JP6734176B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、乗員保護装置に関する。
衝突時に乗員を保護する乗員保護装置の一つとして、エアバッグシステムがある。このような乗員保護装置として、車両の中央部に配設された第1の加速度センサと、車両の側部に配設された第2の加速度センサとを有し、第1の加速度センサの検出した加速度が第1加速度閾値以上であり、第2の加速度センサの検出した加速度が第2加速度閾値以上である場合に衝突を判定する乗員保護装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−280380号公報
ところで、特許文献1に記載のような乗員保護装置は、1回目の衝突によって衝突を受けた加速度センサまたは加速度センサの周囲が損傷すると、2回目以降の衝突を精度良く判定することが困難な場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、多重衝突に対する判定をより正確に行うことができる乗員保護装置を提供する。
請求項1記載の発明では、乗員保護装置(例えば、実施形態の乗員保護装置1)は、車両(例えば、実施形態の車両M)の第1側部(例えば、実施形態の第1側部S1)に設けられ、加速度を検出する第1センサ(例えば、実施形態の第1側部センサ21)と、前記車両の前記第1側部とは反対側の第2側部(例えば、実施形態の第2側部S2)に設けられ、加速度を検出する第2センサ(例えば、実施形態の第2側部センサ22)と、前記第1センサの検出結果に基づく値および前記第2センサの検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に衝突が生じたと判定し、前記車両に1回目の衝突が生じたと判定したことを含む条件を満たす場合、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する衝突判定部(例えば、実施形態の衝突判定部12)と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明では、前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側のセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側に設けられて故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する前記閾値を、前記1回目の衝突前の値よりも高くすることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、前記乗員保護装置は、前記車両のキャビン(例えば、実施形態のキャビンC)内に設けられ、加速度またはヨーレートの少なくとも一方を検出するキャビン内センサ(例えば、実施形態のキャビン内センサ28)をさらに備え、前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果と、前記キャビン内センサの検出結果とに基づき前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、前記乗員保護装置は、前記第1側部に設けられ、加速度を検出する第3センサ(例えば、実施形態の第3側部センサ23)と、前記第2側部に設けられ、加速度を検出する第4センサ(例えば、実施形態の第4側部センサ24)とをさらに備え、前記衝突判定部は、前記第1センサまたは前記第3センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値および前記第2センサまたは前記第4センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に衝突が生じたと判定し、前記車両に1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサ、前記第2センサ、前記第3センサ、および前記第4センサのうち故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定することを特徴とする。
請求項7記載の発明では、前記乗員保護装置は、前記第1側部に設けられ、加速度を検出する第3センサと、前記第2側部に設けられ、加速度を検出する第4センサとをさらに備え、前記衝突判定部は、前記第1センサまたは前記第3センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値および前記第2センサまたは前記第4センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に衝突が生じたと判定し、前記車両に1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサ、前記第2センサ、前記第3センサ、および前記第4センサのうち前記1回目の衝突が生じた側に設けられてセンサの検出結果に基づく値が前記1回目の衝突時に前記閾値を超えたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定することを特徴とする。
請求項8記載の発明では、乗員保護装置は、車両の第1側部に設けられ、加速度を検出する第1センサと、前記車両の前記第1側部とは反対側の第2側部に設けられ、加速度を検出する第2センサと、前記第1センサの検出結果に基づく値および前記第2センサの検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に1回目の衝突が生じたと判定し、前記1回目の衝突が生じたと判定した後は、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側のセンサに関する前記閾値を低くするまたは前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなし、且つ、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する前記閾値を、前記1回目の衝突前の値よりも高くする衝突判定部と、を備えることを特徴とする。
請求項9記載の発明では、前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側に設けられて故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、1回目の衝突が生じたと判定されたことを含む条件が満たされた場合、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき2回目の衝突が生じたか否かが判定されるため、1回目の衝突が生じた側のセンサまたはセンサの周囲が損傷した場合でも、2回目の衝突に対する判定をより正確に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、衝突判定部は、第1センサの検出結果に基づく値および第2センサの検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に1回目の衝突が生じたと判定し、2回目の衝突に対しては、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側のセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして衝突が生じたか否かを判定する。このため、衝突判定部は、1回目の衝突に関する判定と同様のアルゴリズムによって、2回目の衝突に関する判定を行うことができる。これにより、衝突判定に関する処理の簡易化や安定化を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、衝突判定部は、第1センサの検出結果に基づく値および第2センサの検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に1回目の衝突が生じたと判定し、2回目の衝突に対しては、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側に設けられて故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして衝突が生じたか否かを判定する。このため、衝突判定部は、1回目の衝突に関する判定と同様のアルゴリズムによって、2回目の衝突に関する判定を行うことができる。これにより、衝突判定に関する処理の簡易化や安定化を図ることができる。
請求項4記載の発明によれば、1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値を1回目の衝突前の値よりも高くすることにより、1回目の衝突判定よりも少ない数のセンサによって2回目の衝突判定が行われる場合でも、センサに入力されるノイズに起因する誤判定を抑制することができる。これにより、2回目の衝突に対する判定をさらに正確に行うことができる。
請求項5記載の発明によれば、前記第1センサおよび前記第2センサとは別のセンサの検出結果が組み合わされて衝突判定が行われるため、例えば1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値を1回目の衝突前の値よりもそれほど高くしない場合でも、センサに入力されるノイズに起因する誤判定を抑制しつつ、2回目の衝突に対する判定をより確実に行うことができる。また、前記第1センサおよび前記第2センサと組み合わされる前記センサがキャビン内に設けられたキャビン内センサであれば、衝突の際にキャビン内センサが損傷を受けにくい、またはキャビン内センサの周囲が変形しにくいため、2回目の衝突に対する判定をさらに正確に行うことができる。
請求項6および7記載の発明によれば、車両の両側部にそれぞれ複数のセンサが設けられており、1回目の衝突によって故障または所定の条件を満たしたセンサについては2回目の衝突の判定において閾値を超えているものとみなすため、2回目の衝突に対する判定をさらに正確に行うことができる。
請求項8記載の発明によれば、衝突判定部が1回目の衝突が生じたと判定した後は、1回目の衝突が生じた側のセンサに関する閾値を低くするまたはセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなし、且つ、第1センサと第2センサとのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値を、1回目の衝突前の値よりも高くすることで、1回目の衝突が生じた側のセンサまたはセンサの周囲が損傷した場合でも2回目の衝突が生じたか否かを確実に判定することができるとともに、センサに入力されるノイズに起因する誤判定を抑制することができる。これにより、2回目の衝突に対する判定をさらに正確に行うことができる。
請求項9記載の発明によれば、1回目の衝突によって故障したセンサについては2回目の衝突の判定において閾値を超えているものとみなすため、2回目の衝突に対する判定をさらに正確に行うことができる。
第1の実施形態の乗員保護装置を備える車両を示す平面図である。 第1の実施形態の乗員保護装置のシステム構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の衝突判定に用いられる仮想的なマップを示す図である。 第1の実施形態の衝突判定部の衝突判定のアルゴリズムを示す図である。 第1の実施形態の衝突判定部の処理流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態の衝突判定部の処理流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態の乗員保護装置を備える車両を示す平面図である。 第3の実施形態の乗員保護装置のシステム構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の衝突判定部の衝突判定のアルゴリズムを示す図である。 第3の実施形態の衝突判定部の処理流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、略同じまたは類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それらの重複する説明は省略する場合がある。なお本願でいう「〇〇に基づき」とは、少なくとも〇〇に基づくことを意味し、〇〇に加えて別の要素に基づく場合も含む。また「〇〇に基づき」とは、〇〇を直接に用いる場合に限定されず、〇〇に対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態の乗員保護装置1について説明する。
図1は、第1の実施形態の乗員保護装置1を備える車両Mを示す平面図である。
乗員保護装置1は、例えば車両Mに対する側面衝突から乗員を保護する保護装置であり、例えば座席の側方で作動するエアバッグシステムを含む。
図1に示すように、乗員保護装置1は、第1側部センサ21、第2側部センサ22、キャビン内センサ28、第1側部エアバッグ31、第2側部エアバッグ32、および制御ユニット10(図2参照)を有する。
第1側部センサ21は、車両Mの車両幅方向Yの第1側部S1に設けられている。第1側部センサ21は、自身に加わる加速度を検出する加速度センサである。第1側部センサ21は、「第1センサ」の一例である。本実施形態の第1側部センサ21は、車両前後方向(車両進行方向)Xの加速度と、車両幅方向Yの加速度とをそれぞれ検出可能な2軸加速度センサである。なお、第1側部センサ21は、上記例に限定されず、少なくとも車両幅方向Yの加速度を検出可能なセンサであればよい。第1側部センサ21は、自身に加わった加速度に対応する値を検出結果として制御ユニット10に出力する。例えば、第1側部センサ21は、所定時間毎(例えば数百マイクロ秒毎)に検出結果を制御ユニット10に出力する。また、第1側部センサ21は、自身が正常に動作していることを示す信号(故障検知に関する信号)を、所定の時間間隔で制御ユニット10に出力してもよい。
第2側部センサ22は、車両Mの車両幅方向Yの第2側部S2に設けられている。第2側部S2は、車両Mにおいて第1側部S1とは反対側の側部である。第2側部センサ22は、自身に加わる加速度を検出する加速度センサである。第2側部センサ22は、「第2センサ」の一例である。本実施形態の第2側部センサ22は、車両前後方向Xの加速度と、車両幅方向Yの加速度とをそれぞれ検出可能な2軸加速度センサである。なお、第2側部センサ22は、上記例に限定されず、少なくとも車両幅方向Yの加速度を検出可能なセンサであればよい。第2側部センサ22は、自身に加わった加速度に対応する値を検出結果として制御ユニット10に出力する。例えば、第2側部センサ22は、所定時間毎(例えば数百マイクロ秒毎)に検出結果を制御ユニット10に出力する。また、第2側部センサ22は、自身が正常に動作していることを示す信号(故障検知に関する信号)を、所定の時間間隔で制御ユニット10に出力してもよい。
キャビン内センサ28は、車両MのキャビンC内に設けられている。キャビン内センサ28は、自身に加わる加速度またはヨーレート(回転角速度)の少なくとも一方を検出するセンサである。本実施形態のキャビン内センサ28は、車両前後方向Xの加速度と、車両幅方向Yの加速度と、鉛直方向の回転軸に対する車両Mのヨーレートとをそれぞれ検出可能なセンサである。キャビン内センサ28は、自身に加わった加速度に対応する値および車両Mのヨーレートに対応する値を検出結果として制御ユニット10に出力する。例えば、キャビン内センサ28は、所定時間毎(例えば数百マイクロ秒毎)に検出結果を制御ユニット10に出力する。
第1側部エアバッグ31は、車両Mの第1側部S1に設けられている。第1側部エアバッグ31は、第1側部S1に設けられたサイドエアバッグまたはサイドカーテンエアバッグの少なくとも一方を含む。例えば、第1側部エアバッグ31は、前席に対応して設けられたサイドエアバッグと、後席に対応して設けられたサイドエアバッグとを含む。
第2側部エアバッグ32は、車両Mの第2側部S2に設けられている。第2側部エアバッグ32は、第2側部S2に設けられたサイドエアバッグまたはサイドカーテンエアバッグの少なくとも一方を含む。例えば、第2側部エアバッグ32は、前席に対応して設けられたサイドエアバッグと、後席に対応して設けられたサイドエアバッグとを含む。
次に、乗員保護装置1の制御ユニット10について説明する。
図2は、乗員保護装置1のシステム構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御ユニット10は、第1側部センサ21、第2側部センサ22、およびキャビン内センサ28から検出結果を受け取るとともに、第1側部エアバッグ31および第2側部エアバッグ32を制御する。制御ユニット10は、記憶部11、衝突判定部12、およびエアバッグ制御部13を備える。
記憶部11は、例えば半導体メモリのようなストレージデバイスによって形成されている。記憶部11には、衝突判定に用いられる後述する各種閾値や仮想的なマップに関する情報が記憶されている。
衝突判定部12は、記憶部11にアクセスすることで、記憶部11に記憶された情報を取得可能である。衝突判定部12は、例えば、第1側部センサ21の検出結果と、第2側部センサ22の検出結果と、キャビン内センサ28の検出結果と、記憶部11から取得された各種閾値とに基づき、車両Mに衝突(例えば側面衝突)が生じたか否かを判定する。また、本実施形態の衝突判定部12は、車両Mに1回目の衝突が生じた後に、2回目の衝突が想定される所定の時間内に2回目の衝突(いわゆる多重衝突)が生じたか否かを判定する。なお、衝突判定部12の具体的な処理については、詳しく後述する。衝突判定部12は、車両Mに衝突が生じたと判定した場合に、衝突が生じたことおよび車両Mの第1側部S1と第2側部S2とのいずれの側に衝突が生じたかを示す情報(または衝突位置を示す情報)などを、エアバッグ制御部13に送る。
エアバッグ制御部13は、衝突判定部12が車両Mに対する衝突が生じたこと判定した場合に、衝突判定部12から上記情報を受け取る。そして、エアバッグ制御部13は、第1側部エアバッグ31および第2側部エアバッグ32のうち衝突が生じた側に設けられたエアバッグ(または衝突位置に対応するエアバッグ)に対して、エアバッグを展開させる制御信号を送る。これにより、衝突が生じた側に設けられたエアバッグが展開され、乗員が保護される。一方で、エアバッグ制御部13は、衝突が生じていない側に設けられたエアバッグに対しては、エアバッグを展開させる信号をこの時点では送らない。衝突が生じていない側に設けられたエアバッグは、2回目以降の衝突時に、エアバッグ制御部13による制御により展開される。これにより、より高いレベルで乗員の保護を図ることができる。
次に、衝突判定部12の具体的な処理について説明する。
衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果を判定するための第1閾値と、第2側部センサ22の検出結果を判定するための第2閾値とを記憶部11から取得する。そして、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超え、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超えた場合に、車両Mに衝突が生じたと判定する。なお、「センサの検出結果に基づく値」とは、センサの検出結果に含まれる値そのものでもよいし、センサの検出結果に対して演算または加工を行うことで導出される値でもよい。例えば、「センサの検出結果に基づく値」とは、センサの検出結果に含まれる値を所定時間(単位時間)に亘って積分(1次積分または2次積分など)することで得られる値である。また、「第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超え、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超え」とは、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えるタイミングと、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超えるタイミングとが略同じである必要はなく、少しの時間差を有してもよい。また、第1閾値と、第2閾値とは、互いに同じ値でもよく、互いに異なる値でもよい。また、衝突側の閾値と、非衝突側の閾値とは、互いに同じ値でもよく、互いに異なる値でもよい。本実施形態では、上記判定処理を、車両Mに対する1回目の衝突だけでなく、2回目以降の衝突についても行う。
図3は、本実施形態の衝突判定に用いられる仮想的なマップを示す図であり、例えば、第1側部センサ21に関する閾値(第1閾値)を示す図である。
図中の横軸は、車両前後方向Xの加速度に関する値である。図中の縦軸は、車両幅方向Yの加速度に関する値である。マップ上に示された仮想的なラインLは、衝突判定に用いられる第1閾値の集まりである。図中のベクトルAは、第1側部センサ21の検出結果に基づく車両前後方向Xの加速度に関する値と、車両幅方向Yの加速度に関する値との組み合わせを示す。
そして、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく車両前後方向Xの加速度に関する値と、車両幅方向Yの加速度に関する値との組み合わせ(図中のベクトルAの先端)が上記ラインLよりも大きい場合(図3中の領域(a)に位置する場合)、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えたと判定する。一方で、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく車両前後方向Xの加速度に関する値と、車両幅方向Yの加速度に関する値との組み合わせが第1閾値よりも小さい場合(図3中の領域(b)に位置する場合)、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えていないと判定する。
例えば本実施形態では、第1閾値は、第1側部センサ21により検出された車両前後方向Xの加速度の積分値であるΔVxと、第1側部センサ21により検出された車両幅方向Yの加速度の積分値であるΔVyとの組み合わせに対応する。ΔVxおよびΔVyは、第1側部センサ21により検出された車両前後方向Xの加速度をGx、第1側部センサ21により検出された車両幅方向Yの加速度をGy、衝突のタイミングをa、所定の時間単位(ms)をbとすると、以下の式(1)および式(2)によって表すことができる。
Figure 0006734176
Figure 0006734176
そして、本実施形態では、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果から求められたΔVxおよびΔVyの組み合わせが第1閾値よりも大きい場合、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えたと判定する。
なお、第1閾値は、上記例に限定されない。例えば、第1閾値は、車両Mの側面衝突時に車両Mの第1側部S1に生じると想定される加速度の値でもよい。この場合、第1側部センサ21の検出結果に含まれる加速度値が第1閾値と比較されてもよい。また、第1閾値は、車両前後方向Xの加速度に関する閾値と車両幅方向Yの加速度に関する閾値との組み合わせに関する値に限定されず、例えば、車両幅方向Yの加速度のみに関する値でもよい。
第2側部センサ22の衝突判定に関する説明は、第1側部センサ21の衝突判定に関する上記説明と同様である。すなわち、第2側部センサ22の衝突判定に関する説明は、第1側部センサ21の衝突判定に関する上記説明において、「第1側部センサ21」を「第2側部センサ22」と読み替え、「第1閾値」を「第2閾値」、「第1側部S1」を「第2側部S2」と読み替えればよい。
また、本実施形態の衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果および第2側部センサ22の検出結果に加え、キャビン内センサ28の検出結果にも基づいて車両Mに衝突が生じたか否かを判定する。例えば、衝突判定部12は、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値(すなわち、キャビン内センサ28が検出した加速度に基づく値またはヨーレートに基づく値)が、予め設定された閾値を超えたか否かを判定する。なお、この内容については、以下の衝突判定部12のアルゴリズムの説明のなかで詳しく述べる。
次に、衝突判定部12の衝突判定のアルゴリズムについて説明する。
図4は、衝突判定部12の衝突判定のアルゴリズムを示す図である。衝突判定部12は、第1論理判定部12aと第2論理判定部12gとを備える。第1論理判定部12aおよび第2論理判定部12gの各々は、論理積(AND)の論理判定部である。
詳しく述べると、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えた場合、第1側部センサ21に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を第1論理判定部12aに入力する。同様に、衝突判定部12は、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超えた場合、第2側部センサ22に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を第1論理判定部12aに入力する。そして、第1論理判定部12aは、第1側部センサ21に関するON情報と、第2側部センサ22に関するON情報との両方が入力された場合、側部センサ21,22に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を第2論理判定部12gに入力する。
また上述したように、本実施形態の衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果および第2側部センサ22の検出結果に加え、キャビン内センサ28の検出結果にも基づいて車両Mに衝突が生じたか否かを判定する。このため、衝突判定部12は、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値(すなわち、キャビン内センサ28が検出した加速度に基づく値またはヨーレートに基づく値)が、予め設定された閾値を超えたか否かを判定する。そして、衝突判定部12は、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えた場合、キャビン内センサ28に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を第2論理判定部12gに入力する。そして、衝突判定部12は、側部センサ21,22に関するON情報と、キャビン内センサ28に関するON情報との両方が第2論理判定部12gに入力された場合、車両Mに衝突が生じたと判定する。
次に、本実施形態の衝突判定部12の処理流れについて説明する。
図5は、本実施形態の衝突判定部12の処理流れを示すフローチャートである。
衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えたか否か、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超えた否か、およびキャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えたか否かを監視する。そして、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超え、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超え、且つ、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えた場合に、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定する(ステップS11)。
ここで、衝突判定部12は、1回目の衝突の判定において、車両Mの第1側部S1と第2側部S2とのいずれの側に衝突が生じたかを判定する。例えば、衝突判定部12は、第1側部センサ21および第2側部センサ22により検出された加速度の向きや、第1側部センサ21により検出された加速度の大きさと第2側部センサ22により検出された加速度の大きさとの比較などにより、車両Mの第1側部S1と第2側部S2とのいずれの側に衝突が生じたかを判定する。そして、衝突判定部12は、衝突が生じたこと、および車両Mのいずれの側部に衝突が生じたかを示す情報を、エアバッグ制御部13に送る(ステップS12)。これにより、衝突が生じた側のエアバッグが展開される。
次に、衝突判定部12は、車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する。ここで、2回目の衝突とは、例えば、1回目の衝突が生じた側とは反対側の車両Mの側部に衝突が生じることをいう。一例としては、2回目の衝突とは、車両Mの側部に1回目の衝突(側面衝突)が生じた後、車両Mの挙動が乱れ、車両Mの反対側の側部が電柱やガードレールなどに衝突することである。本実施形態の衝突判定部12は、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する。ここで、「1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず」とは、例えば、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果を用いずに、2回目の衝突の判定を行うことをいう。また、「1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず」とは、例えば、1回目の衝突が生じた側のセンサの出力の有無に関わらないこと、および1回目の衝突が生じた側のセンサの出力内容に関わらないことのいずれの場合も含む。
本実施形態の衝突判定部12は、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定するため、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサについては、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値(第1閾値または第2閾値)を超えているとみなす処理を行う(ステップS13)。具体的には、衝突判定部12は、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定した後、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えていることを示す状態を所定時間に亘って保つ処理を行う。本実施形態では、衝突判定部12は、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定した後、1回目の衝突が生じた側のセンサに関するON情報(例えば2値制御における“1”)が第1論理判定部12aに入力された状態を所定時間に亘って保つ処理を行う。なお、ここで言う「所定時間」とは、例えば、2回目以降の衝突が想定される一定時間でもよいし、1回目の衝突が判定されてからエンジンが切られるまでの時間でもよい。
そして、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなした状態で、1回目の衝突判定時と同じアルゴリズムを用いて、車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなした状態で、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超え、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超え、且つ、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えた場合に、車両Mに2回目の衝突が生じたと判定する(ステップS14)。なお、2回目の衝突の判定に用いられる閾値は、1回目の衝突の判定に用いられる閾値と同じ値でもよく、異なる値でもよい。
そして、衝突判定部12は、2回目の衝突が生じたと判定した場合、その旨を示す情報を、エアバッグ制御部13に送る(ステップS15)。これにより、1回目の衝突では展開されていないエアバッグが展開される。
このような構成によれば、多重衝突に対する判定をより正確に行うことができる。ここで比較例として、車両の両側部に設けられたセンサの個々の検出結果に基づき、衝突判定を行う乗員保護装置について考える。この場合、一点のポイントによるセンサ出力に基づき衝突判定がなされるため、衝突によるセンサ出力なのか、単なる打撃や悪路走行などによるセンサ出力なのかの判断が困難であり、誤判定を招く可能性がある。この誤判定に対する対策として、車両Mの第1側部S1に設けられた第1側部センサ21に基づく値と、車両Mの第2側部S2に設けられた第2側部センサ22に基づく値とがそれぞれの閾値を超えた場合に衝突が生じたと判定すること(マルチポイント判定)が考えられる。これにより、衝突判定の精度を高めることができる。
しかしながら、多重衝突における1回目の衝突により、衝突を受けたセンサまたはセンサの周囲が損傷し、センサが故障したり、センサの周囲が変形したりすることがあり得る。この場合、センサから出力が得られない、またはセンサから正常な値が出力されない可能性がある。このため、上記のようなマルチポイント判定により2回目以降の衝突を判定しようとすると、衝突判定の精度が逆に低下する可能性がある。
そこで本実施形態の乗員保護装置1は、車両Mの第1側部S1に設けられて加速度を検出する第1側部センサ21と、車両Mの第1側部S1とは反対側の第2側部S2に設けられて加速度を検出する第2側部センサ22と、第1側部センサ21の検出結果に基づく値および第2側部センサ22の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に車両Mに衝突が生じたと判定し、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定したことを含む条件を満たす場合、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する衝突判定部12とを備える。このような構成によれば、1回目の衝突に対しては、マルチポイント判定により衝突判定の精度を高めることができるとともに、1回目の衝突によりセンサまたはセンサの周囲が損傷した場合であっても、2回目の衝突を精度良く判定することができる。これにより、多重衝突に対する判定をより正確に行うことができる。
ここで、一つの変形例の衝突判定部12は、1回目の衝突が生じたと判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側に設けられて故障が検知されたセンサについては、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなして、車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定してもよい。すなわち、本変形例では、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じた側のセンサに故障が生じていない場合には、1回目の衝突判定時と同様に、第1側部センサ21の検出結果に基づく値および第2側部センサ22の検出結果の基づく値とに基づき、2回目の衝突を判定してもよい。この場合、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じた側のセンサから受け取る故障検知に関する信号に基づき、そのセンサの故障の有無を検知することができる。例えば、衝突判定部12は、センサが正常に動作していることを示す信号(故障検知に関する信号)がセンサから出力されない場合に、センサに故障が生じたことを検知する。
このため、上記第1の実施形態および変形例を言い直すと、衝突判定部12は、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定したことを含む条件を満たす場合、第1側部センサ21と第2センサとのうち1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する。ここで、「車両Mに1回目の衝突が生じたと判定したことを含む条件を満たす場合」とは、車両Mに1回目の衝突が生じたとの判定が単に行われた場合に限定されず、車両Mに1回目の衝突が生じたとの判定が行われるとともに、1回目の衝突が生じた側のセンサの故障が検知された場合を含む。
また、上記実施形態の衝突判定部12は、1回目の衝突を判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する。これに代えて、衝突判定部12は、1回目の衝突を判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサに関する閾値を低くするとともに、第1側部センサ21の検出結果に基づく値および第2側部センサ22の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に車両Mに2回目の衝突が生じたと判定してもよい。このような構成によれば、1回目の衝突によりセンサの周囲が変形し、2回目の衝突時にセンサが検出する加速度が正常時に比べて小さな値になる場合であっても、2回目の衝突を精度良く判定することができる。また、この場合であっても、衝突判定部12は、第1側部センサ21および第2側部センサ22から受け取る故障検知に関する情報に基づき、1回目の衝突が生じた側に設けられたセンサに故障が生じたと検知した場合に、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなして、2回目の衝突が生じたか否かを判定してもよい。
また、「第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する」とは、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなすことに限らず、例えば、1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関するON情報が、第1論理判定部12aを介さずに、第2論理判定部12gに直接に入力されるように、衝突判定部12がアルゴリズムを変更することで実現されてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の乗員保護装置1について説明する。本実施形態は、衝突判定部12が、1回目の衝突が生じたと判定した後、1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値を1回目の衝突前の値よりも高くする点で、第1の実施形態とは異なる。なお、以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
図6は、本実施形態の衝突判定部12の処理流れを示すフローチャートである。なお、図6中のステップS11、S12、S13、S14、S15に関する処理は、上記第1の実施形態の対応する処理と同様である。このため、これら処理の詳細な説明は、本実施形態では省略する。
図6に示すように、本実施形態の衝突判定部12は、1回目の衝突が生じたと判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値(第1閾値または第2閾値)を、1回目の衝突前の値よりも高くする(ステップS21)。この高められた閾値は、予め記憶部11に記憶されている値であってもよいし、1回目の衝突前の閾値に係数を乗じて得られる値でもよい。なお、閾値を高くするとは、例えば、図3中に示された仮想的なマップ上のラインLを原点から離れる方向にシフトさせることを意味する。
また、衝突判定部12は、第1の実施形態と同様に、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサについては、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなす処理を行う(ステップS13)。そして、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなした状態で、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超え、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超え、且つ、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えた場合に、車両Mに2回目の衝突が生じたと判定する(ステップS14)。
このような構成によれば、多重衝突に対する判定をより正確に行うことができる。ここで、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなす。このため、2回目の衝突判定は、1回目の衝突判定よりも少ない数のセンサによって行われることになる。この場合、センサに入力されるノイズに起因する誤判定が生じる可能性がある。
そこで本実施形態では、1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値を1回目の衝突前の値よりも高くすることにより、センサに入力されるノイズに起因する誤判定を抑制することができる。これにより、2回目の衝突に対する判定をさらに正確に行うことができる。
本実施形態では、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じたと判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果と、キャビン内センサ28の検出結果とに基づき車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する。このような構成によれば、キャビン内センサ28が組み合わされて衝突判定が行われるため、例えば1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値を1回目の衝突前の値よりもそれほど高くしなくても、センサに入力されるノイズに起因する誤判定を抑制することができる。このため、比較的低い閾値によって2回目の衝突に対する判定をより確実に行うことができる。
なお、衝突判定部12は、1回目の衝突を判定した後、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側のセンサに関する閾値を低くするとともに、第1側部センサ21と第2側部センサ22とのうち1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する閾値を1回目の衝突前の値よりも高くし、第1側部センサ21の検出結果に基づく値および第2側部センサ22の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に車両Mに2回目の衝突が生じたと判定してもよい。このような構成によれば、1回目の衝突によりセンサの周囲が変形し、2回目の衝突時にセンサが検出する加速度が正常時に比べて小さな値になる場合であっても、2回目の衝突を精度良く判定することができる。また、この場合であっても、衝突判定部12は、第1側部センサ21および第2側部センサ22から受け取る故障検知に関する情報に基づき、1回目の衝突が生じた側に設けられたセンサに故障が生じたと検知された場合に、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなして、2回目の衝突が生じたか否かを判定してもよい。なお、この変形例は、以下に示す第3の実施形態でも同様である。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の乗員保護装置1について説明する。本実施形態は、車両Mの第1側部S1および第2側部S2にそれぞれ複数のセンサが設けられた点などで、第1の実施形態とは異なる。なお、以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
図7は、第3の実施形態の乗員保護装置1を備える車両Mを示す平面図である。
図7に示すように、本実施形態の乗員保護装置1は、第1側部センサ21、第2側部センサ22、第3側部センサ23、第4側部センサ24、キャビン内センサ28、第1側部エアバッグ31、第2側部エアバッグ32、および制御ユニット10(図8参照)を有する。
第1側部センサ21および第3側部センサ23は、車両Mの第1側部S1に設けられている。第1側部センサ21および第3側部センサ23は、車両前後方向Xに分かれて配置されている。第1側部センサ21は、例えば前席に対応して設けられている。第3側部センサ23は、例えば後席に対応して設けられている。第3側部センサ23は、「第3センサ」の一例である。
第2側部センサ22および第4側部センサ24は、車両Mの第2側部S2に設けられている。第2側部センサ22および第4側部センサ24は、車両前後方向Xに分かれて配置されている。第2側部センサ22は、例えば前席に対応して設けられている。第4側部センサ24は、例えば後席に対応して設けられている。第4側部センサ24は、「第4センサ」の一例である。
第1側部センサ21、第2側部センサ22、第3側部センサ23、および第4側部センサ24の各々は、車両幅方向Yの加速度を検出する加速度センサである。なお、これに代えて、第1側部センサ21、第2側部センサ22、第3側部センサ23、および第4側部センサ24の各々は、上記第1の実施形態と同様に、車両前後方向Xの加速度と、車両幅方向Yの加速度とをそれぞれ検出可能な2軸加速度センサでもよい。第1側部センサ21、第2側部センサ22、第3側部センサ23、および第4側部センサ24の各々は、自身に加わった加速度に対応する値を検出結果として制御ユニット10に出力する。例えば、第1側部センサ21、第2側部センサ22、第3側部センサ23、および第4側部センサ24の各々は、所定時間毎(例えば数百マイクロ秒毎)に検出結果を制御ユニット10に出力する。また、第1側部センサ21、第2側部センサ22、第3側部センサ23、および第4側部センサ24の各々は、自身が正常に動作していることを示す信号(故障検知に関する信号)を、所定の時間間隔で制御ユニット10に出力してもよい。
図8は、乗員保護装置1のシステム構成を示すブロック図である。
図8に示すように、制御ユニット10は、第1から第4の側部センサ21,22,23,24およびキャビン内センサ28から検出結果を受け取るとともに、第1側部エアバッグ31および第2側部エアバッグ32を制御する。エアバッグ制御部13は、例えば、どのエアバッグを展開したかを示す情報を衝突判定部12に送る。これにより、衝突判定部12は、どのエアバッグが展開されているか(1回目の衝突が車両Mのどこに生じたか)を示す情報を参照することができる。
次に、本実施形態の衝突判定部12の処理について詳述する。
本実施形態の衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果を判定するための第1閾値、第2側部センサ22の検出結果を判定するための第2閾値、第3側部センサ23の検出結果を判定するための第3閾値、および第4側部センサ24の検出結果を判定するための第4閾値を記憶部11から取得する。そして、衝突判定部12は、第1側部センサ21または第3側部センサ23の少なくとも一方の検出結果に基づく値および第2側部センサ22または第4側部センサ24の少なくとも一方の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に車両Mに衝突が生じたと判定する。すなわち、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えるか、第3側部センサ23の検出結果に基づく値が第3閾値を超えるかのいずれかの場合であって、且つ、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超えるか、第4側部センサ24の検出結果に基づく値が第4閾値を超えるかのいずれかの場合に、車両Mに衝突が生じたと判定する。本実施形態では、上記判定処理を、車両Mに対する1回目の衝突だけでなく、2回目以降の衝突についても行う。
次に、本実施形態の衝突判定部12の衝突判定のアルゴリズムについて説明する。
図9は、本実施形態の衝突判定部12の衝突判定のアルゴリズムを示す図である。衝突判定部12は、論理積(AND)の論理判定部12a〜12dと、論理和(OR)の論理判定部12rと、論理積(AND)の論理判定部12gとを備える。
詳しく述べると、衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えた場合、第1側部センサ21に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12a,12bに入力する。また、衝突判定部12は、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超えた場合、第2側部センサ22に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12a,12cに入力する。また、衝突判定部12は、第3側部センサ23の検出結果に基づく値が第3閾値を超えた場合、第3側部センサ22に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12c,12dに入力する。また、衝突判定部12は、第4側部センサ24の検出結果に基づく値が第4閾値を超えた場合、第4側部センサ24に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12b,12dに入力する。
そして、論理判定部12aは、第1側部センサ21に関するON情報と、第2側部センサ22に関するON情報との両方が入力された場合、側部センサ21,22に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12rに入力する。また、論理判定部12bは、第1側部センサ21に関するON情報と、第4側部センサ24に関するON情報との両方が入力された場合、側部センサ21,24に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12rに入力する。また、論理判定部12cは、第2側部センサ22に関するON情報と、第3側部センサ23に関するON情報との両方が入力された場合、側部センサ22,23に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12rに入力する。また、論理判定部12dは、第3側部センサ23に関するON情報と、第4側部センサ24に関するON情報との両方が入力された場合、側部センサ23,24に関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12rに入力する。論理判定部12rは、側部センサ21,22に関するON情報、側部センサ21,24に関するON情報、側部センサ22,23に関するON情報、または側部センサ23,24に関するON情報のいずれか一つが入力された場合、側部センサに関するON情報(例えば2値制御における“1”)を論理判定部12gに入力する。そして、衝突判定部12は、側部センサに関するON情報と、キャビン内センサ28に関するON情報との両方が論理判定部12gに入力された場合、車両Mに衝突が生じたと判定する。
次に、本実施形態の衝突判定部12の処理流れについて説明する。
図10は、本実施形態の衝突判定部12の処理流れを示すフローチャートである。
衝突判定部12は、第1側部センサ21の検出結果に基づく値が第1閾値を超えたか否か、第2側部センサ22の検出結果に基づく値が第2閾値を超えた否か、第3側部センサ23の検出結果に基づく値が第3閾値を超えたか否か、第4側部センサ24の検出結果に基づく値が第4閾値を超えた否か、およびキャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えたか否かを監視する。そして、衝突判定部12は、第1側部センサ21または第3側部センサ23の少なくとも一方の検出結果に基づく値および第2側部センサ22または第4側部センサ24の少なくとも一方の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超え、且つ、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えた場合に車両Mに衝突が生じたと判定する(ステップS31)。そして、衝突判定部12は、衝突が生じたこと、および車両Mのいずれの側部に衝突が生じたかを示す情報(または衝突位置を示す情報)を、エアバッグ制御部13に送る(ステップS32)。
次に、衝突判定部12は、車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する。本実施形態の衝突判定部12は、例えば、第1から第4の側部センサ21,22,23,24から受け取る故障検知に関する信号に基づき、第1から第4の側部センサ21,22,23,24の各々の故障検知を行う。そして、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じたと判定した後、第1から第4の側部センサ21,22,23,24のうち故障が検知されたセンサについては、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなして、2回目の衝突が生じたか否かを判定する。すなわち、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じたと判定した後、第1から第4の側部センサ21,22,23,24のうち故障が検知されたセンサについては、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなす処理を行う(ステップS33)。具体的には、衝突判定部12は、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定した後、故障が検知されたセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えていることを示す状態を所定時間に亘って保つ処理を行う。本実施形態では、衝突判定部12は、車両Mに1回目の衝突が生じたと判定した後、論理判定部12a〜12dのなかで故障が検知されたセンサが対応する論理判定部に対してそのセンサに関するON情報(例えば2値制御における“1”)が入力された状態を所定時間に亘って保つ処理を行う。
そして、衝突判定部12は、故障が検知されたセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなした状態で、1回目の衝突判定時と同じアルゴリズムを用いて、車両Mに2回目の衝突が生じたか否かを判定する(ステップS34)。具体的には、衝突判定部12は、故障が検知されたセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなした状態で、第1側部センサ21または第3側部センサ23の少なくとも一方の検出結果に基づく値および第2側部センサ22または第4側部センサ24の少なくとも一方の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超え、且つ、キャビン内センサ28の検出結果に基づく値が閾値を超えた場合に車両Mに衝突が生じたと判定する(ステップS34)。そして、衝突判定部12は、2回目の衝突が生じたこと、および車両Mのいずれの側部に2回目の衝突が生じたかを示す情報を、エアバッグ制御部13に送る(ステップS35)。
このような構成によれば、多重衝突に対する判定をより正確に行うことができる。例えば本実施形態では、衝突判定部12は、1回目の衝突が生じたと判定した後、第1から第4の側部センサ21,22,23,24のうち故障が検知されたセンサについては、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなして、2回目の衝突が生じたか否かを判定する。このような構成によれば、衝突を受けたセンサが故障した場合であっても、2回目の衝突を精度良く判定することができる。また上記構成では、衝突を受けた側のセンサであっても、故障していないセンサについては、正常時と同様に、センサの検出結果に基づく値が閾値を超えたか否かが判定される。このため、2回目の衝突をさらに精度良く判定することができる。また上記構成によれば、衝突判定部12は、1回目の衝突に関する判定と同様のアルゴリズムによって、2回目の衝突に関する判定を行うことができる。このため、衝突判定に関する処理の簡易化や安定化を図ることができる。
なお、衝突判定部12は、1回目の衝突を判定した後、第1から第4の側部センサ21,22,23,24のうち故障が検知されたセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなすことに代えて、1回目の衝突を判定した後、第1から第4の側部センサ21,22,23,24のうち1回目の衝突が生じた側に設けられてセンサの検出結果に基づく値が1回目の衝突時に閾値を超えたセンサ(1回目の衝突判定に寄与したセンサ)については、そのセンサの検出結果に基づく値が閾値を超えているとみなして、2回目の衝突が生じたか否を判定してもよい。この場合、衝突判定部12は、例えば、どのエアバッグ(どの座席のエアバッグ)が展開されたかを示す情報をエアバッグ制御部13から受け取り、展開されたエアバッグの近傍に配置されたセンサを、センサの検出結果に基づく値が1回目の衝突時に閾値を超えたセンサであると認識してもよい。このような構成によっても、第3の実施形態と同様に、多重衝突に対する判定をより正確に行うことができる。
以上、第1から第3の実施形態で説明した制御ユニット10の各機能部の一部または全部は、例えば、メモリなどに記憶されたプログラム(ソフトウェア)がプロセッサ(ハードプロセッサ)によって実行されることにより実現される。また、これら機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
以上、いくつかの実施形態について説明したが、実施形態の構成は、上記例に限定されない。例えば、衝突判定部12は、キャビン内センサ28の検出結果に基づかず、衝突判定を行ってもよい。また、衝突判定において第1側部センサ21および第2側部センサ22と組み合わされるセンサは、キャビン内センサ28に限らず、他のセンサでもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1…乗員保護装置、10…制御ユニット、12…衝突判定部、21…第1側部センサ(第1センサ)、22…第2側部センサ(第2センサ)、23…第3側部センサ(第3センサ)、24…第4側部センサ(第4センサ)、28…キャビン内センサ、M‥車両、S1…第1側部、S2…第2側部。

Claims (7)

  1. 車両の第1側部に設けられ、加速度を検出する第1センサと、
    前記車両の前記第1側部とは反対側の第2側部に設けられ、加速度を検出する第2センサと、
    前記第1センサの検出結果に基づく値および前記第2センサの検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に衝突が生じたと判定し、前記車両に1回目の衝突が生じたと判定したことを含む条件を満たす場合、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側のセンサの検出結果に関わらず、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果に基づき前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する衝突判定部と、
    を備えることを特徴とする乗員保護装置であって、
    前記第1センサおよび前記第2センサは、前記衝突判定部が前記1回目の衝突が生じたと判定した後も、自らの故障検知に関する信号を所定の時間間隔で前記衝突判定部に出力し、
    前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサまたは前記第2センサのうち前記1回目の衝突が生じた側部のセンサから出力された前記故障検知に関する信号に基づいて、前記1回目の衝突が生じた側部のセンサの故障を検知した場合、前記1回目の衝突が生じた側に設けられて故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する、
    乗員保護装置。
  2. 前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する前記閾値を、前記1回目の衝突前の値よりも高くする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記車両のキャビン内に設けられ、加速度またはヨーレートの少なくとも一方を検出するキャビン内センサをさらに備え、
    前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサの検出結果と、前記キャビン内センサの検出結果とに基づき前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記第1側部に設けられ、加速度を検出する第3センサと、
    前記第2側部に設けられ、加速度を検出する第4センサと、
    をさらに備え、
    前記衝突判定部は、前記第1センサまたは前記第3センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値および前記第2センサまたは前記第4センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に衝突が生じたと判定し、前記車両に1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサ、前記第2センサ、前記第3センサ、および前記第4センサのうち故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の乗員保護装置。
  5. 前記第1側部に設けられ、加速度を検出する第3センサと、
    前記第2側部に設けられ、加速度を検出する第4センサと、
    をさらに備え、
    前記衝突判定部は、前記第1センサまたは前記第3センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値および前記第2センサまたは前記第4センサの少なくとも一方の検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に衝突が生じたと判定し、前記車両に1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサ、前記第2センサ、前記第3センサ、および前記第4センサのうち前記1回目の衝突が生じた側に設けられてセンサの検出結果に基づく値が前記1回目の衝突時に前記閾値を超えたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の乗員保護装置。
  6. 車両の第1側部に設けられ、加速度を検出する第1センサと、
    前記車両の前記第1側部とは反対側の第2側部に設けられ、加速度を検出する第2センサと、
    前記第1センサの検出結果に基づく値および前記第2センサの検出結果に基づく値がそれぞれの閾値を超えた場合に前記車両に衝突が生じたと判定し、前記車両に1回目の衝突が生じたと判定した後は、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側のセンサに関する前記閾値を低くするまたは前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなし、且つ、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側とは反対側のセンサに関する前記閾値を、前記1回目の衝突前の値よりも高くする衝突判定部と、
    を備えることを特徴とする乗員保護装置であって、
    前記第1センサおよび前記第2センサは、前記衝突判定部が前記1回目の衝突が生じたと判定した後も、自らの故障検知に関する信号を所定の時間間隔で前記衝突判定部に出力し、
    前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサまたは前記第2センサのうち前記1回目の衝突が生じた側部のセンサから出力された前記故障検知に関する信号に基づいて、前記1回目の衝突が生じた側部のセンサの故障を検知した場合、前記1回目の衝突が生じた側に設けられて故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する、
    乗員保護装置。
  7. 前記衝突判定部は、前記1回目の衝突が生じたと判定した後、前記第1センサと前記第2センサとのうち前記1回目の衝突が生じた側に設けられて故障が検知されたセンサについては、前記センサの検出結果に基づく値が前記閾値を超えているとみなして、前記車両に2回目の衝突が生じたか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の乗員保護装置。
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