JP6748266B2 - ベンゼンおよびプロピレンからイソプロピルベンゼンを製造する方法 - Google Patents

ベンゼンおよびプロピレンからイソプロピルベンゼンを製造する方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は化学プロセスの技術分野に関し、特に、イソプロピルベンゼンの製造方法に関する。
[背景技術]
イソプロピルベンゼン(クメンとしても知られる)は、フェノール、アセトンおよびα−メチルスチレンを製造するための、嵩高い化学中間体である。工業的には、イソプロピルベンゼンは、プロピレンによるベンゼンのアルキル化によって生産されている。該アルキル化の主要な副生成物は、ポリ−イソプロピルベンゼンである。1945年の初めに、UOP社は、酸触媒の存在下で、プロピレンおよびベンゼンからイソプロピルベンゼンを製造する方法(SPA法)を公表した(米国特許2382318号)。SPAプロセスは、アルキル化触媒として固体リン酸を用いる。固体リン酸はトランスアルキル化に触媒作用を及ぼすことができないため、SPAプロセスはトランスアルキル化ユニットを含まない。従って、プロピレンに対するベンゼンの高い相対モル比(5〜7の範囲)の下でしか、SPAプロセスを行うことができず、イソプロピルベンゼンの収率も95%未満である。1980年代に、Monsanto社は、アルキル化触媒AlClの存在下でイソプロピルベンゼンを製造する手法を開発し、工業的な利用を実現した。AlClもトランスアルキル化に触媒作用を及ぼすことができないため、AlCl法によるイソプロピルベンゼンの収率は依然として低い。そのうえ、AlCl自体が、深刻な汚染および腐食を引き起こす可能性がある。
1990年代に、Dow社、CD Tech社、Mobil−Badger社、Enichem社、およびUOP社を含む企業らは、トランスアルキル化に触媒能がある微小孔ゼオライトを触媒として用いた、固定床プロセスを連続して開示した。従来技術では、ベンゼンおよびプロピレンはアルキル化リアクター中で最初に反応し、イソプロピルベンゼンおよびポリ−イソプロピルベンゼンを生成する;そして、精留系で分離された後に、上記ポリ−イソプロピルベンゼンはベンゼンと混合され、該混合体は、トランスアルキル化用の単一の触媒床を備えたトランスアルキル化リアクターに供給される。
イソプロピルベンゼンを製造する既存の技術では、プロピレンによるベンゼンのアルキル化は、複数の段階を含む単一の固定床リアクター中で起こり、プロピレンの段階的な供給、および、反応液の外部循環を含む技術が適用される。プロピレンに対するベンゼンの比は通常、2.0よりも大きい。実際には、大半のクメン工場における、プロピレンに対するベンゼンの比は、3.0よりも大きい。プロピレンに対するベンゼンの比が、2.0以下へと更に減少すると、触媒の急速な失活(高濃度のプロピレンに起因する)、不十分なプロピレン変換(過剰な外部循環に起因する)、または生成物中の多量の不純物n−プロピルベンゼン(高い反応温度に起因する)に直面する。上述の技術上の障害は、プロピレンに対するベンゼンの比の更なる減少を制限する。米国特許6835862B1号は、触媒の失活率を下げるために、反応液の外部循環量を相対的に高くする最適化プロセスを開示している。しかしながら、単一のリアクターのプロセスにおいて、外部循環比を高くすることによって、上述した三つの矛盾する問題を同時に解決することはできない。
[発明の概要]
本発明は、プロピレンに対するベンゼンの比が高く、プロピレン変換率が低い、という従来技術の問題を解決するために、ベンゼンおよびプロピレンからイソプロピルベンゼンを製造する新規な製造方法を提供する。本発明に記載の方法は、触媒の失活率を低減することもできる。その上、本発明によって、失活した触媒を交換するために反応系をすべて停止する必要が無く、結果として、プロセスの連続運転が実現する。
本発明によれば、以下の工程を含むイソプロピルベンゼンの製造方法が提供される:
工程A:ベンゼンを含む第一ストリーム、およびプロピレンを含む第一ストリームを、第一反応帯に供給し、アルキル化第一触媒と接触させ、上記第一反応帯からイソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
上記イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを、上記第一反応帯に戻り循環するストリームIaと、第二反応帯に入るストリームIIaとに分離すること、
上記第二反応帯に入ったストリームをアルキル化第二触媒と接触させ、上記第二反応帯からイソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
上記イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームの少なくとも一部のストリームIIIaを精製し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること。
本発明に記載の方法の一実施形態において、上記方法は、工程A:上記イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームの一部のストリームIVaを上記第二反応帯に循環させること、および、上記第一反応帯の循環比が上記第二反応帯の循環比よりも大きいことを含む。イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームから上記第二反応帯に循環するストリームが無い、すなわち上記第二反応帯の循環比が0の場合、上記第一反応帯の循環比は、上記第二反応帯の循環比よりも依然として大きい。工程Aでは、上記第一反応帯は一次反応帯であり、上記第二反応帯は二次反応帯である。従って、上記一次反応帯の循環比は、上記二次反応帯の循環比よりも大きい。上述の方法の一実施形態では、工程Aにおいて、上記第一反応帯の循環比に対する上記第二反応帯の循環比の割合が0〜0.5であり、好ましくは、0.01〜0.5である。
本発明に記載の方法は、少なくとも二つの反応帯が配置されるため、一次反応帯から流出するストリームが、更なる反応のために、少なくとも一つの二次反応帯に入ることができる。上記一次反応帯は相対的に高い循環比で操作し、上記二次反応帯は相対的に低い循環比または外部循環物質がほとんど無い状態で操作する。これにより、本質的に全滞留時間が延び、プロピレン変換率が向上する。上記一次反応帯および上記二次反応帯の温度は別々に調節することができるので、プロピレンを完全に変換することができ、不純物の含有量を低減することができる。本発明に記載の方法によって、プロピレンに対するベンゼンの比(プロピレンに対するベンゼンのモル比)を2.0以下にすることができ、プロピレン変換率を99.99%以上にすることができ、生成物中のn−プロピルベンゼンの含有量を、イソプロピルベンゼン1kg中、200mg未満にすることができる。従って、優れた技術的効果が得られる。
本発明では、上記第一反応帯から流出したイソプロピルベンゼンを含むストリームを、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームと呼び、上記第二反応帯から流出したイソプロピルベンゼンを含むストリームを、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームと呼ぶ。反応帯に戻り循環するストリームは引き続き反応し、イソプロピルベンゼンを更に生成する。
本発明の一実施形態によれば、工程Aにおいて、以下に示す第一反応帯の操作条件を含む:上記プロピレンを含む第一ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む第一ストリーム中のベンゼンのモル比が0.5:1〜3.0:1であり、プロピレンから求めたプロピレンを含む第一ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.1〜10hr−1であり、反応温度が90〜180℃であり、反応圧力が1.0〜4.0MPaであり、循環比が1〜50である。好ましくは、以下に示す第一反応帯における操作条件を含む:プロピレンを含む第一ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む第一ストリーム中のベンゼンのモル比が1.0:1〜3.0:1であり、プロピレンを含む上記第一ストリームの、プロピレンから求めた単位時間当たりの重量空間速度が0.2〜5.0hr−1であり、反応温度が95〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、循環比が2〜25である。
本発明の別の実施形態によれば、工程Aにおいて、以下に示す第二反応帯の操作条件を含む:反応温度が80〜160℃であり、反応圧力が1.0〜4.0MPaであり、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜100hr−1である。好ましくは、以下に示す第二反応帯における操作条件を含む:反応温度が90〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜60hr−1である。
本発明の方法の別の実施形態によれば、工程Aにおいて、上記第二反応帯の循環比が0.1〜15であり、好ましくは、0.1〜10である。
本発明の方法の一実施形態によれば、上記方法は更に、工程Aにおいて、より良い反応効果を得るために、ベンゼンを含む第二ストリームおよび/またはプロピレンを含む第二ストリームを、上記第二反応帯に供給することを含む。一実施形態において、ベンゼンから求めたベンゼンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度は0.5〜30hr−1、および/または、プロピレンから求めたプロピレンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度は0.1〜5hr−1である。
本発明の好ましい一実施形態によれば、ベンゼンを含むストリーム(ベンゼンを含む第一ストリームおよび/または第二ストリーム)はベンゼンであり、プロピレンを含むストリーム(プロピレンを含む第一ストリームおよび/または第二ストリーム)はプロピレンである。
本発明の方法の別の実施形態によれば、上記第一触媒および/または第二触媒は、ベータゼオライト、モルデナイト、およびMWW層状構造を有するゼオライトから成る群から選択される。上記第一触媒および第二触媒は、同一であり、または異なり得る。本発明で用いられる上記触媒は、ベータゼオライト、モルデナイト、およびMWW層状構造を有するゼオライトから成る群から選択される。上記MWW層状構造を有するゼオライトは、中国特許200410066636.2号および中国特許200610029980.3号文献に開示されている、MCM−22、MCM−56、MCM−49およびMWW構造を有するゼオライトから成る群から選択され得る。
本発明に記載の方法において、好ましくは、上記第一反応帯および上記第二反応帯の各々は、少なくとも一つの区間を持つリアクター、直列に接続された少なくとも二つの一段リアクターを持つ反応帯、または、少なくとも一つの一段リアクターと直列に接続された少なくとも二つの直列の区間を含む少なくとも一つのリアクターとを持つ反応帯、を含む。
上述の方法の一形態において、プロピレンを含む第一ストリームは上記一次反応帯に段階的に入る。プロピレンを含む上記第一ストリームは、バッチ状態で上記第一反応帯に供給することもできるため、プロピレンの過剰な局所濃度を避けることができる。上記方法の別の実施形態において、プロピレンを含む第二ストリームは上記第二反応帯に段階的に入る。上記プロピレンは、バッチ状態で上記第二反応帯に供給することができる。
上記方法の別の実施形態によれば、工程Aにおいて、ベンゼンを含む第一ストリームは上記第一反応帯に上端から入り、上記ストリームIaは上記第一反応帯の上端から戻り循環する。
別の実施形態によれば、工程Aにおいて、上記第二反応帯に入るストリームは、上記第二反応帯に上端から入る。
本発明に記載の方法において、圧力はゲージ圧を表す。循環比は、上記反応帯から流出して上記反応帯に戻らず循環しないストリームに対する、上記反応帯から流出して上記反応帯に戻り循環するストリームの、重量比を表す。
触媒の急速な失活、不十分なプロピレン変換、および生成物中の多量の不純物n−プロピルベンゼンという、三つの矛盾する問題を解決するために、本発明に記載の方法は、少なくとも二つの反応帯を配置するため、上記一次反応帯から流出するストリームは、少なくとも一つの第二反応帯に、更なる反応のために入ることができる。上記一次反応帯は、相対的に高い循環比で操作し、上記二次反応帯は、相対的に低い循環比または外部循環物質がほとんど無い状態で操作する。これにより、本質的に全滞留時間が延びる。プロピレンは上記第一反応帯において、ほぼ完全に反応する。少量の未反応プロピレンは、上記第二反応帯で引き続き反応する結果、高いプロピレン変換率が保証される。従来技術では、アルキル化の反応温度は、通常、約150℃であり、その反応温度の調節範囲は10℃以内または更に狭い5℃未満である。温度変化は、プロピレン変換率およびn−プロピルベンゼンの含有量に、激しく影響を与え得る。本発明では、一次反応帯と二次反応帯を配置すること、およびそれらの温度を別々に変えることを可能にすることにより、プロピレンの全変換および不純物量の低減を保証することができる。本発明に記載の方法によって、プロピレンに対するベンゼンの比を2.0未満に低くすることができ、プロピレン変換率を99.99%以上にすることができ、および、生成物中のn−プロピルベンゼンの含有量を、イソプロピルベンゼン1kg中、200mg未満にすることができる。従って、優れた技術的効果が得られる。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記第一反応帯は並列に接続された複数のリアクターを含む。上記リアクターのうちの一方の触媒の活性が低下または消失したとき、反応系全体の操作を停止することなく、上記リアクター中で単独で回復することができる。本発明の別の好ましい実施形態によれば、上記第二反応帯は、並列に接続された複数のリアクターを含む。上記リアクターのうちの一方の触媒の活性が低下または消失したとき、反応系全体の操作を停止することなく、上記リアクター中で単独で回復することができる。このような配置によって、反応帯の切り替え操作およびプロセスの連結を実現することができるため、反応帯の安定動作が向上する。
本発明の別の実施形態によれば、方法は更に以下を含む:
上記第一反応帯中の上記第一触媒の活性が設定値以下に低下した場合、工程Aから工程Bに切り替えること、を含み、工程Bは以下の工程:
ベンゼンを含む第一ストリームおよびプロピレンを含む上記第一ストリームを停止し、
ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む上記第二ストリームのみを上記第二反応帯に供給し、アルキル化第二触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
ベンゼンを含む第二イソプロピルストリームを、精製するストリームIIIaと、上記第二反応帯に戻り循環するストリームIVaとに分離し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること、
この時点で上記第一触媒は活性回復期にあり;
上記第一触媒の活性が回復した後、工程Bから工程Cに切り替えることを含み、
工程Cは以下の工程:
ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームを上記第二反応帯に供給し、アルキル化第二触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを、上記第一反応帯に入るストリームIIIbと、上記第二反応帯に戻り循環するストリームIVbとに分離すること、
上記第一反応帯に入るストリームを、アルキル化第一触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームの少なくとも一部のストリームIIbを精製し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること;
上記第二反応帯中の上記第二触媒の活性が設定値以下に低下した場合、工程Cから工程Dに切り替えることを含み、工程Dは以下の工程:
ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームを停止すること、
ベンゼンを含む第一ストリームおよびプロピレンを含む第一ストリームのみを上記第一反応帯に供給し、アルキル化第一触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを、精製するストリームIIbと、上記第一反応帯に戻り循環するストリームIbとに分離し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること、
この時点で上記第二触媒は活性回復期にあり;
上記第二触媒の活性が回復した後、工程Dから工程Aに切り替えることを含む。すなわち、本発明は連続的にイソプロピルベンゼンを生成する方法を提供し、
工程A:ベンゼンを含む第一ストリーム、およびプロピレンを含む第一ストリームを、第一反応帯に供給し、アルキル化第一触媒と接触させ、上記第一反応帯からイソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを、上記第一反応帯に戻り循環するストリームIaと、第二反応帯に入るストリームIIaとに分離すること、
上記第二反応帯に入ったストリームを、アルキル化第二触媒と接触させ、上記第二反応帯からイソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
上記イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームの少なくとも一部のストリームIIIaを精製し、生成物イソプロピルベンゼンを得ることを含む。
上記第一反応帯中の上記第一触媒の活性が設定値以下に低下した場合、工程Aから工程Bに切り替えることを含み、
工程Bは以下の工程:
ベンゼンを含む第一ストリームおよびプロピレンを含む第一ストリームを停止すること、
ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームのみを上記第二反応帯に搬送し、アルキル化第二触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを、精製するストリームIIIaと、上記第二反応帯に戻り循環するストリームIVaとに分離し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること、
この時点で上記第一触媒は活性回復期にあり;
上記第一触媒の活性が回復した後、工程Bから工程Cに切り替えることを含み、
工程Cは以下の工程:
ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームを上記第二反応帯に供給し、アルキル化第二触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを、第一反応帯に入るストリームIIIbと、上記第二反応帯に戻り循環するストリームIVbとに分離すること、
上記第一反応帯に入るストリームを、アルキル化第一触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームの少なくとも一部のストリームIIbを精製し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること;
上記第二反応帯中の上記第二触媒の活性が設定値以下に低下した場合、工程Cから工程Dに切り替えることを含み、
工程Dは以下の工程:
ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームを停止すること、
ベンゼンを含む第一ストリームおよびプロピレンを含む第一ストリームのみを上記第一反応帯に供給し、アルキル化第一触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを、精製するストリームIIbと、上記第一反応帯に戻り循環するストリームIbとに分離し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること、
この時点で上記第二触媒は活性回復期にあり;
上記第二触媒の活性が回復した後、工程Dから工程Aに切り替えることを含む。
イソプロピルベンゼンを連続的に生成する本方法における工程Aの定義は、上述の通りである。
本発明によれば、触媒の活性は長期間の反応の進行につれて、減少していくことになる。工程Aにおいて、上記第一反応帯は上記一次反応帯であるので、上記第一触媒は、最初に活性を失うことになる。一実施形態において、触媒活性が設定値未満になったということは、触媒活性が減少または消失したことを意味する。上記触媒活性は原料の変換率で特徴付けられ得る。一実施形態において、原料の変換率が、99.91%のように、99.95%未満となった場合に、触媒活性は設定値を下回ったと結論付けられ得る。
工程Bにおいて、ベンゼンを含む第一ストリーム、およびプロピレンを含む第一ストリームを停止した後、上記第一反応帯を通って流れるストリームは無い、または上記第一反応帯中で何も反応が起こらない。反応は上記第二反応帯中でのみ起こり、全反応系が単一反応帯操作モードとなる。このとき、上記第一反応帯中の第一触媒は、活性回復期にある。触媒活性は、オフラインでの回復を通じて、または新しい未使用の第一触媒に触媒を直接交換することによって、回復し得る。
上記第一反応帯中の上記第一触媒の活性が回復、すなわち失活した触媒の再生または交換が完了した後、反応を工程Bから工程Cに切り替える。上記単一反応帯操作モードは、二反応帯操作モードに切り替わる。工程Cでは、上記第二反応帯は一次反応帯であり、上記第一反応帯は二次反応帯である。
本発明に記載の方法の一実施形態では、工程Cにおいて、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームの一部のストリームIbは、上記第一反応帯を循環し、上記第二反応帯の循環比は、上記第一反応帯の循環比よりも大きい。工程Cでは、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームから上記第一反応帯へ循環するストリームが無い、すなわち上記第一反応帯の循環比が0の場合、上記第二反応帯の循環比は依然として上記第一反応帯の循環比よりも大きい。上記一次反応帯の循環比は、上記二次反応帯の循環比よりも大きい。好ましい一実施形態では、工程Cにおいて、上記第二反応帯の循環比に対する上記第一反応帯の循環比の割合は、0〜0.5の範囲であり、好ましくは0.01〜0.5である。
本発明に記載の方法の別の実施形態では、工程Cにおいて、上記第二反応帯の操作条件は、プロピレンを含む第二ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む第二ストリーム中のベンゼンのモル比が0.5:1〜3.0:1であること、プロピレンから求めたプロピレンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.1〜10hr−1であること、反応温度が90〜180℃であること、反応圧力が1.0〜4.0MPaであること、および循環比が1〜50であること、を含む。好ましくは、プロピレンを含む第二ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む第二ストリーム中のベンゼンのモル比が1.0:1〜3.0:1であり、プロピレンから求めたプロピレンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.2〜5.0hr−1であり、反応温度が95〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、循環比は2〜25である。
本発明の方法の別の実施形態では、工程Cにおいて、上記第一反応帯の操作条件は、反応温度が80〜160℃であること、反応圧力が1.0〜4.0MPaであること、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜100hr−1であること、を含む。好ましくは、反応温度が90〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜60hr−1である。
本発明に記載の方法の別の実施形態では、工程Cにおいて、上記第一反応帯の循環比は0.1〜15であり、好ましくは0.1〜10である。
上述の方法の工程A〜工程Cの間、幅広い温度調節をすることができるように二つの反応帯が配置されるため、生成物中のn−プロピルベンゼンの量が低下し、プロピレン変換率が向上する。その一方で、二つの反応帯の切り替え動作およびプロセス連結を実現することができ、安定操作が向上し得る。プロピレンの全変換および不純物の含有量の低減が保証され得るように、それぞれの反応帯の温度は90〜180℃に調節することができる。反応帯中の触媒の状態に基づいて、反応操作を反応帯の間で切り替えることができ、触媒を反応帯の稼働中に(オンラインで)再生することができ、一方の反応帯のみを操作することさえできる。本発明の方法は、触媒を交換するときに反応装置を全て停止する必要がない。n−プロピルベンゼンの含有量を、イソプロピルベンゼン1kg中、300mg未満にすることができ、プロピレン変換率を99.99%以上にすることができる。従って、優れた技術的効果が得られる。
上記方法の別の実施形態では、優れた技術的効果を得るために、工程Cにおいて、ベンゼンを含む第一ストリームおよびプロピレンを含む第一ストリームを、上記第一反応帯に通す。ベンゼンから求めたベンゼンを含む第一ストリームの単位時間当たりの重量空間速度は0.5〜30hr−1であり、プロピレンから求めたプロピレンを含む第一ストリームの単位時間当たりの重量空間速度は0.1〜5hr−1である。
本発明によれば、工程Cにおいて、上記第二反応帯が上記一次反応帯であり、上記第一反応帯が上記二次反応帯である。反応が長時間にわたって進行すると、上記第二反応帯中の上記第二触媒の活性が低下する。プロピレンの変換率で特徴付けられる上記第二触媒の活性が低下した場合、反応を工程Cから工程Dに切り替える。
工程Dでは、ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームを停止する。従って、上記第二反応帯を通過するストリームは無い、または上記第二反応帯中で反応は起こらない。反応は上記第一反応帯中でのみ起こり、すなわち、全反応系中にただ一つの反応帯のみが運転される。このとき、上記第二反応帯中の上記第二触媒は活性回復期にある。触媒の活性はオフラインの再生、または直接新しい第二触媒に交換することを通じて、回復し得る。
本発明によれば、工程Bおよび工程Dにおいて、単一の反応帯のみを運転する。工程Bおよび工程Dの技術的パラメータは、当業者によく知られた既存の技術を参照して得ることができ、ここでは詳細に説明しない。
上記第二反応帯中の上記第二触媒の活性が回復したときには、反応を工程Dから工程Aに切り替える。反応が工程Dから工程Aに進行するに際して、反応帯間の切り替え操作が稼働する。上記第二触媒の活性が回復したときには、単一反応帯操作モードは、二反応帯操作モードへと切り替わる。
本発明の別の実施形態によれば、本発明の方法は、工程Aを工程Dに切り替える操作を含み、イソプロピルベンゼンを連続的に生産する一連の工程を形成する。本発明の方法によれば、長時間の運転後に触媒の交換または再生を必要とするときでさえ、反応装置を全て停止する必要がない。その上、n−プロピルベンゼンの含有量を、イソプロピルベンゼン1kg中、200mg未満にすることができ、プロピレン変換率を99.99%以上にすることができる。従って、優れた技術的効果が得られる。
本発明によれば、従来技術では、生成物中のn−プロピルベンゼンの含有量を減らすために、反応帯中の反応温度を下げると共に外部循環比を高くする、といった技術的方法が採用される。しかしながら、低い温度および高い循環比は、確実にプロピレン変換率の低下を引き起こすことになる。この問題を解決するために、本発明では一次反応帯および二次反応帯を配置する(高い循環比の反応帯は一次反応帯であり、低い循環比(0を含む)の反応帯は二次反応帯である)。上記一次反応帯は、相対的に高い外部循環比で操作し、上記二次反応帯は相対的に低い外部循環比、またはほとんど外部循環物質が存在しない状態で操作する。工程Aでは、プロピレンは上記第一反応帯(一次反応帯)中でほとんど完全に反応し、上記第一反応帯から流出したストリームは上記第二反応帯(二次反応帯)にわずかに入るが、そこには更なる反応のための循環ストリームがほとんどない。上述のプロセスは実質的に滞留時間が延びるため、上記第一反応帯中の少量の未反応プロピレンの反応が継続されて、高いプロピレン変換率が保証される。反応が最初に始まったとき、上記第一反応帯は上記一次反応帯であり、上記第二反応帯は上記二次反応帯である。第一反応帯の触媒の活性が低下または消失した場合、反応帯の場所を切り替え、反応が工程Cに進む、すなわち上記第一反応帯が上記二次反応帯となり、上記第二反応帯が上記一次反応帯となる結果、安定な生産プロセスが実現される。少なくとも二つの反応帯を結合することによって、本発明の方法は、相対的に広い温度調節が可能になる結果、n−プロピルベンゼンの含有量が低下し、プロピレン変換率が向上する。その一方で、反応帯間の切り替えおよびプロセス結合を実現することができ、装置の安定動作が向上し得る。
本発明によれば、従来技術におけるアルキル化の温度は、通常、約150℃であり、その調節範囲は10℃以内、または更に狭い5℃未満である。温度変化は、プロピレン変換率および不純物n−プロピルベンゼンの含有量に、大きな影響を与えるだろう。本発明は一次反応帯と二次反応帯とを配置し、上記一次反応帯の温度と上記二次反応帯の温度とを、独立に調節することができる。反応帯の各々、特に上記一次反応帯の温度は、90〜180℃の範囲に調節され得る。このようにして、プロピレンの全変換および不純物含有量の低減が保証される。
本発明によれば、触媒の状態に基づいて、反応を反応帯の間で切り替えることができ、触媒が反応帯中で再生され得る。他方の反応帯の触媒がオンライン再生している間、一方の反応帯のみを運転することさえ、実現され得る。このように、技術的プロセスの制約を避けることができ、イソプロピルベンゼンの継続的な生産が実現され得る。従って、本発明は経済的、社会的に高い価値を有する。
本発明に記載の、二つの反応帯の結合により、プロピレンに対するベンゼンの比が低い条件でさえも、高効率にイソプロピルベンゼンを生産し得る。触媒のプロピレン変換率は99.99%以上であり得る。触媒の失活率は、反応プロセスを停止させずに低減できるため、連続的な運転が実現できる。本発明の経済的および社会的利益は著しい。
[図面の簡単な説明]
[図1]本発明の一実施例の技術的プロセスを示す概略図である。
[図2]従来技術における技術的プロセスを示す概略図である。
[図3]本発明の一実施例のプロセスフロー図である。
[実施態様の詳細な説明]
実施例および添付の図面を参考に、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に基づく技術的プロセスを示す概略図である。本発明は第一反応帯と第二反応帯を含み、各反応帯は二つの触媒床(内部に触媒を有する)を含む。図1および2において、引用符号1は上記第一反応帯を示し、引用符号2は上記第二反応帯を示し、引用符号4はベンゼンを含む第一ストリームを示し、引用符号5はプロピレンを含む第一ストリームを示す。
本発明に記載のイソプロピルベンゼンを生成する方法は、以下の工程を含む。
工程A:ベンゼンを含む第一ストリーム4およびプロピレンを含む第一ストリーム5を第一反応帯1に通し、アルキル化第一触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリーム12を得る。
イソプロピルベンゼンを含む第一ストリーム12を二つのストリーム(ストリーム17およびストリーム15)に分離する。一方のストリーム(ストリームIaに相当するストリーム17)は第一反応帯1に戻り循環し、他方のストリーム(ストリームIIaに相当するストリーム15)は第二反応帯2に入る。
第二反応帯2に入る上記ストリームは、アルキル化第二触媒と接触し、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリーム13が得られる。
イソプロピルベンゼンを含む第二ストリーム13の少なくとも一部のストリーム(ストリームIIIaに相当するストリーム14)を精製し、生成物イソプロピルベンゼンが得られる。
図1に示すプロセスは、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリーム13の一部のストリーム18(ストリームIVaに相当)が、第二反応帯2に戻り循環する工程を更に含んでいる。図1に示すプロセスは、ベンゼンを含む第二ストリームおよび/またはプロピレンを含む第二ストリームを、第二反応帯2に供給する工程を更に含み得る(図示はしていない)。
図2は従来技術の技術的プロセスを示す。四つの触媒床を備えた単一のリアクター1のみが配置されている。プロピレンを含む第一ストリーム5は、四つの部分に分離され、それぞれ四つの触媒床に入る。ベンゼンを含む第一ストリーム4は、上記リアクターに上端から入る。生成ストリームは引用符号14で示した。
図3は本発明の一実施例に基づく技術的フローを示す。反応が始まると、上記第一反応帯(例えばリアクター)が上記一次反応帯であり、上記第二反応帯(例えばリアクター)が上記二次反応帯である。工程Aは以下のサブ工程を含む。ベンゼンを含む第一ストリーム4が第一反応帯1の上端から入る。プロピレンを含む第一ストリーム5が、バルブ6およびバルブ7を通じてそれぞれ二つの触媒床に入り、第一触媒の存在下で反応し、ベンゼン、イソプロピルベンゼン、ポリ−イソプロピルベンゼン、および微量のプロピレンを含むストリーム12が得られる。第一反応帯1から流出するストリーム12は、循環ポンプ3を通じて第一反応帯1に戻り循環するストリーム17(ストリームIaに相当)と、第二反応帯2にそのまま入るストリーム15(ストリームIIaに相当)との、二つのストリームに分離される。第二反応帯2に入るストリームは、第二触媒と接触し、反応し続け、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリーム13が得られる。イソプロピルベンゼンを含む第二ストリーム13の一部のストリーム(ストリームIIIaに相当するストリーム14)を精製し、生成物イソプロピルベンゼンが得られる。上述の操作は、バルブ6、7、28、29、30、31、および32を開放し、バルブ10、11、23、24、25、26、および27を閉じた条件下で行う。この方法は、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリーム13の一部のストリーム18(ストリームIVaに相当)が、第二反応帯2に戻り循環することを含む(例えば、工程Aにおいて、ストリーム18が、バルブ26を通過してストリーム22として第二反応帯に戻り循環する)。このとき、バルブ24および26は開放されているが、非常にわずかなストリームだけが通過できる。図1に示すプロセスは、さらに、ベンゼンを含む第二ストリーム8およびプロピレンを含む第二ストリーム9を、第二反応帯2に供給することを含み得る。このとき、バルブ10、11、および23は開放されているが、非常にわずかなストリームだけが通過できる。
反応がある程度進むと、上記第一触媒の活性は設定値を下回り(減少または消失)、反応を工程Aから工程Bに切り替える。工程Aの二反応帯操作モードが、工程Bの単一反応帯操作モードに切り替わる。ベンゼンを含む第一ストリーム4およびプロピレンを含む第一ストリーム5を停止する、すなわちバルブ6、7、および28を閉じる。ベンゼンを含む第二ストリーム8およびプロピレンを含む第二ストリーム9のみが、第二反応帯2に入り、アルキル化第二触媒と接触し、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリーム13が得られる。一方のストリーム(ストリームIVaに相当するストリーム18)はバルブ24および26を通過して第二反応帯に戻り循環する。他方のストリーム(ストリームIIIaに相当するストリーム14)を精製し、生成物イソプロピルベンゼンが得られる。このとき、バルブ6、7、28、25、27、29、30、および31を閉じ、バルブ10、11、23、24、26、および32を開放する。このとき、第一反応帯中の不活性な触媒は、例えば再生または交換によって、活性回復期にある。
上記第一触媒の活性が回復、すなわち失活した触媒の再生または交換が完了すると、反応が工程Bから工程Cに進行する。単一反応帯操作モードが、二反応帯操作モードに切り替わる。この時点において、上記第二反応帯は上記一次反応帯であり、上記第一反応帯は上記二次反応帯である。ベンゼンを含む第二ストリーム8が、第二反応帯に上端から入る。プロピレンを含む第二ストリーム9が、二つの触媒床それぞれに、バルブ10およびバルブ11を通って入り、反応のための上記第二触媒と接触し、ベンゼン、イソプロピルベンゼン、およびポリ−イソプロピルベンゼンを含むストリーム13が得られる。第二反応帯から流出するストリーム13は、ストリーム18とストリーム16とを含む二つのストリームに分離される。ストリーム18は、循環ポンプ3を通じて、ストリーム22(ストリームIVbに相当)として、第二反応帯に戻り循環する。ストリーム16(ストリームIIIbに相当)は更なる反応のために第一反応帯にそのまま入る。第一反応帯の下端から、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリーム12が得られる。イソプロピルベンゼンを含む第一ストリーム12の一部のストリームは、バルブ27を通過し、ストリーム32(ストリームIIbに相当)として精製段階に入り、イソプロピルベンゼンを得る。上述の操作は、バルブ10、11、23、24、25、26、および27を開放し、バルブ6、7、28、29、30、31、および32を閉じた条件下で行われる。工程Cの一実施例では、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリーム12の一部のストリーム17が、循環ポンプを通じて、ストリーム21(ストリームIbに相当)として、第一反応帯1に戻り循環する。このとき、バルブ30および29は開放されているが、非常にわずかなストリームだけが通過できる。工程Cの別の実施例では、ベンゼンを含む第一ストリーム4および/またはプロピレンを含む第一ストリーム5が、第一反応帯1に入る。このとき、バルブ6、7、および28は開放されているが、非常にわずかなストリームだけが通過できる。
反応がある程度進むと、工程Cにおける主要な反応帯中の上記第二触媒の活性は設定値を下回る(活性の減少または消失)。反応を、工程Cの二操作反応帯から、工程Dの単一操作反応帯に切り替える。ベンゼンを含む第二ストリーム8およびプロピレンを含む第二ストリーム9を停止する。ベンゼンを含む第一ストリーム4およびプロピレンを含む第一ストリーム5のみが、第一反応帯1に入り、アルキル化第一触媒と接触し、第一イソプロピルを含むストリーム12が得られる。第一イソプロピルを含むストリーム12を二つのストリームに分離する。一方のストリーム(ストリーム17)は、循環ポンプ3を通じて、ストリーム21(ストリームIbに相当)として、第一反応帯に戻り循環する。他方のストリームは、バルブを通過して、ストリーム32(ストリームIIbに相当)として、精製段階に入り、生成物イソプロピルベンゼンが得られる。このとき、バルブ6、7、28、27、29、および30を開放し、残りのバルブを閉じる。上記第二反応帯中の触媒は、活性再生または交換段階にある。
上記第二反応帯中の第二触媒の活性が回復、すなわち失活した触媒の再生または交換の完了後、反応が工程Dから工程Aに進行する。上記第一反応帯は上記一次反応帯であり、上記第二反応帯は上記二次反応帯である。工程Dにおける単一反応帯操作モードは、工程Aにおける二反応帯操作モードに切り替わる。
[実施例1]
図1に示す技術的プロセスは、二つのリアクター、すなわち第一リアクターと第二リアクターとを含む。上記リアクターはそれぞれ、二つの触媒床を含んでいる。上記触媒床はそれぞれ、MCM−56ゼオライト触媒20gを搭載している。
上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.5MPa、ベンゼンの流量が135g/h、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が20g/h、プロピレンに対するベンゼンの比が1.8、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が1050g/h、および循環比が6、であることを含む操作条件下で操作する。
上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が115℃、反応圧力が2.5MPa、液相の重量空間速度が4.4hr−1、および循環比が0、であることを含む操作条件下で操作する。
15日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン92mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例2]
図1に示す技術的プロセスは、二つのリアクター、すなわち第一リアクターと第二リアクターとを含む。上記第一リアクターおよび上記第二リアクターは各々、二つの触媒床を含んでいる。該第一触媒と該第二触媒とは同じである。上記触媒床は各々、触媒10gを搭載している。上記触媒は、中国特許200410066636.2号の実施例3に開示されている方法に基づいて準備した。
上記第一リアクターの操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が120℃、反応圧力が2.5MPa、ベンゼンの流量が84g/h、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が15g/h、プロピレンに対するベンゼンの比が1.5、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.5hr−1、循環流が798g/h、循環比が7.0、であることを含む。
上記第二リアクターの操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が110℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、液相の重量空間速度が11hr−1、循環流が110g/h、循環比が0、であることを含む。
15日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン87mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例3]
図1に示す技術的プロセスは、二つのリアクター、すなわち第一リアクターと第二リアクターとを含む。上記第一リアクターおよび上記第二リアクターは各々、三つの触媒床を含んでいる。該第一触媒と該第二触媒とは同じである。上記触媒床は各々、触媒20gを搭載している。上記触媒は、中国特許200410066636.2号の実施例3に開示されている方法に基づいて準備した。
上記第一リアクターの操作条件は、触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、ベンゼンの流量が220g/h、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が20g/h、プロピレンに対するベンゼンの比が2.0、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が1692g/h、循環比が6、であることを含む。
上記第二リアクターは、以下の操作条件で操作する:上記触媒床の各々の反応温度が105℃、反応圧力が2.5MPa、上記第一触媒床中のプロピレンの流量が5g/h(他の二つの触媒床のいずれにもプロピレンは流入しない)、液相の重量空間速度が4.8hr−1、循環流が340g/h、循環比が1.2。
7日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン50mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例4]
図1に示す技術的プロセスは、二つのリアクター、すなわち第一リアクターと第二リアクターとを含む。上記第一リアクターおよび上記第二リアクターは各々、一つの触媒床を含んでいる。該第一触媒と該第二触媒とは同じである。上記触媒床は各々、触媒20gを搭載している。上記触媒は、中国特許200410066636.2号の実施例3に開示されている方法に基づいて準備した。
上記第一リアクターは、上記触媒床の反応温度が135℃、反応圧力が3.0MPa、ベンゼンの流量が167g/h、上記触媒床に入るプロピレンの流量が30g/h、プロピレンに対するベンゼンの比が3.0、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.5hr−1、循環流が2360g/h、循環比が12、であることを含む操作条件下で操作する。
上記第二リアクターは、上記触媒床の反応温度が110℃、反応圧力が3.0MPa、液相の重量空間速度が10hr−1、循環流が0g/h、循環比が0、であることを含む操作条件下で操作する。
15日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン110mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例5]
図1に示す技術的プロセスは、二つのリアクター、すなわち第一リアクターと第二リアクターとを含む。上記第一リアクターおよび上記第二リアクターは各々、二つの触媒床を含んでいる。該第一触媒および該第二触媒はいずれもMCM−56ゼオライトである。上記触媒床は各々、触媒10gを搭載している。
上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が110℃、反応圧力が2.5MPa、ベンゼンの流量が279g/h、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が30g/h、プロピレンに対するベンゼンの比が2.5、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が3.0hr−1、循環流が2700g/h、循環比が8.0、であることを含む操作条件下で操作する。
上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が100℃、反応圧力が2.5MPa、液相の重量空間速度が17hr−1、ベンゼンの流量が0g/h、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、循環比が0、であることを含む操作条件下で操作する。
7日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン75mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例6]
図1に示す技術的プロセスは、二つのリアクター、すなわち第一リアクターと第二リアクターとを含む。上記第一リアクターおよび上記第二リアクターは各々、二つの触媒床を含んでいる。該第一触媒と該第二触媒とは同じである。上記触媒床は各々、触媒10gを搭載している。上記触媒は、中国特許200610029980.3号の実施例2に開示されている方法に基づいて準備した。
上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が115℃、反応圧力が2.7MPa、ベンゼンの流量が75g/h、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が8g/h、プロピレンに対するベンゼンの比が2.5、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が0.8hr−1、循環流が275g/h、循環比が3.0、であることを含む操作条件下で操作する。
上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が120℃、反応圧力が2.7MPa、ベンゼンの流量が75g/h、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、循環流が91g/h、循環比が0.5、液相の重量空間速度が9.1hr−1、であることを含む操作条件下で操作する。
7日間の連続操作後、プロピレン変換率99.98%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン97mg、であることを含む反応結果が得られる。
[比較例1]
図2に示す技術的プロセスは、ただ一つの反応帯(リアクター)を含む。上記リアクターは、四つの触媒床を含む。プロピレンは四つの部分に分離され、四つの触媒床にそれぞれ入る。ベンゼンは上端から上記リアクターに入る。上記触媒床の各々は、MCM−22ゼオライトを含むプレフォーム触媒10gを搭載する。
上記リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が140℃、反応圧力が2.7MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が15g/h、ベンゼンの流量が178g/h、循環流が1428g/h、プロピレンに対するベンゼンの比が1.6、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.5hr−1、循環比が6.0、であることを含む操作条件下で操作する。
15日間の連続操作後、プロピレン変換率99.0%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン170mg、であることを含む反応結果が得られる。この結果は、プロピレンに対するベンゼン比が低い条件下では、プロピレン変換率が相対的に低く、n−プロピルベンゼンの含有量が相対的に高いことを示している。
以上の結果から、従来技術では、プロピレンに対するベンゼン比が低い条件下において、プロピレン変換率が相対的に低く、n−プロピルベンゼンの含有量が相対的に高いことがわかる。しかしながら、本発明の方法によれば、プロピレンに対するベンゼン比が低い条件下であっても、高いプロピレン変換率、触媒の長寿命化、およびn−プロピルベンゼンの含有量の低減が実現される。本発明の方法は、優れた包括的な結果を達成し、従って、広い応用の見通しだけでなく、経済的および社会的に優れた利益を有する。
[実施例7]
図3に示す技術的プロセスは、第一反応帯と第二反応帯を含む。上記第一反応帯と上記第二反応帯の各々は、単一のリアクターを含む。上記リアクターはそれぞれ、二つの触媒床を含む。上記触媒床の各々は、MCM−22ゼオライト触媒10gを搭載している。
反応が開始すると、上記第一反応帯(リアクター)は上記一次反応帯であり、上記第二反応帯(リアクター)は上記二次反応帯である。バルブ6、7、28、29、30、31、および32を開放し、バルブ10、11、23、25、および27を閉じる。バルブ24および26は、少量の循環ストリームのみを通過させることができる。上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が105℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む操作条件下で操作する。上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が95g/h、循環比が1.0、液相の重量空間速度が9.5hr−1、であることを含む操作条件下で操作する。30日間の連続操作後、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.95%、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、および上記第二リアクターの出口における生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン60mg、であることを含む反応結果が得られる。
上述の条件で150日間の連続操作後、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.91%、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、であることが得られる。二リアクター操作モードを単一リアクター操作モードに切り替える。上記第二リアクターを、上記第一リアクターがオフライン触媒活性回復期の間、操作する。バルブ6、7、25、27、28、29、30、および31を完全に閉じ、ストリームが通過できないようにする。一方で、バルブ10、11、23、24、26、および32を開放する。このときの上記第二リアクターの操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。反応結果は、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン76mg、であることを含む。
上記第一リアクター中の触媒再生が完了した後に、単一リアクター操作を、二リアクター操作に戻す切り替えを行う。触媒再生後の上記第一リアクターは反応系に戻り、上記二次リアクターとなる;一方で、上記第二リアクターは上記一次反応リアクターとして運転するままである。バルブ10、11、23、24、25、26、および27を開放し、バルブ6、7、28、31、および32を閉じる。バルブ30および29は、少量の循環ストリームみを通過させることができる。このとき、上記第二リアクター(上記一次リアクター)における操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。上記第一リアクター(上記二次リアクター)における操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が95g/h、循環比は1.0、プロピレンの液相の重量空間速度が9.5hr−1、であることを含む。
30日間の連続操作後、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.96%、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、および上記第一リアクターの出口における生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン66mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例8]
実施例8は実施例7とおおよそ同じである;実施例7とは以下の面で異なる。実施例8では、触媒を中国特許200410066636.2号の文献に開示されている方法に基づいて準備した。上記第一リアクター中の触媒再生の完了後、上記第一リアクターは反応系に戻る。上記第二リアクターは上記一次リアクターであり、上記第一リアクターは上記二次リアクターである。バルブ6および7は、少量のストリームのみを通過させることができる。上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が15g/h、ベンゼンの流量が105g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.5hr−1、循環流が800g/h、循環比が5.9、であることを含む操作条件下で操作する。上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が110℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が2g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が120g/h、循環比が0.9、液相の重量空間速度が13hr−1、であることを含む操作条件下で操作する。30日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン95mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例9]
図3に示す技術的プロセスは、各々三つの触媒床を含む二つのリアクターを含む。触媒床の各々は、中国特許200410066636.2号の文献の実施例3に開示されている方法に基づいて準備した触媒10gを搭載している。
反応が開始すると、バルブ6、7、28、29、30、31、および32を開放し、バルブ10、11、25、および27を閉じる。バルブ23、24、および26は、少量の循環ストリームのみを通過させることができる。上記第一リアクターは上記一次リアクターであり、上記第二リアクターは上記二次リアクターである。上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が95℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に流入するプロピレンの流量が15g/h、ベンゼンの流量が210g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.5hr−1、循環流が1500g/h、循環比が5.9、であることを含む操作条件下で操作する。上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が110℃、反応圧力が2.5MPa、上記第一触媒床に入るプロピレンの流量が5g/h(他の二つの触媒床にプロピレンストリームは流入しない)、ベンゼンの流量が20g/h、循環流が320g/h、循環比が1.1、液相の重量空間速度が20hr−1、であることを含む操作条件下で操作する。7日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン50mg、であることを含む反応結果が得られる。
上述の条件で150日間の連続操作後、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.91%、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、であることが得られる。二リアクター操作モードを単一リアクター操作モードに切り替える。上記第二リアクターを、上記第一リアクターがオフライン触媒活性回復期の間、運転する。バルブ6、7、25、27、28、29、30、および31を完全に閉じ、ストリームが通過できないようにする。一方で、バルブ10、11、23、24、26、および32を開放する。このときの上記第二リアクターの操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。反応結果は、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン76mg、であることを含む。
上記第一リアクター中の触媒再生が完了した後に、単一リアクター操作を、二リアクター操作に戻す切り替えを行う。触媒再生後の上記第一リアクターは反応系に戻り、上記二次リアクターとなる;一方で、上記第二リアクターは上記一次反応リアクターとして運転するままである。バルブ10、11、23、24、25、26、および27を開放し、バルブ6、7、28、31、および32を閉じる。バルブ30および29は、少量の循環ストリームのみを通過させることができる。このとき、上記第二リアクター(上記一次リアクター)の操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。上記第一リアクター(上記二次リアクター)の操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が95g/h、循環比が1.0、プロピレンの液相の重量空間速度が9.5hr−1、であることを含む。
30日間の連続操作後、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.96%、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、および上記第一リアクターの出口における生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン66mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例10]
図3に示す技術的プロセスは、各々ただ一つの触媒床を含む二つのリアクターを含む。各々のリアクターにおける上記触媒床は、触媒20gを搭載する。上記触媒は、中国特許200410066636.2号の文献の実施例3に開示されている方法に基づいて準備した。
反応が開始すると、バルブ6、7、28、29、30、31、および32を開放し、バルブ10、11、23、24、25、26、および27を閉じる。上記第一リアクターは上記一次リアクターであり、上記第二リアクターは上記二次リアクターである。上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が3.0MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が60g/h、ベンゼンの流量が167g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.5hr−1、循環流が2360g/h、循環比が10、であることを含む操作条件下で操作する。上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が110℃、反応圧力が3.0MPa、上記第一触媒床に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が0g/h、循環比が0、液相の重量空間速度が5.6hr−1、であることを含む操作条件下で操作する。15日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン105mg、であることを含む反応結果が得られる。
上述の条件で150日間の連続操作後、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.91%、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、であることが得られる。二リアクター操作モードを単一リアクター操作モードに切り替える。上記第二リアクターを、上記第一リアクターがオフライン触媒活性回復期の間、運転する。バルブ6、7、25、27、28、29、30、および31を完全に閉じ、ストリームが通過できないようにする。一方で、バルブ10、11、23、24、26、および32を開放する。このときの上記第二リアクターの運転条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。反応結果は、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン76mg、であることを含む。
上記第一リアクター中の触媒再生が完了した後に、単一リアクター操作を、二リアクター操作に戻す切り替えを行う。触媒再生後の上記第一リアクターは反応系に戻り、上記二次リアクターとなる;一方で、上記第二リアクターは上記一次反応リアクターとして運転するままである。バルブ10、11、23、24、25、26、および27を開放し、バルブ6、7、28、31、および32を閉じる。バルブ30および29は、少量の循環ストリームのみが通過させることができる。このとき、上記第二リアクター(上記一次リアクター)における反応条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。上記第一リアクター(上記二次リアクター)における反応条件は、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が95g/h、循環比が1.0、液相の重量空間速度が9.5hr−1、であることを含む。
30日間の連続操作後、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.96%、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、および上記第一リアクターの出口における生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン66mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例11]
図3に示す技術的プロセスは、各々二つの触媒床を含む二つのリアクターを含む。各々のリアクターにおける上記触媒床は、触媒30gを搭載する。上記触媒は、中国特許200410066636.2号の文献の実施例3に開示されている方法に基づいて準備した。
反応が開始すると、バルブ6、7、28、29、30、31、および32を開放し、バルブ10、11、23、24、25、26、および27を閉じる。上記第一リアクターは上記一次リアクターであり、上記第二リアクターは上記二次リアクターである。上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.7MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が30g/h、ベンゼンの流量が178g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が1200g/h、循環比が5.0、であることを含む操作条件下で操作する。上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が110℃、反応圧力が2.7MPa、上記第一触媒床に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が0g/h、循環比が0、液相の重量空間速度が7.9hr−1、であることを含む操作条件下で操作する。10日間の連続操作後、プロピレン変換率99.99%、生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン88mg、であることを含む反応結果が得られる。
上述の条件で150日間の連続操作後、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.91%、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、であることが得られる。二リアクター操作モードを単一リアクター操作モードに切り替える。上記第二リアクターは、上記第一リアクターがオフライン触媒活性回復期の間、運転する。バルブ6、7、25、27、28、29、30、および31を完全に閉じ、ストリームが通過できないようにする。一方で、バルブ10、11、23、24、26、および32を開放する。このときの上記第二リアクターの操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。反応結果は、プロピレン変換率99.99%、および生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン76mg、であることを含む。
上記第一リアクター中の触媒再生が完了した後に、単一リアクター操作を、二リアクター操作に戻す切り替えを行う。触媒再生後の上記第一リアクターは反応系に戻り、上記二次リアクターとなる;一方で、上記第二リアクターは上記一次反応リアクターとして運転するままである。バルブ10、11、23、24、25、26、および27を開放し、バルブ6、7、28、31、および32を閉じる。バルブ30および29は、少量の循環ストリームのみを通過させることができる。このとき、上記第二リアクター(上記一次リアクター)における操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が135℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が1.0hr−1、循環流が475g/h、循環比が5.0、であることを含む。上記第一リアクター(上記二次リアクター)における操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が125℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が0g/h、ベンゼンの流量が0g/h、循環流が95g/h、循環比が1.0、液相の重量空間速度が9.5hr−1、であることを含む。
30日間の連続操作後、上記第二リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.96%、上記第一リアクターの出口におけるプロピレン変換率99.99%、および上記第一リアクターの出口における生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン66mg、であることを含む反応結果が得られる。
[実施例12]
実施例12は実施例7とおおよそ同じである;実施例7とは以下の面で異なる。実施例12では、各リアクターの触媒床の各々は、MCM−56ゼオライト触媒10gを搭載している。上記第一リアクター中の触媒再生の完了後、上記第一リアクターは反応系に戻る。上記第二リアクターは上記一次リアクターとして運転を続け、上記第一リアクターは上記二次リアクターである。バルブ6は、少量のストリームのみを通過させることができ、バルブ29および30を閉じる。上記第二リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が100℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が30g/h、ベンゼンの流量が450g/h、プロピレンの単位時間当たりの重量空間速度が3.0hr−1、循環流が2550g/h、循環比が5.0、であることを含む操作条件下で操作する。上記第一リアクターは、上記触媒床の各々の反応温度が110℃、反応圧力が2.5MPa、上記第一触媒床に入るプロピレンの流量が2g/h、上記第二触媒床に入るプロピレンの流量が0g/h、循環流が0g/h、循環比が0、液相の重量空間速度が25hr−1、であることを含む操作条件下で操作する。7日間の連続操作後、プロピレン変換率99.98%、生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン55mg、であることを含む反応結果が得られる。
[比較例2]
図2に示す技術的プロセスは、ただ一つのリアクターを含む。上記リアクターは四つの触媒床を含む。プロピレンは四つの部分に分離され、四つの触媒床のそれぞれに入る。ベンゼンは上端から上記リアクターに入る。上記触媒床の各々は、MCM−22ゼオライト触媒10gを搭載する。
操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が145℃、反応圧力が2.7MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が20g/h、ベンゼンの流量が370g/h、循環流が700g/h、であることを含む。
90日間の連続操作後、プロピレン変換率99.91%、生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン220mg、であることを含む反応結果が得られる。上記の結果は、従来技術において、相対的に高い反応温度の下では、プロピレン変換率が高くなり得ることを示している。しかし同時に、不純物n−プロピルベンゼンの含有量も高い。
[比較例3]
図2に示す技術的プロセスは、ただ一つのリアクターを含む。上記リアクターは四つの触媒床を含む。プロピレンは四つの部分に分離され、四つの触媒床のそれぞれに入る。ベンゼンは上端から上記リアクターに入る。上記触媒床の各々は、MCM−22ゼオライト触媒10gを搭載する。
操作条件は、上記触媒床の各々の反応温度が115℃、反応圧力が2.5MPa、上記触媒床の各々に入るプロピレンの流量が10g/h、ベンゼンの流量が75g/h、循環流が570g/h、であることを含む。
120日間の連続操作後、プロピレン変換率99.30%、生成物イソプロピルベンゼン1kg中のn−プロピルベンゼン97mg、であることを含む反応結果が得られる。上記の結果は、従来技術において、相対的に低い反応温度の下では、不純物n−プロピルベンゼンの含有量が低くなり得ることを示している。しかし同時に、プロピレン変換率も低くなり得る。
上記のデータの比較から、本発明は、プロピレンンに対するベンゼン比が低く、温度調節範囲が幅広いという条件の下で、生成物中のn−プロピルベンゼンの含有量が低減されるだけでなく、高いプロピレン変換率および触媒の長寿命化という目的を達成し得ることが確認できる。一方で、触媒の再生または交換のために、リアクター系を全て停止する必要がないため、イソプロピルベンゼンの連続的な生産が実現される。本発明は、卓越した包括的な結果を達成し、経済的、社会的に好都合な利益を有している。本発明の応用の見通しは広い。
上述した実施形態は、本発明の更なる理解のためだけに記載され、本発明を限定するものではない。本発明は、典型的な実施形態を参照に説明された。本発明の説明に用いられた用語は決定的な用語ではなく、記述的、および説明的な用語として理解されるべきである。本発明の範囲および本質から逸脱しない限り、補正することができる。本明細書は具体的な方法、物質、および実施形態に関するが、本発明は明細書中の具体的な実施例に限定されるものではない。それどころか、本発明は、同一の機能を有する、他の方法および応用を包含するために拡張できる。
本発明の一実施例の技術的プロセスを示す概略図である。 従来技術における技術的プロセスを示す概略図である。 本発明の一実施例のプロセスフロー図である。

Claims (21)

  1. イソプロピルベンゼンを製造する方法であって、
    工程A:ベンゼンを含む第一ストリームと、プロピレンを含む第一ストリームとを第一反応帯に供給し、アルキル化第一触媒と接触させ、上記第一反応帯からイソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
    上記イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを、上記第一反応帯に戻り循環するストリームIaと、第二反応帯に入るストリームIIaとに分離すること、
    上記第二反応帯に入ったストリームをアルキル化第二触媒と接触させ、上記第二反応帯からイソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
    上記イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームの少なくとも一部のストリームIIIaを精製し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること、
    上記イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームの一部のストリームIVaを上記第二反応帯に循環させること、および、上記第一反応帯の循環比に対する上記第二反応帯の循環比の割合が、0〜0.5であること、を含み、
    上記第一触媒および/または第二触媒が、ベータゼオライト、モルデナイト、およびMWW層構造を持つゼオライトから成る群から選択される、
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    上記第一反応帯中の操作条件は:
    プロピレンを含む第一ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む第一ストリーム中のベンゼンのモル比が0.5:1〜3.0:1であり、プロピレンから求めたプロピレンを含む第一ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.1〜10hr−1であり、反応温度が90〜180℃であり、反応圧力が1.0〜4.0MPaであり、循環比が1〜50であること、を含み、および/または、
    上記第二反応帯中の操作条件は:
    反応温度が80〜160℃であり、反応圧力が1.0〜4.0MPaであり、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜100hr−1であること、を含む方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    上記第一反応帯中の操作条件は:
    プロピレンを含む第一ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む上記第一ストリーム中のベンゼンのモル比が1.0:1〜3.0:1であり、プロピレンを含む第一ストリームの、プロピレンから求めた単位時間当たりの重量空間速度が0.2〜5.0hr−1であり、反応温度が95〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、および循環比は2〜25であり;および/または、
    上記第二反応帯中の操作条件は:
    反応温度が90〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜60hr−1である、方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、上記第二反応帯の循環比が0.1〜15である、方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、上記第二反応帯の循環比が0.1〜10である、方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、上記第一反応帯の循環比に対する上記第二反応帯の循環比の割合が0.01〜0.5である、方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の方法であって、ベンゼンを含む第二ストリームおよび/またはプロピレンを含む第二ストリームを、上記第二反応帯に供給することを含む、方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、ベンゼンから求めたベンゼンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.5〜30hr−1であり、および/または、プロピレンから求めたプロピレンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.1〜5hr−1である、方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の方法であって、上記プロピレンを含む第一ストリームが上記第一反応帯に段階的に入る、方法。
  10. 請求項7から9のいずれか1項に記載の方法であって、上記プロピレンを含む第二ストリームが上記第二反応帯に段階的に入る、方法。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の方法であって、上記第一反応帯が並列に接続された複数のリアクターを含み、および/または、上記第二反応帯が並列に接続された複数のリアクターを含む、方法。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の方法であって、更に以下の工程:
    上記第一反応帯中の上記第一触媒の活性が設定値以下に低下した場合、工程Aから工程Bに切り替えること、を含み、
    工程Bは以下の工程:
    ベンゼンを含む第一ストリームおよびプロピレンを含む第一ストリームを停止すること、
    ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームのみを上記第二反応帯に供給し、アルキル化第二触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
    イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを、精製するストリームIIIaと、上記第二反応帯に戻り循環するストリームIVaとに分離し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること、
    この時点で上記第一触媒は活性回復期にあり;
    上記第一触媒の活性が回復した後、工程Bから工程Cに切り替えることを含み、
    工程Cは以下の工程:
    ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームを上記第二反応帯に供給し、アルキル化第二触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを得ること、
    イソプロピルベンゼンを含む第二ストリームを、上記第一反応帯に入るストリームIIIbと、上記第二反応帯に戻り循環するストリームIVbとに分離すること、
    上記第一反応帯に入るストリームを、アルキル化第一触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
    イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームの少なくとも一部のストリームIIbを精製し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること;
    上記第二反応帯中の上記第二触媒の活性が設定値以下に低下した場合、工程Cから工程Dに切り替えることを含み、
    工程Dは以下の工程:
    ベンゼンを含む第二ストリームおよびプロピレンを含む第二ストリームを停止すること、
    ベンゼンを含む第一ストリームおよびプロピレンを含む第一ストリームのみを上記第一反応帯に供給し、アルキル化第一触媒と接触させ、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを得ること、
    イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームを、精製するストリームIIbと、上記第一反応帯に戻り循環するストリームIbとに分離し、生成物イソプロピルベンゼンを得ること、
    この時点で上記第二触媒は活性回復期にあり;
    上記第二触媒の活性が回復した後、工程Dから工程Aに切り替えることを含む、方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、工程Cにおいて、上記第二反応帯中の操作条件は、
    プロピレンを含む第二ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む第二ストリーム中のベンゼンのモル比が0.5:1〜3.0:1であり、プロピレンから求めたプロピレンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.1〜10hr−1であり、反応温度が90〜180℃であり、反応圧力が1.0〜4.0MPaであり、循環比が1〜50であること、を含み、および/または、
    上記第一反応帯中の操作条件は、反応温度が80〜160℃であり、反応圧力が1.0〜4.0MPaであり、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜100hr−1であること、を含む、方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、工程Cにおいて、上記第二反応帯中の操作条件は、
    プロピレンを含む第二ストリーム中のプロピレンに対する、ベンゼンを含む第二ストリーム中のベンゼンのモル比が1.0:1〜3.0:1であり、プロピレンから求めたプロピレンを含む第二ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.2〜5.0hr−1であり、反応温度が95〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、および循環比は2〜25であり;および/または、
    上記第一反応帯中の操作条件は、反応温度が90〜150℃であり、反応圧力が2.0〜3.0MPaであり、単位時間当たりの液相の重量空間速度が1〜60hr−1である、方法。
  15. 請求項12から14のいずれか1項に記載の方法であって、工程Cにおいて、イソプロピルベンゼンを含む第一ストリームの一部のストリームIbが上記第一反応帯に循環し、上記第二反応帯の循環比が上記第一反応帯の循環比よりも大きい、方法。
  16. 請求項13から15のいずれか1項に記載の方法であって、工程Cにおいて、上記第一反応帯の循環比が0.1〜15である、方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、工程Cにおいて、上記第一反応帯の循環比が0.1〜10である、方法。
  18. 請求項12から17のいずれか1項に記載の方法であって、工程Cにおいて、上記第二反応帯の循環比に対する上記第一反応帯の循環比の割合が0〜0.5である、方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、工程Cにおいて、上記第二反応帯の循環比に対する上記第一反応帯の循環比の割合が0.01〜0.5である、方法。
  20. 請求項12から19のいずれか1項に記載の方法であって、工程Cが、ベンゼンを含む第一ストリームおよび/またはプロピレンを含む第一ストリームを、上記第一反応帯に供給することを含む、方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、工程Cにおいて、ベンゼンから求めたベンゼンを含む第一ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.5〜30hr−1であり、プロピレンから求めたプロピレンを含む第一ストリームの単位時間当たりの重量空間速度が0.1〜5hr−1である、方法。
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