JP6729228B2 - 鉄鉱石成形体の強度推定方法および鉄鉱石成形体の製造方法 - Google Patents

鉄鉱石成形体の強度推定方法および鉄鉱石成形体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉体を凝集させた成形体の強度を推定する方法に関する。
粉体を凝集させて成形体を製造し、この成形体を後工程に搬送することがある。搬送時等に成形体が崩壊しないように、成形体には所定の強度が要求される。ここで、成形体の強度を測定すれば、成形体が所定の強度を有しているか否かを判断できる。
特許文献1に記載されているように、粉体付着力測定装置(ED−2000CH型,島津製作所製)を用いることにより、成形体の強度(ここでは、成形体の単位面積当たりの垂直破断力)を測定することができる。
特開平9−241765号公報
粉体付着力測定装置を用いれば、成形体の強度を測定することができるが、成形体を製造するたびに、成形体の強度を測定しなければならない。また、成形体の強度を測定する作業が繁雑であれば、成形体を製造するたびに、この煩雑な作業を行わなければならない。
本発明の目的は、成形体を製造するたびに成形体の強度を測定しなくても、成形体の強度を推定することができる方法を提供することにある。
本願第1の発明は、鉄鉱石の粉体を凝集させた鉄鉱石成形体の強度を推定する方法であって、所定の荷重で粉体を容器内に充填して、粉体の乾燥重量を基準とした嵩密度を算出する。そして、鉄鉱石成形体の強度と粉体の嵩密度との相関関係のみに基づいて、算出した嵩密度に対応する鉄鉱石成形体の強度を推定する。
鉄鉱石成形体が硬化型バインダを含むとき、鉄鉱石成形体の強度としては、硬化型バインダが硬化する前の鉄鉱石成形体の強度とすることができる。また、鉄鉱石成形体としては、例えば、粉体の圧縮成型によって生成された成型体(圧縮成型体)や、粉体の転動造粒によって生成された造粒物(転動造粒物)がある。鉄鉱石成形体の強度としては、引張破断強度、落下強度又は圧壊強度とすることができる。
本願第2の発明は、鉄鉱石の粉体にバインダおよび水を添加して鉄鉱石成形体を製造する方法であって、所定の荷重で粉体を容器内に充填して、粉体の乾燥重量を基準とした嵩密度を算出し、鉄鉱石成形体の強度と粉体の嵩密度との相関関係のみに基づいて、算出した嵩密度に対応する鉄鉱石成形体の強度を推定する。そして、推定した強度が目標範囲の下限値よりも低いとき、バインダおよび水の量を増加させる。
本願第3の発明は、鉄鉱石の粉体にバインダおよび水を添加して鉄鉱石成形体を製造する方法であって、所定の荷重で粉体を容器内に充填して、粉体の乾燥重量を基準とした嵩密度を算出し、鉄鉱石成形体の強度と粉体の嵩密度との相関関係のみに基づいて、算出した嵩密度に対応する鉄鉱石成形体の強度を推定する。そして、推定した強度が目標範囲の上限値よりも高いとき、バインダおよび水の量を減少させる。
本願第1の発明によれば、鉄鉱石成形体の強度および粉体の嵩密度の相関関係を予め求めておくことにより、鉄鉱石成形体の強度を測定しなくても、粉体の嵩密度を算出するだけで、鉄鉱石成形体の強度を推定することができる。
本願第2の発明によれば、粉体の嵩密度から鉄鉱石成形体の強度を推定して、この強度が目標範囲の下限値よりも低いとき、バインダおよび水の量を増加させることにより、鉄鉱石成形体の強度を目標範囲内まで上昇させることができる。
本願第3の発明によれば、粉体の嵩密度から鉄鉱石成形体の強度を推定して、この強度が目標範囲の上限値よりも高いとき、バインダおよび水の量を減らすことにより、必要量以上にバインダおよび水が使用されることを抑制するとともに、鉄鉱石成形体の強度を目標範囲内とすることができる。
原料粉体の粒度分布を示す図である。 原料粉体中の水分量が異なるときの成形体の引張破断強度を示す図である。 原料粉体中の水分量が異なるときの原料粉体の嵩密度を示す図である。 原料粉体中の水分量が異なるときにおいて、引張破断強度および嵩密度の関係を示す図である。 原料粉体の粒度分布を示す図である。 原料粉体の粒径が異なるときの成形体の引張破断強度を示す図である。 原料粉体の粒径が異なるときの原料粉体の嵩密度を示す図である。 原料粉体の粒径が異なるときにおいて、引張破断強度および嵩密度の関係を示す図である。 引張破断強度および嵩密度の関係を示す図である。 ブリケットの成型工程を示す図である。 バインダ量を調整する処理を示すフローチャートである。 強度発現後のブリケットの強度を推定する処理を示すフローチャートである。
本願発明者によれば、原料粉体を凝集させた成形体の強度は、原料粉体の嵩密度と相関関係があることが分かった。ここでいう成形体の強度とは、原料粉体の粒子間において、相互に及ぼし合う性質(凝集性という)に起因する強度である。同一種類の原料粉体について、強度および嵩密度をそれぞれ測定し、強度および嵩密度の関係を調べたところ、強度および嵩密度に相関関係があることが分かった。以下、この点について説明する。
まず、原料粉体中の水分量を変化させながら、成形体の強度を測定するとともに、原料粉体の嵩密度を算出し、強度および嵩密度の関係を調べた。
(強度の測定)
成形体の強度の測定方法について、以下に説明する。
水分量が異なる原料粉体を用いて複数種類の成形体を製造し、これらの成形体の強度を測定した。ここで、原料粉体としては、ヘマタイト系鉄鉱石を用いた。原料粉体のメジアン径D50は、20.9μmであった。図1は、原料粉体の粒度分布を示す。図1において、横軸は原料粉体の粒径であり、縦軸は篩下積算割合である。原料粉体中の水分量は、0、2.5、5、7.5、10mass%とした。
成形体の強度としては、測定装置(ホソカワミクロン(株)製AGGROBOT)を用いて、成形体の引張破断強度を測定した。引張破断強度は、原料粉体の凝集性を評価するための指標である。引張破断強度が高いほど、粉体粒子間の凝集性が高くなり、粒子群の自由な移動や再配列に対する抵抗が上昇する。
引張破断強度を測定するとき、まず、円筒状に形成されたSUS製の測定容器内に原料粉体を所定の荷重で充填する。充填時の所定の荷重としては、原料粉体の粒子を凝集させるためだけの必要最低限の荷重であればよい。本測定では、充填時の荷重を4.0MPaとした。測定容器は、上下方向で分割された2つの容器(上側容器および下側容器)を有しており、測定容器の内部の径が25mmであり、測定容器の内部の高さは37.5mmである。
測定容器内に原料粉体を充填した後、上側容器および下側容器を互いに離れる方向に牽引し、測定容器内の原料粉体層が破断したときの引張力を測定した。この測定方法は、特許文献1に記載の測定方法と同様である。引張破断強度は、測定した引張力を、原料粉体層の破断面の面積で除算した値である。すなわち、引張破断強度は、破断面における単位面積当たりの引張力となる。
図2は、上述した引張破断強度の測定結果を示す。ここで、同一の水分量(M)を有する原料粉体について、引張破断強度の測定を2回行った。図2から分かるように、水分量(M)が5%であるときに、引張破断強度が最も高い。そして、水分量(M)が5%よりも低くなるほど、引張破断強度が低下している。また、水分量(M)が5%よりも高くなるほど、引張破断強度が低下している。
(嵩密度の算出)
原料粉体の嵩密度の算出方法について、以下に説明する。
上述した引張破断強度を測定するときであって、原料粉体を測定容器内に充填したときに、原料粉体の嵩密度を算出した。上述したように、原料粉体の水分量は、0、2.5、5、7.5、10mass%である。嵩密度とは、単位体積当たりの原料粉体の重量であり、本実施形態では、原料粉体の重量を乾燥重量とする。嵩密度は、下記式(1)に基づいて算出することができる。
ρ=W/(π×(D/2)×H) …(1)
上記式(1)において、ρは、原料粉体の乾燥重量を基準とした嵩密度[g/cm]であり、Wは、原料粉体の乾燥重量[g]であり、Dは、測定容器の内径[cm]であり、Hは、測定容器内に充填された原料粉体層の高さ[cm]である。
乾燥した原料粉体に水分を添加して、上述した水分量(0、2.5、5、7.5、10mass%)を有する原料粉体を作成するときには、水分を添加する前に、測定容器内に充填される原料粉体の乾燥重量Wを測定することができる。また、水分が添加された原料粉体を測定容器内に充填した後、高さHを測定することができる。内径Dは、予め求めておくことができる。乾燥重量W、高さHおよび内径Dを上記式(1)に代入することにより、嵩密度ρを算出することができる。
一方、原料粉体に予め水分が含まれているときには、下記式(2)に基づいて乾燥重量Wを算出することができる。
=W×(1−M/100) …(2)
上記式(2)において、Wは、測定容器内に充填された原料粉体(水分を含む)の総重量[g]であり、Mは、原料粉体中の水分量[mass%]である。
水分量Mは、常圧乾燥法、減圧乾燥法、カールフィッシャー法といった公知の測定方法に基づいて測定することができる。原料粉体の総重量Wを測定するとともに、水分量Mを測定すれば、上記式(2)に基づいて乾燥重量Wを算出することができる。そして、算出された乾燥重量Wを上記式(1)に代入すれば、嵩密度ρを算出することができる。
図3は、上述した嵩密度の算出結果を示す。ここで、同一の水分量を有する原料粉体について、嵩密度の算出を2回行った。図3から分かるように、水分量(M)が5%であるときに、嵩密度が最も低い。そして、水分量が5%よりも低くなるほど、嵩密度が上昇している。また、水分量が5%よりも高くなるほど、嵩密度が上昇している。
図4は、図2および図3に示す結果に基づいて、引張破断強度および嵩密度の関係を示した図である。各水分量の原料粉体について、引張破断強度および嵩密度の関係をプロットすると、図4に示す近似曲線L1を特定することができる。すなわち、引張破断強度および嵩密度の関係は、近似曲線L1によって表される。
次に、原料粉体の粒径(メジアン径D50)を変化させながら、成形体の強度を測定するとともに、原料粉体の嵩密度を算出し、強度および嵩密度の関係を調べた。
(強度の測定)
成形体の強度(引張破断強度)の測定方法は、上述した通りである。原料粉体としては、3つの粉体試料1〜3を用意した。粉体試料1〜3の水分量は、一定(5mass%)とした。
粉体試料2は、ヘマタイト系鉄鉱石であり、メジアン径D50が20.9μmである。粉体試料1は、ヘマタイト系鉄鉱石であり、メジアン径D50が1.2μmである。粉体試料1は、粉体試料2のうち、5μm以下の粉体を分級によって回収したものである。図5には、粉体試料1,2の粒度分布を示す。図5に示す粉体試料2の粒度分布は、図1に示す原料粉体の粒度分布と同じである。粉体試料1,2は、ペレットとして用いられる微粉の鉄鉱石である。
粉体試料3は、ヘマタイト系鉄鉱石であり、メジアン径D50が520μmである。図5には、粉体試料3の粒度分布を示す。粉体試料3は、焼結で用いられる鉄鉱石である。
図6は、上述した引張破断強度の測定結果を示す。ここで、粉体試料1〜3のそれぞれについて、引張破断強度の測定を2回行った。図6から分かるように、メジアン径D50が1.2μmであるときに、引張破断強度が最も高い。そして、メジアン径D50が1.2μmよりも大きくなるほど、引張破断強度が低下している。
(嵩密度の算出)
粉体試料1〜3について、嵩密度を算出した。嵩密度の算出方法は、上述した通りである。
図7は、上述した嵩密度の算出結果を示す。ここで、粉体試料1〜3のそれぞれについて、嵩密度の算出を2回行った。図7から分かるように、メジアン径D50が1.2μmであるときに、嵩密度が最も低い。そして、メジアン径D50が1.2μmよりも大きくなるほど、嵩密度が上昇している。
図8は、図6および図7に示す結果に基づいて、引張破断強度および嵩密度の関係を示した図である。粉体試料1〜3のそれぞれについて、引張破断強度および嵩密度の関係をプロットすると、図8に示す近似曲線L2を特定することができる。すなわち、引張破断強度および嵩密度の関係は、近似曲線L2によって表される。
図9は、図4および図8に示すプロットをまとめて示した図である。図9に示すように、引張破断強度および嵩密度の関係は、近似曲線L3によって表される。図9によれば、原料粉体中の水分量や、原料粉体の粒径(メジアン径D50)にかかわらず、引張破断強度は、一定の荷重で測定容器内に充填された原料粉体の嵩密度に依存していることが分かる。
図9に示す相関関係を予め求めておけば、原料粉体中の水分量や、原料粉体の粒径(メジアン径D50)が変化しても、原料粉体の嵩密度を算出するだけで、この嵩密度に対応した引張破断強度を推定することができる。ここで、原料粉体の種類は、図9に示す相関関係を求めたときの原料粉体の種類と同じである必要がある。また、嵩密度を算出するために原料粉体を測定容器内に充填するとき、図9に示す相関関係を求めたときの荷重(所定の荷重)で充填する必要がある。
引張破断強度および嵩密度の相関関係は、近似曲線L3を規定する関数として表したり、マップとして表したりすることができる。また、引張破断強度および嵩密度の相関関係は、原料粉体の種類毎に用意しておけばよい。
引張破断強度を推定するときには、メモリおよび演算装置を用いることにより、原料粉体の嵩密度から引張破断強度を算出することができる。ここで、メモリには、引張破断強度および嵩密度の相関関係を示す情報を格納しておけばよい。原料粉体の嵩密度の情報を演算装置に入力すれば、演算装置は、メモリに格納された相関関係の情報に基づいて、引張破断強度を算出することができる。
本実施形態によれば、引張破断強度および嵩密度の相関関係を予め求めておくことにより、原料粉体の嵩密度を算出するだけで、成形体の引張破断強度を推定することができる。引張破断強度および嵩密度の相関関係を求めるときには、成形体の引張破断強度を測定する必要があるが、相関関係を求めた後では、引張破断強度を測定することなく、嵩密度を算出するだけで、成形体の引張破断強度を推定することができる。これにより、成形体を製造するたびに、成形体の引張破断強度を測定する必要が無くなる。
本実施形態では、原料粉体の凝集性を評価するために、引張破断強度を指標として用いたが、これに限るものではない。すなわち、原料粉体の凝集性に起因する強度を把握できれば、いかなる指標であってもよい。例えば、原料粉体の凝集性を評価するための指標として、引張破断強度の他に、JIS M8711に規定された落下強度や、JIS M8718に規定された圧壊強度を用いることができる。
図9に示す相関関係と同様に、落下強度指数および嵩密度の相関関係を予め求めておけば、原料粉体の嵩密度を算出することにより、落下強度指数を推定することができる。また、図9に示す相関関係と同様に、圧壊強度および嵩密度の相関関係を予め求めておけば、原料粉体の嵩密度を算出することにより、圧壊強度を推定することができる。
次に、本実施形態である成形体の強度推定方法の適用例について説明する。
(高炉用ブリケットの成型工程への適用)
本実施形態である成形体の強度推定方法は、高炉で用いられるブリケットを成型する工程において適用することができる。まず、ブリケットの成型工程について、図10を用いて説明する。以下に説明するブリケットの成型法は、粉体を凝集させた成形体の製造法の一つである圧縮成型法の代表的な方法であって、特に、生産量の多い工程で採用される。
原料粉体(具体的には、微粉鉄鉱石)Pは、原料槽10に供給される。バインダ槽11には、原料粉体の成型に用いられるバインダ(具体的には、JIS R5211に規定する高炉セメント)が貯められている。水槽12は、バインダを水和硬化させるために添加する水の貯槽である。このバインダは、時間の経過とともに水和硬化する硬化型バインダである。混練機13は、原料槽10から供給された原料粉体Pと、バインダ槽11から供給されたバインダと、水槽12から供給された水とを混練する。ここで、バインダ槽11および水槽12から混練機13に供給されるバインダおよび水の量の比率(重量比)は、予め定められている。混練機13から排出された混練物は、供給コンベア14に沿って移動して成型機(具体的には、ダブルロール成型機)15に導かれる。
成型機15は、混練物を所定形状に圧縮成型することにより、ブリケットBを製造する。成型機15から排出されたブリケットBは、搬送コンベヤ16に沿って移動して所定の載置場所に導かれる。ブリケットBは、所定の載置場所から篩17に搬送されて篩い分けが行われる。篩17の篩い分けによって、篩下の粉粒体が取り除かれる。篩下の粉粒体(戻粉)は、ブリケットBを製造するために再利用することができる。篩上のブリケットBは、所定の場所まで搬送されて、バインダの水和硬化による強度発現のための養生処理が行われる。養生処理によって強度発現したブリケットBは、高炉18に装入される。
上述した高炉用ブリケットBの成型工程において、所定の載置場所に導かれたブリケットBの強度(引張破断強度等)を推定するために、本実施形態の強度推定方法を適用することができる。強度推定の対象となるブリケットBは、バインダの水和硬化による強度発現前のブリケットBであり、生ブリケットともいう。
生ブリケットBの強度を推定するときには、所定の荷重において原料粉体Pを測定容器内に充填した後、原料粉体Pの嵩密度を算出する。原料粉体Pについて、嵩密度および引張破断強度の相関関係を予め求めておけば、原料粉体Pの嵩密度から生ブリケットBの強度を推定することができる。
生ブリケットBの強度を推定したとき、この強度に基づいて、バインダ槽11および水槽12から混練機13に供給されるバインダおよび水の量を調整することができる。この処理について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
上述したように、原料粉体Pの嵩密度を算出すれば(S101)、この嵩密度と、強度および嵩密度の相関関係とに基づいて、生ブリケットBの強度を推定することができる(S102)。
S103の処理では、S102の処理で推定した強度に基づいて、生ブリケットBの強度が不足しているか否かを判別する。具体的には、生ブリケットBの強度を目標範囲と比較することにより、生ブリケットBの強度が不足しているか否かを判別する。目標範囲を規定する下限値および上限値は、生ブリケットBの搬送時において、生ブリケットBに要求される強度に基づいて決めることができる。例えば、1個の生ブリケットBに対しては、10kgfの圧壊強度が要求される。
生ブリケットBの強度が目標範囲の下限値よりも低いとき、生ブリケットBの強度が不足していると判別することができる。この場合には、S104の処理において、バインダ槽11および水槽12から混練機13に供給されるバインダおよび水の量を増やすことができる。バインダおよび水の量を増やすことにより、生ブリケットBの強度を目標範囲内とすることができる。バインダおよび水の量を増やすとき、強度と目標範囲の下限値との差に応じて、バインダおよび水の量を決めることができる。すなわち、差が大きいほど、バインダおよび水を増やす量を増やすことができる。
生ブリケットBの強度が不足していないとき、S105の処理において、生ブリケットBが過度の強度を有しているか否かを判別する。具体的には、生ブリケットBの強度を上記目標範囲と比較することにより、生ブリケットBが過度の強度を有しているか否かを判別する。
生ブリケットBの強度が目標範囲の上限値よりも高いとき、生ブリケットBが過度の強度を有していると判別することができる。この場合には、S106の処理において、バインダ槽11および水槽12から混練機13に供給されるバインダおよび水の量を減らすことができる。バインダおよび水の量を減らすことにより、必要量以上にバインダおよび水が使用されることを抑制するとともに、生ブリケットBの強度を目標範囲内とすることができる。バインダおよび水の量を減らすとき、強度と目標範囲の上限値との差に応じて、バインダおよび水の量を決めることができる。すなわち、差が大きいほど、バインダおよび水を減らす量を増やすことができる。
なお、生ブリケットBの強度が不足していないとともに、生ブリケットBが過度の強度を有していないときには、バインダおよび水の量を現状の量に維持することができる。これにより、生ブリケットBの強度を目標範囲内に維持することができる。
一方、本実施形態では、生ブリケットBの強度を推定しているが、これに限るものではない。具体的には、養生処理による強度発現後のブリケットBの強度を推定することもできる。この推定処理について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
上述したように、原料粉体Pの嵩密度を算出すれば(S101)、この嵩密度と、強度および嵩密度の相関関係とに基づいて、生ブリケットBの強度を推定することができる(S102)。S107の処理では、生ブリケットBの強度に基づいて、養生処理による強度発現後のブリケットBの強度を推定する。
生ブリケットBの強度(凝集性)と、養生処理による強度発現後のブリケットBの強度とは、正の相関がある。具体的には、生ブリケットBの強度が高いほど、強度発現後のブリケットBの強度が高くなる。言い換えれば、生ブリケットBの強度が低いほど、強度発現後のブリケットBの強度が低くなる。この相関関係を実験によって予め求めておけば、生ブリケットBの推定強度から強度発現後のブリケットBの強度を推定することができる。
(転動造粒物への適用)
原料粉体の転動造粒によって生成された造粒物(成形体)について、本実施形態の強度推定方法を適用することができる。
転動造粒は、原料粉体が投入された造粒容器を回転させることにより、原料粉体を転動させて造粒する方法である。転動造粒の造粒物は、原料粉体が凝集したものであるため、この造粒物に対して、本実施形態である強度推定方法を適用することができる。
造粒物の強度(凝集性)を推定するときには、まず、所定の荷重において原料粉体を測定容器内に充填させたときの嵩密度と、強度(引張破断強度等)との相関関係を求めておく。そして、転動造粒前の原料粉体の嵩密度を算出することにより、予め求められた相関関係に基づいて、造粒物の強度を推定することができる。
P:原料粉体、B:ブリケット、10:原料槽、11:バインダ槽、12:水槽、13:混練機、14:供給コンベア、15:成型機、16:排出コンベア、17:篩、18:高炉

Claims (6)

  1. 鉄鉱石の粉体を凝集させた鉄鉱石成形体の強度を推定する方法であって、
    所定の荷重で前記粉体を容器内に充填して、前記粉体の乾燥重量を基準とした嵩密度を算出し、
    前記鉄鉱石成形体の強度と前記粉体の嵩密度との相関関係のみに基づいて、算出した嵩密度に対応する前記鉄鉱石成形体の強度を推定することを特徴とする鉄鉱石成形体の強度推定方法。
  2. 前記鉄鉱石成形体が硬化型バインダを含むとき、
    前記強度は、前記硬化型バインダが硬化する前の前記鉄鉱石成形体の強度であることを特徴とする請求項1に記載の鉄鉱石成形体の強度推定方法。
  3. 前記鉄鉱石成形体は、前記粉体の圧縮成型によって生成された成型体、または、前記粉体の転動造粒によって生成された造粒物であることを特徴とする請求項1に記載の鉄鉱石成形体の強度推定方法。
  4. 前記強度は、引張破断強度、落下強度又は圧壊強度であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の鉄鉱石成形体の強度推定方法。
  5. 鉄鉱石の粉体にバインダおよび水を添加して鉄鉱石成形体を製造する方法であって、
    所定の荷重で前記粉体を容器内に充填して、前記粉体の乾燥重量を基準とした嵩密度を算出し、
    前記鉄鉱石成形体の強度と前記粉体の嵩密度との相関関係のみに基づいて、算出した嵩密度に対応する前記鉄鉱石成形体の強度を推定し、
    推定した前記強度が目標範囲の下限値よりも低いとき、前記バインダおよび前記水の量を増加させることを特徴とする鉄鉱石成形体の製造方法。
  6. 鉄鉱石の粉体にバインダおよび水を添加して鉄鉱石成形体を製造する方法であって、
    所定の荷重で前記粉体を容器内に充填して、前記粉体の乾燥重量を基準とした嵩密度を算出し、
    前記鉄鉱石成形体の強度と前記粉体の嵩密度との相関関係のみに基づいて、算出した嵩密度に対応する前記鉄鉱石成形体の強度を推定し、
    推定した前記強度が目標範囲の上限値よりも高いとき、前記バインダおよび前記水の量を減少させることを特徴とする鉄鉱石成形体の製造方法。
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