JP6727098B2 - 力測定方法および力測定装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、搬送される被搬送体の案内を行う案内部材を備えた搬送装置が開示されている。
本発明の目的は、搬送される缶蓋間や搬送される飲料缶間に作用する力を測定できるようにすることにある。
ここで、前記缶蓋の搬送は、当該缶蓋を重ねた状態で当該缶蓋の厚み方向へ当該缶蓋を搬送し、前記力測定装置も、当該缶蓋の厚み方向へ搬送することを特徴とすることができる。
また、前記力測定装置には、前記力についての情報を無線で送信して出力する出力部が設けられていることを特徴とすることができる。
また、前記力測定装置により得られる、前記力についての情報は、当該力測定装置に設けられた情報記憶部に記憶されることを特徴とすることができる。
また、前記力測定装置には、缶蓋が取り付けられ、搬送される前記缶蓋および前記力測定装置に取り付けられた前記缶蓋のうちの一方の缶蓋が他方の缶蓋に嵌った状態で、当該缶蓋および当該力測定装置の搬送が行われることを特徴とすることができる。
また、前記力測定装置は、湾曲した缶蓋搬送経路に達した際に当該缶蓋搬送経路に当該力測定装置が倣うように一部が変位することを特徴とすることができる。
ここで、前記出力部は、前記力についての情報を無線で送信して、当該力についての情報を出力することを特徴とすることができる。
ここで、前記力測定装置のうちの変位可能となっている部分は、予め定められた箇所を中心として揺動可能に設けられ、揺動することで、前記交差する方向へ変位することを特徴とすることができる。
また、前記力測定装置の前記一端部側および前記他端部側の両側が、前記交差する方向へ変位可能に構成されていることを特徴とすることができる。
図1は、本実施形態に係る缶蓋製造システム1を示した図である。
本実施形態の缶蓋製造システム1には、ロール状の基材から、延びた状態の基材を送り出す送り出し装置10が設けられている。
また、缶蓋製造システム1には、第1プレス装置20が設けられている。第1プレス装置20は、送り出し装置10により送り出された基材に対して、打ち抜き加工および粗成形加工を行い、外周縁にフランジを有した円盤状の基材を形成する。
その後、本実施形態では、この円盤状の基材の外周部に対して、カール加工(縁曲げ加工)を行う(不図示)。
また、本実施形態では、シール剤が塗布された円盤状の基材に対して、金型を押し当てて飲み口の加工などの形成を行うとともにタブの取り付けを行う第2プレス装置40が設けられている。
第2プレス装置40による処理が終わると、タブが取り付けられた缶蓋が完成する。
さらに、本実施形態の缶蓋製造システム1には、各装置の間に、缶蓋(製造途中の缶蓋も含む)を搬送する缶蓋搬送装置100が設けられている。
なお、缶蓋製造システム1では、例えば、飲料用缶に取り付けられる缶蓋が製造され、この缶蓋は、飲料が充填された後の缶本体に対して取り付けられる。これにより、飲料が充填された飲料缶が完成する。
缶蓋搬送装置100には、搬送される缶蓋200の案内を行う案内部材110が設けられている。また、缶蓋搬送装置100には、缶蓋200に駆動力を与えて缶蓋200を下流側へ送り出す駆動力供給装置120(後述)が設けられている。
本実施形態の缶蓋搬送装置100では、缶蓋200を重ねた状態で缶蓋200の厚み方向へ缶蓋200を順次搬送する。言い換えると、重ねた状態の複数枚の缶蓋200を缶蓋200の厚み方向に押し出して、缶蓋200を搬送する。さらに、本実施形態では、圧力測定装置300も、缶蓋200の厚み方向へ搬送する。
具体的には、本実施形態では、図2に示すように、先行する一の缶蓋200Aとこの一の缶蓋200Aに続いて搬送される他の缶蓋200Bとの間に圧力測定装置300を入れた状態で、圧力測定装置300を搬送し、缶蓋200間に作用する圧力(力、荷重)を測定する。
より具体的には、缶蓋200を重ねた状態で搬送する場合、缶蓋搬送経路のうちの曲がっている部分やS字となっている部分にて、缶蓋200の積層状態が変化し、缶蓋200のエッジにより、隣に位置する缶蓋200に傷が付くことがある。
特に、より遠くへ缶蓋200を搬送する場合や、上方へ缶蓋200を搬送する場合、搬送荷重が大きくなり、傷が生じやすくなる。
そして、この場合、例えば、缶蓋搬送経路のうちの、缶蓋200間の圧力が高まる部分の曲率を小さくしたり、缶蓋200を搬送する際の搬送荷重を低下させたりするなどの対策を講じれば、缶蓋200間に作用する圧力が低下し、缶蓋200に傷が生じにくくなる。
装置本体310の外径は、被搬送物である缶蓋200の外径と同じとなっている。
また、装置本体310の外周部には、凹凸部320が設けられている。凹凸部320には、装置本体310の周方向に沿う円環状の凸部321と、同じく装置本体310の周方向に沿う円環状の凹部322とが設けられ、さらに、装置本体310の軸方向において、この凸部321と凹部322とが交互に並んでいる。
また、本実施形態では、凹凸部320に含まれる各凸部321は、山形に形成されるとともに、頂部321Aから両側に下る2つの側面321Bの傾斜角度(圧力測定装置300の軸方向に対する傾斜角度)が、45°となっている。
各凸部321は、上記積層物に含まれる缶蓋200の外周部に対応することになるが、本実施形態では、各凸部321の形状を、缶蓋200の外周部の形状と同じとせず、製造の簡易化等のため山形とした。
先端側変位部311は、圧力測定装置300の一端部側(先端部側)に位置し、さらに、圧力測定装置300の径方向への変位が可能に設けられている。
また、後端側変位部312は、圧力測定装置300の他端部側(後端部側)に位置し、さらに、圧力測定装置300の径方向への変位が可能に設けられている。
以下、本明細書では、先端側変位部311や後端側変位部312に取り付けられた缶蓋200を、「取り付け缶蓋250」と称する。
上記の通り、本実施形態の缶蓋搬送装置100には、缶蓋200に駆動力を与えて缶蓋200の搬送を行う駆動力供給装置120が設けられている。
図3に示すように、駆動力供給装置120には、缶蓋搬送経路の両脇に位置し循環移動を行うベルト部材121が設けられている。本実施形態では、駆動力供給装置120に缶蓋200が達すると、缶蓋200の両脇から、ベルト部材121が接触する。これにより、缶蓋200に対して駆動力(推進力)が与えられて、缶蓋200が下流側へ送られる。
圧力測定装置300には、上記にて説明したように、円筒状の装置本体310が設けられている。また、圧力測定装置300の一端部側(先端部側)に、先端側変位部311が設けられ、圧力測定装置300の他端部側(後端部側)に、後端側変位部312が設けられている。
取り付け缶蓋250は、符号4Aに示すように、筒状に形成され且つテーパーが付された外周壁251を備える。また、取り付け缶蓋250は、この外周壁251の軸方向の一端部に接続した円盤状の基板252を備える。さらに、基板252の一方の面(以下、「タブ取り付け面253」と称する)には、タブ254が取り付けられている。
また、後端側変位部312に取り付けられた取り付け缶蓋250も、タブ取り付け面253が搬送方向下流側に向くように、後端側変位部312に取り付けられている。
また、圧力測定装置300が搬送されている際、圧力測定装置300に設けられた取り付け缶蓋250も、タブ取り付け面253が搬送方向下流側を向くようになる。
また、圧力測定装置300よりも上流に位置する缶蓋200に対して、後端側変位部312に取り付けられた取り付け缶蓋250が嵌る。
具体的には、先端側変位部311および後端側変位部312は、圧力測定装置300の一端部側(先端部側)から他端部側(後端部側)に向かう方向(図中、矢印4Dで示す方向)に交差する方向へ、移動可能に設けられている。
さらに、先端側変位部311および後端側変位部312は、圧力測定装置300が缶蓋搬送経路に沿って移動する際の移動方向と交差する方向へ変位可能に設けられている。言い換えると、本実施形態では、圧力測定装置300が缶蓋搬送経路の形状に倣うように、圧力測定装置300の一部が変位可能となっている。
さらに、先端側変位部311および後端側変位部312が変位可能であると、変位可能でない場合にくらべ、圧力測定装置300の形状が、缶蓋搬送経路の形状に倣うようになり、圧力測定装置300がより円滑に移動する。
なお、本実施形態では、先端側変位部311および後端側変位部312を設け、圧力測定装置300の先端部側および後端部側の両側が変位する構成であるが、先端部側および後端部側のうちの一方側のみが変位する構成としてもよい。
これによっても、缶蓋200からの圧力が圧力測定装置300に伝わりやすくなり、上流側や下流側の缶蓋200と取り付け缶蓋250との嵌り合いがない場合に比べ、缶蓋200間に作用する圧力をより正確に測定できる。
なお、本実施形態では、圧力測定装置300の先端部側および後端部側の両側に、取り付け缶蓋250を設けた場合を説明したが、先端部側および後端部側のうちの一方側のみに、取り付け缶蓋250を設けた構成としてもよい。
本実施形態の装置本体310は、先端側部材316と後端側部材317の2つの部品を組み付けることで形成している。先端側部材316および後端側部材317の各々は、筒状の本体部318と、本体部318の一端側を塞ぐ塞ぎ部319とを備える。
この先端側突出部331には、環状の磁石335が収容される磁石収容部331Aと、この磁石収容部331Aの内側に位置しロードセル336(後述)が収容されるロードセル収容部331Bとが設けられている。
そして、ロードセル336は、自身に加わった圧力についての情報を出力する。これにより、缶蓋200間に作用する圧力が測定される。
後端側突出部341にも、環状の磁石335が収容される磁石収容部341Aが設けられている。さらに、磁石収容部341Aの内側には、円柱状の突出部342が設けられている。
また、磁石335の一方の面の位置と、突出部342の頂部の位置とが揃う。
また、装置本体310の内部には、電源のオンオフのためのスイッチ(不図示)が設けられている。また、装置本体310には、この電源スイッチにアクセスするための開口(不図示)や、ロードセル336と受信部360を接続する電線を通すための開口(不図示)が設けられている。
そして、本実施形態では、不図示の電波受信装置で、発信装置361により送信された、圧力についての情報を受信する。
これにより、圧力測定装置300から離れた箇所で、缶蓋200間に作用する圧力についての情報を得られるようになる。
また、図6(装置本体の他の構成例を示した図)に示すように、装置本体310の内部に、半導体メモリなどにより構成された情報記憶部364を設け、受信部360が受信した圧力についての情報を、この情報記憶部364に格納してもよい。
この場合は、圧力測定装置300の搬送終了後に、この情報記憶部364から、圧力についての情報を読み出して、圧力についての情報を取得する。
なお、この図7では、取り付け缶蓋250の図示を省略している。また、図7では、圧力測定装置300の先端部側の構造を説明するが、ロードセル336が設けられてない点を除き、圧力測定装置300の後端部側も先端部側と同様に構成されている。
下流側面311Aの径方向における中央部には、凹部311Dが形成され、この凹部311Dには、磁石311Eが収容されている。
さらに、上流側面311Bには、傾斜が付されており、上流側面311Bは、上流側面311Bの径方向における中央部側から外側方向に向かうに従い下流側面311Aに近づくように傾斜している。
これにより、本実施形態では、装置本体310に対する先端側変位部311の位置ずれが抑制される。言い換えると、圧力測定装置300の径方向における位置ずれが抑制される。そして、この場合、ロードセル336と突出部311Gとの位置ずれも抑制される。
装置本体310に対して先端側変位部311が固定された状態では、先端側変位部311の突出部311Gが、ロードセル336に接触した状態となる。
なお、本実施形態では、装置本体310および先端側変位部311の両者に磁石(磁石335、磁石311E)を設けたが、両方に磁石を設けずに、一方にのみ磁石を設け、他方には、磁石に引き寄せられる、鉄などの金属を設けてもよい。
言い換えると、圧力測定装置300の後端側に、先端側変位部311を取り付けることができ、圧力測定装置300の先端側に、後端側変位部312を取り付けることができる。
そして、この場合、搬送される缶蓋200の向きが逆になっても、圧力測定装置300よりも下流側に位置する缶蓋200、および、圧力測定装置300よりも上流側に位置する缶蓋200と、取り付け缶蓋250との嵌り合いを実現できる。
この場合でも、取り付け缶蓋250の向きと、搬送される缶蓋200の向きとを揃えることができ、圧力測定装置300よりも下流側に位置する缶蓋200、および、上流側に位置する缶蓋200と、取り付け缶蓋250との嵌り合いを実現できる。
具体的には、先端側変位部311の変位は、突出部311Gとロードセル336との接触部を中心として、先端側変位部311が揺動することにより行われる。
なお、上流側面311Bの傾斜角度等は、缶蓋搬送経路の「曲がり部」や「S字部」の曲率等に応じて設定する。
上記にて説明した圧力測定装置300は、缶蓋200間の圧力の測定に限らず、飲料缶500間の圧力の測定にも適用できる。
図8に示すこの構成例では、上記と同様、飲料缶500の搬送経路の両側に、案内部材110が設けられており、案内部材110の間を、飲料缶500(内容物である飲料が充填され缶蓋が取り付けられた缶体)が一列で移動していく。
より具体的には、先行して搬送される飲料缶500と、この飲料缶500に続いて搬送される他の飲料缶500との間に、圧力測定装置300を入れた状態で圧力測定装置300を搬送し、飲料缶500間に作用する圧力を測定する。
一方の筒状部材391(上流側の筒状部材391)には、ロードセル336、このロードセル336からの出力を受信する受信部360、受信部360にて受信された情報を出力する発信装置361が設けられている。さらに、受信部360、発信装置361などに電力を供給する電源部362が設けられている。
なお、上記と同様、有線により、圧力についての情報を出力してもよい。また、上記と同様、情報記憶部364を設け、この情報記憶部364に、圧力についての情報を格納してもよい。
さらに、一方の筒状部材391には、凹部391Eが形成され、他方の筒状部材392には、この凹部391Eに挿入される挿入部392Fが設けられている。
本実施形態では、一方の筒状部材391の凹部391Eに対して、他方の筒状部材392の挿入部392Fが挿入され、これにより、一方の筒状部材391、他方の筒状部材392の回転が規制される。そして、この場合、ロードセル336が、飲料缶500の搬送経路の側方を向かずに、飲料缶500の搬送方向下流側を向くようになる。
これに対し、本実施形態では、ロードセル336が、飲料缶500の搬送方向下流側に向くようになり、圧力測定装置300の上流側および下流側に位置する飲料缶500からの圧力(他方の筒状部材392の突出部392Aからの圧力)が、ロードセル336により確実に作用するようになる。
また、ロードセル336の向きを他の方法により制御できる場合には、ロードセル336を取り付けた一つの筒状部材のみを搬送して、飲料缶500間に作用する圧力を測定してもよい。
Claims (12)
- 缶蓋を順次搬送し、
先行する一の缶蓋と当該一の缶蓋に続いて搬送される他の缶蓋との間に力測定装置を入れた状態で当該力測定装置を搬送し、缶蓋間に作用する力を測定する
力測定方法。 - 前記缶蓋の搬送は、当該缶蓋を重ねた状態で当該缶蓋の厚み方向へ当該缶蓋を搬送し、前記力測定装置も、当該缶蓋の厚み方向へ搬送する請求項1に記載の力測定方法。
- 前記力測定装置には、前記力についての情報を無線で送信して出力する出力部が設けられている請求項1又は2に記載の力測定方法。
- 前記力測定装置により得られる、前記力についての情報は、当該力測定装置に設けられた情報記憶部に記憶される請求項1又は2に記載の力測定方法。
- 前記力測定装置には、缶蓋が取り付けられ、
搬送される前記缶蓋および前記力測定装置に取り付けられた前記缶蓋のうちの一方の缶蓋が他方の缶蓋に嵌った状態で、当該缶蓋および当該力測定装置の搬送が行われる請求項1乃至4の何れかに記載の力測定方法。 - 前記力測定装置は、湾曲した缶蓋搬送経路に達した際に当該缶蓋搬送経路に当該力測定装置が倣うように一部が変位する請求項1乃至5の何れかに記載の力測定方法。
- 順次搬送される複数の缶蓋に含まれる一の缶蓋と当該一の缶蓋に続いて搬送される他の缶蓋との間に入れられた状態で当該缶蓋とともに搬送され、缶蓋間に作用する力を測定する力測定装置であり、
缶蓋間に作用する力を測定する力測定部と、
前記力測定部により測定された力についての情報を出力する出力部と、
を備える力測定装置。 - 前記出力部は、前記力についての情報を無線で送信して、当該力についての情報を出力する請求項7に記載の力測定装置。
- 順次搬送される複数の缶蓋に含まれる一の缶蓋と当該一の缶蓋に続いて搬送される他の缶蓋との間に入れられた状態で当該缶蓋とともに搬送され、缶蓋間に作用する力を測定する力測定装置であり、
缶蓋間に作用する力を測定する力測定部と、
前記力測定部により測定された力についての情報を記憶する情報記憶部と、
を備える力測定装置。 - 順次搬送される複数の缶蓋に含まれる一の缶蓋と当該一の缶蓋に続いて搬送される他の缶蓋との間に入れられた状態で当該缶蓋とともに搬送され、缶蓋間に作用する力を測定する力測定装置であり、
前記缶蓋とともに搬送される際に先頭となる一端部と、
前記缶蓋とともに搬送される際に後端となる他端部と、
を備え、
前記力測定装置の前記一端部側および前記他端部側の少なくとも一方側が、当該一端部から当該他端部に向かう方向と交差する方向へ変位可能に構成された力測定装置。 - 前記力測定装置のうちの変位可能となっている部分は、予め定められた箇所を中心として揺動可能に設けられ、揺動することで、前記交差する方向へ変位する請求項10に記載の力測定装置。
- 前記力測定装置の前記一端部側および前記他端部側の両側が、前記交差する方向へ変位可能に構成されている請求項10又は11に記載の力測定装置。
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