JP2018109248A - スエード調人工皮革及びその製造方法 - Google Patents

スエード調人工皮革及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018109248A
JP2018109248A JP2016257458A JP2016257458A JP2018109248A JP 2018109248 A JP2018109248 A JP 2018109248A JP 2016257458 A JP2016257458 A JP 2016257458A JP 2016257458 A JP2016257458 A JP 2016257458A JP 2018109248 A JP2018109248 A JP 2018109248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suede
artificial leather
acrylic resin
silicone
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016257458A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6752712B2 (ja
Inventor
真人 割田
Masato Katsuta
真人 割田
芳明 脇本
Yoshiaki Wakimoto
芳明 脇本
道憲 藤澤
Michinori Fujisawa
道憲 藤澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2016257458A priority Critical patent/JP6752712B2/ja
Publication of JP2018109248A publication Critical patent/JP2018109248A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6752712B2 publication Critical patent/JP6752712B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Abstract

【課題】過酷な摩耗に耐えるような高い耐摩耗性を備えたスエード調人工皮革を提供する。【解決手段】合成繊維の不織布と不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機に、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤とをさらに含有させたスエード調人工皮革。また、合成繊維の不織布と不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備する工程と、スエード調生機に、アクリル系樹脂0.5〜8質量%とシリコーン系柔軟剤0.05〜0.7質量%とを付与する工程と、を含む耐摩耗性のスエード調人工皮革の製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、耐摩耗性に優れたスエード調人工皮革に関する。
スエード調人工皮革はスポーツ靴やカジュアル靴の甲皮材として好ましく用いられている。スポーツ靴においては、高い耐摩耗性を求められることが多い。耐摩耗性が求められるスポーツ靴の中でも、例えば、スケートボード用靴はスケートボード表面のざらついた滑り止め部分を靴の甲で蹴り上げるようにしてスケートボードを操作するために、極めて高い耐摩耗性が要求される。このような高い耐摩耗性の要求のために、従来、スケートボード用靴には耐摩耗性が高い良質で厚手のスエード調の天然皮革が用いられており、天然皮革よりも耐摩耗性が劣るスエード調人工皮革は用いられていなかった。
耐摩耗性の高いスエード調人工皮革としては、例えば、下記特許文献1は、表面繊維層と繊維構造体であるスクリムが交絡一体化した構造と熱可塑性樹脂からなり、熱可塑性樹脂の少なくとも一部が塊状形状で表面繊維層の表面に露出しており、また、少なくとも一部が該主体繊維間を接着していることを特徴とする耐摩耗性に優れた人工皮革を開示する。
特開2014−227637号公報
本発明は、過酷な摩耗に耐えるような高い耐摩耗性を備えたスエード調人工皮革を提供することを目的とする。
本発明の一局面は、合成繊維の不織布と不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機に、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤をさらに含有させたスエード調人工皮革である。本発明によれば、スエード調人工皮革生機に、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤を付与することにより、スエード調人工皮革の優れた外観や風合いを失わせずに高い耐摩耗性を賦与することができる。また、上記スエード調人工皮革においては、合成繊維の表面にアクリル系樹脂及びシリコーン系柔軟剤が付着していることが好ましい。本発明においては、アクリル系樹脂は繊維にコシを付与し、コシの付与された繊維をシリコーン系柔軟剤が滑らせることにより、激しく摩擦されても摩耗しにくくなる。なお、アクリル系樹脂のみを付与した場合には、繊維にコシが出て摩擦を受けた場合に逃げることができなくなって摩耗しやすくなる。また、シリコーン系柔軟剤のみを付与した場合には、滑り性のみが付与されることにより、摩擦された場合に繊維が抜けやすくなって摩耗しやすくなる。また、アクリル系樹脂の代わりに、ポリウレタンを用いた場合には耐摩耗性は向上しない。
また、合成繊維は繊維束状に存在する平均繊度0.5dtex以下のマイクロファイバーであることが、優れた風合いやしなやかさを保持しながら、高い耐摩耗性を備える点から好ましい。また、合成繊維が繊維束を形成している場合には、繊維束の繊維同士の空隙に毛細管現象でアクリル系樹脂及びシリコーン系柔軟剤が充分に吸収されて繊維一本一本にアクリル系樹脂及びシリコーン系柔軟剤が付着する点から好ましい。
また、スエード調人工皮革においては、スエード調人工皮革生機に対して、アクリル系樹脂0.5〜8質量%とシリコーン系柔軟剤0.05〜0.7質量%とを含有させることが、高い耐摩耗性を保持しながら、しなやかさにも優れる点から好ましい。
また、スエード調人工皮革においては、テーバー摩耗試験(摩耗輪H−22、荷重500g)により、表面を1000回摩耗したときの摩耗減量が45mg以下である好ましい。本発明のスエード調人工皮革においては、所謂マーチンデール摩耗試験のようなゆるい摩耗ではなく、目の粗いH22の摩耗輪を用いたテーバー摩耗試験において、とくに顕著な効果を発揮する。
また、スエード調人工皮革においては、ソフトネスが3.0mm以上であることが、しなやかな風合いを保持することができる点から好ましい。
また、JIS L 1096(6.17.5E法 マーチンデール法)に準じ、押圧荷重12kPa(gf/cm)、摩耗回数2000回で実施する耐ピリング性試験において、1〜3級を示すことが好ましい。
また、本発明の他の一局面は、耐摩耗性のスエード調人工皮革の製造方法であって、合成繊維の不織布と不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備する工程と、スエード調人工皮革生機に、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤とを付与する工程と、を含む耐摩耗性のスエード調人工皮革の製造方法である。このような製造方法によれば、耐摩耗性が付与されたスエード調人工皮革が得られる。また、スエード調人工皮革生機に対して、アクリル系樹脂0.5〜8質量%とシリコーン系柔軟剤0.05〜0.7質量%とを付与することが特に好ましい。
過酷な摩耗に耐えるような高い耐摩耗性を備えたスエード調人工皮革が得られる。
本発明に係るスエード調人工皮革をその製造方法の一実施形態に沿って以下に説明する。本実施形態のスエード調人工皮革は、合成繊維の不織布と不織布に含浸付与されたポリウレタンを含み、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤をさらに含有する。
合成繊維の不織布を形成するための樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),イソフタル酸変性PET,スルホイソフタル酸変性PET,ポリブチレンテレフタレート,ポリヘキサメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリ乳酸,ポリエチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネートアジペート,ポリヒドロキシブチレート−ポリヒドロキシバリレート共重合体等の脂肪族ポリエステル;ポリアミド6,ポリアミド66,ポリアミド10,ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド6−12等のポリアミド;ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリブテン,ポリメチルペンテン,塩素系ポリオレフィンなどのポリオレフィン;エチレン単位を25〜70モル%含有する変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール;およびポリウレタン系エラストマー,ポリアミド系エラストマー,ポリエステル系エラストマーなどのエラストマー等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂はそれぞれ単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
合成繊維の不織布を形成する繊維の繊度は特に限定されず、平均繊度0.5dtex超のレギュラーファイバーであっても、平均繊度0.5dtex以下のマイクロファイバーであってもよいが、しなやかな風合いと高い充実感を備えるスエード調人工皮革が得られる点からマイクロファイバーが特に好ましい。マイクロファイバーの平均繊度は、0.001〜0.5dtex、さらには0.005〜0.3dtex程度であることが好ましい。合成繊維の平均繊度が低すぎる場合には、繊維強力が低くなりすぎて得られるスエード調人工皮革の機械的特性が低くなる傾向がある。また、合成繊維の平均繊度が高すぎる場合には、繊維自体が嵩高いために繊維密度を上げることができなくなり、得られるスエード調人工皮革の充実感が低下する傾向がある。また、不織布の目付としては、140〜3000g/m程度であることが好ましい。また、厚みも特に限定されないが、例えば、0.5〜4.0mm、さらには0.8〜3.0mmであることが好ましい。
本実施形態では、代表例として、選択的に除去される樹脂からなる海成分とマイクロファイバーを形成するための樹脂からなる島成分とを含む海島型複合繊維を用いてマイクロファイバーの不織布を製造する方法について詳しく説明する。
海島型複合繊維の島成分はマイクロファイバーを形成するための樹脂成分であり、上述したような合成繊維の不織布を形成するための樹脂が用いられる。また、海島型複合繊維の海成分は、海島型複合繊維をマイクロファイバーの繊維束に変換する際に、溶剤により選択的に抽出除去されたり、熱水または分解剤により選択的に分解除去されたりする成分である。海成分を形成する樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,スチレン−エチレン共重合体,スチレン−アクリル共重合体,水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(水溶性PVA)等のポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。
マイクロファイバーの不織布の製造においては、はじめに海島型複合繊維のウェブを形成する。ウェブの形成方法としては、紡糸した海島型複合繊維をスパンボンド法などによりネット上で融着させるような方法が好ましく用いられる。具体的には、海成分の樹脂と島成分の樹脂とを複合紡糸用口金から押出して溶融紡糸し、口金から吐出した溶融状態の海島型複合繊維を冷却装置により冷却した後、エアジェットノズルなどの吸引装置を用いて、目的の繊度となるように1000〜6000m/分の引取速度に相当する速度の高速気流により牽引細化し、移動式ネットなどの捕集面上に堆積させることにより連続繊維(長繊維)のウェブを形成する。また、必要に応じて、得られたウェブをプレスすること等により部分的に圧着して形態を安定化させる処理をしてもよい。また、このような連続繊維のウェブの製造方法の代わりに、原綿供給装置、開繊装置、カード機などを用いる短繊維のウェブの製造方法を用いてもよい。なお、連続繊維のウェブを用いた場合には、繊維の嵩高性がおさえられ、繊維密度が高くなるために機械的特性や充実感に優れるスエード調人工皮革が得られる。海島型複合繊維の海成分と島成分との体積比に相当する横断面における海成分と島成分との平均面積比も特に限定されないが、5/95〜70/30であることが好ましい。
上述のようにして得られたウェブを複数層重ねて絡合処理することにより海島型複合繊維の絡合体を形成する。具体的には、ウェブをクロスラッパー等を用いて厚さ方向に複数層重ね合わせた後、その両外側から同時または交互に少なくとも1つ以上のバーブが貫通する条件でニードルパンチを行う。このような工程により、海島型複合繊維同士が三次元的に絡合された海島型複合繊維の絡合体が得られる。なお、海島型複合繊維の絡合体には、その製造から絡合処理までのいずれかの段階で、針折れ防止油剤、帯電防止油剤、絡合向上油剤などのシリコーン系油剤または鉱物油系油剤を付与することが好ましい。また、海島型複合繊維の絡合体には熱収縮処理が施されることが好ましい。熱収縮処理により、海島型複合繊維の絡合体の絡合状態が緻密化されて形態保持性が良好になる。熱収縮処理としては、水蒸気による熱収縮処理や、70〜150℃の温水に浸漬する処理等が挙げられるが、水蒸気による熱収縮処理が特に好ましい。
海島型複合繊維の絡合体には、ポリウレタンが含浸付与される。海島型複合繊維の絡合体にポリウレタンを含浸付与する方法の具体例としては、例えば、ポリウレタンエマルジョンやポリウレタン溶液を海島型複合繊維の絡合体に含浸させた後、乾燥することにより凝固させる。ポリウレタンの含有割合としては、ポリウレタンの固形分量/形成されるマイクロファイバーの量の質量比が5/95〜30/70、さらには8/92〜25/75、になるような比率に調整されることが好ましい。ポリウレタンの比率が高すぎる場合には、得られるスエード調人工皮革がポリウレタンのゴム感を持った風合いになり、高級感のある天然皮革に似たソフトな風合いが得られにくくなる傾向がある。
次にポリウレタンを付与された海島型複合繊維の絡合体に含まれる、海島型複合繊維の海成分を除去する。海成分を除去する方法としては、島成分を形成する樹脂を溶解及び分解せず、海成分を形成する樹脂のみを溶解または分解するような溶剤または分解剤でポリウレタンを含浸付与された海島型複合繊維の絡合体を処理する方法が挙げられる。島成分を形成する樹脂がポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂であり、海成分を形成する樹脂が水溶性PVA樹脂である場合には、85〜100℃の温水が溶剤として用いられる。このようにして、マイクロファイバーである合成繊維の不織布と不織布に付与されたポリウレタンを含む人工皮革生機が形成される。
人工皮革生機は、必要に応じて、揉み柔軟化処理、逆シールのブラッシング処理、防汚処理、親水化処理、滑剤処理、酸化防止剤処理、紫外線吸収剤処理、蛍光剤処理、難燃剤処理等の仕上げ処理が施されてもよい。そして、その人工皮革生機の表面をコンタクトバフやエメリーバフなどでバフィング処理されることにより表面の繊維が起毛されてスエード調の表面に仕上げられる。このようにしてスエード調人工皮革生機が製造される。
得られたスエード調人工皮革生機は、必要に応じて、分散染料、酸性染料、カチオン染料、硫化染料、含金染料、スレン染料等の染料で染色される。染色方法も特に限定されず、高圧液流染色法、ジッガー染色法、サーモゾル連続染色法、ウインス染色法等から、繊維や染料の種類に応じて適宜選択されることが好ましい。
このようにして得られたスエード調人工皮革生機に、次のような処理によりアクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤とを含浸付与することにより、耐摩耗性が向上されたスエード調人工皮革が得られる。
本実施形態においては、耐摩耗性を賦与するための処理は、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤を含む処理液にスエード調人工皮革生機を含浸した後、引き上げて、乾燥させることにより付与する。なお、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤との付与は、それらを別々に付与してもよい。
アクリル系樹脂の配合には、アクリル系樹脂エマルジョンやアクリル系樹脂溶液、好ましくはアクリル系樹脂エマルジョンが用いられる。
アクリル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、軟質モノマーと硬質モノマーと、その他必要に応じて用いられる架橋性モノマーとを共重合させて得られるものが挙げられる。
軟質モノマーとは、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−5℃未満、好ましくは−90℃以上−5℃未満である非架橋性のエチレン性不飽和結合を有するモノマー成分である。軟質モノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸誘導体等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル酸」の表記は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
硬質モノマーとは、その単独重合体のTgが50℃を越え、好ましくは50℃を超えて250℃以下である非架橋性のエチレン性不飽和結合を有するモノマー成分である。硬質モノマーの具体例としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどの(メタ)アクリル酸誘導体;スチレン、α-メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどのアクリルアミド類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびそれらの誘導体;ビニルピロリドンなどの複素環式ビニル化合物;塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミドなどのビニル化合物;エチレン、プロピレンなどで代表されるα-オレフィンなどが挙げられる。
架橋性モノマーとは、架橋構造を形成し得る単官能または多官能エチレン性不飽和モノマー単位、または、ポリマー鎖に導入されたエチレン性不飽和モノマー単位と反応して架橋構造を形成し得るモノマーである。このような架橋性モノマーの具体例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等などのテトラ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンなどの多官能芳香族ビニル化合物;アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸不飽和エステル類;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの2:1付加反応物、ペンタエリスリトールトリアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの2:1付加反応物、グリセリンジ(メタ)アクリレートとトリレンジイソシアネートの2:1付加反応物などの分子量が1500以下のウレタンアクリレート;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体;(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどのアクリルアミド類およびそれらの誘導体;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸誘導体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのカルボキシル基を有するビニル化合物;ビニルアミドなどのアミド基を有するビニル化合物等が挙げられる。
上述した各種モノマーは、それぞれ単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。このようなアクリル系樹脂としては、ガラス転移温度(Tg)20℃以下、好ましくは−60〜20℃程度の範囲のアクリル系樹脂が延展性に優れる点から好ましい。延展性に優れる場合には、摩擦されたときにアクリル系樹脂が延展することにより繊維の全体に付着してコシを与え、また、表面を充分に保護することにより、より切れやすくする傾向がある。
また、シリコーン系柔軟剤の配合には、シリコーン系柔軟剤のエマルジョンや溶液状のシリコーン系柔軟剤が用いられる。
シリコーン系柔軟剤としては、繊維加工剤として用いられている、例えば、アミノ変性シリコーン系、アルキルシリコーン系、アミド変性シリコーン系、エポキシ変性シリコーン系などの各種シリコーン系柔軟剤が特に限定なく用いられる。これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、特に、アミノ変性シリコーン系柔軟剤が繊維に対し適度な滑性を与えられる点からとくに好ましい。
そして、これらを併用することにより、スエード調人工皮革の外観や風合いを保ちつつ、高い耐摩耗性を賦与することができる。
本実施形態のスエード調人工皮革中のアクリル系樹脂の含有割合は、スエード調人工皮革生機に対して0.5〜8質量%、さらには、1.5〜6質量%であることが好ましい。アクリル系樹脂の含有割合が高すぎる場合には、耐摩耗性が低下するとともに、柔軟性も失われる傾向がある。また、アクリル系樹脂の含有割合が低すぎる場合には、耐摩耗性の向上効果が充分に発現しない傾向がある。
また、スエード調人工皮革中のシリコーン系柔軟剤の含有割合は、スエード調人工皮革生機に対して0.05〜0.7質量%、さらには、0.1〜0.6質量%であることが好ましい。シリコーン系柔軟剤の含有割合が高すぎる場合には耐ピリング性が低下する傾向がある。また、シリコーン系柔軟剤の含有割合が低すぎる場合には、耐摩耗性の向上効果が充分に発現しないことがある。
アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤をスエード調人工皮革生機に付与する方法は特に限定されないが、一例としては、アクリル系樹脂エマルジョンとシリコーン系柔軟剤エマルジョンを含む処理液にスエード調人工皮革生機を含浸させた後、引き上げて、乾燥する溶液含浸法が挙げられる。乾燥条件は特に限定されないが、100〜150℃で1〜20分間程度乾燥させることが好ましい。このとき、処理液中の水分が乾燥されることにより、合成繊維の表面にアクリル系樹脂及びシリコーン系柔軟剤が付着する。その結果、アクリル系樹脂が合成繊維にコシを付与し、コシの付与された繊維をシリコーン系柔軟剤が滑らせることにより、激しく摩擦されても摩耗しにくくなる。
以上のようにして、本実施形態のスエード調人工皮革が得られる。本実施形態のスエード調人工皮革の製造方法によれば、しなやかな風合いと、優れた外観と、高い耐摩耗性とを兼ね備えたスエード調人工皮革が得られる。スエード調人工皮革の耐摩耗性としては、所謂マーチンデール摩耗試験のようなゆるい摩耗ではなく、テーバー摩耗試験(摩耗輪H−22、荷重500g)により、表面を1000回摩耗したときの摩耗減量が45mg以下、さらには35mg以下であることが、高い耐摩耗性が要求される靴の甲皮材として用いることができる点から好ましい。また、スエード調人工皮革のしなやかさとしては、ソフトネスが2.9mm以上、さらには3.2mm以上であることが好ましい。また、JIS L 1096(6.17.5E法 マーチンデール法)に準じ、押圧荷重12kPa(gf/cm)、摩耗回数2000回で実施する耐ピリング性試験において、1〜3級、さらには1〜2級であることが摩擦されてもピリング発生の少ないスエード調人工皮革になる点から好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
水溶性PVA樹脂を海成分とし、イソフタル酸変性度6モル%のPETを島成分とし、繊維1本あたりの島数が25島で、海成分/島成分が25/75(質量比)となるような溶融複合紡糸用口金を用い、260℃で海島型のフィラメントを口金より吐出した。そして、紡糸速度が4000m/minとなるようにエジェクター圧力を調整し、平均繊度2.5dtexの連続繊維の海島型複合繊維をネット上に捕集し、目付30g/mの連続繊維のウェブを得た。
得られたウェブをクロスラッピングすることにより6枚重ね、これに、針折れ防止油剤をスプレーした。そして、6バーブのニードル針で2000パンチ/cmのパンチ密度でニードルパンチングすることにより、海島型複合繊維の絡合体を得た。そして、海島型複合繊維の絡合体を水蒸気により熱収縮させた。熱収縮された海島型複合繊維の絡合体に、ポリウレタンエマルジョンを含浸させた後、120℃で10分間乾燥した。
そして、ポリウレタンを含浸させた海島型複合繊維の絡合体を95℃の熱水中に10分間浸漬することにより海成分を除去してマイクロファイバーを形成した後、120℃で10分間乾燥させた。次いで両面を#240および#320のサンドペーパーでバフィング処理した。このようにして平均繊度0.08dtexの変性PET繊維の不織布及び12.5質量%のポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機が得られた。
スエード調人工皮革生機を、80℃の熱水中に20分間湯通しして熱水になじませると共に生地をリラックスさせた後、高圧液流染色機((株)日阪製作所サーキュラー染色機))を用いて下記条件で染色した。このようにしてベージュ色に染色された厚み1.0mm、目付500g/mのスエード調人工皮革生機を得た。
(染色条件)
染料液:
・Disperse Blue 73(分散染料)(北陸カラー(株)製)4.35%o.w.f.
・Disperse Red 167.1(分散染料)(北陸カラー(株)製)2.01%o.w.f.
・Disperse Yellow 163(分散染料)(北陸カラー(株)製)5.48%o.w.f.
・「AL」(均染剤)(日本化薬(株)製)2.0g/dm
・「ニューバッファーK」(pH調節剤)(ミテジマ化学(株)製)1.8g/dm
・「H867」(金属イオン封鎖剤)(一方社油脂工業(株)製)0.5g/dm
染色温度:120℃
染色時間:40分間
浴比:1:20
そして、染色されたスエード調人工皮革生機を、アクリル系樹脂エマルジョン(日華化学(株)のカセゾールARS-2、樹脂分60質量%、Tg −17℃)見掛け1.5質量%及びシリコーン系柔軟剤(アミノ変性シリコーン系、有効成分21.5質量%、吉村油化学(株)製のソフトロン DX-1)見掛け5.9質量%含む処理液に含浸付与した。そして、100℃の乾燥機で10分間乾燥した。その後、含浸工程で固着した表面の毛羽をエチケットブラシ(登録商標)により起毛処理することにより、スエード調人工皮革を得た。ピックアップ率から計算されたスエード調人工皮革生機に対して付与された各成分の有効成分割合は、アクリル系樹脂0.5質量%であり、シリコーン系柔軟剤0.70質量%であった。
なお、スエード調人工皮革生機に対して付与された各成分割合は、スエード調人工皮革生機を処理液に浸漬して引き上げたときの処理液のピックアップ率に、処理液中のシリコーン系柔軟剤及びアクリル系樹脂エマルジョンの不揮発分の合計割合(質量%)を乗じて算出した。
そして、得られたスエード調人工皮革のテーバー摩耗減量、耐ピリング性及びソフトネスを以下の各方法に従って評価した。
〈テーバー摩耗減量〉
テーバーアブレージョンテスター(TABER INSTRUMENT Corp製)を用いて、ターンテーブル上の2個の摩耗輪(H−22、荷重500g)を用い、スエード調人工皮革の表面を1000回摩耗したときの摩耗減量を測定した。
〈耐ピリング性〉
JIS L 1096(6.17.5E法 マーチンデール法)に準じ、押圧荷重12kPa(gf/cm)、摩耗回数2000回でマーチンデール摩耗試験機を用いて試験を行い、以下の等級基準で判定した。
1:変化なし
2:最大径1mm未満のピリングが僅かに発生した。
3:最大径1〜2mmのピリングが発生した。
4:最大径1〜2mmのピリングが多量に発生した。
5:最大径2mm超のピリングが多量に発生した。
〈ソフトネス〉
イギリスMSAエンジニアリングシステム社の皮革ソフトネス計測装置ST−300を使用して、1サンプルについて任意の5点でソフトネスの測定を実施し、その5点の平均値をソフトネスの値とした。
以上の結果をまとめて表1に示す。
Figure 2018109248
[実施例2〜18]
実施例1において、スエード調人工皮革生機に対して付与された各成分割合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[実施例19]
実施例3において、アクリル系樹脂エマルジョン(日華化学(株)製のカセゾールARS−2)の代わりに、アクリル系樹脂エマルジョン(DIC(株)製のボンコートAB−886、Tg−38℃)を用いた以外は実施例3と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[実施例20]
実施例3において、シリコーン系柔軟剤(アミノ変性シリコーン系、吉村油化学(株)製のソフトロン DX−1)の代わりに、シリコーン系柔軟剤(エポキシ変性シリコーン系、信越化学(株)製のX−51−1264)を用いた以外は実施例3と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[実施例21]
実施例1において、平均繊度0.08dtexの変性PET繊維の不織布に代えて、平均繊度0.3dtexの変性PET繊維の不織布を用い、11.0質量%のポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備した。そして、スエード調人工皮革生機を、80℃の熱水中に20分間湯通しして熱水になじませると共に生地をリラックスさせた後、高圧液流染色機((株)日阪製作所サーキュラー染色機))を用いて下記条件で染色した。このようにしてベージュ色に染色された厚み1.0mm、目付550g/mのスエード調人工皮革生機を得た。
染色条件
染料液:
・Disperse Blue 73(分散染料)(北陸カラー(株)製)3.05%o.w.f.
・Disperse Red 167.1(分散染料)(北陸カラー(株)製)1.41%o.w.f.
・Disperse Yellow 163(分散染料)(北陸カラー(株)製)3.84%o.w.f.
・「AL」(均染剤)(日本化薬(株)製)2.0g/dm
・「ニューバッファーK」(pH調節剤)(ミテジマ化学(株)製)1.8g/dm
・「H867」(金属イオン封鎖剤)(一方社油脂工業(株)製)0.5g/dm
染色温度:120℃
染色時間:40分間
浴比:1:20
そして、染色されたスエード調人工皮革生機を、アクリル系樹脂エマルジョン(日華化学(株)のカセゾールARS-2)見掛け10.0質量%及びシリコーン系柔軟剤(吉村油化学(株)製のソフトロン DX-1)見掛け1.0質量%含む処理液に含浸付与した。そして、100℃の乾燥機で10分間乾燥した。その後、含浸工程で固着した表面の毛羽をエチケットブラシ(登録商標)により起毛処理することにより、スエード調人工皮革を得た。ピックアップ率から計算されたスエード調人工皮革生機に対して付与された各成分の有効成分割合は、アクリル系樹脂3.3質量%であり、シリコーン系柔軟剤0.12質量%であった。このようにして得られたスエード調人工皮革を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
[実施例22]
実施例1において、平均繊度0.08dtexの変性PET繊維の不織布に代えて、平均繊度2dtexの変性PET繊維の不織布を用い、12.5質量%のポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備した。そして、スエード調人工皮革生機を、80℃の熱水中に20分間湯通しして熱水になじませると共に生地をリラックスさせた後、高圧液流染色機((株)日阪製作所サーキュラー染色機))を用いて下記条件で染色した。このようにしてベージュ色に染色された厚み1.0mm、目付550g/mのスエード調人工皮革生機を得た。
染色条件
染料液:
・Disperse Blue 73(分散染料)(北陸カラー(株)製)1.39%o.w.f.
・Disperse Red 167.1(分散染料)(北陸カラー(株)製)0.64%o.w.f.
・Disperse Yellow 163(分散染料)(北陸カラー(株)製)1.75%o.w.f.
・「AL」(均染剤)(日本化薬(株)製)2.0g/dm
・「ニューバッファーK」(pH調節剤)(ミテジマ化学(株)製)1.8g/dm
・「H867」(金属イオン封鎖剤)(一方社油脂工業(株)製)0.5g/dm
染色温度:120℃
染色時間:40分間
浴比:1:20
そして、染色されたスエード調人工皮革生機を、アクリル系樹脂エマルジョン(日華化学(株)のカセゾールARS-2)見掛け10.0質量%及びシリコーン系柔軟剤(吉村油化学(株)製のソフトロン DX-1)見掛け1.0質量%含む処理液に含浸付与した。そして、100℃の乾燥機で10分間乾燥した。その後、含浸工程で固着した表面の毛羽をエチケットブラシ(登録商標)により起毛処理することにより、スエード調人工皮革を得た。ピックアップ率から計算されたスエード調人工皮革生機に対して付与された各成分の有効成分割合は、アクリル系樹脂3.1質量%であり、シリコーン系柔軟剤0.11質量%であった。このようにして得られたスエード調人工皮革を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、アクリル系樹脂及びシリコーン系柔軟剤を含む処理液で処理する工程を省略したスエード調人工皮革生機を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例3において、アクリル系樹脂エマルジョンの代わりに、ポリウレタンエマルジョン(ポリカーボネート系ポリウレタン、100%モジュラス 3.0MPa)を用いた以外は実施例3と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
[比較例3〜10]
実施例1において、スエード調人工皮革生機に対して付与された各成分割合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてスエード調の人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
表1の結果を参照すれば、本発明に係る実施例1〜22で得られたスエード調人工皮革は何れも、アクリル系樹脂及びシリコーン系柔軟剤を付与する前の比較例1のスエード調人工皮革生機よりも耐摩耗性が顕著に向上した。また、ソフトネスも2.9以上であり、しなやかな風合いも維持されていた。一方、アクリル系樹脂に代えて、ポリウレタンをシリコーン系柔軟剤とともに付与した比較例2のスエード調人工皮革では耐摩耗性が大幅に低下した。また、比較例3〜6に示すように、シリコーン系柔軟剤のみを付与した場合、また、比較例7〜10に示すように、アクリル系樹脂のみを付与した場合には、耐摩耗性が顕著に低下した。
本発明によれば、しなやかさを失わせずに耐摩耗性が向上したスエード調人工皮革が得られる。このようなスエード調人工皮革は、高い耐摩耗性が要求されるようなスポーツシューズの甲皮材等に好ましく用いられる。

Claims (9)

  1. 合成繊維の不織布と前記不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機に、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤をさらに含有させたことを特徴とするスエード調人工皮革。
  2. 前記合成繊維の表面に前記アクリル系樹脂及び前記シリコーン系柔軟剤が付着している請求項1に記載のスエード調人工皮革。
  3. 前記合成繊維は繊維束状に存在する平均繊度0.5dtex以下のマイクロファイバーである請求項1または2に記載のスエード調人工皮革。
  4. 前記スエード調人工皮革生機に対して、前記アクリル系樹脂0.5〜8質量%と前記シリコーン系柔軟剤0.05〜0.7質量%とを含有させた請求項1〜3の何れか1項に記載のスエード調人工皮革。
  5. テーバー摩耗試験(摩耗輪H−22、荷重500g)により、表面を1000回摩耗したときの摩耗減量が45mg以下である請求項1〜4の何れか1項に記載のスエード調人工皮革。
  6. ソフトネスが3.0mm以上である請求項1〜5の何れか1項に記載のスエード調人工皮革。
  7. JIS L 1096(6.17.5E法 マーチンデール法)に準じ、押圧荷重12kPa(gf/cm)、摩耗回数2000回で実施する耐ピリング性試験において、1〜3級を示す請求項1〜6の何れか1項に記載のスエード調人工皮革。
  8. 耐摩耗性のスエード調人工皮革の製造方法であって、
    合成繊維の不織布と前記不織布に含浸付与されたポリウレタンを含むスエード調人工皮革生機を準備する工程と、
    前記スエード調人工皮革生機に、アクリル系樹脂とシリコーン系柔軟剤とを付与する工程と、を含むことを特徴とするスエード調人工皮革の製造方法。
  9. 前記スエード調人工皮革生機に対して、前記アクリル系樹脂0.5〜8質量%と前記シリコーン系柔軟剤0.05〜0.7質量%とを付与する請求項8に記載のスエード調人工皮革の製造方法。
JP2016257458A 2016-12-29 2016-12-29 スエード調人工皮革及びその製造方法 Active JP6752712B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016257458A JP6752712B2 (ja) 2016-12-29 2016-12-29 スエード調人工皮革及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016257458A JP6752712B2 (ja) 2016-12-29 2016-12-29 スエード調人工皮革及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018109248A true JP2018109248A (ja) 2018-07-12
JP6752712B2 JP6752712B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=62844623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016257458A Active JP6752712B2 (ja) 2016-12-29 2016-12-29 スエード調人工皮革及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6752712B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58163786A (ja) * 1982-03-19 1983-09-28 東レ株式会社 毛織物調複合体シ−トの製造法
JP2004190179A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Kuraray Co Ltd 極細繊維立毛シート
JP2005042250A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Kuraray Co Ltd 皮革様シートおよびその製造方法
JP2006283202A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Kuraray Co Ltd スエード調人工皮革およびその製造方法
JP2007084972A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Teijin Cordley Ltd 皮革様シート状物およびその製造方法
JP2008144348A (ja) * 2006-01-26 2008-06-26 Toray Ind Inc 皮革様シート状物の製造方法
CN102758359A (zh) * 2012-07-06 2012-10-31 河南永合塑胶有限公司 一种基于直接涂层法的聚氨酯合成革清洁生产工艺
JP2016044362A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社クラレ 柔軟な風合いをもつ人工皮革およびその製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58163786A (ja) * 1982-03-19 1983-09-28 東レ株式会社 毛織物調複合体シ−トの製造法
JP2004190179A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Kuraray Co Ltd 極細繊維立毛シート
JP2005042250A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Kuraray Co Ltd 皮革様シートおよびその製造方法
JP2006283202A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Kuraray Co Ltd スエード調人工皮革およびその製造方法
JP2007084972A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Teijin Cordley Ltd 皮革様シート状物およびその製造方法
JP2008144348A (ja) * 2006-01-26 2008-06-26 Toray Ind Inc 皮革様シート状物の製造方法
CN102758359A (zh) * 2012-07-06 2012-10-31 河南永合塑胶有限公司 一种基于直接涂层法的聚氨酯合成革清洁生产工艺
JP2016044362A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社クラレ 柔軟な風合いをもつ人工皮革およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6752712B2 (ja) 2020-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1145727C (zh) 表面起绒的皮革状片
KR101317055B1 (ko) 인공 피혁용 기재 및 그 기재를 사용한 인공 피혁
KR101523394B1 (ko) 은 부조 피혁양 시트 및 그 제조 방법
TWI447281B (zh) 人造皮革用基材及其製法
KR102188219B1 (ko) 누벅풍 피혁형 시트 및 그 제조 방법
WO2008013206A1 (fr) Cuir synthétique, base à utiliser dans le cuir et procédés pour leur production
KR20130052544A (ko) 피혁형 시트
JP2023024615A (ja) 立毛調人工皮革
TWI641634B (zh) 片材狀物及其製造方法
JP7008018B2 (ja) 立毛調人工皮革及びその製造方法
JP2006241620A (ja) ヌバック調皮革様シート状物ならびにその製造方法
JP7249352B2 (ja) 人工皮革基材、その製造方法及び立毛人工皮革
JP6623646B2 (ja) シート状物
JP2018109248A (ja) スエード調人工皮革及びその製造方法
JP3428425B2 (ja) 人工皮革
JP7211956B2 (ja) 立毛人工皮革
JP2016044362A (ja) 柔軟な風合いをもつ人工皮革およびその製造方法
JPWO2020137168A1 (ja) 立毛人工皮革及びその製造方法
TW201843374A (zh) 人工皮革基材及粒面狀人工皮革
JP7356457B2 (ja) ニット編み用紐及びニット製品
JP2007138375A (ja) 極細短繊維不織布およびその製造方法
JP2002173879A (ja) 皮革様シートの製造方法
JP2018193659A (ja) 皮革様シート及びその製造方法
JP2002227078A (ja) 人工皮革基体
JPS63243372A (ja) 高密度繊維シ−トの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6752712

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150