JP6748023B2 - エンジンシステム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンから排出された排ガスが通流する排気路における選択還元触媒部の上流側に還元剤を添加する還元剤添加部と、前記還元剤添加部に供給される還元剤を貯留する還元剤貯留部と、前記還元剤添加部に設けられ、前記エンジン側との間でエンジン冷却水が循環供給されて当該エンジン冷却水と前記還元剤添加部との間で熱交換を行う添加部熱交換部と、前記還元剤貯留部に設けられ、前記エンジン側との間でエンジン冷却水が循環供給されて当該エンジン冷却水と前記還元剤貯留部の還元剤との間で熱交換を行う貯留部熱交換部とを備えたエンジンシステムに関する。
従来のエンジンシステムとして、ディーゼルエンジン等から排出される排ガス中のNOx(窒素酸化物)を還元させて当該排ガスを浄化する選択還元触媒システム(以下「SCRシステム」と呼ぶ場合がある。)を備えたものが知られている(特許文献1を参照)。
かかるSCRシステムは、尿素水などを還元剤として利用し、還元剤貯留部に貯留されている還元剤を、エンジンから排出された排ガスが通流する排気路における選択還元触媒部の上流側に、還元剤添加部から添加する。すると、選択還元触媒部において、還元剤の還元作用により、排気ガス中のNOxが選択的に水と窒素に還元され、結果、排ガスが浄化されることになる。
このようなSCRシステムは、高温の排ガスに晒された還元剤添加部の過剰昇温による作動不良や損傷を防止する目的で、還元剤添加部に設けられた添加部熱交換部にエンジン冷却水を循環供給して、当該還元剤添加部をエンジン冷却水との熱交換により冷却するように構成されている。また、寒冷地での始動運転時等において、還元剤貯留部で還元剤が凍結している場合には、当該凍結した還元剤を解凍する目的で、還元剤貯留部に設けられた貯留部熱交換部にエンジン冷却水を循環供給して、当該還元剤貯留部で凍結している還元剤をエンジン冷却水との熱交換により加熱し解凍するように構成されている。
また、従来のSRCシステムにおいて、貯留部熱交換部へのエンジン冷却水の循環供給は、通常運転時等に実行される添加部熱交換部へのエンジン冷却水の循環供給とは異なって、還元剤貯留部で還元剤が凍結している始動運転時等に一時的に実行されることから、これらのエンジン冷却水の循環回路は並列状態で各別に設けられている。
特開2011−247135号公報
従来のSCRシステムでは、始動運転時等において、還元剤貯留部で凍結している還元剤をエンジン冷却水との熱交換により加熱し解凍するにあたり、エンジン側でエンジン冷却水が十分に昇温されていないなどの理由で、還元剤の解凍が完了して還元剤添加部において還元剤を添加可能となるまでに要する時間が長期化するという問題がある。
また、従来のSCRシステムでは、貯留部熱交換部へのエンジン冷却水の循環供給を行うための循環回路と、添加部熱交換部へのエンジン冷却水の循環供給を行うための循環回路とが、並列状態で各別に設けられているので、構造が煩雑となり、レイアウトの自由度が制限されるという問題がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、還元剤添加部及び還元剤貯留部等からなる選択還元触媒システムを備えたエンジンシステムにおいて、合理的且つ簡単な構成を採用しながら、還元剤添加部を適切に冷却可能とすると共に、還元剤貯留部で凍結している還元剤を短時間で解凍可能とする技術を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、エンジンから排出された排ガスが通流する排気路における選択還元触媒部の上流側に還元剤を添加する還元剤添加部と、
前記還元剤添加部に供給される還元剤を貯留する還元剤貯留部と、
前記還元剤添加部に設けられ、前記エンジン側との間でエンジン冷却水が循環供給されて当該エンジン冷却水と前記還元剤添加部との間で熱交換を行う添加部熱交換部と、
前記還元剤貯留部に設けられ、前記エンジン側との間でエンジン冷却水が循環供給されて当該エンジン冷却水と前記還元剤貯留部の還元剤との間で熱交換を行う貯留部熱交換部とを備えたエンジンシステムであって、
前記添加部熱交換部からの戻りエンジン冷却水の供給状態を、前記貯留部熱交換部への往きエンジン冷却水として供給する貯留部供給状態と前記貯留部熱交換部をバイパスして前記エンジン側に戻す貯留部非供給状態とで切換可能な供給状態切換手段を備えた点にある。
本構成によれば、上記供給状態切換手段を備えることで、添加部熱交換部及び貯留部熱交換部の夫々に対するエンジン冷却水の循環回路の一部を共通化して合理的且つ簡単な構成を採用しながら、添加部熱交換部からの戻りエンジン冷却水の供給状態を、上記貯留部供給状態と上記貯留部非供給状態とで切り換えることができる。
そして、始動運転時等において還元剤貯留部で凍結している還元剤の解凍を行う場合には、上記供給状態切換手段を上記貯留部供給状態に切り換えることで、還元剤添加部との熱交換により昇温した添加部熱交換部からの戻りエンジン冷却水を、貯留部熱交換部への往きエンジン冷却水として供給することができる。よって、貯留部熱交換部には、エンジン側から直接エンジン冷却水が循環供給される場合と比べて、比較的高温のエンジン冷却水が通流することになり、その比較的高温のエンジン冷却水との熱交換により還元剤貯留部で凍結している還元剤を短時間で解凍することができる。
一方、始動運転時や通常運転時等において還元剤貯留部で還元剤が凍結していない場合には、上記供給状態切換手段を上記貯留部非供給状態に切り換えることで、上記還元剤添加部との熱交換により昇温した添加部熱交換部からの戻りエンジン冷却水を、貯留部熱交換部をバイパスさせてエンジン側に戻すことができる。よって、貯留部熱交換部へのエンジン冷却水の循環供給を停止しながら、添加部熱交換部へのエンジン冷却水の循環供給を継続して、比較的低温のエンジン冷却水との熱交換により還元剤添加部を適切に冷却して当該還元剤添加部の過剰昇温による作動不良や損傷を防止することができる。
従って、本発明により、還元剤添加部及び還元剤貯留部等からなる選択還元触媒システムを備えるにあたり、合理的且つ簡単な構成を採用しながら、還元剤添加部を適切に冷却可能とすると共に、還元剤貯留部で凍結している還元剤を短時間で解凍可能とするエンジンシステムを提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記還元剤貯留部において還元剤が凍結しているか否かを判定する凍結判定手段と、
前記供給状態切換手段の作動を制御する切換制御手段とを備え、
前記切換制御手段が、前記凍結判定手段により還元剤が凍結していると判定された場合には、前記供給状態切換手段を前記貯留部供給状態に切り換えて、前記添加部熱交換部及び前記貯留部熱交換部の両方にエンジン冷却水を循環供給して、前記還元剤添加部の冷却と前記還元剤貯留部での還元剤の解凍を行う還元剤解凍運転を実行し、一方、前記凍結判定手段により還元剤が凍結していないと判定された場合には、前記供給状態切換手段を前記貯留部非供給状態に切り換えて、前記添加部熱交換部にエンジン冷却水を循環供給して、前記還元剤添加部の冷却を行う還元剤非解凍運転を実行する点にある。
本構成によれば、上記凍結判定手段及び上記切換制御手段を備えることで、上記切り換え手段による添加部熱交換部からの戻りエンジン冷却水の供給状態の切り換え操作を自動的に実行することができる。
即ち、始動運転時等において上記凍結判定手段により還元剤が凍結していると判定された場合には、上記切換制御手段により自動的に上記供給状態切換手段が上記貯留部供給状態に切り換えられて上記還元剤解凍運転が実行されるので、添加部熱交換部を通流した後の比較的高温のエンジン冷却水との熱交換により、還元剤貯留部で凍結している還元剤を短時間で解凍することができる。
一方、始動運転時や通常運転時等において凍結判定手段により還元剤が凍結していないと判定された場合には、上記切換制御手段により自動的に上記供給状態切換手段が上記貯留部非供給状態に切り換えられて上記還元剤非解凍運転が実行されるので、エンジン側から供給された比較的低温のエンジン冷却水との熱交換により、比較的低温のエンジン冷却水との熱交換により還元剤添加部を適切に冷却して当該還元剤添加部の過剰昇温による作動不良や損傷を防止することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記エンジン側に、当該エンジン側からエンジン冷却水が取り出されるエンジン側取出部と、当該エンジン側へエンジン冷却水が戻されるエンジン側戻り部とが設けられ、
前記添加部熱交換部側に、当該添加部熱交換部へエンジン冷却水が供給される添加部側供給部と、当該添加部熱交換部からエンジン冷却水が排出される添加部側排出部とが設けられ、
前記貯留部熱交換部側に、当該貯留部熱交換部へエンジン冷却水が供給される貯留部側供給部と、当該貯留部熱交換部からエンジン冷却水が排出される貯留部側排出部とが設けられ、
前記エンジン側取出部と前記添加部側供給部とを接続する供給路を備え、
前記供給状態切換手段が、前記貯留部供給状態において、前記添加部側排出部を前記貯留部側供給部に接続すると共に前記貯留部側排出部を前記エンジン側戻り部に接続する状態となり、一方、前記貯留部非供給状態において、前記添加部側排出部を前記エンジン側戻り部に接続すると共に前記貯留部側供給部及び前記貯留部側排出部を閉鎖する状態となる方向切換弁で構成されている点にある。
本構成によれば、上記供給路を備えると共に前述の供給状態切換手段として上記方向切換弁を備えることで、上記供給状態切換手段による添加部熱交換部からの戻りエンジン冷却水の供給状態の切り換え操作に必要な配管等の構成を簡略化しつつ、上記供給路及び上記方向切換弁を一体的にモジュール化された冷却水分配モジュールとして構成することができる。よって、この冷却水分配モジュールをエンジンシステムに設置する形態で、本発明の特徴構成を備えたエンジンシステムを簡単に実現することができる。
本発明の第4特徴構成は、前記供給状態切換手段を前記貯留部供給状態に切り換えたときの前記添加部熱交換部を通流するエンジン冷却水の流量を、前記供給状態切換手段を前記貯留部非供給状態に切り換えたときのエンジン冷却水の流量よりも大きく設定する流量制御手段を備えた点にある。
本構成によれば、始動運転時等において還元剤貯留部で凍結している還元剤の解凍を行う場合には、上記供給状態切換手段による上記貯留部供給状態への切り換えに伴って、上記流量制御手段により、添加部熱交換部を通流した後に貯留部熱交換部に供給されるエンジン冷却水の流量が、上記貯留部非供給状態に切り換えられたときの流量よりも大きく設定される。このことで、尿素水貯留部において、添加部熱交換部を通流した後の比較的高温で比較的大流量のエンジン冷却水との熱交換により、還元剤貯留部で凍結している還元剤をより一層短時間に解凍することができる。
一方、始動運転時や通常運転時等において還元剤貯留部で凍結している還元剤の解凍を行わない場合には、上記供給状態切換手段による上記貯留部非供給状態への切り換えに伴って、添加部熱交換部を通流した後にエンジン側に戻されるエンジン冷却水の流量が、上記貯留部供給状態に切り換えられたときの流量よりも小さく設定される。このことで、尿素水添加部において、大流量のエンジン冷却水が長時間に亘って通流することによる磨耗や損傷等を抑制することができる。
第1実施形態のエンジンシステムの概略構成並びに尿素水解凍運転時でのエンジン冷却水の通流状態を示す図 第1実施形態のエンジンシステムの概略構成並びに冷却運転時でのエンジン冷却水の通流状態を示す図 第2実施形態のエンジンシステムの概略構成並びに尿素水解凍運転時でのエンジン冷却水の通流状態を示す図 第2実施形態のエンジンシステムの概略構成並びに冷却運転時でのエンジン冷却水の通流状態を示す図
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1及び図2に基づいて説明する。本図において、流体が通流している通路を太線で示し、流体が通流していない通路を細線で示している。
〔エンジンシステムの基本構成〕
先ず、本実施形態のエンジンシステムの基本構成について説明する。
図1及び図2に示すエンジンシステムには、レシプロ式のディーゼルエンジン1(以下単に「エンジン1」と呼ぶ。)から排気路7に排出される排ガスEG中のNOx(窒素酸化物)を還元させて当該排ガスEGを浄化するSCRシステム(選択還元触媒システム)を備える。
即ち、エンジン1から排ガスEGが排出される排気路7には、DOC部11及びDPF部12が上流側から順に配置されており、その下流側に、上記SCRシステムを構成するSCR部13(選択還元触媒部の一例)が配置されている。
尚、DOC部11は、排ガスEG中のHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)を酸化させて浄化するDOC(酸化触媒:Diesel Oxidation Catalyst)が配置された排ガス処理部として構成されている。また、DPF部12は、排ガスEG中のPM(粒子状物質)を捕集して浄化するDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター:Diesel Particulate Filter)が配置された排ガス処理部として構成されている。
SCR部13は、排ガスEG中のNOx(窒素酸化物)を選択的に還元させて浄化するSCR(選択還元触媒:Selective Catalytic Reduction)が配置された排ガス処理部として構成されている。
また、排気路7におけるSCR部13の上流側には、尿素水UW(還元剤の一例)を噴射する形態で排気路7に添加するドージングモジュール20(還元剤添加部の一例)が設けられている。
即ち、図2に示すように、ドージングモジュール20から排気路7に尿素水UWを噴射すると、当該噴射された尿素水UWが排ガスEGの熱により加水分解されることで、アンモニアが生成される。そして、SCR部13において、その生成されたアンモニアの還元作用により、排ガスEG中のNOxが選択的に水と窒素に還元されて、結果、排ガスEGが浄化されることになる。
また、このようなSCRシステムには、ドージングモジュール20に供給される尿素水UWを貯留するタンクモジュール31(還元剤貯留部の一例)が設けられている。また、タンクモジュール31に貯留されている尿素水UWは、サプライモジュール32により取り出された後に、ドージングモジュール20に供給される。
タンクモジュール31には、貯留されている尿素水UWの温度を測定する温度センサ35が設けられている。この温度センサ35の測定結果は、エンジン1の作動を制御するECU70(エンジンコントロールユニット)に入力される。
エンジン1側には、エンジン1及びオイルクーラ2を冷却するために、エンジン1に設けられた冷却水路1a及びオイルクーラ2に設けられた冷却水路2aの夫々に対して、ポンプ5の作動を伴って、ラジエータ3との間でエンジン冷却水CWを循環供給する冷却水回路4が設けられている。
エンジン1側の冷却水回路4には、当該冷却水回路4からエンジン冷却水CWが取り出されるエンジン側取出配管41(エンジン側取出部の一例)と、当該冷却水回路4へエンジン冷却水CWが戻されるエンジン側戻り配管42(エンジン側戻り部の一例)とが接続されている。
エンジン側取出配管41は、例えば、冷却水回路4におけるポンプ5の二次側(吐出側)、詳しくはオイルクーラ2の冷却水路2aの一次側(流入側)に接続され、その接続部から比較的低温のエンジン冷却水CWがエンジン側取出配管41に取り出される。
一方、エンジン側戻り配管42は、例えば、冷却水回路4におけるポンプ5の一次側(流入側)に接続されており、その接続部に対して戻されたエンジン冷却水CWは冷却水回路4を循環してラジエータ3を通流し適宜冷却されることになる。尚、冷却水回路4の具体的構成や、冷却水回路4におけるエンジン側取出配管41及びエンジン側戻り配管42の接続箇所等については、適宜変更可能である。
ドージングモジュール20には、エンジン1側の冷却水回路4との間でエンジン冷却水CWが循環供給されて、当該エンジン冷却水CWとドージングモジュール20との間で熱交換を行う冷却水路20a(添加部熱交換部の一例)が設けられている。
そして、排ガスEGが排気路7に排出されるエンジン1の作動時において、冷却水路20aにエンジン冷却水CWが通流することで、ドージングモジュール20がエンジン冷却水CWとの熱交換により冷却される。このことで、ドージングモジュール20の過剰昇温による作動不良や損傷が防止されることになる。
尚、ドージングモジュール20の冷却水路20aには、当該冷却水路20aへエンジン冷却水CWが供給されるドージングモジュール側供給配管45(添加部側供給部の一例)と、当該冷却水路20aからエンジン冷却水CWが排出されるドージングモジュール側排出配管44(添加部側排出部の一例)とが接続されている。
タンクモジュール31には、エンジン1側の冷却水回路4とのとの間でエンジン冷却水CWが循環供給されて、当該エンジン冷却水CWとタンクモジュール31の尿素水UWとの間で熱交換を行う冷却水路31a(貯留部熱交換部の一例)が設けられている。
一方、サプライモジュール32にも、エンジン1側の冷却水回路4とのとの間でエンジン冷却水CWが循環供給されて、当該エンジン冷却水CWとサプライモジュール32に存在する尿素水UWとの間で熱交換を行う冷却水路32aが設けられている。
これらタンクモジュール31の冷却水路31aとサプライモジュール32の冷却水路32aとは、前者を上流側として直列状態で接続されている。
そして、始動運転時等においてタンクモジュール31及びサプライモジュール32(以下「タンクモジュール31等」と呼ぶ場合がある。)に残留する尿素水UWが凍結している場合において、これらの冷却水路31a,32aにエンジン冷却水CWが通流することで、タンクモジュール31等で凍結している尿素水UWがエンジン冷却水CWとの熱交換により加熱されて解凍されることになる。
尚、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aには、当該冷却水路31a,32aへエンジン冷却水CWが供給される貯留部側供給配管48(貯留部側供給部の一例)と、当該冷却水路31a,32aからエンジン冷却水CWが排出される貯留部側排出配管47(貯留部側排出部の一例)とが接続されている。
以上がSCRシステムを備えた本実施形態のエンジンシステムの基本構成である。そして、本実施形態のエンジンシステムには、一体的にモジュール化された冷却水分配モジュール50が、当該冷却水分配モジュール50に設けられた各接続部51i,51o,54i,55o,56i,57oに対してエンジン冷却水CWが流入出する各配管41,42,44,45,47,48を公知の管継ぎ手等により接続する形態で、設置されている。
以下、冷却水分配モジュール50の構成、及び、ECU70が機能する切換制御手段72が冷却水分配モジュール50の作動制御を伴って実行する各運転の詳細について説明する。
〔冷却水分配モジュール〕
図1及び図2に示す冷却水分配モジュール50には、一端側の接続部51iにエンジン側取出配管41が接続され、他端側の接続部50oにドージングモジュール側供給配管45が接続される供給配管51(供給路の一例)が設けられている。即ち、この供給配管51は、エンジン側取出配管41とドージングモジュール側供給配管45とを接続するものとなる。よって、エンジン1側の冷却水回路4からエンジン側取出配管41に取り出されたエンジン冷却水CWが、この供給配管51を介してドージングモジュール側供給配管45に導入されて、ドージングモジュール20の冷却水路20aに供給されることになる。
更に、供給配管51には、後述する方向切換弁59の作動不良の原因となる固形物を除去するフィルター52が設けられている。また、供給配管51におけるフィルター52の下流側には、ECU70により作動制御されて、供給配管51からエンジン冷却水CWの冷却水路20aに供給されるエンジン冷却水CWの流量、即ちドージングモジュール20の冷却水路20aを通流するエンジン冷却水CWの流量調整可能な流量調整弁53が設けられている。
冷却水分配モジュール50には、上記供給配管51とは別に、配管54,55,56,57が設けられている。
配管54は、一端部側の接続部54iにドージングモジュール側排出配管44が接続され、他端側が後述する方向切換弁59の供給ポートP1に接続される配管として構成されている。
配管55は、一端側の接続部55oに貯留部側供給配管48が接続され、他端側が後述する方向切換弁59の排出ポートP2に接続される配管として構成されている。
配管56は、一端側の接続部56iに貯留部側排出配管47が接続され、他端側が後述する方向切換弁59の供給ポートP3に接続される配管として構成されている。
配管57は、一端側の接続部57oにエンジン側戻り配管42が接続され、他端側が後述する方向切換弁59の排出ポートP4に接続される配管として構成されている。
冷却水分配モジュール50には、エンジン冷却水CWの通流方向を切換可能な方向切換弁59が設けられており、詳細については後述するが、この方向切換弁59が、ドージングモジュール20の冷却水路20aからの戻りエンジン冷却水CWの供給状態を、貯留部供給状態(図1参照)と、貯留部非供給状態(図2参照)とで切換可能な供給状態切換手段として機能する。尚、方向切換弁59は、4つのポートP1〜P4を有し、ソレノイドの励磁時と消磁時との2位置で夫々のポートP1〜P4の接続状態を切り換える4ポート2位置式電磁切換弁で構成されている。
方向切換弁59の状態を図1に示す貯留部供給状態に切り換えると、供給ポートP1と排出ポートP2とが連通状態となり、且つ、供給ポートP3と排出ポートP4とが連通状態となる。すると、ドージングモジュール側排出配管44が接続された配管54と、貯留部側供給配管48が接続された配管55とが連通状態となり、且つ、貯留部側排出配管47が接続された配管56と、エンジン側戻り配管42が接続された配管57とが連通状態となる。
即ち、この図1に示す貯留部供給状態では、ドージングモジュール側排出配管44を貯留部側供給配管48に接続すると共に、貯留部側排出配管47をエンジン側戻り配管42に接続する状態となる。よって、ドージングモジュール20の冷却水路20aからの戻りエンジン冷却水CWの供給状態が、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aへの往きエンジン冷却水CWとして供給する状態となる。
一方、方向切換弁59の状態を図2に示す貯留部非供給状態に切り換えると、供給ポートP1と排出ポートP4とが連通状態となり、且つ、排出ポートP2及び供給ポートP3が閉鎖状態となる。すると、貯留部側供給配管48が接続された配管55と貯留部側排出配管47が接続された配管56が接続された配管56は閉鎖された状態となり、且つ、ドージングモジュール側排出配管44が接続された配管54と、エンジン側戻り配管42が接続された配管57とが連通状態となる。
即ち、この図2に示す貯留部非供給状態では、ドージングモジュール側排出配管44をエンジン側戻り配管42に接続すると共に、貯留部側供給配管48及び貯留部側排出配管47を閉鎖する状態となる。よって、ドージングモジュール20の冷却水路20aからの戻りエンジン冷却水CWの供給状態が、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aをバイパスしてエンジン1側の冷却水回路4に戻す状態となる。
尚、この貯留部非供給状態では、上述した貯留部供給状態においてタンクモジュール31等の冷却水路31a,32aからエンジン1側の冷却回路4への戻りエンジン冷却水CWが通流する配管57が、ドージングモジュール20の冷却水路20aからエンジン1側の冷却回路4への戻りエンジン冷却水CWが通流する配管として利用されている。即ち、ドージングモジュール20の冷却水路20a及びタンクモジュール31等の冷却水路31a,32aの夫々に対するエンジン冷却水CWの循環回路の一部が共通化されていると言える。
エンジン1の作動を制御するECU70は、所定のプログラムを実行することにより、凍結判定手段71、切換制御手段72、及び、流量制御手段73として機能する。
凍結判定手段71は、タンクモジュール31において尿素水UWが凍結しているか否かを判定する手段として構成されている。具体的に、凍結判定手段71は、温度センサ35により測定されたタンクモジュール31に貯留されている尿素水UWの温度(以下「測定貯留温度」と呼ぶ。)が、当該尿素水UWが凍結していると考えられる設定温度以下である場合には、タンクモジュール31で尿素水UWが凍結していると判定し、一方、測定貯留温度が上記設定温度超である場合には、タンクモジュール31で尿素水UWが凍結していないと判定する。尚、上記尿素水UWが凍結していると考えられる設定温度は、例えば尿素水UWの凍結開始温度(約−11℃)を基準に決定することができ、例えば当該凍結開始温度に数℃の余裕を加えた温度とすることができる。
切換制御手段72は、供給状態切換手段である方向切換弁59の作動を制御する手段として構成されている。具体的に、切換制御手段72は、凍結判定手段71により尿素水UWが凍結していると判定された場合には、方向切換弁59を貯留部供給状態(図1参照)に切り換えて尿素水解凍運転(還元剤解凍運転の一例)を実行し、一方、凍結判定手段71により尿素水UWが凍結していないと判定された場合には、方向切換弁59を貯留部非供給状態(図2参照)に切り換えて冷却運転(還元剤非解凍運転の一例)を実行する。
更に、流量制御手段73は、このような方向切換弁59の状態切換に伴って、流量調整弁53の開度制御を行うように構成されている。
以下、これら尿素水解凍運転と冷却運転の詳細について順に説明する。
(尿素水解凍運転)
尿素水解凍運転は、始動運転時等において、凍結判定手段71によりタンクモジュール31等にて尿素水UWが凍結していると判定された場合に、高温の排ガスEGに晒されたドージングモジュール20を冷却しながら、タンクモジュール31等にて凍結している尿素水UWを解凍する目的で実行される。
尿素水解凍運転では、図1に示すように、方向切換弁59が貯留部供給状態に切り換えられる。すると、エンジン冷却水CWは、ドージングモジュール20の冷却水路20a及びタンクモジュール31等の冷却水路31a,32aの両方に循環供給されることになる。
即ち、始動運転されたエンジン1側の冷却水回路4からエンジン側取出配管41に取り出された比較的低温のエンジン冷却水CWは、冷却水分配モジュール50の供給配管51及びドージングモジュール側供給配管45を通じて、ドージングモジュール20の冷却水路20aに供給される。
このように、比較的低温のエンジン冷却水CWがドージングモジュール20の冷却水路20aを通流することで、高温の排ガスEGに晒されたドージングモジュール20が当該比較的低温のエンジン冷却水CWとの熱交換により十分に冷却されることになる。このことにより、ドージングモジュール20の過剰昇温による作動不良や損傷を防止することができる。
そして、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流して昇温した比較的高温のエンジン冷却水CWは、戻りエンジン冷却水CWとしてドージングモジュール側排出配管44に排出される。
ドージングモジュール側排出配管44に排出された比較的高温の戻りエンジン冷却水CWは、冷却水分配モジュール50の配管54、方向切換弁59の供給ポートP1及び排出ポートP2、配管55、並びに、貯留部側供給配管48を通じて、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aに供給される。このように、比較的高温のエンジン冷却水CWがタンクモジュール31等の冷却水路31a,32aを通流することで、タンクモジュール31等で凍結している尿素水UWは、当該比較的高温のエンジン冷却水CWとの熱交換により十分に加熱されることになる。このことにより、タンクモジュール31等で凍結している尿素水UWを短時間で解凍することができる。
そして、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aを通流した後に貯留部側排出配管47に排出されたエンジン冷却水CWは、配管56、方向切換弁59の供給ポートP3及び排出ポートP4、配管57、並びに、エンジン側戻り配管42を通じて、エンジン1側の冷却水回路4に戻されて、適宜ラジエータ3で冷却されることになる。
流量制御手段73は、方向切換弁59が上記貯留部供給状態(図1参照)に切り換えられる尿素水解凍運転において、流量調整弁53の開度を後述する冷却運転時よりも大きい側(例えば全開状態)に設定する。すると、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流するエンジン冷却水CWの流量が、後述する冷却運転時のエンジン冷却水CWの流量よりも大きい流量に設定されて、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aには、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流した後の比較的高温のエンジン冷却水CWが、比較的大流量で供給される。このことにより、タンクモジュール31等で凍結している尿素水UWをより一層短時間で解凍することができる。
(冷却運転)
冷却運転は、始動運転時や通常運転時等において、凍結判定手段71によりタンクモジュール31等にて尿素水UWが凍結していない判定された場合に、高温の排ガスEGに晒されたドージングモジュール20を冷却する目的で実行される。
冷却運転では、図2に示すように、方向切換弁59が貯留部非供給状態に切り換えられる。すると、エンジン冷却水CWは、ドージングモジュール20の冷却水路20aに循環供給されることになる。
即ち、作動中のエンジン1側の冷却水回路4からエンジン側取出配管41に取り出された比較的低温のエンジン冷却水CWは、冷却水分配モジュール50の供給配管51及びドージングモジュール側供給配管45を通じて、ドージングモジュール20の冷却水路20aに供給される。
このように、比較的低温のエンジン冷却水CWがドージングモジュール20の冷却水路20aを通流することで、高温の排ガスEGに晒されたドージングモジュール20が当該比較的低温のエンジン冷却水CWとの熱交換により十分に冷却されることになる。このことにより、ドージングモジュール20の過剰昇温による作動不良や損傷を防止することができる。
そして、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流して昇温した比較的高温のエンジン冷却水CWは、戻りエンジン冷却水CWとしてドージングモジュール側排出配管44に排出される。
ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流した後にドージングモジュール側排出配管44に排出された比較的高温の戻りエンジン冷却水CWは、配管54、方向切換弁59の供給ポートP1及び排出ポートP4、配管57、並びに、エンジン側戻り配管42を通じて、エンジン1側の冷却水回路4に戻されて、適宜ラジエータ3で冷却されることになる。
尚、この冷却運転では、方向切換弁59の排出ポートP2及び供給ポートP3が閉鎖状態となることから、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aでのエンジン冷却水CWの通流は停止状態となる。
流量制御手段73は、方向切換弁59が上記貯留部非供給状態(図2参照)に切り換えられる冷却運転において、流量調整弁53の開度を前述の尿素水解凍運転時よりも小さい側に設定する。すると、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流するエンジン冷却水CWの流量が、前述の尿素水解凍運転時におけるエンジン冷却水CWの流量よりも小さい流量に設定されて、ドージングモジュール20において、上記尿素水解凍運転時のような大流量のエンジン冷却水CWが長時間に亘って通流することがなくなる。このことにより、ドージングモジュール20の構成部品の磨耗や損傷等を抑制することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図3及び図4に基づいて説明する。本図において、流体が通流している通路を太線で示し、流体が通流していない通路を細線で示している。
尚、本実施形態のエンジンシステムは、前述の第1実施形態のエンジンシステムに対して、冷却水分配モジュールの詳細構成のみ相違する。よって、以下の説明において、前述の第1実施形態と同様の構成については、図面にて同じ符号を付すと共に、詳細な説明を割愛する場合がある。
〔冷却水分配モジュール〕
図3及び図4に示す冷却水分配モジュール50には、供給配管51におけるフィルター52の下流側且つ流量調整弁53の上流側の箇所と配管54とを接続するバイパス配管61が設けられている。このバイパス配管61には、ECU70により開閉制御されて、当該バイパス配管61におけるエンジン冷却水CWの通流を断続可能なバイパス弁62が設けられている。
そして、切換制御手段72は、尿素水解凍運転と冷却運転との運転切り換えに伴って、バイパス弁62の開閉制御を行うように構成されている。以下、これら尿素水解凍運転と冷却運転の詳細について順に説明する。
(尿素水解凍運転)
尿素水解凍運転では、図3に示すように、バイパス弁62は開弁状態に切り換えられる。すると、エンジン1側の冷却水回路4からエンジン側取出配管41に取り出された比較的低温のエンジン冷却水CWは、冷却水分配モジュール50の供給配管51に供給された後に、その一部が、ドージングモジュール側供給配管45を通じてドージングモジュール20の冷却水路20aに供給され、その残部が、バイパス配管61を通流してドージングモジュール20の冷却水路20aバイパスし、配管54に供給される。
このように、上記一部のエンジン冷却水CWがドージングモジュール20の冷却水路20aを通流することで、高温の排ガスEGに晒されたドージングモジュール20が当該比較的低温のエンジン冷却水CWとの熱交換により十分に冷却されることになる。このことにより、ドージングモジュール20の過剰昇温による作動不良や損傷を防止することができる。
そして、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流して昇温した比較的高温のエンジン冷却水CWは、戻りエンジン冷却水CWとしてドージングモジュール側排出配管44に排出される。
ドージングモジュール側排出配管44に排出された比較的高温の戻りエンジン冷却水CWは、配管54に供給されて、バイパス配管61を通流して供給された上記残部のエンジン冷却水CWと合流する。合流後のエンジン冷却水CWは、ドージングモジュール側排出配管44に排出されたエンジン冷却水CWよりも若干低温となるものの、エンジン1側の冷却水回路4から取り出したエンジン冷却水CWよりも高温となり、且つ、流量が増加した状態となる。
そして、その配管54を通流する比較的高温で流量が増加したエンジン冷却水CWは、方向切換弁59の供給ポートP1及び排出ポートP2、配管55、並びに、貯留部側供給配管48を通じて、タンクモジュール31等の冷却水路31a,32aに供給される。
このように、比較的高温で流量が増加したエンジン冷却水CWがタンクモジュール31等の冷却水路31a,32aを通流することで、タンクモジュール31等で凍結している尿素水UWは、当該比較的高温のエンジン冷却水CWとの熱交換により十分に加熱されることになる。このことにより、タンクモジュール31等で凍結している尿素水UWを一層短時間で解凍することができる。
尚、尿素水解凍運転において、流量制御手段73は、上記第1実施形態と同様に流量調整弁53の開度を冷却運転時よりも大きい側に設定しても構わないが、本実施形態では、冷却運転時と同等の開度に設定する。すると、前述のようにタンクモジュール31等の冷却水路31a,32aに対して大流量のエンジン冷却水CWを供給しながら、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流するエンジン冷却水CWの流量を小さい流量に設定して、ドージングモジュール20の構成部品の磨耗や損傷等を抑制することができる。
(冷却運転)
冷却運転では、図4に示すように、バイパス弁62は閉弁状態に切り換えられる。
すると、作動中のエンジン1側の冷却水回路4からエンジン側取出配管41に取り出された比較的低温のエンジン冷却水CWは、上記第1実施形態と同様に、冷却水分配モジュール50の供給配管51及びドージングモジュール側供給配管45を通じて、ドージングモジュール20の冷却水路20aに供給され、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流して昇温した比較的高温のエンジン冷却水CWは、戻りエンジン冷却水CWとしてドージングモジュール側排出配管44に排出される。このことにより、ドージングモジュール20の過剰昇温による作動不良や損傷を防止することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、本発明をレシプロ式のディーゼルエンジン1に適用したが、本発明を他の種類のレシプロエンジンやガスタービンエンジン等に適用しても構わない。
(2)上記実施形態では、還元剤として尿素水UWを利用したが、本発明では、アンモニア水などの他の還元剤を利用しても構わない。
(3)上記実施形態では、還元剤貯留部であるタンクモジュール31の冷却水路31aに対して、サプライモジュール32の冷却水路32aを直列状態で接続した。しかし、本発明では、これら冷却水路31a,32aの接続順序については適宜変更可能であり、例えば、これら冷却水路31a,32aを並列状態で接続しても構わない。
また、タンクモジュール31の冷却水路31aを、サプライモジュール32の冷却水路32aとは別に設けても構わない。この場合には、凍結状態の尿素水UWが多く存在するタンクモジュール31の冷却水路31aに対しては、ドージングモジュール20の冷却水路20aを通流して高温となったエンジン冷却水CWを供給し、一方、凍結状態の尿素水UWが少ないサプライモジュール32の冷却水路32aに対しては、エンジン1側の冷却水回路4から直接エンジン冷却水CWを供給することができる。このことで、夫々のモジュール31,32における凍結状態の尿素水UWの解凍を効率良く実施することもできる。
尚、上記構成以外にも、各冷却水路20a,31a,32aに対するエンジン冷却水CWの通流状態に関する構成については、適宜改変可能である。
(4)上記実施形態では、一体的にモジュール化された冷却水分配モジュール50を採用したが、本発明では、供給状態切換手段として機能する方向切換弁59や各供給配管51,54,55,56,57等を、モジュール化することなくエンジンシステムに設置しても構わない。
(5)上記実施形態では、ECU70が機能する形態で凍結判定手段71や切換制御手段72等を設けることで、供給状態切換手段として機能する方向切換弁59の状態を自動的に切り換えて、尿素水解凍運転と冷却運転との運転切り換えを自動的に行うように構成した。しかし、本発明では、例えばエンジンシステムの利用者等が、タンクモジュール31等の還元剤貯留部で尿素水UW等の還元剤が凍結しているか否かを自ら判断して、方向切換弁59等の供給状態切換手段を手動で切り換えるように構成しても構わない。
(6)上記実施形態では、ドージングモジュール20の冷却水路20aからの戻りエンジン冷却水CWの供給状態を貯留部供給状態と貯留部非供給状態とで切換可能な供給状態切換手段を、4ポート2位置式電磁切換弁で構成された方向切換弁59で構成した。しかし、本発明では、方向切換弁59の代わりに、開閉弁や三方弁等を組み合わせて、供給状態切換手段を構成しても構わない。
(7)上記実施形態では、タンクモジュール31に温度センサ35を設け、凍結判定手段71は、その温度センサ35の測定結果に基づいてタンクモジュール31において尿素水UWが凍結しているか否かを判定するように構成した。しかし、本発明では、例えば外気や他の部位の温度から推定する形態で、尿素水UWが凍結しているか否かを判定するように構成しても構わない。
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
7 排気路
13 SCR部(選択還元触媒部)
20 ドージングモジュール(還元剤添加部)
20a 冷却水路(添加部熱交換部)
31 タンクモジュール(還元剤貯留部)
31a 冷却水路(貯留部熱交換部)
41 エンジン側取出配管(エンジン側取出部)
42 エンジン側戻り配管(エンジン側戻り部)
44 ドージングモジュール側排出配管(添加部側排出部)
45 ドージングモジュール側供給配管(添加部側供給部)
47 貯留部側排出配管(貯留部側排出部)
48 貯留部側供給配管(貯留部側供給部)
50 冷却水分配モジュール
51 供給配管(供給路)
53 流量調整弁(流量制御手段)
59 方向切換弁(供給状態切換手段)
71 凍結判定手段
72 切換制御手段
73 流量制御手段
CW エンジン冷却水
EG 排ガス
UW 尿素水(還元剤)

Claims (4)

  1. エンジンから排出された排ガスが通流する排気路における選択還元触媒部の上流側に還元剤を添加する還元剤添加部と、
    前記還元剤添加部に供給される還元剤を貯留する還元剤貯留部と、
    前記還元剤添加部に設けられ、前記エンジン側との間でエンジン冷却水が循環供給されて当該エンジン冷却水と前記還元剤添加部との間で熱交換を行う添加部熱交換部と、
    前記還元剤貯留部に設けられ、前記エンジン側との間でエンジン冷却水が循環供給されて当該エンジン冷却水と前記還元剤貯留部の還元剤との間で熱交換を行う貯留部熱交換部とを備えたエンジンシステムであって、
    前記添加部熱交換部からの戻りエンジン冷却水の供給状態を、前記貯留部熱交換部への往きエンジン冷却水として供給する貯留部供給状態と前記貯留部熱交換部をバイパスして前記エンジン側に戻す貯留部非供給状態とで切換可能な供給状態切換手段を備えたエンジンシステム。
  2. 前記還元剤貯留部において還元剤が凍結しているか否かを判定する凍結判定手段と、
    前記供給状態切換手段の作動を制御する切換制御手段とを備え、
    前記切換制御手段が、前記凍結判定手段により還元剤が凍結していると判定された場合には、前記供給状態切換手段を前記貯留部供給状態に切り換えて、前記添加部熱交換部及び前記貯留部熱交換部の両方にエンジン冷却水を循環供給して、前記還元剤添加部の冷却と前記還元剤貯留部での還元剤の解凍を行う還元剤解凍運転を実行し、一方、前記凍結判定手段により還元剤が凍結していないと判定された場合には、前記供給状態切換手段を前記貯留部非供給状態に切り換えて、前記添加部熱交換部にエンジン冷却水を循環供給して、前記還元剤添加部の冷却を行う還元剤非解凍運転を実行する請求項1に記載のエンジンシステム。
  3. 前記エンジン側に、当該エンジン側からエンジン冷却水が取り出されるエンジン側取出部と、当該エンジン側へエンジン冷却水が戻されるエンジン側戻り部とが設けられ、
    前記添加部熱交換部側に、当該添加部熱交換部へエンジン冷却水が供給される添加部側供給部と、当該添加部熱交換部からエンジン冷却水が排出される添加部側排出部とが設けられ、
    前記貯留部熱交換部側に、当該貯留部熱交換部へエンジン冷却水が供給される貯留部側供給部と、当該貯留部熱交換部からエンジン冷却水が排出される貯留部側排出部とが設けられ、
    前記エンジン側取出部と前記添加部側供給部とを接続する供給路を備え、
    前記供給状態切換手段が、前記貯留部供給状態において、前記添加部側排出部を前記貯留部側供給部に接続すると共に前記貯留部側排出部を前記エンジン側戻り部に接続する状態となり、一方、前記貯留部非供給状態において、前記添加部側排出部を前記エンジン側戻り部に接続すると共に前記貯留部側供給部及び前記貯留部側排出部を閉鎖する状態となる方向切換弁で構成されている請求項1又は2に記載のエンジンシステム。
  4. 前記供給状態切換手段を前記貯留部供給状態に切り換えたときの前記添加部熱交換部を通流するエンジン冷却水の流量を、前記供給状態切換手段を前記貯留部非供給状態に切り換えたときのエンジン冷却水の流量よりも大きく設定する流量制御手段を備えた請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンシステム。
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