JP6752712B2 - スエード調人工皮革及びその製造方法 - Google Patents
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Description
水溶性PVA樹脂を海成分とし、イソフタル酸変性度6モル%のPETを島成分とし、繊維1本あたりの島数が25島で、海成分/島成分が25/75(質量比)となるような溶融複合紡糸用口金を用い、260℃で海島型のフィラメントを口金より吐出した。そして、紡糸速度が4000m/minとなるようにエジェクター圧力を調整し、平均繊度2.5dtexの連続繊維の海島型複合繊維をネット上に捕集し、目付30g/m2の連続繊維のウェブを得た。
染料液:
・Disperse Blue 73(分散染料)(北陸カラー(株)製)4.35%o.w.f.
・Disperse Red 167.1(分散染料)(北陸カラー(株)製)2.01%o.w.f.
・Disperse Yellow 163(分散染料)(北陸カラー(株)製)5.48%o.w.f.
・「AL」(均染剤)(日本化薬(株)製)2.0g/dm3
・「ニューバッファーK」(pH調節剤)(ミテジマ化学(株)製)1.8g/dm3
・「H867」(金属イオン封鎖剤)(一方社油脂工業(株)製)0.5g/dm3
染色温度:120℃
染色時間:40分間
浴比:1:20
テーバーアブレージョンテスター(TABER INSTRUMENT Corp製)を用いて、ターンテーブル上の2個の摩耗輪(H−22、荷重500g)を用い、スエード調人工皮革の表面を1000回摩耗したときの摩耗減量を測定した。
JIS L 1096(6.17.5E法 マーチンデール法)に準じ、押圧荷重12kPa(gf/cm2)、摩耗回数2000回でマーチンデール摩耗試験機を用いて試験を行い、以下の等級基準で判定した。
1:変化なし
2:最大径1mm未満のピリングが僅かに発生した。
3:最大径1〜2mmのピリングが発生した。
4:最大径1〜2mmのピリングが多量に発生した。
5:最大径2mm超のピリングが多量に発生した。
イギリスMSAエンジニアリングシステム社の皮革ソフトネス計測装置ST−300を使用して、1サンプルについて任意の5点でソフトネスの測定を実施し、その5点の平均値をソフトネスの値とした。
実施例1において、スエード調人工皮革生機に対して付与された各成分割合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例3において、アクリル系樹脂エマルジョン(日華化学(株)製のカセゾールARS−2)の代わりに、アクリル系樹脂エマルジョン(DIC(株)製のボンコートAB−886、Tg−38℃)を用いた以外は実施例3と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例3において、シリコーン系柔軟剤(アミノ変性シリコーン系、吉村油化学(株)製のソフトロン DX−1)の代わりに、シリコーン系柔軟剤(エポキシ変性シリコーン系、信越化学(株)製のX−51−1264)を用いた以外は実施例3と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、平均繊度0.08dtexの変性PET繊維の不織布に代えて、平均繊度0.3dtexの変性PET繊維の不織布を用い、11.0質量%のポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備した。そして、スエード調人工皮革生機を、80℃の熱水中に20分間湯通しして熱水になじませると共に生地をリラックスさせた後、高圧液流染色機((株)日阪製作所サーキュラー染色機))を用いて下記条件で染色した。このようにしてベージュ色に染色された厚み1.0mm、目付550g/m2のスエード調人工皮革生機を得た。
染料液:
・Disperse Blue 73(分散染料)(北陸カラー(株)製)3.05%o.w.f.
・Disperse Red 167.1(分散染料)(北陸カラー(株)製)1.41%o.w.f.
・Disperse Yellow 163(分散染料)(北陸カラー(株)製)3.84%o.w.f.
・「AL」(均染剤)(日本化薬(株)製)2.0g/dm3
・「ニューバッファーK」(pH調節剤)(ミテジマ化学(株)製)1.8g/dm3
・「H867」(金属イオン封鎖剤)(一方社油脂工業(株)製)0.5g/dm3
染色温度:120℃
染色時間:40分間
浴比:1:20
実施例1において、平均繊度0.08dtexの変性PET繊維の不織布に代えて、平均繊度2dtexの変性PET繊維の不織布を用い、12.5質量%のポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備した。そして、スエード調人工皮革生機を、80℃の熱水中に20分間湯通しして熱水になじませると共に生地をリラックスさせた後、高圧液流染色機((株)日阪製作所サーキュラー染色機))を用いて下記条件で染色した。このようにしてベージュ色に染色された厚み1.0mm、目付550g/m2のスエード調人工皮革生機を得た。
染料液:
・Disperse Blue 73(分散染料)(北陸カラー(株)製)1.39%o.w.f.
・Disperse Red 167.1(分散染料)(北陸カラー(株)製)0.64%o.w.f.
・Disperse Yellow 163(分散染料)(北陸カラー(株)製)1.75%o.w.f.
・「AL」(均染剤)(日本化薬(株)製)2.0g/dm3
・「ニューバッファーK」(pH調節剤)(ミテジマ化学(株)製)1.8g/dm3
・「H867」(金属イオン封鎖剤)(一方社油脂工業(株)製)0.5g/dm3
染色温度:120℃
染色時間:40分間
浴比:1:20
実施例1において、アクリル系樹脂及びシリコーン系柔軟剤を含む処理液で処理する工程を省略したスエード調人工皮革生機を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
実施例3において、アクリル系樹脂エマルジョンの代わりに、ポリウレタンエマルジョン(ポリカーボネート系ポリウレタン、100%モジュラス 3.0MPa)を用いた以外は実施例3と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、スエード調人工皮革生機に対して付与された各成分割合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
Claims (7)
- 合成繊維の不織布と前記不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機の全体に、前記スエード調人工皮革生機に対して、アクリル系樹脂0.5〜8質量%とシリコーン系柔軟剤0.05〜0.7質量%とを被着させたことを特徴とするスエード調人工皮革。
- 前記合成繊維の表面に前記アクリル系樹脂及び前記シリコーン系柔軟剤が付着している請求項1に記載のスエード調人工皮革。
- 前記合成繊維は繊維束状に存在する平均繊度0.5dtex以下のマイクロファイバーである請求項1または2に記載のスエード調人工皮革。
- テーバー摩耗試験(摩耗輪H−22、荷重500g)により、表面を1000回摩耗したときの摩耗減量が45mg以下である請求項1〜3の何れか1項に記載のスエード調人工皮革。
- ソフトネスが3.0mm以上である請求項1〜4の何れか1項に記載のスエード調人工皮革。
- JIS L 1096(6.17.5E法 マーチンデール法)に準じ、押圧荷重12kPa(gf/cm2)、摩耗回数2000回で実施する耐ピリング性試験において、1〜3級を示す請求項1〜5の何れか1項に記載のスエード調人工皮革。
- 耐摩耗性のスエード調人工皮革の製造方法であって、
合成繊維の不織布と前記不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備する工程と、
前記スエード調人工皮革生機に、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤とを含む処理液を含浸させたのち、乾燥させることにより前記スエード調人工皮革生機の全体にアクリル系樹脂0.5〜8質量%とシリコーン系柔軟剤0.05〜0.7質量%とを被着させる工程と、を含むことを特徴とするスエード調人工皮革の製造方法。
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JP2016257458A JP6752712B2 (ja) | 2016-12-29 | 2016-12-29 | スエード調人工皮革及びその製造方法 |
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