JP6736363B2 - 容器充填液状食品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、容器充填液状食品の製造方法に関するものである。
食用油をボトル容器等の容器に充填した後、容器のヘッドスペースに存在する空気を窒素ガス等の不活性ガスで置換することにより、食用油の保存性が良くなることが知られている。
容器のヘッドスペースに存在する空気を不活性ガスで置換する工程は、その置換率を高めるために不活性ガス雰囲気の中で行われることが最適であるが、不活性ガスの使用量が多くなるためコスト高となり、また、不活性ガス雰囲気中での作業は作業者の生命を危険に晒すこととなる。
したがって、経済性と安全性を考えると、少量の不活性ガスを使用して効率よく置換する方法が好ましく、当該置換方法の開発が望まれている。
容器のヘッドスペースのガス置換の方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法がある。
特許文献1には、対向するガッシングノズルから噴射された気体が所定方向に移動する容器の開口の中心移動線乃至その近傍上で衝突して容器の移動方向下方に流れることにより容器のヘッドスペースのガス置換を行なう方法が開示されている。
特開平2−296624号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法によれば、装置の構造が複雑となり、装置コストが高くなる上、操作条件の設定・調整が難しく、かつ、高いガス置換率の実現性が不明である。
また、容器のヘッドスペースのガス置換に際しては、容器内の液状食品の液ハネを生じさせないことも求められている。
従って、本発明の目的は、容器のヘッドスペースを不活性ガスで置換するガス置換の効率がよく、かつ、容器内の液状食品の液ハネを生じさせないようにできる容器充填液状食品の製造方法を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、下記の容器充填液状食品の製造方法を提供する。なお、容器充填液状食品とは、容器に充填された液状食品を意味する。
[1]液状食品を充填したボトル容器の容器口の直上でノズル孔の口径が4.5mm以上11mm以下のノズルを介して、前記ノズル孔の中心軸が当該中心軸と平行な前記容器口の中心軸から最短距離で前記容器口の半径の長さの20%以上50%以下離れた位置で、0.2秒以上0.7秒以下の間に、不活性ガスを25〜100L/minの流量で前記容器口に向けて吹き付け、吹き付けを停止した後に又は停止と同時に前記ボトル容器及び/又は前記ノズルの移動を開始することにより、前記ボトル容器のヘッドスペース内に存在する気体を前記不活性ガスに置換する工程を有することを特徴とする容器充填液状食品の製造方法。
2]前記不活性ガスの吹き付けを停止した直後に、前記ボトル容器を閉栓することを特徴とする前記[1]に記載の容器充填液状食品の製造方法。
]前記不活性ガスに置換する工程後の前記ボトル容器のヘッドスペース内の酸素濃度が5容量%以下であることを特徴とする前記[1]又は]のいずれか1つに記載の容器充填液状食品の製造方法。
]前記液状食品は、食用油脂であることを特徴とする前記[1]〜[]のいずれか1つに記載の容器充填液状食品の製造方法。
]前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス及び炭酸ガスから選ばれる1種以上であることを特徴とする前記[1]〜[]のいずれか1つに記載の容器充填液状食品の製造方法。
本発明によると、容器のヘッドスペースを不活性ガスで置換するガス置換の効率がよく、かつ、容器内の液状食品の液ハネを生じさせないようにできる容器充填液状食品の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る容器充填液状食品の製造方法における容器のヘッドスペース内に存在する気体を不活性ガスに置換する工程を示す概略図である。 図1のA地点における容器とノズルの位置関係を示す概略図である。 図2における容器口とノズル孔の位置関係を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。なお、本発明の実施の形態において、A(数値)〜B(数値)は、A以上B以下を意味する。
図1は、本発明の実施の形態に係る容器充填液状食品の製造方法における容器のヘッドスペース内に存在する気体を不活性ガスに置換する工程を示す概略図である。また、図2は、図1のA地点における容器とノズルの位置関係を示す概略図である。
本発明の実施の形態に係る容器充填液状食品の製造方法は、液状食品充填工程と、不活性ガス置換工程と、容器口の閉栓工程とを含むが、不活性ガス置換工程に特徴を有する。
(液状食品充填工程)
本発明の実施の形態において、ボトル容器10への液状食品の充填は、特に限定されるものではないが、例えば公知の充填方法により行なうことができる。例えば、ベルトコンベアやローラーコンベア等のコンベア1により公知の液状食品充填装置の設置位置まで搬送されてきた空のボトル容器10に液状食品充填装置により液状食品を充填する。液状食品は、ボトル容器10の上部に所定容量のヘッドスペースを有するように所定量が充填される。
(不活性ガス置換工程)
本発明の実施の形態に係る容器充填液状食品の製造方法における不活性ガス置換工程は、液状食品を充填したボトル容器10の容器口11の直上でノズル孔22の口径(直径、以下同様)が4.5mm以上のノズル21を介して不活性ガスを25〜100L/minの流量で容器口11に向けて吹き付け、吹き付けを停止した後に又は停止と同時にボトル容器10及び/又はノズル21の移動を開始することにより、ボトル容器10のヘッドスペース内に存在する気体を不活性ガスに置換する工程である。
液状食品充填後、ボトル容器10は、コンベア1により搬送されて、ガス置換装置20の設置位置まで搬送される。具体的には、図1のコンベア1上をM方向へ搬送されてきたボトル容器10が図1のA地点で移動停止される。
一方、ガス置換装置20のノズル21がシリンダー機構やスライド機構等により図1のM21方向へ移動し、ノズル21のノズル孔22がA地点で停止しているボトル容器10の容器口11の直上に配置されたところでノズル21の移動が停止される。
不活性ガスの吹き付けは、ノズル孔22がボトル容器10の容器口11の直上に配置されている間、行われ、吹き付けが停止された後に又は停止と同時にボトル容器10の移動(M方向)及び/又はノズル21の移動(M21方向の逆方向)が再開される。このようにすることで、ヘッドスペース内に存在する気体を不活性ガスに効率的に置換でき、酸素濃度を低くすることができる。不活性ガスは、ノズル21が図1のM21方向へ移動開始した時点又は移動開始直後から吹き付け開始されることが望ましい。
不活性ガスの吹き付け時間は、ガス置換装置20の設置位置やノズル21の移動速度等によっても異なるが、例えば、0.2秒以上(ノズル孔22がボトル容器10の容器口11の直上に配置されている間のみ吹き付け)0.7秒以下(ノズル21が図1のM21方向へ移動開始した時点からノズル21のM21方向の逆方向への移動が再開される直前まで)が好ましい。
不活性ガスの吹き付け流量は、25〜100L/minとする。好ましくは30〜95L/minであり、より好ましくは35〜90L/minであり、更に好ましくは40〜85L/minである。不活性ガスの吹き付け流量が25L/min未満であると、不活性ガス置換工程後のヘッドスペース内の酸素濃度が高くなる傾向がある。また、不活性ガスの吹き付け流量が100L/minを超えると、吹き付け時に液ハネする恐れがある。
本実施の形態におけるガス置換装置20は、ノズル21のノズル孔22の口径が4.5mm以上のものを使用する。好ましくは口径5mm以上であり、より好ましくは口径5.5mm以上であり、更に好ましくは口径6mm以上である。ノズル孔22の口径の上限は特に限定されるものではないが、好ましくは11mm以下であり、より好ましくは10mm以下であり、更に好ましくは9mm以下である。ノズル孔22の口径が4.5mm未満であると、吹き付け時に液ハネする恐れがある。また、ノズル孔22の口径が11mmを超えると、不活性ガス置換工程後のヘッドスペース内の酸素濃度が高くなる傾向がある。
図2において、ボトル容器10の容器口11の最上端と、ノズル孔22の先端(流出口)との距離は、0.5〜30mmが好ましく、1〜10mmがより好ましく、2〜5mmが最も好ましい。
図3は、図2における容器口とノズル孔の位置関係を示す概略図である。
本実施の形態においては、容器口11の直上における不活性ガスの吹き付けは、ノズル孔22の中心軸がこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で容器口11の半径(L/2)の長さの50%以下(すなわち、0.5×L/2以下)の位置で行なわれることが好ましく、20%以上50%以下(すなわち、0.2×L/2以上0.5×L/2以下)離れた位置で行なわれることがより好ましく、25%以上45%以下離れた位置で行なわれることが更に好ましい。この範囲で吹き付けることで、より効率的にヘッドスペース内の気体を不活性ガスに置換できる。なお、容器口11の直径Lは、ノズル孔22の直径の2.5倍以上であることが好ましく、3〜4.5倍であることがより好ましい。
例えば、容器口11の直径Lが20mmである場合、ノズル孔22の中心軸がこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で0(中心軸一致)〜5mmの位置で不活性ガスの吹き付けが行なわれることが好ましく、2〜5mm離れた位置で不活性ガスの吹き付けが行なわれることがより好ましく、2.5〜4.5mm離れた位置で不活性ガスの吹き付けが行なわれることが更に好ましい。
図3では、容器口11に対するノズル孔の位置を3通り(22a、22b、22c)示している。ノズル孔22aは、ノズル孔の中心軸22Aがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で0mmの位置(中心軸一致)の場合であり、ノズル孔22bは、ノズル孔の中心軸22Bがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離でDmm離れた位置の場合であり、ノズル孔22cは、ノズル孔の中心軸22Cがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離でDmm離れた位置の場合である。例えば、上記の容器口11の直径Lが20mmである場合、ノズル孔の中心軸22Bがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で容器口11の半径の長さの20%はDmm=2mmであり、ノズル孔の中心軸22Cがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で容器口11の半径の長さの50%はDmm=5mmである。なお、図3では容器進行方向の逆方向(図3において左方向)にノズル孔の中心軸が容器口11の中心軸11Aから離れる例を示したが、離れる方向はこれに限られるものではなく、例えば、容器進行方向(図3において右方向)に離れてもよいし、容器進行方向の垂直方向(図3において上方向又は下方向)に離れてもよい。
(容器口の閉栓工程)
本発明の実施の形態において、ボトル容器10の容器口11の閉栓は、特に限定されるものではないが、例えば公知の閉栓方法により行なうことができる。例えば、不活性ガス置換工程後、ノズル21が移動して容器口11の直上から離れると同時に又は離れた後に、ボトル容器10がコンベア1により搬送される前に、キャップ搬送機を備えた閉栓装置によりボトル容器10の容器口11が閉栓されて密封される。あるいは、不活性ガス置換工程後、ボトル容器10がコンベア1により搬送され、容器口11の直上からノズル21が離れると同時に又は離れた後に、搬送しながら又は搬送を一時停止して、上記閉栓装置によりボトル容器10の容器口11を閉栓することとしてもよい。不活性ガスの吹き付けを停止した後、可能な限り速やかに閉栓することが好ましい。窒素ガスの吹き付け停止から閉栓までの時間が1秒以内であることが好ましく、0.5秒以内であることがより好ましく、0.3秒以内(=吹き付け停止直後)であることが更に好ましい。
容器口11の閉栓工程後、コンベア1により次の工程(例えばラベル貼り工程)へ搬送される。
(不活性ガス)
本実施の形態における不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス及び炭酸ガスから選ばれる1種以上の不活性ガスを使用することができる。汎用性およびコストの観点から、窒素ガスを使用することが好ましい。
(ボトル容器)
ボトル容器10は、キャップにより閉栓される容器口をボトル容器の上部に備え、液状食品が充填された後、不活性ガスで置換されたヘッドスペースを有する状態で密封される。この時、ボトル容器に液状食品を充填する前に、不活性ガスを吹き込み、空気と不活性ガスを置換しておくことが好ましい。
ボトル容器10は、いわゆるボトル形状の容器であり、ヘッドスペースの容器断面径が液状食品の充填された部分の容器断面径よりも小であるものが機能的にもデザイン的にも好ましい。容器口の直径は、例えば、12〜25mmである。
ボトル容器10の大きさは特に限定されないが、例えば、収容する液状食品の量が100〜1800g用のものを使用できる。ヘッドスペースは、開栓時の液ハネを防止することが可能なように一定容量以上を確保する。例えば、ヘッドスペースの総容量として30ml以下が好ましい。また、収容する液状食品の量(g)に対するヘッドスペースの容量(ml)の割合が0.02〜0.2(ml/g)となるようにすることがより好ましい。
容器の材質は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリ乳酸等の樹脂、ガラス、金属等が材料として使用される。好ましくは、樹脂を用いたプラスチック容器またはガラス容器であり、特に好ましくはプラスチック容器である。また、これにフィルムを組み合わせた多層構造のものとしてもよい。また、積層剥離容器(いわゆるデラミ容器)であってもよい。
プラスチック容器は、容器の形態を保つために、ブロー成形したプラスチック容器であることが好ましい。また、廃棄時の容量を減らせるように、押圧等により変形可能であることがより好ましい。
(液状食品)
本実施の形態において使用できる液状食品の種類は特に限定されない。10〜25℃で流動性のある液状の食品であれば、特に限定されない。例えば、食用油脂、ドレッシング、飲料が挙げられるが、食用油脂が好ましい。
食用油脂の種類は、特に限定されない。例えば、大豆油、菜種油、高オレイン酸菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、ラード、鶏脂、乳脂、魚油、アザラシ油、藻類油、品種改良によって低飽和化されたこれらの油脂およびこれらの混合油脂、エステル交換油脂、水素添加油脂、分別油脂等があげられる。
また、食用油脂には、L−アスコルビン酸やL−アスコルビン酸誘導体、ビタミンE、トコフェロール類、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、リン脂質、オリザノール、植物ステロール、ジアシルグリセロール、カテキン類、及びポリフェノール類、茶抽出物などの抗酸化剤や乳化剤などのその他の添加物を添加しても良い。
乳化剤としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、縮合リシノレイン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル等や、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄、サポニン、植物ステロール類、乳脂肪球皮膜等の乳化剤が挙げられる。
抗酸化剤及び乳化剤から選ばれる1種以上を添加した油脂であることが好ましい。
〔本発明の実施の形態の効果〕
本発明の実施の形態に係る容器充填液状食品の製造方法によれば、容器のヘッドスペースを不活性ガスで置換するガス置換の効率がよく、上記不活性ガス置換工程後のボトル容器10のヘッドスペース内の酸素濃度を5容量%以下にすることができ、好ましい実施形態によれば、同酸素濃度を4.5容量%以下にすることができ、より好ましい実施形態によれば、同酸素濃度を4容量%以下にすることができ、更に好ましい実施形態によれば、同酸素濃度を3.5容量%以下にすることができる。また、容器内の液状食品の液ハネを生じさせないようにできる。また、不活性ガス雰囲気で行う場合に比べガスの使用量を減らせるためガス置換の経済性と安全性に優れた容器充填液状食品の製造方法を提供することできる。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
プラスチック製のボトル容器10(容量145gのデラミ容器)に日清オイリオグループ(株)製の菜種油を充填機により充填した後、下記の表1に記載の条件に従って、ボトル容器10のヘッドスペース(24ml)の空気を窒素ガスに置換するべく、窒素ガスをボトル容器10の容器口11(直径17.2mm)の直上(容器口11の最上端と、ノズル孔22の先端(流出口)との距離は3mm)でガス置換装置20のノズル21を介して吹き付け、吹き付け停止後、ノズル21を移動させた後(吹き付け停止後0.3秒以内)に、閉栓装置によりねじ込み式キャップを容器口11に閉栓して密封した。
窒素ガス吹き付け時に容器の外側へ液ハネ(油ハネ)が有ったか否かについて目視により確認し、結果を表1に示した。確認本数は、各10本である。1本でも液ハネ(油ハネ)が有った場合を「有り」と記載し、不合格とした。
また、密封直後(密封後、10分以内)のヘッドスペースの酸素濃度(容量%)を以下の方法により測定し、測定結果を表1に示した。測定本数は、各10本である。10本のうちの最大値及び最低値、10本の平均値、標準偏差を示した。酸素濃度の最大値が5容量%を超えたものについては不合格とした。
<ヘッドスペースの酸素濃度の測定方法>
測定対象となる上記の密封直後の容器について、蓋部上方から測定対象ガス吸引用チューブに接続された吸引針を差し込み、ここから採取したヘッドスペースガスを飯島電子工業株式会社製の残存酸素計「パックマスター (RO−103)」のセンサー部に送り込み、これを測定した。
〔判定〕
液ハネ(油ハネ)及びヘッドスペースの酸素濃度のうち、いずれか1つ又は両方が不合格のものは×(不合格)と判定した。一方、◎、○、△は合格であり、ヘッドスペースの酸素濃度(容量%)に基づき以下の基準で判定した。
◎:酸素濃度の最大値が3.5未満、かつ平均値が3以下のもの
○:酸素濃度の最大値が3.5〜5、かつ平均値が3以下のもの
△:酸素濃度の最大値が3.5〜5、かつ平均値が3超のもの
Figure 0006736363
表1に記載のガス置換の条件のうち、「ノズル孔の位置」の欄の数値は、窒素ガス吹き付け時の位置関係が下記の場合を意味する。
0mm:ノズル孔22aの中心軸22Aがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で0mmの位置(中心軸一致)の場合
3mm:ノズル孔22bの中心軸22Bがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で3mm離れた位置の場合(ノズル孔22bの中心軸22Aがこれと平行な容器口11の中心軸11Bから最短距離で容器口の半径の長さの約34.9%離れた位置の場合)
5mm:ノズル孔22cの中心軸22Cがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で5mm離れた位置の場合(ノズル孔22cの中心軸22Cがこれと平行な容器口11の中心軸11Aから最短距離で容器口の半径の長さの約58.1%離れた位置の場合)
表1に記載のガス置換の条件のうち、「窒素ガスのブロー時間」の欄の数値は、窒素ガス吹き付けの開始・停止のタイミングが下記の場合を意味する。
Figure 0006736363
表1より、本発明の要件を満たすNo.3、5〜9、12、14の実施例は、ヘッドスペースの酸素濃度が低く、ヘッドスペースの気体が効率良く窒素ガスに置換されていることが判る。また、窒素ガスの吹き付けによって、容器内の油が液ハネすることもなかった。
一方、ノズル孔の口径が4mmであるNo.1、2の比較例では、窒素ガスの吹き付けによって、容器内の油が容器外へ液ハネした。
また、窒素ガスのブロー時間が1.0秒であり、窒素ガスの吹き付けを停止することなく、ノズル21を元の位置に戻したNo.2、4、11、13、15の比較例では、ヘッドスペースの酸素濃度が5容量%を超えており、ヘッドスペースの気体を効率良く窒素ガスに置換することができなかったことが判る。
また、窒素ガスのブロー流量が120L/minであるNo.10の比較例では、窒素ガスの吹き付けによって、容器内の油が容器外へ液ハネした。
なお、本発明は、上記実施の形態及び実施例に限定されず種々に変形実施が可能である。
1:コンベア
10:ボトル容器、11:容器口、11A:容器口の中心軸
20:ガス置換装置、21:ノズル
22、22a、22b、22c:ノズル孔
22A、22B、22C:ノズル孔の中心軸

Claims (5)

  1. 液状食品を充填したボトル容器の容器口の直上でノズル孔の口径が4.5mm以上11mm以下のノズルを介して、前記ノズル孔の中心軸が当該中心軸と平行な前記容器口の中心軸から最短距離で前記容器口の半径の長さの20%以上50%以下離れた位置で、0.2秒以上0.7秒以下の間に、不活性ガスを25〜100L/minの流量で前記容器口に向けて吹き付け、吹き付けを停止した後に又は停止と同時に前記ボトル容器及び/又は前記ノズルの移動を開始することにより、前記ボトル容器のヘッドスペース内に存在する気体を前記不活性ガスに置換する工程を有することを特徴とする容器充填液状食品の製造方法。
  2. 前記不活性ガスの吹き付けを停止した直後に、前記ボトル容器を閉栓することを特徴とする請求項1に記載の容器充填液状食品の製造方法。
  3. 前記不活性ガスに置換する工程後の前記ボトル容器のヘッドスペース内の酸素濃度が5容量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器充填液状食品の製造方法。
  4. 前記液状食品は、食用油脂であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の容器充填液状食品の製造方法。
  5. 前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス及び炭酸ガスから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の容器充填液状食品の製造方法。
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