JP6732075B2 - 対基板作業システムおよびジョブ情報作成方法 - Google Patents
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Description
図1に示す対基板作業システムは、ホストコンピュータC、ライン状に並べられた複数の対基板作業装置M等を含み、複数の対基板作業装置Mの各々の制御装置とホストコンピュータCとは通信線を介して接続される。対基板作業装置Mは、それぞれ、装置本体2,回路基板搬送保持装置4,部品供給装置6,ヘッド移動装置8等を含む。回路基板搬送保持装置4は、回路基板P(以下、基板Pと略称する)を水平な姿勢で搬送して保持するものであり、図1において、xは基板Pの搬送方向であり、yは基板Pの幅方向であり、zは基板Pの厚み方向、すなわち、対基板作業装置の上下方向である。これら、x方向、y方向、z方向は互いに直交する。
y方向移動装置34は、(a)駆動源としてのy軸モータ36、(b)駆動伝達部としての送りねじ機構37、(c)y方向に延びる一対のガイドレール38、(d)一対のガイドレール38に係合させられたスライダ39等を含む。送りねじ機構37は、送りねじと、送りねじに嵌合されたナット40とを備え、ナット40にスライダ39が取り付けられる。y軸モータ36の駆動が送りねじ機構37を介してスライダ39へ伝達され、スライダ39がガイドレール38に沿ってy方向へ直線的に移動させられる。x方向移動装置32は、スライダ39に設けられ、第1、第2の2つの移動装置41,42を含む2重構造を成したものである。スライダ39に第1移動装置41が設けられ、第1移動装置41のスライダとしてのプレート43に第2移動装置42が設けられる。第2移動装置42は、(a)駆動源としてのx軸モータ45、(b)駆動伝達部としての送りねじ機構46、(c)x方向に延びる一対のガイドレール47、(d)スライダ48等を含む。x軸モータ45の駆動が送りねじ機構46を介してスライダ48に伝達され、スライダ48が一対のガイドレール47に沿ってx方向へ直線的に移動させられる。
フラックスユニット78は、フラックス収容装置80とフラックス撹拌装置81とを含み、フラックス撹拌装置81は、スキージ装置83と収容装置移動装置85とを含む。フラックス収容装置80は、本体86と、複数の凹部形成部材87とを含み、複数の凹部形成部材87が本体86に固定されることにより収容凹部88が形成される。複数の凹部形成部材87において、底面を形成する部材を、厚みが異なるものに変えることにより収容凹部88の深さが変更される。収容凹部88の深さは部品の形状等によって決まる。
収容装置移動装置85は、概してy方向に延びたエアシリンダ90と、y方向に延びたガイドレール92とを含み、フラックス収容装置80の本体86が、エアシリンダ90のy方向に延びたピストンロッド93に連結される一方、ガイドレール92に摺動可能に係合させられる。エアシリンダ90の駆動によりピストンロッド93が伸縮させられ、本体86がガイドレール92に沿ってy方向に往復移動させられる。本体86の移動限度は、リミットスイッチ95,96によって検出される。また、エアシリンダ90のエア室には、エア供給制御装置97(図5参照)を介して図示しないエア源が接続される。
なお、フラックスの撹拌において、フラックスと撹拌部材とを互いに相対移動させればよく、フラックス収容装置80を固定とし、スキージ102,103を移動させても、両方を移動させてもよい。また、撹拌の態様は限定せず、撹拌部材とフラックスとを相対回転させてもよい。例えば、収容凹部88を平面視において円形状を成したものとして、底面を形成する部材を回転させることによりフラックスを撹拌すること等もできる。この場合には、底面を形成する部材が撹拌部材であると考えることができる。
制御装置130とホストコンピュータCとの間においては情報の通信が行われる。例えば、ホストコンピュータCから制御装置130にジョブ情報等が供給され、制御装置130からホストコンピュータCに対基板作業装置Mの状態を表す情報等が供給されるようにすることができる。
フラックス使用作業においては、例えば、図6(a)〜(c),(d-2),(e-2)に示すように、部品Zを保持した吸着ノズル57がフラックスユニット78へ移動させられ、部品Zに収容凹部88に収容されたフラックスが付着させられる。吸着ノズル57は、基板Pの予め定められた位置、高さへ水平方向および上下方向へ移動させられ、正圧負圧選択供給装置59によりフラックスが付着させられた部品Zが開放され、基板Pに装着される。その後、部品供給装置6へ移動させられ、部品Zをピックアップした後に、上述の場合と同様に作動させられる。
一方、図6(d-1)、(e-1)に示すように、部品Zにフラックスが付着させられた後、スキージ保持部材104が回動させられるとともにフラックス収容装置80が往復させられることにより、収容凹部88に収容されたフラックスが撹拌される。部品Zにフラックスが付着させられる毎に、フラックスが撹拌されるのであり、付着と撹拌とが交互に行われる。このフラックスの付着と撹拌とが交互に行われる場合の、撹拌タイミングを付着後撹拌タイミングと称する。なお、本実施例においては、部品Zへのフラックスの付着後に、フラックスの撹拌が1回行われるようにされているが、2回以上行われるようにすることもできる。
例えば、図7に示すように、段取り替えを行うことなく、基板種I〜VIIに対して作業が行われる場合において、複数の対基板作業装置Mのうちの1つにおいては、ジョブ情報JOB(1b),JOB(2b),JOB(3b),・・・,JOB(7b)で表される一連の作業(例えば、段取り替えを行うことなく連続して行われる複数の作業を一連の作業と称することができる)が、この順に、連続して行われる。一連の作業には、図8に示すように、フラックス使用作業とフラックス不使用作業とが含まれるが、一連の作業が行われる間、フラックスユニット78はフィーダ等保持部材22に取り付けられた状態とされる。フラックス使用作業とフラックス不使用作業とで、フラックスユニット78を取り付けたり、外したりするのは面倒である。それに対して、フィーダ等保持部材22のスロット25に余裕がある場合、フラックスユニット78を着脱しなくても差し障りがないようにJOB情報が作成された場合等には、フラックスユニット78をフィーダ等保持部材22に取付けた状態としておくことができるのである。
しかし、一連の作業が行われる間、フラックスユニット78がフィーダ等保持部材22に取り付けられた状態とされる場合、フラックスが乾燥し品質不良となる場合がある。
そこで、一連の作業が行われる間、少なくとも、定期的にフラックスの撹拌が行われるようにジョブ情報が作成されるようにした。
ジョブ情報の各々には、各ジョブ情報に対応する基板種に関して、対基板作業装置Mにおいて実行される複数の作業情報が含まれる。それら複数の作業情報として、例えば、(a)実行される作業がフラックス使用作業であることを表す情報であるフラックス使用情報Df,(b)フィーダ等保持装置22にフラックスユニット78が取り付けられていることを表す情報であるフラックスユニットセット情報Ds,(c)フラックスの撹拌についての情報である撹拌情報Dm等が該当する。
(a)フラックス使用情報Df
図8に示すように、例えば、ジョブ情報JOB(1b),JOB(3b),JOB(6b)で表される作業がフラックス使用作業であり、ジョブ情報JOB(2b),JOB(4b),JOB(5b),JOB(7b)で表される作業がフラックス不使用作業である場合には、ジョブ情報JOB(1b),JOB(3b),JOB(6b)の各々に、フラックス使用情報Dfが含まれ、ジョブ情報JOB(2b),JOB(4b),JOB(5b),JOB(7b)には、フラックス使用情報Dfは含まれない。
(b)フラックスユニットセット情報
図8に示すように、一連の作業に対応するすべてのジョブ情報JOB(1b)〜JOB(7b)にフラックスユニットセット情報Dsが含まれる。例えば、一連の作業においてフラックスユニット78がフィーダ等保持部材22の番号9のスロット25に取り付けられた状態にされる場合には、フラックスユニットセット情報Dsを、一連の作業すべてに対して、一括して入力することができる(フラックスユニットセット情報入力工程)。その場合のディスプレイ136の表示画像138を図9に示す。この場合には、一括して入力されたフラックスユニットセット情報Dsが特許請求の範囲の「セット情報」に対応すると考えることができる。
それに対して、一連の作業すべてに対して、それぞれ、個別にフラックスユニットセット情報Dsを入力することも可能であり、その場合には、個別に入力された複数のフラックスユニットセット情報Ds等により「セット情報」が構成されると考えることができる。また、フラックスユニットセット情報Dsが一括して入力されても個別に入力されても、いずれの場合であっても、概念的に、すべてのジョブ情報JOB(1)〜JOB(7)の各々にフラックスユニットセット情報Dsが含まれると考えることができる。
(c)撹拌情報Dm
一連の作業が行われる間、定期的にフラックスの撹拌が行われる場合において、撹拌情報Dmには撹拌の条件を表す情報(例えば、サイクルタイムを表す情報、撹拌回数を表す情報等)が含まれる。撹拌情報Dmに基づき、サイクルタイムが経過する毎に、撹拌タイミングに達したとされ、撹拌回数のフラックスの撹拌が行われるが、この場合の撹拌タイミングを設定撹拌タイミングと称する。サイクルタイム(例えば、600sec)、撹拌回数(例えば、1回)を表す情報が、図10に示すように、ディスプレイ136の表示画像140に従って入力装置134を介して入力される(撹拌情報入力工程)。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、ジョブ情報JOB(ib)(i=1,2,・・・)が読み込まれ、フラックスユニットセット情報Dsが含まれるか否かが判定される。本実施例においては、すべてのジョブ情報JOB(1b)〜JOB(7b)にフラックスユニットセット情報Dsが含まれるため、S1の判定がYESとなる。S2において、ジョブ情報JOB(ib)にフラックス使用情報Dfが含まれるか否かが判定される。読み込まれたジョブ情報JOB(i)がフラックス使用作業を表すもの[JOB(1b),JOB(3b),JOB(6b)]のいずれかである場合には判定がYESとなり、S3において、付着後撹拌タイミングであるか否かが判定される。付着後撹拌タイミングである場合には、S4において、フラックスの撹拌が行われる。それに対して、付着後撹拌タイミングではない場合にはS3の判定がNOとなり、S5において、設定撹拌タイミングに達したか否かが判定される。設定撹拌タイミングである場合には、S4においてフラックスの撹拌が1回行われる。
それに対して、読み込まれたジョブ情報JOB(i)がフラックス不使用作業を表す情報[JOB(2b),JOB(4b),JOB(5b),JOB(7b)]のいずれかである場合には、フラックス使用情報Dfは含まれないため、S2の判定はNOとなる。S5において設定撹拌タイミングに達したか否かが判定され、設定撹拌タイミングに達した場合には、S4において撹拌が行われる。
一方、従来の対基板作業システムにおいても、一連の作業が行われる間、フラックスユニット78がフィーダ等保持部材22に取付けられた状態とされる場合があったが、フラックスユニットセット情報がフラックス不使用作業に対応するジョブ情報に含まれていなかった。そのため、フラックス不使用作業が行われる間、フラックスユニット78が撹拌の対象とされることはなかった。
それに対して、本実施例に係る対基板作業システムにおいては、フラックス不使用作業が行われる場合であっても、フラックスユニット78が撹拌の対象とされるため、仮に、フラックス不使用作業が長く続いても、フラックスの乾燥を抑制し、品質不良となり難くすることができる。換言すれば、フラックスユニット78をフィーダ等保持部材22に取付けた状態とすることができるのであり、オペレータの作業を簡単にすることができる。
また、フラックスユニットセット情報Dsが、一連のジョブに対して一括して入力可能とされた場合には、オペレータの操作をより一層簡単にすることができる。
以上のように、本実施例においては、制御装置130のフラックス撹拌プログラムを記憶する部分、実行する部分等により、撹拌制御装置が構成され、S2〜S5を記憶する部分、実行する部分等により撹拌態様切換部が構成される。
また、本実施例においては、段取り替えが行われることがなく、連続して行われる複数の作業を一連の作業としたが、一連の作業はどのように定めてもよい。例えば、フラックス使用作業とフラックス不使用作業とが1つ以上ずつ含まれ、かつ、連続して行われる複数の作業を一連の作業とすることができる。
上述のように、本発明は、前記実施形態に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
Claims (2)
- 回路基板を保持する回路基板保持装置を備え、その回路基板保持装置に保持された前記回路基板に対して、フラックスを用いる作業であるフラックス使用作業と前記フラックスを用いない作業であるフラックス不使用作業とをそれぞれ1つ以上ずつ含む一連の作業がジョブ情報に基づいて行われる対基板作業装置を含む対基板作業システムであって、
前記ジョブ情報が、(1)前記フラックスを収容するフラックス収容装置と、そのフラックス収容装置に収容されたフラックスを撹拌するフラックス撹拌装置とを有するフラックスユニットが、前記複数の一連の作業が行われる間、前記対基板作業装置の装置本体の予め定められた位置にセットされていることを表すセット情報と、(2)前記フラックス撹拌装置によって行われる前記フラックス収容装置に収容された前記フラックスの撹拌に関する情報であって、前記フラックスの撹拌のタイミングに関する情報を含む撹拌情報と、(3)前記回路基板に対して前記フラックス使用作業が行われることを表すフラックス使用情報とを含み、
当該対基板作業システムが、前記一連の作業が行われる間、前記セット情報で表される位置にセットされた前記フラックスユニットに対して、前記撹拌情報で決まる前記撹拌のタイミングに達したか否かを判定して、前記撹拌のタイミングに達した場合に、前記フラックス撹拌装置を作動させる撹拌制御装置を含み、前記撹拌制御装置が、前記ジョブ情報に前記フラックス使用情報が含まれないと判定した場合には、サイクルタイムが経過する毎に前記撹拌のタイミングに達したと判定する判定部を含むことを特徴とする対基板作業システム。 - 前記撹拌制御装置が、前記ジョブ情報に基づいて、前記フラックス使用作業と前記フラックス不使用作業とで異なる態様で前記フラックス撹拌装置を制御する撹拌態様切換部を含む請求項1に記載の対基板作業システム。
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