上記混合物中の式Iの化合物の濃度は、0.5g/mL〜1.5g/mLである。
好ましくは、工程(2)において、マレイン酸の酢酸エチル溶液は滴下される。
好ましくは、工程(2)および工程(3)において、マレイン酸の酢酸エチル溶液の濃度は、互いに同じであっても異なっていてもよく、0.05mol/L〜0.5mol/Lである。
本発明の上記方法において、上記脱イオン水の酢酸エチルに対する体積比は、(0.01〜0.02):1である。ここでいう酢酸エチルには、工程(1)〜(3)で用いられる酢酸エチルの総量が含まれる。
工程(3)において、マレイン酸の酢酸エチル溶液の添加速度は、好ましくは0.5mL/分〜2mL/分である。当該溶液は、適切な手段であればどのように加えられてもよい。例えば、シリンジを通じて加えられてもよい。
好ましくは、工程(3)において、加熱温度は40℃〜60℃であり、攪拌時間は10時間〜20時間である。
好ましくは、工程(3)において、温度は、好ましくは5℃〜30℃まで冷却され、より好ましくは室温まで冷却される。
工程(3)において、分離は、有機化学における従来の分離方法(例えば濾過、遠心分離等)によって行われてもよい。
また、本発明は、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eであって、
上記結晶型EのX線粉末回折パターン(CuKα線)は、4.5±0.2°、12.0±0.2°、18.2±0.2°、19.8±0.2°、20.6±0.2°、21.9±0.2°、24.7±0.2°および25.3±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する、結晶型Eを提供する。
好ましくは、上記結晶型Eの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)に関して、上記回折角(2θ)における上記固有ピークの相対強度(%)は、
上記回折角(2θ)が4.5±0.2°において、26.3%であり、
上記回折角(2θ)が12.0±0.2°において、14.1%であり、
上記回折角(2θ)が18.2±0.2°において、82.3%であり、
上記回折角(2θ)が19.8±0.2°において、31.2%であり、
上記回折角(2θ)が20.6±0.2°において、27.7%であり、
上記回折角(2θ)が21.9±0.2°において、50.8%であり、
上記回折角(2θ)が24.7±0.2°において、34.5%であり、
上記回折角(2θ)が25.3±0.2°において、100.0%である。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Eは、図6に実質的に示されているX線粉末回折パターンを有する。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Eは、図7に実質的に示されている熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Eは、図8に実質的に示されている示差熱走査(DSC)サーモグラムを示す。
また、本発明は、
(1)式Iの化合物と酢酸エチルとを混合し、混合物を攪拌する工程と、
(2)工程(1)で得られた上記混合物にマレイン酸の酢酸エチル溶液を加え、得られた混合物を攪拌して、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eを得る工程と、
を含む、上記結晶型Eを調製する方法を提供する。
また、本発明は、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Fであって、
上記結晶型FのX線粉末回折パターン(CuKα線)は、5.1±0.2°、11.5±0.2°、17.5±0.2°、18.7±0.2°、19.7±0.2°、23.3±0.2°、25.0±0.2°および26.2±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する、結晶型Fを提供する。
好ましくは、上記結晶型Fの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)に関して、上記回折角(2θ)における上記固有ピークの相対強度(%)は、
上記回折角(2θ)が5.1±0.2°において、100.0%であり、
上記回折角(2θ)が11.5±0.2°において、20.5%であり、
上記回折角(2θ)が17.5±0.2°において、14.2%であり、
上記回折角(2θ)が18.7±0.2°において、42.8%であり、
上記回折角(2θ)が19.7±0.2°において、22.5%であり、
上記回折角(2θ)が23.3±0.2°において、31.0%であり、
上記回折角(2θ)が25.0±0.2°において、44.6%であり、
上記回折角(2θ)が26.2±0.2°において、42.1%である。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Fは、図9に実質的に示されているX線粉末回折パターンを有する。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Fは、図10に実質的に示されている熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Fは、図11に実質的に示されている示差熱走査(DSC)サーモグラムを示す。
また、本発明は、結晶型Eをアルコール溶媒に加える工程と、得られた混合物を攪拌する工程と、上記溶媒を揮発させるかまたは貧溶媒を加えて結晶型Fを得る工程と、を含む、上記結晶型Fを調製する方法を提供する。上記アルコール溶媒は、好ましくはエタノールである。
また、本発明は、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Gであって、
上記結晶型GのX線粉末回折パターン(CuKα線)は、4.5±0.2°、10.1±0.2°、15.1±0.2°、18.5±0.2°および25.8±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する、結晶型Gを提供する。
好ましくは、上記結晶型Gの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)に関して、上記回折角(2θ)における上記固有ピークの相対強度(%)は、
上記回折角(2θ)が4.5±0.2°において、28.8%であり、
上記回折角(2θ)が10.1±0.2°において、19.5%であり、
上記回折角(2θ)が15.1±0.2°において、13.2%であり、
上記回折角(2θ)が18.5±0.2°において、38.1%であり、
上記回折角(2θ)が25.8±0.2°において、100.0%である。
上記結晶型Gの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)は、21.4±0.2°および27.4±0.2°の回折角(2θ)において、固有ピークをさらに有する。
好ましくは、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Gの上記X線粉末回折パターン(CuKα線)に関して、上記固有ピークにおける相対強度(%)は、
上記回折角(2θ)が21.4±0.2°において、1.21%であり、
上記回折角(2θ)が27.4±0.2°において、3.5%である。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Gは、図12に実質的に示されているX線粉末回折パターンを有する。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Gは、図13に実質的に示されている熱重量分析(TGA)サーモグラムを示す。
限定されるものではないが、式Iの化合物の二マレイン酸塩の上記結晶型Gは、図14に実質的に示されている示差熱走査(DSC)サーモグラムを示す。
また、本発明は、結晶型Eをケトン溶媒に加える工程と、得られた混合物を攪拌する工程と、上記溶媒を揮発させるかまたは貧溶媒を加えて結晶型Gを得る工程と、を含む、上記結晶型Gを調製する方法を提供する。
上記ケトン溶媒は、好ましくはアセトンである。
上記結晶型K、上記結晶型E、上記結晶型Fおよび上記結晶型Gの上記固有ピークの相対強度値は、本発明のいくつかの実施形態で測定されているに過ぎず、絶対的なものではないことを付記する。当業者であれば、同じ型の結晶の相対強度は、優先方位のために、異なる試験条件下(例えば、測定器具、測定方法、測定操作等)においては、変動することを理解するであろう。
上述の結晶型の固有ピークの相対強度は、一定の範囲内(例えば、±10%の範囲内)で変動してもよい。場合によっては、上述の結晶型の固有ピークの相対強度の値は、より広い範囲内で変動しうる。
本発明の結晶型K、結晶型E、結晶型Fおよび結晶型Gは、実質的に純粋な結晶である。つまり、他の結晶型を実質的に含まない結晶である。
また、本発明は、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型K、結晶型G、結晶型Eまたは結晶型Fの少なくとも一つを含む組成物を提供する。
また、本発明は、EGFRキナーゼおよびHER2キナーゼの機能に関連する適応症を予防または治療するための薬剤の調製における、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型K、結晶型G、結晶型Eまたは結晶型Fの使用を提供する。上記適応症としては、乳癌、卵巣癌、胃腸癌、食道癌、肺癌、頭頸部扁平上皮癌、膵臓癌、表皮性扁平上皮癌、前立腺癌、神経膠腫および上咽頭癌、ならびにその他の悪性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
現行の方法で調製された式Iの化合物の遊離塩基、および本発明の出願人の試験により得られた式Iの化合物のその他の結晶型と比較して、本発明の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型K、結晶型G、結晶型Eおよび結晶型Fは、保存安定性および溶解性に優れており、製剤の調製のための製剤原料として用いられることに、より適している。
式Iの化合物の遊離塩基のNMRスペクトルである。 結晶型KのNMRスペクトルである。 結晶型KのXRPDパターンである。 結晶型KのTGAサーモグラムである。 結晶型KのDSCサーモグラムである。 結晶型EのXRPDパターンである。 結晶型EのTGAサーモグラムである。 結晶型EのDSCサーモグラムである。 結晶型FのXRPDパターンである。 結晶型FのTGAサーモグラムである。 結晶型FのDSCサーモグラムである。 結晶型GのXRPDパターンである。 結晶型GのTGAサーモグラムである。 結晶型GのDSCサーモグラムである。 式Iの化合物の遊離塩基の、(i)調製直後、(ii)25℃/60%R.H.の条件下で一週間保存した後、(iii)40℃/75%R.H.の条件下で一週間保存した後、における、XRPDパターンの比較図である。 式Iの化合物の結晶型Kの、(i)調製直後、(ii)25℃/60%R.H.の条件下で一週間保存した後、(iii)40℃/75%R.H.の条件下で一週間保存した後、における、XRPDパターンの比較図である。 式Iの化合物の結晶型Fの、(i)調製直後、(ii)25℃/60%R.H.の条件下で一週間保存した後、(iii)40℃/75%R.H.の条件下で一週間保存した後、における、XRPDパターンの比較図である。 式Iの化合物の結晶型Kを、40℃/75%R.H.の条件下で六ヵ月間保存した後における、XRPDパターンである。 試験例2における、式Iの化合物の結晶型Kと結晶型Fとの間の競争的安定性の実験結果を示す。図19において、パターン1〜5は、試験例2で1〜5の番号が付された試料のXRPDパターンを、それぞれ示す。 試験例4における、式Iの化合物の結晶型Kと結晶型Gとの間の競争的安定性の実験結果を示す。図20において、パターン1は結晶型GのXRPDパターンであり、パターン2は結晶型KのXRPDパターンであり、パターン3は競争的結晶安定性の試験後における結晶のXRPDパターンである。
本発明の技術的解決策を、実施例と組み合わせてさらに説明する。これらの実施例は、本発明の基本原理、本質的特徴および利点を説明するために提供されていると理解されるべきである。また、(i)当該実施例で用いられる特定の実施条件は、本技術領域にて調整されてもよく、(ii)本発明の保護範囲は当該実施例によって限定されるものではない、と理解されるべきである。
以下の実施例において、結晶型のXRPDは、PANalyticalのX線粉末回折解析器・Empyreanを用いて測定した。表1にそのパラメータを示す。
Figure 0006752822
DSCサーモグラムは、示差走査熱量計・TA Q200およびTA Q2000によって取得した。TGAサーモグラムは、熱重量分析器・TA Q500およびTA Q5000によって取得した。表2に走査パラメータを示す。
Figure 0006752822
以下の実施例において、式Iの化合物の遊離塩基は、特許文献CN102838550Aの実施例1に記載の方法に従って調製した。
以下の実施例において、明示されていない条件は、従来の実験における条件である。
〔実施例1:式1の化合物の二マレイン酸塩の結晶型Kの調製および特徴〕
式Iの化合物の遊離塩基を13.5g計量し、500mLの三つ口フラスコに入れた。そこに酢酸エチルを15mL加えた。混合物を機械的に攪拌して、50℃に熱した。溶液に濁りが観察された。その溶液に、0.2mol/Lのマレイン酸の酢酸エチル溶液を、沈殿物が現れるまで滴下した(約80mLを加えた)。次に、脱イオン水を3mL加えた。次に、0.2mol/Lのマレイン酸の酢酸エチル溶液を、シリンジによって、1mL/分の速度で約112mL加えた。温度を約50℃に保ちながら、混合物を15時間攪拌した。次に、温度を室温まで自然冷却した。その後、吸引濾過を行い、得られた生成物を35℃で5時間真空乾燥し、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Kを得た(HPLCによると純度99.3%)。
式Iの化合物の遊離塩基と得られた結晶型Kとに対して、核磁気試験を課した。溶媒はMeODであった。式Iの化合物の遊離塩基のNMRスペクトルと、得られた結晶型KのNMRスペクトルとを、図1および図2にそれぞれ示す。液体核磁気共鳴の結果から、マレイン酸のビニル基における二つの水素原子の化学シフトは約6.3ppmであり、積分面積を1.0と定義した。遊離塩基における一つの水素原子の化学シフトは約8.6ppmであり、積分面積は0.25であった。遊離塩基の水素の、マレイン酸のビニル基の水素に対する化学量比は、1:4であった。ビニル塩基には二つの水素原子があるため、式Iの化合物の遊離塩基とマレイン酸とは、化学量比が1:2の塩を形成していた。このように、結晶型Kが式Iの化合物の二マレイン酸塩であることが証明された。
結晶型Kに対して、X線粉末回折解析(XRPD)、熱重量分析(TGA)、および示差熱分析(DSC)を課した。その実験結果を図3〜図5に示す。
DSCにより、結晶型Kの融点が109.48℃であり、吸収ピークが127±2℃に現れることがわかった。
TGAにより、結晶型Kには2段階の重量減少が生じ、それぞれ0.3%および1.9%の重量減少であることがわかった。
〔実施例2:式1の化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eの調製および特徴〕
20mLのガラス瓶に、式Iの化合物の遊離塩基を300.6mg入れ、そこに酢酸エチルを4mL加えた。混合物を50℃で5分間攪拌した。そこに、0.2mol/Lのマレイン酸の酢酸エチル溶液を6.6mL加え、50℃で24時間攪拌しながら反応させて、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eを得た。
結晶型Eに対して核磁気試験を課した。結晶型EのNMRスペクトルは、実施例1における結晶型KのNMRスペクトルに類似しており、結晶型Eが式Iの化合物の二マレイン酸塩であることが証明された。
結晶型Eに対する、X線粉末回折解析(XRPD)、熱重量分析(TGA)、および示差熱分析(DSC)の実験結果を、図6〜図8に示す。
〔実施例3:式1の化合物の二マレイン酸塩の結晶型Fの調製および特徴〕
3mLのガラス瓶に、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eを8.3mg入れ、エタノールを0.5mL加えた。混合物を60℃に加熱し、結晶を完全に溶解させて、透明な溶液を得た。得られた透明な溶液の温度を、5℃まで急冷させると、固形物が析出した。上記固形物を遠心分離し、結晶型Fを得た。
結晶型Fに対して核磁気試験を課した。結晶型FのNMRスペクトルは、実施例1における結晶型KのNMRスペクトルに類似しており、結晶型Fが式Iの化合物の二マレイン酸塩であることが証明された。
結晶型Fに対する、X線粉末回折解析(XRPD)、熱重量分析(TGA)、および示差熱分析(DSC)の実験結果を、図9〜図11に示す。
DSCサーモグラムおよびTGAサーモグラムより、結晶型Fの融点が155.6℃、エンタルピーの値が108.1J/g、重量減少が0.4%であったことがわかった。
〔実施例4:式1の化合物の二マレイン酸塩の結晶型Gの調製および特徴〕
20mLのガラス瓶に、式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eを11.3mg入れ、アセトンを1.9mL加えた。振盪後、結晶は完全に溶解した。固形物が析出するまで、攪拌しながら貧溶媒のn−ヘプタンを滴下した。固形物を遠心分離して、結晶型Gを得た。
結晶型Gに対して核磁気試験を課した。結晶型GのNMRスペクトルは、実施例1における結晶型KのNMRスペクトルに類似しており、結晶型Gが式Iの化合物の二マレイン酸塩であることが証明された。
結晶型Gの、X線粉末回折解析(XRPD)、熱重量分析(TGA)、および示差熱分析(DSC)を図12〜図14に示す。
〔試験例1:式Iの化合物の遊離塩基、結晶型Kおよび結晶型Fの、保存安定性試験〕
25℃/60%R.H.の条件下および40℃/75%R.H.の条件下で、式Iの化合物の遊離塩基を一週間保存した。保存後、遊離塩基のXRPDパターンは著しく変化していた(図15)。これは、式Iの化合物の遊離塩基の結晶型は安定性が低く、製剤の調製のための製剤原料に適さないことを示している。
25℃/60%R.H.の条件下および40℃/75%R.H.の条件下で、結晶型Kおよび結晶型Fを一週間保存した。保存後、結晶型Kおよび結晶型FのXRPDパターンは、図16、17にそれぞれ示すように、基本的に同じであった。これは、結晶型Kおよび結晶型Fが、25℃/60%R.H.の条件下および40℃/75%R.H.の条件下で、少なくとも一週間安定であることを示している。
上記実験より、式Iの化合物の結晶型Kおよび結晶型Fは、式Iの化合物の遊離塩基よりも高い物理的安定性を有することがわかった。
40℃/75%R.H.の条件下で、式Iの化合物の遊離塩基を一週間保存した。HPLC測定によると、保存後、化学物質の含有量は最初の含有量の94.8%まで減少しており、化学安定性が低いことがわかった。
40℃/75%R.H.の条件下で、結晶型K、結晶型E、結晶型Fおよび結晶型Gを一週間保存した。HPLC測定によると、保存後、化学物質の含有量は安定しており、上記四つの結晶型は優れた化学安定性を有することがわかった。その結果を表3にまとめた。
Figure 0006752822
図18に示すように、40℃/75%R.H.の条件下で六ヵ月間保存した後の結晶型KのXRPDパターンは、基本的に同じであった。ここから、結晶型Kが物理安定性および化学安定性において優れていることがわかった。
〔試験例2:結晶型Kと結晶型Fとの間における競争的安定性の比較試験1〕
結晶型Kを約10mg計量し、結晶型Kの飽和溶液(水分活性が異なっている)に加え、懸濁液を形成させた。次に、結晶型F(約10mg)を加えた。室温で12時間攪拌した後、遠心分離によって固形物を単離した。そして、上記固形物のXRPDを調べた。その結果を表4および図19にまとめた。当該結果から、室温においては、水分活性が0.15以上である場合、結晶型Kは、結晶型Fよりも熱力学的に安定していることがわかった。
Figure 0006752822
〔試験例3:結晶型Kと結晶型Fとの間における競争的安定性の比較試験2〕
結晶型Fを約10mg計量し、そこに結晶型Kを約0.1mg加えて、振盪しながら混合した。次に、二つの試料を異なる環境下に10日間置き、それぞれに対してXRPD試験を課した。その結果を表5にまとめた。
Figure 0006752822
上記結果からわかるように、40℃/75%R.H.の条件下で、結晶型Kが存在した場合、結晶型Fは結晶型Kへと変化した。つまり、この場合、結晶型Kは、結晶型Fよりも優れた熱力学的安定性を有する。
25℃/60%R.H.の条件下では、結晶型Kが存在しても、結晶型Fは変化しなかった。このことにより、結晶型Fは、25℃/60%R.H.の条件下において優れた動的安定性を有することがわかった。
〔試験例4:結晶型Kと結晶型Gとの間における保存安定性の比較試験〕
結晶型Kを約10mg計量し、結晶型Kの飽和水溶液に加えて、懸濁液を形成させた。次に、結晶型Gを(約10mg)加えた。室温で12時間攪拌した後、遠心分離によって固形物を分離し、XRPD試験を課した。図20にその結果を示す。
上記結果からわかるように、室温条件下では、結晶型Gは結晶型Kへと変化した。従って、室温条件下の水中では、結晶型Kは結晶型Gよりも熱力学的に安定していた。
〔試験例5:式Iの化合物の遊離塩基、結晶型K、および結晶型Fの溶解度〕
異なるpH条件下(水中、空腹時人工腸液(FaSSIF)中、摂食時人工腸液(FeSSIF)中および人工胃液(SGF)中)における、式Iの化合物の遊離塩基、結晶型K、および結晶型Fの溶解度を試験した。なお、FaSSIFおよびFeSSIFは、[Study of a Standardized Taurocholate-Lecithin Powder for Preparingthe Biorelevant Media FeSSIF and FaSSIF (Kloefer, B., van Hoogevest, P., Moloney,R., Kuentz, M., Leigh, M. L., & Dressman, J. (2010). DissolutionTechnologies, Aug, 17(3), 6-14)]に記載の方法に従って調製した。SGFは、[AlbendazoleGenerics-A Comparative In Vitro Study (Galia E., Horton,J and Dressman J. (1999)Pharmaceutical Research, 16(12), 1871-1975)]に記載の方法に従って調製した。試験結果を表6に示す。
Figure 0006752822

Claims (14)

  1. 下記式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Kの結晶であって、
    Figure 0006752822

    上記結晶型Kの結晶のX線粉末回折パターン(CuKα線)は、5.8±0.2°、12.5±0.2°、14.8±0.2°、17.4±0.2°、18.0±0.2°、18.9±0.2°、20.3±0.2°、21.7±0.2°、23.6±0.2°、24.3±0.2°、24.9±0.2°、25.8±0.2°、26.4±0.2°、27.3±0.2°、28.3±0.2°および31.7±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する、結晶型Kの結晶。
  2. 上記固有ピークの相対強度(%)は、
    上記回折角(2θ)が5.8±0.2°において、53.8%であり、
    上記回折角(2θ)が12.5±0.2°において、83.9%であり、
    上記回折角(2θ)が14.8±0.2°において、69.4%であり、
    上記回折角(2θ)が17.4±0.2°において、43.0%であり、
    上記回折角(2θ)が18.0±0.2°において、61.0%であり、
    上記回折角(2θ)が18.9±0.2°において、86.1%であり、
    上記回折角(2θ)が20.3±0.2°において、44.2%であり、
    上記回折角(2θ)が21.7±0.2°において、100.0%であり、
    上記回折角(2θ)が23.6±0.2°において、80.0%であり、
    上記回折角(2θ)が24.3±0.2°において、44.3%であり、
    上記回折角(2θ)が24.9±0.2°において、90.0%であり、
    上記回折角(2θ)が25.8±0.2°において、77.2%であり、
    上記回折角(2θ)が26.4±0.2°において、40.6%であり、
    上記回折角(2θ)が27.3±0.2°において、59.3%であり、
    上記回折角(2θ)が28.3±0.2°において、53.7%であり、
    上記回折角(2θ)が31.7±0.2°において、43.7%であることを特徴とする、請求項1に記載の結晶型Kの結晶。
  3. 上記結晶型Kの結晶の上記X線粉末回折パターン(CuKα線)は、21.1±0.2°、22.7±0.2°、29.2±0.2°、30.3±0.2°、32.7±0.2°、33.1±0.2°、36.5±0.2°および38.3±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークをさらに有することを特徴とする、請求項2に記載の結晶型Kの結晶。
  4. 上記固有ピークの相対強度(%)は、
    上記回折角(2θ)が21.1±0.2°において、23.3%であり、
    上記回折角(2θ)が22.7±0.2°において、40.0%であり、
    上記回折角(2θ)が29.2±0.2°において、28.9%であり、
    上記回折角(2θ)が30.3±0.2°において、17.7%であり、
    上記回折角(2θ)が32.7±0.2°において、30.7%であり、
    上記回折角(2θ)が33.1±0.2°において、38.9%であり、
    上記回折角(2θ)が36.5±0.2°において、17.1%であり、
    上記回折角(2θ)が38.3±0.2°において、27.1%であることを特徴とする、請求項3に記載の結晶型Kの結晶。
  5. (1)上記式Iの化合物の遊離塩基と酢酸エチルとを混合し、混合物を40℃〜60℃に加熱する工程と、
    (2)工程(1)で得られた上記混合物に、マレイン酸の酢酸エチル溶液を沈殿物が現れるまで緩やかに加え、脱イオン水を加える工程と、
    (3)工程(2)で得られた反応系にマレイン酸の酢酸エチル溶液を加え、新たに得られた系を加熱および攪拌し、冷却および結晶化させ、結晶を分離して上記結晶型Kの結晶を得る工程と、
    を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の結晶型Kの結晶を調製する方法。
  6. 工程(1)において、式Iの化合物の遊離塩基および酢酸エチルの上記混合物中の式Iの化合物の遊離塩基の濃度は、0.5g/mL〜1.5g/mLであり、
    工程(2)および工程(3)において、マレイン酸の酢酸エチル溶液のマレイン酸の濃度は、0.05mol/L〜0.5mol/Lであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 下記式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eの結晶であって、
    Figure 0006752822

    上記結晶型Eの結晶のX線粉末回折パターン(CuKα線)は、4.5±0.2°、12.0±0.2°、18.2±0.2°、19.8±0.2°、20.6±0.2°、21.9±0.2°、24.7±0.2°および25.3±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する、結晶型Eの結晶。
  8. 上記固有ピークの相対強度(%)は、
    上記回折角(2θ)が4.5±0.2°において、26.3%であり、
    上記回折角(2θ)が12.0±0.2°において、14.1%であり、
    上記回折角(2θ)が18.2±0.2°において、82.3%であり、
    上記回折角(2θ)が19.8±0.2°において、31.2%であり、
    上記回折角(2θ)が20.6±0.2°において、27.7%であり、
    上記回折角(2θ)が21.9±0.2°において、50.8%であり、
    上記回折角(2θ)が24.7±0.2°において、34.5%であり、
    上記回折角(2θ)が25.3±0.2°において、100.0%であることを特徴とする、請求項に記載の結晶型Eの結晶。
  9. 下記式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Fの結晶であって、
    Figure 0006752822

    上記結晶型Fの結晶のX線粉末回折パターン(CuKα線)は、5.1±0.2°、11.5±0.2°、17.5±0.2°、18.7±0.2°、19.7±0.2°、23.3±0.2°、25.0±0.2°および26.2±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する、結晶型Fの結晶。
  10. 上記固有ピークの相対強度(%)は、
    上記回折角(2θ)が5.1±0.2°において、100.0%であり、
    上記回折角(2θ)が11.5±0.2°において、20.5%であり、
    上記回折角(2θ)が17.5±0.2°において、14.2%であり、
    上記回折角(2θ)が18.7±0.2°において、42.8%であり、
    上記回折角(2θ)が19.7±0.2°において、22.5%であり、
    上記回折角(2θ)が23.3±0.2°において、31.0%であり、
    上記回折角(2θ)が25.0±0.2°において、44.6%であり、
    上記回折角(2θ)が26.2±0.2°において、42.1%であることを特徴とする、請求項に記載の結晶型Fの結晶。
  11. 下記式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Gの結晶であって、
    Figure 0006752822

    上記結晶型Gの結晶のX線粉末回折パターン(CuKα線)は、4.5±0.2°、10.1±0.2°、15.1±0.2°、18.5±0.2°および25.8±0.2°の回折角(2θ)において固有ピークを有する、結晶型Gの結晶。
  12. 上記固有ピークの相対強度(%)は、
    上記回折角(2θ)が4.5±0.2°において、28.8%であり、
    上記回折角(2θ)が10.1±0.2°において、19.5%であり、
    上記回折角(2θ)が15.1±0.2°において、13.2%であり、
    上記回折角(2θ)が18.5±0.2°において、38.1%であり、
    上記回折角(2θ)が25.8±0.2°において、100.0%であることを特徴とする、請求項11に記載の結晶型Gの結晶。
  13. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Kの結晶、
    請求項7または8に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eの結晶、
    請求項9または10に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Fの結晶、
    請求項11または12に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Gの結晶
    の一つ以上を含む、組成物。
  14. EGFRキナーゼおよびHER2キナーゼの機能に関連する適応症を予防または治療するための薬剤の調製における、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Kの結晶、
    請求項7または8に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Eの結晶、
    請求項9または10に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Fの結晶、
    請求項11または12に記載の式Iの化合物の二マレイン酸塩の結晶型Gの結晶
    のいずれか一つの使用方法であって、
    上記EGFRキナーゼおよびHER2キナーゼの機能に関連する適応症は、乳癌、卵巣癌、胃腸癌、食道癌、肺癌、頭頸部扁平上皮癌、膵臓癌、表皮性扁平上皮癌、前立腺癌、神経膠腫および上咽頭癌の一つ以上から選択される、使用方法。
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