JP6747373B2 - ガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスクロマトグラフ(GC)用のカラムの温度調節を行うためのガスクロマトグラフ用オーブン、及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置に関する。
ガスクロマトグラフ装置では、キャリアガスの流れに乗せて気体状の試料をカラムに導入し、該試料がカラムを通過する間に該試料中の各種化合物を時間方向に分離する。そして、カラムの出口端から出て来る試料ガスを検出器に導入し、該検出器において試料ガスに含まれる化合物を順次検出する。カラムは温度調節を行うためのオーブン内に収容されており、分析実行中に該オーブンによってカラムは、所定の温度に一定に維持されたり、或いは所定の昇温プログラムに従って時間経過に伴い温度が上昇するように調整されたりする。
上記オーブンは一般的に、カラムを収容可能な大きさの内部空間が形成された略直方体形状であるオーブン室の内部にヒータ及びファンが設置されたものであり、そのオーブン室の前面に設けられたカラムを出し入れするための大きな開口は横開き式のドアで開閉されるようになっている。一般に、温度調節の性能を高めるため、ドアが閉鎖された状態でオーブン室は高い気密性が保たれるように構成されている。
ガスクロマトグラフ装置ではキャリアガスとして水素ガスが利用される場合がある。またガスクロマトグラフ装置では、水素炎イオン化検出器(FID)など、検出に水素ガスを要する検出器が使用される場合もある。こうした場合、カラムと試料導入部との接続部やカラムと検出部との接続部等で接続不良があったりカラムや接続器具の不備や破損があったりすると、水素ガスが漏れ出して密閉状態であるオーブン室内に溜まることがある。この溜まった水素ガスに何らかの原因で引火すると爆発が起こり、オーブン室内のガス圧が急激に上昇して該オーブンの構成部材を周囲に飛散させる危険性がある(非特許文献1など参照)。こうした爆発を軽減するためのオーブンとして、従来、特許文献1に記載のものが知られている。
図5(a)は特許文献1に記載のオーブンの概略水平断面図(ただし、図面が煩雑になるのを避けるため、一部の要素は端面で示している)である。この図では、下方に向いた面が前面、上方に向いた面が背面である。
このオーブンは、略直方体形状であって前面の全体が開放した状態であるオーブン室本体10と、該オーブン室本体10の前面開口を開閉するドア15と、を有し、ドア15が閉鎖されるとカラムを収容するための内部空間11が形成される。オーブン室本体10は、図5(a)で見えている、右側面壁101、左側面壁102、背面壁103、及び底面壁104のほか、図5(a)には現れない天面壁からなる。各壁はグラスウール等の断熱材を2枚の金属板で挟んだ3層構造である。背面壁103にはモータ12が取り付けられ、内部空間11に延伸するモータ12の回転軸にはファン13が固定されている。また、そのファン13を取り囲むようにヒータ14が配置されている。
ドア15は、ドア本体151と、グラスウール等の断熱材から成る内扉152と、該内扉152をドア本体151に対して内部空間11側に付勢するばね153と、を含む。ドア本体151は垂直方向(図5(a)では紙面に直交する方向)に延伸するドア軸16を中心に回動自在にオーブン室本体10(厳密には左側面壁102)に固定されている。図5(a)に示すように、ドア15を閉じているとき、ばね153の付勢力により内扉152は後方に押される。これにより、内扉152は上下左右の側面壁101、102、104等の前縁部に押し付けられ、ドア15はオーブン室本体10を略密閉する。
ドア本体151の右端部(つまりはドア軸16とは反対側の端部)には、垂直方向に延伸するラッチ軸31を中心に回転自在に略L字形状のラッチ30が取り付けられている。また、このラッチ30の鉤状部に係合する形状の掛止部32がオーブン室本体10(厳密には右側面壁101)に固定されている。図示しないが、ラッチ30はばねによって図5(a)において反時計回り方向に付勢されており、図5(a)に示すように、ドア15がオーブン室本体10の前面開口を閉鎖するように閉められた状態でラッチ30の鉤状部は掛止部32に係合し、ドア15は確実に閉鎖状態に保たれる。ドア15を開く場合には、使用者はドア15の前面にある図示しない把手を把持する。すると、ラッチ30の鉤状部と掛止部32との係合が一時的に外れ、使用者はドア15を前方に開くことができるようになっている。
上述したように、ドア15が閉鎖され内部空間11が略密閉状態であるときに、該内部空間11に水素ガスが溜まってそれに引火すると爆発が生じる。すると、内部空間11でガス圧は急激に上昇する。上述したように内扉152はばね153によって内方に付勢されているが、急激に上昇するガス圧はその付勢力に優るため、図5(b)に矢印Bで示すように、内扉152はガス圧に押されてドア本体151に近づく。すると、内扉152と左右の側面壁101、102の前縁部との間に空隙が形成され、この空隙を通して内部空間11からガスが吐き出される(図5(b)中の矢印D参照)。即ち、その空隙を通して一種のガス抜きが行われる。それによって、内部空間11のガス圧の上昇の程度が緩和され、爆発の規模を低減することができる。
しかしながら、この従来のオーブンでは次のような問題がある。
上述したように内扉152と左右の側面壁101、102の前縁部との空隙を通してガスが急激に排出されるとき、そのガス流の勢いは非常に強い。そのガス流がドア15の右端のラッチ30に当たると該ラッチ30には図5(b)中に矢印Eで示す方向の大きな力が掛かり、鉤状部と掛止部32との係合が外れてしまう場合がある。そうなると、内扉152全体に掛かるガス圧に押されてドア15が勢いよく開いてしまい、該ドア15の前に居る使用者にドア15が接触する等の危険がある。
特開2016−217912号公報
「水素ガスの安全使用について(取扱上の注意) 6. ガスクロマトグラフ運転時に想定される危険」、株式会社島津製作所、[online]、[平成29年4月28日検索]、インターネット<URL:http://www.an.shimadzu.co.jp/gc/support/faq/bombe6.htm>
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、オーブン室の内部空間に溜まった水素ガス等の可燃性ガスに引火して爆発が起こった場合でも、その爆発の程度を抑えながら、ドアが勢い良く開放してしまうことも防止することができるガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンは、
a)略直方体形状であってその前面が開放された開口であるオーブン室本体部と、
b)前記オーブン室本体部の開口を開閉するドアであって、ドア本体と、該ドア本体の内側に弾性部材を介して設けられた内扉とを有し、該弾性部材は前記ドア本体に対し前記内扉を該ドア本体と反対方向に付勢することで、当該ドアが閉鎖されたときに該内扉を前記オーブン室本体部の開口の周縁部に押し付けるものであるドアと、
c)前記ドアが前記オーブン室本体部の開口を閉鎖した状態で該ドアを該オーブン室本体部に係合させるべく、該ドアに設けられた回動可能なラッチと、該ラッチの一部に係合する、前記オーブン室本体部又は該オーブン室本体部を含むガスクロマトグラフ装置本体の筐体に設けられた掛止部と、からなるドア閉鎖保持機構と、
を備え、前記ラッチは、回転軸を挟んでその両側に延伸するアームの一方の端部に前記掛止部と係合する掛止片を有し、
前記内扉が内部空間側からのガス圧に押されて該内扉とオーブン室本体部との間に空隙が形成されたときに該空隙を通して内部空間から流出するガス流が当たる位置に、前記ラッチにあって前記回転軸を挟んで前記掛止片とは反対側に延伸するアームが位置するように、該ラッチが設けられていることを特徴としている。
本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンを用いてガスクロマトグラフィ分析を行う際には、カラムが収容されたカラムオーブン本体部の前面開口はドアで塞がれ、該ドアはドア閉鎖保持機構によって、より具体的には、回動されたラッチの掛止片がオーブン室本体部又は該オーブン室本体部を含むガスクロマトグラフ装置本体の筐体に設けられた掛止部に係合することによって、閉鎖状態に維持される。
閉鎖状態になる内部空間に何らかの理由で水素ガス等の可燃性ガスが溜まり引火すると、爆発が起こって内部空間のガス圧は急激に上昇する。すると、内扉が押されて該内扉とオーブン室本体部との間に空隙が形成され、その空隙を通して内部空間からガス流が勢いよく流出する。これにより、内部空間のガス圧の急激な上昇は低減され、爆発の程度を緩和することができる。上記空隙を通して内部空間から流出したガス流はラッチのアームに当たり、アームを押してラッチを回転させる大きな力が作用するが、その回転方向は従来とは異なり、ラッチの掛止片が掛止部に係合する方向である。そのため、内部空間から流出して来たガス流の作用によって、ラッチの掛止片と掛止部との係合が解除されてしまうことはなく、ドア閉鎖保持機構によるドアの閉鎖状態の維持は継続される。それにより、内部空間で爆発が生じても、ドアが勢い良く開いてしまうことを防止することができる。
本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンでは、好ましくは、
前記空隙を通して内部空間から流出するガス流が、前記ラッチにあって前記回転軸から前記掛止片が設けられている側に延伸するアームに当たるのを避ける風除け部を、該ラッチ自体、前記オーブン室本体部、又は該オーブン室本体部を含むガスクロマトグラフ装置本体の筐体のいずれかに備える構成とするとよい。
この構成によれば、ラッチにあって回転軸から掛止片が設けられている側に延伸するアームに勢いのあるガス流が当たることが風除け部によって妨げられるので、ラッチの掛止片と掛止部との係合が解除されてしまうことを一層確実に防止することができる。それにより、内部空間で爆発が起こった場合でも、ドアが勢い良く開いてしまうことを確実に防止することができる。
なお、オーブン室本体部には、温度が上昇した内部空間を冷却する際に開く吸排気機構を備える構成としてもよい。
また本発明に係るガスクロマトグラフ装置は、上述した本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンと、該オーブンの内部空間に収容されたカラムと、前記カラムの入口端に接続された試料導入部と、前記カラムの出口端に接続された検出部と、
を備えることを特徴としている。
ここで検出部の検出方式は特には限定されず、一般にガスクロマトグラフ装置で使用されている様々な方式の検出部を用いることができる。また、試料導入部も、試料気化室内で気化させた試料をカラムに導入するもの、ヘッドスペース法で採取した気体状の試料をカラムに導入するものなど、その試料導入の方式を問わない。
本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置によれば、万が一、オーブン室の内部空間に溜まった水素ガス等の可燃性ガスに引火して爆発が起こった場合でも、その爆発の程度を抑えながら、ドアが勢い良く開放してしまうことを防止することができる。それによって、勢い良く開いたドアが使用者に当たって該使用者が怪我をしたり、或るは、勢い良く開いたドアがその前方に置かれていた各種器材等に激しく当たってそれを破損したり広く飛散させたりすることを防止することができる。
本発明の一実施例であるガスクロマトグラフ用オーブンにおいてドアを閉鎖した状態での概略水平断面図。 本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンにおいてドアを開放した状態での概略水平断面図。 本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンにおいて内部空間で爆発が生じた直後の状態を示す略水平断面図。 本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンを用いたガスクロマトグラフ装置の全体構成図。 従来のガスクロマトグラフ用オーブンにおいてドアを閉鎖した状態での概略水平断面図(a)、及び内部空間で爆発が生じた直後の状態を示す部分略水平断面図(b)。
以下、本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置の一実施例を、添付図面を参照して説明する。
図1は本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンにおいてドアを閉鎖した状態での概略水平断面図、図2は本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンにおいてドアを開放した状態での概略水平断面図、図3は本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンにおいて内部空間で爆発が生じた直後の状態を示す略水平断面図である。図5を参照して説明した従来のガスクロマトグラフ用オーブンと同一の構成要素については同じ符号を付している。
本実施例のオーブンにおいてオーブン室本体10やドア15の構成は従来と全く同じである。即ち、略直方体形状であるオーブン室本体10は、右側面壁101、左側面壁102、背面壁103、及び底面壁104のほか、図1等には現れない天面壁からなる。背面壁103にはモータ12が取り付けられ、内部空間11に延伸するモータ12の回転軸にはファン13が固定されている。また、そのファン13を取り囲むようにヒータ14が配置されている。ドア15は、ドア本体151と、断熱材から成る内扉152と、該内扉152をドア本体151に対して内部空間11側に付勢するばね153と、を含む。ドア本体151は垂直方向に延伸するドア軸16を中心に回動自在にオーブン室本体10に固定されている。
本実施例のオーブンが従来のオーブンと異なるのは、主として、ドア15を閉鎖状態に維持するためのドア閉鎖保持機構の構成である。即ち、本実施例のオーブンにおいて、ドア15の右端には後方に延出するドア右側カバー154が設けられ、ラッチ17はこのカバー154に対し垂直方向に延伸するラッチ軸18を中心に回転自在に取り付けられている。ラッチ17はラッチ軸18を挟んでその両側に直線的に延伸するアーム171を有し、後方側に位置するアーム171の一端が略L字状に屈曲した鉤状部172になっている。また、このラッチ17の鉤状部172に係合する形状の掛止部20がオーブン室本体10に固定されている。さらに、掛止部20よりも手前側のオーブン室本体10には、風除け部21が設けられている。
なお、アーム171はラッチ軸18を挟んで鉤状部172とは反対側にも長く延伸しているが、ここには積極的に風を受ける(つまりは風に対する抵抗になる風)受け部を形成してもよい。また、掛止部20及び風除け部21はオーブン室本体10ではなく、オーブン室本体10を含むガスクロマトグラフ装置本体の筐体(図示せず)に固定されていてもよい。
ラッチ17のアーム171はラッチ軸18に内蔵されたばねにより、図1において反時計回り方向に付勢されている。これにより、ドア15がオーブン室本体10の前面開口を閉鎖するように閉められた状態でラッチ17の鉤状部172は掛止部20に係合し、ドア15は確実に閉鎖状態に保たれる。また、ドア右側カバー154にはラッチ解除レバー19が設けられ、ドア15の前面又は側面にある図示しない把手を使用者が握るとラッチ解除レバー19がアーム171を一時的に押し、ラッチ17は図1中に一点鎖線(17a)で示すように回動する。これにより、ラッチ17の鉤状部172と掛止部20との係合が外れるので、図2に示すように、使用者はドア15を手前に開くことが可能となる。
ドア15が閉鎖され内部空間11が略密閉状態であるときに、該内部空間11に水素ガスが溜まってそれに引火すると爆発が生じる。すると、内部空間11でガス圧は急激に上昇する。上述したように内扉152はばね153によって内方に付勢されているが、急激に上昇するガス圧はその付勢力に優るため、図3に矢印Bで示すように、内扉152はガス圧に押されてドア本体151に近づく。すると、内扉152と左右の側面壁101、102の前縁部との間に空隙が形成され、この空隙を通して内部空間11からガスが吐き出される(図3中の点線矢印C参照)。即ち、その空隙を通して一種のガス抜きが行われる。それによって、内部空間11のガス圧の上昇の程度が緩和され、爆発の規模を低減することができる。
内扉152と左右の側面壁101、102の前縁部との間に形成される空隙の外側には、風除け部21が設けられている。そのため、内部空間11から空隙を通って勢い良く流出するガス流はこの風除け部21によって、ラッチ軸18よりも後方側のアーム171に当たるのが妨げられる。一方で、そのガス流はラッチ軸18よりも前方側のアーム171に勢い良く当たる。これはラッチ17を反時計回り方向に回転させる力となる。即ち、爆発によって生じるガス流はラッチ17の鉤状部172と掛止部20との係合を解除するのではなく、逆に鉤状部172と掛止部20との係合を促進するように作用する。そのため、内扉152に大きなガス圧が加わってもドア15が開放してしまうことはなく、ドア15の前に居る使用者の安全性を確保することができる。
図4は本実施例のクロマトグラフ装置の概略構成図である。
上述したガスクロマトグラフ用オーブンのオーブン室本体10の内部空間11にはキャピラリカラム4が収容され、該キャピラリカラム4の入口端及び出口端はそれぞれ、オーブン室本体10の外部に配置された試料気化室1及び検出器5に接続される。検出器5は特にその方式を問わないが、例えば水素炎イオン化検出器である。試料気化室1にはキャリアガス流路2を通して例えば水素、ヘリウム等の適宜のキャリアガスが略一定流量で以て供給される。試料気化室1は適宜の温度に加熱され、インジェクタ3から微量の液体試料が滴下されると、該試料は短時間で気化し、キャリアガスの流れに乗ってキャピラリカラム4に導入される。なお、スプリット注入法の場合には、図示しないスプリット流路を通して試料気化室1内から大部分のガスを外部へ排出し、一部のガスのみをキャピラリカラム4に導入する。
オーブンは例えば所定の昇温プログラムに従い時間経過に伴って温度が上昇するように制御され、試料ガスがキャピラリカラム4を通過する間に該試料ガス中の化合物は時間方向に分離され、検出器5に順次導入される。検出器5は導入された化合物の量に応じた検出信号を生成し、図示しない信号処理部に入力する。信号処理部では得られた検出信号に基づいてクロマトグラムを作成する。
上述したように、本実施例のクロマトグラフ装置で使用されるオーブンでは、万が一、キャリアガスとして使用される水素ガスや検出器5に使用される水素ガスがオーブン室本体10の内部空間11に溜まりそれに引火した場合でも、爆発の規模を抑えることができる。また、爆発に伴いドア15が勢い良く開くことを回避できるので、使用者に対する安全性を高めることができる。
なお、上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加等を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…試料気化室
2…キャリアガス流路
3…インジェクタ
4…キャピラリカラム
5…検出器
10…オーブン室本体
101…右側面壁
102…左側面壁
103…背面壁
104…底面壁
11…内部空間
12…モータ
13…ファン
14…ヒータ
15…ドア
151…ドア本体
152…内扉
153…ばね
154…ドア右側カバー
16…ドア軸
17…ラッチ
171…アーム
172…鉤状部
18…ラッチ軸
19…ラッチ解除レバー
20…掛止部
21…風除け部部

Claims (3)

  1. a)略直方体形状であってその前面が開放された開口であるオーブン室本体部と、
    b)前記オーブン室本体部の開口を開閉するドアであって、ドア本体と、該ドア本体の内側に弾性部材を介して設けられた内扉とを有し、該弾性部材は前記ドア本体に対し前記内扉を該ドア本体と反対方向に付勢することで、当該ドアが閉鎖されたときに該内扉を前記オーブン室本体部の開口の周縁部に押し付けるものであるドアと、
    c)前記ドアが前記オーブン室本体部の開口を閉鎖した状態で該ドアを該オーブン室本体部に係合させるべく、該ドアに設けられた回動可能なラッチと、該ラッチの一部に係合する、前記オーブン室本体部又は該オーブン室本体部を含むガスクロマトグラフ装置本体の筐体に設けられた掛止部と、からなるドア閉鎖保持機構と、
    を備え、前記ラッチは、回転軸を挟んでその両側に延伸するアームの一方の端部に前記掛止部と係合する掛止片を有し、
    前記内扉が内部空間側からのガス圧に押されて該内扉とオーブン室本体部との間に空隙が形成されたときに該空隙を通して内部空間から流出するガス流が当たる位置に、前記ラッチにあって前記回転軸を挟んで前記掛止片とは反対側に延伸するアームが位置するように、該ラッチが設けられていることを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  2. 請求項1に記載のガスクロマトグラフ用オーブンであって、
    前記空隙を通して内部空間から流出するガス流が、前記ラッチにあって前記回転軸から前記掛止片が設けられている側に延伸するアームに当たるのを避ける風除け部を、該ラッチ自体、前記オーブン室本体部、又は該オーブン室本体部を含むガスクロマトグラフ装置本体の筐体のいずれかに備えることを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  3. 請求項1又は2に記載のガスクロマトグラフ用オーブンと、
    該オーブンの内部空間に収容されたカラムと、
    前記カラムの入口端に接続された試料導入部と、
    前記カラムの出口端に接続された検出部と、
    を備えることを特徴とするガスクロマトグラフ装置。
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