JP6738649B2 - 破断面検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクティングロッド等の部品を破断分割して、再結合可能な二つの分割部品を形成する際などに、その破断面の検査に用いて好適な破断面検査方法及び検査装置に関する。
エンジン部品であるコネクティングロッドは、クランクピンに連結される大径部とピンに連結される小径部とを有している。また、いわゆるかち割りコンロッドと称されるコネクティングロッドにおいては、鍛造成形によって全体を一体に形成した後、大径部をキャップ部とロッド部とに破断分割し、その破断面どうしを突き合せて再結合する構造とされている。
このコネクティングロッドのキャップ部とロッド部の破断面に、曲げ等の変形や、一部の欠落部などが生じていると、破断面どうしを突き合せて再結合する際に、破断面が正確に噛み合わない、結合部に空隙が生じる、などの結合不良を生じる。
このような破断面どうしの結合不良を検査する方法として、例えば特許文献1には、ロッド部とキャップ部との破断面どうしを突き合せ、固定ボルトで仮止めした後、キャップ部を押圧してロッド部との間のずれ量を計測することにより、これらの噛み合い状態を判定する方法が開示されている。そのずれ量は、電気マイクロメータをロッド部とキャップ部との内径側の形状に倣って移動しながら計測することが記載されている。
また、特許文献2には、ロッド部とキャップ部とを再結合し、その結合部を含む近傍部分にレーザ光を照射して、照射面との離間距離を測定しつつ、再結合部の段差量を測定する方法が開示されている。
特開2012−206214号公報 特開2006−133188号公報
ところで、破断面の一部に欠落部が生じている場合、ロッド部とキャップ部との再結合時の噛み合わせ自体はずれなく行える場合があるため、再結合部に段差部が生じない場合がある。上記の特許文献記載のいずれの検査方法も、再結合したロッド部とキャップ部との段差部を検査するものであるから、そのような欠落部が生じていて再結合部に段差部が生じない場合に、これを検査することができない。このような欠落部が生じている場合、再結合部の一部に空隙が生じるため、強固な結合状態を確保することができず、使用中に横ずれが生じ易い。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、コネクティングロッドのキャップ部とロッド部のように、一つの部品を破断分割して、再結合可能な二つの分割部品を形成する場合の破断面の検査に用いて好適な検査方法及び検査装置を提供するもので、破断面の変形や欠落部を確実に検知することを目的とする。
本発明の破断面検査方法は、破断分割により生じた二つの分割部品相互の破断面を検査する方法であって、各分割部品の破断面を撮影して該破断面の三次元形状データをそれぞれ生成する三次元形状データ生成工程と、両三次元形状データを画像処理して、各位置座標における高さに関するデータ値の相違に基づき前記分割部品の合否判定を行う合否判定工程とを有する。
破断分割された二つの分割部品の各破断面は、欠落部や変形がないとすれば、その三次元形状データの各位置座標における高さに関するデータ値の絶対値は全く同じものとなり、欠落部等が生じている場合には、その絶対値も異なる値となる。したがって、この高さに関するデータ値の相違に基づき分割部品の合否判定を行うことができる。
本発明の破断面検査方法において、前記合否判定工程は、位置座標を変換して鏡像データを生成する鏡像データ生成処理と、高さに関するデータ値を反転して反転データを生成するデータ反転処理とを両三次元形状データのいずれか、又はその一方ずつに実行するとともに、得られる二つのデータの位置座標を一致させ、各位置座標における高さに関するデータ値の差分を求める処理を行うとよい。
鏡像データ生成処理とデータ反転処理とを経て得られる二つのデータ、例えば、三次元形状データの鏡像データを反転させて得られた反転データと、その反転データの元の三次元形状データと組になる他方の三次元形状データとは、分割部品の破断面が正常であれば、位置座標を一致させると、高さに関するデータ値は全く同じ値となり、破断面に欠落部や変形等の異常が生じていた場合には異なるデータ値となる。また、三次元形状データの一方のみ鏡像データを生成し、他方の三次元形状データについては反転データを生成した場合も、その鏡像データと反転データとは、破断面が正常であれば位置座標を一致させると、高さに関するデータ値は同じ値であり、異常が生じていた場合には異なるデータ値となる。
したがって、これらのデータ値の差分を求めることにより、両破断面の合否を確実に判定することができる。
本発明の破断面検査方法において、前記合否判定工程は、各位置座標における前記差分のデータ値の平均値を求め、該平均値と前記差分のデータ値とを比較して前記合否判定を行うとよい。
差分のデータ値の平均値を求めて、その平均値を合否判定のしきい値とすることにより、分割部品の支持方法等の影響を受けることなく、合否を正確に判定することができる。
本発明の破断面検査装置は、破断分割により生じた二つの分割部品相互の破断面を検査する装置であって、各分割部品の破断面を撮影する撮影部と、撮影部によって取得される撮影データから破断面の三次元形状データを生成するプロファイル生成演算部と、その三次元形状データを画像処理して合否判定を行う三次元画像処理演算部とを有する。
本発明によれば、破断面の三次元形状データの高さに関するデータ値から破断面の合否判定を行うようにしたので、破断面に変形や欠落部が生じている場合に、これを確実に検知して合否判定することができる。この場合、破断面の三次元形状データから画像処理を経て合否判定しているので、従来技術で開示された検査方法に対して、ロッド部とキャップ部とを再結合することなく検査することができ、しかも、複数組のロッド部とキャップ部とを順次搬送しながら、これらの三次元形状データを連続的に生成することができるので、コネクティングロッドの生産ラインに対してオンラインで全数検査することができる。
本発明に係る破断面検査装置の一実施形態を示すシステムブロック図である。 搬送装置で搬送されるロッド部及びキャップ部の破断面を光切断法によって撮影している状態を示す模式図である。 ロッド部及びキャップ部と固定用治具との相対関係を示す斜視図である。 本発明に係る破断面検査方法の一実施形態を示す全体フローチャートである。 図4に示す破断面検査方法のうち、差分データ生成工程の詳細フローチャートである。 ロッド部及びキャップ部の破断面の三次元形状データとその鏡像データの例を画像で示した模式図である。 原始的に生成された三次元形状データに対するデータ回転処理、データ反転処理、データ移動処理を順に示す模式図である。 差分データ生成工程により生成されたデータを画像で示した模式図である。 差分データ生成工程により生成されたデータを位置とデータ値との関係グラフで示した模式図である。
以下、本発明に係る破断面検査方法をコネクティングロッドの破断面を検査する場合に適用した実施形態について説明する。
図1〜図3は破断面検査方法に用いられる破断面検査装置10の例を示している。この破断面検査装置10は、コネクティングロッド1を破断して得られたロッド部2とキャップ部3(これらを本発明では分割部品と称す)を破断面4a,4b、5a,5bが上方を向くように並べて搬送する搬送装置20と、該搬送装置20の上方からロッド部2及びキャップ部3の破断面4a,4b、5a,5bを撮影して、その三次元形状データからロッド部2及びキャップ部3の欠陥検出を行う三次元形状計測装置30とを備えている。
搬送装置20は、コンベア21を有しており、そのコンベア21上に、ロッド部2とキャップ部3を保持する固定用治具22が設けられている。固定用治具22は、例えば図3に示すように、ロッド部2及びキャップ部3のボス部6を載置するベース23に、ボス部6に形成されているボルト挿入用孔7に嵌合可能なピン24が突設されており、ロッド部2及びキャップ部3のボルト挿入用孔7にピン24を挿入した状態でボス部6をベース23に載置することにより、破断面4a,4b、5a,5bを上方に向けた状態に保持することができる。
三次元形状計測装置30は、一つの筐体31内に撮影部32と画像処理部33とを内蔵しているとともに、後述の三次元形状データ等を表示するための表示部34が接続されている。また、搬送装置20のコンベア21上を搬送されるロッド部2及びキャップ部3に対するデータ取得タイミングを知らせるトリガ装置35及び搬送検出器36が接続されている。
撮影部32は、図2に示すように、搬送装置20のコンベア21上を固定用治具22に保持されて搬送されるロッド部2及びキャップ部3の破断面4a,4b、5a,5bを光切断法によって撮影するものであり、コンベア21上に搬送方向と直交する線状のレーザー光Lを照射するレーザー光照射部41と、レーザー光Lの照射方向とは異なる角度から、コンベア21上におけるレーザー光Lのライン投影像を連続的に取得するエリアセンサ42(図1参照)とを備えている。コンベア21上のロッド部2及びキャップ部3の破断面4a,4b、5a,5bにレーザー光Lが線状に照射されることにより、その線上の破断面4a,4b、5a,5bの凹凸形状に沿った反射光によるライン投影像がエリアセンサ42に取得される。このエリアセンサに42より取得されたデータを撮影データと称す。
画像処理部33は、撮影部32により順次取得されるロッド部2及びキャップ部3の破断面のライン投影像の撮影データ(プロファイルデータ)から各破断面4a,4b、5a,5bの三次元形状データを生成し、ロッド部2の破断面4a,5aの三次元形状データと、キャップ部3の破断面4b,5bの三次元形状データとを位置決めして各位置座標における高さに関するデータ値の差分を求めることにより、ロッド部2及びキャップ部3の合否判定を行うものである。詳細には、この画像処理部33は、撮影部32によって連続的に取得されるライン投影像の撮影データから破断面4a,4b、5a,5bの三次元形状データを生成するプロファイル生成演算部45と、その三次元形状データを画像処理して合否判定を行う三次元画像処理演算部46と、トリガ装置35及び搬送検出器36等との間のデータ入出力のためのインターフェース部47と、これらトリガ装置35及び搬送検出器36からの信号を基に撮影部32のレーザー光照射部41及びエリアセンサ42の同期をとる同期制御部48とを備えている。
トリガ装置35は、例えば、搬送装置20のコンベア21の側方に設けられた光電スイッチであり、コンベア21上を搬送されるロッド部2及びキャップ部3の通過を検出して、検知信号を発信することにより、三次元形状計測装置30にライン投影像の取得開始のタイミングを知らせる。終了はロッド部2及びキャップ部3の搬送方向の長さから想定されるプロファイルデータの数で指定する。
搬送検出器36は、例えば、搬送装置20のコンベア21の駆動軸37に設けられたエンコーダであり、駆動軸37の回転量を検出することにより、コンベア21の移動距離(速度)に準じてパルス信号を発信する。そして、この搬送検出器36からのパルス信号のタイミングを基にして連続的に撮影を行うようになっている。コンベア21の移動速度が変化しても、等距離間隔でプロファイルデータを取得することが可能となる。
なお、図1中、符号38は外部制御装置を示しており、三次元形状計測装置30の計測結果に基づき、各種外部機器の制御を行う。
次に、このように構成された破断面検査装置10を用いて、ロッド部2及びキャップ部3の破断面4a,4b、5a,5bを検査する方法について説明する。
この破断面検査方法は、図4のフローチャートに示すように、ロッド部2及びキャップ部3の各破断面4a,4b、5a,5bの三次元形状データをそれぞれ生成する三次元形状データ生成工程S1と、両三次元形状データを加工しながら位置決めして各位置座標におけるデータ値(高さに関するデータ値)の相違に基づきロッド部2及びキャップ部3の合否判定を行う合否判定工程S2とにより実行され、合否判定工程S2は、具体的には、両三次元形状データの各位置座標におけるデータ値の差分を求める差分データ生成工程S5と、差分のデータ値から合否判定を行う判定工程S6とを有する。以下、工程順に説明する。
<三次元形状データ生成工程S1>
固定用治具22に保持されてコンベア21上を搬送されるロッド部2及びキャップ部3の破断面4a,4b、5a,5bに三次元形状計測装置30の撮影部32により線状のレーザー光Lを照射し、トリガ装置35により通知される検査開始信号を受信後、搬送検出器36からの信号に基づき、破断面4a,4b、5a,5bのライン投影像をエリアセンサ42により連続的に撮影する。このライン投影像の撮影データは、レーザー光Lが投影されたライン上の位置座標と、その位置座標に対応する高さに関するデータ値とにより構成される。
そして、この連続的に取得されるライン投影像の撮影データを画像処理部33のプロファイル生成演算部45により画像処理して、各破断面4a,4b、5a,5bの三次元形状データを生成する。この三次元形状データは、順次取得されるライン投影像の撮影データを取得の順序(コンベア21の搬送方向)に並べることにより形成され、平面的な位置座標と、その位置座標に対応する高さに関するデータ値とにより構成される。
図6(a)にA〜Dで示す四つの画像データが、この三次元形状データ生成工程S1で生成された三次元形状データとする。この場合、高さに関するデータ値は画像の(色)濃淡で表示している。また、例えばA,Cがロッド部、B,Dがキャップ部であり、AとB、CとDの各組が、分割破断した組の画像データとする。また、Fは破断分割により生じた凸部であり、Gはその凸部Fに対応する凹部とし、これら凸部F及び凹部Gは、素材に欠落等を生じることなく破断されたものとする。一方、Kは破断時に素材の一部が欠落した欠落部を示すものとする。また、これら凸部F及び凹部G、欠落部K以外の部分は、説明を簡略にするため、例えば平面で分割されたものとして、以降の説明では除外する。
<合否判定工程S2>
[差分データ生成工程S5]
差分データ生成工程S5では、三次元形状データの鏡像データを生成する鏡像データ生成処理と、三次元形状データの反転データを生成するデータ反転処理と、反転データとこの反転データに対して組となるべき鏡像データとの座標を一致させる位置決め処理と、位置決めされた同じ位置座標のデータ値の差分を求める差分演算処理とを行う。
なお、この実施形態では、位置決め処理は、後述するデータ回転処理と、データ移動処理とに分けられ、データ回転処理を鏡像データ生成処理とデータ反転処理との間に組み入れている。したがって、この実施形態の差分データ生成工程S5は、図5に示すように、鏡像データ生成処理S11、データ回転処理S12、データ反転処理S13、データ移動処理S14、差分演算処理S15の順で行われる。ただし、本発明においては、これら鏡像データ生成処理S11、データ回転処理S12、データ反転処理S13、データ移動処理S14、差分演算処理S15は、どのような順序で行ってもよい。
(鏡像データ生成処理S11)
三次元形状データの位置座標を上下反転又は左右反転させることにより鏡像データを生成する(鏡映処理ともいう)。鏡像データは、高さに関するデータ値はそのままにして位置座標を上下反転又は左右反転するように変えることで得られるデータである。図6(b)に示す画像データが、同図(a)に示す各三次元形状データA〜Dに対する鏡像データA〜Dを示しており、三次元形状データのうちのAに対してAというように、同一のアルファベットで示されるデータが各三次元形状データに対応する鏡像データとする。この鏡像データ生成処理により、凸部F及び凹部G、欠落部Kは、位置座標が変えられるものの、高さに関するデータ値はそのままであるので、元の三次元形状データの符号を用いている(以降の処理においても、これら凸部F及び凹部G、欠落部Kについては、高さに関するデータ値が変わらない場合には同一符号を付すものとする)。
なお、この図6では、ロッド部2及びキャップ部3の両方の三次元形状データの鏡像データを生成しているが、ロッド部2又はキャップ部3の一方のみの鏡像データを生成するようにしてもよい。
(データ回転処理S12)
いずれかの三次元形状データを180°回転する。このデータ回転処理S12は、高さに関するデータ値は変えずに、位置座標を回転させる処理であり、画像の中心点を演算により求めた後、その中心点を中心として180°回転する。図6(a)に示す三次元形状データA〜Dのうち、図7(a)に示す三次元形状データBを対象として説明すると、このデータ回転処理S12により、図7(b)に示す三次元形状データBに変化する。
なお、以降の説明では、便宜上、ロッド部2及びキャップ部3で2個ずつ得られる破断面4a,4b、5a,5bのデータのうち、破断分割された一組の破断面のデータについてのみ示す。具体的には、原始的に生成した三次元形状データA,Bを対象とし、これらの変遷について説明する。
(データ反転処理S13)
図7(b)から(c)に示すように、データ回転処理された三次元形状データBの高さに関するデータ値を反転して反転データBを生成する。この反転データは、位置座標を変えずに高さに関するデータ値のみを反転する。図7(b)に示す三次元形状データBには、所定深さの凹部Gが検出されており、その高さに関するデータ値が反転されることにより、高さ方向には同じ値の所定高さの凸部Gに変換される。
仮に所定高さの凸部として検出された部分(例えば凸部F)が含まれている場合には、高さ方向には同じ値の所定深さの凹部に変換される。
このようにして得られた反転データBは、分割破断により欠落や変形等が生じていない場合には、この反転データBの元の破断面の三次元形状データBと組になっていた破断面の三次元形状データAの鏡像データAと同じデータとなるはずである。
(データ移動処理S14)
データ反転処理S13により得られた反転データBと、この反転データの元の破断面の三次元形状データに組となっていた破断面の鏡像データAとを位置決めする。つまり、図7(c)に示すように二つのデータのうちの一方の位置座標を移動して、両データの位置座標を一致させる。
(差分演算処理S15)
一致した座標における両データB,Aの高さに関するデータ値の差分を演算する。これにより、二つのデータ値が同じ値であった場合には、その差が0になり、異なる値であった場合には0以外の値となる。
図8は、このようにして求められた差分のデータ値を画像データにより表示したものである。前述したように、破断面の撮影データにより原始的に生成された三次元形状データA〜Dにおいて、凸部Fと凹部Gとは破断時に欠落や変形等がなく破断された破断面の撮影データに基づくものであるから、図7(a)〜(c)に示すようにデータ回転処理S12、データ反転処理S13により変遷した三次元形状データBにおける凸部Gと、図6(a)(b)に示すように鏡像データ生成処理S11により得られた三次元形状データ(鏡像データ)Aにおける凸部Fとは、全く同じデータ値であり、したがって、これらの差分のデータ値は0になる。一方、欠落部においては、図7の場合は、三次元形状データ(鏡像データ)Aの欠落部Kに、反転データBの対応部分を位置合わせして差分を求めると、欠落部Kのデータ値の分、両者のデータ値が異なることから、欠落部Kのデータ値がそのまま残ることになる。
[判定処理S6]
このようにして生成された差分のデータ値について、各位置座標における差分のデータ値の平均値を求め、その平均値に対して所定値の深さデータ値を加えたしきい値を設定し、そのしきい値を超える異常データ値の有無を判別し、その異常データ値が無かった場合に合格とし、異常データ値が有った場合に不良と判定する。図9が図8の差分のデータ値を位置座標を横軸にしてグラフ化して示したものであり、その平均値よりも所定深さ分、大きい深さのしきい値を設定している。欠落部Kの部分が、そのしきい値を超えるデータ値となって表れており、このしきい値を超えるデータ値の有無によって合否判定することにより、固定用治具22への支持精度等に影響されることなく、正確に合否判定することができる。
なお、差分のデータ値の平均値を求める場合、移動平均法等の公知の方法も適用することができる。
以上の検査方法によれば、破断分割されたロッド部2とキャップ部3との各破断面の三次元形状データから画像処理を経て合否判定しているので、従来技術で開示された検査方法に対して、ロッド部2とキャップ部3とを再結合することなく検査することができ、しかも、破断面に変形が生じている場合だけでなく、欠落部が生じている場合にも、確実に検査することができる。また、複数組のロッド部2とキャップ部3とを順次搬送しながら、これらの三次元形状データを連続的に生成することができるので、コネクティングロッドの生産ラインに対してオンラインで破断面の検査を実施することができる。
なお、本発明の実施形態は前記構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、実施形態では、組となる二つの三次元形状データの一方の鏡像データ(A)と、他方の三次元形状データの反転データ(B)とを位置合わせするようにしたが、一方の三次元形状データに対して、鏡像データ生成処理、データ反転処理を連続的に行って得られるデータと、他方の未処理の三次元形状データ(A〜Dのうちの対応するデータ)とを位置合わせすることにより、合否判定することもできる。
また、合否判定工程では、三次元形状データ生成工程で生成された三次元形状データから鏡像データ処理、データ反転処理を経て、差分演算処理により差分のデータ値を求めて合否判定したが、三次元形状データ生成工程で生成された三次元形状データの位置座標を一致させて、両データ値の和を求めて合否判定することも可能である。
さらに、判定処理においては、差分のデータ値の平均値からしきい値を設定したが、必ずしも平均値を用いずに特定のしきい値を設定してもよい。
また,差分データ生成工程においては、鏡像データ生成処理S11の後にデータ反転処理S13を行い、その後、データ回転処理S12とデータ移動処理S14の両プロセスを画像処理技術の一つであるマッチング技術を使って二つの画像データをマッチング処理することも可能である。これを使えば、ロッド部とキャップ部の搬送装置への取り付け上の位置ずれや回転方向のずれがあっても、その位置や回転姿勢を補正して正確に処理することができる。
また、本発明の破断面検査方法及び破断面検査装置は、実施形態のコネクティングロッドだけでなく、石材等の脆性材の破断分割により生じた分割部品の破断面を検査する場合に適用することができる。
1 コネクティングロッド
2 ロッド部(分割部品)
3 キャップ部(分割部品)
4a,4b,5a,5b 破断面
6 ボス部
7 ボルト挿入用孔
10 破断面検査装置
20 搬送装置
21 コンベア
22 固定用治具
23 ベース
24 ピン
30 三次元形状計測装置
31 筐体
32 撮影部
33 画像処理部
34 表示部
35 トリガ装置
36 搬送検出器
37 駆動軸
38 外部制御装置
41 レーザー光照射部
42 エリアセンサ
45 プロファイル生成演算部
46 三次元画像処理演算部
47 インターフェース部
48 同期制御部
〜D 三次元形状データ
〜D 鏡像データ
反転データ
凸部
凸部
凹部
欠落部
L レーザー光

Claims (4)

  1. 破断分割により生じた二つの分割部品相互の破断面を検査する方法であって、各分割部品の破断面を撮影して該破断面の三次元形状データをそれぞれ生成する三次元形状データ生成工程と、両三次元形状データを画像処理して、各位置座標における高さに関するデータ値の相違に基づき前記分割部品の合否判定を行う合否判定工程とを有し、
    前記合否判定工程は、一方の三次元形状データの高さに関するデータ値はそのままにして位置座標を反転することにより得られた鏡像データと、他方の三次元形状データの位置座標を変えずに高さに関するデータ値を反転して得られた反転データとの位置座標を一致させ、各位置座標における高さに関する差分のデータ値を求める処理を行うことを特徴とする破断面検査方法。
  2. 破断分割により生じた二つの分割部品相互の破断面を検査する方法であって、各分割部品の破断面を撮影して該破断面の三次元形状データをそれぞれ生成する三次元形状データ生成工程と、両三次元形状データを画像処理して、各位置座標における高さに関するデータ値の相違に基づき前記分割部品の合否判定を行う合否判定工程とを有し、
    前記合否判定工程は、一方の三次元形状データの高さに関するデータ値はそのままにして位置座標を反転することにより得られた鏡像データに対して高さに関するデータ値を反転して得られた反転データと、他方の三次元形状データとの位置座標を一致させ、各位置座標における高さに関する差分のデータ値を求める処理を行うことを特徴とする破断面検査方法。
  3. 前記合否判定工程は、各位置座標における前記差分のデータ値の平均値を求め、該平均値と前記差分のデータ値とを比較して前記合否判定を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の破断面検査方法。
  4. 破断分割により生じた二つの分割部品相互の破断面を検査する装置であって、各分割部品の破断面を撮影する撮影部と、撮影部によって取得される撮影データから破断面の三次元形状データを生成するプロファイル生成演算部と、その三次元形状データを画像処理して合否判定を行う三次元画像処理演算部とを有し、
    前記三次元画像処理演算部は、高さに関するデータ値はそのままにして位置座標を反転することにより鏡像データを生成する鏡像データ生成処理と、位置座標を変えずに高さに関するデータ値を反転して反転データを生成するデータ反転処理とを両三次元形状データのいずれか、又はその一方ずつに実行するとともに、得られる二つのデータの位置座標を一致させ、各位置座標における高さに関する差分のデータ値を求める処理を行うことを特徴とする破断面検査装置。
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