JP6743561B2 - 電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、電池システムに係り、特に、電池に設けられた電流遮断機構の経時劣化を判断する電池システムに関する。
従来、密閉型の電池では、充放電などによって電池内にガスが発生し、電池内圧が上昇することがある。電池内圧が上昇しすぎると、電池ケースが破損したりするおそれがある。
そのため、密閉型電池には、圧力型の電流遮断機構(CID:Current Interrupt Device)が用いられる。電流遮断機構は、電池の一方の電極に接続される集電板と、外部端子に接続される反転部材とを含む。通常、集電板と反転部材とは導通状態にあり、外部端子と電極との間に電流が流れる。電池の内圧が上昇すると、反転部材および集電板が破断する。これにより、反転部材と集電板とが非導通状態になり、外部端子と電池との間の電流が遮断される。このようにして電流が遮断されることによって、更なる内圧の上昇が抑えられ、電池ケースの破損などを防止することができる。
例えば、特許文献1には、車両に搭載される電池システムにおいて、電池温度およびSOC(State Of Charge)から算出される電池内圧と時間量とから内圧ダメージ量を算出し、このダメージ量に基づいて電流遮断機構の経時劣化(すなわち反転部材および集電板の破断)を判断することが記載されている。
特開2015−140790号公報
上記のように電池に設けられた電流遮断機構において、電池の周囲の外気圧が電流遮断機構の反転部材に作用することがある。電池システムを搭載した車両が外気圧の低い高地で使用された場合、平地使用の場合と比べて内外圧力差がより大きくなる。特許文献1に記載される電池システムでは、外気圧を考慮せずに電流破断機構の経時劣化を判断しているため、上記のような高地使用における内外圧力差の拡大によって電流遮断機構の破断がより早く生じる可能性がある。
本発明の目的は、外気圧を考慮して電流遮断機構の経時劣化を判断することで、外気圧の低い高地で使用された場合でも電流遮断機構の経時劣化を適切に判断することができる電池システムを提供することである。
本発明に係る電池システムは、外気圧が作用する状態で、電池ケース内の内圧に応じて電流を遮断する電流遮断機構で有する電池と、前記電池の温度を取得する温度取得部と、前記電池の充電状態を示すSOCを取得するSOC取得部と、前記電池の周囲の外気圧を取得する外気圧取得部と、前記温度、SOC及び外気圧に基づいて前記電流遮断機構の積算ダメージ量を算出し、前記積算ダメージ量から前記電流遮断機構の経時劣化を判断する、判断部と、を備える。
本発明に係る電池システムによれば、電池の温度、SOC、及び、電池周囲の外気圧に基づいて電流遮断機構の積算ダメージ量を算出し、この積算ダメージ量から電流遮断機構の経時劣化を判断するため、外気圧の低い高地で使用された場合でも電流遮断機構の経時劣化を適切に判断することができる。
実施の形態に係る電池システムに含まれる電池セルを示す斜視図である。 図1に示した電池セルの上部を示す拡大斜視図である。 図2に示した電池セルに含まれる電流遮断機構を示す、図2中のA−A線断面図である。 実施の形態に係る電池システムの概略構成を説明するための図である。 図4に示した監視ユニットの記憶部にそれぞれ記憶されているマップの一例を示す図であり、(a)は電池の温度/SOC/外気圧とダメージ値との関係を示すマップであり、(b)は温度/SOC/外気圧頻度分布をカウントするためのマップである。 図4に示した監視ユニットの記憶部に記憶されている、積算ダメージ量と使用可能年数との関係を示すマップである。 図4に示した監視ユニットの判断部において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの構成を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
以下では、実施の形態に係る電池システムに含まれる電池セルについてまず説明し、次いで、当該電池セルによって構成される電池スタックを備える電池システムについて説明する。
図1は、電池システムに含まれる電池セル(電池)10を示す斜視図である。電池セル10は、例えば、密閉型の角形二次電池であり、リチウムイオン電池などが用いられる。
図1に示すように、電池セル10は、電池ケース12を備える。電池ケース12には、電池要素が電解液と共に収容されて封止されている。電池要素は、例えば、セパレータを挟んで正極電極および負極電極が巻回または積層されて構成される。
電池ケース12の上部には、外部端子14,17が設けられる。例えば、外部端子14はプラス端子であり、外部端子17はマイナス端子である。外部端子14は、端子板15と、突起16とを含む。端子板15は、後述する電流遮断機構(以下、適宜に「CID」という)の上方に配置される蓋としての役割を果たす。また、端子板15には、貫通孔15aが形成されている。この貫通孔15aは、後述するCIDの反転板の上方に形成される空間に連通する。外部端子14の突起16は、例えば、ボルトで構成され、外部端子14に連結されている。外部端子17も、外部端子14と同様に、端子板18と突起19とを含む。
電池セル10は、さらにガス排出弁13を含む。ガス排出弁13は、電池セル10内に発生したガスによる電池内圧が高くなると開放してガスを排出する。
電池セル10は、例えば、車両に搭載される組電池(電池パック)に組み込まれて使用される。実施の形態において、電池セル10の温度とSOCとが取得されて、CIDの経時劣化の判断に利用される。
図2は、図1に示した電池セルの上部を示す拡大斜視図である。図2に示すように、端子板15の上面に、温度センサ20が設けられる。温度センサ20が検知する温度Tは、後述する電池システムの監視ユニットにおいてCIDの経時劣化の判断に利用される。
また、外部端子14の突起16には電圧検出線22Pが接続され、外部端子17の突起19には電圧検出線22Nが接続されている。電圧検出線22P,22Nを利用して、電池セル10の電圧が検出される。後述する電池システムの監視ユニットでは、電池セル10の電圧からSOCが算出されて、CIDの経時劣化の判断に利用される。
図3は、図2に示した電池セル10に含まれる電流遮断機構(CID)30を示す、図2中のA−A線断面図である。実施の形態では、CID30は、一方の外部端子14の下方に設けられる。
CID30は、圧力型の電流遮断機構である。具体的に、CID30は、電池セル10の内圧(電池ケース12内の圧力)が上昇した場合に、電池要素と外部端子14との間の電流を遮断する機能を有する。CID30は、インシュレータ32と、封口体34と、シール部材36と、接続部材38と、反転板40と、集電板42と、ホルダ部材44とを含む。
封口体34は、電池ケース12の開口部を塞ぐように設けられる。封口体34には、貫通孔35が形成される。貫通孔35は、電池ケース12の内外の空間を連通させるように形成される。
インシュレータ32は、絶縁性材料で形成される。インシュレータ32は、封口体34と外部端子14との間に介挿され、両者を電気的に絶縁する。
接続部材38は、例えば銅やアルミニウムなどの導電性材料で形成される。接続部材38は、封口体34の貫通孔35に挿通される。接続部材38は、電池ケース12の外部で外部端子14に接続され、電池ケース12の内部で反転板40に接続される。つまり、接続部材38は、外部端子14と反転板40とを電気的に接続する。
また、接続部材38は、外部端子14に接続される上端部と反転板40に接続される下端部との間に、中間部39を有する。この中間部39内には、貫通孔39aが形成されている。中間部39の貫通孔39aは、外部端子14の端子板15に形成された貫通孔15aに連通している。これにより、接続部材38の下端部に接続された反転板40の上方の空間49が、接続部材38の貫通孔39aおよび端子板15の貫通孔15aを介して、電池セル10の周囲に外気に連通する。したがって、実施の形態の電池システム1では、電池セル10のCID30に含まれる反転板40に電池セル10の周囲の外気圧が作用する構成となっている。
シール部材36は、封口体34と接続部材38との間に介挿される。シール部材36は、例えば樹脂性のガスケットである。電池ケース12内は、例えばヘリウム(He)などの不活性ガスで満たされており、シール部材36はHeを密閉する機能を果たす。
反転板40は、例えば金属板などの導電材料から形成される。反転板40は、接続部材38および集電板42に例えば溶接などによって接続され、両者の間に配置される。反転板40は、接続部材38と集電板42とを電気的に接続する。反転板40は、通常、接続部材38側に凹形状になり、集電板42側で凸形状になる。
反転板40の両端部分は、接続部材38に接続される。反転板40の中央部分は、集電板42の中央部分に例えば溶接などによって接続される。
ホルダ部材44は、電池ケース12の内部において、封口体34の直下に設けられる。ホルダ部材44は、封口体34および接続部材38によって支持されるとともに、電池ケース12の内部で集電板42を保持する。また、ホルダ部材44は、かしめ部46を含む。集電板42は、かしめ部46に加締められ、ホルダ部材44によって保持される。
集電板42は、図示しない電池要素の電極に接続される。これにより、電池要素からの電力(電流)が、集電板42、反転板40、接続部材38、および、外部端子14を通して取り出される。
集電板42の中央には、例えば平面視で円形状をなす溝48が形成される。電池セル10の(電池ケース12の)内圧が上昇すると、反転板40が、集電板42から離れる方向に変形する。つまり、反転板40が、接続部材38側で凸となり、集電板42側で凹となるように反転する。このとき、集電板42と反転板40との間の溶接部が破断するか又は集電板42の溝48が破断して、反転板40と集電板42との接続が解除される。これによって、電池ケース12内の電池要素と外部端子14との間の電流が遮断される。
密閉型電池では、電解液の分解反応などに伴ってガスが発生する。そのため、時間経過とともに内圧が上昇する傾向にある。内圧が上昇すると、反転板40や集電板42などの疲労蓄積によって、CID30が経時劣化する。CID30の劣化がさらに進むと、上述のように溝48が破断して電流が遮断される。溝48が破断した後は、CID30としては不良状態になる。こうなると電池は車両に電力を利用できなくなる。そうなる前に、車両用の電池の交換作業などを行なうことが好ましい。
電池の劣化の仕方は、内圧がどの程度上昇したかによって異なる。車両に搭載した電池のCIDがどの程度劣化するかは、その車両における電池の使われ方にも依存する。したがって、車両でのリアルタイムな使用状況を考慮して、CID30の経時劣化を判断することが好ましい。また、この場合、電池が搭載された車両が高地で使用される場合、外気圧が平地に比べて低くなるため、外気圧の影響を受けるCIDの経時劣化は外気圧も考慮して判断することがより好ましい。そこで、実施の形態では、例えば、電池の温度と、SOCと、電池の周囲の外気圧とを考慮して、電池のCIDの経時劣化を判断する。その詳細は、後に図5〜図7を参照して説明する。
図4は、実施の形態に係る電池システム1の概略構成を説明するための図である。電池システム1は、一例として、車両に搭載される電池パック50に適用される。
図4に示すように、電池パック50は、4つの電池スタック51〜54を含む。電池スタック51〜54は、パックケース55内に並んで収容されている。電池スタック51〜54の各々は、複数の電池セル10を含む。例えば、電池スタック51〜54は、それぞれ、14個の電池セル10−1〜10−14を含む。電池セル10−1〜10−14の各々は、図1〜図3を参照して説明した電池セル10と同様の構成とすることができる。
電池システム1は、さらに監視ユニット60を含む。監視ユニット60は、温度取得部61と、SOC取得部62と、外気圧取得部63と、判断部65と、記憶部66とを含む。
温度取得部61は、少なくとも1つ以上の電池セル(例えば電池セル10−14)の温度を取得する。温度取得は、電池セルに設けられた温度センサ(図2に示した温度センサ20)を利用して行なわれる。
SOC取得部62は、温度取得部61が温度計測の対象とする電池セル10のSOCを取得する。SOCの取得は、電池セル10の外部端子14,17(図2に示した突起16,19など)に接続された電圧検出線(図2に示した電圧検出線22P,22Nなど)を利用して行なわれる。
外気圧取得部63は、電池セル10の周囲の外気圧を取得する。外気圧の取得は、例えば、パックケース55内に設けた外気圧センサ64を利用して行われる。なお、外気圧センサは、電池パック内に限定されず、電池システムが搭載された車両のどこかに設けられてもよい。
判断部65は、電池セル10の温度、SOC及び外気圧に基づいて、電池セル10が備えるCID30の経時劣化を判断する。記憶部66は、判断部65の判断に必要なさまざまな情報を記憶する。一例として、判断部65の判断に必要な情報には、図5(a)に示すようなCID30のダメージ値マップが含まれる。
監視ユニット60は、通信信号Sを介して、電池パック50が搭載される車両の制御部(図示しない)などと通信できる。この通信により、監視ユニット60は、例えば、車両の走行距離や走行時間、あるいは車両の動作状態、例えばイグニッション電源(IG)がオン(ON)またはオフ(OFF)であるか、などのさまざまな情報を取得し、また、その情報を記憶部66に記憶させる。
パックケース55内に収容された電池スタック51〜54は、温度調整、例えば冷却可能に構成される。温度調整は、例えば空気(冷気など)をパックケース55の吸気口56から吸気し、パックケース55の排気口57から排気することで実現される。このような冷却においては、吸気口56側の電池セル10−1に対する冷却効果が比較的高く、排気口57側の電池セル10−14に対する冷却効果は比較的低くなる。換言すれば、電池セル10−1〜10−4において、吸気口56側の電池セル(電池セル10−1など)は比較的低温になり、排気口57側の電池セル(電池セル10−14など)は比較的高温となり易い。
電池セルが高温になるほど内圧が高まるため、その電池セルに含まれるCIDは劣化し易い。そこで、監視ユニット60は、電池スタック51〜54の各々において含まれる電池セルのうち、排気口57側の電池セル(例えば電池セル10−14のみ)の温度やSOCを監視して取得し、CID30の経時劣化を判断してもよい。これにより、もっとも温度条件の厳しい(温度が高い)電池セルのCID30、すなわちもっとも劣化が進んだCID30の劣化が判断される。ここで、判断部65は、温度条件の厳しい電池セルのCID30が劣化していると判断した場合に、その電池スタック内の他の電池セルのCID30も劣化していると推測(判断)してもよい。そうすれば、他の電池セルの温度を監視せずとも、電池スタック全体におけるCID30の劣化を判断することが可能になる。
続いて、図5〜図7を参照して、上述した構成を備える電池システム1の監視ユニット60において実行されるCIDの劣化判断処理について説明する。
図5は、図4に示した監視ユニット60の記憶部66にそれぞれ記憶されているマップの一例を示す図であり、(a)は電池セルの温度/SOC/外気圧とダメージ値との関係を示すマップであり、(b)は温度/SOC/外気圧頻度分布をカウントするためのマップである。
図5(a)を参照すると、実施の形態では、電池セル10の温度、SOC、および、外気圧とダメージ値との関係を示すマップが、例えば、ダメージ値マップ70,71,72として記憶部66に予め記憶されている。ダメージ値マップ70は外気圧が1気圧の場合、ダメージ値マップ71は外気圧が0.8気圧の場合、ダメージ値マップ72は外気圧0.6気圧の場合におけるCID30のダメージ値をそれぞれ規定したものである。
代表的に、ダメージ値マップ70を参照すると、横欄には温度30℃、35℃、40℃、45℃、50℃が示され、縦欄にはSOC30%、40%、50%、60%、70%、80%が示されている。そして、各温度と各SOCとによって規定される各欄には、ダメージ値d1〜d30が規定されている。これらのダメージ値d1〜d30は、電池セル10およびCID30の設計データや実験データなどによって得ることができる。ここで、CID30のダメージ値d1〜d30は、電池セル10の温度およびSOCが高くなるほど大きくなる傾向にある。これは、電池セル10が高温になるほど、また、高SOCになるほど、電池セル10の内部でガスが発生しやすくなって内圧が高くなり、その結果、CID30において集電板42の溝48に作用する応力が大きくなって、疲労(またはクリープ)の蓄積によるダメージが大きくなるためである。
図5(a)に示す他のダメージ値マップ71,72についても、ダメージ値マップ70の場合と同様に、横欄が温度30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、縦欄がSOC30%、40%、50%、60%、70%、80%をそれぞれ表している。ダメージ値マップ71,72については、ダメージ値の図示が省略されているが、ダメージ値マップ70と同様に各欄にダメージ値が予め設定されている。ここで、外気圧が低くなるほど電池セル10の内圧との差が大きくなるため、CID30のダメージ値が大きくなる傾向にある。したがって、外気圧0.8気圧に対応するダメージ値マップ71に規定される各ダメージ値は外気圧1気圧のダメージ値マップ70の対応する欄のダメージ値に比べて大きい。同様に、外気圧0.6気圧に対応するダメージ値マップ72に規定される各ダメージ値は外気圧0.8気圧のダメージ値マップ71の対応する欄のダメージ値に比べて大きい。
図5(b)を参照すると、監視ユニット60の記憶部66には、温度/SOC/外気圧頻度分布を示すマップが記憶されている。実施の形態では、図5(a)のダメージ値マップに対応する3つの頻度分布マップ73,74,75が記憶されている。頻度分布マップ73の横欄および縦欄と外気圧(1気圧)は、上記ダメージ値マップ70に対応する。同様に、頻度分布マップ74の横欄(温度)および縦欄(SOC)と外気圧(0.8気圧)は上記ダメージ値マップ71に対応し、頻度分布マップ75の横欄(温度)および縦欄(SOC)と外気圧(0.6気圧)は上記ダメージ値マップ72に対応する。
温度/SOC/外気圧頻度分布を示す頻度分布マップ73,74,75の各欄の初期値は「0」に設定されている。監視ユニット60(の判断部65)は、電池パック50が車両に搭載された後、電池セル10の温度、SOC、および、外気圧を監視し、電池セル10がどのような状態で存在したかを示す時間(電池存在時間)を所定時間ごとに更新する。具体例として、前回の情報取得から所定時間t(例えば1時間)経過した後の外気圧が1気圧、電池セル10の温度が30℃、SOCが70%であった場合、頻度分布マップ73において対応する欄の値n1が所定時間tだけインクリメントされる。
そして、次のタイミング(所定時間t後)に取得された電池セル10の情報が1気圧、温度35℃、SOC60%の場合、頻度分布マップ73において対応する欄の値n2が所定時間tだけインクリメントされる。同様に、次のタイミング(さらに所定時間t後)に取得された電池セル10の情報が1気圧、温度40℃、SOC50%の場合、頻度分布マップ73において対応する欄の値n3が所定時間tだけインクリメントされ、次のタイミング(また更に所定時間t後)に取得された電池セル10の情報が1気圧、温度45℃、SOC40%の場合、頻度分布マップ73において対応する欄の値n4が所定時間tだけインクリメントされる。このようにして、電池パック50が車両に搭載された後に電池セル10の温度/SOC/外気圧の状態が電池存在時間として更新される。
なお、図5(a),(b)における温度、SOC、外気圧は、温度取得部61、SOC取得部62および外気圧取得部63から取得された検出値について、例えば「1」の位の数値を四捨五入するなどによって、どの欄に対応するかを決めてもよい。また、図5(a),(b)に示す各マップにおける外気圧、温度、SOCは例示であり、これらに限定されるものではない。例えば、電池セルの温度は5℃刻みであってもよいし、SOCは5%刻みであってもよい。また、外気圧は0.1気圧ごとにマップが作成されてもよい。
図6は、図4に示した監視ユニット60の記憶部66に記憶されているマップを示す図であり、積算ダメージ量Dと使用可能年数との関係を表すマップである。図6に示した使用可能年数は単なる例示であり、これに限定されるものではない。監視ユニット60は、図5(a),(b)に示したマップから算出した積算ダメージ量Dを用いて図6に示すマップを参照することによって、電池セル10のCID30の使用可能年数を算出することができる。例えば、監視ユニット60の判断部65は、積算ダメージ量Dが0.0200より大きく0.0500以下である場合には使用可能年数を「20年」と算出し、積算ダメージ量Dが0.1000より大きく0.2000以下である場合には使用可能年数を「10年」と算出する。
図7は、監視ユニット60の判断部65において実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7を参照すると、判断部65は、ステップS10において、イグニッション電源(IG)がオフ(OFF)中の電池セル10の温度、SOC、外気圧、及び、時間を所定時間t1ごとに取得する。イグニッション電源は、電池パック50が搭載された車両のイグニッション電源を意味する。イグニッション電源のオフ中は車両が放置状態にあって走行していないため、電池セル10の温度等の変化があまり大きくないことが想定される。そのため、上記所定時間t1は、比較的長い時間、例えば1時間に設定することができる。
イグニッション電源がオフされているか否かは、通信信号Sに基づいて判断できる。また、温度、SOC及び外気圧は、監視ユニット60の温度取得部61、SOC取得部62、外気圧取得部63からそれぞれ取得できる。また、時間は、監視ユニット60に備えられたタイマー回路(図示せず)から取得することができる。ここでの「時間」は、前回の温度などの情報取得から経過した所定時間t1に相当する。
続いて、判断部65は、ステップS12において、ステップS10で取得された各情報に基づいて温度/SOC/外気圧頻度分布マップを更新する。この更新の仕方は、図5(b)を参照して上述した通りであり、この場合の電池存在時間は「t1」を用いて算出される。
次に、判断部65は、ステップS14において、イグニッション電源(IG)がオン(ON)されたか否かを判定する。イグニッション電源がオンされていれば(S14でYES)、次のステップS16に進む。そうでなければ(S14でNO)、ステップS10に戻って、ステップS10,S12の処理を繰り返し実行し、図5(b)に示した頻度分布マップ73〜75を更新する。
ステップS14でイグニッション電源がオンされたと判定された場合、判断部65は、ステップS16において、イグニッション電源(IG)がオン(ON)中の電池セル10の温度、SOC、外気圧、及び、時間を所定時間t2ごとに取得する。イグニッション電源のオン中は車両が走行状態にあるため、電池セル10の温度などの変化が大きくなることが想定される。そのため、上記所定時間t2は、比較的短い時間、例えば10分に設定することができる。
続いて、判断部65は、ステップS18において、ステップS16で取得された各情報に基づいて温度/SOC/外気圧頻度分布マップを更新する。この更新の仕方は、図5(b)を参照して上述した通りであり、この場合の電池存在時間は「t2」を用いて算出され、イグニッション電源がオフ中に更新された電池存在時間と加算(積算)される。
次に、判断部65は、ステップS20において、図5(b)の温度/SOC/外気圧頻度分布から、CID30の積算ダメージ量Dを算出する。具体的には、図5(a)のダメージ値マップに規定される各欄のダメージ値を、図5(b)に示す温度/SOC/外気圧頻度分布マップに対応する欄の電池存在時間をそれぞれ乗算する。そして、各欄に対応する乗算結果を合計することによって、積算ダメージ量Dが得られる。積算ダメージ量Dは、算出されるごとに記憶部66に記憶されて更新される。
次に、判断部65は、ステップS22において、積算ダメージ量Dに対応する電池セル10の使用可能年数が、電池経過時間(すなわち電池パック50が車両に搭載されてからの経過時間)より短いか否かを判定する。積算ダメージ量Dに対応する電池セル10の使用可能年数は、ステップS20で算出された積算ダメージ量Dを用いて図6のマップから算出される。また、電池経過時間は、監視ユニット60に備えられたタイマー回路から得ることができる。ステップS22において肯定判定された場合(S22でYES)、ステップS24に進む。そうでなければ(S22でNO)、ステップS26に進む。
ステップS22で否定判定された場合、すなわち電池使用可能年数が電池経過時間よりも長い場合、ステップS26においてイグニッション電源がオフされたか否かが判定される。イグニッション電源がオフされていれば(S26でYES)、図7に示すフローチャートの処理を終了する。これに対し、ステップS22で肯定判定された場合、すなわち、電池使用可能年数が電池経過時間よりも短い場合、電池セル10のCID30の寿命が尽きたと判断される。そのため、判断部65は、ステップS24において、電池点検通知を実行する。具体的には、インストールパネルにあるランプを点灯させるなどによって、ユーザに電池点検および電池交換を促す。
上述したように本実施の形態の電池システム1によれば、電池セル10の温度、SOC、及び、外気圧に基づいて電流遮断機構30の積算ダメージ量Dを算出し、この積算ダメージ量から電流遮断機構の経時劣化を判断するため、電池システム1を搭載した車両が外気圧の低い高地で使用された場合でも電流遮断機構30の経時劣化を適切に判断することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態の構成に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲内において、種々の変更が可能である。
例えば、上記においては、電池セル10の温度およびSOCと、電池周囲の外気圧とに基づいて、CID30の積算ダメージ量Dを算出する例について説明したが、これに限定されるものではなく、電池セルの内圧変動の頻度(回数)をさらに考慮して、CID30の積算ダメージ量を算出してもよい。電池セルの内圧変動は、温度への依存が大きいことから、例えば、電池セルの温度が所定温度(例えば±5℃)だけ変動するごとに内圧変動回数を1回ずつインクリメントする。そして、記憶部66に予め記憶された内圧変動回数とCIDダメージ値との関係を示すマップから内圧変動ダメージ量を算出し、上記の積算ダメージ量に合計する。これにより、内圧変動も考慮した積算ダメージ量を算出でき、これに基づいてCIDの経時劣化を判断できる。また、内圧変動とともに電池セルの周囲の外気圧変動によるCIDダメージ量も同様に算出して積算ダメージ量に加算することで、外気圧変動も考慮してうえでCIDの経時劣化を判断してもよい。
また、上記のおいては、算出した積算ダメージ量Dに対応する使用可能年数をマップから算出して、この使用可能年数を電池経過時間と比較してCID30の寿命を判断したが、これに限定されるものではない。算出した積算ダメージ量Dが、記憶部66に記憶された規定値以上になったときに、CIDの寿命が尽きたと判断して、電池点検通知を生成してもよい。
1 電池システム、10 電池セル、12 電池ケース、13 ガス排出弁、14,17 外部端子、15,18 端子板、15a,35,39a 貫通孔、16,19 突起、20 温度センサ、22N,22P 電圧検出線、30 電流遮断機構(CID)、32 インシュレータ、34 封口体、36 シール部材、38 接続部材、39 (接続部材の)中間部、40 反転板、42 集電板、44 ホルダ部材、46 かしめ部、48 溝、49 空間、50 電池パック、51〜54 電池スタック、55 パックケース、56 吸気口、57 排気口、60 監視ユニット、61 温度取得部、62 SOC取得部、63 外気圧取得部、64 外気圧センサ、65 判断部、66 記憶部、70〜72 ダメージ値マップ、73〜75 頻度分布マップ、D 積算ダメージ量。

Claims (1)

  1. 外気圧が作用する状態で、電池ケース内の内圧に応じて電流を遮断する電流遮断機構を有する電池と、
    前記電池の温度を取得する温度取得部と、
    前記電池の充電状態を示すSOCを取得するSOC取得部と、
    前記電池の周囲の外気圧を取得する外気圧取得部と、
    前記温度、SOC及び外気圧に基づいて前記電流遮断機構の積算ダメージ量を算出し、前記積算ダメージ量から前記電流遮断機構の経時劣化を判断する、判断部と、
    を備える、電池システム。
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