JP6750698B2 - ニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法 - Google Patents
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Description
1.ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法
2.ニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法
2−1.固液分離方法の概要
2−2.固液分離処理装置の構成
先ず、固液分離方法のより具体的な説明に先立ち、本発明の固液分離方法が用いられる固液分離工程を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法について説明する。このニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法は、例えば高圧酸浸出法(HPAL法)を用いて、ニッケル酸化鉱石からニッケル及びコバルトを浸出させて回収する湿式製錬方法である。
スラリー調製工程S1では、原料鉱石であるニッケル酸化鉱石を用いて、数種類のニッケル酸化鉱石を所定のNi品位、不純物品位となるように混合し、それらを水と混合してスラリー化し、篩にかけて所定の分級点で分級してオーバーサイズの鉱石粒子を除去した後に、アンダーサイズの鉱石のみを使用する。
浸出工程S2では、ニッケル酸化鉱石に対して、例えば高圧酸浸出法を用いた浸出処理を施す。具体的には、原料となるニッケル酸化鉱石を粉砕等して得られた鉱石スラリーに硫酸を添加し、例えば高温加圧容器(オートクレーブ)を用いて、220〜280℃の高い温度条件下で加圧することによって鉱石からニッケル、コバルト等を浸出し、浸出液と浸出残渣とからなる浸出スラリーを形成する。
予備中和工程S3では、浸出工程S2にて得られた浸出スラリーのpHを所定範囲に調整する。上述した高圧酸浸出法による浸出処理を行う浸出工程S2では、浸出率を向上させる観点から過剰の硫酸を加えるようにしている。そのため、得られた浸出スラリーには浸出反応に関与しなかった余剰の硫酸が含まれており、そのpHは非常に低い。このことから、予備中和工程S3では、次工程の固液分離工程S4における多段洗浄時に効率よく洗浄が行われるように、浸出スラリーのpHを所定の範囲に調整する。
固液分離工程S4では、予備中和工程S3にてpH調整された浸出スラリーを洗浄して、ニッケル及びコバルトのほか不純物元素として亜鉛を含む浸出液と浸出残渣とを得る。本発明の一実施形態に係るニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法では、このときにシックナーに供給する浸出残渣量を見積り又は計測し、浸出残渣量に応じて添加する凝集剤の量を調整する。
このことから、洗浄液としては、好ましくは、後工程である硫化工程S7で得られる低pH(pHが1〜3程度)の貧液を繰り返して利用するとよい。
中和工程S5では、固液分離工程S4にて分離された浸出液のpHを調整し、不純物元素を含む中和澱物を分離して、ニッケル及びコバルトと共に亜鉛を含む中和終液を得る。
浄液工程S6では、中和工程S5から得られた中和終液に硫化水素ガス等の硫化剤を添加して硫化処理を施すことにより亜鉛硫化物を生成させ、その亜鉛硫化物を分離除去してニッケル及びコバルトを含むニッケル回収用母液(脱亜鉛終液)を得る。
硫化工程S7では、ニッケル回収用母液である脱亜鉛終液を硫化反応始液として、その硫化反応始液に対して硫化剤としての硫化水素ガスを吹き込むことによって硫化反応を生じさせ、不純物成分の少ないニッケル及びコバルトの混合硫化物と、ニッケル及びコバルトの濃度を低い水準で安定させた貧液とを生成させる。
最終中和工程S8は、上述した固液分離工程S4から移送された遊離硫酸を含む浸出残渣と、硫化工程S7から移送されたマグネシウムやアルミニウム、鉄等の不純物を含むろ液(貧液)の中和を行う。最終中和工程S8とは、湿式製錬プロセスから外部にスラリーを廃棄するために行う中和であり、湿式製錬プロセスの最後に行う中和工程のことをいう。浸出残渣やろ液は、中和剤によって所定のpH範囲に調整され、廃棄スラリー(テーリング)となる。この反応槽にて生成されたテーリングは、テーリングダム(廃棄物貯留場)に移送される。
(2−1.固液分離方法の概要)
これまで、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法のフローを一通り説明してきたが、本発明の一実施形態は、主に、(4)固液分離工程において、シックナーへの凝集剤の過剰添加を防ぎ、かつ浸出残渣の固液分離性を向上させて、固形分濃度を上昇させることのできるニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法である。すなわち、本発明の一態様は、ニッケル酸化鉱石を高圧硫酸浸出した後の浸出残渣のスラリーを予備中和後に、シックナーを用いて固体分を凝集沈降させて固液分離するニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法であって、シックナーに供給する浸出残渣量を見積り又は計測し、浸出残渣量に応じて添加する凝集剤の量を、凝集剤使用量が所定値以下となるように調整する。
凝結剤の添加量の比率が0.001重量%未満の場合は、凝結剤による効果を十分に得ることができない。また、一般的に有機系凝結剤は高価であるため、凝結剤の添加量の比率が0.010重量%を超える場合、費用対効果が良くない上に、後工程や最終製品に悪影響を及ぼす恐れがあるため好ましくない。また、凝結剤によってさらに凝集された粒子どうしが凝結剤そのものの余剰な電荷によって反発することになるので、沈降性が悪くなる。
次に、本発明の一実施形態に係るニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法で用いる固液分離処理装置の構成について説明する。図2は、シックナーを多段に連結させてCCD法を行う処理装置の一例を示す構成図である。なお、この図2に示す処理装置1では、シックナーを5段連結させた構成例を示すが、連結段数としてはこれに限定されるものではない。
実施例1〜4では、固液分離工程において、シックナーにノニオン性高分子凝集剤であるクリファーム(栗田工業株式会社製)を添加し、操業を行った。7段からなる固液分離工程の最終段(7段目)において、単位残渣量当たりの凝集剤添加量を0.022kg/t〜0.027kg/tの間で変化させながら、最終中和工程に払い出したシックナーアンダーフローの固形分濃度(solid%)を測定した。その結果を、表1と図4に示す。
比較例1、2では、最終段(7段目)における単位残渣量当たりの凝集剤添加量を0.022kg/t未満(比較例1は0.019kg/t、比較例2は0.020kg/t)としたこと以外は、実施例と同様の条件で固液分離を行い、最終中和工程に払い出したシックナーアンダーフローの固形分濃度(solid%)を測定した。その結果を、表1と図4に示す。
比較例3、4では、最終段(7段目)における単位残渣量当たりの凝集剤添加量を0.034kg/tとしたこと以外は、実施例と同様の条件で固液分離を行い、最終中和工程に払い出したシックナーアンダーフローの固形分濃度(solid%)を測定した。その結果を、表1と図4に示す。
Claims (4)
- ニッケル酸化鉱石を高圧硫酸浸出した後の浸出残渣のスラリーを予備中和後に、シックナーを用いて固体分を凝集沈降させて固液分離するニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法であって、
前記シックナーに供給する前記浸出残渣量を見積り又は計測し、該浸出残渣量に応じて添加する凝集剤の量を、凝集剤使用量が単位浸出残渣量当たり0.60kg/t以下となるように調整し、
前記シックナーは多段に設けられており、前記固液分離を連続向流洗浄法(CCD法)により行い、
前記シックナーの最終段に、単位浸出残渣量当たり0.022kg/t以上0.034kg/t未満の添加量で前記凝集剤を添加することを特徴とするニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法。 - 前記凝集剤を0.22wt%以上0.29wt%以下の濃度で使用することを特徴とす
る請求項1に記載のニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法。 - 前記凝集剤は高分子凝集剤であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のニッケル高圧浸出残渣の固液分離方法。
- 前記予備中和において、前記スラリーの液相部のpHが2.5〜3.4となるように調
整することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のニッケル高圧浸出
残渣の固液分離方法。
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