JP6744786B2 - 電動車両の電源制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動車両の電源制御装置に関する。
電動車両は、複数の補機を含む低電圧システムと、走行用のモータを含む高電圧システムとを有する。低電圧システムは、低電圧バッテリから例えば12Vなどの低い電圧を入力して動作する。高電圧システムは、高電圧バッテリから例えば数百Vなどの高い電圧を入力して動作する。
また、電動車両は、一般に、高電圧バッテリと高電圧システムとを断続する主スイッチ部と、主スイッチ部を制御するスイッチ制御部と、運転手等からの起動要求を検知する起動検知部とを有する。電動車両が非動作状態のときに起動検知部が起動要求を検知すると、スイッチ制御部が主スイッチ部をONに切り替えて電動車両が動作状態となる。ここで、動作状態とは、運転手の運転操作によって電動車両が走行可能な状態を指し、非動作状態とは、運転手の運転操作を受け付けない状態を指す。
以前より、このような電動車両においては、低電圧バッテリの電力が不足した場合に、起動検知部が動作せず、電動車両を起動できなくなるという課題があった。この場合、高電圧バッテリに電力があっても電動車両を起動できなくなる。このような課題を解決するため、従来、高電圧バッテリの電力を補機に供給して、電動車両を起動できるようにした発明が提案されている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
一方、高電圧バッテリの高い電圧を低電圧に変換して補機に供給すると、電力効率が低くなるという課題が生じる。そこで、このような課題を解決するため、特許文献2、3には、高電圧バッテリを構成する複数のセルの一部から低い電圧を取り出して補機に供給する技術が示されている。
また、高電圧バッテリの一部のセルから電圧を補機に供給すると、複数のセル間の電圧のバランスが崩れるという課題が生じる。以下では、複数のセル間の電圧のバランスのことを「セルバランス」と呼ぶ。セルバランスが崩れると、高電圧バッテリの総合的な充放電量が低下する。また、セルバランスが崩れると、バッテリ全体で過充電又は過放電となっていなくても、一部のセルにおいて過充電又は過放電となる場合が生じる。そこで、このような課題を解決するため、特許文献2には、高電圧バッテリの一部のセルから補機に電力を供給し、残りのセルから他の負荷に電力を供給する技術が示されている。高電圧バッテリの複数のセルの全てを使用することで、高電圧バッテリのセルバランスが大きく崩れることを回避できる。なお、セルバランスの崩れは、セルの個体差(内部抵抗の差など)、セルの搭載位置の違い等に起因する環境温度の差などによっても発生する。
また、一般に、高電圧バッテリを利用する電動車両では、高電圧バッテリのセルバランスを一定の範囲に調整する制御が行われる。さらに、特許文献4には、セルバランスを調整する際に生じる放電電流を、低電圧バッテリに充電して有効活用する技術が示されている。
特開2001−069683号公報 特開2012−222982号公報 特開2013−062907号公報 特開2013−005677号公報
上述したように、従来、高電圧バッテリの電力を利用して電動車両を起動する発明が幾つか提案されている。また、特許文献2には、一部のセルと残りのセルとから補機と他の負荷とにそれぞれ電力を供給することで、セルバランスが大きく崩れることを回避する技術が記載されている。
しかしながら、特許文献2の技術では、起動時等に高電圧バッテリから補機に電力を供給する場合に、高電圧バッテリのセルバランスを良好な範囲に維持することが困難であると考えられた。なぜならば、補機の消費電力と他の負荷の消費電力とは常に一定ではないからである。
一方、特許文献4に示されるように、従来、高電圧バッテリのセルバランスを調整するセルバランス装置が提案されている。しかしながら、低電圧バッテリの電力が不足している状況では、電力不足によって特許文献4のセルバランス装置は動作しない。よって、低電圧バッテリの電力が不足しても、電動車両の起動を可能とする技術に、特許文献4のセルバランス装置を利用することはできない。
本発明は、高電圧バッテリの電力を利用して電動車両を起動でき、さらに、起動に必要な電力を生成する際に、電力効率の向上と高電圧バッテリのセルバランスの調整とを図ることのできる電動車両の電源制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
複数の補機を含む低電圧システムと、前記低電圧システムに電力を供給する低電圧バッテリと、走行用モータを含み前記低電圧システムの動作電圧より高い電圧を入力して動作する高電圧システムと、複数のセルを有し、前記高電圧システムに電力を供給する高電圧バッテリと、を有する電動車両に搭載される電動車両の電源制御装置であって、
前記高電圧バッテリと前記高電圧システムとを断続する主スイッチ部と、
前記電動車両の起動指令を検知する起動検知部と、
前記起動検知部の検知に基づいて前記主スイッチ部を接続状態に切り替えるスイッチ制御部と、
前記複数のセルの接続切り替えを繰り返し行って前記複数のセルのうち電圧の高いセルから放電電流を出力させるセル切替制御部と、
前記放電電流により充電される蓄電部と、
を備え、
前記セル切替制御部は、前記主スイッチ部が接続状態である車両動作時に、前記放電電流を出力させる制御を行い、前記主スイッチ部が切断状態である車両非動作時に、前記複数のセルの接続を切り替える制御を停止し、
前記起動検知部は、前記車両非動作時に前記蓄電部から電力を入力して動作可能であることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、
複数の補機を含む低電圧システムと、前記低電圧システムに電力を供給する低電圧バッテリと、走行用モータを含み前記低電圧システムの動作電圧より高い電圧を入力して動作する高電圧システムと、複数のセルを有し、前記高電圧システムに電力を供給する高電圧バッテリと、を有する電動車両に搭載される電動車両の電源制御装置であって、
前記高電圧バッテリと前記高電圧システムとを断続する主スイッチ部と、
前記電動車両の起動指令を検知する起動検知部と、
前記起動検知部の検知に基づいて前記主スイッチ部を接続状態に切り替えるスイッチ制御部と、
前記複数のセルの接続の切り替えを繰り返し行って前記複数のセルのうち電圧の高いセルから放電電流を出力させるセル切替制御部と、
を備え、
前記セル切替制御部は、前記主スイッチ部が接続状態である車両動作時と前記主スイッチ部が切断状態である車両非動作時とを含む期間に、前記放電電流を出力させる制御を行い、
前記起動検知部および前記セル切替制御部は、前記低電圧バッテリを介さずに、前記放電電流又は前記放電電流を変換した電力を入力して動作可能であり、
前記セル切替制御部は、前記車両動作時よりも前記車両非動作時の方が少ない頻度で前記複数のセルの接続を切り替える制御を行うことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の電動車両の電源制御装置において、
前記放電電流により充電される蓄電部をさらに備え、
前記起動検知部は、前記車両非動作時に、前記蓄電部から電力を入力して動作可能であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の電動車両の電源制御装置において、
前記セル切替制御部は、前記複数のセル間の電圧の比較に基づいて、前記複数のセルのうち電圧の高いセルから前記放電電流を出力させることを特徴としている。
本発明によれば、起動検知部は高電圧バッテリから取り出された電力によって動作できる。従って、低電圧バッテリの電力が不足しても、電動車両の起動が可能となる。さらに、この電力は、高電圧バッテリのうち電圧の高いセルの放電電流に基づいて得られる。従って、高電圧バッテリの高電圧を変換して起動検知部の動作電圧を生成する場合と比較して電力効率が向上する。さらに、高電圧バッテリのセルバランスの調整を図れる。
本発明の第1実施形態に係る電動車両の電気系統を示す構成図である。 第1実施形態に係る電気系統の第1動作例を示すタイミングチャートである。 第1実施形態に係る電気系統の第2動作例を示すタイミングチャートである。 第1実施形態に係る電気系統の第3動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電動車両の電気系統を示す構成図である。 第2実施形態に係る電気系統の第1動作例を示すタイミングチャートである。 第2実施形態に係る電気系統の第2動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係る電動車両の電気系統を示す構成図である。 高電圧バッテリを構成する複数のセルの切り替えバターンを示す構成図であり、図9(a)は直列用スイッチをONにしたパターンを、図9(b)は並列用スイッチをONにしたパターンを、それぞれ示す。 第3実施形態に係る電気系統の動作の一例を示すタイミングチャートである。 変形例の電動車両の電気系統の一部を示す構成図である。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動車両の電気系統を示す構成図である。
本発明の第1実施形態に係る電動車両は、電気系統の構成として、複数の補機を含む低電圧システム11と、低電圧バッテリとしての補機バッテリ12と、走行用モータを含む高電圧システム14と、高電圧バッテリ15と、電源制御装置とを備える。
低電圧システム11は、主に、例えば12Vなどの低電圧によって動作する複数の補機を含んだシステムである。複数の補機には、灯火装置、各種のECU(電子制御ユニット)、計器装置、その他の種々の電装品が含まれる。また、エンジンを搭載した電動車両であれば、補機にエンジンを動かすための電装品が含まれてもよい。
補機バッテリ12は、例えば鉛バッテリであり、低電圧の出力により低電圧システム11に電力を供給する。
高電圧システム14は、例えば数百Vなど高い電圧を受けて動作するシステムであり、例えば走行用モータとインバータ回路が含まれる。インバータ回路は、ECUの指令に基づいて高電圧バッテリ15の出力を電力変換し走行用モータへ出力する。ECUは、運転手の運転操作等に応じてインバータ回路へ出力指令を発行し、この出力指令に応じた駆動電流がインバータ回路から走行用モータに出力される。これにより運転操作に応じた走行用モータの駆動が実現される。
高電圧バッテリ15は、例えばニッケル水素バッテリ或いはリチウムイオンバッテリなどである。高電圧バッテリ15は、高電圧の出力により高電圧システム14に電力を供給する。高電圧バッテリ15は、複数のセル(図中では「電池セル」と記す)15aが直列に接続されて構成される。図1では、簡略化のため3つのセル15aを示しているが、高電圧バッテリ15は多数のセル15aを有する。電動車両が燃料電池車である場合、高電圧バッテリ15は燃料電池であってもよい。
本発明の第1実施形態に係る電源制御装置は、図1に示すように、リレー回路21、一群のスイッチ22、起動検知部24、制御部25、電圧検出部26、およびDC/DCコンバータ28、29を備える。また、電源制御装置は、高電圧ラインL1a、L1b、およびセル電圧ラインL2a、L2bを備える。ここで、リレー回路21は、本発明に係る主スイッチ部の一例に相当する。制御部25は、本発明に係るスイッチ制御部およびセル切替制御部の一例に相当する。
高電圧ラインL1a、L1bは、高電圧バッテリ15から高電圧が出力される電源ラインである。
セル電圧ラインL2a、L2bは、一群のスイッチ22を介して高電圧バッテリ15の何れかのセル15aから電圧が出力される電源ラインである。
リレー回路21は、2組の接点21a、21bを有する。一組の接点21aは、高電圧システム14と高電圧ラインL1a、L1bとを断続する。もう一組の接点21bは、補機バッテリ12および低電圧システム11が接続されるDC/DCコンバータ28と、セル電圧ラインL2a、L2bとを断続する。リレー回路21は、制御部25の制御によって切り替えられる。
一群のスイッチ22は、例えば半導体スイッチから構成され、高電圧バッテリ15の複数のセル15aの接続を切り替える。具体的には、各セル15aに対応して一対のスイッチ22が設けられ、一対のスイッチ22は対応するセル15aの一方の端子を一方のセル電圧ラインL2aに、他方の端子を他方のセル電圧ラインL2bにそれぞれ接続又は切断できる。一群のスイッチ22は、制御部25の制御によって切り替えられる。一群のスイッチ22は、例えば、何れか1つのセル15aをセル電圧ラインL2a、L2bに接続し、他のセル15aをセル電圧ラインL2a、L2bから切断するように切り替えられる。
起動検知部24は、運転手等からの電動車両の起動指令を検知して、起動信号を制御部25へ出力する。起動検知部24は、例えば、イグニッションキーシリンダのスタートポジションの検知スイッチ、或いは、電動車両を走行可能な状態に起動するスタートスイッチなどである。起動検知部24は、電力が供給されている場合に、起動指令を検知して起動信号を制御部25へ出力することができる。
制御部25は、リレー回路21の各接点21a、21bの切替え制御と、一群のスイッチ22の切替え制御とを行う。
電圧検出部26は、高電圧バッテリ15の各セル15aの電圧を検出し、検出された電圧を示す信号を制御部25に送る。
DC/DCコンバータ28は、リレー回路21を介して入力端子がセル電圧ラインL2a、L2bに接続され、出力端子が低電圧システム11および補機バッテリ12に接続されている。DC/DCコンバータ28は、セル電圧ラインL2a、L2bから電圧が入力された場合に、この電圧を、低電圧システム11の動作電圧に変換して、低電圧システム11又は補機バッテリ12へ送る。
もう一方のDC/DCコンバータ29は、リレー回路21を介さずに入力端子がセル電圧ラインL2a、L2bに接続され、出力端子が起動検知部24および制御部25に接続されている。DC/DCコンバータ29は、セル電圧ラインL2a、L2bの電圧を動作電圧に変換して起動検知部24および制御部25に出力する。
なお、セル電圧ラインL2a、L2bに出力される電圧が、変換せずに低電圧システム11の動作電圧になる場合には、DC/DCコンバータ28は省略されてもよい。同様に、セル電圧ラインL2a、L2bに出力される電圧が、変換せずに起動検知部24および制御部25の動作電圧になる場合には、DC/DCコンバータ29は省略されてもよい。低電圧システム11の動作電圧と、起動検知部24および制御部25の動作電圧とが同等である場合、当然に、2つのDC/DCコンバータ28、29のうち一方を省略できるとき、もう一方も省略できる。
<第1動作例>
図2は、第1実施形態に係る電気系統の第1動作例を示すタイミングチャートである。
電動車両が動作状態にある車両動作時、リレー回路21は、制御部25の制御によってON(接続状態)にされる(図2(b))。ここで、動作状態とは、リレー回路21がONにされ、運転手等の運転操作により電動車両が走行可能な車両状態を意味する。なお、リレー回路21についてON又はOFFと言ったときには、接点21a、21bの両方ともON又はOFFであることを示す。なお、2組の接点21a、21bは、独立した複数の制御信号によって独立してON又はOFFに切替え可能な構成であってもよい。
また、車両動作時、制御部25はセル切替制御を実行する(図2(d))。セル切替制御の実行中、制御部25は、電圧検出部26の信号に基づいて複数のセル15aの電圧の監視および比較を行う。そして、比較の結果、制御部25は、電圧の高いセル15aを選択する。さらに、制御部25は、選択されたセル15aをセル電圧ラインL2a、L2bに接続し、他のセル15aをセル電圧ラインL2a、L2bから切断するように、一群のスイッチ22を切り替える。電圧の高いセル15aがセル電圧ラインL2a、L2bに接続されることで、このセル15aの電圧がセル電圧ラインL2a、L2bに出力され、このセル15aの放電電流が、セル電圧ラインL2a、L2bに接続された負荷に出力される。制御部25は、例えば短い周期でセル切替制御を繰り返し実行し、電圧の高いセル15aが入れ替われば、その都度、電圧の高いセル15aがセル電圧ラインL2a、L2bに接続される。
なお、上記のセル切替制御においては、ヒステリシス特性が加えられて、電圧の高いセル15aの接続の切り替えが行われる。具体的には、制御部25は、セル電圧ラインL2a、L2bに接続されているセル15aの電圧が、他の電圧の高いセル15a(「次接続セル15a」と呼ぶ)の電圧に余裕量(例えば0.1V)を差し引いた電圧より低くなったか比較する。そして、余裕量を差し引いた電圧より低くなった場合に、制御部25は、セル電圧ラインL2a、L2bの接続を次接続セル15aに切り替える。これにより、セル電圧ラインL2a、L2bに接続されるセル15aが不安定に変化するハンチングを防止できる。なお、セル切替制御にヒステリシス特性を付加する手段としては、他の様々な手段が採用されてもよい。例えば、接続を切り替える処理の周期を長くする手段が採用されてもよい。また、接続の切り替えにウェイト処理を付加する手段(例えば、前回の切り替えから例えば1分以上など所定期間を経過していないと次の切り替えができないようにするなど)が採用されてもよい。
上記のリレー回路21の切り替え処理によって、車両動作時、高電圧システム14は高電圧バッテリ15に接続されて、高電圧バッテリ15から電力が供給される。また、セル切替制御の処理によって、セル電圧ラインL2a、L2bには電圧の高いセル15aが入れ替わり接続されて電圧が出力される。この電圧により、セル電圧ラインL2a、L2bからDC/DCコンバータ29を介して起動検知部24と制御部25とにセル15aの放電電流に基づく電力が供給される。さらに、リレー回路21がONされることにより、低電圧システム11と補機バッテリ12とには、DC/DCコンバータ28を介してセル電圧ラインL2a、L2bからセル15aの放電電流に基づく電力が供給される。
車両動作時、運転手等が運転終了の操作を行うと、起動検知部24から制御部25へ非動作状態への移行信号が出力される。運転終了の操作とは、例えばイグニッションキーシリンダのストップポジションへの操作、或いは、スタートスイッチのオフ操作などである。また、非動作状態とは、リレー回路21がOFFにされて運転手等の運転操作を受け付けなくなる車両状態を意味する。なお、運転終了の操作の検知と、非動作状態への移行信号の出力とは、低電圧システム11に含まれる別のECUが実行する構成としてもよい。
非動作状態への移行信号を入力すると制御部25はリレー回路21をOFF(切断状態)にする。一方、移行信号を入力しても、制御部25は上述のセル切替制御を継続する。
このような制御処理により、電動車両が非動作状態となった車両非動作時には、高電圧システム14と高電圧バッテリ15とが切断されて、高電圧システム14への電力供給が断たれる。同様に、セル電圧ラインL2a、L2bからの低電圧システム11と補機バッテリ12への電力供給が断たれる。一方、制御部25がセル切替制御を継続することで、セル電圧ラインL2a、L2bには、電圧の高いセル15aから電圧の出力が継続される。従って、起動検知部24と制御部25とへの電力の供給も継続される。これにより、起動検知部24および制御部25は、車両非動作時においても動作を継続する。また、補機バッテリ12の電力が不足した場合でも、起動検知部24および制御部25は動作を継続できる。
車両非動作時、運転手等が電動車両の起動の操作を行うと、起動検知部24から制御部25へ起動信号が出力される。起動信号を入力すると制御部25はリレー回路21をONに切り替える。また、制御部25はセル切替制御の実行を継続する。このような制御処理によって、電動車両が起動して、上述した車両動作時の状態が実現される。
以上のように、第1実施形態の電動車両の電源制御装置によれば、起動検知部24は高電圧バッテリ15の電力によって動作する。従って、車両非動作時に補機バッテリ12の電力が不足しても、高電圧バッテリ15の電力が残っていれば、電動車両を起動することができる。さらに、高電圧バッテリ15から起動検知部24へ供給される電力は、制御部25のセル切替制御によって電圧の高いセル15aから出力される放電電流に基づく電力である。よって、高電圧バッテリ15の高電圧を電圧変換して用いる場合よりも電力効率の向上を図ることができる。加えて、高電圧バッテリ15のセルバランスの調整を図ることができる。
また、第1実施形態の電動車両の電源制御装置によれば、車両非動作時にリレー回路21の接点21bはOFFにされる。したがって、車両非動作時に、低電圧システム11の何れかの補機の消し忘れ等があっても、セル切替制御によるセル15aからの放電電流は、低電圧システム11又は補機バッテリ12に供給されない。従って、高電圧バッテリ15の電力が無駄に使用されることがなく、起動検知部24へ安定した電力の供給を続けることができる。
<第2動作例>
図3は、第1実施形態に係る電気系統の第2動作例を示すタイミングチャートである。
第2動作例は、第1動作例と一部の動作のみが異なる。第1動作例と同一の動作については詳細な説明を省略する。
第2動作例では、制御部25は、車両非動作時にセル切替制御を停止する(図3(d)を参照)。ただし、車両非動作時には、一群のスイッチ22の状態が維持され、複数のセル15aのうち、電動車両が非動作状態になる直前に電圧が高かったセル15aが、セル電圧ラインL2a、L2bに継続して接続される。これにより、車両非動作時、このセル15aから起動検知部24へ電力が供給される。また、車両非動作時、制御部25はセル切替制御を実行しないので、制御部25の消費電力は非常に小さくなるか、不要となる。
第1実施形態の第2動作例によれば、第1動作例と同様に、高電圧バッテリ15の電力が利用されて起動検知部24が動作する。よって、車両非動作時に補機バッテリ12の電力が不足した場合でも、電動車両の起動が可能となる。また、車両非動作時に起動検知部24に供給される電力は、電動車両が非動作状態に移行する直前まで電圧が高かったセル15aから供給される。よって、高電圧バッテリ15の高電圧を電圧変換した場合より電力効率の向上を図ることができる。また、高電圧バッテリ15のセルバランスの調整を図ることができる。
また、第2動作例によれば、車両非動作時に制御部25のセル切替制御が停止されるので、車両非動作時に高電圧バッテリ15のセル15aから消費される電力量を非常に小さくすることができる。
<第3動作例>
図4は、第1実施形態に係る電気系統の第3動作例を示すタイミングチャートである。
第3動作例は、第1動作例と一部の動作のみが異なる。第1動作例と同一の動作については詳細な説明を省略する。
第1実施形態の第3動作例では、制御部25は、車両非動作時にセル切替制御の実行頻度を低くする(図3(d)を参照)。但し、制御部25は、セル切替制御が停止されている期間、停止直前の一群のスイッチ22の状態を保持する。これにより、車両非動作時には、低い頻度で電圧が比較されて選択された電圧の高いセル15aから、起動検知部24と制御部25とに電力が供給される。
第3動作例によれば、第1動作例の効果に加えて、車両非動作時の制御部25の動作頻度が低くなり、その分、制御部25の消費電力が小さくなる。従って、車両非動作時に高電圧バッテリ15のセル15aから消費される電力量を小さくすることができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る電動車両の電気系統を示す構成図である。
第2実施形態の電動車両の電源制御装置は、第1実施形態と一部の構成のみが異なる。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
第2実施形態の電源制御装置は、第1実施形態の構成要素に加えて、さらに蓄電部31を備える。
蓄電部31は、大容量のコンデンサ或いは小容量の蓄電池などである。
第2実施形態では、さらに、リレー回路21の接点21bがセル電圧ラインL2a、L2bと蓄電部31とを断続するように設けられている。また、低電圧システム11と補機バッテリ12とは、DC/DCコンバータ28Aを介して、高電圧システム14の電源ラインに接続されている。DC/DCコンバータ28Aは、高電圧を低電圧に変換するため必須構成である。また、起動検知部24と制御部25とはDC/DCコンバータ29を介して蓄電部31に接続されている。高電圧バッテリ15からセル電圧ラインL2a、L2bに出力される電圧が、変換せずに起動検知部24および制御部25の動作電圧となる場合には、DC/DCコンバータ29は省略可能である。
<第1動作例>
図6は、第2実施形態に係る電気系統の第1動作例を示すタイミングチャートである。
第2実施形態の電源制御装置では、制御部25は、車両動作時にセル切替制御を実行し、車両非動作時にセル切替制御を停止する(図6(d)を参照)。停止の際、一群のスイッチ22は全て切断状態にされてもよい。
車両動作時、セル切替制御が実行されることで、高電圧バッテリ15の電圧の高いセル15aからセル電圧ラインL2a、L2bに電圧が出力される。さらに、リレー回路21がONにされることで、セル電圧ラインL2a、L2bから蓄電部31にセル15aの放電電流が出力されて蓄電部31が充電される。また、放電電流の一部は、DC/DCコンバータ29により電圧変換されて起動検知部24と制御部25とに供給される。
さらに、車両動作時、リレー回路21がONされることで、高電圧バッテリ15から高電圧システム14に高電圧が出力される。さらに、この高電圧の一部は、DC/DCコンバータ28Aを介して電圧変換されて低電圧システム11および補機バッテリ12にも出力される。
車両動作時、運転手等が運転終了の操作を行って電動車両が非動作状態へ移行すると、制御部25は、リレー回路21をOFFにする。これにより、高電圧バッテリ15は、高電圧システム14、低電圧システム11、および補機バッテリ12から遮断される。さらに、蓄電部31、起動検知部24、および制御部25も、高電圧バッテリ15から遮断される。
一方、車両非動作時、起動検知部24と制御部25とには、蓄電部31から電力が供給される。これにより、起動検知部24は動作して電動車両の起動要求を検知することができる。車両非動作時、制御部25はほぼ停止しているので、蓄電部31からの電力の消費量は非常に少ない。よって、蓄電部31が適度な容量に設定されることで、電動車両の非動作状態が長い期間継続した場合でも、起動検知部24の動作を一定期間継続することができる。なお、蓄電部31の電圧が低下した場合には、制御部25がリレー回路21の一方の組の接点21bをONにして、蓄電部31へ電力が供給されるようにしてもよい。これにより、蓄電部31の容量増大の抑制または起動検知部24の動作期間を長くすることができる。
以上のように、第2実施形態の電動車両の電源制御装置によれば、車両動作時には高電圧バッテリ15の電力が利用されて蓄電部31が充電され、車両非動作時には蓄電部31に充電された電力によって起動検知部24が動作する。さらに、蓄電部31は、低電圧システム11および補機バッテリ12と接続されることがない。従って、例えば一部の補機の消し忘れ等によって補機バッテリ12の電力が不足するような状況になっても、起動検知部24は、一定期間、動作を継続することができる。これにより、このような状況においても、電動車両を起動することが可能となる。
また、蓄電部31は、高電圧バッテリ15の複数のセル15aのうち、電圧の高いセル15aから出力された放電電流により充電される。よって、高電圧バッテリ15の高電圧を低電圧に変換して蓄電部31に出力するよりも電力効率の向上を図れる。加えて、高電圧バッテリ15のセルバランスの調整を図ることができる。
さらに、第2実施形態の電動車両の電源制御装置によれば、車両非動作時に、高電圧バッテリ15を、低電圧システム11、補機バッテリ12、高電圧システム14、起動検知部24、制御部25、蓄電部31など、ほとんどの回路構成から遮断することができる。従って、車両非動作時に回路構成に何らかの異常が生じても高電圧の影響を受けにくくなり、電動車両の信頼性を向上できる。
<第2動作例>
図7は、第2実施形態に係る電気系統の第2動作例を示すタイミングチャートである。
第2動作例は、第2実施形態の第1動作例と一部の動作のみが異なる。第1動作例と同一の動作については詳細な説明を省略する。
第2動作例では、車両非動作時、制御部25は、低い頻度でセル切替制御を行う。また、車両非動作時、制御部25は、セル切替制御と同期してリレー回路21の一方の接点21bをONに切り替える制御を行う。
第2実施形態の第2動作例によれば、車両非動作時にも、少ない頻度で蓄電部31に充電が行われる。従って、蓄電部31の電力が保持される期間を長くして、車両非動作時に電動車両を起動できる期間を延ばすことができる。さらに、車両非動作時にも、蓄電部31は、電圧の高いセル15aから出力された放電電流により充電される。よって、電力効率を向上でき、高電圧バッテリ15のセルバランスの調整を図ることができる。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係る電動車両の電気系統を示す構成図である。図9は、高電圧バッテリを構成する複数のセルの切り替えバターンを示す構成図であり、図9(a)は直列用スイッチをONにしたパターンを、図9(b)は並列用スイッチをONにしたパターンを、それぞれ示す。
第3実施形態の電動車両の電源制御装置は、第1実施形態と一部の構成のみが異なる。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
第3実施形態の電源制御装置では、リレー回路21と高電圧バッテリ15との間に1対の電源ラインL3a、L3bが設けられ、リレー回路21には電源ラインL3a、L3bと高電圧システム14とを断続する1組の接点21cが設けられている。
さらに、第3実施形態の電源制御装置は、第1実施形態の一群のスイッチ22の代わりに、複数の並列用スイッチ23bと複数の直列用スイッチ23aとを備える。複数の直列用スイッチ23aは、隣接する一対複数組のセル15aの間にそれぞれ設けられている。複数の並列用スイッチ23bは、各直列用スイッチ23aの一端と一方の電源ラインL3aとの間、ならびに、各直列用スイッチ23aの他端と他方の電源ラインL3bとの間に設けられている。
複数の並列用スイッチ23bと複数の直列用スイッチ23aとは、高電圧バッテリ15の接続パターンを切り替えるスイッチであり、制御部25の制御によって切り替えられる。図9(a)に示すように、制御部25が、直列用スイッチ23aをON、並列用スイッチ23bをOFFにすると、複数のセル15aの接続形態が直列にされて、電源ラインL3a、L3bに高電圧が出力される。
一方、図9(b)に示すように、制御部25が、直列用スイッチ23aをOFF、並列用スイッチ23bをONにすると、複数のセル15aの接続形態が並列にされて、複数のセル15aの両端子が電源ラインL3a、L3bにそれぞれ接続される。複数のセル15aが並列に接続されると、高い電圧のセル15aから低い電圧のセル15aへ放電が行われ、かつ、電源ラインL3a、L3bに負荷が接続されていれば、高い電圧のセル15aから負荷へ放電電流が出力される。なお、複数のセル15aを並列接続する場合には、複数のセル15aの間に過大な電流が流れないように、複数のセル15aの間に抵抗が介在する構成を採用してもよい。
また、第3実施形態では、低電圧システム11と補機バッテリ12とが、DC/DCコンバータ28Aを介して高電圧システム14の電源ラインに接続されている。また、起動検知部24と制御部25とは、もう一方のDC/DCコンバータ29Aを介して電源ラインL3a、L3bに接続されている。DC/DCコンバータ28Aは、高電圧を低電圧に変換するため必須な構成である。DC/DCコンバータ29Aは、高電圧を低電圧に変換する期間があるため必須な構成である。
<動作例>
図10は、第3実施形態に係る電気系統の動作の一例を示すタイミングチャートである。図中、高電圧バッテリ15の複数のセル15aの接続形態のことを「セル接続形態」と記している。
第3実施形態では、電動車両が動作状態にある車両動作時、制御部25の制御によって、リレー回路21はONにされ、高電圧バッテリ15の複数のセル15aの接続形態は直列にされる。
このような制御処理により、車両動作時、電源ラインL3a、L3bには高電圧バッテリ15から高電圧が出力される。さらに、電源ラインL3a、L3bの高電圧は、リレー回路21を介して高電圧システム14とDC/DCコンバータ28Aとに出力される。そして、DC/DCコンバータ28Aが、この高電圧を低電圧に変換して低電圧システム11および補機バッテリ12に供給する。
また、車両動作時、電源ラインL3a、L3bの高電圧は、もう一方のDC/DCコンバータ29Aに出力される。そして、DC/DCコンバータ29Aが、この高電圧を低電圧に変換して起動検知部24と制御部25とに供給する。これにより、起動検知部24と制御部25とが車両動作時において動作する。
第3実施形態では、運転手等が運転終了の操作を行って電動車両が非動作状態へ移行すると、制御部25は、リレー回路21をOFFに切り替える。また、制御部25は、セル切替制御を行って高電圧バッテリ15の複数のセル15aの接続形態を並列に切り替える(図10(d)、(e)を参照)。第3実施形態のセル切替制御とは、制御部25が、高電圧バッテリ15の複数のセル15aの接続形態を直列と並列とに切り替える制御のことを指す。
このような制御処理により、車両非動作時、高電圧バッテリ15と高電圧システム14とは切断される。また、高電圧バッテリ15から低電圧システム11および補機バッテリ12への電力供給が停止される。
一方、車両非動作時、複数のセル15aの接続形態が並列にされることで、電源ラインL3a、L3bには並列接続された複数のセル15aから低電圧が出力される。そして、この低電圧が、DC/DCコンバータ29Aに入力され、電圧変換されて起動検知部24と制御部25とに供給される。これにより、車両非動作時において、起動検知部24および制御部25は動作する。
車両非動作時、運転手等が電動車両を起動する操作を行うと、起動指令が起動検知部24により検知され、起動検知部24から制御部25へ起動信号が出力される。起動信号を入力すると制御部25は、先ず、セル切替制御を行って複数のセル15aの接続形態を直列に切り替える(図10(d)、(e)を参照)。次に、制御部25は、リレー回路21をONに切り替える。このような制御処理によって、電動車両が起動して、上述した車両動作時の状態が実現される。
以上のように、第3実施形態の電動車両の電源制御装置によれば、起動検知部24は高電圧バッテリ15の電力によって動作する。従って、車両非動作時に補機バッテリ12の電力が不足しても、高電圧バッテリ15の電力が残っていれば、電動車両を起動することができる。さらに、車両非動作時に高電圧バッテリ15から起動検知部24へ供給される電力は、複数のセル15aが並列接続された回路から出力される。よって、高電圧バッテリ15の高電圧を電圧変換して用いる場合よりも電力効率の向上を図ることができる。また、高電圧バッテリ15のセルバランスの調整を図ることができる。
さらに、第3実施形態の電動車両の電源制御装置によれば、制御部25のセル切替制御は、電動車両が動作状態から非動作状態に切り替わるタイミングと、その逆に切り替わるタイミングとにのみ実行される。従って、車両非動作時において、高電圧バッテリ15のセルバランスを維持しつつ、制御部25の消費電力を小さくすることができる。
なお、複数のセル15aが直列接続されたときには、電源ラインL3a、L3bの高い電圧がDC/DCコンバータ29Aに印加されないように構成してもよい。これにより、DC/DCコンバータ29Aの耐圧を低くして、コストを抑制できる。このような構成は、次のような具体例によって実現できる。一つ目の具体例は、複数のセル15aが直列接続されたときに、DC/DCコンバータ29Aを電源ラインL3a、L3bから切り離すスイッチを設ける構成例である。DC/DCコンバータ29Aが電源ラインL3a、L3bから切り離された場合には、低電圧システム11の電源が制御部25に供給されるように構成すればよい。二つ目の具体例は、DC/DCコンバータ29Aを、電源ラインL3a、L3bに接続するのではなく、DC/DCコンバータ29Aを、並列接続される何れかのセル15aの両端子間に接続しておく構成例である。このような構成例としても、複数のセル15aが並列接続されたときには、セルバランスを調整する電力が起動検知部24と制御部25とに供給される。この構成例の場合には、DC/DCコンバータ29Aを省略して、起動検知部24と制御部25とが、並列接続される何れかのセル15aの両端子間に継続的に接続される構成としてもよい。
(変形例)
図11は、変形例の電動車両の電気系統の一部を示す構成図である。
この変形例は、第1実施形態から第3実施形態に適用可能である。変形例の電動車両の電源制御装置は、起動検知部24と制御部25との電源の供給元を切り替えるスイッチ35を備えている。
スイッチ35は、起動検知部24と制御部25との電源ラインを、補機バッテリ12、又は、DC/DCコンバータ29(或いは、DC/DCコンバータ29A)へ切り替え可能に接続する。スイッチ35は、例えば補機バッテリ12の電圧と、充電率の低下を表わす閾値電圧との比較に基づいて切り替わる。例えば、充電率が正常な電圧であれば、スイッチ35は、起動検知部24および制御部25の電源ラインを補機バッテリ12へ接続する。逆に、充電率が低下した電圧であれば、スイッチ35は、起動検知部24および制御部25の電源ラインをDC/DCコンバータ29(或いは、DC/DCコンバータ29A)に接続する。
このような構成によれば、補機バッテリ12の電力が足りているときには、起動検知部24と制御部25とが、低電圧システム11と同様に、補機バッテリ12の電力によって動作する。一方、補機バッテリ12の電力が不足した場合には、第1実施形態から第3実施形態に示したように、高電圧バッテリ15のセル15aの電力によって起動検知部24と制御部25とが動作する。従って、このような変形例によっても、第1実施形態から第3実施形態と同様の効果が奏される。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られない。例えば、上記第1実施形態および第2実施形態では、セル切替制御によって1つのセル15aがセル電圧ラインL2a、L2bに接続される例を示した。しかし、所定個の直列接続されたセル15aを1組として、1組のセル15aごとにセル電圧ラインL2a、L2bに接続される構成としてもよい。また、上記第3実施形態では、複数のセル15aを並列の接続形態として、1つのセル15a毎に並列に接続された例を示した。しかし、所定個の直列接続されたセル15aを1組として、各組のセル15a毎に並列に接続される構成としてもよい。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
また、本発明の電動車両の電源制御装置は、電気自動車、ハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle:HEV)、燃料電池自動車(Fuel Cell Vehicle:FCV)などの電動車両に適用することができる。
11 低電圧システム
12 補機バッテリ(低電圧バッテリ)
14 高電圧システム
15 高電圧バッテリ
15a セル
21 リレー回路(主スイッチ部)
22 スイッチ
24 起動検知部
25 制御部(スイッチ制御部、セル切替制御部)
26 電圧検出部
31 蓄電部
L1a、L1b 高電圧ライン
L2a、L2b セル電圧ライン
L3a、L3b 電源ライン

Claims (4)

  1. 複数の補機を含む低電圧システムと、前記低電圧システムに電力を供給する低電圧バッテリと、走行用モータを含み前記低電圧システムの動作電圧より高い電圧を入力して動作する高電圧システムと、複数のセルを有し、前記高電圧システムに電力を供給する高電圧バッテリと、を有する電動車両に搭載される電動車両の電源制御装置であって、
    前記高電圧バッテリと前記高電圧システムとを断続する主スイッチ部と、
    前記電動車両の起動指令を検知する起動検知部と、
    前記起動検知部の検知に基づいて前記主スイッチ部を接続状態に切り替えるスイッチ制御部と、
    前記複数のセルの接続切り替えを繰り返し行って前記複数のセルのうち電圧の高いセルから放電電流を出力させるセル切替制御部と、
    前記放電電流により充電される蓄電部と、
    を備え、
    前記セル切替制御部は、前記主スイッチ部が接続状態である車両動作時に、前記放電電流を出力させる制御を行い、前記主スイッチ部が切断状態である車両非動作時に、前記複数のセルの接続を切り替える制御を停止し、
    前記起動検知部は、前記車両非動作時に前記蓄電部から電力を入力して動作可能であることを特徴とする電動車両の電源制御装置。
  2. 複数の補機を含む低電圧システムと、前記低電圧システムに電力を供給する低電圧バッテリと、走行用モータを含み前記低電圧システムの動作電圧より高い電圧を入力して動作する高電圧システムと、複数のセルを有し、前記高電圧システムに電力を供給する高電圧バッテリと、を有する電動車両に搭載される電動車両の電源制御装置であって、
    前記高電圧バッテリと前記高電圧システムとを断続する主スイッチ部と、
    前記電動車両の起動指令を検知する起動検知部と、
    前記起動検知部の検知に基づいて前記主スイッチ部を接続状態に切り替えるスイッチ制御部と、
    前記複数のセルの接続切り替えを繰り返し行って前記複数のセルのうち電圧の高いセルから放電電流を出力させるセル切替制御部と、
    を備え、
    前記セル切替制御部は、前記主スイッチ部が接続状態である車両動作時と前記主スイッチ部が切断状態である車両非動作時とを含む期間に、前記放電電流を出力させる制御を行い、
    前記起動検知部および前記セル切替制御部は、前記低電圧バッテリを介さずに、前記放電電流又は前記放電電流を変換した電力を入力して動作可能であり、
    前記セル切替制御部は、前記車両動作時よりも前記車両非動作時の方が少ない頻度で前記複数のセルの接続を切り替える制御を行うことを特徴とする電動車両の電源制御装置。
  3. 前記放電電流により充電される蓄電部をさらに備え、
    前記起動検知部は、前記車両非動作時に、前記蓄電部から電力を入力して動作可能であることを特徴とする請求項記載の電動車両の電源制御装置。
  4. 前記セル切替制御部は、前記複数のセル間の電圧の比較に基づいて、前記複数のセルのうち電圧の高いセルから前記放電電流を出力させることを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載の電動車両の電源制御装置。
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