JP6741005B2 - 地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法 - Google Patents

地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6741005B2
JP6741005B2 JP2017526182A JP2017526182A JP6741005B2 JP 6741005 B2 JP6741005 B2 JP 6741005B2 JP 2017526182 A JP2017526182 A JP 2017526182A JP 2017526182 A JP2017526182 A JP 2017526182A JP 6741005 B2 JP6741005 B2 JP 6741005B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
satellite
positioning
satellites
error
worst case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017526182A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017002364A1 (ja
Inventor
和史 鈴木
和史 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2017002364A1 publication Critical patent/JPWO2017002364A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6741005B2 publication Critical patent/JP6741005B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/01Satellite radio beacon positioning systems transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/03Cooperating elements; Interaction or communication between different cooperating elements or between cooperating elements and receivers
    • G01S19/07Cooperating elements; Interaction or communication between different cooperating elements or between cooperating elements and receivers providing data for correcting measured positioning data, e.g. DGPS [differential GPS] or ionosphere corrections
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/01Satellite radio beacon positioning systems transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/13Receivers
    • G01S19/14Receivers specially adapted for specific applications
    • G01S19/15Aircraft landing systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/38Determining a navigation solution using signals transmitted by a satellite radio beacon positioning system
    • G01S19/39Determining a navigation solution using signals transmitted by a satellite radio beacon positioning system the satellite radio beacon positioning system transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/40Correcting position, velocity or attitude
    • G01S19/41Differential correction, e.g. DGPS [differential GPS]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
  • Navigation (AREA)

Description

本発明は、地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法に関する。
受信部で受信されたGPS衛星(測位衛星)からのGPS信号(測位信号)に基づき、当該受信部の位置を知る技術は、例えばカーナビ等において用いられている。しかし、かかる方法で取得された位置は、航空機の航法に必要な精度や安全性の保証がないので、航空機が着陸する際の誘導等に利用することができない。そこで、航空機の進入着陸に必要な位置精度や安全性が保証できるように、ディファレンシャルGPSの原理を応用した地上型衛星航法補強システム(GBAS:Ground Based Augmentation System)が開発され、一部で運用が開始されている。
この地上型衛星航法補強システムでは、地上に設置された地上システムや飛行機等の飛翔体に搭載された機上システムで測位衛星からの測位信号が受信される。そして、地上システムや機上システムは、受信した測位信号から、自機と測位衛星との距離を算出する。このときの距離は、擬似距離と称されて、測位信号が送信されてから受信されるまでの時間(伝搬時間)に測位信号の伝搬速度(所定速度であると仮定)を乗算することで算出される。なお、伝搬時間は、測位信号の測位衛星からの送信時刻と、当該測位信号の地上システムや機上システムでの受信時刻との差である。
しかし、測位衛星から送信された測位信号が電離層を通過して地上システムや機上システムで受信される場合には、当該測位信号の伝搬速度が所定速度であるとの仮定が成り立たなくなる。
即ち、測位信号が電離層を通過すると、当該電離層の影響を受けて伝搬速度が遅くなり、受信時刻に遅延が生じる。このため、伝搬時間から計算される擬似距離に誤差が含まれるようになる。
地上システムや機上システムは、複数の測位衛星との間の擬似距離を用いて自機の位置を算出している。従って、擬似距離が誤差を含んでいると、この誤差は自機の測位位置精度を低下させる要因となる。
このような誤差を補正するために、ディファレンシャルGPSと称される技術が提案されている。このディファレンシャルGPSでは、地上システムは、上述した擬似距離を算出すると共に、後述する幾何学距離を算出する。 幾何学距離は、地上システムの位置情報と測位衛星の位置情報とを用いて算出された自機と測位衛星との間の距離である。ここで、地上システムの位置情報は、予め厳密に調査されて記憶されている。また、測位衛星の位置情報は、当該測位衛星から放送される衛星軌道情報に含まれている。
そして、地上システムは、擬似距離と幾何学距離との差分を算出する。疑似距離の測定に誤差が無ければ、擬似距離と幾何学距離とは一致するはずであるが、例えば測位信号の伝搬速度が電離層の影響を受けて遅くなっている場合には、差分が生じる。
擬似距離に含まれる誤差には、電離層に起因する誤差の他、測位衛星に搭載されている時計の誤差や、測位衛星から放送される衛星軌道情報の誤差等も存在するが、これらは本発明と関係が無いので以降の議論では割愛する。 地上システムは、測位衛星毎に上記差分を算出し、これを補正値として機上システムに送る。機上システムは、独自に算出した擬似距離を地上システムから提供された補正値により補正することで、当該擬似距離に含まれる電離層の影響を軽減して、自機の測位位置を高精度に算出できるようにする。
このようなディファレンシャルGPSによる補正は、電離層活動が平穏で、地上システムと機上システムとで電離層遅延が共通である場合に有効となる。
しかし、電離層密度が大きく空間変化している場合(以下、このような場合を電離層異常と記載する)、電離層遅延が地上システムと機上システムとで共通でなくなる。
このような電離層異常が発生している場合に、機上システムが独自に算出した擬似距離を地上システムから提供された補正値により補正すると誤差が増大して、その保証範囲である保護レベルを超えることがある。そこで、非特許文献1,2においては、誤差が許容限界値を超える程度に増大してしまう可能性のあるジオメトリ(衛星セット)を、機上システムが使用できないようにするジオメトリスクリーニング処理を提案している。
ジオメトリスクリーニング処理では、機上システムが使用する可能性のある衛星セット(測位衛星のセット)毎に最悪ケースの測位誤差を推定する。そして、この最悪ケース測位誤差が許容可能な最大誤差値を超える場合には、地上システムは機上システムに提供するインテグリティパラメータを増大させる。機上システムは、このインテグリティパラメータを使用して保護レベルを算出する。地上システムは、この保護レベルがアラートリミットと呼ばれるアラートを発生させる閾値を超えるレベルにまでインテグリティパラメータを増大させる。
即ち、地上システムは、機上システムが保護レベルの算出に用いるインテグリティパラメータを提供するが、最悪ケース測位誤差が許容可能な最大誤差値を超える場合には保護レベルがアラートリミットを超えるような値のインテグリティパラメータを提供する。
これにより機上システムが許容可能な最大誤差を超えた状態で進入着陸を継続してしまうことが回避されて、安全性が保証される。
なお、インテグリティパラメータとは、非特許文献3の国際標準に規定されているパラメータで、機上システムが保護レベルと呼ばれる測位誤差の信頼範囲を算出する際に使用するパラメータである。
また、保護レベルとは、地上システムが提供するインテグリティパラメータを用いて、機上システムが算出する値で、ディファレンシャル補正を適用して測位した際の測位誤差の信頼限界値である。
さらに、アラートリミットとは、機上システムから機上システムが着陸しようとしている空港までの距離に応じて決定される警報限界値で、機上システムで算出した保護レベルが、このアラートリミットを超える場合、機上システムはGBASを使用した航行の継続が不可能であると判断する閾値である。
しかしながら、ジオメトリスクリーニング処理は、機上システムが使用する可能性のある衛星セットの全てについて行われて、全ての衛星セットに対して安全性が保証できるようにインテグリティパラメータを増大させる。この結果、最悪ケース測位誤差が許容可能な最大値を超えず、安全に進入着陸を継続できる衛星セットを使用して算出した保護レベルも増大してしまう問題がある。
そして、このような場合には、最悪ケースの測位誤差が許容可能な最大値を超えない衛星セットを使用している機上システムにおいても、増大されたインテグリティパラメータが使用される。従って、このインテグリティパラメータを用いて算出した保護レベルがアラートリミットを超えてしまい、可用性を損なうことがある。即ち、最悪ケース測位誤差が許容可能な最大誤差値を超える衛星セットに対応して、地上システムがインテグリティパラメータを増大させた結果、安全に進入着陸を継続できる衛星セットに基づき自機の位置を算出していても、このインテグリティパラメータから算出された保護レベルがアラートリミットを超えてしまい可用性が失われてしまうことが起きる。
そこで、本発明主目的は、測位衛星セット毎の可用性を予測し、該予測に従い可用性を落としている測位衛星を排除できるようにした地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法を提供することである。
上記課題を解決するため、測位衛星からの測位信号を用いて地上システムが機上システムを誘導する地上型衛星航法補強システムにかかる発明は、地上システムが経験する電離層による測位信号の電離層遅延量と、電離層と機上システムとの相対的位置の時間変化を考慮しながら電離層の状態パラメータを網羅的に変化させたときの当該電離層による所定の計算対象位置における電離層遅延量との差分が最大となる最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを算出する最悪ケース電離層遅延量差分算出部と、測位衛星の衛星位置、擬似距離、及び、搬送波位相距離を用いて当該測位衛星の異常監視を行い、正常と判断された測位衛星を使用可能衛星として、当該測位衛星の衛星位置を含む使用可能衛星情報を作成するディファレンシャル補正値算出部と、使用可能衛星情報に基づき測位衛星の衛星セットを設定し、最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて計算対象位置における最悪ケース測位誤差を算出すると共に、現在のインテグリティパラメータを用いて許容最大誤差を算出して、最悪ケース測位誤差が許容最大誤差を超える場合、保護レベルが保護レベル判定閾値を超えるまでインテグリティパラメータを増大させる処理を繰り返すことにより、機上システムがどの衛星セットを使用したとしても、当該機上システムが経験する誤差が保護レベルを超えないことを保証するジオメトリスクリーニング部と、全使用可能衛星を使用したときの保護レベルが予め設定されたアラートリミットを超えるか否かの可用性判断を行い、当該保護レベルが該アラートリミットを超える場合は、可用性が喪失していると判断して、可用性喪失情報を作成する可用性予測部と、可用性喪失情報を受信すると、最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて使用可能衛星情報に含まれる測位衛星から所定数の測位衛星を排除して排除衛星指標を算出し、該排除衛星指標に従い排除する前記測位衛星を、使用可能衛星情報に含まれる測位衛星から除いて、これを使用可能衛星更新情報としてジオメトリスクリーニング部にインテグリティパラメータを算出させる排除衛星決定部と、を備えることを特徴とする。
また、測位衛星からの測位信号を用いて測位して、地上システムが機上システムを誘導する地上型衛星航法補強システムに用いる可用性予測方法にかかる発明は、地上システムが経験する電離層による測位信号の電離層遅延量と、電離層と機上システムとの相対的位置の時間変化を考慮しながら電離層の状態パラメータを網羅的に変化させたときの当該電離層による所定の計算対象位置における電離層遅延量との差分が最大となる最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを算出し、測位衛星の衛星位置、擬似距離、及び、搬送波位相距離を用いて当該測位衛星の異常監視を行い、正常と判断された測位衛星を使用可能衛星として、当該測位衛星の衛星位置を含む使用可能衛星情報を作成し、使用可能衛星情報に基づき測位衛星の衛星セットを設定し、最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて計算対象位置における最悪ケース測位誤差を算出すると共に、現在のインテグリティパラメータを用いて許容最大誤差を算出して、最悪ケース測位誤差が許容最大誤差を超える場合、保護レベルが保護レベル判定閾値を超えるまでインテグリティパラメータを増大させる処理を繰り返すことにより、機上システムがどの衛星セットを使用したとしても、当該機上システムが経験する誤差が保護レベルを超えないことを保証させ、全使用可能衛星を使用したときの保護レベルが予め設定されたアラートリミットを超えるか否かの可用性判断を行い、当該保護レベルが該アラートリミットを超える場合は、可用性が喪失していると判断して、可用性喪失情報を作成し、可用性喪失情報を受信すると、最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて使用可能衛星情報に含まれる測位衛星から所定数の測位衛星を排除して排除衛星指標を算出し、該排除衛星指標に従い排除する前記測位衛星を、使用可能衛星情報に含まれる測位衛星から除いて、これを使用可能衛星更新情報としてインテグリティパラメータを算出させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、全ての測位衛星を使用したときの可用性を予測し、当該予測により可用性喪失していると判断した場合には、可用性喪失が回避できる衛星の排除がきるようにした。これにより、システムの可用性が向上する。
地上型衛星航法補強システムの概念図である。 地上システムの機能ブロック図である。 電離層異常モデル等を説明する図である。 最悪ケース電離層遅延量差分算出処理を示すフローチャートである。 インテグリティパラメータ算出処理を示すフローチャートである。 排除する衛星nを決定するフローチャートである。 インテグリティパラメータを用いて算出した保護レベルを示した図である。 保護レベルが10m以上となった回数、及び、可用性を従来方式と本発明の方式とで比較した表である。
本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態にかかる地上型衛星航法補強システム2の概念図であり、図2は、地上システム3の機能ブロック図である。また、図3は、後述する電離層異常モデル等を説明する図である。
地上型衛星航法補強システム2は、位置が既知の地上システム3、測位信号を出力する複数の測位衛星4、誘導する航空機等の飛翔体に搭載された機上システム5により構成されている。
図2に示すように、地上システム3は、最悪ケース電離層遅延量差分算出部11、受信部12、ディファレンシャル補正値算出部13、インテグリティパラメータ算出ユニット14、送信部15、記憶部16を備える。
また、インテグリティパラメータ算出ユニット14は、ジオメトリスクリーニング部14a、可用性予測部14b、排除衛星決定部14cを備える。
記憶部16は、予め決定された電離層異常モデルMや計算対象位置Qを記憶すると共に、最悪ケース電離層遅延量差分算出部11が作成した最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを記憶する。
最悪ケース電離層遅延量差分算出部11は、最悪ケース電離層遅延量差分算出処理を行う。図4は、最悪ケース電離層遅延量差分算出処理を示すフローチャートである。
ステップSA1: 最悪ケース電離層遅延量差分算出部11は、記憶部16から電離層異常モデルの読込を行う。この電離層異常モデルは、電離層異常状態の範囲をいくつかの状態パラメータによりモデル化したものである。図3においては、電離層異常を電離層遅延量の傾き(S)、電離層異常の移動速度(V)、および電離層異常の幅(W)の3つの状態パラメータによりモデル化した場合を例示している。なお、電離層異常モデルは、図3に示すモデルに限定するものではなく、幾つかの状態パラメータにより電離層異常を表すことができるモデルであればよい。
ステップSA2,SA3: 次に、最悪ケース電離層遅延量差分算出部11は、記憶部16から計算対象位置を読込む。この計算対象位置は、機上システム5が通過するべき地点として予め設定された位置である。例えば、図3の点Qがこれに相当する。そして、最悪ケース電離層遅延量差分算出部11は、電離層異常モデルで表される範囲内の電離層異常が存在することを前提として、計算対象位置Qにおける最悪ケース電離層遅延量差分を算出する。
なお、電離層遅延量とは、測位衛星からの測位信号が、電離層を通過して受信部12や計算対象位置Qに到達するまでに生じた伝搬遅延量で、測位衛星と受信部12や計算対象位置Qとの距離の測定値の誤差要素となるものである。
また、電離層遅延量差分とは、受信部12が設置された位置での電離層遅延量と、計算対象位置Qでの電離層遅延量との差分である。従って、最悪ケースの電離層遅延量差分とは、電離層と機上システム5との相対的位置の時間変化を考慮しながら電離層の状態パラメータを網羅的に変化させて、電離層遅延量差分をシミュレートすることにより、機上システム5が計算対象位置Qに達したときに経験し得る電離層遅延量差分の最大値である。
最悪ケースの電離層遅延量差分の算出は、例えば非特許文献1に記載されている方法が利用できる。即ち、電離層と機上システム5との相対的位置の時間変化を考慮しながら電離層の状態パラメータを網羅的に変化させ、電離層遅延量差分をシミュレートする。そして、機上システム5が計算対象位置Qに達したときに、当該機上システム5が経験し得る電離層遅延量差分の最悪値を最悪ケース電離層遅延量差分とする。
ステップSA4: 次に、最悪ケース電離層遅延量差分算出部11は、最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを作成し、記憶部16に保存する。この最悪ケース電離層遅延量差分テーブルは、計算対象位置Qにおける最悪ケース電離層遅延量差分を電離層異常モデルの状態パラメータの関数としてテーブル化したものである。なお、テーブル化することが要件ではなく、計算対象位置Qにおける最悪ケース電離層遅延量差分を電離層異常モデルの状態パラメータの関数として纏めることが要件である。
受信部12は、測位衛星から受信した測位信号を受信して、当該測位信号に含まれる衛星軌道情報から測位衛星の衛星位置を算出する。算出された衛星位置は、ディファレンシャル補正値算出部13に出力される。
また、受信部12は、測位信号から疑似距離、搬送波位相から搬送波位相距離を算出し、ディファレンシャル補正値算出部13に出力する。
なお、擬似距離は、測位信号により測定された測位衛星4と受信部12と間の測位信号伝搬時間に光速を掛けて算出された距離である。また、搬送波位相距離は、受信部12で復調した測位信号の搬送波位相角を連続的に測定することにより算出された距離である。
ディファレンシャル補正値算出部13は、受信部12からの衛星位置、疑似距離、搬送波位相距離等を用いて測位衛星の異常監視を行う。そして、正常と判断した測位衛星を使用可能衛星として、その衛星位置とともに、使用可能衛星情報としてインテグリティパラメータ算出ユニット14に伝送する。
衛星異常の監視項目は、衛星時計の異常、衛星から送られてくる衛星軌道情報の異常、測距用の信号を生成する変調回路の異常等が例示できる。これら衛星時計の異常、衛星軌道情報の異常、変調回路の異常等の監視方法については特に限定しない。
例えば、非特許文献4におけるような、搬送波位相距離の変化率から衛星時計の異常を監視する方法、非特許文献5におけるような、複数世代の軌道情報を使用して衛星軌道情報の妥当性から衛星軌道情報の異常を監視する方法が適用できる。また、非特許文献6におけるような、受信部に複数の相関器を設けて、相関波形の妥当性から変調回路の異常を監視する方法が適用できる。
(非特許文献4) Gang Xie, "OPTIMAL ON-AIRPORT MONITORING OF THE INTEGRITY OF GPS-BASED LANDING SYSTEMS", Ph.D. Dissertation, Stanford University, March 2004.
(非特許文献5) Boris Pervan, Livio Graton, "Orbit Ephemeris Monitor for
Local Area Differential GPS", IEEE Transactions on AerosPuce and Electronic Systems, Vol. 41, No.2, April 2005.
(非特許文献6) Eric Phelts, "Multicorrelator Techniques for Robust Mitigation of Threats to GPS Signal Quality", Ph. D. Dissertation, Stanford
University, June 2001.
また、ディファレンシャル補正値算出部13は、一定の時間間隔毎に、インテグリティパラメータ算出ユニット14に対して、インテグリティパラメータ算出処理の実行を指示(パラメータ算出指令)する。
インテグリティパラメータ算出ユニット14は、最悪ケース電離層遅延量差分算出部11が作成して記憶部16に記憶されている最悪ケース電離層遅延量差分テーブル、ディファレンシャル補正値算出部13から受信した使用可能衛星情報に含まれる衛星位置、インテグリティパラメータ初期値を用いて、インテグリティパラメータを算出し、算出したインテグリティパラメータを送信部15へ伝送する。
ここでインテグリティパラメータとは、機上システム5が保護レベルと呼ばれる測位誤差の信頼範囲を算出する際に使用するパラメータで、非特許文献3の国際標準で定められているGBASメッセージフォーマットにおけるGBASメッセージタイプ1のσpr_gnd、Ephemeris Decorrelation Parameter、及び、GBASメッセージタイプ2のσvertical_iono_gradientが該当する。
図5は、インテグリティパラメータ算出処理を示すフローチャートである。なお、図5に示す手順は、ステップSB2の後にステップSB3〜SB7が行われてステップSB8に進む。そして、ステップSB8〜SB10が行われてステップSB3に進み、ステップSB3〜SB7が行われる。その後に、ステップSB11が行われる。
ステップSB1,SB2: ディファレンシャル補正値算出部13からインテグリティパラメータ算出処理実行指示を受けると、インテグリティパラメータ算出ユニット14はインテグリティパラメータ算出処理を開始する。そして、ジオメトリスクリーニング部14aは、記憶部16から最悪ケース電離層遅延量差分テーブル、計算対象位置Q、インテグリティパラメータ初期値の読込を行う。
ステップSB3,SB4: ジオメトリスクリーニング部14aは、使用可能衛星情報に含まれる測位衛星からスクリーニング処理の対象となる測位衛星を組み合わせて得られる衛星をセットして、最悪ケース電離層遅延量差分テーブル、計算対象位置Q、インテグリティパラメータ初期値、及び、使用可能衛星情報に含まれる衛星位置を用いて、計算対象位置Qにおける最悪ケース測位誤差を算出する。
また、ジオメトリスクリーニング部14aは、現在のインテグリティパラメータ(インテグリティパラメータ初期値又はその後に変更された値のインテグリティパラメータ)を用いて計算対象位置Qにおける許容最大誤差を算出する。
なお、最悪ケース測位誤差は、機上システム5が経験し得る最悪ケースの誤差である。また、許容最大誤差は、インテグリティパラメータを用いて機上システムで算出される保護レベルである。なお、この許容最大誤差をアラートリミット等別の値とすることも可能である。
ステップSB5,SB6: そして、最悪ケース測位誤差が許容最大誤差を超えるか否かを判断する。最悪ケース測位誤差が許容最大誤差を超える場合には、保護レベルが保護レベル判定閾値を超えるまでインテグリティパラメータを増大させる。なお、保護レベル判定閾値は、最悪ケース測位誤差、及び、アラートリミットとすることができる。以下の説明では、最悪ケース測位誤差として説明する。
ステップSB7: このようなジオメトリスクリーニング処理を使用可能衛星情報に含まれる測位衛星の全ての衛星セットに対して行う。従って、ステップSB7後のインテグリティパラメータは、最大値となる。従って、機上システム5がどの衛星セットを用いても、最悪ケース測位誤差が保護レベルを超えることはなくなる。
このようにして算出されたインテグリティパラメータは、可用性予測部14bに出力される。
計算対象位置Qにおける最悪ケース測位誤差の算出方法やインテグリティパラメータを増大させる方法は、非特許文献1,2の方法を利用することが可能である。また、インテグリティパラメータから保護レベルを算出する方法については非特許文献3の国際標準に定められている。
ステップSB8,SB9: 可用性予測部14bは、ジオメトリスクリーニング部14aからのインテグリティパラメータを用いて、ディファレンシャル補正値算出部13からの使用可能衛星情報に含まれる全ての測位衛星を使用した場合の計算対象位置Qにおける保護レベルを算出する。このように全ての測位衛星を使用した場合の保護レベルを、全使用可能衛星を使用したときの保護レベルと記載する。
そして、可用性予測部14bは、全使用可能衛星を使用したときの保護レベルがアラートリミットを超えるか否かの可用性判断を行い、全使用可能衛星を使用したときの保護レベルがアラートリミットを超える場合は、可用性が喪失していると判断して、可用性喪失情報を排除衛星決定部14cに出力する。
一方、全使用可能衛星を使用したときの保護レベルがアラートリミットを超えない場合は、可用性予測部14bはジオメトリスクリーニング部14aからのインテグリティパラメータをそのまま出力する。
ステップSB10: 全使用可能衛星を使用したときの保護レベルがアラートリミットを超えた場合に排除衛星決定処理が行われる。一般に測位に用いる測位衛星の数が多くなるほど保護レベルは小さくなる。従って、全使用可能衛星を使用したときの保護レベルがアラートリミットを超えている場合には、これよりも少ない数の測位衛星で算出した保護レベルもアラートリミットを超える可能性が高くなる(可用性が喪失する可能性が高い)。
可用性が喪失する可能性が高い場合には、排除衛星決定処理を行って当該衛星を排除することにより可用性の喪失を回避できる可能性の高い測位衛星を使用可能衛星から排除して、インテグリティパラメータを再度算出する。これにより、インテグリティパラメータは適度に増大させることができて、可用性の喪失を抑制することが可能になる。
そこで、排除衛星決定部14cは、可用性予測部14bから可用性喪失情報を受け取ると、排除する測位衛星を決定する指標(以下、排除衛星指標と記載する)を算出する。そして、この排除衛星指標に基づき排除する衛星を決定して、排除衛星を除く測位衛星を新たな使用可能衛星(以下、使用可能衛星更新情報)とする。使用可能衛星更新情報は、ジオメトリスクリーニング部14aに送られて、インテグリティパラメータの算出が行われる。
さて、排除衛星指標としては、種々の指標が考えられる。そこで、本実施形態においては、使用可能な衛星のうち2つの測位衛星に同時に最悪ケース電離層遅延量差分が生じているとした場合に、計算対象位置Qで生じ得る最悪ケース垂直位置誤差(MIEV)を用いる。
ステップSB11: 以上の処理により算出されたインテグリティパラメータは、送信部15から機上システム5に送信される。
図6は、排除する衛星nを決定するフローチャートである。
ステップSC1,SC2: まず、排除衛星決定部14cは、記憶部16から最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを読込む。次に、使用可能衛星の中から1つの測位衛星(この衛星を符号nで示す)を排除して形成される衛星セットA(n)を定義する。
ステップSC3,SC4: そして、衛星セットA(n)に含まれる衛星ペア(p1、p2)の全ての組み合わせに対して、位置誤差IEV(p1、p2)を
IEV(p1,p2)=|Svert(p1)・IER(p1)|+|Svert(p2)・IER(p2)|…(1)
Svert(p)=Sv(p)+Sx(p)・tan(θGPA)
の式1に従い算出する。
ここで、IER(p1)及びIER(p2)は、それぞれ測位衛星p1,p2に対する最悪ケース電離層遅延量差分である。この最悪ケース電離層遅延量差分は、例えば非特許文献1に開示されている方法により、記憶部16から読み込んだ最悪ケース電離層遅延量差分テーブルと、ディファレンシャル補正値算出部13から受信した測位衛星p1、p2の位置とから決定する。
また、Sv(p)、Sx(p)は、非特許文献3の国際標準で定義された寄与項で、Sv(p)は測位衛星pに対する電離層による遅延量差分の垂直方向測位誤差への寄与項、Sx(p)は測位衛星pに対する電離層による遅延量差分の滑走路方向測位誤差への寄与項である。さらに、θGPAは、滑走路への侵入角である。
ステップSC5〜SC7: 次に、各衛星セットA(n)の衛星ペア(p1、p2)に対して算出したIEV(p1,p2|p1,p2∈A(n))の最大値である最悪ケース垂直位置誤差MIEV(n)を、
MIEV(n)=max(IEV(p1,p2|p1,p2∈A(n)))…(2)
の式2で求める。
そして、最悪ケース垂直位置誤差MIEV(n)のうち、最も小さな値の最悪ケース垂直位置誤差MIEV(n)となった衛星セットA(nminMIEV)を新たな使用可能衛星とし、これを使用可能衛星更新情報として出力する。ここで、nminMIEVは、MIEV(n)が最小となった時に、全ての使用可能衛星から排除した1つの測位衛星を示している。
このようにして排除衛星が決定されると新たに使用可能衛星(使用可能衛星更新情報)が決まる。そこで、ジオメトリスクリーニング部14aは、この使用可能衛星更新情報を用いて、ステップSB3〜SB7で説明した処理を繰り返して、新たなインテグリティパラメータを算出する。
新たなインテグリティパラメータは、送信部15で所定のフォーマットに成型されてGBASメッセージが構築され、これを補強情報に含めて機上システム5に送られる。
機上システム5は、地上システム3から送られてきたインテグリティパラメータを含む補強情報を受信すると、当該インテグリティパラメータを用いて保護レベルの算出を行う。そして、保護レベルがアラートリミットよりも小さい場合は送信部15からの情報を用いて自機の位置を補正し、空港への進入着陸を継続する。一方、保護レベルがアラートリミットよりも大きい場合は、進入着陸を取りやめ、又は、他手段を使用した進入着陸に切り替える。
従って、ジオメトリスクリーニング処理を行って、インテグリティパラメータを増大させることにより航空の安全性を保証する従来の方法では、保護レベルがアラートリミットを超えてしまい可用性が喪失する場合でも、本実施形態によれば、インテグリティパラメータを著しく増大させる測位衛星を排除して当該インテグリティパラメータを算出するので、可用性の喪失を抑えることができるようになる。
図7は、2014年1月1日のGPS衛星の軌道情報を用いて、60秒毎にインテグリティパラメータ算出ユニット14を動作させて使用可能衛星更新情報を作成し、この使用可能衛星更新情報に含まれるインテグリティパラメータを用いて算出した保護レベルを示した図である。図7において、■印は、本実施形態によるインテグリティパラメータを用いて算出した垂直保護レベルを示している。なお、比較例として、従来の方法によるインテグリティパラメータを用いて算出した垂直保護レベルを▲印で示している。
なお、保護レベルの算出には、使用可能な全ての測位衛星4が用いられている。また、アラートリミットは、非特許文献3の国際標準で規定された10mとしている(図7における直線)。
図7から解るように、使用可能な測位衛星4の全てを用いて算出した保護レベルがアラートリミットを超える場合に、排除衛星決定処理で排除する衛星を決定して、新たな使用可能な測位衛星4とするため、保護レベルがアラートリミットを超えない時間帯では、2つの保護レベルは一致している。そして、従来方式で算出した保護レベル(▲印)がアラートリミットを超えてシステムの可用性が失われる時間帯が発生しても、本実施形態による方法では多くの場合、保護レベル(■印)がアラートリミット未満となって可用性が担保されている。
図8は、保護レベルがアラートリミット以上となった回数、及び、可用性を従来方式と本発明の方式とで比較した表である。同図から、本発明によれば保護レベルがアラートリミット以上となる回数が70回から11回に削減でき、また可用性は95.14%から99.24%に向上させることができることが示された。
なお、上記説明では、計算対象位置Qは1つとして説明したが、これに限定するものではなく複数であってもよい。
また、ジオメトリスクリーニング部14aで許容可能な最大位置誤差を保護レベルとしているが、これをアラートリミットとしてもよい。
また、ジオメトリスクリーニング部14aでインテグリティパラメータを増大させる際の保護レベル判定閾値を最悪ケース測位誤差としているが、これを計算対象位置Qにおけるアラートリミットとしてもよい。
また、インテグリティパラメータ算出ユニット14が行う排除衛星決定処理において、排除衛星を決定する際の排除衛星指標として数式2に示したMIEV(n)を使用したが、これを他の排除衛星指標とすることも可能である。
例えば、
IEV1(p|A(n))=|Svert(p)・IER(p)|…(3)
の式3に示すIEV1を最大にする衛星とすることも可能である。
また、可用性予測部14bが行う可用性予測処理において、可用性喪失と判断する基準として、使用可能な測位衛星4の全てを使用した場合の計算対象位置Qにおける保護レベルがアラートリミットを超える場合を用いたが、これを他の基準とすることも可能である。例えば、全ての使用可能な測位衛星4から1衛星を除いて算出した保護レベルがアラートリミットを超える場合を基準に加えることも可能である。
また、可用性予測部14bが行う可用性予測処理、及び、排除衛星決定部14cが行う排除衛星決定処理は一度だけ行う場合(衛星排除を1度だけ行う場合)について説明したが、これを複数回にすることも可能である。即ち、排除衛星決定部14cが排除衛星決定処理により決定した排除衛星を除いて、再度ジオメトリスクリーニング処理を行って決定したインテグリティパラメータを用いて可用性予測処理を行っても、可用性が喪失するような場合には、更に排除衛星決定処理を行って当該衛星を排除することにより可用性の喪失を回避できる可能性の高い測位衛星を排除することが可能である。
さらに、記憶部16を設け、そこに最悪ケース電離層遅延量差分算出部11が算出した最悪ケース電離層遅延量差分テーブル、計算対象位置Q、電離層異常モデルMを記憶させているが、記憶部16を設けず、これらの情報を最悪ケース電離層遅延量差分算出部11、及び、インテグリティパラメータ算出ユニット14にハードコーディングしておくことも可能である。
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2015年7月1日に出願された日本出願特願2015−132792を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
2 地上型衛星航法補強システム
3 地上システム
4 測位衛星
5 機上システム
11 最悪ケース電離層遅延量差分算出部
12 受信部
13 ディファレンシャル補正値算出部
14 インテグリティパラメータ算出ユニット
14a ジオメトリスクリーニング部
14b 可用性予測部
14c 排除衛星決定部
15 送信部
16 記憶部

Claims (4)

  1. 測位衛星からの測位信号を用いて地上システムが機上システムを誘導する地上型衛星航法補強システムであって、
    前記地上システムが経験する電離層による前記測位信号の電離層遅延量と、前記電離層と前記機上システムとの相対的位置の時間変化を考慮しながら前記電離層の状態パラメータを網羅的に変化させたときの当該電離層による所定の計算対象位置における電離層遅延量との差分が最大となる最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを算出する最悪ケース電離層遅延量差分算出手段と、
    前記測位衛星の衛星位置、擬似距離、及び、搬送波位相距離を用いて当該測位衛星の異常監視を行い、正常と判断された測位衛星を使用可能衛星として、当該測位衛星の衛星位置を含む使用可能衛星情報を作成するディファレンシャル補正値算出手段と、
    前記使用可能衛星情報に基づき前記測位衛星の衛星セットを設定し、前記最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて前記計算対象位置における最悪ケース測位誤差を算出すると共に、現在のインテグリティパラメータを用いて許容最大誤差を算出して、前記最悪ケース測位誤差が前記許容最大誤差を超える場合、保護レベルが保護レベル判定閾値を超えるまでインテグリティパラメータを増大させる処理を繰り返すことにより、前記機上システムがどの衛星セットを使用したとしても、当該機上システムが経験する誤差が前記保護レベルを超えないことを保証するジオメトリスクリーニング手段と、
    全使用可能衛星を使用したときの前記保護レベルが予め設定されたアラートリミットを超えるか否かの可用性判断を行い、当該保護レベルが該アラートリミットを超える場合は、可用性が喪失していると判断して、可用性喪失情報を作成する可用性予測手段と、
    前記可用性喪失情報を受信すると、前記最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて前記使用可能衛星情報に含まれる前記測位衛星から所定数の測位衛星を排除して排除衛星指標を算出し、該排除衛星指標に従い排除する前記測位衛星を、前記使用可能衛星情報に含まれる前記測位衛星から除いて、これを使用可能衛星更新情報として前記ジオメトリスクリーニング手段に前記インテグリティパラメータを算出させる排除衛星決定手段と、
    を備えることを特徴とする地上型衛星航法補強システム。
  2. 請求項1に記載の地上型衛星航法補強システムであって、
    前記排除衛星決定手段は、
    使用可能な全ての測位衛星から1つの前記測位衛星が排除されてなる複数の前記測位衛星の中から、任意の前記測位衛星を組み合わせてなる衛星セットを決定する第1の手段と、
    前記衛星セットで、最悪ケース垂直位置誤差を計算する第2の手段と、
    前記第1の手段と第2の手段による処理を繰り返して、前記衛星セット毎に得た最悪ケース垂直位置誤差に従い前記衛星セットを探索する手段と、
    前記最悪ケース測位誤差に従う前記衛星セットを決めたときに排除した衛星を排除衛星とする手段と、
    を備えることを特徴とする地上型衛星航法補強システム。
  3. 測位衛星からの測位信号を用いて測位して、地上システムが機上システムを誘導する地上型衛星航法補強システムに用いる可用性予測方法であって、
    前記地上システムが経験する電離層による前記測位信号の電離層遅延量と、前記電離層と前記機上システムとの相対的位置の時間変化を考慮しながら前記電離層の状態パラメータを網羅的に変化させたときの当該電離層による所定の計算対象位置における電離層遅延量との差分が最大となる最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを算出し、
    前記測位衛星の衛星位置、擬似距離、及び、搬送波位相距離を用いて当該測位衛星の異常監視を行い、正常と判断された測位衛星を使用可能衛星として、当該測位衛星の衛星位置を含む使用可能衛星情報を作成し、
    前記使用可能衛星情報に基づき前記測位衛星の衛星セットを設定し、前記最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて前記計算対象位置における最悪ケース測位誤差を算出すると共に、現在のインテグリティパラメータを用いて許容最大誤差を算出して、前記最悪ケース測位誤差が前記許容最大誤差を超える場合、保護レベルが保護レベル判定閾値を超えるまでインテグリティパラメータを増大させる処理を繰り返すことにより、前記機上システムがどの衛星セットを使用したとしても、当該機上システムが経験する誤差が前記保護レベルを超えないことを保証させ、
    全使用可能衛星を使用したときの前記保護レベルが予め設定されたアラートリミットを超えるか否かの可用性判断を行い、当該保護レベルが該アラートリミットを超える場合は、可用性が喪失していると判断して、可用性喪失情報を作成し、
    前記可用性喪失情報を受信すると、前記最悪ケース電離層遅延量差分テーブルを用いて前記使用可能衛星情報に含まれる前記測位衛星から所定数の測位衛星を排除して排除衛星指標を算出し、該排除衛星指標に従い排除する前記測位衛星を、前記使用可能衛星情報に含まれる前記測位衛星から除いて、これを使用可能衛星更新情報として前記インテグリティパラメータを算出させる、
    ことを特徴とする地上型衛星航法補強システムに用いる可用性予測方法。
  4. 請求項3に記載の地上型衛星航法補強システムに用いる可用性予測方法であって、
    使用可能な全ての測位衛星から1つの前記測位衛星が排除されてなる複数の前記測位衛星の中から、任意の前記測位衛星を組み合わせてなる衛星セットを決定する第1の手順と、
    前記衛星セットで、最悪ケース垂直位置誤差を計算する第2の手順と、
    前記第1の手順と第2の手順による処理を繰り返して、前記衛星セット毎に得た最悪ケース垂直誤差に従い前記衛星セットを探索し、
    前記最悪ケース測位誤差に従う前記衛星セットを決めたときに排除した衛星を排除衛星とする
    ことを特徴とする地上型衛星航法補強システムに用いる可用性予測方法。
JP2017526182A 2015-07-01 2016-06-29 地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法 Active JP6741005B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015132792 2015-07-01
JP2015132792 2015-07-01
PCT/JP2016/003122 WO2017002364A1 (ja) 2015-07-01 2016-06-29 地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017002364A1 JPWO2017002364A1 (ja) 2018-05-24
JP6741005B2 true JP6741005B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=57608013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017526182A Active JP6741005B2 (ja) 2015-07-01 2016-06-29 地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6741005B2 (ja)
WO (1) WO2017002364A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101970239B1 (ko) * 2017-12-18 2019-08-27 한국과학기술원 무인항공기용 지역 보강시스템을 위한 최적 보호수준 산출 방법 및 시스템
KR102077253B1 (ko) * 2018-08-28 2020-02-13 국방과학연구소 미세전리층 교란시점 분석방법 및 그 장치
US11073620B2 (en) * 2019-02-06 2021-07-27 Honeywell International Inc. Alternate uncertainty limits in the presence of a detected satellite fault
US20220299651A1 (en) * 2019-09-05 2022-09-22 NEC Solution Innovation, Ltd. Positioning assistance apparatus, positioning assistance method, and computer-readable recording medium
CN112731471A (zh) * 2020-12-06 2021-04-30 中国电子科技集团公司第二十研究所 一种北斗星基增强单频定位卫星筛选的方法
JP7483163B2 (ja) * 2022-01-06 2024-05-14 三菱電機株式会社 保護レベル計算装置、保護レベル計算システム、測位システムおよび保護レベル計算方法
JP7471618B1 (ja) 2023-07-28 2024-04-22 イエローテイル・ナビゲーション株式会社 衛星航法システムにおける測位誤差の原因の比較試験方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6826476B2 (en) * 2002-11-01 2004-11-30 Honeywell International Inc. Apparatus for improved integrity of wide area differential satellite navigation systems
US9476985B2 (en) * 2013-03-20 2016-10-25 Honeywell International Inc. System and method for real time subset geometry screening satellite constellations
US20150145722A1 (en) * 2013-11-27 2015-05-28 Honeywell International Inc. Using sbas ionospheric delay measurements to mitigate ionospheric error

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017002364A1 (ja) 2017-01-05
JPWO2017002364A1 (ja) 2018-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6741005B2 (ja) 地上型衛星航法補強システム、及び、可用性予測方法
US9599716B2 (en) Ground-based system and method to extend the detection of excessive delay gradients using dual processing
EP3073288B1 (en) Systems and methods using multi frequency satellite measurements to mitigate spatial decorrelation errors caused by ionosphere delays
US8976064B2 (en) Systems and methods for solution separation for ground-augmented multi-constellation terminal area navigation and precision approach guidance
JP6649751B2 (ja) 静止衛星型補強システム(sbas)格子点電離層垂直遅延量誤差(give)情報を使用して地上型補強システム(gbas)のために電離層誤差を緩和する方法
EP3086138B1 (en) Using code minus carrier measurements to mitigate spatial decorrelation errors caused by ionosphere delays
Lee A position domain relative RAIM method
EP3109672B1 (en) Gnss receiver with a capability to resolve ambiguities using an uncombined formulation
Dautermann Civil air navigation using GNSS enhanced by wide area satellite based augmentation systems
JPWO2015129243A1 (ja) 衛星測位用電波干渉検知機構、衛星測位用電波干渉検知方法および該衛星測位用電波干渉検知機構を備えた補強情報送信システム
Pullen Ground based augmentation systems
EP4027171A1 (en) Systems and methods using chip-scale atomic clock to detect spoofed gnss
EP4027172A1 (en) Systems and methods using chip-scale atomic clock to detect spoofed gnss
JP6769545B2 (ja) 地上型衛星航法補強システム及びジオメトリスクリーニング方法
RU2013153470A (ru) Способ определения скорости распространения и направления прихода ионосферного возмущения
Bijjahalli et al. Masking and multipath analysis for unmanned aerial vehicles in an urban environment
US9952326B2 (en) Systems and methods for maintaining minimum operational requirements of a ground-based augmentation system
Ziebold et al. On fault detection and exclusion in snapshot and recursive positioning algorithms for maritime applications
KR101151670B1 (ko) 기준국 수신기 시계오차 조정 효과를 고려한 gνss 의사거리 보정치 표준편차 설정방법
JP6332874B2 (ja) 衛星航法システムにおける測位誤差の補正方法及びその装置
US11294072B2 (en) Method, device and server for estimation of IFB calibration value
EP3296768B1 (en) Positioning method and terminal
Lo Presti et al. Methods for Protection-Level Evaluation with Augmented Data
Cueto-Felgueroso et al. SBAS Performance Analysis in Equatorial Regions
Lanca et al. On PNT Integrity in Snapshot and Recursive Positioning Algorithms for Maritime Applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6741005

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150