JP6733950B2 - 封止用成形材料及び電子部品装置 - Google Patents
封止用成形材料及び電子部品装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6733950B2 JP6733950B2 JP2016055051A JP2016055051A JP6733950B2 JP 6733950 B2 JP6733950 B2 JP 6733950B2 JP 2016055051 A JP2016055051 A JP 2016055051A JP 2016055051 A JP2016055051 A JP 2016055051A JP 6733950 B2 JP6733950 B2 JP 6733950B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- molding material
- mass
- general formula
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
パワー半導体にとって、電力変換効率はその性能を決定する非常に重要な項目であるが、ここにきて、従来のSi素子より変換効率の高い炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)等の化合物半導体の研究開発や市場での流通が活況を呈するようになってきた。
SiCについては、300℃以上での動作報告もあり、封止用成形材料には高いガラス転移温度とともに高い耐熱分解性が求められることになる。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
[1](A)下記一般式(I)で表されるマレイミド樹脂と、(B)トリフェニルメタン骨格及び/又はナフタレン骨格を有するフェノール系硬化剤と、(C)シリコーンパウダーと、(D)両末端アミノ変性シリコーンオイルと、を含有し、前記(B)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し、10〜50質量部である、封止用成形材料。
(式中、R1はそれぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基であって、炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよい。R1が複数存在する場合、該複数のR1は、互いに同一でも異なっていてもよい。pはそれぞれ独立に0〜4の整数、qは0〜3の整数、zは0〜10である。)
[2]前記(B)成分が、下記一般式(II)で表されるトリフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂、下記一般式(III)で表されるナフタレン骨格を有するフェノール樹脂、及び下記一般式(IV)で表されるナフタレン骨格を有するフェノール樹脂から選択される少なくとも1種を含む、上記[1]に記載の封止用成形材料。
(式中、xは0〜10である。)
(式中、y1は0〜10である。)
(式中、y2は0〜10である。)
[3]前記(C)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し5〜35質量部である、上記[1]又は[2]に記載の封止用成形材料。
[4]前記(D)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し0.3〜15質量部である、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の封止用成形材料。
[5]さらに、(E)両末端エポキシ変性シリコーンオイルを含有する、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の封止用成形材料。
[6]前記(E)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し0.1〜1質量部である、上記[5]に記載の封止用成形材料。
[7]さらに、(F)トリフェニルメタン骨格及び/又はナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含有する、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の封止用成形材料。
[8]前記(F)成分が、下記一般式(V)で表されるトリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂、下記一般式(VI)で表されるナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、及び下記一般式(VII)で表されるナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂から選択される少なくとも1種を含む、上記[7]に記載の封止用成形材料。
(式中、nは0〜10である。)
(式中、mは0〜10である。)
[9]前記(F)成分の含有量が、エポキシ当量換算で、前記(B)成分の水酸基100当量に対して10〜40当量である、上記[7]又は[8]に記載の封止用成形材料。
[10]上記[1]〜[9]のいずれか一項に記載の封止用成形材料により封止された素子を備える、電子部品装置。
(封止用成形材料)
まず、本発明の封止用成形材料の各成分について述べる。
〔(A)マレイミド樹脂〕
本発明で用いる(A)成分のマレイミド樹脂は、下記一般式(I)で表され、1分子内にマレイミド基を2つ以上含む化合物であり、加熱によりマレイミド基が、後述する(B)成分のフェノール系硬化剤と反応することで3次元的網目構造を形成し、硬化する樹脂である。また、上記マレイミド樹脂は、耐熱性や耐熱分解性に優れる。
上記炭素数1〜10の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基などのアリール基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基などの1価の炭化水素基が挙げられる。
また、R1が複数存在する場合、該複数のR1は、互いに同一でも異なっていてもよい。
zは0〜10であり、好ましくは0〜4である。
また、上記マレイミド樹脂は、例えば、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドでz=0を主成分とするBMI、BMI−70(以上、ケイアイ化成(株)製)、BMI−1000(大和化成工業(株)製)、同じくz=0〜2を主成分とするBMI−2300(大和化成工業(株)製)等が市販品として入手することができる。
なお、予備混合において、(B)成分のフェノール系硬化剤を2種以上用いてもよい。
なお、上記一般式(I)で表されるマレイミド樹脂以外のマレイミド樹脂を配合する場合、その配合量は、(A)成分のマレイミド樹脂100質量部に対し、30質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましく、10質量部以下とすることが更に好ましい。
本発明で用いる(B)成分のフェノール系硬化剤は、一分子中に少なくとも2個の水酸基を有し、トリフェニルメタン骨格及び/又はナフタレン骨格を含む。具体的には、トリフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂、及びナフタレン骨格を有するフェノール樹脂のうち少なくとも1種を含む。トリフェニルメタン骨格やナフタレン骨格を含むフェノール樹脂は、一般に、封止用成形材料に高いガラス転移点を与え、その耐熱性を高める。
上記トリフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(II)で表されるフェノール樹脂が挙げられる。
(式中、xは0〜10である。)
(式中、y1は0〜10である。)
(式中、y2は0〜10である。)
なお、上記一般式(II)〜(IV)で表されるフェノール樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を併用する場合、その合計量を上記範囲内となるようにする。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、無水酸系硬化剤、アミン系硬化剤等を併用してもよい。
なお、上記(B)成分以外のフェノール系樹脂を併用する場合、その配合量は(B)成分のフェノール系硬化剤100質量部に対し、30質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましく、10質量部以下とすることが更に好ましい。
本発明における「シリコーンパウダー」とは、シロキサン結合が(CH3SiO3/2)nで表される三次元網目状に架橋した構造をもつ粉体のことであり、具体的には、ポリメチルシルセスキオキサン化合物を指す。なお、本発明では、ポリメチルシルセスキオキサン化合物が有するメチル基の一部が、フェニル基等の他の炭化水素基で変性されていてもよい。
また、上記ポリメチルシルセスキオキサン化合物は、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)等の有機系エラストマーに比べ、高い耐熱性を有する。
なお、上記平均粒径は、レーザ回折散乱方式(たとえば、(株)島津製作所製、装置名:SALD-3100)により測定することができる。
本発明で用いる(D)成分の両末端アミノ変性シリコーンオイルは、封止用成形材料の硬化物の曲げ弾性率を低減させるとともに、離型剤として働くものである。
上記(D)成分は、シリコーンオイルの両末端にアミノ基を有し、該アミノ基が、120〜180℃程度の温度で(A)成分のマレイミド樹脂と反応することにより、マレイミド樹脂骨格中に取り込まれ、封止用成形材料の硬化物の曲げ弾性率を低減させ、成形時の染み出し防止等の効果を高める。また、両末端アミノ変性シリコーンオイル中の側鎖は、全てメチル基であってもよいし、その一部、又は全部がフェニル基等の炭化水素基で置換されていてもよい。
なお、上記粘度は、回転粘度計により測定することができる。
本発明の封止用成形材料は、さらに(E)成分の両末端エポキシ変性シリコーンオイルを含有することが好ましい。封止用成形材料に上記(E)成分を添加すると硬化物の曲げ弾性率がより一層低減する。また、上記(E)成分は、金型離型性等の観点から、両末端エポキシ変性ジメチルシロキサンが好ましいが、その側鎖の一部、又は全部がフェニル基等の炭化水素基で置換されていてもよい。
本発明の封止用成形材料は、さらに(F)成分のトリフェニルメタン骨格、及び/又はナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含有することが、封止用成形材料の硬化物のガラス転移温度(Tg)をより高くする観点から好ましい。上記(F)成分のエポキシ樹脂は、一分子中に2個以上のエポキシ基を有し、トリフェニルメタン骨格、及び/又はナフタレン骨格を含む。具体的には、トリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂、及びナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂のうち少なくとも1種を含む硬化性エポキシ樹脂である。
上記トリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(V)で表されるエポキシ樹脂が挙げられる。
(式中、nは0〜10である。)
(式中、mは0〜10である。)
なお、上記一般式(V)〜(VII)で表されるエポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、2種以上を併用する場合には、それらの合計量が上記範囲内となるように封止用成形材料を調製する。
なお、上記(F)成分以外のエポキシ樹脂を併用する場合、その配合量は(F)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、30質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましく、10質量部以下とすることが更に好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これら以外の従来公知のシランカップリング剤を用いてもよい。
なお、シランカップリング剤は、後述するシリカ等の無機充填材と単純に混合して用いてもよいし、予め無機充填材に表面処理を施してもよい。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、アルミネート系カップリング剤やチタネート系カップリング剤を添加しても構わない。
また、上記封止用成形材料の硬化物のガラス転移温度は、好ましくは250℃以上、より好ましくは260℃以上、更に好ましくは270℃以上である。上記封止用成形材料の硬化物の熱分解温度は、好ましくは360℃以上、より好ましくは370℃以上、更に好ましくは380℃以上である。
また、上記封止用成形材料の硬化物の曲げ弾性率は、好ましくは15GPa以下、より好ましくは14GPa以下であり、曲げ強度は、好ましくは100MPa以上、より好ましくは105MPa以上である。
さらに、上記封止用成形材料の硬化物の密着力は、信頼性の観点から、好ましくは7MPa以上、より好ましくは10MPa以上である。
なお、硬化物のガラス転移温度、熱分解温度、曲げ弾性率、曲げ強度、及び密着力は、実施例に記載の方法により測定できる。
本発明の電子部品装置は、上記封止用成形材料により封止された素子を備える。上記電子部品装置とは、リードフレーム、単結晶シリコン半導体素子又はシリコン、ガリウム等の化合物半導体素子等の支持部材、これらを電気的に接続するためのワイヤやバンプ等の部材、及びその他の構成部材一式に対し、必要部分を上記封止用成形材料により封止された電子部品装置のことである。
また、上記封止用成形材料を用いることにより、耐熱性に優れ、高温放置後でも剥離やクラックを発生しにくい電子部品装置とすることができる。
表1に記載の種類及び配合量の各成分をミキシング二軸ロールで混練し、封止用成形材料を調製した。各実施例及び比較例における混練温度は、約120℃に設定した。なお、表1中、空欄は配合なしを表す。
〔(A)成分〕
・BMI−1000:N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド(一般式(I)中のz=0を主成分とする)、大和化成工業(株)製、商品名
・BMI−2300:ポリフェニルメタンマレイミド(一般式(I)中のz=0〜2を主成分とする)、大和化成工業(株)製、商品名
なお、上記マレイミド樹脂は、その全量を(B)成分のフェノール系硬化剤の全量に加え予備混合して用いた。予備混合は、120〜150℃で(B)成分のフェノール系硬化剤の全量を溶融させた後、同温度で、マレイミド樹脂を徐々に加えて混合し、その全量が溶融した後、更に10分程攪拌した。
〔(B)成分〕
・MEH−7500:トリフェニルメタン型フェノール樹脂(一般式(II)中のx=1〜4であるフェノール樹脂が主成分)、明和化成(株)製、商品名、水酸基当量97、軟化点110℃
・SN−485:ナフトールアラルキル樹脂(一般式(III)中のy1=0〜3であるフェノール樹脂が主成分)、新日鉄住金化学(株)製、商品名、水酸基当量215、軟化点87℃
〔(C)成分〕
・MSP−3500:ポリメチルシルセスキオキサンを主成分とするシリコーンエラストマー、日興リカ(株)製、商品名、平均粒径5μm
・EP−5518:ポリメチルシルセスキオキサンを主成分とするシリコーンエラストマー、東レ・ダウコーニング(株)製、商品名、平均粒径3μm
〔(D)成分〕
・X−22−1660B−3:両末端アミノ変性ジフェニルシロキサン、信越化学工業(株)製、商品名、アミン当量2200g/mol、25℃粘度550mm2/s
なお、上記両末端アミノ変性ジフェニルシロキサンは、その全量を予め(A)成分及び(B)成分の全量に加え予備混合して用いた。予備混合は、120〜150℃で(B)成分の全量を溶融させた後、(A)成分を添加し、(A)成分の全量を溶解させた後に、両末端アミノ変性ジフェニルシロキサンを加えて混合し、その全量が溶融した後、更に5分程攪拌した。
〔(E)成分〕
・KF−105:両末端エポキシ変性ジメチルシロキサン、信越化学工業(株)製、商品名、エポキシ当量490g/mol、25℃粘度15mm2/s
〔(F)成分〕
・EPPN−502H:トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(一般式(V)中のn=0〜3であるエポキシ樹脂が主成分)、日本化薬(株)製、商品名、エポキシ当量168、軟化点67℃
・ESN−375:ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂(一般式(VI)中のm=0〜3であるエポキシ樹脂が主成分)、新日鉄住金化学(株)製、商品名、エポキシ当量172、軟化点75℃
・HP−4710:ジヒドロキシナフタレンノボラック型エポキシ樹脂(一般式(VII)で表されるエポキシ樹脂)、DIC(株)製、商品名、エポキシ当量161、軟化点82℃
・KBM−403:カップリング剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製、商品名
・HW−4051E:離型剤、酸化型ポリエチレン、三井化学(株)製、商品名、軟化点120℃、酸価12mgKOH/g
・FB−105:無機充填材(溶融球状シリカ)、電気化学工業(株)製、商品名、平均粒径18μm、比表面積4.5m2/g
・PP−200:硬化促進剤(トリフェニルホスフィン)、北興化学工業(株)製、商品名
・MA−600:着色剤(カーボンブラック)、三菱化学(株)製、商品名
(1)ガラス転移温度(Tg)
封止用成形材料の硬化物の耐熱性の目安の一つとしてガラス転移温度(Tg)を測定した。まず、縦4mm×横4mm×高さ20mmの金型を用いて、封止用成形材料を上記条件で成形し、更に、上記条件で後硬化させ、成形品(縦4mm×横4mm×厚み20mm)を作製した。該成形品を必要な寸法に切り出したものを試験片とし、該試験片のガラス転移温度(Tg)を、熱分析装置(セイコーインスツル(株)製、商品名:SSC/5200)を用いて測定した。なお、250℃以上を合格とした。
封止用成形材料の硬化物の耐熱性のもう一つの目安として、TG−DTAによる熱分解温度を測定した。上記(1)と同サイズの試験片を乳鉢で十分にすり潰して得られた粉末を用い、昇温速度10℃/分で室温(25℃)から600℃まで加熱した。得られた重量変化チャートから、1%の重量減少が認められた温度を熱分解温度とした。測定装置はセイコーインスツル(株)製の「EXSTAR6000」を用いた。なお、360℃以上を合格とした。
常温(20℃)における封止用成形材料の曲げ弾性率、及び曲げ強度を縦100mm×横10mm×高さ4mmの試験片を用いて、三点曲げ法により測定した。測定装置として(株)島津製作所製の「オートグラフAG−X」を用い、支点間距離64mm、測定速度2mm/分の試験条件で4回測定し、その平均値から曲げ弾性率、及び曲げ強度を求めた。なお、曲げ弾性率は15GPa以下を合格とし、曲げ強度は100MPa以上を合格とした。
トランスファ成形機内の金型に、無電解Niメッキ((株)三井ハイテック製、商品名「VQFP208p」)を配置し、該無電解Niメッキ上に、封止用成形材料を上記条件で成形し、更に、上記条件で後硬化させた成形品をそれぞれ20個作製した。該成形品を温度サイクル装置((株)エスペック製、商品名:TSA−42EL)を用いて−55℃から250℃(昇降温各30分/各温度30分放置)の温度サイクルを1000サイクル繰り返した後、超音波映像装置((株)日立製作所製、商品名:FS300II)を用いて、該成形品を観察し、剥離やクラックの有無について確認した。なお、剥離又はクラック数が20個中5個以下を合格とした。
離型荷重測定成形機(京セラケミカル(株)製、商品名:GM−500)を用いて、PBGA(Plastic Ball Grid Array、30mm×30mm×1mm、t/2ヶ取り)に対して、300ショットの連続成形を行った。金型温度を185℃、成形時間を180秒とした。なお、以下の基準で評価した。
◎:300ショットまで連続成形が可能であり、金型汚れ等も見られなかった
○:300ショットまで連続成形が可能であった
×:未硬化、又は金型への貼りつき等により300ショットまでの連続成形が不可能であった
トランスファ成形機内の金型に、無電解Niメッキリードフレーム((株)三井ハイテック製、商品名:KLF−125)を配置し、該無電解Niメッキリードフレーム上に、直径3.5mmの封止用成形材料を上記条件で成形し、更に、上記条件で後硬化させた成形品をそれぞれ10個作製した。ボンドテスター−SS−30WD(西進商事(株)製、商品名)を用い、ヘッドスピード0.08mm/秒でシェア強度を測定した。なお、ヘッド高さは被着体上0.5mmとした。7MPa以上を合格とした。
一方、(C)成分を含まない比較例1〜3では、温度サイクル後の剥離やクラックの発生が多く、曲げ弾性率が18〜20GPaと高い結果となった。また、(D)成分を含まない比較例1、4、及び5では、温度サイクル後の剥離やクラックの発生が多く、成形性の評価が悪い結果となった。
Claims (8)
- (A)下記一般式(I)で表されるマレイミド樹脂と、(B)トリフェニルメタン骨格及び/又はナフタレン骨格を有するフェノール系硬化剤と、(C)シリコーンパウダーと、(D)両末端アミノ変性シリコーンオイルと、(E)両末端エポキシ変性シリコーンオイル並びに(F)トリフェニルメタン骨格及び/又はナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種と、を含有し、前記(B)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し、10〜50質量部である、封止用成形材料。
(式中、R1はそれぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基であって、炭化水素基はハロゲン原子で置換されていてもよい。R1が複数存在する場合、該複数のR1は、互いに同一でも異なっていてもよい。pはそれぞれ独立に0〜4の整数、qは0〜3の整数、zは0〜10である。) - 前記(B)成分が、下記一般式(II)で表されるトリフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂、下記一般式(III)で表されるナフタレン骨格を有するフェノール樹脂、及び下記一般式(IV)で表されるナフタレン骨格を有するフェノール樹脂から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の封止用成形材料。
(式中、xは0〜10である。)
(式中、y1は0〜10である。)
(式中、y2は0〜10である。) - 前記(C)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し5〜35質量部である、請求項1又は2に記載の封止用成形材料。
- 前記(D)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し0.3〜15質量部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の封止用成形材料。
- 前記(E)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対し0.1〜1質量部である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の封止用成形材料。
- 前記(F)成分が、下記一般式(V)で表されるトリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂、下記一般式(VI)で表されるナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、及び下記一般式(VII)で表されるナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の封止用成形材料。
(式中、nは0〜10である。)
(式中、mは0〜10である。)
- 前記(F)成分の含有量が、エポキシ当量換算で、前記(B)成分の水酸基100当量に対して10〜40当量である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の封止用成形材料。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の封止用成形材料により封止された素子を備える、電子部品装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016055051A JP6733950B2 (ja) | 2016-03-18 | 2016-03-18 | 封止用成形材料及び電子部品装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016055051A JP6733950B2 (ja) | 2016-03-18 | 2016-03-18 | 封止用成形材料及び電子部品装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017165921A JP2017165921A (ja) | 2017-09-21 |
JP6733950B2 true JP6733950B2 (ja) | 2020-08-05 |
Family
ID=59912695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016055051A Active JP6733950B2 (ja) | 2016-03-18 | 2016-03-18 | 封止用成形材料及び電子部品装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6733950B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03221526A (ja) * | 1990-01-26 | 1991-09-30 | Hitachi Chem Co Ltd | マレイミド樹脂硬化物の製造方法 |
JPH05190707A (ja) * | 1991-06-12 | 1993-07-30 | Mitsubishi Kasei Corp | 半導体封止用樹脂組成物 |
JPH0697324A (ja) * | 1992-09-11 | 1994-04-08 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 樹脂封止型半導体装置 |
JP2732021B2 (ja) * | 1993-10-22 | 1998-03-25 | 株式会社巴川製紙所 | 電子部品用接着テープおよび液状接着剤 |
JP6221382B2 (ja) * | 2013-06-14 | 2017-11-01 | 日立化成株式会社 | エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置 |
-
2016
- 2016-03-18 JP JP2016055051A patent/JP6733950B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017165921A (ja) | 2017-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6614700B2 (ja) | 封止用成形材料及び電子部品装置 | |
JP7356931B2 (ja) | 炭化ケイ素、酸化ガリウム、窒化ガリウム及びダイヤモンド素子封止用成形材料組成物、並びに電子部品装置 | |
JP2019203122A (ja) | 半導体封止用熱硬化性マレイミド樹脂組成物及び半導体装置 | |
JP6497652B2 (ja) | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品 | |
JP2018104683A (ja) | 封止成形材料用組成物及び電子部品装置 | |
JP6992967B2 (ja) | 封止成形材料用組成物及び電子部品装置 | |
JP6537188B2 (ja) | 封止用成形材料及び電子部品装置 | |
JP6794218B2 (ja) | 封止成形材料用組成物及び電子部品装置 | |
JP6537170B2 (ja) | 封止用成形材料及び電子部品装置 | |
JP2012067252A (ja) | 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 | |
TWI814868B (zh) | 半導體封裝用熱固性樹脂組合物及半導體裝置 | |
JP6733950B2 (ja) | 封止用成形材料及び電子部品装置 | |
JP6566349B2 (ja) | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品 | |
JP2004210849A (ja) | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 | |
JP6611861B2 (ja) | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品 | |
TWI696655B (zh) | SiC及GaN元件密封用成形材料組合物、電子零件裝置 | |
JP6943010B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP2002194064A (ja) | 半導体封止用樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置 | |
JP2015044963A (ja) | 半導体封止用樹脂組成物及びその硬化物を備えた半導体装置 | |
JP3803033B2 (ja) | 半導体封止用樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置 | |
JP2004256729A (ja) | エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置 | |
JP5943488B2 (ja) | 半導体封止用樹脂組成物及びその硬化物を備えた半導体装置 | |
TWI834693B (zh) | 熱固性樹脂組合物及半導體裝置 | |
JP3842258B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物及び電子部品封止装置 | |
CN116997608A (zh) | 模塑用环氧树脂组合物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170830 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180810 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190612 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190716 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200218 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200511 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20200519 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200609 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200706 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6733950 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |