JP6746513B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ Download PDF

Info

Publication number
JP6746513B2
JP6746513B2 JP2017024662A JP2017024662A JP6746513B2 JP 6746513 B2 JP6746513 B2 JP 6746513B2 JP 2017024662 A JP2017024662 A JP 2017024662A JP 2017024662 A JP2017024662 A JP 2017024662A JP 6746513 B2 JP6746513 B2 JP 6746513B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorber
longitudinal direction
absorbent body
absent
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017024662A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018130201A (ja
Inventor
宏樹 松岡
宏樹 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2017024662A priority Critical patent/JP6746513B2/ja
Publication of JP2018130201A publication Critical patent/JP2018130201A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6746513B2 publication Critical patent/JP6746513B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、便溜め部を有する使い捨ておむつに関する。さらに詳しくは、新生児(乳幼児)や幼児が排泄する便の漏れを便溜め部によって抑制することができるとともに、装着感が悪くない使い捨ておむつに関する。
従来、便溜めを有する使い捨ておむつが提案されている。例えば、特許文献1に記載の使い捨ておむつでは、その内面側にはおむつの前後方向において互いに離間対向する一対のクッション性パッド部材が取り付けられているとともに、おむつの幅方向におけるこれらパッド部材の両側部分には前記前後方向へ互いに離間並行して延びる一対の側部シートが取り付けられている。そのパッド部材は、おむつの内面側において隆起しているものであり、その内面側にはこれら一対のパッド部材と一対の側部シートとによって、おむつ着用者の肛門に向かって開口する便溜めが形成されている。
しかし、そのパッド部材は、おむつの内面側において隆起を形成するように使用するものであるため、パッド部材が厚くなるほどおむつ内面側の凹凸が顕著になって、おむつが肌に対して滑らかに接触することが難しくなる。そのようなおむつは、着用者の肌を局部的に強く押圧することがあるので、着用感が悪くなるという難点があった。
特許文献2は、便溜めの深さを深くしてもおむつの着用感が悪くならないような使い捨ておむつの提供を課題として提案されたものである。この使い捨ておむつは、股下域の内面側には、両側縁部の脚周り弾性部材の間にあって幅方向へ所要寸法離間して、前後方向へ弾性的に収縮可能に並行して延びるとともに、中間域と交差する一対の収縮手段が設けられている。その収縮手段が収縮すると、股下域では、中間域近傍が内面側を凹とするように収縮手段の下方で前後方向へ局部的に折曲されて、一対の収縮手段の間に開口を有する便溜めが形成される。
特開2001−224628号公報 特開2007−275298号公報
特許文献2のおむつでは、便溜め部からパルプやポリマーを含む吸収体を除去しておらず、収縮手段の収縮によって便溜め部が形成された際に、吸収体の設置部位が3重に重なり、赤ちゃんが寝たり座ったりした際に、便溜め部が赤ちゃんのお尻の下に隆起した状態となり、装着感の悪化に繋がるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、新生児(乳幼児)や幼児が排泄する便の漏れを便溜め部によって抑制することができるとともに、装着感が悪くない使い捨ておむつを提供することにある。
(1)本発明に係る使い捨ておむつは、腹側胴回り部と股間部と背側胴回り部とを有するおむつ本体と、該おむつ本体の前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部に設けられたサイドフラップ部とで構成され、前記背側胴回り部に設けられた係止材と、前記腹側胴回り部に設けられて前記係止材が係止されるターゲットシートとを備えたテープ固定式の使い捨ておむつにおいて、
前記おむつ本体は、身体側に配置される透液性トップシートと、該透液性トップシートの非身体側に配置され、かつ幅方向中央に沿って長手方向に延在する吸収体と、該吸収体の非身体側に配置される不透液性シートと、前記吸収体の幅方向側部に沿って長手方向に延在し、身体側に向かって立設する立体ギャザーとを有し、
前記吸収体には、前記長手方向の中央部を跨ぐ部位の吸収体、又は前記長手方向の中央部を腹側端縁とする部位の吸収体が幅方向全体にわたって取り除かれた吸収体不存在部があるとともに、該吸収体の長手方向を収縮して前記吸収体不存在部を折り返す収縮部材が設けられており、
装着時には少なくとも前記吸収体不存在部が長手方向に2重となるよう折り返されて便溜め部が形成され、該便溜め部は、前記2重の吸収体不存在部を含んで3重となっている、ことを特徴とする。
この発明のテープ固定式の使い捨ておむつにおいて、吸収体には、長手方向の中央部を跨ぐ部位の吸収体、又は長手方向の中央部を腹側端縁とする部位の吸収体が幅方向全体にわたって取り除かれた吸収体不存在部がある。そして、吸収体の長手方向を収縮して吸収体不存在部を折り返す収縮部材が設けられている。こうした吸収体不存在部と収縮部材により、吸収体不存在部が長手方向に折り返されて3重となったポケット形状の便溜め部が形成される。ポケット形状の便溜め部は、例えば赤ちゃんが寝ている状態で排便した場合であっても便を収容しやすく、便漏れを抑制することができる。特に新生児(乳幼児)の軟便であっても、そのポケット形状で堰き止められて軟便等の漏れを抑制することができる。さらに、折り返された便溜め部は、吸収体不存在部を有するので、吸収体の重なりによる嵩張りがなく、装着感の悪化を防ぐことができる。なお、吸収体不存在部は長手方向の中央部を跨ぐ部位又は長手方向の中央部を腹側端縁とする部位に配置されているので、未使用時には折り返された便溜め部は存在しないが、装着時には便溜め部が背側胴回り部の非身体側に突出したポケット形状となる。
(2)本発明に係る使い捨ておむつにおいて、前記便溜め部は、
前記吸収体不存在部の中央部で前記長手方向の腹側の方向に折り返された後、前記折り返された折り返し点よりも長手方向背側の吸収体不存在部端部を起点として長手方向背側の方向に折り返されて形成されて3重となっている、又は、
前記吸収体不存在部の腹側端縁で前記長手方向の腹側の方向に折り返された後、前記折り返された前記吸収体不存在部の中央部を起点として長手方向背側の方向に折り返されて形成されて3重となっている。
この発明によれば、便溜め部は少なくとも吸収体不存在部が長手方向に2重となるよう折り返されているが、その便溜め部は、上記2形態のいずれかで形成されて3重になっている。その結果、例えば赤ちゃんが寝ている状態で排便した場合であっても便を収容しやすく、便漏れを抑制することができる。
(3)本発明に係る使い捨ておむつにおいて、前記収縮部材が、前記吸収体の長手方向のうち前記吸収体不存在部の腹側と背側の位置に設けられている。
この発明によれば、吸収体の長手方向のうち吸収体不存在部の腹側と背側の位置に収縮部材が設けられているので、吸収体の長手方向を収縮して吸収体不存在部を折り返すことができる。
(4)本発明に係る使い捨ておむつにおいて、前記収縮部材が収縮テープであって、該収縮テープが前記透液性トップシートの身体側にあって、前記立体ギャザーの吸収体側の根元に設けられていることが好ましい。
この発明によれば、収縮テープを、透液性トップシートの身体側にあって、立体ギャザーの吸収体側の根元に設けることにより、その収縮テープの収縮作用によって吸収体不存在部を容易に折り返してポケット形状の便溜め部を容易に形成することができる。
(5)本発明に係る使い捨ておむつにおいて、前記折り返されて3重になっている便溜め部は、2重の前記吸収体不存在部と、1重の吸収体とで構成されていることが好ましい。この発明によれば、装着感が良好な嵩張らない使い捨ておむつとなる。
(6)本発明に係る使い捨ておむつにおいて、前記吸収体不存在部が、前記吸収体のうち前記長手方向の中央部を腹側端縁とする部位に設けられている。この発明によれば、装着時に吸収体不存在部が折り返されてなる便溜め部が、長手方向の中央部を腹側端縁とする部位に設けられるので、背側に流動しやすい軟便を排出する乳幼児に好ましく適用できる。
(7)本発明に係る使い捨ておむつにおいて、前記吸収体不存在部が、前記吸収体のうち前記長手方向の中央部を跨ぐ部位に設けられている。この発明によれば、装着時に吸収体不存在部が折り返されてなる便溜め部が、長手方向の中央部を跨ぐ部位に設けられるので、中央部を跨ぐ部位に溜まりやすい軟便でない普通の便を排出する幼児に好ましく適用できる。
本発明によれば、新生児(乳幼児)や幼児が排泄する便の漏れを便溜め部によって抑制することができるとともに、装着感が悪くない使い捨ておむつを提供することができる。
本発明に係る使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 本発明に係る使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1のI−I線断面図である。 図1のII−II線断面図である。 吸収体不存在部の位置関係を示す模式図である。 収縮部材(収縮テープ)の取り付け状態を示す説明図である。 折り返された便溜め部の説明図である。 乳幼児に好ましく適用される場合の収縮部材と吸収体不存在部の設置位置である。 幼児に好ましく適用される場合の収縮部材と吸収体不存在部の設置位置である。 括れ部を有する吸収体を備えた使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 吸収体不存在部が折り返されて便溜め部が形成されている使い捨ておむつの斜視図である。
本発明に係る使い捨ておむつの実施形態について図面を参照しつつ詳説する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要部を有する各種の変形例や応用例を含む。
[使い捨ておむつ]
本発明に係る使い捨ておむつ1は、図1及び図11に示すように、腹側胴回り部2と股間部3と背側胴回り部4とを有するおむつ本体10と、そのおむつ本体10の腹側胴回り部2及び背側胴回り部4に設けられたサイドフラップ部5,5とで構成されている。この使い捨ておむつ1は、背側胴回り部4に設けられた係止材6と、腹側胴回り部2に設けられて係止材6が係止されるターゲットシート7とを備えたテープ固定式の使い捨ておむつである。
おむつ本体10は、図1〜図4に示すように、身体側に配置される透液性トップシート11と、透液性トップシート11の非身体側に配置され、かつ幅方向Xの中央に沿って長手方向Yに延在する吸収体12と、吸収体12の非身体側に配置される不透液性シート13と、吸収体12の幅方向側部に沿って長手方向に延在し、身体側に向かって立設する立体ギャザー14とを有している。そして、図5で示すように、その長手方向Yに延在する吸収体12には、長手方向Yの中央部Cを跨ぐ部位の吸収体、又は長手方向Yの中央部Cを腹側端縁24とする部位の吸収体が幅方向全体にわたって取り除かれた吸収体不存在部21があるとともに、その吸収体12の長手方向Yを収縮して前記吸収体不存在部21を折り返す収縮部材22が設けられている。そして、装着時には少なくとも前記吸収体不存在部21が長手方向Yに2重となるよう折り返されて便溜め部20が形成されている。その便溜め部20は、前記2重の吸収体不存在部21を含んで3重となっている。なお、3重になっているのは、図7(A)(B)に示すように、透液性トップシート11、中間シート16、ギャザーシート15、包装シート17、吸収体12、不透液性シート13、外装シート18である。
こうした使い捨ておむつ1において、図1及び図11等に示すように、吸収体12には、長手方向Yの中央部Cを跨ぐ部位の吸収体、又は長手方向Yの中央部Cを腹側端縁24とする部位の吸収体が幅方向X全体にわたって取り除かれた吸収体不存在部21がある。そして、吸収体12の長手方向Yを収縮して吸収体不存在部21を折り返す収縮部材22が設けられている。こうした吸収体不存在部21と収縮部材22により、吸収体不存在部21が長手方向Yに折り返されて3重となったポケット形状の便溜め部20が形成される。ポケット形状の便溜め部20は、例えば赤ちゃんが寝ている状態で排便した場合であっても便を収容しやすく、便漏れを抑制することができる。特に新生児(乳幼児)の軟便であっても、そのポケット形状で堰き止められて軟便等の漏れを抑制することができる。さらに、折り返された便溜め部20は、吸収体不存在部21を有するので、吸収体12の重なりによる嵩張りがなく、装着感の悪化を防ぐことができる。なお、吸収体不存在部21は長手方向Yの中央部Cを跨ぐ部位又は長手方向Yの中央部Cを腹側端縁とする部位に配置されているので、おむつが二つ折りされた未使用時には折り返されてポケット形状になった便溜め部20は存在しないが、装着時には便溜め部が背側胴回り部の非身体側に突出したポケット形状となる。
以下、使い捨ておむつの主な構成要素を詳しく説明する。
<おむつ本体>
おむつ本体10は、腹側胴回り部2と股間部3と背側胴回り部4とを有するものである。おむつ本体10の腹側胴回り部2及び背側胴回り部4には、サイドフラップ部5,5が設けられている。おむつ本体10は、図1〜図4に示すように、身体側に配置される透液性トップシート11と、透液性トップシート11の非身体側に配置され、かつ幅方向Xの中央に沿って長手方向Yに延在する吸収体12と、吸収体12の非身体側に配置される不透液性シート13と、吸収体12の幅方向側部に沿って長手方向に延在し、身体側に向かって立設する立体ギャザー14とを有している。
(透液性トップシート)
透液性トップシート11は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシート等を例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等や、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維等を例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。こうした透液性トップシート11は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、透液性トップシート11は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。不織布を用いた場合の繊維目付けは10〜50g/m、特に15〜30g/mのものが望ましい。
立体ギャザー14を設ける場合、透液性トップシート11の両側縁部は、不透液性シート13と立体ギャザー14との間を通して、吸収体12の非身体側(裏側ともいう。)まで回りこませ、液の浸透を防止するために、不透液性シート13及び立体ギャザー14に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
透液性トップシート11は、その表面を版押しして、表面形態に凹凸を設けてもよい。凹凸を設けることにより、尿や便をした際の肌への接触面積を少なくすることができる。なお、凹凸の程度は特に限定されないが、おむつのサイズを考慮してその大きさを選択できる。凹凸の形成は、ヒートシール用の凹凸版で版押しして形成でき、通常、その凹凸版は、直径2.7〜9.0mm程度の円形の凹凸を形成できるものが好ましい。
(中間シート)
透液性トップシート11を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、透液性トップシート11より液の透過速度が速い、中間シート16(「セカンドシート」とも呼ばれている)を設けることができる。この中間シート16は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、透液性トップシート11の身体側を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート16は省略することもできる。
中間シート16としては、透液性トップシート11と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でもよいが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは15〜80g/m、特に17〜20g/mのものが望ましい。図示の形態の中間シート16の幅方向Xの幅長さは、吸収体12の幅よりも短い幅で幅方向Xの中央に配置されているが、幅方向Xの全幅にわたって設けてもよい。中間シート16の長手方向Yの長さは、吸収体12の長手方向Yの長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(不透液性シート)
不透液性シート13の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シート等を例示することができる。不透液性シート13には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに不透液性としたシートも、不透液性シート13として用いることができる。
不透液性シート13は、防漏性を高めるために、吸収体12の幅方向両側を回りこませて吸収体12の透液性トップシート11側面の幅方向両側縁部まで延在させるのが好ましい。また、不透液性シート13の幅方向Xの内側、特に身体側に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
(立体ギャザー)
立体ギャザー14は、図3に示すように、吸収体12の幅方向側部の両側縁部に沿って長手方向Y(前後方向ともいう。)に延在する帯状部材であり、透液性トップシート11を伝わって幅方向Xに移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー14は、吸収体12の側縁部から身体側に向かって起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向Xの中央側に向かって斜めに起立し、その部分(中央側に向かって斜めに起立した部分)よりも先端側の部分は幅方向Xの外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、立体ギャザー14は、吸収体12の長手方向Yの長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート15を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材51を長手方向Yに伸長状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。立体ギャザー14のうち先端部と反対側に位置する基端部(幅方向においてシート折り返し部分と反対側の端部)は吸収体12の側縁部の非身体側面(裏面ともいう。)に固定された取付部分53とされ、この取付部分53以外の部分は取付部分53から突出する突出部分54(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分54は、幅方向の中央側に向かう付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向の外側に折り返された先端側部分とからなる。この形態は面接触タイプの立体ギャザーであるが、幅方向の外側に折り返されない線接触タイプの立体ギャザー(図示略)も採用することができる。そして、突出部分54のうち長手方向Yの両端部が倒伏状態で透液性トップシート11の身体側面に対してホットメルト接着剤やヒートシールにより固定された前後固定部55とされる一方で、これらの間に位置する長手方向Yの中間部は非固定の自由部分とされ、この自由部分に長手方向Yに沿う細長状弾性伸縮部材51が伸長状態で固定されている。
ギャザーシート15としては、スパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコン等により撥水処理を施したものを好適に用いることができる。繊維目付けは10〜50g/m、特に11〜15g/mのものが望ましい。細長状弾性伸縮部材51としては糸ゴム等を用いることができる。また、図3に示すように、二つに折り重ねたギャザーシート15の間に防水フィルム52を介在させることもできる。
立体ギャザー14の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材51の本数は、2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔は3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材51を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材51を配置してもよい。なお、立体ギャザー14の取付部分53の固定対象は、透液性トップシート11、不透液性シート13、吸収体12等適宜の部材とすることができる。
立体ギャザー14では、細長状弾性伸縮部材51の収縮力が長手方向Yの両端部を近づけるように作用するが、突出部分54のうち長手方向Yの両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に起立する。特に、取付部分53が吸収体12の非身体側に位置していると、股間部(長手方向Yの中央)及びその近傍において立体ギャザー14が幅方向の外側に開くように起立するため、立体ギャザー14が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。こうした立体ギャザー14の寸法は特に限定されず、適宜定めることができる。なお、図示形態と異なり、吸収体12の左右各側において立体ギャザー14を二重に(二列)設けることもできる。
(吸収体)
吸収体12は、図3及び図4に示すように、吸収体12と、この吸収体12の全体を包む包装シート17とを有する。包装シート17は省略することもできる。
吸収体12は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましく、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体12中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。繊維目付けとしては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊する場合は、100〜300g/m程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、30〜120g/mとすることができる。
吸収体12は、図1等に示すような長方形形状でもよいが、図10に示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部12Aを有する形状を成していてもよい。括れ部12Aを有すると、吸収体12自体と立体ギャザー14の、脚回りへのフィット性が向上するため好ましい。また、吸収体12の寸法は適宜定めることができるが、長手方向Y及び幅方向Xにおいて、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。
吸収体12には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の使い捨て紙おむつに使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量(JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」)が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系等のものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体等のものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体12の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体12の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート17を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材等を使用できる。不織布を用いた場合の繊維目付けは10〜50g/m、特に13〜30g/mのものが望ましい。
包装シート17の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や長手方向Y及び幅方向Xの端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体12の身体側面、非身体側面及び幅方向両側縁面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つ長手方向Yの縁部を吸収体12の長手方向Yの縁部から食み出させ、この食み出し部分を身体側と非身体側とから潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装シート)
外装シート18は、図3及び図4に示すように、おむつ本体10の最も非身体側(身体側の反対)に設けられている。外装シート18は、腹側胴回り部2と背側胴回り部4の両方において、吸収体12の側縁よりも側方に延出するサイドフラップ部31,32を有している。また、外装シート18は、吸収体12の腹側端縁及び背側端縁よりも延出するエンドフラップ部33,34を有している。こうしたサイドフラップ部31,32やエンドフラップ部33,34は、外装シート18と一体化しているものでもよし、外装シート18とは別のシートで形成されているものでもよい。
外装シート18は、二枚のシート材をホットメルト接着剤等の接着剤により貼り合わせて形成することができる。シート材としては、シート状のものであれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等や、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維等を例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m、特に15〜30g/mのものが望ましい。
外装シート18の身体側(内面側ともいう。)には、不透液性シート13がホットメルト接着剤等の接着剤により固定され、さらにこの不透液性シート13の非身体側には、吸収体12、中間シート16及び透液性トップシート11がこの順に積層されている。なお、透液性トップシート11及び不透液性シート13は図示例では長方形であり、吸収体12よりも長手方向Y及び幅方向Xに若干大きくなっており、吸収体12の側縁よりはみ出る周縁部同士がホットメルト接着剤等により固着されている。また、立体ギャザー14を構成するギャザーシート15が、サイドフラップ部31,32が所定の位置まで延びた態様で設けられている。
(サイドフラップ部)
サイドフラップ部31,32を形成するシートとしては、当該サイドフラップ部31,32を外装シート18で形成する場合はその外装シート18と同様となるが、外装シート18とは別のシートで形成する場合は、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができ、繊度1.0〜3.5dtex、目付け20〜100g/m、厚さ1mm以下のスパンボンド不織布、エアスルー不織布、又はスパンレース不織布が好ましい。これらの素材は、従来、ファスニングテープのシート基材として使用されていたものであり、サイドフラップ部31,32の強度を確保することができる。
サイドフラップ部31,32のうち、背側胴回り部4のサイドフラップ部32には係止材6が設けられており、腹側胴回り部2のサイドフラップ部31にはターゲットシート7が設けられている。係止材6はターゲットシート7に係止する。
係止材6としては、例えば、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)が好適である。フック材は、その表面に多数の係合突起を有する。係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であってもよい。もちろん、係止材6として粘着剤層を設けることもできる。係止材6の大きさは特に限定されないが、長手方向が10〜50mmで、幅方向が10〜30mmであることが好ましい。
(ターゲットシート)
おむつの装着に際しては、一般的には、背側胴回り部4のサイドフラップ部32を腹側胴回り部2のサイドフラップ部31に重ねた状態で、係止材6を腹側胴回り部2に設けられたターゲットシート7に係止する。係止材6が係止するためのターゲットシート7の位置及び寸法は任意に定めることができる。乳幼児用おむつにおいては、係止箇所は、腹側胴回り部2のエンドフラップ部33から股間部3に向かって、長手方向Yに30〜50mmで幅方向Xに150〜250mmの矩形形態で幅方向中央に設けられていることが好ましい。その矩形形態の端縁(エンドフラップ部側の端縁)とエンドフラップ部33の端縁との距離(長手方向Yの距離)は5〜30mm、特に10〜25mmであることが好ましい。
ターゲットシート7は、係止材6がフック材の場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができる。また、外装シート18が不織布からなる場合であって係止材6がフック材の場合には、ターゲットシート7を省略し、フック材を外装シート18の不織布に絡ませて係止することもできる。不織布を用いる場合、その繊維目付けは20〜100g/m程度のものが望ましい。
係止材6がターゲットシート7に仮係止されることにより、この仮係止状態を利用して使い捨ておむつに脚を通すこと等も可能であり、使い捨ておむつの装着を容易化することができる。
<便溜め部>
便溜め部20は、本発明の特徴的な構成であり、図7及び図11に示すように、吸収体不存在部21が折り返されて形成されている。具体的には、便溜め部20は、装着時の形態として、少なくとも吸収体不存在部21が長手方向Yに2重となるよう折り返されて便溜め部20が形成されており、その便溜め部20は、2重の吸収体不存在部21を含んで3重となっている。ここで、「少なくとも」とは、吸収体不存在部21の2重部分が含まれていることを意味している。
そうした便溜め部20は、(i)図7(A)に示すように、吸収体不存在部21の中央部で長手方向Yの腹側の方向に折り返された後、その折り返された折り返し点よりも長手方向Y背側の吸収体不存在部端部26を起点として長手方向背側の方向に折り返されて形成されて3重となっている、又は、(ii)図7(B)に示すように、吸収体不存在部21の腹側端縁24で長手方向Yの腹側の方向に折り返された後、その折り返された吸収体不存在部21の中央部を起点として長手方向背側の方向に折り返されて形成されて3重となっている。
折り返された便溜め部20は、図7及び図11に示すように、折り返された突出形状部が背側胴回り部4の非身体側に突出したポケット形状になっているので、新生児(乳幼児)の軟便や幼児の便がそのポケット形状で堰き止められて漏れるのを抑制することができる。なお、未使用時の使い捨ておむつが図6に示すように長手方向(前後方向)Yで畳まれている場合は、吸収体不存在部21は未だ折り返されておらず、折り返された便溜め部20は未だ存在しないが、装着時には後述の収縮部材22の作用によって吸収体不存在部21が折り返され、図7や図11に示すように、折り返された突出形状部が背側胴回り部4の非身体側に突出したポケット形状となる。
便溜め部20は、図7に示すように、折り返されて3重になっている。3重構造は、2重の吸収体不存在部21と、1重の吸収体12とで構成されていればよく、その結果、装着感が良好な嵩張らない使い捨ておむつとなる。なお、2重の吸収体不存在部21は、図7(A)に示すように身体側から2重になっていてもよいし、図7(B)に示すように非身体側から2重になっていてもよい。便溜め部20の寸法は、長手方向(前後方向)Yの重なり長さとしては20〜50mm程度であればよい。なお、幅方向Xの長さは、吸収体12の幅と同じ100〜120mm程度となる。
吸収体不存在部21は、長手方向Yに延在する吸収体12のうち、吸収体の構成材料が幅方向X全体にわたって取り除かれた部分のことである。この吸収体不存在部21の位置は、図5に示すように、長手方向Yの中央部C又は中央部Cから背側位置Bに配置されている。吸収体12の前後方向Yの途中に存在する吸収体不存在部21では、吸収体12が存在しないので、吸収体12を覆う包装シート17同士が直に貼り合わされている。
吸収体不存在部21は四角形の矩形形状であることが好ましく、その寸法は、長手方向(前後方向)Yの長さとしては20〜50mm程度であればよく、幅方向Xの長さとしては、吸収体12の幅と同じ100〜120mm程度であればよい。こうした長さの吸収体不存在部21とすることにより、上記した寸法の便溜め部20を構成することができる。
吸収体不存在部21が設けられる位置は、図5に示すように、吸収体12のうち、長手方向Yの中央部Cを跨ぐ部位、又は長手方向Yの中央部Cを腹側端縁24とする部位から背側に延びた位置Bまでの部位である。長手方向Yの中央部Cを腹側端縁24とする部位から背側に延びた位置Bまでの部位への配置としては、例えば後述の図8に示すように、おむつ本体10の長手方向Yの中央部Cを吸収体不存在部21の端部(腹側端縁24)とし、その腹側端縁24から背側に延びた位置Bまでの間に設けることができる。一例としては、長手方向Yの長さが例えば50mmの吸収体不存在部21を設ける場合、その50mmの吸収体不存在部21を長手方向Yの中央部Cから背側の位置Bまでの間に配置することができる。他の一例(図示しない)としては、長手方向Yの中央部Cに例えば長さ50mmの吸収体不存在部21の一部が架かるように設け、それ以外の吸収体不存在部21は背側に延びた位置Bまで設けてもよい。一方、長手方向Yの中央部Cを跨ぐ部位への配置としては、例えば後述の図9に示すように、おむつ本体10の長手方向Yの中央部Cを吸収体不存在部21の中心とするように設けることができる。なお、吸収体不存在部21の設置位置は、使い捨ておむつの使用者の年齢等に応じ、図5中の矢印で表すように必要に応じて中央部Cを超えて跨いでもよいし、背側の位置Bが長手方向Yにシフトしてもよい。
<収縮部材>
収縮部材としては、スパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)に、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムを貼り合せた素材を用いることができる。繊維目付けは20〜50g/m、特に30〜40g/mのものが望ましい。収縮部材22は、吸収体12の長手方向(前後方向)Yを収縮して吸収体不存在部21を折り返すために好ましく設けられている。この収縮部材22の収縮により吸収体不存在部21がZ字状に折り返されて(図7(A)(B)を参照)、便溜め部20が形成される。この収縮部材22は、図6に示すように、吸収体12の長手方向Yのうち吸収体不存在部21の腹側と背側の位置に設けられており、具体的には、長手方向Yの前後の位置に設けられている。収縮部材22の長さと吸収体不存在部21の長さとの関係は特に限定されず、収縮時の収縮部材22が吸収体不存在部21の長さよりも長い長さで設けられていても短い長さで設けられていてもよい。
収縮部材22としては、吸収体不存在部21を折り返すことができる機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば図7のように配置されてその機能を発揮する収縮テープ(収縮部材と同じ符号22を使う。)を好ましく挙げることができる。収縮テープ22を用いる場合、その収縮テープ22は、透液性トップシート11の身体側にあって、立体ギャザー14の吸収体側の根元に設けられていることが好ましい。収縮テープ22は、吸収体不存在部21よりも長いことが取付容易性の観点から好ましく、例えば吸収体不存在部21が長さ50mm程度であれば、その長さよりも10〜20mm程度長いものであることが好ましい。そうした収縮テープ22を、図6に示すように、吸収体不存在部21の前後を超えるように配置し、収縮テープ22の長手方向Yの両端部を透液性トップシート11にヒートシール等で接着して設ける。このように設けることにより、図7に示すように、収縮テープ22の収縮作用で吸収体不存在部21が折り返されて便溜め部20が形成される。なお、収縮テープ22の幅は10〜15mm程度であることが好ましい。図7及び図11中、符号23は折り返された部分の長さを示す。
なお、収縮部材22としては、収縮テープ以外でもよく、例えば、弾性糸ゴム等を挙げることができる。
<乳幼児用の使い捨ておむつの例>
図8は、乳幼児用として好ましい使い捨ておむつの形態を示す展開平面図である。吸収体不存在部21は、吸収体12のうち長手方向Yの中央部Cから背側に延びた位置Bまでの部位に設けられている。この使い捨ておむつは、離乳食を食べる前の乳幼児のように、便が柔らかい場合に好ましく用いられる。この構造形態により、装着時に吸収体不存在部21が折り返されてなる便溜め部20が、長手方向Yの中央部Cを腹側端縁24とする部位に設けられるので、背側に流動しやすい軟便を排出する乳幼児に好ましく適用できる。なお、このときの便溜め部20は、長手方向Yの中央部Cを腹側端縁24とし、その腹側端縁24から背側方向に延びた位置Bまでの部位に設けられている
<幼児用の使い捨ておむつの例>
図9は、幼児用として好ましい使い捨ておむつの形態を示す展開平面図である。吸収体不存在部21は、吸収体12のうち長手方向Yの中央部Cを跨ぐ部位に設けられている。この使い捨ておむつは、離乳食を食べ始めた後の幼児のように、便がやや固くなった場合に好ましく用いられる。この構造形態により、装着時に吸収体不存在部21が折り返されてなる便溜め部20が、長手方向Yの中央部Cを跨ぐ部位に設けられるので、長手方向Y中央の股間部3に溜まりやすい便を排出する幼児に好ましく適用できる。
[明細書中の用語の説明]
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載がない限り、以下の意味を有するものである。
「長手方向Y」とは、前後方向Yと同義で、腹側(前側)と背側(後側)とを結ぶ方向を意味し、「幅方向X」とは、長手方向Yと直交する方向(左右方向)を意味する。「身体側」とは、オムツ装着時に装着者の身体と接触する側であり、「非身体側」とは、オムツ装着時に装着者の身体と接触しない側であって、身体側の対向面側を指す。また、用語の直後に設けられた括弧内の用語は、同じ意味を示す言い換え用語である。
「厚さ」の測定は特に限定されないが、例えば自動厚さ測定器(KES−G5、ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:10gf/cm、及び加圧面積:2cmの条件下で自動測定することができる。吸水量は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定することができる。
なお、試験や測定における環境条件についての記載がない場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
1 使い捨ておむつ
2 腹側胴回り部
3 股間部
4 背側胴回り部
5 サイドフラップ部
6 係止材
7 ターゲットシート
10 おむつ本体
11 透液性トップシート
12 吸収体
12A 吸収体の括れ部
13 不透液性シート
14 立体ギャザー
15 ギャザーシート
16 中間シート
17 包装シート
18 外装シート
20 便溜め部
21 吸収体不存在部
22 収縮部材(収縮テープ)
23 折り返された部分の長さ
24 腹側端縁
25 折り返し点
26 長手方向背側の吸収体不存在部端部
31 腹側胴回り部のサイドフラップ部
32 背側胴回り部のサイドフラップ部
33 腹側胴回り部のエンドフラップ部
34 背側胴回り部のエンドフラップ部
51 細長状弾性伸縮部材
52 防水フィルム
53 取付部分
54 突出部分
55 前後固定部
C 吸収体の長手方向Yの中央部
B 吸収体の長手方向Yの中央部から背側に延びた位置
X 幅方向
Y 長手方向

Claims (7)

  1. 腹側胴回り部と股間部と背側胴回り部とを有するおむつ本体と、該おむつ本体の前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部に設けられたサイドフラップ部とで構成され、前記背側胴回り部に設けられた係止材と、前記腹側胴回り部に設けられて前記係止材が係止されるターゲットシートとを備えたテープ固定式の使い捨ておむつにおいて、
    前記おむつ本体は、身体側に配置される透液性トップシートと、該透液性トップシートの非身体側に配置され、かつ幅方向中央に沿って長手方向に延在する吸収体と、該吸収体の非身体側に配置される不透液性シートと、前記吸収体の幅方向側部に沿って長手方向に延在し、身体側に向かって立設する立体ギャザーとを有し、
    前記吸収体には、前記長手方向の中央部を跨ぐ部位の吸収体、又は前記長手方向の中央部を腹側端縁とする部位の吸収体が幅方向全体にわたって取り除かれた吸収体不存在部があるとともに、該吸収体の長手方向を収縮して前記吸収体不存在部を折り返す収縮部材が設けられており、
    装着時には少なくとも前記吸収体不存在部が長手方向に2重となるよう折り返されて便溜め部が形成され、該便溜め部は、前記2重の吸収体不存在部を含んで3重となっている、ことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記便溜め部は、
    前記吸収体不存在部の中央部で前記長手方向の腹側の方向に折り返された後、前記折り返された折り返し点よりも長手方向背側の吸収体不存在部端部を起点として長手方向背側の方向に折り返されて形成されて3重となっている、又は、
    前記吸収体不存在部の腹側端縁で前記長手方向の腹側の方向に折り返された後、前記折り返された前記吸収体不存在部の中央部を起点として長手方向背側の方向に折り返されて形成されて3重となっている、請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記収縮部材が、前記吸収体の長手方向のうち前記吸収体不存在部の腹側と背側の位置に設けられている、請求項1又は2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記収縮部材が収縮テープであって、該収縮テープが前記透液性トップシートの身体側にあって、前記立体ギャザーの吸収体側の根元に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記折り返されて3重になっている便溜め部は、2重の前記吸収体不存在部と、1重の吸収体とで構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記吸収体不存在部が、前記吸収体のうち前記長手方向の中央部を腹側端縁とする部位に設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記吸収体不存在部が、前記吸収体のうち前記長手方向の中央部を跨ぐ部位に設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。


JP2017024662A 2017-02-14 2017-02-14 使い捨ておむつ Active JP6746513B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017024662A JP6746513B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 使い捨ておむつ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017024662A JP6746513B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 使い捨ておむつ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018130201A JP2018130201A (ja) 2018-08-23
JP6746513B2 true JP6746513B2 (ja) 2020-08-26

Family

ID=63249103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017024662A Active JP6746513B2 (ja) 2017-02-14 2017-02-14 使い捨ておむつ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6746513B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018130201A (ja) 2018-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6446082B2 (ja) 吸収性物品
JP5319365B2 (ja) 吸収性物品
JP6332752B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP5529481B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2016067501A5 (ja)
JP5719896B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5356130B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2016185176A (ja) 使い捨ておむつ
JP5564291B2 (ja) 止着タイプ使い捨ておむつ
JP2020018482A5 (ja)
JP6746513B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5698200B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5406652B2 (ja) 吸収性物品
JP5479836B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5427873B2 (ja) 吸収性物品
JP6767175B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6037264B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP2019054939A5 (ja)
JP5782269B2 (ja) 使い捨ておむつ
WO2021182445A1 (ja) 使い捨て吸収性物品
JP6974094B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6824774B2 (ja) 吸収性物品
JP6860393B2 (ja) 吸収性物品
JP6315315B2 (ja) 吸収性物品の伸縮構造、及びその伸縮構造を備えた吸収性物品
JP5931473B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200618

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6746513

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250