JP6737468B2 - 前処理装置 - Google Patents

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本発明は、液状の試料に対して前処理を行う前処理装置に関する。
液状の試料に対する前処理として、例えば試料が血液であれば、全血から血清を分離する処理が行われる。そのような処理が、特許文献1に開示されている。すなわち、毛細管群で構成する血液吸収器具を用いて血液が採取される。血液吸収器具に採取された血液は、小型卓上遠心機によってリリースされる。その後、遠心分離によって全血から血漿または血清が分離される。特許文献2には、検体が注入されたカートリッジが、衝突用壁に衝突されることによって検体から血球が分離される構成が開示されている。
特開2012−78334号公報 特開2009−257849号公報
血清は、肝臓や腎臓の機能障害、血液型、感染症などの各種検査において検体として使用される。感染症検査は、疑いがあれば即時に検査を受けることを望まれる。しかし、住環境や社会生活上の条件によっては、被験者が適時に検査を受けることが容易でないことが想定される。また、災害時等においては、被災者には、感染症発生の危険性が高まる。その一方、被災者が医療機関等を利用できない状況が生じ得る。したがって、住環境や災害時の環境などにおいても、比較的容易に血液から血清が分離可能であり、比色法などの簡易な検査が行えることが望ましい。同様に、種々の環境において、血液のみならず、飲用水などの液状の試料の前処理や試験が容易に行えることが望ましい。
しかし、特許文献1に記載の方法は、血清の分離に遠心分離装置を準備することが必要であり、遠心分離装置が存在しない環境では処理を行うことが困難である。また、特許文献2に記載の方法は、カートリッジを衝突用壁に衝突させる駆動機構が必要である。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、液状の試料の前処理を簡易に行うことができる手段を提供することを目的とする。
(1) 本発明の前処理装置は、液状の試料に対して前処理を行う装置であって、可橈性のシートから形成されたバッグと、試料を保持可能な吸水材と、を具備しており、上記バッグは、少なくとも、上記吸水材を収容しており、且つ外部へ開口する吸水材収容室と、第1液剤を液密に収容しており、且つ上記吸水材収容室と隣り合って配置された第1収容室と、を有しており、上記吸水材収容室と上記第1収容室とは、加圧によって連通可能な第1弱溶着部を含む第1区画部によって液密に区画されている。
バッグの内部の吸水材によって、例えばキャピラリを使用して採取された液状の試料が、キャピラリから吸水材へ毛細管現象により移動する。これにより、キャピラリからバッグの内部へ試料が移動する。バッグが加圧されることによって、第1弱溶着部が破断して、第1液材収容室から吸水材収容室へ第1液剤が移動する。例えば試料が全血であれば、第1液剤としてタンパク質を凝固させる作用を有する液剤が用いられることにより、全血中の血球成分やタンパク成分などが吸水材に固定され、血清が吸水材から流出可能となる。すなわち、全血から血清が分離される。
(2) 上記吸水材は、本体部と、凸部とを有していてもよく、上記凸部は上記本体部より上記吸水材収容室の開口側に配置されていてもよい。
吸水材の凸部が、吸水材収容室の開口側に配置されることにより、例えばキャピラリに採取された試料がバッグに取り込まれるときに、キャピラリと凸部との接触が容易である。
(3) 上記凸部は、上記本体部から上記開口側へ向かって突出していてもよい。
上記構成によれば、開口から吸水材収容室へ挿入されたキャピラリと凸部との接触が一層容易となるので、前処理の操作性が向上される。
(4) 上記バッグは、液体又は固定を収容可能であり、且つ上記吸水材収容室又は上記第1収容室と隣り合って配置された第2収容室を有しており、上記吸水材収容室又は上記第1収容室と上記第2収容室とは、加圧によって連通可能な第2弱溶着部を含む第2区画部によって液密に区画されていてもよい。
上記構成によれば、2種類の液剤又は薬剤を使用して試料を前処理することができる。
(5) 上記第1液剤は、血液凝固剤を含み、上記吸水材は、血球成分と、フィブリンとを保持可能であってもよい。
上記構成によれば、血球成分とフィブリンとを吸水材に吸着させて、全血から速やかに血清を得ることができる。血清を適宜の倍率で容易に希釈することもできる。
(6) 上記第1液剤は、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン硫酸塩を含んでいてもよい。
上記構成によれば、試料に対して塩素濃度を調べるための前処理を手作業で簡易に行うことができる。
(7) 上記第1液剤は、希硫酸を含み、上記吸水材は、硫化ナトリウムを担持していてもよい。
上記構成によれば、試料に対してカドミウム及び水銀を検出するための前処理を手作業で簡易に行うことができる。
(8) 上記第1液剤は、抗体を含み、上記吸水材は血球成分及びフィブリンを保持可能であってもよい。
上記構成によれば、全血を血清とし、血清中の目的物質を抗体と反応させることができる。
(9) 上記第1液剤は、緩衝液を含み、上記吸水材は抗体を担持していてもよい。
上記構成によれば、血液または体液等の試料中に含まれる抗原、抗体、抗生物質等の濃度を調べるための前処理を手作業で簡易に行うことができる。
(10) 上記第2収容室は、第2液剤を収容している。上記第1液剤は、スルファニルアミドを含み、上記第2液剤は、ナフチルエチレンジアミンを含んでいてもよい。
上記構成によれば、試料に対して亜硝酸イオンを検出するための前処理を手作業で簡易に行うことができる。
本発明によれば、液状の試料をバッグに取り込んだ状態で、他の器材を使用することなく、試料と液剤とを混合することができ、液状の試料に対して手作業で簡易に前処理を行うことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る前処理装置10の外観構成を示す平面図である。 図2は、前処理装置10の使用方法を平面図により示す説明図であって、(a)は、試料を採取するときの状態を示し、(b)は、採取した試料をバッグ11の内部に取り込むときの状態を示し、(c)は、試料をバッグ11の内部に取り込んだ後に開口部14Aを封口した状態を示し、(d)は、試料と第1液剤とを混合した状態を示す。 図3は、前処理装置10により前処理した試料に対する検査方法を示す説明図であって、(a)は、前処理した試料を含む前処理装置10を検査装置21のバッグ保持部21Aにセットする直前の状態を斜視図により示し、(b)は、バッグ保持部21Aに前処理装置10がセットされた直後の状態を断面図により示し、(c)は、バッグ保持部21Aの内部で試料に対して検査を行うときの状態を示す。 図4は、上記実施形態の変形例に係る前処理装置10Aの外観構成を示す平面図である。 図5は、前処理装置10Aの別の構成を示す平面図である。
以下、図面が参照されつつ本発明の実施形態が説明される。なお、以下の実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨が変更されない範囲において、以下の実施形態が適宜変更されてもよいことは言うまでもない。
図1に示されるように、本実施形態における前処理装置10は、バッグ11と、吸水材12とを具備している。
[バッグ11]
バッグ11は、透明で可撓性を有する二枚の樹脂シートを重ね合わせた状態で、開口部14Aを除いた外縁部11Aが溶着されることにより扁平なバッグ形状に形成されたものである。バッグ11は、第1液剤が封入された第1収容室13と、吸水材12を収容する吸水材収容室14とを有する。吸水材収容室14は、開口部14Aを介してバッグ11の外部へ開口している。第1収容室13及び吸水材収容室14の間には第1区画部15が配置されている。本実施形態におけるバッグ11は、長手と短手とを有する矩形状(すなわち、長方形状)であって、第1収容室13及び吸水材収容室14は長手方向Xにて隣接して配置されている。
[吸水材12]
吸水材12は、木材パルプやそれ以外の原料から製造される紙を素材として構成される。これに限られず、吸水材12の素材には、布(織物、不織布等)や多孔質材等で吸水性を有するものが適宜使用できる。図1に示されるように、吸水材12は、平面視(図1参照)において長方形状の本体部12Aを有している。本体部12Aは、長方形状の長辺方向がバッグの短手方向Yに沿って配置される。本体部12Aには、凸部12Bが設けられている。凸部12Bは、本体部12Aの二つの長辺のうち、長手方向Xにおいて開口部14A側に配置された長辺から開口部14Aに向かって突出している。本体部12Aの長辺方向の長さL1は、吸水材収容室14の内部において吸水材12が短手方向Yに移動するのを制限可能な長さに設定される。すなわち、長さL1は、短手方向Yにおける吸水材収容室14の内法の幅L2より僅かに短い長さに設定される。本体部12Aの長辺方向に沿った凸部12Bの長さは、長さL1より短い。また、凸部12Bは、本体部12Aの長辺においてほぼ中央に配置されている。
[吸水材収容室14]
吸水材収容室14は、吸水材12の本体部12Aを保持する保持部14Bを有している。保持部14Bは、本体部12Aの外形と対応する矩形状を有しており、第1区画部15を間に挟んで第1収容室13と隣り合っている。保持部14Bよりも長手方向Xにおける開口部14A側に、短手方向Yの長さL3が、保持部14Bの短手方向Yの長さL2より短い幅小部19が配置されている。幅小部19は長手方向Xにて保持部14Bと隣り合っている。
幅小部19は、短手方向Yに沿って延びる二つの溶着部18が外縁部11Aから吸水材収容室14の内部に向かって延設されることによって、長さL3が長さL2より短くなっている。長さL3は、吸水材12の凸部12Bが挿入可能な長さであって、且つ本体部12Aの長さL1より短い。幅小部19の短手方向Yにおける位置は、凸部12Bが挿入可能な位置に設定される。凸部12Bの先端は幅小部19より開口部14A側に突出している。幅小部19は、第1区画部15との間で保持部14Bを挟むように、保持部14Bに隣り合って配置されており、これによって、吸水材12が長手方向Xに移動するのを制限することができる。
開口部14Aの近傍には、短手方向Yに沿って延びる封口予定部17が設けられている。封口予定部17は、例えばヒートシーラーによって熱溶着されることにより封口部17A(図2(c)参照)を形成するための部分である。開口部14Aは、封口部17Aによって封口可能である。熱溶着用のヒートシーラーは、卓上型であれば比較的に安価であり、手作業で簡易に開口部14Aを封口することに適している。或いは、封口予定部17にチャックシールが設けられることにより、ヒートシーラーを必要とせずに、開口部14Aを封口状態と開封状態との間で状態変化可能であってもよい。
長手方向Xにおいて、幅小部19と封口予定部17との間には圧縮部14Cが配置される。圧縮部14Cは例えば指等で挟み持つことにより圧縮可能な部分である。開口部14Aが封口部17Aにより封口された状態で圧縮部14Cが圧縮されることによって、第1収容室13から吸水材収容室14に流入した第1液剤を加圧して、保持部14Bを通して第1収容室13に第1液剤を戻すことができる。
[第1液剤]
本実施形態では、第1液剤は、血液凝固剤を含む。吸水材12に血液を浸潤させた状態で第1液剤を吸水材収容室14に供給することによって、血液中のタンパク質を凝固させて固形成分(フィブリン)にすることができる。その結果、血球、血小板及びフィブリン等を含む固形成分を吸水材12に吸着させることができ、全血から血清を分離することができる。
血液凝固剤としては、前処理により得られた血清の使用目的に与える影響が少ないものが好ましく、例えば、血清を血液検査に使用するのであれば、検査項目の測定値に影響を与え難いものが好ましい。具体的な血液凝固剤としては、例えば、トロンビン、シリカ粉末、ガラス粉末、ポリビニルアルコール、凝血性蛇毒素などが挙げられる。なお、第1液剤における血液凝固剤の濃度や第1液剤の容量は、前処理の対象である血液の量などに応じて適宜設定される。また、第1液剤は、主成分である血液凝固剤以外に、緩衝液成分や界面活性剤などの他の成分を含むものであってもよい。
[第1区画部15]
第1区画部15は、バッグの長手方向Xにおいて隣接する第1収容室13及び吸水材収容室14の間において、バッグの短手方向Yに延設されている。第1区画部15は、短手方向Yにおける中央を含む所定領域に第1弱溶着部16を有している。第1弱溶着部16は、外部からの加圧によって、第1収容室13及び吸水材収容室14を液密に隔離した状態(以下、「隔離状態」と表記する。)から液体が流通可能な状態(以下、「流通状態」と表記する。)に状態変化可能に構成されている。より詳細には、第1弱溶着部16は、第1液剤を加圧することによって剥離可能な強度で二枚のシートが溶着されたものである。未使用状態のバッグ11の第1弱溶着部16は隔離状態となっており、使用時に第1収容室13が圧縮されることによって、第1収容室13に貯留された液体からの圧力を受けて隔離状態から流通状態に状態変化する。そして、第1弱溶着部16が流通状態となることにより、第1液剤が第1収容室13から吸水材収容室14に流入可能となる。
第1区画部15における第1弱溶着部16以外の部分は、短手方向Yに沿って延びる二つの溶着部18Aが外縁部11Aからバッグ11の内部に向かって延設されている。短手方向Yにおける第1弱溶着部16の長さL4は、本体部12Aの長さL1より短い。これによって、第1弱溶着部16が流通状態となったときに、吸水材12が吸水材収容室14から第1収容室13に移動することが防止される。
バッグ11は、例えば、ポリエチレン製のシートや、ポリプロピレン製のシートが適宜溶着されることによって形成される。具体的なポリプロピレン製のシートの組成としては、例えば、プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)と、この共重合体(A)とα−オレフィン含有率が異なるプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)及び/又はプロピレン単独重合体(C)との混合物が挙げられる。プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)のα−オレフィン含有率は5〜20モル%であり、好ましくは7〜15モル%である。また、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)のα−オレフィン含有率は8モル%以下であり、好ましくは7モル%以下である。プロピレン・α−オレフィン共重合体(A)の具体例としては、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン共重合体等の2元共重合体が挙げられるが、プロピレン・エチレン・ブテン共重合体等の3元共重合体であってもよい。プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)のα−オレフィンは、共重合体(A)と同様であってよい。
バッグ11は、例えば一対のシートを重ね合わせ、その一対のシートの外縁部11A同士が熱溶着されることによって形成される。なお、バッグ11の形成方法としては他の手法が適宜採用可能である。例えば、バッグ11の平面形状の概ね2倍の大きさのシートが二つ折りにされ、二つ折りされたシートの外縁部(すなわち、開放された三辺)同士が熱溶着されてもよい。溶着部18Aも、熱溶着によって形成可能である。
第1弱溶着部16は、外縁部11A及び溶着部18Aよりシート同士が弱く接着するように熱溶着される。これにより、液体を貯留する第1収容室13に外部から圧力が加えられることにより、第1弱溶着部16のみが剥離して隔離状態から流通状態に状態変化し、外縁部11A及び溶着部18Aが接着状態に維持される。このような第1弱溶着部16は、例えば、熱溶着における加熱温度や加圧力を、外苑部11A及び溶着部18Aより低くしたり、長手方向Xに沿った溶着領域の幅を短くしたりすることなどによって形成可能である。
バッグ11は、外袋に収納された状態で保存されることが好ましい。外袋の素材としては、例えば、ガス非透過性の材料が好ましい。具体的には、外袋の素材として、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン等の素材に、シリカやアルミナ等のガスバリア性物質を蒸着したものが挙げられる。
[前処理]
以下に、本実施形態の前処理装置10を用いて全血から血清を分離する前処理が説明される。
図2(a)に示されるように、キャピラリ20の一端開口が吸水材収容室14の内部に位置され、他端開口が開口部14Aより外側に位置された状態で、キャピラリ20をバッグ11がセットされる。このとき、キャピラリ20の一端開口は吸水材12と接触されていない。例えば穿刺器具により指先が穿刺されることによって血液が指先から出される。その血液に、バッグ11にセットされた状態のキャピラリ20の他端開口が接触させられることにより、キャピラリ20に血液40(図2(b)参照)が吸い上げられる。これにより、キャピラリ20の内部空間に一定量の血液が採取される。キャピラリ20による血液40の採取量は、例えば約10マイクロリットルである。
図2(b)に示されるように、キャピラリ20の一端開口が吸水材12と接触されることにより、キャピラリ20に採取された血液40が、毛細管現象によって、吸水材12へ移動する。
図2(c)に示されるように、キャピラリ20内の血液40が吸水材12に移動した後、キャピラリ20が吸水材収容室14から引き抜かれる。そして、例えばヒートシーラーが用いられて封口部17Aが熱溶着されることにより、開口部14Aが封口される。
図2(d)に示されるように、第1収容室13が指等により挟み持たれて加圧され、その加圧力が第1液剤を介して第1弱溶着部16へ伝達される。これにより、第1弱溶着部16が隔離状態から流通状態に状態変化する。流通状態の第1弱溶着部16を通じて、第1収容室13から吸水材収容室14へ第1液剤が移動可能となる。例えば、第1収容室13が指等により挟み持たれて加圧されることによって、第1収容室13から吸水材収容室14へ第1液剤が流出して吸水材12に接触することによって、吸水材12に浸潤した試料と第1液剤が接触する。試料と第1液剤との反応により、吸水材12に浸潤した血液40のタンパク成分が凝固する。なお、第1液剤が液剤収容室13から吸水材収容室14に移動した後、圧縮部14Cと第1収容室13とを交互に圧縮することによって、血液40と第1液剤とを十分に混和させることが可能である。第1液剤の体積は、一例として200マイクロリットルである。
例えば長手方向Xにおける開口部14A側の端部からバッグ11を巻き上げることにより、吸水材12に浸潤した血液40のうち、凝固しなかった血清と第1液剤との混合物が第1収容室13へ流出する。流出した混合物をバッグ11から取り出すことにより、採取された血液40から分離された血清を、各種検査の検体として使用することができる。
[実施形態の作用効果]
実施形態に係る前処理装置10によれば、バッグ11の内部に収容された吸水材12にキャピラリ20の一端開口が接触されることで、毛細管現象によって、キャピラリ20に採取された血液40が吸水材12に浸潤され、血液40がバッグ11の内部に取り込まれる。その状態で、例えば第1収容室13が指で圧縮されることによって、第1弱溶着部16が流通状態に状態変化して、バッグ11の内部で血液40と第1液剤とが混合され、全血の血液40から血清を分離する前処理を、手作業で簡易に行うことができる。このとき、血清を第1液剤により適宜の倍率に薄める処理も同時に行うことができる。また、吸水材12及びキャピラリ20によって、一定量の血液40を容易にバッグ11の内部に取り込むことができる。したがって、定量的な検査を行う場合の精度を向上させることができる。
吸水材12が、本体部12A及び凸部12Bを有し、本体部12Aが保持部14Bに配置され、凸部12Bが幅小部19に配置され、本体部12Aが第1区画部15と幅小部19との間に挟まれることで、吸水材12がバッグ11の内部において移動することが制限される。凸部12Bの先端が幅小部19より開口部14A側に位置することによって、キャピラリ20の一端開口は凸部12Bに容易に接触可能である。したがって、キャピラリ20に採取された血液40が容易にバッグ11内に取り込まれる。
また、凸部12Bが、本体部12Aから開口部14Aへ向かって突出しているので、キャピラリ20と凸部12Bとの接触が一層容易となり、前処理の操作性が向上される。
幅小部19に吸水材12の凸部12Bが配置されることで、圧縮部14Cが圧縮されて、圧縮部14Cから第1収容室13に第1液剤が戻される際に、凸部12Bに付着した血液40と第1液剤とが容易に混合される。
バッグ11が、外袋に収納された状態で保存されることによって、塵や細菌等の異物が吸水材収容室14に混入することが防止される。
バッグ11の材質がポリエチレンであれば、血液は撥液される。これによって、キャピラリ20の一端開口がバッグ11の内表面と接触しても、血液40は、バッグ11の内表面に滲み出ることなく、キャピラリ20の内部に留まる。したがって、キャピラリ20に一定量の血液を採取することが容易になる。
[第1変形例]
以下、実施形態の第1変形例に係る前処理装置10が説明される。第1変形例に係る前処理装置10においては、第1液剤は、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン硫酸塩水溶液である。それ以外の前処理装置10の構成は、上記実施形態と同様である。第1変形例においては、試料として例えば飲用水が使用される。第1変形例に係る前処理装置10を使用して飲用水を前処理する手順は上記実施形態と同様である。すなわち、飲用水は、キャピラリ20が使用されることによってバッグ11の内部に取り込まれる。飲用水がバッグ11の内部に取り込まれ、キャピラリ20が開口部14Aから抜き取られた後、封口部17Aが熱溶着されて開口部14Aが封口される。その後、第1収容室13が圧縮され、飲用水と第1液剤とが混合される。飲用水と第1液剤との混合によって、飲用水に対する前処理が完了し、検体を得ることができる。なお、第1液剤の濃度や容量は、前処理の対象である飲用水の量や被検物質の検出感度などに応じて適宜設定される。また、第1液剤は、主成分以外に、緩衝液成分や界面活性剤などの他の成分を含むものであってもよい。
上記検体に対しては、色を観察するなどの検査を行うことができる。検体がピンク色に着色していれば、飲用水が一定濃度以上の遊離塩素を含んでいると定性的に判断することができる。或いは、比色定量法や吸収分光法により遊離塩素濃度を測定することもできる。
以下、図3が参照されつつ、第1変形例に係る前処理装置10によって前処理された飲用水中の遊離塩素濃度を吸収分光法により測定する測定方法が説明される。なお、この測定方法によれば、飲用水中の遊離塩素濃度に限らず、試料中の各種物質の濃度を測定することができる。この測定方法を、後述する第3変形例によって得られる検体に対して実施することもできる。
図3(a)に示されるように、封口部17Aが熱溶着されることにより開口部14Aが封口され、バッグ11の内部において飲用水と第1液剤とが十分に混和された状態(図2(d)の状態)で、バッグ11が、検査装置21のバッグ保持部21Aにセットされる。
図3(b)に示されるように、検査装置21は、バッグ11の保持部14Bを押圧するストッパ22と、真空ポンプ30と、真空ポンプ30と接続され、バッグ保持部21Aの内部と検査装置21の外部とを連通する連通管31と、フォトトランジスタ32及びLED33を有する検査部と、を具備している。ストッパ22は、押圧部23と、押圧部23を付勢するスプリング24と、を有しており、バッグ保持部21Aの上部開口を気密に塞ぐ機能を有している。押圧部23により押圧される保持部14Bには、吸水材12が収容されている。バッグ保持部21Aの上部開口がストッパ22により気密に塞がれた状態において、保持部14Bを通して、圧縮部14Cから第1収容室13に第1液剤が移動可能である。
バッグ11の第1収容室13がバッグ保持部21Aに挿入され、ストッパ22の押圧部23がバッグ11の保持部14Bに圧接された状態で、真空ポンプ30が稼働される。これにより、バッグ保持部21Aの内部が減圧され、第1収容室13が膨張する。その結果、吸水材収容室14から第1収容室13へ第1液剤が移動し、検体が第1収容室13に集まる。
図3(c)に示されるように、第1収容室13への検体の移動が完了すると、第1収容室13の外表面はバッグ保持部21Aの内表面に密着した状態となる。その状態でLED33から所定の波長の光が発光される。LED33から照射された光は第1収容室13の検体を透過し、フォトトランジスタ32に到達する。フォトトランジスタ32は、受光した光の強度に応じた電気信号を出力する。フォトトランジスタ32から出力された電気信号に対応して、不図示の演算部が吸光度を算出する。バッグ保持部21Aは、第1収容室13が膨らんだ状態で、内表面がバッグ11の外表面と密着するように、バッグ11の厚み方向に対応する幅が設定されている。したがって、LED33から発せられた光は、バッグ11内において一定の光路長を投下してフォトトランジスタ32に到達する。フォトトランジスタ32から出力される電気信号に対応する吸光度を、検量線などと対比することによって遊離塩素濃度が算出可能である。
[第2変形例]
以下、実施形態の第2変形例に係る前処理装置10が説明される。第2変形例に係る前処理装置10において、第1液剤は、希硫酸である。吸水材12には、硫化ナトリウムの水溶液が染み込まされて乾燥されることによって、硫化ナトリウムが担持されている。つまり、吸水材12は、第1液剤以外の薬剤を担持している。それ以外の前処理装置10の構成は、上記実施形態と同様である。なお、第1液剤の濃度や容量は、前処理の対象である飲用水の量や被検物質の検出感度などに応じて適宜設定される。また、第1液剤は、主成分以外に、緩衝液成分や界面活性剤などの他の成分を含むものであってもよい。
第2変形例においては、試料として例えば飲用水が使用される。第1変形例に係る前処理装置10を使用して飲用水を前処理する手順は上記実施形態と同様である。すなわち、飲用水は、キャピラリ20が使用されてバッグ11の内部に取り込まれる。飲用水がバッグ11の内部に取り込まれ、キャピラリ20が開口部14Aから抜き取られた後、封口部17Aが熱溶着されることによって開口部14Aが封口される。その後、第1収容室13が圧縮され、第1液剤と飲用水とが混合される。試料と第1液剤との混合によって、飲用水に対する前処理が完了し、検体を得ることができる。
前処理された飲用水に対しては、色を観察するなどの検査を行うことができる。飲用水がカドミウム又は水銀を含んでいれば、第1液剤の存在下で、カドミウム又は水銀が吸水材12に担持された硫化ナトリウムと反応して、CdS又はHgSが生成される。これにより、吸水材12は黄色又は黒色に変色する。吸水材12の変色を目視により観察することによって、飲用水がカドミウム又は水銀を含んでいるか否かを定性的に判断することができる。なお、吸水材12の反射光などを測定することにより、飲用水中のカドミウム又は水銀の濃度を定量的に測定することもできる。
[第3変形例]
図4に示されているように、第3変形例に係る前処理装置10Aは、図1に示した前処理装置10に、第2液剤を収容する第2収容室41が付加された構成を有している。第2収容室41は短手方向Yにおいて吸水材収容室14と隣り合っており、第2弱溶着部43を含む第2区画部42によって吸水材収容室14と液密に区画されている。第2弱溶着部43は第1弱溶着部16と同様の構成を有しており、第2液剤への加圧によって、第2収容室41と吸水材収容室14とを、より具体的には第2収容室41と圧縮部14Cとを連通させる流通状態に隔離状態から状態変化可能である。第2区画部42における第2弱溶着部43以外の部分は、上記実施形態における外縁部11Aと同様の構成であり、第2弱溶着部16より強固に溶着された溶着部から構成されている。
第3変形例に係る前処理装置10Aにおいて、第1液剤は、スルファニルアミド水溶液である。第2液剤は、ナフチルエチレンジアミン水溶液である。上記以外の前処理装置10Aの構成は、上記実施形態の前処理装置10と同様である。なお、第1液剤及び第2液剤の濃度や容量は、前処理の対象である飲用水の量や被検物質の検出感度などに応じて適宜設定される。また、第1液剤及び第2液剤は、主成分以外に、緩衝液成分や界面活性剤などの他の成分を含むものであってもよい。
第3変形例においては、試料として例えば飲用水が使用される。第1変形例に係る前処理装置10を使用して飲用水を前処理する手順は上記実施形態と同様である。すなわち、飲用水は、キャピラリ20が使用されてバッグ11の内部に取り込まれる。飲用水がバッグ11の内部に取り込まれ、キャピラリ20が開口部14Aから抜き取られた後、封口部17Aが熱溶着されて開口部14Aが封口される。その後、第1収容室13が圧縮され、第1液剤と飲用水とが混合される。第1収容室13及び吸水材収容室14の内部において第1液剤と飲用水とが混合された後、所定時間(例えば10分間)をおいて、第2収容室41が圧縮され、第1液剤と飲用水との混合物に更に第2液剤が混合される。飲用水と、第1液剤と、第2液剤との混合によって、飲用水に対する前処理が完了し、検体を得ることができる。
上記検体に対しては、色を観察するなどの検査を行うことができる。検体がピンク色に着色していれば、飲用水が一定濃度以上の亜硝酸を含んでいると定性的に判断することができる。なお、検体の吸光度などを測定することにより、飲用水中の亜硝酸濃度を定量的に測定することもできる。
[第4変形例]
以下、実施形態の第4変形例に係る前処理装置10が説明される。第4変形例に係る前処理装置10において、第1液剤は、緩衝液を含む。また、第4変形例に係る前処理装置10において、吸水材12には、抗体が付着している。つまり、吸水材12は、抗体を担持している。吸水材12に付着させる抗体としては、例えば、抗バンコマイシン抗体、抗テイコプラニン抗体、抗アルベカシン抗体、抗インスリン抗体、抗ジゴキシン抗体などが挙げられる。前述以外の前処理装置10の構成は、上記実施形態と同様である。第4変形例においては、試料として例えば血液または体液が使用される。
第4変形例に係る前処理装置10を使用して試料を前処理する手順は上記実施形態と同様である。すなわち、試料は、キャピラリ20が使用されることによってバッグ11の内部に取り込まれる。このとき、試料が吸水材12に移動することによって、試料中の目的物質、つまり、バンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシン、インスリン、ジゴキシンなどが吸水材12に付着された抗体と結合する。試料がバッグ11の内部に取り込まれ、キャピラリ20が開口部14Aから抜き取られた後、封口部17Aが熱溶着されて開口部14Aが封口される。その後、第1収容室13が圧縮され、吸水材12と第1液剤とが混合される。これによって、吸水材12に浸潤している他の物質が洗浄される。
前処理された試料、すなわち目的物質と結合した吸水材12に固定された目的物質の濃度を調べるための方法として、例えば、競合法やサンドイッチ法などが採用される。例えば、競合法が採用された場合、前処理で得られた吸水材12に、標識された抗原を反応させて、標識物質による発色や蛍光で試料中の目的物質の濃度を調べる。また、例えば、サンドイッチ法が採用された場合、前処理で得られた吸水材12に、標識された抗体を反応させて、標識物質による発色や蛍光で試料中の目的物質の濃度を調べる。また、標識抗原または標識抗体、発色基質は、第2液剤や更なる液剤として、前処理装置10に収容されていてもよい。
[他の変形例]
なお、キャピラリ20の内部にクエン酸やシュウ酸などの抗凝固剤が予め付着されることによって、採血において血液を凝固させずに採取することができる。
また、吸水材12は、ガラス繊維から構成されてもよい。また、吸水材12に血球特異的抗体が付着されることによって、全血から血球を分離することが容易になる。また、吸水材12に血液凝固作用が付与されてもよい。例えば、シリカやセライトなどの吸着性無機物に、酸化カルシウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物が混合されて加熱処理されたものが吸水材12として使用されてもよい。これにより、第1液剤において、血液凝固剤に代えて別の機能を有する成分を含ませることができる。例えば、血液凝固剤に代えて、第1液剤にトリクロロ酢酸などの除タンパク剤を含ませることにより、前処理装置10により処理されて得られた血清が、リチウムやグルコースを測定するに適したものとなる。また、例えば、血液凝固剤に代えて、第1液剤に2次抗体や1次抗体に特異的な抗原を含ませることができる。吸水材12は、血球成分及びフィブリンを保持可能である。これにより、全血から血球成分及びフィブリンを除いた後、その中に含まれる目的物質と第1液剤中の抗体とを反応させることができる。その後、例えば、得られた抗原抗体複合体と2次抗体とのサンドイッチ法によって、又は、競合法によって、血中成分の測定が可能となる。
また、図5に示されるように、第3変形例に係る前処理装置10Aに示された第2収容室41は、第1収容室13に対して長手方向Xに隣接されていてもよい。第2収容室41は、長手方向Xにおいて、第1収容室13と吸水材収容室14との間に配置されている。第1収容室13と第2収容室41とは、第2弱溶着部43を含む第2区画部42によって液密に区画されている。第2収容室41と吸水材収容室14とは、第1弱溶着部16を含む第1区画部15によって液密に区画されている。
第1液剤への加圧によって、第2弱溶着部43が隔離状態から流通状態へ状態変化して、第1液剤と第2液剤とが混合される。その後、第1液剤と第2液剤との混合液への加圧によって、第1弱溶着部16が隔離状態から流通状態へ状態変化して、混合液が吸水材収容室14に流入する。
なお、第2収容室41は、液剤を収容するものに限定されない。例えば、第2収容室41に凍結乾燥された薬剤や顆粒剤などの固体が封入され、第1収容室13に生理食塩水などの固体を溶解するための液体が封入されてもよい。この場合、第1液剤への加圧によって、第2弱溶着部43が隔離状態から流通状態へ状態変化して、液体である第1液剤と固体である薬剤とが混合される。これにより、固体の薬剤が溶解された薬剤溶液が生成される。その後、薬剤溶液への加圧によって、第1弱溶着部16が隔離状態から流通状態へ状態変化して、薬剤溶液が吸水材収容室14に流入する。
また、第1収容室13や第2収容室41などの液剤又は固体を収容する収容室の個数は1つ又は2つに限定されず、例えば圧縮部14Cに対して、第2収容室41と反対側に第3液剤収容室が配置され、これに隣接する外縁部11Aに弱溶着部が設けられることによって、3個の収容室を有する前処理装置が実現される。例えば第2収容室41又は第3液剤収容室に高濃度の消毒液が貯留されてもよい。これによって、試料としての血液が第1液剤によって前処理され、比色などの検査が行われた後、消毒液により試料や吸水材12などが消毒される。
10、10A…前処理装置
11…バッグ
12…吸水材
12A…本体部
12B…凸部
13…第1収容室
14…吸水材収容室
15…第1区画部
16…第1弱溶着部
17…封口予定部
17A…封口部
18、18A…溶着部
20…キャピラリ
40…血液
41…第2収容室
42…第2区画部
43…第2弱溶着部

Claims (10)

  1. 液状の試料に対して前処理を行う前処理装置であって、
    可橈性のシートから形成されたバッグと、
    試料を保持可能な吸水材と、を具備しており、
    上記バッグは、少なくとも、上記吸水材を収容しており、且つ外部へ開口する吸水材収容室と、第1液剤を液密に収容しており、且つ上記吸水材収容室と隣り合って配置された第1収容室と、を有しており、
    上記吸水材収容室と上記第1収容室とは、加圧によって連通可能な第1弱溶着部を含む第1区画部によって液密に区画されている前処理装置。
  2. 上記吸水材は、本体部と、凸部とを有しており、
    上記凸部は上記本体部より上記吸水材収容室の開口側に配置されている請求項1に記載の前処理装置。
  3. 上記凸部は、上記本体部から上記開口側へ向かって突出している請求項2に記載の前処理装置。
  4. 上記バッグは、液体又は固定を収容可能であり、且つ上記吸水材収容室又は上記第1収容室と隣り合って配置された第2収容室を有しており、
    上記吸水材収容室又は上記第1収容室と上記第2収容室とは、加圧によって連通可能な第2弱溶着部を含む第2区画部によって液密に区画されている請求項1から3のいずれかに記載の前処理装置。
  5. 上記第1液剤は、血液凝固剤を含み、
    上記吸水材は、血球成分と、フィブリンとを保持可能である請求項1から4のいずれかに記載の前処理装置。
  6. 上記第1液剤は、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン硫酸塩を含む請求項1から4のいずれかに記載の前処理装置。
  7. 上記第1液剤は、希硫酸を含み、
    上記吸水材は、硫化ナトリウムを担持している請求項1から4のいずれかに記載の前処理装置。
  8. 上記第1液剤は、抗体を含み、上記吸水材は血球成分及びフィブリンを保持可能である請求項1から4のいずれかに記載の前処理装置。
  9. 上記第1液剤は、緩衝液を含み、上記吸水材は抗体を担持している請求項1から4のいずれかに記載の前処理装置。
  10. 上記第2収容室は、第2液剤を収容しており、
    上記第1液剤は、スルファニルアミドを含み、
    上記第2液剤は、ナフチルエチレンジアミンを含む請求項4に記載の前処理装置。
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