JP6741627B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP6741627B2 JP2017145486A JP2017145486A JP6741627B2 JP 6741627 B2 JP6741627 B2 JP 6741627B2 JP 2017145486 A JP2017145486 A JP 2017145486A JP 2017145486 A JP2017145486 A JP 2017145486A JP 6741627 B2 JP6741627 B2 JP 6741627B2
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欽章 園田
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Description

本発明は、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、特別変動入賞装置を開放して当該特別変動入賞装置への入賞に基づき遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機に関する。
従来から、遊技盤上の遊技領域に始動入賞口と称される入賞口を設け、この始動入賞口
への打球の入賞に基づいて乱数を取得して当選の判定を行い、この当選結果に基づいて遊
技者に所定の利益(例えば、特別遊技状態)を提供するようにした遊技機が広く普及して
いる(例えば特許文献1参照)。
特開2007−89978号公報
ところで、従来の遊技機では、遊技の興趣が低下する虞があった。
本発明の目的は、遊技の興趣が低下することを防止可能な遊技機を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、特別変動入賞装置を開放して当該特別変動入賞装置への入賞に基づき遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
遊技の制御を行う制御手段と、
前記特別結果の抽選に用いる確率値を、設定スイッチの操作により複数種類の確率値から選択可能とする設定手段と、
前記ゲームの変動時間を設定可能なゲーム実行手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記確率値に応じて遊技において設定する時間であって、前記変動時間と異なる特定時間の長さを選択可能であり、
前記特定時間は、前記特別遊技状態において前記特別変動入賞装置を開放していない期間のうちの少なくとも一部の期間の時間であり、
前記確率値として第1確率値が設定されている場合の方が、当該第1確率値より低い第2確率値が設定されている場合よりも、長い前記特定時間を選択する確率が高いことを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣が低下することを防止できる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 第1特別変動入賞装置を説明する図である。 一括表示装置の詳細を示す拡大説明図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 特別遊技状態における動作態様を説明する図である。 特別遊技状態における動作態様を説明する図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 機種指定コマンドを説明する図である。 チェックサム算出処理を説明するフローチャートである。 初期値乱数更新処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 入力処理を説明するフローチャートである。 スイッチ読み込み処理を説明するフローチャートである。 出力処理を説明するフローチャートである。 払出コマンド送信処理を説明するフローチャートである。 乱数更新処理1を説明するフローチャートである。 乱数更新処理2を説明するフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理を説明するフローチャートである。 不正&入賞監視処理を説明するフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理を説明するフローチャートである。 遊技機状態チェック処理を説明するフローチャートである。 払出ビジー信号チェック処理を説明するフローチャートである。 V異常通過監視処理を説明するフローチャートである。 残存球監視処理を説明するフローチャートである。 排出球監視処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 ハード乱数取得処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 先読み大当り判定処理を説明するフローチャートである。 上大入賞口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 下大入賞口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 確変作動領域スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 残存球処理タイマ更新処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 2バイト振り分け処理を説明するフローチャートである。 変動開始情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 特図遊技情報チェック処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理を説明するフローチャートである。 大当り動作移行設定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口残存球処理を説明するフローチャートである。 大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 レバーソレノイド制御処理を説明するフローチャートである。 演出コマンド設定処理を説明するフローチャートである。 図柄変動制御処理を説明するフローチャートである。 普図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 普電入賞スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 普図普段処理を説明するフローチャートである。 普図変動中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 普図変動中処理を説明するフローチャートである。 普図表示中処理を説明するフローチャートである。 普図当り中処理を説明するフローチャートである。 普電作動移行設定処理を説明するフローチャートである。 普通変動入賞装置の動作態様を説明する図である。 普電残存球処理を説明するフローチャートである。 普図当り終了処理を説明するフローチャートである。 セグメントLED編集処理を説明するフローチャートである。 異常排出監視処理を説明するフローチャートである。 磁石不正監視処理を説明するフローチャートである。 盤電波不正監視処理を説明するフローチャートである。 外部情報編集処理を説明するフローチャートである。 外部情報編集処理を説明するフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理を説明するフローチャートである。 始動口信号編集処理を説明するフローチャートである。 連荘報知演出の一例を示す図である。 連荘報知演出の一例を示す図である。 演出制御装置でのメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 大当り系コマンド処理を説明するフローチャートである。 連荘報知演出設定処理および連荘報知演出キャンセル処理を説明するフローチャートである。 示唆演出の一例を示す図である。 V入賞報知演出の変形例を説明する図である。 高確率状態を説明する図である。 変形例1〜3を説明する図である。 変形例1−1での大当り終了処理を説明するフローチャートである。 変形例1−1での特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 変形例1−1における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルの一例を示す図である。 変形例1−2での大当り終了処理を説明するフローチャートである。 変形例1−2での特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 変形例1−2における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルの一例を示す図である。 変形例2−1での特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 変形例2−1における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルの一例を示す図である。 変形例2−2での特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 変形例2−2における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルの一例を示す図である。 変形例4を説明する図である。 変形例4−1での特図表示中処理を説明するフローチャートである。 変形例4−1での大入賞口開放中処理を説明するフローチャートである。 変形例4−1での大入賞口残存球処理を説明するフローチャートである。 変形例4−2での特図表示中処理を説明するフローチャートである。 変形例4−2での大入賞口開放中処理を説明するフローチャートである。 変形例4−2での大入賞口残存球処理を説明するフローチャートである。 変形例5−1での各設定時間を説明する図である。 変形例5−2での各設定時間を説明する図である。 変形例5−3での各設定時間を説明する図である。 変形例5−3での各設定時間を説明する図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施
形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開
閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成さ
れた収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤3
0の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が
取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異
常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例
えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例え
ば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠
12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はス
ピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知
されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設
けるようにしても良い。
遊技機10の前面側から見て右側にある枠装飾装置18は、遊技の進行に応じた演出で
ある遊技演出に対応して行われる演出である補助演出を実行可能な補助演出装置の一つを
なす突出部80を備えている。この突出部80は、前面枠12の右側面に突出するように
設けられており、当該遊技機で遊技を行っている遊技者が視認可能であるとともに、当該
遊技機で遊技を行っている遊技者以外の者からも視認可能となっている。この突出部80
は、上下方向に沿って並んだ複数の発光領域81を備えている。各発光領域81は、それ
ぞれ独立して発光態様(点灯、消灯、点滅、発光色など)を制御できるようになっており
、この複数の発光領域81の発光態様により補助演出を実行する。
遊技の進行に応じた演出である遊技演出には、例えば、遊技機でエラーが発生している
ことを報知するエラー報知、実行中の特図変動表示ゲームに関するゲーム演出、始動記憶
についての事前判定結果を示唆又は報知する先読み演出、操作手段の操作を指示する演出
ボタン操作演出、遊技領域における遊技球の発射方向を指示する発射方向指示報知がある
。突出部80では、これらの遊技演出のうちから現在の遊技状態に応じて選択される遊技
演出に対応して複数の発光領域81の発光態様を変化させて補助演出を実行する。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(
貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。
さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボ
タンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25
の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29
が設けられている。また、演出ボタン25にはLEDが内蔵され、上面の発光態様(点灯
、消灯、点滅、発光色など)を変化させることができるようになっており、これにより演
出ボタン25の操作タイミングの報知や、補助演出を実行可能である。すなわち、演出ボ
タン25も遊技演出に対応した補助演出を実行可能な補助演出装置の一つをなす。
さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠した
りする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチ
パネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍に
サブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に
操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるた
めに操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略
)等が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することに
よって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32
に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作すること
によって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム
)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤
30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装
置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41
は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位
置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周
囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛
び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、7つの発光体(セグメント)が8の字に配された7
セグ表示器(変動表示領域)が3つ並んだ構成となっている。各発光体は独立して発光態
様(点灯、消灯、点滅、発光色など)を変化させることができ、発光態様を制御すること
により7セグ表示器毎に識別情報(特別図柄)を表示可能である。また、複数の7セグ表
示器を組み合わせて情報を表示することも可能である。この表示装置41では、特図変動
表示ゲームに対応して複数の識別情報(特別図柄)を変動表示した後に停止表示する飾り
特図変動表示ゲームが表示される。また、発光態様の変化により特図変動表示ゲームに関
する演出も実行可能である。
また、センターケース40における表示装置41の上方には、動作することによって遊
技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、左右方向に沿
った軸を中心として回転可能なドラム型の装置であり、正面を向いた周面の一部のみが遊
技者から視認可能となるように構成されている。周面には正面を向いた際に視認可能とな
る領域ごとに情報が表示されており、周方向に沿って複数種類の情報が表示されていて、
正面に向いた周面に表示された情報により特図変動表示ゲームの演出を行うものである。
また、センターケース40における表示装置41の下方には、始動記憶に対応する飾り特
図始動記憶表示を行う飾り特図始動記憶表示部42が設けられている。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム
の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている
。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図5参照)により検出
される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウ
ト口30aが設けられている。
遊技領域32におけるセンターケース40の右方には、普図変動表示ゲームの開始条件
を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート
34を通過した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図5参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右方であって、普図始動ゲート34
の下方には、第2特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始
動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技
球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、
常時は遊技球が流入できないように鉛直になって閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状
態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった
場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図5参照)によって上端側が手前側
に倒れるように動作されて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者に
とって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞し
た遊技球は、始動口2スイッチ37a(図5参照)により検出される。なお、普通変動入
賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいもの
としても良い。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口3
5が配置され、センターケース40の下方右側であって普通変動入賞装置37の下方には
、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、
入賞口スイッチ35a(図5参照)により検出される。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、特図変動表示ゲー
ムの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別
変動入賞装置(下大入賞口)38及び第2特別変動入賞装置(上大入賞口)39が配設さ
れている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっ
ているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲーム
の結果如何によって下大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放
状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第1特別変動入賞装置38は
、例えば、駆動装置としての下大入賞口ソレノイド38b(図5参照)により駆動される
開閉扉38cによって開閉される下大入賞口を備え、特別遊技状態中は下大入賞口を閉じ
た状態から開いた状態に変換することにより下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ
、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。下大入賞口の内部(入
賞領域)には、当該下大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下大入賞口ス
イッチ(カウントスイッチ)38a(図5参照)が配設されている。
第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっ
ているアタッカ形式の開閉扉39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲーム
の結果如何によって上大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放
状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第2特別変動入賞装置39は
、例えば、駆動装置としての上大入賞口ソレノイド39b(図5参照)により駆動される
開閉扉39cによって開閉される上大入賞口を備え、特別遊技状態中は上大入賞口を閉じ
た状態から開いた状態に変換することにより上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ
、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。上大入賞口の内部(入
賞領域)には、当該上大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての上大入賞口ス
イッチ(カウントスイッチ)39a(図5参照)が配設されている。
図3には第1特別変動入賞装置38における遊技球の流路を示した。第1特別変動入賞
装置38の内部(入賞領域)には、当該第1特別変動入賞装置38に入った遊技球を検出
する検出手段としての下大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38aが配設されている
。第1特別変動入賞装置38に入った遊技球はすべて下大入賞口スイッチ38aを通って
検出され、上部流路38jに流入する。
上部流路38jには、遊技球が流入可能な確変作動領域38hが設けられているととも
に、当該確変作動領域38hへの遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド
38f(図5参照)により動作するレバー部材38iが設けられている。レバー部材38
iは、前後方向にスライド可能な板状の部材で、図3に示すように前方に突出して確変作
動領域38hを覆い、確変作動領域38hに遊技球が流入不能な閉状態と、後方に退避し
て確変作動領域38hに遊技球が流入可能な開状態とに変換可能となっている。
確変作動領域38hには遊技球の流入を検出可能な確変作動領域スイッチ38dが設け
られており、確変作動領域38hに流入した遊技球は確変作動領域スイッチ38dで検出
された後、下部流路38kに流入する。この確変作動領域スイッチ38dで遊技球を検出
することに基づき、特別遊技状態の終了後に特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態
となるようにされている。
また、上部流路38jにおける確変作動領域38hより左方の下流側には、遊技球の通
過を検出可能な通過口スイッチ38gが設けられており、確変作動領域38hに流入しな
かった遊技球は通過口スイッチ38gで検出された後、下部流路38kに流入する。下部
流路38kは、確変作動領域38hを通過した遊技球が流下する流路と、通過口スイッチ
38gを通過した遊技球が流下する流路が下流側で合流するようになっている。そして、
下部流路38kの下流端部には、遊技球の通過を検出する排出確認スイッチ38eが設け
られており、下部流路38kに流入したすべての遊技球は排出確認スイッチ38eで検出
された後、遊技機の外部へ遊技球を排出する排出流路へ流入する。
このように構成された第1特別変動入賞装置38では、下大入賞口スイッチ38aで検
出された遊技球数と、確変作動領域スイッチ38d及び通過口スイッチ38gで検出され
た遊技球数とが一致することにより、上部流路38jに流入した遊技球が全て排出された
ことを確認できる。さらに、確変作動領域スイッチ38d及び通過口スイッチ38gで検
出された遊技球数と、排出確認スイッチ38eで検出された遊技球数とが一致することに
より、下部流路38kに流入した遊技球が全て排出されたことを確認できる。また、下大
入賞口スイッチ38aで検出された流入する遊技球数と、排出確認スイッチ38eで検出
された遊技球数とが一致することにより、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球が
全て排出されたことを確認できる。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センター
ケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側
遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射
(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や左側の一般入賞口35への入賞を狙うこ
とができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート3
4や普通変動入賞装置37や第1特別変動入賞装置38や第2特別変動入賞装置39や右
側の一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入
賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が
設けられている。
一括表示装置50は、図4に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等
で構成された第1特図変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51(D
1)及び第2特図変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52(D2)
と、LEDランプで構成された第1特図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留
表示器54(D11、D12)及び第2特図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2
保留表示器55(D13、D14)と、を備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(第1特別変動入賞装置38及び
第2特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60(D3〜D7)、
時短状態(普電サポート中、特定遊技状態中)であるかを報知する第1遊技状態表示部7
6(D9)、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応
した打ち方)を報知する第2遊技状態表示部77(D8)が設けられている。また、遊技
機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊
技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)78(D17)が設けられている

さらに、一括表示装置50には、普図変動表示ゲーム用の普図表示器74(D10、D
18)と、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器75(D15、D1
6)と、が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示
ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている
間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例
えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における
第1特図変動表示ゲームにおいては、図4(b)に示すように、中央のセグメントに加え
て7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であること
を表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。また、特
図変動表示ゲームを表示するための複数の識別情報(特図、特別図柄)を順次表示するこ
とで変動中であることを表示しても良い。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、
はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番
目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(
特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態
にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への
入賞球数のうち未消化の球数(第1始動記憶数=保留数)を、図4(c)に示すように複
数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置3
7への入賞球数のうち未消化の球数(第2始動記憶数=保留数)を、図4(c)に示すよ
うに複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
ラウンド表示部60は、LEDランプ等で構成され、特別遊技状態中でない場合には全
てのLEDを消灯状態にし、図4(d)に示すように特別遊技状態中には結果に応じて選
択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグ
メント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部76は、図4(e)に示すように、時短状態である場合はLEDを
点灯し、時短状態でない場合はLEDを消灯する。
第2遊技状態表示部77は、図4(e)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が遊技
者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLEDを消灯状態にし、左打ちより
も右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLEDを点灯状態
にする。
第3遊技状態表示部78は、図4(e)に示すように、電源投入時に高確率状態である
場合にはLEDを点灯し、高確率状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
普図表示器74における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、
図4(g)に示す変動用図柄番号を交互に変更して二つのLEDを交互に点灯して変動中
であることを表示する。そして、結果が当りの場合は当り種類に応じた点灯態様で点灯し
て当りであることを示し、結果がはずれの場合は二つのLEDを消灯してはずれであるこ
とを示すようになっている。
普図保留表示器75は、普図表示器74の変動開始条件となる普図始動ゲート34の通
過球数のうち未消化の球数(普図始動記憶数=保留数)を、図4(f)に示すように複数
のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御
する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコ
ンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出
力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力
部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(
CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割
込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113など
を有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイド
やモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,D
C5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−
DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直
流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコ
ン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420
と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信
号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが
、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制
御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及
び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電
源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成
部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで
構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン11
1(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデー
タが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が
電源遮断状態(遊技機への電力の供給が停止された状態)でも記憶したデータを保持可能
なバックアップ記憶手段をなす。そして、電源復旧時にはバックアップ記憶手段により保
持されたデータに基づき制御を再開可能に構成されている。
制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視し
てそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとと
もに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時
点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このR
AM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき
遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶され
ている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化
スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行す
るメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割
込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
なお、電源投入時以外でもエラーを解除するためにRAM初期化スイッチ112の操作
が行われることがあるが、この場合はエラーの解除のみが行われ、RAM111Cの初期
化等の処理は行われない。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRA
M(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM11
1Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1及び2をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテ
ーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択される
はずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターン
テーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後
の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテ
ーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである
前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パタ
ーン選択テーブル等)が含まれている。また、普図変動表示ゲームの変動時間を決定する
ための変動パターンテーブルも記憶されている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からは
ずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しなが
ら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態
に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に
決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条
件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表
示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情
報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものであ
る場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同
一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての
変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示
領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、
ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表
示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチな
し<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<
プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも
特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動
表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が
導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれること
もある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大
当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しない
が、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や
大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(
各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定
するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を
生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基
づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数
生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えてい
る。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブ
ルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り
或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状
態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短
動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか
一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表
示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルの
うち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また
、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの
払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、各種のスイッチやセンサが接続される。そ
して、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような
負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(
近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、
入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にシ
ョートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフ
ローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力する
ように構成されている。
近接I/F121a,121bには、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、
一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の下大入賞口ス
イッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の上大入賞口スイッチ39a、第1特別変動
入賞装置38内の確変作動領域38hに設けられる確変作動領域スイッチ38d、始動入
賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37
a、第1特別変動入賞装置38内で確変作動領域38hに流入しなかった遊技球を検出す
る通過口スイッチ38g、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球を検出する排
出確認スイッチ38e、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62が接続さ
れる。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート12
4へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近
接I/F121a,121bの出力のうち、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35
a、下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39a、確変作動領域スイッチ38
d、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37aの検出信号は第2入力ポート12
3へ入力される。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、通過口スイッチ38g、排出確認
スイッチ38e、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際
に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用
の磁気センサ61の検出信号や、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12
に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)及び払出ビジ
ー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)も入力され
るようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、当該振
動センサスイッチの検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力と
、第3入力ポート124への出力のうちの通過口スイッチ38gの出力とは、主基板10
0から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。
さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2
スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力
されるように構成されている。
上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。この
ようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置
400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供
給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポ
ート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの払出異常ステータス信号(払出異
常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示
す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されている
こと(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操
作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス14
0を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。第
1入力ポート122には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出ス
イッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検
出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信
号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられてお
り、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。
電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッ
チ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイ
コン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として
扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には
制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さず
に直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポ
ート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リ
セット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するように
してもよい。
なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124には
供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力
部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする
必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用
マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄さ
れるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊
技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ
132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置
200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊
技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。この
バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,12
1bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッフ
ァ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加
工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデー
タバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。な
お、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装
置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達
するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御され
たポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、第1特別変動入賞装置38を
開成させる下大入賞口ソレノイド38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる上大入
賞口ソレノイド39b、普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37c、第1
特別変動入賞装置38内のレバー部材38iを動作させるレバーソレノイド38fの動作
データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130に
は、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセ
グメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置5
0のLEDのカソード端子が接続されているデジット線(コモン線)のオン/オフデータ
を出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板7
1へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフ
ォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部
管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外
部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシ
ュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される下大入賞口ソレノイ
ド38b、上大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38
fの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回
路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセ
グメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート13
6から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号
を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供
給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられて
いる。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊
技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設ける
ようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラ
ムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ13
9は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送
受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通
常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を
利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられて
いない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、
普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、下大入賞口
スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39a、第1特別変動入賞装置38内の確変作動領
域スイッチ38d、排出確認スイッチ38e、通過口スイッチ38gには、磁気検出用の
コイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出す
る非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、
遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体
枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイク
ロスイッチを用いることができる。
次に、図6を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41の表示を制御する表示装置制御回路312と、各種のメ
ロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音
源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納し
たPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作
業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能な
FeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手
段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイ
コン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイ
コン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御
用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定し
て表示装置制御回路312へ表示内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示
、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行
する。表示装置制御回路312は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコ
ン311と接続されている。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主
制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続
されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INT
が入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた
上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパ
ワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成さ
れた音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力さ
れる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制
御回路332、前面枠12やガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を
有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路33
3、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば
表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する
盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆
動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主
制御用マイコン311と接続されている。なお、前面枠12やガラス枠15にモータ(例
えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演
出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵さ
れている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25に設けられたタッチパネル29、盤
演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイ
ッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や
、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マ
イコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、表示装置41やモータやLEDを駆動す
るためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータや
LEDやスピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動
作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生
成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−D
Cコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(
SNDRESET信号)、表示装置制御回路312、ランプやモータなどを駆動制御する
制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にす
る。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続さ
れ、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにさ
れている。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(
パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技
領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えな
がら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普
通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞す
るか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出
される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変
動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の
種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図5参照)によって制御される払出ユニ
ットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための
非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図5参照)が設けられており、
遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイ
ッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU11
1Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信
号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数
を加算(+1)してROM111Bに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の
記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器75に表示される。また、普図始動記憶に
は、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表
示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようにな
っている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変
動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状
態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り
判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの
当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値
が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普
図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置
50に設けられた普図表示器74に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パ
ターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じ
た点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
なお、普図表示器74を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、
キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表
示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、当りの種類に対応して普図表示器74に特
別の結果態様をなす第1当り停止図柄又は第2当り停止図柄の何れかとなる点灯パターン
を停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可
動部材37bを所定時間開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部
材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲ
ームの結果がはずれの場合は、普図表示器74にはずれの結果態様となる点灯パターンを
表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内
部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への
入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4
個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図
始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動
入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当
り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになってお
り、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Bに記憶され
る。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の特図1保留表示器54や特図
2保留表示器55に表示され、センターケース40の所定箇所においても飾り特図始動記
憶表示として表示される。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、第1特図変動表示ゲーム又は第2特
図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、開始する特図変動表示ゲームに応じた最先
の始動記憶に記憶された大当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と
比較し、特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理などを行う。さらに、遊技制御
装置100のCPU111Aは、実行する特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号
(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。
そして、第1特図変動表示ゲームを実行する場合は、所定の変動時間に亘り特図1表示
器51(変動表示装置)で予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰
り返し表示する特図1変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を
停止表示する第1特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、第2特図変動表示ゲ
ームを実行する場合は、所定の変動時間に亘り特図2表示器52(変動表示装置)で予め
定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する特図2変動中表
示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する第2特図変動表示
ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装
置41(変動表示装置)で特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、
数字、記号等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに
、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設
定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行
う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御す
る演出制御手段をなす。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述
した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、
右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて
各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動してい
る図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変
動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構
成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表
示装置41では、興趣向上のために表示色や変動態様の変化など多様な演出表示が行われ
る。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
の場合は、特図1表示器51又は特図2表示器52に特別結果態様となる点灯パターンを
表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。また、これに対応して表示装
置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
特別遊技状態を発生させる処理においては、遊技制御装置100のCPU111Aは、
下大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ
、下大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御や、上大入賞口ソレノイド39bによ
り第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、上大入賞口内への遊技球の流入
を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞
するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成され
るまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰
り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様
が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段を
なす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51又は特図2
表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特定ラウンドにおいて第1特別変動入賞装置38の確変
作動領域38hに遊技球が流入した場合には、特別遊技状態の終了後に遊技状態として高
確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて特別結果
となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及
び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態
となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態と
なる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能とな
っている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確
率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とする
ことが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合より
も、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するように
なっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)
を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である
。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1
停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である。また、時短状
態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放され
る場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間
となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲー
ムの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1
開放回数よりも多い回数の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態に
おいては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である
場合の低確率(例えば0/251)よりも高い高確率(例えば)250/251とするこ
とが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変
換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の
時短状態を設定することも可能である。なお、本実施形態では通常動作状態において可動
部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)されている。また、当りとなった場
合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1
開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は
、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみ
を発生させることも可能である。
なお、特図1表示器51と特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器
でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表
示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで
別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域
を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変
動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を
備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、
第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは、始動記憶の発生順に実行されるよ
うになっている。また、本実施形態の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図
変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
図7、図8には、特別遊技状態における第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入
賞装置39の動作を示した。特別結果の種類には、12R確変、5R確変、5R通常、4
R確変、4R通常の5種類があり、大当り図柄乱数に基づき選択される。各大当り種類の
数字はラウンド数を示し、確変とは、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性が高
く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりやすいことを示し、通常とは、
確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性が低く特別遊技状態の終了後に高確率状態
(確変状態)となりにくいことを示している。なお、本実施形態の遊技機では、確変作動
領域38hに遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、
大当り種類が確変であっても確変作動領域38hに遊技球が流入しなければ高確率状態と
はならず、大当り種類が通常であっても確変作動領域38hに遊技球が流入すれば高確率
状態となる。
図7には、各大当り種類での各ラウンドにおける開放態様を示した。なお、開放態様の
詳細は図8に示している。図7(a)に示すように12R確変では、1ラウンド目に第1
特別変動入賞装置38を開放する下V開放を行う。下V開放は確変作動領域38hに遊技
球が流入する可能性の高い開放態様である。そして、2ラウンド目以降は第2特別変動入
賞装置39を開放する上ロング開放と第1特別変動入賞装置38を開放する下ロング開放
を交互に行う。大当り種類が確変である5R確変、4R確変も同様に1ラウンド目に第1
特別変動入賞装置38を開放する下V開放を行う。また、大当り種類が通常である5R通
常、4R通常では、1ラウンド目に第1特別変動入賞装置38を開放する下ショート開放
を行う。下ショート開放は確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性が下V開放より
も低い開放態様である。
何れの大当り種類でも第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39を交互に
開放するように構成されているので、所定の開放可能時間の経過か所定個数の遊技球が入
賞することによりラウンドが終了した後、所定のインターバル時間が経過すると他方の特
別変動入賞装置が開放される。なお、確変作動領域38hへ遊技球が流入可能とされるの
は1ラウンド目に行われる下V開放及び下ショート開放のみである。上ロング開放、上シ
ョート開放は第2特別変動入賞装置39を開放するので確変作動領域38hへ遊技球が流
入する可能性はない。また、下ロング開放や1ラウンド目でない下ショート開放ではレバ
ー部材38iを動作させないため確変作動領域38hへ遊技球が流入する可能性はない。
すなわち、本実施形態の遊技機では、特定領域をなす確変作動領域38hに遊技球が流入
する可能性があるラウンドである特定ラウンドは、1ラウンド目である。もちろんこの特
定ラウンドを1ラウンド目以外のラウンドとしても良い。
図8(a)に示すように上ロング開放では、ラウンドの開始に伴い第2特別変動入賞装
置39を開放し(t11)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例え
ば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第2特別変動入賞装置39を
閉鎖してラウンドを終了する(t12)。その後、インターバル時間と上大入賞口残存球
処理時間が開始され(t12)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される
(t13)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設
定され、その後エンディング時間が設定される。
図7に示したように特別遊技状態では第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装
置39を交互に開放するように構成されているので、インターバル時間の経過に伴い第1
特別変動入賞装置38が開放されるが、第2特別変動入賞装置39では上大入賞口残存球
処理時間が継続する。また、図8(b)に示す下ショート開放は、開放可能時間とインタ
ーバル時間が異なる点以外は上ロング開放と同様である。
図8(c)に示すように下V開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置3
8を開放する(t31)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON
状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。レバーソレノイド38
fがOFFである状態ではレバー部材38iが確変作動領域38hを覆って遊技球が流入
できない状態であり、レバーソレノイド38fがONである状態ではレバー部材38iが
確変作動領域38hから退避して遊技球が流入可能な状態となる。また、確変作動領域ス
イッチ38dが有効である状態とは、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有
効なものとして扱う状態である。これに対して確変作動領域スイッチ38dが無効である
状態は、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出があっても無効なものとして扱う
状態である。
レバーソレノイド38fはラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態とな
る(t32)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100ms経
過すると確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t33)。すなわち、第1特別変動
入賞装置38が開放した直後に入賞した遊技球は確変作動領域38hに流入する可能性が
ある。
ラウンドの開始から200ms経過すると第1特別変動入賞装置38が閉鎖される(t
34)。そして、2700ms経過すると再び第1特別変動入賞装置38が開放され(t
35)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が
入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが
終了する(t39)。その後、インターバル時間と下大入賞口残存球処理時間が開始され
(t39)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t41)。
また、第1特別変動入賞装置38の2回目の開放(t35)の後、レバーソレノイド3
8fも所定の時間に亘りON状態となる(t36〜t37、t38〜t39)。また、確
変作動領域スイッチ38dも有効となる(t36)。この第1特別変動入賞装置38の2
回目の開放は十分に長い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態
も長時間継続するので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入することとなる。
よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
また、レバーソレノイド38fは第1特別変動入賞装置38が閉鎖した後も所定の時間
に亘りON状態とすることが可能であり(t40〜t43)、閉鎖間際に第1特別変動入
賞装置38に流入した遊技球についても確変作動領域38hへの流入が可能となっている
。なお、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入
賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存
球処理時間内に全て排出された場合には、残存球処理時間の終了(t42)に伴いレバー
ソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ
38dが無効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入
賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が残存球処理時間内に
全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終
了(t43)までに全て排出された場合は、当該排出の完了時にレバーソレノイド38f
がOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効とな
る。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入
賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処
理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態とな
る期間の終了(t43)までに全て排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fが
ON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態とな
って動作を終了する。この場合には、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから
(t43)、100ms経過すると確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t44)
図8(d)に示すように下ショート開放では、下V開放における第1特別変動入賞装置
38の1回目の開放と同様の開放を行い(t51〜t54)、当該開放が終了することに
基づきラウンドを終了する(t54)。この第1特別変動入賞装置38の開放は非常に短
い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も短時間であるので、
確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性は低い。よって大当り種類が通常である場
合に高確率状態となることはまれである。
なお、レバーソレノイド38fの動作及び確変作動領域スイッチ38dの有効、無効の
切り替えは、第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している限りは下V開放の場合
と同じ動作を行う(t56〜t63)。よって、下大入賞口残存球処理時間が経過しても
第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している場合は、当該残存球の排出が完了し
た時点でレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作
動領域スイッチ38dが無効となる。また、レバーソレノイド38fがON状態となる期
間の終了(t62)までに全ての遊技球が排出されなかった場合は、レバーソレノイド3
8fがON状態となる期間の終了(t62)をもってレバーソレノイド38fがOFF状
態となって動作を終了し、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t62)
、100ms経過すると確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t63)。
ただし、下ショート開放においてレバーソレノイド38fや確変作動領域スイッチ38
dを図8(d)のように制御するのは1ラウンド目に下ショート開放が行われる場合のみ
である。これ以外のラウンドで下ショート開放が行われる場合には、レバーソレノイド3
8fを動作せず、確変作動領域スイッチ38dも無効のままとなる。また、最終ラウンド
である場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間
が設定される。
図8(e)に示すように下ロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装
置38を開放し(t61)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例え
ば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を
閉鎖してラウンドを終了する(t62)。その後、インターバル時間と下大入賞口残存球
処理時間が開始され(t62)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される
(t63)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設
定され、その後エンディング時間が設定される。この下ロング開放では、レバーソレノイ
ド38fはOFF状態のままとされ、確変作動領域スイッチ38dも無効のままとされる
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置
100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御
について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9及び図10に示す
メイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図14に示すタイマ割込み処理
とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始され
る。このメイン処理においては、図9及び図10に示すように、まず、割込みを禁止する
処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する
領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステ
ップS2)を行う。
次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(例えばDレジス
タ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。本実施形態の
場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01
hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)
。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止
の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっ
ている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、
電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初
期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々
の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログ
ラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより
、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制
御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってし
まい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制
御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅ら
せて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定
の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の
対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行わ
れる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部
のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防
止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、
待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ11
2の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状
態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作し
たり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要
がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を
行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行
った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時
と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。
まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して
読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号が
オンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そ
して、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;
N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回
数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停
電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、
所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノ
イズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対
処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可さ
れておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの
停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が
発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生し
ていない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの
値が0であるかを判定する(ステップS12)。
タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了してい
ない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。
また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了
した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ
)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無
い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実
施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステ
ップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンに
されたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域
1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるかを判定し(ステ
ップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が
正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるかを判定する(ステップS
18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内
の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、
算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS2
0)。
チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図10のステップS21へ移
行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊
技機への電力の供給が開始された際に記憶手段(RAM111C)に記憶されている所定
のデータの正当性を判定する正当性判定手段をなす。
また、初期化スイッチがオンであると判定された場合(ステップS16;Y)や、停電
検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;N
もしくはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(一致しない)と判定された
場合(ステップS20;N)は、図10のステップS26へ移行して初期化の処理を行う
。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装
置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化
する初期化手段をなす。
図10のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(
ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及
びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な
状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域
もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同
様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ
、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図変動表示ゲームの確率状態が
高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない
場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25
へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フ
ラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、遊技盤30に設けられる高確率報知
LED(エラー表示器、第3遊技状態表示部78)のオン(点灯)データをセグメント領
域にセーブする(ステップS24)。
そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対
応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップ
S25)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コ
マンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定の
コマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)
等の複数のコマンドを送信する。すなわち、正当性判定手段により正当性が確認された場
合には記憶手段に記憶されていたデータに基づき遊技を再開するように構成されているこ
ととなる。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場
合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信
号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリア
して(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップ
S28)。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)
。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域であ
る。
そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して
(ステップS30)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS30では、
機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、
RAM初期化コマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒
間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信
する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)
回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジ
ェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号
(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに
対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱
数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う
(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レ
ジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111
Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここ
では大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽
出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替え
て異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定め
るパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱
数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビ
ット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数
のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにし
ても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)
の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する
乱数(大当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決
定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブ
してから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施形態で使用
するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初
期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値
)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者によ
る不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理
(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態において
は、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成
される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動
作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であ
り、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込
み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCT
C(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数
、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウ
ェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。な
お、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲
内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱
数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱
数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停
電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)
を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS3
7)。
停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステ
ップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と
停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップ
S35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処
理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割
込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避す
ることができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込
み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した
場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値
乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある
が、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処
理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、
それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定した
チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)

そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS3
8;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。
また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;
Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ス
テップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RW
Mへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断さ
れるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源
遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報
が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御
装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該
主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待
機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停
電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判
定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作された
ことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置
100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に読み込むように
していることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
図11には、ステップS25及びステップS30において送信されるコマンドの一つで
ある機種指定コマンドの種類を示した。本実施形態の遊技機では、大当りとなる確率や、
時短状態となる特図変動表示ゲームの実行回数、大当り種類や振り分け、演出の振り分け
などの制御内容が異なる複数種類の機種タイプとして機種タイプA〜Dの4種類がある。
さらに、各機種タイプには機種名称が異なる複数種類の機種が含まれており、例えば機種
タイプAには、機種名称A−1、A−2、A−3の3種類が含まれている。
遊技制御装置100は、複数種類の機種タイプのうち何れか一つの機種タイプが設定さ
れているとともに、当該機種タイプに含まれる複数種類の機種名称のうち何れか一つの機
種名称が設定されている。機種指定コマンドは機種タイプ及び機種名称により異なるコマ
ンドとなっており、電源投入時には、遊技制御装置100で設定されている機種タイプ及
び機種名称に応じた機種指定コマンドが演出制御装置300に送信される。
演出制御装置300では受信した機種指定コマンドに基づき、遊技制御装置100で設
定されている機種タイプ及び機種名称を把握可能となっている。そして、表示装置41に
、受信した機種指定コマンドに応じたデフォルト図柄を表示するようになっている。これ
により、電源投入時の表示装置41の表示を確認することで、当該機種の機種タイプ及び
機種名称を確認することができる。
本実施形態の遊技機では、コマンドはMODEとACTIONから構成され、機種指定
コマンドでは、MODEが機種指定コマンドであることを示す値(ここでは05H)とさ
れ、ACTIONは機種タイプ及び機種名称に応じた値となっている。例えば、機種タイ
プAであり機種名称がA−1である場合には、機種指定コマンドとしてMODEが05H
、ACTIONが61Hの機種指定コマンドが送信される。そして、演出制御装置300
では、このMODEが05H、ACTIONが61Hの機種指定コマンドを受信すること
に基づき、機種タイプAで機種名称A−1であることを把握し、表示装置41にデフォル
ト図柄として131を表示する。
なお、デフォルト図柄は、上位2桁が機種タイプに対応し、下位1桁が機種名称に対応
しているので、容易に機種タイプ及び機種名称を確認することができる。もちろんデフォ
ルト図柄は図11に示したものに限られるものではなく任意に設定可能である。ただし、
リーチの組み合わせとなる図柄(例えば767)や、大当りの組み合わせとなる図柄(例
えば777)は使用しないようにしても良い。また、デフォルト図柄は、飾り特図変動表
示ゲームで出現可能な図柄組み合わせとしても良いし、飾り特図変動表示ゲームでは出現
しない図柄組み合わせであっても良い。また、デフォルト図柄に含まれる各図柄は、その
一部または全部が飾り特図変動表示ゲームの識別情報以外の図柄であっても良い。また、
デフォルト図柄は機種タイプ及び機種名称に応じた図柄としたが、機種タイプと機種名称
の何れか一方のみに対応した図柄としても良い。
また、機種タイプ及び機種名称に対応したデフォルト図柄を一定時間表示した後に、第
2のデフォルト図柄を表示するようにしても良い。第2のデフォルト図柄はどのようなも
のでもよいが、例えば機種タイプ及び機種名称にかかわらず共通の図柄とし、同一機種で
あるが機種タイプが異なる遊技機でも外観が同じとなるようにしても良い。また、第2の
デフォルト図柄を他の機種でも共通の図柄としても良い。また、遊技店で第2のデフォル
ト図柄を設定できるようにしても良い。
〔チェックサム算出処理〕
図12には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19,S4
3)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRW
Mの先頭アドレスを設定し(ステップS51)、繰り返し数を設定し(ステップS52)
、算出値として「0」を設定する(ステップS53)。繰り返し数には使用しているRA
Mのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS5
4)、算出アドレスを+1更新して(ステップS55)、繰り返し数を−1更新し(ステ
ップS56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップS57)。算出が
終了していない場合(ステップS57;N)は、ステップS54へ戻って上記処理を繰り
返す。また、算出が終了した場合(ステップS57;Y)は、チェックサム算出処理を終
了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図13には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)を示し
た。この初期値乱数更新処理では、大当り図柄初期値乱数を+1更新し(ステップS61
)、当り初期値乱数を+1更新し(ステップS62)、当り図柄初期値乱数を+1更新し
て(ステップS63)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームの大当り停止図柄を決定す
る乱数の初期値となる乱数、「当り初期値乱数」は普図変動表示ゲームの当りを決定する
乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動表示ゲームの当り停止図
柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間
が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高め
ることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、クロックジェネレー
タ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力される
ことで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に
割込み禁止状態になって、図14のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS1
01)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使
っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと
同等になる。
次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセ
ットする(ステップS102)。ステップS102では、メイン処理におけるステップS
4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。
次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの
状態を読み込む入力処理(ステップS103)を行う。
次に、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(下大入賞口ソレノイ
ド38b、上大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38
f)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS104)を行
う。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処
理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状
態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。そ
の際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射
許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の
信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり
、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となってい
る場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力す
る払出コマンド送信処理(ステップS105)、乱数更新処理1(ステップS106)、
乱数更新処理2(ステップS107)を行う。
次に、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34
a、入賞口スイッチ35a、下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39aから
正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されて
いないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を行う。
次に、異常排出エラー発生中であるかを判定する(ステップS109)。異常排出エラ
ーとは、上部流路38jに存在する遊技球が0であるにもかかわらず上部流路38jから
の排出を検出すること、又は下部流路38kに存在する遊技球が0であるにもかかわらず
下部流路38kからの排出を検出することである(図81参照)。なお、異常排出エラー
発生中である場合には異常排出エラーフラグがセットされている。
異常排出エラー発生中である場合(ステップS109;Y)は、ステップS113に移
行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
また、異常排出エラー発生中でない場合(ステップS109;N)は、特図変動表示ゲ
ームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS110)、普図変動表示ゲームに関
する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS111)、遊技機10に設けられ、特図変動
表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表
示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS112)を行う。
次に、異常排出監視処理(ステップS113)、磁気センサ61からの検出信号をチェ
ックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップS114)、盤電
波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正
監視処理(ステップS115)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力
バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS116)を行って、タイマ割込み処
理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可す
る処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定
する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお
、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を
復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS103)の詳細について
説明する。図15に示すように、入力処理においては、まず、入力ポート1、すなわち、
第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS
121)。そして、8ビットのポート(入力ポート1)のうち未使用ビットがあればその
ビットの状態をクリアする(ステップS122)。
続いて、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(
格納)し(ステップS123)、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアド
レスを準備して(ステップS124)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備
する(ステップS125)。その後、8ビットのポート(入力ポート2)のうち未使用ビ
ットがあればそのビットデータを準備し(ステップS126)、8ビットのポート(入力
ポート2)のうち反転するビットがあればそのビットデータを準備して(ステップS12
7)、スイッチ読み込み処理(ステップS128)を行う。ここで、本実施形態において
「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、そ
の他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備して(ステッ
プS129)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備する(ステップS130
)。その後、8ビットのポート(入力ポート3)のうち未使用ビットがあればそのビット
データを準備し(ステップS131)、8ビットのポート(入力ポート3)のうち反転す
るビットがあればそのビットデータを準備して(ステップS132)、スイッチ読み込み
処理(ステップS133)を行い、入力処理を終了する。
なお、未使用のビットデータや反転するビットデータは、入力ポート毎に準備されてい
る。
したがって、ステップS126で準備する入力ポート2の未使用ビットデータと、ステ
ップS131で準備する入力ポート3の未使用ビットデータとは、異なるデータであるが
、結果として同じ値のデータである可能性もある。
また、ステップS127で準備する入力ポート2の反転するビットデータと、ステップ
S132で準備する入力ポート3の反転するビットデータとは、異なるデータであるが、
結果として同じ値のデータである可能性もある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS128,S133)
の詳細について説明する。図16に示すように、スイッチ読み込み処理においては、まず
、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして
、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップ
S142)、反転の必要なビットを反転し(ステップS143)、対象のスイッチ制御領
域のポート入力状態にセーブ(格納)する(ステップS144)。その後、2回目の読み
込みまでのディレイ時間(例えば約100μ秒)が経過するのを待つ(ステップS145
)。
ディレイ時間が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読
み込みを行う(ステップS146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあ
ればそのビットの状態をクリアし(ステップS147)、反転の必要なビットを反転し(
ステップS148)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態(1回目データ)をロー
ドし、反転後データ(2回目データ)をポート入力状態にセーブ(格納)する(ステップ
S149)。
その後、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確
定ビットパターンを作成し(ステップS150)、確定ビットパターンとポート入力状態
との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS151)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確
定ビットパターンを作成し(ステップS152)、未確定ビットパターンと前回割込み時
の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS153)。これにより
、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。
そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回の確定状態としてセーブして
(ステップS154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジと
してセーブし(ステップS155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2m秒)には、
各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みを行って前回の読み込みの結
果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の
割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定
が行えないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回
の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理を行うことで、上記のような不具合を回
避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS104)の詳細について
説明する。図17に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセ
グメントのデータを出力する出力ポート135にオフデータを出力(リセット)する(ス
テップS161)。次に、下大入賞口ソレノイド38b、上大入賞口ソレノイド39b、
普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38fのデータを出力する出力ポート134に
出力するデータを合成し、出力する(ステップS162)。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジット
カウンタの値を更新して(ステップS163)、デジットカウンタの値に対応するLED
のデジット線の出力データを取得する(ステップS164)。本実施形態の場合、デジッ
トカウンタの値は0から3の範囲で+1更新される。次いで、取得したデータと外部情報
データを合成して(ステップS165)、合成したデータ(例えば、「扉・枠開放」のデ
ータ、「セキュリティ信号」のデータ)をデジット・外部情報出力用の出力ポート136
に出力する(ステップS166)。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線
の出力データをロードし(ステップS167)、ロードしたデータをセグメント出力用の
出力ポート135に出力する(ステップS168)。これにより、一括表示装置50に設
けられた複数の発光表示部がダイナミック制御によって制御されることとなる。
続いて、外部情報の各種出力データを合成し(ステップS169)、合成したデータ(
例えば、「大当り信号1」のデータ、「大当り信号2」のデータ、「大当り信号3」のデ
ータ、「大当り信号4」のデータ、「図柄確定回数信号」のデータ、「始動口信号」のデ
ータ、「メイン賞球信号」のデータ)と発射許可の出力データを合成して(ステップS1
70)、合成したデータを外部情報・発射許可信号出力用の出力ポート137へ出力する
(ステップS171)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1へ合成した
データを出力する(ステップS172)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する
中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板
70上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS173)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成した
データを出力する(ステップS174)。さらに、試射試験装置への試験信号を出力する
中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板
70上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS175)。そし
て、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力
するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5へ合成したデー
タを出力し(ステップS176)、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS105)の
詳細について説明する。図18に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カ
ウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップS181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウン
タ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。
入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するため
の払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ
送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領
域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定
数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用
いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデー
タが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記
憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他
に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)にな
る毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、
不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(本
実施形態の場合、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられ
ており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算され
るようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶
可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域
が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイ
ン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先で
ある払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信デー
タが蓄積される可能性があるためである。
具体的には、本実施形態の場合、入賞数カウンタ領域1の3個賞球カウンタ領域、10
個賞球カウンタ領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ65535入賞まで記
憶することができ、入賞数カウンタ領域2の3個賞球カウンタ領域、10個賞球カウンタ
領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ255入賞まで記憶することができる
よう構成されている。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS181)に
おいては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされ
た入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS181;N)は、チェック対象となる入賞
数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領
域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、
すべてのチェックが終了した(ステップS183;Y)と判定すると、ステップS192
に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS183;N)と判定
すると、ステップS181へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞球カ
ウンタ領域→10個賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象とな
る入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新する。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Y)と判定し
た場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS184)
、対象の入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS18
5)。そして、賞球残数領域の値と取得した払出数を加算し(ステップS186)、加算
結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS187)。なお、この処理の前における賞
球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数
が記憶されている。
その後、加算結果から10を減算して(ステップS188)、減算結果が0以上かを判
定し(ステップS189)、0以上でない場合(ステップS189;N)は、ステップS
192の処理に移行する。また、0以上である場合(ステップS189;Y)は、メイン
賞球信号出力回数領域の値を+1更新する(ステップS190)。すなわち、賞球残数が
10個になる度に、メイン賞球信号の出力回数を+1更新する。
そして、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップS191)、ステップS18
8の処理に戻る。これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が
出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の
入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外
部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすること
で、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球
信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないとい
った不具合を防止することができる。
ここで、ステップS181〜S191の処理は、メイン賞球信号の出力回数を更新する
(増やす)処理であり、ステップS192〜S201の処理は、払出コマンドを送信する
処理である。
ステップS192では、払出コマンド送信タイマが「0」でなければ−1更新し(ステ
ップS192)、払出コマンド送信タイマが「0」になったかを判定する(ステップS1
93)。払出コマンド送信タイマが「0」でない場合(ステップS193;N)は、払出
コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが「0」である場合(ステ
ップS193;Y)は、払出ビジー信号フラグをチェックして、払出ビジー信号がビジー
状態であるかを判定する(ステップS194)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す
信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態(ビ
ジー状態)とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能
な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段
(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。
この払出ビジー信号がビジー状態である場合(ステップS194;Y)は、払出コマン
ド送信処理を終了する。すなわち、本実施形態では、タイマ割込み毎に払出コマンドを送
信するのではなく、所定時間が経過し(払出コマンド送信タイマの値が0になり)、且つ
、払出制御装置200側が賞球を払い出せる状態である場合に、払出コマンドを送信する
よう構成されている。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく
、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わない
ようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている
払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)になる条件は、例えば、払出動作中、球貸し
動作中、シュート球切れエラー中、オーバーフローエラー中、枠電波不正発生中、払出球
検出スイッチ(払い出された球を監視するスイッチ)の異常中、払出不足エラー中、払出
過剰エラー中、払出制御装置200のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い
出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)等である。
払出ビジー信号がビジー状態でない場合(ステップS194;N)は、入賞数カウンタ
領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップS195)。入賞数カウンタ領域1
にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS195)においては、賞球数別に設
けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に
「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS195;N)は、チェック対象となる入賞
数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS196)、すべての入賞数カウンタ領
域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS197)。この判定で、
すべてのチェックが終了した(ステップS197;Y)と判定すると、払出コマンド送信
処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS197;N)と
判定すると、ステップS195へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞
球カウンタ領域→10個賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象
となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新する。
また、上記ステップS195で、カウント数がある(ステップS195;Y)と判定し
た場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS198)
、対象の入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得する(ステッ
プS199)。そして、取得した払出数コマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込
み(ステップS200)、払出コマンド送信タイマ領域に初期値をセーブして(ステップ
S201)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管
理するためのもので、初期値として、例えば200m秒が設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され
、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンド
に基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制
御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能で
あるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を
払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づ
いて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可
能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われて
いない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発
生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバ
ックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの
原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデー
タをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしてい
る。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、
コストアップにつながるという問題があった。本発明によれば、払出制御装置200にバ
ックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることが
できる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力
されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置
では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるように
なる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に
関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミング
が異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理すること
ができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領
域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置3
8、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制
御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊
技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は
、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す
状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電
が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であること
を示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、
払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続
して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることと
なる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置3
7、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設
け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する
賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、
状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の
賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するよう
にし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球
指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていること
となる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動
入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39
)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)
と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御
手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される
当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能
であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊
技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞
球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報
出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出
力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信
号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した
場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球
指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能
であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を
払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞
球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を
記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊
技制御装置100)は、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般
入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単
位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合
に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球
指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該
入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに
、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞
球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴
い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機
の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を
単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新
を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うこと
で、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図19には、タイマ割込み処理における乱数更新処理1(ステップS106)を示した
。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、当り乱数
、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理
1では、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定す
る(ステップS211)。
大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS211;N)は、普図の当り
乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS214)。
また、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS211;Y)は、次回
初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS212)、ロードした大当り
図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレ
ジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS213)。その後、普図の当
り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS214)
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS214;N)は、普図の当り
図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS217
)。
また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS214;Y)は、次回
初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS215)、ロードした普図の当り乱
数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ
(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS216)。その後、普図の当り図柄
乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS217)。
普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS217;N)は、乱数更
新処理1を終了する。
また、普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS217;Y)は、
次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS218)、ロードした普図
の当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持
するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS219)、乱数更新処理
1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図20には、タイマ割込み処理における乱数更新処理2(ステップS107)を示した
。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定する
ための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パ
ターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動
パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごと
に更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位
のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。す
なわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2
バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若し
くは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更
新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ス
テップS231)。本実施形態の場合、乱数更新スキャンカウンタの値は0から3の範囲
で更新される。そして、乱数更新スキャンカウンタの値が「0」のときは変動パターン乱
数1(上位)が更新され、「1」のときは変動パターン乱数1(下位)が更新され、「2
」のときは変動パターン乱数2が更新され、「3」のときは変動パターン乱数3が更新さ
れる。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレス
を算出する(ステップS232)。
次いで、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得
する(ステップS234)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定
値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているCPUには、D
RAMのリフレッシュ等のため使用されるリフレッシュレジスタ(以下、「Rレジスタ」
と称する)が設けられておらず、その代わりに、Rレジスタと同等の動作をする「M1カ
ウンタ」というカウンタを内蔵しているが、そのM1カウンタの値をロードする(ステッ
プS234)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することが
できる。
次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得し、M1カウンタの値をマ
スクする(ステップS235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビッ
ト数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの
下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カ
ウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである
。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1
カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合に
は、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるもの
ではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判
定する(ステップS236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場
合(ステップS236;Y)は、加算値として、上位1バイトをマスク値によってM1カ
ウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する
)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステッ
プS237)、ステップS239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイト
でない場合(ステップS236;N)は、加算値として、上位1バイトを「0」に設定し
、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS238)、ステップS239
に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合
があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるため
である。
そして、更新する乱数領域が2バイト乱数かを判定し(ステップS239)、2バイト
乱数である場合(ステップS239;Y)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定
して(ステップS240)、ステップS242に進む。また、更新する乱数領域が2バイ
ト乱数でない場合(ステップS239;N)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設
定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステ
ップS241)、ステップS242へ進む。
ステップS242では、乱数値にステップS237又はS238で決定した加算値を加
算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS233で取得した上限判定
値よりも大きいかを判定する(ステップS243)。そして、新たな乱数値が上限判定値
より大きくない場合(ステップS243;N)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バ
イト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。また、新たな乱数値が上
限判定値より大きい場合(ステップS243;Y)は、新たな乱数値から上限判定値を減
算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS244)、この値を1バイト乱数又は2
バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。
次に、更新した乱数領域が2バイト乱数であるかを判定し(ステップS246)、2バ
イト乱数でない場合(ステップS246;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2
バイト乱数である場合(ステップS246;Y)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値
を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS24
7)、乱数更新処理2を終了する。
本実施形態の場合、演出乱数更新テーブル上に、上限判定値や、M1カウンタのマスク
値、更新する乱数領域の種別情報(1バイト乱数、2バイト乱数(上位)、2バイト乱数
(下位))、更新領域のアドレスなどが、更新する乱数の種類分(4ブロック)定義され
ている。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パター
ンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、始動入賞
口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱
数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パター
ン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図21には、タイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS1
08)を示した。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、上大入賞口(第2特別
変動入賞装置39)内の入賞口スイッチ(上大入賞口スイッチ39a)に対応する入賞口
監視テーブルを準備し(ステップS301)、上大入賞口が開いていないにもかかわらず
上大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視
処理(ステップS302)を実行する。
入賞口監視テーブルには、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示
す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、
不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチ
テーブルのアドレスの情報が定義されている。また、入賞口監視テーブルのうちの入賞テ
ーブルには、監視の繰り返し回数(スイッチの数)に加えて、各スイッチ毎に、監視スイ
ッチビット、入賞数カウンタ領域1の下位アドレス、入賞数カウンタ領域2の下位アドレ
スの情報が定義されている。入賞口監視テーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応
じたものが用意されている。
その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の入賞口スイッチ(下大入賞口ス
イッチ38a)に対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS303)、不正な入
賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS30
4)を実行する。
次に、普電(普通変動入賞装置37)内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)
の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとと
もに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。
そして、常時入賞可能な入賞口スイッチ(例えば、始動入賞口36内の始動口1スイッ
チ36aや一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(
ステップS307)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS308)を
行う。
次に、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を
今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ス
テップS309)。本実施形態の場合、状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新さ
れる。
その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状
態監視テーブル1を準備する(ステップS310)。そして、エラーが発生しているかな
どの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS311)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照する
ことで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの
発生により出力されるスイッチ異常検知信号1に基づく状態の監視が設定され、状態スキ
ャンカウンタの値が「1」である場合は払出制御装置200からのシュート球切れスイッ
チ信号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が「2」である場合
はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの
値が「3」である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態
監視テーブル2を準備する(ステップS312)。そして、エラーが発生しているかなど
の状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS313)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照する
ことで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はガラス枠開放検出スイッチ63
から出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「1」
である場合は本体枠開放検出スイッチ64から出力される信号に基づく状態の監視が設定
される。また、状態スキャンカウンタの値が「2」である場合は枠電波不正信号に基づく
状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「3」である場合はタッチスイッチ
信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるかを判定し(ステップS314)、状
態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS314;N)は、ステップS3
18に移行する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象
がない場合である。
また、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS314;Y)は、遊
技機状態監視テーブル3を準備し(ステップS315)、エラーが発生しているかなどの
状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS316)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照する
ことで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの
発生により出力されるスイッチ異常検知信号2に基づく状態の監視が設定される。なお、
遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが「1」から「3」の場合は定義さ
れていない。
その後、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号をチ
ェックする払出ビジー信号チェック処理(ステップS317)を行い、ステップS318
に移行する。なお、ステップS315からS317の処理は、タイマ割込み毎に更新され
る状態スキャンカウンタの値が「0」の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに
1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4m秒毎に行われる場合
は、16m秒毎にステップS315からS317の処理が行われることとなる。
次に、確変作動領域スイッチ38dでの異常な入力の検出を監視するV異常通過監視処
理(ステップS318)を行い、上部流路38jに残留する遊技球を監視する残存球監視
処理(ステップS319)を行う。さらに、下部流路38kに残留する遊技球を監視する
排出球監視処理(ステップS320)を行って、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了す
る。
〔不正&入賞監視処理〕
図22には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における不正&入賞監視処理(ステ
ップS302,S304,S306)を示した。この不正&入賞監視処理は、第1特別変
動入賞装置38の下大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上大入賞口ス
イッチ39a及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行われる処理
である。大入賞口(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)や普電(普
通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い
出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監
視期間フラグをチェックし(ステップS321)、不正監視期間中であるかを判定する(
ステップS322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが下大入賞口
スイッチ38aである場合は下大入賞口不正監視期間中フラグがセットされている期間で
あり、エラー監視対象の入賞口スイッチが上大入賞口スイッチ39aである場合は上大入
賞口不正監視期間中フラグがセットされている期間であり、エラー監視対象の入賞口スイ
ッチが始動口2スイッチ37aである場合は普図の当りに基づき普通変動入賞装置37の
開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間中である場合(ステップS322;Y)は、対象の入賞口スイッ
チに入力があるかを判定する(ステップS323)。対象の入賞口スイッチに入力がない
場合(ステップS323;N)は、ステップS332に移行する。また、対象の入賞口ス
イッチに入力がある場合(ステップS323;Y)は、対象の不正入賞数を+1更新し(
ステップS324)、更新後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上であるかを
判定する(ステップS325)。
本実施形態の場合、エラー監視対象の入賞口スイッチの種類にかかわらず、不正発生判
定個数を5個に設定しているが、不正発生個数は、入賞口スイッチの種類毎に異なる個数
を定義することもできる。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口や普電が閉状態に変換
した際に遊技球が大入賞口や普電の開閉部材に挟まり、その遊技球が入賞口スイッチの有
効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないよう
にするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上でない場合(ステップS325
;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップS330)

また、不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上である場合(ステップS325;
Y)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS326)、対象の不正入賞報
知タイマ領域に初期値(例えば60000m秒)をセーブする(ステップS327)。次
に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS328)、不正フラグとして不正入賞
発生フラグを準備して(ステップS329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領
域の値と比較する(ステップS338)。
一方、不正監視期間中でない場合(ステップS322;N)は、対象の入賞口スイッチ
の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ
更新処理(ステップS331)を行い、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(
ステップS332)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップS333)、値が0でない場
合(ステップS333;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視
処理を終了する。また、値が0である場合(ステップS333;Y)、すなわちタイムア
ップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ス
テップS334)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS335
)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップS336)
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS336;Y)、すなわち今回
の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリア
し(ステップS337)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(
ステップS338)。
また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップS336;N)、すなわ
ち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フ
ラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS338)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS
338;Y)は、不正&入賞監視処理を終了する。
また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS
338;N)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS3
39)、演出コマンド設定処理を行い(ステップS340)、不正&入賞監視処理を終了
する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300
に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送
信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図23には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理及び不正&入賞監視処理における入
賞数カウンタ更新処理(ステップS308,S331)を示した。この入賞数カウンタ更
新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得
し(ステップS351)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか
を判定する(ステップS352)。
対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS352;N)は、テーブルアドレ
スを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了し
たかを判定する(ステップS362)。
また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS352;Y)は、対象の入
賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS353)、ロードした値を+1更新して
(ステップS354)、オーバーフローするか判定する(ステップS355)。そして、
オーバーフローが発生していない場合(ステップS355;N)は、更新後の値を入賞数
カウンタ領域1にセーブし(ステップS356)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロ
ードする(ステップS357)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS35
5;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップS357)。本実
施形態の場合、ステップS354では、賞球(払出コマンド送信)のためのカウンタを更
新している。カウンタサイズは2バイト(0〜65535の範囲)である。
対象の入賞数カウンタ領域2の値をロード(ステップS357)した後、ロードした値
を+1更新して(ステップS358)、オーバーフローするか判定する(ステップS35
9)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS359;N)は、更新
後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブし(ステップS360)、テーブルアドレスを次
レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了したかを
判定する(ステップS362)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS35
9;Y)は、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)
、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS362)。本実施形態の場合、
ステップS358では、メイン賞球信号のためのカウンタを更新している。カウンタサイ
ズは1バイト(0〜255の範囲)である。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS362;N)は、対象の入賞口ス
イッチに入力があるかを判定する処理(ステップS352)に戻る。また、全スイッチの
監視が終了した場合(ステップS362;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。
以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて
入賞の情報が記憶されることとなる。
〔遊技機状態チェック処理〕
図24には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(
ステップS311,S313,S316)を示した。この遊技機状態チェック処理では、
まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップS371)
、監視対象である信号がオンであるかを判定する(ステップS372)。
状態監視テーブル(入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備した遊技機状態監視テーブ
ル)には、状態スキャンカウンタに対応した情報が定義されている。この情報としては、
例えば、状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス、対象の信号情報が保存されている
スイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス、対象の信号のビットだけを取り
出すマスクデータ、信号オンの判定データ、状態オフコマンド(エラー系の場合はエラー
報知終了コマンドをなす)、状態オンコマンド(エラー系の場合はエラー報知開始コマン
ドをなす)、状態オフ監視タイマ比較値、状態オン監視タイマ比較値が含まれる。
対象の信号がオンでない場合(ステップS372;N)は、状態フラグとして状態オフ
フラグを準備して(ステップS373)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(
ステップS374)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS
375)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS379)
。対象の信号がオンでない場合(ステップS372;N)とは、エラー系の信号ではエラ
ーでない(正常である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチさ
れていないことを示す状態である。
一方、対象の信号がオンである場合(ステップS372;Y)は、状態フラグとして状
態オンフラグを準備して(ステップS376)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備
する(ステップS377)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステ
ップS378)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS3
79)。対象の信号がオンである場合(ステップS372;Y)とは、エラー系の信号で
はエラーである(異常や不正である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号
ではタッチされていることを示す状態である。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS379;Y)
、すなわち信号の状態が変化していない場合は、対象の状態監視タイマを+1更新して(
ステップS382)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判
定する(ステップS383)。
また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS37
9;N)、すなわち信号の状態が変化した場合は、対象の信号制御領域に今回の信号状態
をセーブする(ステップS380)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステッ
プS381)、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップS382)、対象の状態
監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップS383)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップS383;N
)は、遊技機状態チェック処理を終了する。
また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップS38
3;Y)は、状態監視タイマを−1更新し、比較値−1の値に留めて(ステップS384
)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS385)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップ
S385;Y)は、遊技機状態チェック処理を終了する。
また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップ
S385;N)は、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS
386)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS387)、遊技機状態チェック処
理を終了する。これにより、ステップS374で準備した状態オフコマンド又はS377
で準備した状態オンコマンドが演出制御装置300に送信されることとなる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図25には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処
理(ステップS317)を示した。この払出ビジー信号チェック処理においては、まず、
払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるかを判定する(ステップ
S391)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場
合にオン状態とされるようになっている。
払出ビジー信号がオンである場合(ステップS391;Y)は、状態フラグとしてビジ
ー状態フラグを準備して(ステップS392)、オン確定監視タイマ比較値(例えば32
m秒)を設定し(ステップS393)、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一
致するかを判定する(ステップS396)。また、払出ビジー信号がオンでない場合(ス
テップS391;N)は、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備して(ステップS
394)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば32m秒)を設定し(ステップS395)
、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致するかを判定する(ステップS39
6)。これにより、同じ状態が、複数回のタイマ割込み分継続しているかチェックするこ
とができる。
ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致しない場合(ステップS396;N
)には、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブし(ステップS397)、ビジ
ー信号監視タイマを0クリアして(ステップS398)、ビジー信号監視タイマを+1更
新する(ステップS399)。
また、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致する場合(ステップS396
;Y)には、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップS399)。
次に、ビジー信号監視タイマの値が、ステップS393又はステップS395で設定し
た監視タイマ比較値以上であるかを判定し(ステップS400)、監視タイマ比較値以上
でない場合(ステップS400;N)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また
、監視タイマ比較値以上である場合(ステップS400;Y)は、ビジー信号監視タイマ
を−1更新し、比較値−1の値に留めて(ステップS401)、ステップS392又はス
テップS394で準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップ
S402)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
この処理により、払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスが設定される。この際
に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号ステータスを変更せず、信号
確定時間に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号ステータスを変更するようにし
ており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号ステータスがクリアされるので、何れかの信号状態が信
号確定時間に亘り継続するまではビジー信号ステータスは設定されず不定状態となる。こ
れにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御
を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出
制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能
であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指
令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞
球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信する
ようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔V異常通過監視処理〕
図26には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理におけるV異常通過監視処理(ステ
ップS318)を示した。このV異常通過監視処理においては、まず、確変作動領域38
hが有効中であるかを判定する(ステップS411)。確変作動領域38hが有効中とは
、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である(図
8参照)。確変作動領域38hが有効中である場合(ステップS411;Y)は、ステッ
プS418に移行する。また、確変作動領域38hが有効中でない場合(ステップS41
1;N)は、確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定する(ステップS412
)。
そして、確変作動領域スイッチ38dに入力がない場合(ステップS412;N)は、
ステップS418に移行する。
また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップS412;Y)は、ス
テップS413以降のV異常通過エラー発生に関する処理を行う。確変作動領域38hへ
はレバー部材38iが確変作動領域38hから退避した状態でのみ流入可能である。そし
て、確変作動領域スイッチ38dが有効な期間は、レバー部材38iが退避した状態とな
ることにより開始され、レバー部材38iが確変作動領域38hを覆う状態となってから
流入した遊技球が確変作動領域スイッチ38dで検出されるのに十分な所定時間を経過し
た場合、又はレバー部材38iが確変作動領域38hを覆う状態となった場合に終了する
ようになっている。よって、確変作動領域スイッチ38dが有効中でない場合に確変作動
領域スイッチ38dに入力があることは通常では発生しない異常な状態であり、V異常通
過エラー発生に関する処理を行う。
V異常通過エラー発生に関する処理では、まず、V異常通過報知タイマ領域に初期値(
ここでは60秒に相当する値)をセーブし(ステップS413)、V異常通過フラグ領域
の値がエラー発生中フラグであるかを判定する(ステップS414)。
そして、V異常通過フラグ領域の値がエラー発生中フラグである場合(ステップS41
4;Y)、すなわち既にエラー発生中となっている場合は、V異常通過監視処理を終了す
る。
また、V異常通過フラグ領域の値がエラー発生中フラグでない場合(ステップS414
;N)、すなわち今回の処理においてエラーと判定された場合は、V異常通過フラグ領域
にエラー発生中フラグをセーブし(ステップS415)、V異常通過発生コマンドを準備
する(ステップS416)。その後、演出コマンド設定処理を行い(ステップS417)
、V異常通過監視処理を終了する。演出制御装置300では、V異常通過発生コマンドの
受信に伴いエラーを報知する処理を行う。
一方、ステップS418に移行した場合は、V異常通過報知タイマが0であるかを判定
する(ステップS418)。
そして、V異常通過報知タイマが0である場合(ステップS418;Y)は、V異常通
過監視処理を終了する。この場合はV異常通過エラーが発生中でない場合である。
また、V異常通過報知タイマが0でない場合(ステップS418;N)は、V異常通過
報知タイマを−1更新し(ステップS419)、V異常通過報知タイマが0になったかを
判定する(ステップS420)。
V異常通過報知タイマが0になっていない場合(ステップS420;N)は、V異常通
過監視処理を終了する。この場合はV異常通過エラーの報知が継続する場合である。
また、V異常通過報知タイマが0になった場合(ステップS420;Y)は、V異常通
過フラグ領域に正常中フラグをセーブし(ステップS421)、V異常通過解除コマンド
を準備する(ステップS422)。その後、演出コマンド設定処理を行い(ステップS4
23)、V異常通過監視処理を終了する。演出制御装置300では、V異常通過解除コマ
ンドの受信に伴いエラー報知を終了する処理を行う。
〔残存球監視処理〕
図27には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における残存球監視処理(ステップ
S319)を示した。この残存球監視処理においては、まず、確変作動領域38hに流入
しなかった遊技球を検出する通過口スイッチ38gに入力があるかを判定する(ステップ
S431)。通過口スイッチ38gに入力がない場合(ステップS431;N)は、ステ
ップS433に移行する。また、通過口スイッチ38gに入力がある場合(ステップS4
31;Y)は、上部流路38j内の遊技球数を管理する残存球カウンタが0でなければ−
1更新し(ステップS432)、ステップS433に移行する。
次に、確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定し(ステップS433)、入
力がない場合(ステップS433;N)は、ステップS435に移行する。また、確変作
動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップS433;Y)は、上部流路38j内
の遊技球数を管理する残存球カウンタが0でなければ−1更新し(ステップS434)、
ステップS435に移行する。
そして、下大入賞口スイッチに入力があるかを判定し(ステップS435)、入力がな
い場合(ステップS435;N)は、ステップS438に移行する。
また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS435;Y)は、上部流路3
8j内の遊技球数を管理する残存球カウンタを+1更新し(ステップS436)、残存球
監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブして(ステップS437)、ステップS438に
移行する。残存球監視タイマは、遊技球が上部流路38j内に長時間留まった場合に残存
球エラーと判定するためのものである。ここでは、初期値としては異常がない状態で上部
流路38jに流入してから排出されるまでにかかる時間よりも十分に長い時間が設定され
る。また、ここでは以下の処理で値が−1更新されるため、初期値として3秒に相当する
値+1の値をセーブすることで3秒間を計時できるように設定している。
次に、残存球カウンタが0であるかを判定し(ステップS438)、残存球カウンタが
0である場合(ステップS438;Y)、すなわち上部流路38j内に遊技球がない場合
は、残存球エラー解除中フラグを準備し(ステップS444)、残存球エラー解除コマン
ドを準備する(ステップS445)。そして、準備した状態フラグが残存球エラーフラグ
領域の値と一致するかを判定する(ステップS446)。
一方、残存球カウンタが0でない場合(ステップS438;N)、すなわち上部流路3
8j内に遊技球がある場合は、既に残存球エラー発生中であるかを判定する(ステップS
439)。既に残存球エラーの発生中である場合(ステップS439;Y)は、残存球監
視処理を終了する。また、既に残存球エラーの発生中でない場合(ステップS439;N
)は、残存球監視タイマを−1更新し(ステップS440)、残存球監視タイマが0であ
るかを判定する(ステップS441)。
残存球監視タイマが0でない場合(ステップS441;N)は、残存球監視処理を終了
する。また、残存球監視タイマが0である場合(ステップS441;Y)は、残存球エラ
ー発生中フラグを準備し(ステップS442)、残存球エラー発生コマンドを準備する(
ステップS443)。そして、準備した状態フラグが残存球エラーフラグ領域の値と一致
するかを判定する(ステップS446)。
準備した状態フラグが残存球エラーフラグ領域の値と一致する場合(ステップS446
;Y)は、残存球監視処理を終了する。
また、準備した状態フラグが残存球エラーフラグ領域の値と一致しない場合(ステップ
S446;N)は、準備した状態フラグを残存球エラーフラグ領域にセーブし(ステップ
S447)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS448)、残存球監視処理を終
了する。演出制御装置300では、残存球エラー発生コマンドの受信に基づきエラー報知
を開始する処理を行い、残存球エラー解除コマンドの受信に基づきエラー報知を終了する
処理を行う。
すなわち、以上の処理により、上部流路38jへの最後の遊技球の流入から所定時間(
ここでは3秒)経過しても全ての遊技球が上部流路38jから排出されていない場合には
残存球エラーと判定するようにしている。これにより、例えば糸を付けた遊技球(糸釣り
球)を上部流路38j内に残留させるような不正行為を防止することができる。
〔排出球監視処理〕
図28には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における排出球監視処理(ステップ
S320)を示した。この排出球監視処理においては、まず、下部流路38kから排出さ
れる遊技球、すなわち第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球を検出する排出確
認スイッチ38eに入力があるかを判定する(ステップS451)。排出確認スイッチ3
8eに入力がない場合(ステップS451;N)は、ステップS453に移行する。また
、排出確認スイッチ38eに入力がある場合(ステップS451;Y)は、下部流路38
k内の遊技球数を管理する排出球カウンタが0でなければ−1更新し(ステップS452
)、ステップS453に移行する。
次に、確変作動領域38hに流入しなかった遊技球を検出する通過口スイッチ38gに
入力があるかを判定し(ステップS453)、入力がない場合(ステップS453;N)
は、ステップS456に移行する。また、通過口スイッチ38gに入力がある場合(ステ
ップS453;Y)は、下部流路38k内の遊技球数を管理する排出球カウンタを+1更
新し(ステップS454)、排出球監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブして(ステッ
プS455)、ステップS456に移行する。
次に、確変作動領域38hに流入した遊技球を検出する確変作動領域スイッチ38dに
入力があるかを判定し(ステップS456)、入力がない場合(ステップS456;N)
は、ステップS459に移行する。また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合
(ステップS456;Y)は、下部流路38k内の遊技球数を管理する排出球カウンタを
+1更新し(ステップS457)、排出球監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブして(
ステップS458)、ステップS459に移行する。
通過口スイッチ38g及び確変作動領域スイッチ38dは、下部流路38kへ流入する
遊技球を検出するスイッチとしての機能も有しており、これらのスイッチでの遊技球の検
出に基づき排出球カウンタを+1更新して排出球監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブ
する。排出球監視タイマは、遊技球が下部流路38k内に長時間留まった場合に排出球エ
ラーと判定するためのものである。ここでは、初期値としては異常がない状態で下部流路
38kに流入してから排出されるまでにかかる時間よりも十分に長い時間が設定される。
また、ここでは以下の処理で値が−1更新されるため、初期値として3秒に相当する値+
1の値をセーブすることで3秒間を計時できるように設定している。
次に、排出球カウンタが0であるかを判定し(ステップS459)、排出球カウンタが
0である場合(ステップS459;Y)、すなわち下部流路38k内に遊技球がない場合
は、排出球エラー解除中フラグを準備し(ステップS465)、排出球エラー解除コマン
ドを準備する(ステップS466)。そして、準備した状態フラグが排出球エラーフラグ
領域の値と一致するかを判定する(ステップS467)。
一方、排出球カウンタが0でない場合(ステップS459;N)、すなわち下部流路3
8k内に遊技球がある場合は、既に排出球エラー発生中であるかを判定する(ステップS
460)。そして、既に排出球エラーの発生中である場合(ステップS460;Y)は、
排出球監視処理を終了する。また、既に排出球エラーの発生中でない場合(ステップS4
60;N)は、排出球監視タイマを−1更新し(ステップS461)、排出球監視タイマ
が0であるかを判定する(ステップS462)。
排出球監視タイマが0でない場合(ステップS462;N)は、排出球監視処理を終了
する。また、排出球監視タイマが0である場合(ステップS462;Y)は、排出球エラ
ー発生中フラグを準備し(ステップS463)、排出球エラー発生コマンドを準備する(
ステップS464)。そして、準備した状態フラグが排出球エラーフラグ領域の値と一致
するかを判定する(ステップS467)。
準備した状態フラグが排出球エラーフラグ領域の値と一致する場合(ステップS467
;Y)は、排出球監視処理を終了する。
また、準備した状態フラグが排出球エラーフラグ領域の値と一致しない場合(ステップ
S467;N)は、準備した状態フラグを排出球エラーフラグ領域にセーブし(ステップ
S468)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS448)、排出球監視処理を終
了する。演出制御装置300では、排出球エラー発生コマンドの受信に基づきエラー報知
を開始する処理を行い、排出球エラー解除コマンドの受信に基づきエラー報知を終了する
処理を行う。
すなわち、以上の処理により、下部流路38kへの最後の遊技球の流入から所定時間(
ここでは3秒)経過しても全ての遊技球が下部流路38kから排出されていない場合には
排出球エラーと判定するようにしている。これにより、例えば糸を付けた遊技球(糸釣り
球)を下部流路38k内に残留させるような不正行為を防止することができる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS110)の詳細に
ついて説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ3
7aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を
行う。
図29に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口
2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始
動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置3
7に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づ
く特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果
事前判定を行う。
次に、上大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この上大入賞口スイッチ
監視処理では、第2特別変動入賞装置39内に設けられた上大入賞口スイッチ39aでの
遊技球の検出を監視する処理を行う。
さらに、下大入賞口スイッチ監視処理(ステップA3)を行う。この下大入賞口スイッ
チ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下大入賞口スイッチ38aで
の遊技球の検出を監視する処理を行う。
その後、確変作動領域スイッチ監視処理(ステップA4)を行う。この確変作動領域ス
イッチ監視処理では、確変作動領域38h内に設けられた確変作動領域スイッチ38dで
の遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、残存球処理タイマ更新処理(ステップA5)を行う。この残存球処理タイマ更新
処理では、第1特別変動入賞装置38や第2特別変動入賞装置39の閉鎖後に設定される
大入賞口残存球処理時間を管理する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップA6)。なお
、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タ
イマの値が「0」であるかを判定する(ステップA7)。
特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA7;Y)、すなわちタイム
アップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理
に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ス
テップA8)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレ
スを取得する(ステップA9)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコー
ルを行う(ステップA10)。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変
動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理
を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA11)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設
定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップ
A12)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊
技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大
当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/イ
ンターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA1
3)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設
定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファン
ファーレ/インターバル中処理(ステップA14)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を
行う大入賞口開放中処理(ステップA15)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当
り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA16
)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うため
に必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA17)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA
18)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。そして、
特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特
図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。その後、レバーソレ
ノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップA22)を行って、
特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA7にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA
7;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA18の処理に移行して、
それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細
について説明する。図30に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動
口(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得
処理(ステップA102)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステ
ップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103
;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA
104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)に
は、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;
Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定
処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの
確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出
コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始
動口(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、第2始動口(普通変動入賞装置3
7)へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方
が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時
短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送
信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構
成されている。次いで、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテー
ブルを準備し(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)
を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA1
09)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行って、第2始動口への入賞がある
か否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111
;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、
普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定
し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定
すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA
112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電
不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生
判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装
置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である
。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、
このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。
そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であ
る場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると
、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備し(
ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行って、始動
口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定
した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発
生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102
,A110)の詳細について説明する。図31に示すように、ハード乱数取得処理では、
まず、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、
監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ3
6a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否か
を判定する(ステップA122)。
そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハ
ード乱数取得処理を終了する。
一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数
ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタ
にラッチデータがあるかを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すな
わち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)
は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する
(ステップA125)。そして、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変
動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA12
6)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップ
A108,A115)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口
1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について
共通して行われる処理である。
図32に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36
a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関す
る情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数を
ロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出
力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRW
Mの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処
理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、
ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」
から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」で
ある場合には+1更新によって更新後の値は「0」になってしまうので、出力回数がオー
バーフローすると判定して更新しないように構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口
スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステ
ップA135)。
更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動
口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更
新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA13
6)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準
備して(ステップA137)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA138)。
次に、対象の始動口入賞フラグをセーブし(ステップA139)、監視対象の始動口ス
イッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA140
)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブす
る(ステップA141)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、
準備して(ステップA142)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステッ
プA143)。
次いで、変動パターン乱数1及び2を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセ
ーブして(ステップA144)、特図1保留数、特図2保留数の合計に対応する変動順序
フラグ格納領域のアドレスを算出し(ステップA145)、算出した領域に対象の変動順
序フラグをセーブする(ステップA146)。本実施形態の遊技機では第1始動記憶と第
2始動記憶を発生順に消化するようになっており、消化順序に対応する1〜8の変動順序
フラグ格納領域に、変動順序フラグとして特図1又は特図2の情報を格納することで、始
動記憶の消化順序を管理している。
その後、始動記憶についての情報を当該始動記憶の消化前に判定する特図保留情報判定
処理(ステップA147)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装
置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲー
ムの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、
始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球
の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第
2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値
を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA
147)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく
特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判
定を行う先読み処理である。
図33に示すように、まず、低確率状態での判定値による判定を行うために低確率判定
フラグを準備し(ステップA151)、先読み大当り判定処理を行う(ステップA152
)。
そして、先読み大当り判定処理の結果が大当りである場合(ステップA153;Y)は
、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップ
A154)、ステップA142にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取
得して(ステップA155)、ステップA157に移行する。
また、先読み大当り判定処理の結果が大当りでない場合(ステップA153;N)、す
なわちはずれである場合は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA156)、ス
テップA157に移行する。
そして、停止図柄情報を図柄情報領域にセーブし(ステップA157)、対象の始動口
スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を準備して(ス
テップA158)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA159)。これにより、演
出制御装置300に低確率状態での判定結果が送信される。
次に、高確率状態での判定値による判定を行うために高確率判定フラグを準備し(ステ
ップA160)、先読み大当り判定処理を行う(ステップA161)。
そして、先読み大当り判定処理の結果が大当りである場合(ステップA162;Y)は
、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップ
A163)、ステップA142にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取
得して(ステップA164)、ステップA166に移行する。
また、先読み大当り判定処理の結果が大当りでない場合(ステップA162;N)、す
なわちはずれである場合は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA165)、ス
テップA166に移行する。
そして、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定し(ステップA166)、特図高
確率中でない場合(ステップA166;N)は、ステップA168に移行する。また、特
図高確率中である場合(ステップA166;Y)は、停止図柄情報を図柄情報領域にセー
ブ(上書き)し(ステップA167)、ステップA168に移行する。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(
高確率)を準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA1
69)。これにより、演出制御装置300に高確率状態での判定結果が送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設
定処理(ステップA170)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パタ
ーン設定処理を行う(ステップA171)。その後、特図変動表示ゲームの変動態様にお
ける前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対
応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA172)、演出コマンド設定
処理を行い(ステップA173)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA
170における特図情報設定処理、ステップA171における変動パターン設定処理は、
特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先
読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの
情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。
なお、先読み停止図柄コマンドは低確率状態での判定結果と高確率状態での判定結果のそ
れぞれに対応したコマンドが送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報
(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶
に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知ら
せることができ、特にセンターケース40の飾り特図始動記憶表示部42に表示される飾
り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングよ
り前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記
憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(
例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して
記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけでは
なく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップA152
,A161)の詳細について説明する。図34に示すように先読み大当り判定処理では、
まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA181)、対象の大当り乱数の値
が下限判定値未満かを判定する(ステップA182)。なお、大当りであるとは大当り乱
数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当
り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限
の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA182;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA187)、先読み大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA182;N)は、判定
フラグが高確率判定であるかを判定する(ステップA183)。
そして、判定フラグが高確率判定である場合(ステップA183;Y)は、高確率中の
上限判定値を設定し(ステップA184)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大き
いかを判定する(ステップA186)。
また、判定フラグが高確率判定でない場合(ステップA183;N)、すなわち低確率
判定フラグである場合は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA185)、対象の
大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA186)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA186;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA187)、先読み大当り判定処理を終了する。また、大
当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA186;N)、すなわち大当
りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA188)、先読み大当り判
定処理を終了する。
〔上大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における上大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の
詳細について説明する。図35に示すように、上大入賞口スイッチ監視処理では、まず、
特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるかを判
定する(ステップA191)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA191;Y
)は、ステップA193の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(ス
テップA191;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口
残存球処理中であるかを判定する(ステップA192)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA192;Y)は、ステップA193の処
理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA192;N)は、上
大入賞口スイッチ監視処理を終了する。特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで特図ゲ
ーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行
状態をチェックすることができる。
そして、上大入賞口の作動中であるかを判定する(ステップA193)。上大入賞口の
作動中とは、第2特別変動入賞装置39で入賞を検出する可能性がある状態である。入賞
を検出する可能性があるとは、開閉扉39cが作動して遊技球の入賞が可能な開状態とな
っている状態に加え、開状態から閉状態に変換された後の所定期間も含む。上大入賞口の
作動中でない場合(ステップA193;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する
。また、上大入賞口の作動中である場合(ステップA193;Y)は、上大入賞口スイッ
チ39aに入力があるかを判定する(ステップA194)。
上大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA194;N)は、上大入賞口スイッ
チ監視処理を終了する。また、上大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA194
;Y)は、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA195)、演出コマンド設
定処理(ステップA196)を行う。これにより、演出制御装置300において第2特別
変動入賞装置39への入賞に応じた演出を実行可能となる。
そして、大入賞口開放中処理中であるかを判定し(ステップA197)、大入賞口開放
中処理中でない場合(ステップA197;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了す
る。また、大入賞口開放中処理中である場合(ステップA197;Y)は、大入賞口カウ
ント数を+1更新し(ステップA198)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンド
で入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったかを判定する(ステップA199)
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA199;N)は、上
大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA199;Y)は、特
図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA200)、上大入賞口スイッチ監視
処理を終了する。これにより第2特別変動入賞装置39が閉鎖されて一のラウンドが終了
することとなる。
〔下大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における下大入賞口スイッチ監視処理(ステップA3)の
詳細について説明する。図36に示すように、下大入賞口スイッチ監視処理では、まず、
特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるかを判
定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y
)は、ステップA203の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(ス
テップA201;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口
残存球処理中であるかを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA202;Y)は、ステップA203の処
理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA202;N)は、下
大入賞口スイッチ監視処理を終了する。特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで特図ゲ
ーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行
状態をチェックすることができる。
そして、下大入賞口の作動中であるかを判定する(ステップA203)。下大入賞口の
作動中とは、第1特別変動入賞装置38で入賞を検出する可能性がある状態である。入賞
を検出する可能性があるとは、開閉扉38cが作動して遊技球の入賞が可能な開状態とな
っている状態に加え、開状態から閉状態に変換された後の所定期間も含む。下大入賞口の
作動中でない場合(ステップA203;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する
。また、下大入賞口の作動中である場合(ステップA203;Y)は、下大入賞口スイッ
チ38aに入力があるかを判定する(ステップA204)。
下大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA204;N)は、下大入賞口スイッ
チ監視処理を終了する。また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA204
;Y)は、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA205)、演出コマンド設
定処理(ステップA206)を行う。これにより、演出制御装置300において第1特別
変動入賞装置38への入賞に応じた演出を実行可能となる。
そして、大入賞口開放中処理中であるかを判定し(ステップA207)、大入賞口開放
中処理中でない場合(ステップA207;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了す
る。また、大入賞口開放中処理中である場合(ステップA207;Y)は、大入賞口カウ
ント数を+1更新し(ステップA208)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンド
で入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったかを判定する(ステップA209)
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA209;N)は、下
大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA209;Y)は、特
図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA210)、特図当り終了ポインタ領
域から当り終了ポインタ値をロードし、特図当り中制御ポインタ領域にセーブして(ステ
ップA211)、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより第1特別変動入賞
装置38が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔確変作動領域スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における確変作動領域スイッチ監視処理(ステップA4)
の詳細について説明する。図37に示すように確変作動領域スイッチ監視処理では、まず
、確変作動領域38hが有効中であるかを判定する(ステップA221)。確変作動領域
38hが有効中とは、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして
扱う状態である(図8参照)。確変作動領域38hが有効中でない場合(ステップA22
1;N)は、確変作動領域スイッチ監視処理を終了する。また、確変作動領域38hが有
効中である場合(ステップA221;Y)は、確変作動領域スイッチ38dに入力がある
かを判定する(ステップA222)。
そして、確変作動領域スイッチ38dに入力がない場合(ステップA222;N)は、
確変作動領域スイッチ監視処理を終了する。
また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップA222;Y)は、確
変作動領域通過コマンドを準備し(ステップA223)、演出コマンド設定処理を行う(
ステップA224)。これにより、演出制御装置300では確変作動領域38hに遊技球
が流入したことに対応した演出を実行可能となる。
次に、大当り図柄はV容易図柄であるかを判定する(ステップA225)。V容易図柄
とは、12R確変、5R確変、4R確変に対応する図柄である。これらの図柄による大当
りの場合は下V開放が行われるので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入する
こととなる。これに対して、V容易図柄ではない5R通常や4R通常による大当りの場合
は下ショート開放となるため、確変作動領域38hに遊技球が流入することはまれである
そして、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA225;Y)は、確変作動領
域正常通過情報を設定し(ステップA226)、設定した情報を確変作動領域通過情報領
域にセーブして(ステップA228)、確変作動領域スイッチ監視処理を終了する。
また、大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA225;N)は、確変作動領域
イレギュラー通過情報を設定し(ステップA227)、設定した情報を確変作動領域通過
情報領域にセーブして(ステップA229)、確変作動領域スイッチ監視処理を終了する
〔残存球処理タイマ更新処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における残存球処理タイマ更新処理(ステップA5)の詳
細について説明する。図38に示すように残存球処理タイマ更新処理では、まず、第2特
別変動入賞装置39についての残存球処理時間である上大入賞口残存球処理時間を管理す
る上大入賞口残存球処理タイマは0であるかを判定する(ステップA231)。
そして、上大入賞口残存球処理タイマは0である場合(ステップA231;Y)、すな
わち、第2特別変動入賞装置39についての残存球処理時間である上大入賞口残存球処理
時間中でない場合は、ステップA235に移行する。
また、上大入賞口残存球処理タイマは0でない場合(ステップA231;N)、すなわ
ち上大入賞口残存球処理時間中である場合は、上大入賞口残存球処理タイマを−1更新し
(ステップA232)、上大入賞口残存球処理タイマが0となったかを判定する(ステッ
プA233)。
上大入賞口残存球処理タイマが0となっていない場合(ステップA233;N)は、ス
テップA235に移行する。
また、上大入賞口残存球処理タイマが0となった場合(ステップA233;Y)は、上
大入賞口残存球処理時間終了時の設定を行う(ステップA234)。上大入賞口残存球処
理時間終了時の設定では、特別電動役物1作動中信号をオフに設定し、上大入賞口開放状
態フラグをクリアし、上大入賞口不正監視期間中フラグをセーブする。
次に、第1特別変動入賞装置38についての残存球処理時間である下大入賞口残存球処
理時間を管理する下大入賞口残存球処理タイマは0であるかを判定する(ステップA23
5)。
そして、下大入賞口残存球処理タイマは0でない場合(ステップA235;N)、すな
わち、下大入賞口残存球処理時間中である場合は、下大入賞口残存球処理タイマを−1更
新し(ステップA236)、下大入賞口残存球処理タイマが0となったかを判定する(ス
テップA237)。
下大入賞口残存球処理タイマが0となっていない場合(ステップA237;N)は、残
存球処理タイマ更新処理を終了する。
また、下大入賞口残存球処理タイマが0となった場合(ステップA237;Y)は、下
大入賞口残存球処理時間終了時の設定を行う(ステップA238)。下大入賞口残存球処
理時間終了時の設定では、特別電動役物2作動中信号をオフに設定し、下大入賞口開放状
態フラグをクリアし、下大入賞口不正監視期間中フラグをセーブする。
その後、レバーソレノイドが停止中であるかを判定し(ステップA239)、レバーソ
レノイドが停止中である場合(ステップA239;Y)は、残存球処理タイマ更新処理を
終了する。レバーソレノイドが停止中とは、1ラウンド目以外で第1特別変動入賞装置3
8を開放する場合、すなわち、レバーソレノイド38fがOFF状態のままとされる場合
に設定される状態である。この場合は残存球処理時間の経過後にレバーソレノイド38f
が動作することがないので、以降の残存球処理時間の経過後におけるレバーソレノイド3
8fの動作に関する処理は行わない。
また、レバーソレノイドが停止中でない場合(ステップA239;N)は、残存球監視
動作中情報をレバーソレノイド情報領域にセーブし(ステップA240)、残存球数が0
であるかを判定する(ステップA242)。
そして、残存球数が0でない場合(ステップA242;N)は、残存球処理タイマ更新
処理を終了する。この場合は、レバーソレノイドの残存球監視動作中が維持される。
また、残存球数が0である場合(ステップA242;Y)は、残存球監視終了時のレバ
ーソレノイドの設定を行い(ステップA243)、残存球処理タイマ更新処理を終了する
。残存球監視終了時のレバーソレノイドの設定では、レバーソレノイド情報領域に停止中
情報をセーブし、レバーソレノイド制御領域の制御ポインタに停止中の値をセーブする。
また、レバーソレノイド制御領域の制御タイマ領域を0クリアする。
一方、下大入賞口残存球処理タイマが0である場合(ステップA235;Y)、すなわ
ち、既に下大入賞口の残存球処理時間が終了している場合は、レバーソレノイドは残存球
監視動作中であるかを判定する(ステップA241)。
そして、レバーソレノイドは残存球監視動作中でない場合(ステップA241;N)は
、残存球処理タイマ更新処理を終了する。
また、レバーソレノイドは残存球監視動作中である場合(ステップA241;Y)は、
ステップA242に移行する。この場合は、残存球数が0となること(ステップA242
;Y)で残存球監視終了時のレバーソレノイドの設定(ステップA243)が行われ、レ
バーソレノイド38fの動作が終了する。
以上の処理により、上大入賞口残存球処理時間、下大入賞口残存球処理時間が管理され
る。上大入賞口残存球処理時間や下大入賞口残存球処理時間を管理するタイマは、少なく
とも特別遊技状態における特別変動入賞装置の開放時間を管理するため特図ゲーム処理タ
イマとは別のタイマであるので、特別遊技状態の進行と並行して上大入賞口残存球処理時
間や下大入賞口残存球処理時間を管理することができる。すなわち、一方の特別変動入賞
装置の開放の管理を行いつつ、他方の特別変動入賞装置の大入賞口残存球処理時間を管理
できる。
インターバル時間とその後に続く大入賞口残存球処理時間を一つの特図ゲーム処理タイ
マで制御しようとすると、当該特図ゲーム処理タイマでは、ラウンドにおける開放可能時
間の管理の後に、インターバル時間の管理を行い、その後大入賞口残存球処理時間の管理
を行って、次ラウンドの開放可能時間の管理を行うこととなるため、ラウンド間の時間が
長くなってしまう。ラウンド間の時間を短くしようとすれば大入賞口残存球処理時間も短
くなるため正規の入賞が無効と扱われてしまうことが発生しやすくなってしまう。このよ
うな事態を防止するために逆に大入賞口残存球処理時間を長くするとラウンド間の時間が
長くなり特別遊技状態の消化速度が犠牲になるという問題がある。
また、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39を交互に開放することか
ら、常に十分な長さの上大入賞口残存球処理時間や下大入賞口残存球処理時間を確保する
ことが可能となる。そして、これらの大入賞口残存球処理時間の終了後、当該大入賞口残
存球処理時間の処理対象となっていた特別変動入賞装置の開放までに不正監視期間を設定
するので、大入賞口残存球処理時間の終了後に閉状態を維持している特別変動入賞装置に
対して不正に遊技球を入賞させる行為があっても損害の発生を防止することができる。
以上のことから、所定条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの
結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において
、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態において遊技球
が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置3
8及び第2特別変動入賞装置39と、を備え、遊技制御手段は、複数のラウンドで構成さ
れる特別遊技状態において、各ラウンドでは第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入
賞装置39との何れか一方を開放し、ラウンド毎に開放する特別変動入賞装置を変更する
ことで第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とがラウンド毎に交互に開
放するように制御するとともに、ラウンドにおける開放の終了に基づき、当該ラウンドに
おいて開放した特別変動入賞装置に流入した遊技球の検出を正常な入賞として扱う大入賞
口残存球処理時間を開始するように制御し、大入賞口残存球処理時間は、少なくとも特別
遊技状態における特別変動入賞装置の開放時間を管理するためのタイマ(特図ゲーム処理
タイマ)とは別のタイマで計時を行うようにしたこととなる。
したがって、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とを交互に開放す
るので、閉鎖中の特別変動入賞装置に対する大入賞口残存球処理時間を確保できるととも
に、大入賞口残存球処理時間と特別変動入賞装置の開放時間を独立して管理するので、一
方の特別変動入賞装置の開放中に他方の特別変動入賞装置についての大入賞口残存球処理
時間を適切に管理でき、閉鎖中の特別変動入賞装置に対する不正行為を防止することがで
きる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、大入賞口残存球処理時間の終了から、
当該大入賞口残存球処理時間の対象とされた特別変動入賞装置が開放されるまでの間にお
ける当該特別変動入賞装置への入賞を無効とするようにしたこととなる。したがって、特
別遊技状態中の不正行為を防止することができる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA11)の詳細について
説明する。図39に示すように、特図普段処理では、まず、特図1保留数(第1始動記憶
数)、特図2保留数(第2始動記憶数)が共に「0」であるかを判定する(ステップA3
01)。特図1保留数、特図2保留数が共に「0」でない場合(ステップA301;N)
、すなわち、特図1保留数、特図2保留数の少なくとも一方が0でない場合は、変動順序
フラグ格納領域(保留数合計1用)からフラグをロードし(ステップA302)、特図1
の変動であるかを判定する(ステップA303)。
そして、特図1の変動である場合(ステップA303;Y)、すなわち変動順序フラグ
格納領域(保留数合計1用)に特図1の情報が格納されている場合は、特図1保留数に対
応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA304)、演出コマンド設定処理
(ステップA305)を行う。なお、この時点では特図1保留数は減算されていないため
現在の特図1保留数−1の値に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する。そして、特
図1変動開始処理(ステップA306)を行い、特図普段処理を終了する。
一方、特図1の変動でない場合(ステップA303;N)、すなわち変動順序フラグ格
納領域(保留数合計1用)に特図2の情報が格納されている場合は、特図2保留数に対応
する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA307)、演出コマンド設定処理(
ステップA308)を行う。なお、この時点では特図2保留数は減算されていないため現
在の特図2保留数−1の値に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する。そして、特図
2変動開始処理(ステップA309)を行い、特図普段処理を終了する。
また、特図1保留数、特図2保留数が共に「0」である場合(ステップA301;Y)
は、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA310)、客待ちデモが開始済
みである場合(ステップA310;Y)は、ステップA314に移行する。また、客待ち
デモが開始済みでない場合(ステップA310;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ち
デモ中フラグをセットする(ステップA311)。続けて、客待ちデモコマンドを準備し
て(ステップA312)、演出コマンド設定処理(ステップA313)を行う。
次に、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA314)、特図
ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA315)、変動図柄判別フラグ
領域をクリアする(ステップA316)。そして、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に
不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA317)、下大入賞口不正監視期間フラグ
領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA318)、特図普段処理を終了す
る。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA306)の詳細に
ついて説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理で
ある。図40に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1
)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA321)
。次に、演出モードを変更する特図変動表示ゲームの実行回数を管理する遊技回数領域の
値に対応する遊技回数コマンドを準備し(ステップA322)、演出コマンド設定処理を
行う(ステップA323)。
その後、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ
1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA324)を
行う。次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステッ
プA325)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設
定する特図情報設定処理(ステップA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パ
ターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図
1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA327)。その後、第1特図変
動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ス
テップA328)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始
情報設定処理(ステップA329)を行う。
次に、処理番号として「1」を設定し(ステップA330)、特図ゲーム処理番号領域
に処理番号をセーブする(ステップA331)。そして、客待ちデモフラグ領域をクリア
し(ステップA332)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信
号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA333)。その後、特図
1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA334)、特図1点滅制御
タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここ
では100ms)を設定して(ステップA335)、特図1変動図柄番号領域に初期値(
ここでは0)を設定して(ステップA336)、特図1変動開始処理を終了する。
特図1変動図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメン
トが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少
なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から
変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA309)の詳細に
ついて説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理で
あって、図40に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対
象として行うものである。
図41に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を
示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA341)。次
に、演出モードを変更する特図変動表示ゲームの実行回数を管理する遊技回数領域の値に
対応する遊技回数コマンドを準備し(ステップA342)、演出コマンド設定処理を行う
(ステップA343)。その後、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別す
るための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(
ステップA343)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA
345)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定す
る特図情報設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パター
ンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変
動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA347)。その後、第2特図変動表
示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステッ
プA348)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報
設定処理(ステップA349)を行う。
次に、処理番号として「1」を設定し(ステップA350)、特図ゲーム処理番号領域
に処理番号をセーブする(ステップA351)。そして、客待ちデモフラグ領域をクリア
し(ステップA352)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信
号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA353)。その後、特図
2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA354)、特図2点滅制御
タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここ
では100ms)を設定して(ステップA355)、特図2変動図柄番号領域に初期値(
ここでは0)を設定して(ステップA356)、特図2変動開始処理を終了する。
特図2変動図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメン
トが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少
なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から
変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図42には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA
324)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはず
れ情報をセーブする(ステップA361)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(
保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA362)、当該特図1大
当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA363)。なお、保留数1
用とは、消化順序が特図1のうちで最先の特図1始動記憶についての情報(乱数等)を格
納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応
じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA364)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りである場合(ステッ
プA365;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域
に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA366)、大当りフラグ1設定処理を終
了する。一方、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りでない場合(ス
テップA365;N)は、大当りフラグ1にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1
設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果
は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図43には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA
344)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはず
れ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(
保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大
当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA373)。なお、保留数1
用とは、消化順序が特図2のうちで最先の特図2始動記憶についての情報(乱数等)を格
納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応
じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステッ
プA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域
に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終
了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ス
テップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2
設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果
は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
図44には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当
り判定処理(ステップA364,A374)を示した。この大当り判定処理では、まず、
大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限
判定値未満かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大
当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数
が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値で
ある上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確
率状態であるかを判定する(ステップA383)。そして、高確率状態である場合(ステ
ップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大
当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。また、高確率
状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップ
A385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA3
86)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果と
してはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱
数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りであ
る場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了
する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図45には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA
325)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか
を判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1
大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA4
02)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした
大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする
(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図
柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステ
ップA406)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での
停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。
次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報
領域にセーブする(ステップA407)。ラウンド数上限値情報領域としては、12R、
5R又は4Rの何れかが設定される。
そして、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得し、大入賞口開放情報領域に
セーブして(ステップA408)、ステップA411に移行する。大入賞口開放情報は、
特別遊技状態における開放パターン(図7参照)を定義する情報である。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、はずれ時の停
止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA409)、はずれ停止図柄
パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA410)、ステップA411
に移行する。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定さ
れる。
その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備し(ステップA411)
、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブして(ステップA412)、演出コ
マンド設定処理(ステップA413)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装
置300に送信される。
そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ス
テップA414)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステッ
プA415)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図46には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA
345)を示した。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りか
を判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2
大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA4
32)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした
大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする
(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図
柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステ
ップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での
停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。
次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報
領域にセーブする(ステップA437)。ラウンド数上限値情報領域としては、12R、
5R又は4Rの何れかが設定される。
そして、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得し、大入賞口開放情報領域に
セーブして(ステップA438)、ステップA441に移行する。大入賞口開放情報は、
特別遊技状態における開放パターン(図7参照)を定義する情報である。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停
止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA439)、はずれ停止図柄
パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA440)、ステップA441
に移行する。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定さ
れる。
その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備し(ステップA441)
、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブして(ステップA442)、演出コ
マンド設定処理(ステップA443)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装
置300に送信される。
そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ス
テップA444)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステッ
プA445)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検
出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通
変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲー
ムを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(
遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示
ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理にお
ける特図情報設定処理(ステップA170,A326,A346)の詳細について説明す
る。図47に示すように特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブ
ルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対応する変動グ
ループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは、低確率状態
かつ時短状態でない状態、高確率状態かつ時短状態、低確率状態かつ時短状態の3つの状
態の何れかである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R
確変図柄、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何
れかである。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ
図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、変動グル
ープ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を
終了する。
また、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図1保留数、特図2保留
数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変
動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設
定処理を終了する。
すなわち、結果が大当りの場合は始動記憶数を考慮せずに変動パターンを選択し、結果
がはずれの場合は始動記憶数を考慮して変動パターンを選択する。なお、ステップA45
4では、処理の対象が特図1と特図2の何れであるかや現在の演出モードも考慮して変動
グループ選択ポインタが更新される。
例えば、演出モードが通常モードである場合に処理対象が特図1である場合は、保留数
の合計が0、1、2、3、4〜8の何れであるかを考慮して変動グループ選択ポインタを
更新する。また、演出モードが通常モードである場合に処理対象が特図2である場合は、
保留数の合計数を考慮せず変動グループ選択ポインタを更新する。
そして、演出モードが通常モード以外である場合に処理対象が特図1である場合は、保
留数の合計数を考慮せず変動グループ選択ポインタを更新し、演出モードが通常モード以
外である場合に処理対象が特図2である場合は、保留数の合計が0〜1、2〜8の何れで
あるかを考慮して変動グループ選択ポインタを更新する。
なお、保留数の合計数が0とは何れの始動記憶もない状態(客待ちデモ中)で始動記憶
が発生して特図変動表示ゲームを開始する場合であり、保留数の合計数が1とは始動記憶
が1つある状態で特図変動表示ゲームを開始する場合である。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、及び特図2変動開始におけ
る変動パターン設定処理(ステップA171,A328,A348)の詳細について説明
する。図48に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステー
ブルを設定し(ステップA461)、変動グループ選択ポインタに対応する変動グループ
テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA462)、対象の変動パターン乱数
1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA4
63)。
そして、2バイト振り分け処理(ステップA464)を行って、振り分けられた結果得
られた変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA465)、
対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、
準備する(ステップA466)。そして、振り分け処理(ステップA467)を行い、振
り分けられた結果得られた変動パターン番号を取得し、変動パターン番号領域にセーブし
て、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、リーチの有無やリーチの種類な
どの特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装
置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パター
ン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
図49には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA
464)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて変動グルー
プテーブルから特図変動表示ゲームの変動パターン選択テーブルを選択するための処理で
ある。
この2バイト振り分け処理では、まず、選択テーブル(ステップA462にて準備した
変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であ
るかをチェックする(ステップA471)。ここで、変動グループテーブルは、少なくと
も一の変動パターン選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、変動
パターンが「リーチなし」となる変動パターン選択テーブルのみを規定する変動グループ
テーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振
り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に
規定されている。
そして、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコー
ドである場合(ステップA472;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレス
に更新して(ステップA477)、2バイト振り分け処理を終了する。
一方、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード
でない場合(ステップA472;N)は、選択テーブル(変動グループテーブル)に最初
に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA473)。
続けて、ステップA463にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステッ
プA473にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA474
)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA475)

そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA475;N)は、次
の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA476)、ステップA473の処理に
移行して、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(変動グループテーブル)に
次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA473)、その後、前回のステップ
A475にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して
(ステップA474)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(
ステップA475)。
上記の処理をステップA475にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステッ
プA475;Y)するまで実行する。これにより、選択テーブル(変動グループテーブル
)に規定されている少なくとも一の変動パターン選択テーブルの中から何れか一の変動パ
ターン選択テーブルが選択される。
そして、ステップA475にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ス
テップA475;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステッ
プA477)、2バイト振り分け処理を終了する。
なお、上述の変動パターン設定処理におけるステップA467の振り分け処理は、上述
の2バイト振り分け処理と同じ処理である。ただし、振り分けに使用する乱数のサイズが
1バイトであるか、2バイトであるかという点で計算するためのプログラム命令が異なっ
ている。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処
理(ステップA329,A349)の詳細について説明する。図50に示すように変動開
始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1及び2の乱数格納領域をクリアす
る(ステップA491)。
次に、変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、変動パターン番号に対応す
る変動時間値を取得して特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA493)。
その後、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を準備して(ステッ
プA494)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA495)。
次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(ステップA496)
、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA497
)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA498)、シフト後の空き領域をクリ
アする(ステップA499)。そして、変動順序フラグ格納領域をシフトして(ステップ
A500)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップA501)、変動開始情報設定
処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値
の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づ
いて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パ
ターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に
送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基
づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設
定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数
)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コ
マンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドが挙げられ
、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動
コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めること
ができる。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA12)の詳細につい
て説明する。図51に示すように、特図変動中処理では、まず、変動表示を停止する情報
として、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備し(ステップA601)
、演出コマンド設定処理を行う(ステップA602)。
次に、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA603)、設定し
た表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA604)。本実施形態
の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として800m
秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として20
00m秒を設定する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様
を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
その後、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(ステップA605)、特図ゲ
ーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA606)。
次に、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試
験信号出力データ領域にセーブし(ステップA607)、特図2の変動終了に関する信号
(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ス
テップA608)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確
定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256m秒)をセーブする(ステ
ップA609)。
その後、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報として、特
図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(
ステップA610)、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報
として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域に
セーブして(ステップA611)、特図表示中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA13)の詳細につい
て説明する。図52に示すように、特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理にお
ける大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理にお
ける大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップ
A701)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(ステッ
プA702)。
そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA703)、大
当りである(ステップA703;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(
特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続
作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ
領域にセーブして(ステップA706)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステッ
プA707)。
一方、ステップA703にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステ
ップA703;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(
ステップA704)、大当りである(ステップA704;Y)と判定すると、第1特図変
動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動
中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をON)をRW
Mの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA705)、ラウンド数上限値テーブ
ルを設定する処理(ステップA707)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA707)を行った後、ラウンド
数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、12、5又は4の何れか
)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA708)。続けて
、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンド
LEDポインタ領域にセーブする(ステップA709)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA710)、演出コマンド設定処理(ステップA71
1)を行う。
その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確
率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA712
)、演出コマンド設定処理(ステップA713)を行う。
続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又
は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA714
)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果
となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステ
ップA716)。その後、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図
ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA717)。これにより特別結果が
発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶し
た情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100ms
、2500ms又は500msの何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステ
ップA718)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA71
9)を行い、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変
動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、
第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状
態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
一方、ステップA704にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA704
;N)は、高確率状態や時短状態の期間を管理する時間短縮変動回数更新処理(ステップ
A720)を行い、演出モードの設定に関する特図遊技情報チェック処理(ステップA7
21)を行う。次に、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA7
22)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA723)、変動図
柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA724)特図表示中処理を終了する。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA720)
の詳細について説明する。図53に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、まず、
特図時短中(時短状態中)であるかを判定する(ステップA751)。特図時短中でない
場合(ステップA751;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時
短中である場合(ステップA751;Y)は、特図高確率中(高確率状態中)であるかを
判定する(ステップA752)。特図高確率中でない場合(ステップA752;N)は、
ステップA757に移行する。また、特図高確率中である場合(ステップA752;Y)
は、高確率変動回数を−1更新して(ステップA753)、高確率変動回数が「0」とな
ったかを判定する(ステップA754)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA754;N)は、ステップA757に
移行する。また、高確率変動回数が「0」となった場合(ステップA754;Y)、すな
わち今回の特図変動表示ゲームで高確率状態が終了する場合は、高確率報知フラグ領域を
クリアして(ステップA755)、確変作動領域通過情報領域をクリアし(ステップA7
56)、ステップA757に移行する。なお、確変作動領域通過情報領域の情報は、この
処理か遊技機の電源投入によりクリアされることとなる。
次に、時間短縮変動回数を−1更新して(ステップA757)、時間短縮変動回数が「
0」となったかを判定する(ステップA758)。時間短縮変動回数が「0」でない場合
(ステップA758;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変
動回数が「0」となった場合(ステップA758;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲ
ームで時短状態が終了する場合は、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOF
F)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA759)。
次いで、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ス
テップA760)。なお、本実施形態の遊技機では、高確率状態も時短状態も同じ回数の
特図変動表示ゲームを実行することにより終了するようになっているので、高確率変動回
数が0となった場合には時間短縮変動回数も0となって、高確率状態と時短状態が同時に
終了するようになっている。ステップA760では、例えば、特別図柄1高確率状態信号
をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOF
F、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFFに設
定する。なお、特図が高確率状態中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄
1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA761)、普
図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA762)、特図
ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA763
)。さらに、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信
号出力データ領域にセーブし(ステップA764)、右打ち中の表示LED(例えば、第
2遊技状態表示部77)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番
号をセーブして(ステップA765)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図遊技情報チェック処理〕
次に、上述の特図表示中処理における特図遊技情報チェック処理(ステップA721)
の詳細について説明する。図54に示すように、特図遊技情報チェック処理では、まず、
次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA771)。
次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)は、特図遊技
情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた
演出モードの変更が行われない場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)は、演
出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である遊技回数を−1更新し(
ステップA772)、遊技回数が「0」となったかを判定する(ステップA773)。遊
技回数が「0」となっていない場合(ステップA773;N)には、特図遊技情報チェッ
ク処理を終了する。また、遊技回数が「0」となった場合(ステップA773;Y)、す
なわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレ
ステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアド
レスを取得する(ステップA775)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領
域にセーブして(ステップA776)、移行する演出モードの遊技回数を取得し、RWM
内の遊技回数領域にセーブして(ステップA778)、移行する演出モードの次モード移
行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA779)。
その後、新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステ
ップA780)、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして
(ステップA781)、演出コマンド設定処理(ステップA782)を行う。
次いで、新しく設定された遊技回数に対応する遊技回数コマンドを準備して(ステップ
A783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)を行い、特図遊技情報チェック
処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出
を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するように
したことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能と
なり、遊技の興趣を向上することができる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処
理1(ステップA719)の詳細について説明する。図55に示すように、ファンファー
レ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処
理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域
に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号
をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOF
F、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を
試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA793)。なお、特図が高確率状態中
でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電
動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリア
し(ステップA794)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステッ
プA795)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップ
A796)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA797)、高確率状態の表示
に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部78)を消灯させる
ために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA798)、特図ゲームモードフラ
グ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA799)。
次に、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する高確率変動回数領
域を0クリアし(ステップA800)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数
を管理する時間短縮変動回数領域を0クリアする(ステップA801)。そして、演出モ
ード番号領域に通常モードの番号をセーブし(ステップA802)、遊技回数領域を0ク
リアして(ステップA803)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(
ステップA804)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドを
セーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする(ス
テップA805)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常
状態となる。また、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされること
となる。
そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出
力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LED(例えば、第2遊
技状態表示部77)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号を
セーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1
を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップ
A14)の詳細について説明する。図56に示すように、ファンファーレ/インターバル
中処理では、まず、第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドである奇数ラウンドの
開始であるかを判定し(ステップA851)、奇数ラウンドの開始でない場合(ステップ
A851;N)、すなわち、第2特別変動入賞装置39を開放する偶数ラウンドである場
合は、ステップA853に移行する。また、奇数ラウンドの開始である場合(ステップA
851;Y)は、第1特別変動入賞装置38の上部流路38jに残存する遊技球数を管理
する残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップA852)。
残存球カウンタが0でない場合(ステップA852;N)は、ファンファーレ/インタ
ーバル中処理を終了する。すなわち、上部流路38jに遊技球が残存している場合に第1
特別変動入賞装置38を開放すると、当該残存球が確変作動領域38hに流入してしまう
可能性がある。特に、第1特別変動入賞装置38の開放直後は確変作動領域38hに遊技
球が流入しやすいため、高確率状態となる可能性が非常に高い。このため、上部流路38
jに残存球がある場合、すなわち第1特別変動入賞装置38内で特定領域をなす確変作動
領域38hに流入する可能性のある遊技球が存在する場合には、当該確変作動領域38h
に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで第1特別変動入賞装置
38を開放するラウンドの開始を待機するようにしている。なお、第2特別変動入賞装置
39を開放する偶数ラウンドである場合は、当該第2特別変動入賞装置39内の遊技球の
存在の有無にかかわらずラウンドを開始する。
また、残存球カウンタが0である場合(ステップA852;Y)は、特別遊技状態のラ
ウンド数を+1更新し(ステップA853)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウ
ンドコマンドを準備して(ステップA854)、演出コマンド設定処理(ステップA85
5)を行う。
その後、大入賞口開放テーブルを設定し(ステップA856)、大入賞口開放情報とラ
ウンド数に対応する大入賞口開放データを取得してセーブする(ステップA857)。大
入賞口開放データは、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れを開
放するかや、開放時間等の開放態様を示すデータである。
そして、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値
領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定し(
ステップA858)、最終ラウンドである場合(ステップA858;Y)は、ステップA
863に移行する。また、最終ラウンドでない場合(ステップA858;N)は、レバー
ソレノイド動作ラウンドであるかを判定する(ステップA859)。レバーソレノイド動
作ラウンドとは、レバーソレノイド38fを動作してレバー部材38iを動作させるラウ
ンドであり、本実施形態の場合は1ラウンド目の特定ラウンドのみである。
レバーソレノイド動作ラウンドである場合(ステップA859;Y)は、レバーソレノ
イドの動作データを設定し(ステップA860)、ステップA863に移行する。これに
より、レバーソレノイド制御ポインタ領域にデータが設定されるとともに、レバーソレノ
イド制御タイマがクリアされる。
また、レバーソレノイド動作ラウンドでない場合(ステップA859;N)は、奇数ラ
ウンドの開始であるかを判定し(ステップA861)、奇数ラウンドの開始でない場合(
ステップA861;N)は、ステップA863に移行する。この場合は第2特別変動入賞
装置39が開放される場合である。また、奇数ラウンドの開始である場合(ステップA8
61;Y)は、レバーソレノイドの停止データを設定し(ステップA862)、ステップ
A863に移行する。この場合は第1特別変動入賞装置38が開放されるがレバーソレノ
イド38fを動作しない場合である。
その後、大入賞口開放データに対応する大入賞口開放時間を特図ゲーム処理タイマ領域
にセーブし(ステップA863)、大入賞口開放データに対応する当り開始ポインタ値を
取得して特図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップA864)。さらに、大入
賞口開放データに対応する当り終了ポインタ値を取得して特図当り終了ポインタ領域にセ
ーブし(ステップA865)、奇数ラウンドの開始であるかを判定する(ステップA86
7)。
そして、奇数ラウンドの開始でない場合(ステップA867;N)は、大入賞口開放中
処理移行設定処理1を行い(ステップA868)、ファンファーレ/インターバル中処理
を終了する。また、奇数ラウンドの開始である場合(ステップA867;Y)は、大入賞
口開放中処理移行設定処理2を行い(ステップA868)、ファンファーレ/インターバ
ル中処理を終了する。
なお、ステップA852では、残存球カウンタが0であるかを確認しているが、これに
加えて排出球カウンタが0であるかを確認し、0でない場合はステップA853以降の処
理を行わないようにしても良い。すなわち第1特別変動入賞装置38内の遊技球が全て排
出されたことが確認されてからラウンドを開始しても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの
結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において
、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態において遊技球
が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流
入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える第1特別変動入賞装置38と、特別遊
技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であ
り、特定領域を備えない第2特別変動入賞装置39と、を備え、遊技制御手段は、第1特
別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき、遊技球が特定
領域に流入しなかった場合よりも遊技者に有利な遊技状態を当該特別遊技状態の終了後に
発生可能であり、複数のラウンドで構成される特別遊技状態において、各ラウンドでは第
1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39との何れか一方を開放し、ラウンド
毎に開放する特別変動入賞装置を変更することで第1特別変動入賞装置38と第2特別変
動入賞装置39とがラウンド毎に交互に開放するように制御し、第1特別変動入賞装置3
8を開放するラウンドを開始する際には、当該第1特別変動入賞装置38内で特定領域に
流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで当該ラウンドの開始を待
機するようにしたこととなる。
したがって、特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるま
で第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドの開始を待機するので、遊技の公平性を
確保することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、第2特別変動入賞装置39を開放する
ラウンドを開始する際には、当該第2特別変動入賞装置39に流入した遊技球が全て排出
されているか否かにかかわらず当該ラウンドを開始するようにしたこととなる。したがっ
て、特定領域を備えない第2特別変動入賞装置39を開放する場合には排出の確認がなく
ても開放するので、特別遊技状態を迅速に消化することができる。
また、ステップA851において特定ラウンドの開始であるかを判定し、特定ラウンド
の開始である場合のみ残存球カウンタが0であるかを確認するようにしても良い。すなわ
ち、所定条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果
となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、遊技を制御す
る遊技制御手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉
状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領
域(確変作動領域38h)を備える第1特別変動入賞装置38と、特別遊技状態において
遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、特定領域を
備えない第2特別変動入賞装置39と、を備え、遊技制御手段は、第1特別変動入賞装置
38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき、遊技球が特定領域に流入しな
かった場合よりも遊技者に有利な遊技状態を当該特別遊技状態の終了後に発生可能であり
、複数のラウンドで構成される特別遊技状態において、各ラウンドでは第1特別変動入賞
装置38と第2特別変動入賞装置39との何れか一方を開放し、ラウンド毎に開放する特
別変動入賞装置を変更することで第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39
とがラウンド毎に交互に開放するように制御するとともに、特別遊技状態において、第1
特別変動入賞装置38を開放するラウンドを複数回実行するように制御し、当該第1特別
変動入賞装置38を開放する複数回のラウンドのうちの特定ラウンドにおいて第1特別変
動入賞装置38に流入した遊技球が特定領域へ流入したかを判定するように構成され、特
定ラウンドを開始する際には、当該第1特別変動入賞装置38内で特定領域に流入する可
能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで当該特定ラウンドの開始を待機する
ようにしても良い。このようにすることで、特定領域に流入する可能性のある遊技球が存
在しないことが確認されるまで特定ラウンドの開始を待機するので、遊技の公平性を確保
することができる。
さらに、ステップA851において特定ラウンドの開始又は特定ラウンドの次の第1特
別変動入賞装置38を開放するラウンドであるかを判定し、これらのラウンドの開始であ
る場合のみ残存球カウンタが0であるかを確認するようにしても良い。すなわち、遊技制
御手段(遊技制御装置100)は、特定ラウンドの後に第1特別変動入賞装置38を開放
するラウンドを開始する際には、当該第1特別変動入賞装置38内で特定領域(確変作動
領域38h)に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで当該ラウ
ンドの開始を待機するようにしても良い。このようにすれば、特定ラウンドで流入した遊
技球が特定領域に流入したか否かが決定されるまで待機するので、遊技の公平性を確保す
ることができる。
また、残存球カウンタが0でない場合にはラウンドの開始を待機するようにしたが、残
存球カウンタが0でない場合に特別遊技状態の開始を待機するようにしても良い。すなわ
ち、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲームの結果が特別結果となった
場合に、第1特別変動入賞装置38内で特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在し
ないことが確認されるまで特別遊技状態の開始を待機するようにしても良い。したがって
、特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで第1特別変
動入賞装置38が開放されないこととなり、遊技の公平性を確保することができる。
また、特定ラウンド以外の第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドの開始時に残
存球カウンタが0でないと判定された場合には、当該ラウンドで第2特別変動入賞装置3
9を開放するようにしても良い。また、特定ラウンドを1ラウンド目以外のラウンドとし
、第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドの開始時(特定ラウンドの開始時のみと
しても良い)に残存球カウンタが0でない場合にはラウンドの開始を待機するようにして
、特定ラウンドの直前の連続する複数回のラウンドは第2特別変動入賞装置39を開放す
るラウンドとしても良い。このようにすることで、特定ラウンドの開始前に十分な時間を
確保でき、残存球が確実に排出された状態とすることができる。さらに、特定ラウンドの
直後に連続する複数回のラウンドは第2特別変動入賞装置39を開放するラウンドとして
も良い。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図57には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理
移行設定処理1(ステップA868)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理1
においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA
871)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA872)。
その後、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ス
テップA873)、上大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中
信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA874)。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブして(ス
テップA875)、上大入賞口作動中情報を上大入賞口状態フラグ領域にセーブする(ス
テップA876)。
次に、上大入賞口不正入賞数領域を0クリアし(ステップA877)、上大入賞口不正
監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップA878)、上大入
賞口残存球処理タイマ領域を0クリアし(ステップA879)、大入賞口開放中処理移行
設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図58には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理
移行設定処理2(ステップA869)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理2
においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA
881)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA882)。
その後、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ス
テップA883)、下大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物2作動中
信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA884)。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブして(ス
テップA885)、下大入賞口作動中情報を下大入賞口状態フラグ領域にセーブする(ス
テップA886)。
次に、下大入賞口不正入賞数領域を0クリアし(ステップA887)、下大入賞口不正
監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップA888)、下大入
賞口残存球処理タイマ領域を0クリアし(ステップA889)、大入賞口開放中処理移行
設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA15)の詳細に
ついて説明する。図59に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、大入賞口開放デ
ータは開閉するパターンであるかを判定する(ステップA901)。開閉するパターンと
は一のラウンド中に開閉を行う開放パターンであり、本実施形態では下V開放(図8参照
)である。
大入賞口開放データは開閉するパターンである場合(ステップA901;Y)は、特図
当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップA902)、ロードした値が特図当り
終了ポインタの値以上であるかを判定する(ステップA903)。
そして、ロードした値が特図当り終了ポインタの値以上でない場合(ステップA903
;N)、すなわち、現在実行中のラウンドにおいてまだ開閉動作を行う場合は、特図当り
中制御ポインタ領域の値を+1更新し(ステップA904)、大当り動作移行設定処理を
行い(ステップA905)、大入賞口開放中処理を終了する。
図60に示すように大当り動作移行設定処理では、特図当り中制御ポインタによる分岐
処理を行う(ステップA921)。
特図当り中制御ポインタの値が0である場合は、ウェイト時間(ここでは2700ms
)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA922)、第1特別変動入賞装置
38を閉状態とするために大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オフデータを
セーブして(ステップA923)、大当り動作移行設定処理を終了する。
また、特図当り中制御ポインタの値が1である場合は、大当りV後半開放時間(ここで
は25000ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA924)、第1
特別変動入賞装置38を開状態とするために大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入
賞口オンデータをセーブして(ステップA925)、大当り動作移行設定処理を終了する
図59に戻り、大入賞口開放データは開閉するパターンでない場合(ステップA901
;N)や、ロードした値が特図当り終了ポインタの値以上である場合(ステップA903
;Y)は、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値
領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する
(ステップA906)。
そして、最終ラウンドでない場合(ステップA906;N)は、大入賞口開放データと
ラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300ms、900ms又は1300
msの何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA907)、インター
バルコマンドを準備して(ステップA908)、演出コマンド設定処理を行う(ステップ
A909)。さらに、処理番号をファンファーレ/インターバル中処理にかかる「3」に
設定して(ステップA910)、ステップA915に移行する。
また、最終ラウンドである場合(ステップA906;Y)は、大入賞口開放データに対
応する残存球処理時間(ここでは1300ms又は1700msの何れか)を特図ゲーム
処理タイマ領域にセーブし(ステップA911)、エンディングコマンドを準備して(ス
テップA912)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA913)。さらに、処理番
号を大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定して(ステップA914)、ステップA9
15に移行する。
そして、大入賞口開放データとラウンド数に対応する大入賞口残存球処理時間を大入賞
口残存球処理タイマ領域にセーブする(ステップA915)。この処理では、終了するラ
ウンドが第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドである場合は、下大入賞口残存球
処理時間の初期値を下大入賞口残存球処理タイマ領域にセーブする。また、終了するラウ
ンドが第2特別変動入賞装置39を開放するラウンドである場合は、上大入賞口残存球処
理時間の初期値を上大入賞口残存球処理タイマ領域にセーブする。
その後、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップA916)、第1特
別変動入賞装置38の開閉扉38c又は第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを閉鎖
するために、下大入賞口ソレノイド38b及び上大入賞口ソレノイド39bをオフさせる
ためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA917
)、大入賞口開放中処理を終了する。なお、ステップA917では、下大入賞口ソレノイ
ド38b及び上大入賞口ソレノイド39bのオフデータを設定するようにしているが、開
放中の特別変動入賞装置の大入賞口ソレノイドのオフデータのみを設定するようにしても
良い。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA16)の詳細に
ついて説明する。図61に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、第1特別変動入
賞装置38の上部流路38jに残存する遊技球数を管理する残存球カウンタが0であるか
を判定し(ステップA951)、残存球カウンタが0でない場合(ステップA951;N
)は、大入賞口残存球処理を終了する。すなわち、第1特別変動入賞装置38の上部流路
38jの遊技球が全て排出されるまでは大入賞口残存球処理から移行せず、特別遊技状態
が終了しないようにされている。
また、残存球カウンタが0である場合(ステップA951;Y)は、大当り終了処理に
係る処理番号として「6」を設定し(ステップA952)、処理番号を特図ゲーム処理番
号領域にセーブする(ステップA953)。その後、大入賞口開放データに対応するエン
ディング時間(ここでは100ms、2300ms又は2700msの何れか)を特図ゲ
ーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA954)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステ
ップA955)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアし
て(ステップA956)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限
値領域の情報をクリアする(ステップA957)。そして、大入賞口の開放情報判定用の
フラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA956)、特図
当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップA957)、特図当り終了ポインタ領域を
クリアして(ステップA958)、大入賞口残存球処理を終了する。
以上のことから、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態を終了する際
に、第1特別変動入賞装置38内で特定領域(確変作動領域38h)に流入する可能性の
ある遊技球が存在しないことが確認されるまで特別遊技状態を終了しないようにしたこと
となる。したがって、次の特別遊技状態まで遊技球が残留してしまうことを防止でき、遊
技の公平性を確保することができる。なお、ステップA951において残存球カウンタが
0であるかを確認しているが、これに加えて排出球カウンタが0であるかを確認し、0で
ない場合はステップA952以降の処理を行わないようにしても良い。すなわち第1特別
変動入賞装置38内の遊技球が全て排出されたことが確認されてから特別遊技状態を終了
しても良い。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA17)の詳細につい
て説明する。図62に示すように、この大当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフ
ラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1001)、今回の特別遊技状態が高確
率&時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA1002)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップ
A1002;N)は、大当り図柄はV容易図柄であるかを判定する(ステップA1003
)。V容易図柄とは、12R確変、5R確変、4R確変に対応する図柄である。
大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA1003;N)は、特別遊技状態の終
了後の演出モードとして時短モードB開始の情報を準備し(ステップA1004)、ステ
ップA1006に移行する。
また、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ス
テップA1002;Y)や、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA1003;
Y)は、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ス
テップA1005)、ステップA1006に移行する。
そして、確変作動領域38hに遊技球が流入した場合に設定される確変作動領域通過情
報があるかを判定する(ステップA1006)。
確変作動領域通過情報がない場合(ステップA1006;N)は、大当り終了設定処理
1を行い(ステップA1007)、ステップA1010に移行する。この場合は高確率状
態とならない場合である。
また、確変作動領域通過情報がある場合(ステップA1006;Y)は、大当り終了設
定処理2を行い(ステップA1008)、特別遊技状態の終了後の演出モードとして準備
した情報をSTモード(STモードA又はB)に差し替え(ステップA1009)、ステ
ップA1010に移行する。この場合は高確率状態となる場合である。すなわち、大当り
図柄にかかわらず確変作動領域38hに遊技球が流入した場合には高確率状態となる。
その後、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA1010)、準備した
情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1011)。そして、これら
の情報から、特別遊技状態の終了後の演出モードの演出モード番号を取得してセーブし(
ステップA1012)、特別遊技状態の終了後の演出モードの遊技回数を取得してセーブ
し(ステップA1013)、特別遊技状態の終了後の演出モードの次モード移行情報を取
得してセーブする(ステップA1014)。さらに、演出モード番号に対応する確率情報
コマンドを準備し(ステップA1015)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセ
ーブする(ステップA1016)。
次に、V容易図柄でない大当り図柄に基づく特別遊技状態における確変作動領域38h
への遊技球の流入である確変作動領域イレギュラー通過であるかを判定する(ステップA
1017)。そして、確変作動領域イレギュラー通過でない場合(ステップA1017;
N)は、ステップA1019に移行する。また、確変作動領域イレギュラー通過である場
合(ステップA1017;Y)は、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せし
(ステップA1018)、ステップA1019に移行する。そして、演出コマンド設定処
理を行い(ステップA1019)、確率情報コマンドを演出制御装置300に送信する。
ここで送信される確率情報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あ
り」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギ
ュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
そして、遊技回数に対応する遊技回数コマンドを準備し(ステップA1020)、演出
コマンド設定処理を行う(ステップA1021)。
次に、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA1022)、処
理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1023)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号を
OFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1
024)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続
作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOF
F)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1025)。
続いて、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアし
て(ステップA1026)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグ
をセーブし(ステップA1027)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間
中フラグをセーブする(ステップA1028)。そして、確変作動領域通過情報領域の情
報をクリアし(ステップA1029)、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリア
して(ステップA1030)、大当り終了処理を終了する。
なお、今回の特別遊技状態が高確率状態又は時短状態の当りに基づくものである場合に
は、確変作動領域通過情報の有無にかかわらず演出モードとしてSTモードを設定するよ
うにしても良い。本実施形態の遊技機では、第1特図変動表示ゲームで大当りとなった場
合は所定の確率でV容易図柄となり、第2特図変動表示ゲームで大当りとなった場合は全
てV容易図柄となる。高確率状態中や時短状態中は右打ちで遊技を進行するため、基本的
には第2特図変動表示ゲームのみが実行され、高確率状態中や時短状態中での大当りは全
てV容易図柄となるはずである。ただし、大当り発生時に存在した第1始動記憶に基づく
第1特図変動表示ゲームで大当りとなった場合には、高確率状態又は時短状態であるにも
かかわらず所定の割合でV容易図柄とならないことがある。
遊技内容に詳しくない遊技者は、高確率状態中や時短状態中の大当りは全てV容易図柄
となると理解している場合があり、STモードとならないことに対する不信感を持つ可能
性があるが、高確率状態中や時短状態中の大当りの場合には必ずSTモードに移行するよ
うにすることでこのような不信感を持つことを防止できる。なお、STモードは高確率状
態であっても所定の割合で大当りが発生せずに終了するものであるため、低確率状態でS
Tモードとしたとしても当該STモードで大当りが発生しないことで違和感が生じること
はない。
〔大当り終了設定処理1〕
図63には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA100
7)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号(例えば
、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1041)
。時短の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報
出力データ領域にセーブされる。
次に、低確率&時短ありの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をO
FF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特
別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出
力データ領域にセーブする(ステップA1042)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA1043)、普
図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1044)、特
図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA10
45)。その後、高確率変動回数領域を0クリアし(ステップA1046)、時間短縮変
動回数領域に初期値(ここでは100回)をセーブして(ステップA1047)、大当り
終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図64には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA100
8)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短の開始に関する信号(例えば
、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1051)
。時短の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報
出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率&時短ありの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号を
ON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別
図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力
データ領域にセーブする(ステップA1052)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA1053)、普
図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1054)、特
図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA10
55)。その後、高確率変動回数領域に初期値(ここでは100回)をセーブし(ステッ
プA1056)、時間短縮変動回数領域に初期値(ここでは100回)をセーブして(ス
テップA1057)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、時短状態中は右打ちによ
り遊技を進行するが、特別遊技状態中から右打ちをするように指示しているため、大当り
終了設定処理1及び2では右打ちを指示することに関する設定は行わない。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、予め定められた所定期間
に亘って特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段をなす。そして、
特定遊技状態においては、当該特定遊技状態でない場合よりも普通変動入賞装置37への
入賞が容易となるように普通変動入賞装置37の動作を制御するとともに、当該特定遊技
状態でない場合よりも第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム及び普図変動表
示ゲームの変動時間を短縮するように構成されていることとなる。
また、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、予め定められた所定期間に亘
って高確率状態(確変状態)を発生可能な高確率状態発生手段をなす。
〔レバーソレノイド制御処理〕
次に、特図ゲーム処理中におけるレバーソレノイド制御処理(ステップA22)の詳細
について説明する。図65に示すように、レバーソレノイド制御処理では、まず、レバー
ソレノイド制御ポインタが更新なしコード(ここでは−1)であるかを判定する(ステッ
プA1101)。レバーソレノイド制御ポインタが更新なしコードである場合(ステップ
A1101;Y)は、レバーソレノイド制御処理を終了する。また、レバーソレノイド制
御ポインタが更新なしコードでない場合(ステップA1101;N)は、レバーソレノイ
ド制御タイマを−1更新し(ステップA1102)、レバーソレノイド制御タイマが0と
なったかを判定する(ステップA1103)。
レバーソレノイド制御タイマが0となっていない場合(ステップA1103;N)は、
レバーソレノイド制御処理を終了する。また、レバーソレノイド制御タイマが0となった
場合(ステップA1103;Y)は、レバーソレノイド制御テーブルを設定し(ステップ
A1104)、レバーソレノイド制御ポインタに対応するテーブルアドレスを算出する(
ステップA1105)。そして、次動作の制御ポインタを取得してレバーソレノイド制御
ポイント領域にセーブし(ステップA1106)、次動作の制御タイマを取得してレバー
ソレノイド制御タイマ領域にセーブし(ステップA1107)、次動作の出力データを取
得してレバーソレノイド出力データ領域にセーブする(ステップA1108)。その後、
確変作動領域有効判定フラグを取得して確変作動領域有効判定フラグ領域にセーブして(
ステップA1109)、レバーソレノイド制御処理を終了する。
以上の処理により、所定時間が経過するごとにレバーソレノイド制御ポインタが順次更
新され、図8(c)、(d)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定
されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される。なお、所定の
条件を満たすことによりレバーソレノイドの動作を終了する場合には、レバーソレノイド
制御ポインタとして0を設定することで、レバーソレノイド38fがOFFとなるととも
に確変作動領域スイッチ38dが無効となる。そして、レバーソレノイド制御ポインタと
して0を設定した後にレバーソレノイド制御ポインタとして−1を設定して動作を停止し
た状態が継続するようにする。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、タイマ割込み処理中に実行される各処理における演出コマンド設定処理の詳細に
ついて説明する。図66に示すように、演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリア
ル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2001)、演出用シリアル送信バ
ッファは満杯であるかを判定する(ステップA2002)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2002;Y)は、演出用
シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2001)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2002;N)は、
コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA2003
)。
次いで、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2004)
、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップA2005)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2005;Y)は、演出用
シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2004)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2005;N)は、
コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込んで(ステップA20
06)、演出コマンド設定処理を終了する。なお、演出コマンド設定処理のことを、単に
「コマンド設定処理」と称することもある。
〔図柄変動制御処理〕
図67に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA19,A21
)、後述の普図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップB15)を示した。図柄
変動制御処理は、特別図柄(第1特図、第2特図等)や普通図柄(普図)の変動の制御と
特別図柄や普通図柄の表示データの設定を行う処理である。
この図柄変動制御処理では、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及
び普図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(ステップA2
101)。本実施形態の場合、ステップA18、ステップA20、ステップB14にて準
備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、点滅制御タイマの初
期値、変動図柄番号上限判定値、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1
(変動用)のアドレスが定義されている。
制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中である場合(ステップA2102;Y)
は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA21
03)。本実施形態の場合、ステップA18、ステップA20、ステップB14にて準備
した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスが定義されている。
次いで、制御対象の点滅制御タイマを−1更新し(ステップA2104)、更新後の点
滅制御タイマが「0」であるかを判定して(ステップA2105)、更新後の点滅制御タ
イマが「0」でない場合(ステップA2105;N)は、制御対象の変動図柄番号領域の
値に対応する表示データを取得する(ステップA2108)。そして、取得した表示デー
タを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終
了する。
また、更新後の点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA2105;Y)は、対
象の点滅制御タイマ領域に対応する点滅制御タイマ初期値(ここでは100ms)をセー
ブし(ステップA2106)、制御対象の変動図柄番号を対応する範囲で+1更新して(
ステップA2107)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得す
る(ステップA2108)。そして、取得した表示データをRAM111C内に設けられ
た対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了
する。
一方、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中でない場合(ステップA2102
;N)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップ
A2109)。本実施形態の場合、ステップA18、ステップA20、ステップB14に
て準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスが定義されて
いる。次いで、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステッ
プA2110)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA
2111)、図柄変動制御処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS111)の詳細に
ついて説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動
表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図68に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を
監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aから
の入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム
処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タ
イマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」で
あるかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアッ
プした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処
理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する
処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処
理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、普図ゲーム処理番
号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップB7)。
ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動
開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を
行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB8)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行
うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB9)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲーム
の結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当
り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB10)を行
う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継
続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステ
ップB11)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を
行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理を行う
ために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB13)を行う。
その後、普図表示器74による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブル
を準備した後(ステップB14)、普図表示器74による普通図柄の変動の制御に係る図
柄変動制御処理(ステップB15)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が「0」でない(ステップB4;
N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、ステップB14の処理に移行して
、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細
について説明する。図69に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートス
イッチ34aに入力があるかを判定する(ステップB101)。
そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)は、右打ち
する遊技状態(例えば、大当り中、特図時短中(普電サポート中))であるかを判定する
(ステップB102)。
右打ちする遊技状態である場合(ステップB102;Y)は、普図保留数を取得して当
該普図保留数が上限値(例えば「4」)未満であるかを判定する(ステップB105)。
また、右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102;N)は、左打ち指示コマン
ドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ステップB104)を行った
後に、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満(例えば「4」)であるかを判
定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)は、普図保留数を+1更
新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレス
を算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出し、RWMの当り乱数格納領
域にセーブして(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、RWMの当り図柄乱数格
納領域にセーブして(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定した場合(ステ
ップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定した
場合(ステップB105;N)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳
細について説明する。図70に示すように、普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図
当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定
回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップB201)。
そして、普図当り中である場合(ステップB201;Y)は、始動口2スイッチ37a
に入力があるかを判定し(ステップB202)、始動口2スイッチ37aに入力がある(
ステップB202;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステ
ップB203)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば「6」)以上であるかを判
定して(ステップB204)、カウント数が上限値以上である(ステップB204;Y)
と判定すると、普図当り終了ポインタ領域から当り終了ポインタ値(ここでは4又は7)
をロードして普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップB205)。そして、
普図ゲーム処理タイマを0クリアして(ステップB206)、普電入賞スイッチ監視処理
を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その
時点で普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB201にて普図当り中でないと判定した場合(ステップB201;N
)、ステップB202にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定した場合(ステッ
プB202;N)、又はステップB204にて普電カウント数が上限値以上でないと判定
した場合(ステップB204;N)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説
明する。図71に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるかを
判定し(ステップB301)、普図保留数が「0」である場合(ステップB301;Y)
は、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB322)
、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB323)。その後、普電
不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB324)、普
図普段処理を終了する。
また、普図保留数が「0」でない場合(ステップB301;N)は、RWMの当り乱数
格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして、
当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする
(ステップB302)。次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率(
すなわち、普図低確率)よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態中で
あるかを判定する(ステップB303)。
普図高確率中でない場合(ステップB303;N)は、普図低確率時の下限判定値(低
確率下限判定値)を設定し(ステップB304)、普図高確率中である場合(ステップB
303;Y)は、普図高確率時の下限判定値(高確率下限判定値)を設定する(ステップ
B305)。
その後、当り乱数の値が上限判定値以上であるかを判定し(ステップB306)、当り
乱数の値が上限判定値以上である場合(ステップB306;Y)、すなわちはずれである
場合は、ステップB308に移行する。
また、当り乱数の値が上限判定値以上でない場合(ステップB306;N)は、当り乱
数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満であるかを判定する
(ステップB307)。
当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップB307;Y)、すなわちはずれ
である場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB308)、はずれ停
止図柄番号を設定し(ステップB309)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセ
ーブして(ステップB310)、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブする(ステッ
プB314)。
一方、当り乱数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満でな
い場合(ステップB307;N)、すなわち当りである場合は、当りフラグ領域に当り情
報をセーブし(ステップB311)、ステップB302にてロードした当り図柄乱数に対
応する当り停止図柄番号を設定し(ステップB312)、停止図柄番号に対応する停止図
柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブして(ステップB313)、停止図柄番号を普図
停止図柄領域にセーブする(ステップB314)。なお、本実施形態の遊技機では当り図
柄として開放パターン1となる当り図柄1と開放パターン2となる当り図柄2の2種類が
ある。
本実施形態の場合、普図低確率時における当りの確率は0/251、普図高確率時にお
ける当りの確率は250/251であり、上限判定値は「251」、低確率下限判定値は
「251」、高確率下限判定値は「1」である。したがって、普図低確率時は、当り乱数
の値が「0」〜「250」全ての場合ではずれとなる。また、普図高確率時は、当り乱数
の値が「1」〜「250」の何れかである場合が当り、当り乱数の値が「0」である場合
がはずれとなる。
停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブ(ステップB314)した後、停止図柄番号
を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB315)。
その後、当り乱数格納領域をシフトし(ステップB316)、シフト後の空き領域を0
クリアして(ステップB317)、普図保留数を−1更新する(ステップB318)。す
なわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普
図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を
行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値
が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。
そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デ
クリメントされる。
次に、変動パターン乱数3を抽出し(ステップB319)、変動パターン乱数3に対応
する変動時間を設定して普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB320)。
ここでは変動時間として、200/256で500msが選択され、40/256で15
00msが選択され、16/256で3000msが選択される。
その後、普図変動中処理移行設定処理(ステップB321)を行って、普図普段処理を
終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図72には、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB321
)を示した。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するた
めの処理番号として「1」を設定し(ステップB341)、処理番号を普図ゲーム処理番
号領域にセーブする(ステップB342)。
その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をO
N)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB343)、普図変動表示ゲームが
変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップ
B344)。
そして、普図表示器74の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(こ
こでは100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップB345)、普図変
動図柄番号領域に初期値(ここでは0)をセーブして(ステップB346)、普図変動中
処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)の詳細について
説明する。図73に示すように普図変動中処理では、まず、普図表示中処理に移行するた
めの設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB411)、処理番号を普図ゲ
ーム処理番号領域にセーブする(ステップB412)。
その後、普図表示器74における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示
時間(例えば600m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB413)
、普図の変動終了に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出
力データ領域にセーブし(ステップB414)、普図変動表示ゲームが停止中であること
を示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB415)、普図変
動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細につい
て説明する。図74に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定さ
れた当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(ステップB501)、RWMの
当りフラグ領域をクリアして(ステップB502)、ロードされた当りフラグが当り情報
かを判定する(ステップB503)
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB503;N)は、普図普段処理に移行す
るための処理番号として「0」を設定し(ステップB515)、処理番号を普図ゲーム処
理番号領域にセーブする(ステップB516)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に
不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB517)、普図表示中処理を終了する。
一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB503;Y)は、当り中処理設定
テーブルを設定して(ステップB504)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポイン
タ値(ここでは0と5の何れか)を取得して普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(
ステップB505)。次に、普図停止図柄情報に対応する当り終了ポインタ値(ここでは
4と7の何れか)を取得して普図当り終了ポインタ領域にセーブし(ステップB506)
、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(ここでは1700ms又は2600msの
何れか)を取得して普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB507)。
その後、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB
508)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB509)。
その後、普図当りの開始に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をON)と、普電
作動開始に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力デー
タ領域にセーブする(ステップB510)。
さらに、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するため、普電ソレノイド出力
データ領域にオンデータをセーブし(ステップB511)、普通変動入賞装置37への入
賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアして(ステップB512)、普電不正
監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報
をクリアする(ステップB513)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を
規定するフラグ(不正監視期間外フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(
ステップB514)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細につい
て説明する。図75に示すように、普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタ
をロードし、準備して(ステップB601)、ロードした普図当り中制御ポインタの値が
上限値以上であるかを判定する(ステップB602)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上でない場合(ステップB602;N
)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB603)、普電作動移行設定処
理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了する。
また、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上である場合(ステップB602;Y)
は、ステップB603における普図当り中処理制御ポインタ領域を+1更新する処理を行
わずに、普電作動移行設定処理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了す
る。
〔普電作動移行設定処理〕
図76には、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB604
)を示した。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレ
ノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタ(普図当り中制御ポインタ)の
値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御
ポインタの値に応じた分岐処理を行う(ステップB611)。なお、ここで用いる制御ポ
インタの値は、ステップB601でロードした値であって、ステップB603で+1更新
する前の値である。
制御ポインタの値が0、2又は5の何れかであった場合は、ステップB612へ移行し
て、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞
装置37の閉塞後のウェイト時間(ここでは300ms)を普図ゲーム処理タイマ領域に
セーブし(ステップB612)、普電ソレノイド37cをオフさせるため、普電ソレノイ
ド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB613)、普電作動移行設定処
理を終了する。
また、制御ポインタの値が1又は3の何れかであった場合は、ステップB614へ移行
して、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入
賞装置37の開放時間である普電開放時間(ここでは1700ms)を普図ゲーム処理タ
イマ領域にセーブし(ステップB614)、普電ソレノイド37cをオンさせるため、普
電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB615)、普電作動
移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が6であった場合は、ステップB616へ移行して、普通変動
入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開
放時間である普電開放時間(ここでは2600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセー
ブし(ステップB616)、普電ソレノイド37cをオンさせるため、普電ソレノイド出
力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB617)、普電作動移行設定処理を
終了する。
また、制御ポインタの値が4又は7の何れかであった場合は、ステップB618へ移行
して、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理を行うため、処理番号
として「4」を設定する(ステップB618)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理
番号領域にセーブし(ステップB619)、普電残存球処理時間(ここでは600ms)
を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB620)。その後、普電ソレノイ
ド37cをオフさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(
ステップB621)、普電作動移行設定処理を終了する。
図77には、上述の処理により制御される普通変動入賞装置37の動作を示した。図7
7(a)には結果が当り図柄1(開放パターン1)の場合を示した。普図変動表示ゲーム
の変動時間が終了し(t81)、当り結果を表示する普図表示時間が経過すると(t82
)、当り状態が開始されて普通変動入賞装置37の開放が開始される。
この普通変動入賞装置37の開放では、1700msの開放(t82〜t83、t84
〜t85、t86〜t87)と300msの閉鎖(t83〜t84、t85〜t86)が
交互に行われる。そして、3回目の開放が終了すると(t87)、600msの残存球処
理時間となり(t87〜t88)、その後100msのエンディング時間となる(t88
〜t89)。エンディング時間が終了すると(t89)、当り状態が終了して新たな普図
変動表示ゲームを実行可能となる。
図77(b)には結果が当り図柄2(開放パターン2)の場合を示した。普図変動表示
ゲームの変動時間が終了し(t91)、当り結果を表示する普図表示時間が経過すると(
t92)、当り状態が開始されて普通変動入賞装置37の開放が開始される。
この普通変動入賞装置37の開放では、2600msの開放(t92〜t93、t94
〜t95)を300msの閉鎖(t93〜t94)を挟んで行う。そして2回目の開放が
終了すると(t95)、600msの残存球処理時間となり(t95〜t96)、その後
100msのエンディング時間となる(t96〜t97)。エンディング時間が終了する
と(t97)、当り状態が終了して新たな普図変動表示ゲームを実行可能となる。
なお、何れの開放パターンであっても所定数(ここでは6個)の遊技球が普通変動入賞
装置37に入賞した場合は、その時点で普通変動入賞装置37の開放を終了し、残存球処
理時間となる。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)の詳細につい
て説明する。図78に示すように普電残存球処理では、まず、普図当り終了処理に係る処
理番号「5」を設定して(ステップB711)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域
にセーブする(ステップB712)。
次に、普図エンディング時間(ここでは100m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセ
ーブし(ステップB713)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号(例えば、
普通電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップ
B714)、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアす
る(ステップB715)。そして、普図当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップB
716)、普図当り終了ポインタ領域をクリアして(ステップB717)、普電残存球処
理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)の詳細につ
いて説明する。図79に示すように普図当り終了処理では、まず、普図普段処理に係る処
理番号「0」を設定して(ステップB811)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域
にセーブする(ステップB812)。
次に、普図変動表示ゲームの当り終了に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号を
OFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB813)、普通変動入賞装置
37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラ
グ領域にセーブして(ステップB814)、普図当り終了処理を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS112
)の詳細について説明する。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けら
れた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器75、第1遊技状態
表示部76、第2遊技状態表示部77、第3遊技状態表示部78、ラウンド表示部60を
構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
図80に示すように、セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマを+1更
新して(ステップS501)、点滅制御タイマの特定ビットが1か否かによって、出力オ
ンタイミングであるかを判定する(ステップS502)。本実施形態では、点滅制御タイ
マのビット5が1である場合に出力オンタイミングであると判定することで、128m秒
の点滅周期を作っている。
出力オンタイミングである場合(ステップS502;Y)は、普図保留表示器での表示
態様が規定された普図保留数表示テーブル1,2のうちの、普図保留数表示テーブル1を
設定し(ステップS503)、出力オンタイミングでない場合(ステップS502;N)
は、普図保留数表示テーブル2を設定する(ステップS504)。そして、設定した普図
保留数表示テーブルから普図保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に
設けられた普図保留表示器用のセグメント領域にセーブする(ステップS505)。本実
施形態では、普図保留数が「0」〜「2」の何れかであれば、どちらの普図保留数表示テ
ーブルが設定された場合であっても、表示データは同じになる。
次に、出力オンタイミングであるかを判定し(ステップS506)、出力オンタイミン
グである場合(ステップS506;Y)は、特図1保留表示器での表示態様が規定された
特図1保留数表示テーブル1,2のうちの、特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステ
ップS507)、出力オンタイミングでない場合(ステップS506;N)は、特図1保
留数表示テーブル2を設定する(ステップS508)。そして、設定した特図1保留数表
示テーブルから特図1保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けら
れた特図1保留表示器用のセグメント領域にセーブする(ステップS509)。
その後、出力オンタイミングであるかを判定し(ステップS510)、出力オンタイミ
ングである場合(ステップS510;Y)は、特図2保留表示器での表示態様が規定され
た特図2保留数表示テーブル1,2のうちの、特図2保留数表示テーブル1を設定し(ス
テップS511)、出力オンタイミングでない場合(ステップS510;N)は、特図2
保留数表示テーブル2を設定する(ステップS512)。そして、設定した特図2保留数
表示テーブルから特図2保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設け
られた特図2保留表示器用のセグメント領域にセーブする(ステップS513)。
さらに、ラウンド表示部での表示態様が規定されたラウンド表示テーブルを設定して(
ステップS514)、ラウンド表示LEDポインタに対応する表示データを取得し、RA
M111C内に設けられたラウンド表示部用のセグメント領域にセーブする(ステップS
515)。
次に、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第1遊技状態表示部76
での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定して(ステップS516)、遊
技状態表示番号に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた第1遊技
状態表示部76用のセグメント領域にセーブする(ステップS517)。本実施形態では
、1個のLEDからなる第1遊技状態表示部76を、通常中には消灯させ、特図時短中(
普電サポート中)には点灯させるよう構成されている。
その後、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であることを報知する第2遊技状態
表示部77での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定して(ステップS5
18)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けら
れた第2遊技状態表示部77用のセグメント領域にセーブする(ステップS519)。本
実施形態では、1個のLEDからなる第2遊技状態表示部77を、通常打ち(左打ち)時
には消灯させ、右打ち時(本実施形態の場合、大当り中、普電サポート中)には点灯させ
るよう構成されている。
そして、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっている場合に
オンとされる高確率報知フラグがオンであるかを判定し(ステップS520)、高確率報
知フラグがオンであれば(ステップS520;Y)、高確率報知LED(第3遊技状態表
示部78)のオフデータをセグメント領域にセーブして(ステップS521)、セグメン
トLED編集処理を終了する。また、高確率報知フラグがオフであれば(ステップS52
0;N)、高確率報知LEDのオフデータをセグメント領域にセーブせずに、セグメント
LED編集処理を終了する。
〔異常排出監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における異常排出監視処理(ステップS113)の詳細
について説明する。異常排出監視処理では、上部流路38jと下部流路38kのそれぞれ
について存在する遊技球数を管理し、存在する遊技球が0であるにもかかわらず排出を検
出した場合に異常排出エラーとする処理や、異常排出エラーの解除に関する処理を行う。
図81に示すように、異常排出監視処理では、まず、異常排出エラーの発生中であるか
を判定する(ステップS551)。異常排出エラーの発生中である場合には、異常排出エ
ラーフラグ領域に異常排出エラーフラグが設定されるようになっており、ここではこの異
常排出エラーフラグの有無により異常排出エラー中であるかを判定する。
異常排出エラーの発生中でない場合(ステップS551;N)は、下大入賞口スイッチ
に入力があるかを判定し(ステップS552)、入力がない場合(ステップS552;N
)は、ステップS554に移行する。また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステ
ップS552;Y)は、上部流路38j内の遊技球数を管理する異常排出カウンタ1を+
1更新し(ステップS553)、ステップS554に移行する。
次に、確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定し(ステップS554)、入
力がない場合(ステップS554;N)は、ステップS558に移行する。また、確変作
動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップS554;Y)は、下部流路38k内
の遊技球数を管理する異常排出カウンタ2を+1更新し(ステップS555)、異常排出
カウンタ1が0であるかを判定する(ステップS556)。
異常排出カウンタ1が0である場合(ステップS556;Y)は、ステップS565に
移行して異常発生時の処理を行う。異常発生時の処理では、異常排出エラーフラグを準備
し(ステップS565)、異常排出発生コマンドを準備して(ステップS566)、ステ
ップS572に移行する。すなわちこの場合は、上部流路38j内の遊技球数を管理する
異常排出カウンタ1が0であるにもかかわらず、上部流路38jから流出する遊技球を検
出する確変作動領域スイッチ38dに入力があった場合であるので異常発生時の処理を行
う。
一方、異常排出カウンタ1が0でない場合(ステップS556;N)は、異常排出カウ
ンタ1を−1更新し(ステップS557)、通過口スイッチ38gに入力があるかを判定
する(ステップS558)。通過口スイッチ38gに入力がない場合(ステップS558
;N)は、ステップS562に移行する。また、通過口スイッチ38gに入力がある場合
(ステップS558;Y)は、異常排出カウンタ2を+1更新し(ステップS559)、
異常排出カウンタ1が0であるかを判定する(ステップS560)。そして、異常排出カ
ウンタ1が0である場合(ステップS560;Y)は、ステップS565に移行して異常
発生時の処理を行う。すなわちこの場合は、上部流路38j内の遊技球数を管理する異常
排出カウンタ1が0であるにもかかわらず、上部流路38jから流出する遊技球を検出す
る通過口スイッチ38gに入力があった場合であるので異常発生時の処理を行う。
また、異常排出カウンタ1が0でない場合(ステップS560;N)は、異常排出カウ
ンタ1を−1更新し(ステップS561)、排出確認スイッチ38eに入力があるかを判
定する(ステップS562)。排出確認スイッチ38eに入力がない場合(ステップS5
62;N)は、ステップS570に移行する。また、排出確認スイッチ38eに入力があ
る場合(ステップS562;Y)は、異常排出カウンタ2が0であるかを判定する(ステ
ップS563)。そして、異常排出カウンタ2が0である場合(ステップS563;Y)
は、ステップS565に移行して異常発生時の処理を行う。すなわちこの場合は、下部流
路38k内の遊技球数を管理する異常排出カウンタ2が0であるにもかかわらず、下部流
路38kから排出される遊技球を検出する排出確認スイッチ38eに入力があった場合で
あるので異常発生時の処理を行う。
また、異常排出カウンタ2が0でない場合(ステップS563;N)は、異常排出カウ
ンタ2を−1更新し(ステップS564)、ステップS570に移行する。この場合は、
異常が発生していない場合である。その後、異常排出解除フラグを準備し(ステップS5
70)、異常排出解除コマンドを準備して(ステップS571)、異常排出エラーフラグ
領域の値と準備したフラグが一致するかを判定する(ステップS572)。
一方、異常排出エラーの発生中である場合(ステップS551;Y)は、初期化スイッ
チ112に入力があるかを判定し(ステップS567)、入力がない場合(ステップS5
67;N)は、異常排出監視処理を終了する。この場合は異常排出エラーが発生中である
状態が継続する。また、初期化スイッチに入力がある場合(ステップS567;Y)は、
異常排出エラーを解除する処理として、異常排出カウンタ1を0クリアし(ステップS5
68)、異常排出カウンタ2を0クリアする(ステップS569)。その後、異常排出解
除フラグを準備し(ステップS570)、異常排出解除コマンドを準備して(ステップS
571)、異常排出エラーフラグ領域の値と準備したフラグが一致するかを判定する(ス
テップS572)。
異常排出エラーフラグ領域の値と準備したフラグが一致する場合(ステップS572;
Y)は、異常排出監視処理を終了する。
また、異常排出エラーフラグ領域の値と準備したフラグが一致しない場合(ステップS
572;N)は、準備したフラグを異常排出エラーフラグ領域にセーブし(ステップS5
73)、演出コマンド設定処理を行う(ステップS574)。これにより、演出制御装置
300に異常排出発生コマンド又は異常排出解除コマンドの何れかが送信される。演出制
御装置300では、異常排出発生コマンドを受信することに伴い異常排出エラーの発生中
である旨の報知を行う。この異常排出エラーは遊技を停止するエラーであるので演出の進
行も停止し、異常排出エラー発生中はエラー報知を継続して行う。また、異常排出解除コ
マンドを受信することに伴い遊技の演出を再開するとともに、異常排出エラーの発生中で
ある旨の報知を終了する。
その後、新しいフラグは異常排出解除フラグであるかを判定し(ステップS574)、
異常排出解除フラグでない場合(ステップS574;N)は、異常排出監視処理を終了す
る。
また、異常排出解除フラグである場合(ステップS574;Y)、すなわち、初期化ス
イッチ112の操作に基づき異常排出エラーが解除された場合は、客待ちデモ中であるか
を判定する(ステップS576)。そして、客待ちデモ中でない場合(ステップS576
;N)は、異常排出監視処理を終了する。
また、客待ちデモ中である場合(ステップS576;Y)は、客待ちデモコマンドを準
備し(ステップS577)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS578)、異常
排出監視処理を終了する。異常発生エラーの解除に伴い遊技が再開されるが、再開時に客
待ちデモ状態である場合には他の処理で演出制御装置300にコマンドが送信されること
がないため、ここで演出制御装置300に客待ちデモコマンドを送信することで客待ちデ
モ状態の演出が開始されるようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS114)の詳細
について説明する。磁石不正監視処理では、磁気センサ61からの検出信号に基づき異常
の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図82に示すように、磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第
3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサ6
1がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップS601)

磁気センサ61がオンである場合(ステップS601;Y)、すなわち異常な磁気を検
出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して(ス
テップS602)、当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップS603)。
本実施形態の場合、磁石不正監視タイマが32m秒以上である場合にタイムアップしたと
判定する。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップS603;Y)、すなわち異常
な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS
604)、磁石不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を磁石不正報知タイマ領域にセー
ブする(ステップS605)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップS6
06)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップS607)、準
備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS6
13)。すなわち、磁気センサ61が一定期間(例えば、8回の割込み)連続してオンで
あった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、磁気センサ61がオンでない場合(ステップS601;N)、すなわち異常な磁
気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS608)、磁石
不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ−1更新する(ステッ
プS609)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、
磁石不正報知タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS610)。なお、磁石
不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップS603;N)も、ステップS
609の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップS610;N)、すな
わちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知
タイマの値が「0」である場合(ステップS610;Y)、すなわちタイムアップした又
はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初か
ら不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップ
S611)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップS
612)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(
ステップS613)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップ
S613;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、準備した磁石不正フラグが磁石
不正フラグ領域の値と一致しない場合(ステップS613;N)は、準備した磁石不正フ
ラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップS614)、演出コマンド設定処理を行
って(ステップS615)、磁石不正監視処理を終了する。ここで、「ステップS601
;N」→「ステップS608」→「ステップS609」→「ステップS610;Y」→「
ステップS611」→「ステップS612」→「ステップS613;Y」が正常ルートで
ある。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS115)の詳
細について説明する。電波不正監視処理では、盤電波センサ62からの検出信号に基づき
異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図83に示すように、電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて
近接I/F121を経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出
信号の状態から、盤電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるか
を判定する(ステップS701)。
電波センサがオンである場合(ステップS701;Y)、すなわち異常な電波を検出し
た場合は、電波不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を電波不正報知タイマ領域にセー
ブする(ステップS702)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップS703)、盤電波不正フラグ
として盤電波不正発生フラグを準備して(ステップS704)、準備した盤電波不正フラ
グが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。すなわち
、磁気不正の場合は、磁気センサ61のオンが所定回数検出された時点で異常が発生して
いると判定する一方、盤電波不正の場合は、盤電波センサ62のオンが1回検出された時
点で異常が発生していると判定するようにしている。
一方、盤電波センサ62がオンでない場合(ステップS701;N)、すなわち異常な
電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0
」でなければ−1更新する(ステップS705)。なお、電波不正報知タイマの最小値は
「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が「0」であるかを判定する
(ステップS706)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップS706;N)、すなわちタイ
ムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマ
の値が「0」である場合(ステップS706;Y)、すなわちタイムアップした又はすで
にタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正
報知が行われていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップS70
7)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップS708)、
準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステッ
プS709)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステ
ップS709;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、準備した盤電波不正フラ
グが盤電波不正フラグ領域の値と一致しない場合(ステップS709;N)は、準備した
盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップS710)、演出コマン
ド設定処理を行って(ステップS711)、盤電波不正監視処理を終了する。ここで、「
ステップS701;N」→「ステップS705」→「ステップS706;Y」→「ステッ
プS707」→「ステップS708」→「ステップS709;Y」が正常ルートである。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS116)の詳細
について説明する。外部情報編集処理では、各処理での監視結果に基づいて、情報収集端
末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッ
ファにセットする処理等を行う。
図84及び図85に示すように、外部情報編集処理では、まず、スイッチのコネクタ抜
けなどのスイッチ異常エラーの発生中であるかを判定し(ステップS751)、スイッチ
異常エラーの発生中でない場合(ステップS751;N)は、遊技機エラー状態信号のオ
フデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS752)、ステップS754
に移行する。また、スイッチ異常エラーの発生中である場合(ステップS751;Y)は
、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS
753)、ステップS754に移行する。
そして、ガラス枠開放エラーの発生中でもなく(ステップS754;N)、本体枠開放
エラーの発生中でもない場合(ステップS755;N)には、扉・枠開放信号のオフデー
タを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS756)、セキュリティ信号のオフ
データを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS757)、ステップS760
の処理に移行する。
一方、ガラス枠開放エラーの発生中である場合(ステップS754;Y)、あるいは、
本体枠開放エラーの発生中である場合(ステップS755;Y)には、扉・枠開放信号の
オンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS758)、遊技機エラー状
態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS759)、ステ
ップS760の処理に移行する。
そして、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた
時から所定時間(例えば256m秒)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」で
なければ−1更新する(ステップS760)。なお、セキュリティ信号制御タイマの初期
値は、メイン処理においてRAMクリアで起動したときのRAM初期値設定時に設定され
、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリテ
ィ信号制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS761)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS761;N)、すな
わちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力デー
タ領域にセーブして(ステップS762)、ステップS763の処理に移行する。
また、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」である場合(ステップS761;Y)
、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、ステップS762
の処理を行わずに、ステップS763の処理に移行する。
そして、図85に示すように、異常排出エラー、磁石不正、盤電波不正、残存球エラー
、排出球エラー、V異常通過エラー、上大入賞口不正、下大入賞口不正、普電不正及び振
動不正の少なくとも一つが発生中である場合(ステップS763〜S772の少なくとも
一つがY)は、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし
(ステップS773)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセー
ブして(ステップS776)、ステップS777に移行する。すなわち、エラーの発生が
外部情報として出力される。
一方、異常排出エラー、磁石不正、盤電波不正、残存球エラー、排出球エラー、V異常
通過エラー、上大入賞口不正、下大入賞口不正、普電不正及び振動不正の何れも発生して
いない場合(ステップS763〜S772の全てがN)は、ステップS774に移行する
。そして、枠電波不正の発生中でなく(ステップS774;N)、確変作動領域異常通過
情報がない(ステップS775;N)場合は、ステップS777に移行する。また、枠電
波不正の発生中(ステップS774;Y)又は確変作動領域異常通過情報あり(ステップ
S775;Y)の場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセ
ーブして(ステップS776)、ステップS777に移行する。すなわち、エラーの発生
が外部情報として出力される。
そして、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップ
S777)を行い、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップS778
)を行う。
次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定
回数制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS779)。なお、図柄確定
回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの
値が「0」であるかを判定する(ステップS780)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップS780;Y)、すなわち
タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデー
タを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS781)、外部情報編集処理を終
了する。
また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS780;N)、す
なわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブして(ステップS781)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップS777)
の詳細について説明する。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞
球数(払出予定数)が所定数(本実施形態の場合、10個)になる毎に生成されるメイン
賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
図86に示すように、メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タ
イマが「0」でなければ−1更新する(ステップS831)。なお、メイン賞球信号出力
制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマ
の値が「0」であるかを判定する(ステップS832)。メイン賞球信号出力制御タイマ
の値が「0」である場合(ステップS832;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」
であるかを判定する(ステップS833)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップS833;N)は、メ
イン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップS834)、メイン賞球信号出力制御タイ
マ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS835)。この
メイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベ
ル)の時間(例えば128m秒)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば64
m秒)とのうちの、オン状態の時間(例えば128m秒)となっている。その後、メイン
賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(
ステップS837)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
また、メイン賞球信号出力回数が「0」である場合(ステップS833;Y)は、外部
装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域
にセーブして(ステップS838)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS832;N
)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS
836)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞
球信号出力制御タイマの値が「0」でないことである。メイン賞球信号出力制御タイマが
出力オン区間中である場合(ステップS836;Y)は、ステップS837の処理に移行
する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS8
36;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部
情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、メイン賞球信号編集処理を終了
する。
本実施形態では、遊技制御装置100からは、遊技球の払出予定個数が10個になる毎
にメイン賞球信号が出力され、払出制御装置200からは、遊技球の払出個数が10個に
なる毎にメイン賞球信号が出力されるよう構成されている。
具体的には、遊技制御装置100は、10個の払出予定毎(払出コマンドを送信する毎
)に、メイン賞球数信号出力回数を+1更新(払出コマンド送信処理内のサブルーチン)
し、更新(設定)されている出力回数分、メイン賞球信号を出力する。
予定毎に出力されるメイン賞球信号に対し、払出制御装置200からは実際に10個の
払出が行われる毎に賞球信号が送信されるので、予定と結果の整合をとることができ、不
正な払出に対応することができる。また、大当り期間中に入賞しても、球切れ等で払出が
遅れ、大当り終了後に払い出された場合にも、入賞時に出力されるメイン賞球信号によっ
て、ホールコン(ホールコンピュータ)が正確な情報を収集(判断)することができる。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップS778)の詳
細について説明する。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッ
チ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図87に示すように、始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「
0」でなければ−1更新する(ステップS841)。なお、始動口信号出力制御タイマの
最小値は「0」に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であ
るかを判定する(ステップS842)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場
合(ステップS842;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるかを判定する(ステ
ップS843)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップS843;N)は、始動口
信号出力回数を−1更新し(ステップS844)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動
口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS845)。この始動口信号出力制
御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば128
m秒)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば64m秒)とのうちの、オン状
態の時間(例えば128m秒)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオン
データをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS847)、始動口信
号編集処理を終了する。
また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステップS843;Y)は、外部装置
用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブ
して(ステップS848)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS842;N)は
、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS846)
。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タ
イマの値が「0」でないことである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である
場合(ステップS846;Y)は、ステップS847の処理に移行する。また、始動口信
号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS846;N)は、外部装置用
の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし
て(ステップS848)、始動口信号編集処理を終了する。
《連荘報知演出》
次に、本実施形態における連荘報知演出について説明する。
この連荘報知演出は、例えば、飾り特図始動記憶表示部42において報知対象の始動記
憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることによって
行う保留内連荘演出である。
本実施形態の飾り特図始動記憶表示部42は、例えば図2に示すように、表示装置41
の下方左側と下方右側とに設けられており、左側の飾り特図始動記憶表示部42は、LE
Dが4つ並んだ構成となっており、右側の飾り特図始動記憶表示部42も、LEDが4つ
並んだ構成となっている。そして、これら8つのLEDは、左から順に、消化順序1番目
の始動記憶→消化順序2番目の始動記憶→消化順序3番目の始動記憶→消化順序4番目の
始動記憶→消化順序5番目の始動記憶→消化順序6番目の始動記憶→消化順序7番目の始
動記憶→消化順序8番目の始動記憶に対応している。すなわち、左側の飾り特図始動記憶
表示部42のうち最も左側のLEDは、消化順序1番目の始動記憶に対応する飾り特図始
動記憶表示であり、右側の飾り特図始動記憶表示部42のうち最も右側のLEDは、消化
順序8番目の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。
図88(a),(b)には、連荘報知演出の一例を示した。
本実施形態においては、特図保留情報判定処理(図33)の、ステップA158,A1
59の処理によって演出制御装置300に低確率状態での判定結果が送信され、ステップ
A168,A169の処理によって演出制御装置300に高確率状態での判定結果が送信
される。
また、本実施形態においては、V入賞があったこと(確変作動領域スイッチ38dが遊
技球を検出したこと)に基づき、特別遊技状態の終了後に特図変動表示ゲームの確率状態
が高確率状態となるようにされている。
したがって、低確率状態での判定結果が「はずれ」であり高確率状態での判定結果が「
大当り」である始動記憶(以下「高確率当り保留」という。)については、当該始動記憶
に基づく特図変動表示ゲームの実行時における確率状態が低確率状態である場合には、当
該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果がはずれとなる。よって、特別遊技状態の
終了後における確率状態が高確率状態であるか低確率状態であるかが確定する前に、高確
率当り保留に対応する飾り特図始動記憶表示(以下「高確率当り保留表示」という。)の
表示態様を連荘報知態様に変化させると、いわゆるガセ演出を行ってしまう可能性があり
、連荘報知演出が信頼性の低い演出となる虞がある。
そこで、本実施形態では、例えば図88(a)に示すように、V入賞に成功した場合(
すなわち、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した場合)
に、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様(ここでは水玉模様)から連荘報知態
様(ここでは格子模様)に変化させることとする。これにより、信頼性の高い連荘報知演
出を行うことができる。図88(a)に示す例では、V入賞に成功した後に、1つの高確
率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることによって、「2連荘」を報知
する連荘報知演出を実行している。
ここで、V入賞に成功した場合とは、確変作動領域38hが有効中である際に確変作動
領域スイッチ38dに入力があったため、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確
率状態になる場合である。また、V入賞に失敗した場合とは、確変作動領域38hが有効
中である際に確変作動領域スイッチ38dに入力がなかったため、特別遊技状態の終了後
における確率状態が低確率状態になる場合である。
一方、低確率状態での判定結果が「大当り」であり高確率状態での判定結果が「大当り
」である始動記憶(以下「低確率当り保留」という。)については、当該始動記憶に基づ
く特図変動表示ゲームの実行時における確率状態が高確率状態であるか低確率状態である
かにかかわらず、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる。よっ
て、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であるか低確率状態であるかが
確定する前に、低確率当り保留に対応する飾り特図始動記憶表示(以下「低確率当り保留
表示」という。)の表示態様を連荘報知態様に変化させても、ガセ演出を行ってしまうこ
とがない。したがって、低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させるタイ
ミング(表示態様変化タイミング)は任意であるが、本実施形態では、高確率当り保留表
示の表示態様変化タイミングに合わせて、V入賞に成功した場合(すなわち、特別遊技状
態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した場合)に、低確率当り保留表
示の表示態様を連荘報知態様に変化させることとする。
高確率当り保留表示の表示態様変化タイミングの一例を、図88(b)に示す。
図88(b)に示す「(1)高確率当り保留」では、V入賞に成功した直後に(t10
1)、高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様に変化している。この場合、V入賞
に成功したことを報知するV入賞報知演出と略同時に連荘報知演出を行うことができるた
め、連荘報知演出およびV入賞報知演出として、互いに関連する演出を行うことが可能と
なる。具体的には、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留(高確率当り保留、低確
率当り保留)がある場合(すなわち連荘報知演出を行う場合)には、V入賞報知演出の演
出態様を第1演出態様に設定するとともに、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留
がない場合(すなわち連荘報知演出を行わない場合)には、V入賞報知演出の演出態様を
第2演出態様に設定し、V入賞報知演出の演出態様が第1演出態様のときは報知対象の高
確率当り保留表示(あるいは低確率当り保留表示)の表示態様が通常表示態様から連荘報
知態様に変化するといったような、互いに関連する演出を行うことができる。
また、図88(b)に示す「(2)高確率当り保留」では、V入賞に成功し(t101
)、その後、特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)よりも後の所定ラウンド(
図88(b)に示す例では、2ラウンド目)が開始すると(t102)、高確率当り保留
表示の表示態様が連荘報知態様に変化している。この場合、連荘報知演出が、V入賞報知
演出と錯綜しないため、確実な報知を行うことができる。
また、図88(b)に示す「(3)高確率当り保留」では、V入賞に成功し(t101
)、その後、エンディング演出が開始すると(t103)、高確率当り保留表示の表示態
様が連荘報知態様に変化している。この場合、連荘報知演出が、V入賞報知演出と錯綜し
ないため、確実な報知を行うことができる。
次に、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に戻すタイミング(表示態様復帰
タイミング)について説明する。
図89(a)に示す例では、V入賞に成功した後に、2つの高確率当り保留表示の表示
態様を連荘報知態様に変化させることによって、「3連荘」を報知する連荘報知演出を実
行している。このような場合、すなわち、V入賞に成功した後に2つ以上の高確率当り保
留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることによって「3連荘以上」を報知する連
荘報知演出を実行した場合には、その後に発生した特別遊技状態においてV入賞に失敗し
た後も高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様である状態を継続すると、ガセ演出
を行ってしまう可能性があり、連荘報知演出が信頼性の低い演出となる虞がある。
そこで、本実施形態では、V入賞に失敗するまで(V入賞に成功し続けている間)は、
高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様である状態を継続する一方、V入賞に失敗
した場合には、例えば図89(a)に示すように、高確率当り保留表示の表示態様を通常
表示態様に戻すこととする。これにより、信頼性の高い連荘報知演出を行うことができる
高確率当り保留表示の表示態様復帰タイミングの一例を、図89(b)に示す。
図89(b)に示す「(1)高確率当り保留」では、V入賞に失敗し、その後、特定ラ
ウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)よりも後の所定ラウンド(図89(b)に示す
例では、2ラウンド目)が開始すると(t111)、高確率当り保留表示の表示態様が通
常表示態様に戻っている。
また、図89(b)に示す「(2)高確率当り保留」では、V入賞に失敗し、その後、
エンディング演出が開始すると(t112)、高確率当り保留表示の表示態様が通常表示
態様に戻っている。
以上のような演出を実施可能とする処理を含めて演出制御装置300の主制御用マイコ
ン(CPU)311によって実行される制御について説明する。主制御用マイコン311
は、図90に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理とを行う。
〔メイン処理〕
図90に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプ
ログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定
を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割
込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC
5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値を
セーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理として
ループの処理を行う。
このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)

次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッ
ジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン2
5やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタ
ン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があった時に、演出内容を
変更する処理等を行う。
そして、LED等の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLED等の
輝度、音量などの変更操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップ
C10)。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新
処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェッ
ク処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編
集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定
する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を
行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/3
0秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画
像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるかを判定する(ステップC15)。本実施形態
では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒
)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミン
グは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え
)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替
え)を行ってもよい。
ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;
N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。
一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC
15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する
制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18など
のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレ
ノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行う。そして、可動演出装置の
初期動作の設定を行う初期動作処理を行い(ステップC20)、WDTをクリアする処理
(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図91には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップC12)
を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間
に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信
数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないかを判定する(ステ
ップC202)。
そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)には、当
該受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場
合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分
減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204
)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コ
マンド受信数分のコマンドのコピーが完了したかを判定する(ステップC206)。この
ように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信
コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領
域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊
技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移
動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でま
とめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定し
た場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド
受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、
コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステッ
プC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分の
コマンドの解析が完了したかを判定する(ステップC210)。
そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステッ
プC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマ
ンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、当該受信コマンド
チェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1
/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマ
ンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図92には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステッ
プC208)を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをM
ODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MO
DE及びACTは正常範囲であるかを判定する(ステップC232、ステップC233)

MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステッ
プC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるかを判定する(ス
テップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でない
と判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップ
C234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC2
34;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(
ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるかを判定する(ス
テップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。
そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y
)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終
了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるかを判定する(
ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ
画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンド等である。そして、MODEは大当
り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマ
ンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合
(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるかを判定する(
ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止
図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンド
の範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステ
ップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系
コマンドの範囲であるかを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマ
ンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマ
ンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止
コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある
。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;
Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を
終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるかを判定す
る(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定
した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244
)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した
場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるかを
判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲である
と判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC
246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MO
DEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には
、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するため
に必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、或いは先読み予告演出と
もいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示
ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(或いはどんな変動パターンになるか
)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記
憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出で
ある。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は
、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせる
コマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される
。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技
制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔大当り系コマンド処理〕
図93には、上述の受信コマンド解析処理における大当り系コマンド処理(ステップC
238)を示した。この大当り系コマンド処理では、まず、MODEはファンファーレで
あるかを判定する(ステップC411)。すなわち、受信したコマンドが図柄情報(停止
図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドであるかを判定する

そして、MODEはファンファーレである場合(ステップC411;Y)は、ファンフ
ァーレコマンドに対応するファンファーレ演出の設定を行うファンファーレ演出設定処理
を行い(ステップC414)、P機状態をファンファーレ中に設定し(ステップC415
)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはファンファーレでない場合(ステップC411;N)は、MODEはラウン
ドであるかを判定する(ステップC416)。すなわち、受信したコマンドが特別遊技状
態のラウンド数に対応するラウンドコマンドであるかを判定する。
そして、MODEはラウンドである場合(ステップC416;Y)は、連荘報知演出の
終了設定を行う連荘報知演出キャンセル処理を行い(ステップC412)、ラウンド数表
示情報の更新などを行うラウンド演出設定処理を行い(ステップC417)、P機状態を
ラウンド中に設定し(ステップC418)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはラウンドでない場合(ステップC416;N)は、MODEはインターバル
であるかを判定する(ステップC419)。すなわち、受信したコマンドがラウンド間の
インターバルに関するインターバルコマンドであるかを判定する。
そして、MODEはインターバルである場合(ステップC419;Y)は、インターバ
ル中の演出の設定を行うインターバル演出設定処理を行い(ステップC420)、P機状
態をインターバル中に設定し(ステップC421)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはインターバルでない場合(ステップC419;N)は、MODEはエンディ
ングであるかを判定する(ステップC422)。すなわち、受信したコマンドが最終ラウ
ンド終了後のエンディングに関するエンディングコマンドであるかを判定する。
そして、MODEはエンディングである場合(ステップC422;Y)は、例えば、特
別遊技状態の終了後に高確率状態になる場合には、高確率状態となる旨の報知を行う画面
情報を設定するなど、大当り終了後の遊技状態に対応する画面情報の設定などを行うエン
ディング演出設定処理を行い(ステップC423)、P機状態をエンディング中に設定し
(ステップC424)、V入賞フラグがセットされていれば、当該V入賞フラグをクリア
して(ステップC413)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはエンディングでない場合(ステップC422;N)は、MODEはV入賞で
あるかを判定する(ステップC425)。すなわち、受信したコマンドが確変作動領域通
過コマンド(ステップA223参照)であるかを判定する。
そして、MODEはV入賞である場合(ステップC425;Y)は、V入賞フラグをセ
ットし(ステップC426)、V入賞報知演出の設定を行うV入賞報知演出設定処理を行
い(ステップC427)、連荘報知演出の設定を行う連荘報知演出設定処理を行って(ス
テップC428)、大当り系コマンド処理を終了する。
また、MODEはV入賞でない場合(ステップC425;N)は、大当り系コマンド処
理を終了する。
〔連荘報知演出設定処理〕
図94(a)には、上述の大当り系コマンド処理における連荘報知演出設定処理(ステ
ップC428)を示した。この連荘報知演出設定処理では、まず、未消化の当り保留(高
確率当り保留、低確率当り保留)であって、対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様が
通常表示態様に設定されている当り保留のそれぞれに対し、報知対象(連荘報知演出の対
象)にするか否かを決定する報知対象抽選処理を行う(ステップC441)。なお、報知
対象抽選処理は、連荘報知演出設定処理で行うのではなく、連荘報知演出設定処理よりも
前(例えば、レバーソレノイド動作ラウンドの開始時や、特別遊技状態の開始時など)に
行ってもよい。
そして、報知対象抽選処理に当選した保留がない場合(ステップC442;N)、すな
わち報知対象の始動記憶がない場合には、連荘報知演出設定処理を終了する。
一方、報知対象抽選処理に当選した保留がある場合(ステップC442;Y)、すなわ
ち報知対象の始動記憶がある場合には、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示(
報知対象保留表示)の表示態様を連荘報知態様に設定して(ステップC443)、連荘報
知演出設定処理を終了する。これにより、図88(b)に示す「(1)高確率当り保留」
のように、V入賞に成功した直後に、報知対象の高確率当り保留表示の表示態様が連荘報
知態様に変化する。さらに、報知対象の低確率当り保留表示の表示態様も連荘報知態様に
変化する。
なお、例えば、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンド用のラウンド演
出設定処理(ステップC417)の直前または直後に、V入賞フラグがセットされている
かを判定し、V入賞フラグがセットされていると判定した場合に連荘報知演出設定処理(
ステップC428)を行うことで、図88(b)に示す「(2)高確率当り保留」のよう
に、V入賞に成功し、その後、当該所定ラウンドが開始する際に、報知対象の高確率当り
保留表示(および報知対象の低確率当り保留表示)の表示態様を連荘報知態様に変化させ
ることができる。
また、例えば、エンディング演出設定処理(ステップC423)の直前または直後(少
なくともV入賞フラグをクリアする処理(ステップC413)よりも前)に、V入賞フラ
グがセットされているかを判定し、V入賞フラグがセットされていると判定した場合に連
荘報知演出設定処理(ステップC428)を行うことで、図88(b)に示す「(3)高
確率当り保留」のように、V入賞に成功し、その後、エンディング演出が開始する際に、
報知対象の高確率当り保留表示(および報知対象の低確率当り保留表示)の表示態様を連
荘報知態様に変化させることができる。
また、例えば、レバーソレノイド動作ラウンド後に実行されるインターバル演出の設定
を行うインターバル演出設定処理(ステップC420)の直前または直後や、レバーソレ
ノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンド用のラウンド演出設定処理(ステップC41
7)の直前または直後や、エンディング演出設定処理(ステップC423)の直前または
直後(少なくともV入賞フラグをクリアする処理(ステップC413)よりも前)などに
、V入賞フラグがセットされているかを判定し、V入賞フラグがセットされていないと判
定した場合に、報知対象の低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に設定する処理
を行うよう構成することも可能である。このように構成することによって、V入賞に失敗
した場合でも、低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることができる
〔連荘報知演出キャンセル処理〕
図94(b)には、上述の大当り系コマンド処理における連荘報知演出キャンセル処理
(ステップC412)を示した。この連荘報知演出キャンセル処理では、まず、遊技制御
装置100からのラウンドコマンド(ステップA854参照)に基づいて、今回のラウン
ドが、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンドであるかを判定する(ステ
ップC451)。
ステップC451で、今回のラウンドが所定ラウンドでないと判定した場合(ステップ
C451;N)には、連荘報知演出キャンセル処理を終了する。
一方、ステップC451で、今回のラウンドが所定ラウンドであると判定した場合(ス
テップC451;Y)には、V入賞フラグがセットされているかを判定する(ステップC
452)。図93に示すように、本実施形態において、V入賞フラグは、エンディング演
出の開始前にセットされて、当該エンディング演出の開始時にクリアされる。したがって
、V入賞フラグがセットされていれば、現在発生している特別遊技状態の終了後における
確率状態が高確率状態となることが分かり、V入賞フラグがセットされていなければ、現
在発生している特別遊技状態の終了後における確率状態が低確率状態となることが分かる

ステップC452で、V入賞フラグがセットされていると判定した場合(ステップC4
52;Y)、すなわち現在発生している特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率
状態となる場合には、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に戻す必要がないた
め、連荘報知演出キャンセル処理を終了する。
一方、ステップC452で、V入賞フラグがセットされていないと判定した場合(ステ
ップC452;N)、すなわち現在発生している特別遊技状態の終了後における確率状態
が低確率状態となる場合には、表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留
表示があるかを判定する(ステップC453)。
ステップC453で、表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示が
ないと判定した場合(ステップC453;N)には、連荘報知演出キャンセル処理を終了
する。
一方、ステップC453で、表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留
表示があると判定した場合(ステップC453;Y)には、当該高確率当り保留表示の表
示態様を通常表示態様に設定して(ステップC454)、連荘報知演出キャンセル処理を
終了する。これにより、図89(b)に示す「(1)高確率当り保留」のように、V入賞
に失敗し、その後、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンドが開始する際
に、高確率当り保留表示の表示態様が通常表示態様に戻る。一方、表示態様が連荘報知態
様に設定されている低確率当り保留表示がある場合には、V入賞に失敗しても、当該低確
率当り保留表示の表示態様は連荘報知態様のまま、通常表示態様に戻らない。
すなわち、本実施形態の連荘報知演出キャンセル処理(図94(b)に示す連荘報知演
出キャンセル処理)では、高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする連荘報知
演出はキャンセルされるが、低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする連荘報
知演出はキャンセルされない。
なお、V入賞に失敗した場合に、低確率当り保留表示の表示態様は連荘報知態様にする
連荘報知演出もキャンセルするよう構成してもよい。
また、例えば、エンディング演出設定処理(ステップC423)の直前または直後(少
なくともV入賞フラグをクリアする処理(ステップC413)よりも前)に、V入賞フラ
グがセットされているかを判定し、V入賞フラグがセットされていないと判定した場合に
表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示があるかを判定し、表示態
様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示があると判定した場合に当該高確
率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に設定する処理(ステップC454)を行うこ
とで、図89(b)に示す「(2)高確率当り保留」のように、V入賞に失敗し、その後
、エンディング演出が開始する際に、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に戻
すことができる。
また、例えば図95(a),(b)に示すように、V入賞に成功すれば連荘報知演出が
実行される旨を示唆する示唆演出を行うよう構成することも可能である。図95(a),
(b)に示す例では、レバーソレノイド動作ラウンドが開始すると(t121)、報知対
象の高確率当り保留表示の表示態様が通常表示態様(ここでは水玉模様)から示唆態様(
ここでは斜めストライプ模様)に変化し、その後、V入賞に成功した直後に(t122)
、当該表示態様が示唆態様から連荘報知態様(ここでは格子模様)に変化している。
表示態様を示唆態様に変化させるタイミングは、レバーソレノイド動作ラウンドが開始
時に限ることはなく、レバーソレノイド動作ラウンドの開始時以前であれば、適宜変更可
能である。
示唆演出を行う場合、具体的には、演出制御装置300は、例えば、まず、未消化の始
動記憶(高確率当り保留、低確率当り保留、はずれ保留(低確率状態での判定結果も高確
率状態での判定結果も「はずれ」である始動記憶))のそれぞれに対し、示唆対象(示唆
演出の対象)にするか否かを決定する示唆対象抽選を行う。また、未消化の当り保留(高
確率当り保留、低確率当り保留)のそれぞれに対し、報知対象(連荘報知演出の対象)に
するか否かを決定する報知対象抽選処理を行う。
そして、示唆対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を、所定の第
1タイミングで通常表示態様から示唆態様へと変化させる。
また、表示態様を通常表示態様から示唆態様へと変化させた始動記憶が、報知対象の始
動記憶である場合であって、V入賞に成功した場合には、さらに当該始動記憶に対応する
飾り特図始動記憶表示の表示態様を示唆態様から連荘報知態様へと変化させる。
また、表示態様を通常表示態様から示唆態様へと変化させた始動記憶が、報知対象の始
動記憶でない場合には、V入賞に成功したか失敗したかが確定した後も、当該始動記憶に
対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様が示唆態様である状態を継続するか、あるいは
、V入賞に成功したか失敗したかが確定した後に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動
記憶表示の表示態様を示唆態様から通常表示態様へと戻す。
そして、高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様である状態において、V入賞に
失敗した場合には、所定のタイミング(例えば、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後
の所定ラウンドの開始時(t131))になった際に、高確率当り保留表示の表示態様を
連荘報知態様にする連荘報知演出をキャンセルする。その際、例えば図95(c)に実線
で示すように、当該表示態様を示唆態様に戻してもよいし、図95(c)に一点鎖線で示
すように、当該表示態様を通常表示態様に戻してもよい。
また、表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表
示画面を有する装置で構成されていてもよい。このように構成した際、V入賞に成功した
場合には、例えば図96(a)に示すように、V入賞報知演出として「V」という文字画
像を表示装置41に表示する演出を行うことができる。さらに、連荘報知演出として当該
入賞報知演出と関連する演出を行うことができる。
具体的には、例えば、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留(高確率当り保留、
低確率当り保留)が1つある場合には、V入賞報知演出(例えば図96(a))の後、例
えば図96(c)に示すように、「V」という文字画像を縮小しながら対応する飾り特図
始動記憶表示に向けて移動させ、その後、例えば図96(d)に示すように、連荘報知演
出として、当該対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を通常表示態様(ここでは水玉
模様)から連荘報知態様(ここでは格子模様)に変化させる演出等を行うことができる。
また、例えば、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留(高確率当り保留、低確率
当り保留)が2つある場合には、V入賞報知演出(例えば図96(a))の後、例えば図
96(e)に示すように、「V」という文字画像を2つ表示して、各文字画像を縮小しな
がら対応する飾り特図始動記憶表示に向けて移動させ、その後、例えば図96(g)に示
すように、連荘報知演出として、当該対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を通常表
示態様から連荘報知態様に変化させる演出等を行うことができる。あるいは、V入賞報知
演出(例えば図96(a))の後、例えば図96(f)に示すように、「V」という文字
画像を2つに分割した分割画像を表示して、各分割画像を縮小しながら対応する飾り特図
始動記憶表示に向けて移動させ、その後、例えば図96(g)に示すように、連荘報知演
出として、当該対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を通常表示態様から連荘報知態
様に変化させる演出等を行うことができる。
一方、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留がない場合(未消化の始動記憶の中
に当り保留がない場合や、未消化の始動記憶の中に当り保留はあるが当該当り保留が報知
対象でない場合)には、V入賞報知演出(例えば図96(a))の後、例えば図96(b
)に示すように、飾り特図始動記憶表示の表示態様は連荘報知態様に変化しない。
また、表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表
示画面を有する装置で構成されている場合、飾り特図始動記憶表示部42を用いた連荘報
知演出に替えて(あるいは加えて)、表示装置41を用いた連荘報知演出を行ってもよい
このように本実施形態の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム
(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特
別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態
と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(
確変作動領域38h)を備える特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別
結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高
い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示
ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、当該
始動記憶毎に特別結果となるか否かを決定するための乱数を抽出して記憶する始動記憶手
段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に記憶された始動記憶に対応する乱数を、当
該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技
制御装置100)と、変動表示ゲームに関連する演出の実行制御を行う演出制御手段(演
出制御装置300)と、を備えている。そして、確率制御手段は、特別遊技状態の発生中
に特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流入しなかった場合には当該特別遊技
状態の終了後の確率状態を通常確率状態に設定するとともに、特別遊技状態の発生中に特
別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流入した場合には当該特別遊技状態の終了
後の確率状態を高確率状態に設定し、演出制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づい
て、特別遊技状態の発生中に、始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が特別結果となる
ことを報知する連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実行可能であり、事前判定手段に
よって特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)がある場合、当該始動記
憶についての連続大当り報知演出(本実施形態の場合、高確率当り保留表示の表示態様を
連荘報知態様にする演出)を、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流入した
後に実行するよう構成されている(例えば図88参照)。
したがって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した後
に、特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り報知
演出(連荘報知演出)を実行するため、信頼性の高い連続大当り演出を実行することがで
きる。
また、本実施形態の遊技機10において、事前判定手段(遊技制御装置100)は、始
動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かを判定する際に、通常確率
状態に対応する判定値に基づく判定と、高確率状態に対応する判定値に基づく判定と、を
行うように構成され、演出制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段によって高
確率状態の際に特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)がある場合、当
該始動記憶についての連続大当り報知演出(本実施形態の場合、高確率当り保留表示の表
示態様を連荘報知態様にする演出)を、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に
流入した後に実行するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状
態であると確定した後に、高確率状態の際に特別結果となると判定された始動記憶(高確
率当り保留)についての連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実行できるため、信頼性
の高い連続大当り演出を実行することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、特
別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球が特定領域(確変作動領
域38h)に流入した場合に、当該流入を報知する流入報知演出(V入賞報知演出)を実
行可能であり、流入報知演出の演出態様を通常演出態様(例えば図96(a)参照)から
特定演出態様(例えば図96(c),(e),(f)参照)に変化させることによって、
連続大当り報知演出(連荘報知演出)の実行を示唆可能であるよう構成されている。
このように構成することによって、連続大当り報知演出(連荘報知演出)が実行される
ことに対する期待感を効果的に向上させることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、事
前判定手段(遊技制御装置100)によって高確率状態の際に特別結果となると判定され
た始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り報知演出(連荘報知演出)を、当該
連続大当り報知演出の実行開始時に発生していた特別遊技状態よりも後の特別遊技状態に
おいて特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球が特定領域(確
変作動領域38h)に流入しなかった場合に、キャンセルするよう構成することが可能で
ある(例えば図89参照)。
このように構成することによって、連続大当り報知演出(連荘報知演出)の実行中に、
特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態でないと確定した場合には、当該連
続大当り報知演出の実行を終了するため、信頼性の高い連続大当り演出を実行することが
できる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、事
前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果に基づいて、特別遊技状態の発生中に、始
動記憶に基づく変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる可能性が
あることを示唆する連続大当り示唆演出(示唆演出)を実行可能であり、特別変動入賞装
置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に
流入したことに基づいて、事前判定手段によって高確率状態の際に特別結果となると判定
された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り示唆演出を、当該始動記憶につ
いての連続大当り報知演出(連荘報知演出)に変更可能であるよう構成することが可能で
ある(例えば図95参照)。
このように構成することによって、連続大当り報知演出(連荘報知演出)が実行される
ことに対する期待感を効果的に向上させることが可能となる。
なお、遊技機10は、特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技
球を特定領域(確変作動領域38h)と非特定領域との何れかに振り分ける振分装置を備
えたものであってもよい。この場合は特に、連続大当り示唆演出(示唆演出)を実行する
ことによって、興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特
図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊
技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊
技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変
作動領域38h)を備える第1特別変動入賞装置38と、特別遊技状態において遊技球が
入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能である第2特別変動入賞装置
39と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率
状態よりも高い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)
と、変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であると
ともに、当該始動記憶毎に特別結果となるか否かを決定するための乱数を抽出して記憶す
る始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に記憶された始動記憶に対応す
る乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判
定手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに関連する演出の実行制御を行う演出
制御手段(演出制御装置300)と、を備えている。そして、確率制御手段は、特別遊技
状態の発生中に第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入しなかった
場合には当該特別遊技状態の終了後の確率状態を通常確率状態に設定するとともに、特別
遊技状態の発生中に第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入した場
合には当該特別遊技状態の終了後の確率状態を高確率状態に設定し、演出制御手段は、事
前判定手段の判定結果に基づいて、特別遊技状態の発生中に、始動記憶に基づく変動表示
ゲームの結果が特別結果となることを報知する連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実
行可能であり、事前判定手段によって特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り
保留)がある場合、当該始動記憶についての連続大当り報知演出(本実施形態の場合、高
確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする演出)の実行を、第1特別変動入賞装
置38に入賞した遊技球が特定領域に流入した後であって、第2特別変動入賞装置39が
閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)中に、開始するよう構成されている(例え
ば図88の「(2)高確率当り保留」参照)。
したがって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した後
に、特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り報知
演出(連荘報知演出)を実行するため、信頼性の高い連続大当り演出を実行することがで
きる。
なお、図88の「(2)高確率当り保留」では、第2特別変動入賞装置39が閉状態と
開状態とに変換する期間(ラウンド)の開始時に、連荘報知演出(連続大当り報知演出)
の実行を開始しているが、これに限ることはなく、連荘報知演出の実行開始タイミングは
、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)の開始から
終了までの間の所定時であってもよいし、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態と
に変換する期間(ラウンド)の終了時であってもよい。
また、図88の「(2)高確率当り保留」では、第2特別変動入賞装置39が閉状態と
開状態とに変換する複数の期間(複数のラウンド)のうち、レバーソレノイド動作ラウン
ドの直後のラウンドにおいて、連荘報知演出(連続大当り報知演出)の実行を開始してい
るが、これに限ることはなく、連荘報知演出の実行を開始するラウンドは、第2特別変動
入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)であって、レバーソレノイ
ド動作ラウンドよりも後のラウンドであれば、適宜変更可能である。
また、最終ラウンドがレバーソレノイド動作ラウンドである場合には、図88の「(3
)高確率当り保留」に示すように、エンディング中(図88の「(3)高確率当り保留」
の場合、エンディング演出の開始時)に、連荘報知演出(連続大当り報知演出)の実行を
開始してもよい。
《変動パターン》
本実施形態の遊技機では、時間効率向上等の観点から、高確率状態の期間(特図変動表
示ゲームの確率状態が高確率状態である期間)を短くするために、高確率状態の期間中に
実行する特図変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間の短い変動パターンが選択
され易くなっている。
本実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選択可能
な変動グループテーブルの一例を、図97(a),(b)に示す。
図97(a)は、結果がはずれである場合の変動グループテーブルである。この変動グ
ループテーブルは、特図情報設定処理におけるステップA454で取得される変動グルー
プ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)によって選択可能な変動グループ
テーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブ
ル)としては、リーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系
、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定
されている。
変動グループ(変動パターン選択テーブル)は、選択された変動グループテーブルと変
動パターン乱数1とによって選択されるようになっている(ステップA462〜A464
参照)。変動パターン乱数1は0〜65535の値をとるものであり、本実施形態の場合
、例えばリーチなしショート系に対しては40000個の値が割り当てられている。すな
わち、40000/65536の確率でリーチなしショート系の変動グループが選択され
る。
変動パターン(変動パターン番号)は、選択された変動グループ(変動パターン選択テ
ーブル)と変動パターン乱数2とによって選択されるようになっている(ステップA46
5〜A467参照)。本実施形態の場合、例えば、リーチなしショート系の変動グループ
が選択された際には、変動時間2秒のリーチなしショート変動の変動パターンが選択され
、リーチなし系の変動グループが選択された際には、変動時間8秒のリーチなし変動また
は変動時間12秒のリーチなし変動の変動パターンが選択される。
図97(b)は、結果が大当りである場合の変動グループテーブルである。この変動グ
ループテーブルは、特図情報設定処理におけるステップA452で取得される変動グルー
プ選択ポインタによって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブ
ル)としては、Nリーチショート系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、S
P3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。
図97(a),(b)に示すように、本実施形態において、高確率状態の期間は、特図
変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され易く、
変動時間が長い変動パターンほど選択され難くなっている。
このように、高確率状態の期間中に実行する特図変動表示ゲームの変動パターンとして
、変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっているため、例えば図98(c)に示
すように、高確率状態の期間を短くすること、すなわち単位時間あたりの特別遊技状態の
発生回数を多くすることが可能となる。
ここで、本実施形態において、プレミアリーチ系の変動グループは、高確率状態で選択
可能な変動グループテーブルによって選択できず、低確率状態で選択可能な変動グループ
テーブル(図示省略)によってのみ選択可能である。すなわち、高確率状態の期間には、
変動時間が最も長い変動パターンであるプレミアリーチ変動の変動パターンは選択されな
いよう構成されている。
また、本実施形態において、プレミアリーチ系の変動グループは、結果がはずれである
場合の変動グループテーブルによって選択できず、結果が大当りである場合の変動グルー
プテーブルによってのみ選択可能である。したがって、本実施形態において(後述する変
形例においても)、プレミアリーチ変動の変動パターンは、大当り確定変動パターンであ
ると言える。
なお、プレミアリーチ変動の変動パターンは、変動時間が最も長い変動パターンに限る
ことはなく、変動時間が比較的長い変動パターンであればよい。
変動時間が比較的長い変動パターンとは、例えば、プレミアリーチ変動以外のリーチ変
動の変動時間のうち、最も長い変動時間(図97(a),(b)に示す例では、105秒
)と最も短い変動時間(図97(a),(b)に示す例では、10秒)との中間の時間よ
りも長い変動時間の変動パターンであってもよいし、SPリーチ変動の変動時間のうち、
最も長い変動時間(図97(a),(b)に示す例では、105秒)と最も短い変動時間
(図97(a),(b)に示す例では、30秒)との中間の時間よりも長い変動時間の変
動パターンであってもよい。
<変形例1>
高確率状態が連続して発生する場合には、単位時間あたりの特別遊技状態の発生回数を
少なくすることも可能である。これにより、射幸性が高くなりすぎることを防止すること
ができる。
単位時間あたりの特別遊技状態の発生回数を少なくする手法としては、例えば、高確率
状態の期間を長くする手法が挙げられる。
高確率状態の期間を長くする手法としては、例えば、低確率状態(通常確率状態)の期
間だけでなく、高確率状態の期間においても、結果が大当りとなる特図変動表示ゲーム(
以下「大当り変動」という。)の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パター
ンを選択可能とする手法がある。
<変形例1−1>
具体的には、例えば図98(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、
特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくもの
である場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基
づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する大
当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう
構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行
する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できる
よう構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置1
00は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図99に示す大当り終了処理を実行する

図99に示すように、本変形例の大当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ
退避領域からフラグをロードし(ステップA1001)、今回の特別遊技状態が高確率&
時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA1002)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップ
A1002;N)、すなわち、今回の特別遊技状態が、低確率&時短なし中での当りに基
づくもの、低確率&時短あり中での当りに基づくもの、の何れかである場合は、前回当り
時確率状態フラグ領域に低確率中フラグをセーブして(ステップA1031)、大当り図
柄はV容易図柄であるかを判定する(ステップA1003)。
大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA1003;N)は、特別遊技状態の終
了後の演出モードとして時短モードB開始の情報を準備し(ステップA1004)、ステ
ップA1006に移行する。
また、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA1003;Y)は、特別遊技状
態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ステップA1005)
、ステップA1006に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ス
テップA1002;Y)は、前回当り時確率状態フラグ領域に高確率中フラグをセーブし
て(ステップA1032)、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始
の情報を準備し(ステップA1005)、ステップA1006に移行する。
ステップA1006以降の処理(ステップA1006〜A1030)は図62に示す大
当り終了処理と同じであるため、ステップA1006以降の処理についての説明は省略す
る。
〔特図情報設定処理〕
図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置1
00は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図100に示す特図情報設定処理を実
行する。
図100に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポ
インタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対
応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは
、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(
高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れ
かである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄
、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかであ
る。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ
図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対
応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択
ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了す
る。
また、はずれ図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場
合は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA45
6)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、す
なわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、
低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、変動グループ選
択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了す
る。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y
)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である
場合は、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグであ
るかを判定する(ステップA457)。
前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグでない場合
(ステップA457;N)、すなわち、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされてい
るフラグが低確率中フラグである場合は、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセ
ーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、前回当り時確率状態フラグが高確率中フラグである場合(ステップA457;Y
)は、連荘用の値に変動グループ選択ポインタを更新して(ステップA458)、変動グ
ループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理
を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選
択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルの一例を、図101(a)
,(b)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結
果がはずれである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテ
ーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテー
ブル(図97(a)参照)と同一である。
図101(a)は、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルで
ある。この変動グループテーブルは、図100に示す特図情報設定処理におけるステップ
A452で取得される変動グループ選択ポインタによって選択可能な変動グループテーブ
ルである。図101(a)に示す変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グ
ループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グル
ープテーブル(図97(b)参照)と同一である。
図101(b)は、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルで
ある。この変動グループテーブルは、図100に示す特図情報設定処理におけるステップ
A458で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)
によって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブ
ル)としては、Nリーチショート系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、S
P3リーチ系、プレミアリーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。
図101(a),(b)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、大当
り変動の変動パターンとして選択され易い変動パターンが、低確率中フラグがセーブされ
ている際と高確率中フラグがセーブされている際とで異なっている。具体的には、低確率
中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パ
ターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され易く、変動時間が長い変動パタ
ーンほど選択され難くなっている。一方、高確率中フラグがセーブされている際には、高
確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パタ
ーンほど選択され難く、変動時間が長い変動パターンほど選択され易くなっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の
期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後
に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状
態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため
、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することが
できる。
ここで、図98(a)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期
間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、Nリーチショート変動の変動パターン
が選択され、2回目および3回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パタ
ーンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンが選択された場合の一例を示すタイミン
グチャートである。
なお、本変形例では、低確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中
に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択
できないよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、低確率中フラグがセーブさ
れている際にも、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレ
ミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成してもよい。また、このように構成
した場合、プレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が、低確率中フラグがセーブされ
ている際よりも、高確率中フラグがセーブされている際の方が高ければ、1回目の高確率
状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高めること
ができる。
具体的には、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテー
ブルのうち、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルだけでなく
、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルでも、プレミアリーチ
系の変動グループを選択可能とし、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グルー
プテーブルよりも、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルの方
が、プレミアリーチ系の変動グループの振り分け率が高くなるよう構成すれば、1回目の
高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高め
ることができる。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以
外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今回の特別遊技状
態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグをセーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行する大
当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう
構成する。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行
する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できる
よう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状
態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終
了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態
の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短
時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができ
る。
<変形例1−2>
また、例えば図98(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊
技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである
場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくも
のである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動
の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成する
。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変
動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるとともに、高
確率中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が増加するよ
う構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置1
00は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図102に示す大当り終了処理を実行す
る。
図102に示すように、本変形例の大当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラ
グ退避領域からフラグをロードし(ステップA1001)、今回の特別遊技状態が高確率
&時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA1002)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップ
A1002;N)、すなわち、今回の特別遊技状態が、低確率&時短なし中での当りに基
づくもの、低確率&時短あり中での当りに基づくもの、の何れかである場合は、高確率中
回数を管理する高確率中回数領域を0クリアして(ステップA1033)、大当り図柄は
V容易図柄であるかを判定する(ステップA1003)。
大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA1003;N)は、特別遊技状態の終
了後の演出モードとして時短モードB開始の情報を準備し(ステップA1004)、ステ
ップA1006に移行する。
また、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA1003;Y)は、特別遊技状
態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ステップA1005)
、ステップA1006に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ス
テップA1002;Y)は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)を+1更新して(ス
テップA1034)、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報
を準備し(ステップA1005)、ステップA1006に移行する。
ステップA1006以降の処理(ステップA1006〜A1030)は図62に示す大
当り終了処理と同じであるため、ステップA1006以降の処理についての説明は省略す
る。
〔特図情報設定処理〕
図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置1
00は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図103に示す特図情報設定処理を実
行する。
図103に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポ
インタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対
応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは
、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(
高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れ
かである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄
、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかであ
る。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ
図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対
応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択
ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了す
る。
また、はずれ図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場
合は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA45
6)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、す
なわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、
低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、変動グループ選
択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了す
る。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y
)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である
場合は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)に対応する値に変動グループ選択ポイン
タを更新して(ステップA459)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブ
し(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選
択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルの一例を、図104(a)
〜(d)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結
果がはずれである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテ
ーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテー
ブル(図97(a)参照)と同一である。
図104(a)、(b)、(c)、および(d)はそれぞれ、高確率中回数が0回であ
る場合、1回である場合、2回である場合、および3回以上である場合の変動グループテ
ーブルである。これらの変動グループテーブルは、図103に示す特図情報設定処理にお
けるステップA459で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選
択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
これらの変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テ
ーブル)としては、Nリーチショート系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系
、SP3リーチ系、プレミアリーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。図
104(a)に示す変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテーブ
ルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブル
(図97(b)参照)と同一である。
図104(a)〜(d)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、大当
り変動の変動パターンとして選択され易い変動パターンが、高確率中回数に応じて異なっ
ている。具体的には、高確率中回数が0回である際には、高確率状態の期間中に実行する
大当り変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され易く、変動
時間が長い変動パターンほど選択され難くなっている。一方、高確率中回数が1回以上で
ある際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、変動時間
が短い変動パターンほど選択され難く、変動時間が長い変動パターンほど選択され易くな
っているとともに、高確率中回数が多くなるにつれて変動時間が長い変動パターンが選択
され易くなっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の
期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後
に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状
態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため
、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することが
できる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が長
期間となる可能性が高まる(本変形例の場合、1回目の高確率状態の期間よりも2回目の
高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高く、2回目の高確率状態の期間よりも3
回目の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高い)ため、射幸性が高くなりすぎ
ることを効果的に防止することができる。
ここで、図98(b)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期
間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、Nリーチショート変動の変動パターン
が選択され、2回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、
SPリーチ変動(SP1、SP2、またはSP3リーチ変動)の変動パターンが選択され
、3回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリ
ーチ変動の変動パターンが選択された場合の一例を示すタイミングチャートである。
なお、本変形例では、高確率中回数が0回である際には、高確率状態の期間中に実行す
る大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できない
よう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が0回である際にも、
高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の
変動パターンを選択できるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、プレミ
アリーチ変動の変動パターンの選択率が、高確率中回数が0回である際よりも、高確率中
回数が1回以上である際の方が高ければ、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の
高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高めることができる。
具体的には、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテー
ブルのうち、高確率中回数が0回でない場合の変動グループテーブル(本変形例の場合、
高確率中回数が1回である場合の変動グループテーブル、高確率中回数が2回である場合
の変動グループテーブル、および高確率中回数が3回以上である場合の変動グループテー
ブル)だけでなく、高確率中回数が0回である場合の変動グループテーブルでも、プレミ
アリーチ系の変動グループを選択可能とし、高確率中回数が0回である場合の変動グルー
プテーブルよりも、高確率中回数が0回でない場合の変動グループテーブルの方が、プレ
ミアリーチ系の変動グループの振り分け率が高くなるよう構成すれば、1回目の高確率状
態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高めることが
できる。
また、本変形例では、図104(d)に示すように、高確率中回数が3回以上である際
には、同一の変動グループテーブルが選択されるよう構成したが、これに限ることはない
。すなわち、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グ
ループテーブルが選択されるよう構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上であ
る際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グループテーブルが選択されるよう構成する
とともに、高確率中回数が多くなるにつれて変動時間が長い変動パターンが選択され易く
なるよう構成することも可能である。
また、本変形例では、高確率中回数が多くなるにつれて変動時間が長い変動パターンが
選択され易くなっているが、これに限ることはなく、高確率中回数が多くなるにつれてプ
レミアリーチ変動の変動パターンの選択率が増加すればよい。すなわち、高確率中回数が
多くなるにつれてプレミアリーチ系の変動グループの振り分け率が高くなればよい。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以
外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今回の特別遊技状
態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、時短状態の期間中に実行する大当り変動
の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成する
。一方、時短あり中回数が1回以上である場合は、時短状態の期間中に実行する大当り変
動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるとともに、時
短あり中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が増加する
よう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状
態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終
了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態
の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短
時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができ
る。
前述したように、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の
受信に基づき、決定された変動パターン(遊技制御装置100で選択された変動パターン
)に応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。
変形例1−1および変形例1−2において、演出制御装置300は、高確率中回数(あ
るいは、連荘回数)をカウントし、高確率中回数(あるいは、連荘回数)が多くなるにつ
れて、プレミアリーチ変動の変動パターンに応じた演出内容(プレミアリーチ演出の演出
内容(演出態様))として設定可能な演出内容を増加させるようにしてもよい。これによ
り、例えば、複数の特図変動表示ゲームに亘って一連のストーリーに基づく演出(すなわ
ち、高確率中回数(あるいは、連荘回数)が多くなるにつれてストーリーが進行していく
ような演出)等を行うことが可能となるため、興趣を高めることができる。ここで、連荘
回数とは、特別遊技状態の終了後に高確率状態を発生させる特別遊技状態の継続発生回数
である。なお、連荘回数は、時短状態(電サポ状態)の期間内における特別遊技状態の発
生回数であってもよい。
また、変形例1−1および変形例1−2において、プレミアリーチ系の変動グループは
、結果がはずれである場合の変動グループテーブルによって選択できず、結果が大当りで
ある場合の変動グループテーブルによってのみ選択可能であるよう構成した(プレミアリ
ーチ変動の変動パターンを大当り確定変動パターンとした)が、これに限ることはない。
すなわち、プレミアリーチ系の変動グループは、結果が大当りである場合の変動グループ
テーブルだけでなく、結果がはずれである場合の変動グループテーブルによっても選択可
能であるよう構成してもよい。
また、変形例1−1において、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状
態の期間の方が短期間となる可能性が高くなるよう構成してもよい。具体的には、例えば
、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動
の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成する。
一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り
変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成
してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することが
できる。
また、変形例1−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて
高確率状態の期間が短期間となる可能性が高まるよう構成してもよい。具体的には、例え
ば、高確率中回数にかかわらず、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パター
ンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成するとともに、高確
率中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が減少するよう
構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止するこ
とができる。
また、変形例1−1において、セーブされている前回当り時確率状態フラグが低確率中
フラグであるか高確率中フラグであるかにかかわらず、高確率状態の期間中に実行する大
当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構
成するとともに、低確率中フラグがセーブされている際には、プレミアリーチ変動の変動
パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択される一方、高確率中フラグがセー
ブされている際には、プレミアリーチ変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長
い第2変動時間の変動パターンが選択されるよう構成することも可能である。
さらに、このように構成した場合、演出制御装置300は、第1変動時間の変動パター
ンが選択された際と第2変動時間の変動パターンが選択された際とで、リーチ演出以前の
変動表示演出(リーチ演出も含む)の期間は同じであり、左、中、右図柄の全部を仮停止
表示する仮停止表示演出の期間は異なる(第2変動時間の変動パターンの方が仮停止表示
演出の期間が長い)プレミアリーチ演出を実行してもよい。これにより、遊技者が無駄に
遊技球を消費してしまうことを抑制することができる。また、リーチ演出以前の変動表示
演出については、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第2変動時間の変動パタ
ーンが選択された際とで、同一の演出を行うことができる。
また、変形例1−2において、高確率中回数にかかわらず、高確率状態の期間中に実行
する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できる
よう構成するとともに、高確率中回数が0回である際には、プレミアリーチ変動の変動パ
ターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択される一方、高確率中回数が1回以上
である際には、プレミアリーチ変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い変動
時間の変動パターンが選択されるとともに、高確率中回数が多くなるにつれてプレミアリ
ーチ変動の変動時間が長くなるよう構成することも可能である。
さらに、このように構成した場合、演出制御装置300は、第1変動時間の変動パター
ンが選択された際と第1変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択された際とで
、リーチ演出以前の変動表示演出(リーチ演出も含む)の期間は同じであり、左、中、右
図柄の全部を仮停止表示する仮停止表示演出の期間は異なるプレミアリーチ演出を実行し
てもよい。これにより、遊技者が無駄に遊技球を消費してしまうことを抑制することがで
きる。また、リーチ演出以前の変動表示演出については、第1変動時間の変動パターンが
選択された際と第1変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択された際とで、同
一の演出を行うことができる。
このように変形例1−1および変形例1−2の遊技機10は、複数の識別情報を変動表
示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に
遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、所定条件の成立(本変形例
の場合、確変作動領域スイッチ38dが遊技球を検出したこと)に基づいて、特別遊技状
態の終了後に、通常状態(本変形例の場合、低確率状態(通常確率状態))よりも特別遊
技状態の発生タイミングが早くなる可能性が高い特定状態(本変形例の場合、高確率状態
)を発生する特定状態発生手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームを実行させる
ための変動パターンを変動パターンテーブル(本変形例の場合、変動グループテーブルお
よび変動パターン選択テーブル)に基づき設定する変動パターン設定手段(遊技制御装置
100)と、を備えている。そして、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別
遊技状態の終了後に発生した特定状態(1回目の高確率状態)中に実行する変動表示ゲー
ムであって、結果が特別結果となる変動表示ゲームを通常変動表示ゲームとし、特定状態
中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生した特定状態(2回目
以降の高確率状態)中に実行する変動表示ゲームであって、結果が特別結果となる変動表
示ゲームを特定変動表示ゲームとした場合、変動パターン設定手段は、特定変動表示ゲー
ムの変動パターンを、通常変動表示ゲームにおいて設定される変動パターンテーブル(例
えば、図101(a))よりも長い変動時間が選択されやすい変動パターンテーブル(例
えば、図101(b))に基づいて設定することが可能である。
したがって、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発
生する特定状態の期間(1回目の特定状態の期間)と、特定状態中に実行した変動表示ゲ
ームに基づく特別遊技状態の終了後に発生する特定状態の期間(2回目以降の特定状態の
期間)と、で1回目の特定状態の期間よりも2回目以降の特定状態の期間の方が長期間と
なる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
さらに、変形例1−2の遊技機10は、特定状態が連続して発生する回数である連続発
生回数が第1回数目の特定状態(例えば、2回目の高確率状態)中に実行する特定変動表
示ゲームを第1特定変動表示ゲームとし、連続発生回数が第1回数よりも多い第2回数目
の特定状態(例えば、3回目の高確率状態)中に実行する特定変動表示ゲームを第2特定
変動表示ゲームとした場合、変動パターン設定手段(遊技制御装置100)は、第2特定
変動表示ゲームの変動パターンを、第1特定変動表示ゲームにおいて設定される変動パタ
ーンテーブル(例えば、図104(b))よりも長い変動時間が選択されやすい変動パタ
ーンテーブル(例えば、図104(c))に基づいて設定することが可能である。
したがって、特定状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて特定状態の期間が長
期間となる可能性が高まるため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することが
できる。
また、変形例1−1および変形例1−2の遊技機10において、特定状態は、変動表示
ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる確率が、通常状態(低確率状態)
に比べて高い確変状態(高確率状態)である。
したがって、1回目の確変状態(高確率状態)の期間よりも2回目以降の確変状態(高
確率状態)の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎるこ
とを防止することができる。
なお、特定状態は、普通電動役物(普通変動入賞装置37)へ遊技球が入賞しやすい電
サポ状態(時短状態)であってもよい。すなわち、特定状態は、確変状態であるが電サポ
状態でない状態であってもよいし、確変状態でないが電サポ状態である状態であってもよ
いし、確変状態であるとともに電サポ状態である状態であってもよい。
<変形例2>
また、高確率状態の期間を長くする手法としては、例えば、高確率状態の期間において
、結果がはずれとなる特図変動表示ゲーム(以下「はずれ変動」という。)の変動パター
ンのうちの何れか(本変形例の場合、リーチなしショート変動の変動パターン)の変動時
間を延ばす手法がある。
<変形例2−1>
具体的には、例えば図98(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、
特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくもの
である場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基
づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行するリ
ーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒
)の変動パターンが選択されるよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている
場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、
第1変動時間よりも長い第2変動時間(本変形例の場合、2.1秒)の変動パターンが選
択されるよう構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
本変形例の大当り終了処理は、上記変形例1−1の大当り終了処理(図99参照)と同
一である。
すなわち、図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技
制御装置100は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図99に示す大当り終了処理
を実行する。
〔特図情報設定処理〕
図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置1
00は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図105に示す特図情報設定処理を実
行する。
図105に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポ
インタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対
応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは
、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(
高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れ
かである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄
、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかであ
る。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ
図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、変動グル
ープ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を
終了する。
また、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図変動表示ゲームの確率
状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA456)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、す
なわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、
低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、特図1保留数、
特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA4
54)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、
特図情報設定処理を終了する。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y
)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である
場合は、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグであ
るかを判定する(ステップA457)。
前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグでない場合
(ステップA457;N)、すなわち、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされてい
るフラグが低確率中フラグである場合は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対応す
る値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択ポイ
ンタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、前回当り時確率状態フラグが高確率中フラグである場合(ステップA457;Y
)は、連荘用の値に変動グループ選択ポインタを更新して(ステップA458)、変動グ
ループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理
を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選
択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルの一例を、図106(a)
,(b)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結
果が大当りである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテ
ーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテー
ブル(図97(b)参照)と同一である。
図106(a)は、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルで
ある。この変動グループテーブルは、図105に示す特図情報設定処理におけるステップ
A454で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)
によって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブ
ル)としては、第1のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリ
ーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率
が設定されている。そして、例えば、第1のリーチなしショート系の変動グループが選択
された際には、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒)のリーチなしショート変動の
変動パターンが選択される。
図106(b)は、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルで
ある。この変動グループテーブルは、図105に示す特図情報設定処理におけるステップ
A458で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)
によって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブ
ル)としては、第2のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリ
ーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率
が設定されている。そして、例えば、第2のリーチなしショート系の変動グループが選択
された際には、第1変動時間よりも長い第2変動時間(本変形例の場合、2.1秒)のリ
ーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
図106(a),(b)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、リー
チなしショート変動の変動パターンとして選択される変動パターンの変動時間が、低確率
中フラグがセーブされている際と高確率中フラグがセーブされている際とで異なっている
。具体的には、低確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行す
るリーチなしショート変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターン(本変形
例の場合、変動時間2.0秒の変動パターン)が選択されるようになっている。一方、高
確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショ
ート変動の変動パターンとして、変動時間が長い変動パターン(本変形例の場合、変動時
間2.1秒の変動パターン)が選択されるようになっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の
期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後
に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状
態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため
、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することが
できる。
ここで、図98(a)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期
間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第1のリーチなしショート変動の変動
パターンが選択され、2回目および3回目の高確率状態の期間中に実行するはずれ変動の
変動パターンとして、第2のリーチなしショート変動の変動パターンが選択された場合の
一例を示すタイミングチャートである。
なお、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以
外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今回の特別遊技状
態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグをセーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行するリ
ーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択される
よう構成する。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に
実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い第2変
動時間の変動パターンが選択されるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状
態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終
了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態
の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短
時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができ
る。
<変形例2−2>
また、例えば図98(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊
技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである
場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくも
のである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなし
ショート変動の変動パターンとして、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒)の変動
パターンが選択されるよう構成する。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、高確
率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間
よりも長い変動時間(本変形例の場合、2.1秒以上)の変動パターンが選択されるとと
もに、高確率中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が長くなるよ
う構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
本変形例の大当り終了処理は、上記変形例1−2の大当り終了処理(図102参照)と
同一である。
すなわち、図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技
制御装置100は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図102に示す大当り終了処
理を実行する。
〔特図情報設定処理〕
図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置1
00は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図107に示す特図情報設定処理を実
行する。
図107に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポ
インタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対
応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは
、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(
高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れ
かである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄
、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかであ
る。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ
図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、変動グル
ープ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を
終了する。
また、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図変動表示ゲームの確率
状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA456)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、す
なわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、
低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、特図1保留数、
特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA4
54)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、
特図情報設定処理を終了する。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y
)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である
場合は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)に対応する値に変動グループ選択ポイン
タを更新して(ステップA459)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブ
し(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選
択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルの一例を、図108(a)
〜(d)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結
果が大当りである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテ
ーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテー
ブル(図97(b)参照)と同一である。
図108(a)、(b)、(c)、および(d)はそれぞれ、高確率中回数が0回であ
る場合、1回である場合、2回である場合、および3回以上である場合の変動グループテ
ーブルである。これらの変動グループテーブルは、図107に示す特図情報設定処理にお
けるステップA459で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選
択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
高確率中回数が0回である場合の変動グループテーブルによって選択可能な変動グルー
プ(変動パターン選択テーブル)としては、第1のリーチなしショート系、Nリーチショ
ート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系
があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第1のリーチなしショ
ート系の変動グループが選択された際には、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒)
のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
また、高確率中回数が1回である場合の変動グループテーブルによって選択可能な変動
グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第2のリーチなしショート系、Nリー
チショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リ
ーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第2のリーチな
しショート系の変動グループが選択された際には、第1変動時間よりも長い第2変動時間
(本変形例の場合、2.1秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
また、高確率中回数が2回である場合の変動グループテーブルによって選択可能な変動
グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第3のリーチなしショート系、Nリー
チショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リ
ーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第3のリーチな
しショート系の変動グループが選択された際には、第2変動時間よりも長い第3変動時間
(本変形例の場合、2.2秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
また、高確率中回数が3回以上である場合の変動グループテーブルによって選択可能な
変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第4のリーチなしショート系、N
リーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP
3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第4のリー
チなしショート系の変動グループが選択された際には、第3変動時間よりも長い第4変動
時間(本変形例の場合、2.3秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択され
る。
図108(a)〜(d)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、リー
チなしショート変動の変動パターンとして選択される変動パターンの変動時間が、高確率
中回数に応じて異なっている。具体的には、高確率中回数が0回である際には、高確率状
態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、変動時間が短い変
動パターン(本変形例の場合、変動時間2.0秒の変動パターン)が選択されるようにな
っている。一方、高確率中回数が1回以上である際には、高確率状態の期間中に実行する
リーチなしショート変動の変動パターンとして、変動時間が長い変動パターン(本変形例
の場合、変動時間2.1秒以上の変動パターン)が選択されるとともに、高確率中回数が
多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が長くなっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の
期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後
に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状
態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため
、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することが
できる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が長
期間となる可能性が高まる(本変形例の場合、1回目の高確率状態の期間よりも2回目の
高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高く、2回目の高確率状態の期間よりも3
回目の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高い)ため、射幸性が高くなりすぎ
ることを効果的に防止することができる。
ここで、図98(b)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期
間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第1のリーチなしショート変動の変動
パターンが選択され、2回目の高確率状態の期間中に実行するはずれ変動の変動パターン
として、第2のリーチなしショート変動の変動パターンが選択され、3回目の高確率状態
の期間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第3のリーチなしショート変動の
変動パターンが選択された場合の一例を示すタイミングチャートである。
なお、本変形例では、図108(d)に示すように、高確率中回数が3回以上である際
には、同一の変動グループテーブルが選択されるよう構成したが、これに限ることはない
。すなわち、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グ
ループテーブルが選択されるよう構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上であ
る際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グループテーブルが選択されるよう構成する
とともに、高確率中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が長くな
るよう構成することも可能である。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以
外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今回の特別遊技状
態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、時短状態の期間中に実行するリーチなし
ショート変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択されるよう構成
する。一方、時短あり中回数が1回以上である場合は、時短状態の期間中に実行するリー
チなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い変動時間の変動パタ
ーンが選択されるとともに、時短あり中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動
の変動時間が長くなるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状
態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終
了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態
の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短
時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができ
る。
また、変形例2−1においては、第1変動時間を2.0秒とするとともに第2変動時間
を2.1秒としたが、これに限ることはなく、第1変動時間および第2変動時間は適宜変
更可能である。本変形例のように第1変動時間と第2変動時間との差が小さい場合には、
リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができ
る。
変形例2−2においても同様である。すなわち、第1変動時間、第2変動時間、第3変
動時間、および第4変動時間は適宜変更可能である。本変形例のように、第1変動時間と
第2変動時間との差、第2変動時間と第3変動時間との差、第3変動時間と第4変動時間
との差が小さい場合には、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気
付かれ難くすることができる。
ここで、変形例2−1において、演出制御装置300は、第1変動時間の変動パターン
が選択された際と第2変動時間の変動パターンが選択された際とで、変動時間の開始時お
よび終了時における演出の状態(例えば、枠装飾装置18や盤装飾装置44による装飾(
発光)の状態、スピーカ19a,19bからの出力音の状態)が一致するように、演出の
テンポのみを変化させる(具体的には、第2変動時間の変動パターンが選択された際に演
出のテンポを遅くする)ようにしてもよい。これにより、リーチなしショート変動の変動
時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
例えば、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第2変動時間の変動パターンが
選択された際とで、演出のテンポが同一である場合には、第1変動時間の終了時と第2変
動時間の終了時とで、装飾LEDの発光態様が違ったり、スピーカ19a,19bから出
力されている音が違ったりする。このような違い(変動時間の終了時における演出の状態
の違い)によって、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者が気付く可
能性がある。これに対し、演出のテンポのみを変化させて、このような違いが生じないよ
うにすることによって、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付
かれ難くすることができる。
変形例2−2においても同様である。すなわち、変形例2−2において、演出制御装置
300は、第1変動時間の変動パターンが選択された際と、第2変動時間の変動パターン
が選択された際と、第3変動時間の変動パターンが選択された際と、第4変動時間の変動
パターンが選択された際とで、変動時間の開始時および終了時における演出の状態が一致
するように、演出のテンポのみを変化させるようにしてもよい。これにより、リーチなし
ショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
また、変形例2−1において、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状
態の期間の方が短期間となる可能性が高くなるよう構成してもよい。具体的には、例えば
、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなし
ショート変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択されるよう構成
する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する
リーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも短い変動時間の変動
パターンが選択されるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くな
りすぎることを防止することができる。
また、変形例2−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて
高確率状態の期間が短期間となる可能性が高まるよう構成してもよい。具体的には、例え
ば、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショー
ト変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択されるよう構成する。
一方、高確率中回数が1回以上である場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなし
ショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも短い変動時間の変動パターンが
選択されるとともに、高確率中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時
間が短くなるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎる
ことを防止することができる。
このように変形例2−1および変形例2−2の遊技機10は、複数の識別情報を変動表
示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に
遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、所定条件の成立(本変形例
の場合、確変作動領域スイッチ38dが遊技球を検出したこと)に基づいて、特別遊技状
態の終了後に、通常状態(本変形例の場合、低確率状態(通常確率状態))よりも特別遊
技状態の発生タイミングが早くなる可能性が高い特定状態(本変形例の場合、高確率状態
)を発生する特定状態発生手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの変動パター
ンを選択する変動パターン選択手段(遊技制御装置100)と、変動パターン選択手段に
よって選択された変動パターンに対応した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置3
00)と、を備えている。そして、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊
技状態の終了後に発生した特定状態(1回目の高確率状態)中に実行する変動表示ゲーム
であって、結果が特別結果とならない変動表示ゲームを通常変動表示ゲームとし、特定状
態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生した特定状態(2回
目以降の高確率状態)中に実行する変動表示ゲームであって、結果が特別結果とならない
変動表示ゲームを特定変動表示ゲームとした場合、特定変動表示ゲームの変動パターンの
うち最も選択率が高い特定用変動パターン(例えば、第2のリーチなしショート変動の変
動パターン)は、通常変動表示ゲームの変動パターンのうち最も選択率が高い通常用変動
パターン(例えば、第1のリーチなしショート変動の変動パターン)よりも変動時間が長
く、演出制御手段は、特定用変動パターンが選択された場合と通常用変動パターンが選択
された場合とにおいて、共通の演出(本変形例の場合、テンポのみを変化させた演出)を
実行可能である。
したがって、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発
生する特定状態の期間(1回目の特定状態の期間)と、特定状態中に実行した変動表示ゲ
ームに基づく特別遊技状態の終了後に発生する特定状態の期間(2回目以降の特定状態の
期間)と、で1回目の特定状態の期間よりも2回目以降の特定状態の期間の方が長期間と
なる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、特定用変動パターン(例えば、第2のリーチなしショート変動の変動パターン)
が、通常用変動パターン(例えば、第1のリーチなしショート変動の変動パターン)より
も変動時間が長いことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
さらに、変形例2−2の遊技機10は、特定状態が連続して発生する回数である連続発
生回数が第1回数目の特定状態(例えば、2回目の高確率状態)中に実行する特定変動表
示ゲームを第1特定変動表示ゲームとし、連続発生回数が第1回数よりも多い第2回数目
の特定状態(例えば、3回目の高確率状態)中に実行する特定変動表示ゲームを第2特定
変動表示ゲームとした場合、第2特定変動表示ゲームの変動パターンのうち最も選択率が
高い第2特定用変動パターン(例えば、第3のリーチなしショート変動の変動パターン)
は、第1特定変動表示ゲームの変動パターンのうち最も選択率が高い第1特定用変動パタ
ーン(例えば、第2のリーチなしショート変動の変動パターン)よりも変動時間が長く、
演出制御手段(演出制御装置300)は、第2特定用変動パターンが選択された場合と第
1特定用変動パターンが選択された場合とにおいて、共通の演出(本変形例の場合、テン
ポのみを変化させた演出)を実行可能である。
したがって、特定状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて特定状態の期間が長
期間となる可能性が高まるため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することが
できる。
また、変形例2−1および変形例2−2の遊技機10において、特定状態は、変動表示
ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる確率が、通常状態(低確率状態)
に比べて高い確変状態(高確率状態)である。
したがって、1回目の確変状態(高確率状態)の期間よりも2回目以降の確変状態(高
確率状態)の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎるこ
とを防止することができる。
なお、特定状態は、普通電動役物(普通変動入賞装置37)へ遊技球が入賞しやすい電
サポ状態(時短状態)であってもよい。すなわち、特定状態は、確変状態であるが電サポ
状態でない状態であってもよいし、確変状態でないが電サポ状態である状態であってもよ
いし、確変状態であるとともに電サポ状態である状態であってもよい。
<変形例3>
また、高確率状態の期間を長くする手法としては、例えば、高確率状態の期間において
、一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設ける手法があ
る。
一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けない場合に
は、例えば図98(c)の上図に示すように、一の特図変動表示ゲームの変動時間が終了
し(t141)、当該一の特図変動表示ゲームの結果を表示する停止表示時間(ステップ
A603で設定される表示時間)が経過すると(t142)、次の特図変動表示ゲームが
開始される。
一方、一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設ける場
合には、例えば図98(c)の下図に示すように、一の特図変動表示ゲームの変動時間が
終了し(t151)、当該一の特図変動表示ゲームの結果を表示する停止表示時間(ステ
ップA603で設定される表示時間)が経過すると(t152)、準備時間が開始される
。そして、当該準備時間が経過すると(t153)、次の特図変動表示ゲームが開始され
る。準備時間においては、停止表示時間と同様、特別図柄が停止しているため、準備時間
を設けることによって、見かけ上は停止表示時間(図柄停止時間)が延長された状態とな
る。
<変形例3−1>
具体的には、例えば図98(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、
特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくもの
である場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基
づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一
の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成す
る。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一
の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間(例えば400m秒)
を設けるよう構成することも可能である。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の
期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後
に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状
態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出玉率
を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
なお、本変形例では、低確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中
に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けな
いよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、低確率中フラグがセーブされてい
る際にも、準備時間を設けるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、準備
時間の長さが、低確率中フラグがセーブされている際よりも、高確率中フラグがセーブさ
れている際の方が長ければ、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の
期間の方が長期間となる。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以
外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今回の特別遊技状
態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグをセーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行する一
の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成す
る。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行する一
の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるよう構成する
ことも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状
態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終
了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態
の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出玉率を低
減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例3−2>
また、例えば図98(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊
技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである
場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくも
のである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変
動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成する。一方
、高確率中回数が1回以上である場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表
示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるとともに、高確率中回数が
多くなるにつれて当該準備時間が長くなるよう構成することも可能である。具体的には、
例えば、高確率中回数が1回である場合には第1準備時間(例えば200m秒)を設定し
、高確率中回数が2回である場合には第1準備時間よりも長い第2準備時間(例えば40
0m秒)を設定し、高確率中回数が3回以上である場合には第2準備時間よりも長い第3
準備時間(例えば600m秒)を設定する。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の
期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後
に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状
態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出玉率
を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が長
期間となる(本変形例の場合、1回目の高確率状態の期間よりも2回目の高確率状態の期
間の方が長期間となり、2回目の高確率状態の期間よりも3回目の高確率状態の期間の方
が長期間となる)ため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
なお、本変形例では、高確率中回数が0回である際には、高確率状態の期間中に実行す
る一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構
成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が0回である際にも、準備時
間を設けるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、準備時間の長さが、高
確率中回数が0回である際よりも、高確率中回数が1回以上である際の方が長ければ、1
回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる。
また、本変形例では、高確率中回数が3回以上である際には、同一の準備時間(具体的
には第3準備時間)を設定するよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確
率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる準備時間を設定するよう
構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて
異なる準備時間を設定するよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて設定
する準備時間が長くなるよう構成することも可能である。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以
外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今回の特別遊技状
態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、時短状態の期間中に実行する一の特図変
動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成する。一方
、時短あり中回数が1回以上である場合は、時短状態の期間中に実行する一の特図変動表
示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるとともに、時短あり中回数
が多くなるにつれて当該準備時間が長くなるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状
態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終
了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態
の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出玉率を低
減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例3−1において、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状
態の期間の方が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、低確率中フラグ
がセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次
の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるよう構成する。一方、高確率中フラグが
セーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の
特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成してもよい。このように構成し
た場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例3−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて
高確率状態の期間が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、高確率中回
数にかかわらず、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動
表示ゲームとの間に準備時間を設けるよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるに
つれて当該準備時間が短くなるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性
が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例4>
また、単位時間あたりの特別遊技状態の発生回数を少なくする手法としては、例えば、
特別遊技状態の期間を長くする手法が挙げられる。
特別遊技状態の期間を長くする手法としては、例えば、ファンファーレ時間、インター
バル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす手法がある。
<変形例4−1>
具体的には、例えば図109(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合
、特別遊技状態の開始時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくも
のである場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに
基づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバ
ル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)
よう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、
インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも
一つに追加時間を加算する)よう構成することも可能である。
〔特図表示中処理〕
図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置
100は、図52に示す特図表示中処理に替えて、図110に示す特図表示中処理を実行
する。
図110に示すように、本変形例の特図表示中処理では、ステップA715とステップ
A716との間にて、今回当り時確率状態フラグ設定処理(ステップA725〜A727
)を実行する点が、上記実施形態の特図表示中処理(図52参照)と異なる。
今回当り時確率状態フラグ設定処理では、まず、今回の特別遊技状態が高確率&時短あ
り中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA725)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ステップ
A725;Y)は、今回当り時確率状態フラグ領域に高確率中フラグをセーブして(ステ
ップA726)、ステップA716の処理に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ス
テップA725;N)は、今回当り時確率状態フラグ領域に低確率中フラグをセーブして
(ステップA727)、ステップA716の処理に移行する。
なお、本変形例では、ステップA715とステップA716との間にて、今回当り時確
率状態フラグ設定処理(ステップA725〜A727)を実行したが、これに限ることは
ない。今回当り時確率状態フラグ設定処理(ステップA725〜A727)は、例えば、
特図変動表示ゲームの大当りの開始に関する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブ
する処理(ステップA705,A706)の実行後から、停止図柄パターンに対応する大
当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA71
8)の実行前までの間であれば、どのタイミングで実行してもよい。
そして、図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、ファンファーレ
時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図110に示す特図表示中処
理において、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タ
イマ領域にセーブする処理(ステップA718)に替えて、今回当り時確率状態フラグ領
域にセーブされているフラグと停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を
特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718a)を実行する。
ステップA718aでは、例えば、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされている
フラグが低確率中フラグである場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファ
ーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)を特図ゲー
ム処理タイマ領域にセーブする。
一方、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグであ
る場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m
秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に、所定の追加時間(例えば600m秒
)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
〔大入賞口開放中処理〕
図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、インターバル時間を延ば
す場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図59に示す大入賞口開放中処理に替え
て、図111に示す大入賞口開放中処理を実行する。
図111に示すように、本変形例の大入賞口開放中処理では、大入賞口開放データとラ
ウンド数に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ス
テップA907)に替えて、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグと
大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領
域にセーブする処理(ステップA907a)を実行する点が、上記実施形態の大入賞口開
放中処理(図59参照)と異なる。
ステップA907aでは、例えば、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされている
フラグが低確率中フラグである場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するイ
ンターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)を特
図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグであ
る場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは3
00m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)に、所定の追加時間(例えば60
0m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
〔大入賞口残存球処理〕
図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、エンディング時間を延ば
す場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図61に示す大入賞口残存球処理に替え
て、図112に示す大入賞口残存球処理を実行する。
図112に示すように、本変形例の大入賞口残存球処理では、大入賞口開放データに対
応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA95
4)に替えて、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグと大入賞口開放
データに対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステ
ップA954a)を実行する点が、上記実施形態の大入賞口残存球処理(図61参照)と
異なる。
ステップA954aでは、例えば、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされている
フラグが低確率中フラグである場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時
間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)を特図ゲーム処
理タイマ領域にセーブする。
一方、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグであ
る場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2
300m秒、または2700m秒の何れか)に、所定の追加時間(例えば600m秒)を
加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技状態の
期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊技状態の
期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が
長期間となるため、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎること
を防止することができる。
なお、本変形例では、低確率中フラグがセーブされている際には、ファンファーレ時間
、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を
加算しない)よう構成したが、これに限ることはない。すなわち、低確率中フラグがセー
ブされている際にも、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間
のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)よう構成しても
よい。また、このように構成した場合、追加時間の長さが、低確率中フラグがセーブされ
ている際よりも、高確率中フラグがセーブされている際の方が長ければ、1回目の特別遊
技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が長期間となる。
また、本変形例においては、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態
が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今
回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグを
セーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インター
バル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない
)よう構成する。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時
間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なく
とも一つに追加時間を加算する)よう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技
状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊
技状態の期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期
間の方が長期間となるため、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりす
ぎることを防止することができる。
<変形例4−2>
また、例えば図109(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別
遊技状態の開始時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものであ
る場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づく
ものである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、
およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構成
する。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、ファンファーレ時間、インターバル
時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時
間を加算する)とともに、高確率中回数が多くなるにつれて加算する追加時間が長くなる
よう構成することも可能である。
〔特図表示中処理〕
図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置
100は、図52に示す特図表示中処理に替えて、図113に示す特図表示中処理を実行
する。
図113に示すように、本変形例の特図表示中処理では、ステップA715とステップ
A716との間にて、高確率中回数設定処理(ステップA728〜A730)を実行する
点が、上記実施形態の特図表示中処理(図52参照)と異なる。
高確率中回数設定処理では、まず、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当り
に基づくものであるかを判定する(ステップA728)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ステップ
A728;Y)は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)を+1更新して(ステップA
729)、ステップA716の処理に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ス
テップA728;N)は、高確率中回数領域を0クリアして(ステップA730)、ステ
ップA716の処理に移行する。
なお、本変形例では、ステップA715とステップA716との間にて、高確率中回数
設定処理(ステップA728〜A730)を実行したが、これに限ることはない。高確率
中回数設定処理(ステップA728〜A730)は、例えば、特図変動表示ゲームの大当
りの開始に関する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA70
5,A706)の実行後から、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を
特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718)の実行前までの間であ
れば、どのタイミングで実行してもよい。
そして、図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、ファンファーレ
時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図113に示す特図表示中処
理において、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タ
イマ領域にセーブする処理(ステップA718)に替えて、高確率中回数と停止図柄パタ
ーンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理
(ステップA718b)を実行する。
ステップA718bでは、例えば、高確率中回数が0回である場合には、停止図柄パタ
ーンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または
500m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、高確率中回数が1回である場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファン
ファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に、所
定の第1追加時間(例えば400m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域に
セーブする。
また、高確率中回数が2回である場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファン
ファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に、所
定の第2追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域に
セーブする。
また、高確率中回数が3回以上である場合には、停止図柄パターンに対応する大当りフ
ァンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に
、所定の第3追加時間(例えば800m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領
域にセーブする。
〔大入賞口開放中処理〕
図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、インターバル時間を延ば
す場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図59に示す大入賞口開放中処理に替え
て、図114に示す大入賞口開放中処理を実行する。
図114に示すように、本変形例の大入賞口開放中処理では、大入賞口開放データとラ
ウンド数に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ス
テップA907)に替えて、高確率中回数と大入賞口開放データとラウンド数に対応する
インターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA907b)
を実行する点が、上記実施形態の大入賞口開放中処理(図59参照)と異なる。
ステップA907bでは、例えば、高確率中回数が0回である場合には、大入賞口開放
データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、ま
たは1300m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、高確率中回数が1回である場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応す
るインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)
に、所定の第1追加時間(例えば400m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ
領域にセーブする。
また、高確率中回数が2回である場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応す
るインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)
に、所定の第2追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ
領域にセーブする。
また、高確率中回数が3回以上である場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対
応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れ
か)に、所定の第3追加時間(例えば800m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タ
イマ領域にセーブする。
〔大入賞口残存球処理〕
図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、エンディング時間を延ば
す場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図61に示す大入賞口残存球処理に替え
て、図115に示す大入賞口残存球処理を実行する。
図115に示すように、本変形例の大入賞口残存球処理では、大入賞口開放データに対
応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA95
4)に替えて、高確率中回数と大入賞口開放データに対応するエンディング時間を特図ゲ
ーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA954b)を実行する点が、上記実施
形態の大入賞口残存球処理(図61参照)と異なる。
ステップA954bでは、例えば、高確率中回数が0回である場合には、大入賞口開放
データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または270
0m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、高確率中回数が1回である場合には、大入賞口開放データに対応するエンディン
グ時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)に、所定の
第1追加時間(例えば400m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセー
ブする。
また、高確率中回数が2回である場合には、大入賞口開放データに対応するエンディン
グ時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)に、所定の
第2追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセー
ブする。
また、高確率中回数が3回以上である場合には、大入賞口開放データに対応するエンデ
ィング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)に、所
定の第3追加時間(例えば800m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域に
セーブする。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技状態の
期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊技状態の
期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が
長期間となるため、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎること
を防止することができる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数(すなわち特別遊技状態が連続して発生す
る回数)が多くなるにつれて特別遊技状態の期間が長期間となる(本変形例の場合、1回
目の特別遊技状態の期間よりも2回目の特別遊技状態の期間の方が長期間となり、2回目
の特別遊技状態の期間よりも3回目の特別遊技状態の期間の方が長期間となる)ため、射
幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
なお、本変形例では、高確率中回数が0回である際には、ファンファーレ時間、インタ
ーバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しな
い)よう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が0回である際に
も、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも
一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)よう構成してもよい。また、この
ように構成した場合、追加時間の長さが、高確率中回数が0回である際よりも、高確率中
回数が1回以上である際の方が長ければ、1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降
の特別遊技状態の期間の方が長期間となる。
また、本変形例では、高確率中回数が3回以上である際には、同一の追加時間(具体的
には第3追加時間)を加算するよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確
率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる追加時間を加算するよう
構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて
異なる追加時間を加算するよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて加算
する追加時間が長くなるよう構成することも可能である。
また、例えば、高確率中回数が第1回数(例えば1回)である際には、ファンファーレ
時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち何れか一つを延ばし、高確率中
回数が第1回数よりも多い第2回数(例えば2回)である際には、ファンファーレ時間、
インターバル時間、およびエンディング時間のうち何れか二つを延ばし、高確率中回数が
第2回数よりも多い第3回数(例えば3回)である際には、ファンファーレ時間、インタ
ーバル時間、およびエンディング時間の全部を延ばすよう構成することも可能である。
また、本変形例においては、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態
が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今
回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+
1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間
、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構
成する。一方、時短あり中回数が1回以上である場合は、ファンファーレ時間、インター
バル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追
加時間を加算する)とともに、時短あり中回数が多くなるにつれて加算する追加時間が長
くなるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技
状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊
技状態の期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期
間の方が長期間となるため、短時間の出玉率を低減することができ、射幸性が高くなりす
ぎることを防止することができる。
また、変形例4−1および変形例4−2においては、特別遊技状態の期間を長くするた
めに、残存球処理時間を延ばすことも可能である。
また、変形例4−1および変形例4−2において、演出制御装置300は、高確率中回
数(あるいは、連荘回数)をカウントし、高確率中回数(あるいは、連荘回数)が多くな
るにつれて、特別遊技状態中に実行する所定の演出(例えば、インターバル中に実行する
昇格演出)の選択率を増加させるようにしてもよい。
また、変形例4−1および変形例4−2において、例えば、エンディング時間を延ばす
場合には、演出制御装置300は、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(こ
こでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)においてエンディング
演出を実行し、当該エンディング演出が終了した後に、延びた分の時間(追加時間)にお
いて遊技履歴を表示したり企業ロゴを表示したりする追加演出を行うよう構成することが
可能である。さらに、このように構成した場合、3つの7セグ表示器からなる表示装置4
1とは別に、液晶表示装置を設け、その液晶表示装置を用いて当該追加演出を行ってもよ
い。
また、変形例4−1において、1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊
技状態の期間の方が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、低確率中フ
ラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンデ
ィング時間のうち少なくとも一つを延ばすよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブ
されている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の
何れも延ばさないよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりす
ぎることを防止することができる。
また、変形例4−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて
特別遊技状態の期間が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、高確率中
回数にかかわらず、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の
うち少なくとも一つを延ばすよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて加
算する追加時間が短くなるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高
くなりすぎることを防止することができる。
<変形例5>
また、単位時間あたりの賞球の払い出し数が多くなりすぎることを抑え、射幸性が高く
なりすぎることを防止する手法としては、特別遊技状態において付与される遊技価値の大
きさが大きいほど、遊技において設定する時間を長くする手法が挙げられる。
<変形例5−1>
遊技において設定する時間を長くする手法として特別遊技状態の期間を長くする手法が
挙げられる。特別遊技状態の期間を長くする手法としては、例えば、ファンファーレ時間
、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす手法がある
本変形例では、特別遊技状態において遊技者が獲得可能な賞球数を遊技価値の大きさと
し、これに応じてファンファーレ時間、インターバル時間及びエンディング時間を設定す
るようにしている。図116には各特別結果について設定されるファンファーレ時間、イ
ンターバル時間及びエンディング時間を示した。各特別結果に基づく特別遊技状態での特
別変動入賞装置の開放態様は図7、図8に示した通りであるが、本変形例では、ファンフ
ァーレ時間、インターバル時間及びエンディング時間として図116に示した時間を使用
する。
図7、図8に示した特別変動入賞装置の開放態様から、12R確変に基づく特別遊技状
態は獲得可能な賞球数が最も多い特別遊技状態である。すなわち、付与される遊技価値が
最も大きい特別遊技状態である。また、5R確変、5R通常及び4R確変に基づく特別遊
技状態は、ほぼ同程度の賞球を獲得可能な特別遊技状態であり、12R確変に基づく特別
遊技状態よりは獲得可能な賞球数は少ない。すなわち、付与される遊技価値が12R確変
に基づく特別遊技状態よりも小さい特別遊技状態である。そして、4R通常に基づく特別
遊技状態は獲得可能な賞球数が最も少ない特別遊技状態である。すなわち、付与される遊
技価値が最も小さい特別遊技状態である。
このように、特別遊技状態で付与可能な遊技価値には、少なくとも第1遊技価値と、当
該第1遊技価値よりも付与される遊技価値が小さい第2遊技価値が含まれていることとな
る。つまり、12R確変に基づく特別遊技状態を遊技価値として第1遊技価値を付与可能
な第1特別遊技状態とすれば、5R確変、5R通常、4R確変及び4R通常に基づく特別
遊技状態は当該第1遊技価値よりも小さい第2遊技価値を付与する第2特別遊技状態とな
る。また、5R確変、5R通常及び4R確変に基づく特別遊技状態を遊技価値として第1
遊技価値を付与する第1特別遊技状態とすれば、4R通常に基づく特別遊技状態は当該第
1遊技価値よりも小さい第2遊技価値を付与する第2特別遊技状態となる。
本変形例では図116に示すように、付与される遊技価値が大きいほど、ファンファー
レ時間、インターバル時間及びエンディング時間が長くなるようにしている。すなわち、
ファンファーレ、インターバル及びエンディングのそれぞれ又はこれらを合わせた期間を
特定期間とし、この特定期間の長さを付与される遊技価値が大きいほど長くするようにし
ている。つまり、第1遊技価値が選択される場合の方が、第2遊技価値が選択される場合
よりも、選択される前記特定期間の長さが長くなるようにしている。
このようにすることで、払い出される賞球数が多い12R確変に基づく特別遊技状態で
は、特別遊技状態の進行にかかる時間が長くなり、単位時間当たりの賞球数が抑制されて
射幸性が高くなりすぎることを防止できる。また、特別遊技状態で払い出される賞球数が
少なくなるにつれファンファーレ時間、インターバル時間及びエンディング時間が短くな
るようにしたことで、射幸性が高くなりすぎない範囲で特別遊技状態の消化や連荘のスピ
ード感を持たせることができ、遊技の興趣が低下することを防止できる。
このような特定期間の設定に関して、図52に示した特図表示中処理におけるステップ
A718では、停止図柄パターン番号に対応して図116に示した時間値を大当りファン
ファーレ時間として特図ゲーム処理タイマ領域にセーブするようにする。また、図59に
示した大入賞口開放中処理におけるステップA907では、停止図柄パターン番号に対応
して図116に示した時間値をインターバル時間として特図ゲーム処理タイマ領域にセー
ブするようにする。また、図59に示した大入賞口開放中処理におけるステップA911
で設定される残存球処理時間と、図61に示した大入賞口残存球処理におけるステップA
954で設定されるエンディング時間とを合わせた時間について、停止図柄パターン番号
に対応して図116に示したエンディング時間となるように設定する。
なお、ここではファンファーレ時間、インターバル時間及びエンディング時間のすべて
について獲得可能な遊技価値の大きさに対応して設定するようにしたが、このうちの1つ
又は2つについてのみ獲得可能な遊技価値の大きさに対応して設定するようにしても良い
。また、インターバルについては一の特別遊技状態において複数回発生するが、このすべ
てについて獲得可能な遊技価値の大きさに対応して設定するようにしても良いし、複数回
のうちの一部のインターバルについて獲得可能な遊技価値の大きさに対応して設定するよ
うにしても良い。
また、ファンファーレ時間やインターバル時間については、遊技価値の大きさに対応し
て設定することで、飾り特図変動表示ゲームにおいて特別結果の種類を明確に報知しなく
てもファンファーレ時間やインターバル時間の長さから特別結果の種類を示唆又は報知す
ることができるという別の効果も奏する。例えば、所定のラウンドにおいて以降のラウン
ドが継続するか否かの昇格演出を行う遊技機においては、当該昇格演出の実行前の特別遊
技状態の実行態様からラウンドが継続するかについて推測することも可能となり、新たな
興趣を持たせることができる。
<変形例5−2>
遊技において設定する時間を長くする手法として特別遊技状態の発生前の特図変動表示
ゲームの実行時間を長くする手法が挙げられる。特図変動表示ゲームの実行時間を長くす
る手法としては、例えば、変動時間及び停止時間のうち少なくとも一つを延ばす手法があ
る。
本変形例では、特別遊技状態において遊技者が獲得可能な賞球数を遊技価値の大きさと
し、特別結果となる特図変動表示ゲームの変動時間及び停止時間を遊技価値に応じて設定
するようにしている。図117には各特別結果に対応して設定される変動時間及び停止時
間を示した。
図117(a)に示すように12R確変となる特図変動表示ゲームでは、変動パターン
として変動時間が90秒又は105秒のSP3リーチ系と変動時間が120秒のプレミア
リーチ系のみ選択可能である。また、図117(b)に示すように5R確変、5R通常又
は4R確変となる特図変動表示ゲームでは、変動パターンとして変動時間が30秒又は4
5秒のSP1リーチ系と変動時間が60秒又は75秒のSP2リーチ系のみ選択可能であ
る。また、図117(c)に示すように4R通常となる特図変動表示ゲームでは、変動パ
ターンとして変動時間が10秒のNリーチショート系と変動時間が15秒又は20秒のN
リーチ系のみ選択可能である。これにより、付与される遊技価値が大きいほど変動時間が
長くなるようにしている。また、図117(d)に示すように、付与される遊技価値が大
きいほど停止時間が長くなるようにしている。
すなわち、変動時間及び停止時間のそれぞれ又はこれらを合わせた期間を特定期間とし
、この特定期間の長さを付与される遊技価値が大きいほど長くするようにしている。つま
り、第1遊技価値が選択される場合の方が、第2遊技価値が選択される場合よりも、選択
される前記特定期間の長さが長くなるようにしている。
このようにすることで、払い出される賞球数が多い12R確変に基づく特別遊技状態が
発生する場合には、特別遊技状態の発生までにかかる時間が長くなり、特に前回の特別遊
技状態が近い場合に単位時間当たりの賞球数が抑制されて射幸性が高くなりすぎることを
防止できる。また、特別遊技状態で払い出される賞球数が少なくなるにつれ変動時間及び
停止時間が短くなるようにしたことで、射幸性が高くなりすぎない範囲で連荘のスピード
感を持たせることができ、遊技の興趣が低下することを防止できる。
このような変動時間及び停止時間の設定に関して、図47に示した特図情報設定処理に
おけるステップA452では、結果が特別結果である場合に停止図柄パターン番号に対応
して図117(a)〜(c)のいずれかのテーブルを選択するようにし、図48に示した
変動パターン設定処理では選択されたテーブルに従い変動パターンを選択する。また、図
51に示した特図変動中処理におけるステップA603では、停止図柄パターン番号に対
応して図117(d)に示した停止時間を選択する。
なお、ここでは変動時間及び停止時間の両方について獲得可能な遊技価値の大きさに対
応して設定するようにしたが、このうちのいずれかについてのみ獲得可能な遊技価値の大
きさに対応して設定するようにしても良い。
また、特別結果となる特図変動表示ゲームの変動時間や停止時間について特別遊技状態
で付与される遊技価値に応じて設定するとしたが、特別結果となる特図変動表示ゲームよ
りも前の特図変動表示ゲームについても、付与される遊技価値に応じて変動時間や停止時
間を設定するようにしても良い。特別結果が導出されることは始動記憶の発生時における
事前判定により判明するので、これ以降に設定される変動時間や停止時間については当該
特別結果に応じて設定することが可能である。このようにすることで、射幸性が高くなり
すぎることを防止できるとともに、変動時間や停止時間による先読み予告演出とすること
もでき、遊技の興趣を向上することができる。
また、図117(a)〜(c)においては、付与される遊技価値に応じて選択可能な変
動パターンが異なるようにしたが、このようにすることで、特図変動表示ゲームにおいて
リーチ状態となっている時点で導出される可能性がある特別結果を推測可能となるという
従来にない演出効果を持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。また、
リーチ演出の実行態様として、まずはNリーチ系の演出が開始され、ここから発展してS
Pリーチ系やプレミアリーチ系のリーチ演出になるようにすれば、リーチ演出の発展が特
別結果の昇格に対応するという従来にない演出効果を持たせることができ、遊技の興趣を
向上することができる。
また、図117(a)〜(c)においては、付与される遊技価値に応じて選択可能な変
動パターンが異なるようにしたが、付与される遊技価値が異なる場合であっても同一の変
動パターンが選択される場合があっても良い。例えば、付与される遊技価値に応じて、変
動パターンでの変動時間と当該変動パターンの選択確率から得られる変動時間の期待値が
異なるようにすれば良い。
また、上述の例では、第1特別遊技状態が発生する場合に選択される特定期間(ファン
ファーレ、インターバル、エンディング、変動時間及び停止時間)の長さの方が、第2特
別遊技状態が発生する場合に選択される特定期間の長さよりも長いとしたが、これに限ら
れるものではなく、特定期間の長さを選択する場合に複数種類の時間値のうちから抽選を
行うようにし、第1特別遊技状態が発生する場合の方が、第2特別遊技状態が発生する場
合よりも長い特定期間を選択する確率が高ければ良い。また、この抽選において選択可能
な時間値と当該選択可能な時間値それぞれでの選択確率から得られる期待値が、第1特別
遊技状態が発生する場合の方が、第2特別遊技状態が発生する場合よりも大きければ良い
とも言える。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機におい
て、遊技の制御を行う制御手段(遊技制御装置100)を備え、制御手段は、特別遊技状
態として、少なくとも、第1遊技価値を付与可能な第1特別遊技状態、又は、当該第1遊
技価値よりも付与される遊技価値が小さい第2遊技価値を付与可能な第2特別遊技状態を
発生可能であり、発生する特別遊技状態に応じて、遊技において設定する特定期間の長さ
を選択可能であり、第1特別遊技状態が発生する場合に選択される特定期間の長さの方が
、第2特別遊技状態が発生する場合に選択される特定期間の長さよりも長いこととなる。
また、第1特別遊技状態が発生する場合の方が、第2特別遊技状態が発生する場合よりも
長い特定期間を選択する確率が高いこととなる。また、制御手段は、ゲームの実行時間を
特定期間とするようにしたこととなる。また、制御手段は、特別遊技状態の実行時間を特
定期間とするようにしたこととなる。したがって、射幸性が高くなりすぎることを防止で
きる。
また、制御手段は、特別結果として、複数種類の特別結果のうちから一の特別結果を選
択可能であり、選択される特別結果に基づき特別遊技状態において付与する遊技価値を選
択可能であり、選択される遊技価値に基づき遊技において設定する特定期間の長さを選択
可能であり、遊技価値には、少なくとも第1遊技価値と、当該第1遊技価値よりも付与さ
れる遊技価値が小さい第2遊技価値が含まれ、第1遊技価値が選択される場合の方が、第
2遊技価値が選択される場合よりも、選択される特定期間の長さが長いこととなる。
<変形例5−3>
また、遊技機における大当り確率の設定を遊技機の裏面に設けた設定スイッチの操作に
より複数段階から選択可能とした遊技機において、大当り確率の設定に応じて特定期間の
長さが異なるようにしても良い。設定スイッチは遊技制御装置100に設けられており、
この設定スイッチで設定された情報が遊技制御装置100の遊技用マイコン111に入力
され、遊技用マイコン111によって設定スイッチに応じた大当り確率が設定されるよう
になっている。
例えば、図118(a)に示すように大当り確率の設定として、確率が1/269の設
定1、確率が1/289の設定2、確率が1/308の設定3のうちから選択できるよう
にする。すなわち、設定1の確率値を第1確率値とすれば、設定2及び3の確率値は第1
確率値よりも低い第2確率値となる。また、設定2の確率値を第1確率値とすれば、設定
3の確率値は第1確率値よりも低い第2確率値となる。なお、図118(a)に示す確率
は、それぞれの設定における通常確率状態での確率値であり、高確率状態での確率値は通
常確率状態での確率値の10倍とされている。
そして、大当り確率の設定に応じて図118(b)〜(d)に示すようにファンファー
レ時間、インターバル時間及びエンディング時間を選択する。ここでは、大当り確率が高
いほど長い時間を選択する確率が高くなるようにされており、単位時間あたりの賞球の払
い出し数が多くなりすぎることを抑え、射幸性が高くなりすぎることを防止するようにし
ている。
具体的には、図52に示した特図表示中処理におけるステップA718では、大当り確
率の設定に対応して図118(b)に示した確率に従い抽選して決定した時間値を大当り
ファンファーレ時間として特図ゲーム処理タイマ領域にセーブするようにする。例えば、
設定1の場合は、ファンファーレ時間として、3000msが70%の確率で選択され、
1000msが20%の確率で選択され、500msが10%の確率で選択される。
また、図59に示した大入賞口開放中処理におけるステップA907では、大当り確率
の設定に対応して図118(c)に示した確率に従い抽選して決定した時間値をインター
バル時間として特図ゲーム処理タイマ領域にセーブするようにする。例えば、設定1の場
合は、インターバル時間として、1300msが70%の確率で選択され、900msが
20%の確率で選択され、300msが10%の確率で選択される。なお、インターバル
については一の特別遊技状態において複数回発生するが、このすべてについて大当り確率
の設定に対応して設定するようにしても良いし、複数回のうちの一部のインターバルにつ
いて大当り確率の設定に対応して設定するようにしても良い。
また、図59に示した大入賞口開放中処理におけるステップA911で設定される残存
球処理時間と、図61に示した大入賞口残存球処理におけるステップA954で設定され
るエンディング時間とを合わせた時間について、大当り確率の設定に対応して図118(
d)に示した確率に従い抽選して決定した時間値となるように設定する。例えば、設定1
の場合は、ステップA911で設定される残存球処理時間と、ステップA954で設定さ
れるエンディング時間とを合わせた時間であるエンディング時間として、5000msが
70%の確率で選択され、3000msが20%の確率で選択され、2000msが10
%の確率で選択される。
また、図119に示すように、設定された大当り確率に応じて変動パターンの選択確率
や停止時間の選択確率を異ならせるようにしても良い。図119(a)〜(c)に示すよ
うに、大当り確率が高いほど長い時間の変動パターンを選択する確率が高くなるようにさ
れており、単位時間あたりの賞球の払い出し数が多くなりすぎることを抑え、射幸性が高
くなりすぎることを防止するようにしている。また、図119(d)に示すように、大当
り確率が高いほど長い停止時間を選択する確率が高くなるようにされており、単位時間あ
たりの賞球の払い出し数が多くなりすぎることを抑え、射幸性が高くなりすぎることを防
止するようにしている。
このような変動時間及び停止時間の設定に関して、図47に示した特図情報設定処理に
おけるステップA452では、結果が特別結果である場合に大当り確率に対応して図11
9(a)〜(c)のいずれかのテーブルを選択するようにし、図48に示した変動パター
ン設定処理では選択されたテーブルに従い変動パターンを選択する。また、図51に示し
た特図変動中処理におけるステップA603では、大当り確率に対応して図119(d)
に示した確率に従い抽選して決定した停止時間を設定する。
図118、図119では、大当り確率が高いほど長い時間を選択する確率が高くなるよ
うにされているが、複数の時間値のうちから選択するようにしているので、設定された大
当り確率が早期に判明してしまうことを防止できる。また、遊技者にとっては設定された
大当り確率を推測する手がかりとして利用できて遊技の興趣を高めることができる。もち
ろん、大当り確率の設定に応じて単一の時間値や変動パターンを選択するようにしても良
い。
また、図118、図119では、ファンファーレ時間、インターバル時間、エンディン
グ時間、変動時間及び停止時間について確率値に対応して設定するようにしたが、確率値
に関係なく時間値が設定されるものがあっても良い。また、結果がはずれとなる特図変動
表示ゲームについても、確率値に対応して変動時間や停止時間が選択されるようにしても
良い。
また、ファンファーレ時間、インターバル時間、エンディング時間、変動時間及び停止
時間として、特定の確率値である場合にのみ選択可能とされる時間値があっても良い。例
えば、設定1〜3のそれぞれについて各確率値でのみ選択可能とされる時間値を設ければ
、当該時間値が選択された場合に遊技者が確率値を明確に把握可能となる。また、設定1
のみで選択可能な時間値のみを設けるとすれば、最も遊技者にとって有利な設定であるこ
とを把握可能となる。
また、図118、図119では、図118(a)に示した通常確率状態での確率値に応
じて特定期間の長さを設定するようにしたが、高確率状態での確率値に応じて特定期間の
長さを設定するようにしても良い。高確率状態では通常確率状態よりも大当りが頻発する
ので、高確率状態での確率値に応じて特定期間の長さを設定することで、単位時間あたり
の賞球の払い出し数が多くなりすぎることを抑えて射幸性が高くなりすぎることを防止す
る効果がより顕著になる。なお、上述の例では設定1〜3のいずれも高確率状態での確率
値は通常確率状態での確率値の10倍とされているので、高確率状態での確率値に応じて
特定期間を設定しているとも言える。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機におい
て、遊技の制御を行う制御手段(遊技制御装置100)と、特別結果の抽選に用いる確率
値を、設定スイッチの操作により複数種類の確率値から選択可能とする設定手段(遊技制
御装置100)と、を備え、制御手段は、確率値に応じて遊技において設定する特定期間
の長さを選択可能であり、確率値として第1確率値が設定されている場合の方が、当該第
1確率より低い第2確率値が設定されている場合よりも、長い特定期間を選択する確率が
高いこととなる。また、制御手段は、ゲームの実行時間を特定期間とすることとなる。ま
た、制御手段は、特別遊技状態の実行時間を特定期間とすることとなる。したがって、射
幸性が高くなりすぎることを防止できる。
なお、以上の変形例5においては、付与される遊技価値として特別遊技状態で獲得可能
な賞球数としたが、獲得可能な賞球数は考慮せずにラウンド数を遊技価値としても良いし
、特別遊技状態の終了後に確変状態となるか否かや、特別遊技状態の終了後に時短状態と
なるか否かを遊技価値として、ファンファーレ時間、インターバル時間、エンディング時
間、変動時間又は停止時間などの特定期間の長さを異ならせるようにしても良い。
確変状態となる場合は、確変状態とならない場合よりも次回の特別結果の導出確率が高
く、単位時間あたりの賞球数が多くなる可能性が高いので、遊技価値が大きい。よって、
確変状態となる場合は、確変状態とならない場合よりも特定期間の長さを長くすることで
、射幸性が高くなりすぎることを防止できる。また、時短状態となる場合は、時短状態と
ならない場合よりも次回の特別結果の導出までの時間が短い可能性が高く、単位時間あた
りの賞球数が多くなる可能性が高いので、遊技価値が大きい。よって、時短状態となる場
合は、時短状態とならない場合よりも特定期間の長さを長くすることで、射幸性が高くな
りすぎることを防止できる。
また、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性の高い確変当りとなるか否かを遊
技価値として遊技価値の大きさに対応して特定期間の長さを設定することで、飾り特図変
動表示ゲームにおいて特別結果の種類を明確に報知しなくても、特定期間の長さから特別
結果の種類を示唆又は報知することができるという別の効果も奏する。
また、確変作動領域38hへの遊技球の流入を条件とせず、特別結果の種類のみで確変
状態や時短状態となるか否かを決定する遊技機でも同様に、確変状態や時短状態となるか
否かを遊技価値として遊技価値の大きさに対応して特定期間の長さを設定することで、飾
り特図変動表示ゲームにおいて特別結果の種類を明確に報知しなくても、特定期間の長さ
から特別結果の種類を示唆又は報知することができるという別の効果も奏する。さらに、
特別遊技状態の終了後の遊技状態として確率状態を明確に報知しないいわゆる潜伏状態と
する場合にも、特定期間の長さから確率状態を推測することができるという効果も奏する
また、ファンファーレ時間や、インターバル時間、エンディング時間、変動時間、停止
時間の長さなど、特定期間の長さを遊技者が把握できるように、表示装置41での表示や
音声、LEDなどにより報知するようにしても良い。このようにすることで、付与される
遊技価値を視覚的に確認可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、射幸性が高くなりすぎることを防止するという観点からは、付与される遊技価値
が大きいほど又は設定された大当り確率が高いほど特定期間の長さを長くする必要がある
が、遊技の興趣を向上するという観点のみであれば、付与される遊技価値に応じて又は設
定された大当り確率に応じて特定期間の長さを設定すれば良く、付与される遊技価値が大
きいほど又は設定された大当り確率が高いほど特定期間の長さを短くするようにしても良
いし、付与される遊技価値の大きさ又は設定された大当り確率と特定期間の長さが比例し
ないようにしても良い。また、特定期間を演出上の特定期間としても良く、例えば、付与
される遊技価値に応じて特定の演出が実行される期間が設定されるようにしても良い。例
えば、変動時間は同一であっても特定の演出が実行される期間が異なるようにしても良い
また、各特別結果に対応する特定期間の時間の長さが互いに整数倍の関係となるように
しても良い。図116に示したファンファーレ時間はこのような関係になっており、他の
インターバル時間、エンディング時間、変動時間、停止時間の長さについてもこのように
しても良い。各特別結果に対応する特定期間の時間の長さを互いに整数倍の関係とするこ
とで、最も短い時間値の演出を繰り返せば他の時間値の演出としても利用でき、演出に関
するデータを削減することができる。
例えば図116に示したファンファーレ時間について、12R確変に基づく特別遊技状
態でのファンファーレ時間は4R通常に基づく特別遊技状態でのファンファーレ時間の6
倍となっている。また、5R確変、5R通常及び4R確変に基づく特別遊技状態でのファ
ンファーレ時間は4R通常に基づく特別遊技状態でのファンファーレ時間の2倍となって
いる。よって、12R確変に基づく特別遊技状態でのファンファーレ演出は4R通常に基
づく特別遊技状態でのファンファーレ演出を6回繰り返すようにすれば良く、5R確変、
5R通常及び4R確変に基づく特別遊技状態でのファンファーレ演出は4R通常に基づく
特別遊技状態でのファンファーレ演出を2回繰り返すようにすれば良い。
また、付与される遊技価値に応じて特定期間の長さの関係性を維持しつつ、上述の実施
形態及び各変形例と組み合わせて、通常確率状態での大当りであるか否かや、連荘回数な
ども考慮して特定期間の長さを設定するようにしても良い。例えば通常確率状態での大当
りの場合には図116から図119の時間値を用い、高確率状態での大当りの場合は図1
16から図119の時間に所定の値を掛けた時間値を用いるようにしても良い。また、図
116から図119の時間値に連荘回数に応じて変化する値を掛けた時間値を用いるよう
にしても良い。
また、普図変動表示ゲームについても、当り結果の導出に基づく普図の当り状態におけ
る普通変動入賞装置37の開放態様によって付与される遊技価値が異なるので、普図の当
り状態におけるファンファーレ時間、インターバル時間、エンディング時間や、普図変動
表示ゲームの変動時間や停止時間を特定期間として、この特定期間を付与される遊技価値
に応じて設定するようにしても良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊
技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機
、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をス
ロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用す
るスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンな
どの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて
適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと
考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって
示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
100 遊技制御装置(制御手段、設定手段)

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、特別変動入賞装置を開放して当該特別変動入賞装置への入賞に基づき遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    遊技の制御を行う制御手段と、
    前記特別結果の抽選に用いる確率値を、設定スイッチの操作により複数種類の確率値から選択可能とする設定手段と、
    前記ゲームの変動時間を設定可能なゲーム実行手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記確率値に応じて遊技において設定する時間であって、前記変動時間と異なる特定時間の長さを選択可能であり、
    前記特定時間は、前記特別遊技状態において前記特別変動入賞装置を開放していない期間のうちの少なくとも一部の期間の時間であり、
    前記確率値として第1確率値が設定されている場合の方が、当該第1確率値より低い第2確率値が設定されている場合よりも、長い前記特定時間を選択する確率が高いことを特徴とする遊技機。
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