JP6742976B2 - ハニカム触媒の活性回復装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排煙脱硝装置等に使用されているハニカム触媒が石炭灰等によるセル内部の目詰まりにより脱硝性能が低下した場合、或いは、排ガス中に含まれる被毒物質によってセル内表面が覆われて活性が低下した場合、そのような触媒の活性を回復させるためのハニカム触媒の活性回復装置に関するものである。
従来、この種のハニカム触媒の活性回復装置として、フレーム内を上下方向に移動可能に設けたロッド集合体を、対応するハニカム触媒の複数のセル内に、上部開口から挿入し、加振器にて振動を加えながらロッド集合体を下降させることにより、ハニカム触媒のセル内の目詰まりを除去する装置が提案されている(特許文献1)。
特開2013−146674号公報
ところで、従来の活性回復装置は、ハニカム触媒を排煙脱硝装置から取り外す必要がなく、同装置に装着したままの状態で、触媒の活性を回復できる点で優れたものであるが、さらに効果的に目詰まり等を除去し得る構造が望まれている。
また、ハニカム触媒の面積が広い場合は、処理が終了した位置から、隣接する未処理位置に、順次、活性回復装置を移動しながら作業を行う必要があるが、装置の重量が比較的重いことから、より効率的に作業を行う構造が望まれている。
本発明は、上記従来装置の課題に鑑みてなされたものであり、ハニカム触媒の目詰まり等をより効果的に除去し得ると共に、作業効率をも向上したハニカム触媒の活性回復装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、複数配列されたハニカム触媒のセルを貫通し得る長さの複数のロッドが設けられ、上記各ロッドの上端がロッド取付プレートに固定された状態でロッド集合体が構成され、上記ロッド集合体が機枠に対して垂直方向に昇降可能に支持され、上記ハニカム触媒上に載置された上記ロッド集合体が上記機枠に対して下降することにより、各ロッドが上記ハニカム触媒の各セル内に挿入可能とされたハニカム触媒の活性回復装置において、上記各ロッドに上端から下端まで貫通孔が形成されると共に、上記ロッド取付プレート上に上記各ロッドの上記貫通孔に連通するエアチャンバーが固定され、上記エアチャンバーに導入管を介して空気を送り込むコンプレッサーが設けられ、かつ上記エアチャンバー又は上記ロッド取付プレートに、上記ロッド集合体の下降時に上記各ロッドを振動させる加振器が固定されたものであるハニカム触媒の活性回復装置により構成される。
上記導入管は例えばエアホース(15)により構成することができる。上記加振器は例えばエア式のピストンバイブレータ(5)により構成することができる。従って、ロッド集合体を支持する機枠をハニカム触媒上に載置し、コンプレッサーから空気をエアチャンバーに送り込み、加振器を駆動しながら、ロッド集合体を機枠に対して下降すると、ロッドを振動させ、かつロッドの下端開口からセル内にエアを噴射しながら各ロッドをハニカム触媒のセル内に挿入することができ、振動するロッドによりセル内の目詰まりを破壊するだけでなく、ロッド先端から噴射されるエアにより、セル内のコーナ部等に付着する目詰まりを下方に吹き飛ばすことができ、しかもロッドの周面とセル内壁の接触によりセル内壁に付着する被毒物質をも除去することができ、より効果的にハニカム触媒の活性を回復することができる。
第2に、上記加振器はエア式バイブレータであり、上記コンプレッサーの上記導入管が分岐されて上記加振器にも接続され、上記コンプレッサーからの空気により上記加振器を駆動し得るように構成したものである上記第1記載のハニカム触媒の活性回復装置により構成される。
このように構成すると、1つのコンプレッサーからのエアにより、エアチャンバーと加振器への両方に空気を供給することができ、加振器を駆動するための別途の駆動源を必要とせず、装置を簡略化することができる。
第3に、上記機枠は、上記ロッドと平行な垂直方向のガイド棒と、該ガイド棒の上端を支持する上部固定板と、上記ガイド棒の下端を支持する下部固定板とから構成され、上記ロッド集合体は、上記ロッド取付プレートが上記ガイド棒に挿通された状態で、上記上部固定板と上記下部固定板との間を、上記ガイド棒に沿って昇降するものであり、上記上部固定板に定荷重ばねが固定され、該定荷重ばねの端部が上記ロッド取付プレートに接続されたものである上記第1又は2記載のハニカム触媒の活性回復装置により構成される。
上記下部固定板は例えばロッド挿入プレート(11)により構成することができる。このように構成すると、ロッド取付プレートを含むロッド集合体には、常時、定荷重ばねによる上向きの引込力が作用するので、ロッド集合体の下降時は、作業者はロッド取付プレート等を軽く下方に押すだけで、ロッド集合体を自重により下降させることができ、作業性を向上させることができる。また、一旦下降したロッド集合体を上昇させる際も、ロッド集合体には定荷重ばねによる引込力が作用するので、作業者は楽にロッド集合体を上昇させることができる。
第4に、上記ロッド集合体を昇降可能に支持する上記機枠を保持する保持部材と、上記保持部材を左右方向レールに沿って左右方向に移動し得る左右方向フレームと、上記左右方向フレームを支持し、上記左右方向フレームを、左右方向に直交する前後方向に移動させるための前後方向レールとからなる位置決め機構が設けられ、上記ロッド集合体が上記機枠に対して上端に位置する状態において、上記ロッドの下端部が上記前後方向レールの下面と同一水準位置又は上記前後方向レールの上記下面より上側に位置しているものである上記第1〜3の何れかに記載のハニカム触媒の活性回復装置により構成される。
上記上端は例えば最上端位置(X1)とすることができる。上記左右方向フレームは例えば左右方向門型フレーム(28)により構成することができる。このように構成すると、位置決め機構をハニカム触媒上に載置した状態で、機枠(ロッド集合体)を左右方向、及び、前後方向に自由に移動することができ、例えばハニカム触媒の所定箇所にロッド集合体を位置させた状態で、ロッド集合体を昇降させてセルの目詰まりを排除した後、ロッド集合体の前後左右方向への移動を容易に行うことができ、さらなる作業性の向上を実現し得る。
第5に、上記ロッド集合体を支持する上記機枠は、上記保持部材に着脱自在に設けられているものである上記第4記載のハニカム触媒の活性化回復装置により構成される。
このように構成すると、位置決め機構と機枠を別々に保管等することができ、メンテナンス性を向上することができる。
本発明は上述のように構成されるものであるから、ロッドを振動させながら、かつロッドの下端開口からセル内にエアを噴射しながら各ロッドをハニカム触媒のセル内に挿入することができ、振動するロッドによりセル内の目詰まりを破壊するだけでなく、ロッド先端から噴射されるエアにより、セル内の目詰まりを下方に吹き飛ばすことができ、より効果的にハニカム触媒の活性を回復することができる。
また、1つのコンプレッサーからのエアにより、エアチャンバーと加振器への両方に空気を供給することができ、加振器を駆動するための別途の駆動源を必要とせず、装置を簡略化することができる。
また、ロッド取付プレートを含むロッド集合体には、常時、定荷重ばねによる上向きの引込力が作用するので、ロッド集合体の下降時及び上昇時において、作業者は楽にロッド集合体を上昇下降させることができる。
また、位置決め機構を使用することで、ロッド集合体を左右方向、及び、前後方向に自由に移動することができるので、ハニカム触媒上においてロッド集合体の水平方向の移動を容易に行うことができ、さらなる作業性の向上を実現し得る。
また、位置決め機構と機枠を別々に保管等することができ、メンテナンス性を向上することができる。
本発明に係るハニカム触媒の活性回復装置の斜視図である。 同上装置をハニカム触媒上に設置した場合の側面図である。 図2のY1−Y1線断面図である。 同上装置のロッドの接続部近傍の断面図である。 図2のY2−Y2線断面図である。 (a)は同上装置のロッド下端部の断面図、(b)はロッドの拡大横断面図である。 同上装置のハニカム触媒にロッドが挿入された状態の横断面図である。 同上装置のロッドをハニカム触媒に挿入した状態の一部断面側面図である。 同上装置のロッドをハニカム触媒に挿入した状態の一部断面側面図である。 (a)は目詰まりを示す触媒の一部平面図、(b)はセルの目詰まりを示すセルの側面断面図、(c)はセル内にロッドが挿入した状態を示すセルの側面断面図である。 同上装置の位置決め機構の斜視図である。 ロッド集合体を保持する位置決め機構をハニカム触媒上に設置した状態の側面図である。 (a)は左右方向レールと上固定板との接続構造を示す一部平面図、(b)は(a)の側面図、(c)は左右方向レールとロッド挿入プレートとの接続構造を示す一部平面図、(d)は(c)の側面図である。
以下、本発明に係るハニカム触媒の活性回復装置を詳細に説明する。尚、以下の説明において、図1に矢印にて示すように、前後、左右、上下の方向を定めるものとする。
図1は本発明に係る活性回復装置1の斜視図である。同図において、2はロッド取付プレート(例えば横100mm、縦72.5mm、厚さ7mmのステンレス製の板)であり、2枚の同形の上下プレート2a,2bを接合して四隅をホルト及びナットBにて締結することにより構成されている。尚、上記ロッド取付プレートの全体を符号「2」で示し、上下プレートを各々個別に符号「2a」,「2b」にて示す。
このロッド取付プレート2の下面2bの下面側中央部に、25本(縦5本×横5本)のロッド3(例えば直径3mm、長さ1000mmのステンレス製の丸棒)の上端部3aが固定されており、これらのロッド3は上記ロッド取付プレート2に対して直交する下向きに互いに平行に並設されている(図1、図2参照)。尚、本実施形態では上記ロッド3の数は25本であるが、ロッドの数はこれに限定されず、より多い本数(例えば36本(縦6本×横6本)又はより少ない本数であっても良い。
これらのロッド3は、図3に示すように、縦5本、横5本、計25本の各ロッド3が、対応する碁盤目状のハニカム触媒20の各セル(横断面正方形の縦長立方体形状の目穴)21の略中心に位置するように(図7参照)、縦横に一定のピッチP1で整然と配列されており、上記ロッド3の上端部3aから、後述のロッド導入ガイド板11の対応する貫通孔12内に挿通された下端部3bまで、互いに接触することなく平行に配置され、全体として上記ロッド取付プレート2の下面中央部から逆向き(下向き)剣山状に設けられている。尚、上記ロッド3の25本の集合体を示す場合は「ロッド集合体3’」という。
また、全ての上記各ロッド3は、図2、図4、図6に示すように、その上端から下端まで貫通孔3cが形成されると共に、上記ロッド取付プレート2上に上記各ロッド3の上記貫通孔3cに連通するエアチャンバー22が固定されている(図4参照)。
上記ハニカム触媒20は図1においてガスがセル21の上部開口21aから下方に向けて流入するものであり、上部開口21a側が入口(上流側)、下部開口21b(図9参照)側が出口(下流側)となる。
上記各ロッド3の上端部3aと上記プレート2との接合は、図4に示すように、上記ロッド3の上端部3aに雄螺子部3a’を設け、上記下プレート2bの下側面に設けた複数の雌螺子部2b’に上記雄螺子部3a’を螺子込むことで、上記各ロッド3を上記下プレート2b下面に固定している。従って、上記各ロッド3の上記貫通孔3cは上記下プレート2bの上面側に開口している。また、上記ロッド3の下端部3bは先細りの円錐形状の円錐部3b’となるように加工されている(図6(a)参照)。
上記上プレート2aは、その中央部の上記ロッド3が取り付けられるエリアには、開口2cが開口形成され、上記各ロッド3の上記貫通孔3cが上記エアチャンバー22内の空間22aに連通するように構成されている(図4参照)。
上記エアチャンバー22は、下側開口の円筒形状の筐体から構成されており、その下側端部の外周に雄螺子部22dが形成されており、上記上プレート2aの上記開口2cの周りに形成された円形の雌螺子部2dが形成されている。従って、上記エアチャンバー22の上記雄螺子部22bを上記上プレート2aの上記雌螺子部2dに螺合することにより、上記上プレート2a上に上記エアチャンバー22が気密に固定されている。このエアチャンバー22の側面にはエア導入孔22bが形成されており、エアホース(導入管)15から分岐したエアホース15’が接続されており、上記エア導入孔22bから上記空間22a内に圧縮エアを導入し得るように構成されている。そして、上記エアチャンバー22内に導入された圧縮エアは、上記空間22a、上記開口2cを介して、上記各ロッド3の貫通孔3c内に導入され、上記貫通孔3c内を通って、上記各ロッド3の下端開口3d(図6(a)参照)から下向きに噴射し得るように構成されている。従って、上記ハニカム触媒20の上記セル21内に挿入された上記各ロッド3の下端開口3dから噴射するエアは、上記ハニカム触媒20のセル21内の目詰まりM(特に、セル内のコーナー部の目詰まりM’(図7参照))をエア圧力にて下方に吹き飛ばすことができる。
上記ロッド取付プレート2の左右側縁部には左側に前後方向に2個、右側に前後方向に2個(計4個)の円形のガイド棒挿入穴4が上下方向に貫設されている。このガイド棒挿入穴4は上記上下プレート2a,2bの各々の上下方向の同一位置に同一の直径で貫通形成されている(図2、図3参照)。これらのガイド棒挿入穴4の直径はガイド棒9の直径よりも少許大(例えば11mm)に形成されており(図3参照)、これらの4個のガイド棒挿入穴4には、各々上記ロッド3に並行な4本のガイド棒9(例えば直径10mm、長さ800〜1000mmのステンレス製パイプ材)の上端部9bが挿通されており(図2参照)、上記ロッド取付プレート2を上方に貫通する上記各ガイド棒9の上端9b’は、上記ロッド取付プレート2に平行な上固定板(上部固定板)10の下面四隅に固定され、上記各ガイド棒9の下端部9aは上記ロッド3の下端部3b近傍において上記ロッド取付プレート2に平行な上記ロッド挿入ガイド板11上の四隅に固定されている。
上記ロッド挿入ガイド板11(例えば、横100mm、縦42.55mm、厚み15mmのプラスチック板)は(図5参照)、その板面に上記ロッド集合体3’の各ロッド3下端部3bに対応する位置に、上記ロッド3の直径よりも若干大きい直径(例えば直径3.5mm)の縦5個、横5個、計25個の貫通孔12が形成されており、上記ロッド集合体3’の各ロッド3の下端部3bは対応する上記貫通孔12内に各々挿通された状態となっている(図2参照)。
このように、上記4本のガイド棒9、上記上固定板10及び上記ロッド挿入ガイド板11により上記ロッド集合体3’を昇降自在に支持する機枠25が構成されている。
上記ロッド取付プレート2の上記ガイド棒挿入穴4の直径は、例えば11mmであり、挿入された上記ガイド棒9(直径10mm)との間には0.5mmの間隙Cが形成されており(図3参照)、上記ロッド取付プレート2は上記ロッド集合体3’と共に上記ガイド棒9及び上記ロッド挿入ガイド板11に対して上下方向に摺動可能に構成されている(図3、図5参照)。また上記ロッド取付プレート2は、上記ガイド棒9の上端部9b(図2の最上端位置X1)において、後述の定荷重ばね23,23の引込力により、上記最上端位置X1(上記ガイド棒9の上端部9bの位置)において上記ロッド3が下降しない停止状態となるように構成されている(図2参照)。
そして上記ロッド取付プレート2は、上記ロッド挿入ガイド板11を以って上記ロッド集合体3’を上記ハニカム触媒20上に立設した状態で(図2の状態)、上記各ロッド下端部3bを対応する上記セル21内に当該セル21の上部開口21aから挿入し、上記各ロッド3を上記セル21内に挿入した状態で、後述のピストンバイブレータ(加振器)5を駆動して上記エアチャンバー22及び上記ロッド取付プレート2を介して上記ロッド3を振動させ、上記ロッド3の振動状態で、上記ロッド3を上記セル21の下部開口21bに至るまで下降し得るように構成したものである(図9参照)。
即ち、上記ピストンバイブレータ5を駆動して当該プレート2に振動を加えることにより、ロッド下端部3bが上記セル21内の目詰まりM(灰塊N)に当接した状態で振動するため(図10(b)参照)、ロッド下端部3bが上記目詰まりを破壊しながらセル21内を漸次下降して行き、同時に、ロッド3の下端開口3dから下方向きで噴射するエアの圧力により、セル21内の内壁に付着した目詰まりを下方に吹き飛ばしながら下降し、上記ロッド取付プレート2の上面が上記上固定板10の下面に接触する上記最上端位置X1(図2参照)から、そのロッド取付プレート2の下面が上記ロッド挿入ガイド板11に接触する最下端部位置X2(図9参照)まで下降し得るように設けられている。尚、上記ロッド取付プレート2の上記再上端位置X1においては、上記ロッド3の下端部3bは対応する貫通孔12内に挿通された状態となるように構成されている。
上記貫通孔12の直径は上述のようにロッド3の直径(3mm)よりも若干大(3.5mm)であるため、上記ロッド取付プレート2を下降させると、上記ロッド集合体3’の各ロッド3は、上記各貫通孔12を挿通して上記ロッド挿入ガイド板11の下方側に突き抜けて行き、下方に設置したハニカム触媒20の対応するセル21の上部開口21aからセル21内部に挿入し得るように構成されている(図8参照)。
上記ロッド取付プレート2の上記最下端位置X2においては、図9に示すように、上記ロッド3の下端部3bは、ハニカム触媒(例えば深さ800mm)20のセル21を貫通し、上記セル21の下部開口21bから下方に突き抜け、これにより当該触媒20のセル21の目詰まりMを除去し得るように構成されている。
上記ロッド挿入ガイド板11の下面の左側部及び右側部には各々前後方向に同一高さの直方体脚部14,14が設けられている。本装置1をハニカム触媒20の上面に当該脚部14,14を以って載置したとき、当該触媒20表面と上記ガイド板11との間にスペースSを設け、上記ロッド3が上記触媒20の対応するセル21に円滑に挿入できるように構成している(図2参照)。
上記エアチャンバー22の上面中央部には加振器としてのエア式ピストンバイブレータ5が固定されている。このピストンバイブレータ5は図4に示すように、内部に上下方向に往復移動するピストン6が設けられており、エア給気口7から導入されるエアにより、上記ピストン6が上下方向に高速で往復移動するように構成されている。このピストンバイブレータ5の下端外周には雄螺子部5aが形成されており、上記エアチャンバー22の上面には、取付用の雌螺子部22cが形成されており、当該バイブレーター5は、その上記雄螺子部5aを上記雌螺子部22cに螺合することにより、上記エアチャンバー22の上面に固定されている(図4参照)。尚、15はエアホース、16はエア排気口、17は上記ピストンの戻りスプリング、15”は上記エアホース15’の分岐部である。このピストンバイブレータ5は、エアを上記エア吸気口7から導入することにより、上記ピストン6を上下方向に高速で振動することで、上記エアチャンバー22を介して上記ロッド取付プレート2及び上記ロッド3を高速で上下に加振するものである。
このピストンバイブレータ5は市販の既存品(ピストン6の振動周波数が例えば60Hz〜150Hz)を使用することができ、上記ピストン6が上記振動周波数で高速で上下方向に振動すると該ピストン6の重心の上下移動による高速の上下振動が上記エアチャンバー22を介して上記ロッド取付プレート2に伝達され、かつ上記プレート2を介して上記各ロッド3にも伝達され、上記プレート2及び上記ロッド集合体3’を上記振動周波数で高速で上下方向に小刻みに加振するものである。
上記ピストンバイブレータ5を駆動すると、上記ロッド取付プレート2に作用する振動の力が、上記ロッド取付プレート2を介して上記ロッド3に伝達され、これにより上記ロッド3が上下方向に小刻みに振動するように構成されている。従って、上記ロッド取付プレート2がその自重によって、上記ガイド棒9に対して上記ロッド集合体3’共々、上記各ロッド3を振動させながら漸次下降し得るように構成されている。
即ち、上記ロッド取付プレート2の上記下降の過程において、上記ロッド3には上記ロッド取付プレート2を介して上記ピストンバイブレータ5の上下振動が伝達されるため、上記ロッド3の下端部3bも上記セル21内にその上部開口21aから挿入され、上記下部開口21b(図9参照)から下方に突き抜けるまでの間、常に上下方向の小刻みの振動を継続するように構成されている。尚、上記ピストンバイブレータ5は上記ロッド取付プレート2上に直接固定しても良い。
上記ロッド3の下端部3bからは、エアが下方向きで噴射されており、従って、上記噴射エアにより、上記セル21内の特にコーナ部に付着する目詰まりM’(図7参照)をエア圧力により離脱して、効果的に下方に噴射してハニカム触媒20外に排除することができる。
特に、図7に示すように、ハニカム触媒20のセル21はその断面が方形である一方、上記各ロッド3の断面は円形である。よって、セル21を全体の目詰まりMは図10(b)に示すように、ロッド3の当接により破壊することができるが、同時に上記各ロッド3の下端開口3dからの下向きのエアの噴射により、上記セル21のコーナ部の目詰まりM’をも確実に離脱して除去することができる。
上記エアホース15の上記分岐部15”とは反対側にはコンプレッサー(図示せず)が接続され、当該コンプレッサーは適所に設置する。上記コンプレッサーから圧縮エア(例えば0.7MPa)を噴射し、当該圧縮エアを上記分岐部15”を介して上記エア式ピストンバイブレータ5と上記エアチャンバー22に同時に供給し得るように構成されている。
23,23は(図1、図2参照)上記上固定板10の左右端部の上面に固定された定荷重ばね筐体であり、図2に示すように、上記筐体23,23内に同一特性の定荷重ばね24,24が収納されている。これらの定荷重ばね24,24は一定の曲率で板ばねを密着巻きされたコイル部24a,24aと、コイル部より板ばねを引き出す端部24b,24bとから構成されており、上記端部24b,24bは、上記上固定板10を貫通する開口10b,10bを介して(図2、図8参照)上記ロッド取付プレート2の上面に固定されている。よって、図8に示すように、上記ロッド集合体3’が上記ロッド取付プレート2と共に下降すると、上記定荷重ばね24,24のコイル部24aから板ばね24c,24cが引き出されていくことになる。
この定荷重ばね24,24は、上記端部24b,24b(板ばね24c,24c)の引出量に拘わらず、常時一定のトルク(矢印A方向の引込力)が作用するものであるが、上記両方の定荷重ばね24,24は同一特性なので、上記ロッド集合体3’の位置、即ち、板ばね24c,24cの引出量に拘わらず、常時一定の引込力が作用することになる。よって、かかる定荷重ばね24,24の作用により、作業者は、上記ロッド取付プレート2を軽く押し下げるだけで、ロッド集合体3’を円滑に降下させることができる。尚、上記定荷重ばね24,24は両者の引込力のバランス(水平バランス)を考慮して、上記上固定板10の上面に中心に対して左右に等距離離れた場所に固定し、上記端部24b,24bも上記ロッド取付プレート2の中心から等距離離れた2か所の位置に固定して、上記ロッド取付プレート2の上記2か所の位置に、均等に引込力が作用するように構成する。
また、上記定荷重ばね24,24の引込力の合計は、上記ロッド取付プレート2、エアチャンバー22、バイブレータ5を含む上記ロッド集合体3’の重量よりも若干小又は略同一となるように構成することが好ましい。尚、上記定荷重ばね24は市販品を用いることができる。
図11、図12は、上記ロッド集合体3’の上記機枠25自体を、左右方向(Y軸方向)と前後方向(X軸方向)に移動するための位置決め機構26を示す。
上記位置決め機構26は、上記ロッド集合体3’が昇降し得る状態で上記機枠25を保持する保持部材27a,27bと、上記保持部材27a,27bを左右方向レール28a,28bに沿って左右方向に移動し得る左右方向門型フレーム28を有している。上記左右方向門型フレーム28は、上段の左右方向レール28aと、下段の左右方向レール28bを有しており、両レール28a,28bに沿って左右方向に移動し得る保持部材27a,27bが各レールに嵌合している。上記保持部材27a,27bは、上記各レール28a,28bに篏合している基部29,29と、該基部29,29から前方向に突出するL型アングル30,30を有している。
一方、上記機枠25の上記上固定板10の背面には「コ」字型のアングル30aが固定されており(図13(a)(b)参照)、上記ロッド挿入ガイド板11の背面には同様に「コ」字型のアングル30bが固定されている(図13(c)(d)参照)。そして、機枠25の上記上固定板10の背面の上記アングル30aに上側の上記保持部材27aのL型アングル30の先端を挿入し(図13(b)参照)、同時に、上記ロッド挿入ガイド板11のアングル30bに下側の上記保持部材27bのL型アングル30の先端を挿入することにより(図13(d)参照)、図11、図12に示すように、上記保持部材27a,27bに上記機枠25を固定することができる。そして、上記保持部材27a,27bは、上記左右方向レール28a,28bに沿って左右方向に移動することにより、上記ロッド集合体3’を保持する上記機枠25を左右方向に移動することができる。
また、上記左右方向門型フレーム28は、左右の垂直杆28c,28cの下端係合部31,31が上記前後方向レール29a,29bに係合している。よって上記左右方向門型フレーム28を移動することで、上記ロッド集合体3’を保持する機枠25自体を、前後方向に移動することができる。従って、当該位置決め機構26は、上記ロッド集合体3’を左右方向、及び、左右方向に直交する前後方向に移動可能となっている。
さらに、上記ロッド集合体3’が上記機枠25に対して上端(最上端位置X1)に位置する状態において、上記ロッド3の下端部3bが当該位置決め機構26の下面(具体的には、前後方向レール29a,29bの下面33の位置と同一水準位置又は上記下面33の位置より若干上側に位置するように構成されている。従って、ハニカム触媒20上において、上記ロッド集合体3’を前後左右に自由に移動することができる。また、図11において35aは前方の位置規制板、35bは後方の位置規制板である。
尚、図1において、10aは上固定板10に形成され、上記ピストンバイブレータ5及びエアチャンバー22が挿通する貫通孔、10cは上記エアホース15,15’をクリアするための切欠である。
本発明は上述のように構成されているので、次に本発明の活性回復装置を使用した触媒の活性回復方法を説明する。
ここで、ハニカム触媒20は、図1、図7に示すように、横断面正方形の直方体形状の縦長のセル21が碁盤目状に並んだハニカム構造をなしている。このハニカム触媒20の使用を継続すると、図10(a)(b)に示すように、排ガス中に含まれる石炭灰が塊となってセル21内に堆積して目詰まりM、或いはセル21内の四隅に堆積した目詰まりM’を起こし、これらは脱硝性能の低下や圧力損失の原因となる。本発明では、上記目詰まりを解消することを目的とする。
まず、図2に示すように、活性回復装置1のロッド取付プレート2を上固定板10の下面に接触させた最上端位置X1に位置させた状態で、ハニカム触媒20の上面において、目詰まりが発生しているセル21の上面に各ロッド3の下端部3bを対応させ、その状態で当該装置1を上記触媒20上に直方体脚部14を以って立設載置する。そして、上記ロッド取付プレート2を上記上固定板10の下面位置(最上端位置X1)に位置させる。このとき、定荷重ばね24のコイル部24a,24aの上向きの引込力が作用しているので、作業員が上記プレート2から手を離しても、ロッド集合体3’は下降することはない。また、この状態において、25本のロッド3の各下端部3bは、各々触媒20の25個の各セル21の上部開口21a上の延長線上(セル21の略中心部)に位置した状態となる(図10(a)、図2参照)。このとき、上記ガイド棒9及び上記25本のロッド3は上記ハニカム触媒20のセル21の縦穴に平行に配置された状態となる(図2参照)。
その後、上記装置1が上記設置位置からずれないように、作業者が上記ロッド取付プレート2を上記ガイド棒9及び上記ロッド挿入ガイド板11に対して下降して上記ロッド下端部3bを対応するセル21内に挿入し、上記ロッド下端部3bが上記セル21内の目詰まりMに当接するまで下降させる。このとき上記目詰まりMが図10(b)に示すように上記セル21の上部開口21aに形成されている場合は、上記ロッド下端部3bは上記セル21の上記上部開口21aの目詰まりMに当接して上記セル21の上部開口21aに位置し、この位置でロッド集合体3’が停止することになる。
また、上記目詰まりMが上記セル21内部に形成されている場合は、上記ロッド3はセル21内の当該目詰まりMの位置まで下降し、そのロッド下端部3bが上記目詰まりMに当接した位置で上記ロッド集合体3’が停止することになる。何れにしても、上記ロッド集合体3’は上記セル21の目詰まりMの内、最も上部に形成された目詰まりMにその下端部3b(円錐部3b’)が当接する位置においてその下降を停止する。
その後、当該装置1に軽く手を沿えた状態で、コンプレッサー(図示せず)を駆動し、該コンプレッサーからエアホース15,15’を介してピストンバイブレータ5及びエアチャンバー22に圧縮エアを送る。すると、上記ピストンバイブレータ5内のピストン6が一定の振動周波数(例えば123Hzとする)にて上下に小刻みに振動すると共に、上記圧縮エアが上記エアチャンバー22内に導入され、当該圧縮エアはエアチャンバー22及び開口2cを介して、上記各ロッド3の貫通孔3c内に導入される。
すると、上記上下振動が、上記エアチャンバー22、ロッド取付プレート2及びロッド集合体3’のロッド3に伝達され、上記ロッド取付プレート2が上記ロッド3共々上下に小刻みに振動する。上記ロッド取付プレート2はその四隅のガイド棒挿入穴4に各々ガイド棒9が所定の間隙Cを以って挿通されているので(図3参照)、上記ロッド取付プレート2が小刻みに上下に加振されると、当該プレート2は上記ロッド集合体3’共々、自重によって、上記ガイド棒9に沿って自動的に漸次下降を開始する。尚、上記ロッド3の下降速度はセル21内における灰塊(目詰まりM)の存在によりセル21内の挿入位置によって異なるが平均0.9[cm/s]である。
上記ロッド集合体3’(ロッド取付プレート2)が下降すると、上記板ばね24c,24cが上記定荷重ばね24,24のコイル部24a,24aから順次引き出されていくが、上記定荷重ばね24,24の作用により、上記ロッド集合体3’には下降方向とは反対方向(矢印A方向)の常時一定の引込力が作用するので、作業者は軽くロッド取付プレート2を下に押圧するだけで、当該ロッド集合体3’は自重により漸次下降を継続する。よって、作業者は、上記ロッド集合体3’を下から支える必要がないため、当該作業を楽に行うことができる。
上記各ロッド3の下端部3bは、上記加振によって上下方向に小刻みに振動し、その下端部3b(円錐部3b’)に当接している上記セル21内の上記目詰まりMを破壊しながら、その円錐部3b’から対応する触媒20のセル21内を下降して行く(図10(c)参照)。また、同時に、上記全ロッド3の下端開口3dからは下向きにエアが噴射されているので、上記加振による振動で破壊された目詰まりMを、上記噴射エアにより速やかにセル21内を下方に吹き飛ばすことができ、上記目詰まりMは上記セルの下部開口21bから速やかに排出することができる。また、セル21内の四隅に付着する目詰まりM’もエアにて吹き飛ばすことができる。尚、このとき、上記ロッド集合体3’には、上記定荷重ばね24,24による引込力が作用しているので、作業者は上記装置1の上固定板10或いはガイド棒9に軽く手を沿えておくだけでよく、上記ロッド取付プレート2を下から支える必要はない。
上記25本の各ロッド3は上記ガイド棒9に沿って鉛直下向きに下降して行くので、図10(b)に示すように、セル21の上部開口21aから内部に向けて所定幅に亘って灰塊N(目詰まりM)の閉塞が存在する場合は、上記ロッド3の先端の円錐部3b’が直接灰塊Nに当接し、小刻みに振動して上記灰塊Nを破壊しながら上記セル21の下部開口21b(図9参照)から下方に貫通するまで下降していく。また、同時に、上記ロッド3の下端開口3dからエアが噴射していくので、破壊した灰塊Nを速やかにエアにて下方に吹き飛ばすことができ、上記灰塊Nを破壊し、当該灰塊Nを直接セル21内部から剥離して上記セル21内部に沿って下方に落下させ、その結果、上記セル21内の全範囲にわたって上記ロッド3を移動させ、上記灰塊Nをセル21の下部開口21bから上記触媒20外部の下方の床面(図示せず)上に落下させることができる(図10(c)参照)。これにより灰塊Nの閉塞による目詰まりMを効果的に除去することができる。
また、特に上記セル21内のコーナ部に残る灰塊N(目詰まりM’)も、上記噴射エアにより上記コーナ部から離脱され、下方に吹き飛ばすことができ、上記ロッド3の振動と、上記噴射エアにより、上記セル21内の目詰まりを完全に除去することができる。
また、上記ロッド3は、その外周面が上記セル21内表面に接触し、上下に小刻みに振動しながら上記セル21内を下方に貫通するまで下降していくので、上記ロッド3の下降によって上記セル21の内表面を研削していくことができ、これにより、セル21の内表面に付着した被毒物質をも除去することができる。
上記ロッド取付プレート2は上記最上端位置X1から上述のように徐々に下降して行き、図8の中間位置を経て、最終的に図9における当該プレート2がロッド挿入ガイド板11に当接した最下端位置X2まで下降する。
よって上記ロッド3は、図2のロッド取付プレート2の最上端位置X1において、上記セル21の上部開口21aから同セル21内に挿入され、図8の中間位置を経て、図9の上記プレート2の最下端位置X2においては、上記セル21の下部開口21bを突き抜けて上記ハニカム触媒21を完全に貫通し(図9参照)、当該触媒21の下部開口21bより下側に突出した状態となる。従って、上記触媒20のセル21内部に存在する灰塊Nは上記ロッド3の下端部3b(円錐部3b’)が当接してその振動によって破壊され、セル21の内表面から削ぎ取られ、同時に噴射エアにより当該セル21内部を下方に吹き飛ばされ、上記触媒20下方から触媒20外部の下方床面に排除される。よって、触媒20のセル21の上部開口21aから下部開口21bに至るまで内部に存在する灰塊Nをロッド3下端(先端)で直接除去することができると共に、噴射エアにより、特にセル内のコーナ部に付着している灰塊N(目詰まりM’)もコーナ部から離脱してセル21外の下方に落下させることができ、セル21の目詰まりを効果的に解消することができる。
また、上記ロッド3の外周面は、上記セル21内表面の上部開口21a(深さゼロの位置)から下部開口21b(下端出口)に至るまで、セル21内表面に摺接し、上下に小刻みに振動しながら下降していくため、上記セル2の内表面に形成された被毒物質をも除去することができる。尚、上記ロッド3の先端部の外周面に研磨シート(例えばサンドシート)を巻き付け、当該研磨シートにて上記セル21内面を研磨し得るように構成しても良い。
上記ロッド取付プレート2が上記最下端位置X2まで移動すると、当該触媒20のセル位置での作業は終了するので、ピストンバイブレータ5の駆動を停止し、作業者は上記プレート2を最上端位置X1まで引き上げて上記ロッド3を上記セル21から引き抜く。この場合においても、上記ロッド集合体3’には上記定荷重ばね24,24の上向きの引込力が作用しているので、作業者はロッド集合体3’を軽く上方に押し上げるだけで、ロッド集合体3’を最上端位置X1まで引き上げることができる。勿論、板ばね24c,24cはコイル部24a,24aに巻き込まれていく。その後、上記活性回復装置1を、上記触媒20上において、上記再生作業が終了した25個のセル21に隣接する次の25個のセル21に対応する位置に移動し、当該位置において、上記と同様に上記ロッド3による再生作業を行う。
以降は、上記触媒20の上で、当該活性回復装置1を順次移動しながら、上記作業を繰り返し行うことで、上記ハニカム触媒20の全域において再生作業を行うことができる。
次に、図11、図12に示す位置決め機構26を使用する場合の動作を説明する。
まず、上記位置決め機構26をハニカム触媒20の上面に設置する。具体的には、前後方向レール29a,29bを上記ハニカム触媒20の上に設置する。このとき、ハニカム触媒20の一辺に沿う外側の平面エリア34上に、上記ハニカム触媒20の側面20’に沿って、例えば左側の前後方向レール29aを載置し、上記ロッド集合体3’のロッド3の下端部3bが上記ハニカム触媒20のコーナ部32の一方形区画に位置し得るように構成する。
上記位置決め機構26の設置が終わったら、ロッド集合体3’を最上端位置X1に保持する上記機枠25を、上記位置決め機構26に装着する。具体的には、上記機枠25の上固定板10の背面のアングル30a内に上記位置決め機構26の上段の左右方向レール28aのL型アングル30を挿入嵌合し(図13(a)(b)参照)、同時に、上記機枠25のロッド挿入ガイド板11の背面のアングル30b内に上記位置決め機構26の下段の左右方向レール28bのL型アングル30を挿入嵌合し(図13(b)(c)参照)、これにより上記位置決め機構26の左右方向レール28a,28bの基部29,29に、上記機枠25を上記L型アングル30に対して前後左右方向に移動不能に固定する。
その後、上記機枠25を基部29,29(保持部材27a,27b)を以って、左右方向レール28a,28bに沿って左方向に移動して最左位置まで移行し、その後、上記左右方向門型フレーム28を、前後方向レール29a,29bに沿って前方向に移動して、上記下端係合部31,31が前方の位置規制板35aに当接する位置(再前位置)まで移動する。
この状態において、上記機枠25に支持されたロッド集合体3’のロッド3の下端部3bは、上記ハニカム触媒20の上記コーナ部32の一方形区画の上記セル21(25個)上に位置している。よって、当該位置において、上記と同様に、圧縮エアを上記ピストンバイブレータ5及びエアチャンバー22に供給し、上記ロッド集合体3’を加振しながら下降させることで、上記と同様にハニカム触媒の目詰まりを除去すると共に、被毒物質を除去することができる。
この場合においても、定荷重ばね24,24の引込力が作用するので、作業者はロッド3を下降するときは、ロッド集合体3’を軽く下方に押すだけで良く、また、最下端位置X2から最上端位置X1に上昇させるときも、上記定荷重ばね24,24の作用により、軽い力でロッド集合体3’を上昇させることができる。
また、上記区画の作業が終了した後は、隣接する箇所に移動するには、作業者は、上記位置決め機構26の左右方向門型フレーム28を以って、1区画分、後方(X軸方向)にスライドするだけで良いので、非常に楽に作業を行うことができる。
その後、作業者は、上記左右方向門型フレーム28を後方に1区画分ずつ移動しながら、同様に作業を行うことができ、後方側の位置規制板35bまで到達したら、次に、作業者は、機枠25を右方向に1区画分移動すれば良い。すると、上記機枠25は保持部材27a,27bが、左右方向レール28a,28bに沿って1区画分右方向に移動するので、当該位置にて、同様にロッド集合体3’を下降することにより、ハニカム触媒の目詰まりを除去することができる。その後は、同様に、位置決め機構26を使用して、上記ロッド集合体3’を、X軸方向又はY軸方向に1区分(セル21の25個分)ずつ(移動しながら作業を行うことにより、極めて効率的に作業を行うことができる。
本発明の上述のように構成されるものであるから、以下の効果がある。
(1)ロッド3をハニカム触媒20のセル21に1回出し入れするたけで、目詰まり除去とセル21内表面(触媒表面)の研削を同時に行うことができる。
(2)ピストンバイブレータ5を使用して高速で加振を行うために、手作業に比べて触媒(セル内表面)の損傷を抑えて、目詰まりの除去ができる。
(3)ロッド3の本数を複数配列することで、複数個のセル21の目詰まり除去を行うことができる。また、複数個のセル21の目詰まり除去と触媒表面(セル内表面)研削による再生を同時に行うことができる。
(6)シリカ・アルミナに被毒した触媒の再生にも対応できる。
(7)特別な廃棄処理が必要な廃棄物が殆ど発生しない。即ち、石炭灰と研削粉が廃棄物として発生するが、何れも乾燥しており、触媒層内清掃時にあわせて簡単に吸引除去できる。
(8)触媒のセルの上部開口(入口)から下部開口(出口)に至るまで略均等に被毒物質の除去を行うことができ、ブラスト処理のような研削むらは生じない。
さらに本発明は上述のように、ロッド3を振動させながら、かつロッド3の下端開口3dからセル21内にエアを噴射しながら各ロッド3をハニカム触媒のセル21内に挿入することができ、振動するロッド3によりセル21内の目詰まりを破壊するだけでなく、ロッド先端から噴射されるエアにより、セル21内の目詰まりを下方に吹き飛ばすことができ、より効果的にハニカム触媒の活性を回復することができる。
また、1つのコンプレッサーからのエアにより、エアチャンバー22と加振器5への両方に空気を供給することができ、加振器5を駆動するための別途の駆動源を必要とせず、装置を簡略化することができる。
また、ロッド集合体3’の下降時及び上昇時において、ロッド集合体3’には定荷重ばね24による引込力が常時作用するので、作業者は楽にロッド集合体3’を上昇下降させることができる。
また、位置決め機構26をハニカム触媒20上に載置した状態で、ロッド集合体3’を左右方向、及び、前後方向に自由に移動することができるので、ハニカム触媒20上においてロッド集合体3’の水平方向の移動を容易に行うことができ、さらなる作業性の向上を実現し得る。
また、位置決め機構26と機枠25を別々に保管等することができ、メンテナンス性を向上することができる。
尚、上記ハニカム触媒のセルのハニカムは、広義のハニカム形状であり、実施形態にて示した正四角柱の他、正六角柱その他の立体形状を含む概念である。
本発明に係るハニカム触媒の活性回復装置は、従来装置よりも効果的に活性を回復し得ると共に、作業性を大幅に向上し得たので、広く利用されることが期待される。
1 ハニカム触媒の活性回復装置
2 ロッド取付プレート
3 ロッド
3’ ロッド集合体
3a 上端部(ロッド)
3b 下端部(ロッド)
3c 貫通孔
5 ピストンバイブレータ(加振器)
9 ガイド棒
10 上固定板(上部固定板)
11 ロッド挿入プレート(下部固定板)
15,15’ エアホース(導入管)
22 エアチャンバー
24 定荷重ばね
24b 端部
25 機枠
26 位置決め機構
27a,27b 保持部材
28 左右方向門型フレーム
28a,28b 左右方向レール
29a,29b 前後方向レール
33 下面

Claims (5)

  1. 複数配列されたハニカム触媒のセルを貫通し得る長さの複数のロッドが設けられ、上記各ロッドの上端がロッド取付プレートに固定された状態でロッド集合体が構成され、上記ロッド集合体が機枠に対して垂直方向に昇降可能に支持され、上記ハニカム触媒上に載置された上記ロッド集合体が上記機枠に対して下降することにより、各ロッドが上記ハニカム触媒の各セル内に挿入可能とされたハニカム触媒の活性回復装置において、
    上記各ロッドに上端から下端まで貫通孔が形成されると共に、上記ロッド取付プレート上に上記各ロッドの上記貫通孔に連通するエアチャンバーが固定され、
    上記エアチャンバーに導入管を介して空気を送り込むコンプレッサーが設けられ、
    かつ上記エアチャンバー又は上記ロッド取付プレートに、上記ロッド集合体の下降時に上記各ロッドを振動させる加振器が固定されたものであるハニカム触媒の活性回復装置。
  2. 上記加振器はエア式バイブレータであり、上記コンプレッサーの上記導入管が分岐されて上記加振器にも接続され、
    上記コンプレッサーからの空気により上記加振器を駆動し得るように構成したものである請求項1記載のハニカム触媒の活性回復装置。
  3. 上記機枠は、上記ロッドと平行な垂直方向のガイド棒と、該ガイド棒の上端を支持する上部固定板と、上記ガイド棒の下端を支持する下部固定板とから構成され、
    上記ロッド集合体は、上記ロッド取付プレートが上記ガイド棒に挿通された状態で上記上部固定板と上記下部固定板との間を、上記ガイド棒に沿って昇降するものであり、
    上記上部固定板に定荷重ばねが固定され、該定荷重ばねの端部が上記ロッド取付プレートに接続されたものである請求項1又は2記載のハニカム触媒の活性回復装置。
  4. 上記ロッド集合体を昇降可能に支持する上記機枠を保持する保持部材と、上記保持部材を左右方向レールに沿って左右方向に移動し得る左右方向フレームと、
    上記左右方向フレームを支持し、上記左右方向フレームを、左右方向に直交する前後方向に移動させるための前後方向レールとからなる位置決め機構が設けられ、
    上記ロッド集合体が上記機枠に対して上端に位置する状態において、上記ロッドの下端部が上記前後方向レールの下面と同一水準位置又は上記前後方向レールの上記下面より上側に位置しているものである請求項1〜3の何れかに記載のハニカム触媒の活性回復装置。
  5. 上記ロッド集合体を保持する上記機枠は、上記保持部材に着脱自在に設けられているものである請求項4記載のハニカム触媒の活性化回復装置。

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