JP6726952B2 - 逆止弁 - Google Patents
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Description
このような技術として、従来、例えば、弁ボディに、配管接続口を仕切る仕切壁の弁穴に弁座を形成し、弁座にガイド軸を備えた弁体を配置し、弁体のガイド軸をボディの上部にねじ込み固定した蓋部材に摺動自在に嵌め込むようにした逆止弁が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
そのため、弁体が上昇した際に、弁体の上面と、弁蓋の昇降ガイド下面とが衝突することがあり、この衝突の際に衝撃音が生じ、これが頻繁に繰り返されると、いわゆるチャタリング現象の原因となる。
しかしながら、弁体とスペーサとは固定されていないため、弁体の昇降に伴ってスペーサが傾き、弁体の昇降動作を妨げるおそれがあるという問題がある。
例えば、スペーサを弁体に固定することで、スペーサの傾きを防止することが考えられる。しかし、この場合には、スペーサを弁体に固定するための追加部品が必要となり、この追加部品の脱落などによる装置への損傷が生じたり、また、スペーサを接着剤で固定した場合は、その剥離および装着時の弁内部への付着による作動不良が生じるおそれがある。
また、スペーサの外周を弁蓋の内周よりも小さくすることにより、スペーサの傾きを防止することが考えられる。しかし、スペーサの外周を小さくすることによって、弁体昇降中のスペーサ傾きが発生しやすくなり、スペーサの傾きを抑えるためにはスペーサ厚さを厚くすればよいが、弁体のリフト量が小さくなり流過面積の確保が困難となるおそれがある。
また、弁体の径を、弁軸の径と同径以下とすることにより、弁体の上面と、弁蓋の昇降ガイド下面との当接を防止することが考えられる。しかし、弁体形状を弁軸径と同径にするには、弁箱とのシール部をテーパ状にする必要があり、テーパ状の弁体が弁箱に固着または食い込んだ場合、弁体が上昇できなくなるおそれがある。また、現状の流路径を確保し、弁体を弁軸径と同径にするためには、弁箱、弁体形状を大きくする必要があり現実的ではない。
本発明によれば、スペーサのガイド部を弁体のガイド用孔でガイドすることにより、弁体の昇降動作時に、スペーサが傾いてしまうことを確実に防止することができる。
また、弁体が最上位まで上昇した状態で、弁体の当接部と弁蓋の弁体支持部の下端部との間に間隙が形成されているので、弁体と弁体支持部との衝突を確実に防止することが可能となる。
本発明によれば、スペーサ本体の厚さ寸法を、弁体が弁座から最も離れた状態で、弁体の当接部と、弁蓋の弁体支持部の端部とが接触しない厚さに形成されているので、弁体が最上位に位置した状態で、弁体の当接部と弁蓋の弁体支持部の下端部との間に間隙が形成され、これにより、弁体と弁体支持部との衝突を確実に防止することができる。
本発明によれば、スペーサのスペーサ本体と、弁体支持用孔の上端部との間の空間にある空気は、スペーサ本体の通気孔および弁体の通気孔をそれぞれ介して、流路に送られ、これにより、弁体およびスペーサが上昇する際に、弁体の動きを妨げることを防止することができる。
本発明によれば、スペーサのガイド部の長さ寸法が弁体の昇降量より長く形成されているので、スペーサのガイド部が弁体のガイド用孔から外れてしまうことがなく、スペーサのガイド部を弁体のガイド用孔でガイドすることにより、弁体の昇降動作時に、スペーサが傾いてしまうことを確実に防止することができる。
バルブ本体10の内部には、流入口11側と流出口12側とを上下に仕切る仕切り壁13が形成されている。仕切り壁13の中央部分には、開口14が形成されており、開口14の上面周縁部は、弁座15とされている。そして、流入口11から流入した流体は、開口14の下面から導かれ開口14の上面に流れ、流出口12から流出されるように構成されている。
弁体挿入用孔16には、弁蓋20が弁体挿入用孔16を閉塞するように取付けられている。
弁蓋20は、弁体挿入用孔16を閉塞する蓋部21と、蓋部21の下面側から弁体挿入用孔16の内側に延在する弁体支持部22と、を備えている。
また、弁体支持部22は、内部が中空とされ下端部が開放された円筒状に形成されており、弁体支持部22の内側には、弁体支持用孔26が形成されている。弁体支持部22の内側には、弁体30が配置されている。
弁体部31の外径は、弁蓋20の弁体支持用孔26の内径とほぼ同様に形成されており、弁体30は、弁蓋20の弁体支持用孔26に沿って昇降自在とされている。
また、当接部32は、バルブ本体10の開口14に形成された弁座15に接離可能とされており、当接部32の開口14への当接部分には、例えば、ゴム、樹脂などからなる密封部材34が設けられている。
スペーサ40は、弁体部31の上端面に当接する円板状のスペーサ本体41と、弁体部31のガイド用孔33に挿入される円筒状のガイド部42とを備えている。ガイド部42の外径は、弁体部31のガイド用孔33の内径とほぼ同様に形成されており、スペーサ40は、弁体部31のガイド用孔33に沿って摺動自在とされている。
スペーサ40のスペーサ本体41の厚さ寸法は、図3に示すように、弁体30が最も上方に位置してスペーサ本体41が弁体支持用孔26の内部上端面に当接した状態で、弁体30の当接部32の上面32aと、弁蓋20の弁体支持部22の下端22aとが当接しない寸法に形成されている。
すなわち、本実施形態においては、スペーサ40のガイド部42の長さ寸法は、弁体30の昇降量より長く形成されており、これにより、弁体30が最も下方に位置するとともに、スペーサ40が最も上方に位置した状態でも、スペーサ40が弁体30のガイド用孔33から外れてしまうことがない。
なお、スペーサ40は、従来用いられていた平板状のスペーサ40に代えて、弁体30のガイド用孔33に装着するだけで設置が可能であり、その他の構造は、そのままで、容易に設置することができる。
本実施形態においては、図1に示す、弁体30の当接部32が開口14の弁座15に当接した弁体30の閉止状態から、流体の流入口11から流体が流入すると、流体が開口14を流れる力により、弁体30が弁体支持用孔26に沿って上昇する。
この場合に、図2に示すように、スペーサ40のスペーサ本体41と、弁体支持用孔26の上端部との間の空間にある空気は、スペーサ本体41の通気孔43および弁体30の通気孔35をそれぞれ介して、バルブ本体10の流路に送られる。これにより、弁体30およびスペーサ40が上昇する際に、弁体30の動きを妨げることがない。
このように弁体30が上昇した状態で、流入口11から流入した流体が開口14を介して仕切り壁13の上方に流れ、流出口12から流出する。
そのため、弁体30と弁体支持部22との衝突を確実に防止することが可能となる。
これによれば、スペーサ40のガイド部42を弁体30のガイド用孔33でガイドすることにより、弁体30の昇降動作時に、スペーサ40が傾いてしまうことを確実に防止することができる。その結果、弁体30の昇降動作を円滑に行うことが可能となる。
これによれば、スペーサ本体41の厚さ寸法を、弁体30が弁座15から最も離れた状態で、弁体30の当接部32と、弁蓋20の弁体支持部22の端部とが接触しない厚さに形成されているので、弁体30が最上位に位置した状態で、弁体30の当接部32と弁蓋20の弁体支持部22の下端部との間に間隙が形成され、これにより、弁体30と弁体支持部22との衝突を確実に防止することができ、チャタリング時の騒音の発生を確実に防止することができる。
これによれば、スペーサ40のガイド部42の長さ寸法が弁体30の昇降量より長く形成されているので、スペーサ40のガイド部42が弁体30のガイド用孔33から外れてしまうことがなく、スペーサ40のガイド部42を弁体30のガイド用孔33でガイドすることにより、弁体30の昇降動作時に、スペーサ40が傾いてしまうことを確実に防止することができる。
これによれば、スペーサ40のスペーサ本体41と、弁体支持用孔26の上端部との間の空間にある空気は、スペーサ本体41の通気孔43および弁体30の通気孔35をそれぞれ介して、流路に送られ、これにより、弁体30およびスペーサ40が上昇する際に、弁体30の動きを妨げることを防止することができる。
11 流入口
12 流出口
13 仕切り壁
14 開口
15 弁座
16 弁体挿入用孔
20 弁蓋
21 蓋部
22 弁体支持部
26 弁体支持用孔
30 弁体
31 弁体部
32 当接部
33 ガイド用孔
35 通気孔
40 スペーサ
41 スペーサ本体
42 ガイド部
43 通気孔
Claims (4)
- 配管の途中に設けられ、配管を流れる流体の逆流を防止する逆止弁において、
流体の流入口、流出口および弁体挿入用孔を備えたバルブ本体と、前記流入口と前記流出口との間を仕切るとともに、周囲に弁座が形成された開口を有する仕切り壁と、前記弁体挿入用孔を閉塞し前記弁体挿入用孔の内側に延在する弁体支持部を有する弁蓋と、前記弁体支持部に挿入される弁体部と前記弁座に接離自在とされた当接部とを有する弁体と、前記弁体の前記弁体部の上端部に装着されるスペーサと、を備え、
前記弁体の前記弁体部は、ガイド用孔を備え、前記スペーサは、前記ガイド用孔に挿入されるガイド部を備え、
前記スペーサは、前記弁体が最上位まで上昇した状態で、前記弁体の前記当接部と前記弁蓋の前記弁体支持部の下端部との間に間隙が形成されていることを特徴とする逆止弁。 - 前記スペーサは、前記弁体の弁体部の上端部と前記弁蓋の弁体支持用孔の内部上端面との間に位置するスペーサ本体を備え、前記スペーサ本体の厚さ寸法は、前記弁体が前記弁座から最も離れた状態で、前記弁体の前記当接部と、前記弁蓋の弁体支持部の端部とが接触しない厚さに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
- 前記弁体の前記弁体部および前記スペーサの前記スペーサ本体には、通気孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の逆止弁。
- 前記スペーサの前記ガイド部の長さ寸法は、前記弁体の昇降量より長い寸法に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の逆止弁。
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