JP6749665B1 - 経口組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れると共に、優れた持久力向上効果、抗疲労効果を有する組成物を提供することを目的とする。【解決手段】β−アラニン並びにタンパク質を含有し、組成物中のβ−アラニン含有量が3質量%以上である経口組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、β−アラニン並びにタンパク質を含有する経口組成物に関する。
近年、健康に対する関心の高まり等を背景に、種々の健康食品の開発が行われており、健康食品に用いられる様々な素材の研究が行われている。
例えば、アラニンの一種であるβ−アラニンには抗不安作用があることが知られ、サプリメント等の健康食品に配合されている(特許文献1参照)。しかしながら、プロテイン等の成分との組み合わせに関しては十分に研究がなされていなかった。
特開2010−208989号公報
本発明の課題は、β−アラニン並びにタンパク質を含有する経口組成物を提供することにある。
本出願人は、上記課題を解決するために、種々の物質について鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、β−アラニン並びにタンパク質を含有し、β−アラニンを特定量配合することにより、嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れた経口組成物が得られること、さらに、水溶性ビタミンを含有することにより、格段に優れた嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れた経口組成物が得られることを見出した。また、本出願人は、得られた経口組成物について鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、優れた抗疲労作用、持久力向上作用を示すこと、さらに、水溶性ビタミンを含有することにより、格段に優れた抗疲労作用、持久力向上作用を示すことを見出した。本発明は、かかる知見に基づき、完成された発明である。
本発明の概要は、以下の通りである。
<1>β−アラニン並びにタンパク質を含有し、組成物中のβ−アラニン含有量が3質量%以上であることを特徴とする経口組成物。
<2>さらに、水溶性ビタミンを含有する<1>に記載の経口組成物。
<3>組成物中のβ−アラニン含有量が5質量%以上である、<1>又は<2>に記載の経口組成物。
<4>抗疲労用である、<1>〜<3>のいずれかに記載の経口組成物。
<5>持久力向上用である、<1>〜<3>のいずれかに記載の経口組成物。
本発明の経口組成物は、嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れるものである。また、本発明の経口組成物はミトコンドリア活性化作用及び乳酸産生抑制作用を有すると予測されることから、優れた抗疲労効果、持久力向上効果が期待できる。
活性化ミトコンドリア量の測定結果(相対値)を示す。 乳酸産生量の測定結果(相対値)を示す。
以下、本発明を詳細に説明する。
[1.β−アラニン]
本発明は、β−アラニンを必須成分とする。本発明で用いられるβ−アラニン (β-alanine) は、β位にアミノ基を持つβ−アミノ酸の一種であり、アラニン(α−アラニン) とは構造異性体の関係にあり、不斉中心を持たない。β−アラニンはタンパク質の構成成分とならないアミノ酸である。本発明で用いられるβ−アラニンは化学合成法、酵素法、発酵法の何れかの方法によって製造することができる。また、β−アラニンは組織の構成成分であることから、収率は低いものの動物、植物などから抽出・精製して製造することもできる。
本発明の経口組成物におけるβ−アラニンの含有量は、優れた抗疲労効果及び持久力向上効果をもたらす点から、3質量%以上であればよく、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上である。また、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下が特に好ましい。β−アラニンの含有量が3質量%未満の場合、抗疲労効果や持久力向上効果が得られない可能性がある。
[2.タンパク質]
本発明は、β−アラニンに加えてタンパク質を必須成分とする。本発明で用いられるタンパク質としては、動物性タンパク質、植物性タンパク質、又はこれらの組み合わせを使用することができる。動物性タンパク質としては、例えば、乳由来タンパク質、ホエイタンパク質(乳清)、カゼインタンパク質、鶏卵、卵白などの卵タンパク質、魚由来タンパク質、貝由来タンパク質、鶏由来タンパク質、豚由来タンパク質、牛由来タンパク質、シルクプロテイン、コラーゲンが挙げられる。植物性タンパク質としては、例えば、小麦由来タンパク質、大豆由来タンパク質、米由来タンパク質、はと麦由来タンパク質、カラス麦由来タンパク質、とうもろこし由来タンパク質、エンドウ豆由来タンパク質、そら豆由来タンパク質等の穀類由来タンパク質、アーモンド由来タンパク質、ジャガイモ由来タンパク質、芋カス等の芋類由来タンパク質、麻の実由来タンパク質、クランベリー由来タンパク質、藻類由来タンパク質が挙げられる。本発明においては、乳由来タンパク質、ホエイタンパク質、カゼインタンパク質、鶏由来タンパク質、豚由来タンパク質、牛由来タンパク質、小麦由来タンパク質、大豆由来タンパク質、米由来タンパク質、エンドウ豆由来タンパク質が好ましく、乳由来タンパク質、ホエイタンパク質、カゼインタンパク質、小麦由来タンパク質、大豆由来タンパク質、米由来タンパク質がより好ましく、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、ホエイタンパク質、大豆由来タンパク質が特に好ましい。なお、本発明に用いるタンパク質は加水分解されたもの(ペプチド)や濃縮物(コンセントレート)、高純度物(アイソレート)であってもよい。また、本発明においては賦形剤等のタンパク質以外の成分を含むタンパク質含有原料を使用することもできる。
本発明の経口組成物におけるタンパク質の含有量は特に制限はないが、優れた抗疲労効果及び持久力向上効果をもたらす点から、タンパク質含有原料として10〜95質量%が好ましく、15〜92質量%がより好ましく、20〜90質量%が特に好ましく、30〜80質量%がとりわけ好ましい。また、使用する原料中のタンパク質含有量は30質量%以上が好ましく、より好ましくは40質量%以上であり、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、特に好ましくは50質量%以上である。
[3.水溶性ビタミン]
本発明は、β−アラニン、タンパク質に加えて水溶性ビタミンを含有することが好ましい。水溶性ビタミンとは、水に溶けやすいビタミンの総称であり、具体的には、ビタミンB群(ビタミンB1 (チアミン又はその塩)、ビタミンB2 (リボフラビン)、ビタミンB3 (ナイアシン、ニコチンアミド)、ビタミンB5(パントテン酸又はその塩、デクスパンテノール、パンテチン)、ビタミンB6(ピリドキシン又はその塩、ピリドキサールリン酸又はその塩、ピリドキサミン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9 (葉酸、ジヒドロ葉酸、フォリン酸)、ビタミンB12(シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、メチルコバラミン、コバマミド)、ビタミンC(アスコルビン酸又はその塩、デヒドロアスコルビン酸)が挙げられる。本発明においては、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB9、ビタミンB12、ビタミンCが好ましく、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCがより好ましい。また、ビタミンB群とビタミンCの併用も好ましく、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、ビタミンB1とビタミンCの併用が特に好ましい。
本発明の経口組成物における水溶性ビタミンの含有量は特に制限はないが、優れた抗疲労効果及び持久力向上効果をもたらす点から、0.0001〜20質量%が好ましく、0.0005〜15質量%がより好ましく、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、0.001〜10質量%が特に好ましい。
本発明の経口組成物の1日の使用量は特に限定されず、使用態様や使用者の使用内容などに応じて適宜設定され得るが、例えば、使用者の体重を基準として、1〜6000mg/kgであり、好ましくは5〜4000mg/kgであり、より好ましくは10〜3000mg/kgであり、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、さらに好ましくは10〜2000mg/kgである。本発明の経口組成物の1回の使用量についても同様に特に限定されず、例えば、使用者の体重を基準として、0.5〜3000mg/kgであり、好ましくは1〜2000mg/kgであり、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、より好ましくは5〜1000mg/kgである。
また、本発明の経口組成物の1日の使用量は特に限定されず、例えば、0.1〜300g、好ましくは0.5〜200g、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、特に好ましくは1〜150gとすることができる。本発明の経口組成物の1回の使用量は、例えば、0.1〜100g、好ましくは0.5〜80g、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、より好ましくは1〜50gとすることができる。
本発明の経口組成物におけるβ−アラニンとタンパク質の配合比は特に限定されないが、β−アラニン:タンパク質=1:0.1〜200が好ましく、より好ましくは1:0.5〜150であり、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、特に好ましくは1:1〜100である。
また、本発明の経口組成物において水溶性ビタミンを含有する場合、β−アラニンと水溶性ビタミンとの配合比は特に限定されないが、β−アラニン:水溶性ビタミン=1:0.0000001〜10が好ましく、より好ましくは1:0.0000005〜5であり、抗疲労作用、持久力向上作用、嗜好性並びに疲労感改善の体感性の観点から、特に好ましくは1:0.000001〜1である。
本発明の経口組成物は、β−アラニン、タンパク質のみを含むものであってもよいし、上記2成分に加えて、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、例えば、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、甘味料、添加剤などを挙げることができる。その他の成分の含有量は、本発明の経口組成物の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
本発明の経口組成物は、抗疲労作用、持久力向上作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。
本発明の経口組成物の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。例えば、経口的な使用に適した形態、具体的には、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、液状、ペースト状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、タブレット状などの各形態が挙げられる。
本発明の経口組成物の包装形態は特に限定されず、剤形などに応じて適宜選択できるが、例えば、PTPなどのブリスターパック;ストリップ包装;ヒートシール;アルミパウチ;プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装;バイアルなどのガラス容器;アンプルなどのプラスチック容器などが挙げられる。
本発明の経口組成物は、粉末状(粉末、顆粒などの粉の形態)であって、水と混合した混合物を経口的に使用する形態であると、腐敗を防ぎ長期保存に適することから好ましい。また本発明の経口組成物が粉末状やタブレット状などの固体の形態である場合、上述したように、これを水と混合して液状体となし、経口的に使用することができるが、使用者の好みなどに応じて、固体のまま経口的に使用してもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
1.官能評価
[被験物質]
被験物質として、以下の物質を使用した。
・β−アラニン:化学合成法にて製造されたものを用いた。より具体的には、アクリロニトリルとアンモニアとの反応により得られるβ-アミノプロピオニトリルを基原とし、β-アミノプロピオニトリルの加水分解により得られた精製品を用いた。
・タンパク質:牛乳中の生乳タンパクを限外濾過により製造したホエイプロテイン(乾燥重量中のタンパク質含有量94%)を用いた。
・水溶性ビタミン:食品素材として市販されているビタミンB1塩酸塩及びL−アスコルビン酸を用いた。
・デキストリン:食品素材として市販されている原料を用いた。
[被験物質の調製]
下記表1の配合を有する粉末状の経口組成物を調製した。表1の被験物質各20gを、水200mLと混合して試験サンプルを得た。
[サンプルの評価]
被験者として、健常な成人5名を無作為に選出した。これらの被験者5名に対し、下記表2の評価項目について、アンケートを実施し、官能評価を行った。具体的には、比較例1を基準(0点)として他のサンプルを比較し、それぞれ−5点(悪い)〜+5点(良い)の11段階で点数をつけた。なお、実施例1〜3は試験に関係のないコントローラーが、A、B又はCというコードに割り当て、被験者及び試験準備者にはどのサンプルかが特定できないようにブラインド化を行った。
各サンプルについて、被験者の点数の平均点を算出した。結果を表3に示す。
表3に示すように、β−アラニン含有量が5質量%以上である実施例1〜3は、比較例1と比べて飲用中の美味しさ、味の濃さ、コク(深み)に優れ、口の中のねばつきを感じにくく、飲用後に疲労感が取れる気がするという体感が得られることから、嗜好性及び体感性に優れた組成物であることがわかった。特に、水溶性ビタミンの1種であるビタミンB1を配合した実施例2及び3は、水溶性ビタミンを配合していない実施例1と比べて全ての評価で高い結果であり、水溶性ビタミン2種(ビタミンB1とビタミンC)を併用した実施例3はより一層嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れた組成物が得られることがわかった。
2.ミトコンドリア活性化能の評価
[被験物質]
被験物質として、以下の物質を使用した。
・β−アラニン:ナカライテスク株式会社の試薬を用いた。
・タンパク質:牛乳中の生乳タンパクを限外濾過により製造したホエイプロテイン(乾燥重量中のタンパク質含有量90%以上) を用いた。
・水溶性ビタミン:ビタミンB1塩酸塩(ナカライテスク株式会社社製)及びビタミンC(L(+)−アスコルビン酸ナトリウム)(富士フィルム和光純薬株式会社製)を用いた。
・デキストリン:食品素材として市販されている原料を用いた。
[被験物質の調製]
各被験物質は、以下のように調製した。
各被験物質を、ペニシリン/ストレプトマイシンを1%添加したDMEMに、2%HS(ウマ血清)となるように調製した分化誘導培地を用いて被験物質濃度が500μg/mLとなるように調製した。下記試験に用いた被験物質の含有量は表4のとおりである。
[ミトコンドリア膜電位の測定]
(1)37℃、5%COインキュベーター内で、75cm2フラスコを用いてマウス筋芽細胞(C2C12)を増殖培地にて培養した。
(2)トリプシン処理により浮遊させた細胞を増殖培地に懸濁し、75cm2フラスコからコラーゲンコートした96well black plateの各wellに1×104cells/wellの細胞密度で播種した。
(3)37℃、5%COインキュベーター内で約24時間前培養した。
(4)分化誘導培地に置換し、37℃、5%COインキュベーター内で6日間培養し、筋管細胞へと分化誘導した。
(5)培地を除去後、所定濃度に調製した被験物質含有の分化誘導培地を100μL/well 添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内で24時間培養した。
(6)培地を除去後、無血清DMEMで3回洗浄し、10μM Rhodamine123を添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内で30分間培養した。
(7)PBSで2回洗浄し、1% Triton Xを添加し、細胞を溶解させた。
(8)励起波長507nm、蛍光波長529nmにおける蛍光強度を測定し、比較例2を基準(100)として相対値を算出した。結果を図1に示す。
図1より、β−アラニン及びタンパク質を組み合わせる場合、β−アラニンの含有量が5質量%以上の実施例4では、比較例2と比べて活性化されたミトコンドリア量が1.1倍に増加することがわかる。また、水溶性ビタミンであるビタミンB1を含有する実施例5は、比較例2と比べて1.2倍であり、活性化されたミトコンドリア量が増加することがわかる。さらに、ビタミンCを含有する実施例6は、比較例2と比べて1.4倍、実施例4と比べても1.3倍であり、活性化されたミトコンドリア量が顕著に増加することがわかる。以上より、本発明の経口組成物は、優れたミトコンドリア活性能を有することから、抗疲労効果、持久力向上効果を有するものであることがわかる。
3.乳酸産生抑制作用の評価
[被験物質]
被験物質として、以下の物質を使用した。
・β−アラニン:ナカライテスク株式会社の試薬を用いた。
・タンパク質:牛乳中の生乳タンパクを限外濾過により製造したホエイプロテイン(乾燥重量中のタンパク質含有量90%以上) を用いた。
・水溶性ビタミン:ビタミンB1塩酸塩(ナカライテスク株式会社社製)及びビタミンC(L(+)−アスコルビン酸ナトリウム)(富士フィルム和光純薬株式会社製)を用いた。
・デキストリン:食品素材として市販されている原料を用いた。
[被験物質の調製]
各被験物質は、以下のように調製した。
各被験物質を、ペニシリン/ストレプトマイシンを1%添加したDMEMに、2%HS(ウマ血清)となるように調製した分化誘導培地を用いて被験物質濃度が250μg/mLとなるように調製した。下記試験に用いた被験物質の含有量は表5のとおりである。
[乳酸量の測定]
(1)37℃、5%COインキュベーター内で、75cm2フラスコを用いてマウス筋芽細胞(C2C12)を増殖培地にて培養した。
(2)トリプシン処理により浮遊させた細胞を増殖培地に懸濁し、75cm2フラスコからコラーゲンコートした96well plateの各wellに1×104cells/wellの細胞密度で播種した。
(3)37℃、5%CO2インキュベーター内で約24時間前培養した。
(4)分化誘導培地に置換し、37℃、5%CO2インキュベーター内で6日間培養し、筋管細胞へと分化誘導した。
(5)培地を除去後、所定濃度に調製した被験物質含有の分化誘導培地を100μL/well 添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内で24時間培養した。
(6)上清を回収し、Lactate Assay Kit-WST((株)同仁化学研究所社製)にて、分泌された乳酸濃度を測定した。比較例3を基準(100)として相対値を算出した。結果を図2に示す。
図2より、β−アラニン及びタンパク質を組み合わせる場合、β−アラニンの含有量が3質量%以上の実施例7〜11では、比較例3と比べて乳酸産生量が抑制されることがわかる。特に、水溶性ビタミンを1種類含有する実施例7及び8では、比較例3と比べて乳酸産生量が5%抑制されたことがわかる。さらに、水溶性ビタミンを2種含有する実施例9〜11は、比較例3と比べて乳酸産生量が10%以上抑制されたことがわかる。以上より、本発明の経口組成物は、優れた乳酸産生抑制作用を有することから、抗疲労効果、持久力向上効果を有するものであることがわかる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れるものであり、同顆粒剤を1日3回、1回あたり5gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗疲労効果や持久力向上効果が得られる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れるものであり、同顆粒剤を1日2回、1回あたり30gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗疲労効果や持久力向上効果が得られる。
下記成分からなる粉末を製造した。得られた粉末は嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れるものであり、同粉末を1日2回、1回あたり5gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗疲労効果や持久力向上効果が得られる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れるものであり、同顆粒剤を1日2回、1回あたり10gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗疲労効果や持久力向上効果が得られる。
下記成分からなる顆粒剤を製造した。得られた顆粒剤は嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れるものであり、同顆粒剤を1日1回、1回あたり15gを水に懸濁して摂取することで、優れた抗疲労効果や持久力向上効果が得られる。
下記成分からなる錠剤を製造した。得られた錠剤は嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れるものであり、同錠剤を1日4回、1回あたり10粒(1粒250mg)を摂取することで、優れた抗疲労効果や持久力向上効果が得られる。
下記成分からなるカプセル剤を製造した。得られたカプセル剤は疲労感改善の体感性に優れるものであり、カプセル剤を1日3回、1回あたり10粒(1粒300mg)を摂取することで、優れた抗疲労効果や持久力向上効果が得られる。
本発明の経口組成物は、嗜好性及び疲労感改善の体感性に優れると共に、優れた持久力向上効果、抗疲労効果を有することから、産業上の有用性は高い。

Claims (3)

  1. β−アラニン並びにタンパク質を含有し、組成物中のβ−アラニン含有量が質量%以上であり、タンパク質含有量が30〜80質量%であることを特徴とする経口組成物。
  2. さらに、水溶性ビタミンを含有することを特徴とする請求項1に記載の経口組成物。
  3. 抗疲労用及び/又は持久力向上用である、請求項1又は2のいずれかに記載の経口組成物。
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