JP6737295B2 - 冷媒漏れ検知装置、冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本開示は、冷媒漏れ検知装置および当該冷媒漏れ検知装置を備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置に関する。
蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置は、冷媒が循環する循環回路における冷媒の充填量が不足していると、冷却能力の低下等の不具合が生ずる。また、循環回路における冷媒の充填量が過剰となっていると、凝縮器における液冷媒の滞留や、圧縮機に液冷媒が吸入される等の不具合が生ずる。そこで、冷凍サイクル装置における冷媒の循環回路に対して、適正な量の冷媒を充填する方法が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−232579号公報
ところで、家屋やビル等の空調に利用される冷凍サイクル装置では、気密性の高い密閉型の圧縮機が採用され、各種配管が溶接によって接合されており、実質的に冷媒漏れが生じない構成となっている。
一方、車両等の移動体に搭載される冷凍サイクル装置では、メンテナンスの都合上、半密閉型または開放型の圧縮機を採用したり、移動体の移動時の振動を吸収するために循環回路の一部にゴム製の配管を採用したりする必要がある。この種の冷凍サイクル装置では、圧縮機や配管の一部からの微量の冷媒漏れ(いわゆる、スローリーク)が避けられない。
このため、移動体に搭載される冷凍サイクル装置では、設計時に、製品耐用年数やメンテナンスの期間内における冷媒の漏れ量を考慮し、予め冷媒の漏れ量を見込んだ量の冷媒を充填するのが一般的である。
ところが、予め冷媒の漏れ量を見込んだ量の冷媒を充填したとしても、実際の冷媒の漏れ量が、予め想定される量よりも大きくなる異常漏れが生ずると、循環回路における冷媒不足が生じてしまう。
ここで、特許文献1の如く、循環回路内の冷媒量を算出可能な構成では、現状の冷媒量と適正な冷媒量とを比較することができるので、冷媒が不足した冷媒不足状態であるか否かを判定可能となる。
しかしながら、冷媒不足状態を検知できたとしても、冷媒漏れが、スローリーク等の通常想定される冷媒漏れに起因するものなのか、異常漏れに起因するものなのかを特定することができない。
本開示は上記点に鑑みて、冷媒漏れが異常漏れであるか否かを判定可能な冷媒漏れ検知装置および冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、4に記載の発明は、
移動体(1)に搭載され、冷媒の循環回路(200)を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(20)に適用される冷媒漏れ検知装置であって、
循環回路における冷媒の温度、圧力を含む冷媒状態量に基づいて、循環回路における冷媒の漏れ量を算出する第1漏れ量算出部(30a)と、
予め想定される冷媒の漏れ量を算出する第2漏れ量算出部(30b)と、
第1漏れ量算出部で算出された第1冷媒漏れ量(CL1)、および第2漏れ量算出部で算出された第2冷媒漏れ量(CL2)に基づいて、循環回路における冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かを判定する異常判定部(30c)と、を備える。
請求項1に記載に発明は、第2漏れ量算出部は、循環回路の周囲の温度を含む環境状態量に基づいて、第2冷媒漏れ量を算出する。そして、第1冷媒漏れ量から単位時間当たりの冷媒の漏れ量である漏れ勾配を算出し、漏れ勾配に応じて循環回路における異常が生じている異常部位を推定する異常部位推定部(30f)を備える。
請求項4に記載の発明は、循環回路には、継時劣化によって耐冷媒透過性が低下する高分子材料で構成されると共に可撓性を有する高分子配管(201a、204a)を含んで構成されている。第2漏れ量算出部は、高分子配管の周囲の温度に基づいて高分子配管における冷媒透過係数を算出すると共に、少なくとも冷媒透過係数と高分子配管を流れる冷媒の圧力に基づいて第2冷媒漏れ量を算出する。
冷媒漏れ状態が異常漏れ状態となる場合、実際の冷媒の漏れ量に相当する第1冷媒漏れ量が、予め想定される冷媒の漏れ量に相当する第2冷媒漏れ量よりも大きくなる。このため、第1冷媒漏れ量と第2冷媒漏れ量と比較することで、循環回路における冷媒の漏れ状態が、異常漏れ状態である否かを判定することができる。
冷凍サイクル装置における冷却能力の低下等の不具合は、異常漏れ状態が所定期間継続された後に生ずる。このため、異常漏れ状態を把握可能な構成では、冷凍サイクル装置における冷却能力の低下等の不具合を予防し易くなるといった利点がある。
ここで、スローリーク等の通常時における冷媒の漏れ量は、一定ではなく、循環回路の周囲の温度等の影響によって変動する。このことを考慮して、本開示の冷媒漏れ検知装置および冷凍サイクル装置では、予め想定される冷媒の漏れ量である第2冷媒漏れ量を循環回路の周囲の温度を含む環境状態量に基づいて算出する構成となっている。これによると、第2冷媒漏れ量の予測精度が高くなるので、冷媒漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かの判定精度の向上を図ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の冷凍サイクル装置が搭載された車両を示す模式図である。 第1実施形態の冷凍サイクル装置の概略構成を示す模式図である。 第1実施形態の冷媒漏れ検知装置の概略構成を示すブロック図である。 冷凍サイクル装置における冷媒の状態を示すモリエル線図である。 各高分子配管における冷媒の漏れを説明するための説明図である。 循環回路における冷媒量の経時的な変化を説明するための説明図である。 各高分子配管等を流れる冷媒の圧力が変化した際の冷媒の漏れ量の変化を示す特性図である。 化学反応におけるエネルギの変化を示す特性図である。 対象周囲温度が変化した際の冷媒の漏れ量の変化を示す特性図である。 第1実施形態の冷媒漏れ検知装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 第2冷媒漏れ量の算出方法の一例を説明するための説明図である。 第2実施形態の冷媒漏れ検知装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 異常発生後の循環回路における冷媒量の変化を説明するための説明図である。 第3実施形態の冷媒漏れ検知装置の概略構成を示すブロック図である。 第3実施形態の冷媒漏れ検知装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態の冷媒漏れ検知装置が実行する異常部位推定処理の流れを示すフローチャートである。 第4実施形態の冷媒漏れ検知装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態では、本開示の冷凍サイクル装置20が、移動体である自動車1に搭載された例について説明する。本実施形態の自動車1には、走行用の駆動源および冷凍サイクル装置20の駆動源として機能するエンジン10が搭載されている。
冷凍サイクル装置20は、自動車1の車室内空間を空調する車両用空調装置に適用されている。冷凍サイクル装置20は、車室内空間に吹き出す空気を所望の温度となるまで冷却する機能を果たす。
図2に示すように、冷凍サイクル装置20は、冷媒が循環する循環回路200、圧縮機21、放熱器22、減圧機器23、蒸発器24を含む蒸気圧縮式の冷凍サイクルとして構成されている。
冷凍サイクル装置20は、冷媒として、HFC系冷媒であるR134aが採用されている。なお、冷媒には、圧縮機21を潤滑するオイル(すなわち、冷凍機油)が混入されている。オイルの一部は、冷媒と共に循環回路200を循環する。
圧縮機21は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する機器である。圧縮機21は、往復動式の圧縮機構を含んで構成されている。なお、圧縮機21は、回転式の圧縮機構を含む構成となっていてもよい。
本実施形態の圧縮機21は、外部のエンジン10から出力される回転駆動力によって駆動される構成となっている。本実施形態の圧縮機21は、開放型の圧縮機として構成されている。具体的には、本実施形態の圧縮機21は、ハウジング211を貫通して外部に突き出たシャフト212が、エンジン10からの駆動力によって回転するように、プーリおよびベルト等の動力伝達機構213を介してエンジン10の出力軸10aに連結されている。
さらに、本実施形態の圧縮機21には、エンジン10からの回転駆動力の伝達をオン・オフする電磁クラッチ214が設けられている。本実施形態の圧縮機21は、電磁クラッチ214がオフされることで、その作動が停止される構成となっている。
ここで、本実施形態の圧縮機21は、シャフト212がハウジング211を貫通する部位が、メカニカルシールやリップシール等のシール部材215によってシールされている。シール部材215は、樹脂を含む高分子材料で構成されている。なお、高分子材料は、ガス透過性を有している。このため、圧縮機21では、ハウジング211内部の冷媒がシール部材215を介して徐々に外部に透過することがある。
続いて、放熱器22は、圧縮機21から吐出された高温高圧の冷媒を、室外送風機221から導入される外気、または、自動車1の走行時のラム圧によって導入される外気との熱交換によって放熱させる熱交換器である。本実施形態の放熱器22は、エンジンルームのうち、自動車1の走行時のラム圧によって外気が導入される前方部分に配置されている。放熱器22に流入した冷媒は、外気との熱交換によって凝縮する。なお、外気は、図2の破線矢印AFoで示すように、放熱器22を通過する。
続いて、減圧機器23は、放熱器22を通過した冷媒を減圧膨張させる膨張弁である。減圧機器23としては、例えば、蒸発器24の出口側の温度を所定温度に調整可能に構成された温度式膨張弁が採用されている。
続いて、蒸発器24は、減圧機器23で減圧された低温低圧の冷媒を、車室内空間へ空気を送風する室内送風機241から供給される送風空気との熱交換によって蒸発させる熱交換器である。室内送風機241から供給される送風空気は、図2の破線矢印AFcで示すように、蒸発器24を通過する。室内送風機241から供給される送風空気は、蒸発器24を通過する際に、冷媒の蒸発潜熱によって所望の温度となるまで冷却された後、車室内へ吹き出される。
続いて、循環回路200は、圧縮機21、放熱器22、減圧機器23、蒸発器24を複数の配管201〜204により順次接続して構成される閉回路である。具体的には、循環回路200は、圧縮機21の冷媒吐出側と放熱器22の冷媒入口側とを接続する第1高圧配管201、放熱器22の冷媒出口側と減圧機器23の冷媒入口側とを接続する第2高圧配管202を含んで構成されている。また、循環回路200は、減圧機器23の冷媒出口側と蒸発器24の冷媒入口側とを接続する第1低圧配管203、蒸発器24の冷媒出口側と圧縮機21の冷媒吸入側とを接続する第2低圧配管204を含んで構成されている。
各高圧配管201、202および各低圧配管203、204は、基本的に金属製の配管で構成されている。但し、第1高圧配管201は、エンジン10や圧縮機21の振動を吸収するために、その一部が可撓性に優れた高分子材料(例えば、ゴム、樹脂)を含む第1高分子配管201aで構成されている。同様に、第2低圧配管204は、エンジン10や圧縮機21の振動を吸収するために、その一部が可撓性に優れた高分子材料(例えば、ゴム、樹脂)を含む第2高分子配管204aで構成されている。
各高分子配管201a、204aは、金属製の配管で構成された部位に比べて、ガス透過性が高いため、内部を流れる冷媒が徐々に外部に透過してしまうことがある。特に、第1高分子配管201aは、圧縮機21で圧縮された高圧の冷媒が流れることから、冷媒が外部に漏れ易い傾向がある。
本実施形態の冷凍サイクル装置20では、圧縮機21のシール部材215や、各高分子配管201a、204a等からの冷媒のスローリークが避けられない。このため、冷凍サイクル装置20は、冷媒漏れを検知する冷媒漏れ検知装置30を備えている。
図3に示す冷媒漏れ検知装置30は、プロセッサ、ROM、RAM等の記憶部31を有する周知のマイクロコンピュータ、およびその周辺回路を含んで構成されている。なお、冷媒漏れ検知装置30の記憶部31は、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
図3に示すように、冷媒漏れ検知装置30は、その入力側に外気温度を検出する外気温度センサ301、冷凍サイクル装置20を制御する空調制御装置40、エンジン10を制御するエンジン制御装置50等が接続されている。
冷媒漏れ検知装置30は、空調制御装置40が有する空調制御情報、およびエンジン制御装置50が有する走行制御情報が取得可能なように、空調制御装置40およびエンジン制御装置50に対して接続されている。
空調制御装置40は、その入力側に循環回路200を流れる冷媒の温度、圧力を検出する各種センサが接続されている。具体的には、空調制御装置40には、放熱器22から流出した高圧冷媒の圧力および温度を検出する高圧側圧力センサ41および高圧側温度センサ42が接続されている。また、空調制御装置40は、蒸発器24から流出した低圧冷媒の圧力および温度を検出する低圧側圧力センサ43および低圧側温度センサ44が接続されている。
本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、高圧側圧力センサ41、高圧側温度センサ42、低圧側圧力センサ43、低圧側温度センサ44が検出した情報を空調制御情報として空調制御装置40から取得可能となっている。
エンジン制御装置50は、その入力側に、エンジン10の回転数を検出する回転数センサ51、自動車1の走行速度を検出する車速センサ52等が接続されている。本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、回転数センサ51および車速センサ52が検出した情報をエンジン制御情報としてエンジン制御装置50から取得可能となっている。
ここで、冷凍サイクル装置20は、圧縮機21がエンジン10からの出力される回転駆動力によって駆動される構成となっている。このため、エンジン10の回転数は、冷凍サイクル装置20の圧縮機21に作動に大きく影響する因子となる。
また、冷凍サイクル装置20は、放熱器22が自動車1の走行時のラム圧によって外気導入される構成となっている。このため、自動車1の走行速度は、冷凍サイクル装置20における放熱器22の放熱量に影響する因子となる。
このように、回転数センサ51および車速センサ52で検出される情報は、自動車1の稼働状態のうち、冷凍サイクル装置20の作動に関連性を有する状態量となる。本実施形態では、回転数センサ51および車速センサ52で検出される情報が、移動体の稼働状態のうち、冷凍サイクル装置20の作動に関連性を有する移動体状態量に相当する。
冷媒漏れ検知装置30は、その出力側に、圧縮機21の電磁クラッチ214、ユーザに対して異常を報知する報知装置60等が接続されている。報知装置60は、図示しないが、冷凍サイクル装置20の各種異常情報を視覚的に表示する表示パネルを有している。報知装置60は、冷媒漏れ検知装置30から冷媒の異常漏れを示す異常信号が入力された際に、表示パネルに異常漏れを示す情報を表示する。なお、報知装置60は、異常情報を視覚的に報知する構成に限らず、異常情報を聴覚的に報知する構成となっていてもよい。
また、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、自動車1に搭載された無線通信機70に接続されている。無線通信機70は、基地局80およびインターネット85を介して外部サーバ90と通信可能に構成されている。
本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、無線通信機70を介して、記憶部31に記憶された各種情報等を外部サーバ90に出力可能に構成されている。本実施形態では、外部サーバ90が外部のデータ蓄積装置として機能する。
このように構成された冷媒漏れ検知装置30は、入力側から入力された各種信号等を、予め記憶部31に記憶されたプログラムに従って演算処理し、当該演算処理の結果等に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器を制御する。
具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、入力された情報から冷媒漏れ量を算出すると共に、当該冷媒漏れ量に基づいて循環回路200からの冷媒の漏れが異常漏れであるか否かを判定する。
また、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となった際に、出力側に接続された各種制御対象機器を用いて、当該異常漏れ状態に対する所定の対策を実行する。
さらに、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、冷媒漏れが異常漏れであるか否かを判定する際に用いた各種情報等を、無線通信機70、インターネット85等を利用して外部サーバ90に出力する。
ここで、冷媒漏れ検知装置30には、各種演算処理を実行するハードウェアおよびソフトフェアで構成される処理実行部、各種制御対象機器を制御するハードウェアおよびソフトフェアで構成される制御部等が集約されている。
冷媒漏れ検知装置30には、循環回路200における冷媒の温度、圧力を含む冷媒状態量に基づいて、循環回路200における冷媒の漏れ量を算出する第1漏れ量算出部30a、予め想定される冷媒の漏れ量を算出する第2漏れ量算出部30bが集約されている。説明の便宜上、本実施形態では、第1漏れ量算出部30aで算出された冷媒の漏れ量を第1冷媒漏れ量CL1とし、第2漏れ量算出部30bで算出された冷媒の漏れ量を第2冷媒漏れ量CL2と呼ぶことがある。
また、冷媒漏れ検知装置30には、循環回路200からの冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かを判定する異常判定部30c、異常漏れ状態となった際に所定の対策を実行する対策実行部30dが集約されている。
さらに、冷媒漏れ検知装置30には、冷媒漏れが異常漏れであるか否かを判定する際に用いた各種情報等を、無線通信機70等を利用して外部サーバ90に出力する出力部30eが集約されている。
次に、本実施形態の冷凍サイクル装置20の作動について、図4を参照して説明する。エンジン10が稼働した状態で車両用空調装置の運転が開始されると、空調制御装置40が、電磁クラッチ214をオンして圧縮機21を作動させる。
これにより、図4の実線で示すように、圧縮機21から吐出された冷媒(すなわち、図4のA1点)は、放熱器22に流入し、放熱器22において外気との熱交換によって放熱される(すなわち、図4のA1点→A2点)。
放熱器22から流出した冷媒(すなわち、図4のA2点)は、減圧機器23に流入し、減圧機器23において所定の圧力となるまで減圧膨張される(すなわち、図4のA2点→A3点)。
減圧機器23から流出した冷媒(すなわち、図4のA3点)は、蒸発器24に流入し、蒸発器24において車室内への送風空気から吸熱して蒸発する(すなわち、図4のA3点→A4点)。これにより、車室内への送風空気が冷却される。そして、蒸発器24から流出した冷媒(すなわち、図4のA4点)は、圧縮機21の冷媒吸入側へと流れて、再び圧縮機21で圧縮される(すわなち、図4のA4点→A1点)。
ここで、冷凍サイクル装置20では、循環回路200内の冷媒量が減少すると、図4の破線で示すように、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力が低下すると共に、蒸発器24の冷媒出口側における冷媒の過熱度SHが大きくなる(すなわち、図4のA4点→B4点)。本発明者らの知見によれば、低圧冷媒の圧力の低下量ΔPLおよび冷媒の過熱度SHの増加量ΔSHは、循環回路200内の冷媒の漏れ量が増加するにつれて大きくなる傾向がある。
また、冷媒量の減少によって圧縮機21に吸入される冷媒の圧力が低下すると、圧縮機21から吐出される高圧冷媒の圧力が低下すると共に、放熱器22の冷媒出口側における冷媒の過冷却度SCが小さくなる(すなわち、図4のA2点→B2点)。本発明者らの知見によれば、高圧冷媒の圧力の低下量ΔPHおよび冷媒の過冷却度SCの減少量ΔSCはは、循環回路200内の冷媒の漏れ量が増加するにつれて大きくなる傾向がある。
このように、冷凍サイクル装置20では、循環回路200における冷媒の漏れ量と、循環回路200における冷媒の温度および圧力との間に強い相関性がある。
次に、本実施形態の冷凍サイクル装置20における冷媒量の継時的な変化について図5〜図9を参照して説明する。前述したように、本実施形態の冷凍サイクル装置20は、循環回路200の一部に冷媒透過性を有する配管が採用されると共に、開放型の圧縮機21が採用されている。このため、例えば、図5に示すように、各高分子配管201a、204a等から外部への冷媒の透過(すなわち、冷媒漏れ)が避けられない。
具体的には、本実施形態の冷凍サイクル装置20では、図6の実線で示すように、循環回路200における冷媒量Caが経時的に減少する。換言すれば、本実施形態の冷凍サイクル装置20では、初期の冷媒の充填量からの減少量である冷媒の漏れ量CLsが、経時的に増加する。
ここで、通常想定される冷媒の漏れ量CLsは、例えば、図7に示すように、各高分子配管201a、204aを流れる冷媒圧力Pcと各高分子配管201a、204aの周囲の圧力Paとの圧力差ΔPが大きくなるに伴って増加する傾向がある。
また、通常想定される冷媒の漏れ量CLsは、材料の劣化による各高分子配管201a、204a等における耐冷媒透過性(すなわち、バリア性)の低下に伴って大きくなる傾向がある。
ここで、高分子材料の劣化は、分解や酸化、重合等の化学反応により進行する。この化学反応は、分子同士の衝突が起こり、且つ、分子が持つエネルギが図8に示す活性化エネルギEaよりも大きい場合に生ずる。このような化学反応は、温度が高くなるに伴って反応速度が増加する傾向がある。
このため、図9に示すように、高分子材料の劣化に起因する冷媒の漏れ量CLsは、その温度に応じて増加する傾向がある。この傾向は、以下の数式F1、F2に示すアレニウスの式によっても明確に示される。
K(T)=A×exp{(−B×C)/T}…(F1)
B=Ea/R…(F2)
ここで、数式F1のK(T)は、冷媒の漏れ易さを示す冷媒透過係数である。数式F1のAは、頻度係数である。数式F1のTは、対象となる材料の絶対温度である。数式F1のCは、補正係数である。また、数式F2のEaは、活性化エネルギである。数式F2のRは、ボルツマン定数である。なお、頻度係数Aおよび活性化エネルギEaは、反応に固有な定数である。
このように、材料の劣化等による通常想定される冷媒の漏れ量CLsは、温度依存性を有する冷媒透過係数K(T)、および所定箇所の冷媒圧力Pcに強い相関性があり、冷媒透過係数K(T)および冷媒圧力Pcに基づいて予測可能となる。
ところで、図6の破線で示すように、循環回路200からの冷媒量Caが、予め想定される冷媒漏れ量よりも大きくなる異常漏れが発生すると、循環回路200の冷媒量Caが想定されるよりも早く許容下限値Cathに達してしまう。すなわち、循環回路200における冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となると、循環回路200における冷媒不足が生じてしまう。
これに対して、循環回路200内における現状の冷媒量Caを算出し、当該冷媒量Caを許容下限値Cathと比較することで、冷媒が不足した冷媒不足状態であるか否かを判定することができる。
しかしながら、仮に冷媒不足状態を検知できたとしても、冷媒漏れが、スローリーク等の予め想定される冷媒漏れに起因するものなのか、異常漏れに起因するものなのかを切り分けることができない。
図6に示すように、冷媒漏れ状態が異常漏れ状態となる場合、所定の時刻tαにおける冷媒の漏れ量CLfは、冷媒漏れ状態がスローリーク等の正常漏れ状態となる場合の同じ時刻tαにおける冷媒の漏れ量CLsに比べて大きくなる。なお、冷媒の漏れ量CLf、CLsは、初期の冷媒の充填量からの減少量である。また、正常漏れ状態は、スローリーク等の予め想定される冷媒漏れが生じている状態である。
これらを考慮して、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、現状の冷媒状態量に基づく第1冷媒漏れ量CL1と予め想定される第2冷媒漏れ量CL2とを比較して、循環回路200における冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態である否かを判定する構成となっている。
以下、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30における具体的な冷媒の漏れ検知処理について説明する。冷媒漏れ検知装置30は、冷凍サイクル装置20が作動している際に、冷媒漏れを検知する制御処理を実行する。本実施形態では、冷媒漏れ検知装置30が実行する制御処理の概要について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。図10に示す制御処理の各制御ステップは、冷媒漏れ検知装置30が実行する各種機能を実現する機能実現部を構成している。
図10に示すように、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS100で、入力側に接続された外気温度センサ301、空調制御装置40、エンジン制御装置50等から各種信号を取得する。
そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS110で、ステップS100において取得した各種信号に基づいて第1冷媒漏れ量CL1を算出する。この際、冷媒漏れ検知装置30は、第1冷媒漏れ量CL1を記憶部31に記憶する。
前述したように、冷凍サイクル装置20では、循環回路200における冷媒の漏れ量CLと、冷媒の温度、圧力を含む冷媒状態量との間に強い相関性がある。このため、冷媒漏れ検知装置30は、第1冷媒漏れ量C1を、循環回路200における冷媒状態量に基づいて算出する。
具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、放熱器22の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力、並びに、蒸発器24の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力を所定の算出式に代入して、第1冷媒漏れ量CL1を算出する。
第1冷媒漏れ量CL1の算出式としては、例えば、第1冷媒漏れ量CL1を目的変数とし、放熱器22の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力、蒸発器24の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力を説明変数とする回帰分析によって得られる回帰式を採用可能である。
ここで、前述したように、冷媒漏れ量CL1は、放熱器22の冷媒出口側における過冷却度SC、および蒸発器24の冷媒出口側における過熱度SHとの間にも強い相関性を有する。このため、冷媒漏れ量CL1の算出式は、過冷却度SCおよび過熱度SHが説明変数として追加された回帰式を採用することが望ましい。なお、放熱器22の冷媒出口側における過冷却度SCは、冷媒の蒸気圧曲線、放熱器22の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力から算出することができる。また、蒸発器24の冷媒出口側における過熱度SHは、冷媒の蒸気圧曲線、蒸発器24の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力から算出することができる。
また、放熱器22の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力、並びに、蒸発器24の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力は、外気温度、自動車1の走行速度、エンジン10の回転数等の変動によって変化する。
このため、第1冷媒漏れ量CLの算出式は、外気温度、自動車1の走行速度、エンジン10の回転数が説明変数として追加された回帰式を採用することが望ましい。すなわち、冷媒漏れ検知装置30は、冷凍サイクル装置20の周囲の環境情報である外気温度や、自動車1の稼働状態を示す自動車1の走行速度、エンジン10の回転数を含む状態量に基づいて、第1冷媒漏れ量CL1を算出する構成となっていることが望ましい。これによると、冷媒漏れ検知装置30における第1冷媒漏れ量CL1の算出精度の向上を図ることができる。
続いて、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS120で、ステップS100において取得した各種信号に基づいて第2冷媒漏れ量CL2を算出する。この際、冷媒漏れ検知装置30は、第2冷媒漏れ量CL2を記憶部31に記憶する。
前述したように、材料の劣化等による通常想定される冷媒の漏れ量CLは、温度依存性を有する冷媒透過係数K(T)、および所定箇所の冷媒圧力Pcに強い相関性がある。このため、冷媒漏れ検知装置30は、冷媒透過係数K(T)および冷媒圧力Pcに基づいて第2冷媒漏れ量CL2を算出する。
ここで、図11は、冷媒漏れ検知装置30による第2冷媒漏れ量CL2の算出方法の一例を説明するための説明図である。図11に示すように、冷媒漏れ検知装置30は、環境状態量である対象周囲温度T、および前述の数式F1に基づいて、各高分子配管201a、204aおよびシール部材215それぞれの冷媒透過係数K(T)を算出する。なお、対象周囲温度Tは、外気温度センサ301で検出された外気温度を絶対温度に換算した温度である。また、数式F1における各種定数等については、各高分子配管201a、204aおよびシール部材215それぞれに応じて予め設定されている。
続いて、冷媒漏れ検知装置30は、冷媒透過係数K(T)および冷媒圧力Pcを以下の数式F3に代入して、各高分子配管201a、204aおよびシール部材215における所定期間当たりの冷媒の漏れ量である単位漏れ量ΔCL2を算出する。
ΔCL2=K(T)×Pc…(F3)
続いて、冷媒漏れ検知装置30は、循環回路200に対して冷媒を充填してからの全ての期間に算出した単位漏れ量ΔCL2を積算した積算値を第2冷媒漏れ量CL2として算出する。
ここで、第2冷媒漏れ量CL2を算出する際に用いる対象周囲温度T、冷媒圧力は、自動車1の走行速度等によって変動する可能性がある。このため、冷媒漏れ検知装置30は、自動車1の稼働状態を示す状態量を加味して第2冷媒漏れ量CL2を算出する構成となっていることが望ましい。これによると、冷媒漏れ検知装置30における第2冷媒漏れ量CL2の算出精度の向上を図ることができる。
図10に戻り、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS130で、本制御処理で算出したデータを、無線通信機70等を利用して外部サーバ90に出力する。具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、第1冷媒漏れ量CL1を、第1冷媒漏れ量CL1の算出に利用した冷媒状態量に関連付けた状態で、無線通信機70等を利用して外部サーバ90に出力する。また、冷媒漏れ検知装置30は、第2冷媒漏れ量CL2を、第2冷媒漏れ量CL2の算出に利用した環境状態量に関連付けた状態で、無線通信機70等を利用して外部サーバ90に出力する。
続いて、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS140で、第1冷媒漏れ量CL1が第2冷媒漏れ量CL2以下であるか否かを判定する。この結果、第1冷媒漏れ量CL1が第2冷媒漏れ量CL2以下となる場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS150で、冷媒の漏れ状態を正常漏れ状態に設定する。
そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS160で、第1冷媒漏れ量CL1が予め設定された許容冷媒漏れ量CLth以下であるか否かを判定する。許容冷媒漏れ量CLthは、予め設定された基準冷媒漏れ量であり、例えば、冷凍サイクル装置20の作動(例えば、冷却能力)に影響が生じ始める冷媒の漏れ量に設定される。
ステップS160の判定処理の結果、第1冷媒漏れ量CL1が許容冷媒漏れ量CLth以下となる場合、冷媒漏れによる不具合が生じないと考えられるため、冷媒漏れ検知装置30は、本制御処理を抜ける。
また、ステップS160の判定処理の結果、第1冷媒漏れ量CL1が許容冷媒漏れ量CLthより大きい場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS170で、冷凍サイクル装置20の作動を制限する作動制限処理を実行する。この作動制限処理では、電磁クラッチ214をオフして、冷凍サイクル装置20の作動を停止させる。これによれば、冷媒不足によって冷凍サイクル装置20に生ずる各種不具合を抑制することができる。
一方、ステップS140の判定処理の結果、第1冷媒漏れ量CL1が第2冷媒漏れ量CL2より大きい場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS180で、冷媒の漏れ状態を異常漏れ状態に設定する。
そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS190で、報知装置60によって冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となっている旨をユーザに対して報知する報知処理を実行する。具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、報知装置60に対して冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となっていることを示す異常信号を出力する。この報知処理では、異常漏れ状態となっていることに加えて、冷媒の漏れ箇所の調査を注意喚起する情報を報知装置60によってユーザに報知することが望ましい。
以上説明した冷媒漏れ検知装置30は、第1冷媒漏れ量CL1と予め想定される冷媒の漏れ量に相当する第2冷媒漏れ量CL2とを比較することで、循環回路200における冷媒の漏れ状態が、異常漏れ状態であるか否かを判定する。
冷凍サイクル装置20における冷却能力の低下等の不具合は、異常漏れ状態が所定期間継続された後に生ずる。このため、異常漏れ状態を把握可能な構成では、冷凍サイクル装置20における冷却能力の低下等の不具合を予防し易くなるといった利点がある。
ここで、スローリーク等の通常時における冷媒の漏れ量は、一定ではなく、循環回路200の周囲の温度等の影響によって変動する。このことを考慮して、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30では、予め想定される冷媒の漏れ量である第2冷媒漏れ量CLを循環回路200の周囲の温度を含む環境状態量に基づいて算出する構成となっている。これによると、第2冷媒漏れ量CL2の予測精度が高くなるので、冷媒漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かの判定精度の向上を図ることができる。
具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、第1冷媒漏れ量CL1が第2冷媒漏れ量CL2よりも大きい場合に異常漏れ状態であると判定し、第1冷媒漏れ量CL1が第2冷媒漏れ量CL2以下の場合に正常漏れ状態であると判定する構成となっている。これによると、冷媒の漏れ状態を、正常漏れ状態と異常漏れ状態とに切り分けることができるので、冷凍サイクル装置20における冷却能力の低下等の不具合を予防し易くなる。
また、冷媒漏れ検知装置30は、異常漏れ状態に対する対策として、報知装置60によって冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となっている旨をユーザに対して報知する報知処理を実行する構成となっている。このように、異常漏れ状態をユーザに対して報知する構成では、冷凍サイクル装置20の異常な作動が生ずる前に、冷媒漏れ対策の実施をユーザに注意喚起することが可能となる。
さらに、冷媒漏れ検知装置30は、第1冷媒漏れ量CL1を第1冷媒漏れ量CL1の算出に利用した冷媒状態量に関連付けた状態で、無線通信機70等を利用して外部サーバ90に出力する構成となっている。同様に、冷媒漏れ検知装置30は、第2冷媒漏れ量CL2を第2冷媒漏れ量CL2の算出に利用した環境状態量に関連付けた状態で、無線通信機70等を利用して外部サーバ90に出力する構成となっている。
これによれば、冷媒漏れ検知装置30で算出した第1冷媒漏れ量CL1、第2冷媒漏れ量CL2を、各冷媒漏れ量CL1、CL2の算出に用いた状態量に関連付けた状態で、データ蓄積装置を構成する外部サーバ90に対して蓄積することができる。これによると、例えば、外部の外部サーバ90に蓄積されたデータを、自動車1に搭載された冷凍サイクル装置20における冷媒漏れ量が変化する傾向の把握等に有効活用することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図12を参照して説明する。本実施形態では、冷媒漏れ検知装置30が実行する制御処理の内容が第1実施形態と相違している。その他の構成については、基本的に第1実施形態と同様である。このため、本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、図10で示した制御処理に代えて図12に示す制御処理を実行する。なお、図12に示す各ステップのうち、図10で示したステップと同じ符号が付されたステップは、特に言及しない限り、同じ処理内容となっている。
図12に示すように、ステップS140の判定処理の結果、第1冷媒漏れ量CL1が第2冷媒漏れ量CL2よりも大きい場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS200に移行する。すなわち、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS200で、第1冷媒漏れ量CL1が予め設定された許容冷媒漏れ量CLth以下であるか否かを判定する。許容冷媒漏れ値CLthは、予め設定された基準冷媒漏れ量であり、例えば、冷凍サイクル装置20の作動(例えば、冷却能力)に影響が生じ始める冷媒の漏れ量に設定される。
ステップS200の判定処理の結果、第1冷媒漏れ量CL1が許容冷媒漏れ量CLth以下となる場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS210で、異常漏れ状態を初期異常状態に設定する。この初期異常状態は、冷凍サイクル装置20の異常な作動が生ずる前の異常漏れ状態を示している。
そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS220で、報知装置60によって異常漏れ状態が初期異常状態となっている旨をユーザに対して報知する報知処理を実行する。具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、報知装置60に対して異常漏れ状態が初期異常状態となっていることを示す異常信号を出力する。この報知処理では、初期異常状態となっていることに加えて、冷媒の漏れ箇所の調査を注意喚起する情報を報知装置60によってユーザに報知することが望ましい。
一方、ステップS200の判定処理の結果、第1冷媒漏れ量CL1が許容冷媒漏れ量CLthよりも大きい場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS230で、異常漏れ状態を末期異常状態に設定する。この末期異常状態は、冷凍サイクル装置20の異常な作動が生ずる異常漏れ状態を示している。
そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS240で、冷凍サイクル装置20の作動を制限する作動制限処理を実行する。この作動制限処理では、電磁クラッチ214をオフして、冷凍サイクル装置20の作動を停止させる。
以上説明した冷媒漏れ検知装置30は、異常漏れ状態を、冷凍サイクル装置20の作動に異常が生ずる前の初期異常状態と冷凍サイクル装置20の作動に異常が生ずる末期異常状態とに切り分けることができる。
そして、冷媒漏れ検知装置30は、異常漏れ状態が初期異常状態となる場合に初期異常状態である旨をユーザに対して報知する構成となっているので、冷凍サイクル装置20の異常な作動が生ずる前に、冷媒漏れ対策の実施を注意喚起することができる。
また、冷媒漏れ検知装置30は、異常漏れ状態が末期異常状態となる場合に冷凍サイクル装置20の作動を制限する構成となっているので、冷媒不足によって冷凍サイクル装置20に生ずる各種不具合を抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図13〜図16を参照して説明する。本実施形態では、冷媒漏れ検知装置30が実行する制御処理の内容が第1実施形態と相違している。その他の構成については、基本的に第1実施形態と同様である。このため、本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
異常漏れ状態における循環回路220からの冷媒の漏れ量は、異常が生じている異常部位に応じて変化する。例えば、圧縮機21のシール部材215等の劣化に起因する冷媒の漏れは、図13の点線L1で示すように、単位時間あたりの冷媒の漏れ量が比較的少ない。
一方、例えば、各高分子配管201a、204aの内部の劣化に起因する冷媒の漏れは、図13の一点鎖線L2で示すように、シール部材215等が劣化する場合に比べて、単位時間あたりの冷媒の漏れ量が増加する。さらに、例えば、各高分子配管201a、204aと金属製の配管との接合部位の破損等に起因する冷媒の漏れは、図13の二点鎖線L3で示すように、各高分子配管201a、204aの内部が劣化する場合に比べて、単位時間あたりの冷媒の漏れ量が増加する。
このような傾向を踏まえて、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、循環回路220における冷媒漏れの異常が生じている異常部位を推定可能な構成になっている。すなわち、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となった際に、第1冷媒漏れ量CL1から単位時間あたりの冷媒の漏れ量である漏れ勾配ΔCL1/ΔTを算出する。具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、前回算出した第1冷媒漏れ量CL1と今回算出した第1冷媒漏れ量CL1との差分ΔCL1を、第1冷媒漏れ量CL1を算出する時間間隔ΔTで除することで、漏れ勾配ΔCL1/ΔTを算出する。
また、冷媒漏れ検知装置30は、漏れ勾配ΔCL1/ΔTに応じて循環回路220における冷媒漏れが生じている異常部位を推定する。具体的には、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、記憶部31に予め漏れ勾配ΔCL1/ΔTと異常部位との対応関係を規定した複数の判定閾値が記憶されている。そして、冷媒漏れ検知装置30は、記憶部31に記憶された複数の判定閾値と第1冷媒漏れ量CL1から算出した漏れ勾配ΔCL1/ΔTとを比較することで、冷媒漏れの異常が生じている異常部位を推定する。
本実施形態では、複数の判定閾値として、第1〜第3判定閾値ΔCLth1〜ΔCLth3が設定されている。第1判定閾値ΔCLth1は、例えば、各高分子配管201a、204aと金属製の配管との接合部位に冷媒漏れが生じた際に予測される漏れ勾配ΔCL1/ΔTに設定されている。第2判定閾値ΔCLth2は、第1判定閾値ΔCLth1よりも小さい値であって、例えば、各高分子配管201a、204aの内部等の配管劣化部位に冷媒漏れが生じた際に予測される漏れ勾配ΔCL1/ΔTに設定されている。第3判定閾値ΔCLth3は、第2判定閾値ΔCLth2よりも小さい値であって、例えば、シール部材215等が設けられたシール部位に冷媒漏れが生じた際に予測される漏れ勾配ΔCL1/ΔTに設定されている。
さらに、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態と判定された場合に、異常部位に関する情報を報知装置60によってユーザに報知する。なお、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30には、図14に示すように、冷媒漏れの異常が生じた異常部位を推定する異常箇所推定部30fが集約されている。
次に、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30の作動について、図15を参照して説明する。本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、図10で示した制御処理に代えて図15に示す制御処理を実行する。なお、図15に示す各ステップのうち、図10で示したステップと同じ符号が付されたステップは、特に言及しない限り、同じ処理内容となっている。
図15に示すように、ステップS190で報知装置60によって冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となっている旨をユーザに報知した後、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS300の異常部位推定処理に移行する。異常部位推定処理の詳細については、図16のフローチャートを参照して説明する。
図16に示すように、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS305で、第1冷媒漏れ量CL1から第1冷媒漏れ量CL1から単位時間あたりの冷媒の漏れ量である漏れ勾配ΔCL1/ΔTを算出する。具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、前回算出した第1冷媒漏れ量CL1と今回算出した第1冷媒漏れ量CL1との差分ΔCL1を、第1冷媒漏れ量CL1を算出する時間間隔ΔTで除することで、漏れ勾配ΔCL1/ΔTを算出する。
続いて、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS310で、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが予め設定された第1判定閾値ΔCLth1以上であるか否かを判定する。この結果、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが第1判定閾値ΔCLth1以上である場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS315で、冷媒漏れが生じている異常部位を各高分子配管201a、204aと金属製の配管との接合部位に設定する。そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS320で、報知装置60によって冷媒漏れが生じている異常部位が接合部位である旨をユーザに対して報知する。
一方、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが第1判定閾値ΔCLth1未満である場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS325で、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが予め設定された第2判定閾値ΔCLth2以上であるか否かを判定する。この結果、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが第2判定閾値ΔCLth2以上である場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS330で、冷媒漏れが生じている異常部位を各高分子配管201a、204aの内部の配管劣化部位に設定する。そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS320で、報知装置60によって冷媒漏れが生じている異常部位が配管劣化部位である旨をユーザに対して報知する。
ステップS325の判定処理の結果、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが第2判定閾値ΔCLth2未満である場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS335で、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが予め設定された第3判定閾値ΔCLth3以上であるか否かを判定する。この結果、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが第3判定閾値ΔCLth3以上である場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS340で、冷媒漏れが生じている異常部位をシール部位に設定する。そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS320で、報知装置60によって冷媒漏れが生じている異常部位がシール部位である旨をユーザに対して報知する。
ステップS335の判定処理の結果、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが第2判定閾値ΔCLth2未満である場合、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS345で、冷媒漏れが軽微な異常漏れと判断する。そして、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS350で、報知装置60によって冷媒漏れが軽微な異常漏れである旨をユーザに対して報知する。
以上説明した本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、冷媒漏れが生じた異常部位を推定可能となり、冷媒漏れの発生要因を特定し易くなるので、その後の冷媒漏れ対策に要する工数を削減することが可能になる。また、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、報知装置60によって異常部位に関する情報を外部に報知する構成になっている。これによれば、冷媒漏れ対策を実施し易くなるといった利点がある。
(第3実施形態の変形例)
上述の第3実施形態では、漏れ勾配ΔCL1/ΔTに応じて、異常部位をシール部位、配管劣化部位、接合部位のいずれかに設定する例について説明したが、これに限定されない。冷媒漏れが生ずる異常部位は、冷凍サイクル装置20の各種機器の設置環境、各種機器で使用される材料の物性等を評価した上で定める必要がある。このため、冷媒漏れが生ずる異常部位は、冷凍サイクル装置20の各種機器の設置環境、各種機器で使用される材料の物性等を考慮して設定することが望ましい。例えば、各高圧配管201、202は、低圧配管203、204に比べて、冷媒の圧力が高くなるので、各高圧配管201、202に異常が生じた場合、低圧配管203、204に異常が生じた場合に比べて、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが大きくなり易いことがある。このため、冷媒漏れ検知装置30は、例えば、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが大きい場合に各高圧配管201、202に異常が生じていると判断し、漏れ勾配ΔCL1/ΔTが小さい場合に各低圧配管203、204に異常が生じていると判断する構成になっていてもよい。
また、上述の第3実施形態では、記憶部31に記憶された複数の判定閾値と第1冷媒漏れ量CL1から算出した漏れ勾配ΔCL1/ΔTとを比較することで、冷媒漏れの異常が生じている異常部位を推定する例について説明したが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、例えば、記憶部31に漏れ勾配ΔCL1/ΔTと異常部位との対応関係を規定した制御マップを記憶し、当該記憶部31に記憶された制御マップを参照して漏れ勾配ΔCL1/ΔTに基づいて異常部位を推定する構成になっていてもよい。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図17を参照して説明する。本実施形態では、冷媒漏れ検知装置30が実行する制御処理の内容が第3実施形態と相違している。その他の構成については、基本的に第1〜第3実施形態と同様である。このため、本実施形態では、主に第1〜第3実施形態と異なる部分について説明する。
本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、図12で示した制御処理に代えて図17に示す制御処理を実行する。なお、図17に示す各ステップのうち、図12で示したステップと同じ符号が付されたステップは、特に言及しない限り、同じ処理内容となっている。
図17に示すように、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、ステップS220で、報知装置60によって異常漏れ状態が初期異常状態となっている旨をユーザに対して報知した後に、ステップS300に移行して、異常部位推定処理を実行する。この異常部位推定処理は、第3実施形態で説明した処理と同様であるため、その説明を省略する。
その他の構成は、第1〜第3実施形態と同様である。本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、第1〜第3実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1〜第3実施形態と同様に得ることができる。なお、本実施形態では、異常漏れ状態が初期異常状態となっている場合に、異常部位推定処理を実行する例について説明したが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、例えば、異常漏れ状態が末期異常状態となっている場合に、異常部位推定処理を実行するように構成されていてもよい。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、第1冷媒漏れ量CL1を回帰分析によって得られた回帰式を用いて算出する例について説明したが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、第1冷媒漏れ量CL1を回帰分析以外の手法によって得られた算出式や、第1冷媒漏れ量CL1と冷媒の温度および圧力との関係を規定した制御マップを用いて算出する構成となっていてもよい。
上述の各実施形態では、第2冷媒漏れ量CL2を算出する際に、数式F1に示すアレニウスの式に従って、対象周囲温度Tに基づいて冷媒透過係数K(T)を算出する例について説明したが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、例えば、材料特性等から推定した冷媒透過係数を対象周囲温度Tに応じて補正し、この補正した値に基づいて、第2冷媒漏れ量CL2を算出する構成となっていてもよい。
上述の各実施形態の如く、冷媒漏れ検知装置30は、冷媒漏れが予想される各高分子配管201a、204aおよびシール部材215それぞれの冷媒透過係数K(T)を算出する構成となっていることが望ましいが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、例えば、シール部材215からの冷媒の漏れ量が各高分子配管201a、204aに比べて極めて小さい場合、各高分子配管201a、204aの冷媒透過係数K(T)を算出する構成となっていてもよい。
上述の第1実施形態では、冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となった際に、異常漏れ状態をユーザに対して報知する報知処理を実行する例について説明したが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、例えば、冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態となった際に、冷凍サイクル装置20の作動を制限する作動制限処理を実行する構成となっていてもよい。
また、上述の各実施形態では、作動制限処理として、電磁クラッチ214をオフして冷凍サイクル装置20の作動を停止させる処理を実行する例について説明したが、これに限定されない。作動制限処理は、例えば、高圧冷媒の圧力が所定の基準圧力を上回った場合に電磁クラッチ214をオフし、高圧冷媒の圧力が基準圧力以下の場合に電磁クラッチ214をオンする縮退処理となっていてもよい。これによると、冷凍サイクル装置20の負荷が低い状態では、冷凍サイクル装置20の作動を継続させることができるので、車室内の空調を継続させつつ、冷凍サイクル装置20の各種不具合の発生を抑制することが可能となる。
上述の各実施形態では、冷媒漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かを判定する前の段階で、各冷媒漏れ量CL1、CL2等を外部サーバ90に出力する例について説明したが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、冷媒漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かを判定した後に、各冷媒漏れ量CL1、CL2等を外部サーバ90に出力する構成となっていてもよい。なお、上述の各実施形態の如く、冷媒漏れ検知装置30は、各冷媒漏れ量CL1、CL2等を外部サーバ90に出力する構成となっていることが望ましいが、これに限定されない。冷媒漏れ検知装置30は、例えば、各冷媒漏れ量CL1、CL2等を記憶部31に記憶し、外部サーバ90に出力しない構成となっていてもよい。
上述の各実施形態では、外部のエンジン10から出力される回転駆動力によって駆動される圧縮機21を例示したが、これに限定されない。圧縮機21は、例えば、外部の電動機から出力される回転駆動力によって駆動される構成となっていてもよい。
上述の各実施形態では、冷凍サイクル装置20が、移動体である自動車1に搭載された例について説明したが、これに限定されない。冷凍サイクル装置20は、例えば、鉄道車両や、トレーラのような移動体に搭載されていてもよい。
上述の各実施形態では、冷媒漏れ検知装置30を冷凍サイクル装置20に適用する例について説明したが、これに限定されない。
上述の各実施形態では、循環回路200に充填される冷媒として、HFC系冷媒であるR134aが採用された例について説明したが、これに限定されない。冷媒としては、例えば、地球温暖化係数GWPが低いR1234yfが採用されていてもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、冷媒状態量に基づいて第1冷媒漏れを算出すると共に、環境状態量に基づいて予め想定される冷媒の漏れ量に相当する第2冷媒漏れ量を算出する。そして、冷媒漏れ検知装置は、第1冷媒漏れ量と第2冷媒漏れ量とを比較して、循環回路200における冷媒の漏れ状態が、異常漏れ状態であるか否かを判定する。
第2の観点によれば、冷媒漏れ検知装置の異常判定部は、第1冷媒漏れ量が第2冷媒漏れ量よりも大きい場合に、漏れ状態が異常漏れ状態であると判定し、第1冷媒漏れ量が第2冷媒漏れ量以下の場合に、漏れ状態が正常漏れ状態であると判定する。これによると、冷媒の漏れ状態を、正常漏れ状態と異常漏れ状態とに切り分けることができるので、冷凍サイクル装置における冷却能力の低下等の不具合を予防し易くなる。
第3の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、異常漏れ状態に対する所定の対策を実行する対策実行部を備える。対策実行部は、異常判定部にて漏れ状態が異常漏れ状態と判定された場合に、少なくとも異常漏れ状態を報知装置によってユーザに報知する報知処理を実行する。このように、異常漏れ状態をユーザに対して報知する構成では、冷凍サイクル装置の異常な作動が生ずる前に、冷媒漏れ対策の実施をユーザに注意喚起することが可能となる。
第4の観点によれば、冷媒漏れ検知装置の異常判定部は、第1冷媒漏れ量が第2冷媒漏れ量よりも大きく、且つ、第1冷媒漏れ量が予め定められた許容冷媒漏れ量以下の場合に、異常漏れ状態が初期異常状態であると判定する。また、冷媒漏れ検知装置の異常判定部は、第1冷媒漏れ量が第2冷媒漏れ量よりも大きく、且つ、第1冷媒漏れ量が許容冷媒漏れ量を上回った場合に、異常漏れ状態が末期異常状態であると判定する。これによると、異常漏れ状態を、冷凍サイクル装置の作動に異常が生ずる前の初期異常状態と冷凍サイクル装置の作動に異常が生ずる末期異常状態とに切り分けることができる。
第5の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、異常漏れ状態に対する所定の対策を実行する対策実行部を備える。対策実行部は、異常判定部にて異常漏れ状態が初期異常状態と判定された場合に、異常漏れ状態を報知装置によってユーザに報知する報知処理を実行する。また、対策実行部は、異常判定部にて異常漏れ状態が末期異常状態と判定された場合に、冷凍サイクル装置の作動を制限する作動制限処理を実行する。
このように、異常漏れ状態が初期異常状態となる場合に、初期異常状態をユーザに対して報知する構成では、冷凍サイクル装置の異常な作動が生ずる前に、冷媒漏れ対策の実施を注意喚起することが可能となる。また、異常漏れ状態が末期異常状態となる場合に、冷凍サイクル装置の作動を制限する構成では、冷媒不足によって冷凍サイクル装置に生ずる各種不具合を抑制することができる。
第6の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、第1冷媒漏れ量から単位時間当たりの冷媒の漏れ量である漏れ勾配を算出し、漏れ勾配に応じて循環回路における異常が生じている異常部位を推定する異常部位推定部を備える。これによれば、冷媒漏れの発生要因を特定し易くなるので、その後の冷媒漏れ対策に要する工数を削減することが可能になる。
第7の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、異常部位推定部が、異常判定部にて漏れ状態が異常漏れ状態と判定された場合に、異常部位に関する情報を報知装置によって外部に報知する。これによれば、冷媒漏れ対策を実施し易くなるといった利点がある。
第8の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、冷媒状態量および環境状態量の少なくとも一方に、移動体の稼働に関連性を有する移動体状態量が含まれている。これによると、冷媒漏れ検知装置における冷媒の漏れ量の算出精度の向上を図ることができる。
第9の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、第1冷媒漏れ量を冷媒状態量と関連付けた状態で外部のデータ蓄積装置に出力すると共に、第2冷媒漏れ量を環境状態量と関連付けた状態でデータ蓄積装置に出力する出力部を備える。
これによれば、冷媒漏れ検知装置で算出した冷媒漏れ量を、冷媒漏れ量の算出に用いた冷媒状態量および環境状態量に関連付けた状態で、外部のデータ蓄積装置に対して蓄積することができる。これによると、例えば、外部のデータ蓄積装置に蓄積されたデータを、移動体に搭載された冷凍サイクル装置における冷媒の漏れ量が変化する傾向の把握等に有効活用することができる。
第10の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、循環回路に、継時劣化によって耐冷媒透過性が低下する高分子材料で構成されると共に可撓性を有する高分子配管を含んで構成されている。第2漏れ量算出部は、高分子配管の周囲の温度に基づいて高分子配管における冷媒透過係数を算出すると共に、少なくとも冷媒透過係数と高分子配管を流れる冷媒の圧力に基づいて第2冷媒漏れ量を算出する。
このように、スローリーク等の通常時の冷媒の漏れ量に強い相関性を有する高分子配管の周囲の温度、および高分子配管を流れる冷媒の圧力に基づいて第2冷媒漏れ量を予測する構成とすれば、冷媒漏れ検知装置にて精度よく第2冷媒漏れ量を予測することができる。
第11の観点によれば、冷媒漏れ検知装置は、圧縮機、放熱器、減圧機器、蒸発器を含んで構成された冷凍サイクル装置に適用されている。そして、第1漏れ量算出部は、少なくとも放熱器の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力、蒸発器の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力に基づいて第1冷媒漏れ量を算出する。
このように、冷媒の漏れ量に強い相関性を有する放熱器の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力、蒸発器の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力に基づいて第1冷媒漏れ量を算出する構成とすれば、冷媒漏れ検知装置にて精度よく第1冷媒漏れ量を算出することができる。
第12の観点によれば、冷凍サイクル装置は、循環回路と、冷媒漏れ検知装置と、を備える。冷媒漏れ検知装置は、冷媒状態量に基づいて第1冷媒漏れを算出すると共に、環境状態量に基づいて予め想定される冷媒の漏れ量に相当する第2冷媒漏れ量を算出する。そして、冷媒漏れ検知装置は、第1冷媒漏れ量と第2冷媒漏れ量とを比較して、循環回路200における冷媒の漏れ状態が、異常漏れ状態であるか否かを判定する。
1 自動車(移動体)
20 冷凍サイクル装置
200 循環回路
30 冷媒漏れ検知装置
30a 第1漏れ量算出部
30b 第2漏れ量算出部
30c 異常判定部

Claims (11)

  1. 移動体(1)に搭載され、冷媒の循環回路(200)を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(20)に適用される冷媒漏れ検知装置であって、
    前記循環回路における冷媒の温度、圧力を含む冷媒状態量に基づいて、前記循環回路における冷媒の漏れ量を算出する第1漏れ量算出部(30a)と、
    予め想定される冷媒の漏れ量を算出する第2漏れ量算出部(30b)と、
    前記第1漏れ量算出部で算出された第1冷媒漏れ量(CL1)、および前記第2漏れ量算出部で算出された第2冷媒漏れ量(CL2)に基づいて、前記循環回路における冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かを判定する異常判定部(30c)と、を備え、
    前記第2漏れ量算出部は、前記循環回路の周囲の温度を含む環境状態量に基づいて、前記第2冷媒漏れ量を算出し、
    前記第1冷媒漏れ量から単位時間当たりの冷媒の漏れ量である漏れ勾配を算出し、前記漏れ勾配に応じて前記循環回路における異常が生じている異常部位を推定する異常部位推定部(30f)を備える冷媒漏れ検知装置。
  2. 前記異常部位推定部は、前記異常判定部にて前記漏れ状態が前記異常漏れ状態と判定された場合に、前記異常部位に関する情報を報知装置(60)によって外部に報知する請求項1に記載の冷媒漏れ検知装置。
  3. 前記循環回路には、継時劣化によって耐冷媒透過性が低下する高分子材料で構成されると共に可撓性を有する高分子配管(201a、204a)を含んで構成されており、
    前記第2漏れ量算出部は、前記高分子配管の周囲の温度に基づいて前記高分子配管における冷媒透過係数を算出すると共に、少なくとも前記冷媒透過係数と前記高分子配管を流れる冷媒の圧力に基づいて前記第2冷媒漏れ量を算出する請求項1または2に記載の冷媒漏れ検知装置。
  4. 移動体(1)に搭載され、冷媒の循環回路(200)を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(20)に適用される冷媒漏れ検知装置であって、
    前記循環回路における冷媒の温度、圧力を含む冷媒状態量に基づいて、前記循環回路における冷媒の漏れ量を算出する第1漏れ量算出部(30a)と、
    予め想定される冷媒の漏れ量を算出する第2漏れ量算出部(30b)と、
    前記第1漏れ量算出部で算出された第1冷媒漏れ量(CL1)、および前記第2漏れ量算出部で算出された第2冷媒漏れ量(CL2)に基づいて、前記循環回路における冷媒の漏れ状態が異常漏れ状態であるか否かを判定する異常判定部(30c)と、を備え、
    前記循環回路には、継時劣化によって耐冷媒透過性が低下する高分子材料で構成されると共に可撓性を有する高分子配管(201a、204a)を含んで構成されており、
    前記第2漏れ量算出部は、前記高分子配管の周囲の温度に基づいて前記高分子配管における冷媒透過係数を算出すると共に、少なくとも前記冷媒透過係数と前記高分子配管を流れる冷媒の圧力に基づいて前記第2冷媒漏れ量を算出する冷媒漏れ検知装置。
  5. 前記異常判定部は、前記第1冷媒漏れ量が前記第2冷媒漏れ量よりも大きい場合に、前記漏れ状態が前記異常漏れ状態であると判定し、前記第1冷媒漏れ量が前記第2冷媒漏れ量以下の場合に、前記漏れ状態が正常漏れ状態であると判定する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷媒漏れ検知装置。
  6. 前記異常漏れ状態に対する所定の対策を実行する対策実行部(30d)を備え、
    前記対策実行部は、前記異常判定部にて前記漏れ状態が前記異常漏れ状態と判定された場合に、少なくとも前記異常漏れ状態を報知装置(60)によってユーザに報知する報知処理を実行する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の冷媒漏れ検知装置。
  7. 前記異常判定部は、
    前記第1冷媒漏れ量が前記第2冷媒漏れ量よりも大きく、且つ、前記第1冷媒漏れ量が予め定められた許容冷媒漏れ量以下の場合に、前記異常漏れ状態が初期異常状態であると判定し、
    前記第1冷媒漏れ量が前記第2冷媒漏れ量よりも大きく、且つ、前記第1冷媒漏れ量が前記許容冷媒漏れ量を上回った場合に、前記異常漏れ状態が末期異常状態であると判定する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の冷媒漏れ検知装置。
  8. 前記異常漏れ状態に対する所定の対策を実行する対策実行部(30d)を備え、
    前記対策実行部は、
    前記異常判定部にて前記異常漏れ状態が前記初期異常状態と判定された場合に、前記異常漏れ状態を報知装置(60)によってユーザに報知する報知処理を実行し、
    前記異常判定部にて前記異常漏れ状態が前記末期異常状態と判定された場合に、前記冷凍サイクル装置の作動を制限する作動制限処理を実行する請求項に記載の冷媒漏れ検知装置。
  9. 前記冷媒状態量および前記環境状態量の少なくとも一方には、前記移動体の稼働に関連性を有する移動体状態量が含まれている請求項1ないしのいずれか1つに記載の冷媒漏れ検知装置。
  10. 前記第1冷媒漏れ量を前記冷媒状態量と関連付けた状態で外部のデータ蓄積装置(90)に出力すると共に、前記第2冷媒漏れ量を前記環境状態量と関連付けた状態で前記データ蓄積装置に出力する出力部(30e)を備える請求項1ないしのいずれか1つに記載の冷媒漏れ検知装置。
  11. 前記冷凍サイクル装置は、圧縮機(21)、放熱器(22)、減圧機器(23)、蒸発器(24)を含んで構成されており、
    前記第1漏れ量算出部は、少なくとも前記放熱器の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力、前記蒸発器の冷媒出口側の冷媒の温度および圧力に基づいて前記第1冷媒漏れ量を算出する請求項1ないし10のいずれか1つに記載の冷媒漏れ検知装置。
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