JP6744463B1 - 昇降式点検システム - Google Patents

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Abstract

【課題】避雷針等の状態を安全かつ容易に点検可能とし、建造物の途中に障害物や段差が存在する場合も支障なく昇降可能とした昇降式点検システムを提供する。【解決手段】車輪ブロックB1,B2の各一対の車輪相互の間隔を車輪ブロックB3,B4の各一対の車輪相互の間隔よりも長くし、車輪ブロックB1,B2同士及びB3,B4同士をそれぞれ対向配置し、全ての車輪21〜28の外周面を避雷針60の外周面に圧接しつつ離れる方向に回動可能とした機構を有し、車輪22,24,26,28を正逆転させるモータ22M,24M,26M,28Mと、カメラ44〜46と、これらが受雷部65の頂上付近に到達したことを検出する頂上センサ47と、点検装置80が昇降範囲の下死点に到達したことを検出するリミットスイッチ84と、操作機70からの制御信号によりモータ駆動回路85を制御する制御用マイコン82と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、避雷針や鉄塔のように垂直方向に構築された建造物の状態を自走式の点検装置により点検するための昇降式点検システムに関する。
図10,図11は、鉄塔に取り付いて昇降することにより高所での塗装や点検等の作業を行う鉄塔移動ロボットであり、特許文献1に記載されているものである。ここで、図10は概略正面図、図11(a),(b)は図10のA−A断面図である。
これらの図において、110は鉄塔210に装着されて昇降する枠体状の第1ロボット、111は第1ロボット110に固定されたウィンチ、112は先端の環状フック112aが鉄塔210に係止されてウィンチ111により巻き取られるワイヤー、113,114は第1ロボットの構成部材であって後述のステップボルトをそれぞれのスリット間に通過させるように配置された各一対のガイドレール、211〜214は鉄塔210に固定された手掛かり・足掛かり用のステップボルト、220A,220Bは鉄塔210に直交するように固定された水平材である。
また、詳細な構造は省略するが、120A,120Bは、第1ロボット110に対して着脱自在であり、かつ、図11(a),(b)に示す如く水平材220A,220Bに装着されて水平方向に移動可能な第2ロボット、130A,130Bは第2ロボット120A,120Bにそれぞれ取り付けられた塗装装置である。
次に、図12は多段式の伸縮自在な避雷装置であり、特許文献2に記載されているものである。
図12(a),(b)において、230は、下段筒部231と中段筒部232と受雷部233とを有する多段式の避雷針、234は中段筒部232及び受雷部233を昇降させるための昇降機、235は一端が受雷部233に接続された導線236を巻き取る導線巻き取り機、300は大地、301は基礎を示す。
この従来技術によれば、晴天時には避雷針230を縮退させておき、雨天時には避雷針230を伸長させて受雷部233を高所に配置し、落雷に備えるという運用が可能であり、例えば、ゴルフ場などにおいて、晴天時に高くそびえている避雷針230がプレーの邪魔になるような不都合を回避することが可能である。
特許第4104249号公報(図2,図5等) 特開平3−203198号公報(図1,図2等)
図10,図11に示した従来技術では、ワイヤー112の環状フック112aにより第1ロボット110を鉄塔210から吊り下げると共に、ガイドレール113,114のスリットをステップボルト211〜214が通過できるように位置決めしながら第1ロボット110を鉄塔210に装着しなくてはならない。特に、環状フック112aの鉄塔210への係止位置が高い場合には、鉄塔210に直接登るか、あるいは足場を組んで第1ロボット110を取り付けることになり、何れにしても高所での作業が必要になって極めて危険かつ煩雑であった。
また、第1ロボット110はステップボルト211〜214を乗り越えることが困難であるため、上述したごとくステップボルト211〜214を回避するためのスリットをガイドレール113,114に保有させる必要があった。
更に、図10,図11では詳細な図示を省略してあるが、第1ロボット110に対して第2ロボット120A,120Bを連結・分離するための機構が複雑であり、装置全体のコストが高くなるという問題もあった。
一方、図12に示した従来技術は、落雷が予想される時にのみ避雷針としての機能を果たさせる点で有効であり、避雷針230を縮退させた状態で目視によって受雷部233の保守・点検等を行うことも可能にしている。しかしながら、この避雷装置を構成するためには、多段式の避雷針230と一体的に昇降機234や導線巻き取り機235を作り込まなくてはならず、既存の多段式の避雷針にそのまま適用することは困難である。
加えて、避雷針230が高くなるほど、昇降機234や導線巻き取り機235の駆動時における負荷が増大し、装置全体の大型化、高コスト化を招くおそれがあった。
さて、避雷針は雷保護システムを構成する重要な設備であり、その性能を維持するために受雷部を定期的に保守・点検することが法定事項となっている。しかし、実際には十分な保守・点検作業が行われておらず、避雷針の根元にいる点検者が目視や双眼鏡を用いて受雷部を点検する等の簡易的な作業が実施されているに過ぎない。
このような現状は、一般的に避雷針は細径であって点検者が直接登ることが困難であり、また、足場を組む手間やコストがかさむことに起因している。
従って、点検者が避雷針に直接登ったり、足場を使用して点検する等の手間や危険性がなく、離れた位置から、受雷部を含む避雷針各部の状態を容易に確認可能な点検システムの実現が望まれていた。
そこで、本発明の解決課題は、避雷針や鉄塔のように垂直方向に構築された建造物の状態を安全かつ容易に点検することができ、しかも、建造物の途中に障害物や段差が存在する場合でも、点検装置が支障なく昇降可能とした昇降式点検システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、
垂直な建造物の高さ方向に沿って昇降可能な点検装置と、この点検装置に外部から制御信号を送信して昇降させるための操作機と、からなる昇降式点検システムであって、
前記点検装置は、
所定間隔で配置される一対の車輪の回転軸が前記建造物の高さ方向に直交する車輪ブロックを少なくとも4つ備え、前記車輪ブロックのうち、第1,第2の車輪ブロックの各一対の車輪相互の間隔を第3,第4の車輪ブロックの各一対の車輪相互の間隔よりも長く設定し、第1,第2の車輪ブロックを前記建造物を介して互いに対向配置し、かつ、第3,第4の車輪ブロックを前記建造物を介して互いに対向配置し、全ての前記車輪の外周面をばねの弾性により前記建造物の外周面に圧接しながら各車輪が前記外周面から離れる方向に回動可能とした支持機構を有すると共に、第1〜第4の車輪ブロックの各下段の車輪を正転または逆転させるモータと、前記建造物の状態を撮像するカメラと、このカメラが前記建造物の頂上付近に到達したことを検出する頂上センサと、前記点検装置が昇降範囲の下死点に到達したことを検出するスイッチと、前記操作機からの制御信号により前記モータの駆動回路を制御する制御用マイコンと、を備えたものである。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した昇降式点検システムにおいて、前記第1〜第4の車輪ブロックが内側に配置された側板を複数備え、前記側板を開いて前記建造物を前記第1〜第4の車輪ブロックの中心に配置した状態で前記側板を閉じて施錠することにより前記点検装置を前記建造物に装着するものである。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した昇降式点検システムにおいて、前記カメラが撮像した画像データを、前記カメラに付属する記録媒体に記録することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1または2に記載した昇降式点検システムにおいて、前記カメラが撮像した画像データを、前記点検装置の外部の機器に送信する手段を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項4に記載した昇降式点検システムにおいて、前記外部の機器が、前記操作機であることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載した昇降式点検システムにおいて、前記建造物が、高さ方向に沿って段部を有する避雷針であることを特徴とする。
本発明においては、避雷針等の建造物にセットされる点検装置が、ばねの弾性により建造物の外周面に圧接する一対の車輪を備えた車輪ブロックを複数有し、これらの車輪ブロックが上記車輪を回動可能に支持している。このため、建造物の途中に高さが所定範囲内の障害物や段差がある場合でも、車輪が回動することによってこれらを乗り越えることができ、点検装置の昇降動作を妨げる恐れはない。また、第1,第2の車輪ブロックと第3,第4の車輪ブロックの建造物に対する圧接位置(高さ)が異なるので、先端に向かうほど直径が次第に細くなる避雷針等を昇降する際に隣り合う車輪同士が接触する不都合もない。
更に、特許文献1に記載されているようなガイドレールが不要であるから、点検装置の構造が簡単で低コストの昇降式点検システムを実現することができる。
本発明の実施形態における点検装置の正面図である。 図1の底面図である。 図1の右側面図である。 点検装置の主要部を避雷針と共に概念的に示した図である。 点検装置の車輪ブロックの支持構造を概念的に示した図である。 昇降式点検システムの主要部を示すブロック図である。 昇降式点検システムの自動運転モードの動作を示すフローチャートである。 昇降式点検システムの手動運転モードの動作を示すフローチャートである。 点検装置の昇降時における車輪ブロックと避雷針との位置関係を示す平面図である。 特許文献1に記載された従来技術の概略正面図である。 図10のA−A断面図である。 特許文献2に記載された従来技術の側断面図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、この実施形態に係る昇降式点検システムを構成する点検装置の正面図、図2は図1の底面図、図3は図1の右側面図である。
この実施形態は、点検対象となる建造物として、高さ方向に沿って複数の段部を有する避雷針を想定しているが、本発明による点検対象物は避雷針に限らず、鉄塔のように垂直方向に構築される各種の建造物を含むものである。
図1〜図3において、11〜13は平面から見てほぼ8角形のフレームを構成する3枚の側板であり、図2に示すように、2枚の側板12,13は残りの側板11に対してヒンジにより開閉可能となっている。これは、側板12,13を開放して形成された空間の内部に後述する避雷針60を収容し、第1〜第4の車輪ブロックB1〜B4により避雷針60を圧接・挟持した状態で、側板12,13の端部のロック部材(セーフティロック)31を施錠して側板12,13同士を連結するための構造である。
後述するが、第1の車輪ブロックB1は側板11の内側に取り付けられ、かつ、図示されていない避雷針60の外周面を圧接する上下の車輪21,22を備えている。また、第2の車輪ブロックB2は側板13の内側に取り付けられ、かつ、避雷針60の外周面を圧接する上下の車輪23,24を備えている。
更に、第3の車輪ブロックB3は側板12の内側に取り付けられ、かつ、避雷針60の外周面を圧接する上下の車輪25,26を備え、第4の車輪ブロックB4は側板11の内側に取り付けられ、かつ、避雷針60の外周面を圧接する上下の車輪27,28を備えている。上記の車輪21〜28はゴム製であり、内部に補強材が充填されている。
なお、図1,図3では、作図の便宜上、背後に隠れている車輪ブロック及び車輪等の符号をカッコ書きしてある。
側板11〜13の折曲部には支持ロッド41〜43がそれぞれ垂直方向に立設され、これらの支持ロッド41〜43の上端部には避雷針60の状態を三方から撮像するためのカメラ44〜46がそれぞれ固定されている。また、カメラ45の上端部には、その位置が避雷針60の受雷部65の頂上に到達したことを光学的に検出するための頂上センサ47が取り付けられている。ここで、カメラの設置台数は必要に応じて任意の数を選択すればよく、カメラによる撮像画像は静止画、動画の何れでもよい。
図2に示すように、車輪ブロックB1〜B4の下段の車輪22,24,26,28の回転軸には正転・逆転可能なモータ22M,24M,26M,28Mがそれぞれ連結されており、これらのモータが車輪22,24,26,28を駆動輪として正転または逆転させるのに対し、上段の車輪21,23,25,27は何れもフリーとなっている。
なお、図2において、32〜35は車輪ブロックB3,B4,B2,B1内の支持板、32C〜35Cは支持板32〜35をそれぞれ図2の中心方向に付勢するコイルばね、29は後述の図6に示すバッテリー、30は同じくコントローラである。
次に、図4は点検装置の主要部を避雷針と共に概念的に示した図であり、前述した図3に相当している。
この図4において、避雷針60は、土台68上のベース67に立設された基礎部61と、この基礎部61から順次、上方に配置された中段部62〜64と、最上段の受雷部65とによって多段に形成されている。また、基礎部61には、適宜な位置に手掛かり・足掛かり用あるいは中段部62を連結するためのボルト66a〜66dが固定されている。ここで、中段部の段数や受雷部65の形状、構造、ボルトの位置や数は図示例に何ら限定されるものではない。
図4に示す第3の車輪ブロックB3において、上段の車輪25は支持板32に一端が軸支された回動シャフト25Sによって支持され、回動シャフト25Sは支持板32に内装されたコイルばね25Cにより基礎部61方向に付勢されている。同様にして、下段の車輪26は支持板32に一端が軸支された回動シャフト26Sによって支持され、回動シャフト26Sは支持板32に内装されたコイルばね26Cにより基礎部61方向に付勢されている。
このため、車輪25,26には基礎部61の外周面を圧接する方向の力が加わっていると共に、コイルばね25C,26Cの復元力に抗して基礎部61から離れる方向に回動可能である。
また、支持板32は、側板12に一端が係止されたコイルばね32Cの復元力により、基礎部61方向に常時、付勢されている。
また、図4に示す第4の車輪ブロックB4において、上段の車輪27は支持板33に一端が軸支された回動シャフト27Sによって支持され、回動シャフト27Sは支持板33に内装されたコイルばね27Cにより基礎部61方向に付勢されている。同様にして、下段の車輪28は支持板33に一端が軸支された回動シャフト28Sによって支持され、回動シャフト28Sは支持板33に内装されたコイルばね28Cにより基礎部61方向に付勢されている。
このため、車輪27,28には基礎部61の外周面を圧接する方向の力が加わっていると共に、コイルばね27C,28Cの復元力に抗して基礎部61から離れる方向に回動可能である。
また、支持板33は、側板11に一端が係止されたコイルばね33Cの復元力により、基礎部61方向に常時、付勢されている。
その他の第1の車輪ブロックB1における車輪21,22の支持構造、第2の車輪ブロックB2における車輪23,24の支持構造も、基本的に上記と同様であり、一例として、第2の車輪ブロックB2における車輪23,24の支持構造を図5に示す。
図5において、支持板34は側板13側に一端が係止されたコイルばね34Cにより基礎部61方向に付勢されていると共に、上段の車輪23は支持板34に一端が軸支された回動シャフト23Sによって支持され、回動シャフト23Sは支持板34に内装されたコイルばね23Cにより基礎部61方向に付勢されている。同様に、下段の車輪24は支持板34に一端が軸支された回動シャフト24Sによって支持され、回動シャフト24Sは支持板34に内装されたコイルばね24Cにより基礎部61方向に付勢されている。
このため、車輪23,24には基礎部61の外周面を圧接する方向の力が加わっていると共に、コイルばね23C,24Cの復元力に抗して基礎部61から離れる方向に回動可能である。
なお、第1の車輪ブロックB1における車輪21,22に関しても、図5の第2の車輪ブロックB2と対称的に構成された支持板35、コイルばね35C、回動シャフト21S,22S、コイルばね21C,22C等からなる機構により、車輪21,22には基礎部61の外周面を圧接する方向の力が加わり、かつ、コイルばね21C,22Cの復元力に抗して基礎部61から離れる方向に回動可能となっている。
以上の説明から明らかなように、この点検装置は、第1〜第4の車輪ブロックB1〜B4を構成する全ての車輪21〜28が独立懸架方式によって支持されており、各ブロックB1〜B4の下段の車輪22,24,26,28のみが駆動輪として動作する。
また、第1,第2の車輪ブロックB1,B2の構成部材である支持板34,35は避雷針60の高さ方向に沿って長く形成され、第3,第4の車輪ブロックB3,B4の構成部材である支持板32,33は上記支持板34,35よりもそれぞれ短く形成されている。
このため、図4に示したように、車輪21,23が避雷針60に接触する位置よりも低い位置で車輪25,27が避雷針60に接触し、車輪22,24が避雷針60に接触する位置よりも高い位置で車輪26,28が避雷針60に接触することになる。従って、避雷針60が上方に向かうにつれて徐々に細くなる構造(前述した図12の従来技術のように、避雷針230が高さ方向に沿って段部を有する構造)であっても、周方向に隣り合う車輪同士、例えば車輪25と21または23、あるいは、車輪26と22または24が互いに接触して干渉するおそれがなく、点検装置のスムーズな昇降の妨げとなる心配はない。このことは、他の隣り合う車輪同士についても同様である。
また、車輪ブロックB1〜B4において、上下の車輪、例えば車輪21と22、車輪23と24、車輪25と26、車輪27と28が、避雷針60に固定されたボルトや障害物を同時に乗り越えることは通常ないため、各モータ22M,24M,26M,28Mに要求される出力トルクが過大になる心配がなく、小型かつ低価格のモータを使用することができる。
次に、図6はこの昇降式点検システムの主要部を示すブロック図であり、前記モータ22M,24M,26M,28Mの駆動やカメラ44〜46による撮像を制御するためのコントローラ30(図2を参照)を含む点検装置80と、点検者によって操作される操作機70とからなる。
点検装置80は、操作機70から無線または有線により送信された制御信号を受信し、かつ、必要に応じてカメラ44〜46が撮像した画像データを操作機70に送信可能な送受信機81と、この送受信機81に接続された制御用マイコン82と、車輪22,24,26,28に取り付けられたモータ22M,24M,26M,28Mを駆動するモータ駆動回路85と、図1,図3に示したカメラ44〜46及び頂上センサ47と、第1,第2の車輪ブロックB1,B2の位置が下死点(例えば避雷針60の根元)に到達したことを検出するリミットスイッチ84と、図2に示したバッテリー29と、電源回路88と、を備えている。上記のリミットスイッチ84は、例えば、車輪ブロックB1またはB2の車輪22または24のハウジングの下端部に取り付けて車輪ブロックB1,B2が下死点に到達したことを検出すればよい。
制御用マイコン82は、送受信機81が受信した制御信号と頂上センサ47及びリミットスイッチ84による検出信号に基づき、モータ駆動回路85を制御してモータ22M,24M,26M,28Mの起動・停止、正転・逆転を制御すると共に、カメラ44〜46の撮像動作を制御するようになっている。なお、カメラ44〜46が自律的に常に撮像可能である場合には、制御用マイコン82を用いたカメラ44〜46の制御手段を特に設ける必要はない。
また、電源回路88は、点検装置80内の各部に所定の電源電圧を供給するものである。
点検者が操作する操作機70は、少なくとも制御信号の送信機能を持っていれば足り、送受信機81は操作機70に送信する機能を持っていなくてもよい。送受信機81がカメラ44〜46の画像データや頂上センサ47による検出信号を外部に送信する機能を持つ場合、操作機70はこれらの画像データ及び検出信号を受信する受信機としての機能を併せ持つことが望ましい。その場合には、操作機70に画像データを表示するモニタ画面を備えるか、あるいは、操作機70に接続されたパソコン等のモニタ画面に画像データを表示させてもよい。前述したごとく、操作機70と送受信機81との間の送受信は、無線、有線の何れの通信方式であってもよい。
更に、カメラ44〜46には、撮像した画像データを記憶するSDカードやUSBメモリ等の記録媒体を備えることが望ましい。
次いで、この昇降式点検システムの動作を図7,図8のフローチャートを参照しつつ説明する。
本実施形態では、下死点に設置された点検装置80を避雷針60に沿って上昇させて上死点(避雷針60の頂上)にて停止させ、その後に点検装置80を下降させて下死点に到達させるまでの一連の運転を自動的に実行させるモード(自動運転モード)と、これらの運転を手動操作によりその都度指示して実行させるモード(手動運転モード)とを選択することができる。なお、何れのモードにおいても、カメラ44〜46は常時、避雷針60を撮像しているものとする。上記各モードの選択や手動運転モードにおける各動作の指示は、点検者が操作機70のスイッチ操作により実行する。
図7は、自動運転モードのフローチャートである。
まず、点検者は、図1〜図3に示した側板12,13を開放して全ての車輪21〜28が避雷針60の基礎部61の外周面を圧接するように点検装置80をセットし、ロック部材31を施錠して点検装置80の設置を完了する(ステップS1)。次に、上昇→停止→下降→停止の一連の運転動作を行わせるために操作機70のサイクルスタートスイッチをオンし(S2)、自動運転を開始する。
操作機70からの制御信号を送受信機81により受信した点検装置80側では、制御用マイコン82及びモータ駆動回路85の動作によりモータ22M,24M,26M,28Mを起動して車輪22,24,26,28を正転させ、点検装置80を上昇させる(S3)。
なお、上昇の途中で車輪がその半径より長いボルト等の障害物に衝突してこれを乗り越えられない場合や、モータに異常が発生したような場合には、異常停止と判断し (S4Yes)、前記ロック部材31に一端が連結されたロープ等を点検者が引いてセーフティロックを解除することにより、車輪21〜28が避雷針60の外周面を圧接している力を若干緩め (S11)、その後に点検者がロープ等を引下げて点検装置80を強制的に回収する(S12,S13)。
上述したセーフティロックの解除は、具体的には、周知のキャッチクリップをロープ等を引張って外すことにより、ロック部材31によるロックを解除して側板12,13同士の連結を緩め、側板12,13を完全にではなく若干引き離して車輪21〜28の避雷針60に対する圧接力を緩めることにより実行される。
異常停止状態でなければ、点検装置80を引き続き上昇させ(S4No)、頂上センサ47が受雷部65の先端を検出してオン状態になったら(S5Yes)、その頂上位置にてモータ22M,24M,26M,28M、言い換えれば点検装置80を停止させる(S6)。
その後、制御用マイコン82及びモータ駆動回路85の動作によりモータ22M,24M,26M,28Mを再起動して車輪22,24,26,28を逆転させ、点検装置80を下降させる(S7)。
更に、下降の途中で前記ステップS4と同様に異常停止の有無を判断し(S8)、異常停止が生じた場合は(S8Yes)、前記ステップS11以下の処理を実行する。また、異常停止でなければ(S8No)、図6のリミットスイッチ84がオンされたか否かを判断する(S9)。リミットスイッチ84がオンされた場合は(S9Yes)、点検装置80が下死点まで下降したとみなせるので、点検装置80を停止させて回収する(S10,S13)。その際、必要に応じてカメラ44〜46にセットされた記録媒体も回収する。
次に、図8は手動運転モードのフローチャートである。
この手動運転モードでは、点検装置80を避雷針60の根元に設置し(S1)、点検者が操作機70の上昇スイッチをオンすることによりモータ22M,24M,26M,28Mを起動して車輪22,24,26,28を正転させ、点検装置80を上昇させる(S2a,S3)。また、頂上に到達して停止した状態(S6)を頂上センサ47のオン信号により検出したら、点検者は操作機70の下降スイッチをオンして車輪22,24,26,28を逆転させ、点検装置80を下降させる(S7a,S7)。
その他のステップについては図7と同様であり、重複を避けるために説明を省略する。
図9は、点検装置80の昇降時における車輪ブロックB1〜B4と避雷針60との位置関係を示す平面図であり、図4を上方から見た図に相当する。
図示するように、車輪25(26),27(28)の走行経路にある避雷針60の外周面にボルト66a(66b),66c(66d)が存在する場合でも、車輪25(26),27(28)の半径がボルト66a(66b),66c(66d)の高さ以上であれば、避雷針60から離れる方向に回動する車輪25(26),27(28)がボルト66a(66b),66c(66d)を乗り越えることができる。ちなみに発明者の実験によると、例えば車輪21〜28の直径を85[mm](半径42.5[mm])とした時に、高さが25[mm]のボルト66a〜66dを乗り越えることが確認されている。
また、車輪21〜28の幅を30[mm]としてその内部に補強材を充填することにより、昇降時の車輪21〜28のねじれや変形を防止できることも確認された。
11,12,13:側板
21〜28:車輪
21C〜28C:コイルばね
21S〜28S:回動シャフト
22M,24M,26M,28M:モータ
29:バッテリー
30:コントローラ
31:ロック部材
32〜35:支持板
32C〜35C:コイルばね
41〜43:支持ロッド
44〜46:カメラ
47:頂上センサ
60:避雷針
61:基礎部
62〜64:中段部
65:受雷部
66a〜66d:ボルト
67:ベース
68:土台
70:操作機
80:点検装置
81:送受信機
82:制御用マイコン
84:リミットスイッチ
85:モータ駆動回路
88:電源回路
B1〜B4:車輪ブロック

Claims (6)

  1. 垂直な建造物の高さ方向に沿って昇降可能な点検装置と、この点検装置に外部から制御信号を送信して昇降させるための操作機と、からなる昇降式点検システムであって、
    前記点検装置は、
    所定間隔で配置される一対の車輪の回転軸が前記建造物の高さ方向に直交する車輪ブロックを少なくとも4つ備え、前記車輪ブロックのうち、第1,第2の車輪ブロックの各一対の車輪相互の間隔を第3,第4の車輪ブロックの各一対の車輪相互の間隔よりも長く設定し、第1,第2の車輪ブロックを前記建造物を介して互いに対向配置し、かつ、第3,第4の車輪ブロックを前記建造物を介して互いに対向配置し、全ての前記車輪の外周面をばねの弾性により前記建造物の外周面に圧接しながら各車輪が前記外周面から離れる方向に回動可能とした支持機構を有すると共に、第1〜第4の車輪ブロックの各下段の車輪を正転または逆転させるモータと、前記建造物の状態を撮像するカメラと、このカメラが前記建造物の頂上付近に到達したことを検出する頂上センサと、前記点検装置が昇降範囲の下死点に到達したことを検出するスイッチと、前記操作機からの制御信号により前記モータの駆動回路を制御する制御用マイコンと、を備えたことを特徴とする昇降式点検システム。
  2. 請求項1に記載した昇降式点検システムにおいて、
    前記第1〜第4の車輪ブロックが内側に配置された側板を複数備え、前記側板を開いて前記建造物を前記第1〜第4の車輪ブロックの中心に配置した状態で前記側板を閉じて施錠することにより前記点検装置を前記建造物に装着することを特徴とする昇降式点検システム。
  3. 請求項1または2に記載した昇降式点検システムにおいて、
    前記カメラが撮像した画像データを、前記カメラに付属する記録媒体に記録することを特徴とする昇降式点検システム。
  4. 請求項1または2に記載した昇降式点検システムにおいて、
    前記カメラが撮像した画像データを、前記点検装置の外部の機器に送信する手段を備えたことを特徴とする昇降式点検システム。
  5. 請求項4に記載した昇降式点検システムにおいて、
    前記外部の機器が、前記操作機であることを特徴とする昇降式点検システム。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載した昇降式点検システムにおいて、
    前記建造物が、高さ方向に沿って段部を有する避雷針であることを特徴とする昇降式点検システム。
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