<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
遊技機10の前面側から見て右側にある枠装飾装置18は、遊技の進行に応じた演出である遊技演出に対応して行われる演出である補助演出を実行可能な補助演出装置の一つをなす突出部80を備えている。この突出部80は、前面枠12の右側面に突出するように設けられており、当該遊技機で遊技を行っている遊技者が視認可能であるとともに、当該遊技機で遊技を行っている遊技者以外の者からも視認可能となっている。この突出部80は、上下方向に沿って並んだ複数の発光領域81を備えている。各発光領域81は、それぞれ独立して発光態様(点灯、消灯、点滅、発光色など)を制御できるようになっており、この複数の発光領域81の発光態様により補助演出を実行する。
遊技の進行に応じた演出である遊技演出には、例えば、遊技機でエラーが発生していることを報知するエラー報知、実行中の特図変動表示ゲームに関するゲーム演出、始動記憶についての事前判定結果を示唆又は報知する先読み演出、操作手段の操作を指示する演出ボタン操作演出、遊技領域における遊技球の発射方向を指示する発射方向指示報知がある。突出部80では、これらの遊技演出のうちから現在の遊技状態に応じて選択される遊技演出に対応して複数の発光領域81の発光態様を変化させて補助演出を実行する。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。
さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。また、演出ボタン25にはLEDが内蔵され、上面の発光態様(点灯、消灯、点滅、発光色など)を変化させることができるようになっており、これにより演出ボタン25の操作タイミングの報知や、補助演出を実行可能である。すなわち、演出ボタン25も遊技演出に対応した補助演出を実行可能な補助演出装置の一つをなす。
さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、7つの発光体(セグメント)が8の字に配された7セグ表示器(変動表示領域)が3つ並んだ構成となっている。各発光体は独立して発光態様(点灯、消灯、点滅、発光色など)を変化させることができ、発光態様を制御することにより7セグ表示器毎に識別情報(特別図柄)を表示可能である。また、複数の7セグ表示器を組み合わせて情報を表示することも可能である。この表示装置41では、特図変動表示ゲームに対応して複数の識別情報(特別図柄)を変動表示した後に停止表示する飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、発光態様の変化により特図変動表示ゲームに関する演出も実行可能である。
また、センターケース40における表示装置41の上方には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、左右方向に沿った軸を中心として回転可能なドラム型の装置であり、正面を向いた周面の一部のみが遊技者から視認可能となるように構成されている。周面には正面を向いた際に視認可能となる領域ごとに情報が表示されており、周方向に沿って複数種類の情報が表示されていて、正面に向いた周面に表示された情報により特図変動表示ゲームの演出を行うものである。また、センターケース40における表示装置41の下方には、始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を行う飾り特図始動記憶表示部42が設けられている。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図5参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
遊技領域32におけるセンターケース40の右方には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34を通過した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図5参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右方であって、普図始動ゲート34の下方には、第2特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時は遊技球が流入できないように鉛直になって閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図5参照)によって上端側が手前側に倒れるように動作されて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図5参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしても良い。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普通変動入賞装置37の下方には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図5参照)により検出される。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(下大入賞口)38及び第2特別変動入賞装置(上大入賞口)39が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって下大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての下大入賞口ソレノイド38b(図5参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される下大入賞口を備え、特別遊技状態中は下大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。下大入賞口の内部(入賞領域)には、当該下大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図5参照)が配設されている。
第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって上大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての上大入賞口ソレノイド39b(図5参照)により駆動される開閉扉39cによって開閉される上大入賞口を備え、特別遊技状態中は上大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。上大入賞口の内部(入賞領域)には、当該上大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての上大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図5参照)が配設されている。
図3には第1特別変動入賞装置38における遊技球の流路を示した。第1特別変動入賞装置38の内部(入賞領域)には、当該第1特別変動入賞装置38に入った遊技球を検出する検出手段としての下大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38aが配設されている。第1特別変動入賞装置38に入った遊技球はすべて下大入賞口スイッチ38aを通って検出され、上部流路38jに流入する。
上部流路38jには、遊技球が流入可能な確変作動領域38hが設けられているとともに、当該確変作動領域38hへの遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図5参照)により動作するレバー部材38iが設けられている。レバー部材38iは、前後方向にスライド可能な板状の部材で、図3に示すように前方に突出して確変作動領域38hを覆い、確変作動領域38hに遊技球が流入不能な閉状態と、後方に退避して確変作動領域38hに遊技球が流入可能な開状態とに変換可能となっている。
確変作動領域38hには遊技球の流入を検出可能な確変作動領域スイッチ38dが設けられており、確変作動領域38hに流入した遊技球は確変作動領域スイッチ38dで検出された後、下部流路38kに流入する。この確変作動領域スイッチ38dで遊技球を検出することに基づき、特別遊技状態の終了後に特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるようにされている。
また、上部流路38jにおける確変作動領域38hより左方の下流側には、遊技球の通過を検出可能な通過口スイッチ38gが設けられており、確変作動領域38hに流入しなかった遊技球は通過口スイッチ38gで検出された後、下部流路38kに流入する。下部流路38kは、確変作動領域38hを通過した遊技球が流下する流路と、通過口スイッチ38gを通過した遊技球が流下する流路が下流側で合流するようになっている。そして、下部流路38kの下流端部には、遊技球の通過を検出する排出確認スイッチ38eが設けられており、下部流路38kに流入したすべての遊技球は排出確認スイッチ38eで検出された後、遊技機の外部へ遊技球を排出する排出流路へ流入する。
このように構成された第1特別変動入賞装置38では、下大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数と、確変作動領域スイッチ38d及び通過口スイッチ38gで検出された遊技球数とが一致することにより、上部流路38jに流入した遊技球が全て排出されたことを確認できる。さらに、確変作動領域スイッチ38d及び通過口スイッチ38gで検出された遊技球数と、排出確認スイッチ38eで検出された遊技球数とが一致することにより、下部流路38kに流入した遊技球が全て排出されたことを確認できる。また、下大入賞口スイッチ38aで検出された流入する遊技球数と、排出確認スイッチ38eで検出された遊技球数とが一致することにより、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球が全て排出されたことを確認できる。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や左側の一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や第1特別変動入賞装置38や第2特別変動入賞装置39や右側の一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図4に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51(D1)及び第2特図変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52(D2)と、LEDランプで構成された第1特図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器54(D11、D12)及び第2特図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器55(D13、D14)と、を備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(第2特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60(D3〜D7)、時短状態(普電サポート中、特定遊技状態中)であるかを報知する第1遊技状態表示部76(D9)、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第2遊技状態表示部77(D8)が設けられている。また、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)78(D17)が設けられている。
さらに、一括表示装置50には、普図変動表示ゲーム用の普図表示器74(D10、D18)と、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器75(D15、D16)と、が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームにおいては、図4(b)に示すように、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。また、特図変動表示ゲームを表示するための複数の識別情報(特図、特別図柄)を順次表示することで変動中であることを表示しても良い。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(第1始動記憶数=保留数)を、図4(c)に示すように複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(第2始動記憶数=保留数)を、図4(c)に示すように複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
ラウンド表示部60は、LEDランプ等で構成され、特別遊技状態中でない場合には全てのLEDを消灯状態にし、図4(d)に示すように特別遊技状態中には結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部76は、図4(e)に示すように、時短状態である場合はLEDを点灯し、時短状態でない場合はLEDを消灯する。
第2遊技状態表示部77は、図4(e)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLEDを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部78は、図4(e)に示すように、電源投入時に高確率状態である場合にはLEDを点灯し、高確率状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
普図表示器74における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、図4(g)に示す変動用図柄番号を交互に変更して二つのLEDを交互に点灯して変動中であることを表示する。そして、結果が当りの場合は当り種類に応じた点灯態様で点灯して当りであることを示し、結果がはずれの場合は二つのLEDを消灯してはずれであることを示すようになっている。
普図保留表示器75は、普図表示器74の変動開始条件となる普図始動ゲート34の通過球数のうち未消化の球数(普図始動記憶数=保留数)を、図4(f)に示すように複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が電源遮断状態(遊技機への電力の供給が停止された状態)でも記憶したデータを保持可能なバックアップ記憶手段をなす。そして、電源復旧時にはバックアップ記憶手段により保持されたデータに基づき制御を再開可能に構成されている。
制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
なお、電源投入時以外でもエラーを解除するためにRAM初期化スイッチ112の操作が行われることがあるが、この場合はエラーの解除のみが行われ、RAM111Cの初期化等の処理は行われない。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1及び2をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。また、普図変動表示ゲームの変動時間を決定するための変動パターンテーブルも記憶されている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、各種のスイッチやセンサが接続される。そして、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121a,121bには、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の下大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の上大入賞口スイッチ39a、第1特別変動入賞装置38内の確変作動領域38hに設けられる確変作動領域スイッチ38d、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、第1特別変動入賞装置38内で確変作動領域38hに流入しなかった遊技球を検出する通過口スイッチ38g、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球を検出する排出確認スイッチ38e、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62が接続される。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39a、確変作動領域スイッチ38d、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、通過口スイッチ38g、排出確認スイッチ38e、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)及び払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、当該振動センサスイッチの検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力と、第3入力ポート124への出力のうちの通過口スイッチ38gの出力とは、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。第1入力ポート122には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。
なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、第1特別変動入賞装置38を開成させる下大入賞口ソレノイド38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる上大入賞口ソレノイド39b、普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37c、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材38iを動作させるレバーソレノイド38fの動作データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線(コモン線)のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される下大入賞口ソレノイド38b、上大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38fの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39a、第1特別変動入賞装置38内の確変作動領域スイッチ38d、排出確認スイッチ38e、通過口スイッチ38gには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図6を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41の表示を制御する表示装置制御回路312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して表示装置制御回路312へ表示内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。表示装置制御回路312は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12やガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、前面枠12やガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、表示装置41やモータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLEDやスピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、表示装置制御回路312、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図5参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図5参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してROM111Bに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器75に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示器74に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示器74を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、当りの種類に対応して普図表示器74に特別の結果態様をなす第1当り停止図柄又は第2当り停止図柄の何れかとなる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器74にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Bに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示され、センターケース40の所定箇所においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、開始する特図変動表示ゲームに応じた最先の始動記憶に記憶された大当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理などを行う。さらに、遊技制御装置100のCPU111Aは、実行する特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。
そして、第1特図変動表示ゲームを実行する場合は、所定の変動時間に亘り特図1表示器51(変動表示装置)で予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する特図1変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する第1特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、第2特図変動表示ゲームを実行する場合は、所定の変動時間に亘り特図2表示器52(変動表示装置)で予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する特図2変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する第2特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41(変動表示装置)で特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のために表示色や変動態様の変化など多様な演出表示が行われる。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51又は特図2表示器52に特別結果態様となる点灯パターンを表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
特別遊技状態を発生させる処理においては、遊技制御装置100のCPU111Aは、下大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、下大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御や、上大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、上大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51又は特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特定ラウンドにおいて第1特別変動入賞装置38の確変作動領域38hに遊技球が流入した場合には、特別遊技状態の終了後に遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて特別結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数よりも多い回数の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の低確率(例えば0/251)よりも高い高確率(例えば)250/251とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。なお、本実施形態では通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)されている。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
なお、特図1表示器51と特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは、始動記憶の発生順に実行されるようになっている。また、本実施形態の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
図7、図8には、特別遊技状態における第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39の動作を示した。特別結果の種類には、12R確変、5R確変、5R通常、4R確変、4R通常の5種類があり、大当り図柄乱数に基づき選択される。各大当り種類の数字はラウンド数を示し、確変とは、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性が高く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりやすいことを示し、通常とは、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性が低く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりにくいことを示している。なお、本実施形態の遊技機では、確変作動領域38hに遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変であっても確変作動領域38hに遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常であっても確変作動領域38hに遊技球が流入すれば高確率状態となる。
図7には、各大当り種類での各ラウンドにおける開放態様を示した。なお、開放態様の詳細は図8に示している。図7(a)に示すように12R確変では、1ラウンド目に第1特別変動入賞装置38を開放する下V開放を行う。下V開放は確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性の高い開放態様である。そして、2ラウンド目以降は第2特別変動入賞装置39を開放する上ロング開放と第1特別変動入賞装置38を開放する下ロング開放を交互に行う。大当り種類が確変である5R確変、4R確変も同様に1ラウンド目に第1特別変動入賞装置38を開放する下V開放を行う。また、大当り種類が通常である5R通常、4R通常では、1ラウンド目に第1特別変動入賞装置38を開放する下ショート開放を行う。下ショート開放は確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性が下V開放よりも低い開放態様である。
何れの大当り種類でも第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39を交互に開放するように構成されているので、所定の開放可能時間の経過か所定個数の遊技球が入賞することによりラウンドが終了した後、所定のインターバル時間が経過すると他方の特別変動入賞装置が開放される。なお、確変作動領域38hへ遊技球が流入可能とされるのは1ラウンド目に行われる下V開放及び下ショート開放のみである。上ロング開放、上ショート開放は第2特別変動入賞装置39を開放するので確変作動領域38hへ遊技球が流入する可能性はない。また、下ロング開放や1ラウンド目でない下ショート開放ではレバー部材38iを動作させないため確変作動領域38hへ遊技球が流入する可能性はない。すなわち、本実施形態の遊技機では、特定領域をなす確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性があるラウンドである特定ラウンドは、1ラウンド目である。もちろんこの特定ラウンドを1ラウンド目以外のラウンドとしても良い。
図8(a)に示すように上ロング開放では、ラウンドの開始に伴い第2特別変動入賞装置39を開放し(t11)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第2特別変動入賞装置39を閉鎖してラウンドを終了する(t12)。その後、インターバル時間と上大入賞口残存球処理時間が開始され(t12)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t13)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
図7に示したように特別遊技状態では第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39を交互に開放するように構成されているので、インターバル時間の経過に伴い第1特別変動入賞装置38が開放されるが、第2特別変動入賞装置39では上大入賞口残存球処理時間が継続する。また、図8(b)に示す下ショート開放は、開放可能時間とインターバル時間が異なる点以外は上ロング開放と同様である。
図8(c)に示すように下V開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t31)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。レバーソレノイド38fがOFFである状態ではレバー部材38iが確変作動領域38hを覆って遊技球が流入できない状態であり、レバーソレノイド38fがONである状態ではレバー部材38iが確変作動領域38hから退避して遊技球が流入可能な状態となる。また、確変作動領域スイッチ38dが有効である状態とは、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である。これに対して確変作動領域スイッチ38dが無効である状態は、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出があっても無効なものとして扱う状態である。
レバーソレノイド38fはラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t32)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100ms経過すると確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t33)。すなわち、第1特別変動入賞装置38が開放した直後に入賞した遊技球は確変作動領域38hに流入する可能性がある。
ラウンドの開始から200ms経過すると第1特別変動入賞装置38が閉鎖される(t34)。そして、2700ms経過すると再び第1特別変動入賞装置38が開放され(t35)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了する(t39)。その後、インターバル時間と下大入賞口残存球処理時間が開始され(t39)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t41)。
また、第1特別変動入賞装置38の2回目の開放(t35)の後、レバーソレノイド38fも所定の時間に亘りON状態となる(t36〜t37、t38〜t39)。また、確変作動領域スイッチ38dも有効となる(t36)。この第1特別変動入賞装置38の2回目の開放は十分に長い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も長時間継続するので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入することとなる。よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
また、レバーソレノイド38fは第1特別変動入賞装置38が閉鎖した後も所定の時間に亘りON状態とすることが可能であり(t40〜t43)、閉鎖間際に第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球についても確変作動領域38hへの流入が可能となっている。なお、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出された場合には、残存球処理時間の終了(t42)に伴いレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出された場合は、当該排出の完了時にレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了する。この場合には、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t43)、100ms経過すると確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
図8(d)に示すように下ショート開放では、下V開放における第1特別変動入賞装置38の1回目の開放と同様の開放を行い(t51〜t54)、当該開放が終了することに基づきラウンドを終了する(t54)。この第1特別変動入賞装置38の開放は非常に短い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も短時間であるので、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性は低い。よって大当り種類が通常である場合に高確率状態となることはまれである。
なお、レバーソレノイド38fの動作及び確変作動領域スイッチ38dの有効、無効の切り替えは、第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している限りは下V開放の場合と同じ動作を行う(t56〜t63)。よって、下大入賞口残存球処理時間が経過しても第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している場合は、当該残存球の排出が完了した時点でレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効となる。また、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)までに全ての遊技球が排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了し、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t62)、100ms経過すると確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t63)。
ただし、下ショート開放においてレバーソレノイド38fや確変作動領域スイッチ38dを図8(d)のように制御するのは1ラウンド目に下ショート開放が行われる場合のみである。これ以外のラウンドで下ショート開放が行われる場合には、レバーソレノイド38fを動作せず、確変作動領域スイッチ38dも無効のままとなる。また、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
図8(e)に示すように下ロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放し(t61)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドを終了する(t62)。その後、インターバル時間と下大入賞口残存球処理時間が開始され(t62)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t63)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。この下ロング開放では、レバーソレノイド38fはOFF状態のままとされ、確変作動領域スイッチ38dも無効のままとされる。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9及び図10に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図14に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図9及び図10に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)を行う。
次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。
タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。
また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。
チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図10のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技機への電力の供給が開始された際に記憶手段(RAM111C)に記憶されている所定のデータの正当性を判定する正当性判定手段をなす。
また、初期化スイッチがオンであると判定された場合(ステップS16;Y)や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(一致しない)と判定された場合(ステップS20;N)は、図10のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図10のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、遊技盤30に設けられる高確率報知LED(エラー表示器、第3遊技状態表示部78)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。
そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。すなわち、正当性判定手段により正当性が確認された場合には記憶手段に記憶されていたデータに基づき遊技を再開するように構成されていることとなる。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。
そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化コマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。
停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。
そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。
また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
図11には、ステップS25及びステップS30において送信されるコマンドの一つである機種指定コマンドの種類を示した。本実施形態の遊技機では、大当りとなる確率や、時短状態となる特図変動表示ゲームの実行回数、大当り種類や振り分け、演出の振り分けなどの制御内容が異なる複数種類の機種タイプとして機種タイプA〜Dの4種類がある。さらに、各機種タイプには機種名称が異なる複数種類の機種が含まれており、例えば機種タイプAには、機種名称A−1、A−2、A−3の3種類が含まれている。
遊技制御装置100は、複数種類の機種タイプのうち何れか一つの機種タイプが設定されているとともに、当該機種タイプに含まれる複数種類の機種名称のうち何れか一つの機種名称が設定されている。機種指定コマンドは機種タイプ及び機種名称により異なるコマンドとなっており、電源投入時には、遊技制御装置100で設定されている機種タイプ及び機種名称に応じた機種指定コマンドが演出制御装置300に送信される。
演出制御装置300では受信した機種指定コマンドに基づき、遊技制御装置100で設定されている機種タイプ及び機種名称を把握可能となっている。そして、表示装置41に、受信した機種指定コマンドに応じたデフォルト図柄を表示するようになっている。これにより、電源投入時の表示装置41の表示を確認することで、当該機種の機種タイプ及び機種名称を確認することができる。
本実施形態の遊技機では、コマンドはMODEとACTIONから構成され、機種指定コマンドでは、MODEが機種指定コマンドであることを示す値(ここでは05H)とされ、ACTIONは機種タイプ及び機種名称に応じた値となっている。例えば、機種タイプAであり機種名称がA−1である場合には、機種指定コマンドとしてMODEが05H、ACTIONが61Hの機種指定コマンドが送信される。そして、演出制御装置300では、このMODEが05H、ACTIONが61Hの機種指定コマンドを受信することに基づき、機種タイプAで機種名称A−1であることを把握し、表示装置41にデフォルト図柄として131を表示する。
なお、デフォルト図柄は、上位2桁が機種タイプに対応し、下位1桁が機種名称に対応しているので、容易に機種タイプ及び機種名称を確認することができる。もちろんデフォルト図柄は図11に示したものに限られるものではなく任意に設定可能である。ただし、リーチの組み合わせとなる図柄(例えば767)や、大当りの組み合わせとなる図柄(例えば777)は使用しないようにしても良い。また、デフォルト図柄は、飾り特図変動表示ゲームで出現可能な図柄組み合わせとしても良いし、飾り特図変動表示ゲームでは出現しない図柄組み合わせであっても良い。また、デフォルト図柄に含まれる各図柄は、その一部または全部が飾り特図変動表示ゲームの識別情報以外の図柄であっても良い。また、デフォルト図柄は機種タイプ及び機種名称に応じた図柄としたが、機種タイプと機種名称の何れか一方のみに対応した図柄としても良い。
また、機種タイプ及び機種名称に対応したデフォルト図柄を一定時間表示した後に、第2のデフォルト図柄を表示するようにしても良い。第2のデフォルト図柄はどのようなものでもよいが、例えば機種タイプ及び機種名称にかかわらず共通の図柄とし、同一機種であるが機種タイプが異なる遊技機でも外観が同じとなるようにしても良い。また、第2のデフォルト図柄を他の機種でも共通の図柄としても良い。また、遊技店で第2のデフォルト図柄を設定できるようにしても良い。
〔チェックサム算出処理〕
図12には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19,S43)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し(ステップS51)、繰り返し数を設定し(ステップS52)、算出値として「0」を設定する(ステップS53)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS54)、算出アドレスを+1更新して(ステップS55)、繰り返し数を−1更新し(ステップS56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップS57)。算出が終了していない場合(ステップS57;N)は、ステップS54へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS57;Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図13には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)を示した。この初期値乱数更新処理では、大当り図柄初期値乱数を+1更新し(ステップS61)、当り初期値乱数を+1更新し(ステップS62)、当り図柄初期値乱数を+1更新して(ステップS63)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームの大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「当り初期値乱数」は普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動表示ゲームの当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図14のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。
次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS102)。ステップS102では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。
次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS103)を行う。
次に、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(下大入賞口ソレノイド38b、上大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38f)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS104)を行う。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS105)、乱数更新処理1(ステップS106)、乱数更新処理2(ステップS107)を行う。
次に、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を行う。
次に、異常排出エラー発生中であるかを判定する(ステップS109)。異常排出エラーとは、上部流路38jに存在する遊技球が0であるにもかかわらず上部流路38jからの排出を検出すること、又は下部流路38kに存在する遊技球が0であるにもかかわらず下部流路38kからの排出を検出することである(図81参照)。なお、異常排出エラー発生中である場合には異常排出エラーフラグがセットされている。
異常排出エラー発生中である場合(ステップS109;Y)は、ステップS113に移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
また、異常排出エラー発生中でない場合(ステップS109;N)は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS110)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS111)、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS112)を行う。
次に、異常排出監視処理(ステップS113)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップS114)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップS115)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS116)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS103)の詳細について説明する。図15に示すように、入力処理においては、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS121)。そして、8ビットのポート(入力ポート1)のうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(ステップS122)。
続いて、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)し(ステップS123)、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備して(ステップS124)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(ステップS125)。その後、8ビットのポート(入力ポート2)のうち未使用ビットがあればそのビットデータを準備し(ステップS126)、8ビットのポート(入力ポート2)のうち反転するビットがあればそのビットデータを準備して(ステップS127)、スイッチ読み込み処理(ステップS128)を行う。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備して(ステップS129)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備する(ステップS130)。その後、8ビットのポート(入力ポート3)のうち未使用ビットがあればそのビットデータを準備し(ステップS131)、8ビットのポート(入力ポート3)のうち反転するビットがあればそのビットデータを準備して(ステップS132)、スイッチ読み込み処理(ステップS133)を行い、入力処理を終了する。
なお、未使用のビットデータや反転するビットデータは、入力ポート毎に準備されている。
したがって、ステップS126で準備する入力ポート2の未使用ビットデータと、ステップS131で準備する入力ポート3の未使用ビットデータとは、異なるデータであるが、結果として同じ値のデータである可能性もある。
また、ステップS127で準備する入力ポート2の反転するビットデータと、ステップS132で準備する入力ポート3の反転するビットデータとは、異なるデータであるが、結果として同じ値のデータである可能性もある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS128,S133)の詳細について説明する。図16に示すように、スイッチ読み込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、反転の必要なビットを反転し(ステップS143)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態にセーブ(格納)する(ステップS144)。その後、2回目の読み込みまでのディレイ時間(例えば約100μ秒)が経過するのを待つ(ステップS145)。
ディレイ時間が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読み込みを行う(ステップS146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS147)、反転の必要なビットを反転し(ステップS148)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態(1回目データ)をロードし、反転後データ(2回目データ)をポート入力状態にセーブ(格納)する(ステップS149)。
その後、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS150)、確定ビットパターンとポート入力状態との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS151)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS152)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS153)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。
そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回の確定状態としてセーブして(ステップS154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブし(ステップS155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2m秒)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みを行って前回の読み込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行えないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS104)の詳細について説明する。図17に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力する出力ポート135にオフデータを出力(リセット)する(ステップS161)。次に、下大入賞口ソレノイド38b、上大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38fのデータを出力する出力ポート134に出力するデータを合成し、出力する(ステップS162)。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新して(ステップS163)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS164)。本実施形態の場合、デジットカウンタの値は0から3の範囲で+1更新される。次いで、取得したデータと外部情報データを合成して(ステップS165)、合成したデータ(例えば、「扉・枠開放」のデータ、「セキュリティ信号」のデータ)をデジット・外部情報出力用の出力ポート136に出力する(ステップS166)。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS167)、ロードしたデータをセグメント出力用の出力ポート135に出力する(ステップS168)。これにより、一括表示装置50に設けられた複数の発光表示部がダイナミック制御によって制御されることとなる。
続いて、外部情報の各種出力データを合成し(ステップS169)、合成したデータ(例えば、「大当り信号1」のデータ、「大当り信号2」のデータ、「大当り信号3」のデータ、「大当り信号4」のデータ、「図柄確定回数信号」のデータ、「始動口信号」のデータ、「メイン賞球信号」のデータ)と発射許可の出力データを合成して(ステップS170)、合成したデータを外部情報・発射許可信号出力用の出力ポート137へ出力する(ステップS171)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS172)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS173)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS174)。さらに、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS175)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS176)、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS105)の詳細について説明する。図18に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップS181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。
入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(本実施形態の場合、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
具体的には、本実施形態の場合、入賞数カウンタ領域1の3個賞球カウンタ領域、10個賞球カウンタ領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ65535入賞まで記憶することができ、入賞数カウンタ領域2の3個賞球カウンタ領域、10個賞球カウンタ領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ255入賞まで記憶することができるよう構成されている。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS181)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS181;N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS183;Y)と判定すると、ステップS192に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS183;N)と判定すると、ステップS181へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞球カウンタ領域→10個賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新する。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS184)、対象の入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS185)。そして、賞球残数領域の値と取得した払出数を加算し(ステップS186)、加算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS187)。なお、この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、加算結果から10を減算して(ステップS188)、減算結果が0以上かを判定し(ステップS189)、0以上でない場合(ステップS189;N)は、ステップS192の処理に移行する。また、0以上である場合(ステップS189;Y)は、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新する(ステップS190)。すなわち、賞球残数が10個になる度に、メイン賞球信号の出力回数を+1更新する。
そして、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップS191)、ステップS188の処理に戻る。これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
ここで、ステップS181〜S191の処理は、メイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、ステップS192〜S201の処理は、払出コマンドを送信する処理である。
ステップS192では、払出コマンド送信タイマが「0」でなければ−1更新し(ステップS192)、払出コマンド送信タイマが「0」になったかを判定する(ステップS193)。払出コマンド送信タイマが「0」でない場合(ステップS193;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが「0」である場合(ステップS193;Y)は、払出ビジー信号フラグをチェックして、払出ビジー信号がビジー状態であるかを判定する(ステップS194)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。
この払出ビジー信号がビジー状態である場合(ステップS194;Y)は、払出コマンド送信処理を終了する。すなわち、本実施形態では、タイマ割込み毎に払出コマンドを送信するのではなく、所定時間が経過し(払出コマンド送信タイマの値が0になり)、且つ、払出制御装置200側が賞球を払い出せる状態である場合に、払出コマンドを送信するよう構成されている。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)になる条件は、例えば、払出動作中、球貸し動作中、シュート球切れエラー中、オーバーフローエラー中、枠電波不正発生中、払出球検出スイッチ(払い出された球を監視するスイッチ)の異常中、払出不足エラー中、払出過剰エラー中、払出制御装置200のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)等である。
払出ビジー信号がビジー状態でない場合(ステップS194;N)は、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップS195)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS195)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS195;N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS196)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS197)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS197;Y)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS197;N)と判定すると、ステップS195へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞球カウンタ領域→10個賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新する。
また、上記ステップS195で、カウント数がある(ステップS195;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS198)、対象の入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得する(ステップS199)。そして、取得した払出数コマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップS200)、払出コマンド送信タイマ領域に初期値をセーブして(ステップS201)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として、例えば200m秒が設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本発明によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図19には、タイマ割込み処理における乱数更新処理1(ステップS106)を示した。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理1では、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS211)。
大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS211;N)は、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS214)。
また、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS211;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS212)、ロードした大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS213)。その後、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS214)。
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS214;N)は、普図の当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS217)。
また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS214;Y)は、次回初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS215)、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS216)。その後、普図の当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS217)。
普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS217;N)は、乱数更新処理1を終了する。
また、普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS217;Y)は、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS218)、ロードした普図の当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS219)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図20には、タイマ割込み処理における乱数更新処理2(ステップS107)を示した。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップS231)。本実施形態の場合、乱数更新スキャンカウンタの値は0から3の範囲で更新される。そして、乱数更新スキャンカウンタの値が「0」のときは変動パターン乱数1(上位)が更新され、「1」のときは変動パターン乱数1(下位)が更新され、「2」のときは変動パターン乱数2が更新され、「3」のときは変動パターン乱数3が更新される。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS232)。
次いで、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS234)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているCPUには、DRAMのリフレッシュ等のため使用されるリフレッシュレジスタ(以下、「Rレジスタ」と称する)が設けられておらず、その代わりに、Rレジスタと同等の動作をする「M1カウンタ」というカウンタを内蔵しているが、そのM1カウンタの値をロードする(ステップS234)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。
次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得し、M1カウンタの値をマスクする(ステップS235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判定する(ステップS236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS236;Y)は、加算値として、上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS237)、ステップS239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS236;N)は、加算値として、上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS238)、ステップS239に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数領域が2バイト乱数かを判定し(ステップS239)、2バイト乱数である場合(ステップS239;Y)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS240)、ステップS242に進む。また、更新する乱数領域が2バイト乱数でない場合(ステップS239;N)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS241)、ステップS242へ進む。
ステップS242では、乱数値にステップS237又はS238で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS233で取得した上限判定値よりも大きいかを判定する(ステップS243)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS243;N)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS243;Y)は、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS244)、この値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。
次に、更新した乱数領域が2バイト乱数であるかを判定し(ステップS246)、2バイト乱数でない場合(ステップS246;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS246;Y)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS247)、乱数更新処理2を終了する。
本実施形態の場合、演出乱数更新テーブル上に、上限判定値や、M1カウンタのマスク値、更新する乱数領域の種別情報(1バイト乱数、2バイト乱数(上位)、2バイト乱数(下位))、更新領域のアドレスなどが、更新する乱数の種類分(4ブロック)定義されている。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図21には、タイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を示した。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)内の入賞口スイッチ(上大入賞口スイッチ39a)に対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS301)、上大入賞口が開いていないにもかかわらず上大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS302)を実行する。
入賞口監視テーブルには、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチテーブルのアドレスの情報が定義されている。また、入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、監視の繰り返し回数(スイッチの数)に加えて、各スイッチ毎に、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1の下位アドレス、入賞数カウンタ領域2の下位アドレスの情報が定義されている。入賞口監視テーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の入賞口スイッチ(下大入賞口スイッチ38a)に対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS303)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS304)を実行する。
次に、普電(普通変動入賞装置37)内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。
そして、常時入賞可能な入賞口スイッチ(例えば、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36aや一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS307)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS308)を行う。
次に、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ステップS309)。本実施形態の場合、状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS310)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS311)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力されるスイッチ異常検知信号1に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「1」である場合は払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が「2」である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「3」である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS312)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS313)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はガラス枠開放検出スイッチ63から出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「1」である場合は本体枠開放検出スイッチ64から出力される信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が「2」である場合は枠電波不正信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「3」である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるかを判定し(ステップS314)、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS314;N)は、ステップS318に移行する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
また、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS314;Y)は、遊技機状態監視テーブル3を準備し(ステップS315)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS316)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力されるスイッチ異常検知信号2に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが「1」から「3」の場合は定義されていない。
その後、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号をチェックする払出ビジー信号チェック処理(ステップS317)を行い、ステップS318に移行する。なお、ステップS315からS317の処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が「0」の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4m秒毎に行われる場合は、16m秒毎にステップS315からS317の処理が行われることとなる。
次に、確変作動領域スイッチ38dでの異常な入力の検出を監視するV異常通過監視処理(ステップS318)を行い、上部流路38jに残留する遊技球を監視する残存球監視処理(ステップS319)を行う。さらに、下部流路38kに残留する遊技球を監視する排出球監視処理(ステップS320)を行って、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。
〔不正&入賞監視処理〕
図22には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における不正&入賞監視処理(ステップS302,S304,S306)を示した。この不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の下大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上大入賞口スイッチ39a及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行われる処理である。大入賞口(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS321)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ38aである場合は下大入賞口不正監視期間中フラグがセットされている期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが上大入賞口スイッチ39aである場合は上大入賞口不正監視期間中フラグがセットされている期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は普図の当りに基づき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間中である場合(ステップS322;Y)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップS323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS323;N)は、ステップS332に移行する。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS323;Y)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップS324)、更新後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上であるかを判定する(ステップS325)。
本実施形態の場合、エラー監視対象の入賞口スイッチの種類にかかわらず、不正発生判定個数を5個に設定しているが、不正発生個数は、入賞口スイッチの種類毎に異なる個数を定義することもできる。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口や普電が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口や普電の開閉部材に挟まり、その遊技球が入賞口スイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上でない場合(ステップS325;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップS330)。
また、不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上である場合(ステップS325;Y)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000m秒)をセーブする(ステップS327)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS328)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS338)。
一方、不正監視期間中でない場合(ステップS322;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(ステップS330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップS331)を行い、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS332)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップS333)、値が0でない場合(ステップS333;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップS333;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS334)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS335)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップS336)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS336;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS337)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS338)。
また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップS336;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS338)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS338;Y)は、不正&入賞監視処理を終了する。
また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS338;N)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS339)、演出コマンド設定処理を行い(ステップS340)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図23には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS308,S331)を示した。この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS351)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップS352)。
対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS352;N)は、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS362)。
また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS352;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS353)、ロードした値を+1更新して(ステップS354)、オーバーフローするか判定する(ステップS355)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS355;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブし(ステップS356)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップS357)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS355;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップS357)。本実施形態の場合、ステップS354では、賞球(払出コマンド送信)のためのカウンタを更新している。カウンタサイズは2バイト(0〜65535の範囲)である。
対象の入賞数カウンタ領域2の値をロード(ステップS357)した後、ロードした値を+1更新して(ステップS358)、オーバーフローするか判定する(ステップS359)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS359;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブし(ステップS360)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS362)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS359;Y)は、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS362)。本実施形態の場合、ステップS358では、メイン賞球信号のためのカウンタを更新している。カウンタサイズは1バイト(0〜255の範囲)である。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS362;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS352)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS362;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔遊技機状態チェック処理〕
図24には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップS311,S313,S316)を示した。この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップS371)、監視対象である信号がオンであるかを判定する(ステップS372)。
状態監視テーブル(入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備した遊技機状態監視テーブル)には、状態スキャンカウンタに対応した情報が定義されている。この情報としては、例えば、状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス、対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス、対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ、信号オンの判定データ、状態オフコマンド(エラー系の場合はエラー報知終了コマンドをなす)、状態オンコマンド(エラー系の場合はエラー報知開始コマンドをなす)、状態オフ監視タイマ比較値、状態オン監視タイマ比較値が含まれる。
対象の信号がオンでない場合(ステップS372;N)は、状態フラグとして状態オフフラグを準備して(ステップS373)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(ステップS374)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS375)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS379)。対象の信号がオンでない場合(ステップS372;N)とは、エラー系の信号ではエラーでない(正常である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていないことを示す状態である。
一方、対象の信号がオンである場合(ステップS372;Y)は、状態フラグとして状態オンフラグを準備して(ステップS376)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備する(ステップS377)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS378)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS379)。対象の信号がオンである場合(ステップS372;Y)とは、エラー系の信号ではエラーである(異常や不正である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていることを示す状態である。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS379;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合は、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップS382)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップS383)。
また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS379;N)、すなわち信号の状態が変化した場合は、対象の信号制御領域に今回の信号状態をセーブする(ステップS380)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップS381)、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップS382)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップS383)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップS383;N)は、遊技機状態チェック処理を終了する。
また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップS383;Y)は、状態監視タイマを−1更新し、比較値−1の値に留めて(ステップS384)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS385)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップS385;Y)は、遊技機状態チェック処理を終了する。
また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS385;N)は、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS386)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS387)、遊技機状態チェック処理を終了する。これにより、ステップS374で準備した状態オフコマンド又はS377で準備した状態オンコマンドが演出制御装置300に送信されることとなる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図25には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS317)を示した。この払出ビジー信号チェック処理においては、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるかを判定する(ステップS391)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
払出ビジー信号がオンである場合(ステップS391;Y)は、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備して(ステップS392)、オン確定監視タイマ比較値(例えば32m秒)を設定し(ステップS393)、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致するかを判定する(ステップS396)。また、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS391;N)は、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備して(ステップS394)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば32m秒)を設定し(ステップS395)、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致するかを判定する(ステップS396)。これにより、同じ状態が、複数回のタイマ割込み分継続しているかチェックすることができる。
ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致しない場合(ステップS396;N)には、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブし(ステップS397)、ビジー信号監視タイマを0クリアして(ステップS398)、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップS399)。
また、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致する場合(ステップS396;Y)には、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップS399)。
次に、ビジー信号監視タイマの値が、ステップS393又はステップS395で設定した監視タイマ比較値以上であるかを判定し(ステップS400)、監視タイマ比較値以上でない場合(ステップS400;N)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、監視タイマ比較値以上である場合(ステップS400;Y)は、ビジー信号監視タイマを−1更新し、比較値−1の値に留めて(ステップS401)、ステップS392又はステップS394で準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップS402)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
この処理により、払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスが設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号ステータスを変更せず、信号確定時間に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号ステータスを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号ステータスがクリアされるので、何れかの信号状態が信号確定時間に亘り継続するまではビジー信号ステータスは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔V異常通過監視処理〕
図26には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理におけるV異常通過監視処理(ステップS318)を示した。このV異常通過監視処理においては、まず、確変作動領域38hが有効中であるかを判定する(ステップS411)。確変作動領域38hが有効中とは、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である(図8参照)。確変作動領域38hが有効中である場合(ステップS411;Y)は、ステップS418に移行する。また、確変作動領域38hが有効中でない場合(ステップS411;N)は、確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定する(ステップS412)。
そして、確変作動領域スイッチ38dに入力がない場合(ステップS412;N)は、ステップS418に移行する。
また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップS412;Y)は、ステップS413以降のV異常通過エラー発生に関する処理を行う。確変作動領域38hへはレバー部材38iが確変作動領域38hから退避した状態でのみ流入可能である。そして、確変作動領域スイッチ38dが有効な期間は、レバー部材38iが退避した状態となることにより開始され、レバー部材38iが確変作動領域38hを覆う状態となってから流入した遊技球が確変作動領域スイッチ38dで検出されるのに十分な所定時間を経過した場合、又はレバー部材38iが確変作動領域38hを覆う状態となった場合に終了するようになっている。よって、確変作動領域スイッチ38dが有効中でない場合に確変作動領域スイッチ38dに入力があることは通常では発生しない異常な状態であり、V異常通過エラー発生に関する処理を行う。
V異常通過エラー発生に関する処理では、まず、V異常通過報知タイマ領域に初期値(ここでは60秒に相当する値)をセーブし(ステップS413)、V異常通過フラグ領域の値がエラー発生中フラグであるかを判定する(ステップS414)。
そして、V異常通過フラグ領域の値がエラー発生中フラグである場合(ステップS414;Y)、すなわち既にエラー発生中となっている場合は、V異常通過監視処理を終了する。
また、V異常通過フラグ領域の値がエラー発生中フラグでない場合(ステップS414;N)、すなわち今回の処理においてエラーと判定された場合は、V異常通過フラグ領域にエラー発生中フラグをセーブし(ステップS415)、V異常通過発生コマンドを準備する(ステップS416)。その後、演出コマンド設定処理を行い(ステップS417)、V異常通過監視処理を終了する。演出制御装置300では、V異常通過発生コマンドの受信に伴いエラーを報知する処理を行う。
一方、ステップS418に移行した場合は、V異常通過報知タイマが0であるかを判定する(ステップS418)。
そして、V異常通過報知タイマが0である場合(ステップS418;Y)は、V異常通過監視処理を終了する。この場合はV異常通過エラーが発生中でない場合である。
また、V異常通過報知タイマが0でない場合(ステップS418;N)は、V異常通過報知タイマを−1更新し(ステップS419)、V異常通過報知タイマが0になったかを判定する(ステップS420)。
V異常通過報知タイマが0になっていない場合(ステップS420;N)は、V異常通過監視処理を終了する。この場合はV異常通過エラーの報知が継続する場合である。
また、V異常通過報知タイマが0になった場合(ステップS420;Y)は、V異常通過フラグ領域に正常中フラグをセーブし(ステップS421)、V異常通過解除コマンドを準備する(ステップS422)。その後、演出コマンド設定処理を行い(ステップS423)、V異常通過監視処理を終了する。演出制御装置300では、V異常通過解除コマンドの受信に伴いエラー報知を終了する処理を行う。
〔残存球監視処理〕
図27には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における残存球監視処理(ステップS319)を示した。この残存球監視処理においては、まず、確変作動領域38hに流入しなかった遊技球を検出する通過口スイッチ38gに入力があるかを判定する(ステップS431)。通過口スイッチ38gに入力がない場合(ステップS431;N)は、ステップS433に移行する。また、通過口スイッチ38gに入力がある場合(ステップS431;Y)は、上部流路38j内の遊技球数を管理する残存球カウンタが0でなければ−1更新し(ステップS432)、ステップS433に移行する。
次に、確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定し(ステップS433)、入力がない場合(ステップS433;N)は、ステップS435に移行する。また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップS433;Y)は、上部流路38j内の遊技球数を管理する残存球カウンタが0でなければ−1更新し(ステップS434)、ステップS435に移行する。
そして、下大入賞口スイッチに入力があるかを判定し(ステップS435)、入力がない場合(ステップS435;N)は、ステップS438に移行する。
また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS435;Y)は、上部流路38j内の遊技球数を管理する残存球カウンタを+1更新し(ステップS436)、残存球監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブして(ステップS437)、ステップS438に移行する。残存球監視タイマは、遊技球が上部流路38j内に長時間留まった場合に残存球エラーと判定するためのものである。ここでは、初期値としては異常がない状態で上部流路38jに流入してから排出されるまでにかかる時間よりも十分に長い時間が設定される。また、ここでは以下の処理で値が−1更新されるため、初期値として3秒に相当する値+1の値をセーブすることで3秒間を計時できるように設定している。
次に、残存球カウンタが0であるかを判定し(ステップS438)、残存球カウンタが0である場合(ステップS438;Y)、すなわち上部流路38j内に遊技球がない場合は、残存球エラー解除中フラグを準備し(ステップS444)、残存球エラー解除コマンドを準備する(ステップS445)。そして、準備した状態フラグが残存球エラーフラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS446)。
一方、残存球カウンタが0でない場合(ステップS438;N)、すなわち上部流路38j内に遊技球がある場合は、既に残存球エラー発生中であるかを判定する(ステップS439)。既に残存球エラーの発生中である場合(ステップS439;Y)は、残存球監視処理を終了する。また、既に残存球エラーの発生中でない場合(ステップS439;N)は、残存球監視タイマを−1更新し(ステップS440)、残存球監視タイマが0であるかを判定する(ステップS441)。
残存球監視タイマが0でない場合(ステップS441;N)は、残存球監視処理を終了する。また、残存球監視タイマが0である場合(ステップS441;Y)は、残存球エラー発生中フラグを準備し(ステップS442)、残存球エラー発生コマンドを準備する(ステップS443)。そして、準備した状態フラグが残存球エラーフラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS446)。
準備した状態フラグが残存球エラーフラグ領域の値と一致する場合(ステップS446;Y)は、残存球監視処理を終了する。
また、準備した状態フラグが残存球エラーフラグ領域の値と一致しない場合(ステップS446;N)は、準備した状態フラグを残存球エラーフラグ領域にセーブし(ステップS447)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS448)、残存球監視処理を終了する。演出制御装置300では、残存球エラー発生コマンドの受信に基づきエラー報知を開始する処理を行い、残存球エラー解除コマンドの受信に基づきエラー報知を終了する処理を行う。
すなわち、以上の処理により、上部流路38jへの最後の遊技球の流入から所定時間(ここでは3秒)経過しても全ての遊技球が上部流路38jから排出されていない場合には残存球エラーと判定するようにしている。これにより、例えば糸を付けた遊技球(糸釣り球)を上部流路38j内に残留させるような不正行為を防止することができる。
〔排出球監視処理〕
図28には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における排出球監視処理(ステップS320)を示した。この排出球監視処理においては、まず、下部流路38kから排出される遊技球、すなわち第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球を検出する排出確認スイッチ38eに入力があるかを判定する(ステップS451)。排出確認スイッチ38eに入力がない場合(ステップS451;N)は、ステップS453に移行する。また、排出確認スイッチ38eに入力がある場合(ステップS451;Y)は、下部流路38k内の遊技球数を管理する排出球カウンタが0でなければ−1更新し(ステップS452)、ステップS453に移行する。
次に、確変作動領域38hに流入しなかった遊技球を検出する通過口スイッチ38gに入力があるかを判定し(ステップS453)、入力がない場合(ステップS453;N)は、ステップS456に移行する。また、通過口スイッチ38gに入力がある場合(ステップS453;Y)は、下部流路38k内の遊技球数を管理する排出球カウンタを+1更新し(ステップS454)、排出球監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブして(ステップS455)、ステップS456に移行する。
次に、確変作動領域38hに流入した遊技球を検出する確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定し(ステップS456)、入力がない場合(ステップS456;N)は、ステップS459に移行する。また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップS456;Y)は、下部流路38k内の遊技球数を管理する排出球カウンタを+1更新し(ステップS457)、排出球監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブして(ステップS458)、ステップS459に移行する。
通過口スイッチ38g及び確変作動領域スイッチ38dは、下部流路38kへ流入する遊技球を検出するスイッチとしての機能も有しており、これらのスイッチでの遊技球の検出に基づき排出球カウンタを+1更新して排出球監視タイマ領域にタイマ初期値をセーブする。排出球監視タイマは、遊技球が下部流路38k内に長時間留まった場合に排出球エラーと判定するためのものである。ここでは、初期値としては異常がない状態で下部流路38kに流入してから排出されるまでにかかる時間よりも十分に長い時間が設定される。また、ここでは以下の処理で値が−1更新されるため、初期値として3秒に相当する値+1の値をセーブすることで3秒間を計時できるように設定している。
次に、排出球カウンタが0であるかを判定し(ステップS459)、排出球カウンタが0である場合(ステップS459;Y)、すなわち下部流路38k内に遊技球がない場合は、排出球エラー解除中フラグを準備し(ステップS465)、排出球エラー解除コマンドを準備する(ステップS466)。そして、準備した状態フラグが排出球エラーフラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS467)。
一方、排出球カウンタが0でない場合(ステップS459;N)、すなわち下部流路38k内に遊技球がある場合は、既に排出球エラー発生中であるかを判定する(ステップS460)。そして、既に排出球エラーの発生中である場合(ステップS460;Y)は、排出球監視処理を終了する。また、既に排出球エラーの発生中でない場合(ステップS460;N)は、排出球監視タイマを−1更新し(ステップS461)、排出球監視タイマが0であるかを判定する(ステップS462)。
排出球監視タイマが0でない場合(ステップS462;N)は、排出球監視処理を終了する。また、排出球監視タイマが0である場合(ステップS462;Y)は、排出球エラー発生中フラグを準備し(ステップS463)、排出球エラー発生コマンドを準備する(ステップS464)。そして、準備した状態フラグが排出球エラーフラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS467)。
準備した状態フラグが排出球エラーフラグ領域の値と一致する場合(ステップS467;Y)は、排出球監視処理を終了する。
また、準備した状態フラグが排出球エラーフラグ領域の値と一致しない場合(ステップS467;N)は、準備した状態フラグを排出球エラーフラグ領域にセーブし(ステップS468)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS448)、排出球監視処理を終了する。演出制御装置300では、排出球エラー発生コマンドの受信に基づきエラー報知を開始する処理を行い、排出球エラー解除コマンドの受信に基づきエラー報知を終了する処理を行う。
すなわち、以上の処理により、下部流路38kへの最後の遊技球の流入から所定時間(ここでは3秒)経過しても全ての遊技球が下部流路38kから排出されていない場合には排出球エラーと判定するようにしている。これにより、例えば糸を付けた遊技球(糸釣り球)を下部流路38k内に残留させるような不正行為を防止することができる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS110)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図29に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、上大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この上大入賞口スイッチ監視処理では、第2特別変動入賞装置39内に設けられた上大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
さらに、下大入賞口スイッチ監視処理(ステップA3)を行う。この下大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
その後、確変作動領域スイッチ監視処理(ステップA4)を行う。この確変作動領域スイッチ監視処理では、確変作動領域38h内に設けられた確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、残存球処理タイマ更新処理(ステップA5)を行う。この残存球処理タイマ更新処理では、第1特別変動入賞装置38や第2特別変動入賞装置39の閉鎖後に設定される大入賞口残存球処理時間を管理する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップA6)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA7)。
特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA7;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA8)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA9)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA10)。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA11)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA12)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA13)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA14)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA15)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA16)を行う。
ステップA10にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA17)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。その後、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップA22)を行って、特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA7にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA7;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA18の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図30に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始動口(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、第2始動口(普通変動入賞装置37)へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。次いで、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行って、第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102,A110)の詳細について説明する。図31に示すように、ハード乱数取得処理では、まず、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。
そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。
一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108,A115)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図32に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になってしまうので、出力回数がオーバーフローすると判定して更新しないように構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA135)。
更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA137)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA138)。
次に、対象の始動口入賞フラグをセーブし(ステップA139)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA140)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA142)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA143)。
次いで、変動パターン乱数1及び2を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA144)、特図1保留数、特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグ格納領域のアドレスを算出し(ステップA145)、算出した領域に対象の変動順序フラグをセーブする(ステップA146)。本実施形態の遊技機では第1始動記憶と第2始動記憶を発生順に消化するようになっており、消化順序に対応する1〜8の変動順序フラグ格納領域に、変動順序フラグとして特図1又は特図2の情報を格納することで、始動記憶の消化順序を管理している。
その後、始動記憶についての情報を当該始動記憶の消化前に判定する特図保留情報判定処理(ステップA147)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA147)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図33に示すように、まず、低確率状態での判定値による判定を行うために低確率判定フラグを準備し(ステップA151)、先読み大当り判定処理を行う(ステップA152)。
そして、先読み大当り判定処理の結果が大当りである場合(ステップA153;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA154)、ステップA142にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA155)、ステップA157に移行する。
また、先読み大当り判定処理の結果が大当りでない場合(ステップA153;N)、すなわちはずれである場合は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA156)、ステップA157に移行する。
そして、停止図柄情報を図柄情報領域にセーブし(ステップA157)、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を準備して(ステップA158)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA159)。これにより、演出制御装置300に低確率状態での判定結果が送信される。
次に、高確率状態での判定値による判定を行うために高確率判定フラグを準備し(ステップA160)、先読み大当り判定処理を行う(ステップA161)。
そして、先読み大当り判定処理の結果が大当りである場合(ステップA162;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA163)、ステップA142にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA164)、ステップA166に移行する。
また、先読み大当り判定処理の結果が大当りでない場合(ステップA162;N)、すなわちはずれである場合は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA165)、ステップA166に移行する。
そして、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定し(ステップA166)、特図高確率中でない場合(ステップA166;N)は、ステップA168に移行する。また、特図高確率中である場合(ステップA166;Y)は、停止図柄情報を図柄情報領域にセーブ(上書き)し(ステップA167)、ステップA168に移行する。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA169)。これにより、演出制御装置300に高確率状態での判定結果が送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA170)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA171)。その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA172)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA173)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA170における特図情報設定処理、ステップA171における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。なお、先読み停止図柄コマンドは低確率状態での判定結果と高確率状態での判定結果のそれぞれに対応したコマンドが送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特にセンターケース40の飾り特図始動記憶表示部42に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップA152,A161)の詳細について説明する。図34に示すように先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA181)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA182)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA182;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA187)、先読み大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA182;N)は、判定フラグが高確率判定であるかを判定する(ステップA183)。
そして、判定フラグが高確率判定である場合(ステップA183;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA184)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA186)。
また、判定フラグが高確率判定でない場合(ステップA183;N)、すなわち低確率判定フラグである場合は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA185)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA186)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA186;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA187)、先読み大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA186;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA188)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔上大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における上大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図35に示すように、上大入賞口スイッチ監視処理では、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるかを判定する(ステップA191)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA191;Y)は、ステップA193の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA191;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA192)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA192;Y)は、ステップA193の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA192;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
そして、上大入賞口の作動中であるかを判定する(ステップA193)。上大入賞口の作動中とは、第2特別変動入賞装置39で入賞を検出する可能性がある状態である。入賞を検出する可能性があるとは、開閉扉39cが作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっている状態に加え、開状態から閉状態に変換された後の所定期間も含む。上大入賞口の作動中でない場合(ステップA193;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口の作動中である場合(ステップA193;Y)は、上大入賞口スイッチ39aに入力があるかを判定する(ステップA194)。
上大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA194;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA194;Y)は、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA195)、演出コマンド設定処理(ステップA196)を行う。これにより、演出制御装置300において第2特別変動入賞装置39への入賞に応じた演出を実行可能となる。
そして、大入賞口開放中処理中であるかを判定し(ステップA197)、大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA197;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口開放中処理中である場合(ステップA197;Y)は、大入賞口カウント数を+1更新し(ステップA198)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったかを判定する(ステップA199)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA199;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA199;Y)は、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA200)、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより第2特別変動入賞装置39が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔下大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における下大入賞口スイッチ監視処理(ステップA3)の詳細について説明する。図36に示すように、下大入賞口スイッチ監視処理では、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるかを判定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)は、ステップA203の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA202;Y)は、ステップA203の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA202;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
そして、下大入賞口の作動中であるかを判定する(ステップA203)。下大入賞口の作動中とは、第1特別変動入賞装置38で入賞を検出する可能性がある状態である。入賞を検出する可能性があるとは、開閉扉38cが作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっている状態に加え、開状態から閉状態に変換された後の所定期間も含む。下大入賞口の作動中でない場合(ステップA203;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、下大入賞口の作動中である場合(ステップA203;Y)は、下大入賞口スイッチ38aに入力があるかを判定する(ステップA204)。
下大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA204;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA204;Y)は、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA205)、演出コマンド設定処理(ステップA206)を行う。これにより、演出制御装置300において第1特別変動入賞装置38への入賞に応じた演出を実行可能となる。
そして、大入賞口開放中処理中であるかを判定し(ステップA207)、大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA207;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口開放中処理中である場合(ステップA207;Y)は、大入賞口カウント数を+1更新し(ステップA208)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったかを判定する(ステップA209)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA209;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA209;Y)は、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA210)、特図当り終了ポインタ領域から当り終了ポインタ値をロードし、特図当り中制御ポインタ領域にセーブして(ステップA211)、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔確変作動領域スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における確変作動領域スイッチ監視処理(ステップA4)の詳細について説明する。図37に示すように確変作動領域スイッチ監視処理では、まず、確変作動領域38hが有効中であるかを判定する(ステップA221)。確変作動領域38hが有効中とは、確変作動領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である(図8参照)。確変作動領域38hが有効中でない場合(ステップA221;N)は、確変作動領域スイッチ監視処理を終了する。また、確変作動領域38hが有効中である場合(ステップA221;Y)は、確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定する(ステップA222)。
そして、確変作動領域スイッチ38dに入力がない場合(ステップA222;N)は、確変作動領域スイッチ監視処理を終了する。
また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップA222;Y)は、確変作動領域通過コマンドを準備し(ステップA223)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA224)。これにより、演出制御装置300では確変作動領域38hに遊技球が流入したことに対応した演出を実行可能となる。
次に、大当り図柄はV容易図柄であるかを判定する(ステップA225)。V容易図柄とは、12R確変、5R確変、4R確変に対応する図柄である。これらの図柄による大当りの場合は下V開放が行われるので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入することとなる。これに対して、V容易図柄ではない5R通常や4R通常による大当りの場合は下ショート開放となるため、確変作動領域38hに遊技球が流入することはまれである。
そして、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA225;Y)は、確変作動領域正常通過情報を設定し(ステップA226)、設定した情報を確変作動領域通過情報領域にセーブして(ステップA228)、確変作動領域スイッチ監視処理を終了する。
また、大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA225;N)は、確変作動領域イレギュラー通過情報を設定し(ステップA227)、設定した情報を確変作動領域通過情報領域にセーブして(ステップA229)、確変作動領域スイッチ監視処理を終了する。
〔残存球処理タイマ更新処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における残存球処理タイマ更新処理(ステップA5)の詳細について説明する。図38に示すように残存球処理タイマ更新処理では、まず、第2特別変動入賞装置39についての残存球処理時間である上大入賞口残存球処理時間を管理する上大入賞口残存球処理タイマは0であるかを判定する(ステップA231)。
そして、上大入賞口残存球処理タイマは0である場合(ステップA231;Y)、すなわち、第2特別変動入賞装置39についての残存球処理時間である上大入賞口残存球処理時間中でない場合は、ステップA235に移行する。
また、上大入賞口残存球処理タイマは0でない場合(ステップA231;N)、すなわち上大入賞口残存球処理時間中である場合は、上大入賞口残存球処理タイマを−1更新し(ステップA232)、上大入賞口残存球処理タイマが0となったかを判定する(ステップA233)。
上大入賞口残存球処理タイマが0となっていない場合(ステップA233;N)は、ステップA235に移行する。
また、上大入賞口残存球処理タイマが0となった場合(ステップA233;Y)は、上大入賞口残存球処理時間終了時の設定を行う(ステップA234)。上大入賞口残存球処理時間終了時の設定では、特別電動役物1作動中信号をオフに設定し、上大入賞口開放状態フラグをクリアし、上大入賞口不正監視期間中フラグをセーブする。
次に、第1特別変動入賞装置38についての残存球処理時間である下大入賞口残存球処理時間を管理する下大入賞口残存球処理タイマは0であるかを判定する(ステップA235)。
そして、下大入賞口残存球処理タイマは0でない場合(ステップA235;N)、すなわち、下大入賞口残存球処理時間中である場合は、下大入賞口残存球処理タイマを−1更新し(ステップA236)、下大入賞口残存球処理タイマが0となったかを判定する(ステップA237)。
下大入賞口残存球処理タイマが0となっていない場合(ステップA237;N)は、残存球処理タイマ更新処理を終了する。
また、下大入賞口残存球処理タイマが0となった場合(ステップA237;Y)は、下大入賞口残存球処理時間終了時の設定を行う(ステップA238)。下大入賞口残存球処理時間終了時の設定では、特別電動役物2作動中信号をオフに設定し、下大入賞口開放状態フラグをクリアし、下大入賞口不正監視期間中フラグをセーブする。
その後、レバーソレノイドが停止中であるかを判定し(ステップA239)、レバーソレノイドが停止中である場合(ステップA239;Y)は、残存球処理タイマ更新処理を終了する。レバーソレノイドが停止中とは、1ラウンド目以外で第1特別変動入賞装置38を開放する場合、すなわち、レバーソレノイド38fがOFF状態のままとされる場合に設定される状態である。この場合は残存球処理時間の経過後にレバーソレノイド38fが動作することがないので、以降の残存球処理時間の経過後におけるレバーソレノイド38fの動作に関する処理は行わない。
また、レバーソレノイドが停止中でない場合(ステップA239;N)は、残存球監視動作中情報をレバーソレノイド情報領域にセーブし(ステップA240)、残存球数が0であるかを判定する(ステップA242)。
そして、残存球数が0でない場合(ステップA242;N)は、残存球処理タイマ更新処理を終了する。この場合は、レバーソレノイドの残存球監視動作中が維持される。
また、残存球数が0である場合(ステップA242;Y)は、残存球監視終了時のレバーソレノイドの設定を行い(ステップA243)、残存球処理タイマ更新処理を終了する。残存球監視終了時のレバーソレノイドの設定では、レバーソレノイド情報領域に停止中情報をセーブし、レバーソレノイド制御領域の制御ポインタに停止中の値をセーブする。また、レバーソレノイド制御領域の制御タイマ領域を0クリアする。
一方、下大入賞口残存球処理タイマが0である場合(ステップA235;Y)、すなわち、既に下大入賞口の残存球処理時間が終了している場合は、レバーソレノイドは残存球監視動作中であるかを判定する(ステップA241)。
そして、レバーソレノイドは残存球監視動作中でない場合(ステップA241;N)は、残存球処理タイマ更新処理を終了する。
また、レバーソレノイドは残存球監視動作中である場合(ステップA241;Y)は、ステップA242に移行する。この場合は、残存球数が0となること(ステップA242;Y)で残存球監視終了時のレバーソレノイドの設定(ステップA243)が行われ、レバーソレノイド38fの動作が終了する。
以上の処理により、上大入賞口残存球処理時間、下大入賞口残存球処理時間が管理される。上大入賞口残存球処理時間や下大入賞口残存球処理時間を管理するタイマは、少なくとも特別遊技状態における特別変動入賞装置の開放時間を管理するため特図ゲーム処理タイマとは別のタイマであるので、特別遊技状態の進行と並行して上大入賞口残存球処理時間や下大入賞口残存球処理時間を管理することができる。すなわち、一方の特別変動入賞装置の開放の管理を行いつつ、他方の特別変動入賞装置の大入賞口残存球処理時間を管理できる。
インターバル時間とその後に続く大入賞口残存球処理時間を一つの特図ゲーム処理タイマで制御しようとすると、当該特図ゲーム処理タイマでは、ラウンドにおける開放可能時間の管理の後に、インターバル時間の管理を行い、その後大入賞口残存球処理時間の管理を行って、次ラウンドの開放可能時間の管理を行うこととなるため、ラウンド間の時間が長くなってしまう。ラウンド間の時間を短くしようとすれば大入賞口残存球処理時間も短くなるため正規の入賞が無効と扱われてしまうことが発生しやすくなってしまう。このような事態を防止するために逆に大入賞口残存球処理時間を長くするとラウンド間の時間が長くなり特別遊技状態の消化速度が犠牲になるという問題がある。
また、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39を交互に開放することから、常に十分な長さの上大入賞口残存球処理時間や下大入賞口残存球処理時間を確保することが可能となる。そして、これらの大入賞口残存球処理時間の終了後、当該大入賞口残存球処理時間の処理対象となっていた特別変動入賞装置の開放までに不正監視期間を設定するので、大入賞口残存球処理時間の終了後に閉状態を維持している特別変動入賞装置に対して不正に遊技球を入賞させる行為があっても損害の発生を防止することができる。
以上のことから、所定条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39と、を備え、遊技制御手段は、複数のラウンドで構成される特別遊技状態において、各ラウンドでは第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39との何れか一方を開放し、ラウンド毎に開放する特別変動入賞装置を変更することで第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とがラウンド毎に交互に開放するように制御するとともに、ラウンドにおける開放の終了に基づき、当該ラウンドにおいて開放した特別変動入賞装置に流入した遊技球の検出を正常な入賞として扱う大入賞口残存球処理時間を開始するように制御し、大入賞口残存球処理時間は、少なくとも特別遊技状態における特別変動入賞装置の開放時間を管理するためのタイマ(特図ゲーム処理タイマ)とは別のタイマで計時を行うようにしたこととなる。
したがって、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とを交互に開放するので、閉鎖中の特別変動入賞装置に対する大入賞口残存球処理時間を確保できるとともに、大入賞口残存球処理時間と特別変動入賞装置の開放時間を独立して管理するので、一方の特別変動入賞装置の開放中に他方の特別変動入賞装置についての大入賞口残存球処理時間を適切に管理でき、閉鎖中の特別変動入賞装置に対する不正行為を防止することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、大入賞口残存球処理時間の終了から、当該大入賞口残存球処理時間の対象とされた特別変動入賞装置が開放されるまでの間における当該特別変動入賞装置への入賞を無効とするようにしたこととなる。したがって、特別遊技状態中の不正行為を防止することができる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA11)の詳細について説明する。図39に示すように、特図普段処理では、まず、特図1保留数(第1始動記憶数)、特図2保留数(第2始動記憶数)が共に「0」であるかを判定する(ステップA301)。特図1保留数、特図2保留数が共に「0」でない場合(ステップA301;N)、すなわち、特図1保留数、特図2保留数の少なくとも一方が0でない場合は、変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)からフラグをロードし(ステップA302)、特図1の変動であるかを判定する(ステップA303)。
そして、特図1の変動である場合(ステップA303;Y)、すなわち変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)に特図1の情報が格納されている場合は、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA304)、演出コマンド設定処理(ステップA305)を行う。なお、この時点では特図1保留数は減算されていないため現在の特図1保留数−1の値に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する。そして、特図1変動開始処理(ステップA306)を行い、特図普段処理を終了する。
一方、特図1の変動でない場合(ステップA303;N)、すなわち変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)に特図2の情報が格納されている場合は、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA307)、演出コマンド設定処理(ステップA308)を行う。なお、この時点では特図2保留数は減算されていないため現在の特図2保留数−1の値に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する。そして、特図2変動開始処理(ステップA309)を行い、特図普段処理を終了する。
また、特図1保留数、特図2保留数が共に「0」である場合(ステップA301;Y)は、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA310)、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA310;Y)は、ステップA314に移行する。また、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA310;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA311)。続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA312)、演出コマンド設定処理(ステップA313)を行う。
次に、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA314)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA315)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA316)。そして、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA317)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA318)、特図普段処理を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA306)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図40に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA321)。次に、演出モードを変更する特図変動表示ゲームの実行回数を管理する遊技回数領域の値に対応する遊技回数コマンドを準備し(ステップA322)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA323)。
その後、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA324)を行う。次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA325)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA327)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA328)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA329)を行う。
次に、処理番号として「1」を設定し(ステップA330)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA331)。そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA332)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA333)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA334)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定して(ステップA335)、特図1変動図柄番号領域に初期値(ここでは0)を設定して(ステップA336)、特図1変動開始処理を終了する。
特図1変動図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメントが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA309)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図40に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図41に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA341)。次に、演出モードを変更する特図変動表示ゲームの実行回数を管理する遊技回数領域の値に対応する遊技回数コマンドを準備し(ステップA342)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA343)。その後、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA343)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA345)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA347)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA348)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA349)を行う。
次に、処理番号として「1」を設定し(ステップA350)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA351)。そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA352)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA353)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA354)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定して(ステップA355)、特図2変動図柄番号領域に初期値(ここでは0)を設定して(ステップA356)、特図2変動開始処理を終了する。
特図2変動図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメントが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図42には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA324)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA361)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA362)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA363)。なお、保留数1用とは、消化順序が特図1のうちで最先の特図1始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA364)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りである場合(ステップA365;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA366)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りでない場合(ステップA365;N)は、大当りフラグ1にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図43には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA344)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA373)。なお、保留数1用とは、消化順序が特図2のうちで最先の特図2始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
図44には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA364,A374)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA383)。そして、高確率状態である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図45には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA325)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。
次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(ステップA407)。ラウンド数上限値情報領域としては、12R、5R又は4Rの何れかが設定される。
そして、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得し、大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップA408)、ステップA411に移行する。大入賞口開放情報は、特別遊技状態における開放パターン(図7参照)を定義する情報である。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA409)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA410)、ステップA411に移行する。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備し(ステップA411)、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブして(ステップA412)、演出コマンド設定処理(ステップA413)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。
そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA414)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA415)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図46には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA345)を示した。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。
次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(ステップA437)。ラウンド数上限値情報領域としては、12R、5R又は4Rの何れかが設定される。
そして、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得し、大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップA438)、ステップA441に移行する。大入賞口開放情報は、特別遊技状態における開放パターン(図7参照)を定義する情報である。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA439)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA440)、ステップA441に移行する。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備し(ステップA441)、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブして(ステップA442)、演出コマンド設定処理(ステップA443)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。
そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA444)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA445)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA170,A326,A346)の詳細について説明する。図47に示すように特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは、低確率状態かつ時短状態でない状態、高確率状態かつ時短状態、低確率状態かつ時短状態の3つの状態の何れかである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかである。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
また、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
すなわち、結果が大当りの場合は始動記憶数を考慮せずに変動パターンを選択し、結果がはずれの場合は始動記憶数を考慮して変動パターンを選択する。なお、ステップA454では、処理の対象が特図1と特図2の何れであるかや現在の演出モードも考慮して変動グループ選択ポインタが更新される。
例えば、演出モードが通常モードである場合に処理対象が特図1である場合は、保留数の合計が0、1、2、3、4〜8の何れであるかを考慮して変動グループ選択ポインタを更新する。また、演出モードが通常モードである場合に処理対象が特図2である場合は、保留数の合計数を考慮せず変動グループ選択ポインタを更新する。
そして、演出モードが通常モード以外である場合に処理対象が特図1である場合は、保留数の合計数を考慮せず変動グループ選択ポインタを更新し、演出モードが通常モード以外である場合に処理対象が特図2である場合は、保留数の合計が0〜1、2〜8の何れであるかを考慮して変動グループ選択ポインタを更新する。
なお、保留数の合計数が0とは何れの始動記憶もない状態(客待ちデモ中)で始動記憶が発生して特図変動表示ゲームを開始する場合であり、保留数の合計数が1とは始動記憶が1つある状態で特図変動表示ゲームを開始する場合である。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、及び特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA171,A328,A348)の詳細について説明する。図48に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップA461)、変動グループ選択ポインタに対応する変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA462)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA463)。
そして、2バイト振り分け処理(ステップA464)を行って、振り分けられた結果得られた変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA465)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA466)。そして、振り分け処理(ステップA467)を行い、振り分けられた結果得られた変動パターン番号を取得し、変動パターン番号領域にセーブして、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、リーチの有無やリーチの種類などの特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
図49には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA464)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの変動パターン選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、選択テーブル(ステップA462にて準備した変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(ステップA471)。ここで、変動グループテーブルは、少なくとも一の変動パターン選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、変動パターンが「リーチなし」となる変動パターン選択テーブルのみを規定する変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA472;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA477)、2バイト振り分け処理を終了する。
一方、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA472;N)は、選択テーブル(変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA473)。
続けて、ステップA463にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA473にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA474)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA475)。
そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA475;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA476)、ステップA473の処理に移行して、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA473)、その後、前回のステップA475にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(ステップA474)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA475)。
上記の処理をステップA475にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステップA475;Y)するまで実行する。これにより、選択テーブル(変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の変動パターン選択テーブルの中から何れか一の変動パターン選択テーブルが選択される。
そして、ステップA475にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ステップA475;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA477)、2バイト振り分け処理を終了する。
なお、上述の変動パターン設定処理におけるステップA467の振り分け処理は、上述の2バイト振り分け処理と同じ処理である。ただし、振り分けに使用する乱数のサイズが1バイトであるか、2バイトであるかという点で計算するためのプログラム命令が異なっている。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA329,A349)の詳細について説明する。図50に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1及び2の乱数格納領域をクリアする(ステップA491)。
次に、変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、変動パターン番号に対応する変動時間値を取得して特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA493)。その後、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を準備して(ステップA494)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA495)。
次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(ステップA496)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA497)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA498)、シフト後の空き領域をクリアする(ステップA499)。そして、変動順序フラグ格納領域をシフトして(ステップA500)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップA501)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA12)の詳細について説明する。図51に示すように、特図変動中処理では、まず、変動表示を停止する情報として、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備し(ステップA601)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA602)。
次に、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA603)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA604)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として800m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として2000m秒を設定する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
その後、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(ステップA605)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA606)。
次に、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA607)、特図2の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA608)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256m秒)をセーブする(ステップA609)。
その後、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA610)、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA611)、特図表示中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA13)の詳細について説明する。図52に示すように、特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA701)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA702)。
そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA703)、大当りである(ステップA703;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA706)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA707)。
一方、ステップA703にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA703;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA704)、大当りである(ステップA704;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA705)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA707)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA707)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、12、5又は4の何れか)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA708)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA709)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA710)、演出コマンド設定処理(ステップA711)を行う。
その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)を行う。
続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA716)。その後、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA717)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100ms、2500ms又は500msの何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA718)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA719)を行い、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
一方、ステップA704にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA704;N)は、高確率状態や時短状態の期間を管理する時間短縮変動回数更新処理(ステップA720)を行い、演出モードの設定に関する特図遊技情報チェック処理(ステップA721)を行う。次に、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA722)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA723)、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA724)特図表示中処理を終了する。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA720)の詳細について説明する。図53に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図時短中(時短状態中)であるかを判定する(ステップA751)。特図時短中でない場合(ステップA751;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップA751;Y)は、特図高確率中(高確率状態中)であるかを判定する(ステップA752)。特図高確率中でない場合(ステップA752;N)は、ステップA757に移行する。また、特図高確率中である場合(ステップA752;Y)は、高確率変動回数を−1更新して(ステップA753)、高確率変動回数が「0」となったかを判定する(ステップA754)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA754;N)は、ステップA757に移行する。また、高確率変動回数が「0」となった場合(ステップA754;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで高確率状態が終了する場合は、高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA755)、確変作動領域通過情報領域をクリアし(ステップA756)、ステップA757に移行する。なお、確変作動領域通過情報領域の情報は、この処理か遊技機の電源投入によりクリアされることとなる。
次に、時間短縮変動回数を−1更新して(ステップA757)、時間短縮変動回数が「0」となったかを判定する(ステップA758)。時間短縮変動回数が「0」でない場合(ステップA758;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が「0」となった場合(ステップA758;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA759)。
次いで、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA760)。なお、本実施形態の遊技機では、高確率状態も時短状態も同じ回数の特図変動表示ゲームを実行することにより終了するようになっているので、高確率変動回数が0となった場合には時間短縮変動回数も0となって、高確率状態と時短状態が同時に終了するようになっている。ステップA760では、例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFFに設定する。なお、特図が高確率状態中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA761)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA762)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA763)。さらに、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA764)、右打ち中の表示LED(例えば、第2遊技状態表示部77)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA765)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図遊技情報チェック処理〕
次に、上述の特図表示中処理における特図遊技情報チェック処理(ステップA721)の詳細について説明する。図54に示すように、特図遊技情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA771)。
次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)は、特図遊技情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である遊技回数を−1更新し(ステップA772)、遊技回数が「0」となったかを判定する(ステップA773)。遊技回数が「0」となっていない場合(ステップA773;N)には、特図遊技情報チェック処理を終了する。また、遊技回数が「0」となった場合(ステップA773;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(ステップA776)、移行する演出モードの遊技回数を取得し、RWM内の遊技回数領域にセーブして(ステップA778)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA779)。
その後、新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA780)、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA781)、演出コマンド設定処理(ステップA782)を行う。
次いで、新しく設定された遊技回数に対応する遊技回数コマンドを準備して(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)を行い、特図遊技情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA719)の詳細について説明する。図55に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA793)。なお、特図が高確率状態中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA794)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA795)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA796)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA797)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部78)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA798)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA799)。
次に、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する高確率変動回数領域を0クリアし(ステップA800)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する時間短縮変動回数領域を0クリアする(ステップA801)。そして、演出モード番号領域に通常モードの番号をセーブし(ステップA802)、遊技回数領域を0クリアして(ステップA803)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA804)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする(ステップA805)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。また、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LED(例えば、第2遊技状態表示部77)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA14)の詳細について説明する。図56に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドである奇数ラウンドの開始であるかを判定し(ステップA851)、奇数ラウンドの開始でない場合(ステップA851;N)、すなわち、第2特別変動入賞装置39を開放する偶数ラウンドである場合は、ステップA853に移行する。また、奇数ラウンドの開始である場合(ステップA851;Y)は、第1特別変動入賞装置38の上部流路38jに残存する遊技球数を管理する残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップA852)。
残存球カウンタが0でない場合(ステップA852;N)は、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。すなわち、上部流路38jに遊技球が残存している場合に第1特別変動入賞装置38を開放すると、当該残存球が確変作動領域38hに流入してしまう可能性がある。特に、第1特別変動入賞装置38の開放直後は確変作動領域38hに遊技球が流入しやすいため、高確率状態となる可能性が非常に高い。このため、上部流路38jに残存球がある場合、すなわち第1特別変動入賞装置38内で特定領域をなす確変作動領域38hに流入する可能性のある遊技球が存在する場合には、当該確変作動領域38hに流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドの開始を待機するようにしている。なお、第2特別変動入賞装置39を開放する偶数ラウンドである場合は、当該第2特別変動入賞装置39内の遊技球の存在の有無にかかわらずラウンドを開始する。
また、残存球カウンタが0である場合(ステップA852;Y)は、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA853)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA854)、演出コマンド設定処理(ステップA855)を行う。
その後、大入賞口開放テーブルを設定し(ステップA856)、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大入賞口開放データを取得してセーブする(ステップA857)。大入賞口開放データは、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れを開放するかや、開放時間等の開放態様を示すデータである。
そして、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定し(ステップA858)、最終ラウンドである場合(ステップA858;Y)は、ステップA863に移行する。また、最終ラウンドでない場合(ステップA858;N)は、レバーソレノイド動作ラウンドであるかを判定する(ステップA859)。レバーソレノイド動作ラウンドとは、レバーソレノイド38fを動作してレバー部材38iを動作させるラウンドであり、本実施形態の場合は1ラウンド目の特定ラウンドのみである。
レバーソレノイド動作ラウンドである場合(ステップA859;Y)は、レバーソレノイドの動作データを設定し(ステップA860)、ステップA863に移行する。これにより、レバーソレノイド制御ポインタ領域にデータが設定されるとともに、レバーソレノイド制御タイマがクリアされる。
また、レバーソレノイド動作ラウンドでない場合(ステップA859;N)は、奇数ラウンドの開始であるかを判定し(ステップA861)、奇数ラウンドの開始でない場合(ステップA861;N)は、ステップA863に移行する。この場合は第2特別変動入賞装置39が開放される場合である。また、奇数ラウンドの開始である場合(ステップA861;Y)は、レバーソレノイドの停止データを設定し(ステップA862)、ステップA863に移行する。この場合は第1特別変動入賞装置38が開放されるがレバーソレノイド38fを動作しない場合である。
その後、大入賞口開放データに対応する大入賞口開放時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA863)、大入賞口開放データに対応する当り開始ポインタ値を取得して特図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップA864)。さらに、大入賞口開放データに対応する当り終了ポインタ値を取得して特図当り終了ポインタ領域にセーブし(ステップA865)、奇数ラウンドの開始であるかを判定する(ステップA867)。
そして、奇数ラウンドの開始でない場合(ステップA867;N)は、大入賞口開放中処理移行設定処理1を行い(ステップA868)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。また、奇数ラウンドの開始である場合(ステップA867;Y)は、大入賞口開放中処理移行設定処理2を行い(ステップA868)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
なお、ステップA852では、残存球カウンタが0であるかを確認しているが、これに加えて排出球カウンタが0であるかを確認し、0でない場合はステップA853以降の処理を行わないようにしても良い。すなわち第1特別変動入賞装置38内の遊技球が全て排出されたことが確認されてからラウンドを開始しても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える第1特別変動入賞装置38と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、特定領域を備えない第2特別変動入賞装置39と、を備え、遊技制御手段は、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき、遊技球が特定領域に流入しなかった場合よりも遊技者に有利な遊技状態を当該特別遊技状態の終了後に発生可能であり、複数のラウンドで構成される特別遊技状態において、各ラウンドでは第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39との何れか一方を開放し、ラウンド毎に開放する特別変動入賞装置を変更することで第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とがラウンド毎に交互に開放するように制御し、第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドを開始する際には、当該第1特別変動入賞装置38内で特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで当該ラウンドの開始を待機するようにしたこととなる。
したがって、特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドの開始を待機するので、遊技の公平性を確保することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、第2特別変動入賞装置39を開放するラウンドを開始する際には、当該第2特別変動入賞装置39に流入した遊技球が全て排出されているか否かにかかわらず当該ラウンドを開始するようにしたこととなる。したがって、特定領域を備えない第2特別変動入賞装置39を開放する場合には排出の確認がなくても開放するので、特別遊技状態を迅速に消化することができる。
また、ステップA851において特定ラウンドの開始であるかを判定し、特定ラウンドの開始である場合のみ残存球カウンタが0であるかを確認するようにしても良い。すなわち、所定条件の成立に基づき変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える第1特別変動入賞装置38と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、特定領域を備えない第2特別変動入賞装置39と、を備え、遊技制御手段は、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき、遊技球が特定領域に流入しなかった場合よりも遊技者に有利な遊技状態を当該特別遊技状態の終了後に発生可能であり、複数のラウンドで構成される特別遊技状態において、各ラウンドでは第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39との何れか一方を開放し、ラウンド毎に開放する特別変動入賞装置を変更することで第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とがラウンド毎に交互に開放するように制御するとともに、特別遊技状態において、第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドを複数回実行するように制御し、当該第1特別変動入賞装置38を開放する複数回のラウンドのうちの特定ラウンドにおいて第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球が特定領域へ流入したかを判定するように構成され、特定ラウンドを開始する際には、当該第1特別変動入賞装置38内で特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで当該特定ラウンドの開始を待機するようにしても良い。このようにすることで、特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで特定ラウンドの開始を待機するので、遊技の公平性を確保することができる。
さらに、ステップA851において特定ラウンドの開始又は特定ラウンドの次の第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドであるかを判定し、これらのラウンドの開始である場合のみ残存球カウンタが0であるかを確認するようにしても良い。すなわち、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特定ラウンドの後に第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドを開始する際には、当該第1特別変動入賞装置38内で特定領域(確変作動領域38h)に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで当該ラウンドの開始を待機するようにしても良い。このようにすれば、特定ラウンドで流入した遊技球が特定領域に流入したか否かが決定されるまで待機するので、遊技の公平性を確保することができる。
また、残存球カウンタが0でない場合にはラウンドの開始を待機するようにしたが、残存球カウンタが0でない場合に特別遊技状態の開始を待機するようにしても良い。すなわち、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、第1特別変動入賞装置38内で特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで特別遊技状態の開始を待機するようにしても良い。したがって、特定領域に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで第1特別変動入賞装置38が開放されないこととなり、遊技の公平性を確保することができる。
また、特定ラウンド以外の第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドの開始時に残存球カウンタが0でないと判定された場合には、当該ラウンドで第2特別変動入賞装置39を開放するようにしても良い。また、特定ラウンドを1ラウンド目以外のラウンドとし、第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドの開始時(特定ラウンドの開始時のみとしても良い)に残存球カウンタが0でない場合にはラウンドの開始を待機するようにして、特定ラウンドの直前の連続する複数回のラウンドは第2特別変動入賞装置39を開放するラウンドとしても良い。このようにすることで、特定ラウンドの開始前に十分な時間を確保でき、残存球が確実に排出された状態とすることができる。さらに、特定ラウンドの直後に連続する複数回のラウンドは第2特別変動入賞装置39を開放するラウンドとしても良い。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図57には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理1(ステップA868)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理1においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA871)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA872)。
その後、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA873)、上大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA874)。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブして(ステップA875)、上大入賞口作動中情報を上大入賞口状態フラグ領域にセーブする(ステップA876)。
次に、上大入賞口不正入賞数領域を0クリアし(ステップA877)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップA878)、上大入賞口残存球処理タイマ領域を0クリアし(ステップA879)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図58には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理2(ステップA869)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理2においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA881)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA882)。
その後、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA883)、下大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物2作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA884)。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブして(ステップA885)、下大入賞口作動中情報を下大入賞口状態フラグ領域にセーブする(ステップA886)。
次に、下大入賞口不正入賞数領域を0クリアし(ステップA887)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップA888)、下大入賞口残存球処理タイマ領域を0クリアし(ステップA889)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA15)の詳細について説明する。図59に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、大入賞口開放データは開閉するパターンであるかを判定する(ステップA901)。開閉するパターンとは一のラウンド中に開閉を行う開放パターンであり、本実施形態では下V開放(図8参照)である。
大入賞口開放データは開閉するパターンである場合(ステップA901;Y)は、特図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップA902)、ロードした値が特図当り終了ポインタの値以上であるかを判定する(ステップA903)。
そして、ロードした値が特図当り終了ポインタの値以上でない場合(ステップA903;N)、すなわち、現在実行中のラウンドにおいてまだ開閉動作を行う場合は、特図当り中制御ポインタ領域の値を+1更新し(ステップA904)、大当り動作移行設定処理を行い(ステップA905)、大入賞口開放中処理を終了する。
図60に示すように大当り動作移行設定処理では、特図当り中制御ポインタによる分岐処理を行う(ステップA921)。
特図当り中制御ポインタの値が0である場合は、ウェイト時間(ここでは2700ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA922)、第1特別変動入賞装置38を閉状態とするために大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オフデータをセーブして(ステップA923)、大当り動作移行設定処理を終了する。
また、特図当り中制御ポインタの値が1である場合は、大当りV後半開放時間(ここでは25000ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA924)、第1特別変動入賞装置38を開状態とするために大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブして(ステップA925)、大当り動作移行設定処理を終了する。
図59に戻り、大入賞口開放データは開閉するパターンでない場合(ステップA901;N)や、ロードした値が特図当り終了ポインタの値以上である場合(ステップA903;Y)は、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA906)。
そして、最終ラウンドでない場合(ステップA906;N)は、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300ms、900ms又は1300msの何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA907)、インターバルコマンドを準備して(ステップA908)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA909)。さらに、処理番号をファンファーレ/インターバル中処理にかかる「3」に設定して(ステップA910)、ステップA915に移行する。
また、最終ラウンドである場合(ステップA906;Y)は、大入賞口開放データに対応する残存球処理時間(ここでは1300ms又は1700msの何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA911)、エンディングコマンドを準備して(ステップA912)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA913)。さらに、処理番号を大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定して(ステップA914)、ステップA915に移行する。
そして、大入賞口開放データとラウンド数に対応する大入賞口残存球処理時間を大入賞口残存球処理タイマ領域にセーブする(ステップA915)。この処理では、終了するラウンドが第1特別変動入賞装置38を開放するラウンドである場合は、下大入賞口残存球処理時間の初期値を下大入賞口残存球処理タイマ領域にセーブする。また、終了するラウンドが第2特別変動入賞装置39を開放するラウンドである場合は、上大入賞口残存球処理時間の初期値を上大入賞口残存球処理タイマ領域にセーブする。
その後、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップA916)、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38c又は第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを閉鎖するために、下大入賞口ソレノイド38b及び上大入賞口ソレノイド39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA917)、大入賞口開放中処理を終了する。なお、ステップA917では、下大入賞口ソレノイド38b及び上大入賞口ソレノイド39bのオフデータを設定するようにしているが、開放中の特別変動入賞装置の大入賞口ソレノイドのオフデータのみを設定するようにしても良い。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA16)の詳細について説明する。図61に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、第1特別変動入賞装置38の上部流路38jに残存する遊技球数を管理する残存球カウンタが0であるかを判定し(ステップA951)、残存球カウンタが0でない場合(ステップA951;N)は、大入賞口残存球処理を終了する。すなわち、第1特別変動入賞装置38の上部流路38jの遊技球が全て排出されるまでは大入賞口残存球処理から移行せず、特別遊技状態が終了しないようにされている。
また、残存球カウンタが0である場合(ステップA951;Y)は、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA952)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA953)。その後、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100ms、2300ms又は2700msの何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA954)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA955)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA956)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA957)。そして、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA956)、特図当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップA957)、特図当り終了ポインタ領域をクリアして(ステップA958)、大入賞口残存球処理を終了する。
以上のことから、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態を終了する際に、第1特別変動入賞装置38内で特定領域(確変作動領域38h)に流入する可能性のある遊技球が存在しないことが確認されるまで特別遊技状態を終了しないようにしたこととなる。したがって、次の特別遊技状態まで遊技球が残留してしまうことを防止でき、遊技の公平性を確保することができる。なお、ステップA951において残存球カウンタが0であるかを確認しているが、これに加えて排出球カウンタが0であるかを確認し、0でない場合はステップA952以降の処理を行わないようにしても良い。すなわち第1特別変動入賞装置38内の遊技球が全て排出されたことが確認されてから特別遊技状態を終了しても良い。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA17)の詳細について説明する。図62に示すように、この大当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1001)、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA1002)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップA1002;N)は、大当り図柄はV容易図柄であるかを判定する(ステップA1003)。V容易図柄とは、12R確変、5R確変、4R確変に対応する図柄である。
大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA1003;N)は、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードB開始の情報を準備し(ステップA1004)、ステップA1006に移行する。
また、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ステップA1002;Y)や、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA1003;Y)は、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ステップA1005)、ステップA1006に移行する。
そして、確変作動領域38hに遊技球が流入した場合に設定される確変作動領域通過情報があるかを判定する(ステップA1006)。
確変作動領域通過情報がない場合(ステップA1006;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA1007)、ステップA1010に移行する。この場合は高確率状態とならない場合である。
また、確変作動領域通過情報がある場合(ステップA1006;Y)は、大当り終了設定処理2を行い(ステップA1008)、特別遊技状態の終了後の演出モードとして準備した情報をSTモード(STモードA又はB)に差し替え(ステップA1009)、ステップA1010に移行する。この場合は高確率状態となる場合である。すなわち、大当り図柄にかかわらず確変作動領域38hに遊技球が流入した場合には高確率状態となる。
その後、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA1010)、準備した情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1011)。そして、これらの情報から、特別遊技状態の終了後の演出モードの演出モード番号を取得してセーブし(ステップA1012)、特別遊技状態の終了後の演出モードの遊技回数を取得してセーブし(ステップA1013)、特別遊技状態の終了後の演出モードの次モード移行情報を取得してセーブする(ステップA1014)。さらに、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1015)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブする(ステップA1016)。
次に、V容易図柄でない大当り図柄に基づく特別遊技状態における確変作動領域38hへの遊技球の流入である確変作動領域イレギュラー通過であるかを判定する(ステップA1017)。そして、確変作動領域イレギュラー通過でない場合(ステップA1017;N)は、ステップA1019に移行する。また、確変作動領域イレギュラー通過である場合(ステップA1017;Y)は、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せし(ステップA1018)、ステップA1019に移行する。そして、演出コマンド設定処理を行い(ステップA1019)、確率情報コマンドを演出制御装置300に送信する。ここで送信される確率情報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
そして、遊技回数に対応する遊技回数コマンドを準備し(ステップA1020)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA1021)。
次に、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA1022)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1023)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1024)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1025)。
続いて、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA1026)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA1027)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA1028)。そして、確変作動領域通過情報領域の情報をクリアし(ステップA1029)、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアして(ステップA1030)、大当り終了処理を終了する。
なお、今回の特別遊技状態が高確率状態又は時短状態の当りに基づくものである場合には、確変作動領域通過情報の有無にかかわらず演出モードとしてSTモードを設定するようにしても良い。本実施形態の遊技機では、第1特図変動表示ゲームで大当りとなった場合は所定の確率でV容易図柄となり、第2特図変動表示ゲームで大当りとなった場合は全てV容易図柄となる。高確率状態中や時短状態中は右打ちで遊技を進行するため、基本的には第2特図変動表示ゲームのみが実行され、高確率状態中や時短状態中での大当りは全てV容易図柄となるはずである。ただし、大当り発生時に存在した第1始動記憶に基づく第1特図変動表示ゲームで大当りとなった場合には、高確率状態又は時短状態であるにもかかわらず所定の割合でV容易図柄とならないことがある。
遊技内容に詳しくない遊技者は、高確率状態中や時短状態中の大当りは全てV容易図柄となると理解している場合があり、STモードとならないことに対する不信感を持つ可能性があるが、高確率状態中や時短状態中の大当りの場合には必ずSTモードに移行するようにすることでこのような不信感を持つことを防止できる。なお、STモードは高確率状態であっても所定の割合で大当りが発生せずに終了するものであるため、低確率状態でSTモードとしたとしても当該STモードで大当りが発生しないことで違和感が生じることはない。
〔大当り終了設定処理1〕
図63には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1007)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1041)。時短の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次に、低確率&時短ありの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1042)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA1043)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1044)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1045)。その後、高確率変動回数領域を0クリアし(ステップA1046)、時間短縮変動回数領域に初期値(ここでは100回)をセーブして(ステップA1047)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図64には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1008)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1051)。時短の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率&時短ありの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1052)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA1053)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1054)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1055)。その後、高確率変動回数領域に初期値(ここでは100回)をセーブし(ステップA1056)、時間短縮変動回数領域に初期値(ここでは100回)をセーブして(ステップA1057)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、時短状態中は右打ちにより遊技を進行するが、特別遊技状態中から右打ちをするように指示しているため、大当り終了設定処理1及び2では右打ちを指示することに関する設定は行わない。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、予め定められた所定期間に亘って特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段をなす。そして、特定遊技状態においては、当該特定遊技状態でない場合よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易となるように普通変動入賞装置37の動作を制御するとともに、当該特定遊技状態でない場合よりも第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの変動時間を短縮するように構成されていることとなる。
また、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、予め定められた所定期間に亘って高確率状態(確変状態)を発生可能な高確率状態発生手段をなす。
〔レバーソレノイド制御処理〕
次に、特図ゲーム処理中におけるレバーソレノイド制御処理(ステップA22)の詳細について説明する。図65に示すように、レバーソレノイド制御処理では、まず、レバーソレノイド制御ポインタが更新なしコード(ここでは−1)であるかを判定する(ステップA1101)。レバーソレノイド制御ポインタが更新なしコードである場合(ステップA1101;Y)は、レバーソレノイド制御処理を終了する。また、レバーソレノイド制御ポインタが更新なしコードでない場合(ステップA1101;N)は、レバーソレノイド制御タイマを−1更新し(ステップA1102)、レバーソレノイド制御タイマが0となったかを判定する(ステップA1103)。
レバーソレノイド制御タイマが0となっていない場合(ステップA1103;N)は、レバーソレノイド制御処理を終了する。また、レバーソレノイド制御タイマが0となった場合(ステップA1103;Y)は、レバーソレノイド制御テーブルを設定し(ステップA1104)、レバーソレノイド制御ポインタに対応するテーブルアドレスを算出する(ステップA1105)。そして、次動作の制御ポインタを取得してレバーソレノイド制御ポイント領域にセーブし(ステップA1106)、次動作の制御タイマを取得してレバーソレノイド制御タイマ領域にセーブし(ステップA1107)、次動作の出力データを取得してレバーソレノイド出力データ領域にセーブする(ステップA1108)。その後、確変作動領域有効判定フラグを取得して確変作動領域有効判定フラグ領域にセーブして(ステップA1109)、レバーソレノイド制御処理を終了する。
以上の処理により、所定時間が経過するごとにレバーソレノイド制御ポインタが順次更新され、図8(c)、(d)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される。なお、所定の条件を満たすことによりレバーソレノイドの動作を終了する場合には、レバーソレノイド制御ポインタとして0を設定することで、レバーソレノイド38fがOFFとなるとともに確変作動領域スイッチ38dが無効となる。そして、レバーソレノイド制御ポインタとして0を設定した後にレバーソレノイド制御ポインタとして−1を設定して動作を停止した状態が継続するようにする。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、タイマ割込み処理中に実行される各処理における演出コマンド設定処理の詳細について説明する。図66に示すように、演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2001)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップA2002)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2002;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2001)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2002;N)は、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA2003)。
次いで、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2004)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップA2005)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2005;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2004)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2005;N)は、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込んで(ステップA2006)、演出コマンド設定処理を終了する。なお、演出コマンド設定処理のことを、単に「コマンド設定処理」と称することもある。
〔図柄変動制御処理〕
図67に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA19,A21)、後述の普図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップB15)を示した。図柄変動制御処理は、特別図柄(第1特図、第2特図等)や普通図柄(普図)の変動の制御と特別図柄や普通図柄の表示データの設定を行う処理である。
この図柄変動制御処理では、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及び普図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(ステップA2101)。本実施形態の場合、ステップA18、ステップA20、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、点滅制御タイマの初期値、変動図柄番号上限判定値、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1(変動用)のアドレスが定義されている。
制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中である場合(ステップA2102;Y)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA2103)。本実施形態の場合、ステップA18、ステップA20、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスが定義されている。
次いで、制御対象の点滅制御タイマを−1更新し(ステップA2104)、更新後の点滅制御タイマが「0」であるかを判定して(ステップA2105)、更新後の点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA2105;N)は、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA2108)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
また、更新後の点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA2105;Y)は、対象の点滅制御タイマ領域に対応する点滅制御タイマ初期値(ここでは100ms)をセーブし(ステップA2106)、制御対象の変動図柄番号を対応する範囲で+1更新して(ステップA2107)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA2108)。そして、取得した表示データをRAM111C内に設けられた対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中でない場合(ステップA2102;N)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA2109)。本実施形態の場合、ステップA18、ステップA20、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスが定義されている。次いで、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA2110)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS111)の詳細について説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図68に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、普図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップB7)。
ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB8)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB9)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB10)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB11)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB13)を行う。
その後、普図表示器74による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備した後(ステップB14)、普図表示器74による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB15)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が「0」でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、ステップB14の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細について説明する。図69に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるかを判定する(ステップB101)。
そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)は、右打ちする遊技状態(例えば、大当り中、特図時短中(普電サポート中))であるかを判定する(ステップB102)。
右打ちする遊技状態である場合(ステップB102;Y)は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば「4」)未満であるかを判定する(ステップB105)。
また、右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102;N)は、左打ち指示コマンドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ステップB104)を行った後に、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満(例えば「4」)であるかを判定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)は、普図保留数を+1更新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出し、RWMの当り乱数格納領域にセーブして(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、RWMの当り図柄乱数格納領域にセーブして(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定した場合(ステップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定した場合(ステップB105;N)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細について説明する。図70に示すように、普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップB201)。
そして、普図当り中である場合(ステップB201;Y)は、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB202)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB202;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステップB203)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば「6」)以上であるかを判定して(ステップB204)、カウント数が上限値以上である(ステップB204;Y)と判定すると、普図当り終了ポインタ領域から当り終了ポインタ値(ここでは4又は7)をロードして普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップB205)。そして、普図ゲーム処理タイマを0クリアして(ステップB206)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB201にて普図当り中でないと判定した場合(ステップB201;N)、ステップB202にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定した場合(ステップB202;N)、又はステップB204にて普電カウント数が上限値以上でないと判定した場合(ステップB204;N)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説明する。図71に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるかを判定し(ステップB301)、普図保留数が「0」である場合(ステップB301;Y)は、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB322)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB323)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB324)、普図普段処理を終了する。
また、普図保留数が「0」でない場合(ステップB301;N)は、RWMの当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB302)。次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率(すなわち、普図低確率)よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態中であるかを判定する(ステップB303)。
普図高確率中でない場合(ステップB303;N)は、普図低確率時の下限判定値(低確率下限判定値)を設定し(ステップB304)、普図高確率中である場合(ステップB303;Y)は、普図高確率時の下限判定値(高確率下限判定値)を設定する(ステップB305)。
その後、当り乱数の値が上限判定値以上であるかを判定し(ステップB306)、当り乱数の値が上限判定値以上である場合(ステップB306;Y)、すなわちはずれである場合は、ステップB308に移行する。
また、当り乱数の値が上限判定値以上でない場合(ステップB306;N)は、当り乱数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満であるかを判定する(ステップB307)。
当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップB307;Y)、すなわちはずれである場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB308)、はずれ停止図柄番号を設定し(ステップB309)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブして(ステップB310)、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブする(ステップB314)。
一方、当り乱数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満でない場合(ステップB307;N)、すなわち当りである場合は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB311)、ステップB302にてロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(ステップB312)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブして(ステップB313)、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブする(ステップB314)。なお、本実施形態の遊技機では当り図柄として開放パターン1となる当り図柄1と開放パターン2となる当り図柄2の2種類がある。
本実施形態の場合、普図低確率時における当りの確率は0/251、普図高確率時における当りの確率は250/251であり、上限判定値は「251」、低確率下限判定値は「251」、高確率下限判定値は「1」である。したがって、普図低確率時は、当り乱数の値が「0」〜「250」全ての場合ではずれとなる。また、普図高確率時は、当り乱数の値が「1」〜「250」の何れかである場合が当り、当り乱数の値が「0」である場合がはずれとなる。
停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブ(ステップB314)した後、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB315)。
その後、当り乱数格納領域をシフトし(ステップB316)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップB317)、普図保留数を−1更新する(ステップB318)。すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、変動パターン乱数3を抽出し(ステップB319)、変動パターン乱数3に対応する変動時間を設定して普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB320)。ここでは変動時間として、200/256で500msが選択され、40/256で1500msが選択され、16/256で3000msが選択される。
その後、普図変動中処理移行設定処理(ステップB321)を行って、普図普段処理を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図72には、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB321)を示した。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB341)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB342)。
その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB343)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB344)。
そして、普図表示器74の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(ここでは100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップB345)、普図変動図柄番号領域に初期値(ここでは0)をセーブして(ステップB346)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)の詳細について説明する。図73に示すように普図変動中処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB411)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB412)。
その後、普図表示器74における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば600m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB413)、普図の変動終了に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB414)、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB415)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図74に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(ステップB501)、RWMの当りフラグ領域をクリアして(ステップB502)、ロードされた当りフラグが当り情報かを判定する(ステップB503)
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB503;N)は、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB515)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB516)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB517)、普図表示中処理を終了する。
一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB503;Y)は、当り中処理設定テーブルを設定して(ステップB504)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(ここでは0と5の何れか)を取得して普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップB505)。次に、普図停止図柄情報に対応する当り終了ポインタ値(ここでは4と7の何れか)を取得して普図当り終了ポインタ領域にセーブし(ステップB506)、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(ここでは1700ms又は2600msの何れか)を取得して普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB507)。
その後、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB508)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB509)。その後、普図当りの開始に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をON)と、普電作動開始に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB510)。
さらに、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブし(ステップB511)、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアして(ステップB512)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB513)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグ(不正監視期間外フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB514)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図75に示すように、普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードし、準備して(ステップB601)、ロードした普図当り中制御ポインタの値が上限値以上であるかを判定する(ステップB602)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上でない場合(ステップB602;N)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB603)、普電作動移行設定処理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了する。
また、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上である場合(ステップB602;Y)は、ステップB603における普図当り中処理制御ポインタ領域を+1更新する処理を行わずに、普電作動移行設定処理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
図76には、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB604)を示した。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタ(普図当り中制御ポインタ)の値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理を行う(ステップB611)。なお、ここで用いる制御ポインタの値は、ステップB601でロードした値であって、ステップB603で+1更新する前の値である。
制御ポインタの値が0、2又は5の何れかであった場合は、ステップB612へ移行して、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(ここでは300ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB612)、普電ソレノイド37cをオフさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB613)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1又は3の何れかであった場合は、ステップB614へ移行して、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(ここでは1700ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB614)、普電ソレノイド37cをオンさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB615)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が6であった場合は、ステップB616へ移行して、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(ここでは2600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB616)、普電ソレノイド37cをオンさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB617)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が4又は7の何れかであった場合は、ステップB618へ移行して、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理を行うため、処理番号として「4」を設定する(ステップB618)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB619)、普電残存球処理時間(ここでは600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB620)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB621)、普電作動移行設定処理を終了する。
図77には、上述の処理により制御される普通変動入賞装置37の動作を示した。図77(a)には結果が当り図柄1(開放パターン1)の場合を示した。普図変動表示ゲームの変動時間が終了し(t81)、当り結果を表示する普図表示時間が経過すると(t82)、当り状態が開始されて普通変動入賞装置37の開放が開始される。
この普通変動入賞装置37の開放では、1700msの開放(t82〜t83、t84〜t85、t86〜t87)と300msの閉鎖(t83〜t84、t85〜t86)が交互に行われる。そして、3回目の開放が終了すると(t87)、600msの残存球処理時間となり(t87〜t88)、その後100msのエンディング時間となる(t88〜t89)。エンディング時間が終了すると(t89)、当り状態が終了して新たな普図変動表示ゲームを実行可能となる。
図77(b)には結果が当り図柄2(開放パターン2)の場合を示した。普図変動表示ゲームの変動時間が終了し(t91)、当り結果を表示する普図表示時間が経過すると(t92)、当り状態が開始されて普通変動入賞装置37の開放が開始される。
この普通変動入賞装置37の開放では、2600msの開放(t92〜t93、t94〜t95)を300msの閉鎖(t93〜t94)を挟んで行う。そして2回目の開放が終了すると(t95)、600msの残存球処理時間となり(t95〜t96)、その後100msのエンディング時間となる(t96〜t97)。エンディング時間が終了すると(t97)、当り状態が終了して新たな普図変動表示ゲームを実行可能となる。
なお、何れの開放パターンであっても所定数(ここでは6個)の遊技球が普通変動入賞装置37に入賞した場合は、その時点で普通変動入賞装置37の開放を終了し、残存球処理時間となる。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)の詳細について説明する。図78に示すように普電残存球処理では、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB711)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB712)。
次に、普図エンディング時間(ここでは100m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB713)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB714)、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアする(ステップB715)。そして、普図当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップB716)、普図当り終了ポインタ領域をクリアして(ステップB717)、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)の詳細について説明する。図79に示すように普図当り終了処理では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB811)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB812)。
次に、普図変動表示ゲームの当り終了に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB813)、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB814)、普図当り終了処理を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS112)の詳細について説明する。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器75、第1遊技状態表示部76、第2遊技状態表示部77、第3遊技状態表示部78、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
図80に示すように、セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマを+1更新して(ステップS501)、点滅制御タイマの特定ビットが1か否かによって、出力オンタイミングであるかを判定する(ステップS502)。本実施形態では、点滅制御タイマのビット5が1である場合に出力オンタイミングであると判定することで、128m秒の点滅周期を作っている。
出力オンタイミングである場合(ステップS502;Y)は、普図保留表示器での表示態様が規定された普図保留数表示テーブル1,2のうちの、普図保留数表示テーブル1を設定し(ステップS503)、出力オンタイミングでない場合(ステップS502;N)は、普図保留数表示テーブル2を設定する(ステップS504)。そして、設定した普図保留数表示テーブルから普図保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた普図保留表示器用のセグメント領域にセーブする(ステップS505)。本実施形態では、普図保留数が「0」〜「2」の何れかであれば、どちらの普図保留数表示テーブルが設定された場合であっても、表示データは同じになる。
次に、出力オンタイミングであるかを判定し(ステップS506)、出力オンタイミングである場合(ステップS506;Y)は、特図1保留表示器での表示態様が規定された特図1保留数表示テーブル1,2のうちの、特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステップS507)、出力オンタイミングでない場合(ステップS506;N)は、特図1保留数表示テーブル2を設定する(ステップS508)。そして、設定した特図1保留数表示テーブルから特図1保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた特図1保留表示器用のセグメント領域にセーブする(ステップS509)。
その後、出力オンタイミングであるかを判定し(ステップS510)、出力オンタイミングである場合(ステップS510;Y)は、特図2保留表示器での表示態様が規定された特図2保留数表示テーブル1,2のうちの、特図2保留数表示テーブル1を設定し(ステップS511)、出力オンタイミングでない場合(ステップS510;N)は、特図2保留数表示テーブル2を設定する(ステップS512)。そして、設定した特図2保留数表示テーブルから特図2保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた特図2保留表示器用のセグメント領域にセーブする(ステップS513)。
さらに、ラウンド表示部での表示態様が規定されたラウンド表示テーブルを設定して(ステップS514)、ラウンド表示LEDポインタに対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられたラウンド表示部用のセグメント領域にセーブする(ステップS515)。
次に、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第1遊技状態表示部76での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定して(ステップS516)、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた第1遊技状態表示部76用のセグメント領域にセーブする(ステップS517)。本実施形態では、1個のLEDからなる第1遊技状態表示部76を、通常中には消灯させ、特図時短中(普電サポート中)には点灯させるよう構成されている。
その後、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であることを報知する第2遊技状態表示部77での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定して(ステップS518)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた第2遊技状態表示部77用のセグメント領域にセーブする(ステップS519)。本実施形態では、1個のLEDからなる第2遊技状態表示部77を、通常打ち(左打ち)時には消灯させ、右打ち時(本実施形態の場合、大当り中、普電サポート中)には点灯させるよう構成されている。
そして、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっている場合にオンとされる高確率報知フラグがオンであるかを判定し(ステップS520)、高確率報知フラグがオンであれば(ステップS520;Y)、高確率報知LED(第3遊技状態表示部78)のオフデータをセグメント領域にセーブして(ステップS521)、セグメントLED編集処理を終了する。また、高確率報知フラグがオフであれば(ステップS520;N)、高確率報知LEDのオフデータをセグメント領域にセーブせずに、セグメントLED編集処理を終了する。
〔異常排出監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における異常排出監視処理(ステップS113)の詳細について説明する。異常排出監視処理では、上部流路38jと下部流路38kのそれぞれについて存在する遊技球数を管理し、存在する遊技球が0であるにもかかわらず排出を検出した場合に異常排出エラーとする処理や、異常排出エラーの解除に関する処理を行う。
図81に示すように、異常排出監視処理では、まず、異常排出エラーの発生中であるかを判定する(ステップS551)。異常排出エラーの発生中である場合には、異常排出エラーフラグ領域に異常排出エラーフラグが設定されるようになっており、ここではこの異常排出エラーフラグの有無により異常排出エラー中であるかを判定する。
異常排出エラーの発生中でない場合(ステップS551;N)は、下大入賞口スイッチに入力があるかを判定し(ステップS552)、入力がない場合(ステップS552;N)は、ステップS554に移行する。また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS552;Y)は、上部流路38j内の遊技球数を管理する異常排出カウンタ1を+1更新し(ステップS553)、ステップS554に移行する。
次に、確変作動領域スイッチ38dに入力があるかを判定し(ステップS554)、入力がない場合(ステップS554;N)は、ステップS558に移行する。また、確変作動領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップS554;Y)は、下部流路38k内の遊技球数を管理する異常排出カウンタ2を+1更新し(ステップS555)、異常排出カウンタ1が0であるかを判定する(ステップS556)。
異常排出カウンタ1が0である場合(ステップS556;Y)は、ステップS565に移行して異常発生時の処理を行う。異常発生時の処理では、異常排出エラーフラグを準備し(ステップS565)、異常排出発生コマンドを準備して(ステップS566)、ステップS572に移行する。すなわちこの場合は、上部流路38j内の遊技球数を管理する異常排出カウンタ1が0であるにもかかわらず、上部流路38jから流出する遊技球を検出する確変作動領域スイッチ38dに入力があった場合であるので異常発生時の処理を行う。
一方、異常排出カウンタ1が0でない場合(ステップS556;N)は、異常排出カウンタ1を−1更新し(ステップS557)、通過口スイッチ38gに入力があるかを判定する(ステップS558)。通過口スイッチ38gに入力がない場合(ステップS558;N)は、ステップS562に移行する。また、通過口スイッチ38gに入力がある場合(ステップS558;Y)は、異常排出カウンタ2を+1更新し(ステップS559)、異常排出カウンタ1が0であるかを判定する(ステップS560)。そして、異常排出カウンタ1が0である場合(ステップS560;Y)は、ステップS565に移行して異常発生時の処理を行う。すなわちこの場合は、上部流路38j内の遊技球数を管理する異常排出カウンタ1が0であるにもかかわらず、上部流路38jから流出する遊技球を検出する通過口スイッチ38gに入力があった場合であるので異常発生時の処理を行う。
また、異常排出カウンタ1が0でない場合(ステップS560;N)は、異常排出カウンタ1を−1更新し(ステップS561)、排出確認スイッチ38eに入力があるかを判定する(ステップS562)。排出確認スイッチ38eに入力がない場合(ステップS562;N)は、ステップS570に移行する。また、排出確認スイッチ38eに入力がある場合(ステップS562;Y)は、異常排出カウンタ2が0であるかを判定する(ステップS563)。そして、異常排出カウンタ2が0である場合(ステップS563;Y)は、ステップS565に移行して異常発生時の処理を行う。すなわちこの場合は、下部流路38k内の遊技球数を管理する異常排出カウンタ2が0であるにもかかわらず、下部流路38kから排出される遊技球を検出する排出確認スイッチ38eに入力があった場合であるので異常発生時の処理を行う。
また、異常排出カウンタ2が0でない場合(ステップS563;N)は、異常排出カウンタ2を−1更新し(ステップS564)、ステップS570に移行する。この場合は、異常が発生していない場合である。その後、異常排出解除フラグを準備し(ステップS570)、異常排出解除コマンドを準備して(ステップS571)、異常排出エラーフラグ領域の値と準備したフラグが一致するかを判定する(ステップS572)。
一方、異常排出エラーの発生中である場合(ステップS551;Y)は、初期化スイッチ112に入力があるかを判定し(ステップS567)、入力がない場合(ステップS567;N)は、異常排出監視処理を終了する。この場合は異常排出エラーが発生中である状態が継続する。また、初期化スイッチに入力がある場合(ステップS567;Y)は、異常排出エラーを解除する処理として、異常排出カウンタ1を0クリアし(ステップS568)、異常排出カウンタ2を0クリアする(ステップS569)。その後、異常排出解除フラグを準備し(ステップS570)、異常排出解除コマンドを準備して(ステップS571)、異常排出エラーフラグ領域の値と準備したフラグが一致するかを判定する(ステップS572)。
異常排出エラーフラグ領域の値と準備したフラグが一致する場合(ステップS572;Y)は、異常排出監視処理を終了する。
また、異常排出エラーフラグ領域の値と準備したフラグが一致しない場合(ステップS572;N)は、準備したフラグを異常排出エラーフラグ領域にセーブし(ステップS573)、演出コマンド設定処理を行う(ステップS574)。これにより、演出制御装置300に異常排出発生コマンド又は異常排出解除コマンドの何れかが送信される。演出制御装置300では、異常排出発生コマンドを受信することに伴い異常排出エラーの発生中である旨の報知を行う。この異常排出エラーは遊技を停止するエラーであるので演出の進行も停止し、異常排出エラー発生中はエラー報知を継続して行う。また、異常排出解除コマンドを受信することに伴い遊技の演出を再開するとともに、異常排出エラーの発生中である旨の報知を終了する。
その後、新しいフラグは異常排出解除フラグであるかを判定し(ステップS574)、異常排出解除フラグでない場合(ステップS574;N)は、異常排出監視処理を終了する。
また、異常排出解除フラグである場合(ステップS574;Y)、すなわち、初期化スイッチ112の操作に基づき異常排出エラーが解除された場合は、客待ちデモ中であるかを判定する(ステップS576)。そして、客待ちデモ中でない場合(ステップS576;N)は、異常排出監視処理を終了する。
また、客待ちデモ中である場合(ステップS576;Y)は、客待ちデモコマンドを準備し(ステップS577)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS578)、異常排出監視処理を終了する。異常発生エラーの解除に伴い遊技が再開されるが、再開時に客待ちデモ状態である場合には他の処理で演出制御装置300にコマンドが送信されることがないため、ここで演出制御装置300に客待ちデモコマンドを送信することで客待ちデモ状態の演出が開始されるようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS114)の詳細について説明する。磁石不正監視処理では、磁気センサ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図82に示すように、磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサ61がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップS601)。
磁気センサ61がオンである場合(ステップS601;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して(ステップS602)、当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップS603)。本実施形態の場合、磁石不正監視タイマが32m秒以上である場合にタイムアップしたと判定する。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップS603;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS604)、磁石不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS605)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップS606)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップS607)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。すなわち、磁気センサ61が一定期間(例えば、8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、磁気センサ61がオンでない場合(ステップS601;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS608)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS609)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS610)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップS603;N)も、ステップS609の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップS610;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップS610;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップS611)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップS612)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS613;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致しない場合(ステップS613;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップS614)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS615)、磁石不正監視処理を終了する。ここで、「ステップS601;N」→「ステップS608」→「ステップS609」→「ステップS610;Y」→「ステップS611」→「ステップS612」→「ステップS613;Y」が正常ルートである。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS115)の詳細について説明する。電波不正監視処理では、盤電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図83に示すように、電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップS701)。
電波センサがオンである場合(ステップS701;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS702)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップS703)、盤電波不正フラグとして盤電波不正発生フラグを準備して(ステップS704)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。すなわち、磁気不正の場合は、磁気センサ61のオンが所定回数検出された時点で異常が発生していると判定する一方、盤電波不正の場合は、盤電波センサ62のオンが1回検出された時点で異常が発生していると判定するようにしている。
一方、盤電波センサ62がオンでない場合(ステップS701;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS705)。なお、電波不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS706)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップS706;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップS706;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップS707)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップS708)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS709;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致しない場合(ステップS709;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップS710)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS711)、盤電波不正監視処理を終了する。ここで、「ステップS701;N」→「ステップS705」→「ステップS706;Y」→「ステップS707」→「ステップS708」→「ステップS709;Y」が正常ルートである。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS116)の詳細について説明する。外部情報編集処理では、各処理での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
図84及び図85に示すように、外部情報編集処理では、まず、スイッチのコネクタ抜けなどのスイッチ異常エラーの発生中であるかを判定し(ステップS751)、スイッチ異常エラーの発生中でない場合(ステップS751;N)は、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS752)、ステップS754に移行する。また、スイッチ異常エラーの発生中である場合(ステップS751;Y)は、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS753)、ステップS754に移行する。
そして、ガラス枠開放エラーの発生中でもなく(ステップS754;N)、本体枠開放エラーの発生中でもない場合(ステップS755;N)には、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS756)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS757)、ステップS760の処理に移行する。
一方、ガラス枠開放エラーの発生中である場合(ステップS754;Y)、あるいは、本体枠開放エラーの発生中である場合(ステップS755;Y)には、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS758)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS759)、ステップS760の処理に移行する。
そして、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば256m秒)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS760)。なお、セキュリティ信号制御タイマの初期値は、メイン処理においてRAMクリアで起動したときのRAM初期値設定時に設定され、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS761)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS761;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS762)、ステップS763の処理に移行する。
また、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」である場合(ステップS761;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、ステップS762の処理を行わずに、ステップS763の処理に移行する。
そして、図85に示すように、異常排出エラー、磁石不正、盤電波不正、残存球エラー、排出球エラー、V異常通過エラー、上大入賞口不正、下大入賞口不正、普電不正及び振動不正の少なくとも一つが発生中である場合(ステップS763〜S772の少なくとも一つがY)は、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS773)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS776)、ステップS777に移行する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。
一方、異常排出エラー、磁石不正、盤電波不正、残存球エラー、排出球エラー、V異常通過エラー、上大入賞口不正、下大入賞口不正、普電不正及び振動不正の何れも発生していない場合(ステップS763〜S772の全てがN)は、ステップS774に移行する。そして、枠電波不正の発生中でなく(ステップS774;N)、確変作動領域異常通過情報がない(ステップS775;N)場合は、ステップS777に移行する。また、枠電波不正の発生中(ステップS774;Y)又は確変作動領域異常通過情報あり(ステップS775;Y)の場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS776)、ステップS777に移行する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。
そして、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップS777)を行い、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップS778)を行う。
次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS779)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS780)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップS780;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS781)、外部情報編集処理を終了する。
また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS780;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS781)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップS777)の詳細について説明する。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(本実施形態の場合、10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
図86に示すように、メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS831)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS832)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップS832;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」であるかを判定する(ステップS833)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップS833;N)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップS834)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS835)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば128m秒)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば64m秒)とのうちの、オン状態の時間(例えば128m秒)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS837)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
また、メイン賞球信号出力回数が「0」である場合(ステップS833;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS832;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS836)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」でないことである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS836;Y)は、ステップS837の処理に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS836;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
本実施形態では、遊技制御装置100からは、遊技球の払出予定個数が10個になる毎にメイン賞球信号が出力され、払出制御装置200からは、遊技球の払出個数が10個になる毎にメイン賞球信号が出力されるよう構成されている。
具体的には、遊技制御装置100は、10個の払出予定毎(払出コマンドを送信する毎)に、メイン賞球数信号出力回数を+1更新(払出コマンド送信処理内のサブルーチン)し、更新(設定)されている出力回数分、メイン賞球信号を出力する。
予定毎に出力されるメイン賞球信号に対し、払出制御装置200からは実際に10個の払出が行われる毎に賞球信号が送信されるので、予定と結果の整合をとることができ、不正な払出に対応することができる。また、大当り期間中に入賞しても、球切れ等で払出が遅れ、大当り終了後に払い出された場合にも、入賞時に出力されるメイン賞球信号によって、ホールコン(ホールコンピュータ)が正確な情報を収集(判断)することができる。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップS778)の詳細について説明する。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図87に示すように、始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS841)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS842)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップS842;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるかを判定する(ステップS843)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップS843;N)は、始動口信号出力回数を−1更新し(ステップS844)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS845)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば128m秒)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば64m秒)とのうちの、オン状態の時間(例えば128m秒)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS847)、始動口信号編集処理を終了する。
また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステップS843;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS848)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS842;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS846)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でないことである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS846;Y)は、ステップS847の処理に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS846;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS848)、始動口信号編集処理を終了する。
《連荘報知演出》
次に、本実施形態における連荘報知演出について説明する。
この連荘報知演出は、例えば、飾り特図始動記憶表示部42において報知対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることによって行う保留内連荘演出である。
本実施形態の飾り特図始動記憶表示部42は、例えば図2に示すように、表示装置41の下方左側と下方右側とに設けられており、左側の飾り特図始動記憶表示部42は、LEDが4つ並んだ構成となっており、右側の飾り特図始動記憶表示部42も、LEDが4つ並んだ構成となっている。そして、これら8つのLEDは、左から順に、消化順序1番目の始動記憶→消化順序2番目の始動記憶→消化順序3番目の始動記憶→消化順序4番目の始動記憶→消化順序5番目の始動記憶→消化順序6番目の始動記憶→消化順序7番目の始動記憶→消化順序8番目の始動記憶に対応している。すなわち、左側の飾り特図始動記憶表示部42のうち最も左側のLEDは、消化順序1番目の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、右側の飾り特図始動記憶表示部42のうち最も右側のLEDは、消化順序8番目の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。
図88(a),(b)には、連荘報知演出の一例を示した。
本実施形態においては、特図保留情報判定処理(図33)の、ステップA158,A159の処理によって演出制御装置300に低確率状態での判定結果が送信され、ステップA168,A169の処理によって演出制御装置300に高確率状態での判定結果が送信される。
また、本実施形態においては、V入賞があったこと(確変作動領域スイッチ38dが遊技球を検出したこと)に基づき、特別遊技状態の終了後に特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるようにされている。
したがって、低確率状態での判定結果が「はずれ」であり高確率状態での判定結果が「大当り」である始動記憶(以下「高確率当り保留」という。)については、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行時における確率状態が低確率状態である場合には、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果がはずれとなる。よって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であるか低確率状態であるかが確定する前に、高確率当り保留に対応する飾り特図始動記憶表示(以下「高確率当り保留表示」という。)の表示態様を連荘報知態様に変化させると、いわゆるガセ演出を行ってしまう可能性があり、連荘報知演出が信頼性の低い演出となる虞がある。
そこで、本実施形態では、例えば図88(a)に示すように、V入賞に成功した場合(すなわち、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した場合)に、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様(ここでは水玉模様)から連荘報知態様(ここでは格子模様)に変化させることとする。これにより、信頼性の高い連荘報知演出を行うことができる。図88(a)に示す例では、V入賞に成功した後に、1つの高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることによって、「2連荘」を報知する連荘報知演出を実行している。
ここで、V入賞に成功した場合とは、確変作動領域38hが有効中である際に確変作動領域スイッチ38dに入力があったため、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態になる場合である。また、V入賞に失敗した場合とは、確変作動領域38hが有効中である際に確変作動領域スイッチ38dに入力がなかったため、特別遊技状態の終了後における確率状態が低確率状態になる場合である。
一方、低確率状態での判定結果が「大当り」であり高確率状態での判定結果が「大当り」である始動記憶(以下「低確率当り保留」という。)については、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行時における確率状態が高確率状態であるか低確率状態であるかにかかわらず、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる。よって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であるか低確率状態であるかが確定する前に、低確率当り保留に対応する飾り特図始動記憶表示(以下「低確率当り保留表示」という。)の表示態様を連荘報知態様に変化させても、ガセ演出を行ってしまうことがない。したがって、低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させるタイミング(表示態様変化タイミング)は任意であるが、本実施形態では、高確率当り保留表示の表示態様変化タイミングに合わせて、V入賞に成功した場合(すなわち、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した場合)に、低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることとする。
高確率当り保留表示の表示態様変化タイミングの一例を、図88(b)に示す。
図88(b)に示す「(1)高確率当り保留」では、V入賞に成功した直後に(t101)、高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様に変化している。この場合、V入賞に成功したことを報知するV入賞報知演出と略同時に連荘報知演出を行うことができるため、連荘報知演出およびV入賞報知演出として、互いに関連する演出を行うことが可能となる。具体的には、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留(高確率当り保留、低確率当り保留)がある場合(すなわち連荘報知演出を行う場合)には、V入賞報知演出の演出態様を第1演出態様に設定するとともに、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留がない場合(すなわち連荘報知演出を行わない場合)には、V入賞報知演出の演出態様を第2演出態様に設定し、V入賞報知演出の演出態様が第1演出態様のときは報知対象の高確率当り保留表示(あるいは低確率当り保留表示)の表示態様が通常表示態様から連荘報知態様に変化するといったような、互いに関連する演出を行うことができる。
また、図88(b)に示す「(2)高確率当り保留」では、V入賞に成功し(t101)、その後、特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)よりも後の所定ラウンド(図88(b)に示す例では、2ラウンド目)が開始すると(t102)、高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様に変化している。この場合、連荘報知演出が、V入賞報知演出と錯綜しないため、確実な報知を行うことができる。
また、図88(b)に示す「(3)高確率当り保留」では、V入賞に成功し(t101)、その後、エンディング演出が開始すると(t103)、高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様に変化している。この場合、連荘報知演出が、V入賞報知演出と錯綜しないため、確実な報知を行うことができる。
次に、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に戻すタイミング(表示態様復帰タイミング)について説明する。
図89(a)に示す例では、V入賞に成功した後に、2つの高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることによって、「3連荘」を報知する連荘報知演出を実行している。このような場合、すなわち、V入賞に成功した後に2つ以上の高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることによって「3連荘以上」を報知する連荘報知演出を実行した場合には、その後に発生した特別遊技状態においてV入賞に失敗した後も高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様である状態を継続すると、ガセ演出を行ってしまう可能性があり、連荘報知演出が信頼性の低い演出となる虞がある。
そこで、本実施形態では、V入賞に失敗するまで(V入賞に成功し続けている間)は、高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様である状態を継続する一方、V入賞に失敗した場合には、例えば図89(a)に示すように、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に戻すこととする。これにより、信頼性の高い連荘報知演出を行うことができる。
高確率当り保留表示の表示態様復帰タイミングの一例を、図89(b)に示す。
図89(b)に示す「(1)高確率当り保留」では、V入賞に失敗し、その後、特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)よりも後の所定ラウンド(図89(b)に示す例では、2ラウンド目)が開始すると(t111)、高確率当り保留表示の表示態様が通常表示態様に戻っている。
また、図89(b)に示す「(2)高確率当り保留」では、V入賞に失敗し、その後、エンディング演出が開始すると(t112)、高確率当り保留表示の表示態様が通常表示態様に戻っている。
以上のような演出を実施可能とする処理を含めて演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311によって実行される制御について説明する。主制御用マイコン311は、図90に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理とを行う。
〔メイン処理〕
図90に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。
このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。
次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LED等の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLED等の輝度、音量などの変更操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるかを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。
一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行う。そして、可動演出装置の初期動作の設定を行う初期動作処理を行い(ステップC20)、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図91には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップC12)を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないかを判定する(ステップC202)。
そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したかを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したかを判定する(ステップC210)。
そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図92には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップC208)を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるかを判定する(ステップC232、ステップC233)。
MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるかを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるかを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるかを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンド等である。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるかを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるかを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるかを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるかを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、或いは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(或いはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔大当り系コマンド処理〕
図93には、上述の受信コマンド解析処理における大当り系コマンド処理(ステップC238)を示した。この大当り系コマンド処理では、まず、MODEはファンファーレであるかを判定する(ステップC411)。すなわち、受信したコマンドが図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドであるかを判定する。
そして、MODEはファンファーレである場合(ステップC411;Y)は、ファンファーレコマンドに対応するファンファーレ演出の設定を行うファンファーレ演出設定処理を行い(ステップC414)、P機状態をファンファーレ中に設定し(ステップC415)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはファンファーレでない場合(ステップC411;N)は、MODEはラウンドであるかを判定する(ステップC416)。すなわち、受信したコマンドが特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドであるかを判定する。
そして、MODEはラウンドである場合(ステップC416;Y)は、連荘報知演出の終了設定を行う連荘報知演出キャンセル処理を行い(ステップC412)、ラウンド数表示情報の更新などを行うラウンド演出設定処理を行い(ステップC417)、P機状態をラウンド中に設定し(ステップC418)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはラウンドでない場合(ステップC416;N)は、MODEはインターバルであるかを判定する(ステップC419)。すなわち、受信したコマンドがラウンド間のインターバルに関するインターバルコマンドであるかを判定する。
そして、MODEはインターバルである場合(ステップC419;Y)は、インターバル中の演出の設定を行うインターバル演出設定処理を行い(ステップC420)、P機状態をインターバル中に設定し(ステップC421)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはインターバルでない場合(ステップC419;N)は、MODEはエンディングであるかを判定する(ステップC422)。すなわち、受信したコマンドが最終ラウンド終了後のエンディングに関するエンディングコマンドであるかを判定する。
そして、MODEはエンディングである場合(ステップC422;Y)は、例えば、特別遊技状態の終了後に高確率状態になる場合には、高確率状態となる旨の報知を行う画面情報を設定するなど、大当り終了後の遊技状態に対応する画面情報の設定などを行うエンディング演出設定処理を行い(ステップC423)、P機状態をエンディング中に設定し(ステップC424)、V入賞フラグがセットされていれば、当該V入賞フラグをクリアして(ステップC413)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはエンディングでない場合(ステップC422;N)は、MODEはV入賞であるかを判定する(ステップC425)。すなわち、受信したコマンドが確変作動領域通過コマンド(ステップA223参照)であるかを判定する。
そして、MODEはV入賞である場合(ステップC425;Y)は、V入賞フラグをセットし(ステップC426)、V入賞報知演出の設定を行うV入賞報知演出設定処理を行い(ステップC427)、連荘報知演出の設定を行う連荘報知演出設定処理を行って(ステップC428)、大当り系コマンド処理を終了する。
また、MODEはV入賞でない場合(ステップC425;N)は、大当り系コマンド処理を終了する。
〔連荘報知演出設定処理〕
図94(a)には、上述の大当り系コマンド処理における連荘報知演出設定処理(ステップC428)を示した。この連荘報知演出設定処理では、まず、未消化の当り保留(高確率当り保留、低確率当り保留)であって、対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様が通常表示態様に設定されている当り保留のそれぞれに対し、報知対象(連荘報知演出の対象)にするか否かを決定する報知対象抽選処理を行う(ステップC441)。なお、報知対象抽選処理は、連荘報知演出設定処理で行うのではなく、連荘報知演出設定処理よりも前(例えば、レバーソレノイド動作ラウンドの開始時や、特別遊技状態の開始時など)に行ってもよい。
そして、報知対象抽選処理に当選した保留がない場合(ステップC442;N)、すなわち報知対象の始動記憶がない場合には、連荘報知演出設定処理を終了する。
一方、報知対象抽選処理に当選した保留がある場合(ステップC442;Y)、すなわち報知対象の始動記憶がある場合には、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示(報知対象保留表示)の表示態様を連荘報知態様に設定して(ステップC443)、連荘報知演出設定処理を終了する。これにより、図88(b)に示す「(1)高確率当り保留」のように、V入賞に成功した直後に、報知対象の高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様に変化する。さらに、報知対象の低確率当り保留表示の表示態様も連荘報知態様に変化する。
なお、例えば、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンド用のラウンド演出設定処理(ステップC417)の直前または直後に、V入賞フラグがセットされているかを判定し、V入賞フラグがセットされていると判定した場合に連荘報知演出設定処理(ステップC428)を行うことで、図88(b)に示す「(2)高確率当り保留」のように、V入賞に成功し、その後、当該所定ラウンドが開始する際に、報知対象の高確率当り保留表示(および報知対象の低確率当り保留表示)の表示態様を連荘報知態様に変化させることができる。
また、例えば、エンディング演出設定処理(ステップC423)の直前または直後(少なくともV入賞フラグをクリアする処理(ステップC413)よりも前)に、V入賞フラグがセットされているかを判定し、V入賞フラグがセットされていると判定した場合に連荘報知演出設定処理(ステップC428)を行うことで、図88(b)に示す「(3)高確率当り保留」のように、V入賞に成功し、その後、エンディング演出が開始する際に、報知対象の高確率当り保留表示(および報知対象の低確率当り保留表示)の表示態様を連荘報知態様に変化させることができる。
また、例えば、レバーソレノイド動作ラウンド後に実行されるインターバル演出の設定を行うインターバル演出設定処理(ステップC420)の直前または直後や、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンド用のラウンド演出設定処理(ステップC417)の直前または直後や、エンディング演出設定処理(ステップC423)の直前または直後(少なくともV入賞フラグをクリアする処理(ステップC413)よりも前)などに、V入賞フラグがセットされているかを判定し、V入賞フラグがセットされていないと判定した場合に、報知対象の低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に設定する処理を行うよう構成することも可能である。このように構成することによって、V入賞に失敗した場合でも、低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様に変化させることができる。
〔連荘報知演出キャンセル処理〕
図94(b)には、上述の大当り系コマンド処理における連荘報知演出キャンセル処理(ステップC412)を示した。この連荘報知演出キャンセル処理では、まず、遊技制御装置100からのラウンドコマンド(ステップA854参照)に基づいて、今回のラウンドが、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンドであるかを判定する(ステップC451)。
ステップC451で、今回のラウンドが所定ラウンドでないと判定した場合(ステップC451;N)には、連荘報知演出キャンセル処理を終了する。
一方、ステップC451で、今回のラウンドが所定ラウンドであると判定した場合(ステップC451;Y)には、V入賞フラグがセットされているかを判定する(ステップC452)。図93に示すように、本実施形態において、V入賞フラグは、エンディング演出の開始前にセットされて、当該エンディング演出の開始時にクリアされる。したがって、V入賞フラグがセットされていれば、現在発生している特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態となることが分かり、V入賞フラグがセットされていなければ、現在発生している特別遊技状態の終了後における確率状態が低確率状態となることが分かる。
ステップC452で、V入賞フラグがセットされていると判定した場合(ステップC452;Y)、すなわち現在発生している特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態となる場合には、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に戻す必要がないため、連荘報知演出キャンセル処理を終了する。
一方、ステップC452で、V入賞フラグがセットされていないと判定した場合(ステップC452;N)、すなわち現在発生している特別遊技状態の終了後における確率状態が低確率状態となる場合には、表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示があるかを判定する(ステップC453)。
ステップC453で、表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示がないと判定した場合(ステップC453;N)には、連荘報知演出キャンセル処理を終了する。
一方、ステップC453で、表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示があると判定した場合(ステップC453;Y)には、当該高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に設定して(ステップC454)、連荘報知演出キャンセル処理を終了する。これにより、図89(b)に示す「(1)高確率当り保留」のように、V入賞に失敗し、その後、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンドが開始する際に、高確率当り保留表示の表示態様が通常表示態様に戻る。一方、表示態様が連荘報知態様に設定されている低確率当り保留表示がある場合には、V入賞に失敗しても、当該低確率当り保留表示の表示態様は連荘報知態様のまま、通常表示態様に戻らない。
すなわち、本実施形態の連荘報知演出キャンセル処理(図94(b)に示す連荘報知演出キャンセル処理)では、高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする連荘報知演出はキャンセルされるが、低確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする連荘報知演出はキャンセルされない。
なお、V入賞に失敗した場合に、低確率当り保留表示の表示態様は連荘報知態様にする連荘報知演出もキャンセルするよう構成してもよい。
また、例えば、エンディング演出設定処理(ステップC423)の直前または直後(少なくともV入賞フラグをクリアする処理(ステップC413)よりも前)に、V入賞フラグがセットされているかを判定し、V入賞フラグがセットされていないと判定した場合に表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示があるかを判定し、表示態様が連荘報知態様に設定されている高確率当り保留表示があると判定した場合に当該高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に設定する処理(ステップC454)を行うことで、図89(b)に示す「(2)高確率当り保留」のように、V入賞に失敗し、その後、エンディング演出が開始する際に、高確率当り保留表示の表示態様を通常表示態様に戻すことができる。
また、例えば図95(a),(b)に示すように、V入賞に成功すれば連荘報知演出が実行される旨を示唆する示唆演出を行うよう構成することも可能である。図95(a),(b)に示す例では、レバーソレノイド動作ラウンドが開始すると(t121)、報知対象の高確率当り保留表示の表示態様が通常表示態様(ここでは水玉模様)から示唆態様(ここでは斜めストライプ模様)に変化し、その後、V入賞に成功した直後に(t122)、当該表示態様が示唆態様から連荘報知態様(ここでは格子模様)に変化している。
表示態様を示唆態様に変化させるタイミングは、レバーソレノイド動作ラウンドが開始時に限ることはなく、レバーソレノイド動作ラウンドの開始時以前であれば、適宜変更可能である。
示唆演出を行う場合、具体的には、演出制御装置300は、例えば、まず、未消化の始動記憶(高確率当り保留、低確率当り保留、はずれ保留(低確率状態での判定結果も高確率状態での判定結果も「はずれ」である始動記憶))のそれぞれに対し、示唆対象(示唆演出の対象)にするか否かを決定する示唆対象抽選を行う。また、未消化の当り保留(高確率当り保留、低確率当り保留)のそれぞれに対し、報知対象(連荘報知演出の対象)にするか否かを決定する報知対象抽選処理を行う。
そして、示唆対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を、所定の第1タイミングで通常表示態様から示唆態様へと変化させる。
また、表示態様を通常表示態様から示唆態様へと変化させた始動記憶が、報知対象の始動記憶である場合であって、V入賞に成功した場合には、さらに当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を示唆態様から連荘報知態様へと変化させる。
また、表示態様を通常表示態様から示唆態様へと変化させた始動記憶が、報知対象の始動記憶でない場合には、V入賞に成功したか失敗したかが確定した後も、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様が示唆態様である状態を継続するか、あるいは、V入賞に成功したか失敗したかが確定した後に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を示唆態様から通常表示態様へと戻す。
そして、高確率当り保留表示の表示態様が連荘報知態様である状態において、V入賞に失敗した場合には、所定のタイミング(例えば、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後の所定ラウンドの開始時(t131))になった際に、高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする連荘報知演出をキャンセルする。その際、例えば図95(c)に実線で示すように、当該表示態様を示唆態様に戻してもよいし、図95(c)に一点鎖線で示すように、当該表示態様を通常表示態様に戻してもよい。
また、表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されていてもよい。このように構成した際、V入賞に成功した場合には、例えば図96(a)に示すように、V入賞報知演出として「V」という文字画像を表示装置41に表示する演出を行うことができる。さらに、連荘報知演出として当該入賞報知演出と関連する演出を行うことができる。
具体的には、例えば、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留(高確率当り保留、低確率当り保留)が1つある場合には、V入賞報知演出(例えば図96(a))の後、例えば図96(c)に示すように、「V」という文字画像を縮小しながら対応する飾り特図始動記憶表示に向けて移動させ、その後、例えば図96(d)に示すように、連荘報知演出として、当該対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を通常表示態様(ここでは水玉模様)から連荘報知態様(ここでは格子模様)に変化させる演出等を行うことができる。
また、例えば、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留(高確率当り保留、低確率当り保留)が2つある場合には、V入賞報知演出(例えば図96(a))の後、例えば図96(e)に示すように、「V」という文字画像を2つ表示して、各文字画像を縮小しながら対応する飾り特図始動記憶表示に向けて移動させ、その後、例えば図96(g)に示すように、連荘報知演出として、当該対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を通常表示態様から連荘報知態様に変化させる演出等を行うことができる。あるいは、V入賞報知演出(例えば図96(a))の後、例えば図96(f)に示すように、「V」という文字画像を2つに分割した分割画像を表示して、各分割画像を縮小しながら対応する飾り特図始動記憶表示に向けて移動させ、その後、例えば図96(g)に示すように、連荘報知演出として、当該対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様を通常表示態様から連荘報知態様に変化させる演出等を行うことができる。
一方、未消化の始動記憶の中に報知対象の当り保留がない場合(未消化の始動記憶の中に当り保留がない場合や、未消化の始動記憶の中に当り保留はあるが当該当り保留が報知対象でない場合)には、V入賞報知演出(例えば図96(a))の後、例えば図96(b)に示すように、飾り特図始動記憶表示の表示態様は連荘報知態様に変化しない。
また、表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている場合、飾り特図始動記憶表示部42を用いた連荘報知演出に替えて(あるいは加えて)、表示装置41を用いた連荘報知演出を行ってもよい。
このように本実施形態の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、当該始動記憶毎に特別結果となるか否かを決定するための乱数を抽出して記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に記憶された始動記憶に対応する乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに関連する演出の実行制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備えている。そして、確率制御手段は、特別遊技状態の発生中に特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流入しなかった場合には当該特別遊技状態の終了後における確率状態を通常確率状態に設定するとともに、特別遊技状態の発生中に特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流入した場合には当該特別遊技状態の終了後における確率状態を高確率状態に設定し、演出制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づいて、特別遊技状態の発生中に、始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が特別結果となることを報知する連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実行可能であり、事前判定手段によって特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)がある場合、当該始動記憶についての連続大当り報知演出(本実施形態の場合、高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする演出)を、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流入した後に実行するよう構成されている(例えば図88参照)。
したがって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した後に、特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実行するため、信頼性の高い連続大当り演出を実行することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、事前判定手段(遊技制御装置100)は、始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が特別結果となるか否かを判定する際に、通常確率状態に対応する判定値に基づく判定と、高確率状態に対応する判定値に基づく判定と、を行うように構成され、演出制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段によって高確率状態の際に特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)がある場合、当該始動記憶についての連続大当り報知演出(本実施形態の場合、高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする演出)を、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流入した後に実行するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した後に、高確率状態の際に特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実行できるため、信頼性の高い連続大当り演出を実行することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に流入した場合に、当該流入を報知する流入報知演出(V入賞報知演出)を実行可能であり、流入報知演出の演出態様を通常演出態様(例えば図96(a)参照)から特定演出態様(例えば図96(c),(e),(f)参照)に変化させることによって、連続大当り報知演出(連荘報知演出)の実行を示唆可能であるよう構成されている。
このように構成することによって、連続大当り報知演出(連荘報知演出)が実行されることに対する期待感を効果的に向上させることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段(遊技制御装置100)によって高確率状態の際に特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り報知演出(連荘報知演出)を、当該連続大当り報知演出の実行開始時に発生していた特別遊技状態よりも後の特別遊技状態において特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に流入しなかった場合に、キャンセルするよう構成することが可能である(例えば図89参照)。
このように構成することによって、連続大当り報知演出(連荘報知演出)の実行中に、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態でないと確定した場合には、当該連続大当り報知演出の実行を終了するため、信頼性の高い連続大当り演出を実行することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果に基づいて、特別遊技状態の発生中に、始動記憶に基づく変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる可能性があることを示唆する連続大当り示唆演出(示唆演出)を実行可能であり、特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に流入したことに基づいて、事前判定手段によって高確率状態の際に特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り示唆演出を、当該始動記憶についての連続大当り報知演出(連荘報知演出)に変更可能であるよう構成することが可能である(例えば図95参照)。
このように構成することによって、連続大当り報知演出(連荘報知演出)が実行されることに対する期待感を効果的に向上させることが可能となる。
なお、遊技機10は、特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球を特定領域(確変作動領域38h)と非特定領域との何れかに振り分ける振分装置を備えたものであってもよい。この場合は特に、連続大当り示唆演出(示唆演出)を実行することによって、興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える第1特別変動入賞装置38と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能である第2特別変動入賞装置39と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、当該始動記憶毎に特別結果となるか否かを決定するための乱数を抽出して記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に記憶された始動記憶に対応する乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに関連する演出の実行制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備えている。そして、確率制御手段は、特別遊技状態の発生中に第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入しなかった場合には当該特別遊技状態の終了後における確率状態を通常確率状態に設定するとともに、特別遊技状態の発生中に第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入した場合には当該特別遊技状態の終了後における確率状態を高確率状態に設定し、演出制御手段は、事前判定手段の判定結果に基づいて、特別遊技状態の発生中に、始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が特別結果となることを報知する連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実行可能であり、事前判定手段によって特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)がある場合、当該始動記憶についての連続大当り報知演出(本実施形態の場合、高確率当り保留表示の表示態様を連荘報知態様にする演出)の実行を、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入した後であって、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)中に、開始するよう構成されている(例えば図88の「(2)高確率当り保留」参照)。
したがって、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した後に、特別結果となると判定された始動記憶(高確率当り保留)についての連続大当り報知演出(連荘報知演出)を実行するため、信頼性の高い連続大当り演出を実行することができる。
なお、図88の「(2)高確率当り保留」では、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)の開始時に、連荘報知演出(連続大当り報知演出)の実行を開始しているが、これに限ることはなく、連荘報知演出の実行開始タイミングは、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)の開始から終了までの間の所定時であってもよいし、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)の終了時であってもよい。
また、図88の「(2)高確率当り保留」では、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する複数の期間(複数のラウンド)のうち、レバーソレノイド動作ラウンドの直後のラウンドにおいて、連荘報知演出(連続大当り報知演出)の実行を開始しているが、これに限ることはなく、連荘報知演出の実行を開始するラウンドは、第2特別変動入賞装置39が閉状態と開状態とに変換する期間(ラウンド)であって、レバーソレノイド動作ラウンドよりも後のラウンドであれば、適宜変更可能である。
また、最終ラウンドがレバーソレノイド動作ラウンドである場合には、図88の「(3)高確率当り保留」に示すように、エンディング中(図88の「(3)高確率当り保留」の場合、エンディング演出の開始時)に、連荘報知演出(連続大当り報知演出)の実行を開始してもよい。
《変動パターン》
本実施形態の遊技機では、時間効率向上等の観点から、高確率状態の期間(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である期間)を短くするために、高確率状態の期間中に実行する特図変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。
本実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選択可能な変動グループテーブルの一例を、図97(a),(b)に示す。
図97(a)は、結果がはずれである場合の変動グループテーブルである。この変動グループテーブルは、特図情報設定処理におけるステップA454で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、リーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。
変動グループ(変動パターン選択テーブル)は、選択された変動グループテーブルと変動パターン乱数1とによって選択されるようになっている(ステップA462〜A464参照)。変動パターン乱数1は0〜65535の値をとるものであり、本実施形態の場合、例えばリーチなしショート系に対しては40000個の値が割り当てられている。すなわち、40000/65536の確率でリーチなしショート系の変動グループが選択される。
変動パターン(変動パターン番号)は、選択された変動グループ(変動パターン選択テーブル)と変動パターン乱数2とによって選択されるようになっている(ステップA465〜A467参照)。本実施形態の場合、例えば、リーチなしショート系の変動グループが選択された際には、変動時間2秒のリーチなしショート変動の変動パターンが選択され、リーチなし系の変動グループが選択された際には、変動時間8秒のリーチなし変動または変動時間12秒のリーチなし変動の変動パターンが選択される。
図97(b)は、結果が大当りである場合の変動グループテーブルである。この変動グループテーブルは、特図情報設定処理におけるステップA452で取得される変動グループ選択ポインタによって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、Nリーチショート系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。
図97(a),(b)に示すように、本実施形態において、高確率状態の期間は、特図変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され易く、変動時間が長い変動パターンほど選択され難くなっている。
このように、高確率状態の期間中に実行する特図変動表示ゲームの変動パターンとして、変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっているため、例えば図98(c)に示すように、高確率状態の期間を短くすること、すなわち単位時間あたりの特別遊技状態の発生回数を多くすることが可能となる。
ここで、本実施形態において、プレミアリーチ系の変動グループは、高確率状態で選択可能な変動グループテーブルによって選択できず、低確率状態で選択可能な変動グループテーブル(図示省略)によってのみ選択可能である。すなわち、高確率状態の期間には、変動時間が最も長い変動パターンであるプレミアリーチ変動の変動パターンは選択されないよう構成されている。
また、本実施形態において、プレミアリーチ系の変動グループは、結果がはずれである場合の変動グループテーブルによって選択できず、結果が大当りである場合の変動グループテーブルによってのみ選択可能である。したがって、本実施形態において(後述する変形例においても)、プレミアリーチ変動の変動パターンは、大当り確定変動パターンであると言える。
なお、プレミアリーチ変動の変動パターンは、変動時間が最も長い変動パターンに限ることはなく、変動時間が比較的長い変動パターンであればよい。
変動時間が比較的長い変動パターンとは、例えば、プレミアリーチ変動以外のリーチ変動の変動時間のうち、最も長い変動時間(図97(a),(b)に示す例では、105秒)と最も短い変動時間(図97(a),(b)に示す例では、10秒)との中間の時間よりも長い変動時間の変動パターンであってもよいし、SPリーチ変動の変動時間のうち、最も長い変動時間(図97(a),(b)に示す例では、105秒)と最も短い変動時間(図97(a),(b)に示す例では、30秒)との中間の時間よりも長い変動時間の変動パターンであってもよい。
<変形例1>
高確率状態が連続して発生する場合には、単位時間あたりの特別遊技状態の発生回数を少なくすることも可能である。これにより、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
単位時間あたりの特別遊技状態の発生回数を少なくする手法としては、例えば、高確率状態の期間を長くする手法が挙げられる。
高確率状態の期間を長くする手法としては、例えば、低確率状態(通常確率状態)の期間だけでなく、高確率状態の期間においても、結果が大当りとなる特図変動表示ゲーム(以下「大当り変動」という。)の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択可能とする手法がある。
<変形例1−1>
具体的には、例えば図98(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図99に示す大当り終了処理を実行する。
図99に示すように、本変形例の大当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1001)、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA1002)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップA1002;N)、すなわち、今回の特別遊技状態が、低確率&時短なし中での当りに基づくもの、低確率&時短あり中での当りに基づくもの、の何れかである場合は、前回当り時確率状態フラグ領域に低確率中フラグをセーブして(ステップA1031)、大当り図柄はV容易図柄であるかを判定する(ステップA1003)。
大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA1003;N)は、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードB開始の情報を準備し(ステップA1004)、ステップA1006に移行する。
また、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA1003;Y)は、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ステップA1005)、ステップA1006に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ステップA1002;Y)は、前回当り時確率状態フラグ領域に高確率中フラグをセーブして(ステップA1032)、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ステップA1005)、ステップA1006に移行する。
ステップA1006以降の処理(ステップA1006〜A1030)は図62に示す大当り終了処理と同じであるため、ステップA1006以降の処理についての説明は省略する。
〔特図情報設定処理〕
図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図100に示す特図情報設定処理を実行する。
図100に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れかである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかである。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
また、はずれ図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA456)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、すなわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である場合は、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグであるかを判定する(ステップA457)。
前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグでない場合(ステップA457;N)、すなわち、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが低確率中フラグである場合は、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、前回当り時確率状態フラグが高確率中フラグである場合(ステップA457;Y)は、連荘用の値に変動グループ選択ポインタを更新して(ステップA458)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルの一例を、図101(a),(b)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブル(図97(a)参照)と同一である。
図101(a)は、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルである。この変動グループテーブルは、図100に示す特図情報設定処理におけるステップA452で取得される変動グループ選択ポインタによって選択可能な変動グループテーブルである。図101(a)に示す変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブル(図97(b)参照)と同一である。
図101(b)は、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルである。この変動グループテーブルは、図100に示す特図情報設定処理におけるステップA458で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、Nリーチショート系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系、プレミアリーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。
図101(a),(b)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、大当り変動の変動パターンとして選択され易い変動パターンが、低確率中フラグがセーブされている際と高確率中フラグがセーブされている際とで異なっている。具体的には、低確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され易く、変動時間が長い変動パターンほど選択され難くなっている。一方、高確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され難く、変動時間が長い変動パターンほど選択され易くなっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
ここで、図98(a)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、Nリーチショート変動の変動パターンが選択され、2回目および3回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンが選択された場合の一例を示すタイミングチャートである。
なお、本変形例では、低確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、低確率中フラグがセーブされている際にも、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、プレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が、低確率中フラグがセーブされている際よりも、高確率中フラグがセーブされている際の方が高ければ、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高めることができる。
具体的には、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルのうち、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルだけでなく、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルでも、プレミアリーチ系の変動グループを選択可能とし、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルよりも、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルの方が、プレミアリーチ系の変動グループの振り分け率が高くなるよう構成すれば、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高めることができる。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグをセーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成する。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例1−2>
また、例えば図98(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成する。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるとともに、高確率中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が増加するよう構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図102に示す大当り終了処理を実行する。
図102に示すように、本変形例の大当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1001)、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA1002)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップA1002;N)、すなわち、今回の特別遊技状態が、低確率&時短なし中での当りに基づくもの、低確率&時短あり中での当りに基づくもの、の何れかである場合は、高確率中回数を管理する高確率中回数領域を0クリアして(ステップA1033)、大当り図柄はV容易図柄であるかを判定する(ステップA1003)。
大当り図柄はV容易図柄でない場合(ステップA1003;N)は、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードB開始の情報を準備し(ステップA1004)、ステップA1006に移行する。
また、大当り図柄はV容易図柄である場合(ステップA1003;Y)は、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ステップA1005)、ステップA1006に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ステップA1002;Y)は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)を+1更新して(ステップA1034)、特別遊技状態の終了後の演出モードとして時短モードA開始の情報を準備し(ステップA1005)、ステップA1006に移行する。
ステップA1006以降の処理(ステップA1006〜A1030)は図62に示す大当り終了処理と同じであるため、ステップA1006以降の処理についての説明は省略する。
〔特図情報設定処理〕
図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図103に示す特図情報設定処理を実行する。
図103に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れかである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかである。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
また、はずれ図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA456)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、すなわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である場合は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新して(ステップA459)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルの一例を、図104(a)〜(d)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブル(図97(a)参照)と同一である。
図104(a)、(b)、(c)、および(d)はそれぞれ、高確率中回数が0回である場合、1回である場合、2回である場合、および3回以上である場合の変動グループテーブルである。これらの変動グループテーブルは、図103に示す特図情報設定処理におけるステップA459で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
これらの変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、Nリーチショート系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系、プレミアリーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。図104(a)に示す変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブル(図97(b)参照)と同一である。
図104(a)〜(d)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、大当り変動の変動パターンとして選択され易い変動パターンが、高確率中回数に応じて異なっている。具体的には、高確率中回数が0回である際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され易く、変動時間が長い変動パターンほど選択され難くなっている。一方、高確率中回数が1回以上である際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターンほど選択され難く、変動時間が長い変動パターンほど選択され易くなっているとともに、高確率中回数が多くなるにつれて変動時間が長い変動パターンが選択され易くなっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が長期間となる可能性が高まる(本変形例の場合、1回目の高確率状態の期間よりも2回目の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高く、2回目の高確率状態の期間よりも3回目の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高い)ため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
ここで、図98(b)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、Nリーチショート変動の変動パターンが選択され、2回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、SPリーチ変動(SP1、SP2、またはSP3リーチ変動)の変動パターンが選択され、3回目の高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンが選択された場合の一例を示すタイミングチャートである。
なお、本変形例では、高確率中回数が0回である際には、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が0回である際にも、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、プレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が、高確率中回数が0回である際よりも、高確率中回数が1回以上である際の方が高ければ、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高めることができる。
具体的には、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルのうち、高確率中回数が0回でない場合の変動グループテーブル(本変形例の場合、高確率中回数が1回である場合の変動グループテーブル、高確率中回数が2回である場合の変動グループテーブル、および高確率中回数が3回以上である場合の変動グループテーブル)だけでなく、高確率中回数が0回である場合の変動グループテーブルでも、プレミアリーチ系の変動グループを選択可能とし、高確率中回数が0回である場合の変動グループテーブルよりも、高確率中回数が0回でない場合の変動グループテーブルの方が、プレミアリーチ系の変動グループの振り分け率が高くなるよう構成すれば、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性を高めることができる。
また、本変形例では、図104(d)に示すように、高確率中回数が3回以上である際には、同一の変動グループテーブルが選択されるよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グループテーブルが選択されるよう構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グループテーブルが選択されるよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて変動時間が長い変動パターンが選択され易くなるよう構成することも可能である。
また、本変形例では、高確率中回数が多くなるにつれて変動時間が長い変動パターンが選択され易くなっているが、これに限ることはなく、高確率中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が増加すればよい。すなわち、高確率中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ系の変動グループの振り分け率が高くなればよい。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、時短状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成する。一方、時短あり中回数が1回以上である場合は、時短状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるとともに、時短あり中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が増加するよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
前述したように、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターン(遊技制御装置100で選択された変動パターン)に応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。
変形例1−1および変形例1−2において、演出制御装置300は、高確率中回数(あるいは、連荘回数)をカウントし、高確率中回数(あるいは、連荘回数)が多くなるにつれて、プレミアリーチ変動の変動パターンに応じた演出内容(プレミアリーチ演出の演出内容(演出態様))として設定可能な演出内容を増加させるようにしてもよい。これにより、例えば、複数の特図変動表示ゲームに亘って一連のストーリーに基づく演出(すなわち、高確率中回数(あるいは、連荘回数)が多くなるにつれてストーリーが進行していくような演出)等を行うことが可能となるため、興趣を高めることができる。ここで、連荘回数とは、特別遊技状態の終了後に高確率状態を発生させる特別遊技状態の継続発生回数である。なお、連荘回数は、時短状態(電サポ状態)の期間内における特別遊技状態の発生回数であってもよい。
また、変形例1−1および変形例1−2において、プレミアリーチ系の変動グループは、結果がはずれである場合の変動グループテーブルによって選択できず、結果が大当りである場合の変動グループテーブルによってのみ選択可能であるよう構成した(プレミアリーチ変動の変動パターンを大当り確定変動パターンとした)が、これに限ることはない。すなわち、プレミアリーチ系の変動グループは、結果が大当りである場合の変動グループテーブルだけでなく、結果がはずれである場合の変動グループテーブルによっても選択可能であるよう構成してもよい。
また、変形例1−1において、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が短期間となる可能性が高くなるよう構成してもよい。具体的には、例えば、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できないよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例1−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が短期間となる可能性が高まるよう構成してもよい。具体的には、例えば、高確率中回数にかかわらず、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動パターンの選択率が減少するよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例1−1において、セーブされている前回当り時確率状態フラグが低確率中フラグであるか高確率中フラグであるかにかかわらず、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成するとともに、低確率中フラグがセーブされている際には、プレミアリーチ変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択される一方、高確率中フラグがセーブされている際には、プレミアリーチ変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い第2変動時間の変動パターンが選択されるよう構成することも可能である。
さらに、このように構成した場合、演出制御装置300は、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第2変動時間の変動パターンが選択された際とで、リーチ演出以前の変動表示演出(リーチ演出も含む)の期間は同じであり、左、中、右図柄の全部を仮停止表示する仮停止表示演出の期間は異なる(第2変動時間の変動パターンの方が仮停止表示演出の期間が長い)プレミアリーチ演出を実行してもよい。これにより、遊技者が無駄に遊技球を消費してしまうことを抑制することができる。また、リーチ演出以前の変動表示演出については、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第2変動時間の変動パターンが選択された際とで、同一の演出を行うことができる。
また、変形例1−2において、高確率中回数にかかわらず、高確率状態の期間中に実行する大当り変動の変動パターンとして、プレミアリーチ変動の変動パターンを選択できるよう構成するとともに、高確率中回数が0回である際には、プレミアリーチ変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択される一方、高確率中回数が1回以上である際には、プレミアリーチ変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択されるとともに、高確率中回数が多くなるにつれてプレミアリーチ変動の変動時間が長くなるよう構成することも可能である。
さらに、このように構成した場合、演出制御装置300は、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第1変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択された際とで、リーチ演出以前の変動表示演出(リーチ演出も含む)の期間は同じであり、左、中、右図柄の全部を仮停止表示する仮停止表示演出の期間は異なるプレミアリーチ演出を実行してもよい。これにより、遊技者が無駄に遊技球を消費してしまうことを抑制することができる。また、リーチ演出以前の変動表示演出については、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第1変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択された際とで、同一の演出を行うことができる。
このように変形例1−1および変形例1−2の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、所定条件の成立(本変形例の場合、確変作動領域スイッチ38dが遊技球を検出したこと)に基づいて、特別遊技状態の終了後に、通常状態(本変形例の場合、低確率状態(通常確率状態))よりも特別遊技状態の発生タイミングが早くなる可能性が高い特定状態(本変形例の場合、高確率状態)を発生する特定状態発生手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームを実行させるための変動パターンを変動パターンテーブル(本変形例の場合、変動グループテーブルおよび変動パターン選択テーブル)に基づき設定する変動パターン設定手段(遊技制御装置100)と、を備えている。そして、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生した特定状態(1回目の高確率状態)中に実行する変動表示ゲームであって、結果が特別結果となる変動表示ゲームを通常変動表示ゲームとし、特定状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生した特定状態(2回目以降の高確率状態)中に実行する変動表示ゲームであって、結果が特別結果となる変動表示ゲームを特定変動表示ゲームとした場合、変動パターン設定手段は、特定変動表示ゲームの変動パターンを、通常変動表示ゲームにおいて設定される変動パターンテーブル(例えば、図101(a))よりも長い変動時間が選択されやすい変動パターンテーブル(例えば、図101(b))に基づいて設定することが可能である。
したがって、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生する特定状態の期間(1回目の特定状態の期間)と、特定状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生する特定状態の期間(2回目以降の特定状態の期間)と、で1回目の特定状態の期間よりも2回目以降の特定状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
さらに、変形例1−2の遊技機10は、特定状態が連続して発生する回数である連続発生回数が第1回数目の特定状態(例えば、2回目の高確率状態)中に実行する特定変動表示ゲームを第1特定変動表示ゲームとし、連続発生回数が第1回数よりも多い第2回数目の特定状態(例えば、3回目の高確率状態)中に実行する特定変動表示ゲームを第2特定変動表示ゲームとした場合、変動パターン設定手段(遊技制御装置100)は、第2特定変動表示ゲームの変動パターンを、第1特定変動表示ゲームにおいて設定される変動パターンテーブル(例えば、図104(b))よりも長い変動時間が選択されやすい変動パターンテーブル(例えば、図104(c))に基づいて設定することが可能である。
したがって、特定状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて特定状態の期間が長期間となる可能性が高まるため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
また、変形例1−1および変形例1−2の遊技機10において、特定状態は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる確率が、通常状態(低確率状態)に比べて高い確変状態(高確率状態)である。
したがって、1回目の確変状態(高確率状態)の期間よりも2回目以降の確変状態(高確率状態)の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
なお、特定状態は、普通電動役物(普通変動入賞装置37)へ遊技球が入賞しやすい電サポ状態(時短状態)であってもよい。すなわち、特定状態は、確変状態であるが電サポ状態でない状態であってもよいし、確変状態でないが電サポ状態である状態であってもよいし、確変状態であるとともに電サポ状態である状態であってもよい。
<変形例2>
また、高確率状態の期間を長くする手法としては、例えば、高確率状態の期間において、結果がはずれとなる特図変動表示ゲーム(以下「はずれ変動」という。)の変動パターンのうちの何れか(本変形例の場合、リーチなしショート変動の変動パターン)の変動時間を延ばす手法がある。
<変形例2−1>
具体的には、例えば図98(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒)の変動パターンが選択されるよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い第2変動時間(本変形例の場合、2.1秒)の変動パターンが選択されるよう構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
本変形例の大当り終了処理は、上記変形例1−1の大当り終了処理(図99参照)と同一である。
すなわち、図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図99に示す大当り終了処理を実行する。
〔特図情報設定処理〕
図98(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図105に示す特図情報設定処理を実行する。
図105に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れかである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかである。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
また、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA456)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、すなわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である場合は、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグであるかを判定する(ステップA457)。
前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグでない場合(ステップA457;N)、すなわち、前回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが低確率中フラグである場合は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、前回当り時確率状態フラグが高確率中フラグである場合(ステップA457;Y)は、連荘用の値に変動グループ選択ポインタを更新して(ステップA458)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルの一例を、図106(a),(b)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブル(図97(b)参照)と同一である。
図106(a)は、低確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルである。この変動グループテーブルは、図105に示す特図情報設定処理におけるステップA454で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第1のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第1のリーチなしショート系の変動グループが選択された際には、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
図106(b)は、高確率中フラグがセーブされている場合の変動グループテーブルである。この変動グループテーブルは、図105に示す特図情報設定処理におけるステップA458で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
この変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第2のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第2のリーチなしショート系の変動グループが選択された際には、第1変動時間よりも長い第2変動時間(本変形例の場合、2.1秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
図106(a),(b)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、リーチなしショート変動の変動パターンとして選択される変動パターンの変動時間が、低確率中フラグがセーブされている際と高確率中フラグがセーブされている際とで異なっている。具体的には、低確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターン(本変形例の場合、変動時間2.0秒の変動パターン)が選択されるようになっている。一方、高確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、変動時間が長い変動パターン(本変形例の場合、変動時間2.1秒の変動パターン)が選択されるようになっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
ここで、図98(a)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第1のリーチなしショート変動の変動パターンが選択され、2回目および3回目の高確率状態の期間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第2のリーチなしショート変動の変動パターンが選択された場合の一例を示すタイミングチャートである。
なお、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグをセーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択されるよう構成する。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い第2変動時間の変動パターンが選択されるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例2−2>
また、例えば図98(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒)の変動パターンが選択されるよう構成する。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い変動時間(本変形例の場合、2.1秒以上)の変動パターンが選択されるとともに、高確率中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が長くなるよう構成することも可能である。
〔大当り終了処理〕
本変形例の大当り終了処理は、上記変形例1−2の大当り終了処理(図102参照)と同一である。
すなわち、図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図62に示す大当り終了処理に替えて、図102に示す大当り終了処理を実行する。
〔特図情報設定処理〕
図98(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図47に示す特図情報設定処理に替えて、図107に示す特図情報設定処理を実行する。
図107に示すように、本変形例の特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、確率状態、停止図柄パターン番号に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。なお、確率状態とは、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)の3つの状態の何れかである。また、停止図柄パターン番号は、はずれ図柄、12R確変図柄、5R確変図柄、5R通常図柄、4R確変図柄、4R通常図柄のそれぞれに対応する0〜5の何れかである。
次に、停止図柄パターンがはずれ図柄であるかを判定し(ステップA453)、はずれ図柄でない場合(ステップA453;N)、すなわち大当り図柄である場合は、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
また、はずれ図柄である場合(ステップA453;Y)は、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA456)。
特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態でない場合(ステップA456;N)、すなわち、現在の確率状態が、低確率状態かつ時短状態でない状態(低確率&時短なし)、低確率状態かつ時短状態(低確率&時短あり)、の何れかである場合は、特図1保留数、特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA454)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブして(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
一方、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合(ステップA456;Y)、すなわち、現在の確率状態が、高確率状態かつ時短状態(高確率&時短あり)である場合は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新して(ステップA459)、変動グループ選択ポインタ領域にポインタをセーブし(ステップA455)、特図情報設定処理を終了する。
ここで、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態(確変状態)で選択可能であり結果がはずれである場合の変動グループテーブルの一例を、図108(a)〜(d)に示す。
なお、本変形例における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブルは、上記実施形態における変動グループテーブルのうち、高確率状態で選択可能であり結果が大当りである場合の変動グループテーブル(図97(b)参照)と同一である。
図108(a)、(b)、(c)、および(d)はそれぞれ、高確率中回数が0回である場合、1回である場合、2回である場合、および3回以上である場合の変動グループテーブルである。これらの変動グループテーブルは、図107に示す特図情報設定処理におけるステップA459で取得される変動グループ選択ポインタ(更新後の変動グループ選択ポインタ)によって選択可能な変動グループテーブルである。
高確率中回数が0回である場合の変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第1のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第1のリーチなしショート系の変動グループが選択された際には、第1変動時間(本変形例の場合、2.0秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
また、高確率中回数が1回である場合の変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第2のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第2のリーチなしショート系の変動グループが選択された際には、第1変動時間よりも長い第2変動時間(本変形例の場合、2.1秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
また、高確率中回数が2回である場合の変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第3のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第3のリーチなしショート系の変動グループが選択された際には、第2変動時間よりも長い第3変動時間(本変形例の場合、2.2秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
また、高確率中回数が3回以上である場合の変動グループテーブルによって選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル)としては、第4のリーチなしショート系、Nリーチショート系、リーチなし系、Nリーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系があり、それぞれ振り分け率が設定されている。そして、例えば、第4のリーチなしショート系の変動グループが選択された際には、第3変動時間よりも長い第4変動時間(本変形例の場合、2.3秒)のリーチなしショート変動の変動パターンが選択される。
図108(a)〜(d)に示すように、本変形例において、高確率状態の期間は、リーチなしショート変動の変動パターンとして選択される変動パターンの変動時間が、高確率中回数に応じて異なっている。具体的には、高確率中回数が0回である際には、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、変動時間が短い変動パターン(本変形例の場合、変動時間2.0秒の変動パターン)が選択されるようになっている。一方、高確率中回数が1回以上である際には、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、変動時間が長い変動パターン(本変形例の場合、変動時間2.1秒以上の変動パターン)が選択されるとともに、高確率中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が長くなっている。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が長期間となる可能性が高まる(本変形例の場合、1回目の高確率状態の期間よりも2回目の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高く、2回目の高確率状態の期間よりも3回目の高確率状態の期間の方が長期間となる可能性が高い)ため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
ここで、図98(b)に示すタイミングチャートは、例えば、1回目の高確率状態の期間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第1のリーチなしショート変動の変動パターンが選択され、2回目の高確率状態の期間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第2のリーチなしショート変動の変動パターンが選択され、3回目の高確率状態の期間中に実行するはずれ変動の変動パターンとして、第3のリーチなしショート変動の変動パターンが選択された場合の一例を示すタイミングチャートである。
なお、本変形例では、図108(d)に示すように、高確率中回数が3回以上である際には、同一の変動グループテーブルが選択されるよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グループテーブルが選択されるよう構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる変動グループテーブルが選択されるよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が長くなるよう構成することも可能である。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、時短状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択されるよう構成する。一方、時短あり中回数が1回以上である場合は、時短状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも長い変動時間の変動パターンが選択されるとともに、時短あり中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が長くなるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例2−1においては、第1変動時間を2.0秒とするとともに第2変動時間を2.1秒としたが、これに限ることはなく、第1変動時間および第2変動時間は適宜変更可能である。本変形例のように第1変動時間と第2変動時間との差が小さい場合には、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
変形例2−2においても同様である。すなわち、第1変動時間、第2変動時間、第3変動時間、および第4変動時間は適宜変更可能である。本変形例のように、第1変動時間と第2変動時間との差、第2変動時間と第3変動時間との差、第3変動時間と第4変動時間との差が小さい場合には、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
ここで、変形例2−1において、演出制御装置300は、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第2変動時間の変動パターンが選択された際とで、変動時間の開始時および終了時における演出の状態(例えば、枠装飾装置18や盤装飾装置44による装飾(発光)の状態、スピーカ19a,19bからの出力音の状態)が一致するように、演出のテンポのみを変化させる(具体的には、第2変動時間の変動パターンが選択された際に演出のテンポを遅くする)ようにしてもよい。これにより、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
例えば、第1変動時間の変動パターンが選択された際と第2変動時間の変動パターンが選択された際とで、演出のテンポが同一である場合には、第1変動時間の終了時と第2変動時間の終了時とで、装飾LEDの発光態様が違ったり、スピーカ19a,19bから出力されている音が違ったりする。このような違い(変動時間の終了時における演出の状態の違い)によって、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者が気付く可能性がある。これに対し、演出のテンポのみを変化させて、このような違いが生じないようにすることによって、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
変形例2−2においても同様である。すなわち、変形例2−2において、演出制御装置300は、第1変動時間の変動パターンが選択された際と、第2変動時間の変動パターンが選択された際と、第3変動時間の変動パターンが選択された際と、第4変動時間の変動パターンが選択された際とで、変動時間の開始時および終了時における演出の状態が一致するように、演出のテンポのみを変化させるようにしてもよい。これにより、リーチなしショート変動の変動時間が延びたことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
また、変形例2−1において、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が短期間となる可能性が高くなるよう構成してもよい。具体的には、例えば、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択されるよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも短い変動時間の変動パターンが選択されるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例2−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が短期間となる可能性が高まるよう構成してもよい。具体的には、例えば、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間の変動パターンが選択されるよう構成する。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、高確率状態の期間中に実行するリーチなしショート変動の変動パターンとして、第1変動時間よりも短い変動時間の変動パターンが選択されるとともに、高確率中回数が多くなるにつれてリーチなしショート変動の変動時間が短くなるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
このように変形例2−1および変形例2−2の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、所定条件の成立(本変形例の場合、確変作動領域スイッチ38dが遊技球を検出したこと)に基づいて、特別遊技状態の終了後に、通常状態(本変形例の場合、低確率状態(通常確率状態))よりも特別遊技状態の発生タイミングが早くなる可能性が高い特定状態(本変形例の場合、高確率状態)を発生する特定状態発生手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの変動パターンを選択する変動パターン選択手段(遊技制御装置100)と、変動パターン選択手段によって選択された変動パターンに対応した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備えている。そして、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生した特定状態(1回目の高確率状態)中に実行する変動表示ゲームであって、結果が特別結果とならない変動表示ゲームを通常変動表示ゲームとし、特定状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生した特定状態(2回目以降の高確率状態)中に実行する変動表示ゲームであって、結果が特別結果とならない変動表示ゲームを特定変動表示ゲームとした場合、特定変動表示ゲームの変動パターンのうち最も選択率が高い特定用変動パターン(例えば、第2のリーチなしショート変動の変動パターン)は、通常変動表示ゲームの変動パターンのうち最も選択率が高い通常用変動パターン(例えば、第1のリーチなしショート変動の変動パターン)よりも変動時間が長く、演出制御手段は、特定用変動パターンが選択された場合と通常用変動パターンが選択された場合とにおいて、共通の演出(本変形例の場合、テンポのみを変化させた演出)を実行可能である。
したがって、通常状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生する特定状態の期間(1回目の特定状態の期間)と、特定状態中に実行した変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の終了後に発生する特定状態の期間(2回目以降の特定状態の期間)と、で1回目の特定状態の期間よりも2回目以降の特定状態の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、特定用変動パターン(例えば、第2のリーチなしショート変動の変動パターン)が、通常用変動パターン(例えば、第1のリーチなしショート変動の変動パターン)よりも変動時間が長いことを遊技者に気付かれ難くすることができる。
さらに、変形例2−2の遊技機10は、特定状態が連続して発生する回数である連続発生回数が第1回数目の特定状態(例えば、2回目の高確率状態)中に実行する特定変動表示ゲームを第1特定変動表示ゲームとし、連続発生回数が第1回数よりも多い第2回数目の特定状態(例えば、3回目の高確率状態)中に実行する特定変動表示ゲームを第2特定変動表示ゲームとした場合、第2特定変動表示ゲームの変動パターンのうち最も選択率が高い第2特定用変動パターン(例えば、第3のリーチなしショート変動の変動パターン)は、第1特定変動表示ゲームの変動パターンのうち最も選択率が高い第1特定用変動パターン(例えば、第2のリーチなしショート変動の変動パターン)よりも変動時間が長く、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2特定用変動パターンが選択された場合と第1特定用変動パターンが選択された場合とにおいて、共通の演出(本変形例の場合、テンポのみを変化させた演出)を実行可能である。
したがって、特定状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて特定状態の期間が長期間となる可能性が高まるため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
また、変形例2−1および変形例2−2の遊技機10において、特定状態は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる確率が、通常状態(低確率状態)に比べて高い確変状態(高確率状態)である。
したがって、1回目の確変状態(高確率状態)の期間よりも2回目以降の確変状態(高確率状態)の期間の方が長期間となる可能性が高くなるため、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
なお、特定状態は、普通電動役物(普通変動入賞装置37)へ遊技球が入賞しやすい電サポ状態(時短状態)であってもよい。すなわち、特定状態は、確変状態であるが電サポ状態でない状態であってもよいし、確変状態でないが電サポ状態である状態であってもよいし、確変状態であるとともに電サポ状態である状態であってもよい。
<変形例3>
また、高確率状態の期間を長くする手法としては、例えば、高確率状態の期間において、一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設ける手法がある。
一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けない場合には、例えば図98(c)の上図に示すように、一の特図変動表示ゲームの変動時間が終了し(t141)、当該一の特図変動表示ゲームの結果を表示する停止表示時間(ステップA603で設定される表示時間)が経過すると(t142)、次の特図変動表示ゲームが開始される。
一方、一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設ける場合には、例えば図98(c)の下図に示すように、一の特図変動表示ゲームの変動時間が終了し(t151)、当該一の特図変動表示ゲームの結果を表示する停止表示時間(ステップA603で設定される表示時間)が経過すると(t152)、準備時間が開始される。そして、当該準備時間が経過すると(t153)、次の特図変動表示ゲームが開始される。準備時間においては、停止表示時間と同様、特別図柄が停止しているため、準備時間を設けることによって、見かけ上は停止表示時間(図柄停止時間)が延長された状態となる。
<変形例3−1>
具体的には、例えば図98(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間(例えば400m秒)を設けるよう構成することも可能である。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
なお、本変形例では、低確率中フラグがセーブされている際には、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、低確率中フラグがセーブされている際にも、準備時間を設けるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、準備時間の長さが、低確率中フラグがセーブされている際よりも、高確率中フラグがセーブされている際の方が長ければ、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグをセーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成する。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、時短状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例3−2>
また、例えば図98(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の終了時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成する。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるとともに、高確率中回数が多くなるにつれて当該準備時間が長くなるよう構成することも可能である。具体的には、例えば、高確率中回数が1回である場合には第1準備時間(例えば200m秒)を設定し、高確率中回数が2回である場合には第1準備時間よりも長い第2準備時間(例えば400m秒)を設定し、高確率中回数が3回以上である場合には第2準備時間よりも長い第3準備時間(例えば600m秒)を設定する。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(1回目の高確率状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する高確率状態の期間(2回目以降の高確率状態の期間)と、で1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が長期間となる(本変形例の場合、1回目の高確率状態の期間よりも2回目の高確率状態の期間の方が長期間となり、2回目の高確率状態の期間よりも3回目の高確率状態の期間の方が長期間となる)ため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
なお、本変形例では、高確率中回数が0回である際には、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が0回である際にも、準備時間を設けるよう構成してもよい。また、このように構成した場合、準備時間の長さが、高確率中回数が0回である際よりも、高確率中回数が1回以上である際の方が長ければ、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が長期間となる。
また、本変形例では、高確率中回数が3回以上である際には、同一の準備時間(具体的には第3準備時間)を設定するよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる準備時間を設定するよう構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる準備時間を設定するよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて設定する準備時間が長くなるよう構成することも可能である。
また、本変形例の構成を適用すれば、時短状態の期間を長くすることも可能である。
具体的には、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、時短状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成する。一方、時短あり中回数が1回以上である場合は、時短状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるとともに、時短あり中回数が多くなるにつれて当該準備時間が長くなるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(1回目の時短状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の終了後に発生する時短状態の期間(2回目以降の時短状態の期間)と、で1回目の時短状態の期間よりも2回目以降の時短状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例3−1において、1回目の高確率状態の期間よりも2回目以降の高確率状態の期間の方が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、低確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けないよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例3−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて高確率状態の期間が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、高確率中回数にかかわらず、高確率状態の期間中に実行する一の特図変動表示ゲームと次の特図変動表示ゲームとの間に準備時間を設けるよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて当該準備時間が短くなるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例4>
また、単位時間あたりの特別遊技状態の発生回数を少なくする手法としては、例えば、特別遊技状態の期間を長くする手法が挙げられる。
特別遊技状態の期間を長くする手法としては、例えば、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす手法がある。
<変形例4−1>
具体的には、例えば図109(a)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の開始時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には低確率中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中フラグをセーブする。
そして、低確率中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)よう構成することも可能である。
〔特図表示中処理〕
図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図52に示す特図表示中処理に替えて、図110に示す特図表示中処理を実行する。
図110に示すように、本変形例の特図表示中処理では、ステップA715とステップA716との間にて、今回当り時確率状態フラグ設定処理(ステップA725〜A727)を実行する点が、上記実施形態の特図表示中処理(図52参照)と異なる。
今回当り時確率状態フラグ設定処理では、まず、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA725)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ステップA725;Y)は、今回当り時確率状態フラグ領域に高確率中フラグをセーブして(ステップA726)、ステップA716の処理に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップA725;N)は、今回当り時確率状態フラグ領域に低確率中フラグをセーブして(ステップA727)、ステップA716の処理に移行する。
なお、本変形例では、ステップA715とステップA716との間にて、今回当り時確率状態フラグ設定処理(ステップA725〜A727)を実行したが、これに限ることはない。今回当り時確率状態フラグ設定処理(ステップA725〜A727)は、例えば、特図変動表示ゲームの大当りの開始に関する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA705,A706)の実行後から、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718)の実行前までの間であれば、どのタイミングで実行してもよい。
そして、図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、ファンファーレ時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図110に示す特図表示中処理において、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718)に替えて、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグと停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718a)を実行する。
ステップA718aでは、例えば、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが低確率中フラグである場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグである場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に、所定の追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
〔大入賞口開放中処理〕
図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、インターバル時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図59に示す大入賞口開放中処理に替えて、図111に示す大入賞口開放中処理を実行する。
図111に示すように、本変形例の大入賞口開放中処理では、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA907)に替えて、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグと大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA907a)を実行する点が、上記実施形態の大入賞口開放中処理(図59参照)と異なる。
ステップA907aでは、例えば、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが低確率中フラグである場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグである場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)に、所定の追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
〔大入賞口残存球処理〕
図109(a)に示すタイミングチャートを実現するために、エンディング時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図61に示す大入賞口残存球処理に替えて、図112に示す大入賞口残存球処理を実行する。
図112に示すように、本変形例の大入賞口残存球処理では、大入賞口開放データに対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA954)に替えて、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグと大入賞口開放データに対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA954a)を実行する点が、上記実施形態の大入賞口残存球処理(図61参照)と異なる。
ステップA954aでは、例えば、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが低確率中フラグである場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、今回当り時確率状態フラグ領域にセーブされているフラグが高確率中フラグである場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)に、所定の追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊技状態の期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
なお、本変形例では、低確率中フラグがセーブされている際には、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構成したが、これに限ることはない。すなわち、低確率中フラグがセーブされている際にも、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)よう構成してもよい。また、このように構成した場合、追加時間の長さが、低確率中フラグがセーブされている際よりも、高確率中フラグがセーブされている際の方が長ければ、1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が長期間となる。
また、本変形例においては、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短なし中フラグをセーブし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中フラグをセーブする。
そして、時短なし中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構成する。一方、時短あり中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)よう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊技状態の期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例4−2>
また、例えば図109(b)に示すように、所定のタイミング(本変形例の場合、特別遊技状態の開始時)において、今回の特別遊技状態が低確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が高確率中での当りに基づくものである場合には高確率中回数を+1更新する。
そして、高確率中回数が0回である場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構成する。一方、高確率中回数が1回以上である場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)とともに、高確率中回数が多くなるにつれて加算する追加時間が長くなるよう構成することも可能である。
〔特図表示中処理〕
図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図52に示す特図表示中処理に替えて、図113に示す特図表示中処理を実行する。
図113に示すように、本変形例の特図表示中処理では、ステップA715とステップA716との間にて、高確率中回数設定処理(ステップA728〜A730)を実行する点が、上記実施形態の特図表示中処理(図52参照)と異なる。
高確率中回数設定処理では、まず、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものであるかを判定する(ステップA728)。
今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものである場合(ステップA728;Y)は、高確率中回数領域の値(高確率中回数)を+1更新して(ステップA729)、ステップA716の処理に移行する。
一方、今回の特別遊技状態が高確率&時短あり中での当りに基づくものでない場合(ステップA728;N)は、高確率中回数領域を0クリアして(ステップA730)、ステップA716の処理に移行する。
なお、本変形例では、ステップA715とステップA716との間にて、高確率中回数設定処理(ステップA728〜A730)を実行したが、これに限ることはない。高確率中回数設定処理(ステップA728〜A730)は、例えば、特図変動表示ゲームの大当りの開始に関する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA705,A706)の実行後から、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718)の実行前までの間であれば、どのタイミングで実行してもよい。
そして、図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、ファンファーレ時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図113に示す特図表示中処理において、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718)に替えて、高確率中回数と停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA718b)を実行する。
ステップA718bでは、例えば、高確率中回数が0回である場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、高確率中回数が1回である場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に、所定の第1追加時間(例えば400m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、高確率中回数が2回である場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に、所定の第2追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、高確率中回数が3回以上である場合には、停止図柄パターンに対応する大当りファンファーレ時間(ここでは100m秒、2500m秒、または500m秒の何れか)に、所定の第3追加時間(例えば800m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
〔大入賞口開放中処理〕
図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、インターバル時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図59に示す大入賞口開放中処理に替えて、図114に示す大入賞口開放中処理を実行する。
図114に示すように、本変形例の大入賞口開放中処理では、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA907)に替えて、高確率中回数と大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA907b)を実行する点が、上記実施形態の大入賞口開放中処理(図59参照)と異なる。
ステップA907bでは、例えば、高確率中回数が0回である場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、高確率中回数が1回である場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)に、所定の第1追加時間(例えば400m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、高確率中回数が2回である場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)に、所定の第2追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、高確率中回数が3回以上である場合には、大入賞口開放データとラウンド数に対応するインターバル時間(ここでは300m秒、900m秒、または1300m秒の何れか)に、所定の第3追加時間(例えば800m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
〔大入賞口残存球処理〕
図109(b)に示すタイミングチャートを実現するために、エンディング時間を延ばす場合には、本変形例の遊技制御装置100は、図61に示す大入賞口残存球処理に替えて、図115に示す大入賞口残存球処理を実行する。
図115に示すように、本変形例の大入賞口残存球処理では、大入賞口開放データに対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA954)に替えて、高確率中回数と大入賞口開放データに対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップA954b)を実行する点が、上記実施形態の大入賞口残存球処理(図61参照)と異なる。
ステップA954bでは、例えば、高確率中回数が0回である場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
一方、高確率中回数が1回である場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)に、所定の第1追加時間(例えば400m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、高確率中回数が2回である場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)に、所定の第2追加時間(例えば600m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、高確率中回数が3回以上である場合には、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)に、所定の第3追加時間(例えば800m秒)を加算した時間値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
これにより、低確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技状態の期間)と、高確率中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊技状態の期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
さらに、高確率状態が連続して発生する回数(すなわち特別遊技状態が連続して発生する回数)が多くなるにつれて特別遊技状態の期間が長期間となる(本変形例の場合、1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目の特別遊技状態の期間の方が長期間となり、2回目の特別遊技状態の期間よりも3回目の特別遊技状態の期間の方が長期間となる)ため、射幸性が高くなりすぎることを効果的に防止することができる。
なお、本変形例では、高確率中回数が0回である際には、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が0回である際にも、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)よう構成してもよい。また、このように構成した場合、追加時間の長さが、高確率中回数が0回である際よりも、高確率中回数が1回以上である際の方が長ければ、1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が長期間となる。
また、本変形例では、高確率中回数が3回以上である際には、同一の追加時間(具体的には第3追加時間)を加算するよう構成したが、これに限ることはない。すなわち、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる追加時間を加算するよう構成してもよい。さらに、高確率中回数が3回以上である際にも、高確率中回数に応じて異なる追加時間を加算するよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて加算する追加時間が長くなるよう構成することも可能である。
また、例えば、高確率中回数が第1回数(例えば1回)である際には、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち何れか一つを延ばし、高確率中回数が第1回数よりも多い第2回数(例えば2回)である際には、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち何れか二つを延ばし、高確率中回数が第2回数よりも多い第3回数(例えば3回)である際には、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の全部を延ばすよう構成することも可能である。
また、本変形例においては、例えば、所定のタイミングにおいて、今回の特別遊技状態が特図時短中以外での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を0クリアし、今回の特別遊技状態が特図時短中での当りに基づくものである場合には時短あり中回数を+1更新する。
そして、時短あり中回数が0回である場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさない(何れにも追加時間を加算しない)よう構成する。一方、時短あり中回数が1回以上である場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばす(少なくとも一つに追加時間を加算する)とともに、時短あり中回数が多くなるにつれて加算する追加時間が長くなるよう構成することも可能である。
これにより、特図時短中以外での当りに基づく特別遊技状態の期間(1回目の特別遊技状態の期間)と、特図時短中での当りに基づく特別遊技状態の期間(2回目以降の特別遊技状態の期間)と、で1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が長期間となるため、短時間の出球率を低減することができ、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例4−1および変形例4−2においては、特別遊技状態の期間を長くするために、残存球処理時間を延ばすことも可能である。
また、変形例4−1および変形例4−2において、演出制御装置300は、高確率中回数(あるいは、連荘回数)をカウントし、高確率中回数(あるいは、連荘回数)が多くなるにつれて、特別遊技状態中に実行する所定の演出(例えば、インターバル中に実行する昇格演出)の選択率を増加させるようにしてもよい。
また、変形例4−1および変形例4−2において、例えば、エンディング時間を延ばす場合には、演出制御装置300は、大入賞口開放データに対応するエンディング時間(ここでは100m秒、2300m秒、または2700m秒の何れか)においてエンディング演出を実行し、当該エンディング演出が終了した後に、延びた分の時間(追加時間)において遊技履歴を表示したり企業ロゴを表示したりする追加演出を行うよう構成することが可能である。さらに、このように構成した場合、3つの7セグ表示器からなる表示装置41とは別に、液晶表示装置を設け、その液晶表示装置を用いて当該追加演出を行ってもよい。
また、変形例4−1において、1回目の特別遊技状態の期間よりも2回目以降の特別遊技状態の期間の方が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、低確率中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばすよう構成する。一方、高確率中フラグがセーブされている場合は、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間の何れも延ばさないよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
また、変形例4−2において、高確率状態が連続して発生する回数が多くなるにつれて特別遊技状態の期間が短期間となるよう構成してもよい。具体的には、例えば、高確率中回数にかかわらず、ファンファーレ時間、インターバル時間、およびエンディング時間のうち少なくとも一つを延ばすよう構成するとともに、高確率中回数が多くなるにつれて加算する追加時間が短くなるよう構成してもよい。このように構成した場合も、射幸性が高くなりすぎることを防止することができる。
<変形例5>
特別遊技状態の終了を示唆するエンディング演出では、例えば、当該特別遊技状態の終了後における特図変動表示ゲームの確率状態が報知される。
特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)が最終ラウンド以外のラウンドである場合には、エンディング演出の開始までに特別遊技状態の終了後における確率状態が確定しているため、エンディング演出の開始までに当該エンディング演出の演出態様(高確率状態であることを報知する態様か、低確率状態であることを報知する態様か)を決定することができる。
一方、特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)が最終ラウンドである場合には、エンディング演出中に確変作動領域38h内の残存球を監視するための時間(残存球監視時間)が設定されることが多く、その際には、エンディング演出の開始までに特別遊技状態の終了後における確率状態が確定しないことがある。エンディング演出の開始までに特別遊技状態の終了後における確率状態が確定しないと、エンディング演出にて特別遊技状態の終了後における確率状態を曖昧にしか報知できず、遊技者が誤認してしまう虞がある。すなわち、特定ラウンドが最終ラウンドである場合には、エンディング演出が信頼性の低い演出となってしまう虞がある。
そこで、本変形例では、特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)が最終ラウンドである場合に、信頼性の高いエンディング演出を実行できるよう、エンディング演出中に当該エンディング演出の演出態様を切替可能とした。
図116には、各大当り種類での各ラウンドにおける開放態様を示した。
図116(a)に示すように、本変形例の場合、12R確変では、最終ラウンド目(12ラウンド目)に第1特別変動入賞装置38を開放する下V開放を行う。そして、1ラウンド目から11ラウンド目までは第2特別変動入賞装置39を開放する上ロング開放と第1特別変動入賞装置38を開放する下ロング開放を交互に行う。
また、図116(b),(d)に示すように、大当り種類が確変である5R確変、4R確変も同様に、最終ラウンド目(5ラウンド目、4ラウンド目)に第1特別変動入賞装置38を開放する下V開放を行う。
また、図116(c),(e)に示すように、大当り種類が通常である5R通常、4R通常では、最終ラウンド目(5ラウンド目、4ラウンド目)に第1特別変動入賞装置38を開放する下ショート開放を行う。
何れの大当り種類でも第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39を交互に開放するように構成されているので、所定の開放可能時間の経過か所定個数の遊技球が入賞することによりラウンドが終了した後、所定のインターバル時間が経過すると他方の特別変動入賞装置が開放される。
なお、確変作動領域38hへ遊技球が流入可能とされるのは最終ラウンド目に行われる下V開放および下ショート開放のみである。上ロング開放や上ショート開放は、第2特別変動入賞装置39を開放するので確変作動領域38hへ遊技球が流入する可能性はない。また、下ロング開放や最終ラウンド目でない下ショート開放では、レバー部材38iを動作させないため、確変作動領域38hへ遊技球が流入する可能性はない。すなわち、変形例5(変形例5−1〜5−5)の遊技機では、特定領域をなす確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性があるラウンドである特定ラウンドは、最終ラウンド目である。
<変形例5−1>
図117には、開放態様の詳細を示した。なお、上ロング開放、上ショート開放、下ロング開放、および最終ラウンド目でない下ショート開放の開放態様の詳細は、上記実施形態(図8参照)と同一であるため省略する。
図117(a)に示すように、本変形例の下V開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t31)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。
レバーソレノイド38fは、ラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t32)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから残存球監視時間(本変形例の場合100ms)が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t33)。
ラウンドの開始から200ms経過すると、第1特別変動入賞装置38が閉鎖される(t34)。そして、2700ms経過すると、再び第1特別変動入賞装置38が開放され(t35)、25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了し、下大入賞口残存球処理時間が開始される(t39)。
また、第1特別変動入賞装置38の2回目の開放(t35)の後、レバーソレノイド38fも所定の時間に亘りON状態となる(t36〜t37、t38〜t39)。また、確変作動領域スイッチ38dも有効となる(t36)。この第1特別変動入賞装置38の2回目の開放は十分に長い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も長時間継続するので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入することとなる。よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
また、レバーソレノイド38fは、第1特別変動入賞装置38が閉鎖した後も所定の時間に亘りON状態とすることが可能であり(t40〜t43)、閉鎖間際に第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球についても確変作動領域38hへの流入が可能となっている。
開放可能時間の経過または所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了する。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから残存球監視時間(本変形例の場合100ms)が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
なお、上記実施形態においては、開放可能時間の経過または所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出された場合には、下大入賞口残存球処理時間の終了(t42)に伴いレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効となるよう構成したが、本変形例においては、この場合も、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了し、そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから残存球監視時間(本変形例の場合100ms)が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
また、上記実施形態においては、開放可能時間の経過または所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出された場合は、当該排出の完了時にレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効となるよう構成したが、本変形例においては、この場合も、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了し、そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから残存球監視時間(本変形例の場合100ms)が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
すなわち、本変形例においては、何れの場合も、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了し、そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから残存球監視時間(本変形例の場合100ms)が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
本変形例の下V開放において、演出制御装置300は、ラウンドの開始から終了までの間(t31〜t39)、ラウンド演出を実行し、下大入賞口残存球処理時間の開始時に(t39)、遊技制御装置100からのエンディングコマンドに基づいてエンディング演出を開始する。
具体的には、下大入賞口残存球処理時間の開始から2回目の残存球監視時間の終了までの間(t39〜t44)、特別遊技状態の終了後における確率状態を報知しない初期演出態様でエンディング演出を実行する。
そして、V入賞に成功した場合には、例えば図117(a)の「(1)演出」に示すように、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t44〜t45)、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態となることを報知する特定演出態様でエンディング演出を実行する。
一方、V入賞に失敗した場合には、例えば図117(a)の「(2)演出」に示すように、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t44〜t45)、特別遊技状態の終了後における確率状態が低確率状態(通常確率状態)となることを報知する通常演出態様でエンディング演出を実行する。
また、図117(b)に示すように、本変形例の最終ラウンド目である下ショート開放では、下V開放における第1特別変動入賞装置38の1回目の開放と同様の開放を行い(t51〜t54)、当該開放が終了することに基づきラウンドを終了する(t54)。この第1特別変動入賞装置38の開放は非常に短い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も短時間であるので、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性は低い。よって大当り種類が通常である場合に高確率状態となることはまれである。
そして、レバーソレノイド38fの動作および確変作動領域スイッチ38dの有効、無効の切り替えは、下V開放の場合と同じ動作を行う(t56〜t63)。
よって、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出された場合も、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)までに全て排出された場合も、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)までに全て排出されなかった場合も、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了し、そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから残存球監視時間(本変形例の場合100ms)が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t63)。
ただし、下ショート開放においてレバーソレノイド38fや確変作動領域スイッチ38dを図117(d)のように制御するのは最終ラウンド目に下ショート開放が行われる場合のみである。これ以外のラウンドで下ショート開放が行われる場合には、レバーソレノイド38fを動作せず、確変作動領域スイッチ38dも無効のままとなる。
本変形例の最終ラウンド目である下ショート開放において、演出制御装置300は、ラウンドの開始から終了までの間(t51〜t54)、ラウンド演出を実行し、下大入賞口残存球処理時間の開始時に(t54)、遊技制御装置100からのエンディングコマンドに基づいてエンディング演出を開始する。
具体的には、下大入賞口残存球処理時間の開始から2回目の残存球監視時間の終了までの間(t54〜t63)、初期演出態様でエンディング演出を実行する。
そして、V入賞に成功した場合には、例えば図117(b)の「(1)演出」に示すように、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t63〜t64)、特定演出態様でエンディング演出を実行する。
一方、V入賞に失敗した場合には、例えば図117(b)の「(2)演出」に示すように、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t63〜t64)、通常演出態様でエンディング演出を実行する。
すなわち、本変形例において、エンディング演出の演出態様には、初期演出態様と、特定演出態様と、通常演出態様とがある。
そして、初期演出態様でエンディング演出を開始し、V入賞に成功した場合(すなわち、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態であると確定した場合)には、V入賞に成功したタイミングにかかわらず、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了時にエンディング演出の演出態様が初期演出態様から特定演出態様へと切り替わる。一方、V入賞に失敗した場合(すなわち、特別遊技状態の終了後における確率状態が低確率状態であると確定した場合)には、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了時にエンディング演出の演出態様が初期演出態様から通常演出態様へと切り替わる。
なお、本変形例の下V開放や下ショート開放においては、上記実施形態と同様、開放可能時間の経過または所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出された場合には、下大入賞口残存球処理時間の終了(t42,t56)に伴いレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効となるよう構成することも可能である。また、このように構成する場合、例えば、V入賞に成功した際には、下大入賞口残存球処理時間の終了(t42,t56)に伴いエンディング演出の演出態様を初期演出態様から特定演出態様へと切り替えて、V入賞に失敗した際には、下大入賞口残存球処理時間の終了(t42,t56)に伴いエンディング演出の演出態様を初期演出態様から通常演出態様へと切り替えるようにしてもよい。
また、本変形例の下V開放や下ショート開放においては、上記実施形態と同様、開放可能時間の経過または所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が下大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43,t62)までに全て排出された場合は、当該排出の完了時にレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、確変作動領域スイッチ38dが無効となるよう構成することも可能である。また、このように構成する場合、例えば、V入賞に成功した際には、当該排出の完了時にエンディング演出の演出態様を初期演出態様から特定演出態様へと切り替えて、V入賞に失敗した際には、当該排出の完了時にエンディング演出の演出態様を初期演出態様から通常演出態様へと切り替えるようにしてもよい。
また、表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されていてもよい。
このように構成した場合、初期演出態様のエンディング演出では、例えば図118(a)に示すように、表示装置41に「○○モード突入!」等の文字画像を表示する等して、特別遊技状態の終了後における確率状態が確定していないことを報知する。
また、特定演出態様のエンディング演出では、例えば図118(b)に示すように、表示装置41に「確変モード突入!」等の文字画像を表示する等して、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態(確変状態)であると確定したことを報知する。
また、通常演出態様のエンディング演出では、例えば図118(c)に示すように、表示装置41に「時短モード突入!」等の文字画像を表示する等して、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態でないと確定したこと、すなわち特別遊技状態の終了後における確率状態が低確率状態(通常確率状態)であると確定したことを報知する。
すなわち、図118(a)〜(c)に示す例においては、エンディング演出の演出態様が初期演出態様から特定演出態様や通常演出態様へと切り替わることで、反映すべきパラメータ(ここでは「○○」に入るべきパラメータ)が表示されている。
また、特定演出態様のエンディング演出では、例えば図118(d)に示すように、追加演出(ここでは、確変用のキャラクタを表示する演出)を行うよう構成することも可能である。すなわち、エンディング演出の演出態様が初期演出態様から特定演出態様へと切り替わることで、初期演出態様のエンディング演出では行わない演出を、特定演出態様のエンディング演出にて行うよう構成することも可能である。
また、エンディング演出の演出態様が初期演出態様から通常演出態様へと切り替わることで、初期演出態様のエンディング演出では行わない演出を、通常演出態様のエンディング演出にて行うよう構成することも可能である。
また、エンディング演出の演出態様が初期演出態様から特定演出態様へと切り替わることで、例えば図118(a)から図118(b)へと変化させる、すなわち表示内容の一部のみを差し替えるのではなく、例えば図118(a)から図118(e)へと変化させる、すなわち表示内容全体を差し替えるよう構成することも可能である。
また、エンディング演出の演出態様が初期演出態様から通常演出態様へと切り替わることで、例えば図118(a)から図118(c)へと変化させる、すなわち表示内容の一部のみを差し替えるのではなく、表示内容全体を差し替えるよう構成することも可能である。
〔メイン処理〕
図117に示すエンディング演出を実現するために、本変形例の演出制御装置300は、図90に示すメイン処理に替えて、図119に示すメイン処理を実行する。
図119に示すように、本変形例のメイン処理では、ステップC12とステップC13との間にて、エンディング演出切替処理(ステップC21)を実行する点が、上記実施形態のメイン処理(図90参照)と異なる。
〔大当り系コマンド処理〕
図117に示すエンディング演出を実現するために、本変形例の演出制御装置300は、図93に示す大当り系コマンド処理に替えて、図120に示す大当り系コマンド処理を実行する。
図120に示すように、本変形例の大当り系コマンド処理では、ステップC412の処理、ステップC413の処理、およびステップC425〜C428の処理を実行しない点が、上記実施形態の大当り系コマンド処理(図93参照)と異なる。
〔エンディング演出設定処理〕
図121(a)には、本変形例の大当り系コマンド処理におけるエンディング演出設定処理(ステップC423)を示した。このエンディング演出設定処理では、初期演出態様のエンディング演出を設定して(ステップC511)、エンディング演出設定処理を終了する。
〔エンディング演出切替処理〕
図121(b)には、上述のメイン処理におけるエンディング演出切替処理(ステップC21)を示した。このエンディング演出切替処理では、まず、エンディング演出中の残存球監視時間の終了時であるかを判定する(ステップC521)。
ステップC521で、エンディング演出中の残存球監視時間の終了時でないと判定した場合(ステップC521;N)には、エンディング演出切替処理を終了する。
一方、ステップC521で、エンディング演出中の残存球監視時間の終了時であると判定した場合(ステップC521;Y)には、遊技制御装置100から確変作動領域通過コマンドを受信したかを判定する(ステップC522)。
ステップC522で、確変作動領域通過コマンドを受信したと判定した場合(ステップC522;Y)には、エンディング演出の演出態様を特定演出態様に変更して(ステップC523)、エンディング演出切替処理を終了する。これにより、例えば図117(a),(b)の「(1)演出」に示すように、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了時にエンディング演出の演出態様が初期演出態様から特定演出態様へと切り替わる。
一方、ステップC522で、確変作動領域通過コマンドを受信していないと判定した場合(ステップC522;N)には、エンディング演出の演出態様を通常演出態様に変更して(ステップC524)、エンディング演出切替処理を終了する。これにより、例えば図117(a),(b)の「(2)演出」に示すように、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了時にエンディング演出の演出態様が初期演出態様から通常演出態様へと切り替わる。
<変形例5−2>
エンディング演出の演出態様を特定演出態様へと切り替えるタイミングは、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了時に限ることはなく、適宜変更可能であり、例えば、V入賞に成功した直後であってもよい。
具体的には、エンディング演出の開始よりも前にV入賞に成功した場合には、例えば図122(a),(b)の「(1)演出」に示すように、特定演出態様(図118(b)参照)でエンディング演出を開始する。一方、エンディング演出の開始よりも後にV入賞に成功した場合には、例えば図122(a),(b)の「(2)演出」に示すように、当該成功の直後に、エンディング演出の演出態様を初期演出態様(図118(a)参照)から特定演出態様(図118(b)参照)へと切り替えるようにしてもよい。
<変形例5−3>
初期演出態様でエンディング演出を開始するのではなく、例えば図123に示すように、通常演出態様でエンディング演出を開始してもよい。
具体的には、本変形例の下V開放において、演出制御装置300は、例えば図123(a)に示すように、下大入賞口残存球処理時間の開始から2回目の残存球監視時間の終了までの間(t39〜t44)、通常演出態様(図118(c)参照)でエンディング演出を実行する。
そして、V入賞に成功した場合には、例えば図123(a)の「(1)演出」に示すように、エンディング演出の演出態様を切り替えて、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t44〜t45)、特定演出態様(図118(b)参照)でエンディング演出を実行する。
一方、V入賞に失敗した場合には、例えば図123(a)の「(2)演出」に示すように、エンディング演出の演出態様を切り替えずに、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t44〜t45)も、通常演出態様(図118(c)参照)でエンディング演出を実行するようにしてもよい。
同様に、本変形例の最終ラウンド目である下ショート開放において、演出制御装置300は、例えば図123(b)に示すように、下大入賞口残存球処理時間の開始から2回目の残存球監視時間の終了までの間(t54〜t63)、通常演出態様(図118(c)参照)でエンディング演出を実行する。
そして、V入賞に成功した場合には、例えば図123(b)の「(1)演出」に示すように、エンディング演出の演出態様を切り替えて、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t63〜t64)、特定演出態様(図118(b)参照)でエンディング演出を実行する。
一方、V入賞に失敗した場合には、例えば図123(b)の「(2)演出」に示すように、エンディング演出の演出態様を切り替えずに、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t63〜t64)も、通常演出態様(図118(c)参照)でエンディング演出を実行するようにしてもよい。
なお、エンディング演出の演出態様を通常演出態様から特定演出態様へと切り替えるタイミングは、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了時に限ることはなく、適宜変更可能であり、例えば、V入賞に成功した直後であってもよい。
具体的には、エンディング演出の開始よりも前にV入賞に成功した場合には、特定演出態様でエンディング演出を開始する。一方、エンディング演出の開始よりも後にV入賞に成功した場合には、当該成功の直後に、エンディング演出の演出態様を通常演出態様から特定演出態様へと切り替えるようにしてもよい。
また、エンディング演出の演出態様が通常演出態様から特定演出態様へと切り替わることで、例えば図118(c)から図118(b)へと変化させる、すなわち表示内容の一部のみを差し替えるよう構成することも可能であるし、例えば図118(c)から図118(e)へと変化させる、すなわち表示内容全体を差し替えるよう構成することも可能である。
また、エンディング演出の演出態様が通常演出態様から特定演出態様へと切り替わることで、通常演出態様のエンディング演出では行わない演出を、特定演出態様のエンディング演出にて行うよう構成することも可能である。
〔メイン処理〕
本変形例のメイン処理は、上記変形例5−1のメイン処理(図119参照)と同一である。
すなわち、図123に示すエンディング演出を実現するために、本変形例の演出制御装置300は、図90に示すメイン処理に替えて、図119に示すメイン処理を実行する。
〔大当り系コマンド処理〕
本変形例の大当り系コマンド処理は、上記変形例5−1の大当り系コマンド処理(図120参照)と同一である。
すなわち、図123に示すエンディング演出を実現するために、本変形例の演出制御装置300は、図93に示す大当り系コマンド処理に替えて、図120に示す大当り系コマンド処理を実行する。
〔エンディング演出設定処理〕
図123に示すエンディング演出を実現するために、本変形例の演出制御装置300は、図121(a)に示すエンディング演出設定処理に替えて、図124(a)に示すエンディング演出設定処理を実行する。
図124(a)に示すように、本変形例のエンディング演出設定処理では、通常演出態様のエンディング演出を設定して(ステップC531)、エンディング演出設定処理を終了する。
〔エンディング演出切替処理〕
図123に示すエンディング演出を実現するために、本変形例の演出制御装置300は、図121(b)に示すエンディング演出切替処理に替えて、図124(b)に示すエンディング演出切替処理を実行する。
図124(b)に示すように、本変形例のエンディング演出切替処理では、まず、エンディング演出中の残存球監視時間の終了時であるかを判定する(ステップC521)。
ステップC521で、エンディング演出中の残存球監視時間の終了時でないと判定した場合(ステップC521;N)には、エンディング演出切替処理を終了する。
一方、ステップC521で、エンディング演出中の残存球監視時間の終了時であると判定した場合(ステップC521;Y)には、遊技制御装置100から確変作動領域通過コマンドを受信したかを判定する(ステップC522)。
ステップC522で、確変作動領域通過コマンドを受信したと判定した場合(ステップC522;Y)には、エンディング演出の演出態様を特定演出態様に変更して(ステップC523)、エンディング演出切替処理を終了する。これにより、例えば図123(a),(b)の「(1)演出」に示すように、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了時にエンディング演出の演出態様が通常演出態様から特定演出態様へと切り替わる。
一方、ステップC522で、確変作動領域通過コマンドを受信していないと判定した場合(ステップC522;N)には、エンディング演出の演出態様を変更せずに、エンディング演出切替処理を終了する。これにより、例えば図123(a),(b)の「(2)演出」に示すように、エンディング演出中の残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了後も通常演出態様のエンディング演出が実行される。
このように変形例5−1、変形例5−2、および変形例5−3の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域へ流入したかを判定する判定手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態における最終ラウンドの終了後に、当該特別遊技状態の終了を示唆するエンディング演出を実行するエンディング演出実行手段(演出制御装置300)と、を備えている。そして、確率制御手段は、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合(V入賞に失敗した場合)には、特別遊技状態の終了後における確率状態を通常確率状態に設定するとともに、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)には、特別遊技状態の終了後における確率状態を高確率状態に設定する。また、判定手段は、最終ラウンドにおいて特別変動入賞装置に入賞した遊技球が、特定領域へ流入したかを判定し、最終ラウンドの終了後の所定時点(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間の終了時点)まで、前記判定が可能である。また、エンディング演出実行手段は、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されたことに基づいて、特別遊技状態の終了後における確率状態が高確率状態に設定されることを報知する特定演出態様でエンディング演出を実行可能であり、エンディング演出中に、当該エンディング演出の演出態様を特定演出態様とは異なる態様(初期演出態様や通常演出態様)から当該特定演出態様へと切替可能である。
すなわち、最終ラウンドの終了後の所定時点まで判定手段による判定が可能であるため、エンディング演出中に特別遊技状態の終了後における確率状態が確定することがあるが、エンディング演出中に当該エンディング演出の演出態様を特定演出態様とは異なる態様から当該特定演出態様へと切替可能である。したがって、確率状態が確定する前は特定演出態様とは異なる態様のエンディング演出を実行し、確率状態が確定した後は特定演出態様のエンディング演出を実行することができるため、遊技者が特別遊技状態の終了後における確率状態を誤認することのない信頼性の高いエンディング演出を実行することが可能である。
さらに、変形例5−1の遊技機10において、エンディング演出実行手段(演出制御装置300)は、特別遊技状態の終了後における確率状態を報知しない初期演出態様でエンディング演出を開始し、所定時点(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間の終了時点)までに判定手段(遊技制御装置100)によって遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)には、当該所定時点の経過後にエンディング演出の演出態様を初期演出態様から特定演出態様へと切替可能であり、所定時点までに判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合(V入賞に失敗した場合)には、当該所定時点の経過後にエンディング演出の演出態様を、初期演出態様から、特別遊技状態の終了後における確率状態が通常確率状態(低確率状態)に設定されることを報知する通常演出態様へと切替可能である(図117(a),(b)参照)。
すなわち、変形例5−1の遊技機10においては、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されたことに基づいて、エンディング演出中に、特別遊技状態の終了後における確率状態を報知可能である。
したがって、遊技者にとって違和感のないエンディング演出を行うことができ、遊技に対する興趣を維持することが可能となる。
また、変形例5−3の遊技機10において、エンディング演出実行手段(演出制御装置300)は、特別遊技状態の終了後における確率状態が通常確率状態(低確率状態)に設定されることを報知する通常演出態様でエンディング演出を開始し、所定時点(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間の終了時点)までに判定手段によって遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)には、エンディング演出の演出態様を通常演出態様から特定演出態様へと切替可能である(図123(a),(b)参照)。
したがって、遊技者にとって違和感のないエンディング演出を行うことができ、遊技に対する興趣を維持することが可能となる。
<変形例5−4>
最終ラウンドの終了直後にエンディング演出を開始するのではなく、最終ラウンドの終了から残存球監視時間(本変形例の場合、2回目の残存球監視時間)の終了までの期間をインターバル期間とし、V入賞に成功した際には、当該インターバル期間の終了直後に特定演出態様(図118(b)参照)でエンディング演出を開始し、V入賞に失敗した際には、当該インターバル期間の終了直後に通常演出態様(図118(c)参照)でエンディング演出を開始するよう構成してもよい。
また、インターバル期間の終了直後にエンディング演出を開始する構成の場合、例えば図125に示すように、当該インターバル期間中はラウンド演出を継続することも可能である。
具体的には、本変形例の下V開放において、演出制御装置300は、例えば図125(a)に示すように、ラウンドの開始からインターバル期間の終了までの間(t31〜t44)、ラウンド演出を実行する。
そして、V入賞に成功した場合には、例えば図125(a)の「(1)演出」に示すように、インターバル期間の終了直後に特定演出態様でエンディング演出を開始する。すなわち、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t44〜t45)、特定演出態様(図118(b)参照)でエンディング演出を実行する。
一方、V入賞に失敗した場合には、例えば図125(a)の「(2)演出」に示すように、インターバル期間の終了直後に通常演出態様でエンディング演出を開始する。すなわち、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t44〜t45)、通常演出態様(図118(c)参照)でエンディング演出を実行することも可能である。
同様に、本変形例の最終ラウンド目である下ショート開放において、演出制御装置300は、例えば図125(b)に示すように、ラウンドの開始からインターバル期間の終了までの間(t51〜t63)、ラウンド演出を実行する。
そして、V入賞に成功した場合には、例えば図125(b)の「(1)演出」に示すように、インターバル期間の終了直後に特定演出態様でエンディング演出を開始する。すなわち、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t63〜t64)、特定演出態様(図118(b)参照)でエンディング演出を実行する。
一方、V入賞に失敗した場合には、例えば図125(b)の「(2)演出」に示すように、インターバル期間の終了直後に通常演出態様でエンディング演出を開始する。すなわち、2回目の残存球監視時間の終了からエンディング時間の終了までの間(t63〜t64)、通常演出態様(図118(c)参照)でエンディング演出を実行することも可能である。
また、インターバル期間の終了直後にエンディング演出を開始する構成の場合、例えば、当該インターバル期間中に獲得出球数を報知する演出等を行うことも可能である。
このように変形例5−4の遊技機10においては、インターバル期間(最終ラウンドの終了から残存球監視時間の終了までの期間)の終了後にエンディング演出を開始することができる。したがって、特別遊技状態の終了後における確率状態が確定した後にエンディング演出を開始するため、信頼性の高いエンディング演出を実行することができる。
<変形例5−5>
エンディング演出の開始よりも前にV入賞に成功した場合と、エンディング演出の開始よりも後にV入賞に成功した場合とで、エンディング演出の演出態様を異ならせてもよい。
具体的には、エンディング演出の開始よりも前にV入賞に成功した場合には、例えば図126(a),(b)の「(1)演出」に示すように、特定演出態様(図118(b)参照)でエンディング演出を開始する。
一方、エンディング演出の開始よりも前にV入賞に成功しなかった場合には、例えば図126(a),(b)の「(2)演出」に示すように、初期演出態様(図118(a)参照)でエンディング演出を開始する。そして、エンディング演出の開始よりも後にV入賞に成功しても、例えば図126(a),(b)の「(2)演出」に示すように、エンディング演出の演出態様を切り替えずに、エンディング時間の終了まで、初期演出態様でエンディング演出を実行してもよい。
このように変形例5−5の遊技機10においては、エンディング演出の開始よりも前にV入賞に成功しなかった際には、エンディング演出の開始よりも後にV入賞に成功したか否かにかかわらず、エンディング演出にて特別遊技状態の終了後における確率状態を報知しない。すなわち、エンディング演出の開始よりも前にV入賞に成功しなかった際には、潜伏モードになる。したがって、遊技者が特別遊技状態の終了後における確率状態を誤認してしまうような曖昧なエンディング演出を行わないため、信頼性の高いエンディング演出を実行することができる。
<変形例6>
上記実施形態では、例えば図8に示すように、下V開放と、特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)目である下ショート開放とで、レバーソレノイド38f(レバー部材38i)の動作および確変作動領域スイッチ38dの有効、無効の切り替えを同じにする一方で、第1特別変動入賞装置38の開放態様を異ならせることによって、下V開放において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性と、特定ラウンド目である下ショート開放において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性とを異ならせているが、これに限ることはなく、その逆でもよい。
すなわち、下V開放と、特定ラウンド目である下ショート開放とで、第1特別変動入賞装置38の開放態様を同じにする一方で、レバーソレノイド38fの動作(レバー部材38i)および確変作動領域スイッチ38dの有効、無効の切り替えを異ならせることによって、下V開放において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性と、特定ラウンド目である下ショート開放において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性とを異ならせてもよい。
<変形例6−1>
図127には、開放態様の詳細を示した。なお、上ロング開放、上ショート開放、下ロング開放、および特定ラウンド目でない下ショート開放の開放態様の詳細は、上記実施形態(図8参照)と同一であるため省略する。
図127(a)に示すように、本変形例の下V開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t161)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。
レバーソレノイド38fは、ラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t162)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t163)。
また、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから規定時間(本変形例の場合10000ms)が経過すると、レバーソレノイド38fがON状態となるとともに、確変作動領域スイッチ38dが有効となる(t164)。
ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了し、下大入賞口残存球処理時間が開始される(t165)。さらに、ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、レバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了する。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t166)。
また、図127(b)に示すように、本変形例の特定ラウンド目である下ショート開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t171)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。
レバーソレノイド38fは、ラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t172)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t173)。
ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了し、下大入賞口残存球処理時間が開始される(t175)。
ここで、特定ラウンド目である下ショート開放の場合は、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから規定時間が経過しても(t174)、レバーソレノイド38fはON状態とならないとともに、確変作動領域スイッチ38dは有効とならない。
すなわち、図127(a)に示すように、本変形例の下V開放では、レバーソレノイド38fは2回ON状態になる。そして、レバーソレノイド38fの2回目のON状態は長時間継続するので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入することとなる。よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
一方、図127(b)に示すように、本変形例の特定ラウンド目である下ショート開放では、レバーソレノイド38fは1回だけON状態になる。そして、この1回のON状態は短時間であるので、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性は低い。よって、大当り種類が通常(非確変)である場合に高確率状態となることはまれである。
〔下大入賞口スイッチ監視処理〕
図127に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図36に示す下大入賞口スイッチ監視処理に替えて、図128に示す下大入賞口スイッチ監視処理を実行する。
図128に示すように、本変形例の下大入賞口スイッチ監視処理では、ステップA210とステップA211との間にて、レバーソレノイド制御タイマ領域を0クリアする処理(ステップA212)を実行する点が、上記実施形態の下大入賞口スイッチ監視処理(図36参照)と異なる。
すなわち、本変形例の下大入賞口スイッチ監視処理では、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となった場合(ステップA209;Y)に、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA210)、レバーソレノイド制御タイマ領域を0クリアする(ステップA212)。これにより、図127(a)に示すように、ラウンドの開始から所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞した際に、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了するとともに、レバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了することが可能となる。
〔レバーソレノイド制御処理〕
図127に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図65に示すレバーソレノイド制御処理に替えて、図129に示すレバーソレノイド制御処理を実行する。
図129に示すように、本変形例のレバーソレノイド制御処理では、レバーソレノイド制御ポインタが更新なしコードでない場合(ステップA1101;N)は、レバーソレノイド制御タイマが0でなければ−1更新する処理(ステップA1110)を実行する点が、上記実施形態のレバーソレノイド制御処理(図65参照)と異なる。なお、レバーソレノイド制御タイマの最小値は0に設定されている。
また、レバーソレノイド制御タイマの値が0である場合(ステップA1103;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、大当り図柄はV容易図柄であるかを判定し(ステップA1111)、V容易図柄である場合(ステップA1111;Y)は、確変用のレバーソレノイド制御テーブルを設定して(ステップA1112)、ステップA1105の処理に移行する一方、V容易図柄でない場合(ステップA1111;N)は、通常用(非確変用)のレバーソレノイド制御テーブルを設定して(ステップA1113)、ステップA1105の処理に移行する点が、上記実施形態のレバーソレノイド制御処理(図65参照)と異なる。
レバーソレノイド制御処理により、所定時間が経過するごとにレバーソレノイド制御ポインタが順次更新され、確変用のレバーソレノイド制御テーブルが設定された場合には、図127(a)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される一方、通常用のレバーソレノイド制御テーブルが設定された場合には、図127(b)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される。
なお、所定の条件を満たすことによりレバーソレノイドの動作を終了する場合には、レバーソレノイド制御ポインタとして「6」を設定することで、レバーソレノイド38fがOFFとなるとともに確変作動領域スイッチ38dが無効となる。そして、レバーソレノイド制御ポインタとして「6」を設定した後にレバーソレノイド制御ポインタとして「−1」を設定して動作を停止した状態が継続するようにする。
本変形例において、所定の条件を満たすことによりレバーソレノイドの動作を終了する場合とは、例えば、大当り図柄がV容易図柄である場合であって、レバーソレノイド38fの1回目のON状態の終了から規定時間(本変形例の場合10000ms)が経過する前に、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合等である。
ここで、本変形例では、レバーソレノイド制御処理のステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「3」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「9900ms(=10000ms−100ms)に相当する値」であり、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「14936ms(=25000ms−64ms−10000ms)に相当する値」である。
ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「3」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値を「9900msに相当する値」にすることによって、レバーソレノイド制御タイマの−1更新(ステップA1110)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になったこと(規定時間が経過したこと)に基づいて、レバーソレノイド制御ポインタが「3」から「4」へと切り替わるようにしている。
また、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値を「14936msに相当する値」にすることによって、第1特別変動入賞装置38が閉鎖してラウンドが終了するタイミングで、レバーソレノイド制御ポインタが「4」から「5」へと切り替わるようにしている。すなわち、レバーソレノイド制御タイマの−1更新(ステップA1110)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になったこと(第1特別変動入賞装置38の開放可能時間が経過したこと)に基づいて、あるいは、ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が所定個数に達したこと(ステップA209;Y)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になった(レバーソレノイド制御タイマ領域が0クリアされた)ことに基づいて、レバーソレノイド制御ポインタが「4」から「5」へと切り替わるようにしている。
<変形例6−2>
下V開放において、レバーソレノイド38fが2回目のON状態になるタイミングは、1回目のON状態の終了から規定時間(例えば10000ms)が経過した時に限ることはなく、適宜変更可能であり、例えば、ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が規定個数(例えば3個)に達した時であってもよい。
図130には、開放態様の詳細を示した。なお、上ロング開放、上ショート開放、下ロング開放、および特定ラウンド目でない下ショート開放の開放態様の詳細は、上記実施形態(図8参照)と同一であるため省略する。
図130(a)に示すように、本変形例の下V開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t181)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。
レバーソレノイド38fは、ラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t182)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t183)。
また、ラウンドの開始から規定個数(本変形例の場合3個)の遊技球が第1特別変動入賞装置38へ入賞すると、レバーソレノイド38fがON状態となるとともに、確変作動領域スイッチ38dが有効となる(t184)。
ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了し、下大入賞口残存球処理時間が開始される(t185)。さらに、ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、レバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了する。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t186)。
また、図130(b)に示すように、本変形例の特定ラウンド目である下ショート開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t191)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。
レバーソレノイド38fは、ラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t192)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t193)。
ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了し、下大入賞口残存球処理時間が開始される(t195)。
ここで、特定ラウンド目である下ショート開放の場合は、ラウンドの開始から規定個数の遊技球が第1特別変動入賞装置38へ入賞しても(t194)、レバーソレノイド38fはON状態とならないとともに、確変作動領域スイッチ38dは有効とならない。
すなわち、図130(a)に示すように、本変形例の下V開放では、レバーソレノイド38fは2回ON状態になる。そして、レバーソレノイド38fの2回目のON状態は長時間継続するので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入することとなる。よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
一方、図130(b)に示すように、本変形例の特定ラウンド目である下ショート開放では、レバーソレノイド38fは1回だけON状態になる。そして、この1回のON状態は短時間であるので、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性は低い。よって、大当り種類が通常(非確変)である場合に高確率状態となることはまれである。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図130に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図56に示すファンファーレ/インターバル中処理に替えて、図131に示すファンファーレ/インターバル中処理を実行する。
図131に示すように、本変形例のファンファーレ/インターバル中処理では、レバーソレノイド動作ラウンドである場合(ステップA859;Y)は、まず、規定個数カウント数領域に初期値(本変形例の場合「3」)をセーブし(ステップA870)、その後、レバーソレノイドの動作データを設定して(ステップA860)、ステップA863の処理に移行する点が、上記実施形態のファンファーレ/インターバル中処理(図56参照)と異なる。
〔下大入賞口スイッチ監視処理〕
図130に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図36に示す下大入賞口スイッチ監視処理に替えて、図132に示す下大入賞口スイッチ監視処理を実行する。
図132に示すように、本変形例の下大入賞口スイッチ監視処理では、ステップA210とステップA211との間にて、レバーソレノイド制御タイマ領域を0クリアする処理(ステップA212)を実行する点が、上記実施形態の下大入賞口スイッチ監視処理(図36参照)と異なる。
すなわち、本変形例の下大入賞口スイッチ監視処理では、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となった場合(ステップA209;Y)は、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA210)、レバーソレノイド制御タイマ領域を0クリアする(ステップA212)。これにより、図130(a)に示すように、ラウンドの開始から所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞した際に、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了するとともに、レバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了することが可能となる。
また、大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA209;N)は、規定個数カウント数(規定個数カウント数領域の値)を−1更新して(ステップA213)、規定個数カウント数が0となったかを判定し(ステップA214)、規定個数カウント数が0となっていない場合(ステップA214;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する一方、規定個数カウント数が0となった場合(ステップA214;Y)は、レバーソレノイド制御タイマ領域を0クリアして(ステップA215)、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する点が、上記実施形態の下大入賞口スイッチ監視処理(図36参照)と異なる。
すなわち、本変形例の下大入賞口スイッチ監視処理では、規定個数カウント数が0となった場合(ステップA214;Y)は、レバーソレノイド制御タイマ領域を0クリアする(ステップA215)。これにより、図130(a)に示すように、ラウンドの開始から規定個数(本変形例の場合3個)の遊技球が第1特別変動入賞装置38へ入賞した際に、レバーソレノイド38fがON状態となって動作を開始することが可能となる。
このように、本変形例では、大入賞口カウンタ(大入賞口カウント数領域)とは別に、規定個数をカウントするための専用のカウンタ(すなわち、規定個数カウンタ(規定個数カウント数領域))を設けている。すなわち、下大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞したか判定するためのカウンタと、下大入賞口に規定個数(例えば、3個)の遊技球が入賞したか判定するためのカウンタとが分かれているため、各判定が行い易くなる。
なお、本変形例では、カウントダウンすることによって規定個数をカウントするよう構成したが、これに限ることはなく、カウントアップすることによって規定個数をカウントするよう構成することも可能である。
また、規定個数をカウントするための専用のカウンタ(すなわち、規定個数カウンタ(規定個数カウント数領域))を設けないよう構成することも可能である。このように構成した場合、例えば、ステップA213,A214の処理に替えて、大入賞口カウント数が規定値(本変形例の場合「3」)となったかを判定する処理を行う。そして、大入賞口カウント数が規定値となっていない場合は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する一方、大入賞口カウント数が規定値となった場合は、レバーソレノイド制御タイマ領域を0クリアして(ステップA215)、下大入賞口スイッチ監視処理を終了することによって、ラウンドの開始から規定個数(本変形例の場合3個)の遊技球が第1特別変動入賞装置38へ入賞した際に、レバーソレノイド38fがON状態となって動作を開始することが可能となる。
〔レバーソレノイド制御処理〕
本変形例のレバーソレノイド制御処理は、上記変形例6−1のレバーソレノイド制御処理(図129参照)と同一である。
すなわち、図130に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図65に示すレバーソレノイド制御処理に替えて、図129に示すレバーソレノイド制御処理を実行する。
レバーソレノイド制御処理により、所定時間が経過するごとにレバーソレノイド制御ポインタが順次更新され、確変用のレバーソレノイド制御テーブルが設定された場合には、図130(a)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される一方、通常用のレバーソレノイド制御テーブルが設定された場合には、図130(b)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される。
なお、所定の条件を満たすことによりレバーソレノイドの動作を終了する場合には、レバーソレノイド制御ポインタとして「6」を設定することで、レバーソレノイド38fがOFFとなるとともに確変作動領域スイッチ38dが無効となる。そして、レバーソレノイド制御ポインタとして「6」を設定した後にレバーソレノイド制御ポインタとして「−1」を設定して動作を停止した状態が継続するようにする。
本変形例において、所定の条件を満たすことによりレバーソレノイドの動作を終了する場合とは、例えば、大当り図柄がV容易図柄である場合であって、ラウンドの開始から規定個数(本変形例の場合3個)の遊技球が第1特別変動入賞装置38へ入賞する前に、ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過した場合等である。
ここで、上記変形例6−1と本変形例との違いは、レバーソレノイド制御処理のステップA1106にて取得した次動作の制御ポインタが「3」や「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作の制御タイマの値である。
具体的には、上記変形例6−1では、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「3」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「9900ms(=10000ms−100ms)に相当する値」であり、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「14936ms(=25000ms−64ms−10000ms)に相当する値」である。
一方、本変形例では、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「3」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「25000msに相当する値」であり、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「(25000msに相当する値)−(現在の特図ゲーム処理タイマの値)」である。
本変形例では、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「3」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値を「25000msに相当する値」、すなわち第1特別変動入賞装置38の開放時間と同一の値にすることによって、レバーソレノイド制御タイマの−1更新(ステップA1110)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になったことに基づいて、レバーソレノイド制御ポインタが「3」から「4」へと切り替わることを回避している。すなわち、ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が規定個数に達したこと(ステップA214;Y)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になった(レバーソレノイド制御タイマ領域が0クリアされた)ことに基づいてのみ、レバーソレノイド制御ポインタが「3」から「4」へと切り替わるようにしている。
なお、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「3」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「25000msに相当する値」に限ることはなく、適宜変更可能であり、例えば、「24836ms(=25000ms−64ms−100ms)に相当する値」より大きい値であればよい。
また、本変形例では、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値を「(25000msに相当する値)−(現在の特図ゲーム処理タイマの値)」にすることによって、第1特別変動入賞装置38が閉鎖してラウンドが終了するタイミングで、レバーソレノイド制御ポインタが「4」から「5」へと切り替わるようにしている。すなわち、レバーソレノイド制御タイマの−1更新(ステップA1110)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になったこと(第1特別変動入賞装置38の開放可能時間が経過したこと)に基づいて、あるいは、ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が所定個数に達したこと(ステップA209;Y)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になった(レバーソレノイド制御タイマ領域が0クリアされた)ことに基づいて、レバーソレノイド制御ポインタが「4」から「5」へと切り替わるようにしている。
<変形例6−3>
下V開放において、レバーソレノイド38fが2回目のON状態になるタイミングは、1回目のON状態の終了から規定時間(例えば10000ms)が経過した時や、ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が規定個数(例えば3個)に達した時に限ることはなく、適宜変更可能であり、例えば、変形例6−1と変形例6−2とを組み合わせてもよい。すなわち、下V開放において、レバーソレノイド38fが2回目のON状態になるタイミングは、1回目のON状態の終了から規定時間(例えば10000ms)が経過するかラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が規定個数(例えば3個)に達するかの何れかのレバーソレノイドON条件が成立した時であってもよい。
図133には、開放態様の詳細を示した。なお、上ロング開放、上ショート開放、下ロング開放、および特定ラウンド目でない下ショート開放の開放態様の詳細は、上記実施形態(図8参照)と同一であるため省略する。
図133(a)に示すように、本変形例の下V開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t201)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。
レバーソレノイド38fは、ラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t202)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t203)。
また、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから規定時間(本変形例の場合10000ms)が経過するかラウンドの開始から規定個数(本変形例の場合3個)の遊技球が第1特別変動入賞装置38へ入賞するかの何れかのレバーソレノイドON条件が成立すると、レバーソレノイド38fがON状態となるとともに、確変作動領域スイッチ38dが有効となる(t204)。
ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了し、下大入賞口残存球処理時間が開始される(t205)。さらに、ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、レバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了する。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t206)。
また、図133(b)に示すように、本変形例の特定ラウンド目である下ショート開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t211)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、確変作動領域スイッチ38dを有効とする。
レバーソレノイド38fは、ラウンドの開始から64ms経過することでOFF状態となる(t212)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100msの残存球監視時間が経過すると、確変作動領域スイッチ38dが無効となる(t213)。
ラウンドの開始から25000msの開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると、第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了し、下大入賞口残存球処理時間が開始される(t215)。
ここで、特定ラウンド目である下ショート開放の場合は、何れのレバーソレノイドON条件が成立しても(t214)、レバーソレノイド38fはON状態とならないとともに、確変作動領域スイッチ38dは有効とならない。
すなわち、図133(a)に示すように、本変形例の下V開放では、レバーソレノイド38fは2回ON状態になる。そして、レバーソレノイド38fの2回目のON状態は長時間継続するので、ほぼ確実に確変作動領域38hに遊技球が流入することとなる。よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
一方、図133(b)に示すように、本変形例の特定ラウンド目である下ショート開放では、レバーソレノイド38fは1回だけON状態になる。そして、この1回のON状態は短時間であるので、確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性は低い。よって、大当り種類が通常(非確変)である場合に高確率状態となることはまれである。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
本変形例のファンファーレ/インターバル中処理は、上記変形例6−2のファンファーレ/インターバル中処理(図131参照)と同一である。
すなわち、図133に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図56に示すファンファーレ/インターバル中処理に替えて、図131に示すファンファーレ/インターバル中処理を実行する。
〔下大入賞口スイッチ監視処理〕
本変形例の下大入賞口スイッチ監視処理は、上記変形例6−2の下大入賞口スイッチ監視処理(図132参照)と同一である。
すなわち、図133に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図36に示す下大入賞口スイッチ監視処理に替えて、図132に示す下大入賞口スイッチ監視処理を実行する。
〔レバーソレノイド制御処理〕
本変形例のレバーソレノイド制御処理は、上記変形例6−1のレバーソレノイド制御処理(図129参照)と同一である。
すなわち、図133に示すタイミングチャートを実現するために、本変形例の遊技制御装置100は、図65に示すレバーソレノイド制御処理に替えて、図129に示すレバーソレノイド制御処理を実行する。
レバーソレノイド制御処理により、所定時間が経過するごとにレバーソレノイド制御ポインタが順次更新され、確変用のレバーソレノイド制御テーブルが設定された場合には、図133(a)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される一方、通常用のレバーソレノイド制御テーブルが設定された場合には、図133(b)に示すようにレバーソレノイド38fのON、OFFが設定されるとともに、確変作動領域スイッチ38dの有効、無効が設定される。
なお、所定の条件を満たすことによりレバーソレノイドの動作を終了する場合には、レバーソレノイド制御ポインタとして「6」を設定することで、レバーソレノイド38fがOFFとなるとともに確変作動領域スイッチ38dが無効となる。そして、レバーソレノイド制御ポインタとして「6」を設定した後にレバーソレノイド制御ポインタとして「−1」を設定して動作を停止した状態が継続するようにする。
ここで、本変形例において、レバーソレノイド制御処理のステップA1106にて取得した次動作の制御ポインタが「3」や「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作の制御タイマの値は、上記変形例6−1と同一である。
具体的には、本変形例では、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「3」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「9900ms(=10000ms−100ms)に相当する値」である。これにより、レバーソレノイド制御タイマの−1更新(ステップA1110)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になったという条件(規定時間が経過したという条件)の成立に基づいて、あるいは、ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が規定個数に達したこと(ステップA214;Y)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になった(レバーソレノイド制御タイマ領域が0クリアされた)という条件の成立に基づいて、すなわち先に成立したレバーソレノイドON条件に基づいて、レバーソレノイド制御ポインタが「3」から「4」へと切り替わるようにしている。
また、本変形例では、ステップA1106にて取得した次動作のレバーソレノイド制御ポインタが「4」である場合に、次のステップA1107にて取得する次動作のレバーソレノイド制御タイマの値は「14936ms(=25000ms−64ms−10000ms)に相当する値」である。これにより、第1特別変動入賞装置38が閉鎖してラウンドが終了するタイミングで、レバーソレノイド制御ポインタが「4」から「5」へと切り替わるようにしている。すなわち、レバーソレノイド制御タイマの−1更新(ステップA1110)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になったという条件(第1特別変動入賞装置38の開放可能時間が経過したという条件)の成立に基づいて、あるいは、ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が所定個数に達したこと(ステップA209;Y)に伴いレバーソレノイド制御タイマが0になった(レバーソレノイド制御タイマ領域が0クリアされた)という条件の成立に基づいて、すなわち先に成立した条件に基づいて、レバーソレノイド制御ポインタが「4」から「5」へと切り替わるようにしている。
このように変形例6−1、変形例6−2、および変形例6−3の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別遊技状態における複数のラウンドのうちの特定ラウンドにおいて特定領域に遊技球が流入不能なオフ状態と当該特定領域に遊技球が流入可能なオン状態とに変換可能な可動部材(レバー部材38i)と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域へ流入したかを判定する判定手段(遊技制御装置100)と、を備えている。そして、確率制御手段は、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を通常確率状態に設定するとともに、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を高確率状態に設定する。また、特別結果には、第1大当り(本変形例の場合、通常大当り(5R通常、4R通常))と当該第1大当りより遊技者に有利な第2大当り(本変形例の場合、確変大当り(12R確変、5R確変、4R確変))とがあり、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の変換態様は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで同じであり、可動部材の変換態様は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで異なっている。
確変大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(下V開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性と、通常大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(特定ラウンド目である下ショート開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性とを異ならせるために、可動部材の変換態様を、変動表示ゲームの結果が通常大当りである場合と確変大当りである場合とで同じにして、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の変換態様を、変動表示ゲームの結果が通常大当りである場合と確変大当りである場合とで異ならせることがある。その際には、変動表示ゲームの結果が通常大当りである場合と確変大当りである場合とで、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の開放時間に差がある(確変大当りである場合よりも通常大当りである場合の方が、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の開放時間が短い)ため、大当りの種類によって、特別遊技状態において獲得可能な出球数に差が生じる(確変大当りである場合よりも通常大当りである場合の方が、特別遊技状態における獲得出球数が少ない)ことがあった。
これに対し、本変形例では、確変大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(下V開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性と、通常大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(特定ラウンド目である下ショート開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性とを異ならせるために、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の変換態様を、変動表示ゲームの結果が通常大当りである場合と確変大当りである場合とで同じにして、可動部材の変換態様を、変動表示ゲームの結果が通常大当りである場合と確変大当りである場合とで異ならせている。
したがって、変動表示ゲームの結果が通常大当りである場合と確変大当りである場合とで、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の開放時間に差がないため、大当りの種類にかかわらず同等の出球数(すなわち、通常大当りでも、確変大当りと同等の出球数)を獲得可能である。
また、変形例6−1の遊技機10において、可動部材(レバー部材38i)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第1大当り(本変形例の場合、通常大当り(5R通常、4R通常))である場合、特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)が開状態となってから第1特定時間(本変形例の場合64ms)が経過するまでの間、オン状態となり、変動表示ゲームの結果が第2大当り(本変形例の場合、確変大当り(12R確変、5R確変、4R確変))である場合、特別変動入賞装置が開状態となってから第1特定時間が経過するまでの間、オン状態となるとともに、当該オン状態が終了してから第2特定時間(規定時間。本変形例の場合10000ms)が経過した際に再びオン状態となることが可能である(図127(a),(b)参照)。
したがって、第1大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(特定ラウンド目である下ショート開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性よりも、第2大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(下V開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性を高めることが可能であるとともに、大当りの種類にかかわらず同等の出球数を獲得することが可能である。
また、変形例6−1、変形例6−2、および変形例6−3の遊技機10において、判定手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第1大当り(本変形例の場合、通常大当り(5R通常、4R通常))である場合、第1特定時間(本変形例の場合64ms)の間および当該第1特定時間が終了してから第1有効時間(1回目の残存球監視時間。本変形例の場合100ms)が経過するまでの間、判定が可能であり、変動表示ゲームの結果が第2大当り(本変形例の場合、確変大当り(12R確変、5R確変、4R確変))である場合、第1特定時間の間および当該第1特定時間が終了してから第1有効時間が経過するまでの間、判定が可能であるとともに、第2特定時間(規定時間。本変形例の場合10000ms)が経過した後のオン状態の間および当該オン状態が終了してから第2有効時間(2回目の残存球監視時間。本変形例の場合100ms)が経過するまでの間、判定が可能であるよう構成することが可能である。
このように構成することによって、特定領域への遊技球の流入を確実に判定することが可能となる。
なお、本変形例では、第1有効時間(1回目の残存球監視時間)と第2有効時間(2回目の残存球監視時間)とを同一のタイマ(レバーソレノイド制御タイマ)でカウントするよう構成したが、これに限ることはなく、レバーソレノイド制御タイマ(レバーソレノイド制御タイマ領域)とは別に、第2有効時間をカウントするための専用のタイマ(すなわち、第2有効時間制御タイマ(第2有効時間制御タイマ領域))を設けるよう構成することも可能である。
また、変形例6−1、変形例6−2、および変形例6−3の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別遊技状態における複数のラウンドのうちの特定ラウンドにおいて特定領域に遊技球が流入不能なオフ状態と当該特定領域に遊技球が流入可能なオン状態とに変換可能な可動部材(レバー部材38i)と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域へ流入したかを判定する判定手段(遊技制御装置100)と、を備えている。そして、確率制御手段は、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を通常確率状態に設定するとともに、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を高確率状態に設定する。また、特別結果には、第1大当り(本変形例の場合、通常大当り(5R通常、4R通常))と当該第1大当りより遊技者に有利な第2大当り(本変形例の場合、確変大当り(12R確変、5R確変、4R確変))とがあり、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の変換態様は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで同じであり、可動部材は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合よりも、変動表示ゲームの結果が第2大当りである場合の方が、オン状態となる期間が長くなっている。
したがって、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の開放時間に差がないため、大当りの種類にかかわらず同等の出球数を獲得可能である。
また、変形例6−2の遊技機10において、可動部材(レバー部材38i)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第1大当り(本変形例の場合、通常大当り(5R通常、4R通常))である場合、特定時間(本変形例の場合64ms)の間、オン状態となり、変動表示ゲームの結果が第2大当り(本変形例の場合、確変大当り(12R確変、5R確変、4R確変))である場合、特定時間の間、オン状態となるとともに、特定ラウンドにおいて特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に入賞した遊技球数が規定数(規定個数。本変形例の場合3個)に達した際に再びオン状態となることが可能である(図130(a),(b)参照)。
具体的には、変形例6−2の場合、特別遊技状態において、可動部材(レバー部材38i)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第1大当り(本変形例の場合、通常大当り(5R通常、4R通常))である場合、特別変動入賞装置が開状態となってから特定時間(本変形例の場合64ms)が経過するまでの間、オン状態となり、変動表示ゲームの結果が第2大当り(本変形例の場合、確変大当り(12R確変、5R確変、4R確変))である場合、特別変動入賞装置が開状態となってから特定時間が経過するまでの間、オン状態となるとともに、特定ラウンドにおいて特別変動入賞装置に入賞した遊技球数が規定数(規定個数。本変形例の場合3個)に達してから特別変動入賞装置が閉状態となるまでの間、再びオン状態となることが可能である。
したがって、第1大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(特定ラウンド目である下ショート開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性よりも、第2大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(下V開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性を高めることが可能であるとともに、大当りの種類にかかわらず同等の出球数を獲得することが可能である。
なお、特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38が開状態となる回数は1回に限ることはなく、特定ラウンドにおける第1特別変動入賞装置38の変換態様が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで同じであれば、特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38が開状態となる回数は複数回であってもよい。
また、特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38が開状態となる回数が複数回である際には、可動部材(レバー部材38i)は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合、第1特別変動入賞装置38が開状態となってから特定時間(本変形例の場合64ms)が経過するまでの間、オン状態となり、変動表示ゲームの結果が第2大当りである場合、第1特別変動入賞装置38が開状態となってから特定時間が経過するまでの間、オン状態となるとともに、第1特別変動入賞装置38が開状態になった回数(ラウンドの開始からの回数)が規定回数に達してから第1特別変動入賞装置38が最後の閉状態となるまでの間、再びオン状態となるよう構成することも可能である。
また、変形例6−3の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別遊技状態における複数のラウンドのうちの特定ラウンドにおいて特定領域に遊技球が流入不能なオフ状態と当該特定領域に遊技球が流入可能なオン状態とに変換可能な可動部材(レバー部材38i)と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高い高確率状態と、の何れかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域へ流入したかを判定する判定手段(遊技制御装置100)と、を備えている。そして、確率制御手段は、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を通常確率状態に設定するとともに、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を高確率状態に設定する。また、特別結果には、第1大当り(本変形例の場合、通常大当り(5R通常、4R通常))と当該第1大当りより遊技者に有利な第2大当り(本変形例の場合、確変大当り(12R確変、5R確変、4R確変))とがあり、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置の変換態様は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで同じである。また、可動部材は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合、第1特定時間(本変形例の場合64ms)の間、オン状態となり、変動表示ゲームの結果が第2大当りである場合、第1特定時間の間、オン状態となるとともに、当該オン状態が終了してから第2特定時間(規定時間。本変形例の場合10000ms)が経過したか、特定ラウンドにおいて特別変動入賞装置に入賞した遊技球数が規定数(規定個数。本変形例の場合3個)に達したか、の何れかの条件(レバーソレノイドON条件)が成立した際に再びオン状態となることが可能である(図133(a),(b)参照)。
したがって、第1大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(特定ラウンド目である下ショート開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性よりも、第2大当りに基づく第1特別変動入賞装置38の開放(下V開放)において確変作動領域38hに遊技球が流入する可能性を高めることが可能であるとともに、大当りの種類にかかわらず同等の出球数を獲得することが可能である。
なお、変形例6では、可動部材(レバー部材38i)の変換態様を変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで異ならせる、すなわち、大当りの種類に応じて可動部材の変動態様を異ならせるよう構成したが、これに限ることはなく、大当りの種類以外の条件に応じて可動部材の変動態様を異ならせるよう構成することも可能である。また、例えば、第1大当り(通常大当り)である場合には、可動部材(レバー部材38i)を作動させないようにしてもよい。
また、変形例6では、1回目のON状態の終了から規定時間が経過するという条件と、特定ラウンドの開始からの第1特別変動入賞装置38への入賞数が規定個数に達するという条件を、レバーソレノイドON条件にしたが、これに限ることはなく、これら以外の条件をレバーソレノイドON条件にしてもよい。
また、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで、特定遊技状態における複数のラウンドのうちの特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)の位置、すなわち何ラウンド目を特定ラウンドにするかを異ならせてもよい。
また、一の特定遊技状態中に特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)を複数回設けてもよい。
また、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで、一の特別遊技状態中に設ける特定ラウンド(レバーソレノイド動作ラウンド)の回数を異ならせてもよい。具体的には、例えば、第1大当り(通常大当り)である場合よりも第2大当り(確変大当り)である場合の方が、一の特別遊技状態中に設ける特定ラウンドの回数を多くしてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機10について、図134〜図135を参照して説明する。
なお、第2実施形態の遊技機10は、基本的には、第1実施形態の遊技機10と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の遊技機10においては、図134に示すように、センターケース40の左部に球貯留演出装置90が設けられているとともに、遊技領域32におけるセンターケース40の左方には一般入賞口35が設けられている。
球貯留演出装置90は、図134や図135に示すように、遊技球が一列で流下可能な流路91aを形成する流路部材91と、流路91aの途中に設けられたスライド部材92及び揺動部材93と、流路91aの下流に設けられたアウト口94と、を備えて構成される。
センターケース40に設けられた球貯留演出装置90に流入した遊技球は、流路部材91によって形成される流路91aを通り遊技機10の外部に排出される。この過程において遊技球は、スライド部材92によって流路91aの上流部に貯留されるとともに、揺動部材93に作用してこれを揺動させるようになっており、球貯留演出装置90への遊技球の流入に伴う演出を実行できるようにされている。すなわち、球貯留演出装置90は、当該球貯留演出装置90に流入した遊技球による演出を行うことが可能であり、具体的には、スライド部材92及び揺動部材93を用いた演出が可能である。
流路91aは、センターケース40の外形に合わせて屈曲している。流路91aの上流端は開放されており、遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な球流入口91bとなっている。一方、流路91aの下流端は閉塞されており、流路91a内に流入した遊技球(すなわち、球貯留演出装置90に流入した遊技球)は全て、アウト口94を経て遊技機10の外部に排出される。
なお、本実施形態の流路部材91は、前方に開口した樋状の部材であるが、流路部材91は、流路91aを通過する遊技球が前方から視認可能なように構成されていればよい。具体的には、流路部材91は、例えば、光透過性を有する筒状の部材(すなわち、透明又は半透明の筒状部材)であってもよい。
スライド部材92は、流路91aの屈曲部よりも上流側に配設されている。スライド部材92は、前方へ突出して流路91a内に流入した遊技球を当該流路91aの上流部に貯留する(すなわち、遊技球がアウト口94へ向かうことを阻止する)突出状態と、後方へ退避して流路91a内に流入した遊技球を当該流路91aの上流部に貯留しない(すなわち、遊技球がアウト口94へ向かうことを阻止しない)退避状態とに変換可能となっている。ここで、図中のハッチングを付していない白抜きのスライド部材92(図135(a),(c)参照)は突出状態のスライド部材92に相当し、図中の水玉ハッチングを付したスライド部材92(図135(b)参照)は退避状態のスライド部材92に相当する。
本実施形態においては、演出ボタン25に対する所定操作(例えば押圧操作)が検出された場合に、演出制御装置300が、スライド部材92の駆動源を制御して、スライド部材92をスライド動作(突出状態から退避状態へ変換し、所定時間経過後に退避状態から突出状態へ復帰する動作)させるよう構成されている。すなわち、演出ボタン25に対する所定操作を契機に、スライド部材92がスライド動作して、流路91aの上流部における遊技球の貯留が解除されるようになっている。これにより、球貯留演出装置90への遊技球の流入をスライド部材92の動作により演出することができる。
なお、スライド部材92のスライド動作は、演出ボタン25に対する所定操作が検出された場合に突出状態から退避状態へ変換し、所定時間経過後に退避状態から突出状態へ復帰する動作に限定されるものではない。スライド部材92のスライド動作は、例えば、演出ボタン25に対する所定操作が検出された場合に突出状態から退避状態へ変換し、当該所定操作が検出されている間は退避状態を維持し、当該所定操作が検出されなくなると退避状態から突出状態へ復帰する動作であってもよい。
また、操作部24や演出ボタン25とは別に操作手段を設けて、当該操作手段に対する所定操作が検出された場合に、演出制御装置300が、スライド部材92の駆動源を制御して、スライド部材92をスライド動作させるよう構成することも可能である。
また、本実施形態においては、スライド部材92の駆動源を演出制御装置300によって制御するよう構成したが、これに限ることはなく、スライド部材92の駆動源を遊技制御装置100によって制御するよう構成することも可能である。この場合、例えば、操作部24や演出ボタン25とは別に操作手段を設けて、当該操作手段に対する所定操作を検出するスイッチの検出信号が入力部120に入力された場合に、遊技制御装置100が、スライド部材92の駆動源を制御して、スライド部材92をスライド動作させる。
流路部材91には、流路91a内を当該流路91aに沿って流下する遊技球(以下「内部球」という。)の作用により揺動することで演出を行う揺動部材93を回動可能に支持する支持部91cが設けられている。支持部91cは、揺動部材93の揺動中心であり、流路部材91の底壁(後壁)から前方へ延出するように形成されている。
また、流路部材91の左側壁(遊技領域32側の側壁)のうち流路91aの屈曲部とアウト口94との間には、遊技領域32に向けて開口する開口部91dが設けられている。
揺動部材93は、流路91aの屈曲部よりも下流側であってアウト口94よりも上流側に配設された、三角形状の部材である。揺動部材93は、支持部91cを中心として揺動することで、全部が流路91a内に収まって当該流路91aを塞ぐ不通状態(図135(a)に示す状態)と、一部が開口部91dから流路91a外に飛び出して当該流路91aを塞がない開通状態(図135(c)に示す状態)とに変換可能となっている。
揺動部材93は、開通状態においては、例えば図135(c)に示すように、球貯留演出装置90の左方に設けられた一般入賞口35と流路部材91との間の領域を流路91aに沿って進行(流下)する遊技球(以下「外部球」という。)の進行方向を変化させることができるようになっている。一方、不通状態においては、例えば図135(a)に示すように、外部球の進行方向を変化させることができないようになっている。
また、揺動部材93は、「不通状態」、「開通状態」、「不通状態と開通状態との間の状態(図135(b)に示す状態等)」のいずれの状態においても、流路部材91の開口部91dを介した遊技球の往来を防いでいる。すなわち、揺動部材93によって、当該揺動部材93の状態にかかわらず、遊技領域32上(流路91a外)の遊技球が開口部91dを介して流路91a内へと流入することを防止できるとともに、流路91a内の遊技球が開口部91dを介して遊技領域32上(流路91a外)へと流出することを防止できるよう構成されている。これにより、遊技球は、球流入口91bのみから流路91a内へ流入可能となっており、アウト口94のみから流路91a外へ流出可能となっている。
揺動部材93は、モータ等の駆動源によって動作するのではなく、内部球が衝突することで動作する。
揺動部材93の重心位置は、不通状態を維持するような位置に設定されている。そして、内部球が不通状態の揺動部材93に衝突することで、開口部91dから飛び出す方向(図135に示す例においては、時計回り方向)に向かう力が揺動部材93に対してかかり、これを契機に、揺動部材93は、支持部91cを中心に揺動(回動)して、不通状態から開通状態へ変換するようになっている。これにより、球貯留演出装置90への遊技球の流入を揺動部材93の動作により演出することができる。
また、揺動部材93にはストッパ93aが設けられており、揺動部材93が開口部91dから飛び出す方向に向けて所定角度回動する(すなわち、揺動部材93が開通状態に到達する)と、例えば図135(c)に示すように、ストッパ93aが流路部材91の左側壁に当接し、これ以上の回動(開口部91dから飛び出す方向への回動)を規制するようになっている。そして、揺動部材93は、開通状態に到達すると、自重によって反対方向(図135に示す例においては、反時計回り方向)に回動して、開通状態から不通状態へ変換するようになっている。すなわち、揺動部材93は、重心位置が不通状態を維持するような位置に設定されているため、開通状態を維持せず、遊技球が通過した後は不通状態に戻るようになっている。
このように、球貯留演出装置90においては、揺動部材93に内部球が衝突することで当該揺動部材93が揺動動作(不通状態から開通状態へ変換し、開通状態から不通状態へ復帰する動作)して、外部球の進行方向を変化させることができるようになっている。
球貯留演出装置90の左方に設けられた一般入賞口35の近傍には、例えば図135に示すように、複数の障害釘が配置されている。これら複数の障害釘は、揺動動作中の揺動部材93によって進行方向が変化した外部球(すなわち、揺動動作中の揺動部材93に衝突した外部球)のみが当該一般入賞口35に入賞可能となるような箇所に配置されている。すなわち、球貯留演出装置90は、流路91aの上流部に貯留されていた内部球が、アウト口94へ向けて落下している最中に揺動部材93に衝突して当該揺動部材93を揺動動作させることで、遊技領域32上(流路91a外)の外部球の動きに影響を与えて、当該外部球を入賞困難な入賞口やゲートなどの球検出領域(本実施形態の場合、球貯留演出装置90の左方に設けられた一般入賞口35)へと入賞させる等、遊技機10の結果に影響を与える機能を有する。
なお、本実施形態では、障害釘を適宜箇所に配置することで、揺動動作中の揺動部材93によって進行方向が変化した外部球のみが球貯留演出装置90の近傍に設けられた球検出領域(本実施形態の場合、一般入賞口35)に流入可能となるよう構成したが、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、障害釘以外の部材(例えば、風車、壁状部材等)を適宜箇所に配置することで、揺動動作中の揺動部材93によって進行方向が変化した外部球のみが球貯留演出装置90の近傍に設けられた球検出領域に流入可能となるよう構成することも可能である。
本実施形態の遊技機10は、球貯留演出装置90を備えることで、スライド部材92によるスライド動作と揺動部材93による揺動動作とによって、遊技者の注目を集めやすくなり、当該球貯留演出装置90への遊技球の流入に対する演出効果を高めることができる。
また、遊技者の演出ボタン25に対する所定操作に応じてスライド部材92がスライド動作した結果、揺動部材93が揺動動作する。具体的には、本実施形態の遊技機10は、遊技者所望のタイミングでスライド部材92をスライド動作させることができ、当該スライド動作によって流路91aの上流部に貯留されている遊技球(球貯留演出装置90に一時的に保持された遊技球)を落下させることができ、当該落下によって揺動部材93を揺動動作させることができる。そして、そのタイミングが良ければ、外部球が、揺動動作中の揺動部材93に衝突して、球貯留演出装置90の近傍に設けられた球検出領域(本実施形態の場合、一般入賞口35)に流入する。すなわち、そのタイミングが良ければ、揺動部材93によって外部球を球検出領域へと誘導することができるため、球貯留演出装置90に流入した遊技球によって従来にない斬新な演出を行うことができ、効果的に遊技の興趣を高めることができる。また、揺動部材93によって遊技球を球検出領域へと誘導できるか否かに、遊技者の技量が反映されるため、当該遊技機10で繰り返し遊技を行っている遊技者に優越感を与えることができ、当該遊技者の興趣を高めることができる。
このように第2実施形態の遊技機10は、表面に遊技領域32が形成される遊技盤30を備えた遊技機において、遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な球流入部(球流入口91b)と、球流入部に流入した流入球を流下させる球流路部(流路91a)と、球流路部の内部に設けられ、遊技球を貯留する貯留状態(突出状態)と遊技球を貯留しない非貯留状態(退避状態)とに変換可能な球貯留部(スライド部材92)と、球流路部の内部のうち球貯留部よりも下流側に設けられ、当該球流路部を通過する遊技球が衝突することで所定状態(開通状態)に変換可能な可動部材(揺動部材93)と、球流路部の外部に設けられ、通過した遊技球を検出可能な球検出領域(一般入賞口35)と、を備え、可動部材は、所定状態である場合に、球流路部の外部を流下する遊技球(外部球)を球検出領域へと誘導可能である。
したがって、球貯留部による遊技球の貯留と、当該貯留の解除に基づく可動部材の動作とに加えて、可動部材の動作に関連して遊技球を球検出領域へと誘導することが可能であるため、可動部材の動作時における演出効果を効果的に向上させることができる。
ここで、本実施形態の遊技機10は、さらに、入賞領域に入賞しない遊技球が流入可能なアウト領域(アウト口94)を備え、球流路部(流路91a)は、球流入部(球流入口91b)に流入した流入球をアウト領域へと流下させ、可動部材(揺動部材93)は、球流路部の内部のうち球貯留部(スライド部材92)よりも下流側かつアウト領域よりも上流側に設けられている。
なお、球検出領域は、一般入賞口35に限定されるものでなく、遊技制御装置100が監視する領域のうち一般入賞口35以外の領域(例えば、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34、始動入賞口36(第1始動入賞口)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)、第1特別変動入賞装置(下大入賞口)38、第2特別変動入賞装置(上大入賞口)39、確変作動領域38h)であってもよい。また、球検出領域は、遊技制御装置100が監視する領域ではなく、演出制御装置300が監視する領域であってもよい。すなわち、遊技球が球検出領域を通過すると、演出制御装置300は、所定の演出(例えば、モードを変化させる演出、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる演出、予告演出)を実行してもよい。
また、球貯留部は、突出状態と退避状態とに変換可能なスライド部材92に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
また、可動部材は、不通状態と開通状態とに変換可能な揺動部材93に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
また、第2実施形態の遊技機10は、遊技者が操作可能な演出操作部(演出ボタン25)を備え、球貯留部(スライド部材92)は、演出操作部が操作されたことに応じて、貯留状態(突出状態)から非貯留状態(退避状態)へ変換するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、遊技者所望のタイミングで可動部材を所定状態に変換することができるため、可動部材の動作時における演出効果を効果的に向上させることが可能となる。
なお、演出操作部は、演出ボタン25に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
<第2実施形態の変形例1>
次に、第2実施形態の変形例1を、図136を参照して説明する。
球貯留演出装置90は、例えば図136に示すように、流路部材91の左側壁(遊技領域32側の側壁)のうちスライド部材92と流路91aの屈曲部との間に、遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な第2の球流入口91eを備えていてもよい。
第2の球流入口91eを備えることにより、揺動部材93は、球流入口91bから流路91a内へ進入した遊技球が衝突することで揺動動作するとともに、第2の球流入口91eから流路91a内へ進入した遊技球が衝突することで揺動動作することとなる。すなわち、揺動部材93は、遊技者所望のタイミングで開通状態に変換するだけでなく、遊技者の予期せぬタイミングでも開通状態に変換することができる。そして、そのタイミングが良ければ、揺動部材93によって外部球を球検出領域へと誘導することができるため、球貯留演出装置90に流入した遊技球によって従来にない斬新な演出を行うことができ、効果的に遊技の興趣を高めることができる。また、揺動部材93によって遊技球を球検出領域へと誘導できるか否かに、遊技者の技量が反映されるため、当該遊技機10で繰り返し遊技を行っている遊技者に優越感を与えることができ、当該遊技者の興趣を高めることができる。
このように本変形例の遊技機10は、表面に遊技領域32が形成される遊技盤30を備えた遊技機において、遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な球流入部(球流入口91b、第2の球流入口91e)と、球流入部に流入した流入球を流下させる球流路部(流路91a)と、球流路部の内部に設けられ、当該球流路部を通過する遊技球が衝突することで所定状態(開通状態)に変換可能な可動部材(揺動部材93)と、球流路部の外部に設けられ、通過した遊技球を検出可能な球検出領域(一般入賞口35)と、を備え、可動部材は、所定状態である場合に、球流路部の外部を流下する遊技球(外部球)を球検出領域へと誘導可能である。
したがって、可動部材の動作に加えて、可動部材の動作に関連して遊技球を球検出領域へと誘導することが可能であるため、可動部材の動作時における演出効果を効果的に向上させることができる。
ここで、本変形例の遊技機10は、さらに、入賞領域に入賞しない遊技球が流入可能なアウト領域(アウト口94)と、球流路部(流路91a)の内部に設けられ、遊技球を貯留する貯留状態(突出状態)と遊技球を貯留しない非貯留状態(退避状態)とに変換可能な球貯留部(スライド部材92)と、を備え、球流入部として、第1球流入部(球流入口91b)と、当該第1球流入部よりも下流側に設けられた第2球流入部(第2の球流入口91e)と、を備え、球流路部は、球流入部に流入した流入球をアウト領域へと流下させ、球貯留部は、球流路部の内部のうち第1球流入部と第2球流入部との間に設けられ、可動部材(揺動部材93)は、球流路部の内部のうち第2球流入部とアウト領域との間に設けられている。
また、本変形例の遊技機10は、遊技球を貯留する貯留状態(突出状態)と遊技球を貯留しない非貯留状態(退避状態)とに変換可能な球貯留部(スライド部材92)と、遊技者が操作可能な演出操作部(演出ボタン25)と、を備えるとともに、球流入部として、第1球流入部(球流入口91b)と、当該第1球流入部よりも下流側に設けられた第2球流入部(第2の球流入口91e)と、を備え、可動部材(揺動部材93)は、球流路部(流路91a)の内部のうち球貯留部よりも下流側に設けられ、球貯留部は、球流路部の内部のうち第1球流入部と第2球流入部との間に設けられ、演出操作部が操作されたことに応じて、貯留状態から非貯留状態へ変換するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、遊技者所望のタイミングで可動部材を所定状態に変換することができるとともに、遊技者の予期せぬタイミングでも可動部材を所定状態に変換することができるため、可動部材の動作時における演出効果を効果的に向上させることが可能となる。
<第2実施形態の変形例2>
次に、第2実施形態の変形例2を、図137を参照して説明する。
球貯留演出装置90は、例えば図137に示すように、センターケース40の右部に設けられていてもよい。
なお、図137に示す例では、球貯留演出装置90に第2の球流入口91e(図136参照)を設けていないが、球貯留演出装置90には第2の球流入口91eが設けられていてもよい。
また、図137に示す例では、可動部材(揺動部材93)は、所定状態(開通状態)である場合に、球流路部(流路91a)の外部を流下する遊技球を普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)へと誘導可能である。すなわち、図137に示す例では、球検出領域は、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)であるが、球検出領域はこれに限定されるものでない。
<第2実施形態の変形例3>
次に、第2実施形態の変形例3を、図138を参照して説明する。
球貯留演出装置90は、例えば図138に示すように、センターケース40の左部とセンターケース40の右部との双方に設けられていてもよい。
なお、図138に示す例では、左側の球貯留演出装置90にも右側の球貯留演出装置90にも第2の球流入口91e(図136参照)を設けていないが、左側の球貯留演出装置90及び右側の球貯留演出装置90のうち少なくとも一方には第2の球流入口91eが設けられていてもよい。
また、図138に示す例では、左側の球貯留演出装置90が有する可動部材(揺動部材93)は、所定状態(開通状態)である場合に、球流路部(流路91a)の外部を流下する遊技球を一般入賞口35へと誘導可能であり、右側の球貯留演出装置90が有する可動部材(揺動部材93)は、所定状態(開通状態)である場合に、球流路部(流路91a)の外部を流下する遊技球を普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)へと誘導可能である。すなわち、図138に示す例では、球検出領域は、一般入賞口35及び普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)であるが、球検出領域はこれに限定されるものでない。
<第2実施形態の変形例4>
次に、第2実施形態の変形例4を、図139〜図141を参照して説明する。
球貯留演出装置90は、例えば図139に示すように、センターケース40とは別個に、遊技領域32に配置されていてもよい。
また、センターケース40には、例えば図139や図141に示すように、当該センターケース40内に遊技球を誘導する誘導流路を形成する誘導流路部材450,460や、当該センターケース40内に誘導された遊技球を転動させる転動部470,480,490などが設けられていてもよい。
本変形例の遊技機10は、センターケース40において後方に表示装置41が配される窓部10aの周囲の構成が、図141に示すような構成となっている。
図141に示すように、センターケース40の中央部は、前側が開口するとともに後方に窪んだ凹室401となっており、凹室401の最奥部に窓部10aが形成され、その後方に表示装置41が配されている。センターケース40の左側面部432には、隣接する遊技領域32を流下する遊技球を受け入れてセンターケース40内に誘導する第1誘導流路(第1誘導流路部材450により形成される流路)の第1流入口451と、第2誘導流路(第2誘導流路部材460により形成される流路)の第2流入口461が設けられている。そして、センターケース40内には、第1誘導流路、第2誘導流路によってセンターケース40内に誘導された遊技球を転動させる転動部として、第1転動部470、第2転動部480、第3転動部490が設けられている。
第1誘導流路部材450は、遊技球が流下可能な第1誘導流路を形成する筒状の部材であって、センターケース40の左側面部432に流入口をなす第1流入口451を備え、ここから左側面部432に沿って後方へ延在し、さらに窓部10aに臨む表示装置41の上方及び右方に沿って延在するように形成されている。
第1誘導流路部材450の下流側端部452は窓部10aに臨む表示装置41の右端側にあって、下流側端部452には左右方向に延在する板状の第1転動部470の左端部が接続している。
また、第1誘導流路部材450における第1流入口451の近傍には、第1誘導流路(第1誘導流路部材450により形成される流路)内に流入した遊技球を検出するための第1流入検出手段453が設けられている。第1流入検出手段453からの遊技球の検出信号は演出制御装置300に入力されるようになっている。
第1転動部470は、上面が左方及び前方へ下る傾斜面となっている。また、第1転動部470の右端部には、転動する遊技球が右方へ流下するのを阻止するための阻止壁471が略垂直に立設されている。第1転動部470に流入した遊技球の多くは、第1転動部470の左端から右方へ流下し、阻止壁471に衝突して前方へ流下するようになっている。
第2誘導流路部材460は、遊技球が流下可能な第2誘導流路を形成する筒状の部材であって、センターケース40の左側面部432に流入口をなす第2流入口461を備え、ここから左側面部432に沿って後方へ延在するように形成されている。
第2誘導流路部材460の下流側端部462は窓部10aに臨む表示装置41の左端側にあって、下流側端部462には第2転動部480への誘導路464が接続している。
また、第2誘導流路部材460における第2流入口461の近傍には、第2誘導流路(第2誘導流路部材460により形成される流路)内に流入した遊技球を検出するための第2流入検出手段463が設けられている。第2流入検出手段463からの遊技球の検出信号は演出制御装置300に入力されるようになっている。
第2転動部480は、第1転動部470の下方に位置するように凹室401の底面である第3転動部490に設けられている。なお、各転動部間の距離は遊技球の直径よりも広くなっている。
第2転動部480は円形皿状であって、いわゆるクルーンと呼ばれるものであり、上面は中央に向かって下る傾斜面となっていて、略中央部に遊技球を下方の第3転動部490へ流下させる連通孔481が形成されている。誘導路464を介して第2転動部480に流入した遊技球は、周回しながら徐々に中央へ流下し、連通孔481から第3転動部490へ流下するようになっている。また、第2転動部480の中央には、第1転動部470から流下した遊技球を前方へ誘導する誘導部482が形成されている。
第3転動部490は、凹室401の底面をなす部分であって、前方へ向かって傾斜する面となっており、流入した遊技球はセンターケース40の下方の遊技領域32へ流下するようになっている。
このような構成を有することで、第1転動部470から第2転動部480の誘導部482へ流下した遊技球は、誘導部482及び第2転動部480の傾斜によって上方へ跳ねて始動入賞口36へ直接流入する。
また、図141に示すように、第1転動部470から第2転動部480の誘導部482へ流下した遊技球が、第2転動部480における誘導部482の前方に位置する遊技球に衝突すると、二つの遊技球が始動入賞口36へ直接流入して連続入賞が発生することとなる。このように遊技球の転動態様が多彩になり遊技の興趣を向上することができる。
そして、演出制御装置300では、転動部から流下する遊技球により連続入賞が発生する可能性が高い場合に、所定の報知を行うようになっている。具体的には、演出制御装置300は、第1流入検出手段453及び第2流入検出手段463からの検出信号の入力タイミングが、連続入賞を発生させる可能性があるものかを判定する。そして、第1流入検出手段453及び第2流入検出手段463からの検出信号の入力タイミングが、連続入賞を発生させる可能性がある場合には、連続入賞のチャンス状態であることを報知する処理を行う。
ここで、連続入賞を発生させる可能性があるとは、例えば、第1流入検出手段453により検出した遊技球が第1転動部470から第2転動部480へ流下した際に、第2流入検出手段463により検出した遊技球に衝突可能となるタイミングで第1流入検出手段453及び第2流入検出手段463による遊技球の検出があった場合である。また、第1流入検出手段453での遊技球の検出後、連続入賞有効期間内に再び第1流入検出手段453で遊技球を検出した場合や、第2流入検出手段463での遊技球の検出後、連続入賞有効期間内に再び第2流入検出手段463で遊技球を検出した場合である。
すなわち、演出制御装置300が、所定時間内に流入検出手段(第1流入検出手段453、第2流入検出手段463)により複数の遊技球を検出する連続流入の発生を検出した場合に、当該連続流入の発生を報知する連続流入報知手段をなす。
また、演出制御装置300が、第1流入検出手段453及び第2流入検出手段463による遊技球の検出が所定のタイミングであった場合に、当該所定のタイミングであったことを報知する検出タイミング報知手段をなす。
そして、本変形例の遊技機10において、球貯留演出装置90は、センターケース40の左方であって、揺動部材93が第1誘導流路部材450の第1流入口451と対向するように配置されている。これにより、揺動部材93の揺動動作によって、例えば図140に示すように、第1誘導流路(第1誘導流路部材450により形成される流路)への遊技球の流入を支援できるようになっている。すなわち、遊技者所望のタイミングでスライド部材92をスライド動作させることができ、当該スライド動作によって流路91aの上流部に貯留されている遊技球(球貯留演出装置90に一時的に保持された遊技球)を落下させることができ、当該落下によって揺動部材93を揺動動作させることができる。そして、そのタイミングが良ければ、遊技球が、揺動動作中の揺動部材93に衝突して、流入困難な第1誘導流路に流入する。すなわち、そのタイミングが良ければ、揺動部材93によって遊技球を球検出領域(本変形例の場合、始動入賞口36)へと誘導することができるため、球貯留演出装置90に流入した遊技球によって従来にない斬新な演出を行うことができ、効果的に遊技の興趣を高めることができる。また、揺動部材93によって遊技球を球検出領域へと誘導できるか否かに、遊技者の技量が反映されるため、当該遊技機10で繰り返し遊技を行っている遊技者に優越感を与えることができ、当該遊技者の興趣を高めることができる。
このように本変形例の遊技機10は、始動入賞口36(あるいは、普通変動入賞装置37等であってもよい。)の上方に設けられ、遊技球が転動可能であるとともに始動入賞口へ向けて遊技球を流下させる転動部(第1転動部470、第2転動部480)と、遊技球が流下する遊技領域32の遊技球を受け入れて転動部へ誘導する誘導流路(第1誘導流路部材450により形成される流路、第2誘導流路部材460により形成される流路)と、誘導流路へ流入した遊技球を検出する流入検出手段(第1流入検出手段453、第2流入検出手段463)と、を備え、連続入賞報知手段(演出制御装置300)は、所定時間内に流入検出手段により複数の遊技球を検出する連続流入の発生を検出した場合に、当該連続流入の発生を報知する連続流入報知手段(演出制御装置300)を備えている。
ここで、「連続流入の発生を報知」とは、特定の画像の表示による報知、音声やランプなどによる報知等である。
したがって、連続して誘導流路へ流入した際の興趣を向上することができ、連続して入賞した際の興趣を向上することができる。すなわち、誘導流路へ連続して流入した場合は、転動部から始動入賞口へ連続して入賞する可能性が高く、連続した入賞が発生する前段階から興趣を高め、連続して入賞した場合の興趣を高めることができる。また、連続した流入を報知することで、転動部を経た始動入賞口への入賞の頻度が高い印象を与えることができるので、遊技者が当該遊技機で遊技を継続する意欲を高めることができ、遊技機の稼働率を高めることができる。
また、本変形例の遊技機10において、転動部は、第1転動部470と、当該第1転動部470よりも下方に設けられ、当該第1転動部470からの遊技球の流入が可能な第2転動部480と、を備え、第1転動部470から第2転動部480へ流下した遊技球が、第2転動部480を転動する遊技球に衝突し、二つの遊技球が共に始動入賞口36へ向けて流下可能とされ、誘導流路は、第1転動部470に遊技球を誘導する第1誘導流路(第1誘導流路部材450により形成される流路)と、第2転動部480に遊技球を誘導する第2誘導流路(第2誘導流路部材460により形成される流路)と、を備え、流入検出手段は、第1誘導流路へ流入した遊技球を検出する第1流入検出手段453と、第2誘導流路へ流入した遊技球を検出する第2流入検出手段463と、を備え、連続流入報知手段(演出制御装置300)は、第1流入検出手段453及び第2流入検出手段463による遊技球の検出が所定のタイミングであった場合に、当該所定のタイミングであったことを報知する検出タイミング報知手段(演出制御装置300)を備え、検出タイミング報知手段は、所定のタイミングとして、第1流入検出手段453により検出した遊技球が第1転動部470から第2転動部480へ流下した際に、第2流入検出手段463により検出した遊技球に衝突可能となるタイミングで、第1流入検出手段453及び第2流入検出手段463による遊技球の検出があった場合に報知を行うよう構成することが可能である。
このように構成することによって、二つの誘導流路へ所定のタイミングで流入した際の興趣を向上することができ、連続して入賞した際の興趣を向上することができる。すなわち、二つの誘導流路へ所定のタイミングで流入した場合は、転動部から始動入賞口へ連続して入賞する可能性が高く、連続した入賞が発生する前段階から興趣を高め、連続して入賞した場合の興趣を高めることができる。また、連続した流入を報知することで、転動部を経た始動入賞口への入賞の頻度が高い印象を与えることができるので、遊技者が当該遊技機で遊技を継続する意欲を高めることができ、遊技機の稼働率を高めることができる。
また、本変形例の遊技機10において、転動部(第1転動部470、第2転動部480)は可変表示装置(表示装置41)の前方もしくは下方に位置し、第1誘導流路(第1誘導流路部材450により形成される流路)は、可変表示装置の一側方に隣接する遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ、第1転動部470における可変表示装置の他側方側に位置する端部へ遊技球を誘導し、第2誘導流路(第2誘導流路部材460により形成される流路)は、可変表示装置の一側方に隣接する遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ、第2転動部480における可変表示装置の一側方側に位置する端部へ遊技球を誘導するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、可変表示装置での表示と転動部での遊技球の転動とを同時に見ることができる。また、二つの誘導流路へ所定のタイミングで流入した際の興趣を向上することができ、連続して入賞した際の興趣を向上することができる。すなわち、二つの誘導流路で経路の長さを大きく異ならせることができ、同時ではない所定のタイミングで誘導流路に流入した二つの遊技球が、転動部で衝突して始動入賞口へ流下するという興趣の高い転動態様とすることができる。
また、本変形例の遊技機10は、表面に遊技領域32が形成される遊技盤30を備えた遊技機において、遊技領域32を流下する遊技球が流入可能な球流入部(球流入口91b)と、球流入部に流入した流入球を流下させる球流路部(流路91a)と、球流路部の内部に設けられ、遊技球を貯留する貯留状態(突出状態)と遊技球を貯留しない非貯留状態(退避状態)とに変換可能な球貯留部(スライド部材92)と、球流路部の内部のうち球貯留部よりも下流側に設けられ、当該球流路部を通過する遊技球が衝突することで所定状態(開通状態)に変換可能な可動部材(揺動部材93)と、球流路部の外部に設けられ、通過した遊技球を検出可能な球検出領域(始動入賞口36)と、を備え、可動部材は、所定状態である場合に、球流路部の外部を流下する遊技球を、センターケース40に設けられた誘導流路部材450,460や転動部470,480,490を介して、球検出領域へと誘導可能である。
したがって、球貯留部による遊技球の貯留と、当該貯留の解除に基づく可動部材の動作とに加えて、可動部材の動作に関連して遊技球を球検出領域へと誘導することが可能であるため、可動部材の動作時における演出効果を効果的に向上させることができる。
なお、球貯留演出装置90には、第2の球流入口91e(図136参照)が設けられていてもよい。
また、球検出領域は、始動入賞口36(第1始動入賞口)に限定されるものでない。
また、球貯留演出装置90は、揺動部材93が第2誘導流路部材460の第2流入口461と対向するように配置されていてもよい。この場合、揺動部材93の揺動動作によって、第2誘導流路(第2誘導流路部材460により形成される流路)への遊技球の流入を支援することができる。
また、球貯留演出装置90に2つの揺動部材93を設け、例えば図142に示すように、一方の揺動部材93が第1誘導流路部材450の第1流入口451と対向するとともに、他方の揺動部材93が第2誘導流路部材460の第2流入口461と対向するように配置されていてもよい。この場合、一方の揺動部材93の揺動動作によって、第1誘導流路(第1誘導流路部材450により形成される流路)への遊技球の流入を支援することができるとともに、他方の揺動部材93の揺動動作によって、第2誘導流路(第2誘導流路部材460により形成される流路)への遊技球の流入を支援することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の遊技機10について、図143を参照して説明する。
なお、第3実施形態の遊技機10は、基本的には、第1実施形態の遊技機10と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
図143は、本実施形態の遊技機10のスペックの一例を説明する図である。
本実施形態においては、第1実施形態と同様、確率状態として、「低確率&時短なし(低確率状態かつ時短状態でない状態)」、「高確率&時短あり(高確率状態かつ時短状態)」、「低確率&時短あり(低確率状態かつ時短状態)」の3つの状態のいずれかが設定される。本実施形態において“ST”は「高確率&時短あり」を意味し、“時短”は「低確率&時短あり」を意味する。そして、例えば、“ST30”は「高確率&時短あり」が30回の特図変動表示ゲームに亘って継続する遊技状態を意味し、“時短70”は「低確率&時短あり」が70回の特図変動表示ゲームに亘って継続する遊技状態を意味する。
本実施形態の遊技機10では、大当り確率が低確率時には1/67.22、高確率時には1/29.09となっている。また、始動入賞口36(第1始動入賞口)に遊技球が入賞した場合(特図1)も、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に遊技球が入賞した場合(特図2)も、小当りは発生しないようになっている。
また、実質確率(例えば、初当りで出玉あり大当りとなる確率)が1/67.22となっている。
また、確変割合(例えば、大当りのうち確変大当り(V容易図柄での大当り)となる割合。すなわち確変突入率)が始動入賞口36に遊技球が入賞した場合(特図1)には2%、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞した場合(特図2)には100%となっている。
また、本実施形態の遊技機10では、時短回数(時短状態の継続回数)が、V容易図柄でない大当り図柄に基づく特別遊技状態(通常大当りに基づく特別遊技状態)の終了後と、V容易図柄である大当り図柄に基づく特別遊技状態(確変大当りに基づく特別遊技状態)の終了後とで異なっている。
具体的には、通常大当り終了後、すなわち通常大当りに基づく特別遊技状態の終了後における時短回数は10回(“時短10”)である。ただし、サポ中の通常図柄大当り後、すなわち特図時短中での通常大当りに基づく特別遊技状態の終了後における時短回数は70回(“時短70”)である。
一方、確変大当り終了後、すなわち確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後における時短回数は100回(“ST30”+“時短70”)である。ただし、確変大当り時にV通過がなかった場合、すなわちV入賞に失敗した場合には、当該確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後における時短回数は70回(“時短70”)である。
ここで、“ST”の発生中は演出モードとしてSTモードが設定され、“時短”の発生中は演出モードとして時短モードが設定される。
したがって、V入賞に成功した際の時短回数は100回(“ST30”+“時短70”)であるため、V入賞に成功した際には、特別遊技状態が終了すると演出モードがSTモードに設定され、当該特別遊技状態の終了後からのゲーム回数が30回に到達すると演出モードがSTモードから時短モードに切り替わり、当該特別遊技状態の終了後からのゲーム回数が100回に到達すると演出モードが時短モードから通常モードに切り替わる。
一方、V入賞に失敗した際の時短回数は70回(“時短70”)であるため、V入賞に失敗した際には、特別遊技状態が終了すると演出モードが時短モードに設定され、当該特別遊技状態の終了後からのゲーム回数が70回に到達すると演出モードが時短モードから通常モードに切り替わる。
また、本実施形態の遊技機10は、V確回数切りタイプである。すなわち、V入賞に成功した際には、特別遊技状態の終了後からゲーム回数が予め定められた回数(本実施形態の場合、30回)となるまでの期間に亘って特図変動表示ゲームの確率状態を高確率状態(確変状態)に設定するタイプである。
また、2種類の始動口(始動入賞口36及び普通変動入賞装置37)と、1種類の大入賞口(第1特別変動入賞装置38(下大入賞口))とが設けられている。
また、大当り中とモード中(通常モード以外の演出モード中(本実施形態の場合、時短モード中とSTモード中))は、左打ちよりも右打ちの方が有利となっている。
また、本実施形態の遊技機10では、特図1保留数(第1始動記憶数)の上限、特図2保留数(第2始動記憶数)の上限は共に4個であり、始動入賞口36に遊技球が入賞した場合(特図1)の保留よりも、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞した場合(特図2)の保留が優先して消化される。
また、ST(30回)引き込み率、すなわち“ST30”の発生中に再度大当りに当選する割合が64.99%、時短(70回)引き込み率、すなわち“時短70”の発生中に再度大当りに当選する割合が64.98%、時短(10回)引き込み率、すなわち“時短10”の発生中に再度大当りに当選する割合が13.9%となっている。
本実施形態においては、“ST”と“時短”のそれぞれの状態で継続率(再度大当りに当選する割合)を上限(ここでは65%)とするために、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後における時短回数がV入賞に成功した際には100回(“ST30”+“時短70”)、V入賞に失敗した際には70回(“時短70”)となっている。
また、本実施形態においては、“ST”と“時短”のそれぞれの状態で継続率が上限を超えないようにするために、大当りの種類とV入賞成功の有無とに基づいて時短回数を決定している。
大当りの種類(すなわち、通常大当りか確変大当りか)のみに基づいて時短回数を決定する場合、“時短”での継続率が上限を超えてしまうことがある。具体的には、例えば、図143に示すスペック表を、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後における時短回数がV入賞に成功したか否かにかかわらず100回となるよう変更した場合(すなわち、図143から「※確変大当り時にV通過がなかった場合は70回(時短70)」を削除した場合)、V入賞に失敗した際には、“ST”は発生しないため、“時短100”が発生することとなり、“時短”での継続率が上限(ここでは65%)を超えてしまう。
そこで、本実施形態では、V入賞成功の有無を時短回数決定条件に加えることで、“時短”での継続率が上限を超えてしまうことを回避している。
さらに、本実施形態では、複数の条件(大当りの種類とV入賞成功の有無)に基づいて時短回数を決定するため、1つの条件(例えば、大当りの種類のみ)に基づいて時短回数を決定する場合と比較して、遊技性が多様になり、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態においては、演出データ(演出を実行するためのデータ)の格納に必要な記憶容量を削減するために、V入賞に成功した際には、“ST”だけでなく、V入賞に失敗した際と同じ回数(本実施形態の場合、70回)の“時短”も発生するようになっている。
V入賞に成功した際に“ST”のみが発生する場合、V入賞に成功した際とV入賞に失敗した際とで、特別遊技状態の終了後における演出を共通にすることができない。したがって、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後に用いる演出データとして、V入賞に成功した際に用いる演出データと、V入賞に失敗した際に用いる演出データとをそれぞれ用意しておく必要があるため、多くの記憶容量が必要となってしまう。
また、大当りの種類のみに基づいて時短回数を決定する場合も、V入賞に成功した際とV入賞に失敗した際とで、特別遊技状態の終了後における演出を共通にすることができないため、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後に用いる演出データとして、V入賞に成功した際に用いる演出データと、V入賞に失敗した際に用いる演出データとをそれぞれ用意しておく必要があり、多くの記憶容量が必要となってしまうことがある。具体的には、例えば、図143に示すスペック表を、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後における時短回数がV入賞に成功したか否かにかかわらず100回となるよう変更した場合、V入賞に成功した際には“ST30”+“時短70”が発生し、V入賞に失敗した際には“時短100”が発生するため、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後に用いる演出データとして、V入賞に成功した際に用いる演出データである“ST30”用の演出データ及び“時短70”用の演出データと、V入賞に失敗した際に用いる演出データである“時短100”用の演出データとを用意しておく必要がある。すなわち、この場合には、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後に用いる演出データとして、“ST30”用の演出データと“時短70”用の演出データと“時短100”用の演出データとを用意しておく必要がある。
また、V入賞に失敗した際に用いる演出データである“時短100”用の演出データは、例えば“時短70”用の演出データ及び“時短30”用の演出データで代用することができ、その場合には、V入賞に成功した際に用いる演出データのうちの“時短70”用の演出データと、V入賞に失敗した際に用いる演出データのうちの“時短70”用の演出データとを共通にできるが、V入賞に失敗した際に用いる演出データのうちの“時短30”用の演出データについては別途用意する必要がある。すなわち、この場合には、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後に用いる演出データとして、“ST30”用の演出データと“時短70”用の演出データと“時短30”用の演出データとを用意しておく必要がある。
そこで、本実施形態では、V入賞成功の有無を時短回数決定条件に加えるとともに、V入賞に成功した際には“ST”だけでなく“時短”も発生させ、かつ、V入賞に成功した際の“時短”の回数とV入賞に失敗した際の“時短”の回数とを同一にすることで、多くの記憶容量が必要となってしまうことを回避している。具体的には、本実施形態の場合、確変大当りに基づく特別遊技状態の終了後に用いる演出データとして、“ST30”用の演出データと“時短70”用の演出データとを用意しておくだけでよい。
このように第3実施形態の遊技機10は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能な普通変動入賞装置37と、特別遊技状態において遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能であり、内部に遊技球が流入可能な特定領域(確変作動領域38h)を備える特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別結果が発生する確率状態を、通常確率状態(低確率状態)と、当該通常確率状態よりも高い高確率状態と、のいずれかに設定する確率制御手段(遊技制御装置100)と、特別変動入賞装置に入賞した遊技球が特定領域へ流入したかを判定する判定手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを実行するまで、通常状態よりも普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞しやすい電サポ状態(時短状態)を発生可能な電サポ制御手段(遊技制御装置100)と、を備えている。そして、確率制御手段は、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を通常確率状態に設定し、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合には、特別遊技状態の終了後における確率状態を高確率状態に設定し、電サポ制御手段は、判定手段による判定結果に基づいて前記所定回数(時短回数)を決定可能である。
したがって、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合(V入賞に失敗した場合)と、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)とで、所定回数(時短回数)が異なるため、遊技性を多様化することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態と、第1実施形態の変形例6−1とを組み合わせることも可能である。
具体的には、本実施形態の遊技機10は、特別遊技状態における複数のラウンドのうちの特定ラウンドにおいて特定領域(確変作動領域38h)に遊技球が流入不能なオフ状態と当該特定領域に遊技球が流入可能なオン状態とに変換可能な可動部材(レバー部材38i)を備え、特別結果には、第1大当り(例えば通常大当り)と当該第1大当りより遊技者に有利な第2大当り(例えば確変大当り)とがあり、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の変換態様は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで同じであり、可動部材の変換態様は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで異なり、可動部材は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合、特別変動入賞装置が開状態となってから第1特定時間(例えば64ms)が経過するまでの間、オン状態となり、変動表示ゲームの結果が第2大当りである場合、特別変動入賞装置が開状態となってから第1特定時間が経過するまでの間、オン状態となるとともに、当該オン状態が終了してから第2特定時間(規定時間。例えば10000ms)が経過した際に再びオン状態となってもよい。
また、本実施形態と、第1実施形態の変形例6−2とを組み合わせることも可能である。
具体的には、本実施形態の遊技機10は、特別遊技状態における複数のラウンドのうちの特定ラウンドにおいて特定領域(確変作動領域38h)に遊技球が流入不能なオフ状態と当該特定領域に遊技球が流入可能なオン状態とに変換可能な可動部材(レバー部材38i)を備え、特別結果には、第1大当り(例えば通常大当り)と当該第1大当りより遊技者に有利な第2大当り(例えば確変大当り)とがあり、特定ラウンドにおける特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の変換態様は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が第1大当りである場合と第2大当りである場合とで同じであり、可動部材は、変動表示ゲームの結果が第1大当りである場合、特定時間(例えば64ms)の間、オン状態となり、変動表示ゲームの結果が第2大当りである場合、特定時間の間、オン状態となるとともに、特定ラウンドにおいて特別変動入賞装置に入賞した遊技球数が規定数(規定個数。例えば3個)に達した際に再びオン状態となってもよい。
また、本実施形態の遊技機10において、電サポ制御手段(遊技制御装置100)は、判定手段(遊技制御装置100)によって遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に流入したと判定されなかった場合には、特別遊技状態の終了後、N回(本実施形態の場合、70回)の変動表示ゲームを実行するまで、電サポ状態(時短状態)を発生可能であり、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合には、特別遊技状態の終了後、(M+N)回(本実施形態の場合、100回)の変動表示ゲームを実行するまで、電サポ状態を発生可能であり、確率制御手段(遊技制御装置100)は、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合には、特別遊技状態の終了後、M回(本実施形態の場合、30回)の変動表示ゲームを実行するまで、確率状態を高確率状態(確変状態)に設定するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)には、特別遊技状態の終了後、M回の変動表示ゲームを実行するまで「高確率&時短あり」となり、その後、残りN回の変動表示ゲームを実行するまで「低確率&時短あり」となる。一方、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合(V入賞に失敗した場合)には、特別遊技状態の終了後、N回の変動表示ゲームを実行するまで「低確率&時短あり」となる。すなわち、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)と、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合(V入賞に失敗した場合)とで、“N回の「低確率&時短あり」”は共通であり、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)は、その共通である“N回の「低確率&時短あり」”に、“M回の「高確率&時短あり」”を付加しただけであるため、簡易な構成で、遊技性を多様化することができる。
また、本実施形態の遊技機10は、複数回の変動表示ゲームに亘って行われる演出の演出モードを、演出態様の異なる複数の演出モードの中から設定する演出モード設定手段(遊技制御装置100)を備え、演出モード設定手段は、判定手段(遊技制御装置100)によって遊技球が特定領域(確変作動領域38h)に流入したと判定されなかった場合、特別遊技状態の終了後に実行されるN回(本実施形態の場合、70回)の変動表示ゲームに亘って行われる演出の演出モードと、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合、特別遊技状態の終了後に実行される(M+N)回(本実施形態の場合、100回)の変動表示ゲームのうちのN回の変動表示ゲームに亘って行われる演出の演出モードと、が同一となるように設定するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定された場合(V入賞に成功した場合)と、判定手段によって遊技球が特定領域に流入したと判定されなかった場合(V入賞に失敗した場合)とで、共通である“N回の「低確率&時短あり」”における演出モードを同一にすることができるため、演出データの格納に必要な記憶容量を削減しつつ、遊技性を多様化することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各実施形態及び各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。