JP6732187B2 - セミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法 - Google Patents

セミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法 Download PDF

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Description

本発明は、セミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法に関し、特に、海象条件や気象条件に応じて接続状態を変更することができる、セミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法に関する。
近年、環境保護の観点から埋め立てによる沿岸開発が難しくなっており、海上に大型の浮体構造物を浮かべて海底に係留する手法が既に提案されている。かかる浮体構造物は、例えば、空港、港湾設備、農業用地、工業用地、レジャー施設等に使用されるものであり、広大な面積を有することから、一般に複数の浮体を接合することによって構成される。
例えば、特許文献1に記載されたセミサブ浮体式構造物では、水中に没水する浮力体に接合部が配置されており、一方の浮力体のガイド部材に他方の浮力体の水平ジャッキを係合させることによって浮体同士を接続している。また、特許文献2に記載された浮体式海洋構造物では、浮体同士を弾性体連結手段で接続している。
特開2001−71991号公報 特開2001−206278号公報
複数の浮体を接続した大型の浮体構造物では、波の影響によって浮体間で相対運動を生じることから接続部に大きな負荷が生じる。特に、外洋における海象条件や気象条件は厳しく、特許文献1に記載されたように、浮体同士を剛体で接続した場合には、その厳しい条件に耐えることができない。
また、特許文献2に記載されたように、浮体同士を弾性体で接続した場合であっても、荒天時を基準に弾性力を調整すれば好天時の接続状態が不十分であり、好天時を基準に弾性力を調整すれば荒天時の負荷に耐えることができない。
また、特許文献1及び特許文献2に記載された接続方法は、いずれも水中で浮体同士を接続していることから、接続作業が難しい、接続に時間を要する、メンテナンスが面倒である等の問題も生じる。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、好天時における浮体間の相対運動を抑制しつつ、荒天時における負荷を軽減することができる、セミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、水中に配置されるロワーハルと、水上に配置されるアッパーハルと、前記ロワーハル及び前記アッパーハルを連結する複数のコラムと、を備えたセミサブ型浮体において、前記アッパーハルの側面に配置された弾性体と、前記アッパーハルに配置された固定滑車装置と、該固定滑車装置とケーブルを介して繋がれた可搬滑車装置と、該可搬滑車装置を接続対象のセミサブ型浮体に移載する移載装置と、前記ケーブルの長さを調節するウインチと、を備え、前記ウインチは、海象条件又は気象条件に応じて前記ケーブルの長さを調節可能に構成されており、前記弾性体を前記接続対象のセミサブ型浮体に接触させて圧縮した状態と、前記弾性体が前記接続対象のセミサブ型浮体から離隔した状態とを選択可能に構成されている、ことを特徴とするセミサブ型浮体が提供される。
前記固定滑車装置は、前記アッパーハルの上部かつ接続面の一端側に配置された第一固定滑車装置と、前記アッパーハルの上部かつ接続面の他端側に配置された第二固定滑車装置と、前記アッパーハルの下部かつ接続面の一端側に配置された第三固定滑車装置と、前記アッパーハルの下部かつ接続面の他端側に配置された第四固定滑車装置と、を含み、前記可搬滑車装置は、前記第一固定滑車装置に繋がれた第一可搬滑車装置と、前記第二固定滑車装置に繋がれた第二可搬滑車装置と、前記第三固定滑車装置に繋がれた第三可搬滑車装置と、前記第四固定滑車装置に繋がれた第四可搬滑車装置と、を含んでいてもよい。
前記弾性体は、接続面の中央部に配置されていてもよい。
前記移載装置は、トロリ式ホイスト、クレーン装置又はフォーク装置のいずれかを含んでいてもよい。
前記ロワーハルは、複数の推進装置を有していてもよい。
前記弾性体、前記固定滑車装置、前記可搬滑車装置、前記移載装置及び前記ウインチは、前記セミサブ型浮体の長手方向の側面及び短手方向の側面の両方に配置されていてもよい。
また、本発明によれば、水中に配置されるロワーハルと、水上に配置されるアッパーハルと、前記ロワーハル及び前記アッパーハルを連結する複数のコラムと、を備えたセミサブ型浮体同士を接続するセミサブ型浮体の接続方法であって、前記セミサブ型浮体は、前記アッパーハルの側面に配置された弾性体と、前記アッパーハルに配置された固定滑車装置と、該固定滑車装置とケーブルを介して繋がれた可搬滑車装置と、該可搬滑車装置を接続対象のセミサブ型浮体に移載する移載装置と、前記ケーブルの長さを調節するウインチと、を備え、一方のセミサブ型浮体の側面に他方のセミサブ型浮体の側面を接近させる接近工程と、前記移載装置により前記一方のセミサブ型浮体から前記他方のセミサブ型浮体に前記可搬滑車装置を移載する移載工程と、前記他方のセミサブ型浮体に前記可搬滑車装置を固定する据付工程と、前記ウインチにより前記ケーブルを緊張させて前記弾性体を圧縮する緊張工程と、前記ウインチにより前記ケーブルを弛緩させて前記一方のセミサブ型浮体と前記他方のセミサブ型浮体とを前記弾性体が接触しないように離隔させる弛緩工程と、を含み、海象条件又は気象条件に応じて前記緊張工程又は前記弛緩工程の何れかを選択するようにした、ことを特徴とするセミサブ型浮体の接続方法が提供される。
上述した本発明に係るセミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法によれば、一方のセミサブ型浮体に配置された固定滑車装置と、他方のセミサブ型浮体に移載されて固定される可搬滑車装置とにより、セミサブ型浮体同士を長さ調節可能なケーブルによって接続したことによって、好天時にはケーブルを緊張させてセミサブ型浮体同士を密着させることができ、荒天時にはケーブルを弛緩させてセミサブ型浮体同士を離隔させることができる。したがって、好天時における浮体間の相対運動を抑制しつつ、荒天時における負荷を軽減することができる。
また、本発明に係るセミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法によれば、セミサブ型浮体のアッパーハル同士を接続するようにしたことから、水中で浮体同士を接続する必要がなく、接続作業の負担軽減、接続時間の短縮、メンテナンスの負担軽減等を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係るセミサブ型浮体を示す図であり、(A)は平面図、(B)は図1(A)におけるB−B矢視断面図、(C)は正面図、である。 本発明の一実施形態に係るセミサブ型浮体の接続方法を示す図であり、(A)は配置工程、(B)は接近工程、を示している。 本発明の一実施形態に係るセミサブ型浮体の接続方法を示す図であり、(A)は移載準備工程、(B)は移載工程、を示している。 本発明の一実施形態に係るセミサブ型浮体の接続方法を示す図であり、(A)は据付工程、(B)は緊張工程、を示している。 弛緩工程を示す図であり、(A)は中波時、(B)は大波時、を示している。 セミサブ型浮体の接続状態の一例を示す説明図である。 本発明の他の実施形態に係るセミサブ型浮体を示す図であり、(A)は第二実施形態、(B)は第三実施形態、を示している。 本発明の他の実施形態に係るセミサブ型浮体を示す図であり、(A)は第四実施形態、(B)は第五実施形態、を示している。
以下、本発明の実施形態に係るセミサブ型浮体及びセミサブ型浮体の接続方法について、図1(A)〜図8(B)を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係るセミサブ型浮体を示す図であり、(A)は平面図、(B)は図1(A)におけるB−B矢視断面図、(C)は正面図、である。
本発明の第一実施形態に係るセミサブ型浮体1は、図1(A)〜図1(C)に示したように、水中に配置されるロワーハル11と、水上に配置されるアッパーハル12と、ロワーハル11及びアッパーハル12を連結する複数のコラム13と、を備え、アッパーハル12の側面12aに配置された弾性体2と、アッパーハル12に配置された固定滑車装置3と、固定滑車装置3とケーブル4を介して繋がれた可搬滑車装置5と、可搬滑車装置5を接続対象のセミサブ型浮体に移載する移載装置6と、ケーブル4の長さを調節するウインチ7と、を備えている。
セミサブ型浮体1は、セミサブマーシブル(Semi-Submersible)型の浮体であり、半潜水型の浮体である。セミサブ型浮体1は、例えば、空港、港湾設備、農業用地、工業用地、レジャー施設等に使用される。
ロワーハル11は、例えば、Y方向に長い浮力体であり、X方向の左右両側に配置される。ロワーハル11は、内部にバラストタンクを有し、注水又は排水することによって浮力を調整することができるように構成されていてもよい。また、ロワーハル11は、複数の推進装置11a(スラスタ)を有していてもよい。推進装置11aは、例えば、セミサブ型浮体1の推進や姿勢制御に使用されるスクリューである。
アッパーハル12は、水面より上方に配置された構造体であり、種々の用途に用いられるデッキを構成する。アッパーハル12は、複数階層のデッキを有していてもよい。アッパーハル12は、例えば、図1(A)に示したように、Y方向に長い略直方体形状を有しており、長手方向(Y方向)の両端に側面12aを有し、短手方向(X方向)の両端に側面12bを有している。
コラム13は、ロワーハル11とアッパーハル12とを連結するZ方向に延伸した略円筒形状の柱である。コラム13は、ロワーハル11やアッパーハル12と比較して水平方向の断面積が小さい。したがって、セミサブ型浮体1の喫水線をコラム13の部分に位置させることによって、水に対する抵抗を抑制することができ、セミサブ型浮体1の揺動を低減することができる。
なお、上述したセミサブ型浮体1は、図示した形状に限定されるものではなく、例えば、アッパーハル12及びコラム13の個数や形状は任意であり、セミサブ型浮体1の強度を補強するためのブレースを有していてもよい。
弾性体2は、例えば、ゴム製のフェンダーである。弾性体2は、隣接するセミサブ型浮体1の側面12aとの間に配置される緩衝材として機能する。弾性体2は、例えば、図1(C)に示したように、固定滑車装置3が配置された側の接続面(側面12a)の中央部に配置される。ここでは、側面12aのX方向の中央部における上下方向に渡って、3×3=9個の弾性体2が配置されている。なお、弾性体2の個数や配置は、図示した構成に限定されるものではない。また、弾性体2は、バネを用いたものや、気圧又は油圧を用いたものであってもよい。
固定滑車装置3は、例えば、複数の動滑車を備えたシーブブロックである。シーブブロックを用いることにより、ケーブル4の張力を増大させつつケーブル4の太さを細くすることができる。ただし、固定滑車装置3は、シーブブロックに限定されるものではない。
かかる固定滑車装置3は、アッパーハル12に形成された収容空間12c内に固定されている。収容空間12cは、例えば、図1(A)に示したように、アッパーハル12の側面12aにおける左右両側に形成され、図1(B)に示したように、アッパーハル12の側面12aにおける上部及び下部に形成されている。収容空間12cの前面(側面12a側の面)は、常時開放されていてもよいし、開閉扉を有していてもよい。
固定滑車装置3は、図1(C)に示したように、アッパーハル12の上部かつ接続面の一端側(側面12aの右側)に配置された第一固定滑車装置31と、アッパーハル12の上部かつ接続面の他端側(側面12aの左側)に配置された第二固定滑車装置32と、アッパーハル12の下部かつ接続面の一端側(側面12aの右側)に配置された第三固定滑車装置33と、アッパーハル12の下部かつ接続面の他端側(側面12aの左側)に配置された第四固定滑車装置34と、を有している。
このように、側面12aの四隅に相当する位置に収容空間12cを形成し、各収容空間12cに固定滑車装置3を配置することにより、弾性体2を挟んだ状態でバランスよくセミサブ型浮体1同士を接続することができる。なお、固定滑車装置3の配置は図示した構成に限定されるものではなく、例えば、左右一対に配置してもよいし、上下一対に配置してもよいし、上下左右の四箇所に配置してもよいし、六個以上配置してもよいし、奇数個を配置してもよい。
可搬滑車装置5は、隣接したセミサブ型浮体1の収容空間12cに移載され固定される滑車装置である。可搬滑車装置5は、固定滑車装置3と同様の滑車装置であり、例えば、複数の動滑車を備えたシーブブロックである。固定滑車装置3及び可搬滑車装置5には、ケーブル4が交互に掛け回されている。セミサブ型浮体1の接続前の状態では、固定滑車装置3と同じ収容空間12c内に仮置きされている。
また、可搬滑車装置5は、図1(C)に示したように、第一固定滑車装置31に繋がれた第一可搬滑車装置51と、第二固定滑車装置32に繋がれた第二可搬滑車装置52と、第三固定滑車装置33に繋がれた第三可搬滑車装置53と、第四固定滑車装置34に繋がれた第四可搬滑車装置54と、を有している。
移載装置6は、セミサブ型浮体1の収容空間12c内に仮置きされた可搬滑車装置5を接続時に隣接するセミサブ型浮体1の収容空間12cに移載する装置である。移載装置6は、例えば、トロリ式ホイストであり、収容空間12cの天井部に配置されたレール61と、レール61上を走行する台車62と、を有している。レール61は、伸縮可能に構成されており、接続前は収縮されており、接続時に伸長される。台車62は、可搬滑車装置5を持ち上げ可能なホイストを備えている。なお、移載装置6は、図示した構成に限定されるものではない。
ウインチ7は、ケーブル4の一端に接続されており、ケーブル4を巻き取ったり、引き出したりする装置である。かかるウインチ7によってケーブル4の長さを調節することにより、固定滑車装置3と可搬滑車装置5との距離を調節することができる。ウインチ7は、例えば、収容空間12cと同じデッキ上に配置される。
上述したように、アッパーハル12の一方(Y方向前方)の側面12aに、固定滑車装置3、可搬滑車装置5及び移載装置6を収容する収容空間12cが形成されている。また、図1(A)及び図1(B)に示したように、アッパーハル12の他方(Y方向後方)の側面12aに、接続時に隣接するセミサブ型浮体1から移載された可搬滑車装置5を収容し固定する収容空間12dが形成されている。収容空間12dは、収容空間12cに対応する位置に形成されている。
次に、上述したセミサブ型浮体1の接続方法について、図2(A)〜図5(B)を参照しつつ説明する。ここで、図2は、本発明の一実施形態に係るセミサブ型浮体の接続方法を示す図であり、(A)は配置工程、(B)は接近工程、を示している。図3は、本発明の一実施形態に係るセミサブ型浮体の接続方法を示す図であり、(A)は移載準備工程、(B)は移載工程、を示している。図4は、本発明の一実施形態に係るセミサブ型浮体の接続方法を示す図であり、(A)は据付工程、(B)は緊張工程、を示している。図5は、弛緩工程を示す図であり、(A)は中波時、(B)は大波時、を示している。
本発明の一実施形態に係るセミサブ型浮体1の接続方法は、接続対象のセミサブ型浮体1a,1bを水上に配置する配置工程と、一方のセミサブ型浮体1aの側面12aに他方のセミサブ型浮体1bの側面12aを接近させる接近工程と、移載装置6により一方のセミサブ型浮体1aから他方のセミサブ型浮体1bに可搬滑車装置5を移載する移載工程と、他方のセミサブ型浮体1bに可搬滑車装置5を固定する据付工程と、ウインチ7によりケーブル4を緊張させて弾性体2を圧縮する緊張工程と、ウインチ7によりケーブル4を弛緩させて一方のセミサブ型浮体1aと他方のセミサブ型浮体1bとを離隔させる弛緩工程と、を含んでいる。
配置工程は、図2(A)に示したように、接続対象のセミサブ型浮体1a,1bを水上に配置する工程である。セミサブ型浮体1a及びセミサブ型浮体1bは、図1(A)〜図1(C)に示したセミサブ型浮体1と同一の形状及び構成を有している。
接近工程は、図2(B)に示したように、セミサブ型浮体1aの側面12aとセミサブ型浮体1bの側面12aとを弾性体2が接触する程度まで接近させる工程である。具体的には、セミサブ型浮体1aの収容空間12cを有する側面12aと、セミサブ型浮体1bの収容空間12dを有する側面12aとを接近させる。このとき、セミサブ型浮体1a又はセミサブ型浮体1bのいずれかの推進装置11aを作動させて接近させてもよいし、セミサブ型浮体1a及びセミサブ型浮体1bの両方の推進装置11aを作動させて接近させてもよい。また、タグボート等の他の手段を用いてセミサブ型浮体1a及びセミサブ型浮体1bを接近させるようにしてもよい。
移載工程は、図3(A)及び図3(B)に示したように、セミサブ型浮体1aの移載装置6を用いて可搬滑車装置5をセミサブ型浮体1bの収容空間12dに移載する工程である。まず、図3(A)に示したように、移載装置6のレール61を収容空間12dまで伸長させる。次に、図3(B)に示したように、可搬滑車装置5を吊り上げた台車62をレール61に沿って移動させる。その後、台車62から収容空間12dの床面に可搬滑車装置5を降ろす。この作業は作業員が行う。
据付工程は、図4(A)に示したように、収容空間12d内に降ろした可搬滑車装置5をシャックル等の治具を用いて床面に固定する工程である。かかる作業は作業員が行う。この据付工程により、セミサブ型浮体1aとセミサブ型浮体1bとは、ケーブル4を介して接続された状態となる。なお、台車62から可搬滑車装置5を降ろした後、レール61及び台車62は、セミサブ型浮体1aの収容空間12c内に戻される。
緊張工程は、図4(B)に示したように、ケーブル4をウインチ7で巻き取ることによって、セミサブ型浮体1aの固定滑車装置3及びセミサブ型浮体1bの可搬滑車装置5に掛け回されたケーブル4の長さを短くする工程である。このとき、セミサブ型浮体1aの側面12a及びセミサブ型浮体1bの側面12aが接近し、弾性体2が側面12aによって圧縮される。かかる緊張工程により、セミサブ型浮体1a及びセミサブ型浮体1bを強固に接続することができる。
また、本実施形態に係る接続方法では、セミサブ型浮体1aとセミサブ型浮体1bとがケーブル4を介して接続されていることから、セミサブ型浮体1aとセミサブ型浮体1bとの間に相対運動を生じた場合であってもフレキシブルに対応することができる。また、セミサブ型浮体1a及びセミサブ型浮体1bの側面12aによって弾性体2を挟持していることから、その摩擦力及び弾性力によって、セミサブ型浮体1aとセミサブ型浮体1bとの間に生じる相対運動を低減することができる。
弛緩工程は、図5(A)及び図5(B)に示したように、ケーブル4を引き出してセミサブ型浮体1aとセミサブ型浮体1bとの距離を調節する工程である。海象条件や気象条件が良好な場合は、一般に水面が穏やかな状態であることから、この場合には図4(B)に示したように、弾性体2を圧縮した状態を保持することが好ましい。一方、海象条件や気象条件が悪化した場合には、波が大きくなり、セミサブ型浮体1aとセミサブ型浮体1bとの間に生じる相対運動が大きくなる。このとき、図4(B)に示した緊張状態を保持するとセミサブ型浮体1a及びセミサブ型浮体1bに大きな負荷がかかる。
そこで、本実施形態では、図5(A)に示した中波時や図5(B)に示した大波時には、ウインチ7からケーブル4を引き出すことによって、セミサブ型浮体1aとセミサブ型浮体1bとの距離を調節している。そして、その後、海象条件や気象条件が好転した場合には、再び、ウインチ7によってケーブル4を巻き取り、図4(B)に示した緊張状態に戻すことができる。このように、本実施形態に係る接続方法によれば、海象条件や気象条件に応じて接続状態を任意に変更することができる。
ここで、図6は、セミサブ型浮体の接続状態の一例を示す説明図である。上述したセミサブ型浮体1a,1bの接続方法を繰り返すことによって、複数のセミサブ型浮体1a〜1cを接続し、大型の浮体構造物を形成することができる。例えば、図示したように、複数のセミサブ型浮体1a〜1cを長手方向に接続する場合には、先頭のセミサブ型浮体1cは、前方に接続対象のセミサブ型浮体が存在しないことから、固定滑車装置3、可搬滑車装置5及びウインチ7等を省略してもよい。代わりに、先頭のセミサブ型浮体1cは、係留索14を旋回可能に支持するターレット15を有していてもよい。
なお、ここでは、三つのセミサブ型浮体1a〜1cを長手方向に接続した場合を図示しているが、接続するセミサブ型浮体1の個数は四つ以上であってもよいし、先頭のセミサブ型浮体1aに他のセミサブ型浮体1b,1cと同一の構造のセミサブ型浮体1を適用してもよい。また、図示しないが、収容空間12c,12dを短手方向の側面12bに配置して、複数のセミサブ型浮体を短手方向に接続するようにしてもよい。
上述した本実施形態に係るセミサブ型浮体1及びセミサブ型浮体1a,1bの接続方法によれば、一方のセミサブ型浮体1aに配置された固定滑車装置3と、他方のセミサブ型浮体1bに移載されて固定される可搬滑車装置5とにより、セミサブ型浮体1a,1b同士を長さ調節可能なケーブル4によって接続したことによって、好天時にはケーブル4を緊張させてセミサブ型浮体1a,1b同士を密着させることができ、荒天時にはケーブル4を弛緩させてセミサブ型浮体1a,1b同士を離隔させることができる。したがって、好天時における浮体間の相対運動を抑制しつつ、荒天時における負荷を軽減することができる。
また、本実施形態に係るセミサブ型浮体1及びセミサブ型浮体1a,1bの接続方法によれば、セミサブ型浮体1のアッパーハル12同士を接続するようにしたことから、水中で浮体同士を接続する必要がなく、接続作業の負担軽減、接続時間の短縮、メンテナンスの負担軽減等を図ることもできる。
次に、本発明の他の実施形態に係るセミサブ型浮体1について、図7(A)〜図8(B)を参照しつつ説明する。ここで、図7は、本発明の他の実施形態に係るセミサブ型浮体を示す図であり、(A)は第二実施形態、(B)は第三実施形態、を示している。図8は、本発明の他の実施形態に係るセミサブ型浮体を示す図であり、(A)は第四実施形態、(B)は第五実施形態、を示している。なお、上述した第一実施形態に係るセミサブ型浮体1と同一の構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図7(A)に示した第二実施形態に係るセミサブ型浮体1は、弾性体2の位置を変更したものである。具体的には、弾性体2を収容空間12dが形成された側面12aに配置したものである。かかる構成によっても、接続時に隣接するセミサブ型浮体1同士の側面12aによって弾性体2を挟持することができる。
図7(B)に示した第三実施形態に係るセミサブ型浮体1は、弾性体2、固定滑車装置3、可搬滑車装置5、移載装置6及びウインチ7をセミサブ型浮体1の長手方向の側面12a及び短手方向の側面12bの両方に配置したものである。かかる実施形態によれば、複数のセミサブ型浮体1を長手方向及び短手方向の両方に接続することができ、広大な面積を有する浮体構造物を形成することができる。
図8(A)に示した第四実施形態に係るセミサブ型浮体1は、移載装置6をクレーン装置によって構成したものである。移載装置6は、例えば、Aフレームクレーンによって構成される。このとき、作業性の観点から、上部の固定滑車装置3及び移載装置6を収容空間12cの床面に固定し、下部の固定滑車装置3及び移載装置6を収容空間12cの天井面に固定するようにしてもよい。また、クレーン装置のアームが移動する空間を確保するために、アッパーハル12の上面及び下面を開放可能に構成してもよい。なお、移載装置6を構成するクレーン装置は、Aフレームクレーンに限定されるものではなく、ジブクレーン等であってもよい。
図8(B)に示した第五実施形態に係るセミサブ型浮体1は、移載装置6をフォーク装置によって構成したものである。移載装置6は、例えば、可搬滑車装置5を載置したフォークを伸縮させることによって可搬滑車装置5を移載する。なお、図示しないが、移載装置6は、フォーク装置の代わりに、伸縮可能なレールと、レール上を走行可能な台車と、により構成されていてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1,1a,1b,1c セミサブ型浮体
2 弾性体
3 固定滑車装置
4 ケーブル
5 可搬滑車装置
6 移載装置
7 ウインチ
11 ロワーハル
11a 推進装置
12 アッパーハル
12a,12b 側面
12c,12d 収容空間
13 コラム
14 係留索
15 ターレット
31 第一固定滑車装置
32 第二固定滑車装置
33 第三固定滑車装置
34 第四固定滑車装置
51 第一可搬滑車装置
52 第二可搬滑車装置
53 第三可搬滑車装置
54 第四可搬滑車装置
61 レール
62 台車

Claims (7)

  1. 水中に配置されるロワーハルと、水上に配置されるアッパーハルと、前記ロワーハル及び前記アッパーハルを連結する複数のコラムと、を備えたセミサブ型浮体において、
    前記アッパーハルの側面に配置された弾性体と、
    前記アッパーハルに配置された固定滑車装置と、
    該固定滑車装置とケーブルを介して繋がれた可搬滑車装置と、
    該可搬滑車装置を接続対象のセミサブ型浮体に移載する移載装置と、
    前記ケーブルの長さを調節するウインチと、を備え、
    前記ウインチは、海象条件又は気象条件に応じて前記ケーブルの長さを調節可能に構成されており、前記弾性体を前記接続対象のセミサブ型浮体に接触させて圧縮した状態と、前記弾性体が前記接続対象のセミサブ型浮体から離隔した状態とを選択可能に構成されている、
    ことを特徴とするセミサブ型浮体。
  2. 前記固定滑車装置は、前記アッパーハルの上部かつ接続面の一端側に配置された第一固定滑車装置と、前記アッパーハルの上部かつ接続面の他端側に配置された第二固定滑車装置と、前記アッパーハルの下部かつ接続面の一端側に配置された第三固定滑車装置と、前記アッパーハルの下部かつ接続面の他端側に配置された第四固定滑車装置と、を含み、前記可搬滑車装置は、前記第一固定滑車装置に繋がれた第一可搬滑車装置と、前記第二固定滑車装置に繋がれた第二可搬滑車装置と、前記第三固定滑車装置に繋がれた第三可搬滑車装置と、前記第四固定滑車装置に繋がれた第四可搬滑車装置と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のセミサブ型浮体。
  3. 前記弾性体は、接続面の中央部に配置されている、ことを特徴とする請求項2に記載のセミサブ型浮体。
  4. 前記移載装置は、トロリ式ホイスト、クレーン装置又はフォーク装置のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載のセミサブ型浮体。
  5. 前記ロワーハルは、複数の推進装置を有することを特徴とする請求項1に記載のセミサブ型浮体。
  6. 前記弾性体、前記固定滑車装置、前記可搬滑車装置、前記移載装置及び前記ウインチは、前記セミサブ型浮体の長手方向の側面及び短手方向の側面の両方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のセミサブ型浮体。
  7. 水中に配置されるロワーハルと、水上に配置されるアッパーハルと、前記ロワーハル及び前記アッパーハルを連結する複数のコラムと、を備えたセミサブ型浮体同士を接続するセミサブ型浮体の接続方法であって、
    前記セミサブ型浮体は、前記アッパーハルの側面に配置された弾性体と、前記アッパーハルに配置された固定滑車装置と、該固定滑車装置とケーブルを介して繋がれた可搬滑車装置と、該可搬滑車装置を接続対象のセミサブ型浮体に移載する移載装置と、前記ケーブルの長さを調節するウインチと、を備え、
    一方のセミサブ型浮体の側面に他方のセミサブ型浮体の側面を接近させる接近工程と、
    前記移載装置により前記一方のセミサブ型浮体から前記他方のセミサブ型浮体に前記可搬滑車装置を移載する移載工程と、
    前記他方のセミサブ型浮体に前記可搬滑車装置を固定する据付工程と、
    前記ウインチにより前記ケーブルを緊張させて前記弾性体を圧縮する緊張工程と、
    前記ウインチにより前記ケーブルを弛緩させて前記一方のセミサブ型浮体と前記他方のセミサブ型浮体とを前記弾性体が接触しないように離隔させる弛緩工程と、を含み、
    海象条件又は気象条件に応じて前記緊張工程又は前記弛緩工程の何れかを選択するようにした、
    ことを特徴とするセミサブ型浮体の接続方法。
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