JP6747391B2 - 材料特性推定装置及び材料特性推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、材料特性推定装置及び材料特性推定方法に関する。
近年、自動車等に利用される薄板鋼板やラインパイプ等に利用される厚板鋼材に求められる鉄鋼製品の特性は向上してきており、また、許容される材料特性値(機械特性値)のばらつきも厳格化してきている。また特性値を改良するための鉄鋼製品開発は、より効率化を求められてきている。効率的な鉄鋼製品開発のためには、実際に鋼材をつくり試験装置によって引張強度(Tensile Strength:TS)等の特性値を試験装置によって計測する前に、モデルによって鋼材の特性値を推定・予測技術ことが重要である。例えば特許文献1では、鉄鋼プロセスにおける鋼材温度等の操業条件から、鉄鋼製品の特性値を推定する方法が提案されている。
特開2002−236119号公報
上述のように操業条件から特性値を推定する方法があるものの、これまで走査電子顕微鏡等で観測した材料の画像を用いて効率的に特性値を推定することは提案されてこなかった。
従って、上記のような問題点等に鑑みてなされた本発明の目的は、走査電子顕微鏡等で観測した材料の画像を用いて効率的に特性値を推定することができる材料特性推定装置及び材料特性推定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る材料特性推定装置は、
顕微鏡により撮像された材料の画像の入力を受け付ける入力部と、
前記画像に基づきニューラルネットワークモデルにより前記材料の材料特性を推定する推定部と、
前記推定部による推定結果及び確信度を出力する出力部と、
を備える。
また、本発明の一実施形態に係る材料特性推定方法は、
顕微鏡により撮像された材料の画像を読み取るステップと、
前記画像に基づきニューラルネットワークモデルにより前記材料の材料特性を推定するステップと、
前記推定するステップによる推定結果を出力するステップと、
を含み、
前記推定結果は、推定の確信度情報を含む。
本発明の一実施形態に係る材料特性推定装置及び材料特性推定方法によれば、走査電子顕微鏡等で観測した材料の画像を用いて効率的に特性値を推定することができる。
本発明の一実施形態に係る材料特性推定装置を含むシステムの概要図である。 ミクロ組織画像の一例である。 予測モデル作成処理を示すフローチャートである。 ニューラルネットワークモデルの処理の概念図である。 ニューラルネットワークモデルの処理フロー図を示す。 材料特性の推定処理を示すフローチャートである。 推定処理の対象となるミクロ組織画像の一例である。 推定処理の結果表示の一例である。 推定処理の結果表示の別の一例である。 ニューラルネットワークモデルの推定精度を示す表の別形式の一例である。 ニューラルネットワークモデルの推定精度を示す表の別形式の一例である。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(本システムの構成)
図1は本発明の一実施形態に係る材料特性推定装置200を含むシステム100の概要図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係るシステム100は、材料特性推定装置200と、表示装置300と、入力装置400と、記憶装置500と、顕微鏡600と、第1情報処理装置601と、材料特性計測装置700と、第2情報処理装置701とを備える。
材料特性推定装置200は、材料特性の推定処理を行う装置である。材料特性推定装置200は概略として、表示装置300、入力装置400、記憶装置500、第1情報処理装置601、及び第2情報処理装置701と有線により接続される。材料特性推定装置200は、これらの各装置と通信することで必要な情報の送受信を行い、材料特性を推定する。なお材料特性推定装置200と各装置とは、図1ではバスを介した有線により接続されているが接続の態様はこれに限られず、無線により接続してもよく、あるいは有線と無線を組み合わせた接続態様であってもよい。材料特性推定装置200の詳細の各構成については後述する。
表示装置300は、例えば液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイ等、任意のディスプレイである。表示装置300は、入力されるデータ及び映像信号に基づく画面を表示可能である。表示装置300により、材料特性推定装置200による処理結果等を表示する。
入力装置400は、例えばキーボード、ペンタブレット、タッチパッド、マウス等、本システムの管理者の操作を検出可能な任意の入力インターフェースである。なお入力装置400は、表示装置300と一体的に設けられたタッチパネルであってもよい。入力装置400により、材料特性推定装置200への各種処理の指示に係る操作を受け付ける。
記憶装置500は、例えばハードディスクドライブ、半導体ドライブ、光学ディスクドライブ等であり、本システムにおいて必要な情報を記憶する装置である。
顕微鏡600は、例えば走査電子顕微鏡、走査光学顕微鏡であり、本システムで材料特性を推定する対象の材料(以下、試験片ともいう。)のミクロ組織を撮像する装置である。試験片は例えば鋼材であり、本実施形態では試験片が鋼材である例について説明する。図2に顕微鏡600により撮像した試験片のミクロ組織の画像(以下、ミクロ組織画像といい、本発明の「画像」に対応する。)の一例を示す。ミクロ組織画像は、例えば図2に示すように、試験片表面の結晶構造を視野150μmまで拡大して撮像された2次元画像である。
第1情報処理装置601は、顕微鏡600により撮像されたミクロ組織画像を電子データとして保存し、また当該電子データを材料特性推定装置200に伝送するための装置である。ここで第1情報処理装置601は、ミクロ組織画像と試験片とを対応付けて保存する。例えば第1情報処理装置601は、各試験片に固有のIDと、当該試験片のミクロ組織画像とを対応付けて記憶する。
材料特性計測装置700は、例えば試験片の引張試験を行う引張試験装置を含み、試験片の材料特性を計測可能な装置である。材料特性計測装置700を引張試験装置とする場合、材料特性は引張強度であり、以下本実施の形態では材料特性が引張強度である例について説明する。なお材料特性は引張強度に限らず、延性、靱性、圧縮強度、せん断強度等であってもよく、他の任意の材料特性であってもよい。本実施の形態では、試験片として、60k熱延ハイテン材、5チャージ、19コイル、特性値レンジに関して引張強度が560〜700MPa、延性(EL)が29〜39%に対する112サンプルを用いた例を示す。
第2情報処理装置701は、材料特性計測装置700により計測された材料特性値を電子データとして保存し、また当該電子データを材料特性推定装置200に伝送するための装置である。ここで第2情報処理装置701は、材料特性値と試験片とを対応付けて保存する。具体的には例えば第2情報処理装置701は、試験片に固有の前記IDと、当該試験片の材料特性値とを対応付けて記憶する。
(材料特性推定装置の構成)
図1に示すように材料特性推定装置200は、演算処理部201と、ROM202と、RAM204とを備える。ROMは材料特性推定プログラム203を記憶している。また演算処理部201と、ROM202と、RAM204とは、バス205によりそれぞれ接続されている。また上述の表示装置300、入力装置400、記憶装置500、第1情報処理装置601、第2情報処理装置701も、バス205により接続されている。
演算処理部201は、例えば汎用プロセッサ、及び特定の処理に特化した専用プロセッサ等、1つ以上のプロセッサを含む。演算処理部201は、ROM202から材料特性推定プログラム203を読み込んで、一時記憶部であるRAM204を用いて特定の機能を実現する。演算処理部201は、材料特性推定装置200全体の動作を制御する。
演算処理部201は機能ブロックとして、図1に示すように情報読取部206と、画像前処理部207と、離散化処理部208と、予測モデル作成部209と、出力部210と、情報読取部211と、推定部212と、出力部213とを備える。演算処理部201は、入力装置400の操作に基づき予測モデル作成処理の指示を受けた場合は、情報読取部206と、画像前処理部207と、離散化処理部208と、予測モデル作成部209と、出力部210とを機能させる。一方で演算処理部201は、入力装置400の操作に基づき推定処理の指示を受けた場合は、情報読取部211と、推定部212と、出力部213とを機能させる。
(予測モデル作成処理)
次に本システム100による材料特性の推定処理について説明する。本システムは材料特性を推定する前に、まずミクロ組織画像と材料特性とを結びつける予測モデルを作成する。図3に、予測モデル作成処理に係るフローチャートを示す。材料特性推定装置200の演算処理部201は、入力装置400の操作に基づき予測モデル作成処理の指示を受けた場合に図3に係る処理を実行する。
予測モデル作成指示を受けた場合、演算処理部201の情報読取部206は、まず第1情報処理装置601により保存された試験片のミクロ組織画像を読み込む。また情報読取部206は、読み込んだミクロ組織画像に対応する材料特性値を読み込む。具体的には情報読取部206は、試験片のIDに基づき、読み込んだミクロ組織画像に対応する情報を特定する。そして第2情報処理装置701により保存された当該試験片の材料特性値を読み込む(ステップS201)。
次に画像前処理部207は、ステップS201で入力されたミクロ組織画像を、予測モデル作成処理用に加工処理する(ステップS202)。具体的には画像前処理部207はミクロ組織画像を圧縮等する。例えばステップS201で入力されたミクロ組織画像が、色深度1チャンネル8ビットカラー(256色)で、画像サイズが横1252×縦990ピクセルの画像であった場合、画像前処理部207は、幅120×高さ94ピクセルに圧縮する。また画像前処理部207は、色深度1チャンネルから3チャネル・トゥルーカラーに変更する。また画像前処理部207は、ミクロ組織画像のうち印字がされている下部18ピクセルを削除する。かかる加工処理により、ミクロ組織画像1枚当たり120[ピクセル]×76[ピクセル]×3[チャンネル]×112[サンプル]=3,064,320[バイト]のバイナリデータを作成する。
続いて画像前処理部207は、上記処理を施した画像をランダムに1枚選択し、変更処理を施す。具体的には画像前処理部207は、選択した画像を、確率50%で上下反転させ、確率50%で左右反転させ、明度を64段階でランダムに変更させ、コントラストをランダムに変更させる。そして変更処理された画像から横24×縦24ピクセルの小さな画像をランダムに抽出(クロップ)する。以上の処理を5万回繰り返すことで、横24×縦24ピクセルの小さな画像を5万枚作成する。この5万枚の画像を学習用データと呼ぶ。さらに画像前処理部207は、学習用データとは独立して、学習用データを作成したときと同様の処理を行うことで10008枚の画像を作成する。これを評価用データと呼ぶ。
続いて離散化処理部208は、ステップS201で読み取った試験片の材料特性値をカテゴリデータに離散変換する(ステップS203)。全試験片の材料特性値(ここでは引張強度)が560MPaから699MPaの範囲内の値であった場合、離散化処理部208は、材料特性値をカテゴリ0からカテゴリ10までの11個のカテゴリのいずれかに割り当てることで、データを離散変換する。具体的には、引張強度が560MPa以上570MPa未満のデータに対してカテゴリ0を割り当てる。また、引張強度が570MPa以上580MPa未満のデータに対してカテゴリ1を割り当てる。また、引張強度が580MPa以上590MPa未満のデータに対してカテゴリ2を割り当てる。また、引張強度が590MPa以上600MPa未満のデータに対してカテゴリ3を割り当てる。また、引張強度が600MPa以上610MPa未満のデータに対してカテゴリ4を割り当てる。また、引張強度が610MPa以上620MPa未満のデータに対してカテゴリ5を割り当てる。また、引張強度が620MPa以上630MPa未満のデータに対してカテゴリ6を割り当てる。また、引張強度が630MPa以上640MPa未満のデータに対してカテゴリ7を割り当てる。また、引張強度が660MPa以上670MPa未満のデータに対してカテゴリ8を割り当てる。また、引張強度が670MPa以上680MPa未満のデータに対してカテゴリ9を割り当てる。また、引張強度が680MPa以上690MPa未満のデータに対してカテゴリ10を割り当てる。このように引張強度が10MPaのレンジで1つのカテゴリを割り当てる。
続いて予測モデル作成部209は、ミクロ組織画像と材料特性とを結びつけるニューラルネットワークモデルを作成する(ステップS204)。具体的には予測モデル作成部209は、ステップS202で作成した画像(学習用データ)を入力し、ステップS203で離散化処理した材料特性のカテゴリ値を出力するニューラルネットワークモデルを作成する。より具体的には予測モデル作成部209は、当該ニューラルネットワークモデルのパラメータの最適化計算を行う。最適化計算として予測モデル作成部209は、まず学習用データ(5万枚の画像データ)をそれぞれニューラルネットワークモデルに入力し、ニューラルネットワークモデルが出力するカテゴリの推定値とその画像に対応する試験片のカテゴリ値との差の二乗を足し合わせて総和を算出する。例えば、特定カテゴリの値が1でその他が0である正解値に対して、各カテゴリの出力(0〜1)値の差の二乗和を計算するものである。言い換えると、ニューラルネットワークモデルが出力するカテゴリの推定値(カテゴリ毎の0〜1の出力値)と、試験片のカテゴリ値の正解値(当該試験片の属する特定カテゴリの値が1で、特定カテゴリ以外のカテゴリの値が0)とについて、各カテゴリの値の差の二乗和を計算する。予測モデル作成部209は当該総和が最小となるように、パラメータを最適化する。
図4に、本システムにおけるニューラルネットワークモデルの処理の概念図を示す。ニューラルネットワークモデルは複数のフィルタの入出力が多段に繋がれた構造を有する。図4に示すようにニューラルネットワークモデルは、まず入力画像41を入力とし、フィルタ43を介して各ピクセル44の値を決定し、第1特徴マップ45を出力する。次に第1特徴マップ45に対してフィルタ46を介して各ピクセル47の値を決定し、第2特徴マップ48を出力する。このような処理を繰り返し、結合層49を経て、最終的に材料特性値に係るカテゴリを分類器50が出力する。
図5に、本システムにおけるニューラルネットワークモデルの処理フロー図を示す。本実施の形態に係るニューラルネットワークモデルは、入力側から順番に、第1畳み込み層301と、第1プーリング層302と、第1局所応答正規化フィルタ303と、第2畳み込み層304と、第2局所応答正規化フィルタ305と、第2プーリング層306と、第1全結合層307と、第2全結合層308と、分類器309とを含む。
第1畳み込み層301は、横24×縦24ピクセルの画像を入力とし、畳み込み演算によって19×19ピクセルの第1特徴マップを出力する。第1特徴マップは、入力画像のどの箇所でどのような局所的な特徴があるのかを示す。畳み込み演算においては、例えば横5×縦5ピクセル、3チャンネルの60種のフィルタを用いる。
第1プーリング層302は、第1畳み込み層301が出力した第1特徴マップを入力とし、第1特徴マップの横3×縦3ピクセル内での最大値を新たな1ピクセルとする。かかる操作を1ピクセル毎にずらしながらマップ全体にわたり実施する。これにより第1プーリング層302は、第1特徴マップを平滑化した、第2特徴マップを出力する。
第1局所応答正規化フィルタ303は、第1プーリング層302が出力した第2特徴マップの値が飽和しないように第2特徴マップの同一位置における異なる第2特徴マップ間で正規化処理を行う。
第2畳み込み層304は、正規化処理が行われた第2特徴マップを入力画像とし、畳み込み演算によって第3特徴マップを出力する。第3特徴マップは、入力画像のどの箇所でどのような局所的な特徴があるのかを示す。畳み込み演算においては、例えば横5×縦5ピクセル、3チャンネルの60種のフィルタを用いる。
第2局所応答正規化フィルタ305は、第2畳み込み層304が出力した第3特徴マップの値が飽和しないように第3特徴マップの同一位置における異なる第3特徴マップ間で正規化処理を行う。
第2プーリング層306は、第2局所応答正規化フィルタ305により正規化処理された第3特徴マップを入力とし、第3特徴マップの3×3ピクセル内での最大値を新たな1ピクセルとする。かかる操作を1ピクセルごとにずらしながらマップ全体にわたり実施する。これにより第2プーリング層306は、第3特徴マップを平滑化した、第4特徴マップを出力する。
第1全結合層307及び第2全結合層308は、第2プーリング層306が出力した第4特徴マップの画素を、それぞれ所定のアルゴリズムで結合する。結合した第5特徴マップを分類器309に出力する。具体的には第1全結合層307は、第2プーリング層306が出力した第4特徴マップの画素すべてを入力とし、入力された画素と別の384個のニューロンとを全結合させたニューラルネットワークであり、このニューラルネットワークから算出される384個の値を第2全結合層308に出力する。第2全結合層308は、第1全結合層307から入力された384個の入力と別の192個のニューロンとを全結合させたニューラルネットワークであり、このニューラルネットワークから算出される192個の値を分類器309に出力する。
分類器309は、第5特徴マップから、材料特性値に係るカテゴリ(本実施の形態では11分類)を出力する。ここで分類器309は、カテゴリ毎にそれぞれ値を出力し、各出力値は、各カテゴリに属する確からしさを示す。
上記処理により出力された結果と、計測値に基づく試験片のカテゴリとに基づき、ニューラルネットワークモデルのパラメータを最適化すると、フィルタの重み付け等が最適化される。最適化処理を行うことで、引張強度に影響を与える粒界、相分率、粒の形状等のミクロ組織の局所的な特徴等がニューラルネットワークモデルにより抽出され得る。
ニューラルネットワークモデルのパラメータを最適化した後、予測モデル作成部209は、ステップS203で作成した評価用データをニューラルネットワークモデルに入力して、評価用データに対する推定結果を得る。予測モデル作成部209は、学習用データ、評価用データ、ニューラルネットワークモデルのパラメータ、学習用データに対するニューラルネットワークモデルの出力結果、及び評価用データに対するニューラルネットワークモデルの出力結果を、記憶装置500に記憶させる。
続いて出力部210は、ステップS204で作成したニューラルネットワークモデルによる評価用データの推定結果を表示装置300に出力する(ステップS205)。表示装置300は、例えば推定結果を表形式で出力する。
(材料特性推定処理)
材料特性推定装置200の演算処理部201は、入力装置400の操作に基づき推定処理の指示を受けた場合、材料特性の推定処理を行う。図6は、材料特性の推定処理を示すフローチャートである。
はじめに情報読取部211は、推定の対象となるミクロ組織画像を読み取る(ステップS401)。図7に推定処理の対象となるミクロ組織画像の一例を示す。推定の対象となるミクロ組織画像は、顕微鏡600により取得され第1情報処理装置601に記憶されている。情報読取部211は、かかるミクロ組織画像を第1情報処理装置601から取得する。また情報読取部211は、記憶装置500に記憶されているニューラルネットワークモデルに係る各種データを取得する。
次に推定部212は、ステップS401で読み取ったミクロ組織画像に基づき、ニューラルネットワークモデルにより当該画像に係る材料の材料特性を推定する(ステップS402)。具体的には推定部212は、当該画像に係る材料が属する材料特性値のカテゴリを推定する。
本発明の一実施形態に係るニューラルネットワークモデルでは上述したように、分類器309の出力値は、カテゴリ毎にそれぞれ出力され、各出力値は、各カテゴリに属する確からしさを示している。例えば分類器309は、カテゴリ毎に、0〜1の間の連続値を出力する。この場合、分類器309が出力した値が1に近いほど、そのカテゴリに属する可能性が高いことを示す。
分類器309はカテゴリ毎に確からしさを独立に出力するため、推定部212は、分類器309の出力をまとめて、期待値の分布として編集出力する。すなわち、推定部212は、各カテゴリの出力を合計し、その合計値で各カテゴリの出力値を割って、期待値分布としている。
ここでは各カテゴリを横軸に、各カテゴリに入力画像データが属する期待値(確率)を縦軸にとったヒストグラムを表示している。図8に示す推定結果は、ミクロ組織画像が示す鋼材の引張強度が、カテゴリ3に属する期待値が約60%であることを示している。またその他のカテゴリに属する期待値が10%以下であることを示している。このようにして推定結果の表示に基づき、材料特定を把握することができる。
推定処理の結果表示の別の一例を図9に示す。図9に示す推定結果は、ミクロ組織画像が示す鋼材の引張強度が、カテゴリ1又は2に属する期待値がそれぞれ約35%であることを示している。またカテゴリ3に属する期待値が約20%であることを示している。すなわちこの場合には、推定結果の確からしさが図8と比較すると低いことを把握することができる。
図10及び図11に、1つのカテゴリに対する期待値が60%以上の評価用データのサンプル、すなわち推定の確信度が高いサンプルだけを抽出して得た推定精度の表の一例を示す。図10及び図11に示すように、期待値が60%以上であるサンプルに関してカテゴリ1から3の推定精度は100%となる。すなわち、確信度が高い場合には、推定精度が極めて高いことが確認できる。
このように本実施形態によれば、顕微鏡により撮像された試験片のミクロ組織画像を読み取り、ニューラルネットワークモデルにより当該ミクロ組織画像に係る材料の材料特性を推定する。これにより走査電子顕微鏡等で観測した材料のミクロ組織画像を用いて効率的に特性値を推定することができる。また推定の確信度に基づき、どの程度推定結果が確からしいかも把握することができる。
なお、本実施の形態では、学習用データ及び評価用データとして横24×縦24ピクセルの小さな画像をクロップして用いている。当該小さな画像は、約30μm四方の領域に相当する。すなわち本実施の形態では、顕微鏡で撮像した画像のうち約30μm四方の領域の情報に基づき材料特性を推定している。当該サイズは、本実施の形態において対象とした鋼材の結晶粒径が10μm程度であり、結晶粒径に依存した材料特性を推定することから定まったものである。材料特性の推定においては、着目する特性が鋼材の結晶粒径に依存する場合、あるいは微小な析出物などまで考慮する必要がある場合等、着目する対象に応じて取得画像サイズ、解像度(ピクセル数)を適宜に変更する必要がある。そこで本実施の形態では、結晶組織の必要な情報に基づき画像領域のサイズを決定し、該画像領域の情報に基づき前記材料の材料特性を推定している。画像領域のサイズと同様、画像の解像度も、結晶組織の必要な情報に基づき適宜決定する。このように本実施の形態では、材料特性の推定に必要な情報が十分に含まれ、かつ計算負荷も考慮した撮像サイズ、解像度を選定している。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば本実施の形態に係るシステム100は、第1情報処理装置601と第2情報処理装置701とを備える例を示したが、これらの装置をまとめ、1つの情報処理装置により処理を行ってもよい。この場合、かかる情報処理装置が、顕微鏡600により撮像されたミクロ組織画像を電子データとして保存し、また当該電子データを材料特性推定装置200に伝送する。また、材料特性計測装置700により計測された材料特性値を電子データとして保存し、また当該電子データを材料特性推定装置200に伝送する。また第1情報処理装置601と第2情報処理装置701における処理を、材料特性推定装置200が行ってもよい。
100 システム
200 材料特性推定装置
201 演算処理部
202 ROM
203 材料特性推定プログラム
204 RAM
205 バス
206 情報読取部
207 画像前処理部
208 離散化処理部
209 予測モデル作成部
210 出力部
211 情報読取部
212 推定部
213 出力部
300 表示装置
400 入力装置
500 記憶装置
600 顕微鏡
601 第1情報処理装置
700 材料特性計測装置
701 第2情報処理装置
301 第1畳み込み層
302 第1プーリング層
303 第1局所応答正規化フィルタ
304 第2畳み込み層
305 第2局所応答正規化フィルタ
306 第2プーリング層
307 第1全結合層
308 第2全結合層
309 分類器
41 入力画像
43 フィルタ
44 各ピクセル
45 第1特徴マップ
46 フィルタ
47 ピクセル
48 第2特徴マップ
49 結合層
50 分類器(カテゴリ出力)

Claims (6)

  1. 顕微鏡により撮像された材料の画像を読み取る情報読取部と、
    前記画像に基づきニューラルネットワークモデルにより前記材料の材料特性を推定する推定部と、
    前記推定部による推定結果を出力する出力部と、
    を備え、
    前記推定結果は、推定の確信度情報を含み、
    前記推定部は、前記材料が属する材料特性値のカテゴリを推定し、前記カテゴリは材料特性値の下限値及び上限値による数値範囲で定められ、
    前記出力部は、前記材料が属する材料特性値のカテゴリの期待値分布を前記確信度情報として出力する、材料特性推定装置。
  2. 前記材料特性は引張強度を含む、請求項に記載の材料特性推定装置。
  3. 前記推定部は、前記画像に撮像されている結晶組織の情報に基づき画像領域のサイズを決定し、該画像領域の情報に基づき前記材料の材料特性を推定する、請求項1又は2に記載の材料特性推定装置。
  4. 前記ニューラルネットワークモデルは畳み込み型ニューラルネットワークモデルであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の材料特性推定装置。
  5. 顕微鏡により撮像された材料の画像を読み取るステップと、
    前記画像に基づきニューラルネットワークモデルにより前記材料の材料特性を推定するステップと、
    前記推定するステップによる推定結果を出力するステップと、
    を含み、
    前記推定結果は、推定の確信度情報を含み、
    前記推定するステップにおいて、前記材料が属する材料特性値のカテゴリを推定し、前記カテゴリは材料特性値の下限値及び上限値による数値範囲で定められ、
    前記出力するステップにおいて、前記材料が属する材料特性値のカテゴリの期待値分布を前記確信度情報として出力する、材料特性推定方法。
  6. 前記ニューラルネットワークモデルは畳み込み型ニューラルネットワークモデルであることを特徴とする請求項5に記載の材料特性推定方法。
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