本開示は、メニンと、MLL1、MLL2、及びMLL−融合腫瘍性タンパク質とのタンパク質間相互作用を阻害する組成物及び方法を提供することにより、当該技術分野における必要性に対処する。本明細書中の組成物及び方法は、白血病、固形癌、及び糖尿病などの、MLL1、MLL2、MLL−融合タンパク質、及び/又はメニンの活性に依存する疾患を処置するのに有用であり得る。特定の実施形態において、本開示の化合物は、メニンと非共有結合的に相互作用し、且つメニンとMLLとの相互作用を阻害する。特定の実施形態において、本開示の化合物は、メニンと共有結合的に結合し、且つメニンとMLLとの相互作用を阻害する。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、化合物は、メニンの何れか1以上のアイソフォーム、例えば、アイソフォーム1(SEQ ID NO:1)、アイソフォーム2(SEQ ID NO:2)、アイソフォーム3(SEQ ID NO:3)と、非共有結合的又は共有結合的に結合する。特定の実施形態において、メニンタンパク質は、60%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、又は99%以上の配列同一性を、アイソフォーム1(SEQ ID NO:1)、アイソフォーム2(SEQ ID NO:2)、又はアイソフォーム3(SEQ ID NO:3)と共有する。
1つの態様において、本開示は、式Iの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−Iは
であり;
X1及びX2の各々は独立してCR2又はNであり;
X3及びX4の各々は独立してC又はNであり;
Y1及びY2の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
但し、X1がCR2であり、X2がCR2又はNであり、X3がCであり、X4がCであり、及びY1及びY2の一方がSである時、Y1又はY2の他方はNであり;
L1及びL2の各々は独立して、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
Aは、単結合、3−7員飽和環、又は3−7員不飽和環であり;
mは0〜12の整数であり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にてL2に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、及びR13の各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;及び
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができる。
式Iの化合物の幾つかの実施形態において、化合物は式I−Aの構造を有する:
式I又は式I−Aの化合物の幾つかの実施形態において、X3はCであり、X4はCである。式I又は式I−Aの化合物の幾つかの実施形態において、X1はCR2である。
式I又は式I−Aの化合物の幾つかの実施形態において、X1中のR2は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、又はハロアルキルである。式I又は式I−Aの化合物の幾つかの実施形態において、X1中のR2はアミノである。式I又は式I−Aの化合物の幾つかの実施形態において、X1中のR2は、C1−C3アルキル等のアルキル又はメチルである。式I又は式I−Aの化合物の幾つかの実施形態において、Y2はCR3であり、Y2中のR3は、H、ハロ、アミノ、カルボキシル、及びアルキルから選択される。式I又は式I−Aの化合物の幾つかの実施形態において、Y2はCR3であり、Y2中のR3はF、アミノ、カルボキシル、及びメチルから選択される。
別の態様において、本開示は、式IIの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−IIは
であり;
X2はCR2又はNであり;
X5及びX6の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
L3は、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
L2は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
Aは、単結合、3−7員飽和環、又は3−7員不飽和環であり;
mは0〜12の整数であり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にてL2に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、及びR13の各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができ;及び
R14は、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、又はヘテロアリールアルキルアミノである。
式IIの化合物の幾つかの実施形態において、化合物は式II−Aの構造を有する:
式II又は式II−Aの化合物の幾つかの実施形態において、R14は、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、C1−C4アミド、C1−C4アルキル、C1−C4ヘテロアルキル、又はC1−C4ハロアルキルなどの、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、又はハロアルキルである。式II又は式II−Aの化合物の幾つかの実施形態において、L3はカルボニル、O、S、又は−NR5−である。
式II又は式II−Aの化合物の幾つかの実施形態において、R14はアミノである。式II又は式II−Aの化合物の幾つかの実施形態において、R14は、C1−C3アルキル等のアルキル又はメチルである。式II又は式II−Aの化合物の幾つかの実施形態において、X6はCR3であり、X6中のR3は、H、ハロ、アミノ、カルボキシル、及びアルキルから選択される。式II又は式II−Aの化合物の幾つかの実施形態において、X6はCR3であり、X6中のR3はF、アミノ、カルボキシル、及びメチルから選択される。
別の態様において、本開示は、式IIIの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−IIIは
であり;
X2は独立してCR2又はNであり;
X5及びX6の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
pは1〜9の整数であり、
(i)少なくとも1つのRAは、ピペリジン環の2、4、又は6の位置において炭素上に存在し;(ii)少なくとも1つのRAは、ピペリジン環の3又は5の位置において炭素の各々の上に存在し、但し、1つのRAが3又は5の位置において炭素の一方に存在し、且つ少なくとも1つのRAが、3又は5の位置において炭素の他方に存在する時、3の位置における炭素上のRA、及び5の位置における炭素上のRAは一体となって架橋を形成せず;又は(iii)2つのRAは、ピペリジン環の3又は5の位置において炭素の一方に存在し、但し、1つのRAが3又は5の位置において炭素の一方に存在し、且つ少なくとも1つのRAが、3又は5の位置において炭素の他方に存在する時、3の位置における炭素上のRA、及び5の位置における炭素上のRAは一体となって架橋を形成せず;
L1及びL2の各々は独立して、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にてL2に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR15の各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;及び
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができる。
式IIIの化合物の幾つかの実施形態において、RAは、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、オキソ、アルキル、アラルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、及びシクロアルキルアルキルから選択される。
別の態様において、本開示は、式IVの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−IIIは
であり;
X2は独立してCR2又はNであり;
X5及びX6の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
pは0〜9の整数であり、
L1及びL2の各々は独立して、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にてL2に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
但し、B−IIについて、Z1がCR7又はNであり、Z2がCR7又はNであり、Z6がNR9であり、Z7がCR8であり、及びZ8がCR8である時、Z5はNであり;
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR15の各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができ;及び
但し、式IVの化合物は、表4dに列挙される化合物IV−27、IV−28、IV−29、IV−30、IV−31、及びIV−32の何れか1つではない。
式IVの化合物の幾つかの実施形態において、Bは1つの環ヘテロ原子を含む。式IVの化合物の幾つかの実施形態において、Bは1つの環N原子を含む。式IVの化合物の幾つかの実施形態において、Bは2つの環ヘテロ原子を含む。式IVの化合物の幾つかの実施形態において、Bは2つの環N原子を含む。
別の態様において、本開示は、式Vの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−IIIは
であり;
X2は独立してCR2又はNであり;
X5及びX6の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
L3は、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
L2は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
Aは、単結合、3−7員飽和環、又は3−7員不飽和環であり、ここで、L3が−NR5−である時、Aは、ピペリジン環の4の位置において炭素上でL3に結合され、且つピペリジン環のN原子上でL2に結合される、ピペリジン環ではなく;
mは0〜12の整数であり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にてL2に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R15、RA、及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;及び
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができる。
式Vの化合物の幾つかの実施形態において、L3はカルボニル、O、又は−NR5−である。式Vの化合物の幾つかの実施形態において、L2は−NR5−又はC1アルキレンである。式Vの化合物の幾つかの実施形態において、Aは、A−4、A−7、A−8、A−9、A−10、A−16、A−17、A−18、又はA−57である。
別の態様において、本開示は、式VIの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−IIIは
であり;
X2は独立してCR2又はNであり;
X5及びX6の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
L1は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
L4は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり、ここで、L4はC1アルキレンではなく;
Aは、単結合、3−7員飽和環、又は3−7員不飽和環であり、ここで、L1が−NR5−である時、Aは、ピペリジン環の4の位置において炭素上でL1に結合され、且つピペリジン環のN原子上でL4に結合される、ピペリジン環ではなく;
mは0〜12の整数であり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にてL4に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
nは0〜6の整数であり;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R15、RA、及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができ;及び
但し、式VIの化合物は、表4fに列挙される化合物VI−43ではない。
式VIの化合物の幾つかの実施形態において、L1は単結合である。式VIの化合物の幾つかの実施形態において、L4は−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、又は−NR6SO2−である。式VIの化合物の幾つかの実施形態において、RAは、それぞれが存在する時に、独立して、H、シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールから選択される。式VIの化合物の幾つかの実施形態において、Aは、A−7、A−8、A−9、又はA−10である。
式VIの化合物の幾つかの実施形態において、L1が単結合であり、L4が−NR5−であり、R5がHであり、mが0である時、Aは、ピペリジン環の4の位置において炭素上でL4に結合され、且つピペリジン環のN原子上でH−IIIに結合される、ピペリジン環ではない。式VIの化合物の幾つかの実施形態において、式VIの化合物は、表4fに列挙される化合物VI−44ではない。
別の態様において、本開示は、式IXの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−IIIは
であり;
X2は独立してCR2又はNであり;
X5及びX6の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
Aは、単結合、3−7員飽和環、又は3−7員不飽和環であり;
mは0〜12の整数であり;
L1は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にて−C(R16R16a)−に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、及びR15の各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;
R16及びR16aの各々は独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;又は、R16及びR16aは、それらが結合される炭素原子と一体となって、随意に置換されたC3−10炭素環又は随意に置換された3−10員複素環を形成することができ;及び
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができ;
ここで、X5とX6の一方がCR3であり、X5又はX6の他方がSであり、L1が−NR5−であり、Aが、ピペリジン環の4の位置において炭素上でL1に結合され、且つピペリジン環のN原子上で−CR16R16a−に結合されるピペリジン環であり、BがB−IIであり、Z1及びZ2がCR7であり、Z5がCであり、Z6がNであり、Z7及びZ8がCR8である時、Z6は、メニン上で1以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含むRBで置換されない。
式IXの化合物の幾つかの実施形態において、化合物は式IX−Aの構造を有する:
式IX又はIX−Aの化合物の幾つかの実施形態において、化合物は、メニン上で1以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含まない。
別の態様において、本開示は、式Xの化合物:
或いはその薬学的に許容可能な塩を提供し、式中:
H−Xは、
から選択され;
X1、X2、及びX7の各々は独立してCR2又はNであり;
X3及びX4の各々は独立してC又はNであり;
X5及びX6の各々は独立して、CR3、N、NR4、O、又はSであり;
L1及びL2の各々は独立して、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、又はヘテロアルキレンカルボニルであり;
Aは、単結合、3−7員飽和環、又は3−7員不飽和環であり;
mは0〜12の整数であり;
Bは、B−I、B−II、B−III、及びB−IVから選択され;
ここで、Bは任意の環原子にてL2に結合され;
B−Iは
であり;
B−IIは
であり;
B−IIIは
であり;
B−IVは
であり;
Z1、Z2、Z3、及びZ4の各々は独立して、CR7、N、又はNR9であり;
Z5はC又はNであり;
Z6、Z7、及びZ8の各々は独立して、CR8、N、NR9、O、又はSであり;
Z9、Z10、及びZ11の各々は独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、又はSであり;
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、及びR13の各々は、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され;及び
RA及びRBの各々は、それぞれが存在する時に、独立して、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択され、
ここで、同じ原子又は異なる原子に結合される2つのRA基又は2つのRB基は、一体となって随意に架橋又は環を形成することができる。
式Xの化合物の幾つかの実施形態において、H−Xは
である。式Xの化合物の幾つかの実施形態において、H−Xは
である。式Xの化合物の幾つかの実施形態において、H−Xは
である。式Xの化合物の幾つかの実施形態において、X1中のR2は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、又はハロアルキルである。式Xの化合物の幾つかの実施形態において、X1中のR2はアミノである。式Xの化合物の幾つかの実施形態において、X1中のR2は、C1−C3アルキル等のアルキル又はメチルである。式Xの化合物の幾つかの実施形態において、X6はCR3であり、X6中のR3は、H、ハロ、アミノ、カルボキシル、及びアルキルから選択される。式Xの化合物の幾つかの実施形態において、X6はCR3であり、X6中のR3はF、アミノ、カルボキシル、及びメチルから選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Aは存在する場合、シクロアルキルである、複素環式環、アリール、又はヘテロアリールである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Aは存在する場合、以下の構造の1つを有する:
ここで、CH又はNH何れかのHは、L1、L2、L3、L4、又はRAへの結合と置き換えられてもよい。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Aは存在する場合、5員シクロアルキル、6員シクロアルキル、5員複素環式環、6員複素環式環、6員アリール、5員ヘテロアリール又は6員ヘテロアリールである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、L1は存在する場合、−NR5−である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、L2は存在する場合、−CH2−、NR5、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、又は−NR6SO2−である。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、L2は存在する場合、C1−C4アルキレンである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、X2は存在する場合、Nである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、X2は存在する場合、CR2である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、X6は存在する場合、CR3である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、X6中のR3は、H、ハロ、アミノ、カルボキシル、及びアルキルから選択される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、X6中のR3はF、アミノ、カルボキシル、及びメチルから選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、X5は存在する場合、Sである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R1は存在する場合、ハロアルキルである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R1は存在する場合、−CH2CF3又は−CH2CHF2である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、mは存在する場合、0である。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、mは存在する場合、1、2、又は3である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、pは存在する場合、0である。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、pは存在する場合、1、2、又は3である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、RAは存在する場合、それぞれが存在する時に、独立して、H、ハロ、オキソ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、及びシクロアルキルアルキルから選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、nは0である。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、nは1又は2である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R15は存在する場合、Hである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R15は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、又はハロアルキルである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R15はアミノである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R15はアルキルである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R15はC1−C3アルキルである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R15はメチルである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R5は存在する場合、H又はアルキルである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、各R7は存在する場合、独立してH、ハロ、ヒドロキシル、C1−C4アルキル、又はC1−C4アルコキシである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、各R8は存在する場合、独立してH、C1−C4アルキル、又はシアノである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、各R9は存在する場合、独立してH、C1−C4アルキル、アラルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、又はシクロアルキルアルキルである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、各R9は存在する場合、独立してH、C1−C4アルキル、又は
であり、式中、m’は1、2、又は3である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Bは存在する場合、B−Iである。幾つかの実施形態において、B−Iは環炭素で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。幾つかの実施形態において、B−Iは、
から選択される位置で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Bは存在する場合、B−IIである。幾つかの実施形態において、B−IIは環炭素で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。幾つかの実施形態において、B−IIは、
から選択される位置で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Bは存在する場合、B−IIIである。幾つかの実施形態において、B−IIIは環炭素で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。幾つかの実施形態において、B−IIIは、
から選択される位置で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Bは存在する場合、B−IVである。幾つかの実施形態において、B−IVは環炭素で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。幾つかの実施形態において、B−IVは、
から選択される位置で、存在時にL2に、又は存在時にL4に結合される。
B−IIを含む本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Z1とZ2はCR7であり;Z5はCであり;Z6はNR9であり;及びZ7とZ8はCR8である。B−IIを含む本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Z1はCCH3であり;Z2とZ8はCHであり;Z5はCであり;Z6はNR9であり;及びZ7はCCNである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、化合物は、メニン上で1以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含まない。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、化合物は、(a)メニンに結合が非共有結合的に結合し、及び(b)メニンとMLLの相互作用を阻害することができる。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、及びRBの1以上は、存在時に、メニン上で1以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含む。本明細書に提供される化合物の幾つかの形態において、官能基は、メニン上で1以上のシステイン残基と共有結合的に反応する。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、官能基は、最適に位置合わせされた時にSEQ ID NO:2に対して位置329、又は、最適に位置合わせされた時にSEQ ID NO:1に対して位置334にてメニン上でシステインと共有結合的に反応する。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、化合物は、(a)メニンに非共有結合的に結合し、及び(b)メニンとMLLの相互作用を阻害することができる。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、化合物は、以下から選択されるRBを含み:
式中:
Gは、単結合、アルキレン、ヘテロアルキレン、C3−12炭素環、3−12員複素環、及びそれらの組み合わせから選択され、ここでGは、1以上のR32基で随意に置換され;
Vは存在しないか、又はC3−12炭素環、及び3−12員複素環から選択され;ここで、Vは1以上のR32基で随意に置換され;
R21とR32の各々は、それぞれが存在する時に、独立して
H、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、及び−CN;
それぞれが存在する時に、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、及び3−10員複素環から選択される1以上の置換基で、各々が独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニル;及び
C3−10炭素環並びに3−10員複素環から選択され;
ここで、同じ炭素原子上の2つのR32は、一体となってC3−10炭素環又は3−10員複素環を形成することができ;
ここで、R32のC3−10炭素環及び3−10員複素環は各々独立して、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルから選択される1以上の置換基で随意に置換され;
R20はそれぞれが存在する時に、独立して:
水素;
それぞれが存在する時に、ハロゲン、−OR30、−SR30、−N(R30)2、−N(R30)C(O)R30、−C(O)R30、−C(O)OR30、−C(O)N(R30)2、−OC(O)R30、−S(O)2R30、−S(O)2N(R30)2、−N(R30)S(O)2R30、−NO2、−P(O)(OR30)2、−P(O)(R30)2、−OP(O)(OR30)2、及び−CNから選択される1以上の置換基で、各々が独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニル;及び
3−10員複素環並びにC3−10炭素環から選択され;及び
R30は、それぞれが存在する時に、独立して水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルから選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R21は、メニン上で1以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含む。本明細書に提供される化合物の幾つかの形態において、官能基は、メニン上で1以上のシステイン残基と共有結合的に反応する。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、官能基は、最適に位置合わせされた時にSEQ ID NO:2に対して位置329、又は、最適に位置合わせされた時にSEQ ID NO:1に対して位置334にてメニン上でシステインと共有結合的に反応する。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R21は、α,β−不飽和カルボニル;α,β−不飽和スルホニル;エポキシド;アルデヒド;フッ化スルホニル;ハロメチルカルボニル;ジハロメチルカルボニル;又は、トリハロメチルカルボニルを含む部分である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R21は、以下から選択され:
式中:
L5は、単結合;及び、各々が1以上のR32基で独立して随意に置換される、C1−6アルキレン、C1−6ヘテロアルキレン、C2−6アルケニレン、及びC2−6アルキニレンから選択され;
R22とR23は、
水素、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、及び−CN;
それぞれが存在する時に、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、及び3−10員複素環から選択される1以上の置換基で、各々が独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニル;及び
C3−10炭素環及び3−10員複素環から選択され、
ここで、R22とR23のC3−10炭素環及び3−10員複素環は各々独立して、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルから選択される1以上の置換基で随意に置換され;又は
R22とR23は、それらが結合される炭素原子と一体となって、炭素環式環を形成し;
R24は、
水素、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、及び−S(O)2N(R20)2;
それぞれが存在する時に、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、及び3−10員複素環から選択される1以上の置換基で、各々が独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニル;及び
C3−10炭素環及び3−10員複素環から選択され、
ここで、R24のC3−10炭素環及び3−10員複素環は各々独立して、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルから選択される1以上の置換基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、L5は単結合である。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、L5は随意に置換されたC1−6アルキレンである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、L5は、メチレン、エチレン、又はプロピレンから選択される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、L5は、ハロゲン、−NO2、=O、=S、−OR20、−SR20、及び−N(R20)2から選択された1以上の置換基で置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R23は、
水素;
それぞれが存在する時に、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、及び3−10員複素環から選択される1以上の置換基で、各々が独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニル;及び
C3−10炭素環及び3−10員複素環から選択され、
ここで、C3−10炭素環及び3−10員複素環は各々独立して、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルから選択される1以上の置換基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R23は、
水素;
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、=O、=S、=N(R20)、及び−CNから選択された1以上の置換基で随意に置換されたC1−6アルキル;及び
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルから選択される1以上の置換基で随意に置換される、3−10員複素環から選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R23は、水素、及び、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、=O、=S、=N(R20)、及び−CNから選択された1以上の置換基で随意に置換されるC1−6アルキルから選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R22は、
水素及び−CN;
それぞれが存在する時に、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、及び3−10員複素環から選択される1以上の置換基で、各々が独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニル;及び
C3−10炭素環及び3−10員複素環から選択され、
ここで、C3−10炭素環及び3−10員複素環は各々独立して、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルから選択される1以上の置換基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R22は、水素;−CN;及びハロゲン、−OR20、−SR20、及び−N(R20)2から選択される1以上の置換基で随意に置換されるC1−6アルキルから選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R22とR23は、それらが結合される炭素原子と一体となって、5員、6員、又は7員の炭素環式環を形成する。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R24は、水素、及び、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−NO2、=O、及び−CNから選択された1以上の置換基で随意に置換されるC1−6アルキルから選択される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R21は、以下から選択される:
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R21は、5〜50の原子を持つ部分である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、R21は、5〜40の原子を持つ部分である。
幾つかの実施形態において、Vは、3−8員飽和環、3−8員不飽和環、4−10員縮合二環式環、及び5−11員スピロ二環式環から選択される。Vは、1、2、3、4、又は5のR32基など、1以上のR32基で随意に置換されてもよい。幾つかの実施形態において、Vは、3−7員シクロアルキル、又は3−7員芳香族化合物、又は非芳香族複素環などの、3−7員飽和環である。幾つかの実施形態において、Vは、6員アリール、5−6の員ヘテロアリール、又は3−7員シクロアルケニルなどの、3−7員不飽和環である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、1以上のR32基で随意に置換される3−8員飽和環から選択される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、3員、4員、5員、6員、又は7員の飽和炭素環であり、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、以下から選択され:
その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、3員、4員、5員、6員、7員、又は8員の飽和複素環であり、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、アゼチジン、オキセタン、ピペリジン、オキサン、ピペラジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、イミダゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパン、及びホモピペラジンから選択され、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、以下から選択され:
その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、1以上のR32基で随意に置換される二環式複素環である。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、
から選択され、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
特定の実施形態において、Vは、8−10員縮合二環式環などの4−10員縮合二環式環である。特定の実施形態において、縮合二環式環は、N、O、及びSから選択された1以上の原子などの1以上のヘテロ原子を含む。特定の実施形態において、縮合二環式環は、2つの窒素原子などの2つのヘテロ原子を含む。縮合二環式環の環の各々は、飽和又は不飽和でもよい。特定の実施形態において、縮合二環式環の両方の環は、飽和されている。縮合二環式環を含むVの限定されない例は、
を含む。
幾つかの実施形態において、Vは、7−11員スピロ二環式環などの5−11員スピロ二環式環である。特定の実施形態において、縮合二環式環は、N、O、及びSから選択された1以上の原子などの1以上のヘテロ原子を含む。特定の実施形態において、縮合二環式環は、2つの窒素原子などの2つのヘテロ原子を含む。スピロ二環式環を含むVの限定されない例は、
を含む。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、不飽和環、芳香環、又は芳香族複素環から選択され、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、フェニル、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ナフタレン、アントラセン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、アクリジン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、フラン、ジヒドロフラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、イミダゾール、イミダゾリン、オキサゾール、オキサゾリン、ピロール、ジヒドロピロール、チアゾール、ジヒドロチアゾール、ピラゾール、ジヒドロピラゾール、イソオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、イソチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、プリン、インダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、及びベンゾチアゾールから選択され、それらの何れか1つは1以上のR32基で随意に置換される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、1以上のR32基で随意に置換されるフェニルである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、1以上のR32基で随意に置換される芳香族複素環である。本明細書に提供される幾つかの実施形態において、Vは、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ナフタレン、アントラセン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、アクリジン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、チアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、プリン、インダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、及びベンゾチアゾールから選択され、それらの何れか1つは1以上のR32基で随意に置換される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは、
から選択され、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Vは不在である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは単結合である。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは、1以上のR32基で随意に置換されるアルキレンである。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは、メチレン、エチレン、プロピレン、及びブチレンから選択され、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは、以下から選択され:
式中、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは、1以上のR32基で随意に置換されるヘテロアルキレンである。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは、C3−10炭素環又は3−10員複素環であり、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは、飽和C3−10炭素環又は飽和3−10員複素環であり、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態において、Gは、以下から選択される:
ここで、その何れか1つは、1以上のR32基で随意に置換される。
幾つかの実施形態において、化合物は、表4a、表4b、表4c、表4d、表4e、又は表4fから選択される。場合によっては、化合物は、表4dに列挙されるIV−27、表4dに列挙されるIV−28、表4dに列挙されるIV−29、表4dに列挙されるIV−30、表4dに列挙されるIV−31、表4dに列挙されるIV−32、表4fに列挙されるVI−43、及び表4fに列挙されるVI−44から選択される化合物の何れでもない。
別の態様において、本開示は、本明細書に開示される化合物と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供する。幾つかの実施形態において、医薬組成物は経口投与のために製剤される。幾つかの実施形態において、医薬組成物は注入のために製剤される。
また別の態様において、本開示は、メニンと、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、及びMLL部分縦列重複の1以上との相互作用を阻害する方法を提供し、該方法は、メニンを本明細書に開示される有効な量の化合物と接触させる工程を含む。
別の態様において、本開示は、メニン−MLLの相互作用を阻害する方法を提供し、該方法は、メニンを本明細書に開示された有効な量の化合物と接触させる工程を含み、ここで、相互作用の阻害は、HOXA9、DLX2、又はMEIS1などのMLL融合タンパク質標的遺伝子の発現の減少により証明される。
別の態様において、本開示は、メニンを本明細書に開示される化合物と接触させることを含む、メニンを安定させる方法を提供する。幾つかの実施形態において、接触させる工程は、メニンを安定させるのに十分な量の化合物にメニンを接触させることを含む。幾つかの実施形態において、接触させる工程は細胞内で行われる。
本明細書に開示される方法の幾つかの実施形態において、接触させる工程は、メニンを発現させる細胞を接触させることを含む。本明細書に開示される方法の幾つかの実施形態において、当該方法は細胞に第2の治療剤を投与する工程を含む。本明細書に開示される方法の幾つかの実施形態において、接触させる工程はインビボで行われる。本明細書に開示される方法の幾つかの実施形態において、接触させる工程はインビトロで行われる。
別の態様において、本開示は、MLL融合タンパク質に関連する疾患又は疾病を処置する方法を提供し、該方法は、本明細書に開示される有効な量の化合物を、必要とする被験体に投与する工程を含む。
また別の態様において、本開示は、皮艦隊の疾患又は疾病を処置する方法を提供し、該方法は、本明細書に開示される化合物の治療上有効な量の医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。
本明細書に開示される方法の幾つかの実施形態において、疾患又は疾病は、白血病、血液系悪性腫瘍、固形腫瘍癌、前立腺癌、乳癌、肝臓癌、脳腫瘍、又は糖尿病を含む。幾つかの実施形態において、白血病は、AML、ALL、混合血統白血病、又はMLL部分縦列重複を伴う白血病を含む。
また別の態様において、本開示は、被験体における染色体11q23上での染色体再編により媒介される障害を処置する方法を提供し、該方法は、本明細書に開示される治療上有効な量の化合物を被験体に投与する工程を含む。
別の態様において、本開示は、メニンと他のタンパク質との相互作用により媒介される障害を処置する方法を提供し、該方法は、本明細書に開示される治療上有効な量の化合物を、必要とする被験体に投与する工程を含む。
本明細書に開示される方法の幾つかの実施形態において、被験体はヒトである。
別の態様において、本開示は、本明細書に開示される医薬組成物と、メニンと他のタンパク質との相互作用により媒介される疾患又は疾病に悩む被験体を処置するために組成物を使用するための指示書とを含む、キットを提供する。
本発明の新規な特徴は、特に、添付の特許請求の範囲内に明記される。本発明の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される、例示的実施形態を明記する、後述の詳細な説明を参照することによって得られる。
<参照による組み込み>
本明細書に言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あたかも個々の刊行物、特許、又は特許出願が引用によって組み込まれるよう具体的且つ個別に示されるかのように、同じ程度まで引用により本明細書に組み込まれる。
<定義>
他に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術的及び科学的用語は、本発明の属する技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
「MLL融合タンパク質」は、パートナータンパク質と縮合されるMLLのN末端フラグメントを持つタンパク質を指す。パートナータンパク質の限定されない例は、11q23、11q23.3、11q24、1p13.1、1p32(EPS15)、21q22、9p13.3、9p22(MLLT3/AF9)、ABI1、ABI2、ACACA、ACTN4、AF1p、AFF1/AF4、AFF3/LAF4、AFF4/AF5、AKAP13、AP2A2、ARHGEF12、ARHGEF17、BCL9L、BTBD18、BUD13、C2CD3、CASC5、CASP8AP2、CBL、CBP、CEP164、CEP170B、CREBBP、DCP1A、DCPS、EEFSEC/SELB、ELL、EPS15、FLNA、FNBP1、FOXO3、GAS7、GMPS、KIAA1524、LAMC3、LOC100131626、MAML2、ME2、MLLT1/ENL、MLLT10/AF10、MLLT11/AF1Q、MLLT3/AF9、MLLT4/AF6、MLLT6/AF17、MYH11、MYO1F、NA、NEBL、NRIP3、PDS5A、PICALM、PRPF19、PTD、RUNDC3B、SEPT11、SEPT2、SEPT5、SEPT6、SEPT9、SMAP1、TET1、TNRC18、TOP3A、VAV1、及びXq26.3(CT45A2)を含む。MLL融合タンパク質は、MLLタンパク質をコードする遺伝子と、融合遺伝子を生成するパートナータンパク質をコードする遺伝子との結合を介して生成される場合もある。この融合遺伝子の翻訳は、元のタンパク質の各々に由来する機能特性を持つ1つ又は複数のポリペプチドを結果としてもたらす場合もある。
「アミノ」は、−NH2部分を指す。
「カルボニル」は、式−C(=O)−の部分を指す。
「カルボキシ」又は「カルボキシル」は−CO2H部分を指す。
「シアノ」は−CN部分を指す。
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」は−OH部分を指す。
「イミノ」は=NH部分を指す。本明細書に別段の定めが無い限り、イミノ基は随意に置換されてもよい。
「ニトロ」は−NO2部分を指す。
「オキソ」は=O部分を指す。
「チオキソ」は=S部分を指す。
「アシル」は、基−C(=O)Raを指し、ここで、Raは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合される)、ヘテロアルキル、及びヘテロシクリルアルキルから成る群から選択される。本明細書に別段の定めが無い限り、アシル基は随意に置換されてもよい。
「アルキル」は、単に炭素原子と水素原子からなる直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖部分を指し、これは、飽和又は不飽和であり(即ち、1以上の二重結合及び/又は三重結合を含む)、1〜12の炭素原子(C1−C12アルキル)、好ましくは、1〜8の炭素原子(C1−C8アルキル)又は1〜6の炭素原子(C1−C6アルキル)を有しており、且つ、単結合により分子の残り、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソ−プロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)、3−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、エテニル、プロプ−1−エニル、ブト−1−エニル、ペンタ−1−エニル、ペンタ−1,4−ジエニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどに結合される。アルキルは、アルケニル(1以上の炭素炭素二重結合)とアルキニル(1以上の炭素炭素三重結合)を含む。本明細書に別段の定めが無い限り、アルキル基は随意に置換されてもよい。
「アルコキシ」は式−ORaの部分を指し、ここで、Raは、1〜12の炭素原子を含有する、本明細書で定義されるようなアルキル基である。本明細書に別段の定めが無い限り、アルコキシ基は随意に置換されてもよい。
「アルキルアミノ」は式−NHRa又は−NRaRbの部分を指し、ここで、RaとRbは各々独立して、1〜12の炭素原子を含有する、本明細書で定義されるようなアルキル基である。本明細書に別段の定めが無い限り、アルキルアミノ基は随意に置換されてもよい。
「アルキルアミノアルキル」は、少なくとも1つのアルキルアミノ置換基を含むアルキル部分を指す。アルキルアミノ置換基は、第三級、第二級、又は第一級炭素上にあり得る。本明細書に別段の定めが無い限り、アルキルアミノアルキル基は随意に置換されてもよい。
「アミド」(“Amide” or “amido”)は、式−C(=O)NRaRb又は−NRaC(=O)Rbを持つ部分を指し、ここで、RaとRbは各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合される)、ヘテロアルキル、及びヘテロシクリルアルキルから成る群から選択され、これらの部分の各々はそれ自体で随意に置換され得る。幾つかの実施形態において、これはC1−C4アミド基であり、基の中の炭素の総数にアミドカルボニル基を含むものである。アミドの−NRaRbのRaRbは、それが結合される窒素と一体となって、4員環、5員環、6員環、又は7員環を形成し得る本明細書に別段の定めが無い限り、アミド基は随意に置換されてもよい。
「アルキルアミノ」は、少なくとも1つのアミノ置換基を含むアルキル部分を指す。アミノ置換基は、第三級、第二級、又は第一級炭素上にあり得る。本明細書に別段の定めが無い限り、アミノアルキル基は随意に置換されてもよい。
「アミノカルボニル」は式−C(=O)NRaRbのアミド部分を指し、ここで、RaとRbは各々独立してH又はアルキルである。本明細書に別段の定めが無い限り、アミノカルボニル基は随意に置換されてもよい。
「アリール」は、6〜18の炭素原子、及び少なくとも1つの芳香環を含む、炭化水素環系部分を指す。本発明の目的のために、アリール部分は、縮合又は架橋した環系を含み得る、単環式、二環式、三環式、又は四環式の環系である。アリール部分は、限定されないが、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as−インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレン、及びトリフェニレンを含む。本明細書に別段の定めがない限り、用語「アリール」又は接頭語「ar」(「アラルキル」などにおける)は、随意に置換されるアリール基を含むことを意味する。
「アラルキル」は、式−Rb−Rcの部分を指し、ここで、Rbは、本明細書に定義されるようなアルキレン鎖であり、Rcは、例えばベンジルやジフェニルメチルなどの、本明細書に定義されるようなアリール部分である。本明細書に別段の定めが無い限り、アラルキル基は随意に置換されてもよい。
「アラルキルアミノ」は、アラルキル−NRa−部分を指し、ここでRaはH又はアルキルである。本明細書に別段の定めが無い限り、アラルキルアミノは随意に置換されてもよい。
「アラルキルオキシ」はアラルキル−O−部分を指す。本明細書に別段の定めが無い限り、アラルキルオキシは随意に置換されてもよい。
「アリールアミノ」は、−NRa−アリール部分を指し、ここでRaはH又はアルキルである。本明細書に別段の定めが無い限り、アリールアミノは随意に置換されてもよい。
「アリールオキシ」は−O−アリール部分を指す。本明細書に別段の定めが無い限り、アリールオキシは随意に置換されてもよい。
「ビシクロアルキル」は、共通して1以上の原子を有する、2つのシクロアルキル部分を持つ部分を指す。シクロアルキル部分が共通して正確に1つの原子を有する場合、それらは「スピロ」であると言われる。例は、限定されないが、スピロ[2.2]ペンタン、スピロ[5.5]ウンデカン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[3.6]デカンなどを含む。シクロアルキル部分が共通して正確に2つの隣接する原子を有する場合、それらは「縮合」であると言われる。例は、限定されないが、ビシクロ[3.1.0]へキシル、ペルヒドロナフチル(perhydronaphthyl)などを含む。シクロアルキル部分が共通して2より多くの原子を有する場合、それらは「架橋」であると言われる。例は、限定されないが、トリシクロ[3.3.1.1]デシル(「アダマンチル」)、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(「ノルボルニル」)、ビシクロ[2.2.2]オクチルなどを含む。本明細書に別段の定めが無い限り、ビシクロアルキルは随意に置換されてもよい。
「カルボキシアルキル」は、式−Rb−Rcの部分を指し、ここで、Rbは、本明細書に定義されるようなアルキレン鎖であり、Rcは、本明細書に定義されるようなカルボキシ基である。本明細書に別段の定めが無い限り、カルボキシアルキル基は随意に置換されてもよい。
「シアノアルキル」は、式−Rb−Rcの部分を指し、ここで、Rbは、本明細書に定義されるようなアルキレン鎖であり、Rcは、本明細書に定義されるようなシアノ基である。本明細書に別段の定めが無い限り、シアノアルキルは随意に置換されてもよい。
「シクロアルキル」又は「炭素環式環」は、非芳香族の単環式又は多環式炭化水素部分を指し、これは、縮合、スピロ、又は架橋の環系を含み得、3〜15の炭素原子、好ましくは、3〜10の炭素原子を有しており、且つ、飽和又は不飽和であり、単結合により分子の残りに結合される。単環式シクロアルキル部分は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルを含む。多環式シクロアルキル部分は、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル、7,7−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタニルなどを含む。「シクロアルケニル」は、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルなどの、環内に1つ以上の炭素炭素二重結合を含むシクロアルキルである。本明細書に別段の定めがない限り、シクロアルキル基は、随意に置換されてもよい。
「炭素環」は、環の原子が各々炭素原子である、飽和、不飽和、又は芳香族の環を指す。炭素環は3−10員単環式環、6−12員二環式環、及び6−12員架橋環を含み得る。二環式炭素環の環は各々、飽和環、不飽和環、及び芳香環から選択され得る。幾つかの実施形態において、炭素環はアリールである。幾つかの実施形態において、炭素環はシクロアルキルである。幾つかの実施形態において、炭素環はシクロアルケニルである。典型的な実施形態において、芳香環(例えばフェニル)は、飽和環又は不飽和環、例えば、シクロヘキサン、シクロペンタン、又はシクロヘキセンに縮合される場合もある。飽和二環式環、不飽和二環式環、及び芳香族二環式環の任意の組み合わせは、原子価が許容するように、炭素環式の定義に含まれる。典型的な炭素環はシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、アダマンチル、フェニル、インダニル、及びナフチルを含む。本明細書において具体的に別段の定めが無い限り、炭素環は、本明細書に記載される置換基など、1以上の置換基によって随意に置換される。
「シクロアルキルアルキル」は、式−Rb−Rdの部分を指し、ここで、Rbは、本明細書に定義されるようなアルキレン鎖であり、Rdは、本明細書に定義されるようなシクロアルキル部分である。本明細書に別段の定めが無い限り、シクロアルキルアルキルは随意に置換されてもよい。
「シクロアルキルアルキルアミノ」は、シクロアルキルアルキル−NRa−部分を指し、ここで、RaはH又はアルキルであり、シクロアルキルアルキル部分は炭素原子を介して窒素に結合され、窒素は、分子の残りに部分を結合するリンカーとして機能する。本明細書に別段の定めが無い限り、シクロアルキルアルキルアミノは随意に置換されてもよい。
「シクロアルキルアルキルオキシ」は、−O−シクロアルキルアルキル部分を指し、ここで、シクロアルキルアルキル部分は炭素原子を介して酸素に結合され、窒素は分子の残りに部分を結合するリンカーとして機能する。本明細書に別段の定めが無い限り、シクロアルキルアルキルオキシは随意に置換されてもよい。
「シクロアルキルアミノ」は、−NRa−シクロアルキル部分を指し、ここでRaはH又はアルキルである。本明細書に別段の定めが無い限り、シクロアルキルアミノは随意に置換されてもよい。
「シクロアルキルオキシ」は、−O−シクロアルキル部分を指す。本明細書に別段の定めが無い限り、シクロアルキルオキシは随意に置換されてもよい。
「ハロ」又は「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを指す。
「ハロアルキル」は、本明細書に定義されるようなアルキル基を指し、アルキル基は、本明細書に定義されるような1以上のハロ原子、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH2CH2F、−CHFCF3、−CHFCHF2、−CHFCH2F、−CHFCH3、−CF2CF3、−CF2CHF2、−CF2CH2F、−CF2CH3、−CH2CF2CH3、−CH2CHFCH3、3−ブロモ−2−フルオロプロピル、1,2−ジブロモエチルなどにより置換される。本明細書に別段の定めが無い限り、ハロアルキルは随意に置換されてもよい。
本明細書で使用されるように、用語「ヘテロ原子」又は「環ヘテロ原子」は、炭素又は水素以外の任意の元素を含むことを意味する。好ましいヘテロ原子は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、及びリン(P)である。
「ヘテロアルキル」は、それ自体で又は別の用語と組み合わせて、別段の定めの無い限り、直鎖又は分枝鎖;縮合環系又は架橋環系を含み得る単環式又は多環式部分;又は、少なくとも1つの炭素原子と少なくとも1つのヘテロ原子(O、N、P、Si、及びSなど)を含む、それらの任意の組み合わせを意味し、ここで、1以上のヘテロ原子は酸化される場合もある。ヘテロ原子は、アルキル部分(例えば−CH2−O−CH2−)内に;分子(例えば−SO2CH(CH3)CH2−)の残りと結合する点に;又はそれらの組み合わせ(例えば−NH2CH2CH2SO2CH2−)に位置する場合もある。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアルキルは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリール」は、1〜13の炭素原子;窒素、酸素、及び硫黄などの1〜6のヘテロ原子;及び、少なくとも1つの環が芳香族である1又は複数の環を含む、5〜14員環系部分を指す。本発明の目的のために、ヘテロアリール基は、縮合又は架橋した環系を含み得る、単環式、二環式、三環式、又は四環式の環系でもよく、及び1以上のヘテロ原子は酸化され得る。例は、限定されないが、アゼピニル、アクリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4−ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンズオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1−オキシドピリジニル、1−オキシドピリミジニル、1−オキシドピラジニル、1−オキシドピリダジニル、1−フェニル−1H−ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、及びチオフェニル(即ちチエニル)を含む。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアリールは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリールアルキル」は、式−RbRfの部分を指し、ここで、Rbは、本明細書に定義されるようなアルキレン鎖であり、Rfは、本明細書に定義されるようなヘテロアリール基である。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアリールアルキル基は随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリールアルキルアミノ」は、ヘテロアリールアルキル−NRa−部分を指し、ここでRaはH又はアルキルである。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアリールアルキルアミノは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリールアルキルオキシ」はヘテロアリールアルキル−O−部分を指す。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアリールアルキルオキシは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリールアミノ」は、−NRa−ヘテロアリール部分を指し、ここでRaはH又はアルキルである。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアリールアミノは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリールオキシ」は、−O−ヘテロアリール部分を指す。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアリールオキシは随意に置換されてもよい。
「ヘテロビシクロアルキル」は、少なくとも1つの炭素環原子が、酸素、窒素、及び硫黄などのヘテロ原子と置き換えられる、ビシクロアルキル構造を指す。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロビシクロアルキルは随意に置換されてもよい。
「ヘテロシクリル」又は「複素環式環」は、2〜12の炭素原子、及び1〜6のヘテロ原子(窒素、酸素、及び硫黄など)から成る、3−18員の非芳香環を指す。本明細書において具体的に別段の定めの無い限り、ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、三環式、又は四環式の環系であり、これは、縮合又は架橋した環系を含む場合があり;ヘテロ原子は随意に酸化されてもよく;及び、ヘテロシクリルは、不飽和であり、又は飽和されてもよい。そのようなヘテロシクリル部分の例は、限定されないが、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−ピペリジニル(piperidonyl)、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1−オキソ−チオモルホリニル、及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルを含む。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリル基は随意に置換されてもよい。
「複素環」は、1以上のヘテロ原子を含む、飽和環、不飽和環、又は芳香環を指す。典型的なヘテロ原子はN、O、Si、P、B、及びSの原子を含む。複素環は、3−10員単環式環、6−12員二環式環、及び6−12員架橋環を含み得る。二環式複素環の環は各々、飽和環、不飽和環、及び芳香環から選択され得る。複素環は、原子価が許容する限り、複素環の炭素原子又は窒素原子などの、複素環の任意の原子を介して分枝の残りに結合される場合もある。幾つかの実施形態において、複素環はヘテロアリールである。幾つかの実施形態において、複素環はヘテロシクロアルキルである。典型的な実施形態において、複素環(例えばピリジル)は、飽和環又は不飽和環、例えば、シクロヘキサン、シクロペンタン、又はシクロヘキセンに縮合される場合もある。
「ヘテロシクリルアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル」は、式−RbReの部分を指し、ここで、Rbは、本明細書に定義されるようなアルキレン鎖であり、Reは、本明細書に定義されるようなヘテロシクリル部分であり、及び、ヘテロシクリルが窒素含有ヘテロシクリルである場合、ヘテロシクリルは窒素原子にてアルキル部分に随意に結合される。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリルアルキル基は随意に置換されてもよい。
「ヘテロシクリルアルキルアミノ」は、ヘテロシクリルアルキル−NRa−部分を指し、ここで、RaはH又はアルキルであり、ヘテロシクリルアルキル部分は炭素原子を介して窒素に結合され、窒素は、分子の残りに部分を結合するリンカーとして機能する。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリルアルキルアミノは随意に置換されてもよい。
「ヘテロシクリルアルキルオキシ」は、−O−ヘテロシクロアルキル部分を指し、ここで、ヘテロシクリルアルキル部分は炭素原子を介して酸素に結合され、窒素は分子の残りに部分を結合するリンカーとして機能する。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリルアルキルオキシは随意に置換されてもよい。
「ヘテロシクリルアミノ」は、−NRa−ヘテロシクリル部分を指し、ここで、RAはH又はアルキルであり、ヘテロシクリル部分は炭素原子を介して窒素に結合され、窒素は、分子の残りに部分を結合するリンカーとして機能する。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリルアミノは随意に置換されてもよい。
「ヘテロシクリルオキシ」は、−O−ヘテロシクリル部分を指し、ここで、ヘテロシクリル部分は炭素原子を介して酸素に結合され、窒素は分子の残りに部分を結合するリンカーとして機能する。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリルオキシは随意に置換されてもよい。
「ヒドロキシアルキル」(“Hydroxyalkyl” or “hydroxylalkyl”)は、少なくとも1つのヒドロキシル置換基を含むアルキル基を指す。−OH置換基は、第一級、第二級、又は第三級炭素上にあり得る。本明細書に別段の定めが無い限り、ヒドロキシアルキル基は随意に置換されてもよい。
「N−ヘテロアリール」は、少なくとも1つの窒素を含有する、本明細書に定義されるようなヘテロアリール部分を指し、ヘテロアリール部分の分子の残りへの結合点は、ヘテロアリール環中の窒素原子を介する。本明細書に別段の定めが無い限り、N−ヘテロアリールは随意に置換されてもよい。
「N−ヘテロシクリル」は、少なくとも1つの窒素を含有する、本明細書に定義されるようなヘテロシクリル部分を指し、ヘテロシクリル部分の分子の残りへの結合点は、ヘテロシクリル環中の窒素原子を介する。本明細書に別段の定めが無い限り、N−ヘテロシクリルは随意に置換されてもよい。
「チオアルキル」は式−SRaの部分を指し、ここで、Raは、1〜12の炭素原子を含有する、本明細書で定義されるようなアルキル部分である。本明細書に別段の定めが無い限り、チオアルキル基は随意に置換されてもよい。
「アルキレン」又は「アルキレン鎖」は、分子中で2つの基を結合する直鎖又は分枝鎖の二価炭化水素鎖であり、これは飽和又は不飽和であり(即ち、1以上の二重結合及び/又は三重結合を含む)、及び、1〜12の炭素原子、好ましくは1〜8の炭素原子(C1−C8アルキレン)、又は1〜6の炭素原子(C1−C6アルキレン)を有しており、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、エテニレン、プロペニレン、n−ブテニレン、プロピニレン、n−ブチニルエンなどである。アルキレン鎖は、単結合又は二重結合により分子の残りに結合される。分子の残りへのアルキレン鎖の結合の点は、1つの炭素(例えばメチレン)、又は、鎖内の何れか2つの炭素(例えば−CH2CH(CH3)CH2CH2−)を介する場合もある。本明細書に別段の定めが無い限り、アルキレン鎖は随意に置換されてもよい。
「アルキレンカルボニル」は、式−C(=O)Ra−の部分を指し、ここで、Raは本明細書に定義されるようなアルキレン鎖である。本明細書に別段の定めが無い限り、アルキレンカルボニルは随意に置換されてもよい。
「アルケニレン」は、1以上の炭素炭素二重結合を含む、本明細書に定義されるような不飽和アルキレンである。本明細書に別段の定めが無い限り、アルケニレンは随意に置換されてもよい。
「アルケニレンカルボニル」は、1以上の炭素炭素二重結合を含む、本明細書に定義されるような不飽和アルキレンカルボニルである。本明細書に別段の定めが無い限り、アルケニレンカルボニルは随意に置換されてもよい。
「アリーレン」は、分子の1つの部分を分子の別の部分に結合する二価のアリール基を指す。他に別段の定めが無い限り、アリーレンは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアルキレン」は、少なくとも1つのヘテロ原子(例えばN、O、又はS)を含むアルキレン基を指す。幾つかの実施形態において、ヘテロ原子は、アルキレン鎖内にある(即ち、ヘテロアルキレンは、少なくとも1つの炭素−ヘテロ原子−炭素の結合を含む)。他の実施形態において、ヘテロ原子は、アルキレンの末端にあり、分子の残りにアルキレンを結合する(例えば、M1−H−A−M2、ここでM1とM2は分子の部分であり、Hはヘテロ原子であり、Aはアルキレンである)。ヘテロアルキレンは、内部及び末端両方のヘテロ原子(例えば、−OCH2CH2OCH2CH2O−)を有する場合もある。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアルキレンは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアルキレンカルボニル」は、式−C(=O)Ra−の部分を指し、ここで、Raは本明細書に定義されるようなヘテロアルキレン鎖である。本明細書に別段の定めが無い限り、ヘテロアルキレンカルボニルは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリーレン」は、分子の1つの部分を分子の別の部分に結合する二価のヘテロアリール基を指す。他に別段の定めが無い限り、ヘテロアリーレンは随意に置換されてもよい。
「ヘテロアリーレンカルボニル」は、式−C(=O)Ra−の部分を指し、ここで、Raは本明細書に定義されるようなヘテロアリーレンである。他に別段の定めが無い限り、ヘテロアリーレンカルボニルは随意に置換されてもよい。
「ヘテロシクリルアルキレン」は、分子の1つの部分を分子の別の部分に結合する二価のヘテロシクリル基を指す。他に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリルアルキレンは随意に置換されてもよい。
「ヘテロシクリルアルキレンカルボニル」は、式−C(=O)Ra−の部分を指し、ここで、Raは本明細書に定義されるようなヘテロシクロアルキレンである。他に別段の定めが無い限り、ヘテロシクリルアルキレンカルボニルは随意に置換されてもよい。
本明細書で使用される用語「置換した」は、上述の基の何れか(例えば、アミノ、カルボキシ、ヒドロキシル、イミノ、アシル、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、アミド、アミノアルキル、アミノカルボニル、アリール、アラルキル、アラルキルアミノ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アリールオキシ、ビシクロアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルオキシ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロ原子、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルオキシ、ヒドロキシアルキル、N−ヘテロアリール、N−ヘテロシクリル、チオアルキル、アルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレン、アルケニレンカルボニル、アリーレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルキレンカルボニル、ヘテロアリーレン、ヘテロアリーレンカルボニル、ヘテロシクリルアルキレン、及び/又はヘテロシクリルアルキレンカルボニル)を意味し、ここで、少なくとも1つの水素原子は、限定されないが、F、Cl、Br、及びIなどのハロゲン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、及びエステル基などの基における酸素原子;チオール基、チオアルキル基、チオ尿素基、アルキルスルホン基などのスルホン基、スルホンアミド基などのスルホニル基、スルホニルメタンなどのスルホニルアルキル基、及びアルキルスルホキシド基などのスルホキシド基などの基における硫黄原子;アミノ、アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミド、尿素、及びエナミンなどの基における窒素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、及びトリアリールシリル基などの基におけるシリコン原子;ジアルキルホスフィンオキシド基、ホスフィンオキシド基、ホスフィン基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基などの基におけるリン原子;及び、様々な他の基における他のヘテロ原子などの、非水素原子への結合により置き換えられる。「置換した」はまた、オキソ、カルボニル、カルボキシル、及びエステルの基における酸素、及び、イミン、オキシム、ヒドラゾン、及びニトリルなどの基における窒素などのヘテロ原子への高位結合(例えば、二重結合又は三重結合)によって、1以上の水素原子が置き換えられる、上述の基の何れかを意味する。「置換した」は、1以上の水素原子が、−NRgRh、−NRgC(=O)Rh、−NRgC(=O)NRgRh、−NRgC(=O)ORh、−NRgSO2Rh、−OC(=O)NRgRh、−ORg、−SRg、−SORg、−SO2Rg、−OSO2Rg、−SO2ORg、=NSO2Rg、−SO2NRgRh、−C(=O)Rg、−C(=O)ORg、−C(=O)NRgRh、−CH2SO2Rg、又は−CH2SO2NRgRhと置き換えられる、上述の基の何れかを含み、ここで、RgとRhは独立して、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、N−ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N−ヘテロアリール、及び/又はヘテロアリールアルキルである。「置換した」は更に、1以上の水素原子が、アミノ、カルボニル、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシル、イミノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、アシル、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、アミド、アミノアルキル、アミノカルボニル、アリール、アラルキル、アラルキルアミノ、アリールアミノ、アリールオキシ、ビシクロアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルオキシ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロ原子、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルオキシ、ヒドロキシアルキル、N−ヘテロアリール、N−ヘテロシクリル、チオアルキル、アルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレン、アルケニレンカルボニル、アリーレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルキレンカルボニル、ヘテロアリーレン、ヘテロアリーレンカルボニル、ヘテロシクリルアルキレン、ヘテロシクリルアルキレンカルボニル、トリメチルシラニル、ジアルキルホスフィンオキシド、−ORa、−SRa、−OC(O)−Ra、−N(Ra)2、−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)N(Ra)2、−N(Ra)C(O)ORa、−N(Ra)C(O)Ra、−N(Ra)tRa(tは1又は2である)、−S(O)tORa(tは1又は2である)、PO(Ra)2、又はPO(ORa)2の基への結合により置き換えられ、ここで、各Raは独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルの基である。加えて、前述の置換基の各々は、上記の置換基の1以上で随意に置換される。
用語「有効な量」又は「治療上有効な量」は、限定されないが以下に定義されるような疾患の処置を含む、意図される用途に影響を及ぼすのに十分な、本明細書に記載される化合物の量を指す。治療上有効な量は、意図される処置用途(インビボ)、又は被験体及び処置される疾患の状態、例えば、被験体の体重と年齢、疾患の状態の重症度、投与方法等に依存して変動し、これらは当業者により容易に決定され得る。この用語はまた、標的細胞における特定の反応(例えば、血小板粘着及び/又は細胞移動の減少)を誘発する用量に適用される。特定の用量は、選ばれた特定の化合物、従事される投薬レジメン、化合物が他の化合物と組み合わせて投与されるかどうか、投与のタイミング、化合物が投与される組織、及び化合物が運ばれる物理送達システムに依存して、変動する。
本明細書で使用されるように「処置(treatment)」又は「処置すること(treating)」は、限定されないが治療利点及び/又は予防利点を含む、疾患、障害、又は医学的状態に関する有益又は所望の結果を得るための方法を指す。治療利点は、処置されている根本的な障害の根絶又は寛解を意味する。また、治療利点は、被験体が未だに根本的な障害による影響を受けるかもしれないことにもかかわらず、被験体に改善が見られるような、根本的な障害に関連した生理学的症状の1以上の根絶又は寛解により達成され得る。特定の実施形態において、予防利点に関して、組成物は、疾患の診断が行われなくとも、特定の疾患を進行させるリスクのある被験体に、又は、疾患の1以上の生理学的な症状を報告する被験体に投与される。
「治療効果」は、その用語が本明細書で使用されるように、上述のような治療利点及び/又は予防利点を包含する。予防効果は、疾患又は疾病の出現を遅延又は排除すること、疾患又は疾病の症状の発症を遅延又は排除すること、疾患又は疾病の進行を遅くし、止め、又は逆転させること、或いはそれらの任意の組み合わせを含む。
用語「共投与」、「〜と組み合わせて投与される」、及びそれらの文法上の同等物は、ヒトを含む動物への2以上の薬剤の投与を包含しており、それにより、薬剤及び/又はそれらの代謝物質が、同時に被験体に存在する。共投与は、別々の組成物における同時投与、別々の組成物における異なる時間での投与、又は両方の薬剤が存在する組成物における投与を含む。
「薬学的に許容可能な塩」は、薬学的に許容可能な酸付加塩、及び薬学的に許容可能な塩基付加塩の両方を含む。
「薬学的に許容可能な酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的効果及び特性を保持する塩を指し、これは、生物学的に又はその他に望ましいものではなく、且つ、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、或いは、有機酸、例えば限定されないが、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、カンフル酸、カンフル−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−二スルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2−オキソ−グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフタレン−1,5−二スルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などにより形成される。
「薬学的に許容可能な塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的効果及び特性を保持する塩を指し、これは生物学的に又は他に望ましいものではない。これらの塩は、無機塩基又は有機塩基を遊離酸に添加することにより調製される。無機塩基に由来する塩は、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩などを含む。好ましい無機塩類は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの塩である。有機塩基由来の塩は、限定されないが、第一級、第二級、及び第三級アミン、自然に生じる置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基イオン交換樹脂、例えば、アンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネサミン(benethamine)、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩を含む。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインである。
用語「アンタゴニスト」及び「阻害剤」は互換的に使用され、これらは、標的タンパク質(例えば、メニン、MLL1、MLL2、及び/又はMLL融合タンパク質)の生体機能(例えば、活性、発現、結合、タンパク質間相互作用)を阻害する能力を持つ化合物を指す。従って、用語「アンタゴニスト」及び「阻害剤」は、標的タンパク質の生物学的な役割との関連において定義されている。本明細書における好ましいアンタゴニストは標的と特異的に相互作用(例えば、結合)するが、標的タンパク質が一員であるシグナル伝達経路の他の員と相互作用することにより、標的タンパク質の生物活性を阻害する化合物も、この定義内に特異的に含まれている。アンタゴニストにより阻害される好ましい生物活性は、使用の進行、成長、又は拡大に関連する。
用語「アゴニスト」は、本明細書で使用されるように、標的タンパク質の活性又は発現のどちらかの阻害により、標的タンパク質の生体機能を開始する又は増強する能力を持つ化合物を指す。従って、用語「アゴニスト」は、標的ポリペプチドの生物学的な役割との関連において定義されている。本明細書における好ましいアゴニストは標的と特異的に相互作用(例えば、結合)するが、標的ポリペプチドが一員であるシグナル伝達経路の他の員と相互作用することにより、標的ポリペプチドの生物活性を開始又は増強する化合物も、この定義内に特異的に含まれている。
本明細書で使用されるように「薬剤」又は「生物活性剤」は、生物学的、薬学的、又は化学的な化合物を指す。限定されない例は、単純又は複雑な有機分子或いは無機分子、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド、抗体、抗体誘導体、抗体フラグメント、ビタミン誘導体、炭水化物、毒素、及び化学療法化合物を含む。様々な化合物を合成することができ、例えば、小分子とオリゴマー(例えば、オリゴペプチドとオリゴヌクレオチド)、及び様々なコア構造に基づく合成有機化合物を合成することができる。加えて、様々な天然源は、植物又は動物の抽出物などの、スクリーニング用の化合物を提供することができる。
「シグナル伝達」は、細胞内反応を誘発するために、刺激信号又は阻害シグナルが細胞へと、及び細胞内に送信されるプロセスである。シグナル伝達経路のモジュレータは、同じ特異的なシグナル伝達経路にマッピングされた1以上の細胞タンパク質の活性を調節する化合物を指す。モジュレータは、シグナル伝達分子の活性を増大(アゴニスト)、又は抑止(アンタゴニスト)し得る。
「抗癌剤」、「抗腫瘍剤」、又は「化学療法剤」は、腫瘍状態の処置に有用な任意の薬剤を指す。抗癌剤の一種は化学療法剤を含む。「化学療法」は、静脈内、経口、筋肉内、腹腔内、膀胱内、皮下、経皮、頬側、又は吸入、或いは坐剤の形態を含む様々な方法による、癌患者への1以上の化学療法薬及び/又は他の薬剤の投与を意味する。
用語「細胞増殖」は、細胞数が分裂の結果として変化した現象を指す。この用語は、増殖シグナルに一致して細胞形態が変化した(例えば、大きさが増大した)細胞増殖も包含する。「被験体」は、哺乳動物(例えばヒト)などの動物を指す。本明細書に記載される方法は、ヒトへの治療及び獣医学的な適用の両方に有用であり得る。
幾つかの実施形態において、被験体は哺乳動物であり、幾つかの実施形態において、被験体はヒトである。
「哺乳動物」は、ヒト、並びに、実験動物及び家庭用ペットなどの家庭動物(例えばネコ、イヌ、ブタ、畜牛、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウサギ)、及び野生生物などの非家庭動物の両方を含む。
「プロドラッグ」は、生理学的条件下で、又はソルボリシスによって、本明細書に記載される生物活性化合物(例えば、式I−VIの化合物)へと変換され得る化合物を示すことを意味する。故に、用語「プロドラッグ」は、薬学的に許容可能な生物活性化合物の前駆物質を指す。幾つかの態様において、プロドラッグは、被験体に投与される時は不活性であるが、例えば加水分解により、活性化合物へとインビトロで変換される。プロドラッグ化合物は頻繁に、哺乳動物の生体における可溶性、組織適合性、又は遅延放出という利点がある(例えば、本明細書における引用により各々が完全に組み込まれている、Bundgard, H. , Design of Prodrugs (1985), pp. 7 9, 21 24 (Elsevier, Amsterdam); Higuchi, T., et al., “Pro drugs as Novel Delivery Systems,” (1987) A.C.S. Symposium Series, Vol. 14; 及びBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressを参照)。用語「プロドラッグ」はまた、そのようなプロドラッグが哺乳動物被験体に投与される時、インビボで活性化合物を放出する、任意の共有結合的に結合した担体を含むことも意味する。活性化合物のプロドラッグは、本明細書に記載されるように、ルーチン操作又はインビボの何れかで、修飾物が親の活性化合物へと開裂されるような方法で、活性化合物に存在する官能基を修飾することにより、典型的に調製される。プロドラッグは化合物を含み、ここで、ヒドロキシ、アミノ、又はメルカプト基は、活性化合物のプロドラッグが哺乳動物被験体に投与される時、遊離ヒドロキシ、遊離アミノ、又は遊離メルカプト基それぞれを形成するために開裂する、任意の基に結合される。プロドラッグの例は、限定されないが、ヒドロキシ官能基の酢酸塩、ギ酸塩、及び安息香酸塩の誘導体、及び、活性化合物におけるアミン基のアセトアミド、ホルムアミド、及びベンズアミドの誘導体などを含む。
用語「インビボ」は、被験体の身体に生じる事象を指す。
用語「インビトロ」は、被験体の身体の外部に生じる事象を指す。例えば、インビトロのアッセイは、被験体の外部で実行される任意のアッセイを包含する。インビトロのアッセイは、生きている又は死んでいる細胞が利用される、細胞ベースのアッセイを包含する。インビトロのアッセイは、無傷の細胞が利用されない無細胞のアッセイも包含する。
特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物は、同位体的に標識化される。同位体的に標識化された化合物(例えば、同位体置換体)は、異なる原子質量又は質量数を持つ原子により置き換えられる、1以上の原子を有し得る。開示される化合物に組み込まれ得る同位体の限定されない例は、水素、炭素、窒素、酸素、亜リン酸、硫酸、フッ素、塩素、及びヨウ素の同位体を含み、それぞれ、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iなどである。特定の同位体的に標識化された化合物、例えば、放射性同位体を組み込むものは、薬物及び/又は基質組織分布の研究に有用である。放射性同位体トリチウム(即ち3H)及び炭素−14(即ち14C)は、組み込みの容易さ及び検出の迅速な方法(ready means)を考慮して、この目的に特に有用である。これらの放射性標識化合物は、例えば作用の部位又は要旨き、或いは作用の薬理学的に重要な部位への結合親和性を特徴化することにより、化合物の有効性の判定又は測定を支援するのに有用であり得る。ジュウテリウム(即ち2H)などの、より重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性から結果として生じる特定の治療上の利点、例えば、インビボの半減期の増加又は必要用量の減少をもたらす場合があり、従ってこの置換は、幾つかの状況に好ましい。11C、18F、15O、及び13Nなどの同位体を放出する陽電子での置換は、基質受容体の占有率を検査するための陽電子放射トポグラフィー(PET)研究に有用であり得る。同位体的に標識化された化合物は通常、当業者に知られる従来技術により、又は、非標識化試薬の代わりに適切な同位体的に標識化された試薬を使用する以下に記載されるような調製及び例に記載されるものに類似するプロセスにより、調製され得る。
「随意の」又は「随意に」は、後に記載される事象又は状況が生じる又は生じない場合があることを意味するとともに、この記載が、事象又は状況が生じる場合の例、及び生じない場合の例を含むことを意味する。例えば、「随意に置換したアリール」は、アリール基が置換される又は置換されない場合があることを意味するとともに、この記載が、置換されたアリール基及び置換を有さないアリール基の両方を含むことを意味する。
「薬学的に許容可能な担体、希釈剤、又は賦形剤」は、限定されないが、ヒト又は家庭動物への使用に許容可能なものとしてアメリカ食料医薬品局により承認されている、任意のアジュバント、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味料、希釈剤、防腐剤、色素、着色剤、調味料、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、安定剤、等張剤、溶媒、又は乳化剤を含む。
本発明の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩は、1以上の不斉中心を含む場合があり、故に、アミノ酸に関して(R)又は(S)として、或いは(D)又は(L)として、絶対立体化学に関して定義される、エナンチオマー、ジアステレオマー、及び他の立体異性体を生じさせる場合がある。本発明は、そのような全ての起こり得る異性体と同様に、それらのラセミ体及び光学的に純粋な形態を含むことを意味する。「立体異性体」は、同じ単結合によって結合される同じ原子で構成されるが、取り換え可能ではない異なる三次元構造を有する化合物を指す。本発明は、様々な立体異性体及びその混合物を熟考し、且つ、その分子が互いに重ねることのできない(nonsuperimposeable)鏡像である2つの立体異性体を指す「エナンチオマー」を含む。光学的に活性な(+)及び(−)、(R)及び(S)、又は(D)及び(L)の異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を使用して調製され、或いは、例えばクロマトグラフィー及び分別結晶といった従来技術を使用して分離され得る。個々のエナンチオマーの調製/単離のための従来技術は、適切な光学的に純粋な前駆物質からキラル合成、又は、例えばキラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用するラセミ体(又は、塩或いは誘導体のラセミ体)の分解を含む。本明細書に記載される化合物がオレフィンの二重結合又は幾何学的な不斉の他の中心を含む時、及び別段の定めが無い限り、化合物はE及びZの幾何異性体の両方を含むことが意図される。
「互変異性体」は、分子の1つの原子から同じ分子の別の原子へのプロトン移動を指す。本発明は、化合物の互変異性体を含み、全ての互変異性形態も含まれることが意図される。
<化合物>
本開示は、メニンと、MLL1、MLL2、及びMLL融合腫瘍性タンパク質などのタンパク質との相互作用を調節するための化合物を提供する。特定の実施形態において、本開示は、MLL1、MLL2、及びMLL融合腫瘍性タンパク質を含むがこれらに限定されない、その上流又は下流のシグナル伝達分子とのメニンの相互作用を阻害するための化合物と方法を提供する。本化合物は、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、及びメニンの1以上に関連した種々様々な癌及び他の疾患の処置のための方法に使用されてもよい。特定の実施形態において、本開示の化合物は、メニンと共有結合的に結合し、且つメニンとMLLとの相互作用を阻害する。特定の実施形態において、本開示の化合物は、メニンと非共有結合的に相互作用し、且つメニンとMLLとの相互作用を阻害する。
本開示の化合物は、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、及びメニンに関連した種々様々な疾患を処置する方法に使用されてもよい。特定の実施形態において、本開示の化合物は、メニンと非共有結合的に相互作用し、且つメニンとMLLとの相互作用を阻害する。特定の実施形態において、本開示の化合物は、メニンと共有結合的に結合し、且つメニンとMLLとの相互作用を阻害する。
一態様において、本発明は、メニンタンパク質へと選択的に結合し、及び/又はメニンのMLLタンパク質(例えばMLL1、MLL2、MLL融合タンパク質)との相互作用を調節することができる化合物を提供する。幾つかの実施形態において、化合物は、1以上のアミノ酸及び/又は1以上の金属イオンへの結合、又はそれらとの相互作用により、メニンタンパク質を調節する。幾つかの化合物は、メニン上でF9及び/又はP13ポケットを占有する場合がある。これら化合物の結合は、メニン又はMLL(限定されない例は、MLL1、MLL2、及びMLL融合タンパク質を含む)の下流シグナル伝達を妨害する場合もある。
幾つかの実施形態では、式Iの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
他の実施形態では、式IIの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
さらに別の実施形態では、式IIIの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
さらに多くの実施形態では、式IVの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
他の実施形態では、式Vの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
さらに別の実施形態では、式VIの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
他の実施形態では、式IXの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
他の実施形態では、式Xの構造を有する化合物:
または、その薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供される。
環H−I
式Iの化合物では、H−Iは以下の構造を有する:
場合によっては、X1とX2の各々は独立してCR2またはNである。場合によっては、X3とX4の各々は独立してCまたはNである。場合によっては、Y1とY2の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、H−Iは3つ以上の近接する環N原子を含まない。場合によっては、X1がCR2である場合、X2はCR2またはNであり、X3はCであり、X4はCであり、Y1とY2の1つはSであり、Y1またはY2のもう1つはNである。場合によっては、Y1とY2の各々は独立してN、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、Y1とY2の少なくとも1つは独立してN、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、H−Iは表1aに列挙された構造から選択される。場合によっては、H−Iは表1aに列挙された1つ以上の構造ではない。
式Iの化合物では、H−Iは1つ以上のヘテロ原子を含むことがある。場合によっては、H−Iは0、1、2、3、4、5、あるいは6つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−Iは少なくとも1、2、3、4、5、あるいは6つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−Iは最大で1、2、3、4、5、あるいは6つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−Iは0、1、2、3、4、あるいは5つの環N原子を含む。場合によっては、H−Iは少なくとも1、2、3、4、あるいは5つの環N原子を含む。場合によっては、H−Iは最大で1、2、3、4、あるいは5つの環N原子を含む。場合によっては、H−Iは0あるいは1つの環O原子を含む。場合によっては、H−Iは少なくとも1つの環O原子を含む。場合によっては、H−Iは最大で1つの環O原子を含む。場合によっては、H−Iは0あるいは1つの環S原子を含む。場合によっては、H−Iは少なくとも1つの環S原子を含む。場合によっては、H−Iは最大で1つの環S原子を含む。場合によっては、H−Iは2、3、4、5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−Iは少なくとも2、3、4、5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−Iは最大で2、3、4、5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。
環H−II
式IIの化合物では、H−IIは以下の構造を有する:
場合によっては、X2がCR2またはNである。場合によっては、X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、X5とX6の各々は独立してN、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、X5とX6の少なくとも1つは独立して、N、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、H−IIは表1bに列挙された構造から選択される。場合によっては、H−IIは表1bに列挙された1つ以上の構造ではない。
式IIの化合物では、H−IIは1つ以上のヘテロ原子を含むことがある。場合によっては、H−IIが0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−IIが少なくとも1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−IIが最大で1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−IIが0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、H−IIが少なくとも1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、H−IIが最大で1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、H−IIが0あるいは1つの環O原子を含む。場合によっては、H−IIが少なくとも1つの環O原子を含む。場合によっては、H−IIが最大で1つの環O原子を含む。場合によっては、H−IIが0あるいは1つの環S原子を含む。場合によっては、H−IIが少なくとも1つの環S原子を含む。場合によっては、H−IIが最大で1つの環S原子を含む。場合によっては、H−IIが5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−IIが少なくとも5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−IIが最大で5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。
環H−III
式III、IV、V、VI、およびIXのいずれか1つの化合物では、H−IIIは以下の構造を有する:
場合によっては、X2は独立してCR2またはNである。場合によっては、X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、X5とX6の各々は独立してN、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、X5とX6の少なくとも1つは独立してN、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、H−IIIは表1cに列挙された構造から選択される。場合によっては、H−IIIは表1cに列挙された1つ以上の構造ではない。
式III、IV、V、VI、およびIXのいずれか1つの化合物では、H−IIIは1つ以上のヘテロ原子を含むことがある。場合によっては、H−IIIは0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−IIIは少なくとも1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−IIIは最大で1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−IIIは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、H−IIIは少なくとも1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、H−IIIは最大で1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、H−IIIは0あるいは1つの環O原子を含む。場合によっては、H−IIIは少なくとも1つの環O原子を含む。場合によっては、H−IIIは最大で1つの環O原子を含む。場合によっては、H−IIIは0あるいは1つの環S原子を含む。場合によっては、H−IIIは少なくとも1つの環S原子を含む。場合によっては、H−IIIは最大で1つの環S原子を含む。場合によっては、H−IIIは5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−IIIは少なくとも5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−IIIは最大で5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。
環H−X
式Xの化合物では、H−Xは以下から選択された構造を有する:
場合によっては、X1、X2、およびX7の各々は独立してCR2またはNである。場合によっては、X3とX4の各々は独立してCまたはNである。場合によっては、X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、H−Xは3つ以上の近接する環N原子を含んでいない。場合によっては、X5とX6の少なくとも1つは独立してN、NR4、O、あるいはSである。場合によっては、H−Xは表1dに列挙された構造から選択される。場合によっては、H−Xは表1dに列挙された1つ以上の構造ではない。
式Xの化合物では、H−Xは1つ以上のヘテロ原子を含むことがある。場合によっては、H−Xは0、1、2、3、4、5、あるいは6つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−Xは少なくとも1、2、3、4、5、あるいは6つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−Xは最大で1、2、3、4、5、あるいは6つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、H−Xは、1、2、3、4、あるいは5つの環N原子を含む。場合によっては、H−Xは少なくとも1、2、3、4、あるいは5つの環N原子を含む。場合によっては、H−Xは最大で1、2、3、4、あるいは5つの環N原子を含む。場合によっては、H−Xは0あるいは1つの環O原子を含む。場合によっては、H−Xは少なくとも1つの環O原子を含む。場合によっては、H−Xは最大で1つの環O原子を含む。場合によっては、H−Xは0あるいは1つの環S原子を含む。場合によっては、H−Xは少なくとも1つの環S原子を含む。場合によっては、H−Xは最大で1つの環S原子を含む。場合によっては、H−Xは、3、4、5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−Xは少なくとも2、3、4、5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。場合によっては、H−Xは最大で2、3、4、5、6、7、あるいは8つの環炭素原子を含む。
環A
式I、II、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物では、Aは、単結合、3−7員の飽和環、あるいは3−7員の不飽和環であり得る。場合によっては、Aは芳香族、非芳香族、飽和、または不飽和である。場合によっては、Aは、アリール、アリーレン、シクロアルキル、ヘテロシクリル、N−ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキレン、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、あるいはN−ヘテロアリールである。場合によっては、Aは3、4、5、6、あるいは7員の環である。場合によっては、Aは少なくとも3、4、5、6、あるいは7員の環である。場合によっては、Aは最大で3、4、5、6、あるいは7員の環である。場合によっては、Aは単結合である。
式I、II、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物では、Aは1つ以上のヘテロ原子を含むことがある。場合によっては、Aは0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、Aは少なくとも1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、Aは最大で1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、Aは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、Aは少なくとも1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、Aは最大で1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、Aは0、1、2、あるいは3つの環O原子を含む。場合によっては、Aは少なくとも1、2、あるいは3つの環O原子を含む。場合によっては、Aは最大で1、2、あるいは3つの環O原子を含む。場合によっては、Aは少なくとも0、1、あるいは2つの環S原子を含む。場合によっては、Aは少なくとも1つあるいは2つの環S原子を含む。場合によっては、Aは最大で1つあるいは2つの環S原子を含む。場合によっては、Aは2、3、4、5、6、あるいは7つの環炭素原子を含む。場合によっては、Aは少なくとも2、3、4、5、6、あるいは7つの環炭素原子を含む。場合によっては、Aは最大で2、3、4、5、6、あるいは7つの環炭素原子を含む。
式I、II、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物では、(例えば、環原子に結合された水素を、L1、L2、L3、あるいはL4との単結合に置き換えることによって)Aは任意の環原子においてL1、L2、L3、あるいはL4に結合されることがある。場合によっては、Aは同じ環原子においてL1、L2、L3、あるいはL4からなる群の2つに結合される。場合によっては、Aは様々な環原子においてL1、L2、L3、あるいはL4からなる群の2つに結合される。場合によっては、Aは環ヘテロ原子においてL1、L2、L3、および/またはL4に結合される。場合によっては、環ヘテロ原子はNである。場合によっては、Aは環炭素においてL1、L2、L3、および/またはL4に結合される。場合によっては、Aは環ヘテロ原子においてL1、L2、L3、およびL4の1つに、および環炭素においてL1、L2、L3、およびL4の別のものに結合される。場合によっては、Aは、位置1、2、3、4、5、6、あるいは7の環原子においてL1に結合される。場合によっては、Aは、位置1、2、3、4、5、6、あるいは7の環原子においてL2に結合される。場合によっては、Aは、位置1、2、3、4、5、6、あるいは7の環原子においてL3に結合される。場合によっては、Aは、位置1、2、3、4、5、6、あるいは7の環原子においてL4に結合される。
式I、II、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物では、Aは(例えば、環原子に結合された水素をRAとの単結合に置き換えることによって)、1つ以上のRA基で随意に置換されることがある。Aは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12のRA基で随意に置換されることがある。Aは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12のRA基で随意に置換されることがある。Aは、最大で1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12のRA基で随意に置換されることがある。場合によっては、Aは置換されない。場合によっては、AはmRA基で随意に置換される。場合によっては、mは0から12までの整数である。場合によっては、mは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12である。場合によっては、mは少なくとも0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12である。場合によっては、mは最大で0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12である。場合によっては、AはpRA基で随意に置換される。場合によっては、pは0から9までの整数である。場合によっては、pは1から9までの整数である。場合によっては、pは0、1、2、3、4、5、6、7、8、あるいは9である。場合によっては、pは少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、あるいは9である。場合によっては、pは最大で1、2、3、4、5、6、7、8、あるいは9である。場合によっては、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。RA基はAの任意の環原子に結合されることがある。場合によっては、RA基はAの環炭素に結合される。場合によっては、RA基はAの環ヘテロ原子に結合される。場合によっては、RA基はAの位置1、2、3、4、5、6、あるいは7の環原子に結合される。場合によっては、2つのRA基はAの同じ環原子に結合されることがある。場合によっては、1つのRA基だけがAの各環原子に結合されることがある。場合によっては、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがある。場合によっては、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基は、一体となって随意にアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレン、アルケニレンカルボニル、アリーレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルキレンカルボニル、ヘテロアリーレン、ヘテロアリーレンカルボニル、ヘテロシクリルアルキレン、あるいはヘテロシクリルアルキレンカルボニルになり得る。
場合によっては、式I、II、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物については、Aは表2に列挙された環A構造から選択される。場合によっては、AはA−1からA−101とその任意の組み合わせから選択されている。場合によっては、AはA−1からA−18、A−40からA−42、A−44、A−50からA−57、A−78からA−87、A−90、A−92、A−95からA−101、およびその任意の組み合わせから選択される。場合によっては、Aは表2に列挙された1以上の環A構造ではない。場合によっては、Aは、環A構造A−7、A−8、A−9、A−10、A−16、A−17、およびA−18からなる群から選択された1、2、3、4、5、6、あるいは7つの環A構造ではない。場合によっては、表2中の環A構造は1つ以上のRA基を含むことがあり、1つ以上の追加のRA基で随意に置換されることがある。
L1、L2、L3、L4、およびL5
場合によっては、式I、III、IV、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物については、L1は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル (アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルである。場合によっては、式I、II、III、IV、V、およびXのいずれか1つの化合物については、L2は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルである。場合によっては、式IIとVのいずれか1つの化合物については、L3はカルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルである。場合によっては、式VIの化合物については、L4は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルである。場合によっては、L4はC1アルキレンではない。場合によっては、アルキレンは、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、あるいはC12アルキレンである。場合によっては、アルキレンは、最大でC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、あるいはC12アルキレンである。場合によっては、アルキレンは、少なくともC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、あるいはC12アルキレンである。場合によっては、アルキレンは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12の鎖炭素を含む。場合によっては、アルキレンは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12の鎖炭素までを含む。場合によっては、アルキレンは少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、あるいは12の鎖炭素を含む。場合によっては、アルキレンは0、1、2、3、4、5、6、あるいは7つの二重および/または三重結合を含む。場合によっては、アルキレンは最大で1、2、3、4、5、6、あるいは7つの二重および/または三重結合を含む。場合によっては、アルキレンは少なくとも1、2、3、4、5、6、あるいは7つの二重および/または三重結合を含む。場合によっては、アルキレン鎖は、単結合または二重結合によって分子の残りに、および一重または二重結合によってラジカル基に結合される。場合によっては、アルキレン鎖は、単結合によって分子の残りに、および単結合によってラジカル基に結合される。場合によっては、分子の残りと、ラジカル基とに対するアルキレン鎖の結合点は、アルキレン鎖内の1つの炭素あるいは任意の2つの炭素を介する。場合によっては、分子の残りと、ラジカル基とに対するアルキレン鎖の結合点は、アルキレン鎖内の1つの炭素を介し得る。場合によっては、分子の残りと、ラジカル基とに対するアルキレン鎖の結合点は、アルキレン鎖内の任意の2つの炭素を介し得る。場合によっては、アルケニレンは1、2、3、4、5、6、あるいは7つの二重結合を含む。場合によっては、アルケニレンは最大で1、2、3、4、5、6、あるいは7つの二重結合を含む。場合によっては、アルケニレンは少なくとも1、2、3、4、5、6、あるいは7つの二重結合を含む。場合によっては、ヘテロアルキレンは1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10の鎖ヘテロ原子を含む。場合によっては、ヘテロアルキレンは最大で1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10の鎖ヘテロ原子を含む。場合によっては、ヘテロアルキレンは少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10の鎖ヘテロ原子を含む。場合によっては、ヘテロ原子または複数のヘテロ原子がアルキレン鎖内にある。場合によっては、ヘテロ原子または複数のヘテロ原子がアルキレンの1つあるいは2つの終端であり、分子の残りおよび/またはラジカル基にアルキレンを結合させる。
場合によっては、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物について、L1、L2、L3、L4、およびL5は、存在する際に、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−N(R51)−、−N(R51)CH2−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−C(O)N(R51)−、−C(O)N(R51)C(O)−、−C(O)N(R51)C(O)N(R51)−、−N(R51)C(O)−、−N(R51)C(O)N(R51)−、−N(R51)C(O)O−、−OC(O)N(R51)−、−C(NR51)−、−N(R51)C(NR51)、−C(NR51)N(R51)、−N(R51)C(NR51)N(R51)、−S(O)2、−OS(O)−、−S(O)O−、−S(O)−、−OS(O)2−、−S(O)2O−、−N(R51)S(O)2−、−S(O)2N(R51)−、−N(R51)S(O)−、−S(O)N(R51)−、−N(R51)S(O)2N(R51)−、−N(R51)S(O)N(R51)−;アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレン、およびヘテロアルキニレン(これらの各々は1つ以上のR50で随意に置換され、L1、L2、L3、L4、およびL5のいずれか1つの同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのR50基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがある)から独立して選択され、
R50は、それぞれが存在するときには以下から選択される:ハロゲン、−NO2、CN、−OR52、−SR52、−N(R52)2、−NR53R54、−S(=O)R52、−S(=O)2R52、−S(=O)2N(R52)2、−S(=O)2NR53R54、−NR52S(=O)2R52、−NR52S(=O)2N(R52)2、−NR52S(=O)2NR53R54、−C(O)R52、−C(O)OR52、−OC(O)R52、−OC(O)OR52、−OC(O)N(R52)2、−OC(O)NR53R54、−NR52C(O)R52、−NR52C(O)OR52、−NR52C(O)N(R52)2、−NR52C(O)NR53R54、−C(O)N(R52)2、−C(O)NR53R54、−P(O)(OR52)2、−P(O)(R52)2、=O、=S、=N(R52);C1−10アルキル、C2−10アルケニル、およびC2−10アルキニル(これらの各々は独立して、それぞれが存在するときには、ハロゲン、−NO2、CN、−OR52、−SR52、−N(R52)2、−NR53R54、−S(=O)R52、−S(=O)2R52、−S(=O)2N(R52)2、−S(=O)2NR53R54、−NR52S(=O)2R52、−NR52S(=O)2N(R52)2、−NR52S(=O)2NR53R54、−C(O)R52、−C(O)OR52、−OC(O)R52、−OC(O)OR52、−OC(O)N(R52)2、−OC(O)NR53R54、−NR52C(O)R52、−NR52C(O)OR52、−NR52C(O)N(R52)2、−NR52C(O)NR53R54、−C(O)N(R52)2、−C(O)NR53R54、−P(O)(OR52)2、−P(O)(R52)2、=O、=S、=N(R52)、C3−12炭素環、および3員〜12員の複素環から選択された1つ以上の置換基で随意に置換される);ならびに、C3−12炭素環と3員〜12員の複素環から独立して選択され、ここで、R50中のC3−12炭素環と3員〜12員の複素環はそれぞれ独立してから以下から選択された1つ以上の置換基で随意に置換される:ハロゲン、−NO2、CN、−OR52、−SR52、−N(R52)2、−NR53R54、−S(=O)R52、−S(=O)2R52、−S(=O)2N(R52)2、−S(=O)2NR53R54、−NR52S(=O)2R52、−NR52S(=O)2N(R52)2、−NR52S(=O)2NR53R54、−C(O)R52、−C(O)OR52、−OC(O)R52、−OC(O)OR52、−OC(O)N(R52)2、−OC(O)NR53R54、−NR52C(O)R52、−NR52C(O)OR52、−NR52C(O)N(R52)2、−NR52C(O)NR53R54、−C(O)N(R52)2、−C(O)NR53R54、−P(O)(OR52)2、−P(O)(R52)2、=O、=S、=N(R52)、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル;
R51は、それぞれが存在するときには以下から選択される:水素、−C(O)R52、−C(O)OR52、および−C(O)N(R52)2、−C(O)NR53R54;C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル、(これらの各々は独立して、それぞれが存在するときには、以下から選択された1つ以上の置換基で随意に置換される:ハロゲン、−NO2、CN、−OR52、−SR52、−N(R52)2、−NR53R54、−S(=O)R52、−S(=O)2R52、−S(=O)2N(R52)2、−S(=O)2NR53R54、−NR52S(=O)2R52、−NR52S(=O)2N(R52)2、−NR52S(=O)2NR53R54、−C(O)R52、−C(O)OR52、−OC(O)R52、−OC(O)OR52、−OC(O)N(R52)2、−OC(O)NR53R54、−NR52C(O)R52、−NR52C(O)OR52、−NR52C(O)N(R52)2、−NR52C(O)NR53R54、−C(O)N(R52)2、−C(O)NR53R54、−P(O)(OR52)2、−P(O)(R52)2、=O、=S、=N(R52)、C3−12炭素環、および3員〜12員の複素環;ならびに、C3−12炭素環と3員〜12員の複素環から独立して選択され、
ここで、R51中のC3−12炭素環と3員〜12員の複素環はそれぞれ独立して、以下から選択された1つ以上の置換基で随意に置換される:ハロゲン、−NO2、CN、−OR52、−SR52、−N(R52)2、−NR53R54、−S(=O)R52、−S(=O)2R52、−S(=O)2N(R52)2、−S(=O)2NR53R54、−NR52S(=O)2R52、−NR52S(=O)2N(R52)2、−NR52S(=O)2NR53R54、−C(O)R52、−C(O)OR52、−OC(O)R52、−OC(O)OR52、−OC(O)N(R52)2、−OC(O)NR53R54、−NR52C(O)R52、−NR52C(O)OR52、−NR52C(O)N(R52)2、−NR52C(O)NR53R54、−C(O)N(R52)2、−C(O)NR53R54、−P(O)(OR52)2、−P(O)(R52)2、=O、=S、=N(R52)、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル);
R52は、それぞれそれぞれが存在するときには、水素;および、C1−20アルキル、C2−20アルケニル、C2−20アルキニル、1員〜6員のヘテロアルキル、C3−12炭素環、および3員〜12員の複素環から独立して選択され、これらの各々は、ハロゲン、−CN、−NO2、−NH2、−NHCH3、−NHCH2CH3、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、C3−12炭素環、および3員〜6員の複素環によって随意に置換され、および、R53とR54は、それらが結合する窒素原子と一体となって、1つ以上のR50で随意に置換される複素環を形成する。
環B
場合によっては、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物については、Bは単環式あるいは二環式(例えば2つの縮合環)である。場合によっては、Bは6員の環を含む二環式の環系である。場合によっては、Bは5員の環に縮合された6員の環を含む二環式の環系である。場合によっては、Bは6員の環に縮合された6員の環を含む二環式の環系である。場合によっては、Bの1つあるいは2つの環は芳香族、非芳香族、飽和、または不飽和である。場合によっては、Bの1つあるいは2つの環は、アリール、アリーレン、シクロアルキル、ヘテロシクリル、N−ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、あるいはN−ヘテロアリールである。場合によっては、Bは、B−I、B−I、B−II、B−III、B−IV、およびその任意の組み合わせから選択され、B−Iは、
であり、B−IIは、
であり、B−IIIは、
であり、およびB−IVは、
である。場合によっては、Z1、Z2、Z3、およびZ4の各々は独立してCR7、N、あるいはNR9である。場合によっては、Z5はCまたはNである。場合によっては、Z6、Z7、およびZ8の各々は独立してCR8、N、NR9、O、あるいはSである。場合によっては、Z9、Z10、およびZ11の各々は独立してCR10、CR11R12、NR13、O、あるいはSである。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物では、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、1つ以上のヘテロ原子を含むことがある。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、0、1、2、3、4、あるいは5つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、少なくとも1、2、3、4、あるいは5つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、最大で1、2、3、4、あるいは5つの環ヘテロ原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、少なくとも1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、最大で1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、0、1、あるいは2つの環O原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、少なくとも1つあるいは2つの環O原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、最大で1つあるいは2つの環O原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、0、1、あるいは2つの環S原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、少なくとも1つあるいは2つの環S原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、最大で1つあるいは2つの環S原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10の環炭素原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、あるいは10の環炭素原子を含む。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、最大で3、4、5、6、7、8、9、あるいは10の環炭素原子を含む。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物では、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、(例えば、環原子に結合された水素をL2またはL4との単結合に置き換えることによって)任意の環原子においてL2あるいはL4に結合されることがある。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、環ヘテロ原子においてL2またはL4に結合される。場合によっては、環ヘテロ原子はNである。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、環炭素においてL2またはL4に結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、芳香族環の環原子においてL2またはL4に結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、非芳香族環の環原子においてL2またはL4に結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、6員の環の環原子においてL2またはL4に結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、5員の環の環原子においてL2またはL4に結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、ベンゼン環の環原子において結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、非ベンゼン環の環原子において結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、位置1、2、3、4、5、6、7、または8の環原子においてL2に結合される。場合によっては、BあるいはB−I、B−II、B−III、およびB−IVのいずれか1つは、位置1、2、3、4、5、6、7または8の環原子においてL4に結合される。
場合によっては、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物については、B−IあるいはB−I−2〜B−I−20の1つは、
およびその任意の組み合わせからなる群から選択された位置でL2またはL4に結合される。場合によっては、B−IあるいはB−I−2〜B−I−24のいずれか1つは、
およびその任意の組み合わせからなる群から選択された位置でL2またはL4に結合される。場合によっては、B−IIあるいはB−II−2〜B−II−52のいずれか1つは、
およびその任意の組み合わせからなる群から選択された位置でL2またはL4に結合される。場合によっては、B−IIIあるいはB−III−2〜B−III−12のいずれか1つは、
およびその任意の組み合わせからなる群から選択された位置でL2またはL4に結合される。場合によっては、B−IIIあるいはB−III−2〜B−III−13のいずれか1つは、
およびその任意の組み合わせからなる群から選択された位置でL2またはL4に結合される。場合によっては、B−IVあるいはB−IV−2〜B−IV−27のいずれか1つは、
およびその任意の組み合わせからなる群から選択された位置でL2またはL4に結合される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物では、Bは、(例えば、環原子に結合された水素を、RBへの単結合に置き換えることによって)1つ以上のRB基で随意に置換されることがある。Bは、0、1、2、3、4、5、あるいは6つのRB基で随意に置換されることがある。Bは、少なくとも1、2、3、4、5、あるいは6つのRB基で随意に置換されることがある。Bは、最大で1、2、3、4、5、あるいは6つのRB基で随意に置換されることがある。場合によっては、Bは置換されない。場合によっては、BはnRB基で随意に置換される。場合によっては、nは0から6までの整数である。場合によっては、nは0、1、2、3、4、5、あるいは6である。場合によっては、nは少なくとも0、1、2、3、4、5、あるいは6である。場合によっては、nは最大で0、1、2、3、4、5、あるいは6である。場合によっては、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。RB基はBの任意の環原子に結合されることがある。場合によっては、RB基はBの環炭素に結合される。場合によっては、RB基はBの環ヘテロ原子に結合される。場合によっては、RB基はBの位置1、2、3、4、5、6、7、または8の環原子に結合される。場合によっては、2つのRB基はBの同じ環原子に結合されることがある。場合によっては、1つのRB基だけがBの各環原子に結合されることがある。場合によっては、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRB基は、随意に一体となって架橋または環を形成することがある。場合によっては、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRB基は、一体となって随意にアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレン、アルケニレンカルボニル、アリーレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルキレンカルボニル、ヘテロアリーレン、ヘテロアリーレンカルボニル、ヘテロシクリルアルキレン、あるいはヘテロシクリルアルキレンカルボニルであり得る。
場合によっては、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物については、Bは表3に列挙された環B構造から選択される。場合によっては、BはB−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、B−IV−2〜B−IV−27、およびこれらの任意の組み合わせから選択される。場合によっては、Bは表3に列挙された1つ以上の環B構造ではない。場合によっては、Bは、B−II−20、B−II−27、B−II−28、B−II−29、B−II−30、B−II−38、B−II−52、およびB−III−13から選択された、1、2、3、4、5、6、7、あるいは8の環B構造ではない。
場合によっては、表3中の環B構造は1つ以上のRB基を含むことがあり、1つ以上の追加のRB基で随意に置換されることがある。
式Iの化合物
幾つかの実施形態では、式Iの構造を有する化合物:
あるいはその薬学的に許容可能な塩が本明細書で提供され、
H−Iは、
であり、
X1とX2の各々は独立してCR2またはNであり、
X3とX4の各々は独立してCまたはNであり、
Y1とY2の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSであり、
ただし、X1がCR2であり、X2がCR2またはNであり、X3がCであり、X4がCであり、およびY1とY2の一方がSである場合、Y1あるいはY2のもう一方はNであり、
L1とL2の各々は独立して、単結合、カルボニル、O、S、−NR5、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
Aは単結合、3−7員の飽和環、あるいは3−7員の不飽和環であり、
mは0から12までの整数であり、
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され、
ここで、Bは任意の環原子においてL2に結合され、
B−Iは、
であり、
B−IIは、
であり、
B−IIIは、
であり、
B−IVは、
であり、
Z1、Z2、Z3、およびZ4の各々は独立してCR7、N、あるいはNR9であり、
Z5はCまたはNであり、
Z6、Z7、およびZ8の各々は独立してCR8、N、NR9、O、あるいはSであり、
Z9、Z10、およびZ11の各々は独立してCR10、CR11R12、NR13、O、あるいはSであり、
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、およびR13の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、ならびに、
RAとRBの各々は、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
ここで、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基あるいは2つのRB基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがある。
ある実施形態では、式Iの化合物は、表1a中のH−I−2〜H−I−34の1つから選択されたH−Iを有する。とりわけ、H−IはH−I−18とH−I−20から選択されてもよい。ある実施形態では、式Iの化合物のH−Iは式H−I−18によって表される:
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R2は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、ならびに、Y1とY2の各々は、CR3、N、NR4、およびOから独立して選択される。Y1およびY2の一方は、Y1またはY2のもう一方がNである場合に、Sからさらに選択されてもよい。ある実施形態では、Y1とY2の最大1つがOまたはSである。
ある実施形態では、式Iの化合物のH−Iは式H−I−20によって表され、
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、ならびに、Y1とY2の各々は、CR3、N、NR4、およびOから独立して選択される。Y1およびY2の一方は、Y1またはY2のもう一方がNである場合に、Sからさらに選択されてもよい。ある実施形態では、Y1とY2の最大1つがOまたはSである。
場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、式Iの化合物のR1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択されてもよい。場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、式Iの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択されてもよい。
場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、L1は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L1は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されてもよく、R5は水素とアルキルから選択される。
場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、環Aは5員のシクロアルキル、6員のシクロアルキル、5員の複素環式環、6員の複素環式環、6員のアリール、5員のヘテロアリール、および6員のヘテロアリールからなどの、5−6員の環からなどの3−6員の環から選択されることがある。ある実施形態では、Aは飽和した5または6員のシクロアルキルあるいは複素環式環である。ある実施形態では、AはA−1〜A−101から選択される。ある実施形態では、AはA−1〜A−18、A−40〜A−42、A−44、A−50〜A−57、A−78〜A−87、A−90、A−92、およびA−95〜A−101から選択される。ある実施形態では、Aは、A−1〜A−18、A−41、A−44、A−57、およびA−78〜A−87から選択される。ある実施形態では、Aは、A−1〜A−4、A−6〜A−9、A−11〜A−13、A−15〜A−17、A−41、A−44、A−57、およびA−78〜A−87から選択される。ある実施形態では、Aは0、1、あるいは2の環N原子を含む。ある実施形態では、Aは0、1、あるいは2の環N原子を含み、他の環ヘテロ原子は含まない。ある実施形態では、Aは同じ環原子においてL1とL2に結合される。ある実施形態では、Aは様々な環原子においてL1とL2に結合される。ある実施形態では、Aは環ヘテロ原子においてL1および/またはL2に結合される。ある実施形態では、Aは環炭素においてL1および/またはL2に結合される。ある実施形態では、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、mは0〜3である。
場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、L2はC1−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L2は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されることがある。
場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、環Bはインドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択されることがある。ある実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含んでおり、他の環ヘテロ原子を含まない。ある実施形態では、Bは環ヘテロ原子において環N原子などのL2に結合される。ある実施形態では、Bは芳香族環上の環炭素などの環炭素においてL2に結合される。ある実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRB基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、nは0〜4である。ある実施形態では、nは0〜2である。
場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシおよびヘテロアリールアルキルアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
場合によっては、式IのH−IがH−I−18からH−I−20などのH−I−2〜H−I−34の1つから選択される場合、R4、R5、R6、R9、およびR13の各々は、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、式IのH−IはH−I−18とH−I−20から選択され、R1はアルキルとハロアルキルから選択され、L1はOと−NR5−からなど、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2−から選択され、Aはシクロアルキルと複素環式からなど、5または6員の環から選択され、L2は−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され、Bは、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択される。
ある実施形態では、式Iの化合物は式I−Aの構造を有する:
式Iの化合物は、表4aに列挙された化合物I−1〜I−14のいずれか1つから選択されることがある。ある実施形態では、式Iの化合物は表4aに列挙された構造以外のものである。
式IIの化合物
他の実施形態では、化合物は式IIの構造:
あるいはその薬学的に許容可能な塩を有し、
H−IIは、
であり、
X2はCR2またはNであり、
X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSであり、
L3はカルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
L2は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
Aは単結合、3−7員の飽和環、あるいは3−7員の不飽和環であり、
mは0から12までの整数であり、
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され、
ここで、Bは任意の環原子においてL2に結合され、
B−Iは、
であり、
B−IIは、
であり、
B−IIIは、
であり、
B−IVは、
であり、
Z1、Z2、Z3、およびZ4の各々は独立してCR7、N、あるいはNR9であり、
Z5はCまたはNであり、
Z6、Z7、およびZ8の各々は独立してCR8、N、NR9、O、あるいはSであり、
Z9、Z10、およびZ11の各々は独立してCR10、CR11R12、NR13、O、あるいはSであり、
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、およびR13の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、またはヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
RAとRBの各々は、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、またはヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基あるいは2つのRB基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがあり、および、
R14は、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、またはヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
ある実施形態では、式IIの化合物は、表1b中のH−II−2〜H−II−32の1つから選択されたH−IIを有する。とりわけ、H−IIはH−II−2とH−II−3から選択されることがある。ある実施形態では、式IIの化合物のH−IIは式H−II−2によって表される:
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R14は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルからなど、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
ある実施形態では、式IIの化合物のH−IIは式H−II−3によって表される:
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R14は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルからなど、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、R2は、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、式IIの化合物のR1はアルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択されてもよい。場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、式IIの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択される。場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、式IIの化合物のR14は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルからなど、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択されてもよい。
場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、L3は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L3は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されてもよく、R5は水素とアルキルから選択されてもよい。
場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、環Aは5員のシクロアルキル、6員のシクロアルキル、5員の複素環式環、6員の複素環式環、6員のアリール、5員のヘテロアリール、および6員のヘテロアリールからなどの、5−6員の環からなどの3−6員の環から選択されることがある。ある実施形態では、Aは飽和した5または6員のシクロアルキルあるいは複素環式環である。ある実施形態では、AはA−1〜A−101から選択される。ある実施形態では、AはA−1〜A−18、A−40〜A−42、A−44、A−50〜A−57、A−78〜A−87、A−90、A−92、およびA−95〜A−101から選択される。ある実施形態では、Aは、A−1〜A−18、A−41、A−44、A−57、およびA−78〜A−87から選択される。ある実施形態では、Aは、A−1〜A−4、A−6〜A−9、A−11〜A−13、A−15〜A−17、A−41、A−44、A−57、およびA−78〜A−87から選択される。ある実施形態では、Aは0、1、あるいは2の環N原子を含む。ある実施形態では、Aは0、1、あるいは2の環N原子を含み、他の環ヘテロ原子は含まない。ある実施形態では、Aは同じ環原子においてL3とL2に結合される。ある実施形態では、Aはことなる環原子においてL3とL2に結合される。ある実施形態では、Aは環ヘテロ原子においてL3および/またはL2に結合される。ある実施形態では、Aは環炭素においてL3および/またはL2に結合される。ある実施形態では、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、mは0〜3である。
場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、L2はC1−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L2は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されることがある。
場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、環Bは、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択されてもよい。ある実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含んでおり、他の環ヘテロ原子を含まない。ある実施形態では、Bは環ヘテロ原子において環N原子などのL2に結合される。ある実施形態では、Bは芳香族環上の環炭素などの環炭素においてL2に結合される。ある実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRB基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、nは0〜4である。ある実施形態では、nは0〜2である。
場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシおよびヘテロアリールアルキルアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
場合によっては、式IIのH−IIがH−II−2とH−II−3からなど、H−II−2〜H−II−32の1つから選択される場合、R4、R5、R6、R9、およびR13の各々は、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、式IIのH−IIはH−II−2とH−II−3から選択され、R1はアルキルとハロアルキルから選択され、R2は、存在する場合、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルから選択され、R14は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、L3はOと−NR5−からなど、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2から選択され、Aはシクロアルキルと複素環式からなど、5または6員の環から選択され、L2は−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され、Bは、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択される。
ある実施形態では、式IIの化合物は式II−Aの構造を有する:
式IIの化合物は、表4bに列挙された化合物II−1からII−18のいずれか1つから選択されることがある。ある実施形態では、式IIの化合物は表4bに列挙された構造以外のものである。
式IIIの化合物
さらに別の実施形態では、化合物は式IIIの構造:
あるいはその薬学的に許容可能な塩を有し、
H−IIIは、
であり、
X2は独立してCR2またはNであり、
X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSであり、
pは1から9までの整数であり、
(i)少なくとも1つのRAは、ピペリジン環の2、4、あるいは6の位置の炭素で存在し、
(ii)少なくとも1つのRAはピペリジン環の3あるいは5の位置の炭素の各々で存在し、ただし、1つのRAが3あるいは5の位置の炭素の1つで存在し、かつ少なくとも1つのRAが、3あるいは5の位置の炭素のもう一方で存在する場合、3の位置の炭素上のRAと5の位置の炭素上のRAは一体となって架橋を形成しないものとし、
あるいは、(iii)2つのRAはピペリジン環の3あるいは5の位置の炭素の1つで存在し、ただし、1つのRAが3あるいは5の位置の炭素の1つで存在し、かつ少なくとも1つのRAが、3あるいは5の位置の炭素のもう一方で存在する場合、3の位置の炭素上のRAと5の位置の炭素上のRAは一体となって架橋を形成しないものとし、
L1とL2の各々は独立して単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され、
ここで、Bは任意の環原子においてL2に結合され、
B−Iは、
であり、
B−IIは、
であり、
B−IIIは、
であり、
B−IVは、
であり、
Z1、Z2、Z3、およびZ4の各々は独立してCR7、N、あるいはNR9であり、
Z5はCまたはNであり、
Z6、Z7、およびZ8の各々は独立してCR8、N、NR9、O、あるいはSであり、
Z9、Z10、およびZ11の各々は独立してCR10、CR11R12、NR13、O、あるいはSであり、
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、およびR15の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、ならびに、
RAとRBの各々は、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
ここで、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基あるいは2つのRB基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがある。
ある実施形態では、式IIIの化合物は、表1c中のH−III−2〜H−III−33の1つから選択されたH−IIIを有する。とりわけ、H−IIIはH−III−2とH−III−3から選択されることがある。ある実施形態では、式IIIの化合物のH−IIIは式H−III−2によって表される:
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
ある実施形態では、式IIIの化合物のH−IIIは式H−III−3によって表される:
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、R2は、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式IIIの化合物のR1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択されることがある。場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式IIIの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択される。場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式IIIの化合物のR15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択されてもよい。
場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、L1は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L1は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されてもよく、R5は水素とアルキルから選択される。
場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、少なくとも1つのRAは、ピペリジン環の2、4、あるいは6の位置の炭素で存在する。場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、少なくとも1つのRAはピペリジン環の3あるいは5の位置の炭素の各々で存在し、ただし、1つのRAが3あるいは5の位置の炭素の1つで存在し、かつ少なくとも1つのRAが、3あるいは5の位置の炭素のもう一方で存在する場合、3の位置の炭素上のRAと5の位置の炭素上のRAは一体となって架橋を形成しないものとする。場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、2つのRAはピペリジン環の3あるいは5の位置の炭素の1つで存在し、ただし、1つのRAが3あるいは5の位置の炭素の1つで存在し、かつ少なくとも1つのRAが、3あるいは5の位置の炭素のもう一方で存在する場合、3の位置の炭素上のRAと5の位置の炭素上のRAは一体となって架橋を形成しないものとする。場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、pは1〜3である。
場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、L2はC1−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L2は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されることがある。
場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環Bはインドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択されることがある。ある実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含んでおり、他の環ヘテロ原子を含まない。ある実施形態では、Bは環ヘテロ原子において環N原子などのL2に結合される。ある実施形態では、Bは芳香族環上の環炭素などの環炭素においてL2に結合される。ある実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRB基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、nは0〜4である。ある実施形態では、nは0〜2である。
場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシおよびヘテロアリールアルキルアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
場合によっては、式IIIのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、R4、R5、R6、R9、およびR13の各々は、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、式IIIのH−IIIはH−III−2とH−III−3から選択され、R1はアルキルとハロアルキルから選択され、R2は、存在する場合、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルから選択され、R15はH、ハロ、ヒドロキシル、あるいはアミノから選択され、L1はOと−NR5−からなど、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2−から選択され、Aはシクロアルキルと複素環式からなど、5または6員の環から選択され、L2は−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され、Bは、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択される。
式IIIの化合物は、表4cで列挙された化合物III−1からIII−22のいずれか1つから選択されることがある。ある実施形態では、式IIIの化合物は表4cで列挙された構造以外のものである。
式IVの化合物
またさらなる実施形態では、化合物は式IVの構造:
あるいはその薬学的に許容可能な塩を有し、
H−IIIは、
であり、
X2は独立してCR2またはNであり、
X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSであり、
pは0から9までの整数であり、
L1とL2の各々は独立して単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され、
ここで、Bは任意の環原子においてL2に結合され、
B−Iは、
であり、
B−IIは、
であり、
B−IIIは、
であり、
B−IVは、
であり、
Z1、Z2、Z3、およびZ4の各々は独立してCR7、N、あるいはNR9であり、
Z5はCまたはNであり、
Z6、Z7、およびZ8の各々は独立してCR8、N、NR9、O、あるいはSであり、
Z9、Z10、およびZ11の各々は独立してCR10、CR11R12、NR13、O、あるいはSであり、
ただし、B−IIについて、Z1がCR7またはNであり、Z2がCR7またはNであり、Z6がNR9であり、Z7がCR8であり、およびZ8がCR8である場合、Z5はNであり、
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、およびR15の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
RAとRBの各々は、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基あるいは2つのRB基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがあり、
ただし、式IVの化合物は表4dに列挙される化合物IV−27、IV−28、IV−29、IV−30、IV−31、およびIV−32のいずれか1つでないとする。
ある実施形態では、式IVの化合物は、表1c中のH−III−2〜H−III−33の1つから選択されたH−IIIを有する。とりわけ、H−IIIはH−III−2とH−III−3から選択されることがある。ある実施形態では、式IVの化合物のH−IIIは式H−III−2によって表される:
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
ある実施形態では、式IVの化合物のH−IIIは式H−III−3によって表される:
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、R2は、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式IVの化合物のR1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択される。場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式IVの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択されてもよい。場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式IVの化合物のR15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択されてもよい。
場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、L1は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L1は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されてもよく、R5は水素とアルキルから選択される。
場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、pは0〜3である。
場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、L2はC1−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L2は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されることがある。
場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環BはB−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−19、B−II−21〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択されてもよく、ただし、式IVの化合物は、表4dで列挙される化合物IV−27、IV−28、IV−29、IV−30、IV−31、およびIV−32のいずれか1つではないとする。場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環Bは、B−I−2〜B−I−24、B−II−2〜B−II−19、B−II−21〜B−II−52、B−III−2〜B−III−13、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択されることがあり、ただし、式IVの化合物は、表4dで列挙される化合物IV−27、IV−28、IV−29、IV−30、IV−31、およびIV−32のいずれか1つではないとする。場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環Bは、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−19、B−II−21〜B−II−26、B−II−31〜B−II−37、B−II−39〜B−II−51、B−III、B−III−2〜B−III−12、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択されてもよく、ただし、Bは、環B構造B−II−20、B−II−27、B−II−28、B−II−29、B−II−30、B−II−38、B−II−52、およびB−III−13からなる群から選択された環B構造ではないとする。場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環Bは、B−I−14〜B−I−24、B−II−21〜B−II−26、B−II−31〜B−II−37、B−II−39〜B−II−51、B−III−10、B−III−12、B−IV−20、およびB−IV−22〜B−IV−27から選択されることがある。場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環BはB−Iであり得る。ある実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含んでおり、他の環ヘテロ原子を含まない。ある実施形態では、Bは環ヘテロ原子において環N原子などのL2に結合される。ある実施形態では、Bは芳香族環上の環炭素などの環炭素においてL2に結合される。ある実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRB基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、nは0〜4である。ある実施形態では、nは0〜2である。
場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシおよびヘテロアリールアルキルアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
場合によっては、式IVのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、R4、R5、R6、R9、およびR13の各々は、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、式IVのH−IIIはH−III−2とH−III−3から選択され、R1はアルキルとハロアルキルから選択され、R2は、存在する場合、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルから選択され、R15はH、ハロ、ヒドロキシル、あるいはアミノから選択され、L1はOと−NR5−からなど、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2−から選択され、Aはシクロアルキルと複素環式からなど、5または6員の環から選択され、L2は−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され、ならびに、BはB−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−19、B−II−21〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択され、ただし、式IVの化合物は、表4dで列挙される化合物IV−27、IV−28、IV−29、IV−30、IV−31、およびIV−32のいずれか1つではないとする。
場合によっては、H−IIIは表1cから選択される。式IVの化合物は、表4dに列挙された化合物IV−1〜IV−26とIV−33〜IV−34のいずれか1つから選択されることがある。ある実施形態では、式IVの化合物は表4dに列挙された構造以外のものである。ある実施形態では、式IVの化合物は表4dに列挙された化合物IV−27〜IV−32のいずれか1つではない。
式Vの化合物
他の実施形態では、化合物は式Vの構造:
あるいはその薬学的に許容可能な塩を有し、
H−IIIは、
であり、
X2は独立してCR2またはNであり、
X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSであり、
L3はカルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
L2は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
Aは単結合、3−7員の飽和環、あるいは3−7員の不飽和環であり、
ただし、L3が−NR5−である場合、Aはピペリジン環の4の位置の炭素においてL3に結合された(ピペリジン環のNが1つの位置にある場合)、およびピペリジン環のN原子においてL2に結合されたピペリジン環ではなく、
mは0から12までの整数であり、
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され、
ここで、Bは任意の環原子においてL2に結合され、
B−Iは、
であり、
B−IIは、
であり、
B−IIIは、
であり、
B−IVは、
であり、
Z1、Z2、Z3、およびZ4の各々は独立してCR7、N、あるいはNR9であり、
Z5はCまたはNであり、
Z6、Z7、およびZ8の各々は独立してCR8、N、NR9、O、あるいはSであり、
Z9、Z10、およびZ11の各々は独立してCR10、CR11R12、NR13、O、あるいはSであり、
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、およびR15の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、ならびに、
RAとRBの各々は、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
ここで、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基あるいは2つのRB基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがある。
ある実施形態では、式Vの化合物は、表1c中のH−III−2〜H−III−33の1つから選択されたH−IIIを有する。とりわけ、H−IIIはH−III−2とH−III−3から選択されることがある。ある実施形態では、式Vの化合物のH−IIIは式H−III−2によって表され、
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
ある実施形態では、式Vの化合物のH−IIIは式H−III−3によって表され、
ここで、R1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され、R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、R2は、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され、および、X5とX6の各々は、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。ある実施形態では、X5とX6の最大1つはOまたはSである。
場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式Vの化合物のR1は、アルキルやハロアルキルなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択されてもよい。場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式Vの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択されてもよい。場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、式Vの化合物のR15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択されてもよい。
場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、L3は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L3は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されてもよく、R5は水素とアルキルから選択されてもよい。場合によっては、L3は−NR5−あるいは−NR6CH2−ではない。場合によっては、L3は、カルボニル、O、S、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C2−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。
場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環Aは5員のシクロアルキル、6員のシクロアルキル、5員の複素環式環、6員の複素環式環、6員のアリール、5員のヘテロアリール、および6員のヘテロアリールからなどの、5−6員の環からなどの3−6員の環から選択されることがある。ある実施形態では、Aは飽和した5または6員のシクロアルキルあるいは複素環式環である。ある実施形態では、AはA−1〜A−101から選択される。ある実施形態では、AはA−1〜A−18、A−40〜A−42、A−44、A−50〜A−57、A−78〜A−87、A−90、A−92、およびA−95〜A−101から選択される。ある実施形態では、Aは、A−1〜A−18、A−41、A−44、A−57、およびA−78〜A−87から選択される。ある実施形態では、Aは、A−1〜A−4、A−6〜A−9、A−11〜A−13、A−15〜A−17、A−41、A−44、A−57、およびA−78〜A−87から選択される。ある実施形態では、Aは、A−1〜A−4、A−6〜A−8、A−11、A−12、A−15〜A−17、A−41、A−44、およびA−57から選択される。ある実施形態では、Aは、A−9など、A−9、A−13、およびA−78〜A−87からは選択されない。ある実施形態では、Aは0、1、あるいは2の環N原子を含む。ある実施形態では、Aは0、1、あるいは2の環N原子を含み、他の環ヘテロ原子は含まない。ある実施形態では、Aは同じ環原子においてL3とL2に結合される。ある実施形態では、Aはことなる環原子においてL3とL2に結合される。ある実施形態では、Aは環ヘテロ原子においてL3および/またはL2に結合される。ある実施形態では、Aは環炭素においてL3および/またはL2に結合される。ある実施形態では、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、mは0〜3である。
場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、L2はC1−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。とりわけ、L2は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されることがある。場合によっては、L3が−NR5−あるいは−NR6CH2−である場合、L2はC1アルキレンではない。場合によっては、L3が−NR5−あるいは−NR6CH2−である場合、L2は、C1−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C2−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択されることがある。場合によっては、L3が−NR5−あるいは−NR6CH2−である場合、L2は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C2−C4アルキレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択されることがある。
場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、環Bは、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択される。ある実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの0、1、2、3、あるいは4つの環ヘテロ原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含む。ある実施形態では、Bは0、1、2、3、あるいは4つの環N原子を含んでおり、他の環ヘテロ原子を含まない。ある実施形態では、Bは環ヘテロ原子において環N原子などのL2に結合される。ある実施形態では、Bは芳香族環上の環炭素などの環炭素においてL2に結合される。ある実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択されることがある。ある実施形態では、同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRB基は、随意に架橋または環を形成することがある。ある実施形態では、nは0〜4である。ある実施形態では、nは0〜2である。
場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシおよびヘテロアリールアルキルアミノなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
場合によっては、式VのH−IIIがH−III−2とH−III−3からなど、H−III−2〜H−III−33の1つから選択される場合、R4、R5、R6、R9、およびR13の各々は、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、式VのH−IIIはH−III−2とH−III−3から選択され、R1はアルキルとハロアルキルから選択され、R2は、存在する場合、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルから選択され、R15はH、ハロ、ヒドロキシル、あるいはアミノから選択され、L3はOと−NR5−からなど、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2から選択され、Aはシクロアルキルと複素環式からなど、5または6員の環から選択され、L2は−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され、Bは、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなど、B−I、B−I−2〜B−I−24、B−II、B−II−2〜B−II−52、B−III、B−III−2〜B−III−13、B−IV、およびB−IV−2〜B−IV−27から選択される。
式Vの化合物は、表4eに列挙された化合物V−1〜V−26のいずれか1つから選択されることがある。ある実施形態では、式Vの化合物は表4eに列挙された構造以外のものである。
式VIの化合物
さらに別の実施形態では、化合物は式VIの構造:
あるいはその薬学的に許容可能な塩を有し、
H−IIIは、
であり、
X2は独立してCR2またはNであり、
X5とX6の各々は独立してCR3、N、NR4、O、あるいはSであり、
L1は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
L4は単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、あるいはヘテロアルキレンカルボニルであり、
ただし、L4はC1アルキレンではないとし、
Aは単結合、3−7員の飽和環、あるいは3−7員の不飽和環であり、
ただし、L1が−NR5−である場合、Aは4の位置の炭素においてL1に結合され(ピペリジン環のNは1の位置にある)、およびN原子においてL4に結合されたピペリジン環ではなく、
mは0から12までの整数であり、
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され、
Bは任意の環原子においてL4に結合され、
B−Iは、
であり、
B−IIは、
であり、
B−IIIは、
であり、
B−IVは、
であり、
Z1、Z2、Z3、およびZ4の各々は独立してCR7、N、あるいはNR9であり、
Z5はCまたはNであり、
Z6、Z7、およびZ8の各々は独立してCR8、N、NR9、O、あるいはSであり、
Z9、Z10、およびZ11の各々は独立してCR10、CR11R12、NR13、O、あるいはSであり、
nは0〜6の整数であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、およびR15の各々は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
RAとRBの各々は、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
同じ原子あるいは異なる原子に結合した2つのRA基あるいは2つのRB基は、一体となって随意に架橋または環を形成することがあり、
ただし、式VIの化合物は表4fで列挙された化合物VI−43ではないとする。
特定の実施形態では、式VIの化合物は、表1cにおけるH−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるH−IIIを有する。特に、H−IIIは、H−III−2およびH−III−3から選択され得る。特定の実施形態では、式VIの化合物のH−IIIは、以下の式H−III−2によって表わされ:
式中、R1は、アルキルおよびハロアルキルからなど、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され;R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され;およびX5とX6それぞれは、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。特定の実施形態では、X5およびX6の最大1つは、OまたはSである。
特定の実施形態では、式VIの化合物のH−IIIは、以下の式H−III−3によって表わされ:
式中、R1は、アルキルおよびハロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され;R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され;R2は、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され;およびX5とX6それぞれは、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。特定の実施形態では、X5およびX6の最大1つは、OまたはSである。
幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、式VIの化合物のR1は、アルキルおよびハロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され得る。幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、式VIの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され得る。幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、式VIの化合物のR15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され得る。
幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、L1は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択され得る。特に、L1は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され得、ここでR5は、水素およびアルキルから選択される。幾つかの場合では、L1は単結合である。幾つかの場合では、L1は−NR5−ではない。幾つかの場合では、L1が−NR5−であるとき、Aは、ピペリジン環の位置4における炭素でL1に結合される(ここでピペリジン環のNは位置1にある)およびピペリジン環のN原子でL4に結合されるピペリジン環ではない。
幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、環Aは、5員環のシクロアルキル、6員環のシクロアルキル、5員環の複素環式環、6員環の複素環式環、6員環のアリール、5員環のヘテロアリール、および6員環のヘテロアリールからなどの、5−6員環からなどの3−6員環から選択され得る。特定の実施形態では、Aは、飽和した5または6員環のシクロアルキルまたは複素環式環である。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−101から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−18、A−40乃至A−42、A−44、A−50乃至A−57、A−78乃至A−87、A−90、A−92、およびA−95乃至A−101から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−18、A−41、A−44、A−57、およびA−78乃至A−87から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−4、A−6、A−15、A−16、A−41、A−44、およびA−57からなどの、A−1乃至A−4、A−6乃至A−9、A−11乃至A−13、A−15乃至A−17、A−41、A−44、A−57、およびA−78乃至A−87から選択される。幾つかの場合では、Aは、A−7、A−8、A−9、またはA−10である。幾つかの場合では、AはA−17ではない。幾つかの場合では、AはA−17ではなく、ここでA−17は、1つの環N原子でL1に結合され、他の環N原子でL4に結合される。幾つかの場合では、Aは、A−7乃至A−9、A−11乃至A−13、A−17、およびA−78乃至A−87から選択されない。特定の実施形態では、Aは、1つの環N原子を有する飽和複素環式環である。特定の実施形態では、Aは、0、1、または2の環N原子を含有している。特定の実施形態では、Aは、0、1、または2の環N原子を含有しており、他の環ヘテロ原子を含有していない。特定の実施形態では、Aは、同じ環原子でL1およびL4に結合される。特定の実施形態では、Aは、異なる環原子でL1およびL4に結合される。特定の実施形態では、Aは、環ヘテロ原子でL1及び/又はL4に結合される。特定の実施形態では、Aは、環炭素でL1及び/又はL4に結合される。特定の実施形態では、L1が単結合であるとき、L4は−NR5−であり、R5はHであり、およびmは0であり、Aは、ピペリジン環の位置4における炭素でL4に結合される(ここでピペリジン環のNは位置1にある)およびピペリジン環のN原子でH−IIIに結合されるピペリジン環ではない。特定の実施形態では、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択され得る。特定の実施形態では、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRA基は、随意に、架橋または環を形成し得る。特定の実施形態では、mは0〜3である。
幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、L4は、C2−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C2−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択され得る。特に、L4は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C2−C4アルキレン、およびC2−C4ヘテロアルキレンから選択され得る。幾つかの場合では、L4は、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、または−NR6SO2−である。幾つかの場合では、L4は、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、または−NR6SO2−である。幾つかの場合では、L4はN原子を含む。幾つかの場合では、L4は、
ではなく、式中、qは0または1であり;Qは、NH、N(アルキル)、O、または単結合であり;Q’は、NH、N(アルキル)、またはCH2であり;および、Q’はBに結合される。
幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、環Bは、インドール、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなどの、B−I、B−I−2乃至B−I−24、B−II、B−II−2乃至B−II−52、B−III、B−III−2乃至B−III−13、B−IV、およびB−IV−2乃至B−IV−27から選択され得る。特定の実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの、0、1、2、3、または4の環ヘテロ原子を含有している。特定の実施形態では、Bは、0、1、2、3、または4の環N原子を含有している。特定の実施形態では、Bは、0、1、2、3、または4の環N原子を含有しており、他の環ヘテロ原子を含有していない。特定の実施形態では、Bは、環N原子などの、環ヘテロ原子でL4に結合される。特定の実施形態では、Bは、芳香族環上の環炭素などの、環炭素でL4に結合される。特定の実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択され得る。特定の実施形態では、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRB基は、随意に、架橋または環を形成し得る。特定の実施形態では、nは0乃至4である。特定の実施形態では、nは0乃至2である。
幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシ、およびヘテロアリールアルキルアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
幾つかの場合では、式VIのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、R4、R5、R6、R9、およびR13はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルからなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、式VIのH−IIIは、H−III−2およびH−III−3から選択され;R1は、アルキルおよびハロアルキルから選択され;R2は、存在するとき、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルから選択され;R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、またはアミノから選択され;L1は、Oおよび−NR5−からなどの、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2−から選択され;Aは、シクロアルキルおよび複素環式環からなどの、5または6員環から選択され;L4は、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C2−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され;およびBは、インドール、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなどの、B−I、B−I−2乃至B−I−24、B−II、B−II−2乃至B−II−52、B−III、B−III−2乃B−III−13至、B−IV、およびB−IV−2乃至B−IV−27から選択される。
式VIの化合物は、表4fにリストされる化合物VI−1乃至VI−42のいずれか1つから選択され得る。特定の実施形態では、式VIの化合物は、表4fにリストされる構造以外の構造である。特定の実施形態では、式VIの化合物は、表4fにリストされる化合物VI−43またはVI−44ではない。
<式IXの化合物>
特定の実施形態では、化合物は式IXの構造:
またはその薬学的に許容可能な塩を有し、式中:
H−IIIは、
であり;
X2は、独立して、CR2またはNであり;
X5およびX6はそれぞれ、独立して、CR3、N、NR4、O、またはSであり;
Aは、単結合、3−7員の飽和環、または3−7員の不飽和環であり;
mは、0から12まで整数であり;
L1は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、またはヘテロアルキレンカルボニルであり;
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され;
ここで、Bは、環原子で−C(R16R16a)−に結合され;
B−Iは、
であり;
B−IIは、
であり;
B−IIIは、
そうであり;
B−IVは、
であり;
Z1、Z2、Z3、およびZ4はそれぞれ、独立して、CR7、N、またはNR9であり;
Z5は、CまたはNであり;
Z6、Z7、およびZ8はそれぞれ、独立して、CR8、N、NR9、O、またはSであり;
Z9、Z10、およびZ11はそれぞれ、独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、またはSであり;
nは、0から6までの整数であり;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、およびR15はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され;
R16およびR16aはそれぞれ、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され;またはR16およびR16aは、それらが結合されている炭素原子と一体となって、随意に置換されたC3−10炭素環または随意に置換された3−10員の複素環を形成し;および
RAおよびRBはそれぞれ、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
ここで、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRA基または2つのRB基は一緒に、随意に架橋または環を形成することができ;
但し、X5およびX6の1つがCR3であるとき、X5またはX6のもう1つはSであり、L1は−NR5−であり、Aは、ピペリジン環の位置4における炭素でL1に結合される及びピペリジン環のN原子で−CR16R16a−に結合されるピペリジン環であり、BはB−IIであり、Z1およびZ2はCR7であり、Z5はCであり、Z6はNであり、およびZ7とZ8はCR8であり、Z6は、メニン上で1つ以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含むRBで置換されない。
特定の実施形態では、式IXの化合物は、表1cにおけるH−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるH−IIIを有する。特に、H−IIIは、H−III−2およびH−III−3から選択され得る。特定の実施形態では、式IXの化合物のH−IIIは、式H−III−2によって表わされ:
式中、R1は、アルキルおよびハロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され;R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され;およびX5とX6はそれぞれ、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。特定の実施形態では、X5およびX6の最大1つは、OまたはSである。
特定の実施形態では、式IXの化合物のH−IIIは、式H−III−3によって表わされ:
式中、R1は、アルキルおよびハロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され;R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され;R2は、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され;およびX5とX6はそれぞれ、CR3、N、NR4、O、およびSから独立して選択される。特定の実施形態では、X5およびX6の最大1つは、OまたはSである。
幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、式IXの化合物のR1は、アルキルおよびハロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され得る。幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、式IXの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され得る。幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、式IXの化合物のR15は、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され得る。
幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、L1は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択され得る。特に、L1は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され得、ここでR5は、水素およびアルキルから選択される。
幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、環Aは、5員環のシクロアルキル、6員環のシクロアルキル、5員環の複素環式環、6員環の複素環式環、6員環のアリール、5員環のヘテロアリール、および6員環のヘテロアリールからなどの、5−6員環からなどの3−6員環から選択され得る。特定の実施形態では、Aは、飽和した5または6員環のシクロアルキルまたは複素環式環である。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−101から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−18、A−40乃至A−42、A−44、A−50乃至A−57、A−78乃至A−87、A−90、A−92、およびA−95乃至A−101から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−18、A−41、A−44、A−57、およびA−78乃至A−87から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−4、A−6乃至A−9、A−11乃至A−13、A−15乃至A−17、A−41、A−44、A−57、およびA−78乃至A−87から選択される。特定の実施形態では、Aは、0、1、または2の環N原子を含有している。特定の実施形態では、Aは、0、1、または2の環N原子を含有しており、他の環ヘテロ原子を含有していない。特定の実施形態では、Aは、同じ環原子でL1および−C(R16R16a)−に結合される。特定の実施形態では、Aは、異なる環原子でL1および−C(R16R16a)−に結合される。特定の実施形態では、Aは、環ヘテロ原子でL1及び/又は−C(R16R16a)−に結合される。特定の実施形態では、Aは、環炭素でL1及び/又は−C(R16R16a)−に結合される。特定の実施形態では、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択され得る。特定の実施形態では、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRA基は、随意に、架橋または環を形成し得る。特定の実施形態では、mは0〜3である。
幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、環Bは、インドール、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなどの、B−I、B−I−2乃至B−I−24、B−II、B−II−2乃至B−II−52、B−III、B−III−2乃B−III−13至、B−IV、およびB−IV−2乃至B−IV−27から選択される。特定の実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの、0、1、2、3、または4の環ヘテロ原子を含有している。特定の実施形態では、Bは、0、1、2、3、または4の環N原子を含有している。特定の実施形態では、Bは、0、1、2、3、または4の環N原子を含有しており、他の環ヘテロ原子を含有していない。特定の実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択され得る。特定の実施形態では、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRB基は、随意に、架橋または環を形成し得る。特定の実施形態では、nは0乃至4である。特定の実施形態では、nは0乃至2である。
幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシ、およびヘテロアリールアルキルアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
幾つかの場合では、式IXのH−IIIが、H−III−2およびH−III−3からなどの、H−III−2からH−III−33のうちの1つから選択されるとき、R4、R5、R6、R9、およびR13はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルからなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、式IXのH−IIIは、H−III−2およびH−III−3から選択され;R1は、アルキルおよびハロアルキルから選択され;R2は、存在するとき、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、およびヘテロアルキルから選択され;R15は、H、ハロ、ヒドロキシル、またはアミノから選択され;L1は、Oおよび−NR5−からなどの、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2−から選択され;Aは、シクロアルキルおよび複素環式環からなどの、5または6員環から選択され;およびBは、インドール、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなどの、B−I、B−I−2乃至B−I−24、B−II、B−II−2乃至B−II−52、B−III、B−III−2乃B−III−13至、B−IV、およびB−IV−2乃至B−IV−27から選択される。
特定の実施形態では、式IXの化合物は、式IX−Aの構造を有する:
特定の実施形態では、式IXまたはIX−Aの化合物は、メニン上の1つ以上の残基で共有結合的に反応する官能基を含まない。
<式Xの化合物>
特定の実施形態では、化合物は式Xの構造:
またはその薬学的に許容可能な塩を有し、式中:
H−Xは、
から選択され、
X1、X2、およびX7はそれぞれ、独立して、CR2またはNであり;
X3およびX4はそれぞれ、独立して、CまたはNであり;
X5およびX6はそれぞれ、独立して、CR3、N、NR4、O、またはSであり;
L1およびL2はそれぞれ、独立して、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、アルキレン、アルケニレン、ヘテロアルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレンカルボニル、またはヘテロアルキレンカルボニルであり;
Aは、単結合、3−7員の飽和環、または3−7員の不飽和環であり;
mは、0から12までの整数であり;
Bは、B−I、B−II、B−III、およびB−IVから選択され;
ここで、Bは、環原子でもL2に結合され;
B−Iは、
であり;
B−IIは、
であり;
B−IIIは、
であり;
B−IVは、
であり;
Z1、Z2、Z3、およびZ4はそれぞれ、独立して、CR7、N、またはNR9であり;
Z5は、CまたはNであり;
Z6、Z7、およびZ8はそれぞれ、独立して、CR8、N、NR9、O、またはSであり;
Z9、Z10、およびZ11はそれぞれ、独立して、CR10、CR11R12、NR13、O、またはSであり;
nは、0から6までの整数であり;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、およびR13はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され;および
RAおよびRBはそれぞれ、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、 アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択され、
ここで、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRA基または2つのRB基は一緒に、随意に架橋または環を形成することができる。
特定の実施形態では、式Xの化合物は、表1dにおけるH−X−1からH−X−91のうちの1つから選択されるH−Xを有する。特定の実施形態では、H−Xは、H−X−1およびH−X−4乃至H−X−31から選択され得る。特定の実施形態では、H−Xは、H−X−2およびH−X−32乃至H−X−62から選択され得る。特定の実施形態では、H−Xは、H−X−3およびH−X−63乃至H−X−91から選択され得る。
幾つかの場合では、式Xの化合物のR1は、アルキルおよびハロアルキルからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、およびハロアルキルから選択され得る。幾つかの場合では、式Xの化合物のR2は、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシル、およびアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、およびアルキルアミノから選択され得る。
幾つかの場合では、式Xの化合物に関して、L1は、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択され得る。特に、L1は、−NR5−などの、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され得、ここでR5は、水素およびアルキルから選択される。
幾つかの場合では、式Xの化合物に関して、環Aは、5員環のシクロアルキル、6員環のシクロアルキル、5員環の複素環式環、6員環の複素環式環、6員環のアリール、5員環のヘテロアリール、および6員環のヘテロアリールからなどの、5−6員環からなどの3−6員環から選択され得る。特定の実施形態では、Aは、飽和した5または6員環のシクロアルキルまたは複素環式環である。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−101から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−18、A−40乃至A−42、A−44、A−50乃至A−57、A−78乃至A−87、A−90、A−92、およびA−95乃至A−101から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−18、A−41、A−44、A−57、およびA−78乃至A−87から選択される。特定の実施形態では、Aは、A−1乃至A−4、A−6乃至A−9、A−11乃至A−13、A−15乃至A−17、A−41、A−44、A−57、およびA−78乃至A−87から選択される。特定の実施形態では、Aは、0、1、または2の環N原子を含有している。特定の実施形態では、Aは、0、1、または2の環N原子を含有しており、他の環ヘテロ原子を含有していない。特定の実施形態では、Aは、同じ環原子でL1およびL2に結合される。特定の実施形態では、Aは、異なる環原子でL1およびL2に結合される。特定の実施形態では、Aは、環ヘテロ原子でL1及び/又はL2に結合される。特定の実施形態では、Aは、環炭素でL1及び/又はL2に結合される。特定の実施形態では、RAは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択され得る。特定の実施形態では、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRA基は、随意に、架橋または環を形成し得る。特定の実施形態では、mは0〜3である。
幾つかの場合では、式Xの化合物に関して、L2は、C1−C4アルキレンなどの、単結合、カルボニル、O、S、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、C1−C4ヘテロアルキレン、C1−C4アルキレンカルボニル、C2−C4アルケニレンカルボニル、およびC1−C4ヘテロアルキレンカルボニルから選択され得る。特に、L2は、カルボニル、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され得る。
幾つかの場合では、式Xの化合物に関して、環Bは、インドール、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなどの、B−I、B−I−2乃至B−I−24、B−II、B−II−2乃至B−II−52、B−III、B−III−2乃B−III−13至、B−IV、およびB−IV−2乃至B−IV−27から選択され得る。特定の実施形態では、Bは、環OおよびN原子などの、0、1、2、3、または4の環ヘテロ原子を含有している。特定の実施形態では、Bは、0、1、2、3、または4の環N原子を含有している。特定の実施形態では、Bは、0、1、2、3、または4の環N原子を含有しており、他の環ヘテロ原子を含有していない。特定の実施形態では、Bは、環N原子などの、環ヘテロ原子でL2に結合される。特定の実施形態では、Bは、芳香族環上の環炭素などの、環炭素でL2に結合される。特定の実施形態では、RBは、それぞれが存在するときには、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選択され得る。特定の実施形態では、同じ原子または異なる原子に結合された2つのRB基は、随意に、架橋または環を形成し得る。特定の実施形態では、nは0乃至4である。特定の実施形態では、nは0乃至2である。
幾つかの場合では、式Xの化合物に関して、R2、R3、R7、R8、R10、R11、およびR12はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アラルキルオキシ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシ、およびヘテロアリールアルキルアミノからなどの、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、およびヘテロアリールアルキルアミノから独立して選択される。
幾つかの場合では、式Xの化合物に関して、R4、R5、R6、R9、およびR13はそれぞれ、それぞれが存在するときには、H、アシル、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル、およびヘテロアリールアルキルからなどの、H、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。
特定の実施形態では、R1は、アルキルおよびハロアルキルから選択され;L1は、Oおよび−NR5−からなどの、O、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、および−NR6SO2−から選択され;Aは、シクロアルキルおよび複素環式環からなどの、5または6員環から選択され;L2は、−NR5−、−NR6CH2−、−NR6C(=O)−、−NR6SO2−、C1−C4アルキレン、C2−C4アルケニレン、およびC1−C4ヘテロアルキレンから選択され;およびBは、インドール、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、およびイミダゾピリジンからなどの、B−I、B−I−2乃至B−I−24、B−II、B−II−2乃至B−II−52、B−III、B−III−2乃B−III−13至、B−IV、およびB−IV−2乃至B−IV−27から選択される。
式Xの化合物の特定の実施形態では、H−Xは、
である。
式Xの化合物の特定の実施形態では、H−Xは、
である。
式Xの化合物の特定の実施形態では、H−Xは、
である。
式Xの化合物の特定の実施形態では、X1におけるR2は、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルアミノ、アミノ、シアノ、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、またはハロアルキルである。
式Xの化合物の特定の実施形態では、X1におけるR2は、アミノである。
式Xの化合物の特定の実施形態では、X1におけるR2は、アルキルである。式Xの化合物の特定の実施形態では、X1におけるR2は、C1−C3アルキルである。式Xの化合物の特定の実施形態では、X1におけるR2は、メチルである。
式Xの化合物の特定の実施形態では、X6はCR3であり、X6におけるR3は、H、ハロ、アミノ、カルボキシル、およびアルキルから選択される。式Xの化合物の特定の実施形態では、X6はCR3であり、X6におけるR3は、F、アミノ、カルボキシル、およびメチルから選択される。
特定の実施形態では、式Xの化合物は、式X−Aの構造を有する:
特定の実施形態では、式Xの化合物は、式X−Bの構造を有する:
特定の実施形態では、式Xの化合物は、式X−Cの構造を有する:
<式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXの化合物
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、化合物は、
から選択されるRBを含み:
式中:
Gは、単結合、アルキレン、ヘテロアルキレン、C3−12炭素環、3乃至12員の複素環、およびそれらの組み合わせから選択され、ここで、Gは、1つ以上のR32基で随意に置換され;
Vは、存在しないか、またはC3−12炭素環および3乃至12員の複素環から選択され;ここで、Vは、1つ以上のR32基で随意に置換され;
R21およびR32はそれぞれ、それぞれが存在するときには、
H、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、および−CN;
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、および3乃至10員の複素環から選択される1つ以上の置換基とそれぞれが存在するときには、それぞれが独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル;および
C3−10炭素環および3乃至10員の複素環から独立して選択され;
ここで、同じ炭素原子上の2つのR32は、一体となって、C3−10炭素環または3乃至10員の複素環を形成することができ;
ここで、R32のC3−10炭素環および3乃至10員の複素環はそれぞれ、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルから選択される1つ以上の置換基で独立して、随意に置換され;
それぞれが存在するときには、R20は、
水素;
ハロゲン、−OR30、−SR30、−N(R30)2、−N(R30)C(O)R30、−C(O)R30、−C(O)OR30、−C(O)N(R30)2、−OC(O)R30、−S(O)2R30、−S(O)2N(R30)2、−N(R30)S(O)2R30、−NO2、−P(O)(OR30)2、−P(O)(R30)2、−OP(O)(OR30)2、および−CNから選択される1つ以上の置換基とそれぞれが存在するときには、それぞれが独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル;および
3乃至10員の複素環およびC3−10炭素環から独立して選択され;および
それぞれが存在するときには、R30は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルから独立して選択される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R21は、5〜40の原子を有する部分などの、5〜50の原子を有する部分である。
幾つかの実施形態では、Vは、3−8員の飽和環、3−8員の不飽和環、4−10員の縮合二環式環、および5−11員のスピロ二環式環から選択される。Vは、1、2、3、4、または5のR32基などの、1つ以上のR32基で随意に置換され得る。幾つかの実施形態では、Vは、3−7員環のシクロアルキルまたは3−7員の芳香族複素環または非芳香族複素環などの、3−7員の飽和環である。幾つかの実施形態では、Vは、6員環のアリール、5−6員環のヘテロアリール、または3−7員環のシクロアルケニルなどの、3−7員の不飽和環である。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、1つ以上のR32基で随意に置換される3−8員の飽和環から選択される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、3、4、5、6、または7員の飽和炭素環であり、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、
から選択され、
これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、4、5、6、7、または8員の飽和複素環であり、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、アゼチジン、オキセタン、ピペリジン、オキサン、ピペラジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、イミダゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパン、およびホモピペラジンから選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、
から選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、1つ以上のR32基で随意に置換される二環式複素環である。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、
から選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
特定の実施形態では、Vは、8−10員の縮合二環式環などの、4−10員の縮合二環式環である。特定の実施形態では、縮合二環式環は、N、O、およびSから選択される1つ以上の原子などの1つ以上のヘテロ原子を含む。特定の実施形態では、縮合二環式環は、2つの窒素原子などの2つのヘテロ原子を含む。縮合二環式環の環はそれぞれ、飽和または不飽和であり得る。特定の実施形態では、縮合二環式環の環は両方とも飽和している。縮合二環式環を含むVの限定しない例は、
を含む。
幾つかの実施形態では、Vは、7−11員のスピロ二環式環などの、5−11員のスピロ二環式環である。特定の実施形態では、縮合二環式環は、N、O、およびSから選択される1つ以上の原子などの1つ以上のヘテロ原子を含む。特定の実施形態では、縮合二環式環は、2つの窒素原子などの2つのヘテロ原子を含む。スピロ二環式環を含むVの限定しない例は、
を含む。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、不飽和環、芳香環、芳香族複素環から選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、フェニル、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ナフタレン、アントラセン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、アクリジン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、フラン、ジヒドロフラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、イミダゾール、イミダゾリン、オキサゾール、オキサゾリン、ピロール、ジヒドロピロール、チアゾール、ジヒドロチアゾール、ピラゾール、ジヒドロピラゾール、イソオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、イソチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、プリン、インダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、およびベンゾチアゾールから選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、1つ以上のR32基で随意に置換されるフェニルである。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vはそうである、1つ以上のR32基で随意に置換される芳香族複素環である。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ナフタレン、アントラセン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、アクリジン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、チアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、プリン、インダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、およびベンゾチアゾールから選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは、
から選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Vは存在しない。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは単結合である。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは、1つ以上のR32基で随意に置換されるアルキレンである。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは、メチレン、エチレン、プロピレン、およびブチレンから選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは、
から選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは、1つ以上のR32基で随意に置換されるヘテロアルキレンである。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは、C3−10炭素環または3乃至10員の複素環であり、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは、飽和したC3−10炭素環または飽和した3乃至10員の複素環であり、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、Gは、
から選択され、これらのいずれか1つは、1つ以上のR32基で随意に置換される。
幾つかの実施形態では、化合物は、表4a、表4b、表4c、表4d、表4e、または表4fから選択される。幾つかの場合では、化合物は、表4dにリストされるIV−27、表4dにリストされるIV−28、表4dにリストされるIV−29、表4dにリストされるIV−30、表4dにリストされるIV−31、表4dにリストされるIV−32、表4fにリストされるVI−43、および表4fにリストされるVI−44から選択される化合物のいずれか1つではない。
特定の態様では、本開示の化合物は、メニンと共有結合し、メニンのMLLとの相互作用を阻害する。そのような結合は、メニンに対する化合物の親和性の増加につながり得、これは、治療および診断上の使用を含む、多くの用途において利点となる特性である。特定の実施形態では、本開示の化合物は、メニンのタンパク質に存在する求核基と反応することができる求電子基を含む。適切な求電子基は、本出願の全体にわたって記載されており、一方で適切な求核基は、例えば、メニンのタンパク質の結合ドメインに存在するシステイン部分を含む。理論に縛られることなく、メニンの結合ドメインにおけるシステイン残基は、本開示の化合物の求電子基と反応し得、これは、抱合体生成物(conjugate product)の形成につながる。特定の実施形態では、本開示の化合物は、メニンのアイソフォーム2(SEQ ID NO:2)の位置329でシステイン残基またはメニンのアイソフォーム1(SEQ ID NO:1)におけるシステイン334に共有結合することができる。特定の実施形態では、本開示は、開示の化合物の共役にメニンのタンパク質を提供する。例えば、本開示は、メニンのアイソフォーム2(SEQ ID NO:2)のシステイン残基329またはメニンのアイソフォーム1(SEQ ID NO:1)におけるシステイン334で結合された、本発明のメニンとの化合物の抱合体を提供する。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、メニン上の1つ以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含む。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態では、官能基は、メニン上の1つ以上のシステイン残基と共有結合的に反応する。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態では、官能基は、最適に位置合わせされたときにSEQ ID NO:2に対する位置329または最適に位置合わせされたときにSEQ ID NO:1に対する位置334でメニン上のシステインと共有結合的に反応する。特定の実施形態では、官能基は、最適に位置合わせされたときにSEQ ID NO:2に対するメニン上のシステイン329、システイン241、及び/又はシステイン230から選択されるメニン上の1つ以上の残基と共有結合的に反応する。特定の実施形態では、官能基は、最適に位置合わせされたときにSEQ ID NO:2に対するシステイン329と共有結合的に反応する。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、メニン上の1つ以上の残基と共有結合的に反応する部分を含む。特定の実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、メニンのいずれか1つまたはそれ以上のアイソフォーム、例えば、メニンのアイソフォーム1(SEQ ID NO:1)、アイソフォーム2(SEQ ID NO:2)またはアイソフォーム3(SEQ ID NO:3)と共有結合的に反応する部分を含む。特定の実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、メニンと共有結合的に反応する部分を含み、ここで、メニンのタンパク質は、アイソフォーム1(SEQ ID NO:1)、アイソフォーム2(SEQ ID NO:2)またはアイソフォーム3(SEQ ID NO:3)と60%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、または99%以上の配列同一性を共有する。
特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物または塩に関して、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、メニン上の残基からの求核攻撃を受けやすい求電子基を含む。本開示には、求核残基に結合する当業者に既知のすべての求電子部分、例えば、システイン残基に結合すると知られる求電子部分が含まれる。特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物または塩に関して、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、求電子以外の部分を含み、ここで、部分は、メニン上の残基と結合する又は共有結合的に反応することができる。特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物または塩に関して、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、メニン上の1つ以上のシステイン残基、例えば、最適に位置合わせされたときにSEQ ID NO:2に対するシステイン329、システイン241、およびシステイン230の1つ以上と共有結合的に反応する部分を含む。特定の実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、RA、およびRBの1つ以上は、存在するときに、メニンのアイソフォーム2(SEQ ID NO:2)におけるシステイン329またはメニンのアイソフォーム1(SEQ ID NO:1)におけるシステイン334と共有結合的に反応する部分を含む。特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか1つの化合物または塩は、(a)メニンに共有結合的に結合する及び(b)メニンとMLLの相互作用を阻害することができる。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、化合物は、(a)メニンに共有結合的に結合する及び(b)メニンとMLLの相互作用を阻害することができる。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R21は、メニン上の1つ以上の残基と共有結合的に反応する官能基を含む。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態では、官能基は、メニン上の1つ以上のシステイン残基と共有結合的に反応する。本明細書に提供される化合物の幾つかの実施形態では、官能基は、最適に位置合わせされたときにSEQ ID NO:2に対する位置329または最適に位置合わせされたときにSEQ ID NO:1に対する位置334で、メニン上のシステインと共有結合的に反応する。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R21は、α,β−不飽和カルボニル;α,β−不飽和スルホニル;エポキシド;アルデヒド;フッ化スルホニル;ハロメチルカルボニル;ジハロメチルカルボニル;またはトリハロメチルカルボニル、を含む部分である。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R21は、
から選択され、
式中:
L5は、単結合;およびそれぞれが1つ以上のR32基で独立して随意に置換される、C1−6アルキレン、C1−6ヘテロアルキレン、C2−6アルケニレン、およびC2−6アルキニレンから選択され;
R22およびR23は、
水素、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、および−CN;
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、および3乃至10員の複素環から選択される1つ以上の置換基とそれぞれが存在するときには、それぞれが独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル;および
C3−10炭素環および3乃至10員の複素環から選択され、
ここで、R22およびR23のC3−10炭素環および3乃至10員の複素環はそれぞれ、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルから選択される1つ以上の置換基で独立して随意に置換され;またはR22およびR23は、それらが結合されている炭素原子と一体となって、炭素環式環を形成し;
R24は、
水素、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、および−S(O)2N(R20)2;
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、および3乃至10員の複素環から選択される1つ以上の置換基とそれぞれが存在するときには、それぞれが独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル;および
C3−10炭素環および3乃至10員の複素環から選択され、
ここで、R24のC3−10炭素環および3乃至10員の複素環はそれぞれ、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、 −OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルから選択される1つ以上の置換基で独立して随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、L5は単結合である。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、L5は、随意に置換されたC1−6アルキレンである。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、L5は、メチレン、エチレンまたはプロピレンから選択される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、L5は、ハロゲン、−NO2、=O、=S、−OR20、−SR20、および−N(R20)2から選択される1つ以上の置換基で置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R23は、
水素;
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、および3乃至10員の複素環から選択される1つ以上の置換基とそれぞれが存在するときには、それぞれが独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル;および
C3−10炭素環および3乃至10員の複素環から選択され
ここで、C3−10炭素環および3乃至10員の複素環はそれぞれ、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、 −OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルから選択される1つ以上の置換基で独立して随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R23は
水素;
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、=O、=S、=N(R20)、および−CNから選択される1つ以上の置換基で随意に置換される、C1−6アルキル;および
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルから選択される1つ以上の置換基で随意に置換される、3乃至10員の複素環から選択される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R23は、水素、およびハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、=O、=S、=N(R20)、および−CNから選択される1つ以上の置換基で随意に置換されるC1−6アルキルから選択される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R22は、
水素および−CN;
ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、−OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C3−10炭素環、および3乃至10員の複素環から選択される1つ以上の置換基とそれぞれが存在するときには、それぞれが独立して随意に置換される、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニル;および
C3−10炭素環および3乃至10員の複素環から選択され、
ここで、C3−10炭素環および3乃至10員の複素環はそれぞれ、ハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−N(R20)C(O)R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)N(R20)2、 −OC(O)R20、−S(O)2R20、−S(O)2N(R20)2、−N(R20)S(O)2R20、−NO2、=O、=S、=N(R20)、−P(O)(OR20)2、−P(O)(R20)2、−OP(O)(OR20)2、−CN、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルから選択される1つ以上の置換基で独立して随意に置換される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R22は、水素;−CN;およびハロゲン、−OR20、−SR20、および−N(R20)2から選択される1つ以上の置換基で随意に置換される、C1−6アルキルから選択される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R22およびR23は、それらが結合されている炭素原子と一体となって、5、6、または7員環の炭素環式環を形成する。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R24は、水素、およびハロゲン、−OR20、−SR20、−N(R20)2、−NO2、=O、および−CNから選択される1つ以上の置換基で随意に置換されるC1−6アルキルから選択される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の幾つかの実施形態では、R21は、
から選択される。
<医薬組成物>
本発明の組成物および方法は、必要としている個体を処置するために利用され得る。特定の実施形態では、個体は、ヒト、またはヒト以外の哺乳動物などの、哺乳動物である。組成物または化合物は、ヒトなどの動物に投与されたときに、例えば、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩および薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物として好ましくは投与される。
幾つかの実施形態では、医薬組成物は、経口投与のために製剤される。他の実施形態では、医薬組成物は、注射のために製剤される。またさらなる実施形態では、医薬組成物は、本明細書に開示されるような化合物および追加の治療薬(例えば抗癌剤)を含む。そのような治療薬の限定しない例は、本明細書で以下に記載される。
適切な投与経路は、限定されないが、経口、静脈内、直腸、エアロゾル、非経口、眼、肺、経粘膜、経皮的、膣、耳、鼻、および局所の投与を含む。さらに、ほんの一例として、非経口送達は、筋肉内、皮下、静脈内、髄内の注射の他に、くも膜下腔内、直接的な脳室内、腹腔内、リンパ管内、および鼻腔内の注射を含む。
特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の組成物は、デポ製剤または持続放出製剤においてしばしば、例えば、臓器への直接の化合物の注射によって、全身よちもむしろ局所に投与される。特定の実施形態では、長時間作用型の製剤は、移植によって(例えば皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与される。さらに、他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、または薬学的に許容可能な塩は、標的化薬物送達システム、例えば、臓器特異性抗体でコーティングされたリポソームにおいて送達される。そのような実施形態では、リポソームは、臓器に標的とされ、選択的に臓器によって吸収される。さらに他の実施形態では、組成物は、即時放出製剤の形態、延長放出製剤の形態、または中間放出製剤の形態で提供される。さらに他の実施形態では、組成物は局所に投与される。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、広い投与量範囲にわたって有効であり得る。例えば、成人のヒトの処置において、1日当たり0.01〜1000mg、1日当たり0.5〜100mg、1日当たり1〜50mg、および1日当たり5〜40mgの投与量が、幾つかの実施形態で使用され得る投与量の例である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、処置される被験体、処置される被験体の体重、および主治医の優先度および経験に左右される。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、単回投与量で投与される。典型的には、そのような投与は、薬剤を速く導入するために、注射、例えば静脈内注射によって行われる。しかしながら、他の経路も必要に応じて使用される。幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の単回投与量は、急性疾患の処置に使用される。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、複数回投与量で投与される。幾つかの実施形態では、投薬は、1日当たり約1回、2回、3回、4回、5回、6回、またはそれ以上である。他の実施形態では、投薬は、およそ月1回、2週間に1回、週1回、または1日おきである。別の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩および別の薬剤は、1日当たり約6回から1日当たり約6回一緒に投与される。別の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩および薬剤の投与は、約7日未満の間継続される。さらに別の実施形態では、投与は、約6日間、約10日間、約14日間、約28日間、約2か月間、約6か月間を超えて、または1年以上の間継続される。幾つかの場合では、必要である限り、連続的な投薬が達成され、維持される。
必要である限り、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の投与は、継続され得る。幾つかの実施形態では、本発明の化合物は、1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、14日間、または28日間を超える間投与される。幾つかの実施形態では、本発明の化合物は、28日間、14日間、7日間、6日間、5日間、4日間、3日間、2日間以下の間、あるいは1日または1日のある時間の間投与される。幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、継続的に慢性に、例えば、長期効果の処置の間投与される。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、投薬量で投与される。化合物の薬物動態における被験体間の変動性により、投与レジメンの個別化が最適な治療に必要とされていることは当該技術分野において公知である。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩のために投薬は、本開示の観点から日常実験によって見られ得る。幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、医薬組成物へと製剤される。
特定の実施形態では、医薬組成物は、薬学的に使用され得る製剤への活性化合物の処理を促進する、賦形剤及び助剤を含む1つ以上の生理学的に許容可能な担体を使用する従来の方法で製剤される。適切な製剤は、選択される投与の経路に依存する。あらゆる薬学的に許容可能な技術、担体、および賦形剤が、ここに記載される医薬組成物を製剤するのに適したものとして使用される:Remington:The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975;Liberman, H.A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkins1999)。
本明細書には、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な希釈剤、賦形剤、または担体を含む医薬組成物が提供される。特定の実施形態では、記載される化合物または塩は、医薬組成物として投与され、ここで、併用療法におけるように、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、他の有効成分と混合される。以下の併用療法のセクションにおいて及び本開示の全体にわたって明記される有効成分(actives)のすべての組み合わせが、本明細書に包含される。具体的な実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む。
医薬組成物は、本明細書で使用されるように、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物の、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、及び/又は賦形剤などの、他の化学成分との混合物を指す。特定の実施形態では、医薬組成物は、有機体への化合物の投与を促進する。幾つかの実施形態では、本明細書に提供される処置または使用の方法を実施して、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの治療上有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、処置される疾患、障害または病状を有する哺乳動物へと医薬組成物において投与される。具体的な実施形態では、哺乳動物はヒトである。特定の実施形態では、治療上有効な量は、疾患の重症度、被験体の年齢および相対的な健康状態、使用される化合物の効能、並びに他の要因に依存して変わる。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、単独で、または混合物の成分として1つ以上の治療薬と組み合わせて使用される。
一実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩が、水溶液中に製剤される。具体的な実施形態では、水溶液は、ほんの一例として、ハンクス液、リンゲル液、または生理食塩水緩衝液などの、生理学的に適合性の緩衝液から選択される。他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、経粘膜投与のために製剤される。具体的な実施形態では、経粘膜製剤は、浸透される障壁に適切な浸透剤を含む。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩が他の注射剤のために製剤される、さらに他の実施形態では、適切な製剤は、水溶液または非水溶液を含む。具体的な実施形態では、そのような溶液は、生理学的に適合性の緩衝液及び/又は賦形剤を含む。
別の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、経口投与のために製剤される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、活性化合物を、例えば、薬学的に許容可能な担体または賦形剤と組み合わせることによって製剤される。様々な実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、ほんの一例として、錠剤、粉末剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液体、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー、懸濁液などを含む、経口剤形で製剤される。
特定の実施形態では、経口使用のための製剤は、1つ以上の固体賦形剤を、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物の1つ以上、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と混合し、随意に結果として生じる混合物を粉砕し、および望まれれば錠剤または糖衣錠コアを得るために適切な助剤を加えた後に、果粒剤の混合物を処理することによって得られる。適切な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含む、糖などの注入剤(fillers);例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの、セルロース調剤;またはポリビニルピロリドン(PVPまたはポビドン)またはリン酸カルシウムなどの、他のものである。具体的な実施形態では、崩壊剤が随意に加えられる。崩壊剤は、ほんの一例として、架橋クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸、あるいはアルギン酸ナトリウムなどのそれらの塩を含む。
一実施形態では、糖衣錠コアおよび錠剤などの剤形は、1つ以上の適切なコーティングが提供される。具体的な実施形態では、剤形のコーティングのために、濃縮した糖溶液が使用される。糖溶液は、随意に、ほんの一例として、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物などの、追加の成分を含有する。染料及び/又は色素も、随意に、識別目的でコーティングに加えられる。さらに、染料及び/又は色素は、随意に、活性化合物の投与量の異なる組み合わせを特徴づけるために利用される。
特定の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの治療上有効な量の化合物の少なくとも1つ、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、他の経口剤形へと製剤される。経口剤形は、ゼラチンで作られた押し込み型カプセルの他に、ゼラチンで作られた柔軟な密閉カプセル、およびグリセリンまたはソルビトールなどの可塑剤を含む。具体的な実施形態では、押し込み型カプセルは、1つ以上の注入剤と組み合わせた有効成分を含有している。注入剤は、ほんの一例として、ラクトース、デンプンなどの結合剤、及び/又はタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、および随意に安定剤を含む。他の実施形態では、軟カプセルは、適切な液体中に溶解または懸濁される1つ以上の活性化合物を含有している。適切な液体は、ほんの一例として、1つ以上の脂肪油、流動パラフィン、または液体のポリエチレングリコールを含む。さらに、安定剤が随意に加えられる。
他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの治療上有効な量の化合物の少なくとも1つ、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、頬側または舌下の投与のために製剤される。頬側または舌下の投与に適したる製剤は、ほんの一例として、錠剤、ロゼンジ、またはゲル剤を含む。さらに他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、ボーラス注入または持続注入に適した製剤を含む、非経口注射のために製剤される。具体的な実施形態では、注射のための製剤は、単位剤形(例えば、アンプル)または多回投与用容器で提供される。防腐剤が、随意に、注射製剤に加えられる。さらに他の実施形態では、医薬組成物は、油性または水性のビヒクル中の滅菌した懸濁液、溶液またはエマルジョンとしての注射剤に適した形態で製剤される。注射剤は、随意に、懸濁化剤、安定化剤、及び/又は分散剤などの、調合剤(formulatory agents)を含有する。具体的な実施形態では、非経口投与のための医薬製剤は、水溶性形態の活性化合物の水溶液を含む。追加の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの懸濁液、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、適切な油性注射懸濁液として調製される。本明細書に記載される医薬組成物における使用のための適切な親油性の溶媒またはビヒクルは、ほんの一例として、胡麻油などの脂肪油、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、あるいはリポソームを含む。特定の具体的な実施形態では、水性注射懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘度を増大させる物質を含有している。随意に、懸濁液は、高濃度の溶液の調製を可能にするために化合物の溶解度を増大させる適切な安定剤または薬剤を含有している。特定の実施形態では、活性剤は、使用前に、適切なビヒクル、例えば滅菌発熱性物質除去蒸留水と構成のために粉末形態にある。
さらに他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、局所に投与される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、溶液、懸濁液、ローション剤、ゲル剤、ペースト剤、薬用スティック、バーム、クリーム剤、または軟膏剤などの、様々な局所投与可能な組成物へと製剤され得る。そのような医薬組成物は、随意に、可溶化剤、安定剤、張性増強剤(tonicity enhancing agents)、緩衝液および防腐剤を含有する。
さらに他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、経皮投与のために製剤される。経皮製剤は、経皮送達デバイスおよび経皮送達パッチを利用し得、ポリマーまたは接着剤中に溶解及び/又は分散した、親油性エマルジョンまたは緩衝された水溶液であり得る。様々な実施形態では、そのようなパッチは、医薬品の連続的な、拍動性の、またはオンデマンドの送達のために構成される。追加の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の経皮送達は、イオン導入パッチなどによって達成される。特定の実施形態では、経皮パッチは、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の制御送達を提供する。具体的な実施形態では、吸収速度は、律速膜を使用することによって、またはポリマーマトリックスまたはゲル内に化合物を捕捉することによって遅らされる。代替実施形態では、吸収促進剤は、吸収を増加させるために使用される。吸収促進剤または担体は、皮膚の通過を助ける吸収可能である薬学的に許容可能な溶媒を含む。例えば、一実施形態では、経皮デバイスは、裏当て部材を含む包帯、随意に担体を伴う、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含有しているリザーバー、随意に、長期間にわたって制御速度および予め決められた速度で宿主の皮膚に化合物を送達するための律速バリア(rate controlling barrier)、およびデバイスを皮膚に固定するための手段の形態をしている。
他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、吸入による投与のために製剤される。吸入による投与に適した様々な形態は、限定されないが、エアロゾル、ミストまたは粉末を含む。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の医薬組成物は、適切な推進薬(propellant)(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適切な気体)を使用して、加圧されたパックまたは噴霧器からエアロゾルスプレー型(presentation)の形態で好適に送達される。具体的な実施形態では、加圧されたエアロゾルの投与量単位は、計量された量を送達するためにバルブを提供することによって判定される。特定の実施形態では、ほんの一例として、吸入器または注入器における使用のためのゼラチンなどのカプセルおよびカートリッジは、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と、ラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤スの粉末混合物を含有して製剤される。
さらに他の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、ココアバターまたは他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含有している、浣腸剤、直腸ゲル剤、注腸フォーム(rectal foams)、直腸エアロゾル、坐剤、ゼリー坐剤、または停留浣腸剤などの直腸組成物の他に、ポリビニルピロリドン、PEGなどの合成ポリマーにおいて製剤される。組成物の坐剤形態では、限定されないが、随意にココアバターと組み合わせた、脂肪酸グリセリドの混合物などの、低融点ワックスが最初に溶かされる。
特定の実施形態では、医薬組成物は、薬学的に使用され得る製剤への活性化合物の処理を促進する賦形剤および助剤を含む、1つ以上の生理学的に許容可能な担体を使用する従来の方法で製剤される。適切な製剤は、選択される投与の経路に依存する。あらゆる薬学的に許容可能な技術、担体、および賦形剤が、適したものとして使用される。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物は、ほんの一例として、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠製造、磨砕(levigating)、乳化、カプセル化、捕捉、または圧縮のプロセスによって、従来の方法で製造される。
医薬組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤、および活性な薬剤または成分として本明細書で時に言及される、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの少なくとも1つの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む。有効成分は、遊離酸または遊離塩基の形態、または薬学的に許容可能な塩の形態であり得る。さらに、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、非溶媒和形態、または水およびエタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を有する溶媒和形態であり得る。さらに、医薬組成物は、随意に、他の薬剤または医薬品、担体、保存剤、安定化剤、湿潤剤、または乳化剤などのアジュバント、溶液プロモーター、浸透圧を制御するための塩、緩衝液、及び/又は他の治療上有益な物質を含む。
式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む組成物の調製のための方法は、固体、半固体または液体を形成するために、1つ以上の不活性の、薬学的に許容可能な賦形剤または担体とともに化合物を製剤する工程を含む。固形組成物は、限定されないが、粉末剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤を含む。液状組成物は、化合物が溶解される溶液、化合物を含むエマルジョン、または式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む、リポソーム、ミセル、またはナノ粒子を含有している溶液を含む。半固形組成物は、限定されないが、ゲル剤、懸濁液およびクリーム剤を含む。式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれか、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の医薬組成物の形態は、溶体の溶液または懸濁液、使用前に液体中の溶液または懸濁液に適した、またはエマルジョンとしての固体形態を含む。これらの組成物はまた、随意に、湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤などの、少量の無毒で補助物質を含有する。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの少なくとも1つの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物は、薬剤が溶液、懸濁液またはその両方に存在する液体の形態を例示的にとる。典型的に、組成物が溶液または懸濁液として投与されるとき、薬剤の第1の部分は溶液中に存在し、薬剤の第2の部分は、液状マトリックスにおいて懸濁液中に微粒子形態で存在する。幾つかの実施形態では、液状組成物はゲル製剤を含む。他の実施形態では、液状組成物は、水性である。
特定の実施形態では、水性懸濁液は、懸濁化剤として1つ以上のポリマーを含有している。ポリマーは、セルロース系ポリマーなどの水溶性ポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および架橋カルボキシル含有ポリマーなどの不水溶性ポリマーを含む。本明細書に記載される特定の医薬組成物は、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボマー(アクリル酸ポリマー)、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリアクリルアミド、ポリカルボフィル、アクリル酸/アクリル酸ブチルコポリマー、アルギン酸ナトリウムおよびデキストランから選択される、粘膜付着性ポリマーを含む。
医薬組成物はまた、随意に、本明細書に記載される化合物の溶解を助ける可溶化剤を含む。用語「可溶化剤」は、一般に、ミセル溶液または薬剤の真溶液の形成を結果としてもたらす薬剤を含む。眼に許容可能なグリコール、ポリグリコール、例えばポリエチレングリコール400、およびグリコールエーテルが有用であり得るように、特定の許容可能な非イオン性界面活性剤、例えばポリソルベート80が可溶化剤として有用である。
医薬組成物は、随意に、酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸および塩酸などの酸;水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウムおよびトリス−ヒドロキシメチルアミノメタンなどの、塩基;およびクエン酸塩/デキストロース、炭酸水素ナトリウムおよび塩化アンモニウムなど、緩衝液を含む、1つ以上のpH調節剤または緩衝剤を含む。このような酸、塩基、および緩衝液は、組成物のpHを許容可能な範囲で維持することが必要とされる量で含まれる。
さらに、有用な組成物はまた、随意に、組成物の重量モル浸透圧濃度を許容可能な範囲にするのに必要とされる量で1つ以上の塩を含む。そのような塩は、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、またはアンモニウムカチオン、および塩素アニオン、クエン酸アニオン、アスコルビン酸アニオン、ホウ酸アニオン、リン酸アニオン、重炭酸アニオン、硫酸アニオン、チオ硫酸アニオン、または重亜硫酸アニオンを有するものを含み;適切な塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、および硫酸アンモニウムを含む。
医薬組成物は、随意に、微生物活性を阻害するために1つ以上の防腐剤を含む。適切な防腐剤は、メルフェン(merfen)およびチオマーサルなどの水銀含有物質;安定した二酸化塩素;及び、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、および塩化セチルピリジウムなどの第四級アンモニウム化合物を含む。
医薬組成物は、物理的な安定性を増強するために、または他の目的のために、1つ以上の界面活性剤を含み得る。適切な非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドおよび植物油、例えば、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油;およびポリオキシエチレン・アルキルエーテルおよびアルキルフェニルエーテル、例えば、オクトキシノール10、オクトキシノール40を含む。
医薬組成物は、必要な場合、化学的安定性を増強するために1つ以上の抗酸化剤を含んでもよい。適切な抗酸化剤は、ほんの一例として、アスコルビン酸およびメタ重亜硫酸ナトリウムを含む。
特定の実施形態では、水性懸濁液組成物は、単回投与の再密閉できない容器においてパッケージ化される。代替的に、複数回投与の再密閉可能な容器が使用され、その場合、典型的に、組成物に防腐剤が含まれる。
特定の実施形態では、疎水性医薬化合物のための送達システムが使用される。リポソームおよびエマルジョンは、本明細書に有用な送達ビヒクルまたは担体の例である。特定の実施形態では、N−メチルピロリドンなどの有機溶媒も利用される。追加の実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩は、治療薬を含有している固体の疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの、持続放出システムを使用して送達される。様々な持続放出材料が本明細書で使用され得る。幾つかの実施形態では、持続放出カプセルは、最大100日間までで数週間の間、化合物を放出する。治療試薬の化学的性質および生物学的安定性に依存して、タンパク質の安定化のための追加の方策が利用される。
特定の実施形態では、本明細書に記載される製剤は、1つ以上の抗酸化剤、金属キレート剤、チオール含有化合物及び/又は他の一般的な安定化剤を含む。そのような安定化剤の例として、限定されないが、(a)約0.5%乃至約2%w/vのグリセロール、(b)約0.1%乃至約1%w/vのメチオニン、(c)約0.1%乃至約2%w/vのモノチオグリセロール、(d)約1mM乃至約10mMのEDTA、(e)約0.01%乃至約2%w/vのアスコルビン酸、(f)0.003%乃至約0.02%w/vのポリソルベート80、(g)0.001%乃至約0.05%w/vのポリソルベート20、(h)アルギニン、(i)ヘパリン、(j)硫酸デキストラン、(k)シクロデキストリン、(l)ペントサンポリサルフェートおよび他のヘパリノイド、(m)マグネシウムおよび亜鉛などの二価カチオン;または(n)それらの組み合わせが挙げられる。
幾つかの実施形態では、医薬組成物中に提供される、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の濃度は、約100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、または0.0001% w/w、w/vまたはv/v未満である。
幾つかの実施形態では、医薬組成物中に提供される、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の濃度は、約90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25%、19%、18.75%、18.50%、18.25%、18%、17.75%、17.50%、17.25%、17%、16.75%、16.50%、16.25%、16%、15.75%、15.50%、15.25%、15%、14.75%、14.50%、14.25%、14%、13.75%、13.50%、13.25%、13%、12.75%、12.50%、12.25%、12%、11.75%、11.50%、11.25%、11%、10.75%、10.50%、10.25%、10%、9.75%、9.50%、9.25%、9%、8.75%、8.50%、8.25%、8%、7.75%、7.50%、7.25%、7%、6.75%、6.50%、6.25%、6%、5.75%、5.50%、5.25%、5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、1.25%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、または0.0001%のw/w、w/vまたはv/vを超える。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の濃度は、およそ0.0001%からおよそ50%、およそ0.001%からおよそ40%、およそ0.01%からおよそ30%、およそ0.02%からおよそ29%、およそ0.03%からおよそ28%、およそ0.04%からおよそ27%、およそ0.05%からおよそ26%、およそ0.06%からおよそ25%、およそ0.07%からおよそ24%、およそ0.08%からおよそ23%、およそ0.09%からおよそ22%、およそ0.1%からおよそ21%、およそ0.2%からおよそ20%、およそ0.3%からおよそ19%、およそ0.4%からおよそ18%、およそ0.5%からおよそ17%、およそ0.6%からおよそ16%、およそ0.7%からおよそ15%、およそ0.8%からおよそ14%、およそ0.9%からおよそ12%、およそ1%からおよそ10% w/w、w/vまたはv/vまでの範囲にある。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の濃度は、およそ0.001%からおよそ10%、およそ0.01%からおよそ5%、およそ0.02%からおよそ4.5%、およそ0.03%からおよそ4%、およそ0.04%からおよそ3.5%、およそ0.05%からおよそ3%、およそ0.06%からおよそ2.5%、およそ0.07%からおよそ2%、およそ0.08%からおよそ1.5%、およそ0.09%からおよそ1%、およそ0.1%からおよそ0.9% w/w、w/vまたはv/vまでの範囲にある。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の量は、約10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002g、または0.0001g以下である。
幾つかの実施形態では、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の量は、約0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、
0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5、3g、3.5、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5g、または10gを超える。
幾つかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物の量は、0.0001−10g、0.0005−9g、0.001−8g、0.005−7g、0.01−6g、0.05−5g、0.1−4g、0.5−4g、または1−3gの範囲にある。
<キット/製品>
本明細書に記載される治療用途で使用するために、キットおよび製品も提供される。幾つかの実施形態では、そのようなキットは、バイアル、チューブなどの1つ以上の容器を受けるように区画されている、担体、パッケージ、または容器を含み、その容器の各々は、本明細書に記載される方法で使用される個別の要素の1つを含む。適切な容器としては、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、および試験管が挙げられる。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成される。
本明細書に提供される製品は、パッケージング材を含む。医薬品をパッケージ化する際に使用されるパッケージング材は、例えば、米国特許第5,323,907号、第5,052,558号および第5,033,252号に見られるものを含む。製薬用のパッケージング材の例として、限定されないが、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、シリンジ、ボトル、および選択される製剤および意図した投与と処置の様式に適したパッケージング材を含む。例えば、容器は、随意に組成物中に、または本明細書に開示されるようなもう別の薬剤と組み合わせて、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む。容器は、随意に、滅菌したアクセスポートを有する(例えば、容器は、皮下注射針によって貫通可能な、ストッパーを有する静脈注射用の溶液バッグまたはバイアルである)。このようなキットは、随意に、化合物を、識別用の記述またはラベル、あるいは本明細書に記載される方法での使用に関する指示書とともに含む。
例えば、キットは、典型的に、1つ以上の追加の容器を含み、その各々は、本明細書に記載される化合物の使用のための商用およびユーザーの観点から望ましい、様々な材料(随意に高濃度の試薬、及び/又はデバイスなど)の1つ以上を有している。そのような材料の限定しない例は、限定されないが、緩衝液、希釈剤、フィルター、針、シリンジ;担体、パッケージ、容器、使用のための内容物及び/又は指示書をリストするバイアル及び/又は筒状ラベル、および使用のための指示書を備える添付文書を含む。典型的に1セットの指示書も含まれる。ラベルは、随意に、容器上にあるか、容器に関連付けられる。例えば、ラベルは、ラベルを形成する文字、数字または他の記号が、容器自体に付けられるか、成型されるか、またはエッチングされるときに容器上にあり、ラベルは、容器をさらに保持するレセプタクルまたは担体内に存在するときに容器に関連付けられる(例えば添付文書として)。さらに、ラベルは、内容物が具体的な治療用途に使用されることを示すために使用される。加えて、ラベルは、本明細書に記載される方法などにおける、内容物の使用のための指示を示す。特定の実施形態では、医薬組成物は、本明細書に提供される化合物を含む1つ以上の単位剤形を含むパックまたはディスペンサー装置中に提供される。パックは、例えば、ブリスターパックなどの、金属またはプラスチック箔を含む。あるいは、パックまたはディスペンサー装置は、投与のための指示書が付随されている。あるいは、パックまたはディスペンサー装置は、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府機関によって規定された形態で容器に関連付けられる通知が伴い、その通知は、ヒトまたは動物用の投与のための薬物の形態の政府機関による承認を反映している。そのような通知は、例えば、処方薬に関して米国食品医薬品局によって承認されたラベル付け又は承認された製品添付文書(approved product insert)である。幾つかの実施形態では、適合性のある製薬担体中で製剤された本明細書に提供される化合物を含有している組成物もまた、調製され、適切な容器に入れられ、および示される疾病の処置のためにラベル付けされる。
<方法>
本発明は、メニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供し、該方法は、細胞を、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの有効な量の1つ以上の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させる工程を含む。メニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用の阻害は、当該技術分野に既知の種々様々な方法によって評価且つ実証され得る。限定しない例は、(a)1つ以上のタンパク質またはタンパク質断片(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、MLL部分縦列重複、またはそれらのペプチド断片)へのメニン結合の減少;(b)細胞増殖及び/又は細胞生存率の減少;(c)細胞分化の増加;(d)MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、及び/又は、MLL部分縦列重複(例えば、Hoxa9、DLX2、およびMeis1)の下流の標的のレベルの減少;及び/又は(e)腫瘍容積及び/又は腫瘍容積の成長速度の減少、の提示(showing)を含む。キットおよび市販のアッセイが、上記の1つ以上を判定するために利用され得る。
本発明はまた、限定されないが、メニン、MLL、MLL1、MLL2、及び/又はMLL融合タンパク質に関係する状態を含む病状(例えば癌)を処置するために、本発明の化合物または医薬組成物を使用する方法を提供する。
幾つかの実施形態では、癌の処置のための方法が提供され、該方法は、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む、有効な量の前述の医薬組成物のいずれかを、それらを必要としている被験体に投与する工程を含む。幾つかの実施形態では、癌は、MLL融合タンパク質によって媒介される。他の実施形態では、癌は、白血病、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、肝臓癌、皮膚癌、または脳腫瘍である。特定の実施形態では、癌は白血病である。
幾つかの実施形態では、本発明は、必要としている被験体の障害を処置する方法を提供し、該方法は、被験体がMLL融合タンパク質を有しているか、および被験体がMLL融合タンパク質を有していると決定されたかどうかを判定し、その後、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの治療上有効な量の少なくとも1つの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル、またはプロドラッグを被験体に投与する工程を含む。
MLL融合タンパク質はまた、血液悪性腫瘍(例えば、血液、骨髄及び/又はリンパ節に影響する癌)において特定された。したがって、特定の実施形態は、血液悪性腫瘍の処置を必要としている患者への式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物の投与に向けられる。そのような悪性腫瘍は、限定されないが、白血病およびリンパ腫を含む。例えば、本明細書に開示された化合物は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、ヘアリーセル白血病、及び/又は他の白血病などの疾患の処置に使用され得る。他の実施形態では、化合物は、ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫のすべてのサブタイプなどのリンパ腫の処置に使用され得る。
腫瘍または癌がMLL融合タンパク質を含むかどうかの判定は、MLL融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列の評価、MLL融合タンパク質のアミノ酸配列の評価、または推定上のMLL融合タンパク質の特性の評価によって行われ得る。
MLL融合タンパク質のヌクレオチド配列を検出する方法は、当業者に知られている。
これらの方法は、限定されないが、ポリメラーゼ連鎖反応−制限断片長多型(PCR−RFLP)のアッセイ、ポリメラーゼ連鎖反応−一本鎖高次構造多型分析(PCR−SSCP)のアッセイ、リアルタイムPCRアッセイ、PCR配列決定、突然変異対立遺伝子に特有的なPCR増幅(MASA)アッセイ、直接配列決定、プライマー伸長反応、電気泳動、オリゴヌクレオチド・ライゲーションのアッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、TaqManアッセイ、SNP遺伝子型決定アッセイ、高解像度融解のアッセイ、およびマイクロアレイ分析を含む。幾つかの実施形態では、MLL融合タンパク質は、例えば、MLLまたは融合パートナー遺伝子において特定領域(例えば、エクソン2及び/又はエクソン3)の直接配列決定を使用して特定される。この技術は、配列決定された領域におけるすべての考えられる変異を特定する。
MLL融合タンパク質を検出する方法は、当業者に知られている。これらの方法は、限定されないが、融合タンパク質に特異的な結合剤(例えば、抗体)を使用するMLL融合タンパク質の検出、タンパク質電気泳動およびウェスタンブロッティング、および直接的なペプチド配列決定を含む。
腫瘍または癌がMLL融合タンパク質を含むかどうかを判定する方法は、様々なサンプルを使用することができる。幾つかの実施形態では、サンプルは、腫瘍または癌を有する被験体から得られる。幾つかの実施形態では、サンプルは、癌または腫瘍を有する被験体から得られる。幾つかの実施形態では、サンプルは、新鮮な腫瘍/癌のサンプルである。幾つかの実施形態では、サンプルは、凍結した腫瘍/癌のサンプルである。幾つかの実施形態では、サンプルは、ホルマリン固定パラフィンに埋め込まれたサンプルである。幾つかの実施形態では、サンプルは、細胞可溶化物へと処理される。幾つかの実施形態では、サンプルは、DNAまたはRNAへと処理される。
本発明はまた、哺乳動物の過剰増殖性疾患を処置する方法に関し、該方法は、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの治療上有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル、またはプロドラッグを、哺乳動物に投与する工程を含む。幾つかの実施形態では、該方法は、急性骨髄白血病、青年の癌、小児期の副腎皮質癌、AIDS関連の癌(例えば、リンパ腫およびカポジ肉腫)、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形腫様、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、非定型奇形腫様、胚芽腫、胚細胞腫、原発性リンパ腫、子宮頸癌、小児癌、脊索腫、心臓腫瘍、慢性リンパ球白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性疾患、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、悪性皮膚T細胞リンパ腫、肝外腺管上皮内癌(extrahepatic ductal carcinoma in situ)(DCIS)、胚芽腫、CNS癌、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼癌、骨の線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫、妊娠性絨毛腫瘍、ヘアリーセル白血病、頭頸部癌、心臓癌、肝臓癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼球内黒色腫、島細胞腫、膵神経内分泌腫瘍、腎臓癌、喉頭癌、唇および口腔の癌、肝臓癌、非浸潤性小葉癌(LCIS)、肺癌、リンパ腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮癌、正中線管癌(midline tract carcinoma)、口腔癌、多発性内分泌腺腫症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、骨の悪性線維性組織球腫および骨肉腫、鼻腔および副鼻腔の癌、鼻咽腔癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、口腔癌、唇および口腔の癌、口腔咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腫、傍神経節腫、副鼻腔および鼻腔の癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌、胃癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、T細胞性リンパ腫、睾丸癌、喉頭癌、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺癌、腎盂および尿管の移行上皮癌、絨毛性腫瘍、小児期の普通でない癌、尿道癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、またはウイルス誘発性の癌などの、癌の処置に関する。幾つかの実施形態では、該方法は、皮膚の良性過形成(例えば乾癬)、再狭窄、または前立腺の良性過形成(例えば、良性前立腺肥大(BPH))などの非癌性の過剰増殖性疾患の処置に関する。幾つかの場合では、該方法は、白血病、血液系悪性腫瘍、固形腫瘍癌、前立腺癌(例えば、去勢抵抗性前立腺癌)、乳癌、ユーイング肉腫、骨肉腫、原発性骨肉腫、T細胞性前リンパ球性白血病、神経膠腫、膠芽腫、肝臓癌(例えば肝細胞癌)、または糖尿病の処置に関する。幾つかの場合では、白血病は、AML、ALL、混合系統白血病、またはMLLの部分縦列重複を有する白血病を含む。
特定の実施形態では、本発明は、肺癌の処置のための方法に関し、該方法は、有効な量の上に記載された化合物のいずれか(または該化合物を含む医薬組成物)を、それらを必要としている被験体に投与する工程を含む。特定の実施形態では、肺癌は、非小細胞肺癌(NSCLC)、例えば、腺癌、扁平上皮細胞肺癌、または大細胞肺癌である。他の実施形態では、肺癌は、小細胞肺癌である。開示された複合で処置可能な他の肺癌は、限定されないが、腺管腫瘍、カルチノイド腫瘍および未分化癌を含む。
本発明の化合物、または該化合物の薬学的に許容可能な塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、水和物または誘導体で処置することができる被験体は、本発明の方法によると、例えば、急性骨髄白血病、急性骨髄白血病、青年の癌、小児期の副腎皮質癌、AIDS関連の癌(例えば、リンパ腫およびカポジ肉腫)、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形腫様、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、非定型奇形腫様、胚芽腫、胚細胞腫、原発性リンパ腫、子宮頸癌、小児癌、脊索腫、心臓腫瘍、慢性リンパ球白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性疾患、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、悪性皮膚T細胞リンパ腫、肝外腺管上皮内癌(DCIS)、胚芽腫、CNS癌、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼癌、骨の線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫、妊娠性絨毛腫瘍、ヘアリーセル白血病、頭頸部癌、心臓癌、肝臓癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼球内黒色腫、島細胞腫、膵神経内分泌腫瘍、腎臓癌、喉頭癌、唇および口腔の癌、肝臓癌、上皮内小葉癌(LCIS)、肺癌、リンパ腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮癌、正中線管癌、口腔癌、多発性内分泌腺腫症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、骨の悪性線維性組織球腫および骨肉腫、鼻腔および副鼻腔の癌、鼻咽腔癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、口腔癌、唇および口腔の癌、口腔咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腫、傍神経節腫、副鼻腔および鼻腔の癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌、胃癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、T細胞性リンパ腫、睾丸癌、喉頭癌、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺癌、腎盂および尿管の移行上皮癌、絨毛性腫瘍、小児期の普通でない癌、尿道癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、ウイルス誘発性の癌、白血病、血液系悪性腫瘍、固形腫瘍癌、前立腺癌、去勢抵抗性前立腺癌、乳癌、ユーイング肉腫、骨肉腫、原発性骨肉腫、T細胞性前リンパ球性白血病、神経膠腫、膠芽腫、肝細胞癌、肝臓癌、または糖尿病を有していると診断された被験体を含む。幾つかの実施形態では、本発明の化合物で処置される被験体は、皮膚の良性過形成(例えば乾癬)、再狭窄、または前立腺の良性過形成(例えば、良性前立腺肥大(BPH))などの非癌性の過剰増殖性疾患を有していると診断された被験体を含む。
本発明はさらに、メニンを、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させることによって、メニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を調節する方法を提供する。調節は、メニン、その結合パートナーの1つ以上、及び/又はメニンまたはその結合パートナーの1つ以上の下流の標的の1つ以上のタンパク質活性を阻害または活性化することであり得る。幾つかの実施形態では、本発明は、メニンを、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させることによって、メニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、メニン、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、及び/又はMLL部分縦列重複を発現する、細胞、組織、または臓器を接触させることによって、メニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を、限定されないが、げっ歯類および哺乳動物(例えばヒト)を含む、被験体に投与することによって、該被験体においてタンパク質活性を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、百分率変調は、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を超える。
幾つかの実施形態では、阻害のパーセンテージは、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を超える。幾つかの実施形態では、本発明は、細胞を、細胞中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、細胞中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、組織を、組織中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害するのに十分な量の式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させることによって、組織中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、有機体を、有機体中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害するのに十分な量の式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させることによって、有機体中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、動物を、動物中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、動物中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、哺乳動物を、哺乳動物中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、哺乳動物中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、ヒトを、ヒト中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と接触させることによって、ヒト中のメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する方法を提供する。本発明は、そのような処置を必要としている被験体におけるメニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用によって媒介された疾患を処置する方法を提供する。
本発明はさらに、メニンを安定化させる方法を提供し、該方法は、メニンを、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と接触させる工程を含む。幾つかの実施形態では、接触させる工程は、メニンを、メニンを安定化させるのに十分な量の化合物と接触させる工程を含む。幾つかの実施形態では、接触させる工程はインビボで行う。幾つかの実施形態では、接触させる工程はインビトロで行う。幾つかの実施形態では、接触させる工程は細胞において行う。
本発明はまた、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの治療上有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を、それらを必要としている被験体に投与することによって、1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)とのメニンの相互作用によって媒介された障害を処置する方法を提供する。
本発明はさらに、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの治療上有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を被験体に投与することによって、それらを必要としている被験体における染色体11q23上の染色体再編によって媒介された障害を処置する方法を提供する。
本発明はまた、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの有効な量の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を、疾患または疾病を患う被験体に投与することによる、疾患または疾病の処置のための方法を提供する。
本発明はさらに、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を、疾患または疾病を患う被験体に投与することによる、疾患または疾病の処置のための方法を提供し、ここで化合物は、メニンに結合し、メニンと1つ以上のタンパク質(例えば、MLL1、MLL2、MLL融合タンパク質、またはMLL部分縦列重複)との相互作用を阻害する。
本発明はまた、併用療法のための方法を提供し、ここで、他の経路を調節すると知られる薬剤、同じ経路の他の成分、または重複するセットの標的酵素までもが、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩と組み合わせて使用される。一態様では、そのような療法は、限定されないが、相乗的または付加的な治療効果を提供するために、本発明の1つ以上の化合物の、化学療法薬、治療用抗体、および放射線療法との組み合わせを含む。
望まれる場合、本発明の化合物または医薬組成物は、Notch阻害剤及び/又はc−Myb阻害剤と組み合わせて使用することができる。望まれる場合、本発明の化合物または医薬組成物は、MLL−WDR5阻害剤及び/又はDot11阻害剤と組み合わせて使用することができる。
多くの化学療法薬が、当該技術分野で現在知られており、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。幾つかの実施形態では、化学療法薬は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、インターカレート抗生物質(intercalating antibiotics)、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生体応答調節剤、抗ホルモン、血管形成阻害剤、および抗アンドロゲンから成る群から選択される。
限定しない例として、化学療法薬、細胞毒性薬、およびなどの非ペプチドの小さな分子である、Gleevec(登録商標)(イマチニブメシル酸塩)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、カソデックス(ビカルタミド)、Iressa(登録商標)(ゲフィチニブ)、およびアドリアマイシンの他に、多くの化学療法薬も挙げられる。化学療法薬の限定しない例は、チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(商標))などの、アルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファンなどの、スルホン酸アルキル;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、およびウレドーパ(uredopa)などの、アジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド(trietylenephosphoramide)、トリエチレンチオホスホルアミド(triethylenethiophosphaoramide)、およびトリメチロロメラミン(trimethylolomelamine)を含む、エチレンイミンおよびメチラメラミン(methylamelamines);クロラムブチル、クロルナファジン、コロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩(mechlorethamine oxide hydrochloride)、メルファラン、ノベンビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどの、ナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどの、ニトロソウレア(nitrosureas);アクラシノマイシン(aclacinomysins)、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリチアマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Casodex(商標)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン(detorubicin)、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン(esorubicin)、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの、抗生物質;メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU)などの、代謝拮抗剤;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの、葉酸アナログ;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどの、プリンアナログ;アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、カルステロンなどのアンドロゲン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどの、ピリミジンアナログ;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの、抗副腎剤(anti−adrenals);フォリン酸(frolinic acid)などの、葉酸補充薬(folic acid replenisher);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド(aldophosphamide glycoside);アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジコン;エルフォミチン(elfomithine);エリプチニウム酢酸塩;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK.RTM.;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシッド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えば、パクリタキセル(TAXOL(商標)、Bristol−Myers Squibb Oncology, Princeton, N.J.)、およびドセタセル(TAXOTERE(商標)、Rhone−Poulenc Rorer, Antony, France);レチノイン酸;エスペラミシン;カペシタビン;および上記のもののいずれかの薬学的に許容可能な塩、酸または誘導体、を含む。また、適切な化学療法的な細胞コンディショナー(cell conditioners)として、例えば、タモキシフェン(Nolvadex(商標))、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害の4(5)−イミダゾール(aromatase inhibiting 4(5)−imidazoles)、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY 117018、オナプリストン、およびトレミフェン(フェアストン)を含む、抗エストロゲンなどの、腫瘍に対するホルモン作用を制御または阻害するように作用する、抗ホルモン薬;およびフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、およびゴセレリンなどの、抗アンドロゲン;クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンおよびカルボプラチンなどの、白金アナログ;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;カンプトテシン−11(CPT−11);トポイソメラーゼ阻害剤 RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO)が挙げられる。望まれる場合、本発明の化合物または医薬組成物は、ハーセプチン(登録商標)、アバスチン(登録商標)、アービタックス(登録商標)、リツキサン(登録商標)、タキソール(登録商標)、アリミデックス(登録商標)、タキソテール(登録商標)、ABVD、AVICINE、アバゴボマブ(Abagovomab)、アクリジンカルボキサミド、アデカツムマブ(Adecatumumab)、17−N−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン、アルファラディン(Alpharadin)、アルボシジブ、3−アミノピリジン−2−カルボキサルデヒド・チオセミカルバゾン、アモナファイド、Anthracenedione、抗CD22イムノトキシン、抗悪性腫瘍薬、抗腫瘍性ハーブ(Antitumorigenic herbs)、アパジコン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、BIBW 2992、ビリコダール(Biricodar)、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニン スルホキシイミン、CBV(化学療法薬)、カリクリン、細胞周期に非特異的な抗腫瘍薬、ジクロロ酢酸、ディスコデルモリド、エルサミトルシン(Elsamitrucin)、エノシタビン、エポチロン、エリブリン、エベロリムス、エキサテカン、エクシスリンド、フェルギノール、フォロデシン、ホスフェストロール、ICE化学療法レジメン、IT−101、イメキソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルベン、ラニキダル(Laniquidar)、ラロタキセル(Larotaxel)、レナリドミド、ルカンソン、ラルトテカン、マホスファミド、ミトゾロミド、ナフォキシジン、ネダプラチン、オラパリブ、オルタタキセル(Ortataxel)、PAC−1、ポポー(Pawpaw)、ピクサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レシキモド、ルビテカン(Rubitecan)、SN−38、サリノスポラミドA、サパシタビン、スタンフォードV(Stanford V)、スウェインソニン、タラポルフィン、タリキダル、テガフール・ウラシル、テモダール、テセタキセル(Tesetaxel)、四硝酸トリプラチン、トリス(2−クロロエチル)アミン、トロキサシタビン、ウラムスチン、バジメザン、ビンフルニン、ZD6126またはゾスキダルなどの、一般に処方される抗癌剤と組み合わせて使用することができる。
本発明はさらに、哺乳動物において異常な細胞増殖を阻害する又は過剰増殖性疾患を処置するための放射線療法と組み合わせた、本明細書に提供される、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、または医薬組成物を使用する方法に関する。放射線療法を施すための技術は、当該技術分野において知られ、これらの技術は、本明細書に記載された併用療法で使用することができる。この併用療法での本発明の化合物の投与は、本明細書に記載されるように決定され得る。
放射線療法は、限定することなく、体外照射療法、内照射療法、組織内照射、定位手術的照射、全身放射線療法、放射線療法および恒久的または一時的な組織内小線源治療を含む、幾つかの方法の1つ、またはそれらの方法の組み合わせによって施され得る。用語「小線源治療」は、本明細書で使用されたように、身体内の腫瘍に又はその近くへと、あるいは他の増殖性組織疾患の部位へと挿入された、空間的に閉じ込められた放射性物質によって送達された放射線療法を指す。該用語は、限定することなく、放射性同位体(例えば、At−211、I−131、I−125、Y−90、Re−186、Re−188、Sm−153、Bi−212、P−32、およびLuの放射性同位体)への暴露を含むように意図されている。本発明の細胞コンディショナーとしての使用のための適切な放射線源は、固体および液体の両方を含む。限定しない例として、放射線源は、固体ソースとしてのI−125、I−131、Yb−169、Ir−192、固体ソースとしてのI−125などの放射性核種、または光子、ベータ粒子、ガンマ線、または他の治療用放射線を放射する他の放射性核種であり得る。放射性物質はまた、放射性核種のあらゆる溶液、例えば、I−125またはI−131の溶液から作られた流体であり得るか、あるいはAu−198、Y−90などの、固体の放射性核種の小さな粒子を含有している適切な流体のスラリーを使用して、放射性流体が生成され得る。さらに、放射性核種は、ゲルまたは放射性ミクロスフェアにおいて具体化され得る。
本発明の化合物または医薬組成物は、抗血管新生薬、信号伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻害剤、またはオートファジー阻害剤から選択される1つ以上のある量の物質と組み合わせて使用することができる。
MMP−2(マトリックス−メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP−9(マトリックス−メタロプロテイナーゼ9)阻害剤、およびCOX−11(シクロオキシゲナーゼ11)阻害剤などの、抗血管新生薬は、本発明の化合物および本明細書に記載される医薬組成物とともに使用することができる。抗血管新生薬は、例えば、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI−779)、エベロリムス(RAD001)、ソラフェニブ、スニチニブ、およびベバシズマブを含む。有用なCOX−II阻害剤の例は、CELEBREX(商標)(アレコキシブ(alecoxib))、バルデコキシブ、およびロフェコキシブを含む。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、WO 96/33172(1996年10月24日に公開)、WO 96/27583(1996年3月7日に公開)、欧州特許出願第97304971.1号(1997年7月8日に出願)、欧州特許出願第99308617.2号(1999年10月29日に出願)、WO 98/07697(1998年2月26日に公開)、WO 98/03516(1998年1月29日に公開)、WO 98/34918(1998年8月13日に公開)、WO 98/34915(1998年8月13日に公開)、WO 98/33768(1998年8月6日に公開)、WO 98/30566(1998年7月16日に公開)、欧州特許公開番号606,046(1994年7月13日に公開)、欧州特許公開番号931、788(1999年7月28日に公開)、WO 90/05719(1990年5月31日に公開)、WO 99/52910(1999年10月21日に公開)、WO 99/52889(1999年10月21日に公開)、WO 99/29667(1999年6月17日に公開)、PCT国際出願番号:PCT/IB98/01113(1998年7月21日に出願)、欧州特許出願第99302232.1号(1999年3月25日に出願)、英国特許出願第9912961.1号(1999年6月3日に出願)、米国仮特許出願第60/148,464号(1999年8月12日に出願)、米国特許番号5,863、949(1999年1月26日に発行)、米国特許番号5,861、510(1999年1月19日に発行)、および欧州特許公開番号780,386(1997年6月25日に公開)に記載され、それらすべては、引用によって全体が本明細書に組み込まれる。好ましいMMP−2およびMMP−9の阻害剤は、MMP−1を阻害する活性がほとんど又はまったくない阻害剤である。より好ましくは、それらは、他のマトリックス−メタロプロテイナーゼ(例えば、MAP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6 MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12、およびMMP−13)とは相対的にMMP−2及び/又はAMP−9を選択的に阻害する阻害剤である。本発明において有用なMMP阻害剤の幾つかの具体的な例は、AG−3340、RO 32−3555、およびRS 13−0830である。
オートファジー阻害剤は、限定されないが、クロロキン、3−メチルアデニン、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(商標))、バフィロマイシンA1、5−アミノ−4−イミダゾールカルボキサミドリボシド(AICAR)、オカダ酸、タイプ2Aまたはタイプ1のプロテインフォスファターゼを阻害する、オートファジー抑制性の藻類毒素、cAMPのアナログ、およびアデノシン、LY204002、N6−メルカプトプリンリボシド、およびビンブラスチンなどの、cAMPレベルを上げる薬物を含む。さらに、限定されないが、(オートファジーに関係する)ATG5を含むタンパク質の発現を阻害するアンチセンスまたはsiRNAが使用されてもよい。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、滑沢剤としても知られている液体または固体の組織関門に関連して製剤または投与される。組織関門の例は、限定されないが、多糖類、ポリグリカン(polyglycans)、セプラフィルム(seprafilm)、インターシード(interceed)およびヒアルロン酸を含む。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載される化合物とともに投与される薬物は、吸入によって有用に送達される適切な薬物、例えば、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニル、またはモルヒネなどの、鎮痛薬;狭心症製剤(anginal preparations)、例えばジルチアゼム;抗アレルギー薬、例えば、クロモグリケート、ケトチフェン、またはネドクロミル;抗感染薬、例えば、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、またはペンタミジン;抗ヒスタミン薬、例えばメタピリレン;抗炎症薬、例えば、ベクロメタゾン、フルニソリド、ブデソニド、チプレダン(tipredane)、トリアムシノロンアセトニド、またはフルチカゾン;鎮咳薬、例えばノスカピン;気管支拡張薬、例えば、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、ホルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノラミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、オルシプレナリン、または(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ]ヘキシル]−アミノ]メチル]ベンゼンメタノール;利尿薬、例えばアミロライド;抗コリン作用薬、例えば、イプラトロピウム、アトロピン、またはオキシトロピウム;ホルモン、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、またはプレドニゾロン;キサンチン、例えば、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リジンテオフィリネート(lysine theophyllinate)、またはテオフィリン;および治療用タンパク質およびペプチド、例えば、インスリン、またはグルカゴンを含む。適切な場合に、薬物が、薬物の活性及び/又は安定性を最適化するために、塩の形態で(例えば、アルカリ金属またはアミン塩または酸付加塩として)、またはエステル(例えば低級アルキルエステル)として、あるいは溶媒和物(例えば、水和物)として使用されることは当業者に明らかとなる。
併用療法に有用な他の典型的な治療薬は、限定されないが、上に記載されるような薬剤、放射線治療薬、ホルモン拮抗薬、ホルモンおよびそれらの放出因子、甲状腺剤、抗甲状腺剤、エストロゲンおよびプロゲスチン、アンドロゲン、副腎皮質刺激ホルモン;副腎皮質ステロイドおよびそれらの合成アナログ;副腎皮質ホルモンの合成および作用の阻害剤、インスリン、経口血糖降下薬、および内分泌膵の薬理、カルシウム沈着および骨代謝に影響する薬剤:カルシウム、リン酸塩、副甲状腺ホルモン、ビタミンD、カルシトニン、水溶性ビタミンなどのビタミン、ビタミンB複合体、アスコルビン酸、脂溶性ビタミン、ビタミンA、K、およびE、成長因子、サイトカイン、ケモカイン、ムスカリン受容体アゴニストおよびアンタゴニスト;抗コリンエステラーゼ薬;神経筋結合点及び/又は自律神経節で作用する薬剤;カテコールアミン、交感神経刺激薬、およびアドレナリン受容体アゴニストまたはアンタゴニスト;および5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT、セロトニン)受容体アゴニストおよびアンタゴニスト、を含む。
治療薬はまた、ヒスタミンおよびヒスタミン拮抗薬などの疼痛および炎症に対する薬剤、ブラジキニンおよびブラジキニンのアンタゴニスト、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)、膜リン脂質の選択的な加水分解の生成物の生体内変化によって生成される脂質物質、エイコサノイド、プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエン、アスピリン、非ステロイド性抗炎症薬、鎮痛解熱薬、プロスタグランジンおよびトロンボキサンの合成を阻害する薬剤、誘導性シクロオキシゲナーゼの選択的阻害剤、誘導性シクロオキシゲナーゼ−2の選択的阻害剤、オータコイド、パラクリンホルモン、ソマトスタチン、ガストリン、体液性および細胞性の免疫反応に伴う相互作用を媒介するサイトカイン、脂質由来のオータコイド、エイコサノイド、β−アドレナリンアゴニスト、イプラトロピウム、グルココルチコイド、メチルキサンチン、ナトリウムチャネル遮断薬、オピオイド受容体アゴニスト、カルシウムチャネル遮断薬、膜安定化薬およびロイコトリエン阻害剤、を含むことができる。
本明細書で熟考される追加の治療薬は、利尿薬、バソプレシン、水の腎臓保持に影響する薬剤、レンニン、アンギオテンシン、心筋虚血の処置に有用な薬剤、降圧薬、アンギオテンシン転換酵素阻害剤、β−アドレナリン受容体アンタゴニスト、高コレステロール血症の処置のための薬剤、および脂質異常症の処置のための薬剤を含む。
熟考される他の治療薬は、胃液酸度の制御に使用される薬物、消化性潰瘍の処置のための薬剤、胃食道逆流疾患の処置のための薬剤、消化管運動改善薬、制吐薬、過敏性腸症候群に使用される薬剤、下痢に使用される薬剤、便秘に使用される薬剤、炎症性腸疾患に使用される薬剤、胆道疾患に使用される薬剤、膵臓病に使用される薬剤を含む。原虫症を処置するために使用される治療薬、マラリア、アメーバ症、ジアルジア症、トリコモナス症、トリパノソーマ症、及び/又はリーシュマニア症を処置ために使用される薬剤、及び/又は蠕虫病の化学療法に使用される薬剤が提供される。他の治療薬は、抗菌薬、スルホンアミド、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、キノロン、および尿路感染症のための薬剤、ペニシリン、セファロスポリンおよび他のもの、β−ラクタム抗生物質、アミノグリコシドを含む因子、タンパク質合成阻害剤、結核、マイコバクテリウム・アビウム・コンプレックス症、およびハンセン病の化学療法に使用される薬剤、抗真菌薬、非レトロウイルス薬および抗レトロウイルス薬を含む抗ウイルス薬を含む。
本発明の化合物と組み合わせられ得る治療用抗体の例は、限定されないが、抗受容体チロシンキナーゼ抗体(セツキシマブ、パニツムマブ、トラスツズマブ)、抗CD20抗体(リツキシマブ、トシツモマブ)、およびアレムツズマブ、ベバシズマブ、およびゲムツズマブなどの他の抗体を含む。
さらに、免疫調節薬、免疫抑制剤、寛容原、および免疫賦活薬などの、免疫調節に使用される治療薬は、本明細書の方法によって熟考される。さらに、血液および造血器官に作用する治療薬、抗貧血薬、成長因子、ミネラル、およびビタミン、抗凝血薬、血栓溶解薬、および抗血小板薬が熟考される。
腎癌を処置するために、本発明の化合物は、ソラフェニブ及び/又はアバスチンと組み合わせられてもよい。子宮内膜障害を処置するために、本発明の化合物は、ドキソルビシン(doxorubincin)、タキソテール(タキソール)、及び/又はシスプラチン(カルボプラチン)と組み合わせられてもよい。卵巣癌を処置するために、本発明の化合物は、シスプラチン(カルボプラチン)、タキソテール、ドキソルビシン、トポテカン、及び/又はタモキシフェンと組み合わせられてもよい。乳癌を処置するために、本発明の化合物は、タキソテール(タキソール)、ゲムシタビン(カペシタビン)、タモキシフェン、レトロゾール、タルセバ、ラパチニブ、PD0325901、アバスチン、ハーセプチン、OSI−906、及び/又はOSI−930と組み合わせられてもよい。肺癌を処置するために、本発明の化合物は、タキソテール(タキソール)、ゲムシタビン、シスプラチン、ペメトレキセド、タルセバ、PD0325901、及び/又はアバスチンと組み合わせられてもよい。
さらに、本発明の化合物と組み合わせられ得る治療薬は、Hardman, Limbird and Gilmanまたはthe Physician's Desk Referenceによって編集された、Goodman and Gilman's”The Pharmacological Basis of Therapeutics”Tenth Editionに見られ、それら両方は、基準によって全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載される化合物は、処置されている条件によって、本明細書に開示された薬剤または他の適切な薬剤と組み合わせて使用することができる。したがって、幾つかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物は、上に記載されるような他の薬剤と同時投与される。本明細書に記載される化合物は、併用療法で使用されるときに、第2の薬剤と同時に又は別々に投与される。併用でのこの投与は、同じ剤形での2つの薬剤の同時の投与、別々の剤形での同時の投与、および別々の投与を含むことができる。すなわち、本明細書に記載される化合物、および上に記載される薬剤のいずれかが、同じ剤形で一緒に製剤され、同時に投与され得る。代替的に、本発明の化合物、および上に記載される薬剤のいずれかは、同時に投与することができ、ここで薬剤は両方とも別々の製剤中に存在する。別の代替案では、本発明の化合物が投与されたすぐ後に、上に記載される薬剤のいずれかが投与され得るか、あるいはその逆もまたしかりである。別々の投与プロトコルの幾つかの実施形態では、本発明の化合物、および上に記載される薬剤のいずれかは、数分間隔で、または数時間間隔で、あるいは数日間隔で投与される。
以下に提供される実施例および調製物はさらに、本発明の化合物およびそのような化合物を調製する方法を例証および例示する。本発明の範囲が、以下の実施例および調製物の範囲によっていかなる方法でも限定されないことが理解されるべきである。以下の実施例において、および本明細書および請求項の全体にわたって、単一のキラル中心を有する分子は、他に言及されない限り、ラセミ混合物として存在する。2つ以上のキラル中心を有するこれらの分子は、他に言及されない限り、ジアステレオマーのラセミ混合物として存在する。単一のエナンチオマー/ジアステレオマーは、当業者に既知の方法によって得られ得る。
<化合物の合成の限定しない例>
式Iの化合物の合成
式Iの化合物、化合物I−9の合成
一般的な合成経路:C
限定されないが、II−1、II−3、II−4、II−7、II−10、II−11、II−14、II−15、II−16、II−17、II−18、およびII−19を含む化合物は、一般的な合成経路:Cに類似した手順を使用して合成され得る。
50mlのジオキサン中のII−14−1(2.24g)およびトリホスゲン(1.80g)の溶液を、一晩還流させた。反応混合物を濃縮し、II−14−2粗製物(3.0g、100%)を得て、これをさらなる精製なしで次の工程で使用した。
POCl3(25ml)中のII−14−2粗製物(1.0g)の溶液に、PCl5(1.7g)を加えた。反応混合物を一晩還流させた。反応混合物を、室温まで冷却し、濃縮した。氷水がゆっくり加える前に、残留物をDCMで希釈した。混合物を3回DCMで抽出し、有機溶液を、飽和したNaHCO3で洗浄し、乾燥し、濃縮した。得たII−14−3粗製物を、さらなる精製なしで次の工程で使用した。
20mlのTHF中のII−14−3(750mg)、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボン酸塩(680mg)およびDIEA(680mg)の溶液を、一晩還流させた。反応混合物を、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機溶液を、乾燥し、濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)によって精製して、II−14−4(500mg、42%)を得た。
20mLのNMP中のII−14−4(450mg)、Zn(CN)2(80mg)、DPPF(100mg)、Pd2(dba)3(100mg)およびZn(13mg)の溶液を、一晩100℃に加熱した。反応混合物を、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機溶液を、乾燥し、濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)によって精製して、II−14−5(200mg、45%)を得た。
6mlの1:1のTFA/DCM共溶媒中のII−14−5(100mg)の溶液を、2時間室温で撹拌した。溶媒を除去し、残留物をNH3/MeOHで希釈した。得た混合物を濃縮し、120mgのII−14−6粗製物を得て、これをさらなる精製なしで使用した。
10mlのDCM中の、II−14−6粗製物(77mg)、5−ホルミル−4−メチル−1−((1−トリチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル(137mg)、NaBH(OAc)3(290mg)およびTEA(140mg)の溶液を、一晩室温で撹拌した。反応混合物をDCMで希釈した。有機溶液を、水およびブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50:1)によって精製して、II−14−7(60mg、32%)を得た。
6mLの1:1のTFA/DCM中のII−14−7(60mg)の溶液を、2時間室温で撹拌した。溶媒を除去し、残留物をNH3/MeOHで希釈した。得た混合物を濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20:1)によって精製して、II−14(25mg、59%)を得た。ESI−MS m/z:590(M+H)。1H NMR(400MHz、DMSO)12.83 (s, 1H), 8.40 (d, J = 7.2 Hz, 1H) , 7.75 (m, 2H), 7.57 (m, 2H), 7.45 (s, 1H), 7.30 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.39 (s, 2H), 4.18 (m, 2H), 4.07 (m,1 H), 3.55 (s, 2H), 2.83 (m, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.12 (m, 2H), 1.88 (m, 2H), 1.56 (m, 2H)。
式IIの化合物、化合物II−1の合成
式IIの化合物、化合物II−3の合成
一般的な合成経路:B
限定されないが、III−3、IV−2、IV−8、IV−9、V−13,およびV−15を含む化合物は、一般的な合成経路:Bに類似した手順を使用して合成され得る。
式IIIの化合物、化合物III−3の合成
DCM(20mL)中のIII−3−1(750mg、3.2mmol)の溶液に、フェニルメタンアミン(440mg、4.1mmol)およびNaBH(OAc)3(298mg、15.0mmol)を加えた。反応混合物を一晩室温で撹拌した。反応混合物を、飽和したNaHCO3で処置し、DCMで抽出した。組み合わせた有機抽出物を、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラム(PE/EA=5:1)によって精製し、無色油としてIII−3−2(500mg、収率:48%)を得た。ESI−MS m/z:327(M+H)。
MeOH(10mL)中のIII−3−2(500mg、1.53mmol)および湿ったPd/C(10%)の混合物を、一晩室温でH2雰囲気下において撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、ケーキをMeOHおよび酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、無色油としてIII−3−3(334mg、収率:92%)を得た。ESI−MS m/z:181(M−56+H)。
イソプロパノール(10ml)中のIII−3−3(360mg、1.42mmol)およびtert−ブチル4−アミノ−3,3−ジフルオロピペリジン−1−カルボン酸塩(334mg、1.42mmol)の混合物を、一晩還流で撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラム(PE/EA=2:1)によって精製して、III−3−4(110mg、収率:17%)を得た。ESI−MS m/z:453(M+H)。
HCl/MeOH(4N)(10mL)中のIII−3−4(110mg、0.24mmol)の混合物を、2時間室温で撹拌した。混合物を濃縮し、白色固形物として100mgのIII−3−5塩酸塩粗製物を得た。ESI−MS m/z:353(M+H)。
DCM(15mL)中の、III−3−5塩酸塩粗製物(100mg、0.24mmol)、5−ホルミル−4−メチル−1H−インドール−2−カルボニトリル(87mg、0.48mmol)、TEA(0.20ml、1.44mmol)、NaBH(OAc)3(300mg、1.44mmol)の混合物を、一晩室温で撹拌した。反応混合物を、DCMで希釈し、ブラインで洗浄した。有機質層を、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラム(PE/EA=2:1)によって精製して、III−3(17mg、収率:14%)を得た。ESI−MS m/z:521(M+H)。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:8.78 (br, 1H), 8.51 (s,1H), 7.33 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 7.14 (s, 1H), 5.31(d, 1H), 4.76−4.90 (m, 1H), 3.52−3.77 (m, 4H), 3.20−3.26 (m, 1H), 2.95−3.02 (m, 3H), 2.59 (s, 3H), 2.33−2.53 (m, 2H), 2.13−2.17 (m, 1H), 1.77−1.81 (m, 1H)。
式IVの化合物、化合物IV−2の合成
式IVの化合物、化合物IV−8の合成
式IVの化合物、化合物IV−9の合成
一般的な合成経路:A
限定されないが、V−1を含む化合物は、一般的な合成経路:Aに類似した手順を使用して合成され得る。
式Vの化合物、化合物V−1の合成
DMSO(15mL)中のV−1−1(250mg、1.0mmol)、tert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸塩(250mg、1.2mmol)、KF(298mg、15.0mmol)の混合物を、一晩100℃で撹拌した。水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機質層を濃縮し、残留物をシリカゲルカラム(PE/EA=3:1)によって精製し、無色油としてV−1−2(130mg、収率:31%)を得た。ESI−MS m/z:418(M+H)。
HCl/MeOH(10mL)中のV−1−2(130mg、0.31mmol)の混合物を、1時間室温で撹拌した。混合物を濃縮し、白色固形物としてV−1−3塩酸塩粗製物(98mg、収率:89%)を得た。ESI−MS m/z:318(M+H)。
DCM(150mL)中の、V−1−3塩酸塩粗製物(98mg、0.28mmol)、5−ホルミル−4−メチル−1H−インドール−2−カルボニトリル(86mg、0.42mmol)、TEA(0.26ml、1.68mmol)、NaBH(OAc)3(394mg、1.68mmol)の混合物を、一晩室温で撹拌した。反応混合物を、DCMで希釈し、ブラインで洗浄した。有機溶液を、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラム(DCM/MeOH=30:1)によって精製して、V−1(10mg、収率:7.5%)を得た。ESI−MS m/z:486(M+H).1H NMR(400MHz、CDCl3)δ:8.82 (br, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.22 (d, 1H), 5.39−5.41 (m, 1H), 3.65−3.74 (m, 4H), 2.78−2.86 (m, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.37−2.48 (m, 5H), 2.08−2.14 (m, 2H), 1.86−1.96 (m, 2H)。
一般的な合成経路:D
限定されないが、V−3を含む化合物は、一般的な合成経路:Dに類似した手順を使用して合成され得る。
式Vの化合物、化合物V−3の合成
NMP(5ml)中の、V−1−1(125mg、0.5mmol)、Zn(CN)2(60mg、0.5mmol)、Pd2(dba)3(5mg、0.005mmol)、Zn(3mg、0.05mmol)およびPd(dppf)Cl2(4mg、0.005mmol)の混合物を、10時間N2下において130℃で撹拌した。TLCは反応が完了したことを示した。反応混合物をEAとH2Oとの間で分割し、有機質層を、ブラインによって洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。溶媒を真空下で除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1〜1:1)によって精製し、V−3−1(60mg、収率:49%)を得た。
20mLの約10NのH2SO4水溶液中のV−3−1(500mg、2mmol)の懸濁液を、6時間100℃で撹拌した。TLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を、EAによって抽出し、Na2SO4の上で乾燥した。溶媒を真空下で除去し、褐色固形物(200mg、40%)としてV−3−2粗製物を得て、これをさらなる精製なしで次の工程で使用した。
DCM(20mL)中のV−3−2粗製物(400mg、1.53mmol)の溶液に、(COCl)2(194mg、1.53mmol)および1滴のDMFを加えた。反応物を10時間室温で撹拌した。溶媒を除去し、V−3−3塩化物粗製物を得て、これをさらなる精製なしで次の工程で使用した。
DCM(20ml)の中のtert−ブチルピペラジン−1−カルボン酸塩(854mg、4.6mmol)およびTEA(929mg、9.2mmol)の溶液に、DCM(20mL)中のV−3−3塩化物粗製物の溶液を加えた。反応混合物を2時間室温で撹拌した。反応物を、DCMで希釈し、NaHCO3およびブラインで洗浄した。溶液を、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3:1〜1:1)によって精製し、固形物(300mg、収率:46%、2工程)としてV−3−4を得た。
HCl/MeOH(8ml)中のV−3−4(120mg、0.3mmol)の溶液を、2時間室温で撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残留物を、DCMで希釈し、NaHCO3で洗浄した。有機溶液を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮し、黄色油(120mg)としてV−3−5粗製物を得た。
DCM(20mL)中の、V−3−5粗製物(120mg、0.3mmol)、5−ホルミル−4−メチル−1H−インドール−2−カルボニトリル(130mg、0.6mmol)、およびTEA(300mg、3mmol)の混合物を、NaBH(OAc)3(0.5g、1.8mmol)を加える前に、1時間室温で撹拌した。反応混合物を一晩室温で攪拌した。反応混合物を、DCMとNaHCO3との間で分割した。有機溶液を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。残留物を分取TLC(DCM:MeOH=20:1)によって精製し、黄色固形物(20mg、収率:19%)としてV−3を得た。ESI−MS m/z:499.15(M+H)。1H NMR(400MHz、CDCl3)9.22 (br, 1H), 9.10 (s, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.18 (m,1H), 3.8 8(m, 2H), 3.76 (m, 2H), 3.65 (s, 2H), 3.50 (m, 2H), 2.64 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.50 (m, 2H)。
<実験的なアッセイの限定しない例>
蛍光偏光アッセイ。本実施例は、メニンへのMLLの結合をモニタリングするのに有効なアッセイを例証する。蛍光偏光(FP)競争実験は、IC50値として報告された、化合物がメニン−MLL相互作用を阻害する有効性を判定するために実行される。MLLにおいて見られた高親和性メニン結合モチーフを含有している、フルオレセイン標識のペプチドは、Yokoyama et al. (Cell, 2005, 123(2): 207−218)に従って生成され、これはその全体が引用によって本明細書に組み込まれる。はるかに大きなメニン(〜67kDa)への標識ペプチド(1.7kDa)の結合には、発蛍光団の回転相関時間の有意な変化が付随し、その結果、蛍光偏光および蛍光異方性(500nmの励起、525nmの発光)の実質的増加がもたらされる。化合物がメニン−MLL相互作用を阻害する有効性は、FP競争実験において測定され、ここで、蛍光異方性の減少は、相互作用の阻害と相関し、IC50判定のための読み出し(read−out)として使用される。
均一性時間分解蛍光(HTRF)アッセイ。均一性時間分解蛍光(HTRF)アッセイは、FPアッセイの結果を確認するための二次アッセイとして利用される。幾つかの実施形態では、HTRFアッセイは一次アッセイであり、FPアッセイは結果を確認すための二次アッセイとして利用される。HTRFは、時間分解検出と組み合わせた、ユーロピウムクリプテート(Europium cryptate)(Eu3+−クリプテート)ドナーからアロフィコシアニン(XL665)アクセプター(acceptor)への長寿命発光の非放射エネルギー移動に基づいている。Eu3+−クリプテートのドナーは、マウス抗6Hisモノクローナル抗体(これはHisタグ付きのメニンを結合する)と結合され、XL665アクセプターは、ストレプトアビジン(これはビオチン化されたMLLペプチドと結合する)に結合される。これらの2つの発蛍光団が、メニンのMLLペプチドとの相互作用によって一緒にもたらされるとき、アクセプターへのエネルギー移動は、結果として、665nmの蛍光発光の増加およびHTRF比率の増加をもたらす(665nmの発光強度/620nmの発光強度)。メニン−MLL相互作用の阻害は、ドナーをアクセプターから分離し、その結果、665nmの発光の低下およびHTRF比率の低下がもたらされる。
メニン結合(engagement)アッセイ。サンプル調製:100μMの化合物2.5μLを、PBS中の526nMのメニン47.5μLに加える(5%のDMSO終濃度で5μMの化合物、500nMのメニン)。反応物を、様々な時間の間室温でインキュベートし、4%のギ酸(FA、0.2%の終濃度)2.5μLでクエンチする。方法:リニアイオントラップ質量分析装置とともに、Thermo Finnigan Surveyor Autosampler, PDA Plus UV検出器およびMS Pumpを使用して、XCaliburのソフトウェア制御下でサンプルデータを収集した。「浪費なし(no waste)」のモードでの5μLのサンプルを、45℃でPhenomenex Jupiter 5u 300A C5 (ガードカラム) 2 x 4.00 mm上へと注入した。移動相組成物:Buffer A(95:5の水:アセトニトリル、0.1%のFA)およびBuffer B(アセトニトリル、0.1%のFA)。85:15(Buffer A:B)の初期の移動相および250μL/分の流量とともに、勾配溶出法を使用した。注入後、85:15のA:Bを1.3分間保持し、Buffer Bを、3.2分間にわたって90%まで増加させ、1分間保持し、その後0.1分で初期条件に戻り、2.4分間保持した。ランタイムの合計は8分である。空隙容量の塩を浪費に方向付けるように利用されるポストカラム切替弁(post−column divert valve)を、サンプル方法の最初の2分間の間に使用した。各々のサンプル注入の間にBuffer Aのブランク注入を使用する。0.1%のFAを用いる1:1のアセトニトリル:水の針洗浄を使用した。エレクトロスプレイイオン化(ESI)源は、300℃のキャピラリー温度(capillary temperature)、40単位のシースガス流、20単位の補助ガス流(aux gas flow)、3単位のスイープガス流、3.5kVのスプレー電圧、120Vのチューブレンズを使用した。データ収集:データ収集を、陽イオンのフルスキャンモード 550−1500da、10マイクロスキャン(microscans)、200msの最大イオン期間で実行した。データ分析:タンパク質の質量スペクトルを、XCaliburのデータファイルとして取得した。
最良のスキャンを、XCalibur Qual Browserを使用して一緒に加えた。すべてのピークを表示するために、Displayオプションとともに”View/Spectrum List使用して、スペクトルを表示したト。編集/コピーの細胞メニューを使用して、質量スペクトルをPCクリップボードへとコピーした。PCクリップボードにおけるスペクトルを、Excelへとペーストした。最初の2つのカラム(m/zおよび強度(Intensity))を維持し、第3のカラム(相対的(Relative))を削除した。その後、残りの2つのカラムを、Excelからのfilename.txtとして、タブ区切りのファイル(m/zおよび強度)として保存した。その後、Masslynx Databridgeのプログラムを使用して、filename.txtのタブ区切りのファイルをMasslynxのフォーマットに変換した。幾つかの場合では、メニンのタンパク質のm/zデータのm/z値を補正するために、(同様に変換された)ミオグロビンスペクトルを使用する外部較正を、Masslynxにおいて適用した。質量スペクトルのデコンヴォルーションのために、MassLynxのソフトウェアスイートからのMaxEnt1のソフトウェアを使用して、タンパク質の平均mWを得た。共有結合の付加物形成のパーセンテージを、デコンヴォルーションされたスペクトルから判定し、それを共有結合反応の反応速度(k)を計算するために使用した。
細胞増殖アッセイ。ヒトの白血病、VCaP、LNCaP、22RV1、DU145、LNCaP−AR、MV4;11、KOPN−8、ML−2、MOLM−13、骨髄細胞(BMC)、MLL−AF9、MLL−ENL、MLL−CBP、MLL−GAS7、MLL−AF1p、MLL−AF6、HM−2、E2A−HLF、HL−60およびNB4の細胞などの、細胞の成長を阻害する本発明の化合物の能力を、Promega CellTiter−Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assay (Promega Technical Bulletin, 2015,”CellTiter−Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assay”: 1−15などの、細胞生存率アッセイを使用して試験し、これらは全体が引用によって本明細書に組み込まれる。細胞を、関連濃度で、例えば、96ウェルのプレートにおいて1ウェル当たり1x105−2x105細胞で蒔く。本発明の化合物を、各化合物に対して8回の2倍連続希釈を用いて最大約2μMの濃度で加える。細胞を、ある期間の間(例えば72時間)37℃でインキュベートし、その後、対照ウェルにおける細胞をカウントする。生細胞数をもとの濃度に戻すために培地を変更し、化合物は再度供給する。キットの指示書に従い、Promega CellTiter−Glo(登録商標)の試薬を使用して、増殖を約72時間後に測定する。
MLL融合タンパク質の下流の標的のRT−PCR分析。1つ以上のMLL融合タンパク質の下流の標的の発現に対する本発明の化合物の効果を、RT−PCRによって評価する。VCaP、LNCaP、22RV1、DU145(LNCaP−AR)、MV4;11、KOPN−8、ML−2、MOLM−13、骨髄細胞(BMC)、MLL−AF9、MLL−ENL、MLL−CBP、MLL−GAS7、MLL−AF1p、MLL−AF6、HM−2、E2A−HLF、HL−60およびNB4の細胞などの細胞を、約7日間以下の間、有効な濃度の化合物で処置し、その後、総RNAを、RNeasyのミニキット(QIAGEN)を使用して、細胞から抽出する。総RNAを、High Capacity cDNA Reverse Transcription Kit (Applied Biosystems)を使用して逆転写し、関連する遺伝子転写物(例えば、Hoxa9、DLX2、およびMeis1)の相対的な定量化を、リアルタイムPCRによって判定する。メニン−MLL相互作用の有効な阻害が、Hoxa9、DLX2、およびMeis1を含むMLLの下流の標的のダウンレギュレーションを結果としてもたらすと予測される。
マウスにおける薬物動態試験。メニン−MLL阻害剤の薬物動態を、15mg/kgでの静脈内(iv)投与および30mg/kgでの経口投与(po)後に、雌のC57BL/6マウスにおいて判定する。25%(v/v)のDMSO、25%(v/v)のPEG−400および50%(v/v)のPBSを含有しているビヒクル中に、化合物を溶解する。連続する血液サンプル(50μL)を、24時間にわたって収集し、10分間15,000rpmで遠心分離にかけ、分析のために保存する。本試験用に開発され確証されたLC−MS/MS方法によって、化合物の血漿濃度を判定する。LC−MS/MS方法は、Agilent 1200 HPLCシステムから構成され、試験済み化合物のクロマトグラフ分離が、Agilent Zorbax Extend−C18 column (5 cm x 2.1 mm, 3.5 μm; Waters)を使用して達成される。陽イオンの多重反応モニタリング(MRM)モードにおけるエレクトロスプレイイオン化源(ABI−Sciex, Toronto, Canada)を備えたAB Sciex QTrap 3200の質量分析計を、検出に使用する。すべての薬物動態パラメーターを、WinNonlin(登録商標)バージョン3.2(Pharsight Corporation, Mountain View, CA, USA)を使用して、非コンパートメント法によって計算する。
マウス異種移植片腫瘍モデルにおける効能試験。8−10週齢の雌のヌード(nu/nu)マウスなどの、免疫不全マウスを、IACUCによって承認されたガイドラインに従って、インビボでの効能試験に使用する。ATCCから入手可能なヒトMV4−11白血病細胞などの、白血病細胞を、雌のヌードマウス(5×106細胞/マウス)の皮下へと針によって埋め込む。腫瘍が、マウスにおいておよそ150〜250mm3のサイズに達すると、癌を有するマウスを、ビヒクル対照または化合物の処置群(1群当たり8匹の動物)に無作為に割り当てる。動物を、不要な実験をすることなく、当業者によって判定され得るような適正な量および頻度で、強制経口投与または腹膜腔内注射によって本発明の化合物で処置する。ヌードマウスにおける皮下の腫瘍容積およびマウスの体重を、週2回測定する。キャリパーを用いて2つの垂直直径を測定することによって、腫瘍容積を計算する(V=(長さ×幅2)/2)。パーセンテージ腫瘍増殖阻害(%TGI=1−[処置群における腫瘍容積の変化/対照群における腫瘍容積の変化]*100)を使用して、抗腫瘍効果を評価する。片側2サンプルのt検定を使用して、統計的有意差を評価する。P<0.05を、統計的に有意であると考える。
前立腺腫瘍異種移植片モデルにおける効能試験。4−6週齢の雄のCB17重症複合免疫不全症(SCID)マウスなどの、免疫不全マウスを、IACUCによって承認されたガイドラインに従って、インビボでの効能試験に使用する。VCaPまたはLNCaP−ARの細胞などの、親の前立腺癌細胞を、雄のCB.17.SCIDマウスの皮下へと埋め込む(50%のMatrigel中の3−4x106細胞)。腫瘍が,およそ80mm3の触知可能なサイズに達すると、癌を有するマウスを、ビヒクル対照または化合物の処置群(1群当たり6匹以上の動物)に無作為に割り当てる。動物を、不要な実験をすることなく、当業者によって判定され得るような適正な量および頻度で、腹膜腔内注射によって本発明の化合物で処置する。一例において、マウスを、40mg/kgの本発明の化合物で、2週間、その後1週当たり5日間、腹腔内注射によって毎日処置する。皮下の腫瘍容積およびマウスの体重を、週2回測定する。キャリパーを用いて2つの垂直直径を測定することによって、腫瘍容積を計算する(V=(長さ×幅2)/2)。
去勢抵抗性前立腺腫瘍異種移植片モデル(VCaP)における効能試験。4−6週齢の雄のCB17重症複合免疫不全症(SCID)マウスなどの、免疫不全マウスを、IACUCによって承認されたガイドラインに従って、インビボでの効能試験に使用する。VCaP細胞などの、親の前立腺癌細胞を、雄のCB.17.SCIDマウスの皮下へと埋め込む(50%のMatrigel中の3−4x106細胞)。腫瘍が、およそ200−300mm3のサイズに達すると、癌を有するマウスを物理的に去勢し、腫瘍を退縮およびおよそ150mm3までの再成長のために観察する。癌を有するマウスを、ビヒクル対照または化合物の処置群(1群当たり6匹以上の動物)に無作為に割り当てる。動物を、不要な実験をすることなく、当業者によって判定され得るような適正な量および頻度で、腹膜腔内注射によって本発明の化合物で処置する。一例において、マウスを、40mg/kgの本発明の化合物で、腹腔内注射によって毎日処置する。皮下の腫瘍容積およびマウスの体重を、週2回測定する。キャリパーを用いて2つの垂直直径を測定することによって、腫瘍容積を計算する(V=(長さ×幅2)/2)。
去勢抵抗性前立腺腫瘍異種移植片モデル(LNCaP−AR)における効能試験。4−6週齢の雄のCB17重症複合免疫不全症(SCID)マウスなどの、免疫不全マウスを、IACUCによって承認されたガイドラインに従って、インビボでの効能試験に使用する。CB.17.SCIDマウスを、外科的に去勢し、LNCaP−AR細胞などの、親の前立腺癌細胞を皮下に植え込む(50%のMatrigel中の3−4x106細胞)前に、2−3週間回復させる。腫瘍が,およそ80−100mm3のサイズに達すると、癌を有するマウスを、ビヒクル対照または化合物の処置群(1群当たり6匹以上の動物)に無作為に割り当てる。動物を、不要な実験をすることなく、当業者によって判定され得るような適正な量および頻度で、腹膜腔内注射によって本発明の化合物で処置する。一例において、マウスを、60mg/kgの本発明の化合物で、27日間腹腔内注射によって毎日処置する。皮下の腫瘍容積およびマウスの体重を、週2回測定する。キャリパーを用いて2つの垂直直径を測定することによって、腫瘍容積を計算する(V=(長さ×幅2)/2)。
細胞熱シフトアッセイ(CETSA)。細胞可溶化物のCETSA実験のために、細胞株)からの培養細胞(例えば、HEK293、骨髄サンプル)を採取し、PBSで洗浄する。細胞を、キナーゼ緩衝液(KB)(25mMのトリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン塩酸塩(トリス=HCl、pH7.5)、5mMのベータ−グリセロリン酸塩、2mMのジチオトレイトール(DTT)、0.1mMのバナジン酸ナトリウム、10mMの塩化マグネシウム)中に、またはリン酸緩衝食塩水(PBS)(10mMのリン酸塩緩衝液(pH7.4)、2.7mMの塩化カリウムおよび137mMの塩化ナトリウム)中に希釈する。すべての緩衝液に、完全な(Complete)プロテアーゼ阻害剤カクテルを補足する。細胞懸濁液を、液体窒素を使用して、3回凍結融解する。可溶性分画(可溶化物)を、4℃での20分間20000xgで遠心分離によって細胞片から分離する。細胞可溶化物を、適切な緩衝液で希釈し、2つの分割量に分割し、1つの分割量は薬物(例えば、式I、II、III、IV、V、VI、IX、およびXのいずれかの化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩)で処置され、もう1つの分割量は阻害剤(対照)の希釈で処置される。室温での10−30分間のインキュベーション後、それぞれの可溶化物を、より小さな(50μL)分割量に分割し、3分間異なる温度で個別に加熱し、その後、室温で3分間冷却する。適温を、予備のCETSA実験において判定する。沈殿物から可溶性分画を分離するために、加熱した可溶化物を、4℃での20分間20000xgで遠心分離にかける。上清を、新しいマイクロチューブに移し、硫酸ドデシルナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS−PAGE)によって分析、その後、ウェスタンブロット解析を行う。
無傷細胞の実験のために、上記のインビトロでの実験からの薬物処置した細胞を、前に記載したように加熱し、その後、KB(30μL)を加え、液体窒素を用いる2サイクルの凍結融解を使用して溶解した。可溶性分画を分離し、ウェスタンブロットによって分析する。
インビボでのマウス実験のために、凍結した組織の可溶化物を使用する。凍結した臓器(例えば、肝臓または腎臓)を氷上で融解し、PBSで簡単に洗い流す。臓器を、組織研磨機(tissue grinders)を使用して冷たいPBS中で均質化し、その後、液体窒素を使用して3サイクルの凍結融解を行う。組織可溶化物を、細胞片および脂質から分離する。組織可溶化物を、プロテアーゼ阻害剤を含有しているPBSで希釈し、50μLの分割量に分割し、異なる温度で加熱する。可溶性分画を分離し、ウェスタンブロットによって分析する。
精製したタンパク質に関するCETSA様のドットブロット実験。精製したタンパク質(0.5μg)を、PCRプレートのウェルに加え、実験のセットアップに依存して緩衝液または細胞可溶化物およびリガンドを加えることによって、容積を50μLに調節する。サンプルを、サーモサイクラーにおいて指定された時間および温度で加熱する。加熱後、サンプルを、すぐに3000xgで15分間遠心分離にかけ、0.65μmのMultiscreen HTSの96ウェルのフィルタープレートを使用して濾過する。3μLの各濾液を、ニトロセルロース膜上にブロットする。一次抗体および二次抱合体をイムノブロッティングに使用する。すべての膜を、ブロッキング緩衝液でブロックし、製造業者に推奨された標準移動およびウェスタンブロットのプロトコルを使用する。すべての抗体を、ブロッキング緩衝液中に希釈する。ドットブロットを発展させる。化学発光強度を検出し、画像化する。生のドットブロット画像を処理する。バックグラウンドを除去し、強度を定量化する。S字結腸の用量応答(可変スロープ)を使用して、グラフをプロットし適合させる。
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され記載されているが、そのような実施形態が例示目的のみで提供されることは当業者にとって明白となる。多くの変更、変化および置換が、本発明から逸脱することなく当業者に想到される。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代案が、本発明の実施において利用され得ることを理解されたい。以下の請求項は本発明の範囲を定義するものであり、これらの請求項の範囲内の方法および構造並びにそれらの同等物が、それによって包含されるものであることが意図されている。