JP6738111B1 - 翻訳促進剤、鋳型核酸、翻訳鋳型の生産方法、および、タンパク質の生産方法 - Google Patents

翻訳促進剤、鋳型核酸、翻訳鋳型の生産方法、および、タンパク質の生産方法 Download PDF

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Abstract

【課題】目的タンパク質の合成効率が向上する翻訳促進剤を提供する。【解決手段】無細胞タンパク質合成系における翻訳促進剤1であって、目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域2の3’末端に隣接して連結される3’非翻訳領域としての核酸からなり、前記3’非翻訳領域が、前記コード領域の3’末端に隣接する、10〜40個のアミノ酸配列からなる第1領域1aと、前記第1領域に連結する2〜40個のAが連続するポリA配列からなる第2領域1bと、から構成され、前記第1領域が、ヘアピン構造を有する、翻訳促進剤。【選択図】図1

Description

本出願における開示は、翻訳促進剤、鋳型核酸、翻訳鋳型の生産方法、および、タンパク質の生産方法に関する。
タンパク質を無細胞で合成する合成系は、タンパク質合成に関わる細胞内要素を含む媒体を準備して、鋳型DNAの転写から翻訳まで無細胞で行う、タンパク質合成系である。こうした無細胞タンパク質合成系は種々知られている。かかる合成系として、転写鋳型である鋳型DNAを媒体に適用して最終産物であるタンパク質を合成する系と、翻訳鋳型であるmRNAを媒体に適用してタンパク質を合成する系とがある。
これらいずれの系においても、最初の原料として転写鋳型DNAを合成する必要がある。転写鋳型DNAの合成は、通常、まず、合成しようとするタンパク質をコードするcDNAをクローニングし、クローニングしたcDNAをプラスミドに組み込んで、プロモーター、コード領域、ターミネーター等を含む発現のためのDNA領域を構築する。その後、プラスミドからかかるDNA領域を切り出すか、あるいはプラスミドに対して直接PCRを実施して、鋳型DNAとする。
鋳型DNAの構造は、無細胞タンパク質合成系における発現効率について影響を及ぼすと考えられ、発現カセットを構築するベクターについて種々の試みがなされている。例えば、5’非翻訳領域(5’UTR)に特定の翻訳促進配列を導入することが報告されている(特許文献1、2)。また、3’非翻訳領域(3’UTR)を長くすることで翻訳鋳型であるmRNAが長寿命化したり、翻訳効率が向上することも記載されている(特許文献3)。mRNAの3’UTRは、1000塩基以上であることが好ましいことも報告されている(特許文献4、5)。
また、酵母抽出物を用いた無細胞タンパク質合成系についても、3’UTRの利用について言及されている(非特許文献1)。
一方、200塩基以下の3’UTRで転写鋳型DNAを核酸増幅反応により取得でき、この転写鋳型DNAを無細胞タンパク質合成系に適用することでmRNA及びタンパク質を効率的に取得できることも知られている(特許文献6参照)。
特開2009−72207号公報 特開2013−158342号公報 特開2007−97438号公報 特開2008−35701号公報 特開2005−247857号公報 国際公開第2016/143799号
Biotechonology Journal,2014,9,641−651
無細胞タンパク質合成では、鋳型DNAから翻訳鋳型であるmRNAを合成する必要がある。そのため、mRNAの合成効率の観点からは、目的タンパク質の合成とは関係の無い3’UTRは短い方が好ましい。しかしながら、目的タンパク質の合成効率は高い方が好ましい。
本出願における開示は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、鋭意研究を行ったところ、(1)目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域の3’末端に隣接して連結される3’非翻訳領域の核酸として、(2)前記コード領域の3’末端に隣接する、10〜40個の酸配列からなる第1領域と、前記第1領域に連結する2〜40個のAが連続するポリA配列からなる第2領域と、を含み、(3)前記第1領域が、ヘアピン構造を有することで、(4)比較的短い3’非翻訳領域にもかかわらず、目的タンパク質の合成効率が向上すること、を新たに見出した。
すなわち、本出願の開示の目的は、比較的短い3’非翻訳領域にもかかわらず、目的タンパク質の合成効率が向上する翻訳促進剤、鋳型核酸、翻訳鋳型の生産方法、および、タンパク質の生産方法を提供することである。
本出願の開示は、以下に示す、翻訳促進剤、鋳型核酸、翻訳鋳型の生産方法、および、タンパク質の生産方法に関する。
(1)無細胞タンパク質合成系における翻訳促進剤であって、
目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域の3’末端に隣接して連結される3’非翻訳領域としての核酸からなり、
前記3’非翻訳領域が、
前記コード領域の3’末端に隣接する、10〜40個の酸配列からなる第1領域と、
前記第1領域に連結する2〜40個のAが連続するポリA配列からなる第2領域と、
から構成され、
前記第1領域が、ヘアピン構造を有する、
翻訳促進剤。
(2)無細胞タンパク質合成系に用いる鋳型核酸であって、
プロモーター領域と、
前記プロモーター領域によって作動可能に連結される目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域と、
上記(1)に記載の翻訳促進剤からなる、前記コード領域の3’非翻訳領域と、
を含む、鋳型核酸。
(3)前記コード領域は、前記目的タンパク質として、任意のタンパク質のC末端にプロテインタグを含む融合タンパク質をコードする領域である、上記(2)に記載の鋳型核酸。
(4)前記コード領域は、前記目的タンパク質として、任意のタンパク質のN末端にプロテインタグを含む融合タンパク質をコードする領域である、上記(2)または(3)に記載の鋳型核酸。
(5)前記鋳型核酸は、転写鋳型DNAである、上記(2)〜(4)のいずれか一つに記載の鋳型核酸。
(6)前記鋳型核酸は、翻訳鋳型mRNAである、上記(2)〜(4)のいずれか一つに記載の鋳型核酸。
(7)無細胞タンパク質合成系のための翻訳鋳型の生産方法であって、
細胞の不存在下であってかつ転写鋳型DNAをmRNAに転写するための要素の存在下で上記(2)〜(5)のいずれか一つに記載の鋳型核酸を用いて翻訳鋳型mRNAを合成する工程、
を備える、方法。
(8)タンパク質の生産方法であって、
細胞の不存在下であってかつ翻訳鋳型mRNAをタンパク質に翻訳するための要素の存在下で上記(6)に記載の鋳型核酸を用いてタンパク質を合成する工程、
を備える、生産方法。
図1は、翻訳促進剤および鋳型核酸の概略を説明する概略図である。 図2は、実施例および比較例で用いた転写用鋳型DNAの概略について説明する概略図である。 図3は、PCRにより転写鋳型DNAの作製手順について説明する概略図である。 図4は、実施例1〜2および比較例1〜3の3’UTR配列を、mRNAの2次構造予測ソフト CentroidFoldを用いて解析した構造を示す図である。 図5は、実施例1〜2および比較例1〜3のタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。 図4は、実施例3〜5の3’UTR配列を、mRNAの2次構造予測ソフト CentroidFoldを用いて解析した構造を示す図である。 図7は、実施例3〜5および比較例4のタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。 図8は、実施例6〜9および比較例5の3’UTR配列を、mRNAの2次構造予測ソフト CentroidFoldを用いて解析した構造を示す図である。 図9は、実施例6〜8および比較例5のタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。 図10は、実施例9および比較例5のタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。
以下に、本出願で開示する、翻訳促進剤、鋳型核酸、翻訳鋳型の生産方法、および、タンパク質の生産方法について詳しく説明する。なお、以下の説明は、理解を容易にするためのものであり、本出願で開示する技術事項の範囲は、以下の説明に限定されない。以下の例示以外にも、本出願で開示する趣旨を損なわない範囲で適宜変更できることは言うまでもない。
(翻訳促進剤)
図1を参照して、翻訳促進剤の実施形態について説明する。図1は、翻訳促進剤の概略を説明する概略図である。翻訳促進剤1は、無細胞タンパク質合成系で使用する鋳型核酸において、目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域2の3’末端に隣接して連結されている。そして、翻訳促進剤1は、自身はタンパク質として合成されない、3’非翻訳領域としての核酸からなる。実施形態に係る翻訳促進剤1は、コード領域2の3’末端に隣接する第1領域1aと、第1領域1aに連結する第2領域1bと、から構成されている。
第1領域1aは、ヘアピン構造を有する。なお、本明細書において、「ヘアピン構造」とは、第1領域1aを構成する核酸内において、他の核酸と対合して形成される安定的なループ構造を意味する。第1領域1aは、ヘアピン構造を形成できる配列であれば、核酸配列に特に制限はない。また、第1領域1aを構成する核酸の長さ(酸の個数)は、核酸配列が短すぎるとヘアピン構造を形成し難くなるあるいはストップコドンがヘアピン構造に含まれるあるいは近接することから、例えば、10以上、13以上、15以上、20以上とすればよい。一方、上限に関しては、タンパク質合成ができる範囲内であれば、特に制限はない。しかしながら、一般的に、プロモーター3、コード領域2および3’非翻訳領域1を含む鋳型核酸DNAは、PCRなどの核酸増幅反応によって取得する。そのため、プライマー設計上の観点やコストの観点から、短い方が好ましい。したがって、効率化の観点から、第1領域1aを構成する核酸の長さは、50以下、45以下、40以下、30以下、としてもよい。なお、第1領域1aに形成される「ループ構造」の数は、一つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
第2領域1bは、A(アデニン)が連続するポリA配列で構成されている。Aの長さ(酸の個数)は、少なすぎるとタンパク質の合成効率が向上しないことから、例えば、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上とすればよい。一方、上限に関しては、第1領域1aと同様、無細胞タンパク質合成ができる範囲内であれば特に制限はないが、プライマー設計上の観点やコストの観点から、第2領域1bを構成するA(アデニン)の長さ(個数)は、50以下、45以下、40以下、35以下、30以下、とすればよい。
実施形態に係る翻訳促進剤により、目的とするタンパク質の合成効率が向上する機序は不明であるが、後述する実施例および比較例に示す通り、コード領域2の3’末端に、第1領域1aと、第2領域1bとを順に配置することで、タンパク質の合成効率が向上する。
翻訳促進剤は、転写鋳型DNAに適用される場合には、このDNAの3’末端側においてDNA二本鎖として備えられる。また、翻訳促進剤が、翻訳鋳型mRNAに適用される場合には、このmRNAの3’末端側において一本鎖RNAとして備えられる。
(鋳型核酸)
図1を参照して、鋳型核酸の実施形態について説明する。図1は、鋳型核酸の概略を説明する概略図である。鋳型核酸10は、プロモーター領域3と、目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域2と、翻訳促進剤1と、を含む。翻訳促進剤1は、既に説明済みであることから、プロモーター領域3とコード領域2について、以下に説明をする。
プロモーター領域3は、遺伝子の転写が行われるときの、転写開始部分として機能すれば、配列は特に制限はなく、当該技術分野で公知のプロモーター配列を採用することができる。プロモーター領域3を構成する配列としては、例示であって限定するものではないが、公知のT7プロモーター配列、SP6プロモーター配列、T3プロモーター配列などが挙げられる。
コード領域2は、目的タンパク質のアミノ酸をコードする核酸配列であり、且つ、プロモーター領域3によって作動可能となるように連結されていれば特に制限はない。
なお、図1に示す例では、プロモーター領域3の直後にコード領域2が連結しているが、コード領域2のプロモ―タ領域3側に、コード領域2により合成される目的タンパク質に付加するプロテインタグ(C末端プロテインタグ)をコードする配列を連結してもよい。プロテインタグ配列を含むことで、目的タンパク質をタグ付きの融合タンパク質として合成できる。同様に、コード領域2の翻訳促進剤1側に、コード領域2により合成される目的タンパク質に付加するプロテインタグ(N末端プロテインタグ)をコードする配列を連結してもよい。C末端プロテインタグ配列およびN末端プロテインタグ配列は、いずれか一方のみ連結してもよいし、両方を連結してもよい。
C末端プロテインタグおよびN末端プロテインタグは、例えば、Hisタグ、GSTタグ、MBPタグ、mycタグ、FLAGタグ、BCCPタグが挙げられる。また、視覚的に検出可能なものとしては、例えば、GFP(Green Fluorescent Protein)、BFP(Blue Fluorescent Protein)、CFP(Cyan Fluorescent Protein)、RFP(Red Fluorescent Protein)、YFP(Yellow Fluorescent Protein)、EGFP(Enhanced Green Fluorescent Protein)、ECFP(Enhanced Cyan Fluorescent Protein)、ERFP(Enhanced Red Fluorescent Protein)、EYFP(Enhanced Yellow Fluorescent Protein)、TMR(TetraMethyl−Rhodamine)、ルシフェラーゼ等が挙げられる。なお、上記C末端プロテインタグおよびN末端プロテインタグは、単なる例示で、その他のプロテインタグであってもよい。
なお、C末端プロテインタグ配列およびN末端プロテインタグ配列は、任意のタンパク質配列のN末端及び/又はC末端に対して直接連結されてもよいし、適当なリンカー配列を介して連結されてもよい。
鋳型核酸は、後述する無細胞タンパク質合成系に用いる要素の一つである。鋳型核酸は、転写鋳型DNAであり、また、翻訳鋳型mRNAでもありうる。また、転写鋳型DNAは、PCR等で合成された直鎖状ほかプラスミドなどの環状体であってもよい。鋳型核酸が、無細胞タンパク質合成系において用いられ得るDNA二本鎖の形態の場合、センス鎖が翻訳促進剤としてポリA配列を有しているとき、アンチセンス鎖は対応してポリT配列を有していることになる。また、転写鋳型DNAや翻訳鋳型mRNAが翻訳促進剤を備える場合は、その3’末端側に翻訳促進剤を備えていることになる。
鋳型核酸は、公知の化学的又は遺伝子工学的方法により取得できるが、後述するように、PCR等の核酸増幅反応を利用して遺伝子やcDNAを鋳型として取得することが好ましい。また、翻訳鋳型mRNAは、ツーステップ法等に適用される公知の翻訳鋳型mRNAの合成方法により取得することができる。
(転写鋳型DNAの生産方法)
無細胞タンパク質合成系のための転写鋳型DNAの生産方法は、目的タンパク質のコード領域を含むDNAに対して核酸増幅反応を実施して、転写鋳型DNAを合成する工程、を備えることができる。転写鋳型DNAは、例えば、適宜設計したプライマーセットを用いて、目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域を含むDNAに対して、PCRの核酸増幅反応により得ることができる。
また、転写鋳型DNAは、ベクターを用いて取得することもできる。タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域を少なくとも含むDNAをベクターに挿入することによって鋳型核酸を取得できる。こうして作製したベクターは、それ自体を転写鋳型DNAとして用いることができるし、ベクターから転写鋳型DNAに相当するDNA断片を切り出して用いることもできる。
転写鋳型DNAは、例えば、PCR反応液(すなわち、転写鋳型DNAを精製することなく)として、無細胞タンパク質合成系に適用してもよいし、適宜精製等して無細胞タンパク質合成系に適用してもよい。
(翻訳鋳型mRNAの生産方法)
細胞タンパク質合成系のための翻訳鋳型の生産方法は、細胞の不存在下であってかつ転写鋳型DNAをmRNAに転写するための要素の存在下で転写鋳型DNAを用いて翻訳鋳型mRNAを合成する工程、を備えることができる。より具体的には、転写鋳型DNAを含むPCR反応液又はベクターに由来する転写鋳型DNAに対して、転写鋳型DNAが備えるプロモーター領域に適合するRNAポリメラーゼ及びRNA合成用の基質(4種類のリボヌクレオシド3リン酸)等を転写反応に必要な成分を含む組成の下で、例えば、約20℃〜60℃、好ましくは、約30℃〜42℃で適当な時間インキュベートすることにより翻訳鋳型mRNAを得ることができる。なお、上記の例は、転写鋳型DNAから翻訳鋳型mRNAを合成する手順を示している。代替的に、mRNAの長さにもよるが、核酸合成により直接mRNAを合成してもよい。
翻訳鋳型mRNAの生産方法は、無細胞タンパク質合成系としての転写/翻訳系の一部として実施することができるし、翻訳鋳型mRNAの翻訳系への適用に先立つ工程として実施することもできる。こうして得られた翻訳鋳型mRNAは、その反応液を、翻訳系に適用することができる。
(タンパク質の生産方法)
タンパク質の生産方法は、細胞の不存在下であってかつ翻訳鋳型mRNAからタンパク質に翻訳するための要素の存在下で、翻訳鋳型mRNAを用いてタンパク質を合成する工程、を備えることができる。タンパク質の生産方法は、また、細胞の不存在下であってかつ転写鋳型DNAをmRNAに転写するための要素の存在下で転写鋳型DNAを用いて翻訳鋳型mRNAを合成する工程も備えることができる。さらに、タンパク質の生産方法は、目的タンパク質のコード領域を含むDNAに対して核酸増幅反応を実施して、前記転写鋳型DNAを合成する工程を備えることもできる。本出願で開示するタンパク質の生産方法は、翻訳促進剤を含む翻訳鋳型mRNA、転写鋳型DNAを用いるために、タンパク質合成を効率的に行うことができる。
以下に実施例を掲げ、本出願で開示する実施形態を具体的に説明するが、この実施例は単に実施形態の説明のためのものである。本出願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。
[無細胞タンパク質合成の手順]
実施例における無細胞タンパク質合成手順について説明する。
(1)転写用鋳型DNAの構造
図2を参照して、実施例および比較例で用いた転写用鋳型DNAの概略について説明する。転写鋳型DNAは、図2に示すように、
・5’非翻訳領域(5’UTR):T7プロモーター3、エンハンサー
・コード領域2:CSF3(Granulocyte colony−stimulating factor protein)、Linker_C、FLAG tag、
・3’非翻訳領域(3’UTR)、
から構成されている。後述する実施例および比較例では、3’UTR部分のみを、様々な配列に代えて実験を行った。3’UTR部分を除く配列は、以下のとおり。
(2)PCRによる転写鋳型DNAの作製
図3を参照して、PCRにより転写鋳型DNAの作製手順について説明する。転写鋳型DNAは、図3に示すようにPrimerを設計し、転写鋳型DNAを2段階PCRにより作製した。PCRの反応溶液組成とプログラムを以下に示す。なお、表5に示すプログラムは、SEQ.ID.30、31に示すプライマーを用いた際の専用プログラムである。
なお、使用した試薬および機械は以下のとおり。
・PCR酵素:東洋紡株式会社 KOD−Plus−Neo
・Primer,人工遺伝子:ユーロフィンジェノミクス株式会社 受託合成サービス
・Thermal Cycler:eppendorf社製 Mastecycler X50s
(3)転写反応
次に、作製した転写鋳型DNAを用いて、翻訳鋳型mRNAを作製した。転写反応は、NUProtein社製PSS4050の以下の反応液を用い、先に作製した第2回のPCR反応溶液(転写鋳型DNA含有)2.5μlを用いて、37℃で3時間行った。
転写反応液25μlに対して10μlの4M 酢酸アンモニウムを加えてよく混合し、さらに、100μlの100%エタノールを加え転倒混和し、卓上遠心機で数秒間遠心分離した後、−20℃で10分静置した。その後、遠心分離(12,000rpm、15分、4°C)した。上清を除去後、卓上遠心機を用い数秒間遠心した。再度上清を除去し、沈殿が乾燥するまで静置した。その後、転写反応液25μlに対して40μlのRNase free水(DEPC水)を加え、チップで沈殿をよく懸濁した。PSS4050プロトコルに従い、110μl翻訳溶液中のmRNA量を35μgとなるように核酸濃度測定を行い、80μlにフィルアップし、これを翻訳鋳型mRNA溶液とした。
(4)翻訳反応
次に、以下の組成の翻訳反応液を用いて、16℃のインキュベーターにいれて10時間反応させた。なお、以下の組成のうち、翻訳鋳型mRNAを除いた組成液を調製し、その後、この組成液を室温に戻した後に、翻訳鋳型mRNAを添加して、泡を立てないようにポンピングして、反応させた。Wheat germ extract、および、amino acid mixは、NUProtein社製PSS4050用いた。
反応後、反応液をエッペンドルフチューブに回収し、遠心分離(15,000rpm、15分、4℃)を行い、上清を翻訳完了後のタンパク質溶液とした。得られたタンパク質の発現量の解析手順を以下に示す。
<使用試薬類>
・ゲル:4−15% Tris−Glycine gel(バイオラッドラボラトリーズ社製)
・メンブレン:0.2μm PVDFメンブレン(バイオラッドラボラトリーズ社製)
・一次抗体:FLAG抗体(mouse;和光純薬工業株式会社製)
・二次抗体:goat anti mouse HRP 抗体(Southern Biotech社製)
・ウェスタンブロット発光試薬:SuperSignal West Pico(Thermo社製)
<解析手順>
(1)翻訳完了後のタンパク質溶液上清を1μL、4x sample buffer 2.5μL、2M DTT 1μL、超純水5.5μLを混合して10μLに調整した。
(2)ブロックヒーターで、70℃、10分加熱した。
(3)加熱したサンプルの、SDS−PAGEを行った。
(4)SDS−PAGE完了後のゲルとメンブレンを、Toubin bufferで15分平衡化した。
(5)セミドライ転写装置で、ゲルのタンパク質をメンブレンへ電気転写した。
(6)メンブレンを、超純水で2分洗浄した。
(7)PBS+2%スキムミルク+0.05%Tween20で30分、メンブレンのブロッキングを行った。
(8)適量の(7)のスキムミルク溶液に、1次抗体(1:2000)、2次抗体(1:1000)となるように抗体を加えた。
(9)この抗体溶液とメンブレンをパックして室温で1時間反応させた。
(10)反応終了後、パックからメンブレンを取り出し、(7)のバッファーで5分×3回の洗浄を行った。
(11)メンブレンを超純水で2分洗浄した。
(12)メンブレンに発光試薬をまんべんなく塗布し、3分放置した。
(13)ケミルミイメージングシステム Fusion Solo 7S.(VILBER社製)を用い、露光時間1秒で、メンブレンの発光量を3Dイメージ画像とした。
[実施例1〜2、比較例1〜3]
(ヘアピン構造+ポリA配列の評価)
(1)転写用鋳型DNAの構造
実施例1〜2および比較例1〜3の3’UTRとして、以下の配列を有する転写用鋳型DNAを用いた。具体的な配列は、表に示す。
・NAME1−1(比較例1):ポリA配列(長さ10)+酸配列(長さ47、ヘアピン構造有り)
・NAME1−2(比較例2):第1領域(長さ20、ヘアピン構造無し)+ポリA配列(長さ10)
・NAME1−3(比較例3):第1領域(長さ20、ヘアピン構造無し)+ポリA配列(長さ10)
・NAME1−4(実施例1):第1領域(長さ20、ヘアピン構造有り)+ポリA配列(長さ10)
・NAME1−5(実施例2):第1領域(長さ20、ヘアピン構造有り)+ポリA配列(長さ10)
また、図4は、実施例1〜2および比較例1〜3の3’UTR配列を、mRNAの2次構造予測ソフト CentroidFold(http://rtools.cbrc.jp/centroidfold/)を用いて解析した構造を示す。
(2)タンパク質合成量の比較
上記[無細胞タンパク質合成の手順]にしたがって、実施例1〜2および比較例1〜3の転写用鋳型DNAを用いてタンパク質を合成した。使用したプライマーを以下に示す。なお、“2nd Reverse primer CR2”は、実施例1〜2および比較例1〜3に応じて異なるプライマーを使用したが、その他のプライマーは同じものを使用した。
図5は、実施例1〜2および比較例1〜3のタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。図5から明らかなように、3’UTRの第1領域がヘアピン構造を有しない比較例2および3の場合、タンパク質の発現量は、比較例1とほぼ同じであった。一方、3’UTRの第1領域がヘアピン構造を有し、且つ、第1領域の後にポリA配列を設けた場合は、タンパク質発現量に顕著な向上が見られた。
また、比較例1は特許文献6の実施例7(図18)で最もタンパク質の発現量が向上した“A10+47bp”に相当し、且つ、図4に示すようにヘアピン構造を有している。しかしながら、本出願で開示する翻訳促進剤の第1領域と第2領域の順番が逆となっており、その結果、タンパク質の発現量は低くなっている。以上の結果より、第1領域がヘアピン構造を有すること、且つ、ヘアピン構造を有する第1領域の3’末端側にポリA配列からなる第2領域を形成することで、タンパク質の合成量が著しく向上するという効果を奏することを確認した。
[実施例3〜5、比較例4]
(第1領域の長さの検討)
次に、第1領域の長さとタンパク質発現量の関係を調べた。
(1)転写用鋳型DNAの構造
実施例3〜5および比較例4の3’UTRとして、以下の配列を有する転写用鋳型DNAを用いた。具体的な配列は、表10に示す。
・NAME2−1(比較例4):第1領域(長さ0)+ポリA配列(長さ10)
・NAME2−2(実施例3):第1領域(長さ10)+ポリA配列(長さ10)
・NAME−3(実施例4):第1領域(長さ30)+ポリA配列(長さ10)
・NAME2−4(実施例5):第1領域(長さ40)+ポリA配列(長さ10)
また、図6は、実施例3〜5の3’UTR配列を、mRNAの2次構造予測ソフト CentroidFold(http://rtools.cbrc.jp/centroidfold/)を用いて解析した構造を示す。図6に示すとおり、実施例3〜5は、第1領域の長さは異なるものの、何れもヘアピン構造を有する。
(2)タンパク質合成量の比較
上記[無細胞タンパク質合成の手順]にしたがって、実施例3〜5および比較例4の転写用鋳型DNAを用いてタンパク質を合成した。使用したプライマーを以下に示す。なお、SEQ.ID.が同じ番号のものは、同じ配列を意味する。
図7は、実施例3〜5および比較例4のタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。図7から明らかなように、3’UTRの第1領域の長さが0(ヘアピン構造を有しない)の比較例4(2−1)と比較して、第1領域の酸の長さが10(2−2、実施例3)、30(2−3、実施例4)、40(2−5、実施例5)の何れの場合でも、タンパク質の発現量が向上した。以上の結果より、第1領域の長さは、ヘアピン構造を形成できる範囲で適宜調整すればよいことが明らかとなった。
[実施例6〜9、比較例5]
(ポリA配列の長さの検討)
次に、ポリA配列の長さとタンパク質発現量の関係を調べた。
(1)転写用鋳型DNAの構造
実施例6〜9および比較例5の3’UTRとして、以下の配列を有する転写用鋳型DNAを用いた。具体的な配列は、表12に示す。
・NAME3−1(比較例5):第1領域(長さ20)+ポリA配列(長さ0)
・NAME3−2(実施例6):第1領域(長さ20)+ポリA配列(長さ10)
・NAME3−3(実施例7):第1領域(長さ20)+ポリA配列(長さ20)
・NAME3−4(実施例8):第1領域(長さ20)+ポリA配列(長さ40)
・NAME3−5(実施例9):第1領域(長さ20)+ポリA配列(長さ2)
また、図8は、実施例6〜9および比較例5の3’UTR配列を、mRNAの2次構造予測ソフト CentroidFold(http://rtools.cbrc.jp/centroidfold/)を用いて解析した構造を示す。図8に示すとおり、実施例6〜9および比較例5で用いた第1領域は、ヘアピン構造を有する。
(2)タンパク質合成量の比較
上記[無細胞タンパク質合成の手順]にしたがって、実施例6〜9および比較例5の転写用鋳型DNAを用いてタンパク質を合成した。使用したプライマーを以下に示す。なお、SEQ.ID.が同じ番号のものは、同じ配列を意味する。
図9は、実施例6〜8および比較例5のタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。図9から明らかなように、第1領域に連結するポリA配列について、ポリAの長さが10(3−2、実施例6)の場合にタンパク質の発現量が多くなり、ポリAを長くするほど、タンパク質の発現量は緩やかに減少したが、ポリAの長さが10〜40の間では、比較例5(3−1、ポリAの長さ0)よりタンパク質の発現量は多かった。
次に、図10は、実施例9(3−5、ポリA2個)と比較例5におけるタンパク質の発現量を示す3Dイメージ画像である。図10から明らかなように、第1領域の後ろにAを2個連結した場合でも、ポリAが0個の比較例5よりタンパク質の発現量が増加することを確認した。したがって、ポリAの長さは、2以上で適宜調整すればよい。
以上の結果より、ヘアピン構造を有する第1領域とポリA配列とを組み合わせて翻訳促進剤を作製する場合、ポリAは2個以上あればよく、ポリA配列の上限は、鋳型核酸の設計効率等を考慮し、適宜選択すればよいことが明らかとなった。
本出願で開示する翻訳促進剤により、無細胞タンパク質合成系を用いて合成するタンパク質の合成量を高くできる。したがって、製薬業界、研究機関等、無細胞タンパク質合成が必要な産業に有用である。

Claims (8)

  1. 無細胞タンパク質合成系における翻訳促進剤であって、
    目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域の3’末端に隣接して連結される3’非翻訳領域としての核酸からなり、
    前記3’非翻訳領域が、
    前記コード領域の3’末端に隣接する、10〜40個の酸配列からなる第1領域と、
    前記第1領域に連結する2〜40個のAが連続するポリA配列からなる第2領域と、
    から構成され、
    前記第1領域が、ヘアピン構造を有する、
    翻訳促進剤。
  2. 無細胞タンパク質合成系に用いる鋳型核酸であって、
    プロモーター領域と、
    前記プロモーター領域によって作動可能に連結される目的タンパク質のアミノ酸配列をコードするコード領域と、
    請求項1に記載の翻訳促進剤からなる、前記コード領域の3’非翻訳領域と、
    を含む、鋳型核酸。
  3. 前記コード領域は、前記目的タンパク質として、任意のタンパク質のC末端にプロテインタグを含む融合タンパク質をコードする領域である、請求項2に記載の鋳型核酸。
  4. 前記コード領域は、前記目的タンパク質として、任意のタンパク質のN末端にプロテインタグを含む融合タンパク質をコードする領域である、請求項2または3に記載の鋳型核酸。
  5. 前記鋳型核酸は、転写鋳型DNAである、請求項2〜4のいずれか一項に記載の鋳型核酸。
  6. 前記鋳型核酸は、翻訳鋳型mRNAである、請求項2〜4のいずれか一項に記載の鋳型核酸。
  7. 無細胞タンパク質合成系のための翻訳鋳型の生産方法であって、
    細胞の不存在下であってかつ転写鋳型DNAをmRNAに転写するための要素の存在下で請求項2〜5のいずれか一項に記載の鋳型核酸を用いて翻訳鋳型mRNAを合成する工程、
    を備える、方法。
  8. タンパク質の生産方法であって、
    細胞の不存在下であってかつ翻訳鋳型mRNAをタンパク質に翻訳するための要素の存在下で請求項6に記載の鋳型核酸を用いてタンパク質を合成する工程、
    を備える、生産方法。
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