JP6736028B2 - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置の制御装置に関する。
従来、自動車用操舵系において、電動式のパワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering)が提案され、実用化されている。現在においては、ステアリングホイールに付加された操舵トルクに応じて、電動モータで補助操舵トルクを発生し、この補助操舵トルクをステアリング軸に伝達する電動パワーステアリング装置の開発が進められている。このような電動パワーステアリング装置では、モータが減速機構を介してステアリング軸に接続され、モータの回転は、減速機構により減速された後、ステアリング軸に伝達される。
また、近年においては、車両を自動操舵する自動運転技術が着目されており、様々な技術が開発されている。電動パワーステアリング装置において自動操舵を実現する場合、舵角制御(ステアリングの舵角を所望の角度に追従させるためのモータ電流指令値を演算・制御すること)とアシスト制御(ステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力(アシスト)を付与する際、操舵補助力のトルクを正確に発生させるためのモータ電流のフィードバック制御等)を独立して保有し、これらの出力を切り換える構成などが採用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。舵角の制御方法について詳述すると、ステアリングの舵角(絶対舵角)を何らかの方法で検出する必要があり、従来は、ハンドル舵角センサ、コラム舵角センサ、車輪舵角センサ等の角度センサを用いて舵角を検出していた(例えば、特許文献4参照)。
特許第3912279号公報 特許第3917008号公報 特開2004−017881号公報 特許第4097134号
しかしながら、自動運転中、ドライバーによるハンドル操作(ステアリング操舵)が介入したとき、介入した操作が十分に反映されない場合がある。また、同操作が介入したとき、ドライバーが違和感、不快感を覚えることがある。さらに、舵角を検出するために用いる角度センサは高価であり、製造コストが嵩むという課題もある。
<課題1(自動運転中のドライバー介入時の違和感、舵角制御とアシスト制御の両立)>
舵角制御には、舵角指令に対する応答性、路面反力などに対する外乱抑圧性で優れた性能を持つ位置速度制御が用いられており、例えば、位置制御部にはP制御(比例制御)、速度制御部にはPI制御(比例積分制御)が用いられている。舵角制御とアシスト制御のそれぞれの出力である指令値を切り換える際、例えばドライバーによるスイッチ入力によって急な切換が生じると、指令値が急変動し、ハンドル挙動が不自然になるため、ドライバーへ違和感を与える。このため、舵角制御指令値とアシスト制御指令値にそれぞれの徐変ゲイン(徐々に変化するゲイン)を乗じ、徐々に出力を切り換えることによって、電流指令値の急変動を抑制する手法が用いられている(特許文献3等参照)。
しかし、この手法では、切換中は舵角制御指令値が徐変ゲインで制限され、電流指令値へ出力されるため、舵角制御指令値に対し、電流指令値の出力が、制限されたぶん小さくなってしまう。この制限により、舵角速度指令値に対し、モータの実速度が遅くなるため、舵角速度指令値と実速度との間に偏差が発生し、速度制御内のI制御(積分制御)の積分値が蓄積してしまうことで、速度制御から更に大きな舵角制御指令値が出力されてしまう。この結果、アシスト制御指令値に対する徐変ゲインが徐々に大きくなっていく状態では、徐変ゲインによる制限が緩和されていくため、徐変ゲインが大きくなるに従って舵角制御指令値が過剰な値となり、ハンドルが舵角速度指令値に対して過剰に応答し、引っ掛かり感といった形でドライバーに違和感と不快感を与える。
<課題2>
そもそも、上記課題1を含む先行技術(例えば特許文献3参照)に係る方法では、舵角偏差にP制御、速度制御にPI制御を行っており、舵角制御中にドライバーによる手入力の介入があった場合に、当然、舵角制御が舵角指令値に追従するよう動作し、舵角制御からアシスト制御への「切換動作」が行われるまで、手動による舵を切ることは困難である。また、「手入力検出」「切換動作」により、時間的な遅れが発生し、ドライバーによる操舵介入動作が十分に行えないことがある。
<課題3> ステアリングの舵角(絶対舵角)を検出するための角度センサは、単に高価であるだけでなく、分解能(測定の識別限界)が粗いために、精度の高い舵角制御が難しいという問題がある。さらに、車両側ECUとEPS側ECUとの間に通信によるタイムラグが発生するが、舵角制御の追従性を上げると、制御ゲインを上げると発振しやすくなり、実際の舵角とずれが生じてしまう等の問題も懸念されていた。
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、少なくとも上述したいずれかの課題を解消すること、すなわち車両の自動運転中、ドライバーによるハンドル操作(操舵)が介入したとき、介入した操作を十分に反映することができ、尚かつ、同操作が介入したときにドライバーが覚えることがある違和感、不快感を低減することができる電動パワーステアリング装置を提供する、または、高価な角度センサを用いることなく、舵角の推定値を求め、求めた舵角の推定値を利用して精度の高い舵角制御を実現する電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の制御方法は、車両のステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置の制御装置であって、車両の目標軌道に基づき演算された舵角指令値θrefが入力され、入力された舵角指令値θrefに基づきステアリング機構の舵角を制御する舵角制御部を備え、舵角制御部は、入力される実舵角速度ωrを用いて、ステアリング機構の実操舵角の推定値θrを求め、実操舵角推定値θrとして出力する舵角演算部と、入力される目標操舵角θtと実操舵角推定値θrとに基づき、舵角速度指令値ωrefを導出する位置制御部とを具備する、電動パワーステアリング装置の制御装置。
ここで、上記構成にあっては、舵角演算部は、実舵角速度ωrとともに、入力される操舵トルクTtを用いて、実操舵角推定値θrを求める態様が好ましい。
また、上記構成にあっては、舵角演算部は、実舵角速度ωrの時間積分値Sとともに、操舵トルクTtを所定の係数Ktorで除することにより捩れ角Δθを求め、求めた時間積分値Sに、捩れ角Δθを加算することで、実操舵角推定値θrを導出する態様も好ましい。
さらにまた、上記構成にあっては、舵角演算部は、実舵角速度ωrの時間積分値Sを求め、求めた時間積分値Sを実操舵角推定値θrとして導出する態様であっても良い。
本発明によれば、車両の自動運転中、ドライバーによるハンドル操作(操舵)が介入したとき、介入した操作を十分に反映することができ、尚かつ、同操作が介入したときにドライバーが覚えることがある違和感、不快感を低減する、または高価な角度センサを用いることなく、舵角の推定値を求め、求めた舵角の推定値を利用して精度の高い舵角制御を実現することができる。
電動パワーステアリング装置の概要を示す構成図である。 電動パワーステアリング装置の制御系の構成例を、アシストマップ出力電流の一例とともに示すブロック図である。 自動操舵制御モード及び手動操舵制御モードの切換機能を有する電動パワーステアリング装置の一例を示すブロック図である。 自動操舵制御モード及び手動操舵制御モードの切換機能を有する電動パワーステアリング装置の概略動作例を示すフローチャートである。 車両システム全体の構成例を示すブロック図である。 EPS側ECU内の舵角制御部の第1の構成を示すブロック図である。 舵角演算部による演算処理を示すフローチャートである。 EPS側ECU内の舵角制御部の第2の構成を示すブロック図である。 舵角演算部による演算処理を示すフローチャートである。 車両挙動のシミュレーション結果を示す図である。 車両挙動のシミュレーション結果を示す図である。 各徐変ゲインの、手入力判定後のアシスト制御への遷移について説明するグラフである。 舵角制御の第1の形態を示す舵角制御部のブロック図である。 舵角制御の第2の形態を示す舵角制御部のブロック図である。 舵角制御の第3の形態を示す舵角制御部のブロック図である。 舵角制御の第4の形態を示す舵角制御部のブロック図である。 舵角制御の第5の形態を示す舵角制御部のブロック図である。 舵角制御の第6の形態を示す舵角制御部のブロック図である。 舵角制御の第6の形態の別例を示す舵角制御部のブロック図である。 違和感の無い操舵介入が実現されたことの根拠を示す、角度(目標角度、ハンドル舵角)および操舵トルクの経時変化を表すグラフである。 実施例1における、舵角速度制御の積分方式の違いによるハンドル舵角と操舵トルクとの関係を表すグラフである(舵角速度制御部で擬似積分を行う場合)。 実施例1における、舵角速度制御の積分方式の違いによるハンドル舵角と操舵トルクとの関係を表すグラフである(舵角速度制御部でP制御を行う場合)。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る電動パワーステアリング装置の好適な実施形態について詳細に説明する(図1等参照)。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
電動パワーステアリング装置100の構成を図に示して説明する(図1参照)。電動パワーステアリング装置100は、車両のステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力を付与する装置である。ハンドル(ステアリングホイール)1のコラム軸(ステアリングシャフト)2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a,4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a,6bを経て、さらにハブユニット7a,7bを介して操向車輪8L,8Rに連結されている。コラム軸2と同一軸上に、トーションバーとハンドル軸が配置されている。
また、コラム軸2には、操舵トルクTtを検出するトルクセンサ10が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。
電動パワーステアリング装置100を制御するコントロールユニット(ECU)30には、バッテリー13から電力が供給されるとともに、イグニッションキー11を経てイグニッションキー信号IGが入力される。コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTtと車速センサ12で検出された車速Vsとに基づいてアシスト制御の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御指令値Vrefによってモータ20に供給する電流を制御する。
コントロールユニット30には、車両の各種情報を授受するCAN(Controller Area Network)40が接続されており、車速VsはCAN40から受信することも可能である。また、コントロールユニット30には、CAN40以外の通信、アナログ/デジタル信号、電波等を授受する非CAN41も接続可能である。
コントロールユニット30は主としてCPU(MPUやMCUも含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図2のようになる。
図2を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTt及び車速センサ12で検出された(若しくはCAN40からの)車速Vsは、電流指令値Iref1を演算する電流指令値演算部31に入力される。電流指令値演算部31は、入力された操舵トルクTt及び車連vsに基づいてアシストマップ等を用いて、モータ20に供給する電流の制御目標値である電流指令値lreflを演算する。
アシストマップとは、操舵トルクと操舵補助指令値(電流値)との対応関係を示す情報である。アシストマップは、例えば、低速、中速、及び高速の各速度域における、操舵トルク及び操舵補助指令値の対応関係を示す情報を含む。対応関係を示す情報は、複数の一次関数のパラメータにより表される場合もあれば、高次多項式で表される場合もある。
電流指令値Ireflは加算部32Aを経て電流制限部33に入力され、過熱保護条件で最大電流を制限された電流指令値Iref3が減算部32Bに入力され、フィードバックされているモータ電流値Imとの偏差Iref4(=Iref3−Im)が演算され、その偏差Iref4が操舵動作の特性改善のためのPI制御部35に入力される。PI制御部35で特性改善された電圧制御指令値VrefがPWM制御部36に入力され、更に駆動部としてのインバータ37を介してモータ20がPWM駆動される。モータ20の電流値Imはモータ電流検出器38で検出され、減算部32Bにフィードバックされる。
また、モータ20にはレゾルバ等の回転センサ21が接続されており、モータ回転角θsが検出される。加算部32Aには補償部34からの補償信号CMが加算されており、補償信号CMの加算によってシステム系の補償を行い、収れん性や慣性特性等を改善するようになっている。補償部34は、セルフアライニングトルク(SAT)343と慣性342を加算部344で加算し、その加算結果に更に収れん性341を加算部345で加算し、加算部345の加算結果を補償信号CMとしている。
近年、車両に搭載されているカメラ、レーザレーダ等を利用して、自動的にブレーキをかけて安全に止まることとか、自動運転支援をさせることなどの取り組みが行われている。自動運転支援としては、例えば、運転者がハンドル又はその他の装置でトルクを入力することで、電動パワーステアリング装置はトルクセンサで操舵トルクを検出し、その情報を車両や電動パワーステアリング装置内の制御の切換に利用し、自動運転支援を解除して通常のアシスト制御(手動操舵制御)に戻ることなどが行われている。
まず本発明の前提となる電動パワーステアリング装置、つまり自動操舵制御モード及び手動操舵制御モードの機能を具備し、操舵制御モードを切り換える機能を有する一般的な電動パワーステアリング装置100について、図3を参照して説明する。
モータ150にはモータ回転角θsを検出するためのレゾルバ等の回転センサ151が接続されており、モータ150は車両側ECU130及びEPS(電動パワーステアリング装置)側ECU140を介して駆動制御される。車両側ECU130は、運転者の意思を示すボタン、スイッチ等に基づいて、自動操舵制御又は手動操舵制御の切換指令SWを出力する切換指令部131と、カメラ(画像)やレーザレーダなどの信号に基づいて目標操舵角θtを生成する目標操舵角生成部132とを具備している。
切換指令部131は、自動操舵制御に入ることを識別する信号、例えば運転者の意思をダッシュボードやハンドル周辺に設けたボタンやスイッチ、或いはシフトに設けた駐車モードなどによる車両状態の信号を基に切換指令SWを出力し、切換指令SWをEPS側ECU140内の切換部142に入力する。また、目標操舵角生成部132は、カメラ(画像)、レーザレーダなどのデータを基に公知の手法で目標操舵角θtを生成し、生成した目標操舵角θtをEPS側ECU140内の舵角制御部200に入力する。
EPS側ECU140は、操舵トルクTt及び車速Vsに基づいて演算されたモータ電流指令値Itrefを出力するトルク制御部141と、目標操舵角θt、モータ角速度ω及び操舵トルクTtに基づいて舵角自動制御のためのモータ電流指令値Imrefを演算して出力する舵角制御部200と、切換指令SWによってモータ電流指令値Itref及びImrefを切り換える切換部142と、切換部142からのモータ電流指令値Iref(=Itref又はImref)に基づいてモータ150を駆動制御する電流制御/駆動部143と、回転センサ151からのモータ回転角θsに基づいてモータ角速度ωを演算し、さらに、モータ角速度ωに(1/減速比)を乗じて実舵角速度ωrを求め、求めた実舵角速度ωrを舵角制御部200に出力するモータ角速度演算部144と、を具備している。切換部142は、車両側ECU130の切換指令部131からの切換指令SWに基づいて、トルク制御部141によるトルク制御モード(手動操舵制御)と、舵角制御部200による位置/速度制御モード(自動操舵制御)とを切り換え、手動操舵制御ではモータ電流指令値Itrefを出力し、自動操舵制御ではモータ電流指令値Imrefを出力する。また、電流制御/駆動部143は、PI電流制御部、PWM制御部、インバータ等で構成されている。
このような構成における概略動作例を、フローチャートを参照しながら以下に説明する(図4参照)。
操舵系の動作がスタートすると、先ずトルク制御部141によるトルク制御(手動操舵制御モード)が実施され(ステップSP1)、モータ電流指令値Itrefを用いて電流制御/駆動部143によりモータ150が駆動される(ステップSP2)。上記手動操舵の動作は切換指令部131より、自動操舵制御への切換指令SWが出力されるまで繰り返される(ステップSP3)。
自動操舵制御モードとなり、切換指令部131より切換指令SWが出力されると、目標操舵角生成部132から目標操舵角θtが入力され(ステップSP4)、トルクセンサ154から操舵トルクTtが入力され(ステップSP5)、モータ角速度演算部144からモータ角速度ωが入力され(ステップSP6)、舵角制御部200でモータ電流指令値Imrefが生成される(ステップSP7)。なお、目標操舵角θt、操舵トルクTt、モータ角速度ωの入力順番は適宜変更可能である。
その後、切換部142が切換指令部131からの切換指令SWにより切り換えられ(ステップSP8)、舵角制御部200からのモータ電流指令値Imrefを用いて電流制御/駆動部143によりモータ150を駆動し(ステップSP9)、上記ステップSP3にリターンする。モータ電流指令値Imrefによる駆動制御(自動操舵制御)は、切換指令部131から切換指令SWが変更されるまで繰り返される。
本実施形態では、上述したごとき一般的な構成の電動パワーステアリング装置100を備えた車両において、自動運転中、ドライバーによるハンドル操作(操舵)が介入したとき、介入した操作を十分に反映させ、尚かつ、同操作が介入したときのドライバーへの違和感や不快感を低減させるとともに、高価な角度センサを用いることなく、舵角の推定値を求め、求めた舵角の推定値を利用して精度の高い舵角制御を実現する。以下、本実施形態の電動パワーステアリング装置100における各構成について説明する(図5等参照)。
本実施形態の電動パワーステアリング装置100に関する車両側ECU130、EPS側ECU140、プラント160の構成を示す(図5参照)。なお、図5中における二重線は複数の信号が送信ないし受信されることを意味する。
車両側ECU130は、車両状態量検出器130a、切換指令部131、目標軌道演算部134、車両運動制御部135を備える。
車両状態量検出器130aは、車両に搭載されたカメラ、距離センサ、角速度センサ、加速度センサなどで検出される各データに基づき車両状態量を検出し、該車両状態量を切換指令部131、目標軌道演算部134、車両運動制御部135に送信する。
切換指令部131は、上記の車両状態量、およびボタンやスイッチ等からの信号に基づき、EPS側ECU140(の切換判定/徐変ゲイン生成部145)に切換指令SWを出力する。
目標軌道演算部134は、車両状態量に基づいて目標軌道データを演算子し、車両運動制御部135に出力する。
車両運動制御部135は、車両状態量に基づき、舵角指令値生成部135aによって舵角指令値θrefを生成し、EPS側ECU140の舵角制御部200に該舵角指令値θrefを出力する。
EPS側ECU140は、切換部142、電流制御/駆動部143、切換判定/徐変ゲイン生成部145、EPS状態量検出器146、アシスト制御部147、舵角制御部200を備える(図5参照)。
EPS状態量検出器146は、プラント160から出力されるハンドル舵角θh、さらに、車両に搭載された角度センサ(ハンドル側、コラム側)、モータ角度センサ、トルクセンサなどで検出された各種データに基づいてEPS状態量を検出する。EPS状態量検出器146によって検出されたEPS状態量(ハンドル舵角θh、コラム舵角(トーションバー下側の舵角)、ハンドル舵角(トーションバー上側の舵角)、モータ角度、操舵トルク、その他)は、切換判定/徐変ゲイン生成部145、アシスト制御部147のそれぞれへと出力される。なお、図5に例示する車両システムにおいてはハンドル舵角θhをEPS側ECU140で検出するが、代わりに車両側ECU130側で検出してもよい。
切換判定/徐変ゲイン生成部145は、車両側ECU130の切換指令部131からの(アシスト制御と舵角制御との)切換指令SWと、操舵トルクTtに基づき切換判定を行い、各徐変ゲインを管理し、各機能へ出力する。本実施形態の切換判定/徐変ゲイン生成部145は、舵角制御部200へ、速度制御徐変ゲインGFA2、速度指令徐変ゲインGFA3および舵角指令徐変ゲインGFA4を出力し、アシスト制御部147へアシストマップ徐変ゲインGFT2を出力し、切換部142へ舵角制御出力徐変ゲインGFA1およびアシスト制御出力徐変ゲインGFT1を出力する。
アシスト制御部147は、操舵トルクTtおよびアシストマップ徐変ゲインGFT2に基づいて、舵角制御電流指令値IrefP1を切換部142に出力する。
舵角制御部200は、舵角指令値θref、速度制御徐変ゲインGFA2、速度指令徐変ゲインGFA3、舵角指令徐変ゲインGFA4、EPS状態量に基づいて舵角制御電流指令値IrefP1を算出し、切換部142に出力する。切換部142は、舵角制御部200からの舵角制御電流指令値IrefP1とアシスト制御部147からの電流指令値IrefT1を、切換判定/徐変ゲイン生成部145からの舵角制御出力徐変ゲインGFA1およびアシスト制御出力徐変ゲインGFT1に応じて切り換える。電流制御/駆動部143は、電流検出値がモータ電流指令値Irefに追従するようにフィードバック制御する。これにより、モータ150の駆動トルクを制御できる。電流制御/駆動部143は、一般に用いられるモータ制御のシステムに係る構成でよい。
プラント160は、電流制御/駆動部143からのモータ駆動制御信号(モータ電流)に従うメカ伝達特性(EPSおよび車両に関する)と、ドライバーによる操舵手入力に従うドライバー操舵伝達特性とを備え、あるいは発揮する(図5参照)。なお、本明細書でいう「プラント」とは、車両と電動パワーステアリング装置100のメカ特性、ドライバーの特性など、要は制御対象を総称したものを指している。
続いて、本実施形態において特徴的なEPS側ECU140における舵角制御部200の概略と各構成について説明する(図6参照)。
A.舵角制御部200の第1の構成
<舵角演算部201>
舵角演算部201は、舵角制御モード時において、モータ角速度演算部モータ角度演算部144(図3参照)から出力される実舵角速度ωrを時間積分し、積分値Sを求める。より詳細には、モータ角速度演算部144(図6参照)は、回転センサ151からのモータ回転角θsに基づいてモータ角速度ωを演算し、さらに、モータ角速度ωに(1/減速比)を乗じて実舵角速度ωrを求め、求めた実舵角速度ωrを舵角制御部200の舵角演算部201(図6参照)に出力する。舵角演算部201は、モータ角速度演算部144から出力される実舵角速度ωrに基づいて積分値Sを求めるとともに、トルクセンサ154(図3参照)から出力される操舵トルクTtを用いてトーションバー捩れ角分Δθを演算し、実操舵角の推定値θrを求める。もっとも、モータ角速度ωは、LPF(ローパスフィルタ)などでフィルタリングした結果の値を利用しても良い。このように、本実施形態では、何らかの角度センサを用いて実操舵角(絶対舵角)を検出し、舵角制御に直接利用するのではなく、実舵角速度ωrと操舵トルクTtを利用して実操舵角の推定値θrを求め、求めた実操舵角の推定値θrを利用して精度の高い舵角制御を実現する。
<上下限可変リミッタ202>
車両側ECU130から受信した自動運転などのための舵角指令値θrefに対して、通信エラー等による異常な値、過剰な値が舵角制御に入力されるのを防止するため上下限可変リミッタ(舵角指令値上下限可変リミッタとも呼ぶ)202で制限する。舵角制御とアシスト制御の切換動作に伴い、舵角指令徐変ゲインGFA4に応じて、上下限リミッタ値が逐次適切な値に可変となっている。
<可変レートリミッタ204>
可変レートリミッタ204は、舵角指令値θrefの急変によって舵角制御出力としての舵角制御電流指令値が急激に変動することを避けるため、舵角指令値θrefをレートリミット処理する。可変レートリミッタ204によるこのような処理は、急なハンドル挙動によるドライバーへの安全性向上にもつながる。本実施形態の可変レートリミッタ204においては、舵角制御とアシスト制御の切換動作に伴い、舵角指令徐変ゲインGFA4に応じて、レートリミッタ値が逐次適切な値に可変となっている。
<ハンドル振動除去手段206>
自動操舵中、舵角指令が変化しているときに、舵角指令値θref3に、トーションバーのバネ性とステアリングホイールの慣性モーメントによる振動を励起する周波数(約10Hz前後)成分が発生する。舵角指令値上下限可変リミッタ202、可変レートリミッタ204、舵角指令徐変の後の舵角指令値θref3に含まれるハンドル振動周波数成分を低減するためにローパスフィルタ、ノッチフィルタ(ハンドル振動除去手段206にはこれらのフィルタが用いられる)、または、位相遅れ補償により、振動周波数成分を低減させることができる。
<位置制御部208>
位置制御部208は、目標操舵角θtと実操舵角(推定値)θrの偏差に比例ゲインを乗じて舵角速度指令値ωrefを算出する。この機能により、目標操舵角θtに対し実操舵角(推定値)θrを近づけるための舵角速度指令値を生成することができる。なお、本明細書でいう位置制御とは、周方向における舵角の位置を制御することであり、別言すれば、「ハンドル舵角の角度制御」と表現することもできる。
<速度指令値上下限可変リミッタ210>
徐変ゲイン乗算後の舵角速度指令値ωref1に対し、速度指令値上下限可変リミッタ210による処理を行い、目標舵角速度ωtを出力する。この速度指令値上下限可変リミッタ210は制限値を、速度指令徐変ゲインGFA3により、逐次適値に変更可能で、上下限リミッタ値を徐変ゲインGFA3がある閾値未満では小さくし、それ以上で大きくすることにより、舵角速度指令値が制限される。
<舵角速度制御部212>
本実施形態の舵角制御部200では、目標舵角速度ωtと実舵角速度ωrを舵角速度制御部212に入力し、実舵角速度ωrが目標舵角速度ωtに追従するような電流指令値を算出する。
<舵角制御出力上下限リミッタ214>
舵角制御の電流指令値に対して過出力防止のため、舵角制御出力上下限リミッタ214で制限する。
<操舵介入補償兼ハンドル制振手段220>
操舵介入補償兼ハンドル制振手段220は、トルクセンサが検出したトルク信号に基づくハンドル制振手段として機能する。これによれば、自動操舵中のハンドル振動の制振効果がハンドル振動除去手段206のみを用いた場合と比べてさらに向上する。本実施形態の操舵介入補償兼ハンドル制振手段220は、ゲインと位相補償によりハンドル制振機能を実現する。例えば、位相補償は1次フィルタで構成してもよい。これによりトーションバーの捩れを解消する方向に電流指令値が出力される。また、操舵介入補償兼ハンドル制振手段220は、捩れ角を低減する方向に働き、ドライバーによる手入力の介入時の引っ掛かりの違和感を低減する効果も兼ねている。
<FFフィルタ230>
FF(フィードフォワード)フィルタ230は、位置制御部208内に設定可能なオプションの構成である(図8等に示す後述の実施形態等参照)。FFフィルタ230によれば、目標操舵角θtへの追従性が向上する。FFフィルタ230は例えば1次の位相進みフィルタであるという効果を奏するものであるが、それ以外の位相補償をするものでもよいし、擬似微分、HPF(ハイパスフィルタ)を利用したものでもよい。
なお、ここで、本実施形態における各種徐変ゲインについて説明しておくと以下のとおりである(図5及び図6参照)。
<舵角制御出力徐変ゲインGFA1>
舵角制御出力徐変ゲインGFA1は、舵角制御出力上下限リミッタ214の出力の電流指令値に対して乗じられる。舵角制御出力徐変ゲインGFA1は、アシスト制御と舵角制御の切換動作を円滑に行い、ドライバーへの違和感、安全性、等を実現するために用いられる。
<速度制御徐変ゲインGFA2>
速度制御徐変ゲインGFA2は、舵角速度制御部212の中の信号に乗じられ、円滑な切換を実現するために用いられる。主に切換時の舵角速度制御内の積分値の蓄積の影響を緩和するために用いられる。
<速度指令徐変ゲインGFA3>
速度指令徐変ゲインGFA3は、主にアシスト制御から舵角制御への切換時に円滑な切換を実現するために用いられる。位置制御出力の舵角速度指令値ωrefに対し、速度指令徐変ゲインGFA3が乗じられる。
<舵角指令徐変ゲインGFA4>
舵角指令徐変ゲインGFA4は、可変レートリミッタ204からの舵角指令値に対して乗じられる。
<アシスト制御出力徐変ゲインGFT1>
アシスト制御出力徐変ゲインGFT1は、アシスト制御部147からの出力である電流指令値に対して乗じられる。アシスト制御出力徐変ゲインGFT1は、舵角制御とアシスト制御の切換動作を円滑にするのと、自動運転中のドライバーによる操舵介入を実現するために用いられる。
<アシストマップ徐変ゲインGFT2>
アシストマップ徐変ゲインGFT2は、アシスト制御内のアシストマップ出力電流(アシストマップ出力電流の一例が記載されている図2のグラフ(縦軸は電流指令値、横軸は操舵トルクTtを表す)参照)に対して乗じられる。アシストマップ徐変ゲインGFT2は、舵角制御とアシスト制御の切換動作を円滑にするのと、自動運転中のドライバーによる操舵介入を実現するために用いられる。
A−1.舵角演算部201による演算処理
次に、舵角演算部201によって実行される演算処理(第1演算処理)について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
舵角演算部201は、舵角制御モード時において、モータ角度演算部144(図3参照)から出力される実舵角速度ωrを取得する一方、トルクセンサ154(図3参照)から出力される操舵トルクTtを取得する(ステップS1)。舵角演算部201は、舵角制御モードに遷移してから初めて(第1回目)の演算であるか否かを判断する(ステップS2)。舵角演算部201は、第1回目の演算であると判断すると(ステップS2;YES)、前述した実舵角速度ωrを時間積分した時間積分値Sを初期化する一方(ステップS3)、第1回目の演算でないと判断した場合には(ステップS2;NO)、ステップS3をスキップしてステップS4に進む。舵角演算部201は、ステップS4において、実舵角速度ωrを時間積分した時間積分値Sを求めるとともに、操舵トルクTtを、トーションバーに関わる係数Ktor(トーションバーバネ定数)で除することにより、トーションバーの捩れ角分Δθを演算する。そして、舵角演算部201は、トーションバーの捩れ角分Δθに、実舵角速度ωrの時間積分値Sを加算することで実操舵角の推定値θrを求め(ステップS5)、処理を終了する。
B.舵角制御部200の第2の構成
図8は、EPS側ECU140における舵角制御部200の第2の構成を示す図であり、前掲図6に対応している。なお、舵角演算部201aを除く他の構成は、前掲図6と同様であるため、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
<舵角演算部201a>
舵角演算部201aは、舵角制御モード時において、モータ角度演算部144(図3参照)から出力される実舵角速度ωrのみを利用して実操舵角の推定値θrを求める点において、図6に示す舵角演算部201と異なる。別言すると、舵角演算部201aは、操舵トルクTtを利用せずに、実舵角速度ωrのみを利用して実操舵角の推定値θrを求める。このように、操舵トルクTtを利用しない場合には、より簡易に実操舵角の推定値θrを求めることが可能となる。
B−1.舵角演算部201aによる演算処理
次に、舵角演算部201aによって実行される演算処理(第2演算処理)について、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
舵角演算部201aは、舵角制御モード時において、モータ角度演算部144(図3参照)から出力される実舵角速度ωrを取得する(ステップS1a)。舵角演算部201は、舵角制御モードに遷移してから初めて(第1回目)の演算であるか否かを判断する(ステップS2a)。舵角演算部201は、第1回目の演算であると判断すると(ステップS2a;YES)、前述した実舵角速度ωrを時間積分した時間積分値Sを初期化する一方(ステップS3a)、第1回目の演算でないと判断した場合には(ステップS2a;NO)、ステップS3aをスキップしてステップS4aに進む。舵角演算部201は、ステップS4aにおいて、実舵角速度ωrを時間積分した時間積分値Sを求める。そして、舵角演算部201は、実舵角速度ωrの時間積分値Sを実操舵角の推定値θrとみなして(ステップS5a)、処理を終了する。
<シミュレーション結果>
図10A及び図10Bは、本発明の効果を分かりやすく示す目的で、意図的に実操舵角(推定値)に1[sec]のタイミングで+90[deg]のオフセット値を加算した際の車両挙動のシミュレーション結果を示す。車両側ECU130の舵角指令値生成部(図5参照)において、車両横位置の目標値を0[m]で、横位置に対して微分先行型のPI−D制御を適応し、舵角指令値θrefをEPS側ECU140の舵角制御部200(図5参照)に出力したところ、横位置が目標の0[m]に収束することがわかる(図10B参照)。これは、上述のPI−D制御の比例と積分の補償が効果を示していると考えられる。なお、図示はしていないが、積分がない場合でも横位置にはオフセットが発生するが、比例ゲインを大きめに設定すれば解消され得る。
C.手入力判定後のアシスト制御への遷移
ここで、手入力判定後のアシスト制御への遷移について説明しておく(図11参照)。以下、自動運転状態(舵角制御とアシスト制御の両方が介在している状態)中に、ドライバーによる手入力の検知後の各徐変ゲインについて説明する。
徐変ゲインGFA1〜4(舵角制御出力徐変ゲインGFA1、速度制御徐変ゲインGFA2、速度指令徐変ゲインGFA3、舵角指令徐変ゲインGFA4)については、手入力判定後、100%から逐次減少していき、0%に遷移する本実施形態では、直線的に変化させている。なお、切換動作をより円滑にするために、S字カーブに沿うように遷移させてもよいし、直線的に変化する信号に対しLPF(ローパスフィルタ)を通した値を各徐変ゲインとしてもよい(例えば、1次LPF、カットオフ周波数2[Hz])。ただし、徐変ゲインGFA1〜4は同じ遷移として連動させる必要はなく、それぞれ、調整要素として独立させた遷移にしてもよい。
(舵角指令徐変ゲインGFA4)
舵角指令値の可変レートリミッタの変化率設定値を0にする。つまり、θref2を一定値にする。これに関しフローチャートなどの図示は割愛するが舵角指令徐変ゲインGFA4が100%の状態から0%側に変化した際に変化率設定値を変更すれば実現できる。すなわち、切換状態に入ったらθref2を一定値にし、一定値に舵角指令徐変ゲインGFA4を乗じることでθref3と目標操舵角θtが0に近づく。また、θref2に対して、舵角指令徐変ゲインGFA4を乗じることで、切換中の目標操舵角θtを0[deg]に近づけ、舵角制御を中立状態に作用させる。また、舵角指令徐変ゲインGFA4の乗算をハンドル振動除去手段206の手前で行うことで、舵角指令徐変ゲインGFA4の乗算により発生するハンドル振動周波数成分を取り除かせる。
(アシストマップ徐変ゲインGFT2)
車両の自動運転状態においては、このアシストマップ徐変ゲインGFT2を100%以上に設定してもよい(なお、図11に示す例では300%に設定している)。これにより、ドライバーによる操作介入時に、舵角制御の干渉による引っ掛かり感、違和感を低減することができる。なお、切換動作をより円滑にするために、アシスト制御出力徐変ゲインGFT1、アシストマップ徐変ゲインGFT2を、S字カーブに沿うように遷移させてもよいし、直線的に変化する信号に対しLPF(ローパスフィルタ)を通した値を各徐変ゲインとしてもよい。
(アシスト制御出力徐変ゲインGFT1)
自動運転状態、手動アシスト状態においては、このアシスト制御出力徐変ゲインGFT1を常に100%以上に設定してもよいが、図11に示すようにしてもよい。
自動運転状態において、アシストマップ徐変ゲインGFT2を100%以上に上げることにより、システムの安定性が不安定側に影響することで、振動が発生する場合がある。安定性を確保するために、アシスト制御出力徐変ゲインGFT1を調整要素として、例えば、120%に設定することで、振動の発生を抑えることが可能となる。
続いて、舵角制御の実施形態を示す(図12等参照)。なお、図12等においては、ハンドル振動除去手段206(図6参照)の後段の目標操舵角θtおよびそれ以降の構成を図示している。
<舵角制御の第1の形態>
図12に示す舵角制御部200の舵角速度制御部212は、舵角速度制御にPI制御を行い、I制御には擬似積分を行う。より具体的には、目標舵角速度ωtと実舵角速度ωrとの偏差ωeにKviを乗じて偏差の大きさに比例した操作量D1とし、さらに、擬似積分によるI制御をする(図12参照)。図中の記号Ir1は擬似積分後、Ir2は比例ゲインKvp後、Ir3は加算後の信号をそれぞれ表す(他の実施形態においても同様)。舵角制御の第1の形態では、加算後の信号Ir3に速度制御徐変ゲインGFA2を乗じ、信号IrefWとして舵角速度制御部212から出力される。前述したように、速度制御徐変ゲインGFA2は、舵角速度制御部212の中の信号に乗じられ、円滑な切換を実現するために用いられる。なお、舵角速度制御部212における擬似積分は、例えば1次遅れの伝達関数とゲインで [1/(Ts+1)]×T として構成することができる。
<舵角制御の第2の形態>
図13に示す舵角制御部200の舵角速度制御部212は、舵角速度制御にPI制御を行い、I制御には擬似積分を行う。より具体的には、目標舵角速度ωtと実舵角速度ωrとの偏差にKviを乗じて偏差の大きさに比例した操作量D1とし、さらに、擬似積分によるI制御をする(図13参照)。舵角制御の第2の形態では、上述した第1の形態と同様、加算後の信号Ir3に速度制御徐変ゲインGFA2を乗じ、信号IrefWとして舵角速度制御部212から出力される。
<舵角制御の第3の形態>
図14に示す舵角制御部200の舵角速度制御部212は、舵角速度制御にPI制御を行い、I制御には擬似積分を行う。舵角制御の第3の形態では、目標舵角速度ωtと実舵角速度ωrとの偏差に速度制御徐変ゲインGFA2を乗じて信号ωe1を生成し、この信号ωe1にKviを乗じて偏差の大きさに比例した操作量D1とし、さらに、擬似積分によるI制御をする(図14参照)。
<舵角制御の第4の形態>
図15に示す舵角制御部200の舵角速度制御部212は、位相遅れ補償を行う。舵角制御の第4の形態では、目標舵角速度ωtと実舵角速度ωrとの偏差にKvpを乗じて偏差の大きさに比例した操作量D1とし、さらに、位相遅れ補償を行った後の信号Ir1に速度制御徐変ゲインGFA2を乗じ、信号IrefWとして舵角速度制御部212から出力される(図15参照)。
<舵角制御の第5の形態>
図16に示す舵角制御部200の舵角速度制御部212は、位相遅れ補償を行う。舵角制御の第5の形態では、上述した第4の形態と同様、目標舵角速度ωtと実舵角速度ωrとの偏差にKvpを乗じて偏差の大きさに比例した操作量D1とし、さらに、位相遅れ補償を行った後の信号Ir1に速度制御徐変ゲインGFA2を乗じ、信号IrefWとして舵角速度制御部212から出力される(図16参照)。擬似積分のPI制御は、等価的に位相遅れ補償とゲインに置き換えられる。
<舵角制御の第6の形態>
図17、図18に示す舵角制御部200の舵角速度制御部212は、比例制御(P制御)を行う。舵角制御の第6の形態では、目標舵角速度ωtと実舵角速度ωrとの偏差にKvpを乗じて偏差の大きさに比例した操作量の信号Ir1に速度制御徐変ゲインGFA2を乗じ、信号IrefWとして舵角速度制御部212から出力される(図17、図18参照)。
上述した舵角制御の第1〜第5の各形態によれば、車両の自動運転中において「手入力検出」、「切換動作」が無くとも、引っ掛かり感等の違和感の無い操舵介入を実現することができる。以下、その根拠となる結果等を実施例1として説明する(図19〜図21参照)。
<実施例1>
(課題1および課題2の解決の根拠)
ドライバーの操舵モデルを考慮したシミュレーションにより、自動運転中(ただし、舵角指令値θrefは0[deg]固定とする。)に、ドライバー目標角度θarm(図中の太線参照)に対して、実操舵角(以下、ハンドル舵角とも呼び、記号θhで表す。細線参照)、操舵トルクTt(破線参照)の時間応答を一例として図19等に示す。
ここで、シミュレーションに用いたプラントモデルについて説明して置く(図22、図23参照)。
図22に、シミュレーションに用いたプラントモデル(メカモデル)を示す。このプラントモデルでは、電流指令値に対するモータ電流値の追従性は十分に早いものとし、電流制御部の詳細説明は割愛し、電流指令値=モータ電流 とし、信号名 Iref として扱っている。車速Vは一定としている。コラム慣性モーメント Jc は、モータ慣性モーメント、シャフト、ラック&ピニオン、タイヤの慣性モーメントをコラム軸に換算した合計としている。モータ角度θm と コラム角度θc は、ウォーム減速比の関係とする。コラム角θc と タイヤ転舵角δはオーバーオールレイシオ Nover の比の関係とする。トーションバートルクと操舵トルクは同じ信号で、Ttとする。コラムからタイヤに掛けて、一つのコラム慣性としてモデル化した。
Jc : コラム慣性[kgm^2]
Dc : コラム減衰係数[Nm/(rad/s)]
Jh : ハンドル慣性[kgm^2]
Dh : ハンドル減衰係数[Nm/(rad/s)]
Ks : トーションバーバネ定数[Nm/rad]
Ds : トーションバー減衰定数[Nm/(rad/s)]
Kt : モータトルク定数[Nm/A]
減速比 : ng
Tc : モータ発生トルクのコラム軸換算[Nm]
ただし、モータ発生トルクはコラム軸のトルクに換算(減速機分考慮)。また、電流指令値Irefに対し実際のモータ電流は一致しているものとして扱っているため、電流制御は省略している。
Th : ハンドル手入力トルク[Nm]
Tt : トーションバートルク[Nm]
Iref : 電流指令値[A]
θh : ハンドル舵角[rad]
θc : コラム舵角[rad]
V : 車速[m/s]
Yveh : 車両重心での横方向移動距離[m]
δ : タイヤ転舵角[rad]
Fd : 車両重心に働く横方向外力[N]
Tsat : Tsat ' のコラム軸換算[Nm]
Tsat ' : 路面反力によりキングピン周りに働くモーメント[Nm]
車両運動モデルについて説明しておく。車両の微分方程式は数式1、数式2のようになる。
ラプラス変換後の横滑り角βとヨーレートγを数式3に示す。
キングピン周りに働く、タイヤが路面から受けるモーメントを数式4に示す。
近似条件下での車両重心での横方向加速度を数式5に示す。
車両重心での横方向移動距離を数式6に示す。
なお、車両運動モデルは、タイヤ転舵角δから、路面反力によりキングピン周りに働くモーメントTsat ' への伝達特性を考慮したものならばよい。なお、シミュレーションに用いる車両モデルと操舵モデルについては、上記に限らず、一般の文献等を参照してもよい。また、車両モデルの関係式である、数式1、数式2、数式4、数式5については、例えば、東京電機大学出版局、「自動車の運動と制御」(安部正人著)に示されている。操舵モデルについては、例えば、三重大学修士論文、「腕の筋骨格特性を考慮した車のステアリング操舵感評価に関する研究」(横井大介著)に示されている。
図23に、ドライバーの操舵モデルの一例を示す。ドライバーによる操舵をシミュレーションする際、図23に示す操舵モデルを用い、メカモデル(図22参照)から出力されるハンドル舵角θh を操舵モデルへ入力し、操舵モデルから出力される手入力トルクTh をメカモデルへ出力した。ここでは、目標角度(ドライバーの操舵目標角度)をθarm としている。
一例として示した条件は、以下に説明する「擬似積分、アシスト制御出力徐変ゲインGFT1=1倍、アシストマップ徐変ゲインGFT2=3倍」「ただし、舵角制御出力徐変ゲインGFA1、速度制御徐変ゲインGFA2、速度指令徐変ゲインGFA3および舵角指令徐変ゲインGFA4は1倍」とした。
図19に示したドライバー目標角度θarmを入力した際のそれぞれの条件でのハンドル舵角θhと操舵トルク Tt(=トーションバートルク)を比較した(図19〜図21参照)。
太線・・・擬似積分(図21ではP制御)、アシスト制御出力徐変ゲインGFT1=1倍、アシストマップ徐変ゲインGFT2=1倍
細線・・・擬似積分(図21ではP制御)、アシスト制御出力徐変ゲインGFT1=1倍、アシストマップ徐変ゲインGFT2=3倍
破線・・・純積分(図21ではPI制御)、アシスト制御出力徐変ゲインGFT1=1倍、アシストマップ徐変ゲインGFT2=1倍
ただし、舵角制御出力徐変ゲインGFA1、速度制御徐変ゲインGFA2、速度指令徐変ゲインGFA3および舵角指令徐変ゲインGFA4は1倍とした。
太線と破線から、速度制御のPI制御を「擬似積分」で行った方が(図21の場合は、P制御で行った方が)、操舵できていることがわかる。その理由としては以下を挙げることができる。
すなわち、破線は、7.5[deg] までハンドル舵角θhを切れているが、速度制御PIの純積分の影響により、速度偏差(舵角速度指令値と実舵角速度の偏差)が蓄積され続けることで、最終的に舵角指令値θref(=0[deg])まで強制的に戻されてしまい、さらに、非常に大きな操舵トルクが発生してしまい、よって、ドライバーによる操舵は困難となる(0[deg]で15[Nm]以上の操舵トルク発生)。ただし、従来技術においては、切換前の舵角制御中において、アシスト制御指令値は 0[deg] であるが、破線よりも操舵が困難であるため割愛している。また、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置との比較のために、GFT1=1倍、GFT2=1倍として、積分方式の違いを見ることにした。
これに対して、太線では、約14[deg]まで操舵できており、舵角指令値0[deg]に引き戻されることもない。これは、擬似積分(図21ではP制御)を用いることにより、速度偏差の蓄積が限定されること(図21では、積分による速度偏差の蓄積が無いこと)に起因する。さらに、細線(アシストマップ徐変ゲインGFT2=3倍)では、太線よりも軽い操舵が実現できることが確認できる。アシストマップ徐変ゲインGFT2を大きくすることでドライバーによる操舵介入が軽い操舵で実現できるのが分かる。
また、上述した舵角制御の第1〜第5の各形態によれば、ハンドル振動除去手段206と操舵介入補償兼ハンドル制振手段220を用いることで、自動操舵中のハンドルの振動抑制を実現することができる。
ここまで説明した本実施形態に係る電動パワーステアリング装置100は、高価な角度センサを用いることなく、舵角の推定値を求め、求めた舵角の推定値を利用して精度の高い舵角制御を実現する。すなわち、舵角制御モードの際、モータ角速度ω(すなわち、実舵角速度ωr)と操舵トルクTtを利用して実操舵角の推定値θrを求め、求めた実操舵角の推定値θrを利用して精度の高い舵角制御を実現する。また、別の側面において、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置100は、車両の自動運転での高性能なヒューマン・マシン・インターフェースを実現する。すなわち、自動運転中のドライバーによる操舵の介入時に、「手入力検出」「切換動作」が無い状態においても手動操舵を実現し、ドライバーによる緊急操舵時の高い安全性を確保して、舵角制御とアシスト制御を両立する制御方法を実現する。また、舵角制御からアシスト制御への切換時も、引っ掛かり感等のドライバーの違和感、不快感を低減する。また、アシスト制御から舵角制御への切換も違和感なく円滑に実施される。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば上述した実施形態ではハンドル振動除去手段206にLPFを用いているがこれは好適な一例にすぎず、この他、例えばハンドル振動周波数(約10Hz前後)に合わせたノッチフィルタにより、成分を低減してもよい。
また、上述した実施形態では操舵介入補償兼ハンドル制振手段220に1次の位相進み補償を用いているが、2次以上の位相補償フィルタを利用してもよい。
本発明は、電動パワーステアリングに適用して好適である。
1…ハンドル(ステアリングホイール)
2…コラム軸(トーションバー)
3…減速ギア
4a,4b…ユニバーサルジョイント
5…ピニオンラック機構
6a,6b…タイロッド
7a,7b…ハブユニット
8L,8R…操向車輪
10…トルクセンサ
12…車速センサ
14…舵角センサ
20…モータ
21…回転センサ
30…コントロールユニット
31…電流指令値演算部
32A…加算部
32B…減算部
33…電流制限部
34…補償部
35…PI制御部
36…PWM制御部
37…インバータ
38…モータ電流検出器
40…CAN
100…電動パワーステアリング装置
130…車両側ECU
130a…車両状態量検出器
131…切換指令部
132…目標操舵角生成部
134…目標軌道演算部
135…車両運動制御部
135a…舵角指令値生成部
140…EPS(電動パワーステアリング装置)側ECU
141…トルク制御部
142…切換部
143…電流制御/駆動部
144…モータ角速度演算部
145…切換判定/徐変ゲイン生成部
146…EPS状態量検出器
147…アシスト制御部
150…モータ
151…回転センサ
154…トルクセンサ
160…プラント
200…舵角制御部
201、201a…舵角演算部
202…上下限可変リミッタ
204…可変レートリミッタ
206…ハンドル振動除去手段
208…位置制御部
210…速度指令値上下限可変リミッタ
212…舵角速度制御部
214…舵角制御出力上下限リミッタ
220…操舵介入補償兼ハンドル制振手段
230…FFフィルタ
341…収れん性
342…慣性
343…セルフアライニングトルク(SAT)
344…加算部
345…加算部
CM…補償信号
GFA1…舵角制御出力徐変ゲイン
GFA2…速度制御徐変ゲイン
GFA3…速度指令徐変ゲイン
GFA4…舵角指令徐変ゲイン
GFT1…アシスト制御出力徐変ゲイン
GFT2…アシストマップ徐変ゲイン
IrefP1…舵角制御電流指令値
Th…操舵トルク
Vs…車速
θr…実操舵角の推定値
θref…舵角指令値
θs…モータ回転角
θt…目標操舵角
ωref…舵角速度指令値

Claims (2)

  1. 車両のステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置の制御装置であって、
    前記車両の目標軌道に基づき演算された舵角指令値θrefが入力され、入力された舵角指令値θrefに基づき前記ステアリング機構の舵角を制御する舵角制御部を備え、
    前記舵角制御部は、
    入力される実舵角速度ωrを用いて、前記ステアリング機構の実操舵角の推定値θrを求め、実操舵角推定値θrとして出力する舵角演算部と、
    入力される目標操舵角θtと前記実操舵角推定値θrとに基づき、舵角速度指令値ωrefを導出する位置制御部とを具備し、
    前記舵角演算部は、
    前記実舵角速度ωrとともに、入力される操舵トルクTtを用いて、前記実操舵角推定値θrを求める、電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記舵角演算部は、
    前記実舵角速度ωrの時間積分値Sとともに、前記操舵トルクTtを所定の係数Ktorで除することにより捩れ角Δθを求め、求めた前記時間積分値Sに、前記捩れ角Δθを加算することで、前記実操舵角推定値θrを導出する、請求項に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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