JP6750074B1 - トルクリミッタの組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立容易な新規のトルクリミッタを提供する。【解決手段】中央部の外周面から径方向外方に延びる複数の延出片部を備えた薄板状の接続基材を内輪4と共に外輪6の内側に圧入することで接続部材8が形成されるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、相対的に回転可能な内輪及び外輪と、両者の間に配置される接続部材とを備え、内輪と外輪とを相対的に回転させる回転トルクが所定値より大きいと、接続部材による摩擦力に打ち勝って外輪と内輪とが相対的に回転するトルクリミッタの組立方法に関するものである。
下記特許文献1には、トレランスリングを利用したトルクリミッタが開示されている。トレランスリングは断面略C字状の帯状薄板弾性片であって、これが軸状の内輪の外周面と内輪が挿通される外輪の内周面との間に圧入されることで、内輪と外輪との間に所定の摩擦力を付与するものである。トレランスリングを利用したトルクリミッタにあっては、外輪と内輪とを相対的に回転させる中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、回転トルクが所定値より大きい場合に、トレランスリングと内輪の外周面との間の摩擦力或いはトレランスリングと外輪の内周面との間の摩擦力に打ち勝って外輪と内輪とが相対的に回転する。
通常、トレランスリングは帯状の薄板材を長手方向に丸めてC字状にすることで形成される。そして、トレランスリングを利用したトルクリミッタは、外輪とトレランスリングとを組み合わせた後に、内輪をトレランスリングの内側に圧入することで組み立てられる。
一方、下記特許文献2には、内輪と、前記内輪が挿通される外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に配置される接続部材とを具備し、前記内輪と前記外輪と前記接続部材とは共通の中心軸を有し、前記接続部材は、前記内輪の端面と軸方向に対向する端板と、前記端板の外周縁から軸方向に起立する複数個の起立壁とを含み、前記起立壁の夫々は周方向に間隔をおいて設けられ、前記起立壁の内周面は前記内輪の外周面と、前記起立壁の外周面は前記外輪の内周面と夫々密接し、前記外輪と前記内輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記起立壁の内周面と前記内輪の外周面との間の摩擦力或いは前記起立壁の外周面と前記外輪の内周面との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタが開示されている。以下の説明においては、上記回転トルクの所定値のことを「滑りトルク値」という場合もある。
特許文献2で開示されたトルクリミッタを組み立てる際には、最初に、中央部と、中央部の外周面から径方向外方に延びる複数の延出片部とを含む薄板状の接続基材を成形し、かかる接続基材の延出片部の夫々を各別に折り曲げて中央部に対して起立させて起立壁とすることで接続部材を形成する。その後に、上記接続部材と、外輪及び内輪と組み合わせる。接続部材と外輪とは切欠きと溝との係合によって相対回転不能となり、接続部材の起立壁の内周面が内輪の外周面と密接する。
特開2008−38990号公報 特開2015−209869号公報
上述した特許文献1で開示されたトルクリミッタにあっては、第一に、トレランスリングを形成する工程が極めて煩雑である。上述したとおり、トレランスリングは帯状の薄板材を長手方向に丸めてC字状にすることによって形成されるが、帯状の薄板材を所要径にするには、帯状の薄板材を360度以上に巻回して所謂曲げくせをつける必要があり、かかる加工は煩雑である。第二に、外輪の内側に内輪を圧入する前に、予めトレランスリングを外輪の内側に配置しておく必要があり、かかる工程も煩雑である。
上述した特許文献2で開示されたトルクリミッタにあっては、接続基材に設けられた複数の延出片部の夫々を各別に起立せしめて予め接続部材を形成した後に、接続部材を内輪及び外輪と組み合わせる。しかしながら、接続基材に設けられた複数の延出片部の夫々を起立せしめる作業及び、弾性体である接続部材を内輪及び外輪と組み合わせる作業は煩雑である。更に、接続部材と外輪とは切欠きと溝との係合によって相対回転不能に結合されるため、両者の位置合わせもする必要があり、かかる作業も煩雑である。
本発明は上記内容に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、組立容易な新規のトルクリミッタを提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、中央部の外周面から径方向外方に延びる複数の延出片部を備えた薄板状の接続基材を内輪と共に外輪の内側に圧入することで接続部材が形成されるようにすることで、上記主たる技術的課題が解決されることを見出した。
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成するトルクリミッタの組立方法として、軸状の内輪と、前記内輪が挿通される外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に配置される接続部材とを具備し、
前記内輪と前記外輪と前記接続部材とは共通の中心軸を有し、
前記接続部材は、前記内輪の端面と軸方向に対向する端板と、前記端板の外周縁から軸方向に起立する複数個の起立壁とを含み、
前記起立壁の夫々は周方向に並列して設けられ、前記起立壁の内周面は前記内輪の外周面と、前記起立壁の外周面は前記外輪の内周面と夫々密接し、
前記外輪と前記内輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記起立壁の内周面と前記内輪の外周面との間の摩擦力或いは前記起立壁の外周面と前記外輪の内周面との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタの組立方法であって、
中央部と、前記中央部の外周面から径方向外方に延びる複数の延出片部とを含む薄板状の接続基材を形成し、
前記共通の中心軸上において軸方向に間隔をおいて配置された前記内輪と前記外輪との間に、前記接続基材を前記共通の中心軸と同軸上に配置し、
前記内輪の端面を前記接続基材の前記中央部に押し当てて、前記内輪を前記接続基材と共に前記外輪の内側に圧入することで、前記接続基材の前記延出片部が前記中央部に対し起立して前記接続部材が形成される、ことを特徴とするトルクリミッタの組立方法が提供される。
好ましくは、前記外輪が上下方向に挿入可能な挿入孔と、上面において前記挿入孔を囲繞し、前記挿入孔と同一の中心を有する円環形状の位置決め突条とを具備した治具を備え、前記接続基材に設けられた複数の前記延出片部の外周縁の夫々は共通の仮想円の一部であって前記仮想円の中心は前記接続基材の中心と合致すると共に、前記仮想円の外径は前記位置決め突条の内径と対応し、前記外輪は前記治具の前記挿入孔に挿入され、前記接続基材は前記位置決め突条の内側において前記治具の上面に載置された状態で、前記接続基材の前記中央部は前記内輪の端面に押し当てられる。この場合には、前記接続基材が前記治具の上面に載置された状態にあっては、前記接続基材と前記外輪とは軸方向に離隔しているのが好適である。前記起立壁の周方向側面には、周方向に突出する支持片が設けられており、前記支持片が周方向に隣接する前記起立壁と近接乃至当接するのがよい。この場合には、前記支持片は前記起立壁の延出端部に設けられているのが好都合である。さらに、前記支持片は全ての前記起立壁に設けられており、いずれの前記支持片も周方向片側に突出しているのがよい。前記起立壁の内周面には、径方向内側に突出し前記内輪の外周面と密接する突出部が形成されているのが好適である。この場合には、前記突出部は軸方向に延在し、断面は円弧形状の突条であるのがよい。好適には、前記外輪は、前記接続部材の前記端板と軸方向に対向する端壁を備えており、前記接続部材の前記端板は、前記内輪の前記端面と前記外輪の前記端壁とによって挟持されている。
本発明のトルクリミッタの組立方法にあっては、所要形状をなした薄板状の接続基材が内輪と共に外輪の内側に圧入されることで、接続部材は形成されると同時に内輪の外周面及び外輪の内周面の間に配置される。従って、接続基材の延出片部を個別に起立させて接続部材を形成する煩雑な作業は必要なく、また、一度の圧入で内輪と外輪と接続部材とが適切に組み立てられるため、トルクリミッタを迅速に製造することができると共にその製造コストを低減させることができる。
本発明に従って構成されたトルクリミッタの好適実施形態を示す図。 図1に示すトルクリミッタの接続部材を単体で示す図。 内輪と共に外輪の内側に圧入される接続基材を単体で示す図。 図1に示すトルクリミッタの組み立て工程を示す図。 図1に示すトルクリミッタの組み立て工程を示す図。 図1に示すトルクリミッタの組み立て工程を示す図。 図1に示すトルクリミッタの組み立て工程を示す図。 図1に示すトルクリミッタの組み立て工程を示す図。 図1に示すトルクリミッタの組み立て工程を示す図。 接続基材の第1の変形例を示す図。 接続基材の第2の変形例を示す図。
以下、本発明に従って構成されたトルクリミッタ及びその組立方法の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
最初に、図1及び図2を参照して本発明に従って構成されたトルクリミッタの好適実施形態について説明する。
図1を参照して説明すると、本発明に従って構成された、全体を番号2で示すトルクリミッタは、内輪4と、外輪6と、接続部材8とを具備している。内輪4、外輪6、及び接続部材8は共通の中心軸oを有し、図示の実施形態においては、何れも金属製である。
内輪4は断面円形の中実棒状の軸状部材である。外輪6は有底円筒形状であって、内周面の断面も円形である。外輪6の軸方向片端は開放されており、外輪6の内側には内輪2の軸方向他端部が挿通されている。内輪4の軸方向片端部、及び外輪6の軸方向他端面には夫々、モーターの如き適宜の駆動源或いは従動部材に接続される図示しない係合部が設けられる。
図1と共に図2を参照して説明すると、接続部材8は、共通の中心軸oに対して実質上垂直な端板18と、この端板18の外周縁から軸方向に延びる複数個の起立壁20とを含んでいる。接続部材8の形成方法については後述するが、図示の実施形態においては、端板18は内輪4の軸方向端面よりも僅かに大きい略正8角形であって、起立壁20は端板18の各辺(これを番号18aで示す)の中央部分を基端縁22として軸方向に直線状に延びている。換言すれば、起立壁20は周方向に等間隔をおいて8個設けられている。起立壁20の延出端縁24は、軸方向に見て基端縁22から延出端縁24に向かって凸な円弧形状となっている(これについても後述する)。起立壁20の内周面には、径方向内側に突出する突出部26が形成されている。突出部26は軸方向に直線状に延在し、その断面は円弧形状の突条である。突出部26の裏側には、これに沿った凹部が形成されている。
図示の実施形態においては、周方向に隣接する2つの起立壁20が近接乃至当接している。起立壁20は端板18の各辺18aの中央部分を基端縁22としており、起立壁20の基端縁22は端板18の各辺18aよりも短い。そして、全ての起立壁20の延出端部の周方向片側面には、周方向片側に突出する支持片28が設けられており、周方向に隣接する2つの起立壁20は、支持片28を介して近接乃至当接し、支持片28が設けられていない部分には隙間30が形成される。ここで、周方向に隣接する2つの起立壁20が当接することは必ずしも必要ではなく、両者の間には、起立壁20が周方向に傾倒するのが防止される程度の僅かな隙間が存在していてもよい。周方向に隣接する2つの起立壁20の周方向間隔は、端板18の一辺18aの長さをXとすると、支持片28が設けられている部位においては、Xの0乃至5%程度、支持片28が設けられていない部位においては(つまり隙間30の周方向間隔は)、Xの5乃至40%程度であるのが良い。所望ならば、上記支持片28は省略してもよい。上記支持片28を省略した場合には、周方向に隣接する2つの起立壁20の周方向間隔は上記Xの0乃至40%程度とするのが良い。
図1を参照して説明すると、内輪4と外輪6と接続部材8とが所要とおりに組み立てられると(組み立て工程については後述する)、接続部材8の端板18は、内輪4の軸方向端面と外輪6の軸方向端壁とによって挟持され、起立壁20の内周面(図示の実施形態においては突出部26)は内輪4の外周面と、起立壁20の外周面は外輪6の内周面と夫々密接する。そして、外輪6と内輪4とを相対的に回転させる中心軸o周りの回転トルクが付加されたとき、回転トルクが所定値以下の場合には、外輪6と内輪4と接続部材8とが一体となって回転し、回転トルクが所定値より大きい場合には、起立壁20の内周面と内輪4の外周面との間の摩擦力或いは起立壁20の外周面と外輪6の内周面との間の摩擦力に打ち勝って外輪6と内輪4とが相対的に回転する。
図示の実施形態のトルクリミッタにあっては、周方向に隣接する2つの起立壁20が近接乃至当接することで、内輪4と外輪6とを相対的に回転させる中心軸o周りの比較的大きな回転トルクが付加された場合であっても、起立壁20が周方向に傾倒することが防止され、接続部材8が損傷することなく内輪4と外輪6との間の滑りトルクを安定して維持することが可能となる。
次に、図3及び図4を参照して、図1に示すトルクリミッタの組立方法について説明する。
先ず、適宜の機械加工によって内輪4及び外輪6を形成するとともに、所要形状の接続基材32を形成する。図3を参照して接続基材32について説明すると、接続基材32は、環状の中央部34と、中央部34の外周縁から径方向外方に延びる複数(図示の実施形態においては、8個)の延出片部36とを含む薄板状であり、適宜の薄板材をプレス加工することによって形成される。延出片部36はいずれも周方向に等間隔をおいて配置されており、周方向に隣接する2つの延出片部36の基端の間には所要程度の弧状隙間37が設けられている。全ての延出片部36の外周縁は図3において二点鎖線で示す共通の仮想円38の一部であって、仮想円38の中心は接続基材32の中心と合致する。かような延出片部36は接続部材8の起立壁20に相当する。番号を付して説明することは省略するが、夫々の延出片部36には接続部材8の突出部26及び支持片28に相当する部位も形成されている。
続いて、内輪4及び外輪6と、上述した接続基材32とを組み合わせる工程について図4を参照して説明する。図4−1に示すとおり、内輪4と外輪6と接続基材32とは共通の中心軸o上に配置される。図示の実施形態においては、外輪6及び接続基材32は全体を番号40で示す円筒形状の治具によって支持される。治具40は外輪6が上下方向に挿入可能な挿入孔42と、上面において挿入孔42を囲繞し、挿入孔42と同一の中心を有する円環形状の位置決め突条44とを具備している。挿入孔42の内径は外輪6の外径と対応し、位置決め突条44の内径は接続基材32の外径、つまり仮想円38の内径と対応し、治具40の軸方向長さは外輪6の軸方向長さよりも長い(図4−2(b)を参照されたい)。図4−2に示すとおり、かような治具40は床面に固定され、外輪6が挿入孔42に挿入されると共に、接続基材32が位置決め突条44の内側において上面に載置される。このとき、治具40の軸方向長さは外輪6の軸方向長さよりも長いため、接続基材32が治具40の上面に載置された状態にあっては、接続基材32と外輪6とは軸方向に離隔することとなる。
図4−2に示す状態から内輪4を降下させると、図4−3に示すとおり、内輪4の軸方向端面が接続基材32の中央部34に当接する。図4−3に示す状態から、内輪4の軸方向端面を接続基材32の中央部34に押し当てて、内輪4をさらに下方に降下(強制)せしめると、図4−4に示すとおり、中央部34に対して延出片部36が起立、つまり延出片部36がその基端延から延出端縁に向かって上方に向かって径方向外方に傾斜する。このとき、治具40の軸方向長さは外輪6の軸方向長さよりも長く、接続基材32と外輪6とは軸方向に離隔しているため、延出片部36は治具40の挿入孔42の外周縁を支点とした所謂梃子の原理により充分容易に中央部34に対して起立せしめられる。そして、図4−4に示す状態から内輪4をさらに下方に降下(強制)せしめると、最初に、接続基材32の中央部34と共に内輪4が外輪6の内側に圧入され、次いで、延出片部36が基端から延出端に向かって漸次外輪6の内側に圧入されることとなる。このとき、接続基材32の延出片部36は中央部34に対して幾分起立しているため、中央部34が内輪4と共に外輪6の内側に圧入される際に延出片部36がガイドとして作用し、接続基材32の中央部34と共に内輪4は充分円滑に外輪6の内側に圧入されることとなる。接続基材32の延出片部36は中央部34が下方に進むにつれて中央部34に対する傾斜角度は大きくなり、最終的には軸方向と実質上平行となって延出片部36の内周面が内輪4の外周面と、延出片部36の外周面が外輪6の内周面と夫々密接することとなる。そして、図4−5に示すとおり、接続基材32の中央部34が外輪6の軸方向端面と当接すると、内輪4及び接続基材23の降下は停止し、接続部材8が形成されることとなる。かくして、本発明のトルクリミッタ2が完成する。その後に、治具40が除去される。
本発明のトルクリミッタの組立方法にあっては、所要形状をなした薄板状の接続基材32が内輪4と共に外輪6の内側に圧入されることで、接続部材8は形成されると同時に内輪4の外周面及び外輪6の内周面の間に配置される。従って、接続基材32の延出片部36を個別に起立させて接続部材8を形成する煩雑な作業は必要なく、また、一度の圧入で内輪4と外輪6と接続部材8とが適切に組み立てられるため、トルクリミッタを迅速に製造することができると共にその製造コストを低減させることができる。更に、図示の実施形態においては、延出片部36は中央部34の外周面において周方向に等間隔をおいて配置されていることから、延出片部36が中央部34に対して起立した際に隙間30が形成され、周方向に隣接する2個の延出片部36(或いは起立壁20)が過剰に干渉してしまうことが防止される。
以上、本発明のトルクリミッタの組立方法について、添付した図面を参照して詳述したが、本発明のトルクリミッタの組立方法は上述した実施形態に限定されることはなく、種々の変形例が考えられる。例えば、上述した実施形態においては、接続基材32は図4に示す形状であったが、これに替えて図5及び図6に示すような形状であってもよい。接続基材が図5に示す形状である場合(これを番号32´で示す)、支持片(28´)は、全ての起立壁(20´)の周方向片側面に設けられるわけではなく、周方向に1個おきの起立壁(20´)においてその周方向両側に突出する。また、突出部(26´)は、軸方向に延在し、断面が円弧形状の突条ではなく、軸方向に間隔をおいて配置された複数個の半球状により構成される。接続基材が図6に示す形状である場合(これを番号32´´で示す)、突出部(26´´)は軸方向に延在しているものの、その断面はハの字形状をなしている。更に、図示の実施形態においては、接続部材8の起立壁20に設けられた突出部26が内輪4の外周面に密接せしめられていたが、突出部は外輪6の内周面に密接せしめられるようにしてもよい。更にまた、上記滑りトルク値が比較的小さく設定される場合には、接続部材8の起立壁20に設けられた突出部26は設けなくてもよい。この場合、起立壁20の内周面の基端縁が内輪4の外周面の基端縁と密接することとなる。
2:トルクリミッタ
4:内輪
6:外輪
8:接続部材
20:起立壁
26:突出部
28:支持片
32:接続基材
40:治具

Claims (9)

  1. 軸状の内輪と、前記内輪が挿通される外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に配置される接続部材とを具備し、
    前記内輪と前記外輪と前記接続部材とは共通の中心軸を有し、
    前記接続部材は、前記内輪の端面と軸方向に対向する端板と、前記端板の外周縁から軸方向に起立する複数個の起立壁とを含み、
    前記起立壁の夫々は周方向に並列して設けられ、前記起立壁の内周面は前記内輪の外周面と、前記起立壁の外周面は前記外輪の内周面と夫々密接し、
    前記外輪と前記内輪とを相対的に回転させる前記中心軸周りの回転トルクが付加されたときは、前記回転トルクが所定値より大きい場合に、前記起立壁の内周面と前記内輪の外周面との間の摩擦力或いは前記起立壁の外周面と前記外輪の内周面との間の摩擦力に打ち勝って前記外輪と前記内輪とが相対的に回転するトルクリミッタの組立方法であって、
    中央部と、前記中央部の外周面から径方向外方に延びる複数の延出片部とを含む薄板状の接続基材を形成し、
    前記共通の中心軸上において軸方向に間隔をおいて配置された前記内輪と前記外輪との間に、前記接続基材を前記共通の中心軸と同軸上に配置し、
    前記内輪の端面を前記接続基材の前記中央部に押し当てて、前記内輪を前記接続基材と共に前記外輪の内側に圧入することで、前記接続基材の前記延出片部が前記中央部に対し起立して前記接続部材が形成される、ことを特徴とするトルクリミッタの組立方法。
  2. 前記外輪が上下方向に挿入可能な挿入孔と、上面において前記挿入孔を囲繞し、前記挿入孔と同一の中心を有する円環形状の位置決め突条とを具備した治具を備え、
    前記接続基材に設けられた複数の前記延出片部の外周縁の夫々は共通の仮想円の一部であって前記仮想円の中心は前記接続基材の中心と合致すると共に、前記仮想円の外径は前記位置決め突条の内径と対応し、
    前記外輪は前記治具の前記挿入孔に挿入され、前記接続基材は前記位置決め突条の内側において前記治具の上面に載置された状態で、前記接続基材の前記中央部は前記内輪の端面に押し当てられる、請求項1に記載のトルクリミッタの組立方法。
  3. 前記接続基材が前記治具の上面に載置された状態にあっては、前記接続基材と前記外輪とは軸方向に離隔している、請求項2に記載のトルクリミッタの組立方法。
  4. 前記起立壁の周方向側面には、周方向に突出する支持片が設けられており、前記支持片が周方向に隣接する前記起立壁と近接乃至当接する、請求項1乃至3のいずれかに記載のトルクリミッタの組立方法。
  5. 前記支持片は前記起立壁の延出端部に設けられている、請求項4に記載のトルクリミッタの組立方法。
  6. 前記支持片は全ての前記起立壁に設けられており、いずれの前記支持片も周方向片側に突出している、請求項4又は5に記載のトルクリミッタの組立方法。
  7. 前記起立壁の内周面には、径方向内側に突出し前記内輪の外周面と密接する突出部が形成されている、請求項1乃至6のいずれかに記載のトルクリミッタの組立方法。
  8. 前記突出部は軸方向に延在し、断面は円弧形状の突条である、請求項7に記載のトルクリミッタの組立方法。
  9. 前記外輪は、前記接続部材の前記端板と軸方向に対向する端壁を備えており、
    前記接続部材の前記端板は、前記内輪の前記端面と前記外輪の前記端壁とによって挟持されている、請求項1乃至8のいずれかに記載のトルクリミッタの組立方法。
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