JP6727114B2 - 燃料流路、自動車燃料用高圧ポンプ、及び自動車 - Google Patents

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本発明は、燃料流路、特に燃料流路の材料に関し、主に自動車用燃料通路高圧部に関する。
従来、自動車用燃料を輸送するシステムの材料は、燃料が高圧となり、耐摩耗性と耐食性が必要となる部位にはマルテンサイト系ステンレス鋼のような高強度、高硬度材料が用いられてきた。しかし、近年はバイオエタノールに代表されるアルコール系燃料を含むガソリンやアルコール100%の燃料も世界的には使用が始まっており、燃料ポンプやインジェクタにおける燃料圧力も20MPaを超える装置が多くなっている。
また、高圧流体に対する弁の材料等は従来から数多く検討がなされている。特許文献1には、配管の弁材としてコバルト合金にセラミックスを混入させる材料について記載されており、弁のバルブとシート部表面にコバルト合金とセラミックスの混合物を表面に溶射した防食方法の記載がある。
また、特許文献2には、ディーゼルエンジンのピストン用インサート材料としてコバルト合金について記載されており、ディーゼル燃料が気化した際の高圧衝撃を抑制する方法の記載がある。
特開2005−194602号 特開平3−215643号
特許文献1および特許文献2に記載の材料は、アルコール燃料液体における腐食性である、金属材料の溶出を制御することが出来ないという課題があった。すなわち、高圧アルコール燃料が衝突する流路において、耐食性と耐摩耗性を両立させる材料表面であることが必要となり、コストや資源保護の観点から不利となる。また、高圧燃料流路の形状は、微細な欠損でも機能障害を生じる場合があり、部材の僅かな溶出も抑える必要があるという課題があった。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の材料を採用する。本発明は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明に記載の燃料流路は、固定弁部品1と、固定弁部品1に対向して配置される可動弁部品5とを備え、固定弁部品1と、可動弁部品5はそれぞれ流路表面にコバルト層が形成され、コバルト層の表面がコバルト酸化物で被覆されている。
本発明では、コバルト合金における不動態皮膜形成により、アルコール燃料中における耐食性を有する表面を形成することにより、長寿命で高信頼性の燃料流路部材を提供する。
これにより、燃料ポンプやインジェクタにおける高圧部での流路は初期形状を維持することができ、長寿命化できるため、コストや資源保護の観点から有利となる。さらに、燃料ポンプの弁では高強度高耐食性と耐磨耗性の用件を満たすことによるバルブやシートの形状の小型化と自由度が増大する。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の燃料流路材料を高圧燃料ポンプに適用した場合の弁部断面図である。 本発明の燃料流路材料を高圧燃料ポンプに適用した場合のポンプ弁座部におけるコバルト分布の断面図である。 本発明のコバルト合金の人工海水中での腐食速度の表である。 本発明の高圧燃料ポンプの構成図である。
まず、本発明におけるコバルト合金による自動車用アルコール燃料の流路部品は、高硬度でかつ高耐食性が得られることを目的としている。自動車用アルコール燃料の流路においては、アルコール燃料にキャビテーションが加圧後の減圧部で生じて、エロージョンを生じる現象や、アルコール燃料自体の腐食作用により腐食減肉が生ずることがある。ここでは、高圧燃料ポンプの流路の部品表面にコバルト合金を用いた場合を例に挙げて説明する。
ここで、高圧燃料ポンプのような流路の表層にコバルト合金を形成した部品の断面を弁が開いた際の燃料の流れとともに図1に示す。固定された弁部品(シート本体)1の右端部は可動弁部品(バルブ本体)5と接する場合があり、また、燃料はこの右端部付近において圧力変動を受けるため、右端部表面ではキャビテーションが発生し、キャビテーションが崩壊することでエロージョンが生ずる可能性がある。一方、可動弁部品においては、左端部の固定弁部品と対面する表面において、燃料の圧力変動が生じ、左端部表面ではキャビテーションが発生し、キャビテーションが崩壊することでエロージョンが生ずる可能性がある。また、アルコール燃料が上記両端部を通過する際に、アルコール中の成分による電気化学的作用による腐食反応が生じ、局部的に減肉するいわゆる孔食が生ずる可能性がある。そこで、上記シート端部3及びバルブ端部4に高硬度で高耐食性を有するコバルト合金層やコバルト合金流路を設けることにより、端部の形状を維持し、漏れ(リーク)等が生じない燃料流路を提供することができる。
図2は燃料流路材料の断面方向におけるコバルト合金表面層を設けた際のコバルト濃度の分布を示す一例である。深さ0μmが流路の表面を示し、深さが増加するに従い材料内部でのコバルト濃度が示され、この例においては、コバルト合金が深さ12μmまで形成されていることが示されている。ここで、実際の最表面はCoOで示されるコバルトの酸化物が形成されており、不動態皮膜としての作用を有して耐食性を付与することがわかっている。コバルト酸化物の厚さは2nmから10nmであり、透過型電子顕微鏡等を用いた断面観察により確認することができる。酸化コバルトの結晶はペリクレース(岩塩)構造で、格子定数は4.2615Åである。強酸には可溶だが、水には溶けず、アルコール中でも溶解しない。本発明を実施するための第1の構成では、図1に示すような流路表面にコバルト層を形成し、その最表面を酸化コバルトの不動態で覆っている。このような構造にすることによって、シート端部3やバルブ端部4の形状を維持し、漏れ(リーク)等が生じない燃料流路を提供することができる。
本発明を実施するための第2の構成では、燃料流路部品の材料がコバルト合金からなり、第1の構成と同様にその最表面を酸化コバルトの不動態で覆っている。すなわち、図1に示す固定(シート本体)及び可動の弁部品(バルブ本体)がコバルト合金で構成されているものである。
本発明を実施するための第3の構成では、第1の構成と第2の構成で用いられるコバルト合金の成分について調整し、耐食性を有する範囲を求めている。表1に成分範囲を検討するためにC、Cr、W、Feの組成を調整した3種のコバルト合金の化学成分と従来から用いられているマルテンサイト系ステンレス鋼SUS440Cの化学成分を示す。
Figure 0006727114
コバルト合金においては、各成分の役割は以下のようになる。まずCは、硬度を高めるために必要な主要成分であり、添加量によっては粗大な粒界炭化物を析出し耐食性を劣化させる場合がある。Crは耐食性を得るための成分であり、コバルト酸化物と複合したクロム酸化物により、より強固な不動態皮膜が形成され、耐食性が向上する。Wは耐摩耗性を向上させ、高温における軟化抵抗が大きく、硬い炭化物を形成する。SUS440Cと異なり、コバルト合金ではCを多く固溶できるため、4mass%以上として硬度を増加させ、Cr炭化物が析出してもCrが合金成分として残るようにCr30mass%以上とすることが必要である。さらに、耐食性を付与するためには、Cr炭化物を生成してもCrが炭化せずに残存するようにCとCrの比率を設定することが重要である。
本発明で効果が得られる任意のCとCrの比率を求めるための方法の一例を以下に記す。アルコール燃料中の腐食は微量であり、人工海水中ではアルコール中での腐食の序列がそのまま拡大表示されることから、人工海水中における金属の電位と電流密度(腐食速度)をアノード分極測定により求め、耐食性を評価できる。
アノード分極曲線は電解質と金属の界面での電気化学反応に起因する。電気化学反応が腐食を意味することから、分極曲線もそれぞれの合金金属の耐食性に依存する。すなわち、CとCr成分量を制御パラメータとして、他の影響を考慮しながら最適な合金組成を設計することができる。
分極曲線の測定には人工海水(八洲薬品製アクアマリン)を使用した。溶存酸素は大気飽和、流速は0m/s、pHは8.2に調整した。電気伝導度は5S/mとした。
図3に3種のコバルト合金のアノード分極測定結果を示す。電流密度が最も0に近い値を示す電位は自然電位と呼ばれ、溶液中に自然浸漬した際の合金が示す電位である。この自然電位付近の電流密度が腐食速度を示す。図3中の表に各合金の電流密度すなわち腐食速度を示す。本発明のコバルト合金では、合金Aが最も高耐食性を示し、ついで合金Cが耐食性を有し、合金Bは耐食性が劣ることがわかる。また、電流密度が100μA/cm2を示す電位は一般に孔食電位と呼ばれ、電流増加が低減された不動態域を超えた電位であり、孔食が進展するアノード電位を示す。腐食電位と孔食電位間の電位差が大きいほど耐食性を示すので、腐食電位と孔食電位の差分は耐食性指標のひとつになる。表2にSUS440C及びコバルト合金3種の自然電位、孔食電位および自然電位と孔食電位の差を示す。
Figure 0006727114
SUS440Cと比較していずれのコバルト合金も電位差が大きく耐食性を示すが、合金Aが最も高耐食性を示し、ついで合金C、最も劣るのが合金Bとなる。この結果は図3に示したアノード分極測定で見られた腐食速度の順位と同様である。
表3はコバルト合金3種のC/Cr比率を示す。Crを30mass%以上含有するコバルト合金においては、C/Cr比率は0.145以下でより高耐食性を示すことがわかる。
Figure 0006727114
さらに、硬度を高くするためには、コバルト合金の場合4%以上のCを含有することが望ましい。このことから、最も好ましいのは当該コバルト合金においては、C/Cr比率は0.132以上0.145以下であることが必要であることがわかった。
本発明の実施例を以下に説明する。図4は本発明の高圧燃料ポンプの構成図である。これらの部品は高圧ポンプのポンプハウジングに一体に組み込まれている。燃料は圧力脈動低減機構9、吸入通路10b、10cを介して容量可変機構を構成する電磁吸入弁機構30の吸入ポート30aに至る。
電磁吸入弁機構30は電磁コイル30bを備え、この電磁コイル30bが通電されている状態では電磁プランジャ30cが図1の右方に移動した状態で、ばね33が圧縮された状態が維持される。
このとき電磁プランジャ30cの先端に取付けられた吸入弁31が高圧ポンプの加圧室11につながる吸入口32を開く。
電磁コイル30bが通電されていない状態で、かつ吸入通路10c(吸入ポート30a)と加圧室11との間の流体差圧が無い時は、このばね33の付勢力により、吸入弁31は閉弁方向に付勢され吸入口32は閉じられた状態となっている。この吸入弁31と吸収口32は最表面をクロム酸化物を含むコバルト酸化物に覆われたコバルト合金で構成される。吸入弁31には燃料の流体差圧による開弁力(吸入弁31を図1の右方に変位させる力)が発生する。
この流体差圧による開弁力により、吸入弁31は、ばね33の付勢力に打ち勝って開弁し、吸入口32を開くように設定されている。
この状態にて、制御信号が電磁吸入弁30に印加されると電磁吸入弁30の電磁コイル30bには電流が流れ、それにより発生する磁気付勢力により電磁プランジャ30cが図1の右方に移動し、ばね33が圧縮された状態が維持される。その結果、吸入弁31が吸入口32を開いた状態が維持される。
加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴い減少するが、この状態では、一度加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入弁31を通して吸入通路10cへと戻されるので、加圧室の圧力が上昇することは無い。この行程を戻し行程と称す。
この状態で、制御信号を解除して、電磁コイル30bへの通電を断つと、電磁プランジャ30cに働いている磁気付勢力は一定の時間後(磁気的、機械的遅れ時間後)に消去される。吸入弁31にはばね33による付勢力が働いているので、電磁プランジャ30cに作用する電磁力が消滅すると吸入弁31はばね33による付勢力で吸入口32を閉じる。吸入口32が閉じるとこのときから加圧室11の燃料圧力はプランジャ2の上昇運動と共に上昇する。そして、燃料吐出口12の圧力以上になると、吐出弁ユニット8を介して加圧室11に残っている燃料の高圧吐出が行われ、コモンレールへと供給される。この行程を吐出行程と称す。
そして、電磁吸入弁30の電磁コイル30cへの通電を解除するタイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。電磁コイルへ30cへの通電を解除するタイミングを早くすれば、圧縮行程中、戻し行程の割合が小さく吐出行程の割合が大きい。
すなわち、吸入通路10c(吸入ポート30a)に戻される燃料が少なく、高圧吐出される燃料は多くなる。一方、入力電圧を解除するタイミングを遅くすれば、圧縮行程中の、戻し行程の割合が大きく、吐出行程の割合が小さい。
すなわち、吸入通路10cに戻される燃料が多く、高圧吐出される燃料は少なくなる。電磁コイル30cへの通電を解除するタイミングは、ECUからの指令によって制御される。
以上のように構成することで、電磁コイル30cへの通電を解除するタイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することが出来る。
かくして、燃料吸入口10aに導かれた燃料はポンプ本体1の加圧室11にてプランジャ2の往復動によって必要な量が高圧に加圧され、燃料吐出口12からコモンレールに圧送される。
コモンレールには、インジェクタ、圧力センサが装着されている。インジェクタは、内燃機関の気筒数に合わせて装着されており、エンジンコントロールユニット(ECU)の制御信号にしたがって開閉弁して、燃料をシリンダ内に噴射する。 ポンプハウジングには中心に加圧室11が形成されており、この加圧室11の内周壁から吐出口12の間に吐出弁機構8装着用の凹所が形成されている。さらに加圧室11に燃料を供給するための電磁吸入弁機構30を取付けるための孔が吐出弁機構8装着用の凹所と同一軸線上で、ポンプハウジングの外側壁に設けられている。
加圧室11としての凸部の中心軸線に対して、吐出弁機構8装着用の凹所と電磁吸入弁機構30を取付けるための孔の軸線は交わる方向に形成されており、加圧室11から吐出通路に燃料を吐出するための吐出弁機構8が設けられている。 また、プランジャの往復運動をガイドするシリンダが加圧室に臨むようにして取り付けられている。
シリンダは加圧室11内で進退運動するプランジャをその進退運動方向に沿って摺動可能に保持する。
吐出口(吐出側配管接続部)12はポンプハウジングに形成されており、出口12に至る燃料通路の途中に、燃料を加圧する加圧室11が形成されている。加圧室11の入り口には電磁吸入弁機構30が設けられている。吸入弁31は電磁吸入弁機構30内に設けられた吸入弁ばね33によって吸入口を閉じる方向に付勢力がかけられている。これにより電磁吸入弁機構30は燃料の流通方向を制限する逆止弁となる。これは前述したとおりである。コバルト合金層あるいはコバルト合金は上記吐出吸入弁31、吸入口32、シート部材8a、吐出弁8b、リリーフ弁シートB201、リリーフ弁B202のいずれかあるいはすべてに適用するのが望ましい。
また、表4は表1と表3に関連してコバルト合金の組成とC/Cr比を調整した合金の耐食性を評価し効果を得られた構成を示す判定結果表である。
Figure 0006727114
二重丸は特に効果があるもの、丸は効果があるもの、バツは効果がないものである。Coの不動態皮膜はCrが30mass%以上の合金においてはCoOとCr2O3の複合皮膜であり、耐食性を有する皮膜では、Cr2O3が30mass%以上である。当該表4より、耐食に対して効果があるものはC/Crが0.117以上0.167以下で、より効果が高いものはC/Crが0.132以上、0.145以下であることが分かる。
以上、本発明について簡単にまとめる。本発明に記載の燃料流路は、固定弁部品1と、固定弁部品1に対向して配置される可動弁部品5とを備え、固定弁部品1と、可動弁部品5はそれぞれ流路表面にコバルト層が形成され、コバルト層の表面がコバルト酸化物で被覆されている。このような構成にすることによって、端部の腐食が防止され、端部形状を維持することが可能となり、漏れ(リーク)等が生じない燃料流路を提供することができる。
また、本発明に記載の燃料流路は固定弁部品1と可動弁部品5がそれぞれコバルト合金で構成される。このような構成にすることによって、固定弁部品1及び可動弁部品5に高硬度で高耐食性を付与することが可能となり、漏れ(リーク)等が生じない燃料流路を提供することができる。
また、本発明に記載の燃料流路は、コバルト合金がCrを含有しており、Crの含有量がコバルト合金中30mass%以上である。このような構成にすることによって、コバルト酸化物と複合したクロム酸化物により、より強固な不動態皮膜が形成され、燃料流路の耐食性を向上させることができる。
また、本発明に記載の燃料流路において、コバルト合金はCを含有しており、C/Cr比率が0.117以上0.167以下である。このような構成にすることによって、燃料流路に対して耐食効果を付与することができる。
また、本発明に記載の燃料流路は、コバルト合金はCを含有しており、C/Cr比率が0.132以上0.145以下である。このような構成にすることによって、燃料流路に対してより耐食効果を付与することができる。
また、本発明に記載の燃料流路は、コバルト酸化物中にはCr2O3が含有され、Cr2O3は30mass%以上である。このような構成にすることによって、より耐食性を有する皮膜とすることが可能となる。
このように本発明の自動車用燃料流路において、従来生じていたキャビテーションエロージョンや腐食作用による流路材料表面に生ずる減肉やもれ(リーク)をなくすことができる。特にアルコール燃料のような腐食性流体に対して有効であり、高圧燃料ポンプヤインジェクタに広く適用することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…シート本体、3…シート端部、4…バルブ端部、5…バルブ本体、8…吐出弁機構、8a…シート部材、8b…吐出弁、8c…吐出弁ばね、9…圧力脈動低減機構、10b…吸入通路、10c…吸入通路、11…加圧室、12…燃料吐出口、30…電磁吸入弁機構、30a…吸入ポート、30b…電磁コイル、30c…電磁プランジャ、31…吸入弁、32…吸入口、33…ばね、210…リリーフ通路、211…リリーフ流路、B200…リリーフ弁機構、B201…リリーフ弁シート、B202…リリーフ弁、215…リリーフ戻り通路

Claims (8)

  1. 固定弁部品と、当該固定弁部品に対向して配置される可動弁部品とを備えた燃料流路において、
    前記固定弁部品と、前記可動弁部品はそれぞれ流路表面にコバルト層が形成され、当該コバルト層の表面がコバルト酸化物で被覆されていることを特徴とする燃料流路。
  2. 請求項1に記載の燃料流路において、
    前記固定弁部品と前記可動弁部品はそれぞれコバルト合金で構成されることを特徴とする燃料流路。
  3. 請求項2に記載の燃料流路において、
    前記コバルト合金はCrを含有しており、当該Crの含有量は当該コバルト合金中30mass%以上であることを特徴とする燃料流路。
  4. 請求項3に記載の燃料流路において、
    前記コバルト合金はCを含有しており、C/Cr比率が0.117以上0.167以下であることを特徴とする燃料流路。
  5. 請求項4に記載の燃料流路において、
    前記コバルト合金はCを含有しており、C/Cr比率が0.132以上0.145以下であることを特徴とする燃料流路。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料流路において、
    前記コバルト酸化物中にはCr2O3が含有され、当該Cr2O3は30mass%以上であることを特徴とする燃料流路。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の燃料流路を用いた自動車燃料用高圧ポンプ。
  8. 請求項7のに記載の自動車燃料用高圧ポンプを用いた自動車。
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