JP6747122B2 - 電池システム - Google Patents

電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP6747122B2
JP6747122B2 JP2016137735A JP2016137735A JP6747122B2 JP 6747122 B2 JP6747122 B2 JP 6747122B2 JP 2016137735 A JP2016137735 A JP 2016137735A JP 2016137735 A JP2016137735 A JP 2016137735A JP 6747122 B2 JP6747122 B2 JP 6747122B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
nickel
battery
negative electrode
electrode potential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016137735A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018010758A (ja
Inventor
高橋 賢司
賢司 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016137735A priority Critical patent/JP6747122B2/ja
Publication of JP2018010758A publication Critical patent/JP2018010758A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6747122B2 publication Critical patent/JP6747122B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は電池システムに関し、特にニッケル水素電池を含む電池システムに関する。
従来、電池の正極電位または負極電位に基づいて電池の充放電を制御する技術が公知である。たとえば、特開2013−171691号公報(特許文献1)には、正極電位または負極電位のうちのいずれか一方を推定し、測定した電圧と推定した一方の電位とから他方の電位を算出し、電極電位がしきい値に達することに応じて充放電を制限するものが開示されている。
特開2013−171691号公報
ところで、電池システムがニッケル水素電池によって構成される場合、ニッケル水素電池の正極内にNiHが生成する場合がある。このNiHの生成量が増加すると、ニッケル水素電池の容量が低下して、劣化が進行する場合がある。そのため、NiHの生成量を推定するために正極電位を精度高く推定する必要がある。
しかしながら、上述した特許文献1においては、ニッケル水素電池の正極内において生成されるNiHの生成量を考慮していないため、NiHの生成量の増加を抑制できず、ニッケル水素電池の充放電制御を適切に実行できない場合がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、ニッケル水素電池の正極内におけるNiHの生成量の増加を抑制する電池システムを提供することである。
本発明のある局面に係る電池システムは、ニッケル水素電池と、メモリを含み、メモリに記憶される情報を用いてニッケル水素電池の充電および放電ならびに充放電の休止のうちのいずれかを行なう制御装置とを備える。メモリには、ニッケル水素電池の温度と、ニッケル水素電池の正極電位の上限値との対応関係を示すデータが記憶される。上限値は、対応した温度環境下でニッケル水素電池の正極内に生成されるNiHの生成量の増加が抑制されるように設定される。制御装置は、ニッケル水素電池の電圧から金属抵抗に由来する電圧変化分の影響を除去するとともにニッケル水素電池の負極の電位から正極電位を算出し、現在の温度からデータを参照して上限値を算出し、算出された正極電位が上限値を超える場合には、正極電位が低下するように充電および放電ならびに充放電の休止のうちのいずれかを行なう。
この発明によると、ニッケル水素電池の電圧から金属抵抗に由来する電圧変化分の影響を除去するとともにニッケル水素電池の負極の電位から正極電位を精度高く算出することができる。算出された正極電位が上限値を超える場合には、正極電位が低下するように充電および放電ならびに充放電の休止のうちのいずれかを行なうことにより、NiHの生成量の増加を抑制することができる。そのため、ニッケル水素電池の容量の低下を抑制して、電池の充放電制御を適切に実行することができる。
本発明によると、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、ニッケル水素電池の正極内におけるNiHの生成量の増加を抑制する電池システムを提供することができる。
本実施の形態に係る電池システムが搭載された電動車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。 正極内におけるNiHの存在比率と満充電容量との関係に関する実験結果の一例を示す図である。 本実施の形態における、NiH生成抑制制御の処理内容を示すフローチャートである。 負極電位に含まれる過電圧に時間遅れ成分を付与するために用いるRC回路の一例を示す図である。 本実施の形態において作成されるマップの一例を概念的に示す図である。 変形例に係るNiH生成抑制制御の処理内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下では、本発明の実施の形態に係る電池システムが電気自動車に搭載される構成を例に説明するが、ニッケル水素電池を搭載した車両であればよく、特に電気自動車に搭載されるものに限定されるものではない。車両は、たとえば、駆動用電動機とエンジンとを搭載したハイブリッド車両(プラグインハイブリッド車を含む)であってもよいし、燃料電池が搭載されたハイブリッド車両であってもよい。また、電池システムの用途は車両用に限定されるものではなく、定置用であってもよい。
<電池システムの構成>
図1は、本実施の形態に係る電池システム2が搭載された電動車両1(以下、単に車両1と記載する)の全体構成を概略的に示すブロック図である。車両1は、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)10と、動力伝達ギア20と、駆動輪30と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)40と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)50と、電池システム2とを備える。電池システム2は、組電池100と、電圧センサ210と、電流センサ220と、温度センサ230と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)300とを備える。
MG10は、たとえば三相交流回転電機である。MG10の出力トルクは、減速機および動力分割機構を含んで構成された動力伝達ギア20を介して駆動輪30に伝達される。MG10は、車両1の回生制動動作時には、駆動輪30の回転力によって発電することも可能である。なお、図1の車両1としてはモータジェネレータが1つだけ設けられる構成が示されるが、モータジェネレータの数はこれに限定されず、モータジェネレータを複数(たとえば2つ)設ける構成としてもよい。
PCU40は、たとえば、ECU300からの制御信号に基づいて動作するインバータとコンバータとを含む。組電池100の放電時には、コンバータは、組電池100から供給された電圧を昇圧してインバータに供給する。インバータは、コンバータから供給された直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ10を駆動する。一方、組電池100の充電時には、インバータは、モータジェネレータ10によって発電された交流電力を直流電力に変換してコンバータに供給する。コンバータは、インバータから供給された電圧を組電池100の充電に適した電圧に降圧して組電池100に供給する。また、PCU40は、ECU300からの制御信号に基づいてインバータおよびコンバータの動作を停止することによって充放電を休止する。なお、PCU40は、コンバータを省略した構成であってもよい。
SMR50は、組電池100とPCU40とを結ぶ電力線に電気的に接続されている。SMR50がECU300からの制御信号に応じて閉成されている場合、組電池100とPCU40との間で電力の授受が行なわれ得る。
組電池100は、再充電が可能な直流電源であり、ニッケル水素電池を含んで構成される。組電池100は、複数個(n個)のニッケル水素電池(単セル)110(以下、セル110と記載する)が直列に接続されることによって構成される。
電圧センサ210は、複数のセル110の各々の端子間の電圧Vb(1)〜Vb(n)を検出する。電流センサ220は、組電池100に入出力される電流Ibを検出する。温度センサ230は、複数のセル110の各々の温度Tb(1)〜Tb(n)を検出する。以下の説明において各セル110の電圧Vb(1)〜Vb(n)を電圧Vbと記載し、温度Tb(1)〜Tb(n)を温度Tbと記載する場合がある。各センサは、その検出結果をECU300に出力する。
ECU300は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ(ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory))302と、入出力バッファ(図示せず)とを含む。ECU300は、各センサから受ける信号、ならびにメモリ302に記憶されたマップおよびプログラム等の情報に基づいて、車両1および電池システム2が所望の状態となるように各機器を制御する。
<NiHの生成>
ニッケル水素電池の正極内にNiHが生成すると、このNiHは電池反応に寄与しないため、満充電容量が低下する(電池の劣化)。
図2は、正極内におけるNiHの存在比率と満充電容量との関係に関する実験結果の一例を示す図である。図2において、横軸は正極内におけるNiHの存在比率を示し、縦軸は満充電容量を示す。この実験結果から、NiHの存在比率が低いほど満充電容量が高く、存在比率が高くなるに従って満充電容量が低下することが分かる。
そのため、組電池100の各種充放電制御を行なう際には、NiHの生成に起因する満充電容量の低下を考慮することが望ましい。たとえば、NiHの生成に起因して満充電容量がある程度低下していた場合には、満充電容量の必要量を下回る前にNiHの生成量の増加を抑制するように充放電制御を行なうことが求められる。
しかしながら、NiHの生成量は正極電位Uに基づいて定まる。そのため、NiHの生成量の高精度な推定や抑制制御を実現するためには、正極電位Uを精度高く推定することが望ましい。
そこで、本実施の形態においては、ECU300が、各セル110の電圧Vbから金属抵抗に由来する電圧変化分ΔVmを減算してその影響を除去するとともに各セル110の負極電位U(1)〜U(n)から各セル110の正極電位U(1)〜U(n)を算出する。ECU300は、現在の温度Tbからデータを参照して正極電位U(1)〜U(n)の上限値Up(1)〜Up(n)をそれぞれ算出し、算出された正極電位U(1)〜U(n)の少なくともいずれかが対応する上限値を超える場合には、当該正極電位がその上限値を超過しないように充電を行なう。
このようにすると、各セル110の正極電位U(1)〜U(n)を精度高く算出することができる。また、算出された正極電位U(1)〜U(n)の少なくともいずれかが対応する上限値を超える場合には、当該正極電位がその上限値を超過しないように充電を行なうことにより、NiHの生成量の増加を抑制することができる。なお、以下の説明において正極電位U(1)〜U(n)を正極電位Uと記載し、負極電位U(1)〜U(n)を負極電位Uと記載し、上限値Up(1)〜Up(n)を上限値Upと記載する場合がある。
<NiH生成抑制制御>
図3は、NiH生成抑制制御の処理内容を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定の制御周期(=単位時間)毎にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて実行される。これらのフローチャートに含まれる各ステップは、基本的にはECU300によるソフトウェア処理によって実現されるが、その一部または全部がECU300内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)100にて、ECU300は、セル110の電圧Vb、電流Ibおよび温度Tbを取得する。ECU300は、電圧センサ210、電流センサ220および温度センサ230から電圧Vb、電流Ibおよび温度Tbをそれぞれ取得する。
S102にて、ECU300は、セル110の正極電位Uを算出する。ECU300は、ニッケル水素電池の電圧から金属抵抗に由来する電圧変化分の影響を除去した値と、ニッケル水素電池の負極電位とから正極電位を算出する。すなわち、下記の式で表現される関係に基づいて正極電位Uを算出することができる。
Vb=U−U+ΔVm…式(1)
すなわち、式(1)を以下の式(2)に書き換えて正極電位Uを算出することができる。
=Vb+U−ΔVm…式(2)
なお、充電時のΔVmは正値となり、放電時のΔVmは負値となる。
負極電位Uは以下の式(3)で表すことができる。
=EP+η(充電時のηは、負値、放電時は、正値)…式(3)
上記式(3)において、EPは、負極平衡電位を示し、ηは、過電圧を示す。ここで、ニッケル水素電池の負極で一般的に使用される水素吸蔵合金の負極平衡電位EPは、通常の電池SOC範囲においては一定と見なすことができる(たとえば、−0.9V(vs Hg/HgO))。必要に応じて、負極平衡電位EPにSOC依存性(水素量依存性)を付与してもよい。
本実施の形態において、ECU300は、セル110の状態についての所定条件が成立する場合には、η=電流Ib×負極抵抗値Rの式を用いてηを算出する。所定条件とは、たとえば、温度Tb(たとえば、しきい値以上)において、ηの変化に時間遅れが生じにくいという条件である。ECU300は、セル110の状態について所定条件が成立しない場合には、ηの変化に時間遅れが生じやすいと判定する。そのため、ECU300は、所定条件が成立しない場合には、たとえば、図4に示すような等価回路を用いてηに時間遅れ成分を付与することによって通電中に変化する過電圧を推定することができる。
図4に示される等価回路は、抵抗R1とコンデンサC1とを並列接続したRC回路(1)と、抵抗R2とコンデンサC2とを並列接続したRC回路(2)と、抵抗R3とコンデンサC3とを並列接続したRC回路(3)とを直列に接続して構成される。RC回路の個数は、時定数が異なる抵抗要因の個数等に基づいて設定される。そのため、図4においてRC回路は、3個である場合を一例として示したが、特に3個に限定されるものではない。たとえば、時定数の異なる抵抗成分が多い場合には、RC回路を4個以上設定してもよいし、時定数の異なる抵抗成分が少なければRC回路を2個以下で設定してもよい。
R1〜R3およびコンデンサC1〜C3の容量は、たとえば、予め定められた値であってもよいし、温度特性あるいはSOC特性を有する場合には、温度TbあるいはSOCのマップとして設定されてもよい。マップは、たとえば、設計的あるいは実験的に適合されればよい。
S104にて、ECU300は、正極電位Uの上限値Upを設定する。ECU300は、たとえば、メモリ302に記憶されたマップを参照して、S100にて取得された温度Tbに対応する値を特定し、特定された値を上限値Upとして設定する。
図5は、温度Tbに応じた正極電位Uの上限値Upの設定に用いられるマップの一例を示す図である。図5を参照して、マップ200における下段の値が温度Tbを示し、上段の値が直下の温度Tbに対応した正極電位Uの上限値Upを示す。
より具体的には、マップ200において、温度Tbを示す値(T0,T1,T2・・・)毎に正極電位Uの上限値Upを示す値(Up0,Up1,Up2・・・)が対応付けられている。マップ200において、T0<T1<T2…という大小関係を有しているものとする。また、マップ200において、たとえば、温度Tbが高くなるほど正極電位Uの上限値Upは、低下するように設定される。なお、正極電位Uの上限値Upは、温度Tbの増加に対して単調減少するように設定されてもよいし、所定の温度までは上限値Upを一定の状態し、所定の温度を超えると温度Tbの増加に対して低下するように設定してもよいし、温度Tbの増加に対してステップ的に減少するように設定されてもよい。
本実施の形態における電池システム2においては、実験等によってマップ200が予め作成され、作成されたマップ200は、メモリ302に記憶される。マップ200は、本発明に係る「データ」に相当するが、マップに代えて関数を規定してもよい。
S106にて、ECU300は、S102にて算出された正極電位Uが、S104にて設定された上限値Upよりも大きいか否かをそれぞれ判定する。ECU300は、たとえば、正極電位U(1)〜U(n)のうちの少なくともいずれかが対応する上限値よりも大きい場合、正極電位Uが上限値Upよりも大きいと判定する。
なお、ECU300は、正極電位U(1)〜U(n)のうちの予め定められた個数以上の正極電位の各々が、対応する上限値よりも大きい場合、正極電位Uが上限値Upよりも大きいと判定してもよい。正極電位Uが上限値Upよりも大きいと判定される場合(S106にてYES)、処理はS108に移される。
S108にて、ECU300は、セル110の正極電位Uが所定値以下に制限されるようにPCU40を制御する。
ECU300は、たとえば、充電電力の制限値Winの大きさを通常値よりも小さい制限値に設定してPCU40を制御する。ECU300は、セル110の正極電位U(1)〜U(n)がいずれも所定値以下になるまで制限値を維持する。なお、ECU300は、セル110の正極電位U(1)〜U(n)をいずれも所定値以下に制限することに加えて、温度Tb(1)〜Tb(n)をいずれも所定値以下に制限してもよい。この場合、ECU300は、たとえば、正極電位U(1)〜U(n)のいずれもが所定値以下になり、かつ、温度Tb(1)〜Tb(n)のいずれもが所定値以下になるまで制限値を維持する。その後、ECU300は、処理をメインルーチンに戻す。
なお、正極電位Uが上限値Up以下である場合(S106にてNO)、処理はS110に移される。S110にて、ECU300は、通常制御を行なう(すなわち、充電電力の制限値Winとして通常値を設定してPCU40を制御する)。その後、ECU300は、処理をメインルーチンに戻す。
以上のような構成およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る電池システム2の動作について説明する。
たとえば、セル110が充電中である場合を想定する。セル110のNiH生成抑制制御が開始されると、電圧センサ210、電流センサ220および温度センサ230の検出結果に基づいて電圧Vb、電流Ibおよび温度Tbが取得される(S100)。
上記式(2)にしたがって、セル110の電圧Vbに負極電位Uを加算するとともに、金属抵抗由来の電圧変化分ΔVmを減算することによって正極電位Uが算出される(S102)。
さらに、取得された温度Tbと図5に示されるマップ200とに基づいてセル110の正極電位Uの上限値Upが設定される(S104)。そして、算出された正極電位Uが設定された上限値Upよりも大きいか否かが判定される(S106)。
算出された正極電位Uが設定された上限値Upよりも大きいと判定される場合(S106にてYES)、正極電位Uが所定値以下に制限されるようにPCU40が制御される(S108)。
一方、正極電位Uが設定された上限値Up以下であると判定される場合(S106にてNO)、通常制御が行なわれる(S110)。
以上のようにして、本実施の形態に係る電池システムによると、ニッケル水素電池の実電圧Vbに負極電位Uを加算するとともに、金属抵抗に由来する電圧変化分ΔVmを減算することによって正極電位Uを精度高く算出することができる。また、算出された正極電位Uが上限値Upを超える場合には、正極電位Uがしきい値以下に制限されることにより、NiHの生成量の増加を抑制することができる。そのため、組電池100の容量の低下を抑制して、組電池100の充放電制御を適切に実行することができる。したがって、ニッケル水素電池を含む電池システムにおいて、ニッケル水素電池の正極内におけるNiHの生成量の増加を抑制する電池システムを提供することができる。
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態においては、たとえば、正極電位Uが上限値Upよりも大きい場合には、正極電位Uが所定値以下になるように充電を行なうものとして説明したが、たとえば、正極電位Uを積極的に下げるために放電してもよいし、充放電を休止してもよい。
上述の実施の形態においては、セル110の電圧に負極電位Uを加算するとともに、金属抵抗由来の電圧変化分ΔVmとを減算することによって正極電位Uを推定するものとして説明したが、負極電位Uの算出に用いられる負極抵抗について経年劣化を考慮して算出してもよい。
負極抵抗は、経年劣化によって変化する特性を有する。これは、たとえば、負極の活物質にクラックが発生するにつれて、反応表面積が増加することに起因する。そのため、負極抵抗が初期値から経年劣化しないものとして正極電位Uを算出すると、時間が経過するとともに正極電位Uの算出値が実際の値と乖離し、正極電位Uを過小に見積もる可能性がある。すなわち、NiHの生成が生じる懸念がある。
そのため、ECU300は、たとえば、セル110の負極活物質内に発生する応力を推定し、活物質内のクラック発生状態に応じて負極の抵抗を推定し、推定された負極の抵抗に基づいて負極電位を算出してもよい。
図6は、変形例に係るNiH生成抑制制御の処理内容を示すフローチャートである。なお、図6に示すフローチャートのS100〜S110の処理は図3のS100〜S110の処理とそれぞれ同じ処理である。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
S100にて、電圧Vb、電流Ibおよび温度Tbを取得した後、S200にて、ECU300は、各セル110の負極抵抗を推定する。具体的には、ECU300は、S100にて取得された電圧Vb、電流Ibおよび温度Tbから各セル110の活物質内に発生する応力を算出する。ECU300は、算出された各セル110の発生応力と、クラックが発生する限界値との差分を算出しその超過量をそれぞれ算出する。ECU300は、算出された超過量と超過時間とに基づいて各セル110のダメージ量を算出する。ECU300は、算出されたダメージ量を前回までの積算値に加算して各セル110の今回のダメージ量の積算値を算出する。ECU300は、算出された積算値と負極抵抗とを関連付けたマップとを用いて各セル110の負極抵抗の値を算出する。負極抵抗と積算値との関係を示すマップは、実験等によって予め作成され、メモリ302に記憶される。
S202にて、ECU300は、算出された負極抵抗の推定値を用いて各セル110の負極電位Uを算出する。
このようにすると活物質内の応力によって受けたダメージ量に基づいて負極抵抗を推定することによって経年劣化により変化する負極抵抗を精度高く推定することができる。その結果、経年後においても正極電位Uを精度高く推定することができるため、正極においてNiHの生成量の増加を抑制することができる。
なお、負極抵抗を推定する手法としては、経年劣化を考慮して負極抵抗を推定できればよく、特に、活物質内の応力に基づくものに限定されるものではない。耐久実験などに基づき電池への負荷(電流、電圧、温度あるいはSOC)と負極抵抗とを予めマップ化しておいてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 電池システム、10 モータジェネレータ、20 動力伝達ギア、30 駆動輪、40 PCU、50 SMR、100 バッテリ、110 電池セル、200 マップ、210 電圧センサ、220 電流センサ、230 温度センサ、300 ECU、301 CPU、302 メモリ。

Claims (1)

  1. ニッケル水素電池と、
    メモリを含み、前記メモリに記憶される情報を用いて前記ニッケル水素電池の充電および放電ならびに充放電の休止のうちのいずれかを行なう制御装置とを備え、
    前記メモリには、前記ニッケル水素電池の正極電位の上限値が記憶され、
    前記上限値は、前記ニッケル水素電池の正極内に生成されるNiHの生成量の増加が抑制されるように設定され、
    前記制御装置は、前記ニッケル水素電池の電圧から金属抵抗に由来する電圧変化分の影響を除去するとともに前記ニッケル水素電池の負極の電位から前記正極電位を算出し、算出された前記正極電位が前記上限値を超える場合には、前記正極電位が低下するように前記充電および前記放電ならびに前記充放電の休止のうちのいずれかを行ない、
    前記制御装置は、前記ニッケル水素電池の負極の活物質内のクラック発生状態に応じて負極抵抗を推定し、推定された前記負極抵抗に基づいて前記ニッケル水素電池の負極の電位を算出する、電池システム。
JP2016137735A 2016-07-12 2016-07-12 電池システム Active JP6747122B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016137735A JP6747122B2 (ja) 2016-07-12 2016-07-12 電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016137735A JP6747122B2 (ja) 2016-07-12 2016-07-12 電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018010758A JP2018010758A (ja) 2018-01-18
JP6747122B2 true JP6747122B2 (ja) 2020-08-26

Family

ID=60995673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016137735A Active JP6747122B2 (ja) 2016-07-12 2016-07-12 電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6747122B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4488426B2 (ja) * 2005-06-08 2010-06-23 富士重工業株式会社 蓄電デバイスの制御装置
JP5122899B2 (ja) * 2006-10-06 2013-01-16 パナソニック株式会社 放電制御装置
JP4640391B2 (ja) * 2007-08-10 2011-03-02 トヨタ自動車株式会社 電源システムおよびそれを備えた車両
JP2011233423A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Sanyo Electric Co Ltd アルカリ蓄電池
JP5738784B2 (ja) * 2012-02-20 2015-06-24 トヨタ自動車株式会社 蓄電システム
JP6102891B2 (ja) * 2014-11-11 2017-03-29 トヨタ自動車株式会社 電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018010758A (ja) 2018-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4952808B2 (ja) リチウムイオン二次電池のリチウム析出判別装置,その方法,およびその装置を搭載する車両
US8674659B2 (en) Charge control device and vehicle equipped with the same
WO2015129117A1 (ja) 二次電池のsoc推定装置
CN102447140A (zh) 锂离子电池的控制装置
JP5738784B2 (ja) 蓄電システム
WO2012137456A1 (ja) 余寿命判定方法
JP6834757B2 (ja) 電池システム
JP2010066229A (ja) バッテリの故障検出装置およびバッテリの故障検出方法
CN110061554A (zh) 二次电池系统及具备该系统的车辆及蓄电池的控制方法
CN108631383B (zh) 用于车载电池的充电控制装置
JP4433752B2 (ja) 組電池の充放電制御装置
JP2018025500A (ja) 電池システム
JP2018050373A (ja) 電池システム
JP7016628B2 (ja) 複合蓄電システム
JP6879136B2 (ja) 二次電池の充放電制御装置
JP2018007410A (ja) 電池システム
JP6701976B2 (ja) 電動車両
JP6747122B2 (ja) 電池システム
JP5803848B2 (ja) 蓄電装置の制御装置
JP6699390B2 (ja) 電池システム
JP6610410B2 (ja) 自動車
JP2017223496A (ja) 電池システム
JP2017221076A (ja) 電池システム
JP2017224518A (ja) 電池システム
JP6702043B2 (ja) 電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200422

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200603

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200720

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6747122

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151