JP6734819B2 - 光信号バッファメモリ回路 - Google Patents

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本発明は、光通信、光プロセシング並びに光コンピューターにおける光信号バッファメモリ回路に関する。
光信号バッファを実現させる方法としては代表的ものとして以下のような方法が提案されている。
[第1の従来技術]
1つ目の方法は、図13に示すように、長さの異なる複数の光遅延用光導波路ODL−1〜ODL−Nを用意し、これら光遅延用光導波路ODL−1〜ODL−Nの入力端に1×N光スイッチOS−1を、出力端にN×1光合波器OC−1を配し、入力ポートP−OP−Inから入力した光信号を、1×N光スイッチOS−1を用いて伝搬経路としての光遅延用光導波路ODL−1〜ODL−Nを切り替えることにより、所望の光遅延を与え、出力ポートP−OP−Outから出力するといった方法でバッファメモリとしての機能を実現させるものである。
この1つ目の方法においては、予め用意された光遅延用光導波路ODL−1〜ODL−N以外の遅延を付与することができず、1×N光スイッチOS−1で切り替え可能な現実的な光伝搬経路の数に限界がある(現在の市販商用品としては数十程度で、切り替え可能数を大きくするにつれ挿入光損失が増大していくという別の課題もある)ことから、光データ信号列の格納時間に関して極めて限定的な光バッファメモリしか実現できず、切り替え可能な光遅延量のパターンを多くするにつれ、光回路としてより大がかりなものとなっていってしまう。
[第2の従来技術]
2つ目の方法は、図14に示すような光回路を用いて、ファイバーループ或いは光導波路ループO−Loopの中を、入力ポートP−OP−Inから入力した被格納光データ信号列を光増幅器OAで伝搬損失補償等を行いながら周回させて、2×2光スイッチOS−2により所望のタイミングで光データ信号列として取り出し、出力ポートP−OP−Outから出力するといった方法で、所望の光遅延を与えることにより光バッファメモリとしての機能を実現させるものである。
この方法は、上記1つ目の方法の「切り替え可能な光遅延量のパターンを多くするにつれ、光回路としてより大がかりなものとなっていってしまう。」という課題を克服できることを期待して考案されたと考えられるものであるが、この2つ目の方法においては、光データ信号列の周回回数が大きくなるにつれ、周回させるための光導波路ループO−Loopの伝搬損失を補償するための光増幅器OAからのASE(Amplified Spontaneous Emission)等の混入ノイズの影響や、同光導波路ループO−Loopの分散効果の影響等により光データ信号列の光波形が徐々に崩れ、少なくとも100回程度の周回回数よりも長くデータ信号として維持させることが難しいことが知られている(非特許文献1参照)。
特開2014−174299号公報
R. Langenhorst et al, "Fiber Loop Optical Buffer," JOURNAL OF LIGHT WAVE TECHNOLOGY, IEEE, 1996, VOL. 14, NO.3, pp. 324-335 Q. Lai, et al., "Low-Power Compact 2x2 Thermooptic Silica-on-Silicon Waveguide Switch with Fast Response", IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, MAY 1998, VOL. 10, NO.5, pp. 681-683 S. Diez, et al., "160Gbit/s all-optical demultiplexer using hybrid gain-transparent SOA Mach-Zehnder interferometer", ELECTRONICS LETTERS, 17 AUGUST 2000, Vol. 36, No. 17, pp. 1484-1486 T. Ito, et al., "Bit-rate and format conversion from 10-Gbit/s WDM channels to a 40-Gbit/s channel using a monolithic Sagnac interferometer integrated with parallel-amplifier structure," IEE Proc.-Optoelectron. , February 2004, Vol. 151, No. 1, pp. 41-45 H. Nakamura, et al., "Ultra-fast photonic crystal/quantum dot all-optical switch for future photonic networks," Optics Express, 2004, Vol. 12, No. 26, pp. 6606-6614 小川育夫、外5名、「PLCハイブリッド集積型半導体光増幅器モジュール」、TECHNICAL REPORT OF IEICE., THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFORMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS, 2002年, EMD2002-25, CPM2002-67, OPE2002-47 LQE2002-102, pp. 7-11 板橋聖一、「シリコンフォトニクスの研究開発動向」、NTT技術ジャーナル、2009年12月、pp. 12-15
光信号バッファメモリ回路を平面型光回路で作製する場合には、当該作製の際に一定の割合で不良が生じてしまい、光回路の歩留まりを悪化させていた。本発明は、このような不良を回避して、通常と同等の機能特性を実現する構成とすることにより、光回路の歩留まりを向上させることができる光信号バッファメモリ回路を提供することを目的とする。
また、本発明は、光通信、光プロセシング並びに光コンピューターにおける光信号バッファメモリ回路において、格納する光信号長に対して任意の整数倍の光遅延を付与して出力させることが可能で、且つ、[第1の従来技術]に記載の光バッファメモリのように、「調整可能な光遅延量のパターンを多くするにつれ、光回路としてより大がかりなものになる」ことがなく、且つ、[第2の従来技術]に記載の光バッファメモリのように、「光バッファメモリ回路に使用される損失補償用光増幅器からのASE等の混入ノイズの影響や同光バッファメモリ回路内の光導波に伴う分散効果の影響等による光信号波形劣化に起因した付与可能な光遅延限界が生じてしまう」ことを克服し、原理的に無限の光遅延量を付与することを可能とする光信号バッファメモリ回路を提供することも目的とする。
つまり、本発明は、簡単な構成で、波形劣化を招くことがなく、無限の光遅延量を付与することができる光信号バッファメモリ回路を提供することも目的とする。
なお、本発明者等は、以前、図15に示す光信号バッファを実現させる光信号バッファメモリ回路並びに光信号バッファ方法を提案したが(特許文献1参照)、本発明は、特許文献1とは異なる回路で、光データバッファメモリにおけるリセット動作を実現させる光信号バッファメモリ回路を提供することも目的とする。なお、図15に示す光信号バッファメモリ回路については、本発明と共通する構成を有しているので、その構成については、本発明において説明する。
上記課題を解決する第1の発明に係る光信号バッファメモリ回路は、
データパターンを回路内に保持する光信号バッファメモリ回路において、
当該光信号バッファメモリ回路が平面型光回路であり、
当該平面型光回路の構成として、
外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と、外部光入力ポートP−ERS−In−0と、光入出力ポートP−OSW−01−Outとを有する光制御型光強度スイッチOSW−01と、
外部光入出力ポートP−Data−Outと、外部光入力ポートP−Gate−Inと、光入出力ポートP−OSW−02−Inとを有する光制御型光強度スイッチOSW−02と、
光入出力ポートP−OCLK−In、前記光入出力ポートP−OCLK−Inと対となる光出力ポートP−MZ−1−in−2、前記光入出力ポートP−OCLK−Inに対してbar側に位置する光出力ポートP−MZ−1−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−1−crossを有する2つの第1の光干渉アームと、一方の前記第1の光干渉アームの光導波路上に直列に配置され、当該第1の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に各々変調を与えるための光位相変調手段L1−1並びに光位相変調手段L1−2と、他方の前記第1の光干渉アームの光導波路上に直列に配置され、当該第1の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に各々変調を与えるための光位相変調手段R1−1並びに光位相変調手段R1−2とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1と、
前記光入出力ポートP−OSW−01−Outと前記光入出力ポートP−OCLK−Inとを接続する光導波路53と、
前記光入出力ポートP−OSW−02−Inと前記光入出力ポートP−MZ−1−crossとを接続する光導波路30と、
光入力ポートP−C1−1、P−C1−2並びに光出力ポートP−C1−3、P−C1−4を有し、前記光入力ポートP−C1−1、P−C1−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C1−3、P−C1−4へと分岐出力させるための光分岐部C−1と、
外部光入力ポートP−Data−Inと前記光入力ポートP−C1−1とを接続する光導波路18と、
前記光出力ポートP−MZ−1−barと前記光入力ポートP−C1−2とを接続する光導波路14と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L1−1に入力するための光入力ポートP−L1−1に接続されて前記光出力ポートP−C1−3からの光信号パルス列を導く光導波路15Lと、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R1−1に入力するための光入力ポートP−R1−1に接続されて前記光出力ポートP−C1−4からの光信号パルス列を導く光導波路15Rと、
前記光導波路15L又は前記光導波路15R上に設けられ、前記光出力ポートP−C1−3並びにP−C1−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L1−1並びにP−R1−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−1と、
光入力ポートP−C3−1、P−C3−2並びに光出力ポートP−C3−3、P−C3−4を有し、前記光入力ポートP−C3−1、P−C3−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C3−3、P−C3−4へと分岐出力させるための光分岐部C−3と、
外部光入力ポートP−FF−Inと前記光入力ポートP−C3−2とを接続する光導波路21と、
前記光出力ポートP−MZ−1−in−2と前記光入力ポートP−C3−1とを接続する光導波路56と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L1−2に入力するための光入力ポートP−L1−2に接続されて前記光出力ポートP−C3−3からの光信号パルス列を導く光導波路22Lと、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R1−2に入力するための光入力ポートP−R1−2に接続されて前記光出力ポートP−C3−4からの光信号パルス列を導く光導波路22Rと、
前記光導波路22L又は前記光導波路22R上に設けられ、前記光出力ポートP−C3−3並びにP−C3−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L1−2並びにP−R1−2へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−2と、
を備え、
前記マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1に対し、前記光制御型光強度スイッチOSW−01と前記光制御型光強度スイッチOSW−02とが、前記光導波路53と前記光導波路30とが、前記光分岐部C−1と前記光分岐部C−3とが、前記光導波路14と前記光導波路56とが、前記光導波路15Lと前記光導波路22Rとが、前記光導波路15Rと前記光導波路22Lとが、前記光伝搬遅延差付与部D−D−1と前記光伝搬遅延差付与部D−D−2とが、各々、相互補完関係となるように配置されており、
第1の入出力状態として、
前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から、クロック信号光源から出力されたRZ(Return to Zero)型の光信号パルス列からなる光クロックパルス列CLK−0が常時入力され、前記外部光入力ポートP−Data−Inから、前記データパターンの情報を有し、前記光クロックパルス列CLK−0のクロックに同期した光信号パルス列Data−1が入力され、前記外部光入力ポートP−ERS−In−0から、当該光回路内に保持している前記データパターンを消去する消去制御用の光信号パルス列であり、前記光クロックパルス列CLK−0のクロックと同期し、前記データパターンの周期にも同期すると共に、前記データパターンのデータ長と同一の長さを有するRZ型の光信号パルス列ERS−1が入力される状態であり、
前記光制御型光強度スイッチOSW−01は、前記光信号パルス列ERS−1が入力されていないとき、前記光クロックパルス列CLK−0を2次的光クロックパルス列CLK−1として出力し、前記光信号パルス列ERS−1が入力されたとき、前記光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ、前記光クロックパルス列CLK−0の出力をカットした出力を前記2次的光クロックパルス列CLK−1として出力して、前記光入出力ポートP−OCLK−Inへ入力し、
前記マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1は、前記光分岐部C−1を介して、前記光信号パルス列Data−1が入力されると、最初は、入力された前記光信号パルス列Data−1を用いて、前記光位相変調手段R1−1、L1−1を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−barから出力される光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−1へ周回させ、
以降の周回は、前記光出力ポートP−MZ−1−barから出力された前の周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を用いて、前記光位相変調手段R1−1、L1−1を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−barから出力される当該周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−1へ周回させて、当該データパターンを当該光回路内に維持し、
第2の入出力状態として、
前記外部光入出力ポートP−Data−Outから、前記光クロックパルス列CLK−0が常時入力され、前記外部光入力ポートP−FF−Inから、前記光信号パルス列Data−1が入力され、前記外部光入力ポートP−Gate−Inから、前記光信号パルス列ERS−1が入力される状態であり、
前記光制御型光強度スイッチOSW−02は、前記光信号パルス列ERS−1が入力されていないとき、前記光クロックパルス列CLK−0を前記2次的光クロックパルス列CLK−1として出力し、前記光信号パルス列ERS−1が入力されたとき、前記光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ、前記光クロックパルス列CLK−0の出力をカットした出力を前記2次的光クロックパルス列CLK−1として出力して、前記光入出力ポートP−MZ−1−crossへ入力し、
前記マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1は、前記光分岐部C−3を介して、前記光信号パルス列Data−1が入力されると、最初は、入力された前記光信号パルス列Data−1を用いて、前記光位相変調手段R1−2、L1−2を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力される前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−3へ周回させ、
以降の周回は、前記光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力された前の周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を用いて、前記光位相変調手段R1−2、L1−2を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力される当該周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−3へ周回させて、当該データパターンを当該光回路内に維持する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る光信号バッファメモリ回路は、
上記第1の発明に記載の光信号バッファメモリ回路において、
前記平面型光回路は、化合物半導体基板上に集積型光回路として作成された平面型光回路、又は、石英系プレーナ光波回路と化合物光半導体デバイスとのハイブリッド集積化により作成された平面型光回路、又は、シリコン平面基板上に集積型光回路として作成された平面型光回路である
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る光信号バッファメモリ回路は、
上記第1又は第2の発明に記載の光信号バッファメモリ回路において、
前記光制御型光強度スイッチOSW−01は、
前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0、前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−01−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−01−crossを有する2つの第2の光干渉アームと、一方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L01と、他方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R01とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−01と、
前記外部光入力ポートP−ERS−In−0と接続された光入力ポートP−C01−1並びに光出力ポートP−C01−3、P−C01−4を有し、前記光入力ポートP−C01−1から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C01−3、P−C01−4へと分岐出力させるための光分岐部C−01と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L01に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と同じ側に配置された光入力ポートP−L01−1に接続されて、前記光出力ポートP−C01−3からの光信号パルス列を導く光導波路54L−1と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R01に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と同じ側に配置された光入力ポートP−R01−1に接続されて、前記光出力ポートP−C01−4からの光信号パルス列を導く光導波路54R−1と、
前記光導波路54L−1又は前記光導波路54R−1上に設けられ、前記光出力ポートP−C01−3並びにP−C01−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L01−1並びにP−R01−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−01と、
を備え、
前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−01−crossが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−01−barが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outである
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る光信号バッファメモリ回路は、
上記第1又は第2の発明に記載の光信号バッファメモリ回路において、
前記光制御型光強度スイッチOSW−01は、
前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0、前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−02−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−02−crossを有する2つの第2の光干渉アームと、一方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L02と、他方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R02とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−02と、
前記外部光入力ポートP−ERS−In−0と接続された光入力ポートP−C02−1並びに光出力ポートP−C02−3、P−C02−4を有し、前記光入力ポートP−C02−1から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C02−3、P−C02−4へと分岐出力させるための光分岐部C−02と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L02に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と反対の側に配置された光入力ポートP−L02−1に接続されて、前記光出力ポートP−C02−3からの光信号パルス列を導く光導波路54L−2と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R02に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と反対の側に配置された光入力ポートP−R02−1に接続されて、前記光出力ポートP−C02−4からの光信号パルス列を導く光導波路54R−2と、
前記光導波路54L−2又は前記光導波路54R−2上に設けられ、前記光出力ポートP−C02−3並びにP−C02−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L02−1並びにP−R02−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−02と、
を備え、
前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−02−crossが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−02−barが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outである
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る光信号バッファメモリ回路は、
上記第1から第4のいずれか1つの発明に記載の光信号バッファメモリ回路において、
前記光制御型光強度スイッチOSW−02は、
前記外部光入出力ポートP−Data−Out、前記外部光入出力ポートP−Data−Outに対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−21−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−21−crossを有する2つの第3の光干渉アームと、一方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L21と、他方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R21とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−21と、
前記外部光入力ポートP−Gate−Inと接続された光入力ポートP−C41−2並びに光出力ポートP−C41−3、P−C41−4を有し、前記光入力ポートP−C41−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C41−3、P−C41−4へと分岐出力させるための光分岐部C−41と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L21に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと反対の側に配置された光入力ポートP−L21−1に接続されて、前記光出力ポートP−C41−3からの光信号パルス列を導く光導波路42L−1と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R21に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと反対の側に配置された光入力ポートP−R21−1に接続されて、前記光出力ポートP−C41−4からの光信号パルス列を導く光導波路42R−1と、
前記光導波路42L−1又は前記光導波路42R−1上に設けられ、前記光出力ポートP−C41−3並びにP−C41−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L21−1並びにP−R21−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−31と、
を備え、
前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−21−barが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−21−crossが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inである
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る光信号バッファメモリ回路は、
上記第1から第4のいずれか1つの発明に記載の光信号バッファメモリ回路において、
前記光制御型光強度スイッチOSW−02は、
前記外部光入出力ポートP−Data−Out、前記外部光入出力ポートP−Data−Outに対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−22−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−22−crossを有する2つの第3の光干渉アームと、一方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L22と、他方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R22とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−22と、
前記外部光入力ポートP−Gate−Inと接続された光入力ポートP−C42−2並びに光出力ポートP−C42−3、P−C42−4を有し、前記光入力ポートP−C42−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C42−3、P−C42−4へと分岐出力させるための光分岐部C−42と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L22に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと同じ側に配置された光入力ポートP−L22−1に接続されて、前記光出力ポートP−C42−3からの光信号パルス列を導く光導波路42L−2と、
光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R22に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと同じ側に配置された光入力ポートP−R22−1に接続されて、前記光出力ポートP−C42−4からの光信号パルス列を導く光導波路42R−2と、
前記光導波路42L−2又は前記光導波路42R−2上に設けられ、前記光出力ポートP−C42−3並びにP−C42−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L22−1並びにP−R22−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−32と、
を備え、
前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−22−barが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−22−crossが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inである
ことを特徴とする。
本発明によれば、平面型光回路を、相互補完関係を有する構成とすることにより、外部に対する各種の光信号の入出力状態を変更するだけで、作製の際に一定の割合で生じてしまう不良を回避して、通常と同等の機能特性を実現することができ、これにより、光回路全体が不良回路となることを防止して、光回路の歩留まりを向上させることができる。
また、本発明によれば、格納する光信号長に対して任意の整数倍の光遅延を付与して出力させることが可能で、且つ、[第1の従来技術]に記載の光バッファメモリにおいて課題であった「調整可能な光遅延量のパターンを多くするにつれ、光回路としてより大がかりなものになってしまう」ことを克服でき、且つ、[第2の従来技術]に記載の光バッファメモリにおいて課題であった「光バッファメモリ回路に使用される損失補償用光増幅器からのASE等の混入ノイズの影響や同光バッファメモリ回路内の光導波に伴う分散効果の影響等による光信号波形劣化に起因した付与可能な光遅延限界が生じてしまう」ことを克服し、原理的に無限の光遅延量を付与することを可能とすることができる。
また、本発明によれば、特許文献1とは異なる回路で、光データバッファメモリにおけるリセット動作を実現することができる。このリセット動作においては、バッファデータ消去制御時における光位相変調振幅の必要量が2πであったものを、πまで抑えることを可能とし、結果として、消費電力、焼損危険性を効果的に抑え、ひいては、回路寿命を延ばすことも可能になる。
本発明による光信号バッファメモリ回路の一例を示す概略図である。 図1に示した光信号バッファメモリ回路において、各種の光信号の入出力状態を変更した場合を説明する概略図である。 図1に示した光信号バッファメモリ回路で用いられる光制御型光強度スイッチOSW−01の光回路の概略図であり、(a)は、当該光回路の一例であり、(b)は、当該光回路の他の一例である。 図1に示した光信号バッファメモリ回路で用いられる光制御型光強度スイッチOSW−02の光回路の概略図であり、(a)は、当該光回路の一例であり、(b)は、当該光回路の他の一例である。 図1、図2に示した光信号バッファメモリ回路における各種の光信号のタイミングチャートである。 (a)〜(d)は、光−光位相変調手段の構成例を示す概略図である。 (a)〜(c)は、光−光位相変調手段の構成例を示す概略図である。 (a)〜(c)は、光−光位相変調手段の構成例を示す概略図である。 (a)、(b)は、光−光位相変調手段の構成例を示す概略図である。 (a)〜(c)は、光分岐部の構成例を示す構成図である。 (a)〜(c)は、光分岐部の構成例を示す構成図である。 (a)〜(c)は、光分岐部の構成例を示す構成図である。 従来検討が行われた光遅延導波路アレイと光スイッチ並びに光カプラから構成される光バッファ回路の一例を示す概略図である。 光導波路ループと伝搬補償用光アンプ並びに光スイッチから構成される従来の光周回型バッファ回路の一例を示す概略図である。 従来の光信号バッファメモリ回路を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る光信号バッファメモリ回路の実施形態を説明する。
[実施例1]
図1は、本実施例の光信号バッファメモリ回路を示す概略図であり、図2は、図1に示した光信号バッファメモリ回路において、各種の光信号の入出力状態を変更した場合を説明する概略図である。また、図3(a)、(b)は、図1に示した光信号バッファメモリ回路で用いられる光制御型光強度スイッチOSW−01の光回路の概略図であり、図4(a)、(b)は、図1に示した光信号バッファメモリ回路で用いられる光制御型光強度スイッチOSW−02の光回路の概略図である。また、図5は、図1及び図2に示した光信号バッファメモリ回路における各種の光信号のタイミングチャートである。
(基本構成)
本実施例の光信号バッファメモリ回路は、平面型光回路であり、例えば、化合物半導体基板上に集積型光回路として作成された平面型光回路、又は、石英系プレーナ光波回路と化合物光半導体デバイスとのハイブリッド集積化により作成された平面型光回路(非特許文献6参照)、又は、シリコン平面基板上に集積型光回路として作成された平面型光回路(非特許文献7参照)である。
そして、本実施例では、平面型光回路を後述する相互補完関係を有する構成とすることにより、外部に対する各種の光信号の入出力状態を変更するだけで、作製の際に一定の割合で生じてしまう不良を回避して、通常と同等の機能特性を実現する光信号バッファメモリ回路としている。
そのため、本実施例の光信号バッファメモリ回路においては、図1及び図2に示す2つの入出力状態があり、互いに、各種の光信号の入出力状態だけが異なる。以降、図1を第1の入出力状態、図2を第2の入出力状態と呼ぶ。なお、第1の入出力状態であるか、第2の入出力状態であるかに応じて、外部に対する光信号の入出力方向が変更されるいくつかのポートについては、外部光入出力ポートと呼ぶ。
例えば、符号P−OCLK−In−0は、第1の入出力状態では、後述する光クロックパルス列CLK−0を外部から入力するためのポートであり、第2の入出力状態では、後述する光信号パルス列Data−outを外部に出力するためのポートである。そのため、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と呼ぶ。
また、符号P−Data−Outは、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と相互補完関係を有するポートであり、第1の入出力状態では、後述する光信号パルス列Data−outを外部に出力するためのポートであり、第2の入出力状態では、後述する光クロックパルス列CLK−0を外部から入力するためのポートである。そのため、外部光入出力ポートP−Data−Outと呼ぶ。
また、第1の入出力状態であるか、第2の入出力状態であるかに応じて、外部から入力する光信号の種類が変更される外部光入力ポートもある。
例えば、符号P−ERS−In−0は、第1の入出力状態では、後述する光信号パルス列ERS−1を外部から入力するための外部光入力ポートであり、第2の入出力状態では、後述する光信号パルス列Gate−1を外部から入力するための外部光入力ポートである。
また、符号P−Gate−Inは、外部光入力ポートP−ERS−In−0と相互補完関係を有するポートであり、第1の入出力状態では、後述する光信号パルス列Gate−1を外部から入力するための外部光入力ポートであり、第2の入出力状態では、後述する光信号パルス列ERS−1を外部から入力するための外部光入力ポートである。
また、符号P−Data−Inは、第1の入出力状態では、後述する光信号パルス列Data−1を外部から入力するための外部光入力ポートであり、第2の入出力状態では、後述する光信号パルス列FF−1を外部から入力するための外部光入力ポートである。
また、符号P−FF−Inは、外部光入力ポートP−Data−Inと相互補完関係を有するポートであり、第1の入出力状態では、後述する光信号パルス列FF−1を外部から入力するための外部光入力ポートであり、第2の入出力状態では、後述する光信号パルス列Data−1を外部から入力するための外部光入力ポートである。
ここで、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0又は外部光入出力ポートP−Data−Outに入力される光クロックパルス列CLK−0は、図5の「OC source/CLK−0」に示されるような光クロックパルス列であり、光クロックパルス列CLK−0として、「クロック信号光源から出力され、ピーク光パワーが一定のRZ(Return to Zero)型の光クロックパルス列」が入力し続けられる。
また、外部光入力ポートP−ERS−In−0又は外部光入力ポートP−Gate−Inに入力される光信号パルス列ERS−1は、図5の「ERS cntl./ERS−1」に示されるような光信号パルス列であり、光信号パルス列ERS−1として、「当該光信号バッファメモリ回路へ格納(保持)された情報(バッファデータ)をリセットさせる際に入力される格納情報消去制御用の光信号パルス列」が入力される。
また、外部光入力ポートP−Gate−In又は外部光入力ポートP−ERS−In−0に入力される光信号パルス列Gate−1は、図5の「Shutter cntl./Gate−1」に示されるような光信号パルス列であり、光信号パルス列Gate−1として、「当該光信号バッファメモリ回路へ格納された後、フリップフロップ操作を施されることにより、当該光信号バッファメモリ回路へ格納する目的で入力された光信号パルス列Data−1と同一のデータパターンを有する光信号パルス列を出力させる際に入力される光信号出力開閉制御用の光信号パルス列」が入力される。
また、外部光入力ポートP−FF−In又は外部光入力ポートP−Data−Inに入力される光信号パルス列FF−1は、図5の「F.F. cntl./FF−1」に示されるような光信号パルス列であり、光信号パルス列FF−1として、「当該光信号バッファメモリ回路へ格納されたデータパルス列の情報のMark(1)とSpace(0)をすべて反転させる、所謂、フリップフロップ操作を行う際に入力されるフリップフロップ制御用の光信号パルス列」が入力される。
また、外部光入力ポートP−Data−In又は外部光入力ポートP−FF−Inに入力される光信号パルス列Data−1は、図5の「OD source/Data−1」に示されるような光信号パルス列であり、光信号パルス列Data−1として、「当該光信号バッファメモリ回路へ格納する目的で入力されるデータ用の光信号パルス列」が入力される。この光信号パルス列Data−1は、当該光信号バッファメモリ回路内に保持するデータパターンの情報を有している。
また、外部光入出力ポートP−Data−Out又は外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から出力される光信号パルス列Data−outは、図5の「Output/Data−out」に示されるような光信号パルス列であり、光信号パルス列Data−outとして、「当該光信号バッファメモリ回路へ格納された情報の光信号パルス列」が出力される。
本実施例の光信号バッファメモリ回路の制御用となる上記の光信号パルス列FF−1、ERS−1、Gate−1は、例えば、これらの光信号パルス列を発生させる1つ又は各々個別の発生器を用い、光クロックパルス列CLK−0(後述の2次的光クロックパルス列CLK−1)及び光信号パルス列Data−1(又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1)と同期するように入力される。
次に、本実施例の光信号バッファメモリ回路の構成及び接続関係を具体的に説明する。
本実施例の光信号バッファメモリ回路は、2入力2出力(2×2)の光分岐部C−1、C−3、光ゲートスイッチとして機能する2入力2出力(2×2)のマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段(以降、光強度変調手段と略す。)MZ−1、光制御型光強度スイッチ(以降、光強度スイッチと略す。)OSW−01、OSW−02を有し、これらは、相互補完関係を有する構成となるように接続されている。
光分岐部C−1は、光入力ポートP−C1−1、P−C1−2、光出力ポートP−C1−3、P−C1−4を有する。光入力ポートP−C1−1は、光導波路18を介して、上記外部光入力ポートP−Data−Inと接続され、光入力ポートP−C1−2は、光導波路14を介して、後述する光出力ポートP−MZ−1−barと接続され、光出力ポートP−C1−3は、光導波路15Lを介して、後述する光入力ポートP−L1−1と接続され、光出力ポートP−C1−4は、光導波路15Rを介して、後述する光入力ポートP−R1−1と接続されている。
この光分岐部C−1では、上記外部光入力ポートP−Data−Inからの光信号パルス列を、光導波路18を介して、光入力ポートP−C1−1から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C1−3と光出力ポートP−C1−4とから出力させ、また、後述する光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−barからの光信号パルス列を、光導波路14を介して、光入力ポートP−C1−2から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C1−3と光出力ポートP−C1−4とから出力させている。
そして、光導波路15Lは、光分岐部C−1の光出力ポートP−C1−3からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段L1−1に入力するための光入力ポートP−L1−1に導き、光導波路15Rは、光分岐部C−1の光出力ポートP−C1−4からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段R1−1に入力するための光入力ポートP−R1−1に導いている。
また、光強度変調手段MZ−1は、マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段として用いる光回路部であり、左右2つの第1の光干渉アーム(光導波路11R、12R、13R及び光導波路11L、12L、13L)を有し、光導波路11R及び光導波路11Lでは、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成し、光導波路13R及び光導波路13Lでも、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成している。
また、符号R1−1、R1−2、L1−1、L1−2は、光強度変調手段MZ−1の左右2つの第1の光干渉アームを伝搬する光信号パルス列(後述する入力光信号パルス列、変調光信号パルス列)の位相を変調する光−光位相変調手段(以降、光位相変調手段と略す。)である。
光位相変調手段R1−1、R1−2、L1−1、L1−2は2つの方向性結合器の間に配置されている。具体的には、光位相変調手段R1−1は光導波路11Rと光導波路12Rとの間に、光位相変調手段R1−2は光導波路12Rと光導波路13Rとの間に、直列に配置されている。また、光位相変調手段L1−1は光導波路11Lと光導波路12Lとの間に、光位相変調手段L1−2は光導波路12Lと光導波路13Lとの間に、直列に配置されている。また、光位相変調手段R1−1、R1−2、L1−1、L1−2は、各々、光入力ポートP−R1−1、P−R1−2、P−L1−1、P−L1−2を有している。
光入出力ポートP−OCLK−Inは、光導波路53を介して、後述する光入出力ポートP−OSW−01−Outと接続されている。また、符号P−MZ−1−in−2は、光入出力ポートP−OCLK−Inと対になる光出力ポートであり、光強度変調手段MZ−1の左右2つの第1の光干渉アームにおいて、光入出力ポートP−OCLK−Inと同じ側に位置している。光出力ポートP−MZ−1−in−2は、光導波路56を介して、後述する光入力ポートP−C3−1と接続されている。
また、符号P−MZ−1−crossは、光強度変調手段MZ−1の光入出力ポートP−OCLK−Inに対するcross側の光入出力ポートであり、また、光出力ポートP−MZ−1−in−2に対するbar側の光入出力ポートである。また、符号P−MZ−1−barは、光強度変調手段MZ−1の光入出力ポートP−OCLK−Inに対するbar側の光出力ポートであり、また、光出力ポートP−MZ−1−in−2に対するcross側の光出力ポートである。
光強度変調手段MZ−1へは、光入出力ポートP−OCLK−In(又は光入出力ポートP−MZ−1−cross)から、後述の2次的光クロックパルス列CLK−1(CLK−ERS−plus)が入力されている。そして、光出力ポートP−MZ−1−bar(又は光出力ポートP−MZ−1−in−2)から光強度変調手段MZ−1の被光強度変調光となるバッファ状態の光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1が出力される。
ここで、入力光信号パルス列は、光強度変調手段MZ−1へ入力された後述の2次的光クロックパルス列CLK−1を方向性結合器で分岐した光信号パルス列であり、変調光信号パルス列は、入力光信号パルス列が光位相変調手段R1−1並びにL1−1(又は光位相変調手段R1−2並びにL1−2)で光位相変調を受けた後の光信号パルス列である。
また、光分岐部C−3は、光入力ポートP−C3−1、P−C3−2、光出力ポートP−C3−3、P−C3−4を有する。光入力ポートP−C3−1は、光導波路56を介して、上記光出力ポートP−MZ−1−in−2と接続され、光入力ポートP−C3−2は、光導波路21を介して、上記外部光入力ポートP−FF−Inと接続され、光出力ポートP−C3−3は、光導波路22Lを介して、上記光入力ポートP−L1−2と接続され、光出力ポートP−C3−4は、光導波路22Rを介して、上記光入力ポートP−R1−2と接続されている。
この光分岐部C−3では、上記外部光入力ポートP−FF−Inからの光信号パルス列を、光導波路21を介して、光入力ポートP−C3−2から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C3−3と光出力ポートP−C3−4とから出力させ、また、光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−in−2からの光信号パルス列を、光導波路56を介して、光入力ポートP−C3−1から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C3−3と光出力ポートP−C3−4とから出力させている。
そして、光導波路22Lは、光分岐部C−3の光出力ポートP−C3−3からの光信号パルス列を、光位相変調手段L1−2に入力するための光入力ポートP−L1−2に導き、光導波路22Rは、光分岐部C−3の光出力ポートP−C3−4からの光信号パルス列を、光位相変調手段R1−2に入力するための光入力ポートP−R1−2に導いている。
また、光強度スイッチOSW−01は、上記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と上記外部光入力ポートP−ERS−In−0と光入出力ポートP−OSW−01−Outとを有する。光入出力ポートP−OSW−01−Outは、上述したように、光導波路53を介して、上記光入出力ポートP−OCLK−Inと接続されている。光強度スイッチOSW−01の詳細な光回路構成については、図3(a)、(b)を参照して後述する。
また、光強度スイッチOSW−02は、上記外部光入出力ポートP−Data−Outと上記外部光入力ポートP−Gate−Inと光入出力ポートP−OSW−02−Inとを有する。光入出力ポートP−OSW−02−Inは、光導波路30を介して、上記光入出力ポートP−MZ−1−crossと接続されている。光強度スイッチOSW−02の詳細な光回路構成については、図4(a)、(b)を参照して後述する。
また、符号D−D−1は、光分岐部C−1の光出力ポートP−C1−3並びにP−C1−4から同時に出力される2つの光信号パルス列の一方に光伝搬遅延差を付与するための光伝搬遅延差付与部である。光伝搬遅延差付与部D−D−1では、光位相変調手段L1−1の光入力ポートP−L1−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングと光位相変調手段R1−1の光入力ポートP−R1−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングとの光伝搬遅延差を、『上記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満』となるように調整している。光伝搬遅延差付与部D−D−1は、光導波路15L又は光導波路15Rの一方に配置されるが、ここでは、上記光伝搬遅延差を生じる光路長の光導波路部を光導波路15Lに配置している。
また、符号D−D−2は、光分岐部C−3の光出力ポートP−C3−3並びにP−C3−4から同時に出力される2つの光信号パルス列の一方に光伝搬遅延差を付与するための光伝搬遅延差付与部である。光伝搬遅延差付与部D−D−2では、光位相変調手段L1−2の光入力ポートP−L1−2へ上記光信号パルス列が到達するタイミングと光位相変調手段R1−2の光入力ポートP−R1−2へ上記光信号パルス列が到達するタイミングとの光伝搬遅延差を、『上記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満』となるように調整している。光伝搬遅延差付与部D−D−2は、光導波路22L又は光導波路22Rの一方に配置されるが、ここでは、上記光伝搬遅延差を生じる光路長の光導波路部を光導波路22Lに配置している。
(構成−光強度スイッチOSW−01)
次に、図3(a)、(b)を参照して、光強度スイッチOSW−01の詳細な光回路構成を説明する。
光強度スイッチOSW−01としては、図3(a)に示す光回路が使用可能であり、この光回路は、2入力2出力(2×2)の光分岐部C−01と、光ゲートスイッチとして機能する2入力2出力(2×2)の光強度変調手段MZ−01を有している。
光分岐部C−01は、光入力ポートP−C01−1、P−C01−2、光出力ポートP−C01−3、P−C01−4を有する。光入力ポートP−C01−1は、光導波路55−1を介して、上記外部光入力ポートP−ERS−In−0と接続され、光出力ポートP−C01−3は、光導波路54L−1を介して、後述する光入力ポートP−L01−1と接続され、光出力ポートP−C01−4は、光導波路54R−1を介して、後述する光入力ポートP−R01−1と接続されている。
この光分岐部C−01では、外部光入力ポートP−ERS−In−0からの光信号パルス列を、光導波路55−1を介して、光入力ポートP−C01−1から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C01−3とP−C01−4とから出力させている。
そして、光導波路54L−1は、光分岐部C−01の光出力ポートP−C01−3からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段L01に入力するための光入力ポートP−L01−1に導き、光導波路54R−1は、光分岐部C−01の光出力ポートP−C01−4からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段R01に入力するための光入力ポートP−R01−1に導いている。
また、光強度変調手段MZ−01は、マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段として用いる光回路部であり、左右2つの第2の光干渉アーム(光導波路51R−1、52R−1及び光導波路51L−1、52L−1)を有し、光導波路51R−1及び光導波路51L−1では、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成し、光導波路52R−1及び光導波路52L−1でも、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成している。
また、符号R01、L01は、光強度変調手段MZ−01の左右2つの第2の光干渉アームを伝搬する光信号パルス列の位相を変調する光位相変調手段である。そして、光位相変調手段R01、L01は、それぞれ、光強度変調手段MZ−01の左右2つの第2の光干渉アーム上に配置されている。具体的には、光位相変調手段R01は光導波路51R−1と光導波路52R−1との間に、光位相変調手段L01は光導波路51L−1と光導波路52L−1との間に配置されている。つまり、光位相変調手段R01、L01は、光強度変調手段MZ−01の2つの方向性結合器の間に配置されている。また、光位相変調手段R01、L01は、各々、光入力ポートP−R01−1、P−L01−1を有しており、これらを外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と同じ側に設けている。
光強度変調手段MZ−01において、左右2つの第2の光干渉アームの一端側(図中右側)の1つのポートが上記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0となる。そして、左右2つの第2の光干渉アームの他端側(図中左側)において、符号P−MZ−01−barは、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対するbar側の光入出力ポートであり、符号P−MZ−01−crossは、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対するcross側の光入出力ポートである。光入出力ポートP−MZ−01−bar又は光入出力ポートP−MZ−01−crossの何れかを上記光入出力ポートP−OSW−01−Outとする。
また、符号D−D−01は、上記光分岐部C−01で分岐され、光出力ポートP−C01−3並びにP−C01−4から同時に出力される2つの光信号パルス列の一方に光伝搬遅延差を付与するための光伝搬遅延差付与部である。光伝搬遅延差付与部D−D−01では、光位相変調手段L01の光入力ポートP−L01−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングと光位相変調手段R01の光入力ポートP−R01−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングとの光伝搬遅延差を、『上記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満』となるように調整している。光伝搬遅延差付与部D−D−01は、光導波路54L−1又は光導波路54R−1の一方に配置されるが、ここでは、上記光伝搬遅延差を生じる光路長の光導波路部を光導波路54L−1に配置している。
図3(a)に示す光回路において、第1の入出力状態では、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から光クロックパルス列CLK−0を常に入力しており、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列ERS−1を入力していないときには、光クロックパルス列CLK−0の出力を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−01−crossから出力することになる。そして、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列ERS−1を入力すると、光クロックパルス列CLK−0を同じ伝搬方向の光信号パルス列ERS−1で制御して、光クロックパルス列CLK−0の出力をカットし、当該カットした出力(2次的光クロックパルス列CLK−ERS−plus)を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−01−crossから出力することになる。
一方、第2の入出力状態では、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列Gate−1を入力すると、光入出力ポートP−MZ−01−barから入力される光信号パルス列を逆の伝搬方向の光信号パルス列Gate−1で制御して、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から光信号パルス列Data−outを出力することになる。
このように、第1の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−01−crossが光入出力ポートP−OSW−01−Outであり、第2の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−01−barが光入出力ポートP−OSW−01−Outである。
また、光強度スイッチOSW−01としては、図3(b)に示す光回路も使用可能であり、この光回路は、2入力2出力(2×2)の光分岐部C−02と、光ゲートスイッチとして機能する2入力2出力(2×2)の光強度変調手段MZ−02を有している。
光分岐部C−02は、光入力ポートP−C02−1、P−C02−2、光出力ポートP−C02−3、P−C02−4を有する。光入力ポートP−C02−1は、光導波路55−2を介して、上記外部光入力ポートP−ERS−In−0と接続され、光出力ポートP−C02−3は、光導波路54L−2を介して、後述する光入力ポートP−L02−1と接続され、光出力ポートP−C02−4は、光導波路54R−2を介して、後述する光入力ポートP−R02−1と接続されている。
この光分岐部C−02では、外部光入力ポートP−ERS−In−0からの光信号パルス列を、光導波路55−2を介して、光入力ポートP−C02−1から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C02−3とP−C02−4とから出力させている。
そして、光導波路54L−2は、光分岐部C−02の光出力ポートP−C02−3からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段L02に入力するための光入力ポートP−L02−1に導き、光導波路54R−2は、光分岐部C−02の光出力ポートP−C02−4からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段R02に入力するための光入力ポートP−R02−1に導いている。
また、光強度変調手段MZ−02は、マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段として用いる光回路部であり、左右2つの第2の光干渉アーム(光導波路51R−2、52R−2及び光導波路51L−2、52L−2)を有し、光導波路51R−2及び光導波路51L−2では、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成し、光導波路52R−2及び光導波路52L−2でも、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成している。
また、符号R02、L02は、光強度変調手段MZ−02の左右2つの第2の光干渉アームを伝搬する光信号パルス列の位相を変調する光位相変調手段である。そして、光位相変調手段R02、L02は、それぞれ、光強度変調手段MZ−02の左右2つの第2の光干渉アーム上に配置されている。具体的には、光位相変調手段R02は光導波路51R−2と光導波路52R−2との間に、光位相変調手段L02は光導波路51L−2と光導波路52L−2との間に配置されている。つまり、光位相変調手段R02、L02は、光強度変調手段MZ−02の2つの方向性結合器の間に配置されている。また、光位相変調手段R02、L02は、各々、光入力ポートP−R02−1、P−L02−1を有しており、これらを外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と反対の側に設けている。
光強度変調手段MZ−02において、左右2つの第2の光干渉アームの一端側(図中右側)の1つのポートが上記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0となる。そして、左右2つの第2の光干渉アームの他端側(図中左側)において、符号P−MZ−02−barは、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対するbar側の光入出力ポートであり、符号P−MZ−02−crossは、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対するcross側の光入出力ポートである。光入出力ポートP−MZ−02−bar又は光入出力ポートP−MZ−02−crossの何れかを上記光入出力ポートP−OSW−01−Outとする。
また、符号D−D−02は、上記光分岐部C−02で分岐され、光出力ポートP−C02−3並びにP−C02−4から同時に出力される2つの光信号パルス列の一方に光伝搬遅延差を付与するための光伝搬遅延差付与部である。光伝搬遅延差付与部D−D−02では、光位相変調手段L02の光入力ポートP−L02−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングと光位相変調手段R02の光入力ポートP−R02−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングとの光伝搬遅延差を、『上記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満』となるように調整している。光伝搬遅延差付与部D−D−02は、光導波路54L−2又は光導波路54R−2の一方に配置されるが、ここでは、上記光伝搬遅延差を生じる光路長の光導波路部を光導波路54L−2に配置している。
図3(b)に示す光回路において、第1の入出力状態では、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から光クロックパルス列CLK−0を常に入力しており、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列ERS−1を入力していないときには、光クロックパルス列CLK−0の出力を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−02−crossから出力することになる。そして、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列ERS−1を入力すると、光クロックパルス列CLK−0を逆の伝搬方向の光信号パルス列ERS−1で制御して、光クロックパルス列CLK−0の出力をカットし、当該カットした出力(2次的光クロックパルス列CLK−ERS−plus)を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−02−crossから出力することになる。
一方、第2の入出力状態では、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列Gate−1を入力すると、光入出力ポートP−MZ−02−barから入力される光信号パルス列を同じ伝搬方向の光信号パルス列Gate−1で制御して、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から光信号パルス列Data−outを出力することになる。
このように、第1の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−02−crossが光入出力ポートP−OSW−01−Outであり、第2の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−02−barが光入出力ポートP−OSW−01−Outである。
(構成−光強度スイッチOSW−02)
次に、図4(a)、(b)を参照して、光強度スイッチOSW−02の詳細な光回路構成を説明する。
光強度スイッチOSW−02としては、図4(a)に示す光回路が使用可能であり、この光回路は、2入力2出力(2×2)の光分岐部C−41と、光ゲートスイッチとして機能する2入力2出力(2×2)の光強度変調手段MZ−21を有している。
光分岐部C−41は、光入力ポートP−C41−1、P−C41−2、光出力ポートP−C41−3、P−C41−4を有する。光入力ポートP−C41−2は、光導波路41−1を介して、上記外部光入力ポートP−Gate−Inと接続され、光出力ポートP−C41−3は、光導波路42L−1を介して、後述する光入力ポートP−L21−1と接続され、光出力ポートP−C41−4は、光導波路42R−1を介して、後述する光入力ポートP−R21−1と接続されている。
この光分岐部C−41では、外部光入力ポートP−Gate−Inからの光信号パルス列を、光導波路41−1を介して、光入力ポートP−C41−2から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C41−3とP−C41−4とから出力させている。
そして、光導波路42L−1は、光分岐部C−41の光出力ポートP−C41−3からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段L21に入力するための光入力ポートP−L21−1に導き、光導波路42R−1は、光分岐部C−41の光出力ポートP−C41−4からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段R21に入力するための光入力ポートP−R21−1に導いている。
また、光強度変調手段MZ−21は、マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段として用いる光回路部であり、左右2つの第3の光干渉アーム(光導波路31R−1、32R−1及び光導波路31L−1、32L−1)を有し、光導波路31R−1及び光導波路31L−1では、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成し、光導波路32R−1及び光導波路32L−1でも、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成している。
また、符号R21、L21は、光強度変調手段MZ−21の左右2つの第3の光干渉アームを伝搬する光信号パルス列の位相を変調する光位相変調手段である。そして、光位相変調手段R21、L21は、それぞれ、光強度変調手段MZ−21の左右2つの第3の光干渉アーム上に配置されている。具体的には、光位相変調手段R21は光導波路31R−1と光導波路32R−1との間に、光位相変調手段L21は光導波路31L−1と光導波路32L−1との間に配置されている。つまり、光位相変調手段R21、L21は、光強度変調手段MZ−21の2つの方向性結合器の間に配置されている。また、光位相変調手段R21、L21は、各々、光入力ポートP−R21−1、P−L21−1を有しており、これらを外部光入出力ポートP−Data−Outと反対の側に設けている。
光強度変調手段MZ−21において、左右2つの第3の光干渉アームの一端側(図中右側)の1つのポートが上記外部光入出力ポートP−Data−Outとなる。そして、左右2つの第3の光干渉アームの他端側(図中左側)において、符号P−MZ−21−barは、外部光入出力ポートP−Data−Outに対するbar側の光入出力ポートであり、符号P−MZ−21−crossは、外部光入出力ポートP−Data−Outに対するcross側の光入出力ポートである。光入出力ポートP−MZ−21−bar又は光入出力ポートP−MZ−21−crossの何れかを上記光入出力ポートP−OSW−02−Inとする。
また、符号D−D−31は、上記光分岐部C−41で分岐され、光出力ポートP−C41−3並びにP−C41−4から同時に出力される2つの光信号パルス列の一方に光伝搬遅延差を付与するための光伝搬遅延差付与部である。光伝搬遅延差付与部D−D−31では、光位相変調手段L21の光入力ポートP−L21−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングと光位相変調手段R21の光入力ポートP−R21−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングとの光伝搬遅延差を、『上記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満』となるように調整している。光伝搬遅延差付与部D−D−31は、光導波路42L−1又は光導波路42R−1の一方に配置されるが、ここでは、上記光伝搬遅延差を生じる光路長の光導波路部を光導波路42R−1に配置している。
図4(a)に示す光回路において、第1の入出力状態では、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列Gate−1を入力すると、光入出力ポートP−MZ−21−barから入力される光信号パルス列を同じ伝搬方向の光信号パルス列Gate−1で制御して、外部光入出力ポートP−Data−Outから光信号パルス列Data−outを出力することになる。
一方、第2の入出力状態では、外部光入出力ポートP−Data−Outから光クロックパルス列CLK−0を常に入力しており、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列ERS−1を入力していないときには、光クロックパルス列CLK−0の出力を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−21−crossから出力することになる。そして、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列ERS−1を入力すると、光クロックパルス列CLK−0を逆の伝搬方向の光信号パルス列ERS−1で制御して、光クロックパルス列CLK−0の出力をカットし、当該カットした出力(2次的光クロックパルス列CLK−ERS−plus)を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−21−crossから出力することになる。
このように、第1の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−21−barが光入出力ポートP−OSW−02−Inであり、第2の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−21−crossが光入出力ポートP−OSW−02−Inである。
また、光強度スイッチOSW−02としては、図4(b)に示す光回路も使用可能であり、この光回路は、2入力2出力(2×2)の光分岐部C−42と、光ゲートスイッチとして機能する2入力2出力(2×2)の光強度変調手段MZ−22を有している。
光分岐部C−42は、光入力ポートP−C42−1、P−C42−2、光出力ポートP−C42−3、P−C42−4を有する。光入力ポートP−C42−2は、光導波路41−2を介して、上記外部光入力ポートP−Gate−Inと接続され、光出力ポートP−C42−3は、光導波路42L−2を介して、後述する光入力ポートP−L22−1と接続され、光出力ポートP−C42−4は、光導波路42R−2を介して、後述する光入力ポートP−R22−1と接続されている。
この光分岐部C−42では、外部光入力ポートP−Gate−Inからの光信号パルス列を、光導波路41−2を介して、光入力ポートP−C42−2から入力させると共に分岐させて、光出力ポートP−C42−3とP−C42−4とから出力させている。
そして、光導波路42L−2は、光分岐部C−42の光出力ポートP−C42−3からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段L22に入力するための光入力ポートP−L22−1に導き、光導波路42R−2は、光分岐部C−42の光出力ポートP−C42−4からの光信号パルス列を、後述する光位相変調手段R22に入力するための光入力ポートP−R22−1に導いている。
また、光強度変調手段MZ−22は、マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段として用いる光回路部であり、左右2つの第3の光干渉アーム(光導波路31R−2、32R−2及び光導波路31L−2、32L−2)を有し、光導波路31R−2及び光導波路31L−2では、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成し、光導波路32R−2及び光導波路32L−2でも、一部を互いに近接して配置して、方向性結合器を構成している。
また、符号R22、L22は、光強度変調手段MZ−22の左右2つの第3の光干渉アームを伝搬する光信号パルス列の位相を変調する光位相変調手段である。そして、光位相変調手段R22、L22は、それぞれ、光強度変調手段MZ−22の左右2つの第3の光干渉アーム上に配置されている。具体的には、光位相変調手段R22は光導波路31R−2と光導波路32R−2との間に、光位相変調手段L22は光導波路31L−2と光導波路32L−2との間に配置されている。つまり、光位相変調手段R22、L22は、光強度変調手段MZ−22の2つの方向性結合器の間に配置されている。また、光位相変調手段R22、L22は、各々、光入力ポートP−R22−1、P−L22−1を有しており、これらを外部光入出力ポートP−Data−Outと同じ側に設けている。
光強度変調手段MZ−22において、左右2つの第3の光干渉アームの一端側(図中右側)の1つのポートが上記外部光入出力ポートP−Data−Outとなる。そして、左右2つの第3の光干渉アームの他端側(図中左側)において、符号P−MZ−22−barは、外部光入出力ポートP−Data−Outに対するbar側の光入出力ポートであり、符号P−MZ−22−crossは、外部光入出力ポートP−Data−Outに対するcross側の光入出力ポートである。光入出力ポートP−MZ−22−bar又は光入出力ポートP−MZ−22−crossの何れかを上記光入出力ポートP−OSW−02−Inとする。
また、符号D−D−32は、上記光分岐部C−42で分岐され、光出力ポートP−C42−3並びにP−C42−4から同時に出力される2つの光信号パルス列の一方に光伝搬遅延差を付与するための光伝搬遅延差付与部である。光伝搬遅延差付与部D−D−32では、光位相変調手段L22の光入力ポートP−L22−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングと光位相変調手段R22の光入力ポートP−R22−1へ上記光信号パルス列が到達するタイミングとの光伝搬遅延差を、『上記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満』となるように調整している。光伝搬遅延差付与部D−D−32は、光導波路42L−2又は光導波路42R−2の一方に配置されるが、ここでは、上記光伝搬遅延差を生じる光路長の光導波路部を光導波路42R−2に配置している。
図4(b)に示す光回路において、第1の入出力状態では、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列Gate−1を入力すると、光入出力ポートP−MZ−22−barから入力される光信号パルス列を逆の伝搬方向の光信号パルス列Gate−1で制御して、外部光入出力ポートP−Data−Outから光信号パルス列Data−outを出力することになる。
一方、第2の入出力状態では、外部光入出力ポートP−Data−Outから光クロックパルス列CLK−0を常に入力しており、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列ERS−1を入力していないときには、光クロックパルス列CLK−0の出力を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−22−crossから出力することになる。そして、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列ERS−1を入力すると、光クロックパルス列CLK−0を同じ伝搬方向の光信号パルス列ERS−1で制御して、光クロックパルス列CLK−0の出力をカットし、当該カットした出力(2次的光クロックパルス列CLK−ERS−plus)を2次的光クロックパルス列CLK−1として、光入出力ポートP−MZ−22−crossから出力することになる。
このように、第1の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−22−barが光入出力ポートP−OSW−02−Inであり、第2の入出力状態では、光入出力ポートP−MZ−22−crossが光入出力ポートP−OSW−02−Inである。
上記構成を有する光強度スイッチOSW−01は、第1の入出力状態において、光クロックパルス列CLK−0の出力又は光クロックパルス列CLK−0の出力をカットした出力を、2次的光クロックパルス列CLK−1として出力する光制御型光強度スイッチとして機能する。同様に、上記構成を有する光強度スイッチOSW−02は、第2の入出力状態において、光クロックパルス列CLK−0の出力又は光クロックパルス列CLK−0の出力をカットした出力を、2次的光クロックパルス列CLK−1として出力する光制御型光強度スイッチとして機能する。光クロックパルス列CLK−0の出力をカットする際には、光クロックパルス列CLK−0から「光信号パルス列ERS−1が入力されている間の光クロックパルス列」の出力をカットして、光パルスが出力されない状態としている。
以上のように、本実施例の光信号バッファメモリ回路において、図15に示す従来の光信号バッファメモリ回路との違いは、光分岐部C−2を有しておらず、外部光入力ポートP−Data−Inが、光導波路18を介して、光分岐部C−1へ接続されている点、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0及び外部光入力ポートP−ERS−In−0が光強度スイッチOSW−01へ接続され、光強度スイッチOSW−01が、光導波路53を介して、光入出力ポートP−OCLK−Inへ接続されている点、光出力ポートP−MZ−1−in−2が、光導波路56を介して、光分岐部C−3と接続されている点である。
また、本実施例の光信号バッファメモリ回路における光クロックパルス列CLK−0は、図15に示す従来の光信号バッファメモリ回路における2次的光クロックパルス列CLK−1であり、本実施例の光信号バッファメモリ回路における2次的光クロックパルス列CLK−1は、上述したように、光クロックパルス列CLK−0の出力又は光クロックパルス列CLK−0の出力をカットした出力である。
以上説明した構成及び接続により、本実施例の光信号バッファメモリ回路は、その構成要素を相互補完関係がある配置としている。相互補完関係にある構成要素の対応関係について、以下の表1に符号を用いて示す。
Figure 0006734819
(動作−第1の入出力状態)
次に、本実施例の光信号バッファメモリ回路における動作、具体的には、データ保持(バファリング)、フリップフロップ、出力、格納データ消去について説明するが、まず、図1及び図3〜図5を参照して、第1の入出力状態を説明する。
なお、図1に示す第1の入出力状態においては、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から光クロックパルス列CLK−0が常時入力される。そして、データ保持動作のとき、外部光入力ポートP−Data−Inから光信号パルス列Data−1が入力され、フリップフロップ動作のとき、外部光入力ポートP−FF−Inから光信号パルス列FF−1が入力され、出力動作のとき、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列Gate−1が入力されると共に、外部光入出力ポートP−Data−Outから光信号パルス列Data−outが出力され、リセット動作のとき、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列ERS−1が入力される。
(動作−データ保持−第1の入出力状態)
スタンダードなマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段においては、干渉器を構成する2つの光干渉アームを光が伝搬する際に位相差が生じない状態が、変調駆動が行われていない状態であり、このとき、入力側に対してcross側から光信号が100%出力される。一方、位相差がπとなる状態のときbar側から光信号が100%出力される。
従って、図3(a)(又は図3(b))に示された光強度スイッチOSW−01の光強度変調手段MZ−01(又は光強度変調手段MZ−02)においては、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から光クロックパルス列CLK−0が入力され、外部光入力ポートP−ERS−In−0からは何も入力されない場合、光クロックパルス列CLK−0は100%光入出力ポートP−MZ−01−cross(又は光入出力ポートP−MZ−02−cross)から出力され、光入出力ポートP−MZ−01−bar(又は光入出力ポートP−MZ−02−bar)から光出力は得られない状態となっている。そして、光入出力ポートP−MZ−01−cross(又は光入出力ポートP−MZ−02−cross)を光入出力ポートP−OSW−01−Outとすると、光入出力ポートP−OSW−01−Outからは、図5に示されるように、光クロックパルス列CLK−0と同じ2次的光クロックパルス列CLK−1を出力することになる。
そして、図1に示された光信号バッファメモリ回路の光強度変調手段MZ−1においては、光導波路53を介して、光強度スイッチOSW−01の光入出力ポートP−OSW−01−Outから出力された2次的光クロックパルス列CLK−1が光入出力ポートP−OCLK−Inから入力されると、2次的光クロックパルス列CLK−1は100%光入出力ポートP−MZ−1−crossから出力され、光出力ポートP−MZ−1−barから光出力は得られない状態(光バッファメモリが何ら情報を保持していない空の状態:初期状態)となっている。
この状態において、図5に示されるように、光クロックパルス列CLK−0及び2次的光クロックパルス列CLK−1と同期がとれている光信号パルス列Data−1が外部光入力ポートP−Data−Inから入力されると、光位相変調手段R1−1並びにL1−1を駆動して、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している入力光信号パルス列(2次的光クロックパルス列CLK−1)の位相をπ変調させて、入力光信号パルス列の各パルスのオン又はオフを行うことになる。
すると、光信号パルス列Data−1のMark(1)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスのみにπ位相変調が付与され、光信号パルス列Data−1のSpace(0)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスは位相変調が付与されないため、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンで、光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−barから出力されるようになる。なお、図5では、光信号パルス列Data−1の一例として、「10101010」の8ビットの光信号パルス列を入力している。
そして、この光信号パルス列Data−1と同じデータパターンである、光出力ポートP−MZ−1−barから出力された光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1が、光分岐部C−1を介して、光位相変調手段R1−1、L1−1へと入力され光位相変調を誘起させるため、次の周回においても、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している入力光信号パルス列は、大本の光信号パルス列Data−1と同じデータパターンの光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1により、上記と同様の光位相変調を受け、大本の光信号パルス列Data−1と同じデータパターンで光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−barから出力されることが繰り返されることとなり、結果として、図5の「Buffering State/CLK−1−out−DMZ−1」に示されるように(図5中のN=1〜3の3周期分の光信号パルス列を参照)、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンが当該光信号バッファメモリ回路に、一連の駆動状態として保持されることとなる。
このとき、[第2の従来技術]に記載の光バッファメモリのように、「大本の光パルス列を、光増幅を繰り返しながら光導波路ループ中を光伝搬させ続けることによって信号データパターンを保持する場合」と異なり、本実施例では、「光位相変調制御信号光」となる光信号パルス列Data−1又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を用いて、「被光位相変調信号光」となる2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンの新たな光信号パルス列を複製(コピー)しており、そのため、光バッファメモリ回路に使用される損失補償用光増幅器からのASE等の混入ノイズの影響や同光バッファメモリ回路内の光導波に伴う分散効果の影響等を排除できることから、光信号波形劣化に起因した付与可能な光遅延限界が生じてしまうことが無くなるという特筆すべき特性が実現されることとなる。
(動作−フリップフロップ−第1の入出力状態)
上記のようにして、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンが当該光信号バッファメモリ回路に一連の駆動状態として保持された状態において、更に、図5の「F.F. cntl./FF−1」に示されるように、2次的光クロックパルス列CLK−1(光クロックパルス列CLK−0)と同期がとれ、且つ、既に一連の駆動状態として保持している光信号パルス列Data−1と同じデータパターンとの周期も同期がとれ、このデータパターンのデータ長と同一の長さを有する光信号パルス列FF−1が外部光入力ポートP−FF−Inから入力されると、光位相変調手段R1−2並びにL1−2を駆動して、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している変調光信号パルス列(位相変調された入力光信号パルス列)の位相をπ変調させて、変調光信号パルス列の各パルスのオン又はオフを行うことになる。
すると、既に保持されていた一連の駆動状態の効果により、光位相変調手段R1−1並びにL1−1においてπ付与される光位相変調と合わせたトータルでは、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している入力光信号パルス列の被る位相変調は、光信号パルス列Data−1(又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1)のMark(1)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスには2πの位相変調が付与され、一つ前の周回においては位相変調が付与されなかった光信号パルス列Data−1(又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1)のSpace(0)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスにはπの位相変調が付与されることとなる。
この結果、これらの光位相変調を受けた光信号パルス列は光信号パルス列Data−1とは反転したデータパターンとなって、光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−barから出力され、且つ同時に、これらの光位相変調を受けた光信号パルス列は光信号パルス列Data−1と同じデータパターンとなって、光強度変調手段MZ−1の光入出力ポートP−MZ−1−crossから出力され、所謂、フリップフロップ操作が実現されることとなる。結果として、図5の「Buffering State/CLK−1−out−DMZ−1」に示されるように(図5中のN=4〜5の2周期分の光信号パルス列を参照)、光信号パルス列Data−1とは反転したデータパターン(「01010101」の8ビットの光信号パルス列)が当該光信号バッファメモリ回路に、一連の駆動状態として保持されることとなる。
(動作−出力−第1の入出力状態)
更に、上記のようにして、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンが当該光信号バッファメモリ回路の光入出力ポートP−MZ−1−crossから繰り返し出力されると共に、光導波路30を介し、光入出力ポートP−OSW−02−Inから図4(a)(又は図4(b))に示された光強度スイッチOSW−02の光強度変調手段MZ−21(又は光強度変調手段MZ−22)の光入出力ポートP−MZ−21−bar(又は光入出力ポートP−MZ−22−bar)に入力されている状態になっているとする。
この状態において、図5の「Shutter cntl./Gate−1」に示されるように、2次的光クロックパルス列CLK−1(光クロックパルス列CLK−0)と同期がとれ、且つ、既に一連の駆動状態として保持している光信号パルス列Data−1の反転データパターン(又は、光入出力ポートP−OSW−02−Inへ繰り返し入力され続けている光信号パルス列Data−1と同じデータパターン)の光信号パルス列との周期も同期がとれ、このデータパターンのデータ長と同一の長さを有する光信号パルス列Gate−1が外部光入力ポートP−Gate−Inから入力されると、光位相変調手段R21(又はR22)並びにL21(又はL22)を駆動して、光強度変調手段MZ−21(又は光強度変調手段MZ−22)の左右の第3の光干渉アーム中を伝搬している光信号パルス列(光信号パルス列Data−1と同じデータパターンの光信号パルス列)の位相をπ変調させる。
すると、当該光位相変調を行った周期において、光信号パルス列Gate−1が入力された時間窓、即ち、光信号パルス列Gate−1のデータ長の間だけ、図5の「Output/Data−out」に示されるように、光強度変調手段MZ−21(又は光強度変調手段MZ−22)の光入出力ポートP−MZ−21−bar(又は光入出力ポートP−MZ−22−bar)から入力された光信号パルス列Data−1と同じデータパターンの光信号パルス列Data−outを、外部光入出力ポートP−Data−Outから出力させることができる。
(動作−リセット−第1の入出力状態)
上記のようにして、光信号パルス列Data−1と同じデータパターン又は反転データパターンが当該光信号バッファメモリ回路に一連の駆動状態として保持された状態において、更に、図5の「ERS cntl./ERS−1」に示されるように、2次的光クロックパルス列CLK−1(光クロックパルス列CLK−0)のクロックと同期し、且つ、光信号バッファメモリ回路に既に一連の駆動状態として保持(格納維持)している光信号パルス列Data−1と同じデータパターン又は反転データパターンとの周期にも同期すると共に、このデータパターンのデータ長と同一の長さを有するRZ型の光信号パルス列ERS−1が外部光入力ポートP−ERS−In−0から入力されると、入力された光信号パルス列ERS−1を用いて、図3(a)(又は図3(b))に示された光強度スイッチOSW−01の光強度変調手段MZ−01(又は光強度変調手段MZ−02)の光位相変調手段R01並びにL01(又は光位相変調手段R02並びにL02)を駆動させて、光強度変調手段MZ−01(又は光強度変調手段MZ−02)の2つの第2の光干渉アーム中を伝搬している光クロックパルス列CLK−0の位相をπ変調させることになる。
すると、光信号パルス列ERS−1が入力されている時間の間において(光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ)、光クロックパルス列CLK−0の出力をカットして、2次的光クロックパルス列CLK−1(CLK−ERS−plus)として、光入出力ポートP−OSW−01−Outから出力することになる。これを光入出力ポートP−OCLK−Inから入力供給することにより、光信号パルス列ERS−1が入力されている時間の間において(光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ)、光出力ポートP−MZ−1−bar並びに光入出力ポートP−MZ−1−crossから光パルスが出力されない状態を作りだし、データパターンの保持状態を解消して、光バッファメモリとしての初期状態(光バッファメモリが何ら情報を保持していない空の状態)へ戻す動作を実現させることになる。
(動作−第2の入出力状態)
次に、本実施例の光信号バッファメモリ回路における動作、具体的には、データ保持(バファリング)、フリップフロップ、出力、格納データ消去について、図2〜図5を参照して、第2の入出力状態を説明する。
なお、図2に示す第2の入出力状態においては、外部光入出力ポートP−Data−Outから光クロックパルス列CLK−0が常時入力される。そして、データ保持動作のとき、外部光入力ポートP−FF−Inから光信号パルス列Data−1が入力され、フリップフロップ動作のとき、外部光入力ポートP−Data−Inから光信号パルス列FF−1が入力され、出力動作のとき、外部光入力ポートP−ERS−In−0から光信号パルス列Gate−1が入力されると共に、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から光信号パルス列Data−outが出力され、リセット動作のとき、外部光入力ポートP−Gate−Inから光信号パルス列ERS−1が入力される。
(動作−データ保持−第2の入出力状態)
図4(a)(又は図4(b))に示された光強度スイッチOSW−02の光強度変調手段MZ−21(又は光強度変調手段MZ−22)においては、外部光入出力ポートP−Data−Outから光クロックパルス列CLK−0が入力され、外部光入力ポートP−Gate−Inからは何も入力されない場合、光クロックパルス列CLK−0は100%光入出力ポートP−MZ−21−cross(又は光入出力ポートP−MZ−22−cross)から出力され、光入出力ポートP−MZ−21−bar(又は光入出力ポートP−MZ−22−bar)から光出力は得られない状態となっている。そして、光入出力ポートP−MZ−21−cross(又は光入出力ポートP−MZ−22−cross)を光入出力ポートP−OSW−02−Inとすると、光入出力ポートP−OSW−02−Inからは、図5に示されるように、光クロックパルス列CLK−0と同じ2次的光クロックパルス列CLK−1を出力することになる。
そして、図2に示された光信号バッファメモリ回路の光強度変調手段MZ−1においては、光導波路30を介して、光強度スイッチOSW−02の光入出力ポートP−OSW−02−Inから出力された2次的光クロックパルス列CLK−1が光入出力ポートP−MZ−1−crossから入力されると、2次的光クロックパルス列CLK−1は100%光入出力ポートP−OCLK−Inから出力され、光出力ポートP−MZ−1−in−2から光出力は得られない状態(光バッファメモリが何ら情報を保持していない空の状態:初期状態)となっている。
この状態において、光信号パルス列Data−1が外部光入力ポートP−FF−Inから入力されると、光位相変調手段R1−2並びにL1−2を駆動して、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している入力光信号パルス列(2次的光クロックパルス列CLK−1)の位相をπ変調させて、入力光信号パルス列の各パルスのオン又はオフを行うことになる。
すると、光信号パルス列Data−1のMark(1)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスのみにπ位相変調が付与され、光信号パルス列Data−1のSpace(0)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスは位相変調が付与されないため、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンで、光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力されるようになる。
そして、この光信号パルス列Data−1と同じデータパターンである、光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力された光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1が、光分岐部C−3を介して、光位相変調手段R1−2、L1−2へと入力され光位相変調を誘起させるため、次の周回においても、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している入力光信号パルス列は、大本の光信号パルス列Data−1と同じデータパターンの光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1により、上記と同様の光位相変調を受け、大本の光信号パルス列Data−1と同じデータパターンで光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力されることが繰り返されることとなり、結果として、図5の「Buffering State/CLK−1−out−DMZ−1」に示されるように(図5中のN=1〜3の3周期分の光信号パルス列を参照)、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンが当該光信号バッファメモリ回路に、一連の駆動状態として保持されることとなる。
(動作−フリップフロップ−第2の入出力状態)
上記のようにして、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンが当該光信号バッファメモリ回路に一連の駆動状態として保持された状態において、更に、光信号パルス列FF−1が外部光入力ポートP−Data−Inから入力されると、光位相変調手段R1−1並びにL1−1を駆動して、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している変調光信号パルス列(位相変調された入力光信号パルス列)の位相をπ変調させて、変調光信号パルス列の各パルスのオン又はオフを行うことになる。
すると、既に保持されていた一連の駆動状態の効果により、光位相変調手段R1−2並びにL1−2においてπ付与される光位相変調と合わせたトータルでは、光強度変調手段MZ−1の左右の第1の光干渉アーム中を伝搬している入力光信号パルス列の被る位相変調は、光信号パルス列Data−1(又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1)のMark(1)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスには2πの位相変調が付与され、一つ前の周回においては位相変調が付与されなかった光信号パルス列Data−1(又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1)のSpace(0)となっている位置のパルスに対応した入力光信号パルス列のパルスにはπの位相変調が付与されることとなる。
この結果、これらの光位相変調を受けた光信号パルス列は光信号パルス列Data−1とは反転したデータパターンとなって、光強度変調手段MZ−1の光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力され、且つ同時に、これらの光位相変調を受けた光信号パルス列は光信号パルス列Data−1と同じデータパターンとなって、光強度変調手段MZ−1の光入出力ポートP−OCLK−Inから出力され、所謂、フリップフロップ操作が実現されることとなる。結果として、図5の「Buffering State/CLK−1−out−DMZ−1」に示されるように(図5中のN=4〜5の2周期分の光信号パルス列を参照)、光信号パルス列Data−1とは反転したデータパターン(「01010101」の8ビットの光信号パルス列)が当該光信号バッファメモリ回路に、一連の駆動状態として保持されることとなる。
(動作−出力−第2の入出力状態)
上記のようにして、光信号パルス列Data−1と同じデータパターンが当該光信号バッファメモリ回路の光入出力ポートP−OCLK−Inから繰り返し出力されると共に、光導波路53を介し、光入出力ポートP−OSW−01−Outから図3(a)(又は図3(b))に示された光強度スイッチOSW−01の光強度変調手段MZ−01(又は光強度変調手段MZ−02)の光入出力ポートP−MZ−01−bar(又は光入出力ポートP−MZ−02−bar)に入力されている状態になっているとする。
この状態において、光信号パルス列Gate−1が外部光入力ポートP−ERS−In−0から入力されると、光位相変調手段R01(又はR02)並びにL01(又はL02)を駆動して、光強度変調手段MZ−01(又は光強度変調手段MZ−02)の左右の第2の光干渉アーム中を伝搬している光信号パルス列(光信号パルス列Data−1と同じデータパターンの光信号パルス列)の位相をπ変調させる。
すると、当該光位相変調を行った周期において、光信号パルス列Gate−1が入力された時間窓、即ち、光信号パルス列Gate−1のデータ長の間だけ、図5の「Output/Data−out」に示されるように、光強度変調手段MZ−01(又は光強度変調手段MZ−02)の光入出力ポートP−MZ−01−bar(又は光入出力ポートP−MZ−02−bar)から入力された光信号パルス列Data−1と同じデータパターンの光信号パルス列Data−outを、外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から出力させることができる。
(動作−リセット−第2の入出力状態)
上記のようにして、光信号パルス列Data−1と同じデータパターン又は反転データパターンが当該光信号バッファメモリ回路に一連の駆動状態として保持された状態において、更に、光信号パルス列ERS−1が外部光入力ポートP−Gate−Inから入力されると、入力された光信号パルス列ERS−1を用いて、図4(a)(又は図4(b))に示された光強度スイッチOSW−02の光強度変調手段MZ−21(又は光強度変調手段MZ−22)の光位相変調手段R21並びにL21(又は光位相変調手段R22並びにL22)を駆動させて、光強度変調手段MZ−21(又は光強度変調手段MZ−22)の2つの第3の光干渉アーム中を伝搬している光クロックパルス列CLK−0の位相をπ変調させることになる。
すると、光信号パルス列ERS−1が入力されている時間の間において(光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ)、光クロックパルス列CLK−0の出力をカットして、2次的光クロックパルス列CLK−1(CLK−ERS−plus)として、光入出力ポートP−OSW−02−Inから出力することになる。これを光入出力ポートP−MZ−1−crossから入力供給することにより、光信号パルス列ERS−1が入力されている時間の間において(光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ)、光出力ポートP−MZ−1−in−2並びに光入出力ポートP−OCLK−Inから光パルスが出力されない状態を作りだし、データパターンの保持状態を解消して、光バッファメモリとしての初期状態(光バッファメモリが何ら情報を保持していない空の状態)へ戻す動作を実現させることになる。
図15に示す光信号バッファメモリ回路を平面型光回路で作製する場合、その製造過程でのコンタミネーション等により光導波路14が不良となり、所望の光伝搬特性が得られなくなる場合があり、この場合、光導波路14に不良を生じた光回路は光回路全体としても所望の機能を実現できないことから不良回路となってしまう。
一方、本実施例の光信号バッファメモリ回路は、上述したように、その構成要素を相互補完関係があるように配置している。そのため、本実施例の光信号バッファメモリ回路を平面型光回路で作製する場合、製造過程でのコンタミネーション等により光導波路14が不良となり、所望の光伝搬特性が得られなくなってしまった場合でも、その他の光回路部分に不良が発生していない場合には、入出力状態を第2の入出力状態として、光導波路56を光導波路14の機能を補完するために使用することで、光導波路14を使用する第1の入出力状態と同等の機能を実現させることができ、光信号バッファメモリ回路としての使用が可能となる。その結果、光回路の作製歩留まりを向上させることができる。光導波路14に不良が発生せず、その他の光回路部分にも不良が発生していない場合には、当然、当初の使用状態(第1の入出力状態)で光信号バッファメモリ回路が実現できる。
(光信号バッファメモリ回路の光位相変調手段の構成)
上述した光信号バッファメモリ回路において、導波路部分を低損失な半導体導波路で構成すると共に、光位相変調手段R01、R02、R1−1、R1−2、R21、R22、L01、L02、L1−1、L1−2、L21、L22として、半導体光増幅器(SOA)を用いるか、或いは、図6〜図9に示す光位相変調手段からなる光半導体回路を用いるか、或いは、量子ドット型SOA(QD−SOA)を用いるか、或いは、半導体EA(Electro-Absorption)変調器を定電圧駆動で用いる構成として全体を光半導体で集積化して製作する。
又は、本実施例の光回路は、光導波路部分をPLC(石英系プレーナ光波回路)で構成すると共に、光位相変調手段R01、R02、R1−1、R1−2、R21、R22、L01、L02、L1−1、L1−2、L21、L22として、SOAを用いるか、或いは、図6〜図9に示す光位相変調手段からなるPLC−光半導体のハイブリット回路を用いるか、或いは、QD−SOAを用いるか、或いは、半導体EA変調器を定電圧駆動で用いる構成として全体をPLCと光半導体のハイブリッドで製作する(非特許文献4参照)。
又は、光導波路部分にフォトニック結晶導波路を用いると共に、光位相変調手段R01、R02、R1−1、R1−2、R21、R22、L01、L02、L1−1、L1−2、L21、L22に量子ドット群をコア層に埋め込んだ構成とし、全体を一体集積化して製作する(非特許文献5参照)。
そこで、図6(a)〜図9(b)を参照して、光位相変調手段R01、R02、R1−1、R1−2、R21、R22、L01、L02、L1−1、L1−2、L21、L22として用いる、光位相変調手段からなる光半導体回路を説明する。図6(a)〜図9(b)に示す光半導体回路は、例えば、同一平面基板型の光半導体回路内に集積化して作成される。なお、図6(a)〜図9(b)においては、同じ構成には同じ符号を付している。
また、ここでは、入力する2つの光信号パルス列を、便宜的に「被光位相変調信号光」、「光位相変調制御信号光」と呼ぶ。また、図6(a)〜図9(b)においては、図中左側から信号光を入力し、右側から出力する場合を説明するが、左右逆でも良く、また、一方の光干渉アームと他方の光干渉アームへの信号光の入出力が互いに左右逆であっても良い。そのため、符号a1〜a12を「光入出力ポート」と呼んでいる。
図6(a)〜図9(b)において、マルチモード干渉カプラb1は一方側の2つの光入出力ポートa9、a10と他方側の2つの光入出力ポートa5、a6とを有し、マルチモード干渉カプラb2は一方側の2つの光入出力ポートa7、a8と他方側の2つの光入出力ポートa11、a12とを備えている。
また、図6(a)〜図9(b)において、光回路全体の一方側の2つの光入出力ポートa1、a2は、光導波路全体の一方側の2つの光入出力導波路e1、e2を介してマルチモード干渉カプラb1の一方側の光入出力ポートa9、a10にそれぞれ接続されている。また、マルチモード干渉カプラb2の他方側の光入出力ポートa11、a12は、光回路全体の他方側の2つの光入出力導波路e3、e4を介して光回路全体の他方側の2つの光入出力ポートa3、a4にそれぞれ接続されている。
また、図6(a)〜図9(b)において、マルチモード干渉カプラb1の他方側の光入出力ポートa5、a6は、それぞれ、光導波路e5、e6と接続されており、また、マルチモード干渉カプラb2の一方側の光入出力ポートa7、a8は、それぞれ、光導波路e7、e8に接続されており、光導波路e5、e7と光導波路e6、e8により、2つの光干渉アームが構成されている。そして、一方の光干渉アーム(光導波路e5、e7)には、光位相変調部c1又は光位相変調部c1と光位相調整部d1が接続され、他方の光干渉アーム(光導波路e6、e8)には、光位相変調部c2又は光位相変調部c2と光位相調整部d2が接続されている。以下に、具体的な接続構成を説明する。
具体的には、図6(a)では、光導波路e5に光位相変調部c1の一方側が接続され、光位相変調部c1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相変調部c2の一方側が接続され、光位相変調部c2の他方側が光導波路e8に接続されている。また、図6(b)及び図7(a)では、光導波路e5に光位相変調部c1の一方側が接続され、光位相変調部c1の他方側が光位相調整部d1の一方側に接続され、光位相調整部d1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相変調部c2の一方側が接続され、光位相変調部c2の他方側が光導波路e8に接続されている。また、図6(c)及び図7(b)では、光導波路e5に光位相変調部c1の一方側が接続され、光位相変調部c1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相変調部c2の一方側が接続され、光位相変調部c2の他方側が光位相調整部d2の一方側に接続され、光位相調整部d2の他方側が光導波路e8に接続されている。また、図6(d)及び図7(c)では、光導波路e5に光位相変調部c1の一方側が接続され、光位相変調部c1の他方側が光位相調整部d1の一方側に接続され、光位相調整部d1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相変調部c2の一方側が接続され、光位相変調部c2の他方側が光位相調整部d2の一方側に接続され、光位相調整部d2の他方側が光導波路e8に接続されている。
また、図8(a)では、光導波路e5に光位相調整部d1の一方側が接続され、光位相調整部d1の他方側が光位相変調部c1の一方側に接続され、光位相変調部c1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相変調部c2の一方側が接続され、光位相変調部c2の他方側が光導波路e8に接続されている。また、図8(b)では、光導波路e5に光位相変調部c1の一方側が接続され、光位相変調部c1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相調整部d2の一方側が接続され、光位相調整部d2の他方側が光位相変調部c2の一方側に接続され、光位相変調部c2の他方側が光導波路e8に接続されている。また、図8(c)では、光導波路e5に光位相調整部d1の一方側が接続され、光位相調整部d1の他方側が光位相変調部c1の一方側に接続され、光位相変調部c1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相調整部d2の一方側が接続され、光位相調整部d2の他方側が光位相変調部c2の一方側に接続され、光位相変調部c2の他方側が光導波路e8に接続されている。
また、図9(a)では、光導波路e5に光位相変調部c1の一方側が接続され、光位相変調部c1の他方側が光位相調整部d1の一方側に接続され、光位相調整部d1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相調整部d2の一方側が接続され、光位相調整部d2の他方側が光位相変調部c2の一方側に接続され、光位相変調部c2の他方側が光導波路e8に接続されている。また、図9(b)では、光導波路e5に光位相調整部d1の一方側が接続され、光位相調整部d1の他方側が光位相変調部c1の一方側に接続され、光位相変調部c1の他方側が光導波路e7に接続されており、光導波路e6に光位相変調部c2の一方側が接続され、光位相変調部c2の他方側が光位相調整部d2の一方側に接続され、光位相調整部d2の他方側が光導波路e8に接続されている。
そして、マルチモード干渉カプラb1では、「被光位相変調信号光」と「光位相変調制御信号光」を2つの光入出力ポートa1、a2から光入出力ポートa9、a10を介してそれぞれ入力すると、光入出力ポートa1、a2から入力した「被光位相変調信号光」並びに「光位相変調制御信号光」をそれぞれ分岐し、分岐した「被光位相変調信号光」の一方と「光位相変調制御信号光」の一方とを合波して、光入出力ポートa5から出力し(これを、便宜的に、第1の信号光と呼ぶ。)、分岐した「被光位相変調信号光」の他方と「光位相変調制御信号光」の他方とを合波して、光入出力ポートa6から出力する(これを、便宜的に、第2の信号光と呼ぶ。)。
同様に、マルチモード干渉カプラb2でも、「第1の信号光」と「第2の信号光」を2つの光入出力ポートa7、a8からそれぞれ入力すると、光入出力ポートa7、a8から入力した「第1の信号光」並びに「第2の信号光」をそれぞれ分岐し、分岐した「第1の信号光」の一方と「第2の信号光」の一方とを合波して、光入出力ポートa11から出力し、分岐した「第1の信号光」の他方と「第2の信号光」の他方とを合波して、光入出力ポートa12から出力する。
また、光位相変調部c1、c2は、「光位相変調制御信号光」の光強度に応じて屈折率が変化する性質を持つ光導波路構造の光位相変調部であり、この光位相変調部は、光導波路構造の光半導体増幅器(SOA)であるか、或いは、量子ドット層を含む光導波路構造であるか、或いは、定電圧駆動状態の半導体EA変調器であるかの何れかである。また、光位相調整部d1、d2は注入電流量に応じて信号光の位相を調整できるものである。
上記のように、光位相変調手段としては、2つのマルチモード干渉カプラ(MMI)b1、b2が、光位相変調を付加する機能を果たす光位相変調部c1、c2(例えば、光半導体増幅器(SOA))を含む光干渉アームで結ばれたマッハ・ツェンダ干渉回路を用いている。
そして、図6(a)に示すように、2つの光干渉アームの長さを製作時点で厳密に調整するか、或いは、図6(b)〜(d)や図7(a)〜図9(b)に示すように、注入電流量に応じて光信号の位相を調整できる付加的な位相調整部d1、d2を光干渉アームの一方または両方に設け、この位相調整部d1、d2を用いて、光干渉アームの光路長を使用時に厳密に調整する。
このような構成により、光入出力ポートa1、a2、a3、a4のうちの何れか1つの光入出力ポートに「光位相変調制御信号光」を入力し、他の何れか1つの光入出力ポートに「被光位相変調信号光」を入力すると、残り2つの一方の光入出力ポートへ光位相変調を受けた「被光位相変調信号光」を選択的に出力し、残り2つの他方の光入出力ポートへ「光位相変調制御信号光」を選択的に出力することが可能になる。このように、「光位相変調制御信号光」、「被光位相変調信号光」を入力する光入出力ポート、そして、光位相変調を受けた「被光位相変調信号光」、「光位相変調制御信号光」を出力する光入出力ポートは、適宜に選択可能であり、所望の光入出力ポートに所望の信号光を選択的に出力可能である(信号光−制御信号光分離動作)。
例えば、光入出力ポートa1から「被光位相変調信号光」を入力し、光入出力ポートa2から「光位相変調制御信号光」を入力する場合には、光干渉アームでの光位相変調により、光入出力ポートa1からの「被光位相変調信号光」を光入出力ポートa3或いはa4の何れかに選択的に出力させ、且つ、光入出力ポートa2からの「光位相変調制御信号光」を、先の「被光位相変調信号光」を選択的に出力させる光入出力ポートとは異なる光入出力ポートとなる光入出力ポートa4或いはa3へ出力させる。これにより、「光位相変調制御信号光」を光位相変調手段に入力させて、「被光位相変調信号光」に光位相変調を加えると同時に、光入出力ポートa3或いはa4の何れか一方から「被光位相変調信号光」のみを選択的に出力させることが可能となる(非特許文献2、3参照)。
ここで、図1を参照して具体的に説明すると、光位相変調手段R1−1において、第1の入出力状態では、「光位相変調制御信号光」は、光信号パルス列Data−1又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1であり、光入力ポートP−R1−1(光入出力ポートa1に該当)から入力されており、「被光位相変調信号光」は、入力光信号パルス列(2次的光クロックパルス列CLK−1)であり、光導波路11Rが接続された光位相変調手段R1−1の光入力ポート(光入出力ポートa2に該当)から入力されており、光導波路12Rが接続された光位相変調手段R1−1の光出力ポート(光入出力ポートa4に該当)から光位相変調を加えた入力光信号パルス列(即ち、変調光信号パルス列)のみを選択的に出力することになる。また、図1では図示を省略しているが、何も結合されていない光位相変調手段R1−1の光出力ポート(光入出力ポートa3に該当)からは「光位相変調制御信号光」(光信号パルス列Data−1又は光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1)を出力することになる。光位相変調手段L1−1も同様に機能する。
また、光位相変調手段R1−2において、第1の入出力状態では、「光位相変調制御信号光」は、光信号パルス列FF−1であり、光入力ポートP−R1−2(光入出力ポートa1に該当)から入力されており、「被光位相変調信号光」は、光位相変調手段R1−1で位相変調された入力光信号パルス列(即ち、変調光信号パルス列)であり、光導波路12Rが接続された光位相変調手段R1−2の光入力ポート(光入出力ポートa4に該当する)から入力されており、光導波路13Rが接続された光位相変調手段R1−2の光出力ポート(光入出力ポートa2に該当)から光位相変調を加えた変調光信号パルス列のみを選択的に出力することになる。また、図1では図示を省略しているが、何も結合されていない光位相変調手段R1−2の光出力ポート(光入出力ポートa3に該当)からは「光位相変調制御信号光」(光信号パルス列FF−1)を出力することになる。光位相変調手段L1−2も同様に機能する。
また、図3(a)を参照して具体的に説明すると、光位相変調手段R01において、第1の入出力状態では、「光位相変調制御信号光」は、光信号パルス列ERS−1であり、光入力ポートP−R01−1(光入出力ポートa1に該当)から入力されており、「被光位相変調信号光」は、光クロックパルス列CLK−0であり、光導波路51R−1が接続された光位相変調手段R01の光入力ポート(光入出力ポートa2に該当)から入力されており、光導波路52R−1が接続された光位相変調手段R01の光出力ポート(光入出力ポートa4に該当)から光位相変調を加えた光クロックパルス列CLK−0のみを選択的に出力することになる。また、図3(a)では図示を省略しているが、何も結合されていない光位相変調手段R01の光出力ポート(光入出力ポートa3に該当)からは「光位相変調制御信号光」(光信号パルス列ERS−1)を出力することになる。光位相変調手段R02、R21、R22、L01、L02、L21、L22も同様に機能する。
次に、図7(a)〜図9(b)に示す受光部f1について説明する。
上記のようなマッハ・ツェンダ干渉型の光導波路回路構成を平面基板型の集積型光回路で実現した光位相変調手段を用いる場合、この光位相変調手段において、所望の「信号光−制御信号光分離動作」を行うためには、干渉系を構成する2つの光干渉アーム(光導波路アーム)の信号光に対する実効長のバランスが精密に調整されている必要がある。
ところが、この光導波路回路を製造する際には避けがたい様々な製造誤差が生じるため、予め設けておいた光位相調整部d1、d2を用いて、製造後に、精密に上記実効長を初期調整し、バランスをとることとなる。
この光干渉アームの実効長の初期調整において、例えば、光位相調整部d1、d2により位相調整を行いながら、光入出力ポートa3、a4からの光出力パワーを測定評価する際、上記のような基本回路構成の光位相変調手段では、全体が平面型光回路で有る場合、次のような課題があった。
(1) 2つの光出力側ポートである光入出力ポートa3、a4のうちの一方の光入出力ポートa3は何も結合されていない空きポートであるため、この光入出力ポートa3からの光出力パワーを測定評価することは可能であるが、光入出力ポートa3、a4のうちの他方の光入出力ポートa4は閉じた光回路内に存在する場合があり、その場合には、光回路上に損失等の影響を与えずに、その光出力を外部に取り出すことが困難である。
(2) 仮に、光回路上に損失等の影響を与えることを前提に光出力を外部に取り出すための光入出力ポートを光入出力ポートa4に付与した場合でも、位相調整時には当該光入出力ポートに対して個別の光結合系と光パワー検出器を用意しなければならない。
そこで、図7(a)〜図9(b)に示すように、光強度変調を受けた「光位相変調制御信号光」(例えば、光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1など)の出力ポートとなる光入出力ポートa3に受光部f1を設けている。この受光部f1は、光入出力ポートa3から出力された信号光を受光して、この受光強度に応じた電流を検出できる特性を有するものである。
この受光部f1は、化合物半導体基板上に集積型光回路として作成するか、或いは、化合物光半導体受光デバイスを石英系プレーナ光波回路(PLC)上の当該箇所に配置させるか、或いは、シリコン平面基板上に集積型光回路として作成する。
この受光部f1によって光入出力ポートa3からの光出力パワーを測定評価することが可能であるため、上記(2)に記載したような光結合系と光パワー検出器が不要となり、更には、上記(1)に記載したような光回路上への損失等の影響を余分に与えることもなく、光干渉アームの実効長初期調整を行うことが可能となり、光回路の特性向上と、光回路の動作条件の調整の簡易化や経済化を図ることが可能となる。
(光信号バッファメモリ回路の光分岐部の構成)
上述した光信号バッファメモリ回路において、光分岐部C−01、C−02、C−1、C−3、C−41、C−42として、図10〜図12に示す光分岐回路を用いる。
そこで、図10(a)〜図12(c)を参照して、光分岐部C−01、C−02、C−1、C−3、C−41、C−42として用いる光分岐回路を説明する。図10(a)〜図12(c)に示す光分岐回路は、全体としてマッハ・ツェンダ干渉計を構成している。なお、図10(a)〜図12(c)においても、同じ構成には同じ符号を付している。
図10(a)〜図12(c)において、マルチモード干渉型導波路部bs1は、光入力ポートas1、as2及び光出力ポートas5、as6を有しており、光入力ポートas1、as2から入力された光を50%ずつの光パワーの割合で分波し、2つの光出力ポートas5、as6から出力させる機能を有している。
また、図10(a)〜図12(c)において、マルチモード干渉型導波路部bs2は、光入力ポートas7、as8及び光出力ポートas3、as4を有しており、光入力ポートas7、as8から入力された光を50%ずつの光パワーの割合で分波し、2つの光出力ポートas3、as4から出力させる機能を有している。
また、図10(a)〜図12(c)において、光出力ポートas5と光入力ポートas7は光導波路wg1により接続されており、光出力ポートas6と光入力ポートas8は光導波路wg2により接続されている。光導波路wg1と光導波路wg2は左右2つの光干渉アームを構成しており、それらの何れか一方又は両方には、伝搬する光の位相を調整することができる光位相調整部ds1、ds2が配置されている。
具体的には、図10(a)、図11(a)、図12(a)では、光導波路wg1に光位相調整部ds1が配置され、光導波路wg2に光位相調整部ds2が配置されている。また、図10(b)、図11(b)、図12(b)では、光導波路wg1のみに光位相調整部ds1が配置され、光導波路wg2には光位相調整部は配置されていない。また、図10(c)、図11(c)、図12(c)では、光導波路wg2のみに光位相調整部ds2が配置され、光導波路wg1には光位相調整部は配置されていない。なお、光位相調整部ds1、ds2としては、例えば、注入電流量に応じて光位相量を調整することができるタイプのものを採用することができる。
また、図11(a)〜図11(c)においては、更に、マルチモード干渉型導波路部bs1の光入力ポートas1に光源部es1が接続されている。光源部es1は、電流注入により光回路(光信号バッファメモリ回路)の設計駆動波長の光を出力することができる。
また、図12(a)〜図12(c)においては、更に、光入力用のマルチモード干渉型導波路部bs0を有し、マルチモード干渉型導波路部bs0は、光入力ポートas0、as11及び光出力ポートas9、as10を有しており、光出力ポートas10は、マルチモード干渉型導波路部bs1の光入力ポートas1に接続されている。そして、マルチモード干渉型導波路部bs0の光入力ポートas0に光源部es1が接続されている。
光分岐部C−01、C−02、C−1、C−3、C−41、C−42として、図10(a)〜図12(c)に示す光分岐部100、110、120、200、210、220、300、310、320を採用する場合には、光位相調整部ds1、ds2の両方又はその何れか一方に注入する電流量を調整することにより、光出力ポートas3、as4へ伝搬する光の光出力パワーの分岐比を調整できる。このため、仮に、マルチモード干渉型導波路部bs1、bs2の分波比率が製造誤差等により設計と異なる特性となってしまった場合においても、光信号バッファメモリ回路の光強度変調手段MZ−0、MZ−1において、所望の光強度変調特性を実現させることが可能となる。
また、光分岐部C−01、C−02、C−1、C−3として、図11(a)〜図12(c)に示す光分岐部200、210、220、300、310、320を採用する場合には、予め組み込んである光源部es1に電流を注入して駆動するだけで、光分岐部C−01、C−02、C−1、C−3、C−41、C−42に初期調整用の光を入力することが可能となるため、初期調整用のレーザ光源が不要になり、更に、光分岐部の光入力ポートと初期調整用のレーザ光源とを結合するための光結合系が不要になり、両者(初期調整用のレーザ光源と光分岐部の光入力ポート)の光結合調整が不要になる。
また、光位相変調手段R01、R02、R1−1、R1−2、L01、L02、L1−1、L1−2の光回路内に受光部(図示省略)を設けておくことにより、光出力ポートas3、as4から出力された光は、この受光部において受光され、光パワーを評価することにより、光分岐部C−01、C−02、C−1、C−3、C−41、C−42の初期光分岐調整を行うことができる。
(光信号バッファメモリ回路の変形例の構成)
図1及び図2に示す光信号バッファメモリ回路においては、光出力ポートP−MZ−1−barと、光導波路14と、光分岐部C−1と、光導波路15Rと、光位相変調手段R1−1と、光導波路12Rと、光位相変調手段R1−2と、光導波路13Rとが結ばれてリング状の閉光回路を形成する構成となっている。また、光出力ポートP−MZ−1−in−2と、光導波路56と、光分岐部C−3と、光導波路22Lと、光位相変調手段L1−2と、光導波路12Lと、光位相変調手段L1−1と、光導波路11Lとが結ばれてリング状の閉光回路を形成する構成となっている。
マッハ・ツェンダ干渉型の光位相変調手段R1−1、L1−1においては、干渉系を構成する2つの光干渉アーム(光導波路アーム)の信号光に対する実効長のバランスが精密に調整されている必要がある。しかしながら、光導波路回路を製造する際には避けがたい様々な製造誤差が生じるため、予め設けておいた光位相調整部d1、d2を用いて、製造後に、精密に実効長を初期調整しバランスをとることとなる。
バランス調整の際、光位相変調手段R1−1又はL1−1の内部の光位相変調手段c1、c2として、光利得を生じさせる光半導体増幅器(SOA)を使用している場合には、上記のリング状の閉回路部が光共振器となって、発振又は発振に準じた状態になり、このリング型光共振器の干渉特性が光位相変調手段R1−1又はL1−1の光干渉特性に影響を与える。このため、光位相変調手段R1−1又はL1−1の光干渉特性を評価してバランスを調整することが非常に難しくなる。
そこで、このようなバランス調整時の問題を解決するため、図1及び図2に示す光信号バッファメモリ回路においては、光分岐部C−1の入力側(光導波路14)に可変光強度減衰部V1−1を設けるか、又は、光分岐部C−1の出力側(光導波路15L、15R)に可変光強度減衰部V1−2、V1−3をそれぞれ設けるようにしても良く、また、光分岐部C−3の入力側(光導波路56)に可変光強度減衰部V2−1を設けるか、又は、光分岐部C−3の出力側(光導波路22L、22R)に可変光強度減衰部V2−2、V2−3をそれぞれ設けるようにしても良い。このような構成により、初期のバランス調整時のみ光損失(光強度減衰)を与えるようにしている。
このような構成にすると、バランス調整の際に、光位相変調手段R1−1、L1−1に入力される光信号に十分な光損失(光減衰)を付与することになり、これにより、リング型光共振器による発振挙動を抑え、この影響を排除した状態で所望のマッハ・ツェンダ干渉型の光位相変調手段R1−1、L1−1の光干渉特性を評価し、バランス調整を行うことが可能となる。
このような可変光強度減衰部V1−1、V1−2、V1−3、V2−1、V2−2、V2−3としては、定電圧駆動状態の半導体EA変調器を採用することができる。また、電界吸収活性層のPL(フォトルミネセンス)特性が設定動作波長に対して100nm以上短波長側に設定された、定電圧駆動状態の半導体EA変調器を採用することもできる。これにより、本来の目的のために光信号バッファメモリ回路を使用する際には過剰な光損失を与えず、且つ、初期調整時においてのみ初期調整を行うのに障害となるリング共振を抑制するのに十分な光損失を与えることが可能となる。
従って、光位相変調手段R1−1、L1−1のバランス調整が完了し、所望の光干渉条件に調整されている状態では、光強度変調手段MZ−1は、所望の光信号パルス列を選択的に出力させることが可能となる。このため、リング型光共振器における光位相変調手段R1−1、L1−1の部分においては、20dB以上の大きな光損失が付与される状態となり、可変光強度減衰部V1−1、V1−2、V1−3、V2−1、V2−2、V2−3によって光損失を与えない状態にしても、リング型光共振器による発振挙動を抑え得るようになる。
本発明は、光通信、光プロセシング並びに光コンピューターにおける光信号バッファメモリ回路に適用可能なものである。
MZ−1:マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段
P−OCLK−In:光入出力ポート
P−MZ−1−bar:P−OCLK−Inに対してbar側に位置する光出力ポート
P−MZ−1−cross:P−OCLK−Inに対してcross側に位置する光入出力ポート
P−MZ−1−in−2:光出力ポート
R1−1:光位相変調手段
P−R1−1:光位相変調手段R1−1への光位相変調制御信号光の光入力ポート
L1−1:光位相変調手段
P−L1−1:光位相変調手段L1−1への光位相変調制御信号光の光入力ポート
R1−2:光位相変調手段
P−R1−2:光位相変調手段R1−2への光位相変調制御信号光の光入力ポート
L1−2:光位相変調手段
P−L1−2:光位相変調手段L1−2への光位相変調制御信号光の光入力ポート

OSW−01:光制御型光強度スイッチ
P−OCLK−In−0:外部光入出力ポート
P−ERS−In−0:外部光入力ポート
P−OSW−01−Out:光入出力ポート

OSW−02:光制御型光強度スイッチ
P−Data−Out:外部光入出力ポート
P−Gate−In:外部光入力ポート
P−OSW−02−In:光入出力ポート

P−Data−In:外部光入力ポート

C−1:光分岐部(光分岐手段)
P−C1−1:光入力ポート
P−C1−2:光入力ポート
P−C1−3:光出力ポート
P−C1−4:光出力ポート

D−D−1:光伝搬遅延差付与部(光伝搬遅延差付与手段)

P−FF−In:外部光入力ポート

C−3:光分岐部(光分岐手段)
P−C3−1:光入力ポート
P−C3−2:光入力ポート
P−C3−3:光出力ポート
P−C3−4:光出力ポート

D−D−2:光伝搬遅延差付与部(光伝搬遅延差付与手段)

V1−1〜V1−3:可変光強度減衰部
V2−1〜V2−3:可変光強度減衰部

Claims (6)

  1. データパターンを回路内に保持する光信号バッファメモリ回路において、
    当該光信号バッファメモリ回路が平面型光回路であり、
    当該平面型光回路の構成として、
    外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と、外部光入力ポートP−ERS−In−0と、光入出力ポートP−OSW−01−Outとを有する光制御型光強度スイッチOSW−01と、
    外部光入出力ポートP−Data−Outと、外部光入力ポートP−Gate−Inと、光入出力ポートP−OSW−02−Inとを有する光制御型光強度スイッチOSW−02と、
    光入出力ポートP−OCLK−In、前記光入出力ポートP−OCLK−Inと対となる光出力ポートP−MZ−1−in−2、前記光入出力ポートP−OCLK−Inに対してbar側に位置する光出力ポートP−MZ−1−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−1−crossを有する2つの第1の光干渉アームと、一方の前記第1の光干渉アームの光導波路上に直列に配置され、当該第1の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に各々変調を与えるための光位相変調手段L1−1並びに光位相変調手段L1−2と、他方の前記第1の光干渉アームの光導波路上に直列に配置され、当該第1の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に各々変調を与えるための光位相変調手段R1−1並びに光位相変調手段R1−2とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1と、
    前記光入出力ポートP−OSW−01−Outと前記光入出力ポートP−OCLK−Inとを接続する光導波路53と、
    前記光入出力ポートP−OSW−02−Inと前記光入出力ポートP−MZ−1−crossとを接続する光導波路30と、
    光入力ポートP−C1−1、P−C1−2並びに光出力ポートP−C1−3、P−C1−4を有し、前記光入力ポートP−C1−1、P−C1−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C1−3、P−C1−4へと分岐出力させるための光分岐部C−1と、
    外部光入力ポートP−Data−Inと前記光入力ポートP−C1−1とを接続する光導波路18と、
    前記光出力ポートP−MZ−1−barと前記光入力ポートP−C1−2とを接続する光導波路14と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L1−1に入力するための光入力ポートP−L1−1に接続されて前記光出力ポートP−C1−3からの光信号パルス列を導く光導波路15Lと、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R1−1に入力するための光入力ポートP−R1−1に接続されて前記光出力ポートP−C1−4からの光信号パルス列を導く光導波路15Rと、
    前記光導波路15L又は前記光導波路15R上に設けられ、前記光出力ポートP−C1−3並びにP−C1−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L1−1並びにP−R1−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−1と、
    光入力ポートP−C3−1、P−C3−2並びに光出力ポートP−C3−3、P−C3−4を有し、前記光入力ポートP−C3−1、P−C3−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C3−3、P−C3−4へと分岐出力させるための光分岐部C−3と、
    外部光入力ポートP−FF−Inと前記光入力ポートP−C3−2とを接続する光導波路21と、
    前記光出力ポートP−MZ−1−in−2と前記光入力ポートP−C3−1とを接続する光導波路56と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L1−2に入力するための光入力ポートP−L1−2に接続されて前記光出力ポートP−C3−3からの光信号パルス列を導く光導波路22Lと、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R1−2に入力するための光入力ポートP−R1−2に接続されて前記光出力ポートP−C3−4からの光信号パルス列を導く光導波路22Rと、
    前記光導波路22L又は前記光導波路22R上に設けられ、前記光出力ポートP−C3−3並びにP−C3−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L1−2並びにP−R1−2へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−2と、
    を備え、
    前記マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1に対し、前記光制御型光強度スイッチOSW−01と前記光制御型光強度スイッチOSW−02とが、前記光導波路53と前記光導波路30とが、前記光分岐部C−1と前記光分岐部C−3とが、前記光導波路14と前記光導波路56とが、前記光導波路15Lと前記光導波路22Rとが、前記光導波路15Rと前記光導波路22Lとが、前記光伝搬遅延差付与部D−D−1と前記光伝搬遅延差付与部D−D−2とが、各々、相互補完関係となるように配置されており、
    第1の入出力状態として、
    前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0から、クロック信号光源から出力されたRZ(Return to Zero)型の光信号パルス列からなる光クロックパルス列CLK−0が常時入力され、前記外部光入力ポートP−Data−Inから、前記データパターンの情報を有し、前記光クロックパルス列CLK−0のクロックに同期した光信号パルス列Data−1が入力され、前記外部光入力ポートP−ERS−In−0から、当該光回路内に保持している前記データパターンを消去する消去制御用の光信号パルス列であり、前記光クロックパルス列CLK−0のクロックと同期し、前記データパターンの周期にも同期すると共に、前記データパターンのデータ長と同一の長さを有するRZ型の光信号パルス列ERS−1が入力される状態であり、
    前記光制御型光強度スイッチOSW−01は、前記光信号パルス列ERS−1が入力されていないとき、前記光クロックパルス列CLK−0を2次的光クロックパルス列CLK−1として出力し、前記光信号パルス列ERS−1が入力されたとき、前記光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ、前記光クロックパルス列CLK−0の出力をカットした出力を前記2次的光クロックパルス列CLK−1として出力して、前記光入出力ポートP−OCLK−Inへ入力し、
    前記マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1は、前記光分岐部C−1を介して、前記光信号パルス列Data−1が入力されると、最初は、入力された前記光信号パルス列Data−1を用いて、前記光位相変調手段R1−1、L1−1を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−barから出力される光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−1へ周回させ、
    以降の周回は、前記光出力ポートP−MZ−1−barから出力された前の周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を用いて、前記光位相変調手段R1−1、L1−1を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−barから出力される当該周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−1へ周回させて、当該データパターンを当該光回路内に維持し、
    第2の入出力状態として、
    前記外部光入出力ポートP−Data−Outから、前記光クロックパルス列CLK−0が常時入力され、前記外部光入力ポートP−FF−Inから、前記光信号パルス列Data−1が入力され、前記外部光入力ポートP−Gate−Inから、前記光信号パルス列ERS−1が入力される状態であり、
    前記光制御型光強度スイッチOSW−02は、前記光信号パルス列ERS−1が入力されていないとき、前記光クロックパルス列CLK−0を前記2次的光クロックパルス列CLK−1として出力し、前記光信号パルス列ERS−1が入力されたとき、前記光信号パルス列ERS−1のデータ長の間だけ、前記光クロックパルス列CLK−0の出力をカットした出力を前記2次的光クロックパルス列CLK−1として出力して、前記光入出力ポートP−MZ−1−crossへ入力し、
    前記マッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−1は、前記光分岐部C−3を介して、前記光信号パルス列Data−1が入力されると、最初は、入力された前記光信号パルス列Data−1を用いて、前記光位相変調手段R1−2、L1−2を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力される前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−3へ周回させ、
    以降の周回は、前記光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力された前の周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を用いて、前記光位相変調手段R1−2、L1−2を駆動させて、2つの前記第1の光干渉アーム中を伝搬している前記2次的光クロックパルス列CLK−1に位相差を生じさせて、前記2次的光クロックパルス列CLK−1の各パルスのオン又はオフを行うことにより、前記光出力ポートP−MZ−1−in−2から出力される当該周回の前記光信号パルス列CLK−1−out−DMZ−1を、前記光信号パルス列Data−1のデータパターンと同一のデータパターンとして、前記光分岐部C−3へ周回させて、当該データパターンを当該光回路内に維持する
    ことを特徴とする光信号バッファメモリ回路。
  2. 請求項1に記載の光信号バッファメモリ回路において、
    前記平面型光回路は、化合物半導体基板上に集積型光回路として作成された平面型光回路、又は、石英系プレーナ光波回路と化合物光半導体デバイスとのハイブリッド集積化により作成された平面型光回路、又は、シリコン平面基板上に集積型光回路として作成された平面型光回路である
    ことを特徴とする光信号バッファメモリ回路。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光信号バッファメモリ回路において、
    前記光制御型光強度スイッチOSW−01は、
    前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0、前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−01−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−01−crossを有する2つの第2の光干渉アームと、一方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L01と、他方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R01とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−01と、
    前記外部光入力ポートP−ERS−In−0と接続された光入力ポートP−C01−1並びに光出力ポートP−C01−3、P−C01−4を有し、前記光入力ポートP−C01−1から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C01−3、P−C01−4へと分岐出力させるための光分岐部C−01と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L01に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と同じ側に配置された光入力ポートP−L01−1に接続されて、前記光出力ポートP−C01−3からの光信号パルス列を導く光導波路54L−1と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R01に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と同じ側に配置された光入力ポートP−R01−1に接続されて、前記光出力ポートP−C01−4からの光信号パルス列を導く光導波路54R−1と、
    前記光導波路54L−1又は前記光導波路54R−1上に設けられ、前記光出力ポートP−C01−3並びにP−C01−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L01−1並びにP−R01−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−01と、
    を備え、
    前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−01−crossが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−01−barが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outである
    ことを特徴とする光信号バッファメモリ回路。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の光信号バッファメモリ回路において、
    前記光制御型光強度スイッチOSW−01は、
    前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0、前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0に対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−02−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−02−crossを有する2つの第2の光干渉アームと、一方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L02と、他方の前記第2の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第2の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R02とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−02と、
    前記外部光入力ポートP−ERS−In−0と接続された光入力ポートP−C02−1並びに光出力ポートP−C02−3、P−C02−4を有し、前記光入力ポートP−C02−1から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C02−3、P−C02−4へと分岐出力させるための光分岐部C−02と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L02に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と反対の側に配置された光入力ポートP−L02−1に接続されて、前記光出力ポートP−C02−3からの光信号パルス列を導く光導波路54L−2と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R02に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−OCLK−In−0と反対の側に配置された光入力ポートP−R02−1に接続されて、前記光出力ポートP−C02−4からの光信号パルス列を導く光導波路54R−2と、
    前記光導波路54L−2又は前記光導波路54R−2上に設けられ、前記光出力ポートP−C02−3並びにP−C02−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L02−1並びにP−R02−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−02と、
    を備え、
    前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−02−crossが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−02−barが前記光入出力ポートP−OSW−01−Outである
    ことを特徴とする光信号バッファメモリ回路。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の光信号バッファメモリ回路において、
    前記光制御型光強度スイッチOSW−02は、
    前記外部光入出力ポートP−Data−Out、前記外部光入出力ポートP−Data−Outに対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−21−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−21−crossを有する2つの第3の光干渉アームと、一方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L21と、他方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R21とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−21と、
    前記外部光入力ポートP−Gate−Inと接続された光入力ポートP−C41−2並びに光出力ポートP−C41−3、P−C41−4を有し、前記光入力ポートP−C41−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C41−3、P−C41−4へと分岐出力させるための光分岐部C−41と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L21に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと反対の側に配置された光入力ポートP−L21−1に接続されて、前記光出力ポートP−C41−3からの光信号パルス列を導く光導波路42L−1と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R21に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと反対の側に配置された光入力ポートP−R21−1に接続されて、前記光出力ポートP−C41−4からの光信号パルス列を導く光導波路42R−1と、
    前記光導波路42L−1又は前記光導波路42R−1上に設けられ、前記光出力ポートP−C41−3並びにP−C41−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L21−1並びにP−R21−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−31と、
    を備え、
    前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−21−barが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−21−crossが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inである
    ことを特徴とする光信号バッファメモリ回路。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の光信号バッファメモリ回路において、
    前記光制御型光強度スイッチOSW−02は、
    前記外部光入出力ポートP−Data−Out、前記外部光入出力ポートP−Data−Outに対してbar側に位置する光入出力ポートP−MZ−22−bar並びにcross側に位置する光入出力ポートP−MZ−22−crossを有する2つの第3の光干渉アームと、一方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段L22と、他方の前記第3の光干渉アームの光導波路上に位置し、当該第3の光干渉アーム中を伝搬する光信号パルス列の位相に変調を与えるための光位相変調手段R22とを有し、マッハ・ツェンダ型の干渉器として機能するマッハ・ツェンダ干渉型光強度変調手段MZ−22と、
    前記外部光入力ポートP−Gate−Inと接続された光入力ポートP−C42−2並びに光出力ポートP−C42−3、P−C42−4を有し、前記光入力ポートP−C42−2から入力した光信号パルス列を前記光出力ポートP−C42−3、P−C42−4へと分岐出力させるための光分岐部C−42と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段L22に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと同じ側に配置された光入力ポートP−L22−1に接続されて、前記光出力ポートP−C42−3からの光信号パルス列を導く光導波路42L−2と、
    光位相変調作用を誘起させるための光信号パルス列を前記光位相変調手段R22に入力すると共に前記外部光入出力ポートP−Data−Outと同じ側に配置された光入力ポートP−R22−1に接続されて、前記光出力ポートP−C42−4からの光信号パルス列を導く光導波路42R−2と、
    前記光導波路42L−2又は前記光導波路42R−2上に設けられ、前記光出力ポートP−C42−3並びにP−C42−4から同時に出力される光信号パルス列が前記光入力ポートP−L22−1並びにP−R22−1へと到達するタイミングを、前記光クロックパルス列CLK−0のパルス幅以上かつパルス繰り返し周期未満となるように調整するための光遅延を生み出す光伝搬遅延差付与部D−D−32と、
    を備え、
    前記第1の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−22−barが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inであり、前記第2の入出力状態では、前記光入出力ポートP−MZ−22−crossが前記光入出力ポートP−OSW−02−Inである
    ことを特徴とする光信号バッファメモリ回路。
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