JP6734964B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は自動変速機の制御装置に関する。
自動変速機は、一般に遊星歯車機構と、クラッチ、ブレーキといった係合機構とを備え、係合機構により動力伝達経路を切り換えることで各変速段を実現している。係合機構としては、油圧式係合機構の他、機械式係合機構の採用も提案されており、特に、双方向の回転規制を行う状態に切り替え可能なクラッチ(ツーウェイクラッチ)をブレーキとして用いた構成も提案されている(例えば特許文献1)。
特開2014−173649号公報
パーキングレンジが選択されている場合、その後に選択され得る走行レンジとして、前進段と後進段とがいずれも選択される可能性がある。前進段と後進段とで、ツーウェイクラッチの状態が異ならせる構成においては、ツーウェイクラッチの状態をどちらの状態にしておくことが望ましいかが課題となる。
本発明の目的は、パーキングレンジの選択時に、その後に選択される走行レンジに有利なように機械式係合機構の切り替えを準備することにある。
本発明によれば、
自動変速機の制御装置であって、
前記自動変速機は、
駆動力が入力される入力軸と、
出力部材と、
前記入力軸に入力された駆動力を前記出力部材に伝達する複数の遊星歯車機構と、
前記複数の遊星歯車機構における駆動力の伝達経路を切り替えて複数の変速段を確立可能な複数の係合機構と、を含み、
前記複数の係合機構は、
前記複数の係合機構のうちの一つは、ブレーキとして機能する機械式係合機構であり、
前記機械式係合機構は、
前記複数の遊星歯車機構が備える複数の回転要素のうちの所定の回転要素の第一の方向の回転のみ規制する第一の状態と、前記所定の回転要素の前記第一の方向及び前記第一の方向とは逆の第二の方向の双方向の回転を規制する第二の状態と、に切り替え可能であり、
前記複数の変速段は、
前記機械式係合機構が前記第一の状態で確立可能な前進段と、
前記機械式係合機構が前記第二の状態で確立する後進段と、を含み、
前記制御装置は、
シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段と、
前記機械式係合機構の状態を切り替える制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記シフトポジション検出手段によってパーキングレンジへの切り替えが検出された場合に、前記機械式係合機構が前記第二の状態で所定の条件が成立した場合は、前記機械式係合機構を前記第一の状態に切替え、
前記所定の条件は、車両の坂道での停車を含む、
ことを特徴とする制御装置が提供される。
本発明によれば、パーキングレンジの選択時に、その後に選択されるシフトレンジに有利なように機械式係合機構の切り替えを準備することができる。
本発明の一実施形態に係る自動変速機のスケルトン図。 (A)は係合機構の係合表の例を示す図、(B)は遊星歯車機構のギヤレシオを示す図。 図1の自動変速機の速度線図。 (A)は図1の自動変速機の制御装置の例を示すブロック図、(B)は油圧センサの配設例を示す図。 後進レンジ選択時の処理の概要説明図。 図4の制御装置の処理例を示すフローチャート。 機械式係合機構の説明図。 (A)及び(B)は機械式係合機構の説明図。 (A)及び(B)は機械式係合機構の説明図。 (A)及び(B)は図4の制御装置の処理例を示すフローチャート。 制御例を示すタイミングチャート。
図1は本発明の一実施形態に係る自動変速機1のスケルトン図である。図1を参照して、自動変速機1は、その変速機ケースを構成するケーシング12内に回転自在に軸支された入力軸10と、ケーシング12に支持された支持部材12aに、入力軸10と同軸回りに回転自在に支持された出力部材11と、出力軸(カウンタ軸)13と、を備える。
入力軸10には、内燃機関EG(単にEGと呼ぶ場合がある)からの駆動力が入力され、該駆動力により入力軸10は回転する。入力軸10と内燃機関EGとの間には発進デバイスが設けられている。発進デバイスとしては、クラッチタイプの発進デバイス(単板クラッチや多板クラッチ等)や、流体継手タイプの発進デバイス(トルクコンバータ等)を挙げることができるが、本実施形態では、トルクコンバータTCを設けている。したがって、内燃機関EGの駆動力はトルクコンバータTCを介して入力軸10に入力される。
出力部材11は、入力軸10と同心のギヤを備え、出力軸13はこのギヤに噛み合うギヤを備える。入力軸10の回転は以下に述べる変速機構により変速されて出力軸13に伝達される。出力軸13の回転(駆動力)は、例えば、不図示の差動歯車装置を介して駆動輪に伝達されることになる。
自動変速機1は変速機構として、遊星歯車機構P1乃至P4と、係合機構C1〜C3、B1〜B3及びF1を備える。本実施形態の場合、遊星歯車機構P1乃至P4はいずれもシングルピニオン型の遊星歯車機構である。遊星歯車機構P1乃至P4によって、入力軸10から出力部材11に駆動力を伝達する。遊星歯車機構P1乃至P4は、駆動力の伝達経路を複数経路形成可能である。そして、係合機構C1〜C3、B1〜B3及びF1によって遊星歯車機構P1乃至P4における駆動力の伝達経路を切り替えて複数の変速段を確立する。
遊星歯車機構P1乃至P4は、サンギヤS1乃至S4と、リングギヤR1乃至R4と、ピニオンギヤを支持するキャリアCr1乃至Cr4と、を回転要素(合計で12個)として備え、入力軸10と同軸上に配設されている。
後述する図3の速度線図におけるギヤレシオに対応する間隔での並び順で順序付けを行うと、遊星歯車機構P1のサンギヤS1、キャリアCr1、リングギヤR1を、この順に、第1の回転要素、第2の回転要素、第3の回転要素、と呼ぶことができる。
同様に、遊星歯車機構P2のリングギヤR2、キャリアCr2、サンギヤS2を、この順に、第4の回転要素、第5の回転要素、第6の回転要素、と呼ぶことができる。
同様に、遊星歯車機構P3のサンギヤS3、キャリアCr3、リングギヤR3を、この順に、第7の回転要素、第8の回転要素、第9の回転要素、と呼ぶことができる。
同様に、遊星歯車機構P4のリングギヤR4、キャリアCr4、サンギヤS4を、この順に、第10の回転要素、第11の回転要素、第12の回転要素、と呼ぶことができる。
係合機構C1〜C3、B1〜B3及びF1は、クラッチ又はブレーキとして機能する。クラッチは、自動変速機1が備える回転要素間の断続を行う。ブレーキは、自動変速機1が備える回転要素と、ケーシング12との間の断続を行う。自動変速機1が備える回転要素とは、入力軸10、遊星歯車機構P1乃至P4のサンギヤ、リングギヤ、キャリアを含む。
本実施形態の場合、係合機構C1〜C3はクラッチであり、係合機構B1〜B3及びF1はブレーキである。したがって、係合機構C1〜C3をクラッチC1〜C3と呼び、係合機構B1〜B3及びF1をブレーキB1〜B3及びF1と呼ぶ場合がある。係合機構C1〜C3及びB1〜B3を係合状態(締結状態)と解除状態とで切り換えることで、また、係合機構F1の状態を切り替えることで、入力軸10から出力部材11への駆動力の伝達経路が切り替えられ、複数の変速段が実現される。
本実施形態の場合、係合機構C1〜C3及びB1〜B3は、いずれも油圧式摩擦係合機構を想定している。油圧式摩擦係合機構としては、乾式又は湿式の単板クラッチ、乾式又は湿式の多板クラッチ等が挙げられる。
係合機構F1は、所定の回転要素(ここでは互いに連結されているキャリアCr1及びCr2)とケーシング12との間に設けられている。係合機構F1は、所定の回転要素(キャリアCr1及びCr2)の一方向の回転のみ規制し逆方向の回転を許容する一方向回転許容状態(OWCと呼ぶ場合がある)と、その双方向の回転を規制する回転阻止状態(TWCと呼ぶ場合がある)と、に切り替え可能である。
一方向回転許容状態とは、いわゆるワンウェイクラッチと同じ機能となる状態であり、回転方向の一方では駆動伝達し、逆方向では空転させる状態である。本実施形態の場合、係合機構F1はブレーキとして機能するので、係合機構F1が一方向回転許容状態の場合、所定の回転要素(キャリアCr1及びCr2)の一方向の回転のみ許容される状態となる。回転阻止状態とは、回転方向の双方向で駆動伝達する状態である。本実施形態の場合、係合機構F1はブレーキとして機能するので、係合機構F1が回転阻止状態の場合、所定の回転要素(キャリアCr1及びCr2)は双方向の回転が阻止される。
係合機構F1の構造例は後述するが、例えば、公知のツーウェイクラッチを採用可能である。公知のツーウェイクラッチとしては、対応する油圧アクチュエータ又は電磁アクチュエータの駆動制御により、一方向回転許容状態、回転阻止状態、及び、双方向回転許容状態に切り替えることが可能なものがある。また、公知のツーウェイクラッチとして、一方向回転許容状態は更に、正方向の回転許容状態と逆方向の回転許容状態とに切り替え可能なものがある。本実施形態では、一方向回転許容状態と回転阻止状態とに切り替えられれば足り、かつ、一方向回転許容状態は片側の回転方向の許容状態のみ利用できれば足りる。しかし、双方向回転許容状態等、他の状態を選択できるツーウェイクラッチを採用しても構わない。
次に、各構成間の連結関係について図1を参照して説明する。
遊星歯車機構P3のサンギヤS3は、入力軸10に連結されている。リングギヤR3は遊星歯車機構P2のサンギヤS2に連結されている。キャリアCr3は遊星歯車機構P1のリングギヤR1及び遊星歯車機構P4のキャリアCr4に連結されている。遊星歯車機構P2のキャリアCr2は遊星歯車機構P1のキャリアCr1に連結されている。リングギヤR2は出力部材11に連結されている。したがって、遊星歯車機構P2は出力軸13に駆動伝達を行う遊星歯車機構である。
クラッチC1は、その係合状態において入力軸10と遊星歯車機構P1のキャリアCr1及びこれに連結されるキャリアCr2とを連結し、その解放状態においてこれらの連結を解除する。なお、解放状態のことを係合解除状態と呼ぶ場合がある。クラッチC2は、その係合状態において遊星歯車機構P3のリングギヤR3と遊星歯車機構P4のサンギヤS4とを連結し、その解放状態においてこれらの連結を解除する。クラッチC3は、その係合状態において入力軸10と遊星歯車機構P4のリングギヤR4とを連結し、その解放状態においてこれらの連結を解除する。
ブレーキB1は、その係合状態においてケーシング12と遊星歯車機構P1のサンギヤS1とを連結し、その解放状態においてこれらの連結を解除する。ブレーキB2は、その係合状態においてケーシング12と遊星歯車機構P4のサンギヤS4とを連結し、その解放状態においてこれらの連結を解除する。ブレーキB3は、その係合状態においてケーシング12と遊星歯車機構P4のリングギヤR4とを連結し、その解放状態においてこれらの連結を解除する。
ブレーキF1は、既に述べたとおり、一方向回転許容状態の場合に、遊星歯車機構P2のキャリアCr2(及びこれに連結されるキャリアCr1)の一方向の回転のみ規制し、回転阻止状態の場合に、遊星歯車機構P2のキャリアCr2(及びこれに連結されるキャリアCr1)をケーシング12に固定された状態とする。
次に、図2(A)は自動変速機1が備える係合機構の係合組合せを示す係合表(締結表)、図2(B)は自動変速機1が備える遊星歯車機構のギヤレシオ、図3は自動変速機1の速度線図である。図2(A)の「ギヤレシオ」は入力軸10−出力部材11間のギヤレシオを示す。
本実施形態の場合、前進10段(1st〜10th)、後進1段(RVS)を確立可能である。”P/N”は、非走行レンジを示しており、”P”がパーキングレンジ、”N”がニュートラルレンジである。”RPM”は後述するRVS準備処理における係合組合せを示しており、この処理においてブレーキF1は一方向回転許容状態から回転阻止状態に切り替えられる。
図2(A)の係合表の例において、「○」は係合状態であることを示し、無印は解放状態であることを示す。なお、変速段の確立に必須ではないが、隣接する前後の変速段への移行をスムーズにするために、係合状態としている係合機構が含まれている。例えば、一速段(1st)の場合、ブレーキB2の係合は必須ではないが、後進段(RVS)や二速段(2nd)へ移行する場合に、係合状態を切り替える係合機構を少なくする目的で、係合状態としている。同様に、五速段(5th)の場合、クラッチC3の係合は必須ではないが、四速段(4th)や六速段(6th)への移行する場合に、係合状態を切り替える係合機構を少なくする目的で、係合状態としている。
ブレーキF1については、「○」は回転阻止状態であることを示し、「△」は一方向回転許容状態であることを示す。一速段(1st)の場合、ブレーキF1は回転阻止状態と一方向回転許容状態のいずれの状態でもよいが、回転阻止状態の場合、エンジンブレーキが有効化される。一速段においてはブレーキF1が一方向回転許容状態で、ブレーキB3の係合、解放により、エンジンブレーキの有効化と無効化とを切り替えられる。図2(A)において、一速段(1st)におけるブレーキB3の”(○)”は、このことを示している。
一速段(1st)の場合にブレーキF1をどちらの状態とするかのアルゴリズムは適宜設計できるが、本実施形態では、一速段(1st)に移行する前の状態を継承するものとする。例えば、後進段(RVS)から一速段(1st)に移行する場合、一速段(1st)は回転阻止状態のままとする。ただし、車速が所定速度よりも高くなった場合等は、一方向回転許容状態に切り替える。同様に、他の前進段(2nd〜10th)から一速段(1st)に移行する場合、一速段(1st)は一方向回転許容状態のままとする。
非走行レンジ(P/N)においても、ブレーキF1の状態は回転阻止状態と一方向回転許容状態のいずれの状態でもよい。本実施形態の場合、一速段(1st)と同様に、原則として非走行レンジ(P/N)に移行する前の状態を継承するが、所定の切替条件が成立した場合にブレーキF1の状態を切り替える。
二速段(2nd)から十速段(10th)において、ブレーキF1は一方向回転許容状態とされるが、自動変速機1の構成上、空転状態となる。このため、ブレーキF1の状態を”(△)”と表示している。仮に、ブレーキF1が、上述した双方向回転許容状態を選択可能な機械式係合機構の場合、二速段(2nd)から十速段(10th)においてブレーキF1を双方向回転許容状態とすることも可能である。
なお、本実施形態の場合、二速段(2nd)から十速段(10th)においてはいずれも、ブレーキF1の状態として、一方向回転許容状態が選択される構成であり、回転阻止状態では確立不能であるが、自動変速機1の構成次第で、回転阻止状態が選択される構成も採用可能である。
図3の速度線図は、入力軸10への入力に対する各要素の、各変速段における回転速度比を示している。縦軸は速度比を示し、「1」が入力軸10と同回転数であることを示し、「0」は停止状態であることを示す。横軸は遊星歯車機構P1〜P4の回転要素間のギヤレシオに基づいている。λはキャリアCrとサンギヤSとのギヤレシオを示している。なお、図3において、出力軸13に対応する要素は図示を省略している。
<制御装置>
図4は自動変速機1の制御装置100のブロック図である。制御装置100は自動変速機1だけでなく、内燃機関EGやトルクコンバータTCの各制御も行うことが可能であるが、本実施形態の場合、内燃機関EGは制御装置100とは別に設けたエンジンECU200により制御される構成を想定している。制御装置100はエンジンECU200から内燃機関EGや車両の各種情報を受信することができる。また、制御装置100は、自動変速機1の情報をエンジンECU200に送信することもできる。
制御装置100は、CPU等の処理部101と、RAM、ROM等の記憶部102と、外部デバイスやエンジンECUと処理部101とをインターフェースするIF部103と、を備える。IF部103は例えば通信インタフェースや入出力インタフェース等から構成される。
処理部101は記憶部102に記憶されたプログラムを実行し、各種のセンサ110の検出結果に基づいて、各種のアクチュエータ120を制御する。
各種のセンサ110には、自動変速機1に設けられる各種のセンサが含まれるが、図4では以下のセンサを例示している。
入力回転数センサ111は内燃機関EGからトルクコンバータTCへ入力される回転数、つまり内燃機関EGの出力軸の回転数(回転速度)を検出するセンサである。入力軸回転数センサ112は入力軸10の回転数(回転速度)を検出するセンサである。出力回転数センサ113は出力軸13の回転数(回転速度)を検出するセンサである。
SPセンサ(シフトポジションセンサ)113は運転者が選択したシフトポジションを検出するセンサである。本実施形態の場合、シフトポジションとして、Pレンジ(パーキングレンジ)、Dレンジ(前進レンジ)、Nレンジ(ニュートラルレンジ)、Rレンジ(後進レンジ)の4種類を想定している。Dレンジが選択された場合、処理部101は記憶部102に記憶された変速マップにしたがって一速段(1st)から十速段(10th)のいずれかを選択して変速を行う。Rレンジが選択された場合、処理部101は後進段を選択する。
油圧センサ115には、係合機構C1〜C3、B1〜B3の各作動油の油圧を検出するセンサが含まれる。車速センサ116は、自動変速機1が搭載される車両の走行速度を検出する。
傾斜センサ110Aは、車両の走行路の傾斜を検出する。アクセル開度センサ110Bは、アクセル開度を検出する。例えば、アクセルペダルの回動量を検出する。
各種のアクチュエータ120には、自動変速機1に設けられる各種のアクチュエータが含まれる。例えば、係合機構C1〜C3、B1〜B3及びF1の動作状態を切り替える電磁ソレノイド等の電磁アクチュエータが含まれる。こうして、処理部101は各種のアクチュエータ120を制御する。
図4(B)は油圧センサ115の配設例を示す。油圧センサ115は、例えば、係合機構C1〜C3、B1〜B3毎に設けることができる。これにより各係合機構の作動油の油圧を検出することができる。なお、油圧センサ115は必ずしも各係合機構に設ける必要があるわけではない。
各係合機構には、作動油を供給する電磁弁LSが割り当てられており、作動油の供給ラインLを電磁弁LSで開放又は遮断することで、係合機構の係合、解放を切り替えることができる。油圧センサ115は電磁弁LSから係合機構に供給される作動油が供給されるように設けられ、油圧センサ115の検出結果は係合機構に供給される作動油の油圧を示すことになる。供給ラインLには内燃機関EGにより駆動されるオイルポンプ117により作動油が圧送される。
<ブレーキF1のTWC切替制御>
本実施形態の場合、後進段ではブレーキF1が回転阻止状態である。前進段や非走行レンジから後進段に切り替える際、ブレーキF1を一方向回転許容状態から回転阻止状態に切り替える場合がある。この時、異音の発生や振動低減のため、ブレーキF1のケーシング12側と、キャリアCr2側との差回転数が0であることが好ましい。換言するとキャリアCr2の回転数が0であることが好ましい。
そこで、キャリアCr2の回転数が0となる係合機構の組み合わせを経由させる。本実施形態の場合、キャリアCr2の回転数を直接計測するセンサはないことから、キャリアCr2と入力軸10とを連結状態とし、入力軸回転数センサ112の検出結果等からキャリアCr2の回転数が0であることを確認する。その後、ブレーキF1を回転阻止状態に切り替える。
図5は、変速段を前進一速段から後進段に切り替える際の係合機構の係合組合せを示す。変速段が前進一速段にある場合、図2(A)に示したようにブレーキB1、B2が係合状態にある。ブレーキF1は一方向回転許容状態にある場合を想定する。
まず、図5の段階1に示すように、ブレーキB1、B2を解放状態に制御する。ブレーキB1、B2の解放が完了すると、次の段階2に移行する。
段階2では、クラッチC1、C3及びブレーキB3を係合する。リングギヤR2及び出力軸13は回転自在であり、駆動輪は自由回転可能になる。よって車両が不測の挙動を示す事態を回避できる。
図3の速度線図から明らかなように、クラッチC3及びブレーキB3を係合することで、入力軸10はケーシング12に固定された状態となる。クラッチC1を係合することでキャリアCr2が入力軸10に連結された状態となる。
なお、本実施形態では、段階1の次に段階2を行う構成としたが、段階1と段階2とを同時に行ってもよい。具体的には、ブレーキB1、B2を解放状態にする制御を行いながら、クラッチC1、C3及びブレーキB3を係合する制御を行ってもよい。このようにすることで、変速段を後進段に切り替える際の応答性を向上することができる。
次に、所定の条件が成立すると、次の段階3に移行する。所定の条件は、キャリアCr2の回転数が0であることが確認される条件である。基本的には、クラッチC1の係合完了と、入力回転数センサ111の検出結果<所定値(例えば0とみなせる値)である。クラッチC1の係合完了は、例えば、C1油圧センサ114の検出結果が所定油圧を示す場合や、クラッチC1用の電磁弁LSに対する制御量が規定値に達した場合等に係合が完了したと判定することができる。他の係合機構の係合完了についても、同様の判定手法を採用することができる。
段階3では、ブレーキF1を一方向回転許容状態から回転阻止状態に切り替える。ブレーキF1のケーシング12側と、キャリアCr2側との差回転が0であるため、異音や振動が発生することを回避できる。ブレーキF1の切り替えが完了すると、段階4に進む。段階4では、クラッチC1、ブレーキB3を解除し、ブレーキB2を係合する。以上により、後進段の組み合わせが成立する(図2(A))。
段階2及び3の処理をRVS準備処理と呼び、段階4の処理をRVSインギヤ処理と呼ぶ場合がある。制御上、段階1が完了した段階で変速段の制御状態としてRVS準備モードを設定し、RVS準備モードが設定されるとRVS準備処理を行う。また、段階3が完了した段階で変速段の制御状態としてRVSインギヤモードを設定し、RVSインギヤモードが設定されるとRVSインギヤ処理を行う。このようなモード設定は例えば記憶部102にモード情報の記憶領域を設けて管理する。
図5の制御内容に関する処理部101が実行する処理例を図6(A)及び図6(B)を参照して説明する。
図6(A)を参照する。S11では、ブレーキF1を一方向回転許容状態から回転阻止状態へ切り替える条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、ブレーキF1が一方向回転許容状態の場合であって、SPセンサ114により運転者がシフトレンジを他のレンジから後進レンジに切り替えたことが検出された場合、この条件が成立したと判定する。該当する場合はS12へ進み、該当しない場合はS14へ進む。
S12では、図5の段階1で説明したように、係合状態の係合機構(例えばブレーキB1、B2)を解除する。S13では制御モードとして、RVS準備モードを設定する。その後、S15へ進む。
S14ではRVS準備モードを設定中か否かを判定する。該当する場合、S15へ進み、該当しない場合はS16へ進む。S15ではRVS準備処理を行う。詳細は後述する。S16では他の処理を行って一単位の処理を終了する。
図6(B)を参照する。同図はS15のRVS準備処理を示すフローチャートである。S21では自動制御装置1の駆動源のトルク制限を実行する。例えば、係合機構等の必要油圧が確保される範囲で内燃機関EGの出力を減少させる。
S22ではブレーキF1の、回転阻止状態への切り替えが完了したか否かを判定する。該当する場合はS26へ進み、該当しない場合はS23へ進む。
S23では図5の段階2説明したように、クラッチC1、C3及びブレーキB3を係合する制御を開始する。クラッチC1、C3及びブレーキB3の係合は、これらの電磁弁LSに対する制御量を段階的に増加させることにより行うことができ、S23の工程が複数回繰り返されることにより、係合が完了することになる。
S24では、図5の段階2で説明したように、クラッチC1の係合が完了し、かつ、入力軸10の回転数=0か否かを判定する。これらの条件を全て満たす場合はS25へ進み、満たさない場合は一単位の処理を終了する。
S25では、図5の段階3で説明したように、ブレーキF1の状態を回転阻止状態に切り替える。ブレーキF1のケーシング12側と、キャリアCr2側との差回転数が0の状態で切り替えられるため、異音や振動の発生を防止し、また、ブレーキF1の破損を回避できる。
S26では、RVS準備モードの設定を解除する。S27ではRVSインギヤモードを設定する。この設定により、別ルーチン(例えば図6(A)のS16)で、図5の段階4で説明したように、クラッチC1及びブレーキB3を解除し、ブレーキB2を係合する処理が行われる。以上により、処理が終了する。
<機械式係合機構>
ブレーキF1は、機械的な駆動伝達を行う構成である。この種の係合機構の場合、内部の係合部に対する負荷の作用状態によって、状態の切り替えが円滑に行えない場合がある。この点を以下に説明する。
図7は本実施形態におけるブレーキF1の構造例を示す部分斜視図である。図8(A)は図7のX−X線断面図である。
ブレーキF1は、ケーシング12に固定される固定プレートTW11と、キャリアCr1及びCr2に固定される回転プレートTW12(図7において不図示)と、切替プレートTW20とを備える。固定プレートTW11は、環状(ドーナツ状)に形成されている。また、回転プレートTW12も固定プレートTW11と同様に環状(ドーナツ状)に形成されており、固定プレートTW11と回転プレートTW12とは、同心に配置されている。
固定プレートTW11には、収納部TW15、TW16が形成されている。収納部TW15には揺動部TW13が揺動自在に設けられている。また、収納部TW16には揺動部TW14が揺動自在に設けられている。揺動部TW13と揺動部TW14とでは、揺動中心が互いに逆の端部に位置している。収納部TW15には揺動部TW13を一方向に不正するばね17aが設けられ、収納部TW16には揺動部TW14を一方向に付勢するばね17bが設けられている。
回転プレートTW12には、揺動部TW13と係合する凹部TW18が形成され、また、揺動部TW14と係合する凹部TW19が形成されている。
切替プレートTW20は、固定プレートTW11と回転プレートTW12との間に配置されている。切換プレートTW20も環状(ドーナツ状)に形成されている。切換プレートTW20には、揺動部TW13、TW14に対応する位置に切欠孔TW20a、TW20bが設けられている。切換プレートTW20の外縁には、径方向外方に突出する突部TW20cが設けられている。切換プレートTW20は固定プレートTW11に対して揺動自在とされており、突部TW20cを電磁アクチュエータや油圧アクチュエータで付勢することで、固定プレートTW11に対して切換プレートTW20を揺動できる。
図8(A)は回転阻止状態を示している。すなわち、揺動部TW13が凹部TW18と係合し、また、揺動部TW14が凹部TW19と係合している。このため、回転プレートTW12は、固定プレートTW11に対して相対回転不能である。
回転阻止状態から切替プレートTW20を揺動させることで、一方向回転許容状態に切り替えることができる。図8(B)はその一例を示している。同図の例では、切替プレートTW20の移動により、揺動部TW13が切替プレートTW20の切欠孔TW20aの縁に押圧され、収納部TW15に収納された状態を示す。これにより、揺動部TW13と凹部TW18との係合が解除される。この状態では、揺動部TW14と凹部TW19との係合は維持されており、したがって、回転プレートTW12は、固定プレートTW11に対して一方向にのみ回転可能である(一方向回転許容状態)。
こうして切替プレートTW20の位置に応じて、回転阻止状態と一方向回転許容状態とに切り替えることができる。
次に、ブレーキF1に対する負荷の作用について説明する。本実施形態の場合、既に述べたとおり、一速段でブレーキF1が回転阻止状態の場合、エンジンブレーキが有効化される。図9(A)及び図9(B)を参照する。図9(A)及び図9(B)は一速段でブレーキF1が回転阻止状態の場合を想定している。
図9(A)は前進加速時を示しており、矢印D1方向に内燃機関EGの駆動力が、キャリアCr1及びCr2に固定される回転プレートTW12に作用する。この負荷は揺動部TW14で負担されており、揺動部TW13では負担されていない。したがって、切替プレートTW20を揺動させて図8(B)の一方向回転許容状態に切り替えることが可能である。
図9(B)は後進加速時を示しており、矢印D2方向に内燃機関EGの駆動力が、キャリアCr1及びCr2に固定される回転プレートTW12に作用する。この負荷は揺動部TW13で負担されており、揺動部TW14では負担されていない。この状態で切替プレートTW20の揺動によって揺動部TW13を図8(B)の状態に揺動させようとしても、揺動部TW13の端部が凹部TW18と噛み合っているので、切り替えが円滑に行えない場合が生じる。
本実施形態の場合、後進段選択時には、クラッチC3とブレーキB2が係合状態にある。走行レンジが後進レンジから非走行レンジ(Pレンジ又はNレンジ)に切り替えられた場合、クラッチC3とブレーキB2とは解放されるので、キャリアCr1及びCr2は回転フリーとなり、揺動部TW13に負荷がかからなくなるはずである。
しかし、クラッチC3とブレーキB2は油圧式係合機構であるため、これらの解放制御を行っても即座に供給油圧が下がるわけではなく、残圧により係合力が発生している。その結果、クラッチC3とブレーキB2の解放制御を行った後も揺動部TW13に負荷が作用している場合があり、ブレーキF1を一方向回転許容状態に円滑に切り替えられない場合が生じ得る。
そこで、本実施形態では、クラッチC3とブレーキB2の供給油圧の低下を確認してから、ブレーキF1を一方向回転許容状態に切り替える。これにより、ブレーキF1の負荷が低くなってから切り替えることができ、ブレーキF1の切り替えをより確実に行うことができる。以下、その制御例を説明する。
<ブレーキF1のOWC切替制御>
ブレーキF1をTWC(回転阻止状態)からOWC(一方向回転許容状態)に切り替える切替制御に関して処理部101が実行する処理例について図10(A)及び図10(B)を参照して説明する。図10(A)は、ブレーキF1のTWCからOWCへの切り替えの許否を判定する処理例であり、例えば、走行レンジがRレンジからPレンジ又はNレンジに切り替えられたことを契機として行うことができる。図10(B)はPレンジ又はNレンジにおいて、ブレーキF1をTWCからOWCへ切り替える処理例を示している。
図10(A)を参照して、S31では、ブレーキF1がTWCであるか否かを判定する。ブレーキF1がTWCの場合はS32へ進み、OWCの場合は一単位の処理を終了する。
S32では、クラッチC3とブレーキB2の油圧が、規定油圧未満か否かを判定する。クラッチC3とブレーキB2の油圧は、対応する各油圧センサ115の検出結果から特定する。規定油圧は、クラッチC3とブレーキB2がそれぞれ解放した状態での油圧を基準として設定する。双方の油圧検出結果が規定油圧未満の場合はS33へ進み、少なくともいずれか一方の油圧検出結果が規定油圧以上の場合はS34へ進む。S33ではタイマをカウントしてS35へ進み、S34ではタイマをリセットしてS37へ進む。
このタイマは、クラッチC3とブレーキB2の油圧が規定油圧未満となった状態が継続している時間を計時するタイマである。タイマで計時しない構成も採用可能であるが、クラッチC3とブレーキB2の油圧が規定油圧未満クラッチC3とブレーキB2の油圧は変動しながら低下する場合があるため、これらの油圧が確実に規定油圧未満となる状態まで待つことで、より確実にクラッチC3とブレーキB2の解放確認を行うことができる。
S35ではタイマのカウント値に基づき、クラッチC3とブレーキB2の油圧が規定油圧未満となった状態が所定時間継続しているか否かを判定する。継続している場合はS36へ進み、継続していない場合はS37へ進む。S36では切替許可フラグをONにし、S37では切替許可フラグをOFFにする。切替許可フラグは、ブレーキF1をTWCからOWCへ切り替えることを許可するフラグである。
図10(B)を参照して、S41ではSPセンサ114の検出結果に基づき、現在の走行レンジがPレンジ又はNレンジか否かを判定する。Pレンジ又はNレンジの場合、S42へ進み、他のレンジの場合は一単位の処理を終了する。S42ではブレーキF1がTWCか否かを判定する。TWCの場合はS44へ進み、OWCの場合はS43でOWC用の他の処理をおこなって一単位の処理を終了する。
S44ではOWC条件が成立したかを判定する。成立した場合はS45へ進み、成立していない場合は一単位の処理を終了する。OWC条件とはブレーキF1をTWCからOWCへ切り替えるための条件であり、S44の処理により、TWCを維持するか、OWCに切り替えるかが判定される。シフトレンジとして、PレンジやNレンジが選択されている場合、次に、後進段が選択される場合もあれば前進段が選択される場合もある。前進段が選択されるのであれば、ブレーキF1をOWCに切り替えた方が有利な場合があり、後進段が選択されるのであれば、ブレーキF1をTWCに維持しておく方が有利である。
PレンジでのOWC条件としては、例えば、停車場所が坂道の場合である。この場合、前進で降坂する可能性が高いので、ブレーキF1をOWCに切り替える。停車場所が坂道か否かは例えば傾斜センサ110Aの検出結果に基づき判定できる。
NレンジでのOWC条件としては、例えば、前進で降坂している場合である。既に前進しているのでブレーキF1をOWCに切り替える。降坂しているか否かは例えば傾斜センサ110Aの検出結果に基づき判定できる。或いは、車速センサ116の検出結果が前進加速を示している場合である。
S45では切替許可フラグがONか否かを判定する。ONの場合はS46へ進み、OFFの場合は一単位の処理を終了する。S46ではブレーキF1をTWCからOWCに切り替える。このようにしてブレーキF1をTWCからOWCへ切り替えることで、後進レンジから非走行レンジへ切り替わった場合に、クラッチC3とブレーキB2が解放されて、その油圧の残圧の低下が確認された後に、ブレーキF1の切り替えを行うことができる。ブレーキF1の負荷が低くなってから切り替えられるので、ブレーキF1の切り替えをより確実に行うことができる。
図11は、シフトポジションが後進レンジからNレンジに切り換わった場合の、クラッチC3とブレーキB2の油圧センサ115の出力の変化と、切替許可フラグ及びブレーキF1の状態の変化の例を示すタイミングチャートである。
シフトポジションが後進レンジからNレンジに切り換わると、クラッチC3とブレーキB2が解放され、その油圧が下がり始める。油圧が規定油圧未満となる状態が所定時間T1だけ継続すると、切替許可フラグがOFFからONに変化し、ブレーキF1がTWCからOWCへ切り替えられる。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の制御装置(例えば100)は、
自動変速機(例えば1)の制御装置であって、
前記自動変速機は、
駆動力が入力される入力軸(例えば10)と、
出力部材(例えば11)と、
前記入力軸に入力された駆動力を前記出力部材に伝達する複数の遊星歯車機構(例えばP1-P4)と、
前記複数の遊星歯車機構における駆動力の伝達経路を切り替えて複数の変速段を確立可能な複数の係合機構(例えばC1-C3,B1-B3,F1)と、を含み、
前記複数の係合機構は、
前記複数の係合機構のうちの一つは、ブレーキとして機能する機械式係合機構(例えばF1)であり、
前記機械式係合機構は、
前記複数の遊星歯車機構が備える複数の回転要素のうちの所定の回転要素(例えばCr1,Cr2)の第一の方向(例えばD1)の回転のみ規制する第一の状態(例えばOWC)と、前記所定の回転要素の前記第一の方向及び前記第一の方向とは逆の第二の方向(例えばD2)の双方向の回転を規制する第二の状態(例えばTWC)と、に切り替え可能であり、
前記複数の係合機構は、複数の油圧式係合機構(例えばC1-C3,B1-B3)を含み、
前記複数の変速段は、
前記機械式係合機構が前記第一の状態で確立可能な前進段(例えば1st-10th)と、
前記機械式係合機構が前記第二の状態で確立する後進段(例えばRVS)と、を含み、
前記複数の油圧式係合機構のうちの少なくとも一つの油圧式係合機構(例えばC3,B2)は前記後進段において係合状態とされ、
前記制御装置は、
シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段(例えば114)と、
前記後進段において係合状態とされる前記油圧式係合機構の油圧を検出する油圧検出手段(例えば115)と、
前記機械式係合機構の状態を切り替える制御手段(例えば101)と、を備え、
前記制御手段は、
前記シフトポジション検出手段によって後進レンジから非走行レンジへの切り替えが検出された場合に(例えばS41)、前記油圧検出手段が検出した油圧が規定油圧未満になったことを条件として(例えばS32,S45)、前記機械式係合機構を前記第二の状態から前記第一の状態に切り替え可能である(例えばS46)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、後進レンジから非走行レンジへ切り替わった際、係合状態にあった前記油圧式係合機構の係合が解除されたことを油圧で確認した後、前記機械式係合機構の切り替えを行うので、前記機械式係合機構の負荷が低くなってから切り替えられる。よって、機械式係合機構の切り替えをより確実に行うことができる。
2.上記実施形態の制御装置(例えば100)は、
前記制御手段は、
前記油圧検出手段が検出した油圧が規定油圧未満になった状態が、所定時間経過したことを条件として(例えばS35,S45)、前記機械式係合機構を前記第二の状態から前記第一の状態に切り替え可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、係合状態にあった前記油圧式係合機構の係合が解除されたことをより確実に確認できる。
3.上記実施形態の制御装置(例えば100)は、
前記制御手段は、
前記シフトポジション検出手段によって後進レンジから非走行レンジへの切り替えが検出された場合に、前記第二の状態を維持するか、前記第一の状態に切り替えるかを判定し(例えばS44)、
前記第一の状態に切り替えると判定した場合に、前記油圧検出手段が検出した油圧が規定油圧未満になったことを条件として(例えばS32,S45)、前記機械式係合機構を前記第二の状態から前記第一の状態に切り替え可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、後進レンジへ戻される可能性が高い場合等は前記第二の状態を維持しておくことができ、後進レンジ選択時に後進段の確立をより迅速に行うことができる。
P1〜P4 遊星歯車機構
C1〜C3、B1〜B3、F1 係合機構
1 自動変速機
100 制御装置

Claims (2)

  1. 自動変速機の制御装置であって、
    前記自動変速機は、
    駆動力が入力される入力軸と、
    出力部材と、
    前記入力軸に入力された駆動力を前記出力部材に伝達する複数の遊星歯車機構と、
    前記複数の遊星歯車機構における駆動力の伝達経路を切り替えて複数の変速段を確立可能な複数の係合機構と、を含み、
    前記複数の係合機構は、
    前記複数の係合機構のうちの一つは、ブレーキとして機能する機械式係合機構であり、
    前記機械式係合機構は、
    前記複数の遊星歯車機構が備える複数の回転要素のうちの所定の回転要素の第一の方向の回転のみ規制する第一の状態と、前記所定の回転要素の前記第一の方向及び前記第一の方向とは逆の第二の方向の双方向の回転を規制する第二の状態と、に切り替え可能であり、
    前記複数の変速段は、
    前記機械式係合機構が前記第一の状態で確立可能な前進段と、
    前記機械式係合機構が前記第二の状態で確立する後進段と、を含み、
    前記制御装置は、
    シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段と、
    前記機械式係合機構の状態を切り替える制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記シフトポジション検出手段によってパーキングレンジへの切り替えが検出された場合に、前記機械式係合機構が前記第二の状態で所定の条件が成立した場合は、前記機械式係合機構を前記第一の状態に切替え、
    前記所定の条件は、車両の坂道での停車を含む、
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 回転自在な所定の回転要素の第一の方向の回転のみ許容する第一の状態と、前記所定の回転要素の前記第一の方向及び前記第一の方向とは逆の第二の方向の双方向の回転を規制する第二の状態と、を切り換える機械式係合機構を備える自動変速機を制御する制御装置であって、
    車両の停車場所が坂道かを否かを検知するセンサと、
    前記機械式係合機構の状態を切り替える制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前進走行レンジにする際は、前記機械式係合機構を前記第一の状態とし、
    後進走行レンジにする際は、前記機械式係合機構を前記第二の状態とし、
    前記機械式係合機構が前記第二の状態で、パーキングレンジへの切り替えの場合、
    前記センサの検知結果に基づいて坂道での停車ではないと判定した場合には、前記機械式係合機構を前記第二の状態とし、
    前記センサの検知結果に基づいて坂道での停車であると判定した場合には、前記機械式係合機構を前記第一の状態とする、
    ことを特徴とする制御装置。
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